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ぶぶ漬けひとつ。お代は命で

#UDCアース

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#UDCアース


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●おいでやす。後戻りのできない道へ
 カララ―――「只今準備中」の暖簾が掛かっている引き戸を開けて入って来た若い女性を、店の主人がにこやかな笑顔で迎えた。
「おいでやす」
 店に入ると丁度下拵えの途中だったらしく厨房のある所から湯気が上がり美味しそうな香りが漂って来る。
「あ、あの……準備中に、すみません」
「あらかいらし。そないなお顔しとる人にぶぶ漬けなんて出さへんよ?」
 ぶぶ漬けと言われて女性の肩がぴくんと跳ねる。
 店の主人はその様子をにこにこと笑って見ながら、次の言葉を待っているようだった。
「わ、わたし、そのっ……ぶぶ漬けを、もらいに……」
 女性の注文を受けた主人はほなちょっと待っとってなと一度店の奥に戻って行った。
 しばらく時間が経って戻って来た主人はお盆に乗せたぶぶ漬け―――茶漬けを女性の前に置く。
「話きかせてもろても?」
「はい……」
 女性は語った。悪い男に捕まってしまい、酷い行為を働かれ写真も撮られてしまった。
 職場も実家も家族の事も探り当てられ、逃げたり誰かに話したら写真を実家と職場にばらまき今度はお前の妹を狙うと脅されている。
 話している内に感情が昂って泣き出した女性を主人は優しく労わる。
「そないになるまで、よう気張りはったなあ。これ食べてあったまり」
 うちのぶぶ漬けを食べたら嫌な事はきれいさっぱり忘れてしまえる。
 嫌な縁も今日限り。後はなんの心配もいらない。
「せやさかい、あんたはんもうちの僕になったってな?」

 後日、女性を食い物にしていたとある男が行方不明になった。
 男を「よく知っている」者はついに騙した女の誰かに刺されたかと笑った。
 ほぼ同じ時期に女性が行方不明になり、捜索が始まっていると言うニュースが流れる。

●ぶぶ漬けふぉーゆー
「ぶぶ漬けフツーにおいしい」
 ガジェッティアに設置したコンロ機能を使ってでお茶漬けを作ったキャロ・エレフセレリア(たーのしー!・f12156)は集まって来た猟兵達にもそれを振る舞った。
 食後のお茶もいただいて一息ついた所で事件のあらましを話す。
「UDCアースでぶぶ漬け……お茶漬けの事ね。それを食べた人やその関係者が失踪したり変死したりする事件が起きてるの」
 事件の被害者は調べてみたら人に恨みを持たれても仕方ない人物やその被害者。
「これには邪神復活を狙う狂信者が絡んでいるの。とある店でぶぶ漬けを食べたら悪縁がなくなるって言う噂を狂信者自身が広めて、失踪しても仕方ない。殺されても仕方ない。そんな人間を狙ったわけ」
 被害者はぶぶ漬けに仕込まれた幻覚剤か何かで意識が朦朧としている所に何かに憑依されて操られ、加害者側を邪神復活の生贄として殺す。
 憑依された被害者の方も失踪した後変死体で発見されているので、狂信者が足が着く前に生贄を兼ねて片付けたのかもしれない。
「アタシたち猟兵に普通の人間用の睡眠薬や幻覚剤はそうそう効かないし、噂のお茶漬け屋さんに行って何が起きるのか実体験してもいいかもね。事件や被害者について情報収集だって必要ね。ただし、店の主人にお前犯人だろ! 吐け! って暴力振うのはオススメしない」
 店の主人が狂信者であると分かっているのはキャロが予知で見たからであって、物的証拠がある訳ではない。強硬手段に出たら捕まるのは猟兵達の方だ。
「だから慎重にね。どうやって人を意のままに操っているのか、召喚しようとしいてる邪神が何なのかまでははっきり分からなかったし……」
 申し訳なさそうに肩を落とし、キャロはくれぐれも気を付けてと猟兵達を送り出した。


水見
 猟兵のみなさん初めましてこんにちは。新人マスターの水見です。
 今回はUDCアースで起きた変死&失踪事件、そしてその裏で暗躍する狂信者の邪神復活の野望をお送りします。
 第一章はここでぶぶ漬けを食べると悪縁を断てると噂になっているお茶漬け屋さんや事件の事を調べるお仕事。
 第二章は事件の被害者を乗っ取り意のままに動かしていた敵をボコボコにするお仕事。
 第三章は召喚された邪神かもしれない何者かをボコボコにしてお帰り願うお仕事です。
 ちなみにお店のお茶漬けはいろんな種類があって普通に美味しいようです。なんで狂信者なんてやってるんだろう。
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第1章 冒険 『縁切りのぶぶ漬け』

POW   :    取りあえず噂のぶぶ漬けをおかわりしまくって巻き込まれるのを待つ ウメェ 

SPD   :    儀式で失踪したもしくは事故死したとされる人の近辺に赴き痕跡や人間関係を調べる

WIZ   :    インターネットや街での聞き込みで儀式のやり方等を詳しく調べる

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

片桐・公明
【SPD】噂の店の前で張り込み。あんぱんと牛乳は前もって買っておく。
「…はぁ。菓子パンもいいけど、お茶漬け食べたいなぁ。」
(でも万が一あの中に『奴』がいると思うと、不用意なことできないし。)

走行しているうちに訪問者。その人をUCで追跡する。店の中に会話を聞けるとなお良し。

「僕になるってどう言うことかしら。会話に不自然なところはなさそうだし、やっぱりお茶漬けかなぁ。」
退店後も追跡を続ける。

しかしこの手口、『奴』にしては回りくどいわね。催眠操作なんかせずに、適当に人の多いところで殺戮をする奴だったと思うけど。
というか、京言葉を使っていたっけ?


ジノ・シュナイダー
【POW判定】
UDC怪物絡みかぁ…なんか嫌な記憶が蘇りそうでゲンナリだな。
ま、でも今回はなんか食えるらしいから楽しみだなっと♪

兎にも角にも、その店に行ってぶぶ漬けを食ってみるぜ!
色々な種類があるって話だから、店主のオススメを小盛りでいくつか。
色んな種類に手を出しておきたいけど、腹八分目にしておかないとな。有事に満腹で動けないってのは避けたいぜ。
ゆっくり味わって食いつつ【第六感】で何か手掛かりに気付けたら儲けモンだ。
店主には怪しまれないように気を付けつつ、旨かったら素直に伝えとくかな。

あと、もし他に客がいたらそれとなく観察しておこう。
【サイバーアイ】で様子を伺えば何か分かるかね。


カーバンクル・スカルン
 ぶぶ漬け……美味しそうだけど操られるのは嫌だから食べるのはやめとこうかな。

 幻覚剤は無限じゃないだろうから、きっと何かしらの手を使って補充してるはず。『クリスタライズ』を使いながら店主か仕入れ先の人の後を片っ端から追えば、幻覚剤が作られてる場所か狂信者の根城がわかるんじゃないかな?


シシィ・オクトニーア
ぶぶ漬け、美味しいですよね。そんなぶぶ漬けを悪用するなんて許せません!これ以上被害を広げないためにも頑張ります!
まずは、件のお店で噂のぶぶ漬けをたくさんおかわりしてたくさん食べます。大食いには自信がありますのでたくさん食べられるはず、です。
せっかくですので、いろんな種類のぶぶ漬けを食べますね。
美味しそうにぶぶ漬けを食べ続けていたら、お店側もぶぶ漬けに入れる薬か何かの量を増やしていきそうですし、そうしたら他の猟兵さんたちの調査の助けになれたらいいなと思います。
絶ちたい悪縁?そうですね、これといったものはありませんので、悪縁については語らずぶぶ漬けを食べ続けてお店側の興味を惹きたいです。



 食べたら悪縁がなくなると噂のぶぶ漬け。狂信者自身が広めた噂はかなり広まっているらしく、店には時々噂のぶぶ漬けを求めて思い詰めた客がやって来るらしい。
 噂のお茶漬け屋さんは年季の入ったこぢんまりとした一軒家を改装した物で、見た目は何もおかしな所はない。
「ぶぶ漬け……美味しそうだけど操られるのは嫌だから食べるのはやめとこうかな」
 カーバンクル・スカルン(無邪気な暴走少女・f12355)は店の様子を窺っていた。
(被害者は幻覚剤か何かで意識が朦朧とした所を操られたみたいだけど……)
 狙っているのは店主か仕入れ先の人の出入りだった。
 幻覚剤はそう簡単に手に入る物ではない。店を出入りしている誰かを片っ端から負えば幻覚剤の出所か狂信者の根城が分かるかもしれないと思ったのだ。
 店の裏口には人気はないが厨房から流れてくるかすかな湯気と食欲をそそる茶と出汁の匂いがしてくる。
(もしかしたらもう誰か来てる?)
 自分の体を抱きしめクリスタライズで透明になったカーバンクルが裏口に近付くと、表通りから路地の中に誰かが入って来た。
(どこかの店の人?)
 地味な色の服装にキャップを被った人物は裏口のチャイムを鳴らす。
 すると店の店主が出てきてキャップを被った人物も店の中に入って行った。
(……おかしい。品物を届けに来ただけならすぐ出て来るよね?)
 カーバンクルの不審な思いが強くなる。
 その頃、表側では片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)がため息をついていた。
「……はぁ。菓子パンもいいけど、お茶漬け食べたいなぁ」
 店の前にある細い路地に隠れながら公明はあんぱんを牛乳で流しこむ。
 張り込みのお供と言えばあんぱんと牛乳! と持ち込んだものの、店から流れて来るおいしそうな匂いにちょっと寂しくなっていた。
(でも万が一あの中に『奴』がいると思うと、不用意なことできないし)
 公明はこの事件の裏にいる者に心当たりがあった。同時に違和感もある。
 もし裏にいるのが『奴』ならこの手口は回りくどい。
(『奴』なら催眠操作なんかせずに、適当に人の多いところで殺戮をする奴だったと思うけど。というか、京言葉を使っていたっけ?)
 気になる事はいろいろあるが店に誰かが近付いて来たので一旦考えるのは止めた。
(店の中で話を聞けるといいんだけど)
 召喚した影の追跡者を店に近付く人物に気付かれないように随行させる。
(ん? あれって……)
 店に近付いて来たのはジノ・シュナイダー(お調子者系強化人間・f14166)とシシィ・オクトニーア(金剛石は宝石箱から旅立つ・f03316)だった。
「UDC怪物絡みかぁ……なんか嫌な記憶が蘇りそうでゲンナリだな。ま、でも今回はなんか食えるらしいから楽しみだなっと♪」
「ぶぶ漬け、美味しいですよね。そんなぶぶ漬けを悪用するなんて許せません! これ以上被害を広げないためにも頑張ります!」
 そんな二人が店に入ると、店の主人は「おいでやす」と愛想よく二人を迎えた。
 影の追跡者が二人の後について中に入って行ったがそれには気付かなかったようだ。
(『奴』じゃない。それじゃ、こいつが狂信者ね)
 五感を共有している公明は店主の次に店の中を観察する。
 中は外見の通りこぢんまりとしていてシシィとジノ以外に客は一人しかいない。
 衝立の格子のせいではっきり見えなかったが、ジノがサイバーアイで分析すると女性だと分かった。例の『ぶぶ漬け』を食べに来たのかなと気になったが、あまりじろじろ見て店主に怪しまれても困る。
 お品書きを見るとお茶漬け専門店と言うだけあっていろいろなお茶漬けが並んでいた。
(色んな種類に手を出しておきたいけど、腹八分目にしておかないとな。有事に満腹で動けないってのは避けたいぜ)
 被害者になるかもしれない人がいるならなおさらだ。
 しかしそれはそれとして。
「店主のオススメを小盛りで!」
「小盛りが出来るんですか? それなら私も小盛りでお願いします」
 ジノの注文を聞いてシシィも同じ注文にする。
(大食いには自信がありますのでたくさん食べられるはず、です)
 二人の前に暫くして小ぶりな茶碗に小盛りにしたお茶漬けが並ぶ。
「うまそうだな!」
「はい。とってもおいしそうです」
 匙で救うと茶と具香りが鼻を、お茶と具の味のハーモニーが舌を楽しませてくれる。
 二人がおいしそうに食べる様子を店主はにこにこと笑いながら眺め、周りの机を拭いていた。
 その様子を影の追跡者と共有した視覚で見ながら公明は視線を動かす。
(僕になるってどう言うことかしら。会話に不自然なところはなさそうだし、やっぱりお茶漬けかなぁ)
 そのお茶漬けは今小盛りとは言ってもなかなかの勢いでシシィとジノに消費されているのだが。
「すみません、おかわりお願いします」
「あ、俺も!」
 どんどん食べる二人に店主の顔が少し焦ったように見えた。
(もしぶぶ漬けに薬を入れているなら、もっと食べたら薬の量も増やしていきそうですね)
 そう思ったシシィだったが、ジノはこれじゃないと店主に見えないように首を横に振った。
「ごちそうさまでした」
 衝立の向こうで女性客が立ち上がる。
 会計を済ませた女性を食事を途中にして追いかけるのはあからさま過ぎるので、シシィとジノはそのまま食事を続けてしっかり食べてから店を出た。
「二人ともこっちに」
 その二人を路地から顔を出したカーバンクルが呼ぶ。
 そこには公明もいて、二人を待っていた。
「さっきの人が路地を回り込んで店の裏口に向かったのよ」
「あたしはずっと裏口を見張ってたんだけど、何かを運んできた人が店の中に入ったまま出てこなかった」
 公明は女性客を影の追跡者で追っていた所、クリスタライズの透明化で疲労して透明化を解いていたカーバンクルと、キャップを被った人物と合流した女性客を見付けたのだ。
「二人は一緒に近くの商業ビルの地下に行ったわ」
「私の影の追跡者が追いかけてるけど、どう見ても怪しいのよ」
 その商業ビルの地下に向かう階段は薄汚れてタイルが割れて剥がれている。手すりも壁にある何かのプレートも錆びていて、商業ビルの方もシャッターが下りて無人にしか見えなかった。
「でも奥の方までは終えなかったわ」
 地下に入った二人は鍵がかかった扉の中に入って行ったと言う。
 一体その扉の中に何があると言うのだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

グァンデ・アォ
《アドリブ、連携、苦戦描写、ユーベルコード詠唱変更、その他何でも歓迎です》

うーん、鍵のかかったドア……ビルなら一階に管理人室とかあるよね。そこに鍵が……うわ、ここも閉まってる。そもそもここって、廃ビルなんじゃないの!?


……
………

ま、いいか。ボクの考え休むに似たり。
というわけで、UDC組織のエージェントさんたちに、「ちょっと荒っぽく突入するから、後始末とかよろしくねー」って連絡してから、サイコキネシスでドアぶち破って突入するよー。
多分きっと、老朽化した建物の解体のために内装壊してるとか、テキトーなカバーストーリーを用意してくれるはず!

じゃ、みんな、いちにのさんで突入するよー。



 猟兵達が発見した商業ビルの地下をウロチョロと飛び回るドローンがいた。その正体はヘルメットに変形するヒーローマスク、グァンデ・アォ(敖 広徳・f10200)だ。
「うーん、鍵のかかったドア……ビルなら一階に管理人室とかあるよね」
 鍵がかかった扉を開けるために管理人室を探したグァンデだったが、ビルの上階の部屋もすべて鍵が掛かっていて開かない。
「うわ、ここも閉まってる。そもそもここって廃ビルなんじゃないの?!」
 扉には移転を知らせる貼り紙があったり名前が書かれていないプレートがかかっていて部屋が使われていないことが分かる。
 しばらくビルのあちこちを飛び回っていたグァンデだったが、諦めて止まった。
「ま、いいか。ボクの考え休むに似たり」
 自分一人で探索するのを止めたグァンデはUDC組織のエージェントに頼みごとをするために連絡をとる。
「ちょっと荒っぽく突入するから、後始末とかよろしくねー」
 えっ?! と返って来たが詳しく聞き出す前に通信は切れた。
 UDC組織がどこまで猟兵の行動を把握しているかは謎だが、きっとこれからやる事のフォローはしてくれるはず。
 そう決めつけてグァンデは鍵のかかった扉に向けてサイキックエナジーを放った。
 サイキックエナジーは容赦なくドアをぶち破り、外れて飛んだ蝶番が床に落ちて甲高い音を立てる。
「多分きっと、老朽化してたんだよね」
 老朽化していたら危ないし、きっと建物の解体のために内装壊したりする必要あるよね! これからもっと騒がしくなるけど、工事中だから仕方ないよね!
 グァンデはそう言い訳して後始末をUDC組織に押し付けた。
「じゃ、みんな、いちにのさんで突入するよー」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『黒翼の仮面』

POW   :    赤邪眼
【赤い眼から放出される光線】が命中した対象を燃やす。放たれた【闇属性を含んだ】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    超音波
レベル分の1秒で【音波による攻撃】を発射できる。
WIZ   :    急降下
【体当たり】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 部屋中に入った猟兵達は奥から漂って来る臭いに気付く。
 鉄錆に似たねばつくような臭い―――血の臭いだ。
「だれですか?」
 女性の声が聞こえた。
 部屋の奥からやって来たのは間違いなくこの部屋に入って行った女性だったが、その顔はやけに黒く、同時に赤い。
「私を追ってきたんですか」
 女性の顔は黒い仮面のような物に覆われて目の部分は赤く光っている。
 蝙蝠に似た形の覆面にも見えたが、猟兵達はそれがオブリビオンである事が分かった。
 オブリビオンの名は『黒翼の仮面』。
 これに憑依された者は意のままに操られる。
 『黒翼の仮面』のみを倒す事ができれば憑依された女性を助ける事ができるだろう。
 だが女性の脆い体を壊す事なくオブリビオンのみを倒す事は難しい。しかも女性の周りには『黒翼の仮面』が次々集まって来ていた。
「これも悪縁のひとつでしょうか。それなら―――断たないとだめですよね」
 にんまりと笑った女性がナイフを握り締めた。
片桐・公明
人間に憑依するオブリビオンか。面倒なのがいるわね。

憑依された被害者はUCで拘束。そのまま組み付いて仮面を剥がそうと試みる。
「ちょ、剥がしにくいから動くな。」

集まってきた敵はUCで動きを止めつつ拳銃で応戦する。
「それくらいのサイズだったら撃ち抜けるわね。ただ飛び回られると面倒だから、『動くな』」
 
『被害者を助ける』『オブリビオンも倒す』
『両方』やらなくっちゃあいけないってのが『猟兵』のつらいところね。
覚悟はとっくの昔にできているけど。

(アドリブ、絡み歓迎です。)



「人間に憑依するオブリビオンか。面倒なのがいるわね」
 片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)は自分に向かって来る『黒翼の仮面』に銃を抜く。
 父親異名を名付けられた「Mathem842」と母親に縁のある「臥龍炎」の二丁はまったく性質が異なり、二丁拳銃として同時に使うとしたら少々扱いにくいはずだった。
 特に臥龍炎は威力は高いが反動も大きいと言う大型の銃。黒翼の仮面のように小型でひらひらと不規則な動きをする物を撃ち抜くにはあまり向いていない。
「それくらいのサイズだったら撃ち抜けるわね」
 公明はさも当然のように引き金に指を掛ける。
「ただ飛び回られると面倒だから、『動くな』」
 公明の見えないサイキックエナジーが迫っていた黒翼の仮面を捕らえた。
 見えない手に掴まれたかのように宙で静止している、しかも射撃の的としては目の前だと言っていい距離にいる標的など外すわけがない。
 二丁の拳銃がぞれぞれ異なる銃声を響かせる。
 公明のサイコキネシスの見えざる手は憑依された女性にも向かったが、憑依した黒翼の仮面は見えざる手から逃れて他の黒翼の仮面の群れを盾にする。
「ちょ、剥がしにくいから動くな」
 周りの黒翼の仮面が邪魔になって拘束ができない。
 まずは周りの数をもっと減らして掛からないと駄目そうだ。
「『被害者を助ける』、『オブリビオンも倒す』、両方やらなくっちゃあいけないってのが猟兵のつらいところね」
 クイックドロウで弾を装填した拳銃で狙いをつける。
「覚悟はとっくの昔にできているけど」
 公明は女性を救うために襲い掛かって来る黒翼の仮面の群れを排除して行く。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カーバンクル・スカルン
あれはヒーローマスクのオブリビオン? か弱い一般人を盾にするなんて……なんて卑怯!

「出発しんこー!」でなぎ払わせてもらうよ!車輪が飛んでいくのは私が指差している方向だけ、女性を指ささないように気をつけながら仮面だけを轢き飛ばすように指示を出します!


ジノ・シュナイダー
悪縁を切りたいって気持ち、わかるぜ…。
でもさ、ヤケになってもロクなことねぇんだよなぁ。
取り敢えず、あのお姉さんの目を覚まさせるかね。

とは言え、あの蝙蝠みたいなのが邪魔だよなぁ。
よしっ! じゃあ蝙蝠共をお姉さんから引き離してみるか。
まずは【シュナイダーボディβ】の拳をがむしゃらに振り回して空振りして、敵を油断させるぜ。
で、注意を引きつけたら敵の攻撃を【気合い】で耐えつつ、少しずつ後退して離れた位置に【おびき寄せる】と。

ある程度離れたら【ジノ・スパーク】発動!
蝙蝠共を一網打尽で黒焦げにしてやる。
お姉さんのことは、他の猟兵に任せたっ!
(他キャラとの絡み/アドリブ歓迎です)



「か弱い一般人を盾にするなんて……卑怯!」
 カーバンクル・スカルン(無邪気な暴走少女・f12355)は怒りを込めて女性の顔に張り付いた黒翼の仮面を睨む。
 女性の周りには同じ黒翼の仮面が群れになって飛び回っていていつでも襲い掛かって来れるだろう。
「でも女性の方を傷付けたらまずいし……」
 オブリビオンに憑依されていると言っても女性の体は生身だ。
 黒翼の仮面ごと猟兵に攻撃されたらひとたまりもないかもしれない。
「周りから片付ければいいよね!」
 カーバンクルは迷わず「カタリナの車輪」に手を掛けた。
 巨大な輪のあちこちに針がついた、無邪気な少女が持つには凶悪な形をした車輪だ。
「車輪が発車します、ご注意ください!」
 ギャリギャリと車輪についた針が床を削りながら高速で回り、カーバンクルが指先を向けて指した黒翼の仮面に向かって走り出した。
「出発しんこー!」
 急降下の体当たりでカーバンクルを攻撃してきた黒翼の仮面が車輪に轢かれて跳ね飛ばされる。
「やっぱりあなたたちは悪縁なのね。断たないと、断たないと、悪縁はもういらないの」
 ジノ・シュナイダー(お調子者系強化人間・f14166)は女性の言葉によく分かると頷いていた。
「悪縁を切りたいって気持ち、わかるぜ……でもさ、ヤケになってもロクなことねぇんだよ」
 ジノも断てない悪縁を持っている身、思い詰めて進んでは行けない方向に行ってしまった女性に同情もあった。
「取り敢えず、あのお姉さんの目を覚まさせるか―――おっと!」
 部屋をひらひら飛び回っていた黒翼の仮面の赤い眼から光線が放たれジノを横切って床に着弾する。
「とは言え、あの蝙蝠みたいのが邪魔だよなぁ」
 憑依された女性の周りを飛び回る黒翼の仮面から一斉にさっきの光線を撃たれたら流石に避けられない。
「よしっ! じゃあ蝙蝠共をお姉さんから引き離してみるか」
 ジノの見た目はごく普通の人間と変わらないように見えるが、体の約七割は『シュナイダー機構』と言う未知のテクノロジーで作られた機械の体。打撃と投げ技に優れた「シュナイダーボディβ」の拳を大きく振りかぶって―――外した。
「おりゃあ!」
 大振りの拳など当たるものかと黒翼の仮面はジノの周りを飛び回って光線を放ってくる。
 闇属性を持つ炎を気合いで耐えなが拳を振り回すジノ。しかしどんどん集まって来る黒翼の仮面に押されて後退して行き、突然その体から大きな熱エネルギーが発生した。
「燃えてきたぜぇぇぇぇ!!!」
 攻撃を空振りしたのはジノの演技だった。
 女性の周りから黒翼の仮面を引き離す事に成功したジノは体内で急速生成された熱エネルギーを放ち、まんまと誘き寄せられた黒翼の仮面を焼き払った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ジノ・シュナイダー
ふぅ。
危うくこっちが燃やされるところだったぜ…あぶねぇあぶねぇ。
…って、気がついたら大分敵が減ってきたんじゃね?
お姉さんを助けるなら今のうちだな!

向こうは多分ナイフで攻撃してくるだろうから……敢えて受けとめるっ!
【激痛耐性】には自信があってな。伊達にサイボーグやってねぇぜ。
とは言え、ナイフを受け止めているうちは相手の動きを封じられるが、力みすぎてこのまま仮面だけを狙うのはムズいよな。
何よりダメージがやべぇ。

ってことで、【戦場の亡霊】を発動!
この事件の犠牲になった魂よ…力を貸してくれねぇか。
お姉さんの仮面をひっぺがしてくれ!

そっちに進んでもいいことないぜ。
だから、戻ってこいよ!
(アドリブ歓迎)


グァンデ・アォ
《アドリブ、連携、苦戦描写、ユーベルコード詠唱変更、その他何でも歓迎です》

……人にとりつく仮面のオブリビオン!こいつがウワサの!
悪縁だからって、切られてたまるもんか!この縁、こっちから手繰り寄せてやる!

というわけで、仲間のみんなに「【暗黒面】と呼ばれる、仮面のオブリビオンたちの集団がいるらしい」ということを喧伝します!
……そう、知ったからには、もうみんな当事者。無関係な猟兵も強引に巻き込んでいくスタイル!
これでみんなも奴らに縁ができたね。さー、皆で倒そう【暗黒面】(笑)

そんでもって、オネーさんから仮面が引きはがされたタイミングで、オネーさんの頭にヘルメットとなって被さるよ!
これでもう大丈夫!



「ふぅ。危うくこっちが燃やされるところだったぜ……あぶねぇあぶねぇ」
 ジノ・シュナイダー(お調子者系強化人間・f14166)は汗をぬぐう仕草をする。
 黒翼の仮面から放たれた闇属性を含んだ炎による火傷の傷みはあるが、敵味方が動き回り延焼した炎の余波で室温も上昇しているのだ。
「……って、気がついたら大分敵が減ってきたんじゃね?」
 ひらひら飛び回っている黒翼の仮面は群れと言うには数がまばらになっていて、黒翼の仮面に憑依された女性の周りにもほとんどいなくなっている。
「お姉さんを助けるなら今のうちだな!」
 その前に自分に集って来る黒翼の仮面を片付けないといけないか。
 拳を握ったジノの後ろでグァンデ・アォ(敖 広徳・f10200)のウロチョロと飛び回る青い光が見えたのはその時だった。
「……人にとりつく仮面のオブリビオン! こいつがウワサの!」
 わざとらしいくらいの台詞と一緒にチョロチョロ飛び回るグァンデに早速攻撃が集まって来る。
 しかしグァンデの台詞は止まらない。
「悪縁だからって、切られてたまるもんか! この縁、こっちから手繰り寄せてやる!」
 どん! と効果音がつきそうな勢いで言い切ったグァンデを回りで戦っていた猟兵達がぽかんと見る。
 ジノもいきなりなんだと驚いていたが、グァンデは胸を張るようにくるんと旋回した。
「これでみんなも奴さらに縁ができたね。さー、皆で倒そう【暗黒面】」
「はっ? えっ?」
 目を白黒させるジノだったが、頬を掠めて炎が飛んで行った事で改めて拳を握って黒翼の仮面と相対した。
 グァンデは「【暗黒面】と呼ばれる、仮面のオブリビオンたちの集団がいるらしい」と言う事を喧伝して無関係な猟兵も強引に巻き込もうとしたのだ。
「……そう、知ったからには、もうみんな当事者。無関係な猟兵も強引に巻き込んで行くスタイル!」
「と、とりあえずお姉さんを助けるのを手伝ってくれるんだよな? じゃあ行くぞ!」
「もちろん!」
 黒翼の仮面はデフォルメされた青く光る翼を羽ばたかせて飛び回るグァンデに攻撃を集中させるが、空中戦なら普段から飛び回っているグァンデも得意としている所。ウロチョロと飛び回って見事に回避している。
「―――よし、その間に俺はお姉さんを助ける!」
 グァンデが時間を稼いでいるうちにとジノは憑依された女性に挑む。
「近付かないで!」
 突き出されたナイフは何の工夫もなく真直ぐに向かってくるだけで、ジノなら避けることもナイフを叩き落とす事もできたはずだった。
 しかし、ナイフの刃は何の障害もなくジノに刺さる。
「……激痛耐性には自信があってな。伊達にサイボーやってねぇぜ」
 突き刺さったナイフごと体を抑え込まれた女性が暴れるが、ジノは離さない。
「ここで犠牲になった魂よ……力を貸してくれねぇか。お姉さんの仮面をひっぺがしてくれ!」
 部屋中に漂う血の臭いはここで犠牲者が出ている事を教えてくれる。
 そしてジノの呼び掛けに応えて召喚された戦場の亡霊はジノと同じように拳で黒翼の仮面を殴り倒し、女性に憑依した黒翼の仮面に手を伸ばす。
 途端に女性が全力で暴れ出すが、ジノはけして離さない。
「そっちに進んでもいいことないぜ。だから、戻って来いよ!」
 戦場の亡霊の力で無理矢理剥がされた黒翼の仮面はそのまま破壊され、女性の体がふらふらと揺れる。
「おっと、もうオネーさんにはくっつかせないよ!」
 ビュンと飛んで来たグァンデが女性の頭にすっぽりと被さった。
 フリーになった女性に憑依しようとしていた黒翼の仮面は悔しげに闇属性を含む炎を放って来る。
「自立行動モードを終了し、攻性ユニット支援モードに移行します……ユニット素体と接続しました。戦術級攻性機能がアンロックされます」
 急にグァンデの声が無機質になった。
 攻性ユニット化によって全身をマシンヘルムに変えたグァンデに守られ、女性は傷一つつかない。
「皆、あとお願いね!」
「任せろ!」
 唯一の気掛かりだった女性をグァンデが確保してくれた事で、ジノは心置きなく戦う事ができる。
 召喚した戦場の亡霊と共に黒翼の仮面に拳を振り下ろす。
「―――なんとかなったな!」
 しばらくして最後の黒翼の仮面が消え、グァンデもマシンヘルム化を解除する。
 女性はぼんやりと焦点の合わない目で宙を見ていたが、この場で出来る事はない。今は憑依された女性を殺す事無く黒翼の仮面から救い出せた事を喜ぶべきだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『643番目の殺人鬼』

POW   :    月光衝
【鋭い一閃から、冴え冴えとした月の如き衝撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    殺人鬼の最適解
【敵の挙動から最適な殺戮経路を算出し、】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    影縛り
【自身の影から伸びた蔓】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は片桐・公明です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 カツンと硬い靴音が響いた。
 部屋の奥からより濃厚な血の臭いが近付いて来る。
 裾が擦り切れた黒いコートをまとった一人の男―――いや、あれは人間ではない。猟兵達にはそれが分かった。
 男は手に持っていた何かを無造作に床に放り捨てる。
 それはあのお茶漬け屋の店主の首だった。
 邪神召喚のために「悪縁を断てる」と自分で噂を流し、犠牲者の血と死を捧げ続けていた店主は猟兵達に違和感を覚えてこの場に先回りしていたが、猟兵達の戦いを見て焦ってしまった。
 儀式が不完全であると分かっていながら召喚を決行し、思わぬ存在を呼び寄せてしまったのだ。
 『643番目の殺人鬼』―――人を殺す。ただそれだけのために存在する者。
 その目は猟兵達をどう殺せるか、どう殺すか、最適解を考え実行しようとしていた。
 
片桐・公明
【SPD】
紫光一閃
セイバーが横凪ぎに振るわれる
一瞬で間合いを詰められたのにも驚きだが、相対していた少女はここまで狂的で好戦的だっただろうか
一度間合いを離れるべきと軽く後方に飛べば後方から銃撃が飛んでくる
少女が二人?どういうことだ

答えはUCによる分身
分「やっぱり殺し合いはいいねぇ。」
本「猪みたいに突っ込んで。そのままやられればよかったのに。」
分「”視えて”いるからそう簡単に殺られねぇよ!!」
分身が誘導したところに本体の銃撃が
本体の銃撃に足を止めたら分身の斬撃が
二人の連携は完璧

分「[殺人鬼の最適解]はお前の専売特許じゃねえぞ。」
分身の戦い方は数幾何学的に美しい
本「本当に忌々しい。だけどきれいね。」


カーバンクル・スカルン
この件が終わったら一杯薬抜きで作ってもらおうと思っていたのに……! 一番キツイやり方で葬りさせてもらいます!

「断罪変形」で機械仕掛けのワニとボディ・サスペンションを装備してから「クレーン・オブ・クロコダイル」!
殺人鬼の体にフックをぶっ刺して吊り上げて動けなくした所に右腕に装備しているワニの頭で殺人鬼を噛み砕きます!


ジノ・シュナイダー
何とかお姉さんを助けられて良かったと思ったら、まさかこんなことに…。

…よう、殺人鬼。
1つだけ誉めてやるよ。
敵とは言え、この人のぶぶ漬けは旨かった。
だからもし対峙した場合、躊躇なくぶん殴れたかと問われると正直怪しい。
その点、お前にはなんの恩もねぇ。
お前が絶対悪である、というその一点に於いてのみ、俺はお前を称賛し、また殲滅するべき敵とみなす。

そんなわけで!
建前も私情も握りしめて!
俺は!
お前を!
ブッ飛ばす!!

【ジノ・S・コンバット】を発動させて【ダッシュ】で一気に間合いを詰める。手数重視で突きや蹴りを繰り出すぞ。
敵の攻撃は【オーラ防御】と【気合い】で耐えつつ、【捨て身の一撃】でお返しだ!



 真新しい血に塗れた『643番目の殺人鬼』は猟兵達の存在をどう感じたのだろう。今まで殺して来た「生贄」とは明らかに違う気配、違う力。
 猟兵達もまた先程戦った黒翼の仮面とは段違いの存在感と殺気を放つ殺人鬼の出方を窺っていた。
 先鋒の一閃を放ったのは片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)の「フォースセイバー」。実体を持たないサイキックエナジーでできた光の剣の一閃をかわした殺人鬼は、公明の気配が変わった事に気付いた。
 フォースセイバーの攻撃を避けて下がった殺人鬼は背後からの銃弾を刀で斬り落とす。
 真っ二つにされた銃弾が床に落ちるより早く公明からも「Mathem842」と「臥龍炎」の二丁拳銃から放たれた銃弾が襲い掛かって来る。
「やっぱ殺し合いはいいねぇ」
 聞こえてきた声は公明のものに思えたが、公明自身は殺人鬼の正面にいて、しかもその声の主に対して公明は文句を言うではないか。
「猪みたいに突っ込んで。そのままやられればよかったのに」
「”視えて”いるからそう簡単に殺られねぇよ!」
 殺人鬼が見たのは自分の背後に立つもう一人の公明。
「そう、あれは決して私ではない。だけどもどうしようもなく自分自身なのだ」
 殺人鬼にそう言った公明の分身――― 「邪悪なる別人格」によって現れた自身の中に潜む闇に染まった自分自身である彼女は殺人鬼に向かって銃弾と共に言い放つ。
「[殺人鬼の最適解]はお前の専売特許じゃねえぞ」
 公明の分身と公明、一人の人間の別人格であるためか二人の連携は完璧だった。
 しかし、敵の挙動から最適な殺力経路を算出する殺人鬼の読みが致命的な一撃を避ける。
「チッ! ちょこまかと……!」
 片方の銃弾に足を止めればもう片方の斬撃、片方の誘導に引っ掛かればもう片方の銃撃で。
 殺人鬼は公明と分身の戦法を読み、鋭い一閃を返す。
「忌々しいのがもう一人増えたわね」
 分身の美しい戦い方と殺人鬼の手強さを評価しつつ、公明とその分身は殺人鬼と銃弾と刃の戦いを繰り広げる。
「クレーン・オブ・クロコダイル!」
 そこにカーバンクル・スカルン(無邪気な暴走少女・f12355)が放ったワイヤーのフックが飛来して殺人鬼の腕を引っ掛けた。
「この件が終わったら一杯薬抜きで作ってもらおうと思っていたのに……!」
 カーバンクルの怒りは殺人鬼が殺したお茶漬け屋の主人の事だろう。この事件を引き起こした張本人ではあったが、作るお茶漬けの味は気に入っていたらしい。
「一番気キツイやり方で葬らせてもらいます!」
 殺人鬼は見るからに直情的なカーバンクルから先に片付けようとしたが、腕に引っかかったフックが激しく食い込む激痛に刀を握る手を止められてしまった。
「一撃で仕留めることはできなかったけど、その分痛い思いをしますよ」
 カーバンクルが放ったフックは高威力高命中の「機械仕掛けのワニの噛みつき攻撃」だった。
 しかもこの機械仕掛けのワニは「クレーン・オブ・クロコダイル」の名の通り、噛み付いた物を吊り上げる事も出来る。
 殺人鬼の鋭い一閃から冴え冴えとした月の如き衝撃を受けても、カーバンクルはワイヤーを離さず機械仕掛けのワニの顎が緩む事もなかった。
 薄暗い部屋の天井に向かって吊り上げられた殺人鬼に、今度は自分の右腕に「機械仕掛けのワニ」を装着したカーバンクルが構える。
「その頭を噛み砕いてあげます!」
 宙ぶらりんになった殺人鬼にワニの咢が開かれる。
 そのまま頭に噛みつかれるかと言う瞬間、殺人鬼は噛み付かれた腕を強引に捩じり腕一本を犠牲にしながらそこから逃れた。
 構わず迫って来るカーバンクルの攻撃を刀を盾にする事で防ぎ、肉の抉れた腕で斬りつけて来る。
 普通ならそれ程の深手を負った腕で攻撃などろくにできるはずもないが、オブリビオンとなった体と力はカーバンクルを退けるには十分だった。
 殺人鬼の血と猟兵の血が加わり、部屋はますます血の臭いが充満して行く。
「何とかお姉さんを助けられて良かったと思ったら、まさかこんなことに……」
 血飛沫の巻き添えをくらってさらに赤く染まった首を見下ろし、ジノ・シュナイダー(お調子者系強化人間・f14166)は強く拳を握る。
「……よう、殺人鬼。一つだけ褒めてやるよ」
 次はお前かとジノに刃を向ける殺人鬼。そこからは離れた所に転がる血まみれの首はあのお茶漬け屋の店主のもの。
「敵とは言え、この人のぶぶ漬けは旨かった。だからもし対峙した場合、躊躇なくぶん殴れたかと問われると正直怪しい。その点、お前にはなんの恩もねぇ」
 狂信者でありこの事件の主犯。あの店主が邪神復活のために企てた事で、悪縁に苦しめられ藁にもすがる思いでやってきた人々が一体何人犠牲になったのだろう。
 それでも、ジノは殺人鬼に宣言する。
「お前が絶対悪である、というその一点に於いてのみ、俺はお前を賞賛し、また殲滅するべき敵とみなす」
 冴え冴えとした月の如き衝撃を受けながら、血の赤で軌跡を残してジノがダッシュする。
「シュナイダー機構、マッシブアクティベート。モード:ストライク」
 ジノは自分の体の約七割を占めるシュナイダー機構をフル稼働する。
 斬られる痛みも衝撃も全身を守るオーラと気合いで耐えて突き進んで敵の刃が待つ間合いまで一気に詰め寄る。
「建前も私情も握りしめて! 俺は! お前を! ブッ飛ばす!」
 戦闘能力をアップさせる「ジノ・S・コンバット」を発動させたジノの徒手空拳と殺人鬼の鋭い一閃が激しくぶつかり合う。
 ジノの拳を受けた殺人鬼の刃はサイボーグであるジノの体もやすやすと切り裂いたが、ジノの攻撃はまだ終わらない。
「うおぉおおおお!」
 肉を切らせて骨を断つ。
 自分の体にめり込んだ刃に構わず、ジノの捨て身の一撃が殺人鬼を殴り飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

グァンデ・アォ
《アドリブ、連携、ユーベルコード詠唱変更、その他何でも歓迎です。敵の強さを際立たせるためのやられ役を特に希望!!》

ジノさんの攻撃で吹っ飛ばされたところを、ボクが追撃するよ!えーい、フォースの力場をまとっての体当たりだ!……あ、あれ!?
うわわ、当たるつもりで動いてたから、回避されると対応しきれないよ!コイツ……ヤバい!
ボクたちですらこの有様なら……もしコイツが街に出たりしたら!?

考えてる余裕なんてない!何としてでも、コイツをこの場で食い止めなきゃ!
相手の攻撃を回避せずに、そのままフォースの杭となって突っ込み、敵をその場に釘付けにするよ!
ボクのことはいいから、早くコイツを!


片桐・公明
(グァンデ・アォ(f10200)に合わせます)
圧されているアォを援護しようとするも分身ともども吹き飛ばされる
捨身の妨害に対し公明はJokerを切る

【真の姿解放】
ほどけた髪
胸元の正面に禍々しい黒いカード
両手に炎のようなオーラ
足元に陽炎のように揺らぐ黒い影
何より、相対する殺人気と瓜二つの殺意

「母さんの炎が戻る場所の標となる。
父さんの知識が戻る道を指し示す。
ならば私の意識は消えることなく、
私の肉体は黒闇に染まることはない。
私の名は『Calflame743』
その意は『過去を裂き、未来を照らす、紅蓮の焔』なり!!」

一瞬で近づき素手とエナジーで強引に的確に相対

「ありがとう。これで、こいつのことを殺せる。」



「やった! 隙ありー!」
 殴り飛ばされた殺人鬼をグァンデ・アォ(敖 広徳・f10200)が追いかける。
 念動力を操ってフォースの力場を作り出し、自分の体を包み込み、体当たりによる追撃を狙ったのだ。
 普段はふよふよと浮遊しているグァンデは念動力の弾丸となって殺人鬼に迫った。
 ガッ! とグァンデのボディと何かが激突する鈍い音が鳴るが―――。
「ふぎゃっ!」
 体当たりをしたグァンデの方がきりもみして飛んで行く。
 殺人鬼は吹き飛ばされている状況でもグァンデの体当たりを見切り刀で受け止めたのだ。
 宙で体を捻って難なく着地した殺人鬼はグァンデがやろうとした事をそのまま返すかのように、きりもみして飛んで行くグァンデに向かって鋭い一閃を放つ。
「こいつ……ヤバい!」
 殴り飛ばされて宙を舞っている最中にグァンデの体当たりを見極めて回避するばかりか空中で体を捻って斬り飛ばしすらした。もしグァンデが猟兵ではなくそこらの一般人ならそれだけでなます切りだ。
「ボクたちですらこの有様なら……もしコイツが街に出たりしたら!?」
 傷付いた体に再びフォースを纏って、グァンデはもう一度体当たりをする。よけられ反撃までされた。だからなんだ。
「何としてでも、コイツをこの場で食い止めなきゃ!」
 決意も固く念動力をより高めてフォースの杭となったグァンデが突撃して行く。
「一人じゃ危ない。私も行く!」
 片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)が単騎で突っ込もうとするグァンデを援護するために銃を抜く。
 「Mathem842」と「臥龍炎」の二丁拳銃がグァンデを狙った殺人鬼の斬撃を阻もうと火を噴いた。
 しかし殺人鬼は止まらず、鋭い一閃から放たれた衝撃波にグァンデ共々吹き飛ばされてしまう。
「猟兵か……どれ程のものかと思ったが……」
 吹き飛ばされた時に手から離れた公明の銃をつまらなそうに蹴り飛ばし、殺人鬼はグァンデと公明に止めを刺すために刀を構えた。
「期待外れだ」
 その一閃は倒れた二人に止めを刺すはずだった。
 しかし立ち上がった公明がそれを防ぐ。
「母さんの炎が戻る場所の標となる。父さんの知識が戻る道を指し示す」
 ほどけた髪がかかる胸元には禍々しい黒いカードが浮き上がる。
「ならば私の意識は消えることなく、私の肉体は黒闇に染まることはない」
両手足には黒い影か陽炎か、炎のように揺らめくオーラが立ち昇る。
「私の名は『Calflame743』。その意は『過去を裂き、未来を照らす、紅蓮の焔』なり!!」
 そして殺人鬼と同等の禍々しいばかりの殺意が殺人鬼に叩きつけられた。
 真の姿を現した公明に、殺人鬼は自身の影から伸びた蔓を操り捕縛する。
 毎秒寿命を削って作り出された影の蔓は公明の体をがんじがらめに捕らえたが、そこに突っ込んで来る光の塊―――吹き飛ばされたグァンデが傷付いたボディも構わず殺人鬼に突撃してきたのだ。
「また斬り飛ばされに来たか」
 振った刀はまたグァンデを吹き飛ばすはずだった。
 しかし、グァンデは衝撃波を突き抜け殺人鬼を体当たりで突き飛ばす。
 「ジャスティス・ペイン」―――困っている人を見捨てられない性格の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大すると言うヒーローマスクらしい能力がグァンデを助けていた。
「ありがとう。これで、こいつのことを殺せる」
 そして殺人鬼が突き飛ばされた事で蔓の拘束が緩んだ。
 飛び出した公明は床に落ちた両手拳銃を拾い上げて傷付いた体で自分を助けたグァンデに礼を言う。
 両手剣中から放った業火のごときエネルギー砲。大蛇のように纏わりつく焔、「紅蓮『赤壁乃業火』
」が殺人鬼を飲み込み燃え上がった。
 炎に呑まれた人影はしばらく踊るように悶えてその度に炎も揺れる。
 しかし炎は決して消えることなく、徐々に弱まりやがて消え去る頃には炎に呑まれた殺人鬼は影も形も残っていなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月18日
宿敵 『643番目の殺人鬼』 を撃破!


挿絵イラスト