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アルカディア争奪戦㉒〜万物に滅せぬ物無し譬え不沈艦でも

#ブルーアルカディア #アルカディア争奪戦 #ジェード王国 #『大戦艦』ジェイダイト #プレイング締切


●偉大なる不沈艦
 それは、巨大だった。
 それは、偉大だった。
 そして、それは不沈。

 私は世界最大のガレオノイド・ジェイダイト。
 そして、私に住まうあなた達は、最精鋭のオブリビオン空賊。
 私達の目的は『無敵艦隊の構築』。
 すなわち、あなた達を護る私を強化し、私を護るあなた達を強化する事。

 しかし、今の段階でも……。
 私達が急造の飛空艇艦隊ガレオンフリートになど、負ける筈がありません。
 猟兵に接敵される前に、空中戦にて飛空艇艦隊ガレオンフリートを殲滅してしまえば、私達の勝利は確実。
 正しき空の戦い方を、見せつけてやりなさい。

 そう告げると、偉大なる不沈艦は空を駆ける。

●不沈艦とは沈むもの
「不沈艦。いいね、私は大好き。かつてそれを冠して沈んだ艦船ふねがどれほどあったか」
 心からの言葉なのだろう。実に楽しそうに言って、秋津・なみ(人型の黒燐蟲・f37237)は猟兵たちの顔を見た。
「それを冠した者も、もちろん沈んだ……さて、あなたたちに沈めてもらいたいのは、そんな不沈艦沈むふねのひとつだよ」
 ジェード王国は、アルカディアの玉座を目指す『六大屍人帝国』のひとつだ。
 帝国の本拠地である『大戦艦』ジェイダイトこそが国王その人であり、配下の全オブリビオンを自らの躯体に搭載し、『自身の無敵化による永遠王国の樹立』という望みを成就させるため、アルカディアの玉座を目指している。
「戦艦なのに人なのか……」
 それはフネなのかヒトなのかと悩む猟兵に、なみはこっくりと首を傾げた。
「えーあいとかばーたるみたいなものなのかな?」
「バーチャルね」
 猟兵のひとりに言いなおされて、グリモア猟兵はもう一度、ばーたる。と口にする。
 人の定義とは、生物である必要はないのだろう。
「そういうことだから、敵は空中を自在に飛行する『大戦艦』そのものになるよ。だから、浮遊大陸の地上から戦いを挑むのは難しいかな。だから、こちらも飛んで戦うことになるだろうね」
「飛ぶ……というと」
「たとえば、自分で飛空艇を持っているならそれに乗ってもいいし、飛空艇艦隊ガレオンフリートの飛空艇に同乗したり、飛べる人は自分の翼や何だかで飛行したりとか」
 自分で飛ぶ手段がなくても用意できるから心配しなくていいよと笑い、
「敵は強大だ。油断なく、気負わず、楽しく戦うといい。なに、難しく考えるほうが勝てないものさ。戦いってのはそういうもの、勝った者が勝者なんだよ」
 謎掛けじみた言葉で猟兵たちを鼓舞して送り出した。


鈴木リョウジ
 こんにちは、鈴木です。
 今回お届けするのは、不沈艦SINKEX
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●ジェード王国の不沈艦
 ジェード王国は、アルカディアの玉座を目指す『六大屍人帝国』のひとつです。
 帝国の本拠地である巨大なガレオノイドの『大戦艦』ジェイダイトこそが国王その人であり、配下の全オブリビオンを自らの躯体に搭載し、『自身の無敵化による永遠王国の樹立』という望みを成就させるため、アルカディアの玉座を目指しています。
 敵は空中を自在に飛行する『大戦艦』そのものであるため、浮遊大陸の地上から戦いを挑むのは得策ではありません。
 こちらも自前の飛空艇を駆ったり、飛空艇艦隊ガレオンフリートの飛空艇に同乗したり、自前の翼で飛行したりして、空中戦を挑みます。
 そういった手段を自前で持っていなくても、なんやかんやで用意できるので特に気にしなくても大丈夫です。

●プレイングボーナス
 このシナリオには、以下のプレイングボーナスがあります。
=============================
プレイングボーナス……空中戦で敵に挑む。
=============================

 なお、🔵が成功数に達すると判断して以降のプレイングの採用を見送らせていただく場合があります。
 ご了承ください。
 それでは、よろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『『大戦艦』ジェイダイト』

POW   :    超弩級魔導砲
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【ライトニング 】属性の【魔導砲】を、レベル×5mの直線上に放つ。
SPD   :    飛空艇部隊出撃
レベル×1体の【飛空艇部隊 】を召喚する。[飛空艇部隊 ]は【空中戦】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
WIZ   :    無敵バリア発生装置
【無敵バリア放出形態 】に変形し、自身の【バリア発生装置の露出】を代償に、自身の【あらゆる攻撃を無効化する『無敵バリア』】を強化する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
伊角・紫
【アドリブ改変大歓迎】
【芋煮艇】
大丈夫です数宮さん!(f03004)
人を乗せたことは無いですが、やってみます!
【スーパー・ジャスティス】を使い数宮さんを抱えて
高速空中戦を挑みます!
全速力で行きます、火力は数宮さんが提供してくださるので私は回避に集中します!
相手の砲撃が直線ならかわすのも容易です!

比較的砲撃が薄い位置を探し、そこを移動するようにして
数宮さんが情報収集しやすくなる時間を作ります!
どんなハリネズミでもどうしても砲撃が薄くなる部分はあるはずです!

どんなに大きくてもダメージが溜まらないなんてのは聞いたことがありません!
どんどん切り崩して行きましょう!


数宮・多喜
【アドリブ改変大歓迎】
【芋煮艇】

なあ伊角さん(f31991)、
本っ当に大丈夫なんだよな……?
本当はアタシも空飛ぶ手段あるんだよ。
でもさ、アタシが今回使おうとしてる奴、
使うにゃちょっと事情があってさあぁぁぁぁぁぁ!?
(はや、はやぁぁぁぁぁ!?喋ると舌噛むッ!?これが伊角さんの全力の速さかよッ!?
やっべぇ油断してた!?こうなりゃ喋らず、抱えたカブを落とさないよう集中して空間座標を指定するしかねぇ!)

目の前のデカブツに致命傷を与えられそうな座標線を空中で振り回されながら『情報収集』し、
そのまま無言かつ必死でその座標に【宙断つ剣】を発動させる!
……ヒトの運転に身を任せる時って、こんなに怖いんだねぇ……



 空を駆ける巨大な……巨大すぎる大戦艦を、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が見上げる。
「なあ伊角さん、本っ当に大丈夫なんだよな……?」
 不安げに問う彼女をしっかりと抱えた伊角・紫(野良妖狐・f31991)は、答えを聞くよりも明確な表情で頷いた。
「大丈夫です数宮さん! 人を乗せたことは無いですが、やってみます!」
 自信に満ちた断言は不安しかない。いや、彼女を信用していないわけではない。信用しているからこそ、この身を任せているのだ。でもこの体勢、本当に大丈夫?
「本当はアタシも空飛ぶ手段あるんだよ。でもさ、アタシが今回使おうとしてる奴、使うにゃちょっと事情があってさあぁぁぁぁぁぁ!?」
「全速力で行きますよ!」
 流星のごとくその身を金色に輝かせて翔け出した紫の移動速度に、弁明めいた多喜の声が置いていかれた。
 根拠など不要とばかりに、自らの確固たる意志を速さに換えて大戦艦へと突っ込んでいく猟兵をめがけて、鈍い音とともに砲口が向かうも、あまりの速さに狙いをつけられない。
 ならば数を頼むとばかりに無数の砲撃がふたりへと叩き込まれていくが、回避に集中する紫には苦もないことだ。
「相手の砲撃が直線ならかわすのも容易です!」
「ちょっ、はやぁぁぁぁぁぁ!?」
 決して慢心することなく高速移動で砲撃をかわす紫と対称的に、悲鳴とも抗議ともとれる声を上げる多喜。
(はや、はやぁぁぁぁぁ!? 喋ると舌噛むッ!? これが伊角さんの全力の速さかよッ!?)
 これが姿勢の安定する乗り物であれば、超高速でも問題はなかっただろうが、今の多喜は紫に抱えられた状態であり、つまりうっかり喋ったりしたら口のなかが大惨事になりかねない。場合によってはいろいろなものが無事では済まなさそうだ。
(やっべぇ油断してた!? こうなりゃ喋らず、カブを落とさないよう集中して空間座標を指定するしかねぇ!)
 宇宙カブJD-1725を抱える手に力を入れ、しっかりとホールドする。
 ……集中したからと言って、振り回されることには変わらないが。
 そんな多喜の心中は知ってか知らずか、紫は比較的砲撃が薄い位置を探し、そこを移動するようにして彼女が情報収集しやすくなる時間を作っていく。たとえ一瞬ずつであっても、それが蓄積されれば充分な時間になりえるだろう。
「どんなハリネズミでもどうしても砲撃が薄くなる部分はあるはずです!」
 叫んで空を蹴った直後、彼女のいた空間を幾条もの砲撃が撃ち抜く。
 どれほどの敵であろうと、的が大きいならば攻撃は当てられよう。高速での移動を続けたまま、可能な限り正確に狙えるよう姿勢を保持する。
 目の前のデカブツに致命傷を与えられそうな座標線を、多喜は空中で振り回されながら情報収集し、
(「……そこだ!」)
そのまま無言かつ必死でその座標に宙断つ剣を発動させる!
 空間座標固定、機関出力最大……薙ぎ払ってやらぁ!
 声に出さず凛乎と叫び、線状に指定した座標に発生させた亜空間断層が命中した対象を切断する。
 づ、ざんっ!!
 『不沈艦』を称する大戦艦に、はっきりと傷をつけたのを、猟兵たちは確かに見た。
「どんなに大きくてもダメージが溜まらないなんてのは聞いたことがありません! どんどん切り崩して行きましょう!」
 赤い目に強い意志を滾らせる紫に頷いて、多喜は深い溜息をつく。
「……ヒトの運転に身を任せる時って、こんなに怖いんだねぇ……」
 あるいはもっと安定した乗り物だったら、もしくは普通のドライブであれば、こんな思いはしないのかもしれない。
 しかし今彼女が身を任せているのは、亜音速で移動する紫である。もちろん気をつけてくれてはいるが、快適な戦闘などあるはずもなく。
「さあ、いきましょう!」
 意気揚々と声を張る声に、多喜は引きつった表情で応えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

栗花落・澪
自前の翼と
万一翼を負傷した場合の保険として
★Venti Alaに風魔法を乗せての【空中戦、空中浮遊】で移動

攻撃は基本回避に専念
自身に【オーラ防御】を纏い【指定UC】発動
敢えて合体させず周囲に控えさせ
敵のからの防衛と攻撃を兼ねた【破魔】の盾として

あと…敵の飛空艇部隊がいるなら敢えて同じ飛空艇部隊が射線に入るよう
調整しながら移動
攻撃はずしたら同士討ちだけど…勇気はある?
※油断せずいつでも防御、回避が出来るように

最優先で発生装置を捜索
見つけ次第【多重詠唱】で足に風魔法は維持したまま
雷魔法を纏わせ破壊力を増した杖でフルスイング、破壊
一か所でもバリアが壊れたらそこ目掛けて残ってる鳥達全てをぶつけます



 戦端が開かれ砲撃の躍る空へ向かい、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は翼を羽ばたかせる。
 網の目のごとく交差しあう魔導砲のなかをうかつにくぐれば被損もまぬがれなかろう。翼を負傷した場合の保険としてVenti Alaに風魔法を乗せてその身にオーラ防御を纏い、
「鳥たちよ──」
 あらゆる種の鳥の姿を模した飛翔する破魔を歌うように喚び出して、防衛と攻撃を兼ねた盾として自身の周囲に控えさせながら、大戦艦の周囲を移動していく。
 ぐるりと視線を巡らせれば、同じ戦場で戦う猟兵に呼応して召喚された飛空艇部隊が、遠くに見える。
 砲撃がやまないうえに、飛空艇部隊が続々と増えつつあるのを見て、敢えて同じ飛空艇部隊が射線に入るよう調整しながら移動してみるが、そうは都合よくいかないようだ。
「攻撃はずしたら同士討ちだけど……勇気はある?」
 試すような言葉を投げたその時、大戦艦からの砲撃を伴い飛空艇が突っ込んできた。
 無論、澪の声が聞こえたわけではないだろう。大戦艦ほどでなくとも巨大なそれを油断なくかわし、間断なく撃ち込まれる砲撃を破魔の鳥で防ぎながら、素早く目的のもの……バリア発生装置の露出を探して奔る。
 猟兵たちの攻撃を受け続ける大戦艦は、澪が様子を探るなか、砲撃がわずかに鈍くなったかと思うと、その面に何物かが表れて薄くバリアが展開されていく。
 見つけた、と唇だけで言って素早く多重詠唱を行い、足に風魔法は維持したまま杖に雷魔法を纏わせて、渾身の力でフルスイングを叩き込む。
 破壊力を増した杖の苛烈な一撃が直撃したバリア発生装置は、大戦艦を守るためのバリアを展開することができても、それ自身を守るものがないために、表れたばかりだというのにあっさりと破壊されてしまった。
 あまりにもあっけないその顛末を気にもとめず、澪はバリアが消えたそこを目掛けて残っている鳥たちのすべてをぶつけていく。
 ひとつひとつの威力は大きくなけれども、集まれば脅威となろう。
 身悶えするような轟音が、大戦艦の内から重く響いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

エゼル・ベストウィッシュ
※連携、アドリブ歓迎

うわー、でっかい
輸送艇何隻分かな

他の王様には共感できる人もいたけど
この人(?)は…よくわからないや
でも、放置したら危険ってことは確実だし
ここで沈んでもらわないとね

自前のセイルフローターにて飛行

これだけの巨体相手に
力押しは流石に無理だ
小型飛空艇ならではの機動力で対抗しよう

敵を翻弄するように
巨体すれすれを飛んで移動
敵の砲撃の狙いが定まらないよう
軌道をちょくちょく変えて進む

飛行しつつ敵の弱点を見定めるよ
破壊することで
巨体のバランスを崩せるであろう位置をね

見定めた一点へ接近
UCを撃ち即離脱

内部破壊で爆発を引き起こし
自重で傾いてもらうよ

大きいは強いとも言えるけど
強すぎるのも考え物だね


ミーガン・クイン
 楽しく戦う、いいわねぇ。 楽しいことは好きよ。
じゃ、シンプルに行っちゃおうかしらね。

 飛空艇艦隊に乗せてもらってジェイダイトの上空に着けてもらうわ。
そうしたらジェイダイトに向けて飛び降り、UC拡大魔法を使うわね。
対象は大戦艦、同じ大きさになって飛び乗るわ。【重量攻撃】
お船だもの、乗せてもらっても構わないわよねぇ?
まぁ、耐えられるかは分からないけど。


国栖ヶ谷・鈴鹿
◎アドリブ連携OKです

ジェイダイト、あれがこの世界最大の船……。

ヨナ、天候操作、状況、濃霧……全軍、この霧に乗じて攻める。
ユーベルコヲド、超弩級艦隊決戦!

電子戦用意、索敵と妨害で敵の目を眩ませるよ。
霧の中に引きつけたら、駆逐艦隊、砲雷撃戦開始!
敵艦隊の装甲内で、雷撃を爆破!誘爆させて戦陣をこじ開けるよ!

ジェイダイトに接近。
艦砲でバリア&エネルギー撹乱幕散布!
攻撃機部隊はバリア施設を攻撃、損壊後は高エネルギー源を索敵。
爆撃機隊は対地ナパームで装甲を融解後、内部の大型天使核反応に戦艦群の一斉射で一気呵成に破壊を仕掛けるよ!

いつか平和のために、君のような船を創りたいけど……さようならジェイダイト。



「うわー、でっかい。輸送艇何隻分かな」
 セイルフローターに乗って、目の前の大戦艦の大きさに感嘆の声を上げるエゼル・ベストウィッシュ(召喚獣「ガミジン」の飛空艇パイロット・f38531)。
 期せず同じタイミングで、ソラクヂラ型航空巡航艇ヨナを操りながら、国栖ヶ谷・鈴鹿(命短し恋せよ乙女ハイカラさん・f23254)が息を呑んだ。
「ジェイダイト、あれがこの世界最大の船……」
 ガレオノイドである『大戦艦』ジェイダイトは、その年齢に比した全長である。巨大なその周囲に無数の飛空艇部隊を伴い、自身と敵対する猟兵たちへ向ける砲口の数もまた無数。
「他の王様には共感できる人もいたけど、この人(?)は……よくわからないや。でも、放置したら危険ってことは確実だし、ここで沈んでもらわないとね」
 強さを求めることは分かる。その強さで守ろうとすることも。でも、よく分からない。
 だから、確実に分かることをする。
(「これだけの巨体相手に、力押しは流石に無理だ。小型飛空艇ならではの機動力で対抗しよう」)
 セイルフローターを操り敵を翻弄するように巨体すれすれを飛んで移動し、エゼルは敵の砲撃の狙いが定まらないよう軌道をちょくちょく変えて進み、飛行しつつ敵の弱点を見定める。
 破壊することで、巨体のバランスを崩せるであろう位置を。
 一方の鈴鹿は、大戦艦から少し離れた位置で戦場全体を見渡す。
「ヨナ、天候操作、状況、濃霧……全軍、この霧に乗じて攻める」
 ユーベルコヲド、超弩級艦隊決戦!
 発令とともに、周囲に霧が発生し超高度に戦略を組まれた決戦艦隊が現れる。大戦艦を護る飛空艇部隊は、現れた艦隊を迎撃するために、索敵と妨害で敵の目を眩ませる鈴鹿の策略に誘われ、霧のなかへと突入していく。
「駆逐艦隊、砲雷撃戦開始!」
 下命を受けると同時に、麾下の駆逐艦らが一斉に砲撃と雷撃を入り交えて攻撃を開始した。
 小型の艦艇は攻撃力と防御力に劣るものの、その機動性は極めて高い。敵飛空艇部隊の攻撃をかいくぐり、敵艦隊の装甲内で、雷撃を爆破し誘爆させて戦陣をこじ開けるのを狙う。
 続けてジェイダイトに接近して艦砲でバリア&エネルギー撹乱幕散布し、攻撃機部隊がバリア施設を攻撃しようとするが、飛空艇部隊の砲撃を受けて撃墜されていき、有効的な効果を発揮しえない。同様に対地ナパームで装甲の融解を狙う爆撃機隊の多くも墜とされる。
 そんな大艦隊同士の激突を、飛空艇艦隊に乗せてもらって眺めていたミーガン・クイン(規格外の魔女・f36759)が、薄く笑みを浮かべた。
 彼女が乗る飛空艇へ向けても、大戦艦や飛空艇部隊からの攻撃が向けられている。それらをうまくかわしながら、ジェイダイトの上空に着く。
「楽しく戦う、いいわねぇ。楽しいことは好きよ」
 じゃ、シンプルに行っちゃおうかしらね。
 ジェイダイトに向けて飛び降りながら、拡大魔法を発動させる。
 全身を戦場で一番大きな対象と同じサイズに変えるユーベルコードの対象は、当然大戦艦。見る間に同じ大きさになりながら飛び乗る先も大戦艦だ。
「お船だもの、乗せてもらっても構わないわよねぇ?」
 大戦艦ふねとは人、あるいは物を乗せるものだ。であれば、彼女が乗るのは正しい。そして、上空から飛び乗る彼女を遮るものは、あまりにも巨大すぎて、ない。
「まぁ、耐えられるかは分からないけど」
 果たして。
 大戦艦と同じサイズになったミーガンの衝撃に、ジェイダイトの艦体は数瞬動揺した。
 世の中には多種多様な艦船が存在し、なかには自身の排水量以上の重量物を運搬するものもある。だが、それとて従前の準備をもって作業が行われるのだ。
 まして、不意にそれが飛び乗ってくるのだから、よほど注意深く警戒して備えていても、対処は困難というもの。
 突然自分に匹敵する負担がかけられた大戦艦はぐらりと傾ぎ、大きな隙を見せた。
 ミーガン自身はユーベルコードの効果で動けないが、大戦艦自身の意志で姿勢を制御し立て直そうとする。
 これを好機とエゼルがセイルフローターを駆って大戦艦へと接近し、
「ああ、この辺かな。えいっ」
 見定めた一点へ、ぽんと掌打を撃つ。
 その、ほんの軽く見える一撃で打ち込まれる凝縮した魔力が、大戦艦の内部を破壊し爆発を引き起こし、バランスを崩していっそうに傾いた。
 ふいとミーガンが大戦艦から離れ、間髪入れずに鈴鹿の指揮で、内部の大型天使核反応へ向けて、戦艦群の一斉射で一気呵成に破壊を仕掛ける。
 ────!!!!
 攻撃により破損した箇所から、絶叫にも似た音が轟く。
 空気を震わせるそれは、破孔から吹き出す爆風のあげる声にも似て、エゼルはかすかに眉を寄せた。
「大きいは強いとも言えるけど、強すぎるのも考え物だね」
 その巨大さ強大さ故に、破滅した艦船のどれだけあったことか。
 そして、目の前の大戦艦ですらその運命から逃れることはかなわない。
「いつか平和のために、君のような船を創りたいけど……さようならジェイダイト」
 息絶えつつある大戦艦へ、鈴鹿が別れの言葉を告げた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

九頭竜・聖
世界はまこと広きものでございます
斯様に意思在る大きなものが存在するとは
ですが、大きいからとてそれだけで強さは決まるに在らず、でございますよ
がれおんふりーの方々の船に乗せて頂きまして、それを御見せ致しましょう

船の甲板にて、偉大なる御方を御呼びするための舞を披露しながらこの身を捧げましょう……
おいでませ、おいでませ……
此度御呼び致しますは偉大なる赤き龍神様
振るわれまするは火の権能
その強き眼に射抜かれれば逃げること能わず
破壊の火にて眼前すべてを焼き尽くす大いなる龍神様でございます

どうか、どうか……滅びをもたらさんとする者たちを御身の炎にて清め下さいませ……


ロラン・ヒュッテンブレナー
・アドリブ絡み歓迎

魔力接続、システムオールグリーン
アルターギア、行くの
即座にセンサーと魔力探知で戦況解析
ジェイダイトさんに攻撃を当てるのはなかなか難しそうだね
みんなと連携でチャンスを伺うの

防御結界展開
光線魔術・マジックミサイル・光魔術のファランクスで敵機をドッグファイトで迎撃しながら飛空艇艦隊への攻撃を弾受けしつつ気を引くように移動
結界は多重に、割れたら張り直して引き付けて引き付けて…、囲まれたら反撃開始なの
UC発動
大量の敵を撃ち抜いた破邪の槍を束ねてジェイダイトさんへ
射出口や砲、可能なら天使核を狙うように直前で分裂させて広範囲攻撃なの

損害確認、結界再展開
これより追撃のサポートに回るよ



「世界はまこと広きものでございます。斯様に意思在る大きなものが存在するとは」
 視界を埋め尽くすほどの巨大な大戦艦と、それを護るように展開している飛空艇部隊を目の当たりにし、九頭竜・聖(九頭龍の贄・f28061)はほうと息をついた。
 だが、その表情は澄んでいる。
「ですが、大きいからとてそれだけで強さは決まるに在らず、でございますよ」
 巨大であることは、確かに強さの誇示になるだろう。しかし、だからといって『強い』こととイコールにはならない。
 飛空艇艦隊がれおんふりーとの一隻の甲板より見上げて、それを御見せ致しましょうと笑い、美しい肢体を躍らせた。
(「偉大なる御方を御呼びするための舞を披露しながらこの身を捧げましょう……」)
 大きさによる強さ。数による強さ。それよりもなお強い強さ御方を招くために。
「おいでませ、おいでませ……」
 
「魔力接続、システムオールグリーン」
 機動力と魔術に特化した空戦用外骨格の白いボディにエネルギーラインが奔り、ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)は素早くデータを読み取った。
「アルターギア、行くの」
 宣言とともに機体を駆り戦場を翔けながら、即座にセンサーと魔力探知で戦況解析する。
 損傷している大戦艦を飛空艇部隊の護衛が取り囲んでいる状況で、猟兵たちはそれぞれに攻撃を行っているが、最後の一手を決めかねている状況と言えた。
「ジェイダイトさんに攻撃を当てるのはなかなか難しそうだね」
 みんなと連携してチャンスを伺おうと防御結界を展開し、光線魔術・マジックミサイル・光魔術のファランクスを駆使して敵機をドッグファイトで迎撃しながら、飛空艇艦隊への攻撃を弾受けしつつ気を引くように移動していく。
 果たしてロランの狙い通り、幾多の攻撃がアルターギア目掛けて襲いかかってくる。それは無数の飛空艇からであり、大戦艦からであり、多重に張った防御結界が幾度も破壊され、そのたびに張り直して引き付けて引き付けて……。
 そうして囲まれたところで、反撃開始だ。
「身に受けし傷、流れる滴に、乾く槍。我が敵を追い、悉くを、喰らい退けよ。ヒュッテンブレナー式殲滅結界、射出」
 この破邪結界の槍は、結界術へのダメージと、その累積のチャージ時間に応じ、無限に攻撃対象数が増加する。のみならず、その攻撃対象の力を吸収して威力を増す。
 幾度も結界術を破壊され続けたその威力は図り知れず、またたく間に飛空艇部隊のことごとくを撃ち落としていく。
 大量の敵を撃ち抜き威力を増した破邪の槍を束ねてジェイダイトへと射ち放ち、射出口や砲、可能なら天使核を狙うように直前で分裂させて広範囲攻撃を仕掛けた。
 破壊と失墜は大空を震わせるほどの音を立て、大戦艦ジェイダイトをすらその運命に引きずり下ろす。
「損害確認、結界再展開。これより追撃のサポートに回るよ」
 報告を口にしたロランは、巨大なガレオノイドとは違う、強大な存在を見た。
 それと同時に、飛空艇の甲板で舞い続けていた聖がまっすぐに神威を見て神敵を見射る。
「おいでませ、おいでませ、偉大なる赤の龍神様。彼の者を御身の炎で清め給え」
 此度御呼び致しますは偉大なる赤き龍神様。
 振るわれまするは火の権能。
「その強き眼に射抜かれれば逃げること能わず。破壊の火にて眼前すべてを焼き尽くす大いなる龍神様でございます」
 これほどに巨大な存在であれば、視認することは容易だ。
 そして、もはや力尽きるのみとなった大戦艦に、抗う力も護る飛空艇部隊もすでにない。
「どうか、どうか……滅びをもたらさんとする者たちを御身の炎にて清め下さいませ……」
 聖の舞いに喚ばれその身に宿した火の龍神は、視界に収めたすべてを、魂すら焼却する核熱の炎で焼き尽くす。
 大気をも焼灼するごとく業烈の炎熱が空を薙いだ後には、雲ひとつすら残らず、清冽とした空が広がっていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年09月26日


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#プレイング締切


30




種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト