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その声が消える前に

#ダークセイヴァー #ダークセイヴァー上層 #第三層 #魂人の帰郷 #闇の救済者


●助けを呼ぶ声
 たすけて………。

「なんだ? 声が聴こえる?」
 どこからともなく少女の声が響き、魂人の男は険しいダークセイヴァー上層の世界を見渡す。だが周囲にそんな少女の姿はない。

 たすけて…………父さん!
「この声、まさかカリナか!」
 魂人の耳ではなく心にはっきりと聞き覚えのある声が届く。それは自らが死んで離れ離れになってしまった第四層でまだ生きている娘の声だった。
「カリナ! どうしたんだ! 何があった!」

 たすけて……砦が………落ちる……――。
 声は一方通行で返事はない。それは窮地に於いて死んだ父親に祈る娘の危機を報せるものだった。
「砦が攻撃を受けているのか! 助けなくては! 今の俺ならば下層の敵と戦う力があるはずだ! 待っていろカリナ!」
 魂人はすぐさま武装を整え、故郷の下層を目指して駆け出す。
 だがそこは上層。そして闇の種族『聖王プラグマ・ケイオス』の支配地だった。戯れに魂人を弄るその魔の手から逃れなくてはこの地を離れられない。圧倒的な力の前に魂人は何度も殺されるだろう。
「闇の種族といえども完璧な存在ではない、奴は闇に覆われた顔を暴かれるような強烈な光を嫌う。それを上手く利用できれば……」
 それでも覚悟を決めた魂人は娘の元に向かおうと、僅かな可能性に賭けて歩みを止めなかった。

●グリモアベース
「ダークセイヴァー上層の魂人の元に、第四層でまだ生きている家族の声が聞こえるという現象が起こり始めている」
 バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が新たな事件を伝える。
「その声を聞いた魂人が故郷へ帰り、家族を助けたいと望み、第四層を目指そうとしている」
 家族が窮地と分かれば、困難であろうとも助けに行きたいと思うのが人情だ。
「だが単独で闇の種族が支配する第三層を脱出するのは困難だ。そこで諸君が手助けして魂人を家族の元に送ってやって欲しい」
 第三層まで自力でやってきた猟兵ならば、第四層への道を切り開くことも可能だ。

「助けることになる魂人の男性はミハルという名で、闇の種族の『聖王プラグマ・ケイオス』の領土に囚われている。聖王プラグマ・ケイオスは魂人を玩具のように扱っていて、退屈凌ぎに切り刻むような邪悪な存在だ。強力な武具を無数に創造し、まともに戦えば勝ち目はない。だが長らく囚われ苦しめられていたミハルがその弱点を知った。どうやら闇に隠された顔を照らす光を嫌うようだ。魂人と協力しその弱点を突けば勝つことすら可能かもしれん。だが無理そうであれば無理に倒す必要もない。今回の目的は魂人を第四層に送ること。隙を突いて領土から逃げられれば、相手は玩具の一つくらい見逃すだろう」
 強力な闇の種族を倒せるチャンスではあるが、無理せずに逃げるだけでも構わない。

「領土を抜ければ上層と下層を繋ぐ岩肌の険しい道を通らねばならない。そこには影の怪物達が通る者を殺そうと徘徊している。影が潜める場所も多く、警戒していかねば奇襲を受けるだろう」
 影は少しの潜める場所があれば忍びよることができる。いつでも迎撃できるようにしなくては危険だ。
「そして『見えざる禁獣』なる存在も現れるようだ。不可視で人を襲う獣のごとき存在が魂人を喰らおうとしている。見えぬ敵にも警戒し、攻撃させぬようにせねばならん」
 厳重に守らなくては魂人を連れて突破するのは困難な道程だ。

「難所を突破できれば、第四層の闇の救済者の砦に到着できる。そこでミハルの娘カリナが闇の救済者の一員として襲い掛かるオブリビオン『狂化人狼兵』の群れと戦っているようだ。砦に帰還したミハルはすぐに加勢し、魂人の力で敵を倒していく。諸君もそれに加勢し、闇の救済者の犠牲を減らすべくオブリビオンの群れを蹴散らせ」
 ミハルは人だった時よりもパワーアップしている。その力は闇の救済者の勢力を強くするだろう。

「子の助けを求める声が聞こえたなら、駆けつけるのは親の務めだ。その衝動を抑えることなどできはしない。諸君の力で子を助けたいと願う親心を叶えてやってくれ」
 バルモアは親子が無事に再会できるようにと願い、暗闇を照らす希望である猟兵達を送り出した。


天木一
 こんにちは天木一です。
 子の声に呼ばれるダークセイヴァー上層の魂人を手助けし、下層の故郷まで送り届けることになります。

 第1章は闇の種族『聖王プラグマ・ケイオス』を倒すか、攻撃を退けて領土から逃げることになります。強い光を顔に浴びるのを嫌います。

 第2章は険しい岩肌の坂道を下っていき下層を目指します。さまざまな姿をした影の怪物が襲い掛かってきます。
 他にも『見えざる禁獣』という目に見えない謎の存在が魂人を狙っています。

 第3章では闇の救済者の砦を攻撃するオブリビオン『狂化人狼兵』を迎撃し、砦を守ることになります。

 魂人のミハルは戦えます。永劫回帰があるので簡単には死にません。眩い光を放つ力ももっています。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 それでは、娘の危機を救おうとする父親を送り届けてあげましょう!
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第1章 ボス戦 『聖王プラグマ・ケイオス』

POW   :    聖王武装
無敵の【『聖王の武具』】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
SPD   :    聖王の御使い
レベル×1体の、【胸元】に1と刻印された戦闘用【天使】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ   :    破魔の闇撃
【聖王の法力】を込めた武器で対象を貫く。対象が何らかの強化を得ていた場合、追加で【猛毒】の状態異常を与える。
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ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
この世界でも絶望せずに戦っていたのも大切な人を想えばこそか。温かい記憶が残っている内に彼を娘のもとに返してあげたい
織久は私がこの世界に来て以来共に戦ってくれる。織久さえいてくれるなら私は戦える。心にある光は消えない
この光を力に、ミハルさんを娘のもとに送り届けよう

オーラ防御の結界術で守りを、全力を込めたUCの一斉掃射には浄化と神罰の祝福が込められている。光が苦手ならよく効くはず。ミハルさんと協力しよう
強力な攻撃は結界だけで止めるのは難しいだろうから、その時はシールドバッシュや武器落としで叩き落とし命中を避ける。消耗が激しすぎても力を抜きすぎてもいけない
難しいが、私と織久ならやれる


西院鬼・織久
【白と黒】
呼称:ベリザリオ(f11970)に同行

この世界では死しても上層部に魂人として存在し、下層に戻る事すらできる
ならばこの世界での死とは…ここで考える事ではありませんね

我等が在るのは我等が怨念果たすため
三千世界を渡ろうとも、我等が怨敵喰らい尽くさん

【行動】POW
五感と第六感+野生の勘を働かせ常に戦闘知識+瞬間思考力を活用し敵味方の行動と流れを見切り先手を取れるよう動く
先制攻撃+UCで接敵、敵の注意を引きつけ飛翔しながら切断+なぎ払いで怨念の炎の継続ダメージを付与
密かに早業で夜砥を密かに仕掛けておく
残像+見切りで回避し、味方が危険な時は怪力+夜砥で捕縛し軌道を逸らすか敵自身の態勢を崩させる



●闇の中に輝く光
「この世界でも絶望せずに戦っていたのも大切な人を想えばこそか。温かい記憶が残っている内に彼を娘のもとに返してあげたい」
 ベリザリオ・ルナセルウス(この行いは贖罪のために・f11970)は恐ろしい闇の種族に抗ってでも、娘を助けに行こうとする魂人のミハルを手助けしようと敵の領土に足を踏み入れた。
「この世界では死しても上層部に魂人として存在し、下層に戻る事すらできる」
 共に邪悪な気配が漂う土地に入った西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)は死して魂人となったミハルを視界の端に捉えた。
「ならばこの世界での死とは……ここで考える事ではありませんね」
 このままでは闇の種族の玩具として潰されてしまう。それを阻止する為にベリザリオと共に駆け出した。

「ここを行けば領土から出られる……よし!」
 覚悟を決めてミハルが闇の種族の支配地から脱出を目指して道を進み出す。
「玩具が我が領土から逃げるつもりか? くくっ、面白い。少しは暇潰しになろう」
 闇の種族『聖王プラグマ・ケイオス』が逃げようとするミハルに気付いて姿を現す。その顔は深く暗い影に覆われていて表情は窺えない。だがその声音から愉しんでいるのは伝わってきた。
「聖王! こ、ここを通してもらう!」
 声を震わせながらもミハルは気丈に言い放ち黒剣を手にした。
「織久は私がこの世界に来て以来共に戦ってくれる。織久さえいてくれるなら私は戦える。心にある光は消えない」
 ミハルの行く手を遮る聖王の姿を見たベリザリオは圧倒的な力を感じ、闇に飲まれるような威圧感に耐える。
「この光を力に、ミハルさんを娘のもとに送り届けよう」
 全力でユーベルコード『Sanctuariumサンクトゥリアム benedictionベネディクション』を発動して旋律の矢を一斉掃射する。浄化と神罰の祝福が込められた矢は光り輝き、暗い世界を照らすように降り注ぐ。
「ぬぅっ」
 聖王はその光を嫌がって腕で顔を覆って動きを止め、矢は次々と身体に突き刺さっていった。
「これは!?」
 ミハルが突然のことに驚きの声を上げる。
「光が苦手というのは本当のようです。我々が助太刀します!」
 ベリザリオが声をかけながら守る為に間に立ち、純白の盾【Gloriosus scutum】を構えオーラの結界を張った。
「この程度で余を倒せるとでも思ったか? 愚か者め」
 聖王が大剣に法力を込めて突き出す。
「我等が在るのは我等が怨念果たすため。三千世界を渡ろうとも、我等が怨敵喰らい尽くさん」
 織久がユーベルコード『怨竜顕現』を発動し、血に宿す竜の力を引き出して竜翼を広げて飛翔し、その勢いを乗せて黒い大鎌【闇焔】を振るって弾いた。
「余の一撃を防いだか、だがまだまだ余の武具はあるぞ。触れただけで粉々に粉砕してくれよう」
 聖王が何本もある腕で戦斧を大鎌を振るって襲い掛かる。
「死が目の前に迫ろうと、我等が怯む事はない」
 織久は触れればぐちゃぐちゃに潰されそうな武具を前にしても、紙一重で躱して飛び回り大鎌を振るって傷を刻む。

「鬱陶しい虫けらが、余に抗うは無駄だと知れ」
 苛立ちを含んだ声を発した聖王は鎖を創造して伸ばす。それが蛇のように意志を持って織久を追いかけた。
「織久が危ない。光で動きを阻害します、協力してください」
「わかった!」
 ベリザリオの要請を受けてすぐにハミルも魔力を高め、同時に眩い光を放って聖王の顔を照らす。
「やめよ、この不快な光を」
 聖王が嫌がり攻撃が逸れて鎖は岩に巻き付いて粉砕した。
「余の顔に光を照らすとは不逞の輩よ。汝から死ぬがいい」
 ベリザリオとその背後にいるハミルを纏めて殺そうと、聖王は大剣を振り下ろす。
「来るっ!」
「護ります。動かないでください」
 呼びかけながらベリザリオが結界を切り裂き迫る一撃を盾て受け止めた。強烈な一撃に負荷が掛かり腕が痺れるが、なんとか防いでみせる。
「耐えたか、だがどこまで耐えきれるかな?」
 愉悦を含んだ声と共に聖王は柄を握る手に力を入れてどんどんと押し込んできた。
「それは我等が台詞よ。我等が怨念の炎に耐え切れるか試すがいい」
 織久は飛び回りながら仕掛けていた超極細の糸【夜砥】を引っ張ると、聖王の全身に幾重にも喰い込んで縛り上げ黒い炎が伝わり燃やした。
「余を縛ろうとは、分をわきまえよ!」
 一喝した聖王が糸を引っ張り織久を引き寄せる。
「この後のことを考えると、消耗が激しすぎても力を抜きすぎてもいけない」
 ベリザリオはこの戦いを切り抜けてもまだ終わりではないと、痺れる手で何とか光輝く矢を放って暗闇に包まれた聖王の顔を射抜いた。
「難しいが、私と織久ならやれる」
「ぬぅ……小賢しい真似を」
 続いて織久が引かれるままに加速し、最高速度で大鎌を振るって怯む聖王の胴を斬り裂いた。
「凄い、これならば聖王を突破できる!」
 ベリザリオと織久の連携によって聖王が傷つく姿を見て、ミハルは希望を見出し少しでも手助けしようと光の魔法を放った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

星川・杏梨(サポート)
『この剣に、私の誓いを込めて』
 人間のスーパーヒーロー×剣豪、女の子です。
 普段の口調は「聖なる剣士(私、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
 時々「落ち着いた感じ(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格はクールで凛とした雰囲気です。
常に冷静さを念頭に置く様に努めており、
取り乱さない様に気を付けています。
戦闘は、剣・銃・魔法と一通りこなせます。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


ティモシー・レンツ(サポート)
基本は『ポンコツ占い師』または『本体を偽るヤドリガミ』です。
カミヤドリも魔法のカードも、「Lv依存の枚数」でしか出ません。(基本的に数え間違えて、実際より少なく宣言します)
戦闘についてはそれなりですが、戦闘以外は若干ポンコツ風味です。(本体はLv組で出せない、UCの枚数宣言や集団戦は数え間違える、UCを使わない占いは言わずもがな)

ヤドリガミの「本体が無事なら再生する」特性を忘れて、なるべく負傷を避けつつ戦います。
オブリビオンに止めを刺すためであれば、猟兵としての責任感が勝り、相討ち覚悟で突撃します。
でも負傷やフレンドファイヤ、代償は避けたいお年頃。



●立ちはだかる闇の王
「この程度で余を倒せると勘違いしたか? 玩具如きが余の手から逃れられると思うな」
 聖王が武具を振るうと、衝撃波が発生して周囲の大地が抉れる。
「っ!」
 その余波を受けただけで魂人のミハルは吹き飛びそうになって体を伏せた。
「闇の種族ね。魂人を玩具のように扱うなんて許せないわね。ここで解放してもらうわ!」
 そのミハルを守るように星川・杏梨(聖炎の剣士・f17737)が前に立ち、敵の横暴に怒りを覚えながらも、頭は冷静に状況を判断して強敵相手に突出は危険と仲間とタイミングを合わせて仕掛けようと【流星の聖剣】を構える。
「今日の運勢は……凶のようです。なんとか悪い運を乗り越えましょう」
 手に持った水晶を覗き込んだティモシー・レンツ(ヤドリガミのポンコツ占い師・f15854)は、当たらないことで定評のある占いをして自分達の運勢を予言した。
「あの闇の種族が悪い運を運んで来るようですね。ではあれをどうにかすれば運勢を変えられるでしょう」
 占いはポンコツだが、戦闘はそれなりに自信があると魔力を込めた【タロットカード】を放つ。それは矢のように飛んで聖王に突き刺さった。
「このようなものでは掠り傷しか付けられぬ」
 聖王は聖王を込めた戦斧を離れた位置から振り下ろし地面に叩きつける。地面が抉れ衝撃波が放たれてティモシーを吹き飛ばした。

「こちらも行くわ!」
 続いて杏梨が聖剣を掲げてユーベルコード『コメット・ブレイド』を発動する。
「星々の加護よ、私に力を与えなさい。そして全てを断ち切る力を分け与えよ!」
 煌めく星々による聖なる魔力を刀身に宿らせて振り下ろす。放たれる眩く輝く斬撃波が聖王に叩き込まれ、その光に顔の暗闇が照らされて動きが鈍り、身体にざっくりと傷が刻まれる。
「ぬぅむ……余に深き傷を負わせるとは、どうやらただの人間ではないな」
 聖王が殺気を放ち突風が放たれるように威圧する。
「ではこちらも圧倒的な戦力で叩き潰すとしよう」
 大鎌を一閃すると、空間が裂かれそこから天使の軍勢が姿を現した。
「いかん、天使の軍勢が現れた! あの軍勢が展開すれば逃げられない!」
 ミハルが魂人達を捕まえて集める天使達の凶悪さを思い出し、絶望的な状況だと天使を見上げた。
「この波長……難しいですが、解読は可能です!」
 地面を転がり倒れていたティモシーが顔を上げ、その能力を視通してユーベルコード『UDC神拳:逆位相キャンセリングギャクイソウニヨルソウサイ』を発動し、逆位相の魔力を放って天使の軍勢にぶつけて消滅させる。
「何?」
 天使の軍勢の大半が消滅し裂けていた空間も閉じる。
「余の力を相殺したというのか!」
 声に驚きが混じり、聖王の殺意がティモシーへと向けられる。
「闇の種族といえども無敵ではないわ!」
 そこへ杏梨が畳み掛けるように聖剣を振るい、斬撃波で残っていた天使達を薙ぎ払った。
「天使があっという間に消滅した……彼らはいったい――」
 猟兵を知らぬミハルは、その活躍を見て驚き目を丸くしていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

霧島・絶奈
◆心情
弱点の割れたアキレウスやジークフリートの様なものです
その一点だけを見たとしても、ミハルさんの勝利であると言えるでしょう

◆行動
ミハルさんを護衛しつつ戦闘
協力こそして頂きますが、無理は控えて頂きましょう

可能であれば倒し切りたい所ですが…
飽く迄もミハルさんを送り届ける事が目的です
尤も、斃す為の手は用意してきましたので、絵空事とは言わせませんが…

『暗キ獣』を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】を敢行
更に一部の軍勢には強力なフラッシュライトを装備させ、敵の顔に光を当てさせ続けます

私は其の間に【罠使い】の技を行使
「魔法で敵を識別するスタングレネード」を複数設置

軍勢と併せた光の牢獄で、貴方を死地に誘いましょう

設置しつつ<真の姿を開放>
【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
変身と開放が強化ではなく形態変化である事は言うまでもありませんが…
纏う濃霧とオーラ防御も独立した力で、私自身の強化ではありません
追加効果は無意味です



●突破
「弱点の割れたアキレウスやジークフリートの様なものです。その一点だけを見たとしても、ミハルさんの勝利であると言えるでしょう」
 霧島・絶奈(暗き獣・f20096)はまともに戦えば勝つのが難しい闇の種族の弱点を見つけた、魂人のミハルの執念が勝利を得るのだと聖王の前に立って護衛を務める。
「我が領土に勝手に踏み込んだ愚かさを、その身で知るがいい」
 聖王が全力で法力を武具に込め大剣の威力を高めた。
「可能であれば倒し切りたい所ですが……飽く迄もミハルさんを送り届ける事が目的です」
 強敵を倒せばそれだけ助かる人が増えるが、今回の任務はミハルを助けることだと優先順位は間違えない。
「尤も、斃す為の手は用意してきましたので、絵空事とは言わせませんが……」
 絶奈が微笑むとユーベルコード『暗キ獣ソラト』を発動し、蒼白き燐光の霧を纏うと屍の軍勢を召喚した。
「軍勢を呼んだか。だが数だけで余に勝てると思うな」
 聖王は大剣と戦斧を振り回して軽々と軍勢を吹き飛ばす。
「数だけではありません。既に貴方への対策は用意してあります」
 絶奈が指示を出すと、屍兵が強力なフラッシュライトで聖王の顔を照らした。思わず聖王は攻撃の手を止める。

「ぬっ、余に光を執拗に当てるとは、どうやら余と戦う対策をしてきているようだな」
 何度も光を当てられた聖王は、準備をしてきている相手だとようやく警戒した。
「だが、この程度では余は倒せぬ」
 手の一つで顔を覆いながら、他の腕は武具を振るって屍兵を叩き潰す。
「其の圧倒的な力故に、相手を下に見てしまうのが貴方の敗因です」
 絶奈は敵が怯んでいる隙にスタングレネードを仕掛け、屍兵を囮にして誘い込み罠を一斉に起爆する。
「ぬぅ……――!」
 光と爆音が撒き散らされ、聖王はぐらりと体をよろめかせ、大剣を地面に突き立てて体勢を保つ。
「此の光の牢獄が貴方の死地です」
 その隙に絶奈は真の姿を開放し、神々しいオーラを纏う神の姿となると衝撃波を聖王に叩き込む。
「ぬっ……!」
 体勢を崩した聖王が片膝をつく。そこへ絶奈が追い打ちを仕掛けて衝撃波を叩きつけ、大地に手をつかせた。そして軍勢も槍を突き刺しあちこちからたらりと血が流れ落ちる
「余にこの様な無様な姿をさせるとは。だがそれだけだ、余を倒すことはできん」
 聖王は一つの手で顔を隠しながら、鎖を振り回し薙ぎ払って屍兵を蹴散らしていく。
「流石は闇の種族。これでもまだ倒し切れませんか」
 その鎖を絶奈は屍の軍勢を盾にして遮り、高度な攻防に見入っていたミハルの元に近付く。
「敵の相手は軍勢がします。今の内に進んで領土を出ましょう」
「あ、ああ! そうだ、すぐに脱出しよう!」
 絶奈の言葉にミハルは頷き、聖王が暴れ回っている間に猟兵の案内によって領土を脱した……。
「倒し切れなかったのは残念ですが、闇の種族とて倒せぬ相手でない事が知れたのは後の戦いに活かされる事でしょう」
 絶奈はちらりと振り返り、深く傷付いた聖王の姿をしっかりと覚えて立ち去った。
「ぬぅ? ……逃げられたか。まあいい、ただの玩具で遊ぶよりは楽しめた。久しぶりに退屈凌ぎにはなったぞ」
 周囲からすっと猟兵の気配が消えると屍兵も消え、聖王は長き退屈の慰みになったと魂人を追いかけずに嗤った。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『無形の追跡者』

POW   :    真っ向から立ち向かう

SPD   :    攻撃を身軽に回避し、反撃する

WIZ   :    周囲にあるものを使って臨機応変に対処する

👑7
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●潜む影と不可視の怪物
「ありがとう。君達のお蔭で闇の種族の領土から脱出できた。本当にありがとう」
 ミハルが猟兵達に感謝の気持ちを伝える。困難だろう闇の種族の魔の手から逃れられたのは猟兵のお蔭だった。
「俺はこれから娘のいる下層に向かうつもりなんだが、手伝ってくれないか?」
 猟兵は依頼を快諾し、共に第四層に向かう岩肌の険しい坂道に向かう……。
 そこには潜む影の怪物達と、『見えざる禁獣』の存在もある。
 だが闇の救済者の砦が落ちる前に急がねばならないと、ミハルを護りながら猟兵はその道を進み始めた――。
ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
闇の種族からは逃げられたが一刻も早く駆け付けなければいけないのは変わらない
織久、ここは私に先行させてほしい。光が苦手な闇の種族の領域近くならこの辺りの怪物やみえざる禁獣も同じかもしれない
ミハルさん、あなたの光の力も貸して頂きたいですが無理はしないようにお願いします。万が一の時は私達で獣を抑える間に下層に向かってください

UCの一斉掃射で進む先に浄化と祝福を。ミハルさんを中心にオーラ防御の結界を張って進み、祝福された道と結界にも構わず襲い掛かってくるものは織久に任せよう
私は結界と祝福の維持を。見えざる禁獣が現れたら光の加減や結界の接触で察知できるかもしれない


霧島・絶奈
◆心情
油断は出来ませんが…
存分に愉しみましょう

◆行動
常に【聞き耳】を立て、奇襲を警戒
暗がりは【暗視】で見通すとしましょう

更に『暗キ獣』を使用
【集団戦術】を駆使しミハルさんを護衛します

…とは言え、此れだけでは不足でしょうね
【オーラ防御】でミハルさんを覆い、上下からの攻撃にも対応出来る様にしておきましょう

一見すると上下に隙がある様に見えるのはある種の罠です
其処を突けると見せかける事で奇襲の予測を容易にします
釣られれば槍衾の【範囲攻撃】の餌食です
此れも【罠使い】の技と言えるでしょう

私も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


西院鬼・織久
【白と黒】
見えざる禁獣の詳細が不明のままですが、行かないと言う選択肢はありません
ベリザリオが先行するならば俺は殿と遊撃を兼ねましょう
オブリビオンであろうとなかろうと、道を塞ぐならば払うのみ

【行動】POW
五感と第六感+野生の勘を働かせ僅かな変化や異常も捉え、戦闘知識+瞬間思考力を基に先に進むために最適なルートを常に選択する

異常を察知したら先制攻撃+UCで即座に接近し切断+なぎ払い、怯んだ隙に怪力で投げ飛ばす
複数の敵であれば飛翔しながら夜砥で捕縛し怪力で振り回して同じく投げ飛ばす
一体にとどめを刺すため時間を掛けず、先に進む事を優先させる
強敵に足止めをされるようなら敵を抑え込みミハルを先に行かせる



●第四層への道
「闇の種族からは逃げられたが一刻も早く駆け付けなければいけないのは変わらない」
 ベリザリオは振り返って闇の種族の強大な気配が去ったのを確認し、前を向いて第四層へと続く険しい道を見た。
「見えざる禁獣の詳細が不明のままですが、行かないと言う選択肢はありません」
 織久は岩場で薄暗い影が多く出来る潜みやすい地形を確認し、ここで引き返す気など毛頭ないと焦って飛び出してしまいそうなミハルに視線を向けた。
「織久、ここは私に先行させてほしい。光が苦手な闇の種族の領域近くならこの辺りの怪物やみえざる禁獣も同じかもしれない」
 織久に呼びかけるとベリザリオは前に出る。
「ミハルさん、あなたの光の力も貸して頂きたいですが無理はしないようにお願いします。万が一の時は私達で獣を抑える間に下層に向かってください」
「わかりました。出来る限りのことはします!」
 ミハルは大きく頷いて光を放つ準備をする。ベリザリオはミハルを中心にオーラの結界を広く張った。
「ベリザリオが先行するならば俺は殿と遊撃を兼ねましょう」
 織久は後方に位置取り、ミハルの背を見るようにして辺りを警戒する。
「油断は出来ませんが……存分に愉しみましょう」
 絶奈はいつでも守れるようにミハルの傍につき、聞き耳を立てて奇襲を警戒する。

「では行きましょう」
 ベリザリオが先頭を歩き、ユーベルコード『Sanctuarium benedictionサンクトゥリアムベネディクション』を発動して旋律の矢による一斉掃射で、進路上を浄化と祝福の光で影が隠れられる場所を消してしまう。
「光よ!」
 ミハルもまた光を灯して後に続き、周囲を警戒して進んだ。
 光が出来れば影も出来る。前方を光らせて背後に長く伸びた人影が蠢く。それは忍び寄るようにゆっくりと背後に迫っていた。
「それで忍んでいるつもりか、我等からすれば児戯に等しい」
 影を扱う織久からすればそれは堂々と道を歩いているに等しい行為だった。そこへユーベルコード『怨竜顕現』を発動し、竜の翼を広げて一気に接近すると四つ脚で顔が複数ある影の怪物を黒い大鎌【闇焔】で切り裂いた。すると左右の岩場の陰から新たな怪物達が飛び出して来た。
「オブリビオンであろうとなかろうと、道を塞ぐならば払うのみ」
 超極細の糸【夜砥】を張り巡らせながら跳躍して躱すと、そこに飛び込んだ影の怪物が糸に絡まる。それを織久が引っ張り上げて捕縛し、振り回して投げ飛ばし岩に叩きつけて砕いた。
「なんだあれは? 影の獣か?」
 振り返ったミハルが織久に倒された影の怪物を見て驚く。
「隠れて不意を突かれれば危険ですが、見えていれば恐れる事はありません」
 ベリザリオは前方の光に慌てて飛び出してきた影の怪物を、純白の盾【Gloriosus scutum】によるシールドバッシュでカウンターを決めて吹き飛ばした。
「影の怪物は数が居るようです。此方も頭数を増やすとしましょう」
 絶奈がユーベルコード『暗キ獣ソラト』を発動し、蒼白き燐光の霧を纏い異端の神々の似姿になり、屍の兵と獣の軍勢を召喚してミハルを護る防衛陣を築く。そこへ影の怪物が不意をついて襲い掛かり仕留めるが、すぐに周囲の屍兵が槍を突き、屍獣が食らいついて止めを刺す。
「……とは言え、此れだけでは不足でしょうね」
 敵は影。数を揃えてもそれを捉えられなくては意味がない。絶奈はミハルをオーラで球状に囲み上下からの攻撃にも備える。
「一見すると上下に隙がある様に見えるのはある種の罠です。其処を突けると見せかける事で奇襲の予測を容易にします」
 すると足元の地面の僅かな割れ目に潜んでいた影の怪物が牙を剥き、オーラにぶつかって奇襲に失敗した。そこへ絶奈の想定通りに屍兵が動き槍を周囲から突き入れて仕留めた。

 猟兵達が影の怪物を撃退して順調に進んでいると、結界が大きく揺らいだのをベリザリオが感知する。
「止まってください。何かいます」
「――っ」
 ベリザリオが警告すると息を飲んだミハルが足を止める。
「どうやら影の怪物とは違うようです。見えざる禁獣とやらかもしれません」
 ベリザリオは試しにそちらに向けて旋律の矢を放つ。すると空中で矢が弾かれた。目には見えないがそこに何かがいる。それは影の怪物とは違う存在――情報にあった見えざる禁獣だった。
「何者かは知らぬが、邪魔をするものは全て排除するだけのこと」
 飛翔する織久が前に飛び出し、矢が弾かれた辺りに糸を放つ。すると手応えがあり糸が絡まって何者かを捕えた。
「糸が絡まれば凡その位置が把握できますね」
 そこへ絶奈が黒剣と白槍を振るって衝撃波を叩き込む。すると見えざる禁獣が暴れて糸を切り、地を蹴ってミハルに襲い掛かる。
「な、何が?」
「通しません」
 見えぬ戦いに辺りをきょろきょろと窺うミハルの前にベリザリオが割り込んで盾で受け止める。重い一撃が伝わるが踏ん張って押し戻した。
「見失えば厄介な事になりそうです。此のまま囲んでしまいましょう」
 絶奈がそこへ屍の軍勢を殺到させて抑え込む。だが見えぬ獣は暴れ回って軍勢を薙ぎ倒していく。
「此れでは仕留め切れませんが、時間は稼げそうです」
 絶奈はミハルの背を押して背後を守りながら前に進ませる。
「ミハルさん、急いでこの先に進みましょう」
「はい!」
 ベリザリオが先頭で結界と祝福を維持して見つけ次第に影の怪物を薙ぎ払って先を急ぐ。
 背後では屍の軍勢を強引に抜けようと見えぬ獣が暴れていた。
「影とは格が違うか、ならば少しばかり我等が相手をしてくれよう」
 織久は時間を稼ぐべく、見えぬ敵に向けて糸を放ち、絡めたところを目印に飛翔してすれ違いながら大鎌を振るった。硬い手応えが返り、不可視の獣が反撃に空を切る音がする。それを勘で織久は身を捻って躱した。
「もう少しです!」
「はぁはぁっ!」
 ベリザリオとミハルが坂道を下って駆け抜けると、風景ががらりと変わる。そこはヴァンパイアの支配する第四層だった。
「何とか無事に抜けられたようです」
 絶奈が振り返ると、そこにはもう影の怪物の姿もなくなっていた。
「……織久」
 そしてじっとベリザリオが来た道を見ていると、織久がこちらに追いつこうと竜の翼を広げ飛んで来る姿が視界に入って安堵した……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 集団戦 『狂化人狼兵』

POW   :    群狼死重奏
【集団で一斉に人狼咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    群狼狂爪牙
自身の【狂気に身を委ねた兵達が魔獣化し、天に月】が輝く間、【魔獣化した人狼達全員】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    群狼月光陣
【月の光】が命中した対象を治療し、肉体改造によって一時的に戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

●届く声
「いかん! このままでは門を抜かれる!」
「もっと矢を放て! 近づかせるな!」
「こっちに矢を持ってこい!」
 闇の救済者の砦では、オブリビオン『狂化人狼兵』の群れの攻勢を受け、防衛している闇の救済者達が劣勢に立たされていた。
「もう矢がないわ!!」
「なら石でも投げろ!」
「ああっ! 門が破られる!!」
 狂化人狼兵が爪でぼろぼろになった門を引き裂き、砦の中に足を踏み入れる。
「ウォオオオオオオオオオオオ!!!」
「「ウォゥオオオオオオオオオオオ!!!!!!」」
 一番乗りを誇るように遠吠えを響かせ、後に続く狂化人狼兵も同調するように吠えた。
「ここまでか……なんとか我々戦士団が時間を稼ぐ。その間に非戦闘員を逃がすんだ!」
 覚悟を決めた闇の救済者は、砦内の戦えぬ人々を逃がそうとする。
「無理だ! 完全に逃げ道を塞がれてる!」
 だが周囲は既に包囲され、猛る狂化人狼兵にとっては全てが獲物だった。
「たすけて…………父さん!」
 弓を手にした少女カリナが死んでしまった勇敢な戦士だった父に助けを求める。それは届くはずの無い声――。
「カリナ!」
 だが届かぬはずの声に返事が返る。
「助けに来たぞ!」
 聞き覚えのある声と共に現れたのは、透き通った肉体だが確かに父の顔をした戦士の姿。
「父さん!」
「よく頑張ったなカリナ。もう大丈夫だ!」
 ミハルが光を放って狂化人狼兵の目を潰し、その隙に黒剣で切り裂いた。
 そこへ猟兵達も加勢し、一気に形勢逆転させて砦を守り通そうと迎撃を開始した――。
霧島・絶奈
◆心情
死者が願いに応じて助けに来る…
まるで物語の光景ですね
ある側面から見れば陳腐な演出と表現されるのかもしれませんけれど…
「王道」とはそう言うものでは無いでしょうか?
少なくとも、私は嫌いではありません

◆行動
『暗キ獣』を使用し【集団戦術】を駆使
ミハルさんとカリナさん達闇の救済者を護衛しつつ、数を活かした【範囲攻撃】で敵を殲滅
其の儘乱戦に持ち込む事で敵の月光を逆に利用させて頂きましょう

私は【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置し防衛陣を構築

更に設置を進めつつ【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●反撃
「死者が願いに応じて助けに来る……まるで物語の光景ですね」
 絶奈は親子の再開シーンを見て、物語のワンシーンのようだと微笑む。
「ある側面から見れば陳腐な演出と表現されるのかもしれませんけれど……「王道」とはそう言うものでは無いでしょうか?」
 王道とは奇をてらわず正道を行く故に王道となったもの。王道こそが最も多くの人の心に響く。
「少なくとも、私は嫌いではありません」
 この物語をハッピーエンドで終えようと、絶奈はユーベルコード『暗キ獣ソラト』を発動し、蒼白き燐光の霧を纏うと異端の神々の似姿となって突如として現れた屍の軍勢を従える。
「何としても護り抜きましょう」
 ミハルとカリナや闇の救済者達を護るように展開して敵と対峙する。
「ウォオオオオオオオ!!!」
 吠える狂化人狼兵が襲い掛かり屍兵を引き裂く。しかし負傷しようともお構いなしに屍兵は槍を突き入れて狂化人狼兵を貫く。
「ガァアアアアアア!」
 しかし月光を受けた狂化人狼兵の傷が癒され、お互いに消耗戦を仕掛け合う。
「其の儘乱戦に持ち込む事で敵の月光を逆に利用させて頂きましょう」
 絶奈は軍勢を浸透させ、屍の軍勢と狂化人狼兵が入り乱れる。そこで月光を放つと屍兵にも当たり傷を癒してしまう。互いが回復する泥沼の混戦となり、狂化人狼兵は徐々に数を減らしていった。
「さあ、反撃の時です」
 その間に絶奈がサーメートを設置し、起爆させて爆炎によって狂化人狼兵を吹き飛ばす。その一撃によって敵の勢いが完全に削がれた。
「我々も戦うぞ!」
「うん!」
 ミハルとカリナが屍の軍勢を援護するように反攻に出て、光で目潰しすると剣で斬り捨てる。
「敵が怯んでるぞ! チャンスだ!」
 闇の救済者達もまたその流れに乗って一斉に攻撃に打って出て、狂化人狼兵を砦から追い出していった。
「人は決して弱くありません。其の力を見せつけてあげましょう」
 絶奈も衝撃波を放って援護し、ミハルとカリナを中心とした闇の救済者達は反撃に移り敵勢を倒していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カツミ・イセ(サポート)
「僕の神様は言ったよ。郷に入りては郷に従えと」
「僕に出来ることだからね」

神様に作られたミレナリィドール、勝ち気で大人びた僕娘。イメージは水。
口癖が「僕の神様は言ったよ」
『偽装皮膚』の影響で、球体関節が普通の関節に見えるよ。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用。加護で治るから、大怪我しようと厭わず積極的に行動するよ。
遠距離は『水流燕刃刀』を伸ばすよ。
近接戦では『偽装皮膚』を水のような刃にして、咄嗟の一撃を放つことがあるよ。このときは球体関節が見えるんだ。

他の猟兵に迷惑をかける行為はしないよ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしないんだ。
あとはおまかせするから、よろしくね!


スカーレットスター・クリムゾン(サポート)
「自分から殺されに来たんだ、怨むのは違うだろ?」

「正義や悪でしか判断できないのか?……なら『お前の意志』は何処にあるんだ?」

「ちょうど濃厚なワインが飲みたかった所だ、この後は上質なヴィンサントも控えている、楽しみだよ」

貴種ヴァンパイアであり大規模マフィアファミリー『知恵の蛇』を束ねる女帝。
マフィアとして自由に動くの為にパラディンとして爵位を得る。
武器の大鎌は『知恵の蛇』の女帝、聖槍はパラディンとしての言葉にしない意思表示。
雪の様に真っ白な長髪
高身長でスレンダーな美人。
服装は黒主体の露出しない上流階級の布質のパンツスタイル
冷静沈着で冷酷
誰も選べない事も即決する。
【NG】R15以上のエロ、恋愛描写



●迎撃
「僕の神様は言ったよ。郷に入りては郷に従えと」
 カツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)は戦場となっている砦で、支配者に抗う闇の救済者達を見る。
「なら僕も抗うとするよ」
 加勢に蛇腹刀【水流燕刃刀】を振るい、刃を伸ばして狂化人狼兵を貫く。
「ゥォオオオオオオオオン!!」
 狂化人狼兵が吠えてカツミに狙いを変えると、カツミは蛇腹刀を鞭のように薙いで切り払った。
「ガォゥッ!!」
 手足を切断された狂化人狼兵が地面を転がるが、月の光を受けることでその傷を癒した。
「回復能力だね、厄介そうだから封じるよ」
 カツミはユーベルコード『ミレナリオ・リフレクション』を発動し、自らも月光を放って月の輝きがぶつかり合い相殺された。
「ガ?」
 光が消えると治療中だった狂化人狼兵が不思議そうに周りを見渡し、その原因たるカツミに視線を止めた。
「ウォオオオオオオオオオオオオオ!!!」
「「ゥオオオオオオオオオオオッ!!!!」」
 すると狂化人狼兵が遠吠えをして、一斉に狙いをカツミに定めた。
「どうやら怒らせたみたいだね」
 カツミは蛇腹刀を手に迎撃態勢に入る。

「どこぞの馬鹿ヴァンパイア」の手勢か」
 スカーレットスター・クリムゾン(マフィア『知恵の蛇』を束ねる女帝・f39213)が悠然と駆ける狂化人狼兵を見下ろす。
「貴種たるオレと出会うとは、運がなかったな」
 不敵な笑みを浮かべてユーベルコード『血の聖典・黙示録ブラッド・アポカリプス』を発動し、大量の血を代償に魔法陣から666の獣を召喚した。
「さあ、蹂躙せよ」
 命じられた666の獣が狂化人狼兵に襲い掛かり、爪で牙で玩具を破壊するように無慈悲に叩き潰していく。
「ゥウウウウウウオオオオオオ!!!」
 そんな恐るべき獣を前にしても、狂いし兵士は闘争を止めずに戦い続ける。
「なかなか面白い闘争じゃあないか。見世物にはちょうどいい」
 そんな戦いを見物するようにスカーレットスターが眺めていると、傷だらけになりながら疾走する狂化人狼兵が鋭い爪を伸ばして迫る。
「オレの前に出るということは、その首を落とされる覚悟があってだろうな?」
 スカーレットスターが無造作に漆黒の大鎌【エクスキューショナー・アンチライフ】を一振りして首を刎ねた。

「ゥウォオオオオ!!」
 狂化人狼兵は月光によって傷を癒し戦闘を継続しようとする。
「残念だけど、無効化させてもらうよ」
 しかしカツミも月光を放ってそれを打ち消す。
「ゥウウウガゥッ!!」
 月の光を消されことに怒りを覚えるが、狂化人狼兵の前にはスカーレットスターの666の獣が立ち塞がる。
「どうした? 吠えるだけか? もっとオレを楽しませてみせろ」
 スカーレットスターが666の獣をけしかけると、狂化人狼兵達は勝てないと本能で悟り、散開して駆け出しまともに相手をせずに目的である砦の闇の救済者を優先する。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
良かった…最悪の結果にはならずに済みそうだ
ここを乗り越えてもダークセイヴァーに平穏が訪れない限り、苦難は続き再び離別の時が来るかもしれない
だからこそ手が届く今だけでも守り通そう

さあ、ここから形勢逆転です。皆でこの苦境を乗り越えましょう!
UCと共に名乗りを上げて敵をこちらに引き付け、その間に傷が深い人を後方へ
まだ戦える方は私達と共に戦いましょうと士気を上げる
織久は闇の救済者を私に任せて突撃していくだろうから、闇の救済者と息を合わせるのは私やろう
オーラによる防御結界を張って咆哮や直接攻撃に備え、結界を抜けた攻撃は盾で守るかシールドバッシュで相手ごと叩き落そう。


西院鬼・織久
【白と黒】
下層に降りても特に変化はなし、また余計な事を考えてしまいそうです
上層では逃げに徹していた分餓えているのですが

我等が怨敵を前に余所事はいらぬ
ただ悉くを喰らえば良い

【行動】POW
怨念の炎を宿した先制攻撃+UCの範囲攻撃で喉と空気を焼き、咆哮を自在に出せないようにする
炎は可能な限り敵に延焼させ、怨念の炎の焼却+生命吸収の呪詛による継続ダメージを付与

こちらのダメージは各種耐性と精神系技能で無視して突貫
なぎ払い+切断の範囲攻撃で集団に穴を空け、包囲しようとする敵をUC+範囲攻撃
怯まず襲ってくるならなぎ払い+切断の範囲攻撃で、単体なら串刺しした後怪力で周囲の敵に投げつける



●勝利と死の意味
「良かった……最悪の結果にはならずに済みそうだ」
 ベリザリオはまだ落ちていない砦を見てほっと息を吐く。
「ここを乗り越えてもダークセイヴァーに平穏が訪れない限り、苦難は続き再び離別の時が来るかもしれない。だからこそ手が届く今だけでも守り通そう」
 生きるだけでも厳しい世界。そんな中でもこうして奇跡的に再開した親子を守ってみせようと白い盾【Gloriosus scutum】を構えオーラによる防御結界を張って闇の救済者達を護る。
「下層に降りても特に変化はなし、また余計な事を考えてしまいそうです」
 織久は珍しく戦いを前にしても雑念が払えずにいた。
「上層では逃げに徹していた分餓えているのですが」
 戦えども明確な怨敵を屠れずに本能は餓え始めている――。
「我等が怨敵を前に余所事はいらぬ、ただ悉くを喰らえば良い」
 内なる我等が怨敵を喰らえと身体を突き動かし、織久は一直線に敵陣へと駆け出した。
「ウォオオオオオ!!!」
 対して狂化人狼兵達が咆哮を上げる。ビリビリと空気が震えて織久に衝撃波が届く。
「騒がしく吠えるだけで我等を止める事あたわず。その声を悲鳴に変えてくれよう」
 織久がユーベルコード『殺意の炎』を発動し、黒い炎を放って敵陣を薙ぎ払う。
「ギャアアアアア!!」
 炎に包まれた狂化人狼兵が燃え上がって悲鳴を上げて転げ回り、やがて力尽きて倒れる。

「さあ、ここから形勢逆転です。皆でこの苦境を乗り越えましょう!」
 闇の救済者達に呼びかけ、ベリザリオはユーベルコード『Per aspera ad victoriaペルアスペラアドビクトリア』を発動して名乗りを上げる。
「私の名はベリザリオ・ルナセルウス! 人々を襲う邪悪なヴァンパイアの尖兵をここで討つパラディンだ!」
「おお、見事な名乗り! 俺もまだまだやれるぞ!」
「武器を持て、砦を守りきれ!」
 その威風堂々たる姿に鼓舞された闇の救済者達は反抗を強くして敵勢を押し戻す。
「ウォオオオオオオオオン!!」
「ガォガァアアアアア!!」
 狂化人狼兵が魔獣化し一斉にベリザリオへと襲い掛かる。刃物のような爪を一歩も引かずにベリザリオは盾で受け止め、さらにはシールドバッシュを叩きつけ押し戻す。
「ゥウウウウォオオオ!!!」
 狂化人狼兵達も引くという事を知らず、戦いに狂った兵士らしく不利であっても戦い続ける。
「こいつら止まらない!」
「恐れるな! 恐れれば飲まれるぞ!」
 その敵の狂った戦い方に闇の救済者達が怯みそうになると、ミハルが叱咤して光を浴びせて敵の目を眩ませる。
「戦いに狂うは当たり前の事。しかし頭まで狂わせては戦いの機微もわからぬ狂犬と同じ」
 その隙に敵陣に飛び込んだ織久が黒い大鎌【闇焔】を横一線に薙いで敵の胴を上下に断ち切った。
「ガォオオオオアアア!!」
 仲間がやられた狂化人狼兵達はすぐに反撃に移り四方から襲い掛かるが、織久は攻撃を待たずに前に出て一人斬り殺し、集まった敵に大鎌を一振りして纏めて切り裂き燃やしてしまった。
「怨敵よ、ただ我等が糧となれ」
 要らぬ考えなど頭から消し去り、織久は戦闘に没頭してその身を返り血に染め上げる。
「今こそ好機! 共に平和を勝ち取りましょう!」
「「うぉおおおおおおお!!」」
 敵陣が大きく崩れた機を逃さず、ベリザリオを中心として闇の救済者達は激しい攻勢に出て残っていた狂化人狼兵を蹴散らしていく。
「これで終わりだ!」
 最後の敵をミハルが斬り捨てる。そうして救援が間に合い絶望的だった砦の防衛戦は闇の救済者の勝利に終わった……。

「父さん!」
「カリナ!」
 親子は武器を捨てて抱きしめ合って互いの無事を喜び合う。声だけでなく身体の温もりが伝わり、本物だという実感が感じられた。
「本当に父さんだ、生きてたんだ……」
「ああ、カリナこそ無事でよかった………」
 親子の元に闇の救済者達も集まり、知り合いが死んだミハルとの再会に驚きの顔を見せる。
「この世界の死に意味はあるのでしょうか……」
 その光景を見た織久は、己の怨念の意味について考え始める。
「織久……」
 ベリザリオは心配そうな視線を向けるが、自問している今はそっとしておこうと見守る事にした。
 砦では勝利の雄叫びが上がり、闇の救済者達は魂人となったミハルを歓迎し、大騒ぎで勝利を祝った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年12月21日


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🔒
#ダークセイヴァー
🔒
#ダークセイヴァー上層
🔒
#第三層
🔒
#魂人の帰郷
🔒
#闇の救済者


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト