17
Halloween Zoo Boo!

#UDCアース #お祭り2022 #ハロウィン

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース
🔒
#お祭り2022
🔒
#ハロウィン


0




●動物園でハロウィンを
 十月三十一日といえば? と問われたら、大抵の人はハロウィン! と答えるだろう。勿論、とある動物園でもそれは同じ。ハロウィンの二週間前からハロウィンウィークとして、園内をハロウィンらしく飾り付け、SNSなどでも多くの人々が取り上げる人気のスポットとなっていた。
 そして来る十月三十一日――この日は来園者の仮装も解禁され、園内は仮装して動物園を楽しむ人々で賑わっていた。
 魔女や吸血鬼、狼男に猫娘、ゾンビナースやキョンシーに南瓜ランタンのお化け、神父と悪魔など、それぞれが思い思いに仮装を楽しみ、動物園を楽しんでいる。
 園内にあるカフェやレストランではハロウィンらしいランチメニューが並んでいたし、園内に点在する移動販売車もハロウィンの特別メニューを提供していて、ハロウィンスイーツが目白押し。
 更には特別な日ということで、通常は夕方に閉園するところだが今日は夜の八時までライトアップされた園内を楽しめるのだ。
 |今日《ハロウィン》という特別な一日を満喫する人々の笑顔は、老若男女問わず輝いていた。

●グリモアベースにて
 UDCアースの動物園でハロウィンが行われるんやって! そう弾んだ声で八重垣・菊花(翡翠菊・f24068)が集まった猟兵達に告げた。
「動物園でハロウィンが楽しめるんよ、ええねぇ、楽しそうやねぇ!」
 せやけどな、と弾んだ声を少しだけ沈ませて、菊花が猟兵達を見つめる。
「このハロウィンの動物園に潜むUDC怪物がおるんよ」
 それは密やかに人々が楽しむ場所に潜伏し、楽しむ人々の正気をエネルギー源として喰らっているのだという。
「ようあるやん? ハロウィンの夜になると繁華街とかスクランブル交差点とかで暴走した人らが事件を起こしたりするん」
 その原因がUDC怪物に正気を喰われた人々にある、という調査が上がってきているのだ。
「このUDC怪物なんやけどな、それなりに勘のいいアルマジロ……やない、『眼鏡割るマジロ』らしくて」
 なんて??????
「いやな、名前が『眼鏡割るマジロ』っていうんやって。名前の通り眼鏡割るらしいんやけど、今はそこは置いといてやね」
 置いておくべきだろうか、という顔をした猟兵達に菊花が話を続ける。
「まぁ勘がええみたいでな、気付かれへんようにこっちもハロウィンを満喫しとる雰囲気を出してかなあかんのよ」
 つまりは、仮装して動物園へ行ってほしいというのだ。
 仮装はガチめのものからライトなものまで、自分に合ったものでいいのだとか。
「頭にそれっぽいカチューシャしてるだけでもええしな、気合の入った仮装もええみたいよ」
 公序良俗に反するような仮装は入り口で止められてしまうので注意が必要だけれど、そこは猟兵の皆やから弁えてるやろ! と菊花が笑う。
「充分にハロウィンを楽しんだらな、閉園後の動物園でUDC怪物……『眼鏡割るマジロ』と戦ってほしいんよ」
 まぁうん、ってな顔をして菊花が柏手を打つと、その手に菊の花のグリモアが現れる。
「眼鏡を割るアルマジロやよって、眼鏡してくと狙われるよってな! フリとちゃうで!」
 眼鏡を囮にするのもあり、その辺りの作戦はそれぞれで立てて欲しい。
「ハロウィンやよって、楽しく遊んできてな! 眼鏡割るマジロは多分そんな強くないと思うよって!」
 特定の層にはすごく強いかもしれへんけど。
 そんな言葉と共に、菊花がゲートを開き猟兵達を送り出すのであった。


波多蜜花
 閲覧ありがとうございます、波多蜜花です。
 ハロウィンです! やったーハロウィン!! というわけで、動物園でハロウィンをお楽しみ下さいませ!
 こちらは二章仕立てで一章のみの参加も歓迎しております。
 仮装は希望があればプレイングに記載をお願いします、何か適当に仮装させて欲しい方は☆マークをプレイングのどこかに入れてくだされば、勝手にイメージで仮装させます。どんな仮装になっても文句のない方向けです。
 当然ですが、公序良俗に反するような仮装は採用できませんので、ご協力よろしくお願いいたします。

●プレイング受付期間について
 タグやMSページ記載のURL先にてご案内しております、参照いただけますと助かります。
 また、参加人数やスケジュールの都合、予期せぬ出来事によっては再送をお願いする場合がございます。なるべく無いように努めますが、再送となった場合はご協力をお願いできればと思います(この場合も、タグとMSページ記載のURL先にてお知らせ致します)
 オーバーロードについてはMSページに記載があります、ご利用をお考えの方がいらっしゃいましたらお手数ですが確認していただけると幸いです。

●できること

・一章:日常
 ハロウィンの飾り付けがされ、インスタ映えしそうなハロウィンスポットがあちらこちらにある、そんなイメージの動物園です。
 動物は動物園にいるものであれば、なんでもいます。どこかを特定した動物園ではないので、気にせず見たい動物を見てください。
 お食事やスイーツもハロウィンらしい見た目の物が出てきます、カフェやレストラン、移動販売車にあるものは大抵のあります。
 POW/SPD/WIZは気にしなくて大丈夫です。

・二章:ボス戦
 眼鏡割るマジロです。
 眼鏡割るマジロと戦います。
 眼鏡割るマジロです、眼鏡割ってきます、よろしくお願いします。
 お察しかとは存じますが、コメディ寄りになるかと思います。

●同行者について
 同行者が三人以上の場合は【共通のグループ名か旅団名】+【人数】でお願いします。例:【仮装3】同行者の人数制限は特にありません。
 プレイングの失効日を統一してください、失効日が同じであれば送信時刻は問いません。朝8:31~翌朝8:29迄は失効日が同じになります(プレイング受付締切日はこの限りではありません、受付時間内に送信してください)
 未成年者の飲酒喫煙、公序良俗に反するプレイングなどは一律不採用となりますのでご理解よろしくお願いいたします。

 それでは皆様の素敵なハロウィンをお待ちしております!
155




第1章 日常 『動物園に行こう』

POW   :    全動物を制覇!

SPD   :    気になる動物を観に行こう!

WIZ   :    お土産物屋さんをチェック!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジャスパー・ジャンブルジョルト
UDCアースに伝わる『えっとー(干支)』とかいうのにちなんで、虎の仮装をするぜ。
黒の縞模様を顔に描けば、ホワイトタイガーならぬシルバータイガーの出来上がりー。
フッ、この凛々しくも猛々しい姿に道行く人々の目も釘付けになること間違いなしだぜ。(サバトラ猫にしか見えない)
虎の檻の前で「がおー!」と吠えちゃったりなんかして。あまりの迫力に虎たちも俺のことを本物の虎だと思い込むかもな。(サバトラ猫にしか略)

虎に俺の存在をアピールした後は、ジンクスと一緒に移動販売車を巡ってスイーツ三昧!
縞模様メイクが崩れないように気をつけつつ、ハロウィン限定メニューを食いまくーる。


※煮るな焼くなとご自由に扱ってください。



●銀色猫は銀色虎となり、ハロウィンを満喫する
 ハロウィンのお祭りをUDCアースの動物園で体験できると聞いた時から、ジャスパー・ジャンブルジョルト(JJ・f08532)は何の仮装をするか決めていた。
「UDCアースに伝わる、『|えっとー《干支》』とかいうのにちなんでだな」
 自慢の銀色の毛並みの上から、顔に黒の縞模様を描いたジャスパーが鼻歌交じりに機嫌よく動物園を歩く。
「これぞ、ホワイトタイガーならぬシルバータイガー!」
 完璧な出来上がりだと、鼻歌を口遊みながらジャスパーが向かうのは虎の織。意気揚々と歩いていると、人々の視線を感じてジャスパーがフッと笑みを浮かべた。
「この凛々しくも猛々しい姿に道行く人々の目が釘付けになるのも仕方のない事だな!」
 今の自分はパーフェクトな銀の毛並みを持つ虎なのだから……! とジャスパーはご機嫌なのだけれど、実際には可愛らしいサバトラ猫に見えているようで、人々はその可愛らしさに釘付けになっていた。
 けれどそれには気付かぬまま、ジャスパーは到着した虎がいるエリアの前で軽く威嚇してみたりして。
「がおー!」
 この迫力には虎達も俺の事を本物の虎だと思い込むに違いない、決まった……! とジャスパーが笑みを浮かべるが、吠えた声は『にゃおー!』と聞こえたらしく、微笑ましいものを見るような視線がジャスパーへと注がれる。
「うんうん、さすが俺だ」
 尻尾をふりふり、やっぱりサバトラ猫にしか見えなかったけれど、ジャスパーは胸を張って老ネズミたるジンクスを肩に乗せ移動販売車を目指した。
「ハロウィンスイーツがあるらしいぜ、楽しみだな」
 ジンクス、と名を呼べば心得たようにすぐ近くの販売車を見つけて、小さくチュッと鳴いた。
「ここはクレープみたいだな」
 くるりと巻かれたクレープの皮は紫色で、頭部分にはチョコクリームにマシュマロのお化けとぷるんとしたゼリーの目玉がのっていてハロウィンらしさが詰まっていた。
 ひとつ買い求め、ジンクスと分け合いながらその美味しさに舌鼓を打つ。
「これは他のスイーツも期待できそうだな!」
 縞模様のメイクが崩れぬように気を付けつつ、次はこっちのチュロスとドーナツだ! あっちのバブルワッフルだ! と、尻尾をふるりと揺らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜鳥・藍
SPD
仮装は猫耳を付ける程度ですがそれでもわくわくします。
そして動物園と言えばもふもふです。狼と虎の檻を見に参ります。
ユーベルコードでの呼びかけに答えてくれる白虎さんと白銀に似た動物はどうしたって気になる物でしょう?さすがに竜はいないのでそこは残念ですが。……大蛇は少し違う気がするんですよね。

やっぱり日中に見かけた時と違って動きが違いますね。どちらも日中はのんびりと横になってる事が多いですが、さすがにこの時間の方が動きがいいです。そしてもふもふ……。本物の動物はどんな感触なのかしら?触ってみたいけれどさすがに無理よね。



●もふもふハロウィン
 星々が連なるような、きらりと輝く銀髪にちょこんと付けられた猫耳のカチューシャ。それ以外は普段通りの服装であったけれど、ハロウィンの世界に自分も溶け込んだような気がして夜鳥・藍(宙の瞳・f32891)はどこかワクワクとした気持ちで園内を歩いていた。
「やはり動物園と言えばもふもふの宝庫……色々いますけれど、今日のお目当ては狼と虎です」
 何せ、自身のユーベルコードでの呼びかけに応えてくれる白虎と白銀に似た動物、気にならないわけがない。
「白虎さんと白銀のもふもふっぷりに勝てるとは思いませんが、それでもやはり見ておきたいのですよね」
 できれば竜も見たいところだけれど、UDCの動物園にはいないので。
「…アックスアンドウィザーズでしたらいたかもしれませんけれど……残念ですが」
 そも、あの世界に動物園と言う概念はあるのかしら? なんて思いつつ、竜に似た動物がいればと思いを馳せる。動物ではないけれど、大蛇はそれっぽいかも? と考えつつ、でもやっぱり少し違う気がするんですよね、と呟いた。
 そんな事を考えながら歩いていれば、狼のいるエリアへと到着して藍が覗き込む。
「あら、やっぱり日中に見掛けた時と動きが違いますね」
 以前見た時はごろりと寝転がったりと、のんびりしている印象だったけれど。
「狼は夜行性ですものね」
 暗くなってきてからが彼らの活動時間なのだ、起き上がってうろうろしたり遠吠えをしたりと活動的に見えて思わず藍が微笑んだ。
 狼の次は虎だと意気込んで、順路を辿って移動すると虎のいるエリアへ向かった。
「ふふ、虎も同じですね」
 こちらも同じく夜行性の生き物、狼と同じく区切られたエリアの中を歩き回っているのが見える。
「やっぱりこういった動物を見るなら夕方から夜間にかけてが見応えがありますね」
 そして、なんといっても――!
「良い毛並み……もふもふ……」
 本物の動物はどんな感触なのかしら? と藍の興味は尽きない。
「やっぱり猫や犬と似ているのかしら……」
 先の依頼で撫でたわんこもふわふわふかふかの手触りだったけれど、狼や虎はどうなのだろうか。
「触ってみたいけれど、さすがに無理よね」
 ふれあいコーナーのある山羊や羊、兎は大丈夫だけれど、猛獣とされる動物のふれあいコーナーはさすがに動物園にはない。
「いつか野生の狼や虎を撫でてみたいですね」
 なんて尽きぬ夢を描きながら、藍は触れるもふもふを! と、ふれあいコーナーへと向かうのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アーネスト・シートン
動物園にオブリビオン…
どうにかしないとですよ…おっと、リス尻尾がふるふるしてますね…感情まで|表《尻尾》に出るようになってしまいましたが…

仮装は某所で売っているリスの仮装(パジャマぐるみ)で…この尻尾は本物ですけどね…

まぁ、オブリビオンが出るまでは動物園で楽しみましょう。
動物の持ち込み禁止だからバナーくんは留守ですよ。

色々な動物を見ながら楽しんでいきましょう。
キリンとシマウマ、フラミンゴなど見ながら、目当ては狼にする。
わたくしは狼が好きなんですよ…一般人はあまり見る気がないようですけど、彼らのかっこよさはいいですよ。
後は人混みのある虎とライオンのところに寄りますか。
…ん??

アドリブ歓迎



●動物とハロウィン!
 動物園に人々を脅かすオブリビオンが出現する――そう聞いてしまっては、動物を愛するアーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)としては見ない振りをすることは出来なかった。
「動物園にオブリビオン……どうにかしないとですよ……」
 真面目そうな顔をして、眼鏡のブリッジをスッと持ち上げる。そんな彼がこのハロウィンで賑わう動物園へ訪れる際に選んだ仮装は、リスであった。
 正確に言うとリスの着ぐるみパジャマとでもいうのだろうか、すっぽりと着るタイプのフード部分が動物の顔になっているあれである。彼が言うところのリスのパジャマぐるみのお尻の辺りから、ぴょこんと出たリス尻尾がふるふるとしている事に気付きアーネストがおっと……と呟く。
「感情まで|表《尻尾》に出るようになってしまいましたが……」
 先の戦争の折に使用したユーベルコードの代償なのだが、アーネストに後悔はない。けれど、感情が尻尾に現れるのは計算外だったなぁと困ったように笑いながら、オブリビオンが現れるまでは動物園を楽しもうと歩く。
 動物園に動物の持ち込みは遠慮しておきましょうかと、本日はバナーくんはお留守番。一人気ままに案内図の順路に沿って動物の姿を楽しんでいた。
「キリンにシマウマ……あ、あっちにはフラミンゴがいますね」
 首の長いキリンが悠々と歩く姿にシマウマが草を食む姿をのんびり眺めると、次は水場で群れるフラミンゴを眺めて心を和ませる。
「動物をみていると心が安らぎます」
 動物が好きで、戦う時は動物たちの力を借りるアーネストからすれば動物園は丸一日いたって飽きない場所だ。
「次は……狼ですね」
 一番の目当ては狼で、狼が飼育されるエリアに到着すると一匹一匹を丁寧に眺め、頬を綻ばせる。
「わたくしは狼が好きなんですよ……彼らのかっこよさはいいですよ」
 家族を大事にし、群れ成して生きる姿も、自然の中を駆ける姿も、全てがかっこいいとアーネストは思う。一通り眺めると、次は人気の高い虎とライオンのいる所に寄ろうと狼のエリアを離れた。
「……ん??」
 今何か、アルマジロっぽい動物がいたような?? と、首を傾げながら見遣るけれど、アルマジロの飼育されているエリアはこの付近にはなく、アーネストがまるで狐につままれたように目を瞬かせた。
「気になりますね……」
 気にはなるけれど、虎とライオンも気になるので。
「今はハロウィンと動物園を楽しんでおきましょうか」
 そうすれば、勘がいいと聞いているオブリビオンも油断するはず。
「ええ、とても合理的です」
 いざ、虎とライオン! と、アーネストがリス尻尾を揺らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱酉・逢真
【腐れ縁】◎☆
会話)ああ、テキトウに喚んで乗るからヘイキさァ。(馬を喚んで乗り、結界で覆う) なンぞ見たいヤツいるかね? 俺ァとくにないンだが…ああ、ならそれで行こう。小型・中型・大型と見ていくコースだなァ。ミーアキャットやらサルやら…ご覧な虎兄さん、なかなか眼力がある小猿がいるぜ。アイアイだとさ。キリンがいンのか。ふむ、マア似てるっちゃ似てるよ。四足歩行なトコとかなァ…ひ、ひ! イヤすまンね、その反応が見たくッてさァ。ああ、だァれも寄ってこンね。俺ァ"いのち"にゃ嫌われッからさ…お前さんの圧もあるだろォがね。
行動)のんびり楽しく見て回る。獣見てるヒトを見るンも楽しいねェ。


結・縁貴
【腐れ縁】◎☆
かみさま、歩けそうです?
供連れなら安心ですね

御希望ないなら、運営お勧めの順路を行きましょうか
まずはかみさまがお好きな命も多そうな場所からです…ね?
(御縁の糸を掴みながら、首を傾げた。明らかに飼育数と合わない)
…成程、餌の虫も命のうちかァ
応、好い面構えの猿ですね!早々に逃げましたけど!

噫、麒麟も居るんですね
瑞獣の方は遠目に見たことがあるんですが、似てますか?
俺も虎に似てるし…、…でっっっか!?首長!
俺の知ってる麒麟と大分違う!
あっかみさま分かってて黙ってましたね!?

予想出来てたけど…動物が寄ってきませんねェ
特に威圧はしてないつもりですが、賢いな
身の程を弁える方が長く生きれますからね



●キリンと麒麟の違いとは
 ハロウィンらしい飾り付けがされ、至る所にジャックオーランタンの飾りや置物が設置された動物園は中々の賑わいを見せていた。そんな中、いつもの衣装とはがらりと変わった結・縁貴(翠縁・f33070)が今にも座り込みそうな朱酉・逢真(朱ノ鳥・f16930)に向かって振り向く。
「かみさま、歩けそうです?」
 それなりに人がいる中をという意味と、常々言われているお爺ちゃんよりも無い体力で、という二重の意味を含ませて、狼男ならぬ猫男に扮した縁貴が逢真に問うた。
「ああ、テキトウに喚んで乗るからヘイキさァ」
 言ったそばから眷属たる馬を喚び、よいせ、と乗ると病毒を撒き散らさぬように結界で何重にも覆う。
「供連れなら安心ですね。しかしお似合いですね、かみさま」
 その仮装、とマッドサイエンティストのような恰好をした逢真に縁貴が笑う。
「そういうお前さんは虎ならぬ猫かい。猫兄さんって呼ぶべきかねェ」
「自前の耳と尻尾がありますからね」
 手と足はもこもこのファーが付いたもの、色合いは自分に合わせて緑色だがどこかチェシャ猫のような雰囲気もある。
「よく似合ってンよ」
 そう唇の端で笑う逢真はいつもの羽織ではなく、黒と赤に汚れた白衣に怪しげな色をした試験管を何本もベルトにぶら下げ、口許だけを隠すタイプのガスマスクを首からぶら下げていた。
「虎兄さんはなンぞ見たいヤツいるかね?」
 動物園の案内図が描かれた看板を見上げ、逢真が縁貴に問う。
「どうしてもって動物はいませんが、かみさまは?」
「俺ァとくにないンだが……」
 動物なら眷属に沢山いる、見飽きているとまでは言わないが改めて見たいようなものもない。けれど、生きている『いのち』ではないから、動物園というのは面白いねェと笑っている。
「ご希望ないなら、運営お勧めの順路を行きましょうか。それが一番堅実な気がします」
「ああ、ならそれで行こう」
 見上げたままの看板の通りに、と行けば小型・中型・大型と見ていくコースになるはずだ。
「ええと、それなら……」
 看板を見上げる逢真とは逆に、縁貴は手にしたパンフレットを眺めて順路を確認する。
「まずはかみさまがお好きな命も多そうな場所からです……ね?」
 ん?? と縁貴が一瞬眉根を寄せる。動物達のご縁の糸を掴んで、次は首を傾げた。
「数が合わない……?」
 明らかに糸の数が動物園の飼育数より多いのだ、間違って人の糸を掴んでいないかと視るけれど、そんなヘマを自分がする訳がない。
「|哦、是这样子啊《あ、そういうことか》。成程、餌の虫も命のうちかァ」
「ひひ、それだけじゃなかろ。この園の中で生息する虫も含まれてンのさァ」
 噫、と縁貴が頷く。これだけの場所だ、飼育している動物、その餌以外にも命は満ち溢れているのは当然の事だ。カポカポと馬の歩く音を聞きながら納得していると、幾つもの檻が見えた。
「ミーアキャットやらサルやら……ご覧な虎兄さん、なかなか眼力がある小猿がいるぜ。アイアイだとさ」
「応、好い面構えの猿ですね! 早々に逃げましたけど!」
 正確に言えば二人が近くまで来た時点で様子を窺っていたサル達は一斉に奥へと引っ込んだ。
「ま、姿は確認できましたけど」
「なら次だ、キリンがいンのか」
「噫、麒麟も居るんですね」
 ここで二人の思い浮かべたキリンは同じ名と響きであっても確実に違う生き物。逢真の方はUDCアースの地球に生息するキリンを、縁貴は自身の出身世界でもある封神武侠界の瑞獣だ。
「瑞獣の方は遠目に見たことがあるんですが、似てますか?」
 勿論、縁貴とて動物園に瑞獣がいるとは思っていない。ただ、名前が同じなのであればどこか共通点のような物があるのではないかと思ったのだ。
「ふむ、マア似てるっちゃ似てるよ」
 全く似てないが。
「やっぱりそうなんですかね、俺も虎に似てるし……」
 ??? みたいな顔をして、縁貴がキリンのいるエリアの前で足を止める。
「でっっっか!? 首長!!」
 見上げて、えっ!? って顔でキリンと逢真を交互に見遣る。
「俺の知ってる麒麟と大分違う!」
「いやいや、四足歩行なトコとかなァ」
 よく見てみなァ、なんて言う逢真の顔はもう笑っていて。
「あっかみさま分かってて黙ってましたね!?」
「ひ、ひ! イヤすまンね、その反応が見たくッてさァ」
 けらけらと笑って、いいもん見たァ、と逢真が満足気に笑みを浮かべた。
「全く……あ、キリン向こうにいっちゃいましたね」
「ああ、だァれも寄ってこンね」
「予想は出来てたけど……」
 まさかここまで動物が寄ってこないとは思わなかったと、縁貴がいっそ可笑しいといった顔で笑う。
「俺ァ『いのち』にゃ嫌われッからさ……」
 特に動物は死の気配に敏感だ、野生のものとは違うとはいえ、それは変わらない。
「でもま、お前さんの圧もあるだろォがね」
「特に威圧はしてないつもりですが」
「それを言うなら俺もそうさァ」
 確かに、別に死の気配を振りまいているわけではない。
「そう思うと、動物は賢いな。身の程を弁える方が長く生きれますからね」
 愚かなのはヒトだけですね、と縁貴が笑えば逢真はそんな愚ところも|赦《あい》してるのさァと笑った。
「他も見て回りましょうか、気骨のある動物がいるかもしれませんよ」
「ひ、ひ、いるといいねェ」
 俺は獣を見てるヒトを見るンも楽しいよォ、とかみさまが笑うので、縁貴もいっそそっちに意識を切り替えてみるのも一興ですかねェと園内を再び歩き出すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

灰神楽・綾
【不死蝶】◎☆
でもさ、眼鏡とサングラスの違いってなんだろうね?
眼鏡だってカラーレンズで度が入ってないものもあるし
逆にグラサンも透明で度が入っているものもあるし

まぁまぁ、今は動物園をエンジョイしようよ
わぁ、パンダがカボチャのオブジェで遊んでるよ。可愛いねぇ
すかさずスマホで撮影しまくる

園内を回っていたら、記念撮影用の顔抜きパネルを発見
ほら梓、入ってきてよ(ぐいぐい
ちょうど3つ穴があるから焔と零も入ればちょうどだよ
はい、チーズっ

あっ、次はあれを見に行きたいな
カピバラが温泉に入っているところ
頭にミカン乗せてくつろいでいる姿とか可愛いだろうなぁ~
…え?まだ見れないの? そっかぁ、残念…


乱獅子・梓
【不死蝶】◎☆
今回戦うことになる眼鏡割るマジロ…
俺達はグラサンだから大丈夫だよな??
確かに…こういう時はネットで調べてみよう
「特に厳密な違いはない」……すごーく嫌な予感がする

そうだな、後のことは後で考えよう…
映え大好きな綾にとってハロウィンイベントはまさに綾得だよな

俺があれに入るのか!?
嫌だ、恥ずかしい、断固拒否する
が、焔と零はノリノリでパネルに向かっていった
何でそんなにやる気満々なんだお前ら!
結局同調圧力によって写真を撮られるはめに…

あー…残念だが、綾
カピバラ温泉は冬のイベントだから、まだやっていないと思うぞ
と残酷な事実を伝えると綾が目に見えてしょぼくれたので
…冬になったらまた遊びに来るか?



●眼鏡はまぁ置いといて
 ハロウィン仕立ての動物園を歩きながら、魔法使いの恰好をした乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)は閉園後に現れるという敵について考えていた。
「なぁ、綾」
「なーに?」
 いつものコートではなく、蝶の翅のようなマントを付けて妖精さんだよと笑う灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)が横を歩く梓を見遣る。
「今回戦うことになる眼鏡割るマジロ……俺達はグラサンだから大丈夫だよな??」
 もう眼鏡割るマジロって名前がおかしいんだが、と思いつつ、梓が綾に問い掛けた。
「ん-、でもさ、眼鏡とサングラスの違いってなんだろうね?」
 あ、クレープ食べよ! と、移動販売車にふらっと寄りながら綾が答える。
「眼鏡だってカラーレンズで度が入ってない物もあるし、逆にグラサンも透明で度が入っている物もあるし」
 ハロウィン仕様のクレープを受け取って、上にのっているお化けの形をしたマシュマロをぱくりと食べながら綾が言う。勿論支払いは梓である。
「確かに……こういう時はネットで調べてみよう」
 広大なネットの海にはその答えもあるだろうと、梓がスマホを弄る。
「これ美味いよ、はい」
「ん」
 横から差し出されたクレープをちょっと齧り、焼き芋のクリームに秋を感じつつ検索したページを読む。
「ええと……『特に厳密な違いはない』……なんかすごーく嫌な予感がする」
 お財布の中身が寂しくなるとかではなく、いやそんな気もしているけれど。
「まぁまぁ、今は動物園をエンジョイしようよ」
「そうだな、後のことは後で考えよう……」
 サングラスを割られるのだけは阻止しなければと思いつつ、綾の行きたいところへついていく。クレープを綺麗に食べ終わった綾が向かったのはパンダのいるエリアで、パンダが楽しそうに南瓜の形をした玩具で遊んでいるところだった。
「わぁ、パンダがカボチャのオブジェで遊んでるよ。可愛いねぇ」
 スッと取り出したスマホでアングルを変えながら撮影し、南瓜の玩具を取り合ったりして遊ぶパンダに笑みを零す。
「みてみて、めっちゃ映えてる」
「好きだな、お前。ハロウィンイベントはまさに綾得だな」
「あはは、そうそう、俺得だよ~」
 だからさ、と綾がにんまりと笑って記念撮影用に置かれている顔抜きパネルを指さした。
「ほら梓、入ってきてよ」
「俺があれに入るのか!? ちょ、押すな!」
 いいからいいから、と何がいいのかわからなかったが、綾が梓の背中をぐいぐいと押す。
「嫌だ、恥ずかしい、断固拒否する!」
「え、でもほら。穴が三つあるから、焔と零も入ればちょうどだよ?」
「何がちょうどだ……って、焔、零!」
 いやがる主人を置いて、焔と零が楽しそうにパネルに向かっていく。
『キュー!』
『ガウ!』
「何でそんなにやる気満々なんだ、お前ら!」
「ほらほら~、二匹が待ってるよ?」
 三対一では分も悪く、同調圧力により渋々梓が顔を覗かせたので、綾が連写したのは言うまでもなかった。
 満足するまで写真を撮って、また歩き出すと綾が思いついたように声を上げる。
「あっ、次はあれを見に行きたいな」
「あれ?」
 何だ? と梓が聞くと綾が再び移動販売車に吸い寄せられながら答える。
「カピバラが温泉に入っているところ。あ、すいませんこのハロウィン限定チュロスひとつ」
「ナチュラルに頼むな、お前」
「ごちそうさま、梓! それで、そうそうカピバラ。頭にミカン乗せてくつろいでいる姿とか可愛いだろうなぁ~」
 しかもナチュラルに支払いを回してきやがった……とぶつぶつ言いつつも、梓が支払いを終えて綾に振り向く。
「あー……残念だが、綾」
「え? 梓も食べる? 美味しいよ、このパンプキン味のチュロス」
 クリームとチョコで飾られていて、映え感もある。
「いや、そうじゃなくてだな。カピバラ温泉は冬のイベントだから、まだやっていないと思うぞ」
「……え? まだ見れないの? そっかぁ、残念……」
 もぐ、とチュロスを齧りつつも、目に見えてしょぼくれた綾が可哀想になって、思わず梓が提案する。
「……冬になったらまた遊びに来るか?」
「え、いいの? やったぁ!」
 絶対だよ、と笑う綾に頷いて、温泉に入っているカピバラは見れないかもだけれど、とカピバラのいるエリアへと向かう。
「わ、ジャックオーランタンを食べてるよ! 可愛い!」
 ジャックオーランタンの形に彫られた南瓜を齧る姿に綾が嬉しそうにスマホを構えたので、動物園が閉まる前にカピバラのぬいぐるみでも買ってやるかと梓がこっそり笑うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
【モノクロブラザーズ3】
仮装:ツギハギフランケンモンスター!(丸眼鏡)

これは……家族旅行ってやつ!!
どーぶつえんは、おれも初めてかも?野生動物とバトったことはあるけどー!

おれはねえ、ペンギンとー、スナネコとー、カピパラ!(※カピバラ)
ペンギンー!つるんとしてる……兄ちゃんの頭みてー!
スナネコ!かわい、威嚇された!!
カビバラ!(※カピバラ)風呂?!

たのしーね、あーさん、兄ちゃん!

ハシビロコウ!あっラーさんが……これは、目を離した方が負け……!
キリン!首が長い!あっケンカして……ひえっ
ゾウ!でかい!おれたち全員乗れそうー!ああっスーさんが過去にとらわれて!

おそろい?!買う買うー!何にしよっかなー!


雨野・雲珠
【モノクロブラザーズ3】
仮装:ふさふさ狼男+オーバル眼鏡

動物園、はじめてです!
某かみさまの周辺がすでに
わくわく動物ランドではという疑いはありますが…
あれ、その場合妖精の俺も一員…?
トヲルくん、あとでその話を詳しく

ハシビロコウ…なんたる威容でしょうか
なんだか…ずっと見ちゃいますね…

初めて知る動物がいっぱいです!
ペンギンかわいいです!わぁ、スナネコもかわいい…
キリンはね、心臓から首がとおーいのに
貧血にならない仕組みになってるんですって
あっ喧嘩してる 意外と血気盛ん…!
ゾウもかっこい、…最近どこかで見かけたような…うっ頭が

ハロウィン仕立ての売店でお土産も見たいです
あの、何かおそろいで買いませんか?


スキアファール・イリャルギ
【モノクロブラザーズ3】
仮装:吸血鬼(モノクル付

兄弟で動物園!
動物園はあまり行ったことないので楽しみです
確かに私たちの周辺は動物だらけ…園長(某かみさま)いますし
妖精は動物に入るのでしょうか
野生動物と…バトル…?

私が見たいのはハシビロコウです!
…えっあれ本物ですよね?
置物みたいに見え――あ、瞬きした!
はっラトナが睨めっこを…頑張れ…!
(傍らでひかりも応援!

キリンの長い首を活かした喧嘩は恐ろしくて
ゾウは大きくて…お嬢様…うっ頭が
あっペンギンのよちよち歩き可愛い
カピバラの入浴は見てて癒されます
スナネコは可愛いのに結構獰猛だ!

ふふふ、楽しくて時間を忘れますね
あっお揃いのお土産いいですね、買いましょう



●モノクロモンスターズのわくわくハロウィン動物園!
 ハロウィン一色に染まった動物園、オレンジ・パープル・ブラックといったリボンやバルーンで飾り付けられ、南瓜のオブジェが要所要所に設置されている。
「わあ……! 動物園、はじめてです!」
 ハロウィンの仮装は三人で決めた衣装で! と、張り切って準備した雨野・雲珠(慚愧・f22865)が嬉しそうに笑う。紅い首輪にファーの付いたコート、狼の耳と尻尾に肉球手袋で立派な狼男です! と、オーバル型の眼鏡をきらりと煌かせる。
「兄ちゃん初めてなの? どーぶつえんは、おれも初めてかも?」
 多分! と、茜崎・トヲル(Life_goes_on・f18631)がこめかみ部分に大きなねじを差し、ツギハギのジャケットとスラックスでフランケンだと胸を張る。掛けたメガネは丸眼鏡で、似合うー? とご機嫌だ。
「野生動物とバトったことはあるけどー!」
「トヲルくん、あとでその話を詳しく」
 野生動物とバトル??? と首を傾げた雲珠の横で、吸血鬼姿のスキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)もまた、同じようにこてんと首を傾げている。
「野生動物と……バトル……?」
 首が傾いても掛けたモノクルは揺らがない、ひらりとはためいたスキアファールのマントを小さい魔女帽子とマントをつけたラトナが前足でてしっと押さえた。
「そー! えっそんなに気になる……? じゃあまた後ではなすねー!」
 今は動物園だよとトヲルが笑い、取り合えず順路に沿って歩き出す。
「おれたち三人で動物園……これは……家族旅行ってやつ!! だよねー!?」
「そうですね! 家族旅行、良い響きですね、家族旅行……!」
「兄弟で動物園! 私は初めてではないですが、動物園はあまり行ったことがないので楽しみにしてきたんですよ」
 わぁわぁと歩きながら動物を眺め、ふっと雲珠が眼鏡のフレームを押し上げる。いつもより賢そうに見えるのは眼鏡の効果かもしれない。
「某かみさまの周辺がすでにわくわく動物ランドではという疑いはありますが……」
「確かに私たちの周辺は動物だらけ……|園長《某かみさま》いますし」
「それ某ってつけるひつようあったー? あったかー」
 あります、という二人からの視線を受けて、トヲルがそっかーと頷いている。
「あれ、その場合妖精の俺も一員……?」
「妖精は動物に入るのでしょうか? ラトナは猫妖精ですけど」
「えっ、兄ちゃんは桜のひとでしょ」
「トヲルくん、桜の精は妖精種族です、俺も妖精という自覚はあんまりないですが……」
「兄ちゃんは……妖精さんだった……!?」
 何て言いながら、キマイラと桜の精と怪奇人間はスナネコの檻の前で立ち止まった。
「スナネコだー! おれねー、スナネコ見たかったんだ! かわい! 威嚇された!!」
「わぁ、スナネコもかわいい……威嚇する姿も可愛らしいですね」
「可愛いのに結構獰猛だ! そんなところも可愛いんですよね」
 ふしゃー! するスナネコ、砂漠の天使とも呼ばれる可愛らしさだけれど、なんと気性の荒い肉食獣なのだ。口々に可愛い、と言いながら次は何を見ましょうかと雲珠が笑う。
「おれはねえ、スナネコはみたからー、ペンギンとー、カピパラ!」
「カピパラ……トヲルくん、それは多分カピバラです!」
「あ、カピバラ!」
 さっそく見ようと、まずはペンギンの泳ぐ水槽の前へ。
「アッ、ペンギン、よちよち歩き、可愛い」
「スーさんの語彙力がまた死んでる! ペンギンー! つるんとしてる……兄ちゃんの頭みてー!」
「ペンギンかわいいです! え、俺の頭ってつるんとして……??」
「頭の形がいい、という事ではないでしょうか」
 なるほど! と雲珠が納得したところでカピバラのいるエリアに向かい、水に足を浸けたりして過ごす姿を眺める。
「カビバラ!」
「カピバラ、カピバラですよトヲルくん」
「カピバラの入浴は見てて癒されるんですよね」
「カピバラ! えっ、風呂?!」
 冬になると温泉に入れるところもあるんですよ、とスキアファールが笑った。
「たのしーね、あーさん、兄ちゃん!」
「はい! 初めて知る動物がいっぱいです!」
「ふふふ、楽しくて時間を忘れますね。あ、私も見たいのがいるんです、ハシビロコウというんですけど」
 ハシビロコウ、不思議なお名前……と雲珠が言い、トヲルが行こー! と歩き出す。案内を見つつハシビロコウのいるエリアに到着すると、雲珠が瞳を輝かせる。
「ハシビロコウ……なんたる威容でしょうか」
 その堂々とした姿、大きな嘴!
「……えっあれ本物ですよね? 置物みたいに見え――あ、瞬きした!」
 ハシビロコウはあまり動かない事で有名で、その理由はエサを確実に捉える為だとか。
「ハシビロコウ! あっラーさんが……!」
 瞬きするハシビロコウに、ラトナが睨めっこを挑む。なんで? とは誰も思わない、猫だから!
「これは、目を離した方が負け……!」
「頑張れ……!」
 スキアファールの傍らで、コローロも応援するように明滅する。
「俺はどちらを応援したら……!」
 それぞれの想いとは関係なく、勝負はラトナが飽きたのでドローとなったのだけれど。
 ハシビロコウの次は、と順路に沿って歩いて出会ったのはキリン。
「キリン! 首が長い!」
「キリンはね、心臓から首がとおーいのに貧血にならない仕組みになってるんですって」
「雲珠さんは物知りですね」
 何て穏やかな会話をする三人の前でキリンがその長い首をぶつけ合いだして、スキアファールがひゃっと声を上げた。
「あっケンカして……ひえっ」
「あっ喧嘩してる、意外と血気盛ん……!」
 首で首を打ち合うような、長い首を活かした喧嘩は迫力があり、ちょっと恐ろしい。
「折れないんですかね……?」
 そうスキアファールが心配するのもわかるような勢いがあって、雲珠がいざとなったら桜で……とキリンを見る。と、喧嘩はすぐに終わったようで、互いに離れていくのが見えた。
「すごかったねー」
「ちょっと怖かったですね」
「俺、キリンと縄張り争いはしたくないです……」
 キリンと縄張り争いする機会があるかと言われれば多分ないのだが、何せ猟兵なので何と戦うか分かったものではないのだ。
「あ、兄ちゃん、スーさん、ゾウだよ、ゾウ! でかい! おれたち全員乗れそうー!」
「わ、ゾウ! ゾウもかっこい、……最近どこかで見かけたような……うっ頭が、ですわ」
「ゾウは大きくて……お嬢様……うっ頭が」
「ああっ、兄ちゃんとあーさんが過去にとらわれて!」
 原因の某かみさまが何処かで笑った気がしたが、多分気のせい。多分。
 色々見て回り、三人で移動販売車のハロウィン仕様なポップコーンを摘みつつ、楽しかったねと笑い合う。
「この紫色のポップコーン、毒々しい色ですけど美味しいです!」
「チョコのもおいしーよ!」
「オレンジ色のも、ほんのりオレンジ風味でいいですね」
 バスケットが空になったころ、雲珠がすっかり暗くなった空を見上げてトヲルとスキアファールを見遣る。
「俺、ハロウィン仕立ての売店でお土産も見たいです」
「いいですね、お土産見に行きましょう」
「いこー!」
 二つ返事で答えてくれる二人に笑って、雲珠がふんわりとはにかんで。
「あの、そこで何かおそろいで買いませんか?」
 今日の家族旅行の記念にと、雲珠の頬が僅かに染まる。
「おそろい?! 買う買うー! 何にしよっかなー!」
「あっお揃いのお土産いいですね、買いましょう」
 何がいいですかね、ぬいぐるみとか置物とか……? Tシャツもいいとおもーう! なんて言いながら歩き出した二人の背中を見つめ、雲珠がぽこりと頭の枝に桜を一つ咲かせると、俺はポストカードも素敵だと思います! と追い掛けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルーファス・グレンヴィル
◎理(f13813)と

動物園は初めてかもなあ、なんて
狼男の仮装で園内をうろつく
照れ? ねえよ、そんなの
祭りは愉しんだモン勝ちだろ

ほら、赤ずきん、
迷子にならないよう手でも繋ごうか
お前が違う狼に掻っ攫われても困るからな
なんて、冗談交じりに笑った
それくらい可愛い格好なのだけど
自覚がねえから、まあ、困る

映えスポットもあるみたいだけど
俺たち写真、撮ったことねえからな
目の前の動物を楽しんでる彼の様子を見れば
今回も良いか、と薄く笑んで
理が惹かれるほうへと足を進めて

園内を満喫した後
辿り着いた移動販売車
差し出されたアイスを、ぱくり
ほら、こっちの味も食えよ
お返しに違う味を口許へ
その美味さに顔を見合わせ笑いあった


明日知・理
ルーファス(f06629)と
アドリブ歓迎


眼鏡割るマジロ……?
考えつつ赤いフードを被る
今日の俺は赤ずきんだ
…柄でもないのは判っている
世間の想像する赤ずきんとはかけ離れ、ハンターのような装いになっているが
まあ、ハロウィンだからと強引に己を納得させる
被ったフードの内側で黒猫のガウェインが機嫌良く鳴いた

普段中々会うことのない動物達に瞳の奥を輝かせつつ
ルーファスの提案に笑って
喜んで手を繋ぐ
…部屋で、二人きりじゃねえから照れるけど
でも嬉しい
じわり頬に熱が集まるのを自覚しつつはにかんで

彼をあっちこっち連れ回し隅々まで楽しんでやっと一息
ワゴンで買ったアイスが美味しくて
「ほら、ルーファス」
あーんと一口差し出して



●赤ずきんと狼さんのハロウィン
 ハロウィン仕立ての動物園は入場ゲートからハロウィンカラーに満ち溢れていて、黒シャツに赤いジャケット、黒革のボトムに狼の尻尾をぶらさげ、肉球の付いた手袋という狼男の仮装をしているルーファス・グレンヴィル(常夜・f06629)がゲートを見上げて笑う。
「動物園は初めてかもなぁ」
「……そうなのか?」
 初めて? と問うのは白いシャツに黒いスラックスの上から赤いフードポンチョを被る明日知・理(月影・f13813)で、フードの中から黒猫のガウェインも『にゃあ?』と鳴いた。
「ああ、多分な」
「そうか……じゃあ、楽しまないとだな」
 ルーファスの初めての一つを一緒に過ごせるのは嬉しいと、僅かに唇の端を持ち上げる。
「はは、かーわいいなぁ赤ずきん」
「……行くぞ」
 照れたような理が誤魔化す様に赤い頭巾をすっぽり被り、ゲートを通り抜けるのをルーファスが笑いながら追いかけた。
「それにしても……眼鏡割るマジロ……? ってなんだ……?」
「さあな、気にしてもしょうがないだろ」
 何せ敵は勘が良いらしく、ハロウィンを楽しむ客に混じって楽しむ様子を見せないと油断しないらしいのだから。
「今日はこの姿で楽しもうぜ」
「ルーファスは照れとかないのか?」
「照れ? ねえよ、そんなの。祭りは愉しんだモン勝ちだろ」
「まあ……確かにそうだが」
 それでも、ルーファスの仮装に合わせての赤ずきん姿が自分の柄ではないと、理は思う。世間一般が思う赤ずきんからはかけ離れた、ハンターのような装いではあるが。それでも照れは些かあって、年に一度のハロウィンだからと強引に己を納得させていた。
「ほら、赤ずきん、迷子にならないよう手でも繋ごうか」
 差し出された手に笑って、素直に自分の手を重ねる。
「うん、これでよしだ。お前が違う狼に掻っ攫われても困るからな」
「……迷子にはならないぞ」
 冗談交じりに笑うルーファスに、理もふっとはにかむようにそう言った。
 部屋で二人きりの時ではないから、少し照れてしまうけど――それでも、この狼が自分のだと思うと嬉しく思えて、じわりと頬が熱くなる。赤ずきんのフードがあってよかった、と初めて今日の仮装に感謝する理の横で、ルーファスが可愛いなと緩む頬を引き締めた。
 何せ、理の赤ずきんの恰好は本当に他の狼に攫われそうなくらいに可愛いのだ、自覚がないのが、まあ困る……でもそれも可愛いからな……とルーファスが繋ぐ手に力を込めた。
 それに気付いた理が嬉しそうに笑って握り返してくるものだから、もう部屋に帰ってやろうかなと思ったのは内緒の話だ。
「ルーファス、ライオンだ」
 普段中々目にする機会のない動物が見られるとあって、理が瞳の奥を輝かせながらルーファスの手を引く。ルーファスもまた、初めてだと思われる動物園は物珍しく、何より楽しそうに動物を見て喜ぶ理の姿を楽しんでいた。
 映えスポットとされる場所が至る所にあり、家族連れやカップルが写真を撮っているのが見えて、ルーファスがそういや俺達写真撮ったことねえな? と、ふと思う。
「あっちには象がいるって」
 心なしか早歩きになる理に笑って、まあ今回も写真は良いかとルーファスが薄く笑みを浮かべる。記念として残る写真もいいけれど、今この瞬間の彼の楽しそうな姿の方が大事だなと思ったから。
 キリンにシマウマ、ペンギンに白クマと楽しんで、パンダにコアラとぐるりと園を回る。どの動物のエリアにもハロウィンを意識した飾り付けや、檻の中にジャックオーランタンの遊び道具などがあってハロウィンならではの楽しさがあった。
「楽しいな」
「そうだな」
 あっちも、こっちもと、園内を満喫したあとは少し休憩をとアイスをメインに売る移動販売車の前で足を止める。
「何にするかな」
「俺は……これかな」
 黒いワッフルコーンに南瓜のアイス、それに狼男の形をしたマシュマロが飾られたアイスはハロウィンらしく、それでいて味も美味しいと理が言うと、ルーファスが自分の選んだ真っ赤な赤ずきんのようなアイスも美味いと笑う。
「ほら、ルーファス」
 あーん、と理が自分のアイスをルーファスへと差し出すと、躊躇いなく彼がぱくりと齧る。
「ほら、こっちの味も食えよ」
 お返し、とルーファスも理にアイスを口元に寄せて。遠慮がちに理が齧れば、自分のとはまた違った美味しさに目を瞬かせた。
「な、これも美味いだろ」
 理のも美味かったとルーファスが笑えば、理もこくりと頷き顔を見合わせ美味しいアイスに頬を綻ばせる。アイスを食べ終わればまた手を繋いで、次は何を食べようかと笑い合った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ディアナ・ロドクルーン
👺🐺
パイレーツクィーンの仮装で
動きやすいパンツスタイル、腰に鞭

あはは!すっごい気合入った仮装ねミコト
髭を引っ張りたくなっちゃった

動物園でハロウィン、いつもの動物園がまた違って見えて楽しい
案内は任せて~どこから見て回ろうかしら
アザラシとペンギンは外せないわね。はい、パンフレット
ミコトは行ってみたいところある?

カワウソ!うん、その子達も可愛いわよね
ミコトそこから動かなくなりそう

はわぁ…ペンギン可愛い…アザラシの円らな瞳が可愛い…(動かなくなる人狼娘

途中途中にあるスポットで二人で並んで写真を

む、ミコトの方が綺麗に撮れている
後で私のスマホにも送って

ふふ、可愛いのがたくさんありそう。一緒に食べようね


ミコト・イザナギ
👺🐺

仮装は海賊でいこうか
ボロボロのパイレーツ装備に
タコ足の髭とかカニの鋏腕とかね!

実は、動物園とか初めてだからワクワクしてるんだ
口伝とか書物でしか知らないものを知れるのって、いいね

ディアナは来たことがあるみたいだね、案内はお任せしよう!
鳥コーナー?オレが天狗だからかな?
パンフレット、え、こんなに広いものなの動物園ってさ

ペンギンはあっちだって
おー…あれがペンギン、よちよち歩く癖に俊敏な泳ぎがかっこいいね
アザラシも丸っこい癖に悠々と泳ぐね…

行きたい処、そうだね
カワウソ見てみたい
あのひょろりとして愛嬌のある顔を見てみたいんだ

あと、軽い食事!
食べ物もハロウィン色になってるんでしょ?
それも食べようよ



●ハロウィンパイレーツ!
 魅惑いっぱいのハロウィン仕立ての動物園、入場はぜひ仮装をして――そんな誘いに、ディアナ・ロドクルーン(天満月の訃言師・f01023)はミコト・イザナギ(|語《かた》り|音《ね》の|天狗《てんぐ》・f23042)と共に海賊に扮してやってきていた。
 ディアナはパイレーツクイーンをイメージした衣装で、羽根の付いた海賊帽とパイレーツコートに動きやすいパンツスタイル、腰には鞭を付けてヒールブーツをカツンと鳴らす。
 対するミコトはイメージするのは幽霊船の海賊だろうか、ボロボロの海賊衣装にタコ足のように編んだ髭というスタイルにカニの鋏腕をカチカチさせて遊んでいる。
「あはは! すっごい気合入った仮装ね、ミコト」
「ありがとう、ディアナも似合ってるよ」
「ふふ、その髭引っ張りたくなっちゃった」
 えい、なんて引っ張る振りをするとミコトがぶるぶると震える真似をするものだから、ディアナがおかしそうに笑ってから行きましょうかと促した。
「動物園でハロウィン、いつもの動物園がまた違って見えて楽しいわね」
 ハロウィンカラーの飾り付け、ジャックオーランタンのオブジェに布を被ったお化けのバルーン、どれもが可愛くて笑みが浮かんでしまうほど。
「ミコトは動物園……初めてだったりする?」
「実は初めてでね、だからワクワクしてるんだ」
 口伝や書物でしか知らない動物が沢山いる、というのは知っている。けれど百聞は一見に如かずとも言うし、実際に見られるとあって楽しみにしていたのだ。
「あら、それなら案内は任せて~。どこから見て回ろうかしら」
「ディアナは来たことがあるみたいだね、なら案内はお任せしよう!」
 よくわからないままに歩くのも楽しいけれど案内役がいるならそれに越したことはないし、それがディアナだと言うならそれ以上の事はない。
「そうね、アザラシとペンギンは外せないわね。あと鳥コーナー」
「鳥コーナー? オレが天狗だからかな?」
「ふ、ふふ、はい、パンフレット」
「ディアナ?」
 互いに笑いながら、ミコトがパンフレットを受け取って開き地図を見る。
「パンフレット、え、こんなに広いものなの? 動物園ってさ」
「広いわよ? まずはこっちね」
 ディアナがミコトを連れて向かったのは鳥が多くいるエリア。檻の中のオウムやインコはカラフルで美しく、大きさもそれなりで見応えがある。
「綺麗ね、赤いのに青いのと種類も豊富じゃない」
「はは、これだけカラフルだと見てて飽きないね!」
 抜け落ちた羽根も綺麗だと笑いながら、次はと歩き出す。
「ペンギンはあっちだって」
「あ、あそこねペンギンとアザラシがいるの」
 円形になった水槽の中、てちてちと歩いて水の中へ飛び込み泳ぐペンギンと、どぼんと飛び込んでから悠々泳ぐアザラシにミコトが小さく感嘆の声を零し、ディアナがほぅ、と息を零す。
「はわぁ……ペンギン可愛い……アザラシの円らな瞳が可愛い……」
「おー……あれがペンギン、よちよち歩く癖に俊敏な泳ぎがかっこいいね」
「そうね、可愛らしいのに泳ぐ姿は弾丸みたいに見えるのよね」
「アザラシも丸っこい癖に悠々と泳ぐね……」
「海の獣って言うだけはあるわよね……」
 すっかり動かなくなったディアナにミコトが笑って、満足するまで一緒に眺めては写真を撮った。
「ああ……可愛かった……! ミコトは行ってみたいところある?」
「行きたい処、そうだね……カワウソかな。あのひょろりとして愛嬌のある顔を見てみたいんだ」
「カワウソ! うん、その子達も可愛いわよ。ミコト、そこから動かなくなりそう」
「さっきのディアナみたいに?」
「ふふ、そうよ!」
 なんて笑いながらカワウソがいるコーナーへ向かえば、ディアナの言った通りミコトがペンギンを眺めていたディアナみたいに動かなくなったのはご愛敬である。
「可愛かった……」
「可愛かったわ……」
 しみじみと言いながら感想を言い合い、途中途中にあるハロウィンスポットで二人並んで写真をぱちり。
「む、ミコトの方が綺麗に撮れてる。後で私のスマホにも送って」
「あはは、いいよ!」
 はい、とついでにペンギンとアザラシの写真も共有して、次は何処へとパンフレットを眺める。
「あ、カフェ! 軽い食事! 食べ物もハロウィン色になってるんでしょ?」
「そう言えばハロウィン仕様の軽食があるって言ってたわね」
「それも食べようよ、どんなのか楽しみだな」
「ふふ、可愛いのがたくさんありそう。一緒に食べようね」
 何処が良いかな、と幾つかあるカフェを物色し、軽食とスイーツのあるカフェへと入る。
 ミコトがサンドイッチを、ディアナがパフェを頼むと出てきたのは期待通りのハロウィンサンドイッチとパフェ。サンドイッチはフランケンシュタインの顔を模したようなものや、ジャックオーランタンの形にくり抜かれたデコレーションサンドなどがあってなんとも可愛らしい。
「ん、味も美味しいよ。南瓜のサラダと生ハムだ」
「可愛くって美味しい!」
 シェアしながら食べていると、今度はパフェが届いてディアナが瞳を煌かせる。
 下からチョコレートソースと生クリームが層になって、そこから果物やマシュマロが重なってトップには紫芋と南瓜のクリーム、魔女の帽子の形をしたクッキーが飾られていてハロウィンを詰め込んだような可愛らしさだ。
「ん~このパフェも美味しいわ」
「入って正解だったね」
 動物も楽しんで、ハロウィンな軽食も楽しんで。
 今日は海賊だもの、欲張らなくっちゃとディアナが微笑んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
【狼兎】
仮装:短パンベースに月兎

見て見て紫崎君、動物がいっぱい!
そういえば動物園ってちゃんと来たのは初めてかも
野生の動物達は沢山会ったことあるし
猫カフェでゆっくり寛いだこともあるけど
動物園はどちらかというと大きい動物さん多めな感じ?

どうせなら全制覇を目標にしてみつつ
あんまり走って回っても疲れちゃうからね
一種ごとに時間を使ってゆっくり回れるくらいのペースで
※2人とも動物には好かれがち

ん、もうそんな時間?
カフェー!
えへへ、やっぱり甘味は外せないしね
普通の軽食なら紫崎君も食べれるんじゃないかな?
遊園地では特別メニュー以外普通のカフェだったし
ハロウィンメニュー、どんなのだろうね(わくわく


紫崎・宗田
【狼兎】
仮装:狼男

あぁ、そうだな
一応言っておくが柵の内側には入るなよ
デカい動物が多いというよりエリアが分かれてんだよ
ほれ、地図

澪が動物を楽しんでる間販売車から2人分の飲食物を購入
俺はコーヒーで澪には紅茶を
このチビ、体も心臓も弱いくせして自分の体調に鈍感だからな
代わりに気にかけておき少しでも疲れが見えたらさり気無く休憩に誘導

そろそろ飯でも食おうぜ
カフェとレストラン、どっちがいい
へいへい、まぁ言うと思ったけどな
俺はサンドイッチかなんかでいい
動物園なんざ俺も来るのは初めてだからな
何が定番なのかは知らねぇけど
あぁ、確かに…遊園地みてぇなもんか
しゃーねぇ
甘味以外にもハロウィンメニューあったら頼んでやるよ



●ハロウィンカフェを楽しんで
 ひらりと翻るミニスカートから覗くのは短パンで、防御力もばっちりな月兎の仮装をした栗花落・澪(泡沫の花・f03165)が兎の付け耳を揺らしながら紫崎・宗田(孤高の獣・f03527)に振り向いた。
「見て見て紫崎君、動物がいっぱい!」
「あぁ、そうだな」
 動物園なんだから当たり前だろ、とは思ったけれど楽しそうにする澪が可愛かったので黙っておく事にした。それはそれとして、と狼の耳がついたフードを被り、もこもこの肉球手袋と尻尾を装着した宗田が念を押す様に口を開く。
「一応言っておくが柵の内側には入るなよ」
「わかってるよー、大丈夫!」
 そんな事しないよ! と笑う澪が象を眺めながらしみじみと呟く。
「そういえば僕、動物園ってちゃんと来たのは初めてかも」
 野生の動物達は沢山会ったことがあるし、アポカリプス・ヘルでもオブリビオンだけど動物っぽい何かとかも見たし。
「猫カフェでゆっくり寛いだこともあるけど、動物園はどちらかというと大きい動物さん多めな感じ?」
 こてん、と兎耳を傾けて澪が宗田に問う。
「ああ、デカい動物が多いというよりエリアが分かれてんだよ。ほれ、地図」
 パンフレットを開いて見せれば、納得したように澪が頷く。
「どうせなら全制覇したいな」
「ん、やるか?」
「でもあんまり走って回っても疲れちゃうから……ゆっくり回ろうか」
 一種類ごとに時間を使って、ゆっくり見て回るくらいのペースの方が丁度いいはず。象から離れ、次は何がいるのかなと澪が楽しそうに微笑んだ。
 象の後は虎やゴリラ、それからキリンにシマウマと見て、パンダを前にして澪がわぁ、と小さく声を上げる。
「可愛いね、ハロウィンの南瓜で遊んでるよ」
「ハロウィンにちなんだ玩具で遊んでる動物、ちょいちょいいたよな」
 近くまで寄ってきたパンダに手を振りながら、澪がいたね! と頷く。
「可愛いなぁ……」
 澪がパンダに釘付けになっている間に、近くの移動販売車から宗田が二人分の飲み物を買って戻る。
「ほら」
「わ、ありがと!」
 自分にはコーヒーを、澪には紅茶を。温かい飲み物はゆっくりと身体を内側から温めて、ほっと息を零す。
「美味しいね」
「ああ」
 澪の様子を眺め、調子を崩してないかさらりと確認する。何せこのチビは身体も心臓も弱いくせして自分の体調には鈍感だからな……と宗田が胸の内で呟く。だからこそ、代わりに気にかけて少しでも疲れた素振りを見せれば休憩させようと決めていたのだ。
 もう少し大丈夫か、と澪が歩くままに任せペンギンや白くまを眺め、カワウソを見た所で宗田からストップが入る。
「澪、そろそろ飯でも食おうぜ」
「んっ、もうそんな時間?」
「腹減った、カフェとレストラン、どっちがいい」
「言われてみると僕もお腹空いたかも……カフェー!」
 カフェがいいと澪が宗田の手を揺らし、引っ張る。
「へいへい、まぁ言うと思ったけどな」
「えへへ、やっぱり甘味は外せないしね」
 向かった先はこれまたハロウィンめいた飾り付けがふんだんにされたカフェで、マスコットキャラのように置かれた大きなパンダのぬいぐるみも魔女帽子を被っている。
「何にしようかな……普通の軽食なら紫崎君も食べれるんじゃないかな?」
「俺はサンドイッチかなんかでいい。ま、動物園なんざ俺も来るのは初めてだからな。何が定番なのかは知らねぇけど」
「遊園地では特別メニュー以外普通のカフェだったし、ここもそうなんじゃないかな?」
「あぁ、確かに……遊園地みてぇなもんか」
 お互い初めての動物園、それから動物園のカフェ。メニューを開いて澪が楽しそうに覗き込む。
「ハロウィンメニュー、どんなのだろうね? あ、これだ!」
 メニューにはハロウィン仕様のサンドイッチ、オムライス、パスタ、パフェにクレープにケーキと思ったよりも盛りだくさんで。
「う、どれにしよう……! 全部可愛いよ紫崎君!」
「しゃーねぇな、ならサンドイッチとオムライスを頼んでやるよ」
「いいの!? じゃあ僕は……パフェにする!」
 注文して届いたサンドイッチは南瓜サラダと生ハムが挟まれたハロウィンサンドイッチ、見た目もジャックオーランタンやお化けの形に切り抜かれ、切り抜かれたパンはトーストサンドになっていて無駄がない。オムライスは丸く玉子に包まれて、とろりとかかったホワイトソースがお化け仕立てになっていて可愛らしい。
「すごい、可愛い!」
 記念、と写真を撮って宗田に勧められるまま澪がサンドイッチを一つ手に取った。
「わ、美味しい!」
「ん、思ったより……っていうか美味いな」
 オムライスも掛かっているホワイトソースがよく合っていて、宗田が美味いと頷く。幾つかサンドイッチを摘み、オムライスを一口貰ったりしていると、澪のパフェがやってくる。
「わぁぁ……!」
 ハロウィンカラーに彩られたパフェはグラス部分も楽しくて、トップにのっている蝙蝠の羽根を象った薄焼きクッキーや魔女帽子のチョコレート、紫芋のモンブランクリームも澪のハートをがっちりとキャッチしていた。
「食べるのが勿体ないくらいだよ」
「早く食べないと溶けるぞ」
 わかってるよ~! という言葉と共に澪が写真を撮って、いざ一口!
「すっごく美味しい!」
 幸せそうな顔でパフェを頬張る澪に笑って、宗田がスマホを向けて記念だとシャッターを切るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御簾森・藍夜
【朱雨】◎
暁と対の朝日と晴れの魔女狐
黒の九尾扇を手に片耳に黒房ゆれる花菱紋のピアス
黒狐耳ぴこぴこ黒尻尾ゆらゆら

…暁近いと何か耳と尻尾がむずむずする…なんでだ


ふふ、初めてか

凄い、あの鱗境が分からん…!
ふむ草木に紛れれば目立つ毛並みも風景に
あぁあ可愛い可愛いな丸くて…!
純白の狐…美しい、艶やかな毛並みは雪のよう
ん、暁後で…
相当な手入れとストレスレス環境があの艶を
ふわもふの冬毛が一層増すのが楽しみだ

暁!?
わ!
どうした、何が―
…?
(しゃがんで膝をつき暁を見上げ
俺の、くろいきつね…?
!―ああ、勿論
(耳がイカになるもすぐに元気に尻尾をゆらゆら。繋いだ手を引いて抱き止め
俺の、世界でたった一人の素敵な愛しい本当の黒狐は暁だけだ
あ、こら、逃げるな(離そうとした繋ぎ直して
なあ…“そういう”って、どういう意味だ?
教えてくれ、俺の黒い狐殿(囁く
―俺は本気だよ、暁
(耳ピコピコ
ふふ、おや困ったな…
もう全部見たから、あと俺の黒い狐じっくりを見たいんだが
(尻尾ゆらゆら
―じゃあ、もっと近くで“本物”を見ても良いだろうか?


楊・暁
【朱雨】◎

藍夜と対の夜と雨の魔女の仮装
鳥足デザインの黒い細巻き傘を手に
藍夜とは逆の片耳に満月から欠けゆく月のピアス
耳と尻尾は自前

動物園って俺、初めてだ
すげぇな…!めちゃくちゃたくさん動物いる…!

へぇ、爬虫類コーナーか
パンダ!パンダだ!
キウイ?…じゃねぇかキーウィ??

途中までわくわく眺めてるけど

…藍夜(ふと見上げ

…らんや(訝しげ

……らーんーやー(ジト目

夢中になってる様が何故かむかついて
繋だ手をぐいと引き藍夜の身を屈ませ、瞳覗き込み

…お前には、黒い狐がいるだろ…っ!

言った直後に(何言ってんだ)って気づき
赤らむ頬のまま慌てて視線逸らし

いっ…いや、そういう…意味じゃ、なくて…――わっ

抱き止められ、続く言葉に尚赤面
離そうとした手を取られ
囁きにはびくっとしてイカ耳に

(焼きもち焼いたなんて言えるわけねぇだろ…!
あ――もうなんでもねぇよ!

本っ…!?ぜ、絶対面白がってるだろお前…っ!
知るかうるせぇお前はずっと動物見てろ!

~~なら最初から俺見てろよな!(勢いで言ってしまい
近っ…馬鹿野郎っ!(腕の中でじたばた



●本当に見ていたいのはひとつだけ
 並んだ黒い尻尾が仲良く揺れて、黒い狐耳がぴこぴこ動いて止まる。
「動物園って俺、初めてだ」
 夜と雨を司るような魔女の仮装をした楊・暁(うたかたの花・f36185)が黒いマントと雫雨の飾りをしゃらんと揺らして御簾森・藍夜(雨の濫觴・f35359)を見上げると、片耳に付けた満月から欠けゆく月のピアスが藍夜を映す。
「ふふ、初めてか」
 暁の初めてのひとつを一緒に、と既に機嫌の良い藍夜の機嫌がもう一つ上向く。暁と対になるような、朝日と晴れを司った白いマントに太陽の飾りが傾きゆく陽の光を弾き、暁とは逆の黒狐耳に飾った花菱紋のピアスの黒房が揺れた。
 なんとなく耳と尻尾がむずりとして、藍夜が黒の九尾扇で口元を隠す。
「どうかしたか?」
「いや、楽しみだなと思って」
「ふーん?」
 まさか暁に、暁が近いとむずむずするのだとも言えず、藍夜は誤魔化しながら九尾扇でぱたぱたと仰ぐふりをした。
「暁は何か見たい動物はいるか?」
「え……全部?」
「全部か、それなら順路に沿っていくのがいいな」
 よし、と藍夜が頷いて暁の手を握る。
「行こう、こっちからだ」
「う、うん」
 自然と繋がれた手に暁が小さく笑って、自分からも軽く握る。その温もりにお互いふわふわとしつつ、案内の通りに巡っていく。
「すげぇな……! めちゃくちゃたくさん動物いる……!」
「ああ、この動物園は動物の種類も多いみたいだ」
 ちらりとパンフレットに視線を落とし、それから動物を見て藍夜が次はこっちだと手を引いた。
 案内されるままについていけば、大型動物のエリア、そして爬虫類のみを扱う館へと辿り着く。
「へぇ、爬虫類コーナーか。こういうのもあるんだな」
「爬虫類が苦手な人もいるだろうから、こういう風に区切っているのかもしれないな」
 いやしかし、と藍夜が食い入るように爬虫類を眺める。
「凄い、あの鱗境が分からん……!」
 しなやかな蛇の滑らかな鱗に目を細め、静かにテンションを上げている。
「藍夜はふわもこが好きなんじゃなかったのか」
「生き物全般好きだ、ふわもこは特にだが」
 爬虫類もいい、と満足気にして次はこっちだと暁を連れて行く。もしかして、俺より楽しんで……? と思ったが、一緒に来たのだから一緒に楽しんでいるならそれに越したことはないと、暁がこっそり頷いた。
「藍夜、パンダ! パンダだ!」
 可愛いなー、とパンダを見つめる暁の横で、藍夜もまたパンダを見つめて。
「ふむ、草木に紛れれば目立つ毛並みも風景に紛れ……南瓜の玩具で遊んでないか?」
「可愛いな」
 さすがハロウィン、特別仕様という事なのかハロウィンにちなんだ遊具で遊ぶパンダの姿に歓声が上がっている。人が増えてきたので次に行こうと向かった先は、長い嘴を持つ飛べない鳥のいるエリア。
「え、なんだあれキウイ? ……じゃねぇかキーウィ??」
 やっぱりキウイじゃねぇか?? と暁が首を傾げる横で、藍夜が丸まってキウイのように見えるキーウィにふわりと笑みを浮かべる。
「あぁあ可愛い、可愛いな丸くて……!」
 何せ果物のキウイはこの鳥に似ているという理由から、キウイという名になったのだ。まるんっとしたフォルムに魅せられつつ、時間もあるからとその場を離れて歩き出す。
「次は?」
「次は……ホッキョクギツネがいるらしい」
 ホッキョクギツネ、その白さから白狐とも呼ばれる狐。檻の中にいるにも拘らず、その姿は凛としていて美しく藍夜の目は一揆に釘付けになる。
「真っ白なんだな」
「純白の狐……美しい、艶やかな毛並みは雪のようだ」
 ンン? と暁が白狐から藍夜へ視線を向ける。うっとりと見つめる表情に、なんだかイラッとしたのだ。理由はわからなかったけど。
「……藍夜」
「ん、暁後で……あの毛並み、相当な手入れとストレスレス環境があの艶を生み出したのか」
 あとで?? 後でって言った?? 今度はイラっとではなく、ムカッとして暁が眉根をちょっと寄せてもう一度名を呼ぶ。
「……らんや」
「うん、ふわもふの冬毛が一層増すのが楽しみだ。もっと寒くなればもっとふわもこに」
 あっ聞いてない。これ、俺が呼んでるのに聞いてないな!? ムカムカとして、暁の目がジト目になる。
「……らーんーやー」
 こっちを向けとばかりに、暁が繋いだ手をぐいっと引き寄せた。
「暁!? わ! どうした、何が――」
 身体のバランスをやや崩しながら藍夜が膝を突き、しゃがんだ形で暁を見上げると暁色の瞳が夜の瞳を覗き込んだ。
「暁……?」
「……お前には、黒い狐がいるだろ……っ!」
 あんまりにも白狐に夢中な藍夜に我慢できなくなって飛び出た言葉に、暁がハッと我に返る。いや俺何言ってんだ? と思ってしまったら頬は赤くなるし藍夜の瞳を見つめていられないしで、暁が慌てて視線を逸らして小さな声で何でもないと口走る。
「俺の、くろいきつね……?」
 ややポカンとしていた藍夜だったけれど、赤くなって視線を逸らす暁の狐耳が少し後ろに伏せているのを見て、瞬時に全てを理解した。
「! ――ああ、勿論」
「いっ……いや、そういう……意味じゃ、なくて……」
 藍夜も狐耳をピンと横に張っていたのだけれど、すぐに尻尾を大きくゆっくり揺らしだす。立ち上がり、繋いだままの手を引いて暁を自分の胸に抱き止めた。
「――わっ、ら、藍夜!」
「うん、俺の、世界でたった一人の素敵な愛しい本当の黒狐は暁だけだ」
 ほう、と甘い吐息と共に紡がれた言葉に、暁がいよいよ隠し切れない程に顔を赤くする。このままだと上手に駄目にされそうで、暁が握った手を離してどうにかこの腕の中から逃れようともがく。
「あ、こら、逃げるな」
 世界から隠す様に抱き締めたまま、藍夜が離れようとした手を繋ぎ直す。まるで子猫が逃げようとしているみたいだけれど、藍夜には逃がすという選択肢はなかった。
「なあ……『そういう』って、どういう意味だ?」
「う」
「教えておくれ、俺の黒い狐殿」
 その低く甘い囁きに、暁の耳がぴるっと震えて少しだけ外側へ向く。まさか、藍夜の視線を独り占めした白狐に焼きもちを焼いただなんて言えるわけもなく、暁は藍夜の腕の中から睨み上げた。
「あーーもう、なんでもねぇよ!」
 だから離せと続けようとしたのに。
「――俺は本気だよ、暁」
 暴れる子猫ならぬ黒狐を抱き締めて、藍夜の狐耳がご機嫌にピコピコ揺れている。
「本っ……!? ぜ、絶対面白がってるだろお前……っ!」
 ふしゃーーっと威嚇しているみたいで可愛いな、うん、一番可愛いと藍夜が笑う。
「まさか、本気だって言っただろう」
「知るかうるせぇお前はずっと動物見てろ!」
「ふふ、おや困ったな……もう全部見たから、あと俺の黒い狐じっくりを見たいんだが」
 可愛い可愛い、と暁の尻尾がゆらゆら揺れる。
「~~なら最初から俺見てろよな!」
 つい、勢いでそう口走ってから、暁が思わず自分の口を押えたけれどもう遅い。
「――じゃあ、もっと近くで『本物』を見ても良いだろうか?」
 さっきよりも、今よりも、もっと近い距離で。
「近っ……近すぎだ馬鹿野郎っ!」
 じたばたと腕の中で暴れる暁をこのまま攫ってしまおうか、とご機嫌に尻尾を揺らす魔女狐が笑う。だって今日はハロウィンだからな、と藍夜は暁が大人しくなるまでその腕の中に愛しい黒狐を閉じ込め続けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『眼鏡割るマジロ』

POW   :    眼鏡割れろ
【眼鏡を割る】時間に応じて、攻撃や推理を含めた「次の行動」の成功率を上昇させる。
SPD   :    眼鏡割れろ
予め【眼鏡を割る】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
WIZ   :    眼鏡割れろ
【眼鏡を割る】事で【高速戦闘モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はニィ・ハンブルビーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●閉園後の動物園で
 夜九時を回り、ハロウィンナイトな動物園から人々がすっかりいなくなった後。まだ明るい園内にひょこりと現れたのは一匹のアルマジロ――ではなく、れっきとしたUDC怪物『眼鏡割るマジロ』であった。
 上手に隠れてやり過ごし、人々の正気を少しずつ奪った眼鏡割るマジロは何処かに暴れに行こうかなって顔をしている。勿論、眼鏡を割りにである、眼鏡割るマジロなので!!
 眼鏡とは視力が悪い者にとっての必須アイテム、それを壊すだなんてとんでもないUDCである。それでなくったって昨今はファッションに眼鏡を取り入れる事もあり、眼鏡は巷に溢れているし全人類それぞれ似合う眼鏡を掛けて欲しい、おっと。
 閑話休題、何故か眼鏡を割ることに全力を注ぐ眼鏡割るマジロ、眼鏡を求めて動物園から人の多い場所へ向かおうと、ずんぐりむっくりとした体躯で移動を始めた。
 けれど、それを許す猟兵達ではない。彼らもまた、眼鏡割るマジロってなんだよと思いつつ、それでもUDC怪物である眼鏡割るマジロを倒すべく動き始めていた。
結・縁貴
【腐れ縁2】
・回想
鴇帅哥、眼鏡貸ーして!
眼鏡を狙うオブリビオンが出てね…自然に見える方が警戒されないから、使い込まれた眼鏡が好いんだ
討伐の為に貸してくれない?
割られるかもしれないけど!
※貸出判定お任せ
失敗の場合は現地で調達

・現在
はい、御機嫌で滅茶苦茶怪しいですよ
流石にメガネザルは眼鏡認定されないのでは…?かみさまの眼鏡も際どいですけど
まァ俺が眼鏡かけて囮に…、…矯正で視界が歪むからか変な物見えるな
(眼鏡を一度外す)
実存してる!何ですかその怪人!?
何で怪人対怪獣みたいな展開に?
…やる気あるようだし、怪人に頑張って貰いましょうか…
鴆、おいで
俺とかみさまに向かってきたら、割るマジロにだけ毒を撒いてね


朱酉・逢真
【腐れ縁2】◎
心情)虎兄さんはすごいから、きっとメガネを狩りてくれてるだろう。オット誤字。ダメだった場合でも、近場の店が処分に困ってた2022メガネがあるでな。どォだったィ兄さん、例のブツは。
行動)旦那のァ度が入ってッからなァ。俺は2022メガネにパーティーハット(おまけ)。ご機嫌マッド博士だぜ。ところでメガネって高ェのよ。度が入るとマジでお高い。それを割り視力弱者を害するたア許せねェ悪玉だ。さァ復讐の時間だぜ割られたメガネども。カラダなら俺がつくってやるよ。なンだい虎兄さん。コイツ? 眼鏡(の)怪人。あのマジロの甲羅を割ってやりてェんだと。ところでメガネザルにも反応するか試していいかい?



●眼鏡割るマジロより容赦がないのでは??
 さて、この動物園を訪れるよりも前に結・縁貴(翠縁・f33070)はとある知り合い……というには縁が太くなっているので、もう友人で良いだろうと思う猟兵に声を掛けていた。
「鴇帅哥、眼鏡貸ーして!」
 何言ってるんだ君、という視線にもめげず、縁貴は彼に畳みかける。
「眼鏡を狙うオブリビオンが出てね……」
 うん、まぁ知ってるよと返事があったので、ならば話が早いと縁貴がにんまりと笑みを浮かべた。
「自然に見える方が警戒されないから、使い込まれた眼鏡が好いんだ」
 一理あるが、男には何の得もない。
「討伐の為に貸してくれない? 割られるかもしれないけど!」
 正気か?? みたいな顔をされたけれど、縁貴はにこにこして手を差し出している。なので、男は懇々と自分における眼鏡の重要性を説き――要約すると『これがないと生活が詰むレベルで困るから貸せない』という事を伝えた。
「そっか……でもそこをなんとか」
 何とかならないんだよな~~! と言いつつも、男がごそごそと何やら引き出しを漁って持って来たのは眼鏡ケース。
「え? 前に使ってて今は予備みたいな扱いの眼鏡?」
 こくりと頷いた男は、それならまぁ、と貸してくれたのであった。
「どォだったィ兄さん、例のブツは」
「って事がありまして、鴇帅哥の予備の眼鏡をお借りしてきましたよ、かみさま」
「さすが虎兄さんだ、眼鏡を狩りてきてくれるとは」
 オット誤字、なんて言いながら朱酉・逢真(朱ノ鳥・f16930)が面白そうに、ひ、ひ、と笑う。
「旦那はマジで目が悪いからな」
「視力どんなもんなんでしょうね」
「さァな、前に『無くても敵は斬れるが、敵の細かい動作がわからなくなるから反応が多少鈍るよ』とは言ってたねェ」
「敵は斬れるんだな……」
 間違って味方を斬るようなヘマはしないが、ないと困るし剣士の0.01秒は死活問題である。
「無くても近場の店が処分に困ってた2022メガネがあるでな」
「何処で売ってるんですかそれ」
 その辺、と返事があったがそんなものその辺に売っててたまるかと縁貴は思いつつ、2022メガネにパーティーハットを被ったやべーくらいご機嫌の逢真を見遣った。
「どうだい虎兄さん、ご機嫌マッド博士だぜ」
「はい、ご機嫌で滅茶苦茶怪しいですよ」
 怪しいか怪しくないかと百人に聞いたら、百人が怪しいっていうレベル。
「まァ、俺が眼鏡かけて囮に……」
 言いつつ、借りた眼鏡を掛ければ視界が軽くぐんにゃりとした。
「……矯正で視界が歪むからか変な物見えるな」
「旦那のァ度が入ってッからなァ」
 なんかすごい眼鏡を踏んで、機嫌の良さそうなアルマジロがいる。
 ぱちぱちと瞬きをして眼鏡を外し、もう一度縁貴が変な物を見た。
「実在してる! 何だあのアルマジロ!」
「出たなァ、眼鏡割るマジロ」
 ナチュラルに『眼鏡割るマジロ』って認めた、いや認めざるを得ない姿形と行動なのだけれども。
「ところで虎兄さん、知ってるかい? メガネって高ェのよ。度が入るとマジでお高い」
 今時の安く作れる眼鏡でもそこそこ、フレームに拘ればそれなりに。
「それを割り視力弱者を害するたア許せねェ悪玉だ」
「何か嫌な予感がするんですが」
「さァ復讐の時間だぜ割られたメガネども。カラダなら俺がつくってやるよ」
 望むなら、と逢真が薄い笑みを浮かべて眼鏡割るマジロが踏みつけて壊した眼鏡を影の手で拾い上げ、白い指先で触れた。途端、現れたのは割られたメガネの集合体をヒトの形にしたような、何か。
「……矯正で視界が歪むからか変な物見えるな」
「虎兄さん、今はメガネかけてねェだろ」
「実在してる! 何ですかその怪人!?」
 コイツ? 眼鏡怪人、と逢真が答えると眼鏡怪人が眼鏡割るマジロに襲い掛かっていく。
「何で怪人対怪獣みたいな展開に?」
「あのマジロの甲羅を割ってやりてェんだと」
 すごい、何これ。いや何だこれ??
「……やる気あるようだし、怪人に頑張って貰いましょうか……」
 何か頑張ってるし、あ、眼鏡割られてる。もうちょっと頑張れよ眼鏡怪人。なんて溜息を零しつつ、縁貴が眼鏡を掛け直した。
「鴆、おいで」
 自身の影から縁あって逢真から貰った妖鳥、鴆を喚び招く。
「俺とかみさまに向かってきたら、眼鏡割るマジロにだけ毒を撒いてね」
 紫黒色の猛毒を持つ鳥がひと鳴きして応え、縁貴の頭上を飛んだ。
「いい勝負してンなァ」
「今、眼鏡割るマジロのパンチを避けてカウンター入れてましたね」
 眼鏡怪人からはお前の甲羅を必ず割る、みたいな執念を感じるし、眼鏡割るマジロからはお前の眼鏡を必ず割る、という執念を感じるしで、縁貴はちょっと遠い目をしている。
「ところで虎兄さんや」
「なんでしょう、かみさま」
 まーたろくでもない事を言うんでしょう、という顔を隠しつつ縁貴が答える。
「メガネザルにも反応するか試していいかい?」
「流石にメガネザルは眼鏡認定されないのでは……? かみさまの眼鏡も際どいですけど。あ、こっち見た」
 こっち見んな、とは思ったが眼鏡割るマジロがこちら――正確には縁貴の掛けている眼鏡を狙って走り出す。
「意外と早いな!? 鴆!」
 名を呼ばれた鴆が水溶性の劇毒を撒き散らすと、眼鏡を割ろうとした眼鏡割るマジロがまるんとしたボールみたいになって――。
「あ、逃げた」
「逃げたなァ」
ま、他の猟兵が何とかするさァ、と逢真は眼鏡怪人を回収し、縁貴は眼鏡割れなくて良かったなァと思いながら鴆を褒めるべく頭を撫でてやるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夜鳥・藍
眼鏡が必需品でなる方にとって、とんでもない事なのはわかるのですが。ですがどうして眼鏡なのでしょう?
眼鏡だから割るのか、割れるものが眼鏡だからなのか。それともまた別の理由があるのでしょうか?
アルマジロさんの姿なのはきっとここが動物園だからでしょうか?
もしかしてあの姿だから動物園なのかしら?

神器を複製しUC雷光での攻撃です。どんなにスピードが、反応速度が上がろうとも包囲してしまえば問題ありません。複製とはいえ四桁もの神器での攻撃ですもの、やすやすとは避けらませんよ。
絶えず攻撃する事で足止めはもちろん、こちらへの反撃をも封じたい所です。



●尽きぬ疑問
 閉園した夜の動物園を歩きながら、夜鳥・藍(宙の瞳・f32891)は『眼鏡割るマジロ』について考えていた。
「眼鏡が必需品でなる方にとって、とんでもない事なのはわかるのですが。ですがどうして眼鏡なのでしょう?」
 眼鏡を割るアルマジロだから眼鏡割るマジロなのはわかる、けれど眼鏡ではなくてもいいのではないか? と藍は思うのだ。
「眼鏡だから割るのか、割れるものが眼鏡だからなのか。それともまた別の理由があるのでしょうか?」
 もう卵が先か鶏が先かみたいな話になってきたな??
「アルマジロさんの姿なのはきっとここが動物園だからでしょうか?」
 そう呟いた藍の前に、ころんとした丸いフォルムで転がってきたボールのような物体がひとつ。
「……アルマジロ?」
 ボールのような何かがぷるぷると震え、ぱっと体を伸ばした。
「もしかして、これが……」
 もしかしても何もないくらいに、立ち上がったそれ――『眼鏡割るマジロ』は何処からともなく取り出し、手にした眼鏡を地面に叩きつけて踏む。
「眼鏡割るマジロ……!」
 もしかしてあの姿だから動物園なのかしら? 擬態みたいな……なんて考えていた藍に向かって眼鏡割るマジロが襲い掛かる。
「ああ、考えるのは後にしましょうか」
 そも、考えてもどうしようもないというか、なんというか。
 藍が神器を複製し、眼鏡割るマジロの進路を阻むように展開する。
「どんなに反応速度が上がろうとも」
 無数にも思える神器が突進してくる眼鏡割るマジロに向かって放たれ、藍へ攻撃を仕掛ける前に眼鏡割るマジロが咄嗟に飛び退く。
「複製とはいえ四桁もの神器での攻撃です、やすやすとは避けられませんよ」
 第一陣を避けたとしても、二陣が放たれ波状攻撃となって藍の攻撃が続く。眼鏡割るマジロが眼鏡を割って高速戦闘モードに入ったとしても、これを抜くのは中々に骨だろう。
「それで……あなたはどうして眼鏡を割るのですか?」
『眼鏡割れろ』
 あっ喋った……! と思った時には眼鏡割るマジロはそのスピードを活かしてものすごい勢いで逃げだしていた。
「謎はさっぱり解けませんでしたが、あの逃げ足で人々の正気を奪ってきたんでしょうか」
 逃がしはしたけれど、眼鏡割るマジロに与えたダメージはそれなり。あの俊敏な動きがあったとしても、猟兵がいる動物園から逃げ出すことはできないだろう。
「それにしても眼鏡……今度見に行ってみようかしら」
 視力は悪くないけれど、ひとつくらい伊達眼鏡として持っていてもいいかもしれない。
 そんな事を考えながら、藍は眼鏡割るマジロが逃げ出した方へと歩き出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミコト・イザナギ
👺🐺
オレ、アレにツッコミを入れたら終わりだと思うんだ
邪神様の眷属とは言え、奇行種過ぎる
可愛いからって何でも許されるなんてそうは問屋が卸さないよ

ああいいよ、オレが囮ね(メガネスチャして貰い)
ってコレ玩具じゃないかあああ!!!
…まあいいや、ディアナの奇行も今に始まった事じゃないし

――さあ出て来なさい、ヌエ、天誅のお時間ですよ

霧霞と雷光と共に相棒ならぬ相獣を呼び出し跨る
戦法としては単純、ヒットアンドウェイ
アルマジロが並走して来たら付いて離れてを繰り返す

攻撃手段はヌエにより体当たり、ひっかきや噛みつき
騎乗したオレは徒手空拳による打撃、貫手、手刀
拳を握って力を貯め、すれ違いざまに痛恨の一撃を繰り出す


ディアナ・ロドクルーン
👺🐺
どこからツッコミを入れていいのかしら
アルマジロ可愛い。可愛いのだけども何で眼鏡を?
前世、眼鏡に殺された?そんなに恨みがあるの??

ま、目が悪いわけじゃないから眼鏡ないしここはミコトに眼鏡をかけて貰いましょう
はいど~ぞ(鼻眼鏡をすっと掛ける)

完璧!
さあ、眼鏡割るマジロどこからでもやってきなさい
ってあああああなんで私の方にも来るのぉぉぉぉ
眼鏡割って来た!自前眼鏡割って襲ってくるなんて聞いてない!!!

Black・Padで狼の肉球パンチ!!こら!オイタは駄目よ!!!
ヌエに乗ったミコトとテンポよく一撃を与えて

さっすがミコト、眼鏡割られていないわね
あと聞き間違いでなかったら奇行って何よ…(ぷんすこ



●突っ込んだら負け
 閉園のアナウンスが流れ、ライトアップはされたままだけれど一般人は既に帰った後の園内でディアナ・ロドクルーン(天満月の訃言師・f01023)は目の前に現れた『眼鏡割るマジロ』を見て、ミコト・イザナギ(|語《かた》り|音《ね》の|天狗《てんぐ》・f23042)に視線を向けた。
「あれ、どこからツッコミを入れていいのかしら」
「ディアナ」
「何かしら」
 ディアナの言葉を牽制するようにミコトがディアナの名を呼ぶと、彼女が首を傾げてこちらを見上げる。その視線に柔らかな笑みで返し、ミコトが言葉を続ける。
「オレ、アレにツッコミを入れたら終わりだと思うんだ」
「一理あるわ」
 でも、とディアナがもう一度眼鏡割るマジロを見遣る。
「アルマジロは可愛いと思うのよ? 可愛いのだけども何で眼鏡を?」
「ディアナ」
 突っ込んだら負けだよ、とミコトが首を横に振る。
 だって見て欲しい、可愛い見た目とは裏腹に、やっていることがヤバい。何でめちゃくちゃ楽しそうに眼鏡割ってるんだ??
「前世、眼鏡に殺された? そんなに恨みがあるの??」
「一周回って好きすぎて割ってるとか……? どちらにせよあれだ、邪神様の眷属とは言え、奇行種過ぎる」
 まさにそれ、奇行がすぎる。それを可愛さだけでゴリ押そうとしている気がする、とミコトは思う。
「可愛いからって何でも許されるなんてそうは問屋が卸さないよ」
 可愛いは正義だけれど、こんな正義があってたまるか。
「ま、目が悪いわけじゃないから私達眼鏡もしてないしね」
 眼鏡割るマジロからすれば対象外じゃない? とディアナは思う。しかしそれはそれで困るので、と彼女が何やら取り出して。
「ここはミコトに眼鏡をかけて貰いましょう」
「ああいいよ、オレが囮ね」
「はい、ど~ぞ」
「ん」
 眼鏡を掛けて貰う為、軽く屈んだミコトにディアナが掛けたものは――!
「ってコレ玩具じゃないかあああ!!!」
「あら、ハロウィンだもの。似合うわ、鼻眼鏡」
 鼻眼鏡?? 鼻眼鏡なんで???
「……まあいいや、ディアナの奇行も今に始まった事じゃないし」
 諦めるのが早かった、それにハロウィンだしねとミコトが眼鏡割るマジロへと向き直る。
「完璧! さあ、眼鏡割るマジロどこからでもやってきなさい!」
 あっそれフラグってやつじゃない? とミコトが思った時には遅かった。
『眼鏡割れろ』
「えっしゃべっ、ってあああああなんで私の方にも来るのぉぉぉぉ」
「あー……」
「眼鏡割って来た! 自前眼鏡割って襲ってくるなんて聞いてない!!!」
 眼鏡割るマジロもさすがに鼻眼鏡は眼鏡とカウントしなかったのだろう、自前の新品眼鏡をスチャッと取り出すと、すかさず足元に叩きつけて踏み割ったかと思うとディアナに向かって走り出したのだ。
「短い脚であんなに早く走る!? く、こうなったら……やるわよ、ミコト!」
「はいはい、お任せだよ――さあ出て来なさい、ヌエ、天誅のお時間ですよ」
 仕方ないなあってな顔で笑ったミコトが四メートル近くある相棒ならぬ相獣、ヌエを喚び出すとその背に跨る。霧霞と雷光を纏い、眼鏡割るマジロへと駆けた。
『眼鏡割れろ』
「あなたもう割ったでしょう!」
 狼の肉球パンチを喰らえ! とばかりに接近してきた眼鏡割るマジロに向かってディアナが拳を振るえば、ミコトがそちらに気を取られた眼鏡割るマジロに向かってヌエによる体当たりを試みる。体当たりが決まった瞬間にミコト自身も手刀による打撃を加え、ヌエが敵との距離を取った。
「ヒットアンドウェイってやつだよ」
『眼鏡割れろ』
「もしかしてそれしか喋れない?」
 並走してきた眼鏡割るマジロと付かず離れずの距離を保ちつつ、時折攻撃の為にミコトが距離を詰める。勿論そのタイミングはディアナが攻撃する瞬間と合わせてだ。
『眼鏡割れろ』
「こら! オイタは駄目よ!!!」
「オイタってレベルじゃない気がするよ、ディアナ」
 もしかしたら眼鏡を割る以外は無害なのでは? と思ったけれど、こいつは人々の正気を奪ってるからねとミコトがすれ違いざまに眼鏡割るマジロへ握った拳を突き入れた。
 ディアナとミコトのコンビネーション攻撃に眼鏡割るマジロも不利を悟ったのか、きゅっと丸くなると――。
「あっ丸まったわ! ちょっと可愛いじゃない」
「うん、でも逃げたね」
「あっ!」
 ゴロゴロと転がってその場を逃げ出した眼鏡割るマジロを追いながら、ディアナがちらりとミコトを見遣る。
「でもさっすがミコト、眼鏡割られていないわね」
「うん、眼鏡認定されなかったんじゃないかな?」
「あと、聞き間違いでなかったら奇行って何よ……」
「あはは、あはは」
 ぷんすこ! と怒るディアナを笑って誤魔化し、海賊二人組は敵の後を追うべく夜の動物園を駆けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジャスパー・ジャンブルジョルト
眼鏡をかけて敵をおびき寄せるぜ。
知的でエレガントな紳士のように片眼鏡をつけるか、クールかつワイルドなタフガイのようにサングラスで決めるか……どっちも似合うから迷っちまうなー。イケメンってのは選択肢が多すぎて困るわー。ホント、困るわー。
よーし、両方とも付けようっと!

敵は眼鏡を割るために顔を狙ってくるだろうから、口からUC『ごちそうさま砲』(正式名称は本人も覚えてない)を放ってカウンターしてやるぜ。
これがハロウィン限定スイーツの力だぁーっ!

(UC使用後は空腹でばたんきゅー)
俺はもうダメだ……後は……任せた……ぜ……。(がくり)
ぎゅるるるる~(腹の虫)


※煮るな焼くなとご自由に扱ってください。



●ハイセンス
 虎の仮装は完璧だったな! と、ハロウィンスイーツ巡りによりちょっとばかり落ちかけた黒の縞模様を気にしつつ、ジャスパー・ジャンブルジョルト(JJ・f08532)が閉園後の動物園を歩く。
 閉園したといってもUDC怪物を倒す為の根回しはされていて、ライトアップが落とされる事はない。視界は良好、後は敵を見つけるのみ。
「やっぱり眼鏡をしてる方が敵も近寄ってきやすいよな? よし、俺は眼鏡をかけて敵をおびき寄せるぜ!」
 ジャスパーの手の中には知的でエレガントな紳士に似合うような片眼鏡、そしてクールかつワイルドなタフガイに似合うようなサングラスがあった。
「紳士かクールワイルドタフガイか……」
 っかーー、どっちも似合っちまうなー! とジャスパーが笑みを浮かべて迷う。なんたってジャスパーは紳士的でクールワイルドタフガイなケットシーなので! 異論は聞こえねぇとばかりにジャスパーが片眼鏡とサングラスを交互に装着し、どっちにするべきかと悩む。
「イケメンってのは選択肢が多すぎて困るわー。ホント、困るわー」
 片方しか選べないっていうのは世界の損失なのではないだろうか? とジャスパーが悩みに悩んでふっと閃く。
「よーし、両方とも付けようっと!!」
 天才では?? みたいな思い付きだが、どう考えても残念な思い付き。
「片眼鏡が先で……サングラスをこう!」
 こう! じゃないんだよな~! なんて突っ込んでくれる人もいなかったので、ジャスパーはご機嫌な鼻歌交じりで相当ご機嫌な見た目になった。
「でもあれだろ、敵は眼鏡を割る為に顔を狙ってくるよな」
 こうきたらこう! みたいなシミュレーションを頭の中で描きつつ、園内を再び歩き出せばタイムリーな事に目の前に『眼鏡割るマジロ』が!!
「出たな!」
『眼鏡割れろ』
 出会って即バトルである、問答無用で眼鏡割るマジロがジャスパーの眼鏡を狙って駆ける。しかしこれは予想済み、ジャスパーがくわっと口を大きく開く。これぞジャスパーが考えた、口から|『ごちそうさま砲』《正式名称はJEWELRY JOLT》を放つ特大のカウンター!
「これがハロウィン限定スイーツの力だぁーっ!」
 クレープも食べたね、チュロスもドーナッツも美味しかったね、バブルワッフルもハロウィンパイも平らげたねってなものである。口から極大威力のハロウィンカラーに輝くエネルギー光弾が放たれ、眼鏡割るマジロがぶっ飛ばされた。
「めちゃくちゃ飛んだな!」
 まさにホームランって感じの当たりに満足しつつ、ジャスパーがふらりと膝を突く。
「俺はもうダメだ……後は……任せた……ぜ……」
 がくり。
 突然の死である、もとい突然倒れたジャスパーのお腹からは盛大な腹の虫が響いていた。
 そう! この技は使用後に極度の空腹を覚えるため、一定時間動けなくなる諸刃の剣……! 俺の屍を越えてゆけ、とばかりにジャスパーは動けるようになるまで空腹を耐え忍ぶのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御簾森・藍夜
【朱雨】
お、来たな(そっと眼鏡を出し掛け

ああ、もう少し動物拡大して見たくて持ってきてたルーペ眼鏡忘れてたのを思い出して
あと俺が眼鏡してると心音守れるだろ?
ふふふ、一石二鳥ってやつだ、素晴しい
そして最近知ったがメガネかけるとカッコイイらしいな?(どどどや

いや前に出ないと守れなような…ふむ

来いよマジロ、遊ぼう
お前の割りたいメガネは、ここだ…!

顔に突っ込まれて割られても泣かない
けど激痛に膝は付く

くっ、なら問おう―貴様が犠牲にしてきたメガネの痛みを知ってるか!!UC

ゔ、…!
あのマジロ、メガネ見つけた瞬間だけ早い…!
でも俺が時間を稼ぐんだっ負けられるか…!

…わ、凄い心音理不尽
いや俺当たるつもりで前に―


楊・暁
【朱雨】

残念だったなマジロ!
生憎俺たちは眼鏡なんて――
…お前それどっから…!?
というかさっきは掛けてなかったよな??

どんどん呆れ
素晴ら…
いやまぁ格好良いけど…ってそうじゃねぇよ!
ああもうしょうがねぇ…!藍夜、お前、絶対前に出んなよ!?

とりあえずここは先手必勝…!
一刃赤心を真横に構え先制攻撃でUC
藍夜の眼鏡が割られる前に、視界を奪ってや――

って藍夜!?お前なに出てきて――
うわっ…顔面モロ…

守るも何もあのくらい余裕で避けられんだろ!

吃驚&溜息
…これ速攻終わらせるしかねぇな
庇うように前に出て

藍夜の顔攻撃するとか
いい度胸してんなお前…!(笑顔
一気に切り込み鎧無視攻撃

お前の顔が傷ついたら俺が嫌なんだよ!



●眼鏡も守りたいが顔面も守りたい
 閉園した動物園の敷地をご機嫌な笑みを浮かべ御簾森・藍夜(雨の濫觴・f35359)が歩く、その手の先には羞恥も大分薄れてなんとか平常心で藍夜の隣を歩けるようになった楊・暁(うたかたの花・f36185)が彼の手を握り返して歩いていた。
 何せ今は人々に害を為すUDC怪物『眼鏡割るマジロ』を探さなければいけないので、そちらに意識を持っていける。暁はちらりと機嫌のよさげな藍夜を見て、よし、と頷いた。
 そんな二人の前にころんと転がるようにして現れたのは普通のサイズよりはどう考えても大きなアルマジロ――いや、眼鏡割るマジロ。
「藍夜」
「お、来たな」
 渋々ながらも手を離した藍夜に暁がこういうところはちゃんと猟兵なんだよな……と秘かに株を上げつつ、眼鏡割るマジロに向かって啖呵を切った。
「残念だったな、眼鏡割るマジロ! って長いな名前、もうマジロでいいよな……マジロ! 生憎俺達は眼鏡なんて――」
「ん?」
「え?」
 ふっと暁が藍夜を見遣れば、そこには眼鏡を掛けた藍夜の姿が――!
「……お前それどっから……!? というかさっきは掛けてなかったよな??」
「ああ、もう少し動物を拡大して見たくて持ってきてたルーペ眼鏡忘れてたのを思い出して」
 ええ……? って顔で暁が藍夜を見ているが、藍夜は気にしない。何と言っても、自分が眼鏡をしていれば眼鏡割るマジロの注意は自分に向けられるからだ。
「あと俺が眼鏡してると|心音《シオン》を守れるだろ?」
 自分の本当の名――自分の他には彼しか知らない名で呼ばれ、暁の尻尾が思わず揺れる。しかしそれとこれとは別なので、尻尾は揺れるが視線はどんどん呆れたものになっていく。
「ふふふ、一石二鳥ってやつだ、素晴しい」
「素晴ら……」
「そして最近知ったがメガネをかけるとカッコイイらしいな?」
 |ふっと笑って《ドヤ顔で》、藍夜が眼鏡のブリッジを黒の革手袋に包まれた指先で押し上げる。それは確かにセクシーで格好いいけれど。
「いやまぁ格好良いけど……ってそうじゃねぇよ!」
 ほんっとうにそうじゃねぇよ!! と、もう一度暁が叫び、全力で溜息を零す。
「ああもうしょうがねぇ……! 藍夜、お前、絶対前に出んなよ!?」
「いや、前に出ないと守れないような……ふむ」
 眼鏡を掛けて、思案する姿もイケてる。それは認める、でも今じゃねぇ――! そう思いながら、暁はやる気を見せる眼鏡割るマジロを牽制するべく一刃赤心――打刀を鞘から抜き放ち、真横に構えると先手必勝とばかりに力を開放する。
「――宿れ、幻影」
 ふわりと舞い上げた小石や粉塵に小妖怪の幻影を宿し、その幻影が生み出す雪を眼鏡割るマジロに向かって吹雪かせようと意識を集中させて。
「藍夜の眼鏡が割られる前に、マジロの視界を奪ってや――」
「来いよマジロ、遊ぼう。お前の割りたいメガネは、ここだ……!」
「えっ」
 マジロって名前定着してるの『えっ』ではない、藍夜がすっと前に出てくいっと顎で眼鏡割るマジロに向かって挑発したからだ。
「って藍夜!? お前なに出てきて――」
 俺、前に出るなって言ったよな?? と、暁が自分の発言を振り返ろうとした瞬間、眼鏡割るマジロが駆けた。
『眼鏡割れろ』
「喋った!」
 眼鏡割るマジロはまっしぐらに藍夜へと駆け、可愛い見た目とは裏腹に頭突きを仕掛ける。
「ぐ……っ」
「うわっ……顔面モロ……」
 それは眼鏡があっても無くても痛いやつ。激痛に顔を歪め膝を突いた藍夜が顔を上げれば頬を掠めたのか、藍夜の端正な顔に血が流れていた。
「藍夜!」
「大丈夫だ、心音が守れるなら俺は平気だ」
「守るも何もあのくらい余裕で避けられんだろ!」
「いや、予想以上に速い」
 ずんぐりむっくりした体躯に似合わず、何か速い。だがしかし負ける訳にはいかない、何故ならば俺には守るべきものがあるのだから!
「くっ、なら問おう――貴様が犠牲にしてきたメガネの痛みを知ってるか!!」
『眼鏡割れろ』
 聞いちゃいねぇ~! それもそうだろう、この眼鏡割るマジロはどう考えても理不尽なUDC怪物なのだ。藍夜が放ったユーベルコード、|鬼雨《サイテイウ》により内側から棘が生えようとも、眼鏡を見つければお構いなしだ。
「ゔ、……! あのマジロ、メガネ見つけた瞬間だけ速い……!」
 しかも、藍夜の眼鏡はバッチリ奪われた、恐るべし眼鏡割るマジロ。グッバイ藍夜の眼鏡ルーペ。
「眼鏡は奪われ割られたが……でも俺が時間を稼ぐんだっ負けられるか……!」
「はー……」
 驚きと溜息が|綯い交ぜ《ないまぜ》になったような息を吐き、暁が彼を庇うように前へと出る。
「……これ、速攻終わらせるしかねぇな」
 再び一刃赤心を構え、暁が微笑む。
「藍夜の顔攻撃するとか、いい度胸してんなお前……!」
「……わ、凄い心音理不尽」
 呟いた藍夜を暁がじろりと見遣る。笑ってはいるが目は一切笑っていない、これはめちゃくちゃ怒っているなと藍夜が察して黙った。
 黙したまま暁が駆け、眼鏡割るマジロに向かって一気に斬り込む。藍夜の鬼雨によるダメージもあるのだろう、動きが鈍った眼鏡割るマジロに刃が一閃する。
「お前はここで倒す!」
 暁の殺気に怖気づいたのか、はたまた割れる眼鏡が見当たらなくなったからか。眼鏡割るマジロがくるんと丸まって逃げ出していく。
「あっ、待ちやがれ! って逃げ足速いな!?」
「そうだろう、あいつ何か速いんだ」
 しみじみ言う藍夜に向かって、暁がキッと睨み上げる。
「お前もお前だ、何で前に出たんだ」
「いや、俺は当たるつもりで前に――」
「お前の顔が傷付いたら俺が嫌なんだよ!」
 ぱちり、と暁の言葉に藍夜が目を瞬く。
「……そんなに?」
 こくりと頷いた暁を藍夜が抱き締めて、俺はお前が傷付くのが嫌だと囁く。
「お互い様だな」
「お互い様か……?? って、離せ藍夜! マジロ追っかけねぇと!」
 あ、そういえばそうだった、みたいな顔をして藍夜が名残惜しそうに暁を離す。
「この話は帰ってからだ、藍夜」
「わかった」
 説教かな、でも暁の怒った顔も可愛いしな、とか思いながら藍夜は走り出した暁の背を追うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

灰神楽・綾
【不死蝶】◎
わぁ、よく見ると結構可愛いねぇ
目はつぶらだし、全体的にコロッとしててぬいぐるみみたいだし
ねぇ、梓……

いやいや、何言ってるのさ梓
そんな消極的な戦い方じゃ面白くないでしょ
敢えて相手の土俵に飛び込むことで最高のスリルと快感が得られるんだよ

というわけで
流れるような動きで、自分のグラサンを梓の頭にかける
グラサンの上にグラサンがあるのちょっと面白い
そして、えいっと梓の背中を蹴っ飛ばして敵の前に差し出す

梓が逃げ回る間に、紅い蝶Phantomを梓の近くに飛ばす
グラサンを狙う敵が蝶に触れた瞬間UC発動
鎖で捕獲して動きを抑え込んだところを
Emperorのハンマー部分でボコーンと吹っ飛ばすよ


乱獅子・梓
【不死蝶】◎
綾、いくら可愛くてもアレは飼えないからな??
なんか嫌な予感がしたので先手で釘を差しておく

あっ、俺達は視力が悪くてグラサンかけてるわけじゃないんだし
今だけグラサンを外しておけば安全に戦えるのでは…
いやいやいや、こんな時にスリルを求めなくていいだろ!
何で時々思い出したように戦闘狂になるんだこいつは!

あまりにも自然な動きで綾が俺の頭にグラサンをかけてくるものだから
ツッコむのも忘れてポカンとする
そして綾に蹴飛ばされて理由を察する
俺を囮にしやがったな綾ー!!

スリルを求めるならお前がやれよ!と心の中で叫びながら
とにかく殺気溢れる眼鏡割るマジロから逃げる、逃げる
綾のやつ、あとで覚えておけよ…!!



●スケープゴートである
 ハロウィンカラーで包まれた動物園、少し前までは賑わっていた園内も閉園後とあって人の気配は無くライトアップがされるのみ。これはこれでハロウィンホラーっぽいなと思う乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)の横で灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)がふと足を止める。
「梓、梓」
「どうした?」
 あれ、と綾が指さした先にいたのは普通のアルマジロよりは大きなアルマジロ――『眼鏡割るマジロ』であった。
「わぁ、よく見ると結構可愛いねぇ」
「……可愛いか?」
「可愛いよ? 目はつぶらだし、全体的にコロッとしててぬいぐるみみたいだし」
 いや見た目は可愛らしいとは思う、と梓が呟く。そう、見た目は。
「でもあれ、眼鏡踏みにじってないか……?」
 眼鏡割るマジロのその足元には、バキバキに割られた眼鏡があった。
「ねぇ、梓……」
「綾、いくら可愛くてもアレは飼えないからな??」
 見た目が可愛くてもアレは立派なUDC怪物、オブリビオンである。なんとなく嫌な予感がしたので梓が先手を打つと、綾がちぇー、と唇を尖らせた。
「俺だって飼えるとは思ってないけどさ」
「ならいいんだけどな」
 楽し気に眼鏡をふみふみしていた眼鏡割るマジロが視線を梓と綾に向ける、その視線は二人へというよりは掛けているサングラスに注がれているようで――。
「あっ、俺達は視力が悪くてグラサンかけてるわけじゃないんだし、今だけグラサンを外しておけば安全に戦えるのでは……?」
「いやいや、何言ってるのさ梓。そんな消極的な戦い方じゃ面白くないでしょ」
 正気? みたいな顔で綾が梓を見るけれど、梓からすればお前が正気かである。
「敢えて相手の土俵に飛び込むことで最高のスリルと快感が得られるんだよ」
「いやいやいや、こんな時にスリルを求めなくていいだろ!」
 何で時々思い出したように戦闘狂になるんだ、こいつは! と梓が頭を抱える。しかもさっきまで可愛いって言ってた敵にだぞ、サイコパスか? いやいやそこまでじゃ……育て方を間違えたか……なんてぶつぶつ言っている隙に綾がそっと自分の赤い丸眼鏡のサングラスを外し、スッと流れるような動きでそれを梓の頭に掛けた。
「え?」
 あんまりにも自然な動きで、さも当たり前みたいな顔をして綾が笑っているので梓は思わず突っ込みも忘れてポカンとしたような表情で綾を見遣る。
「それじゃあ梓、頑張って」
「え?」
 何を? と言うよりも早く綾がえいっと梓の背中を蹴っ飛ばした。
「ぐえっ」
 不意打ちに継ぐ不意打ちで完全に油断していた――というか、そもそも味方を……綾を警戒する必要もなかったはずなのだが――梓は、たたらを踏みつつ眼鏡割るマジロの前で倒れるのを踏みとどまった。
「ってぇ! 何するんだ綾……うわ」
 憤りながら前を見れば、眼鏡割るマジロが完全に自分をロックオンしたみたいな目で見ているのが見えて、梓が全てを悟る。
「俺を囮にしやがったな綾ー!!」
「あはは、囮だなんて人聞きの悪い、あはは」
「笑ってるじゃないか!!」
『眼鏡割れろ』
「うっわ喋った!」
「喋るアルマジロかぁ」
 のほほんとするな! と、梓が怒りながらも眼鏡割るマジロから逃げるべくダッシュを決めた。
「うんうん、その調子で逃げててね梓」
「~~~~!!」
 スリルを求めるならお前がやれよ! と叫びたいところだが、叫んでいては眼鏡割るマジロから逃げきれない。全力で逃げ回りながらもちらりと梓が綾を睨み付ける。
 睨まれているのにも笑みで返し、綾が紅い蝶を梓の近くへと飛ばす。
「なるべくグラサンの辺りね」
 綾の言葉を聞いて紅いオーラで作られた蝶が花へと止まるようにサングラスへちょこんと止まり、そこへ向けて眼鏡割るマジロが魔の手を伸ばす。
 殺気に満ち溢れた眼鏡割るマジロから必死で逃げる梓がもう駄目か、綾のやつ後で覚えておけよ……!! と思った瞬間。
「おいたは駄目だよ」
 グラサンに触れようとした眼鏡割るマジロに紅い蝶が触れ――綾の意思でしか破壊できない鎖へと姿を変えた。
「でかした、綾!」
 逃げ回っていた梓が鎖で拘束された眼鏡割るマジロを見て声を上げると、綾がEmperorを振り被る。
「特大ホームランってね」
 ハンマー部分が眼鏡割るマジロに触れるか否かのタイミングで鎖を解き、フルスイングされたハンマーが眼鏡割るマジロを吹っ飛ばす。
「……ナイスショット」
 もう走れないぞ、と座り込んだ梓が吹っ飛んでいく眼鏡割るマジロを見遣って呟いた。
「大丈夫? 梓」
「それをお前が言うか!?」
「まぁまぁ~、いいじゃない無事だったんだから」
 眼鏡も梓も、と綾が梓の頭上にあるサングラスをひょいっと取り上げて自分に掛けて笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アーネスト・シートン
眼鏡割るマジロ?

眼鏡割るマジロ…

まずい…

見た目可愛いアルマジロなのに、これは一体なぜ、
こういう事になっているんでしょうか…

UDCの一種って事は、オブリビオン…
わたくし、血の涙を流すかも知れないですね…

致し方あるまい。

M.S.L.で腹部を狙って【スナイパー】で撃つ。

ひょっとして、スコープも眼鏡と思われそう。
…はっ!

目がー、目がぁああああ!

オオカミ獣人になってから、徹甲弾を滅龍銃にセットし、匂いと音を頼りにしてUDCに向かって銃を乱射。【鎧無視攻撃】。

参りますね…



●死活問題です
 目の前に現れた『眼鏡割るマジロ』を見て、アーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)の頭の中はクエスチョンマークに満ち溢れていた。
「眼鏡割るマジロ???」
 どう見てもちょっと可愛らしいアルマジロである、ともすればぬいぐるみではないかと思いたくなるような。けれど、その想いを裏切るかのように、眼鏡割るマジロは可愛い見た目とは裏腹に眼鏡を踏みにじって嬉しそうにしていた。
「眼鏡割るマジロ……」
 お手本のような二度見をしてから、アーネストは流れ落ちた汗を拭う。
「まずい……」
 色んな意味でまずい。
「見た目可愛いアルマジロなのに、これは一体なぜ、こういう事になっているんでしょうか……」
 踏みつけた眼鏡を更に念入りに壊す様に踏んでいる、仕草は可愛いというのに……!
「UDC怪物の一種って事は、オブリビオン……」
 あんなに可愛らしいのに??
 動物を愛するアーネストとしては、UDC怪物と言えどアルマジロの姿をした相手を傷付けるのは心苦しい。ああ、けれど。
「倒さない訳にはいきません。わたくし、血の涙を流すかもしれないですね……」
 致し方あるまい、そう意識を切り替えたアーネストは眼鏡アルマジロを倒すべくマルチプル・スナイパーライフル――M.S.L.を構えた。
「わたくしも眼鏡を必要とする者ですが、なんだかスコープもある種の眼鏡と思われそうな……?」
 いやそんなまさか、と思いながらアーネストがスコープを覗き込み眼鏡割るマジロの腹部を狙う。
「あっ」
 ものすごい近くまで接近してきてた、眼鏡割るマジロ。
『眼鏡割れろ』
 スコープの奥に見えた眼鏡を狙っての所業、眼鏡割るマジロの行動はぶれない――!
「目がー!! 目がぁああああ!!!」
 どっかの王家の子孫みたいなセリフで叫びつつ、スコープ越しに割られた眼鏡を手にアーネストが眼鏡割るマジロを見遣る。
「こうなったら……! わたくし、獣化!!」
 オオカミ獣人へと姿を変え、手慣れた手付きで徹甲弾を滅竜銃ドラゴンブレイカーへとセットすると眼鏡割るマジロの匂いと音を頼りに銃を乱射した。
 眼鏡割るマジロはオブリビオン、いいね? という圧を感じる射撃に恐れをなしたのか、眼鏡割るマジロが脱兎のごとく逃げ出す。
「あっ! 待ちなさい!」
 そこ! と引鉄を引き、気配が消えるとアーネストが銃を下ろす。
「参りますね……」
 どうしよう、眼鏡。
 割れたレンズに歪んだフレーム、悲し気な顔で眼鏡を手にしたままアーネストが文字通り血の涙を流しつつ呟いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

紫崎・宗田
【狼兎】
眼鏡なんざ俺もチビも持ってねぇ…あぁ
あいつが貰ったっつーグラサンも対象か?
なら大人しく敵の気を引きつつ
後ろに控えててもらった方がやりやすいか

【羅刹旋風】で攻撃力増加
動きが見破られやすくなるとはいえ
実際に戦うのは俺自身の力だからな
頭【戦闘知識】を使うまでだ

★破殲を用いての【なぎ払い】と【斬撃派】
纏わせた炎での【属性攻撃、焼却】
【足払い】を仕掛けて隙を作ったり
攻撃を一度武器(炎付き)で受けてから
【カウンター】を仕掛ける
敢えて一度【吹き飛ばし】てから【早業】で追撃を仕掛ける等
動きに隙を作りながら行動
澪のアシストは素直に助かる

攻撃対象がピンポイント過ぎてなんとも…だが
ま、運が悪かったな


栗花落・澪
【狼兎】

可愛い
やってる事は凶悪だけど
眼鏡をかけた経緯によっては思い出だってあるかもしれないのに
でも見た目はかわいい

あっ、僕のサングラスはダメだよ!
大事なものなんだからね!(隠し

基本的な対応は紫崎君に任せて
遠距離から翼で【空中戦】しつつ
【高速詠唱】で魔法の【属性攻撃】
紫崎君が攻撃を当てやすいよう植物魔法で捕縛したり
接近されそうになったら【多重詠唱】
風魔法の【範囲攻撃】で吹き飛ばしたり
攻撃には回避重視

更に【戦場の歌姫】発動
【歌唱】で紫崎君の強化をしつつ
【誘惑】で眼鏡割るマジロ達の動き封じ

僕の戦い方と違って
紫崎君のお仕置きはちょーっと痛いかもしれないけど
悪いことしてた君達が悪いんだから
我慢してね



●可愛くったってお仕置きは必須
 うーん、と栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は花のような|顔《かんばせ》の眉間に皺を寄せる。
「可愛い……やってる事は凶悪だけど」
 今、澪と紫崎・宗田(孤高の獣・f03527)の前には『眼鏡割るマジロ』がその姿を見せていた。
 ずんぐりむっくりした、どこか愛らしいフォルム。目はまん丸で、まるで赤子のように無垢にも見える。
「……可愛いか?」
 宗田が眼鏡割るマジロの動きを警戒しつつ、澪をちらりと見遣って言う。だってアレ、嬉々として眼鏡を踏んで壊してるんだが、という宗田の無言の圧に、澪が頷きながら呟く。
「うん……でも見た目は可愛い」
 眼鏡というものを掛ける理由は人ぞれぞれ、視力の矯正の為に掛ける者やお洒落の為に掛ける者だっているだろう。
「眼鏡を掛けた経緯によっては想い出だってあるかもしれないのに」
 なのに、それを壊すのは如何なものだろうかと澪は思う。
「可愛いけど、お仕置きは必要だよね」
「可愛いかどうかはわからねぇが、あんなのでもオブリビオンだからな」
 そう、例え嬉々として眼鏡を割ったり踏みにじったりするよく分からないアルマジロのだったとしても!
 よし、と頷き合った二人が改めて眼鏡割るマジロへと向き合う。
「けどよ、眼鏡なんざ俺もチビも持ってねぇ……よな?」
 宗田が言った瞬間に、眼鏡割るマジロが澪へと視線を向ける。それはまるで『お前眼鏡持ってるだろ』と言わんばかりの視線で、宗田の語尾も自信なさげに問う形となるほど。
「あっ、僕のサングラスはダメだよ! 大事なものなんだからね!」
 澪がこれは駄目だとサングラスを隠し、何も持っていないというようなふりをする。
「あぁ、あいつが貰ったつーグラサンも対象か?」
 サングラスって眼鏡だったんだな? と思いつつ、宗田が澪を庇うように前へ出た。
「澪、下がってろよ」
「うん! 僕は後方支援に回るね!」
 大事なサングラスを壊されたらたまらないし、と澪が素直に宗田を頼って後ろへ下がる。それを合図に宗田が眼鏡割るマジロの気を引くように、赤い狼の紋様が入った漆黒の巨大斧――破殲を軽く振り回した。
『眼鏡割れろ』
「喋るのかよ」
 しかも喋る言葉がそれか、と思いながら宗田が先手必勝とばかりに破殲を振るう。その背後からはふわりと澪が舞い飛び、眼鏡割るマジロの動きを牽制し宗田が攻撃しやすいようにと高速詠唱からの魔法を打ち出す。
「そらっ!」
 澪の魔法により接近を阻まれた眼鏡割るマジロに向かって、宗田が破殲に炎を纏わせて攻撃を繰り出す。炎は眼鏡割るマジロの周囲をも燃やし、逃げる範囲を狭めていく。
『眼鏡割れろ』
 そう言うと眼鏡割るマジロが手持ちの眼鏡を地面へと叩きつけ、その小さな足で眼鏡をバッキバキに踏みにじる。
「言ってる言葉が可愛くない……!」
 宗田に向かって駆けだした眼鏡割るマジロに向かって澪が風を巻き起こしてぶつけ、攻撃の軌道を逸らしつつユーベルコードの力を解き放つ。
「ここは僕に任せて!」
 澪の唇から紡がれる歌が宗田の力を増し、眼鏡割るマジロの動きを鈍らせた。
『眼鏡割れろ』
「それしか言葉のレパートリーがない……!?」
 鈍った動きのまま、眼鏡割るマジロが更に手持ちの眼鏡を割って、高速戦闘モードへと突入する。
「は、鈍ったところからの高速化じゃ大したことはねぇな!」
 眼鏡割るマジロの放つ攻撃を炎纏う破殲で受け止め、宗田がカウンターを仕掛ける! 軽く吹き飛んだ眼鏡割るマジロへ追撃を入れるべく、宗田が駆けて破殲を振り下ろした。
「さすが、澪のアシストだな」
 常よりも身体が軽く、眼鏡割るマジロへの反応速度も格段に上がっている。破殲を振るうタイミングも狙った通りだ。
「僕の戦い方と違って、紫崎君のお仕置きはちょーっと痛いかもしれないけど」
 攻撃を受け、涙目になっているような眼鏡割るマジロに向かって澪が言う。
「悪いことしてた君が悪いんだから、我慢してね」
「ま、運が悪かったな」
 この場に俺達が――猟兵がいたのが、お前の運の尽きだと宗田が唇の端を持ち上げる。
『眼鏡割れろ』
「いやお前、本当にそれしか喋れないのか……」
 脱力しかけた宗田に眼鏡割るマジロがくるりと背を向け――全速力で逃げだした。
「あっ逃げたよ紫崎君!」
「往生際の悪いやつだな、追うぞチビ!」
 すたこらさっさ、とばかりに逃げる眼鏡割るマジロを追い掛けて、兎と狼は耳と尻尾を揺らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

明日知・理
ルーファス(f06629)と
アドリブ歓迎

_

眼鏡を狙ってくるんだろう?
相手の動向を確認し、ガウェインをフードの陰に潜らせながら
懐から伊達メガネを取り出し迷いなく掛け
ルーファスもナイトも強いなんて俺が一番よく知っている
それに俺も当然戦える
なら俺が囮となるつもりでいたけど
彼の言葉に瞳を丸くして
それからふはと笑って
……うん、そうだよな
二人で、やってやろうか。

つか何で眼鏡割るんだろ
戦う理由ってやっぱ心の数だけあるよなあと納得しつつ
眼鏡自身だって割られたら痛えよな
割られて困る人もいるだろうし
だから此処でその凶行を止める

それにしてもルーファスは眼鏡を掛けても男前だなと
のんきに思って


ルーファス・グレンヴィル
◎理(f13813)と

すげえ眼鏡割るじゃん
あの図体でよく動くなあ
肩に乗った黒竜と共に
はあ、と深い溜め息を吐き出して
ま、やるしかねえな

ほら、来いよ、ナイト
槍に変じた彼を構え
隣に、ちらりと視線を移せば
ひとりで伊達眼鏡を掛けている理の姿
よく似合ってるよな、なんてのんきに見つつ
おまえがやる気なのは良いけど
ひとりで囮になる必要はないだろ?
オレが隣りにいることも忘れんなよ
懐から眼鏡を取り出せば
にやりと口角吊り上げ装着
まあ、オレも伊達だけどな!

すげえスピードだけど
追えない速度ではなさそうだ
眼鏡が好きなUDCなんて変わってるけど
これが欲しいのならかかってこいよ
さあさあ、最後まで、遊ぼうか!



●二人で
 ハロウィンに彩られた動物園を楽しんだ後は、聞いていた通りUDC怪物退治だ。勿論、ルーファス・グレンヴィル(常夜・f06629)と明日知・理(月影・f13813)の二人もそのつもりで閉園後の園内を歩いていた。
「確か、眼鏡を狙ってくるんだろう?」
 理がそう言うと、ルーファスがそのはずだと頷く。
「そんなに眼鏡が好きなのか……?」
「でも壊すんだろ? 可愛さ余って憎さ百倍ってやつかもな」
 何はともあれ、眼鏡割るマジロを見つけて倒さないとな、と二人が頷き合った瞬間、前方からちょっと大きなボールのような物が転がってくるのが見えた。
「ボール……なわけねえか、もう一般人は帰った後だ」
「そうなると――眼鏡割るマジロ、か?」
 それしかないだろうと二人がボールのようなものから少し距離を取り、様子を窺う。すると、ごそごそと動き出したボール……眼鏡割るマジロが立ち上がった。
『眼鏡割れろ』
 そう言いながら、手にした眼鏡を地面に叩きつけて踏みつける。
「すげえ眼鏡割るじゃん」
「そうだな……」
 めちゃくちゃ眼鏡割る、あいつ。
 一瞬呆けたように見てしまったが、眼鏡に気を取られている今がチャンスだと理が黒い仔猫の姿をしたガウェインをフードの陰に潜らせながら、用意していた伊達眼鏡を懐から取り出すと躊躇なく掛けた。
「あの図体でよく動くなあ」
 ぬいぐるみのように短くも丸っこい手足、けれど眼鏡を壊す動きはどこか俊敏さを感じさせる。
「はあ……」
 頭を掻きつつ、肩に乗った|黒竜《ナイト》と共に深い溜息を吐き出しながらルーファスが一歩前へと踏み出す。
「ま、やるしかねえな」
 どんな相手であっても、人に害成すものであれば倒さなくてはならない。
「ほら、来いよ」
 ルーファスがナイトの名を呼べば、黒竜が槍に姿を変えて彼の手の中に収まる。しっくりと馴染むそれを構え、ルーファスが敵を視界に収めたままちらりと理を見遣った。
「よく似合ってるな、それ」
「そうか? ……ありがとう」
 伊達眼鏡を掛けたまま、理がルーファスにはにかんだように頷く。
 ルーファスもナイトも強いことは自分が一番知っている、けれど自分だって戦えるのだから――囮として動こうと当たり前のように理が前へと進む。
「うん、おまえがやる気なのは良いけど」
「え?」
 振り向いた理の眼鏡を掛けた横顔もいいな、とのんきに思いつつルーファスが言葉を続ける。
「ひとりで囮になる必要はないだろ?」
「それは」
「オレが隣にいる事も忘れんなよ」
 そう、唇の端をニヤリと持ち上げたルーファスが懐から理がしたように眼鏡を取り出し、スッと自身に掛けた。
「まあ、オレも伊達だけどな!」
 目を瞬かせた理がふは、と笑い、それからルーファスにだけ見せる柔らかな表情を浮かべて。
「……うん、そうだよな。二人で、やってやろうか」
 一人ではなく二人で。
 そう笑いながら二人頷くと、眼鏡割るマジロの前へと立ちはだかった。
『眼鏡割れろ』
「しっかし流暢に喋るな、こいつ」
「これしか喋れないのか……?」
 その線が高い、と思いつつ眼鏡割るマジロが眼鏡目掛けて走って来たので、ルーファスが槍を構えて敵を牽制する。その隙に理が|彼《か》の名を囁くように紡ぐ、宝物のように、慈しむように。瞬間、幻の蝶が辺りを舞い飛んだ。
『眼鏡割れろ』
「っと!」
 ルーファスの眼鏡を狙い、高速戦闘モードに入った眼鏡割るマジロが凄まじい勢いでその爪でもって伊達眼鏡を奪おうと襲い来る。
「すげえスピードだな」
 けれど、追えない速度ではない。それに理の幻蝶がルーファスを助けるように動いてくれている。
「つか、何で眼鏡割るんだろ」
 根本的な謎を思わず、といった口調で理が口にする。
「さあな、眼鏡が好きなUDCなんて変わってるけど」
「戦う理由って、やっぱやっぱ心の数だけあるよなあ」
 変に納得しつつ、理がそれでも眼鏡自身だって割られたら痛えよなと思う。
「割られて困る人もいるだろうし」
「俺達は問題ないけどな、マジで眼鏡を必要としてる奴は困るよな」
 だから、此処でその凶行を止める――二人で!
「これが欲しいならかかってこいよ」
 ルーファスが挑発するように眼鏡のブリッジを押し上げて笑う。
「さあさあ、最後まで、遊ぼうか!」
 槍をくるりと回せば、黒き焔火が巻き起こり眼鏡割るマジロを包み込む。
 どこか楽し気に黒焔を操るルーファスの横顔をちらりと見遣り、ルーファスは眼鏡を掛けても男前だな……なんてのんきに思いながら、理も眼鏡割るマジロを追い詰めるべくユーベルコードの力を振るうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
【モノクロブラザーズ3】

ひえ(狐にいじめられがちな狸みたいな顔)
こわ……めーっちゃきらきらしてるよ、ヘキの顔してるよお
えっ、みゃーさんってのび太君システムだったの?!
たいへんだ!イケメンなみゃーさんを守らなきゃ!(風評被害!)

って、兄ちゃんあぶなーい!
(寸前で抱える)(体は無事だけど眼鏡が落ちる)(轢殺眼鏡)
あっ

くっ、こーなったら……いくよっスケs、スーさん!
あーさんが立体映像でおとりしてくれるから、おれがそこをそーっと……
ハンマー!ドッカーン!アルマジロクロッケー!
よーしっ、おれたちの勝ちだー!!


雨野・雲珠
【モノクロブラザーズ3】

眼鏡を割る…
割れなかったら手持ちの眼鏡を割る…
どういうことなんです
だいぶ凶悪では?

俺たちは伊達ですからまだよいとして、
深山さんのメガネが割られたら事です!
深山さん、メガネとると目が3になっちゃうんですから!
(熱い風評被害)

「君はどうしてそんなにもメガネを割りたいんですか?」

……
あっ召喚されたぬしさまもちょっと困ってる
ごめんなさい…って、あー!
(どーんってぶつかられてひゅーんって飛ぶ)
わぷっ、ありがとうございますトヲルく
ああ…メガネが!

…メガネを割った瞬間、闘気が跳ね上がった…!?
長引いては不利…
トヲルくん!スーくん!
やっておしまいなさい!(すちゃっとエアメガネを直す)


スキアファール・イリャルギ
【モノクロブラザーズ3】◎

Oh…(宇宙怪奇の顔)
一体眼鏡に何の恨みがあるのでしょう…
えっ深山さんって眼鏡外すと目が3になるんです!?
それはちょっと見てみt(こほん)止めなければ!
(※広がる風評被害)

はっ雲珠さん!
あっ(眼鏡を呪瘡包帯で取ろうとする)(が、空ぶる!)
あーっ

くっ、これでは私のモノクルも割られるのは時間の問題――
えっ雲珠さんそれは某水戸の某黄門様ですか
えっあっはいカクs…トーさん!
UCで召喚した音符記号を立体映像に変形!
大量の"私"で囮になります
さぁ割ってごらんなさい!
この眼鏡が目に入らぬか!
…これって確かカクさんの方の台詞でしたね??

いやそれは置いといて、チャンスですよふたりとも!



●止まらない
 楽しい時間は過ぎるのが早いもの、ハロウィン仕様のお土産物屋さんを楽しんで、お揃いで色々買い込んだ三人は閉園した園内を散歩するかのように歩いていた。
「楽しかったですね……! 素敵なお土産も買えました!」
 クリアファイルには何を入れましょう、と雨野・雲珠(慚愧・f22865)が悩みながら事務所の確定申告用の領収書……と思いついてから首を横に振る。
「いえ、やっぱり飾ろうかと」
「いいねー! おれも飾ろっかな」
 買ったクリアファイルと同じ、威嚇するコアリクイのポーズを取りながら茜崎・トヲル(Life_goes_on・f18631)がお土産をクロークへと仕舞う。
「いいですね、お菓子は皆で食べましょうね」
 どこに飾ろうかなと楽しい悩みを口にしながら、スキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)も頷いた。
 そんなふうに、もうこのまま帰ってもいいんじゃないかな……みたいなほんわかした空気を醸し出し始めた三人の前に突然現れたのは『眼鏡割るマジロ』である。
 既に他の猟兵達とも交戦した後なのだろう、ちょっとぼろっとした感じだけれども三人を前にして手にしていた眼鏡を勢いよく地面に叩きつける。
『眼鏡割れろ』
「ひえ」
 突然の事に固まっていた三人だったが、最初に反応したのはトヲルだった。狐にいじめられがちな狸みたいな顔をして、うおお゛……と呻く。
「こわ……めーっちゃきらきらしてるよ、ヘキの顔してるよお」
 眼鏡割るマジロの可愛らしい見た目に相反して、やっている事は割と凶悪。ほんのりと頬を紅潮させ、つぶらな瞳をキラッキラさせて眼鏡を割っているのだ、トヲルは間違いなくこれは性癖ってやつだよお……と恐れ戦く。
「あの、彼はどうしてもう眼鏡を割って……?」
 雲珠は思わず自分が掛けている眼鏡を確認したし、なんならトヲルとスキアファールの眼鏡も確認した。
 うん、きちんと掛かっている。なのに眼鏡割るマジロは眼鏡を割っているのだ、常に割る為の眼鏡をお持ちなんでしょうか、と雲珠が呟く。
「Oh……」
 スキアファールが宇宙を背にしょって、宇宙怪奇の顔をしながら眼鏡割るマジロの奇行を見遣った。
「割る為の眼鏡を……持っていますね」
 眼鏡割るマジロがどこからともなく取り出す眼鏡に、あれ……とスキアファールが指をさす。
「眼鏡を割る……割れなかったら手持ちの眼鏡を割る……とは聞いていましたが、奪う前から割っているのはどういうことなんです? だいぶ凶悪では?」
「凶悪ってもんじゃないよお、兄ちゃん!」
「ちょっと次元の違う凶悪さですね……一体眼鏡に何の恨みがあるのでしょう……?」
「恨みなのでしょうか? 好きすぎてという可能性も……?」
「どっちみちヤベーやつだよ! スーさん、兄ちゃん!」
 それは間違いなくそう、とトヲルの言葉に二人が頷いた。
「しかしですよ、トヲルくん。俺達は伊達ですからまだよいとして、深山さんのメガネが割られたら事です!」
 雲珠の言葉に二人がハッとしたように顔を上げる、彼ら共通の友人知人の中で眼鏡といえば彼なのだ。
「みゃーさん、目ぇ悪いもんね、眼鏡割れたらこまるよね」
「そうですね、深山さんが眼鏡割るマジロと邂逅する前に倒してしまわなければ……!」
 トヲルとスキアファールの言葉に重々しく頷き、雲珠がさらりと爆弾発言を落とす。
「そうですよ、深山さんはメガネ取ると目が『3』になっちゃうんですから!!」
 ならんが!? という声が聞こえたような気もしたが、雲珠は聞えなかった事にした。だってこの場に彼は居ないのだから。
「えっ、みゃーさんって|古《いにしえ》の眼鏡システムだったの?!」
「えっ深山さんって眼鏡外すと目が3になるんです!?」
 熱い風評被害が吹き荒れているが、この場にそれを収める者はいなかった。
「ええ、菊花お嬢さんが言ってましたから……」
 犯人はお前か。
「それはちょっと見てみ、こほんっ! 止めなければ!」
「たいへんだ! イケメンなみゃーさんを守らなきゃ!」
 ここにモノクロブラザーズの心は一つになった、なんとしてもここで眼鏡割るマジロを倒さなければと……!!
「ここは俺が!」
 キリッとした顔付きで雲珠が顔を上げ、眼鏡割るマジロへ向き合う。
「君はどうしてそんなにも眼鏡を割りたいんですか?」
 雲珠の問い掛けと共に、背負った箱宮から神鹿が現れ、角に咲いた花が舞う。神々しい威厳を湛えた神鹿がその絢爛たる蹄をかつりと鳴らし、答えを促す。
『眼鏡割れろ』
「あの」
『眼鏡割れろ』
「ですから……」
 これには召喚されたぬしさまも困惑気味、蹄をカツカツと鳴らして首を傾げている。
「あっぬしさまが困って……ごめんなさいぬしさま……」
「って、兄ちゃんあぶなーい!」
 雲珠が神鹿に頭を下げたその隙を狙うかのように、眼鏡割るマジロが雲珠に向かって突進した。
「え? って、あーー!」
「はっ、雲珠さん!」
 勢いよくぶつかられ、雲珠が跳ね飛ばされたところをトヲルが地面に落ちる寸前で抱きかかえる。
「わぷっ、ありがとうございますトヲルく……あっ」
 その衝撃で雲珠が掛けていた眼鏡が地面に落ち、スキアファールが呪瘡包帯でそれを拾い上げようとした瞬間――凄まじい勢いで眼鏡割るマジロが眼鏡を奪った。
『眼鏡割れろ』
「あっ」
「あーっ」
「ああ……メガネが!」
 嬉々として雲珠の眼鏡を拾った眼鏡割るマジロが眼鏡を返してくれるわけもなく、楽しそうに地面に叩きつけてジャンプしながら足で割る。
「うわぁ……へきの顔がつよいよお」
 トヲルが顔をきゅっとしながら、抱き上げた雲珠を下ろす。
「眼鏡を割った瞬間……眼鏡割るマジロの闘気が跳ね上がった……!?」
 完全に戦闘力を増しています! と雲珠が言うと、スキアファールがモノクルの縁を撫でる。
「くっ、これでは私のモノクルも割られるのは時間の問題――!」
「これは長引いては不利……」
 雲珠が賢そうな顔をして、すちゃっとエア眼鏡を直す。
「トヲルくん! スーくん! やっておしまいなさい!」
「えっ」
 スキアファールが雲珠を見遣れば、なんとも威厳があるような後光がさしているような……あ、それは神鹿さんの後光ですね、とほっこりしつつ気を取り直して口を開く。
「それは某世直しの旅をされる御老公様ですか」
 こくり……と神妙に頷く雲珠。
 どうやら最近見たテレビで仕入れた知識の様だが、ここはのっていくのがブラザーズというもの。
「くっ、こーなったら……いくよっスケさ、スーさん!」
「えっ、あっ、はい! カクさ……トーさん!」
 すかさずスキアファールが影で出来た音符記号を召喚し、自身の立体映像に変形させる。
「大量の『私』で囮になります!」
「わあ、スーくんすごいです!」
 パチパチと手を叩く雲珠に照れ臭そうに笑いつつ、スキアファールが決めてみせる。
「さぁ、眼鏡割るマジロ! 割れるものなら割ってごらんなさい! この|眼鏡《モノクル》が目に入らぬか!」
 切られる啖呵、そして雲珠のぬしさまの後光! 完璧!
「……あれ、でもこれって確かカクさんの方の台詞でしたよね??」
『眼鏡割れろ』
 眼鏡がいっぱい! みたいな輝きを湛えた瞳で眼鏡割るマジロが立体映像に向かっていく。
「あ、今はそれはいいんです、置いておきます! さあ、チャンスですよふたりとも!」
「まっかせて、あーさん!」
 立体映像に身を隠しつつ、眼鏡割るマジロに向かってトヲルがそーっと忍び寄る。射程よーし、ハンマーよーし! と指さし確認をしたのち――。
「ハンマー! ドッカーン! これがおれたちのアルマジロクロッケー!!」
「ぬしさま!」
 トヲルが眼鏡割るマジロをハンマーでフルスイングしたところを神鹿がその蹄で捉え、ッシューー!! 今まで散々眼鏡を割ってきたツケを眼鏡割るマジロはその身で支払う事となったのだった。
「よーっしっ、おれたちの勝ちだー!!」
「やりましたね、トーさん! 雲珠さん!」
「はい! これで深山さんの眼鏡は守られました!!」
 だがしかし、熱い風評被害は止まらないままなのであった――!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年11月12日


挿絵イラスト