みんな違ってみんな争う
●争ったっていいじゃないか人類は滅んだんだもの
『春』にしては珍しく、喧騒が起きている。
「これは私の物ですわ~!!」
ケットシーの女の子が『残滓』を引っ張り合う。その相手は、ウォーマシンだ。
「いいえ、これはわたくしの物デス」
互いの手が掴んでいるのはプロペラ。確かにこれは便利そうな物だが、何に使うのか。
「集落の風通しを良くする為ですのよ~!!」
「熱暴走、絶対駄目デス。ファンとして利用しマス」
「あなたスクラップビルダーだから独り占めする気ですわ~!! それはよろしくないですわ~!」
どうやら、スクラップビルダーの彼は装備にするつもりらしい。
「うちには優秀なガジェッティアが居ますのよ~!」
苛立ちが収まらない、ケットシーの女の子だった。
●賢い動物と予知と猟兵と
「けものマキナという世界が見つかったそうです!!」
グリモア猟兵の土谷・メイ(イヌの砲撃術【大】・f27738)が、尻尾をブンブン振りながら報告してきた。
「どうやら動物と機械が住む世界らしいんですが、折角なので探索しに行ってみませんか? ちょっと不穏な予知も見えましたし」
それが、先ほどの喧騒である。
「とりあえず喧嘩を治めつつ、代替案になりそうな物を探してあげたいですね。彼らと一緒に探しに行くのもありなんじゃないでしょうか? まぁ、もう1個プロペラが見つかれば丸く収まるかもしれませんけれど」
喧騒が起きるぐらいならパーツは各地に落ちているのでは、とメイは推測する。取り合いになる程という事は希少な『残滓』なのかもしれないが。
「パーツ集めで、けものマキナの皆さんの役に立つ物が出来るといいですね!」
けものマキナの未来に期待しつつ、メイは転移処理を開始した。
椿油
椿油です。けものマキナMSになりました。よろしくお願いします。
自作PBWは1章構成でお送りします。目的は『パーツを集める事』が主ですが、ケットシーの女の子・ウォーマシンの男性(推定)と会話して交流を深めてもいいかもしれません。集落の事とかは、人の見た目に近くなければ軽く教えてくれる事でしょう(彼・彼女らに限らずけものマキナの世界の住人は『人間』を嫌っているようです)。
皆様のアツいプレイング、お待ちしております!
第1章 日常
『プレイング』
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POW : 肉体や気合で挑戦できる行動
SPD : 速さや技量で挑戦できる行動
WIZ : 魔力や賢さで挑戦できる行動
👑11
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メルティア・サーゲイト
「私にいい考えがある」
この世界だとドール要らずだな。本体のまま堂々と歩けるのは楽でいいぜ。
「私の万能生成器、ナノクラフトバインダーなら同じ物を複製出来るぜ。それも、一つや二つではなく何個でもだ……百個とかはちと勘弁してほしいが」
結構動力喰うンでなぁ、コレ。まあ、プロペラの一つや二つなら全然平気だが。
「証拠見せろって言うなら何でも複製するぜ?」
別に手品でも何でも無ェ。ぽいっとバインダーに突っ込んで精密分解すれば複製品はいくらでも出せる。限度はあるが。
「あと、生物も駄目だぜ」
何でもと言ったが、生き物は出来るけどやりたくは無ェんだよな……精密分解しちゃうからなぁ。
「私にいい考えがある」
メルティアが現れてそう告げる。メルティアは普段、生身の肉体を模したドールユニットを動かしているがこの世界では必要が無いので幾分か気楽だ。
「何ですの~?」
「Hum、聞きまショウ」
ひとまず喧嘩を中断した彼・彼女ら。
「私の万能生成器、ナノクラフトバインダーなら同じ物を複製出来るぜ。それも、一つや二つではなく何個でもだ……百個とかはちと勘弁してほしいが」
百個まで行くと、流石にメルティアの動力的な限界がある。
「証拠見せろって言うなら何でも複製するぜ?」
「じゃ、じゃあプロペラを入れますわよ~?」
「しかと見届けておきマス」
ケットシーの女の子がプロペラをバインダーに入れ、メルティアはUC《MODE CRAFTAR》を発動。バインダーに入ったのち精密分解され、ポンと2個に増えて返って来た。
「す……凄い! どこのエンジニアですの~!?」
「Uum、是非我が集落に引き入れたいデス」
両者、目を輝かせてメルティアの腕を引っ張るが如く。今度はメルティアの取り合いになりそうだ。
「ちょ、ちょっと待て。説明が足りてない。これは限度があるし、生物も駄目だぜ」
メルティア曰く、生物を『精密分解』するのはちょっと……という事らしい。
「うちのガジェッティアを二人に増やせないかと思いましたけど、それなら止めといた方が良いですわね~」
ケットシーの女の子がサラッと怖い事を言った。
「シカシ、貴方はどこから来たのデス? 見かけぬフェイス(顔)デスガ」
つい最近この世界が見つかり干渉しに来た事を説明しておくべきだろうか。少し悩みつつ、メルティアは自らが猟兵という存在である事を告げたのだった。
「猟兵さん、有益な人材ですわ~。一つの集落に留めておくのは勿体ないですわね~、シェアしません?」
「OK、今後もこのような方々が増える事を祈り、まずは我々だけでシェアしまショウ」
「シェアって物みたいに言うな……まぁいいか」
ナノクラフトバインダーが彼らにとってかなり重要な物扱いされたのは確かなようだった。
大成功
🔵🔵🔵
ラスカル・ノース
けものマキナだぁ?
新しい世界って言うなら色々と見ておくかなっと。
パーツ探し…って、これは、おれっちの開発したもんだからやれねぇよ!
てめぇら、こいつでどうにかしてろよ。
マシンウォーカーに乗った状態で広範囲を動いて回収に勤しむ。
まぁ、アポヘルよりは豊かなんだろうけどな。
ガジェットショータイムで金属探知機動かそう。
ハリー、あっちはたのむぜ。
ところで、てめぇら、どこに住んでるんだ?
「けものマキナだぁ?」
賢い動物のアライグマ、ラスカルは新世界へ降り立つ。
「新しい世界って言うなら色々と見ておくかなっと」
そして、喧騒の一部に巻き込まれた訳である。
「結局猟兵さん一人じゃ解決になりませんわ~! 圧倒的にパーツが足りませんのよ~!」
嘆くケットシーの女の子。
「Yes。パーツの絶対数が不足していマス。……そこにおられるガジェッティアの貴方はどんなパーツをお持ちデスカ?」
ラスカルが乗っている機械に目を向けるウォーマシンの男性。
「って、これは、オレっちの開発したもんだからやれねぇよ!」
マシンウォーカーでパーツ回収を勤しむ事にしたラスカル。
「まぁ、アポヘルよりは豊かなんだろうけどな……」
確かに物資の豊かさで言えば、オブリビオン・ストームが発生するアポカリプスヘルよりは多いのだろう。
ラスカルはUC《ガジェットショータイム》を発動し、金属探知機を召喚。オオカワウソのハリー・オッターと共に探索範囲を広げていく。
「ハリー、あっちはたのむぜ」
ハリーの協力もあってか、ネジからパイプ、回し車まで見つかったので二人の所にひとまず戻ったラスカル。
「まぁ、回し車があればプロペラの代わりになりそうですわね~。風を送れるかは工夫が必要そうですけれども」
「このネジは旧式のでショウカ。珍シイ」
「充分なら良いか。ところで、てめぇら、どこに住んでるんだ?」
それを聞いて、ケットシーの女の子が右斜め後ろを指差す。
「あそこですわ~」
それを聞いて、ウォーマシンの男性が左斜め後ろを指差す。
「あそこデス」
「すぐ近くじゃねぇか……」
いっそ合併してしまえば良いのでは、と思ったラスカルだった。
大成功
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巨海・蔵人
アドリブ連携歓迎
◼️心情
うーん、ありがちなご近所トラブルだね、
かといって、
サイクルとか、それなりに理由もあるんだろうけど、丁度いいし、共有(しないと使えない)資産とかあると良いかな?
今回はヤバい電子ドラッグの汚名を挽回するよ(誤用)
◼️祭
ドローンは普通に飛ばせるし、自己端末でネットワーク構築ついでに両集落に稀にしか出来ない祭のお知らせ!
開催時間は一分半位だから、こぞってご参加お願いしよう、
ソーシャルディーバはツナガッテなんぼだからね。
ネット範囲内に人を入れてタイマーカウントダウンでUC、
フラワーズの力で皆の欲しい物を出して振る舞うよ、最後に注目を集めてここにネットワーク中継タワーを建てまーす!
御宮司・幸村
蔵人君とは懇ろなので、なんとなく一緒の行動なら嬉しげです😆
Eくまみみカチューシャとつけしっぽ
喧嘩はNoNo🙅
おじさんに良い考えがある✨
おじさんのUCで作る理想の武装は「自動操縦&トレジャーサーチ付き無制限で動く戦闘機~原理不明の通信装置を添えて~」だ!!!
勿論乗れるし113機あるから、他に使いたい人や持ち帰りたい人がいたら役立てて良いよー(UCだから、消えるかも知れないけど)
目的はパーツ探しだけど空から広域に地形含む周辺なんかも調べたい所存ー
余裕があったら、ついでに蔵人君のベース作りをお手伝いするねー
ネットワークの構築とかロストテクノロジーとか見つけられて
作れたら良いなー😊
「うーん、ありがちなご近所トラブルだね」
蔵人は二人の喧騒を見てぽつりと呟いた。
「喧嘩はNoNo、おじさんに良い考えがある!」
幸村はけもみみカチューシャとつけしっぽで敵じゃない事を示しつつ。
「にんげ……まぁ、いいですわ~。良い考えって何ですの~?」
「説明を求めマス」
ケットシーの女の子は幸村の見た目に妥協してくれたらしい。
まずは蔵人からの提案だ。
「共有資産とかあると良いかなって。祭りを開くよ、皆に参加するよう言って欲しいな」
UC《エミュレータシステム・リトル・フラワーズ》を発動してネットワークを構築していく。
幸村は『自動操縦&トレジャーサーチ付き無制限で動く戦闘機~原理不明の通信装置を添えて~』と題して、UC《裏技コマンドで最初から強い奴》発動で113機の理想の武装付き戦闘機を出していく。
「他に使いたい人や持ち帰りたい人がいたら役立てて良いよー」
「これは欲しかったわ!」
「ママ、自家用戦闘機よ! 欲しいなー!」
「ほちい!」
シマエナガの賢い動物達が家族単位でこぞって持ち帰っていく。UC製なので消えるかもしれないが。
「わぁ、凄いなこれ。ぼくも祭りに参加していいかい?」
ケットシーの女の子が言う『うちのガジェッティア』と思われる犬のキマイラの青年が現れて、戦闘機に搭乗したりネットワークを構築する蔵人を眺めたりしている。
「Dad、前から要求していたMyマシンを求めマス」
「Hum、構いまセン。彼に頼みなサイ」
「いいよー、どんなマシンかな?」
ウォーマシンの男性の息子(子機)がやってきて、オモチャ買ってよお父さんの如く父に要求している光景もあった。
「Oh、これがMyマシン……! スティックの操作性良し、これで好みの地点にネットワークが構築出来る可能性が増えたでショウ」
どうやらウォーマシンの息子はソーシャルディーヴァらしい。
「参考になるなあ」
犬のキマイラの青年は自前のメモ用ガジェットに色々とメモしている。
「ママ、パーツあったよ! この戦闘機凄いね!」
「すぎょいの!」
「大切に扱うのよ!」
シマエナガファミリーの女の子は戦闘機を乗りこなしてちゃっかりとパーツを見つけていた。
「おや? 向こうに見えるのは……」
幸村が戦闘機でパーツ探しを手伝っていると、何か大きな機械の塊が見えた。
「あれはキャバリア墓場よ、使えなくなったキャバリアを皆あそこに積んでいったの」
シマエナガのお母さんが説明する。
「という事はパーツの一部もそこで拾えるんじゃないかなー」
幸村の提案に、その発想は無かったと言いたげに目を丸くするシマエナガファミリー。
「お母さん、今度キャバリア墓場行こうよ!」
「いくのー!」
「もう、しょうがないわね! その代わり日帰りよ!」
さて、盛り上がった所で蔵人のトリの出し物だ。
「ここにネットワーク中継タワーを建てまーす!」
更に盛り上がる住民達。そしてあっという間に互いの集落の間に出来上がるネットワーク中継タワー。
「素晴らシイ……!」
「これはいいお祭りですわ~!」
いつの間にか手を取り合っていた、ケットシーの女の子とウォーマシンの父だった。
大成功
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