銀河帝国攻略戦㉖~君たちにあるもの
●その後の彼ら
猟兵が解放された彼らの一部を連れ帰る様子を微睡みの中でぼんやりと眺めていた彼らは一気に覚醒した。
ーーおい、どういうことだ。あれは誰だ?
ーー助けに来た……のか? 俺らを?
ーーもしかして、解放軍……!?
ーー助かるなら、また故郷に帰れるなら……、
「希望を捨ててはいけない、か。」
生きよう。きっと、まだ助けが来る。
猟兵が去った後、コンピューターの動作音だけが室内に反響した。
●たのしいたのしい二問目
「はいはーい、二回戦目はっじめーるよー」
どこかふざけているような調子で猟兵を集めるのは青景・黒影(くるりくらり・f00707)だ。曰く、今度もコンピューターに囚われている人々の救出の仕事らしい。
「繰り返しになるかもしれないけど、復習も兼ねてもう一度説明するね」
旗艦インペリウムの科学技術センターに集められたスペースシップワールド中の科学者や技術者。
その心臓部。中央コンピューターは彼らを部品の一部として繋ぎ止めている。
彼らを安心安全に、怪我のないように救出する方法はひとつだけ。
『コンピューターの出す質問に正しく答える』ことだ。
一度きりならば彼らの体に負担をかけることなく誤答も許されそうだが、それ以降は間違えてしまったらお仕舞い。
気まずい空気になること請け合いだろう。
「まぁ君たちならばそんなことをしないと思うし、間違えたとしてとそれは成功に繋がるなにかを持ち得てのそれだろうからね。大丈夫だよ」
さて、問題の謎かけだが。
今回も小さなメモ紙に謎が書かれて手渡された。
『ないものを読め』
『70-0-』
樹志岐
まさかの2問目!
皆様ごきげんよう。謎解きは解くのは好きですが、出題は苦手な樹志岐でございます。
というわけで、今回は謎解きをしていただきます。
【注意!】
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
【補足】
科学者や技術者はコンピューターから伸びる無数のコードの先に、ヘルメットのような装置を取り付けられて機械の一部として稼働しています。
彼らはもともと優秀な頭脳を持っていましたが、ドクター・オロチにより、彼らが持ち得た以上の知識を教えられています。
この㉖番シナリオのクリアに応じて戦争後、スペースシップワールドの技術力が発展するかもしれません。
なお、この装置は無理に外そうとする等すると繋がれている科学者らが死にます。
青景がオープニングで渡したメモについて、今回のなぞには一切関係がありません。
それでは、頭の切れる皆様からのプレイングをお待ちしております!
第1章 冒険
『中央コンピューターの謎かけ』
|
POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。
SPD : 素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。
|
スターリィ・ゲイジー
「70-0-」…なんとなくどこかで見た数字の羅列じゃが。
無いものは…「f」?
間違えてたら済まぬ。後は頼むのじゃ!
うまく助けられたらまずは軽く栄養補給じゃ。
意識があるなら飴でも舐めるかね。いろいろあるぞ。
ジャンルは違うが科学者には親近感があるからの。できる限り助けたい。
スターリィ・ゲイジー(ほしをみあげるスターリィ・f06804)は耳を少しだけ動かして、その様子を見つめた。
ジャンルは違うが、同じ学者と呼ばれる立場。繋がれている彼らを助けたいと思う気持ちから彼女はこの場に立っている。
目の前のコンピューターは朧気な光を放ちながら問いかけを表示している。
「(70-0-……なんとなくとこかでみた数字の羅列じゃが)」
それが指し示すもの、『足りないもの』は。
「ワタシが導き出した答えは『f』じゃ。どうかの?」
コンピューターは長い長い沈黙を続けている。正解か、不正解か。一息に教えてくれればまだ気が楽なものを。
やがてコンピューターは機械的なアナウンスでこう告げる。
『パスワード入力ヲ受ケ付ケラレマセン。パスワードレベルⅢ。残リ入力回数ハ、一回デス』
即ち、不正解。次は間違えられない。
「せめてなにかヒントになりそうなものはないかの」
スターリィが機械の周囲やモニターなどをくまなく観察する。
コンピューターの外見等は情報の通り、特に変わった箇所はない。
続いて出題を続けるモニターだが、こちらも変わった様子はない。
モニターに写し出された問いは、今も変わらず所謂“7セグメントディスプレイ”で謎の数式を写し出している。
苦戦
🔵🔴🔴
【マスターより】
問いかけに間違えがありましたので訂正いたします。
誤:70-0-
正:70-0
猟兵の皆様には『70-0』からないものを読んで頂きたく思っております。
なお、先のリプレイでヒントを提示させていただきましたので、合わせてご確認ください。
スターリィ・ゲイジー
うぎぎ、でも何か分かった気がする。
無い物…反転でもすればいいのかのう。それで4文字。
なんじゃろ…t-?
あ、ヒーローじゃな!
さっきのfよりは大分自信があるのじゃ。
苧環・つづら
残り1回。確信ある答えが要るわね……
本当に悪趣味参謀。何をどうやったらあんなの生まれるのよ生前が怖い。
……一寸待って。数字が表示されてるのは、7セグメントディスプレイ……
これって、数字を7本の線でデフォルト化してる、デジタル数字でよく見る……
もしかして、無いものって、光ってない線って事?
だとしたら『70-0』の光ってない線は……『ヒーロー』?
お願い、これで合ってて!
迦河稚ちゃん(オルタナティブ・ダブルで)手伝って!
救助者の真下に呼ぶから落とさずに受け止めてね?
容体を確認して、衰弱度合いが酷いならふたりがかりで搬送優先。
応急処置用の氷砂糖、粉々に砕けば少し口にしてもらえるかしら……
●こたえあわせ
「うぎぎ、間違えだったのじゃ」
「残り1回。確信ある答えが要るわね……」
スターリィの耳が普段以上に垂れている様子を見て苧環・つづら(残響にて紡ぐ円環・f06155)は励ますように肩を叩く。
それにしても、どうしたらこんな悪趣味なものが産み出されるのか。つづらは悪態をつきつつもそれを押し留めていた。
間違えたからといって、特別なヒントが出されるわけでもない。これが『パスワードを忘れた方はこちら』とか表示されて、任意のパスワードに設定できれば苦労はないのだが。
相変わらず画面は7セグメントディスプレイのまま沈黙を続けている。
「一寸待って。これってつまりデジタル数字表示、よね」
7セグメントディスプレイ。
7つの角で数字や一部のアルファベットを表記する表示方法のもの。電卓を思い浮かべればわかるだろう。
「もしかして無いものって、光ってない線ってこと?」
「うむ、ワタシも同じことを考えていた。つまり左側の線2本と中央と下の線で『ヒ』。次は0じゃから真ん中の線だけ読んで『ー』」
着実に、真相へと歩を進めている。そよ実感から二人とも次第に早口になっていく。
「『-』は逆に周囲を読む。普通ならゼロだけど、最初の一文字が『ヒ』ならこれは『ロ』ね。そしてまた『ー』!」
答えは得た。急ぎ、されど間違えないように慎重に入力をしていく。
最後のエンターキー。入力を受け付けたコンピューターは暫く沈黙をした後、
『パスワード入力ヲ、受ケ付ケマシタ。パスワードレベルⅢ。ロックヲ解除シマス』
男とも女ともつかない、機械的なアナウンスが響き、彼らの拘束が解かれる。
彼らを助けだすのはつづらが、その手伝いを彼(彼女)の片割れ迦河稚が勤め、スターリィ救出した彼らの容態を確認し、キャンディを勧めていた。
「ありがとう、あなたたちのお陰だ」
助けられた技術者の一人は疲れた顔だがそれでも笑って猟兵らにそう感謝を伝えてくれた。
「僕らの故郷の船からつれてこられたやつらがまだいるんだ。それから、その、……僕の婚約者も。だから」
「大丈夫、助けるわ」
皆まで言う必要はない。助けられる命があるならば、手の及ぶ限り救うのだ。
猟兵たちは改めてそう誓い、一度その場をあとにした。
【Great!】
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴