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アルカディア争奪戦③〜明滅鉱脈のワインディングドーム

#ブルーアルカディア #アルカディア争奪戦


「ふふ、感じるわ……ステキな天使核お宝の気配をね」
 ひんやりとした坑道内に足を踏み入れた『カーラ・ヴォス』を名乗るオブリビオンはわくわくと胸を高鳴らせる。
 たくさん、宝を見つけるというのは楽しいことだ。持ち帰った量が多ければ多いほどいい。
 堪らない快感を求めてカーラは自らが使役する魔物をけしかけた。
「さあ、どの道が正解なのかを私に教えて? あなた達の糸が私の導きとなるでしょう……ふふっ、宝探しの始まりだわ」

「いよいよ、大きな戦争が来たね」
 仰木・弥鶴(人間の白燐蟲使い・f35356)が示すのは『ジェード王国』に占領された天使核坑道だ。
「この辺りは特に深く、道も複雑に入り組んでいる。しかも前後左右のみならず、上下にも大きく広がる立体構造になった場所なんだ。坑道に眠る天使核を狙うオブリビオンは翼の生えた蜘蛛を10体ほど放ち、鉱脈へ到達しようとしている」

 まるで蛇のようにうねる細く入り組んだ道と、吹き抜けのドームのような洞窟が複雑に入り組んだ地帯だ。
 どこにでも入り込める蜘蛛の体と開けたドームで自在に飛べる翼を持ち合わせる魔物を連れたオブリビオン『カーラ・ヴォス』は宝探しマニア。邪魔する者は決して許すまい。

「戦い方は色々考えられる。相手の目的が天使核であるならば、先に天使核を見つけて待ち伏せたり罠にかけることも可能だろうし……あるいは直接、オブリビオンの居場所を探して攻撃を仕掛けるといった選択もある。いずれにしても、この複雑な構造を味方につけた方が有利なのは間違いないね」

 いってらっしゃい、と送り出される先は果てなき蒼穹の世界。
 ――アルカディア争奪戦へ今、乱入する。


ツヅキ
 プレイング受付期間:👑の数だけ🔵が獲得され、フォームが締め切られるまでは常時受付中です。

●第1章
 入り組んだ構造の『天使核坑道』にて、天使核を狙うオブリビオンを撃退します。うまく地形を利用して戦う工夫があるとプレイングボーナスです。
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第1章 ボス戦 『カーラ・ヴォス』

POW   :    カオス・バースト
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【暗黒】属性の【破壊光線】を、レベル×5mの直線上に放つ。
SPD   :    ソード・バレット
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【魔法剣】で包囲攻撃する。
WIZ   :    魔獣召喚・ウィングスパイダー
自身の【魔力】を代償に、1〜12体の【翼の生えた蜘蛛】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
👑11
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ペネカ・マネッチア
故郷が大ピンチです……!
とにかく出来ることを一つずつやっていかないとですね
まずは天使核を守るのです!

ライオンさんを呼び出してその背中に乗せてもらいましょう
ペネカが飛んだり走るよりライオンさんの方が速いでしょうから
天使核を探しつつ進んでいきましょう

途中で敵本体や蜘蛛を見つけたら攻撃していくのです
ペネカはライオンさんの上で落ち着いて状況を確認し指示を出しましょう
指示は獣奏器を使って出します
これなら敵には何を言っているか分からないでしょうから

集中して敵の魔法の動きを見極め、チャンスを見つければすかさずライオンさんと共に飛び込みます
天使核はオブリビオンには渡しません!
思いっきり吹き飛ばしちゃうのです!



 明滅鉱脈――人々が迫害され、屍人帝国の支配下となった天使核坑道は奇妙な静けさで満ちている。
 器用に岩を飛び越え、狭い道も難なく走り抜けるライオンの背にしがみついたペネカ・マネッチア(カラフルレンズ・f33906)は、はっと顔を上げて獣奏器を構えた。
(「あそこ、翼の生えた蜘蛛が2体も!」)
 獣に意思を伝えるための音色はライオンの動きと連動し、瞬く間に魔物の腹を裂いて壁に叩きつける。
「誰かいるわね?」
 ぺネカにとってのライオンはカーラにとっての魔物だ。かわいい配下が倒されたと知った彼女は怒りも露わに叫んだ。
「出てらっしゃい!」
 手当たり次第に乱れ飛ぶ魔法剣の軌跡を、ぺネカは落ち着いて見極める。じっと集中して見つめた後、すぐさま獣奏器でライオンに躱す方向を伝えた。ビーストマスターたる妙技で獣と心を通わせ、攻撃を躱すぺネカは攻撃が途絶えた一瞬を逃さずに飛び込む。
「!?」
 横穴から顔を出した途端、ライオンに真正面から体当たりされたカーラは強かに地面を転がった。
「く、貴様ッ……」
 よくやった、とライオンのうなじを撫で、ぺネカはカーラの行く手を阻むように対峙する。
 ――天使核を渡してなるものか。
 この先へは絶対に進ませないという決意がぺネカの前髪で隠れた横顔に表れていた。
「だって、故郷が大ピンチなんです……!」
 だからここは通さない。
 それが今、ぺネカに出来る最初の一歩だから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月夜・玲
先ずはカーラを見つけよう
坑道内を慎重に『忍び足』で足音を消しながら探索
岩陰に身を隠しながら進み、音や蜘蛛の糸の痕跡等を手掛かりに足取り追おう
発見出来たらこっそり後を付け、分岐の多い所で仕掛けよう
《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
そして【断章・不死鳥召喚〈超越進化〉】起動
129体の不死鳥をバラバラに展開
吹き抜けや脇道等を利用して全方位からカーラを狙えるように配置
タイミングを合わせて一斉突撃!
私もそのタイミングで『斬撃波』を何度も放ち蜘蛛達を『吹き飛ばし』て援護しよう

宝探しが好きとは、憎めない奴!
けれどもお宝はオブリビオンが持ってても仕方のないものだからね
邪魔させて貰うよ!



 音もなく月夜・玲(頂の探究者・f01605)は薄暗い坑道を進んだ。小石や朽ちた木材なども慎重に避け、万が一にも物音でオブリビオンに居場所を教えるようなことのないように。
 ――岩陰にそっと背を当て、窺うように先を覗く。ふと指先を伸ばして突き出した岩を撫でた。
 粘ついた糸のようなものが指先に付着する。頷き、歩を早めて進めば微かに会話のようなものが聞こえてきた。
「坑道に猟兵が入り込んでるわ。何とかして出し抜かなきゃ……!」
 おやおやと呆れる。
(「丸聞こえだよ」)
 緊張感のない相手は玲が後をつけているとも知らず、曲がりくねった坑道を更に奥へ。
 仕掛けるなら、分岐の多いところがいい。
 なぜならば――。
「! 青い鳥!?」
 玲が召喚した蒼炎の不死鳥は全部で129体。
 それらがバラバラになって、あらゆる方向からカーラを一網打尽にするために襲いかかったのである。
「逃がさないよ!」
 あらゆる脇道、通路のみならず吹き抜けの空気穴までをも利用して360°全方位から一斉突撃する不死鳥を躱す術はカーラになかった。精々が、配下の魔物を盾に凌ぐ程度で。
「ちッ……」
「これで全部だと思った?」
 舌打ちするカーラの眼前で配下の魔物が抜刀した玲に倒されてゆく。斬撃波は魔物を吹き飛ばし、カーラを丸裸にしてしまった。
「宝探しが好きとは、憎めない奴! けれどもお宝はオブリビオンが持ってても仕方のないものだからね。悪いけど諦めて!」
「あッ――」
 蒼炎の翼が鋭い刃のようにカーラを切り裂き、強かな打撃を与える。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風

さて、まずは地縛鎖さしまして、情報収集。敵の居場所を特定。
そして、UCを使用して敵のもとへ。

ええ、漆黒風を投擲していきましょう。そう、この坑道の曲がり角などに隠れているかのような方向から。
確かめに来たのならば、逆方向から投げたりしますよー。
ふふ、武装も見えませんし…『何かを投げられ刺さった』感覚しかない恐怖、味わいなさいなー。

あ、念のため、顔が向いてる直線上に立たないようにはしますね。

この世界って、霹靂の故郷なんですよー。
なれば…全力でいくのは当然でしょう?



「ふむふむ、なるほどー」
 どこか緊張感のない鷹揚とした態度の声色から馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は第一『疾き者』であると知れる。
 坑道の地面に突き刺した地縛鎖を通じ、内部に散った魔物たちの気配を探る義透の周囲にいつしか霧が立ち込めていた。それらは武装ごと義透の姿を包み隠してしまう。
「……なんなの、この霧は?」
 カーラはぞっとして自分の腕を抱いた。
「まるで、力を吸い取られていくみたい……さては猟兵ね。私の邪魔をするつもり!?」
 その時を逃さず、義透は漆黒風を投げ込んだ。
「そこね!」
 カーラが放つ破壊光線を避け、反対側に回り込んだ義透は再び同じものを擲つ。予期せぬ方向からも攻撃を受けたカーラは混乱した。
「どっちなの?」
 見えるのは不気味な霧だけだ。
 声もなく義透は含み笑う。
「出て来なさい!」
 カーラは手あたり次第に破壊光線を乱れ撃つ。それしかできないのだ。敵が見えない恐怖は堪えがたい。
(「そろそろ移動しましょうかね」)
 とはいえ、あくまで視覚嗅覚で感知されないだけでそこにいる以上は真正面に突っ立っているわけにもいかない。じわじわと真綿で首を締めるように追い詰めつつ、義透は側面から背後を取るような位置取りを心得た。
(「この世界って、霹靂の故郷なんですよねー。なれば……全力でいくのは当然でしょう?」)
 ゆえに、混乱の中で弱ってゆくがいい。
 霧はさらに深く、呪いの濃度をましてゆく……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アレッシア・リベラ
【SPD】
アドリブ連携大歓迎

貴重な天使核坑道を屍人王国に占領されたままにはできないわね
私も微力だけど力を貸すわ

敵の狙いが天使核なら
私が持つ天使核マスケットやセイルフローターも狙われそうかしら
前後左右だけでなく、上下にも広がる立体構造の坑道なら
翼でもない限り上下への移動は難しそうだし

相手にわざと天使核を持っているとアピールしながら
セイルフローターに乗って奥へ奥へと逃げるわよ
縦長の坑道に辿り着いたら一気に急上昇していったん撒いて
坑道の上でホバリングしながら待機

敵が追いかけてきたらスカイソード片手に指定UCで奇襲
4回攻撃で一気に葬るわ
あなたは糸で引き寄せたつもりでしょうけど
引き寄せたのは私のほうよ



 アレッシア・リベラ(空賊はセイルフローターと共にあり・f34149)はセイルフローターに乗って坑道を翔ける。
 ふと、感嘆の声を漏らしてゴーグルを額に押し上げた。
「凄いわね……」
 これほどまでに広大な天使核の鉱山はそれほど多くはあるまい。屍人帝国が目を付けたのはさもありなんといったところか。
「だけど、これまでよ。これ以上の狼藉は許さないわ。――さあ、来なさい」
 アレッシアが威嚇するように撃ったマスケットとセイルローダーの天使核が薄暗い坑道で異彩な輝きを放つ。
「あれは天使核!」
「そうよ。欲しければいらっしゃい」
 軽く片目を閉じ、アレッシアはつかず離れずの距離を保ちながら奥へと逃げた。
「追いかけなさい!」
 後ろを振り返れば、大量の魔物がまるで津波のようにアレッシアの後を押し寄せる。ほんの少しだけセイルローダーの速度を上げたアレッシアは、崖のように切り立った吹き抜けの場所に飛び出した。
 同時に急上昇。
 縦に長く伸びる坑道をほぼ直角に昇ってゆく。敵群を振り切ったあとは、天井すれすれの場所でホバリング。無言で待機していると翼を生やした蜘蛛に乗るカーラが配下の群れを引き連れて追いついた。
「来た」
 罠にかかった相手をアレッシアは余裕で迎え撃つ。
「追いついたわよ! その天使核を寄越しなさい!」
 違うわ、追いつかせたのよ――そんな微笑みで抜き払ったスカイソードを手に相手の間合いへ飛び込んだ。
「な!?」
「あなたは糸で引き寄せたつもりでしょうけど、引き寄せたのは私のほうよ」
 空中でありながら、アレッシアは自在に跳んで奇襲を仕掛ける。気付いた時には既に真後ろへ。耳元でそっと囁かれたカーラは信じられないとでも言いたげに愕然と目を見開いた。
「いつの間――」
 皆まで言わせず、4度斬り伏せる。
 薔薇の花弁が血と共に散った。深手を負ったカーラが真っ逆さまに坑道の底へ落ちるのをアレッシアが見送る。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…雲の上の世界と聞いていたけど、今回の戦場は坑道なのね

…太陽の光が届かない地の底ならば、普段通りにこの力を使えるわ

「精霊石の耳飾り」に風の精霊を降霊して第六感めいた視界を借り受け、
大気の流れから坑道内にいる敵の位置を索敵して見切りUCを発動
瞬間的に吸血鬼化を行い増幅した自身の生命力を吸収して血の魔力を溜め、
空気中を伝播する超振動のオーラで防御や地面を透過する"風の地震"波を乱れ撃ち、
事前に暗視した敵を限界突破した振動波で粉々に粉砕する風属性攻撃を行う

…来たれ、蒼穹の世界を巡る大いなる力よ
彼のものに、星をも震わせる滅びを与えん

…お目当ての宝を目にすることなく消え去りなさい。この世界から永遠にね



「……雲の上の世界にも、こんな場所があったのね」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)が触れると耳に飾った精霊石が風の精霊を宿して輝いた。
 太陽の光が届かないこの地の底ならばリーヴァルディの庭も同然。大気の流れが教えてくれるオブリビオンの居場所は吹き抜けた縦穴の底だ。
 感知するとリーヴァルディは小さく頷き、瞬間的に吸血鬼の力を解放――増幅した自身の生命力を媒介に溜めた血の魔力が引き起こすのは、まさしく“風の地震”波であった。
「な……なによ、この振動は――!?」
 カーラが驚くのも無理はなかった。
 それは空気中をでんぱする超振動のオーラ。それも通常の防御や地面すらも透過する波動となれば事前に察して躱すのは至難の技だ。
「……来たれ、蒼穹の世界を巡る大いなる力よ。彼のものに、星をも震わせる滅びを与えん」
 リーヴァルディが唱え終えると振動波は坑道の底でうずくまるカーラに向かって迸る。主を守ろうと盾になる配下を次々と薙ぎ倒し、粉砕し、ついにカーラを捉えて禍々しくも閃いた。
「く、ああッ――」
 風属性の衝撃波はカーラであった塵の塊すらも吹き飛ばして無に帰す。
「……残念だったわね。お目当ての宝を目にすることなく消えて。この世界にあたなの居場所などないのよ、永遠に……ね」

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年09月02日


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルコ・アーラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト