7thKING WAR㉑〜猟兵がにゃんにゃん言ってる!
「にゃんにゃーん☆ みんな集まってくれてありがとにゃーん☆」
何か悪い物でも食べたのだろうか、妖狐なのに天導・鈴音(世話焼き狐巫女・f36489)が猫語で喋りだした。鈴音はそのまま狐耳を手で撫でると話を続ける。
「みんな悪魔王遊戯って知ってるかにゃ? デビルキングワールドで次の王を決めるために行われているアトラクションにゃんだけど……にゃんとガチデビルがそれを破壊しようとしてるみたいにゃ!」
もし悪魔王遊戯が機能しなくなってしまうと、王位に就くためには他候補者を殺害するしかなくなる。状況にもよるが、そうなってしまった場合ガチデビルが一歩大きく抜きんでることになるだろう。
「この悪魔王遊戯を破壊するべくガチデビルが差し向けた尖兵が……こちらにゃ!」
鈴音がグリモアベースのビジョンの電源を入れると、可愛らしい猫の悪魔達が歌いながらダンスしている映像が映った。
「彼女達はカワイイニャンニャン256……通称KNN256にゃ! ガチデビルの悪魔契約書で洗脳された彼女達は今一心不乱に悪魔王遊戯へと向かってるにゃ」
悪魔達は他の世界の住人に比べると遥かに強い。それが256人で襲ってくるとなるとさすがの猟兵でも分が悪いだろう。
「いや、まあ……人数は256人だったり、128人だったり、1024人だったり、その時の気分で変わるらしいけど……そんなことは別に良いにゃ。注目すべき点は『悪魔契約書』で洗脳が行われている、というところにゃ」
悪魔契約書はガチデビルによって一方的に洗脳される恐るべき侵略蔵書だ。
しかし、その強大な力を行使する代わりに一つだけ弱点があるという。
「その弱点というのは……契約違反をすると洗脳が解けるというものにゃー!」
猟兵の力で強制的に契約違反をさせても良いし、何らかの手段を用いて契約違反へと誘導しても良い。とにかく契約違反さえ起こせれば悪魔達の洗脳は解けて無事に解決するのだ。
「えっへっへ~、そうにゃると今回の契約がどんにゃのか気になるよね? にゃるね?」
わざわざ猫語で言い直すと、鈴音は尻尾を振りながら声をあげた。
「そ・れ・はー、にゃんと『猫語禁止』だにゃ! だから猟兵のみんなは何とかして彼女達に猫語を使わせれば良いのにゃ!」
そう言うと鈴音は猫耳のついたカチューシャを取り出してニヤリとした。
「彼女達は猫要素があって可愛い子を見つけると本能的にKNN256のグループに誘いたくなるらしいにゃ。そうにゃればうっかり猫語を言う確率もアップするはずにゃ。元々獣耳がある子はそのまま行っても良し、無い子には私が作ったこの『特製猫耳カチューシャくん三号』をプレゼントするにゃ」
一号と二号の存在が気になるが、もし必要なら鈴音から三号を受け取って行った方が良いだろう。猫に限らず獣の耳や尻尾がある猟兵はその限りではない。
「ちなみに男性の猟兵でも可愛さに自信があるなら行っても大丈夫にゃ、KNN256は性別で拒んだりしにゃいのにゃ」
鈴音は手で髪をなでつけると、しなやかに転送の舞を始めた。
「さー、思う存分にゃーにゃー言ってくると良いのにゃー!」
キラキラオモチ
現実でにゃーにゃー言ってみたい、キラキラオモチですにゃ。
三本目の戦争シナリオ、皆様と共に進められたら幸いです。
特に言う事はありません。
とにかく猫語を使いながら可愛く振る舞ってください。
可愛く踊ってみても良いですし、可愛く歌ってみても良いですし、可愛くサバの味噌煮を食べても良いし、本当に自由です。可愛いは正義です。
KNN256が契約違反を起こせば自然とプレイングボーナスに繋がります。
どうか全力で可愛いプレイングを送ってください、心待ちにしています。
プレイングの受付は5/8の朝8:31からとなります。戦争シナリオなのでクリアが見込める人数が集まった日の翌8:30を〆切とさせていただきます。
猟兵の皆様が可愛い猫にならんことを。あ、にゃー。
第1章 集団戦
『カワイイニャンニャン256』
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POW : 可愛いにゃんこも爪がある
召喚したレベル×1体の【KNN256ファンとメンバーの全員 】に【狩猟本能を与え、鋭い爪と牙】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
SPD : 皆で一緒にダンス&ジャンプ!
戦闘力のない、レベル×1体の【KNN256ファン 】を召喚する。応援や助言、技能「【パーティーピーポー】」を使った支援をしてくれる。
WIZ : 実際順法行為
技能名「【歌、ダンス、ジャンプ、魅了 】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
👑11
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栗花落・澪
どちらかというと兎系男子にゃんだけどにゃあ
お仕事とあらば仕方ないよにゃあ
本当はかっこいいと言われたいお年頃
男だもの
にゃんにゃんなんてちょっと恥ずかしくはあるけども
可愛い猫さんと遊べると思ったら来ないという選択肢が無かった
というわけで猫耳カチューシャ借りて参上です
ね、君達アイドルにゃんでしょ?
僕もフリーでそういう事やったりしてるんだにゃ
ね、歌って踊って一緒に遊ぼうにゃ!
笑顔の【誘惑】で気を引いて
【指定UC】発動
即興でアイドルらしい明るい【歌唱】と【ダンス】を合わせた【パフォーマンス】
勿論歌詞にも猫語をふんだんに取り入れ
釣られてにゃんにゃん言ってもらう作戦
ふふ、楽しくなってきたでしょ
洗脳は解けた?
眼光鋭いニャンコ達が街中を歩く。彼女達を不安そうに見ている悪魔達の視線に構わず一心不乱に歩く。今彼女達の頭の中にあるのは悪魔王遊戯を破壊することただ一つなのだ。
「どちらかというと兎系男子にゃんだけどにゃあ。お仕事とあらば仕方ないよにゃあ」
グリモア猟兵から受け取った猫耳カチューシャを琥珀色の髪にいそいそと装着しているのはオラトリオのシンフォニア、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)だ。そのあまりにも可愛らしい容姿から勘違いされがちだが、澪は正真正銘の男だ。しかも十七歳、どちらかと言えばかわいいよりかっこいいと言われたいお年頃である。
「にゃんにゃんなんてちょっと恥ずかしくはあるけども」
これも可愛い猫さんと遊ぶため、そう自分に言い聞かせて澪は現地に降り立った。その場所が街中で、しかも無関係の悪魔達も見守っていたのは少々予想外であったが、澪は意を決してニャンコ達の前に飛び出した。
「……誰? 私達は悪魔王遊戯を破壊しに行くんだけど」
「邪魔するなら容赦しないよ」
毛を逆立て、尻尾で地面を叩くニャンコ達。明らかに不機嫌そうなのは行く手を遮られたからなのか、それとも猫語を禁止されているからなのか。
「ね、君達アイドルにゃんでしょ?」
ニャンコ達の耳がピクリと動く。
「僕もフリーでそういう事やったりしてるんだにゃ」
ニャンコ達の尻尾がピクリと動く。
「ね、歌って踊って一緒に遊ぼうにゃ!」
澪は笑顔を振りまくとターンをして、両腕を大きく広げて歌いだした。
「耳を塞いで 尻尾垂らして 言われるがままのニャンコ~♪」
猫耳を両手でピコピコ動かしながら歌う澪を見て、ニャンコ達は自身の耳が元気なく伏せられていたことに気づいた。
「でもそれで良いの? ホントに良いの? 言われるがままのニャンコ~♪」
ニャンコ達に呼びかける様に上半身を乗り出す澪。それを見てニャンコ達の身体が揺れ始める。
「飛び出そうよ 駆けだそうよ 約束にゃんて破って~♪」
歌に合わせて跳ねる澪を見て、ニャンコ達も釣られて跳ねだす。
「だって猫にゃんだもん! だって猫にゃんだもん! 私はいつだって自由にゃ♪」
澪がニャンコ達を手招きする。ついに彼女達は踊りだし、歌詞を口ずさみ始めた。
「「「だって猫にゃんだもん! だって猫にゃんだもん! 私はいつだって自由にゃ♪」」」
気づけば周りで見守っていた悪魔達も歌いだし、路上はさながらゲリラライブの様相を呈し始めた。
生き生きとした瞳に変わったニャンコ達を見て澪は微笑んだ。
その顔を見たニャンコ達もまた、澪に微笑んだのだ。
大成功
🔵🔵🔵
ラング・カエルム
アールf36268と同行
ふうむ、考えてみれば私に猫要素があってもおかしくないな
大サービスで猫耳をつけてやろうじゃないか
私は何でも似合うからな!どうだ、可愛いかろう!
KNN256に入ってやってもいいぞ?
だが猫なのに猫語禁止なのか?せっかくの猫なのに猫語を禁止するのか?
なぜだ?猫語を喋れとは言わぬが、猫なのに猫語を喋らないのもおかしくないか?
何故喋らないのだ?そこにストーリーや設定などはあるのか?
実はニャーと言っていたのではないか?
本当は語尾にニャーとつけたいのだろう?
私に任せろ!新しいグループを作り、存分にニャーニャー言わせてやろう!
富良裳・アール
ランちゃん(f29868)と一緒です
猫耳…可愛いですね、わたしに似合うかなあ
えへ、にゃー
や、やめてください、皆さんに絡まないでください
ランちゃんのどこに猫要素が!?
何で入る方向なんですかっ
ちゃんと作戦を立ててニャーって言ってもらいましょうよぅ
あ、ウザいとか面倒くさいとか思わせて、
逃れるために「ニャー」って言ってもらう作戦ですか?
ランちゃんの袖を引っ張ったりして変な言動をやめさせようとします
作戦の一環かもと思ったらしばらく止めずにみていますが
絶対違う…何も考えてない…と気づいてやっぱり止めます
皆さん、はやく、はやく猫語話してください!ニャー!
でないとこの人止まりません!ニャー!
ニャンコ達は戸惑っていた。ガチデビルの悪魔契約書で洗脳され、悪魔王遊戯を破壊することしか考えられなくなっているはずなのに驚き戸惑っていた。
「ふうむ、考えてみれば私に猫要素があってもおかしくないな。大サービスで猫耳をつけてやろうじゃないか」
「ランちゃんのどこに猫要素が!?」
「私は何でも似合うからな! どうだ、可愛いかろう!」
「や、やめてください、皆さんに絡まないでください」
ランちゃんと呼ばれたハイカラな女性の名前はラング・カエルム(ハイカラさんの力持ち・f29868)だ。彼女は既に三十分以上、ニャンコ達に向かって一方的に喋り続けている。
「KNN256に入ってやってもいいぞ?」
「何で入る方向なんですかっ。ちゃんと作戦を立ててニャーって言ってもらいましょうよぅ」
青ざめながらラングの服の袖を引っ張っているオレンジの髪の女の子は富良裳・アール(普通の女の子・f36268)だ。彼女はいつも奇想天外摩訶不思議な行動をするラングに振り回されつつ、的確に突っ込みを入れているのだ。
しかし、ラングは止まらない。アールがいくら突っ込んでも止まらない。そうして気づけば三十分を過ぎていた、という次第なのだ。
「だが猫なのに猫語禁止なのか? せっかくの猫なのに猫語を禁止するのか?」
「禁止したのはガチデビル様で……」
「なぜだ? 猫語を喋れとは言わぬが、猫なのに猫語を喋らないのもおかしくないか?」
「あの、私達そろそろ悪魔王遊戯を破壊しに行きたいので……」
「あ、ウザいとか面倒くさいとか思わせて、逃れるために『ニャー』って言ってもらう作戦ですか?」
ウザ絡みを始めたラングを見て、アールは掴んでいた袖を離した。そう、これは彼女の高度な作戦の一環なのではないかと思い直したのだ。
しかし、最後の抑えとでも言うべき彼女が止めるのをやめたことで、ラングは更に止まらなくなってしまった。
「何故喋らないのだ? そこにストーリーや設定などはあるのか?」
「設定とかじゃなくて……契約書が……」
「実はニャーと言っていたのではないか?」
「言ってないです……言ってないよね?」
微妙にニャンコ達の間に綻びが生まれた。抜け駆けして猫語を使ったものがいないかお互いの顔を見る。
「本当は語尾にニャーとつけたいのだろう?」
「そ、それは……」
ラングの言葉がニャンコ達に突き刺さる。そうだ、本当は語尾にニャーとつけたいのだ。良かった、ラングは考えて話していたのだとアールは胸を撫で下ろす。
「私に任せろ! 新しいグループを作り、存分にニャーニャー言わせてやろう!」
急に方向性が変わった、やはりラングは何も考えていない。アールは猫耳カチューシャをつけるとニャンコ達の瞳を覗き込んで必死に訴えた。
「皆さん、はやく、はやく猫語話してください! ニャー! でないとこの人止まりません! ニャー!」
「ニャ、ニャー! 助けてくださいニャー!」
ついにニャンコ達は折れ、アールの後ろに駆けこんでブルブルと震えだした。形はどうあれついに契約を破ったのだ。
「皆さん、やりましたね! これでランちゃんから解放されます! ニャー!」
「え? あ、ニャーって言えたニャ、やったニャー!」
ニャンコと手を取り合って喜ぶアール。猫耳をつけて喜びを分かち合うアールの姿は、アイドルグループであるKNN256の中でも一際目立つ可愛さであった。
「うんうん!」
ラングが嬉しそうに頷く。アールとニャンコ達の視線が注がれる中、ラングは満面の笑みで続けた。
「既にグループの名前も決めた! カワイイラングニャン255というのはどうだ! 少ないか? ならば65535にしよう!」
「ラ、ランちゃん、止まってください! ニャー! ニャー!」
「「「ニャー!」」」
アールとニャンコ達が解放されたのはそれから三時間後のことだった。
大成功
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ケイティ・ネクスト
いやぁ、この戦争こいつ等出番多いにゃー……今回は楽勝。
「お前らがKNN256としての矜持を忘れているなら思い出させるまでだにゃ」
KNNにはKNNをぶつける。これ常識。圧倒的ダンスミュージックでKNN256の魂を呼び起こすにゃ。
「YES NO YES NO 枕YES♪」×2
「アナタと毎日ニャンニャンさせてねー♪」
「ワタシはニャンニャンチャンなの♪」
「毎日ニャンニャンさせてねー♪ ニャンニャンさせてねー♪」×2
「ニャンニャンキャット!♪」×たくさん
もう一つの代表曲、ニャンニャンキャットを歌って踊らせるだけで猫語を喋っているという寸法だにゃ。
本来この日はKNN256によるライブが行われる予定だった。第七の魔王を決める『7thKING WAR』真っ只中であるがライブはライブ、そのはずだった。
「「「カワイイ! ニャンニャン! カワイイ! ニャンニャン!」」」
ライブ会場に集まったファンの悪魔達がサイリウム片手に声援を送る。しかし、彼らの視線の先にあるステージ上には誰もいない。KNN256が公演の時間になっても出てこない。
「「「カワイイ! ニャンニャン! カワイイ! ニャンニャン!」」」
それでも悪魔達は声援を止めない。
「そろそろ行こう」
ファンの声援が微かに聞こえる控室。そこにいたのはKNN256のステラ組であった。
「あの声援の中を通るんですか?」
「仕方ないでしょ……ステージを通らなければ外へ出られないのだから」
ステラ組はKNN256の中で最も人気・実力のあるグループだ。それ故か他のKNN256のメンバーに比べると完全に意識を奪われる程の洗脳には至らなかった。
しかし、それは彼女達にとって逆に不幸だったかもしれない。自分達を信じて応援してくれるファン達の前を素通りして、悪魔王遊戯を破壊しに行かなくてはならないのだから。
「あれさえ無ければ……」
艶やかな毛並みを持つ彼女は忌々しそうに机の上に置かれた紙切れに視線をやった。そこにあるのは悪魔契約書――彼女達を悪魔王遊戯の破壊へと駆り立てる元凶だ。
「行こう……ガチデビル様が待っている」
この先に起こるファン達の失望を思うと気が重い。しかし、契約書に逆らうことは出来ない。意を決して控室の扉を開けると、そこには思わぬ姿があった。
「いやぁ、また会ったにゃー」
「ケ、ケイティさん……!」
――ケイティ・ネクスト(蠱惑の仔猫・f26817)。
彼女はかつてKNN256のセンターを張っていた伝説の猫だ。
小麦色の肌に金色の髪、魅惑的な耳にどこか艶めかしく動く尻尾、その容姿は現役のステラ組の前でも見劣りしない……いや、それどころか圧倒していると言っていいだろう。
「アレが聞こえないのかにゃ?」
ステラが親指で示したのは通路の先に広がるステージだ。扉を開けたことで先ほどよりもファンの声援が鮮明に聞こえる。
「……ダメ、なんです。私達はもう……」
唇を噛んで下を向く彼女を見て、ケイティは肩をすくめた。
「お前らがKNN256としての矜持を忘れているなら思い出させるまでだにゃ」
そう言い残すとケイティはステージに向かって駆けだした。
「「「カワイイ! ニャンニャン! カワイイ! ニャンニャン!」」」
主役のいないステージを応援するファンの悪魔達。
全身に流れる汗、疲労で垂れさがる腕、それでも彼らは止めない。
KNN256を心から愛しているから。
「「「カワイイ! ニャンニャン! カワイイ! ニャンニャン!」」」
枯れそうな声、サイリウムを握る手から流れる血、それでも彼らは諦めない。
KNN256を心から愛しているから。
「YES NO YES NO 枕YES♪」
「YES NO YES NO 枕YES♪」
その時だった。
高速リニアカタパルトから金色の光が飛び出してステージの前方、最も目立つところに三点着地。そのまま流れる様に歌いだした。
何が起きたかわからない悪魔達の目の前で、彼女はステージ上を跳ね回る。
「アナタと毎日ニャンニャンさせてねー♪」
「ワタシはニャンニャンチャンなの♪」
最前列で応援をしていた眼鏡の悪魔が全身を震わせながら口を開いた。
「あの煽情的な眼差し、蠱惑的な肉球、俺達悪魔を狂わせる魔性の肢体、まさかあの姿は……」
「どうした急に」
「お前はファン歴が浅いから見たことないだろうが……あの方こそ伝説のケイティだ」
生で見たことないからと古参にマウントを取られ続けた伝説のセンター猫ケイティ。
それが今、目の前で踊っている。
「毎日ニャンニャンさせてねー♪ ニャンニャンさせてねー♪」
「毎日ニャンニャンさせてねー♪ ニャンニャンさせてねー♪」
ケイティが妖しくウインクをする。それが合図となってファン達は更に声を張り上げた。
「「「カワイイ! ニャンニャン! カワイイ! ニャンニャン!」」」
どこにまだこれほどの力が残っていたのか。ファン達の声援は地鳴りの様にステージを震わせ、デビルキングワールド全域に届かんばかりになった。
「ウソでしょ……こんな大きな声援聞いたことない」
ステージに繋がる通路でステラ組はその様子を見ていた。
「……私、歌いたい」
「私も……」
拳を握る彼女達。ケイティはそれを見透かしたかのように振り返ると、通路の彼女達に向かってウインクをした。
「行こう……」
艶やかな毛並みの彼女が一歩踏み出す。
「ファンが待っている」
次々と高速リニアカタパルトから放たれたステラ組がステージに舞い降りる。彼女達の顔に先ほどまでの迷いは無い。元気に飛び跳ねながらケイティを中心に歌いだした。
「「「ニャンニャンキャット!♪」」」
「「「カワイイ! ニャンニャン! カワイイ! ニャンニャン!」」」
「「「ニャンニャンキャット!♪」」」
「「「カワイイ! ニャンニャン! カワイイ! ニャンニャン!」」」
控室の机に鎮座していた紙切れが突如燃え上がり、灰となった。
大成功
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