アルカディア争奪戦⑪〜希望の空を駆けて
● 希望の聖地オーンブル
希望の聖地オーンブル。そこは『天帝騎士団』と同盟関係にある『帝国継承軍サクセション・フォース』と名乗る機械化オブリビオン軍団に占領された浮遊大陸である。
その昔。ここは水晶が生えた一本の「名もなき大樹」を中心とする無人大陸であった。
そこでは、選ばれし者が「己の希望」を高らかに語れば、大陸の中心に存在する「名もなき大樹」がそれに応え、希望の強さに応じた射程と威力を持った「光の武装」を与えてくれるという逸話が残っていた。
●
「疲れているとは思うが……次の戦場の話になる」
すまない、と言いながら四月一日・皐月(Recordare Archives・f16735)は依頼内容を話し始める。
「ここに集まった皆には、宇宙戦艦の如き飛空艇を駆る帝国継承軍サクセション・フォースの拠点となっている希望の聖地オーンブルの中枢部へと送るので、そこで指揮官である強力なオブリビオンを倒してほしい」
続けて敵の資料をホワイトボードへと映す。
「戦場は目標である『蒼星のカエルラ』、が待つ戦闘訓練施設の空間になる。
彼女は細剣ツィゴイネルヴァイゼンと、常に道を求めるカエルラ・ステルラを手に立ち向かってくるだろう」
資料をパラリとめくりながら、皐月は続ける。
「指揮官というだけあって、強敵なんだが……この地で猟兵が「己の希望」を高らかに語れば、大陸の中心に存在する「名もなき大樹」はそれに応えてくれる」
まぁ、ソレを狙って帝国継承軍サクセション・フォースはオーンブルを拠点にしたんだろうな、と小さく見解を述べる。
「で、だ。名もなき大樹は希望の強さに応じた射程と威力を持った『光の武装』を与えてくれるって話でな。
真実、希望を力に変えて!ってやつだな」
……数秒の沈黙を打ち消すように、皐月は口を開く。
「大丈夫だとは信じてるが、無事に帰ってきてくれ」
一礼し、皐月は猟兵たちの転送準備に入るのであった。
林言音
●希望と力と水晶の大樹。
閲覧ありがとうございます、林言音です。
一章完結のボス戦シナリオになります。
●補足事項
オープニングにもありますように、今回は希望の聖地オーンブル中枢部にての戦闘になります。
戦闘訓練施設となりますが、目標の『蒼星のカエルラ』が飛び回る為、広さなどは特に気にしなくても何とかなります。
●プレイングボーナス
『自身の「希望」を語り、光の武装を得て戦う』
というプレイングボーナスがございます。是非ご活用くださいませ。
●文字数節約について
共闘、アドリブについてはNGの場合のみプレイングにご記載くださいませ。
それでは、よろしくお願いいたします。
第1章 ボス戦
『蒼星のカエルラ』
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POW : 双天双魚
レベル×5km/hで飛翔しながら、【二振りの聖剣】で「🔵取得数+2回」攻撃する。
SPD : カエルラ・ステルラ
【導きの蒼き月光により演算された予知】で敵の間合いに踏み込み、【剣圧による光波】を放ちながら4回攻撃する。全て命中すると敵は死ぬ。
WIZ : ツィゴイネルヴァイゼン
攻撃が命中した対象に【爛れ続ける傷】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【崩壊の呪い】による追加攻撃を与え続ける。
👑11
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「きたか」
『蒼星のカエルラ』はこの地へと猟兵と呼ばれる者たちが入り込んでいることに気づいていた。
そして、自身が狙われるであろうことも、戦略的に理解をしている。
だからこそ、戦場をこの場所に選んだのだ。
訓練で戦い慣れたこの場所を。
「我が名は蒼星のカエルラ。我が王の覇道の為、あなたがたをこの先へは行かせません」
彼女はその手の細剣ツィゴイネルヴァイゼンを抜きながら名乗る。
「それでも進むというのであれば、あなたがたの想う希望ごと、私が叩っ斬って差し上げましょう!!」
数宮・多喜
希望を叫べ、それならアタシにゃ容易いかもね。
いくつもの修羅場を共に駆け抜けてきた、
宇宙カブ以外に何があるってのさ。
コイツがあってくれたからこそ、
こうしてアタシはここにいて。
こうしてアンタをぶちのめせる!
行くぜ相棒……今一度、空駆ける翼となれ!
高らかに叫ぶよ【
人機一体】、モード【
天】!
カエルラさんよ、アンタも飛翔できるようだが……エンジンフル回転のアタシ達に追いつけると思うなよ!
光り輝く彗星のような勢いで超高速の『空中戦』を仕掛け、
剣の間合いより踏み込む至近距離の『グラップル』でボコボコにしてやらぁ!
●
(希望を叫べ、それならアタシにゃ容易いかもね)
数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)は、カエルラの言葉に戦場へ送り出したグリモア猟兵の言葉を思い出し、自身のもつ『希望』を口にした。
「いくつもの修羅場を共に駆け抜けてきた、
宇宙カブ以外に何があるってのさ。
コイツがあってくれたからこそ、
こうしてアタシはここにいて。
こうしてアンタをぶちのめせる!
行くぜ相棒……今一度、空駆ける翼となれ!」
【
人機一体】、モード【
天】!
叫ぶ。数多の戦場を駆けてきた相棒との過去に。現在に。そしてさらなる未来を想いながら。
瞬間、多喜の想いに応えるかのように、眩く煌めく光が降り注ぐ。
「……人の想いとはやはり、眩いものね」
ぽつりと、強敵を目の前にしたカエルラは、嬉しそうに呟く。
「カエルラさんよ、アンタも飛翔できるようだが……エンジンフル回転のアタシ達に追いつけると思うなよ!」
「そちらこそ、振り落とされないよう、気をつけなさいね!」
その声を合図に、二人は光り輝く彗星となって戦場で空中戦を展開していく。
多喜とカエルラは数度撃ち合い、そしてぶつかり合いながら、隙を伺っていく。
(……ここだ!)
ワンテンポの差だった。
多喜はカエルラの懐へと入り込み、握りしめた拳を打ち上げた。
大成功
🔵🔵🔵
久留米・圓太郎
■SPD
全部当たらなければいいんだよな!
間合いに踏むこまさせないよう[オーラ防御、情報収集、地形の利用、世界知識、激痛耐性、野生の勘、呪詛耐性]による防御は怠らない
■戦闘
(【UC】発動)
オレの希望はここにおられる師匠のように「世界を救った偉大な魔法使い」に……なれぬまでも、それに近づけるよう、得た
魔力を使いこなすことだ!
どうか聞き届けてくれるか?!(首尾良く光の武装借りられたら[早着替]からの急いで装備)
[高速詠唱、全力魔法、地形の利用、属性攻撃、2回攻撃、範囲攻撃、援護射撃、多重詠唱]で倒すぜ。
師匠、オレと一緒に戦ってくれ!
●
ぶつかり合う彗星のごとき二人を見上げながらも、久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)はこの戦場についての情報を集め、利用できる地形を把握していく。
(全部当たらなければいいんだよな!)
圓太郎は意気込み、防御も怠らない。
【
師匠召喚』
「オレの希望はここにおられる師匠のように、『世界を救った偉大な魔法使い』に……なれぬまでも、それに近づけるよう、得た
魔力を使いこなすことだ!」
自身の希望を『名もなき大樹』へと、どうか聞き届けてくれと、祈りをこめながら叫んだ。
光は煌めき降り注ぐ。未来の偉大な魔法使いへと。
目がその眩さに慣れた頃、圓太郎は光り輝くウィザードロッドを手にしていた。
「師匠、オレと一緒に戦ってくれ!」
吹き飛ばされたカエルラが空中で体勢を整え、構える。
その瞬間には、圓太郎が隣の師匠と高速で練り上げた極大魔法が完成していた。
「逃しはしないぜ!!」
その光は閃光となって、再びカエルラを吹き飛ばすのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ミリアリア・アーデルハイム
ふふ、希望を語れば貴女方を否定することになるかと思いますけど良いのでしょうか。
(瞳を閉じ、すうと息を吸い込み)
無力を嘆くのは今じゃなくていい、過去に囚われて立ち止まるのは嫌!!私は、全ての未来を
過去の束縛から解き放ちたい!
だから、負けません、「黄金の騎士」よ私に剣を!!
箒で飛び、空中でカエルラと戦いましょう。
「屏氷万里鏡」で身を守り、浄化の祈りを込めた剣をふるいます。
誰かの覇道など必要ない。貴女も目を逸らさずに貴女自身の希いを未来に見ては如何ですか。過去の残滓としてではなく、誰かの駒としてでもない素直な心で。
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希望を語れ、と自分を送り出したグリモア猟兵の言葉をミリアリア・アーデルハイム(永劫炉の使徒・f32606)は思い出す。
(希望を語れば
彼女たちを否定することになるかと思いますけど……)
一瞬の逡巡。
瞬間、戦場に上がる光の柱を確認したミリアリアは、瞳を閉じ、すうと息を吸い込む
自身の希望を、『名もなき大樹』へと届けるために。
「無力を嘆くのは今じゃなくていい、過去に囚われて立ち止まるのは嫌!!
私は、全ての未来を
過去の束縛から解き放ちたい!
だから、負けません、『黄金の騎士』よ私に剣を!!」
眩い光がミリアリアを包み込む。
気づいた時には浄化の祈りが込められた光の剣を手にしていた。
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「次は……あなたが相手なのね?」
蓄積されているダメージを見せない様に、蒼星のカエルラは細剣ツィゴイネルヴァイゼンを手に立つ。
「ええ」
ふと。ミリアリアは心を過ぎった想いを、対峙するカエルラへと問いかけてみる。
「ねえ、誰かの覇道など必要ない。貴女も目を逸らさずに貴女自身の希いを未来に見ては如何ですか。過去の残滓としてではなく、誰かの駒としてでもない素直な心で」
ミリアリアの
言葉がカエルラを侵蝕していく。
「私の、希い……」
ふらりと崩れかけながらも、カエルラは踏み留まる。
「………愚弄するな、私の希いは我が王が覇道を突き進むことよ!」
瞬間、空中へと二人は駆け上がり、ぶつかりあう。
その余波は空気を震わせ、光が舞っていた。
大成功
🔵🔵🔵
ガーネット・グレイローズ
帝国継承軍…スペースシップワールドの敵と同じ名前を持つ勢力が存在するとはね。だが、今は詳しく調べる暇はない。この聖地を奪還しなければ。
敵は二刀流の剣士か、生前はさぞかし名のある英雄だったのだろう…私も、アカツキと骸丸の二刀流でお相手する。《仙術》を利用して【グラビティマスター】を使い、空中へ。《武器受け》と《フェイント》、さらに《功夫》の蹴りを駆使して渡り合う。
「この世界に安寧をもたらす。それが私の願いだ!人々が屍人帝国に脅かされることのないように、未来を切り開く!」
「大樹よ、私の声に応えてくれ!」
光の武装がどんな形でも、《戦闘知識》で使いこなしてみせよう。古の英雄よ、ここは通らせてもらう!
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(帝国継承軍……スペースシップワールドの敵と同じ名前を持つ勢力が存在するとはね)
ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)は詳しい状況を調べたくなる気持ちを抑え、戦場を見やる。
「今はこの聖地を奪還しなければ」
光が晴れる。
残った力を振り絞る様にも見える、蒼星のカエルラの姿にアカツキと骸丸の二刀を構え、ガーネットは告げる。
「生前はさぞかし名のある英雄だったのだろう……。
私も、アカツキと骸丸の二刀流でお相手しよう」
「そう言ってもらえるのは嬉しいわね」
ふふ、と微笑む二人は同時に駆け出した。
空中へと駆け上がるカエルラに合わせ、重力を操作し、仙人の様に駆け上がるガーネット。
一つ合わせ、二つ合わせ、切り払い、蹴り上げ、返され。
カエルラとガーネットは空に蒼と赤の軌跡を描きながら、舞い踊る様に刀と剣を合わせていく。
「この世界に安寧をもたらす。
それが私の願いだ!
人々が屍人帝国に脅かされることのないように、未来を切り開く!」
ガーネットは自身の
希望を希い、祈るように叫ぶ。
「大樹よ、私の声に応えてくれ!」
その声は、空を駆ける。
そして……名もなき大樹からの眩い光は戦場を包み、ガーネットの手にした二振の刀へと降り注ぐ。
「古の英雄よ、ここは通らせてもらう!」
その一撃は閃光となり、蒼星のカエルラを一刀両断するかのように包んでいた。
大成功
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