アルカディア争奪戦㉕〜巨大食肉植物アスレチック
●蠢く塒
玉座に通じる空中庭園が消滅した。
そこは、人が不用意に踏み込めば一瞬にして、蠢く巨大植物に食われてしまう洞穴になっている。
かつて「殲神封神大戦」に出現した強敵、三皇『
神農兀突骨』が、その空間を自身の住まう塒である洞穴へと書き換えたのだ。
●グリモアベースにて。
「アルカディア争奪戦も佳境に入っている。最後まで気が抜けないとは思うが、よろしく頼みたい」
さて今回は、と言いながら資料を配り、重要事項を画面へと映す。
「かつての殲神封神大戦に参戦し、対峙したものも居るかもしれない。再び三皇『神農兀突骨』が再び現れた。
奴は玉座に通じる空中庭園を消滅させ、自身の塒……大量の「巨大食肉植物」が生え狂い蠢き回る洞穴へと書き換えてやがる。
更には、神農兀突骨が発動させた謎の「絶対制御コード」によって、巨大食肉植物たちがアスレチックのように蠢き、その地に足を踏み入れたものを喰らう「生ける迷宮」と化している」
資料が切り替わり、蠢く巨大食肉植物が画面へと映し出された。
「ここに集まってもらった皆には、その「生ける迷宮」と化した洞穴を進み、ユグドラシルブレイドへと傷をつけてほしい」
パタン、と手元の資料を閉じる。
「できるだけ大きな傷を。
そうすることで、その洞穴は食肉植物だけでなく、神農兀突骨全てを消滅させることが可能になる」
握った手をぱっと開き、鴉綺は集まった猟兵達を見渡す。
そして、気をつけてほしい点がある。と一つずつ注意事項を挙げながら指を立てていく。
「一つ、巨大食肉植物は生ける迷宮の言葉通り、自在に動く罠と化している。それに対応すること。
二つ、神農兀突骨本体へと向かう必要は無い。そんな余裕があれば、迷宮を踏破した方が早く、確実だ。もし神農兀突骨本体へ向かいたいのであれば他のやつが出してる依頼に向かってくれ」
役割分担ってやつだ。と溢す。
「三つ目。大丈夫だとは思うが、油断は禁物だ。無事の帰還までが皆への依頼となる。よろしく頼む」
準備ができたものから声をかけるよう告げると、転送の準備へと入るのであった。
●降り立った先で
カラフルな花が咲いている。
それは心地よい香りを漂わせ、誘う入口を開けていた。
だが、それは哀れな羊を喰らう大きな大きな顎であり、たどり着いた猟兵たちを洞穴の中へと喰らおうと飲み込むのだった。
林言音
●うごうごする食肉植物
閲覧ありがとうございます、林言音です。
一章完結の冒険シナリオとなります。
●補足事項
今回は洞穴の奥にあるユグドラシルブレイドを傷つけることが目的となります。
オープニングにもありますように、戦場は三皇『
神農兀突骨の塒にて、巨大食肉植物に喰われないように奥へと進み、必殺の一撃をユグドラシルブレイドへと放って下さい。
神農兀突骨本体を狙う必要はありません。
●プレイングボーナス
『迷宮を構成する巨大食肉植物をかわし、ユグドラシルブレイドを攻撃する』
というプレイングボーナスがございます。ぜひご活用下さいませ。
●文字数節約について
共闘、アドリブについてはNGの場合のみプレイングにご記載下さいませ。
また、お連れ様がいらっしゃる場合には、お相手の方の愛称とI Dの併記をしていただきますよう、お願いいたします。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『巨大食肉植物迷宮』
|
POW : 植物を力任せに斬り払ったり燃やしたりして排除する
SPD : 最小限の動きで罠を回避し、最短ルートを移動する
WIZ : 魔法で植物の動きに干渉し、罠の作動を妨害する
|
荒珠・檬果
さて、迷宮ですね。攻略しがいのあるというもの!
赤兎馬に乗りまして、足へは足場習熟用式神を配置。赤兎馬が動きやすくします。
さらにUC(攻撃力)使いまして、炎で蹴散らせるように。もちろん、赤兎馬にも効果はありますからね!
で、七色竜珠の青を蒼紋退魔刀に変換して帯びて…そのまま駆け抜けますね!
そう、邪魔をしてくる蔦などは蒼紋退魔刀で薙きつつ、赤兎馬の速度で駆け抜けるんですよ!
ユグドラシルブレイドへの一撃はもちろん、赤兎馬の速度を乗せた蒼紋退魔刀のものですからね!
念のため、残りの七色竜珠を念動力+式神使いで操っての追撃というか、二の太刀を用意しています。
夜刀神・鏡介
神農兀突骨……奴もまた何か色々と知っているようだが。聞いた所で答えてはくれまいな
であれば、無理に奴と相対する必要もなし。今はここを乗り越えるのみだ
時間をかける理由もないし、最初から全力で行く。神刀を抜き、参の秘剣【紫電閃】を発動
思考や行動速度を加速して、植物が襲ってくるより早く一気に駆け抜ける
それでも襲ってくる植物は素早く斬り捨て、できるだけ立ち止まらずに進み続けよう
走りながらも頭の中に地図を描いておくが、植物が蠢いている以上はあまり意味もないかもしれないな
あまり活用できるとは思わずに、虱潰しにいく覚悟でいこう
ユグドラシルブレイドを見つけたならば、一刀両断で切り捨てる
国栖ヶ谷・鈴鹿
◎アドリブ連携OKです
ペンギン🐧クルー集合!
属性攻撃氷結弾×2
属性攻撃火炎弾×2
草刈り(切断)機×2
バリア部隊×3(各隊直掩)
いくよ!火炎弾部隊と氷結弾部隊はそれぞれの障害の植物を!
切断機隊は、障害物の除去と接近戦をお願い!
バリア部隊はみんなを守ってね!
ぼくはぼくで、ユグドラシルブレイドに狙撃して破壊を狙うよ!
うまく肉薄出来れば火炎弾隊と氷結弾部隊と連携して、剣を熱膨張させて、一気に攻撃しちゃおう!
もし神農本人が妨害するなら、ぼくが音響弾やスモークの目潰しで怯ませて、一斉射で攻撃!
隙をついて草刈り機部隊で切り付けに行けば注意も引けるかも!
とにかく当てていくよ!
●
洞穴の入口にて巨大食肉植物を見上げる荒珠・檬果(アーケードに突っ伏す鳥・f02802)は、赤兎馬にまたがり、蠢く植物の上を行かずに済むようにと、足場習熟様式神を配置していく。
「軽めに力を借りますね……」
呟けば、雷と炎を纏う風が、檬果を赤兎馬ごと守るように周囲を巡り始めた。
「さて、迷宮ですね。攻略のしがいのあるというもの!」
カカッ!と軽やかに蹄の音を響かせ、赤兎馬が駆ける。蒼紋退魔刀へと変化させた七色竜珠の蒼い軌跡がその後を追うように煌めき、洞穴の奥へと向かっていった。
●
襲いくる植物の蔦を、その手に携える雷刀を振るい、切り裂きながら進むのは夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)であった。
(神農兀突骨……奴もまた何か色々と知っているようだが。聞いた所で答えてはくれまいな。
であれば、無理に奴と相対する必要もなし。今はここを乗り越えるのみだ)
神刀を解放し【紫雷閃光】を起動することにより、思考を加速。頭の中で地図を描きながらも植物の動きを先読みし、更に動く速度を上げていく。
それは最適解を求める精錬された動きとなり、鏡介は不安定な筈の植物の上を効率的に道を切り開き、駆け抜けていくのだった。
●
「ペンギンクルー集合!」
ぺたぺたと集まってくるのは国栖ヶ谷・鈴鹿(命短し恋せよ
乙女・f23254)が『スカイクルーザー・ヨナ』から喚び出したペンギン乗組員だ。
「火炎弾部隊と氷結弾部隊はそれぞれの障害の植物を!
切断機隊は、障害物の除去と接近戦をお願い!
バリア部隊はみんなを守ってね!」
しゅたっと返事をするように敬礼をする9匹のペンギンさんたち。
見た目は可愛いが、可愛いだけではなくお仕事をしっかりするペンギンさんである。
ぺたぺたと歩くペンギンの動きに見えるのだが、彼らは襲いかかってくる巨大食肉植物たちを凍らせ、ときに必要なだけを焼き焦がし、更には草刈をするかのように斬り払い、ユグドラシルへと続く道を作っていく。
そして、ペンギンたちと鈴鹿は、どんどんと洞穴の奥へと歩みを進めていくのであった。
●
三者三様に切り払い、駆け抜け、洞穴の奥へと突き進んでいく。
そして眼前に現れるは『ユグドラシルブレイド』。その突き立つ地からは、更に巨大食肉植物が生み出されている。
その巨大食肉植物らは、辿り着いた彼らの視界を遮るように大小さまざまな花弁が視界を遮るように降り注ぐ。更には洞穴内の根が。茎が。彼らを入口へとまた押し戻すかのように這い回り襲い掛かる。
それらを切り払い、落とし、避け、更に抜けていく。
そんな猟兵たちは、一瞬。だが、十分な時間。
ユグドラシルブレイドへ一直線の道が開かれるのを確認する。
その刹那。
檬果が速度の乗った赤兎馬の馬上より蒼紋退魔刀を構え。
鏡介が『神刀【夢仭】』を抜き放ち、蔦の上を駆け。
鈴鹿がペンギンクルーによって熱膨張を起こした剣を構え。
一閃する。
それは蒼く光る輝きを放ち。
それは明鏡止水の如き一閃を放ち。
それは激しい温度変化を放ち。
『ユグドラシルブレイド』への手応えを各々が感じた時には、あたりの洞穴も、巨大食肉植物も、更には神農兀突骨の影も形すらも、消え去っていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵