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アルカディア争奪戦④〜蒸気魔導砲台破壊工作

#ブルーアルカディア #アルカディア争奪戦 #初心者さん大歓迎


「ブルーアルカディアで大規模な作戦が決行されることになったよっ!」
 グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)は、アルカディア争奪戦の経緯を大まかに猟兵立ちへ伝えると、今回の任務を話し始めた。
「今回は『マグナ聖帝国』配下の屍人帝国の浮遊島へ向かうよっ! 『マグナ聖帝国』はいにしえに伝わり、そして失われたっていう『アルダワ蒸気文明』を擁する軍事国家でねっ? その技術を結集させた『蒸気魔導砲台』が稼働しようとしてるよっ! これが本格的に稼働したら、味方の飛空艇ガレオンへ被害が出ちゃうっ! だから、みんなをその浮遊島へ今から転送するから、砲台を破壊してきてほしいなっ!」
 レモン曰く、砲台周辺には幾重にも無数のトラップが仕掛けられているのだとか。砲台自体も島の複数個所に点在しているため、手分けして猟兵が破壊しなければならないため、トラップを乗り越える必要があるのだ。
「これがとても厄介でねっ? 空中には浮遊する蒸気機雷空域、地上には対人蒸気魔導地雷原が砲台の周囲を覆いつくしてるよっ! 爆破して強行突破しようとすると、バリアで守られた砲台の周囲以外は一気に周囲が誘爆しかねないから絶対におすすめしないからねっ?」
 脳筋戦術は止めておいたほうがよさそうだ……。砲台周囲のバリアの存在も厄介そうである。
 しかし、埒外の能力であるユーベルコードを持つ猟兵ならば、この危険地帯を突破できるに違いない。
「こういう地道な破壊工作が戦争の勝敗を分けるよっ! みんな、頑張ってっ!」
 レモンは頭上に輝くグリモアを起動させ、猟兵達をブルーアルカディア世界へ送り出す。
 果たして、猟兵達は罠を乗り越えて『魔導蒸気砲台』を破壊できるのだろうか……?


七転 十五起
 ブルーアルカディア戦争シナリオです。
 通常とは違い1フラグメントで完結します。
 なぎてんはねおきです。

●プレイングボーナス……砲台を守る機械罠に対処する。
 このシナリオの罠の内容は『無数の浮遊蒸気機雷空域&地上の対人蒸気魔導地雷原』です。
 1個でも起爆すると、一斉に周囲が誘爆する仕掛けになってますのでご注意ください。
 おまけで砲台を守るバリアもありますが、これは猟兵達の全力の攻撃で破壊できるでしょう。

●その他
 コンビやチームなど複数名様でのご参加を検討される場合は、必ずプレイング冒頭部分に【お相手の呼称とID】若しくは【チーム名】を明記していただきますよう、お願い致します。
(大人数での場合は、チームの総勢が何名様かをプレイング内に添えていただければ、全員のプレイングが出揃うまで待つことも可能ですが、その際はオーバーロード投稿を推奨します)
 なお、本シナリオは全てのプレイングを採用できない可能性があります。
 予めご了承くださいませ。

 それでは、皆様の創意工夫を凝らしたプレイング、お待ちしております。
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第1章 冒険 『蒸気魔導砲台を停止せよ!』

POW   :    身体を張って仲間を罠から守る

SPD   :    罠の構造を理解し、解体する

WIZ   :    隠された罠を察知し、避けて移動する

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紅月・美亜
 アレだな、狭い所を全速力で抜けてミサイル打ち込む奴だな。SWのアレが有名だが、最近だとマーヴェリックも良かった。
 空中機雷その物をどうにかしてもいいんだが、折角だし正面突破しよう。小型化したFRONTIERにCYBER COREを使って乗り込む。
 浮遊機雷の反応範囲をハッキングで可視化し、その隙間を全速力で抜けて行く。
「BGMは砂漠の山嵐で行くぞ」
 元よりこの機体、無駄撃ちは避けたい機体なので丁度いい。今回機銃とボムの出番無さそうだな。まあ、主砲だけでいいか。
「こういうのを待っていたんだ」
 主砲の射程内に捉えたら発射だ。



 視界の奥には巨大な蒸気魔導砲台がそびえ立つ。
 手前には無数の浮遊蒸気機雷空域と地上の対人蒸気魔導地雷原が行く手を阻む。
 考えなしに一歩踏み出させば、バリアで守られた砲台以外は一瞬で全て誘爆して吹き飛ばしてしまうだろう。
 常識では突破することなど不可能なデストラップを目の前にして、紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)はギラギラに滾っていた。
「アレだな、狭い所を全速力で抜けてミサイル打ち込む奴だな。例えばあれが有名がだ、最近では……」
 有名なゲームタイトルをいくつか挙げて今と似た状況を例えながら、紅月はユーベルコードを起動させた。
「私達はずっと、待っていた……この時をな! 征け! Operation;FRONTIERオペレーションフロンティア!」
 拳銃型戦闘機を召喚すると、颯爽とコクピットに乗り込んでゆく紅月。すかさず空域に浮かぶ魔導蒸気機雷群を電脳魔術でハッキングすれば、ひしめき合っていた機雷の空域に僅かな隙間が生まれる。同時に起爆の反応範囲を測定し、拳銃型戦闘機が素通りしても起爆しない空間を予測。するとジグザグだが砲台までの一本道が開通する!
「BGMはデザート・マウンテン・ストームで行くぞ」
 コアなシューティングゲームのBGMを流しながら、紅月はフルスロットルで機体のブースターを噴射させて機雷群へと突っ込んでゆく!
「空中機雷その物をどうにかしてもいいんだが、折角だし正面突破しよう。こういうのを待っていたんだ」
 上下左右のジグザグコースを寸分狂わずに操縦してゆく紅月、こじ開けた勝利の狭き道を機体の翼を回転させながら機雷群へねじ込んで突き進む。
「元よりこの機体、無駄撃ちは避けたい機体なので丁度いい。今回機銃とボムの出番無さそうだな。まあ、主砲だけでいいか」
 そうこう言っているうちに最後の機雷群の隙間を搔い潜った紅月は、バリアに覆われた魔導蒸気砲台へ照準を固定する。そして、発射のトリガーボタンを一思いに押し込んだ。
「ミッションクリアだ。そのまま吹き飛べ」
 主砲から放たれる6発の弾丸がすべてバリアを下して砲台へ着弾すれば、充填されたエネルギーが暴走して大爆発を起こして粉砕してしまった。
 紅月は垂直に機体を上昇させると、バレルロールで残りの空中機雷の隙間を縫って空域から颯爽と脱してゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
ふふっ…大分見慣れた光景ね
どの程度の技術か気になる所ではあるけれど
大丈夫、専門家の私に任せなさい

…と、言いたい所だけれど、罠が単純すぎるわ…
さすがに一つ一つ解除していたら兵士を使っても時間がかかりそうね

まずはどちらもいくつか解析、爆発による起こる現象が全て同じであるか調べるわよ
全部同じでなければこの作戦…いえ、力押しも危険だから
一気に誘爆しかねない?逆に言えば一つで全てが吹き飛ぶのでしょう?
解析結果を元に戦場を囲う様に対爆仕様の『迷宮よ我が意のままに』を発動
作らないといけない出口は…上に煙突の様にすればいいわ
後はまとめてドカン!よ
私の技術力が上か、相手の技術力が上か、勝負ね

※アドリブ・絡み歓迎



 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は思わず口角が上がってしまう。
 魔導蒸気の申し子ガジェッティアであるエメラにとって、地元の技術が使用されたトラップを目の当たりにすれば恐怖よりも郷愁の念が湧いてしまうのだ。
「ふふっ……大分見慣れた光景ね。どの程度の技術か気になる所ではあるけれど。でも大丈夫、専門家の私に任せなさい」
 自信満々で目の前のトラップの解除をするかと思いきや、次の瞬間にはエメラのモチベーションが一気に下がってしまう。
「……と、言いたい所だけれど、罠が単純すぎるわ……さすがに一つ一つ解除していたら、魔導蒸気兵士を使っても時間がかかりそうね」
 人海戦術のユーベルコードを使ってもいいが、エメラには最短かつ最高率を望める作戦が既にあ生の中で絵図を描いている。そのためにもまずはトラップの解析を進める。
「……ハッキング開始。作りが単純だからハッキングも楽ね。そうね……誘爆のシステムは魔力感知型、一つが爆破した際に発生する魔力で誘爆のスイッチが入ると。肝心の起爆要因は……信管に振動がいくと起爆するのね。一般的な機雷や地雷と一緒だわ。そしてすべて同じ型だというのもハッキングで分かるから……やるべきことは決まったわ」
 エメラの判断は早かった。
 目の前の戦域全てをユーベルコード製の迷路ですっぽりと覆い尽くしてしまったのだ。
 その迷路は壁がすべて数々の魔導蒸気兵器による防壁や罠で生成されており、天上からいくつか煙突のように通気口が備え付けられていた。
「地上の地雷はもちろん、空中の機雷群も迷路の中に封じ込めたわ。そして武装と罠の壁が『真っ先に砲台のバリア』を攻撃して剝がしておくわ」
 守りを失った魔導蒸気砲台は、迷路の中で無数の地雷と機雷の中に放り込まれた。
「さあ、私の技術力が上か、相手の技術力が上か、勝負ね」
 あとは仕上げに、壁の魔導蒸気兵器が地雷の一つをガツンッと衝撃を与えた。
 その次の刹那、迷路の内部で耳をつんざく轟音と足元から伝わる凄まじい振動、そして煙突から噴き上がる火柱が同時に発生する!
「どうやら、私の技術力が屍人帝国の技術力の勝負に打ち勝ったみたいね。正解は迷路の中でまとめてドカン!よ。これは一番手っ取り早いわ」
 これは発想の逆転と言える素晴らしい一手であった。
 魔導蒸気砲台も、まさか守ってくれている罠が自軍へ脅威が及ぶとは考えもしなかっただろう。
 ユーベルコードを解除したエメラは、地面が黒焦げになった目の前の焦土に思わず苦笑いを浮かべてしまう。
「まあ……あれだけの爆発だもの。こうなるのは当然よね……」
 ともあれ、ミッションクリアには変わらない。
 見事にキルゼムオールを達成したエメラは、颯爽と次の戦場となる島へと向かっていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神代・凶津
ブルーアルカディアでの戦争だッ!相棒、派手に行こうじゃねえかッ!

砲台を破壊しに地上から行くが、対人蒸気魔導地雷原とやらが待ちうけてるらしいな。なら、相棒ッ!
「…式、召喚【捜し鼠】。」
捜し鼠を大量に放って地雷を捜させて見つけたら避けながらゆっくり進むぜッ!………地味だな、相棒。
「…仕方ないでしょう。1個でも起爆しようものなら、纏めて誘爆するらしいですし。慎重に事を運ばないと。」
うぐぐ、仕方ねえな。こういう地道な作業も戦争に勝利する為に必要だしな。

無事、砲台に接近したらバリアごと妖刀でズンバラリっと叩き斬ってやるぜッ!


【技能・式神使い】
【アドリブ歓迎】


超神竜姫・勇者
七転十五起マスターにおまかせします。かっこいい超神竜姫・勇者をお願いします!

でんせつ超越英勇ゆうしゃボクがあらわれた!』

存在感を纏って勇者ボク参上!

ユーベルコード「スーパージャスティス」で全身を黄金のオーラで覆い、竜翼とスーパーヒーローのマントで空を飛ぶ!!Lv×100㎞/hで飛翔して機雷の合間を縫っていこう!
万が一爆発したら、マントに身を包んで神化衣と増強した戦闘力と黄金のオーラで爆発を軽減して耐える!

マントで増幅された勇者力ヒーローパワーを勇者の剣に乗せて、勇気を込めた神罰の一撃を砲台に叩きつけるよ!

「いっくぞぉー!かいしんの、いっちげきぃーーっ!!」



「ブルーアルカディアでの戦争だッ! 相棒、派手に行こうじゃねえかッ!」
 血気盛んに叫ぶ朱塗りの鬼面ことヒーローマスクの神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)。
 彼を被って共に戦う相棒の神代・桜は、言葉少なに同意を示した。
「……ええ、華々しく参りましょう」
 2人は色んな大立ち回りをシミュレーションしながら、地雷と機雷が密集する罠の区域へ到達した。
「砲台を破壊しに地上から行くぜ。だが、対人蒸気魔導地雷原とやらが待ちうけてるらしいな。なら、相棒ッ!」
「……式、召喚【捜し鼠】」
 ユーベルコードで呼び出した総勢129匹のネズミ型式神たちは、すぐさま地雷原の中を縫うように地中の地雷を探し始めた。
「捜し鼠を大量に放って、地雷を捜させて見つけたら安全なルートを割り出して、踏まねぇように避けながらゆっくり進むぜッ!」
「……これなら確実に砲台へ近付けますね」
 凶津と桜が鼠の後をちょこまかしながら追いかけてゆく。確実に突破できる素晴らしい作戦なのだが、2人は不満そうな顔をしていた。
「なあ相棒? この作業ってもしかしなくても……地味だな?」
「………仕方ないでしょう。1個でも起爆しようものなら、纏めて誘爆するらしいですし。慎重に事を運ばないと」
「うぐぐ、仕方ねえな。こういう地道な作業も戦争に勝利する為に必要だしな……って、おい見ろよ相棒? ありゃ何だ?」
 凶津が眺める先に、奇妙な格好をした人物が立っていた。
「ぴろっ♪ 超越英勇でんせつボクゆうしゃがあらわれた!」
 効果音を自分の声で再現しながら、超神竜姫・勇者(超越英勇竜神ドラグゴッド・オーヴァーヒーロー・f38456)がグリモアベースから転送してきた。6歳前後のまだ幼い身体の竜神の童女は、古き良き時代のコテコテな勇者のコスプレをしたまま、一直線に機雷区域の中へと突っ込んでいくではないか!
「存在感を纏って勇者ボク参上! マントに力を込めて、この機雷区域を突っ切るぞ!」
 それはあまりにも無謀な蛮行であった。
 当然、神代コンビが制止しようとするが……。
「2人とも邪魔だよ! いっけーー!!」
 竜神幼女は考えなしにユーベルコードを使って飛翔してしまう。
「ちぃ! おい、【捜し鼠】を式神ヤタの背中に乗せてアイツの後を追わせろ! 安全なルートを検索するんだッ!」
 どうやら竜神幼女は今回が初めての猟兵の任務らしく、突撃して機雷の隙間を縫っていこうと考えたらしい。
「万一、爆破してもボクのマントは爆発なんかに負けないぞ!」
「俺達も巻き添え喰らうから止めてくれッ! あんた諸共、俺達が木っ端微塵になっちまう!」
「……ひとつでも起爆したら、この辺り全て吹っ飛びますよ?」
「うう、わかったよー! ゆうしゃは さくせん『しんちょうに いこうぜ』を えらんだ!」
 釘を刺された竜神幼女は、不承ながらもその場に急停止してくれた。
 すると、見かねた神代コンビがカラスの式神で鼠型式神の力を借りつつ空中ルートを検索してくれた。
 これに竜神幼女はあどけない笑顔を浮かべて頭を下げた。
「ありがとう! よし、このルートの通り行けばいいんだね!」
 ユーベルコード『スーパー・ジャスティス』で空に浮かび上がった竜神幼女は、あえてゆっくりとカラス式神の後を追いかけ始めた。
「やっぱり、地味だな?」
「……仕方ありません」
 神代コンビも半ば諦め、地道に回避ルートを辿ってゆく。
 そして、時間がかかったが遂に2組は砲台の前に辿り着く。青い光に覆われた砲台だが、ここまでくれば全力で殴るだけだ。
「しゃあッ! あとは砲台をバリアごと妖刀でズンバラリっと叩き斬ってやるぜッ!」
「……霊力全開!」
 鞘から抜きはらった妖刀の刀身に、桜色のオーラが満ち溢れて噴き上がる!
 竜神幼女も黄金のオーラを漲らせながら、マントで増幅させた勇者力ヒーローパワーを勇者の剣へ流し込むと、それを天高々と大きく振りかぶった。
「いっくぞぉー! かいしんの、いっちげきぃーーっ!!」
 2つの斬撃の軌跡が砲台をエックスのアルファベットを描くように交差し、あっという間に四分割されてしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…確かに異世界の術理は強大な力となり得るけど、それは相対する者にとって未知の理だからよ

…アルダワの蒸気技術なら私も覚えがあるもの。今さら遅れをとったりはしないわ

UCを発動して自身に驚かせ力を強化する水の精霊を降霊して肉体の精霊化を行い、
精霊の第六感的な暗視能力により周囲の水(蒸気)を索敵して罠の配置を見切りつつ接近

…我が身に宿れ、水精の理。我に仕え、我を助け、我が呪文に力を与えよ

十分に砲台に近付いたら極限まで水の魔力を溜めた「蒸発の精霊結晶」を怪力任せに投擲し、
砲台に干渉して限界突破して蒸気を生成して自壊を促す水属性攻撃を行う

…蒸気とて水の一形態に過ぎない。ならば、今の私に操れない道理は無い



 目の前は殺意に満ち溢れた鉄と魔導蒸気の粋を結集した罠だらけの戦場で、リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は冷静に独り言ちる。
「……確かに異世界の術理は強大な力となり得るけど、それは相対する者にとって未知の理だからよ。つまり……アルダワの蒸気技術なら私も覚えがあるもの。今さら遅れをとったりはしないわ」
 機雷と地雷自体は初見だが、その原理はある程度想像がつく。
 故にリーヴァルディにはどうとでも対処のしようがあった。
「まずは……精霊転身。自身に驚かせ力を強化する水の精霊を降霊して肉体の精霊化を行うわ」
 実体化していたリーヴァルディの身体が徐々に透けて霊体になってゆく。
「……我が身に宿れ、水精の理。我に仕え、我を助け、我が呪文に力を与えよ」
 水の精霊そのものへと変身した彼女は、精霊の権能をフル活用して罠の内部構造をスキャンしてゆく。
「……単純な構造ね。信管への衝撃で起爆……そこから発生する魔力を感知して誘爆するのね」
 次に精霊のシックスセンスをヒントに、地雷の場所を探索する。
「魔導蒸気の理論が組み込まれているなら……火・水・風の三要素がかかわっているはずよ。なら、水の魔力の気配を辿れば、そこに地雷があるはず」
 そのおかげか、全く罠を踏むことなく、危険な地雷原を悠々と闊歩してゆくリーヴァルディ。
 たとえ踏んだとしても、今の彼女は霊体化しているため物質は投下してしまうので踏み抜く危険性はゼロであるが、念には念を入れて行動してゆく。
 そしてついに、砲台の目の前までたどり着いた。
 あとは全力で目の前のオブジェクトを破壊するだけだ。
「……蒸気とて水の一形態に過ぎない。ならば、今の私に操れない道理は無い。つまり、砲台の弱点はこれよ」
 リーヴァルディの頭上に突如として巨大な『蒸気の精霊結晶』が出現する。
 これを彼女はバリアに包まれた砲台へ投げつけると、火・水・風の三魔力で稼働する砲台の水の魔力を暴走させて砲身の内部の温度を一気に高熱化させてゆき……そして、しばらくすると暴発して砲身が粉々に破裂してしまったではないか!
「……猟兵は様々な世界をめぐる。アルダワの技術はは、既に私たちが通り過ぎたもの。破壊できて当然ね」
 リーヴァルディは崩壊する砲台を静かに眺め続けていた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
UC常時
「ご主人サマ!機雷がいっぱいだよ!これは幼女まつ」
ねーよ!間違えたら全部爆発じゃねーかこれ!ここはシーフらしくいくぞ!

【情報収集・視力・戦闘知識】
地上ルート
機雷の位置と構造…誘爆システムについて分析把握
特に探知の仕組みについては徹底把握
魔導式ならその魔術形式も補足

その上で突破ルートを分析

地雷範囲外を慎重に進む

それでも避けきれない場所にぶち当たれば
【念動力・属性攻撃・盗み】
地雷が着火式や熱源式なら凍結等の処理

或いは魔術解除や可能なら連動の解除

「これってあれだねメタルg」
あほか
冒険者としては茶飯事です…といいてえが地雷原はねーな

だが…連鎖爆発するなら戦争後の地雷処理は楽なのが救いだな


鍋島・小百合子
WIZ重視

下手に打てば友軍に被害を及ぼす、か・・・
なれば上手に打てば良いのであろう?

「罠について知りたいのじゃ。知恵を貸してもらえぬか?」

作戦遂行前に浮遊蒸気機雷についての情報を収集
作動方法や特性等を下調べしておき突破の際に役立たせる

作戦遂行時にUC「煙人間変化」発動
自身を煙状の姿に変え、先に得た情報と併せて空中の機雷群の突破を試みる
機雷の作動を起こさぬように隠密性を重視して行動す(忍び足、目立たない、集中力併用)

砲台を発見すれば一気に接敵して懐に隠し持った小太刀にて串刺し
疾風怒濤に切り込み、その防御ごと突破してくれるわ!(咄嗟の一撃、鎧砕き、貫通攻撃併用)



 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)の相棒こと機神メルシー(銀髪少女のすがた)は、目の前のデストラップ地帯を前にワクワクを止められずにいた。
「ご主人サマ! 地雷と機雷がいっぱいだよ! これは幼女まつ――」
「ねーよ! 間違えたら全部爆発じゃねーかこれ!」
 カシムがメルシーの頬を引っ叩く!
 メルシーは喜んでる!
「うへへへへへ☆ これだからやめられないよね☆」
「おめーわざと言ってるだろ……」
 ひとまずノルマの漫談をこなし終えると、様子を伺っていた鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)がおずおずと話しかけてきた。
「仲睦まじきことは善い事じゃが……愛の形は様々なのかえ? まぁ、それよりも……下手に打てば友軍に被害を及ぼす、か……なれば上手に打てば良いのであろう?」
「どーいうことだ?」
 カシムの問いに鍋島が答えた。
「罠について知りたいのじゃ。知恵を貸してもらえぬか?」
 鍋島は事前に罠の詳細を知ろうと努力したものの、得られるものは少なかった。
 故にカシムと帯同し、彼のシーフの目を頼ったのだ。
 カシムも自分に課せられた責務を察すると、すぐにメルシーへ告げた。
「おい、魔力の洞調律をあげろ、メルシー。地上の地雷をすべて特定する。おめーの火力感知能力を僕の目に映し出せ。ここはシーフらしくいくぞ!」
「ラジャったよ、ご主人サマ☆」
 メルシーは普段はクソみたいな言動ばかりしているが、その正体は高位の権能を持つキャバリアの神なのだ。
 その権能に掛かれば、わずかな魔力を辿って地雷のある箇所をいともたやすく特定し、CTスキャンのように内部構造も丸見えになるのだ!
「地雷は信管への衝撃が起爆要因で、誘爆は起爆時に発生する魔力を感知してという仕組みですね。では僕たちが先に行ってマッピングをします。あとは勝手についてこい」
 カシムは神の目を借りながらサクサクと前へ進む。その後ろでメルシーがメモ帳に回避ルートをマッピングしていった。念のため信管ごと魔法で凍結させることで、誤って踏んでも信管へ衝撃がいかないようにしている。
 そんなあまりのサクサクぶりに、鍋島は途中で置いてかれそうになってしまう。
「まずいの。鎧を着込んでいると動きづらくて敵わぬ。やむを得ぬ。ここは……もくもくと体を変えては……煙に巻く!」
 鍋島はユーベルコード『煙人間変化キカイナルヘンシンニンゲンイチゴウノゴウ』によって身体全体をガス状に変えて高速飛翔でカシム達に追いついた。もっと言えば身体がガスになって浮かんでるため、地雷は浮穴石機雷に触れても起爆しないという便利な体になっていた。
「……初めからそれができるなら、僕と組む必要があったか?」
 率直な感想を述べるカシムだが、鍋島はこれに必要だと反論した。
「熱源式などは煙では起爆させかねないのじゃ。このゆーべるこーどを使うためにも、情報が必要だったわけじゃの」
 鍋島はカシムに助けられる形で砲台に到着すると、今までの遅れを取り戻すべく、真っ先に接敵して懐に隠し持った小太刀にてバリアを串刺しにしてみせる!
「ここまでくればあとは疾風怒濤に責め立てるのみ! その防御ごと突破してくれるわ!」
 ガツガツと小太刀の刃を砲台の壁に突き刺す鍋島。
 一方、カシムとメルシーたちは、念動光弾とビーム大鎌剣で砲台を切り裂き、ダメージを与え続ける。
「これってあれだねメタルg」
「あほか」
 すぱーんっとメルシーの頭を引っ叩くカシム。
「こんなの、冒険者としては茶飯事です……といいてえが地雷原はねーな。だが……連鎖爆発するなら戦争後の地雷処理は楽なのが救いだな」
 戦後、この場所を念動光弾で一気に吹き飛ばそうと画策するカシムに、鍋島は苦笑いを浮かべるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティオレンシア・シーディア
うーわぁー…めんどくさぁい…
まー向こうもバカじゃないしそりゃちゃんと脳筋戦術対策くらいするわよねぇ…

さぁてと…それじゃ、ちょぉっと気合入れないとねぇ。
ミッドナイトレース・流紋・マルガリータをそれぞれリンクして●轢殺・適応で精密操作モードを起動、アンサズ情報ラド探索で探知性能を底上げ。
ミッドナイトレースはこんなナリでもUFO、〇空中機動はお手の物。マルガリータに機体制御とライン構築お願いして流紋に表示、最効率で突破するわぁ。辿り着ければフルぶっぱでなんとかなるでしょ。
…どうしても道がなければ、風天印の風で押して作るしかないかしらねぇ。できればやりたくないしホントに最後の手段だけど。



 ティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)は今回の任務へ赴くなり、視界を覆い尽くすほどに浮遊する空中機雷の『壁』にうんざりしていた。
「うーわぁー……めんどくさぁい……まー向こうもバカじゃないしそりゃちゃんと脳筋戦術対策くらいするわよねぇ……」
 ひとつ起動するとすべてが起爆するというギミックもまた厄介だと、ティオレンシアは溜息を吐く。
 しかし彼女はプロだ。依頼は完璧にこなすべく、この罠の攻略へ動いた。
「さぁてと……それじゃ、ちょぉっと気合入れないとねぇ」
 ティオレンシアはバイク型UFO『ミッドナイトレース』に乗り込むと、視覚拡張HMD『流紋』と機体制御とレーダーを担うAIの『マルガリータ』を機体にリンクさせる。更にユーベルコード『轢殺・適応ガンパレード・インプルーブ』を発動させ、機体を精密操作特化モードへ変形させる。これだけでもかなり小回りが利くようになったが、ダメ押しでティオレンシアはルーン文字の『アンサズ情報』と『ラド探索』を刻んで探知性能を底上げしてみせた。
「ミッドナイトレースはこんなナリでもUFO、空中機動はお手の物。マルガリータに機体制御と砲台までのルートのライン構築をお願いして、頭に装着した流紋に表示、最効率で突破するわぁ。辿り着ければ砲台は弾丸フルぶっぱでなんとかなるでしょ」
 ティオレンシアは視覚が拡張されたディスプレイ越しに機雷宙域を眺めれば、拡張現実ARホログラムで表示された進行方向が光り輝く。ティオレンシアは慎重かつ大胆に、機体のアクセルと回して機雷宙域へ突入していった。
「ここを曲がって、これを飛び越えてぇ……えっ? このまま宙返りなのぉ? っと思ったら今度は垂直傾斜って……すごいライン構築ねぇ?」
 人体が振り落とされかねないギリギリのラインを攻めてゆくAIの指示に苦笑しつつも、ティオレンシアはあれだけ密集していた機雷宙域を掻い潜り続ける。
「……どうしても道がなければ、風天印の風で押して作るしかないかしらねぇ。できればやりたくないしホントに最後の手段だけど……杞憂だったみたいねぇ」
 風でルートをこじ開けて進むことも考えていたティオレンシア。一歩間違えば機雷同士が衝突して誘爆を引き起こしかねないため使うのを躊躇っていたが、遂に最終手段を行使することなく砲台の前まで辿り着くことができて安堵の声が漏れた。
「それじゃあ、とっとと破壊させてもらうわねぇ?」
 クレインクィンからありったけのグレネード各種を投擲してゆけば、爆破の衝撃でバリアが打ち破られ、砲台も燃え盛りながら崩壊してゆくのだった……!

大成功 🔵​🔵​🔵​

フォー・トラン
いやあ懐かしいな。
魔法学園に居た頃は蒸気機関の扱いが下手で、装置をよく故障させたものだ。
そう、こんな風に。
【精霊召喚魔法】で蒸気機関を支える二大要素、火と水の精霊を呼び出してこうお願いする。
火の精霊にはちょっと休憩してもらい、その一方で水の精霊には全力を出してもらう、
発熱と冷却のバランスを欠いた蒸気機関の出力は極端に低下し、場合によっては稼働を停止するってわけだ。

失敗したらごめん。
先に謝っとこう。



 フォー・トラン(精霊術士・f12608)はかつて、アルダワ魔法学園に在籍していたらしい。
 目の前で密集する魔導蒸気式の罠を前にして、彼女は在りし日の思い出に浸っていた。
「いやあ懐かしいな。魔法学園に居た頃は蒸気機関の扱いが下手で、装置をよく故障させたものだ」
 独り言ちながらフォーはユーベルコードによる精霊召喚魔法を行う。
「失敗したらごめん。先に謝っとこう、さあ、頼んだよ」
 この浮遊大陸に住まう火の精霊と水の精霊を目の前に呼び出すと、フォーは二大精霊に『あるお願い』をした。
「急に呼び出してすまないね。実はこれら邪魔な罠をぶっ壊そうと思ってな。そのためにも火の精霊さんには休んでもらって、代わりに水の精霊さんに全力で頑張ってもらいたいんだ」
 つまり、フォーが考えているのはアルダワ世界に伝わる『三精霊機関トリニティドライブ』の暴走を狙っているのだ。アルダワ世界では火水風の3つの魔力の均衡による魔導蒸気機関の利用が盛んだ。おそらく今回の魔導蒸気砲台も、その機関が使用されていることは間違いないだろう。そして砲台を取り囲む罠も魔導蒸気式ならば、精霊の影響を色濃く受けるはずだ。
 故に、火の精霊の力を抑え、水の精霊の力を暴走させることで、発熱と冷却のバランスを欠いた蒸気機関の出力は極端に低下し、そして遂に……。
「よし! 狙い通りだ! 罠の稼働が停止した! 機雷が空からボトボト地雷原に落ちてきても爆破しないのがその証拠だ!」
 完全に罠のシステムをクラックさせたフォーは、何も阻まれずに悠然と起動しなくなった地雷原を闊歩する。
 そして、巨大な魔導蒸気砲台まで歩み寄ると、水の精霊の暴走で砲台までもが稼働を停止してしまうのだった。
「アタシは破壊行為よりも、こういうやり方のほうが性に合ってるのさ」
 静かになった砲台周辺の土地を見回すと、任務完了だと悟ってフォーは帰還してゆく。
 折しもほかの猟兵も破壊活動を完了して引き上げてゆく最中だ。
 これで味方への被害が及ぶことはなくなるだろう。
 新たな雲の道の奥へ、猟兵達の戦いは続いてゆく……。

<了>

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年09月07日


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト