殲神封神大戦⑦〜南蛮門酒宴大作戦!
いにしえの仙界『紫霄宫(しあいきゅう)』に至る門、それが南蛮門である。
本来は不定期に現れる幽玄の門で、すぐに消えてしまうこともしばしば。
だが今はオブリビオンの仕業で何らかの力が働いており、門はこの戦争が終わるまでは顕現したまま固定化されているのだという。
このままでは、人界にオブリビオンを送り込まれ、同時に自然の精気を吸われ続けてしまう。つまり、この門を占領しない限りオブリビオンは跳梁跋扈の限りを尽くすであろう!
そんな南蛮門を守護しているのが、自然と農耕を司る三皇こと『神農兀突骨(しんのうごつとつこつ)』配下の将軍オブリビオンである。
「ひっくっ! うふふ……おねーさん、だーいぶ酔っ払っちゃったぁ~♪」
だがこの将軍オブリビオン……門の間で一人勝手に酒宴に興じている!
まったくもって隙だらけなわけだが、だからといって侵入者は……。
「あらぁ? ここは通行止めよ~? 麒麟ちゃぁん? ちょおっとチカラを頂戴ね♪」
酔っぱらいの背後に存在する奇妙な絡繰に、麒麟などの瑞獣たちが百体前後も拘束されているではないか!
そこから仙力のようなものを吸い上げた将軍オブリビオンは、酔っ払いとは思えないほどの鋭く俊敏な動きで、侵入者の首を一撃で刎ね飛ばしてしまう。
「あははっ! よわよわ~っ♪ キレイに朱色の花が咲いたわねぇ~!」
ケラケラ嘲笑う酔っぱらいオブリビオンは、痙攣する死体を肴に酒を飲み干した。
「――ってことで、今回の任務はこのヤバいオブリビオンを撃破してもらうよっ!」
グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きの金色巫女・f05152)は、殲神封神大戦に赴く猟兵たちへ、今回の標的と戦場の詳細を伝達し始めた。
「現在、南蛮門の周囲に、将軍オブリビオンのユーベルコードで瑞獣たちが奇妙な絡繰に拘束されてるよっ! この絡繰は将軍オブリビオンにパワーを注ぎ続けているみたいだねっ! だから、みんなは将軍オブリビオンと戦いながら、拘束された瑞獣たちを助けることで敵の戦力ダウンを狙ってほしいなっ!」
瑞獣たちを己の力の源に変えるとは、なんて卑劣な敵将なのだろうか!
急いで瑞獣たちを助けなくては!
だが、一体どうやって?
「簡単だよっ! オブリビオンは大のお酒好きでねっ? 戦闘中でも勧められたお酒は断れないっぽいっ! たとえそれが敵から勧められたものでもねっ!」
……それってつまり、オブリビオンを接待して酒を飲ませまくって、酔いつぶれた隙にアレコレやっちゃえってことか!?
それは割と姑息な手なのでは……?
「卑怯な手かもしれないけど! 世界の存亡が懸かってるし、要は勝てばいいからねっ! お酒を注ぐだけなら未成年の猟兵にも出来るはずだし、お酒を飲める年齢の猟兵なら飲み比べで勝負してもいいかもっ? あ、普通にぶっ飛ばした隙に瑞獣を助けてもいいよっ! 暴力は全てを解決するっ!」
……まぁ、色々な方法があるということは理解できた。
ともかく、戦闘を回避するなら相手に酒をたらふく飲ませて行動不能に陥らせろ、ということを覚えておけばいいだろう。
「それじゃ、みんな! ちょっと危険な宴会、楽しんできてねっ!」
レモンのグリモアの導きにより、猟兵たちは命がけの酒宴に参加する運びとなった。
果たして、成功なるか……!?
七転 十五起
酒は飲んでも飲まれるな、と昔から言われています。
最後に勝利の美酒(ジュースでも可)を味わうのは誰でしょうか?
まったくの下戸の、なぎてんはねおきです。
●プレイングボーナス
絡繰を解き、瑞獣達を助ける。
●補足説明
本シナリオでは【将軍オブリビオンを酔い潰す行動】にプレイングボーナスが発生します。この将軍オブリビオンは戦闘よりも、誰とでも酒宴を開きたいと願う大の酒好きです。戦闘シナリオではありますが、彼女の優先順位は『酒>>>戦闘』です。よって、プレイングの掛け方次第では戦闘が発生しません! 敵が酔い潰れた隙に瑞獣たちを救出し、遠慮せずに思いっきりぶっ飛ばしましょう!
勿論、真正面から激突して戦闘しても構いませんが、瑞獣たちを先に救出しないと『苦戦(🔵🔴🔴)』判定は免れません。
●注意事項
未成年猟兵の飲酒行為(もしくはそう判断できる内容の行為)は固く禁止します。
場合によってはプレイングの採用を見送らせていただきます。
●その他
コンビやチームなど複数名様でのご参加を検討される場合は、必ずプレイング冒頭部分に【お相手の呼称とID】若しくは【チーム名】を明記していただきますよう、お願い致します。
(大人数での場合は、チームの総勢が何名様かをプレイング内に添えていただければ、全員のプレイングが出揃うまで待つことも可能です)
それでは、皆様のご参加をお待ちしてます!
第1章 ボス戦
『月天・戦捺羅』
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POW : 月神の酒、飲み放題
戦闘中に食べた【り飲んだりしたお酒】の量と質に応じて【気分が高揚し、素早さ】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD : 神酒の誘惑
【神々の酒】が命中した生命体・無機物・自然現象は、レベル秒間、無意識に友好的な行動を行う(抵抗は可能)。
WIZ : 神々の酒
自身が装備する【酒盃】から【地を覆う程の神酒】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【泥酔】の状態異常を与える。
👑11
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テラ・ウィンディア
おれはまだお酒飲めねーぞ?
「大丈夫ですよテラ。テラ用にシンデレラ(ノンアルカクテル)用意しましたし私なら…多分大丈夫です(年齢不詳機神」
【料理】
お酒にはおつまみが居るらしいからな
だて巻き
伊勢海老
エビチリ
数の子
鰤の照り焼き
お節って難しいな…でもシルやリオにも食べさせる為にも頑張るぞ
ヘカテ
ウーゾ(ギリシャの酒)を用意
「どうぞ。氷を入れてもロックでも美味しいですよ?あ、私も相伴しますね」
お酌してどうぞ
そしてヘカテもくぴくぴ
「…それでっ…あのメルクリウスは私だけじゃ無くて当時の上司や部下の女神にまで手を出して食い散らかしてぇ…!」(激切れ絡み酒機神
…よし…麒麟さん助けにいくぞっ(こそこそ救出作業開始
推葉・リア
酒は呑んでも呑まれるな……よね、だけど今回は呑まれてほしいわね!
『指定UC』でお酒が大好きで呑める推しキャラ達と隠密行動が得意な推しキャラ達を半々で召喚!お酒と料理を持って話しかけましょう
あけおめでーす!まだまだ新年開けたばかりだから呑みましょう!なんて言ってお酒ついで宴会開始!
私もお酒をちょっと嗜んだ後、呑める推しキャラ達に相手を対応を任せて【目立たない】ようにこっそりと隠密行動が得意な推しキャラ達と一緒に瑞獣達を助けに行くわ
助けたあと相手が酔いつぶれていたら背後から私も酔ったふりをして狐火の【咄嗟の一撃】を食らわせましょう!
あ〜ごめんなさい!酔っちゃって……なんて言って
【アドリブ共闘歓迎】
枸橘・水織
主様より陣中見舞に参りました
…と、神農兀突骨の使い(オラトリオの姿・武侠界風の衣装で飛来)と偽り酒を勧め…続ける
酒はUCで門に来る前に別の場所で創生して、篭や風呂敷などで大量に包んで持参
足りないようなら
しばらくお待ちください…すぐに持参致しますので…
…と、どこか別の場所へ飛んでいき…創生して持ってくる
(きっと門でやったら…『周辺魔力でお酒を造れる』彼女を絶対に逃がさないだろうw)
持参の早さなどに奇妙がられたら
「周辺の村から奪ってきました」
…とでも言います(鳥娘wだし)
目的
酔い潰れさせる
深酔いした隙にUCで仕掛けの破壊
…のどちらかの達成
他者の飲み比べの給仕係…として合わせプレイング可
いにしえの仙界『紫霄宫(しあいきゅう)』に至る南蛮門周辺は、今やひとりの泥酔した女将軍オブリビオンと奇妙な絡繰に囚われた瑞獣たちという奇っ怪な風景になっていた。
「本当に酔っ払ってるな! でもおれはまだお酒飲めねーぞ?」
まだ未成年のテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は、今回の任務参加に相棒の黒い子猫ことヘカテイアへ疑問を唱える。
それにヘカテイアは即答した。
「大丈夫ですよテラ。テラ用にノンアルコールカクテルのシンデレラを用意しました。それに私なら…多分大丈夫です。テラ、私に魔力を回してください」
「そういうことか! 了解だ、ヘカテ!」
テラがヘカテイアへ魔力を注げば、黒猫の姿はたちまち黒髪の年齢不詳の女へ姿を変えた。見た目は齢16前後だが、彼女の正体は神の名を冠する神機と呼ばれるキャバリアなのだ。
「あのオブリビオンの相手は私が務めますので、テラは手筈通りにお願いしますね」
「まかせろ!」
意気込むテラの手元には、何やら風呂敷で包まれた何かを携えていた。
これに推葉・リア(推しに囲まれた色鮮やかな日々・f09767)が目ざとく指摘する。
「これってあれよね? お正月だし、重箱だし、つまりお節料理よね?」
「よくわかったな! おれの手作りだ!」
テラは嬉しそうに頷いた。
推葉はまだ子供のテラが手製のお節料理をお重に詰めて持ってきたことに衝撃を受けた。
「ヤンチャな雰囲気とは裏腹に女子力が相当高いわね!? でもお節があれば、相手はどんどん酒が進むはずだわ! 酒は呑んでも呑まれるな……よね、だけど今回は呑まれてほしいわね!」
推葉もお酒とアテになる料理をもってきたが、まさかお節料理をぶつけられるとは思ってもいなかった。
「ええと、テラさん、ですっけ? 私の事はリアって呼んでくれて構わないわ。さあ、宴会を始めるわよ!」
「リア、頑張って盛り上げような!」
2人は意気揚々と女将軍の前に顔を出した。
「あけおめでーす! まだまだ新年開けたばかりだから呑みましょう!」
まずは有無を言わさずに酒とアテを振る舞う推葉!
すぐに相手が猟兵だと気付いた女将軍だったが、差し出されたお酒に思わず歓喜の声を上げた。
「わぁ~♪ お酒ぇ! いいの? おねーさん、飲んじゃうわよぉ?」
「勿論よ! 一緒に盛り上がるわよ! ほら、ガーリックシュリンプに肉味噌キャベツサラダ、とうもろこしの天ぷらにレバニラ炒めなんかもあるわ!」
テラを褒め称えた推葉だが、彼女も酒のおつまみ料理の幅広さでは負けてはいない。
女将軍は異世界の料理に目を輝かせている。
「見たことないお料理ばっかり~! お酒が進みそ~!」
「私のテラが作ったお節料理もどうぞ箸を伸ばして下さい! 美味しいですよ!」
ヘカテイアも負けじとテラの持っていた風呂敷を広げてお重を展開してみせる。
中はだて巻き、伊勢海老、エビチリ、数の子、鰤の照り焼きと手間とお金が掛かるものばかりだ。
「お節って難しいな……でも、おれの姉妹にもたべさせてやりたいんだ。だから練習がてら頑張ってみたぞ」
「いい話だわぁ~! おねーさん、よく味わって食べるわね~?」
テラの姉妹想いの一面に、既に感情がグズグズの女将軍だ。
酒宴としてはもう十分なもてなしに思えるのだが、推葉はここでダメ押しの作戦を発動させた。
「みんな! 一緒に新年会を盛り上げてね!」
ユーベルコード『推しキャラ達の支援行動』!
推葉は様々なゲームで育成したキャラクター達を愛でて推すゲームエンジョイ勢!
猟兵になったことで、推しキャラを召喚して一緒に共闘できるようになった女オタクガチ勢!
そんな彼女が、酒宴の席に相応しい推しキャラたちを召喚した。
それが……。
「No.1の俺様が来てやったんだ。お前、俺を喜ばせろ」
カブキチョーの夜の帝王! キング・オブ・ホストの肩書は伊達じゃない!
夜神・龍之助(やがみ・りゅうのすけ)、俺様系イケメンホストだ!
「おねーさん! 僕と一緒に楽しもーね♪ 無視なんて……させないから」
ロッポンギの天使のようなケルベロス!
甘いマスクの裏に隠された独占欲!
御手洗・真琴(みたらい・まこと)、闇深系甘えん坊ホスト!
「……どうぞ、あなたをイメージしたカクテルを作りました」
口数は少ないが、色々と察してくれる優しさが心に沁みる!
イケブクロのイケおじは好きですか? イェスッ!
櫻井・和希(さくらい・かずき)、紳士系年上バーテンダー!
……など、ホストやバーテンダーを中心としたイケメン推しキャラを総勢55人召喚!
まさかの逆ハーレム展開に女将軍は思わず顔がほころぶ!
「えへ、えへへへ♪ まさに酒池肉林だわぁ~! お酒が美味し♪」
料理とイケメンに囲まれ、ついついお酒に手が出てしまう女将軍。
その顔がみるみるうちに紅潮してゆくのが分かる。
(今よ! 残り半数の推しキャラ……刀剣系男子や忍者系男子な55人のみんな! 瑞獣たちを救出するわよ!)
この隙に推葉は、召喚した半数のキャラクターと共に無数の絡繰群へ向かっていった。
(おれも行くぞ! まってろ麒麟さん! 今助けるぞ!)
テラもそっと離席すると、絡繰に絡め取られた麒麟の拘束を解き始めた。
だが急に人が離席したのを女将軍は不信に思わずにいられない。
今振り返られたら一巻の終わりだ!
……と、そこへ、新たな猟兵が酒を持ってやってきた。
「……失礼します。主様より陣中見舞に参りました」
しずしずとかしずいてお酌を勧めてきたのは枸橘・水織(オラトリオのウィザード・f11304)であった。
中華風の給仕服に身を包んだ枸橘は、オラトリオの翼で仙人らしさをアピールしながら神農兀突骨の使いと身分を偽ってみせた。
猟兵とオブリビオンは、大抵の場合は出会った瞬間に互いを認識出来るはずなのだが……深酒で認識がぼやけていたのか、女将軍は枸橘の言葉を鵜呑みにしてしまった。
「わぁ~、お酒追加だぁ~♪ 神農兀突骨様も~粋な計らいしてくれるわぁ~!」
「足りないようなら、しばらくお待ちください……すぐに持参致しますので……」
枸橘はすぅーっと音もなく天へ飛翔して何処かへ行くと、酒樽を抱えて戻ってきた。
「周辺の村から奪ってきました……どうぞ」
「オブリビオンの鑑だわ~! ……オブリビオンよねぇ?」
訝しがる女将軍に、思わず枸橘の表情が引きつる。
「……オブリビオン、ですよ? 鳥女の邪仙です……」
苦し紛れの回答だった。
酒も奪ってきたものではなく、ユーベルコード『錬金魔法・処刑道具創生(アルケミィ・クリエイト・エクスキューションツール)』にて周辺魔力を酒へ変換して創造したものだ。本当はその場で創造出来るが、それをやると一発で猟兵だとバレるのでやらない。
そんな綱渡りの演技の枸橘を、女将軍は笑顔で迎え入れた。ちょろい。
「そっかぁ~! それじゃ仲良くやりましょうね~」
「あ、お酒は飲めません。仕事中ですので……」
まさか未成年だからといって断れない。なにせこの世界のオブリビオンは長い間封印されていたので、年齢不詳の類も多いのだ。なので仕事中だと理由をつけて、これ以上勧めたらアルコールハラスメントですよ的な圧を掛ける枸橘であった。
(みおの演技で……瑞獣さんたちを助ける時間を稼がなきゃ……)
迫真の演技で酒を勧めた結果、かなり酔いが回ってきた女将軍。
その横で、ギリシャの酒『ウーゾ』を飲み干すヘカテイアがあった。
「……それでっ! あのメルクリウスはぁ~私だけじゃ無くて! 当時の上司や部下の女神にまで手を出して腰振って食い散らかしてぇ……! あんのクソビッチド腐れうんこ色情魔ぁ~! うんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこ~ぉ!」
ヘカテイアはどうやら酒癖が悪く、女将軍へ絡みまくっていた。
もはや、うんこを連呼しながら酒を飲む姿は恐怖でしかない。
これが女将軍を足止めする方策になっているのが幸いだが、プライベートでは絶対に友達をなくす酔い方である。
さっきまでは『どうぞ。このウーゾは氷を入れてもロックでも美味しいですよ? あ、私も相伴しますね』なんてお上品に飲んでいたのに……。
(ヘカテ……ストレス溜まってたんだな……。俺も優しくしなきゃだな……)
相棒の豹変ぶりに、テラはもっと労ってあげようと決意した。
そして遂に、女将軍が睡魔に襲われて船を漕ぐ。
瑞獣たちもかなりの数を逃せた。
殴るなら今だ!
「あ~ごめんなさい! 酔っちゃって隠し芸する手が滑ったわ……!」
「ねえ、私の話を聞いてるんですかあぁ~!? このうんこが!」
推葉が狐火の火球を女将軍へぶつければ、ヘカテイアが絡み酒で右ストレートを叩き込む!
「ひ、ひどぉい! せっかくお友達になれたのに~!」
女将軍は脈絡のない暴力に泣き喚き始めてしまう。その手は大剣のほうへ……。
相手が反撃をする前に、猟兵たちはそそくさと退散するのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
天・音
【アドリブOK】
そこの人。お酒ばっかりでは飽きが来ないカ?
ワタシ、お酒は飲めるトシではないケド、お酒と最高の相性のお料理作れるネ。
ちょっとお酒の銘柄を見せてほしいヨ。
…ナルホド。そのお酒と最高の相性のお料理、作って差し上げるネ。
(敵が飲んでいるお酒の銘柄と最高の相性を頭の中で模索。目の前で調理して作り上げていく。)
ここは一旦剣を置いて、お料理を楽しんでみてはいかがネ?
まだまだどんどん作るアルヨ。
(こうして料理をどんどん作っていけば、料理とお酒に夢中になり、お酒もどんどん進むだろう。そのスキに他の人が瑞獣達を助ける時間を稼いでいく。)
カシム・ディーン
最近レモンも言ってる事物騒じゃね…?
「レモンちゃんもパワー型だしね☆」
まて…酔い潰すって事はこれはもうエロい事し放題では…!
「流石ご主人サマ…!気づいたね!」
…って此奴飲めば飲むほど素早くなるじゃねーか…!
「ぐぅぅぅ…!」
仕方ないので飲ませます
「メルシーがお酌するよ☆ヘカテちゃんが有名なの用意してたみたいだしヴェルギナ、メタクサ・マスティナ…そしてネクタルを用意だよ☆」
【医術・浄化】
「ねぇねぇ、此処に来る前は何をしてたのー?」なんて世間話をしながらお酌して自分も飲んで
酔いながらも一定以上は酷くならない様浄化
「メルシーはねー☆」(自分の話もしまくり
僕はその間に静かに瑞獣達を救出しましょう
神代・凶津
ここにくる前にUDCアースでビール、ワイン、日本酒などの色々な酒にそれに合う各種おつまみを買ってきたぜ。勿論全部上物。
これで俺がオブリビオンの注意を引くから相棒はその隙に瑞獣たちの封印を解いて助けるって作戦よ。
「…分かりました、凶津も気を付けて下さいよ。」
おうよ、相棒。任せとけってッ!
ウヒヒ、正月は神社の手伝いで忙しくてろくに酒が呑めなかったからな。今日は新年の景気付けにおもいっきり呑むぜッ!
よう、将軍。アンタ大の酒好きと聞いたぜ。俺も大好きだッ!
異世界の色々な酒を持ってきたから一緒に酒宴といかないかい?
先ずは駆けつけ一杯、このキンキンに冷えたビールッ!
【技能・封印を解く】
【アドリブ歓迎】
神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)は相棒の神代・桜から離れて宙を漂う。
どういう原理か分からないが、凶津(朱塗りの鬼面)の横にレジ袋も浮かんでいた。その中には大量のお酒……ビール、ワイン、日本酒などの色々な酒にそれに合う各種おつまみが入っていた。
「専門店で買い漁った上物ばかりだ。敵も満足するだろよッ! これで俺がオブリビオンの注意を引くから相棒はその隙に瑞獣たちの封印を解いて助けるって作戦よ」
つまり、今回は凶津単体での行動だ。
桜は不安そうに声を掛ける。
「……分かりました、凶津も気を付けて下さいよ」
「おうよ、相棒。任せとけってッ!」
意気揚々と女将軍へ向かう凶津を、桜は物陰に隠れながら見送るのだった。
「――なぁんてな? ウヒヒ、正月は神社の手伝いで忙しくてろくに酒が呑めなかったからな。今日は新年の景気付けにおもいっきり呑むぜッ!」
凶津、計画通り!
依頼にかこつけて、彼は本当に酒盛りがしたいだけだった!
「よう、将軍。アンタ大の酒好きと聞いたぜ。俺も大好きだッ! 異世界の色々な酒を持ってきたから一緒に酒宴といかないかい?」
「ひっぐ……急に殴ったりしない?」
うるうると目を涙で潤わせる女将軍。
その時、凶津に電流が走る。
(ふ、不覚だぜッ! 一瞬でもカワイイなんて思っちまった!)
肉体があったら尊さで前屈みになっていただろう。
「な、殴るも何も、俺は見ての通りの鬼面だぜ? あんたを殴れるわけねぇだろ? つか早く飲もうぜッ!」
女将軍の前に無造作にレジ袋を置くと、凶津は缶ビールを勢いよく開けた。
「ほれ、先ずは駆けつけ一杯、このキンキンに冷えたビールッ! グビッグビ――ったはぁッ! 美味ぇぇッ!」
「仮面の何処にお酒が入るの……?」
不思議そうに見詰める女将軍。
その艶っぽい眼差しを凶津は直視できない。
「お、おい……そんなに俺が色男か? 見詰めてないでアンタも飲め! なッ?」
「う、うん、そうね! おねーさん、飲み直しまーす♪」
女将軍もよく冷えたビールに手を伸ばし、その喉ごしに感動してみせた。
それを遠巻きで見守るのはカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)と相棒のメルシーだ。
「なあメルシー? この任務の担当グリモア猟兵、最近、言ってる事が物騒じゃね? 酔い潰れたらぶっ飛ばせって……」
「元からあの娘はパワー系の脳筋だよ☆」
「そうですかー」
カシムは納得した。深く考えてはいけない気がした。
「さて、既に酒宴が始まってますね。僕は飲めないので、光学迷彩魔術を纏っての瑞獣救出に回ろうかと……いや待て?」
カシムはふとあることに気が付いた。
「酔い潰すって事はこれはもうエロい事し放題では……?」
「っ!? 流石ご主人サマ……! よく気付いたね!」
「よし、そうと決まれば揉むぞ!」
「ちょっと待ってご主人サマ! あれを見て!」
メルシーが指差した先、女将軍のつまみを食べる速さを指摘する。
「なんだ普通じゃないか」
「ご主人サマ、よく目を凝らして! あれ、あまりにも早すぎて動作がスローに見えてるだけだよ!」
「ウッソだろなんつうスピードで酒とおつまみを交互に摂取してやがんだ!? つか飲めば飲むほど素早くなるじゃねーか……!」
「これは無理だね……きっと逃げられちゃう。揉みたかったです……!」
アホアホコンビ、人知れず撃沈……!
仕方がないので、メルシーだけが酒瓶抱えて凶津と合流することにした。
「メルシーがお酌するよ☆ ヴェルギナ、メタクサ・マスティナ……そしてネクタルを用意だよ☆」
「おう、あんたはカシムんとこの……って、しれっと神話上の神酒を混ぜてくるなよ!?」
実在するネクタルに目を疑う凶津。
メルシーはネクタルの封を開けて盃に注いでゆく。
「えへへー☆ 飲めば不老長寿だよ☆ といっても、これはただの蜂蜜酒だけどねー?」
「オブリビオンに寿命は関係ないけど、蜂蜜酒なんて代物を持ってくるあたりセンスいいわねぇ~!」
女将軍は蜂蜜酒を煽りながら上機嫌だ!
そこへ通りすがりみたいな顔をしてやってきたのだは僵尸猟兵の天・音(僵尸の超級料理人・f32729)だ。
彼女は卓上の酒を一瞥すると、女将軍へ問い掛けた。
「そこの人。お酒ばっかりでは飽きが来ないカ? ワタシ、お酒は飲めるトシではないケド、お酒と最高の相性のお料理作れるネ。ちょっとお酒の銘柄を見せてほしいヨ」
「いいわよぉ~! いろいろチャンポンしてるけど……どうかしらぁ?」
「……ナルホド。そのお酒と最高の相性のお料理、作って差し上げるネ」
天は目を閉じて集中する。
和洋中問わない酒の銘柄や種類に合わせ、彼女の脳裏に様々なレシピが検索されてゆく。
「……見えたアル!」
カッと目を見開いた天は、卓上のおつまみを使ってユーベルコードを発動させる。
「必殺! 満漢全席ネ! 良い飯は良い心、そして良いチカラになるネ。いっぱい食べるがヨロシヨ」
おつまみのアレンジ料理……主に中華料理をその場で調理し続ける天。
本来はこのユーベルコード、彼女が作った料理を拒んだ相手の行動速度を5分の1にする効果を持つ。
だが、女将軍は彼女の作った料理を食べた途端、幸福そうに微笑んだ。
「美味し~っ♪ あなた天才だわ~!」
大絶賛! 故にユーベルコード効果は不発!
しかしそれでいいと天は納得していた。
(ワタシの作った料理、褒められるの嬉しいアル。きっとお酒ももっと進むアルナ? それならきっと酔い潰れるのももうじきネ。そしたら瑞獣助け放題アルヨ)
ユーベルコードの効果ではなく、自身の料理の腕で敵を足止めしようという気概をもって参戦していたのだ。
この意気込みは大成功のようで、女将軍は天の料理をどんどん酒で流し込んでゆく。
「ねぇねぇ、此処に来る前は何をしてたのー? メルシーはねー? って盃空いちゃった? 注いであげるー☆」
そしてメルシーはお酒を進めるのが上手だった。
相手を嫌がらせずに自然と酒を勧めてしまう。
キャバ嬢になったら売上がぐんぐん伸びるはずだ。
「いよッ! いい飲みっぷりだな、将軍! 俺と飲み比べするか!? あァンッ!?」
凶津も半ば仕事を忘れながら酒宴を盛り上げる。
3人の活躍で、しばらくすると女将軍は寝息を立ててぶっ潰れてしまった。
下手に起こすと厄介なので、猟兵たちは周囲の瑞獣たちの救出に専念するのであった。
「……なんか、楽しそうで羨ましいです」
「……僕は未成年ですが、同感ですね。地味過ぎる……」
桜とカシムがその影で溜息を吐いていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
※アドリブ絡み連携歓迎
酒盛り?付き合うよ、トッコさん♪
愛機の背に接続した【マゲイロス】
その食料庫には古今東西の酒肴
さ、遠慮なくどーぞ♡
内緒だけど【インテンス・アクアヴィータ】起動済
【浄化】ナノマシンによる即時解毒とクリアな意識を用いて
平然と酌み交わしつつ、自然にキノコのおろし和え提供
このキノコは【毒使い】【ドーピング】によるアタシの手製
UDCアースの同種菌『ホテイシメジ』等より数十倍キツい
体質不問の強制アル中を齎すのさ…味は辛口の冷酒に最適♪
オブリビオンでも代謝する以上キノコの影響は及ぶ
酔い潰れたら【マトリクス・メモリ】で『酒精の発生源』構築
中枢神経抑制まで血中アルコール濃度を亢進…オヤスミ♡
箒星・仄々
呑兵衛さんなのですね…
元々そうだったのか
オブリビオンとなり歪んでしまわれたのか
何にせよ命を蔑ろにするなんて許せません
可愛そうな瑞獣さん達をお救いして
月天さんを海へと導きましょう
お酒をお勧めします
酒の肴として音楽はいかがでしょう?
弦も滑らかに
竪琴で楽し気な曲を奏でて盛り上げます
いい飲みっぷりですね
さあどうぞどうぞ♪
どんどんと酔っぱらっていただきましょう
奏でながら周囲を軽快に優雅に踊りましょう
酔いが深まってきた頃合いで
絡繰へ近づきペロ
バラバラにして瑞獣さん達を解放します
神々の酒をつるっと回避しながら
炎水風を宿した魔力の旋律で倒します
終幕
鎮魂の調べ
どうぞ安らかに
海でも飲まれるのでしょうね
程々に~
箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は今回の敵の情報を聞き受けてあ然としていた。
「呑兵衛さんなのですね……しかも酔い潰れたら戦闘も回避できるとは。随分と穏健な方ですね……」
箒星は未成年である。なので一緒に酒盛りは出来ない。
しかし、彼は使命感を帯びてこの任務を遂行する。
「元々そうだったのか、オブリビオンとなり歪んでしまわれたのか……何にせよ命を蔑ろにするなんて許せません。可愛そうな瑞獣さん達をお救いして、月天さんを骸の海へと導きましょう」
箒星はオブリビオンを骸の海へ還すことを使命として猟兵活動を行っているのだ。
今回の戦争でもより多くのオブリビオンを骸の海(かこ)へ送り還さなくてはという指針を貫く。
ということで、箒星はお酒ではなく愛用の竪琴を持参して女将軍の前へ現れた。
「ムニャムニャ……あらぁ? ここへ何の用かしらぁ? 返答次第では……」
地面に寝かせていた大剣の柄を握り、剣呑な笑みを浮かべる女将軍。
慌てて箒星は竪琴をポロンと爪弾いた。
「待って下さい。私は魔奏剣士。剣士と名乗ってますが吟遊詩人のようなことをして回ってます。酒の肴として音楽はいかがでしょう?」
「余興ってことかしらぁ? 確かに飲んで食べてばっかというのも飽きたわねぇ……」
目の前の猟兵が何かを企んでるのは分かっている女将軍だが、酒の誘惑は捨てきれない。
どうしようかと悩んでいると、そこへ蒼い装甲のキャバリア『MPC-RW9r-LEX ナインス・ライン』が南蛮門前に到着!
その背中にはFVC/CCS:DrLiLY-14019u MAGEIROS……キャバリア搬送式大型フィールドキッチン『マゲイロス』が接続されていた。
「間に合ったようだね。まだ酒盛りやってる? 付き合うよ、トッコさん♪」
リーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)はコクピットから顔出すやいなや、いそいそを酒盛りの準備をし始める。
「このマゲイロスには古今東西の食材が網羅されてるよ。つまり、酒の肴も古今東西全網羅さ♡」
満漢全席なんて比ではない膨大な料理が量産されてゆけば、リーゼロッテ自ら酒瓶を煽る。
「さ、遠慮なくどーぞ♡ まだまだ新年会を続けよう!」
リーゼロッテのお陰で酒を勧める相手ができた。
舞台は整った。
箒星は深呼吸をすると、お酒が楽しく飲めるような明るい曲調の音楽を奏で始めた。
「ポルカにサンバ、レゲエにケルト♪ さあさあ歌って飲んで大騒ぎです!」
「わぁ~! お上手ねぇ~! お酒が進んじゃうわね♪」
女将軍は箒星の演奏に合わせるように盃を何度も傾ける。
「いい飲みっぷりですね。さあどうぞどうぞ♪」
箒星が踊りながら酒を勧める。
これにリーゼロッテも付き合っているのだが、一向に酔っ払う気配がない。
(実はこっそりユーベルコードを起動していたり……♡)
薬品調合・ドーピング・毒使い・浄化技能を一時的に超強化する『Op.NULL:INTENSE AQUAVITA(インテンス・アクアヴィータ)』の効果で、ナノマシンによる即時解毒とクリアな意識を保ち続けているのだ。
そのまま平然と酌み交わしつつ、自然にキノコのおろし和えを提供した。
「さ、アタシのとっておき、味わってね♪」
「いただきま~す、はむ……美味し~!!」
女将軍の目がとたんに輝く。それほどの美味らしい。
「これには辛口の冷酒に最適♪ ぐいっとイッちゃって♡」
「ん……ほんとだぁ~よく合う、わ、ねぇ……?」
次の瞬間、女将軍が急に昏倒してしまったではないか!
リーゼロッテがほくそ笑む!
「このキノコはアタシのお手製栽培♪ UDCアースの同種菌『ホテイシメジ』等より数十倍キツい毒素持ちだよ。体質不問の強制アル中を齎すのさ……オブリビオンでも代謝する以上キノコの影響は及ぶからね?」
すかさずGMM/PR:DrLiLY-14019u マトリクス・メモリで『酒精の発生源』を構築し始めるリーゼロッテ。
「中枢神経抑制まで血中アルコール濃度を亢進させて……オヤスミ♡」
常人なら急死するレベルの急性アルコール中毒になった女将軍はしばらくは目を覚まさないだろう。
というか肝腎臓に甚大な被害が及んでいるに違いない。
この隙に箒星が動く。
「瑞獣さんたち、いまお助けます」
絡繰に括られている瑞獣たちをペロペロと舐め回し、摩擦抵抗力をゼロにする。
するとつるんっと拘束が外れていとも簡単に脱走が可能になったのだ。
「もしも戦闘に突入たら、溢れ出るお酒を炎と水と風の魔力でなんとかしようとしましたが、本当に戦闘を回避できましたね……」
驚く箒星は、荒事が発生せずにほっと安堵した。
そして再び奏でるは、女将軍への鎮魂曲。
「海でも飲まれるのでしょうね。程々に~」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
……用途申請、戦域内の非戦闘員の救出
もし、そこのお嬢様
貴女に見て頂きたい芸が御座います
彼女の酒杯に電脳禁忌剣の剣先を向け制限が解除されたUCを発動
素粒子干渉・操作能力で酒を複製、増産
この剣にて酒の複製は自由自在
『勿体ない』と飲めずにいた銘酒の数々…楽しむ良き機会ではありませんか?
お題は後程お伝えいたしますので、ささ、先ずは一献
相手が酒を楽しむ隙に、密かに瑞獣捕える檻の構成素材を素粒子干渉
花びらに変換して逃走を幇助
さて、お題ですが…
戦う覚悟無き者を戦場に連れ、己が力とする外法
それを為した貴女には骸の海への強制送還で如何でしょう
素粒子干渉で胃の腑の酒を全て真水に変換
弱体化した相手を剣で騙し討ち
トリテレイア・ゼロナイン(「誰かの為」の機械騎士・f04141)は冷静に事を運ぶ。
「……用途申請、戦域内の非戦闘員の救出」
ユーベルコード『銀河帝国未配備A式形相操作兵装(アレクシアウェポン・パーティカルドミネーション)』。
用途を指定した兵装を申請して具現化させる。
この兵装は威力に疑問を持たない限り無敵なのだ。
つまり、この場において瑞獣たちの救出の役目は十二分に果たしてくれるだろう。
それを悟られないようにトリテレイアは女将軍へ接近した。
「もし、そこのお嬢様。貴女に見て頂きたい芸が御座います」
「芸? どんなのどんなの~?」
盃を傾けながらワクワクする女将軍。
早速トリテレイアは“芸”を披露し始めた。
「では盃を失礼……電脳禁忌剣の剣先を向けて……」
すると、素粒子干渉・操作能力で酒を複製してみせた。
「これだけ? おねーさんの盃は無限にお酒が湧くのよぉ?」
不満そうな女将軍に、トリテレイアは告げた。
「この剣にて酒の複製は自由自在。しかもその種類まで指定できますよ」
「え、すごい!」
女将軍が食い付いた!
トリテレイアはセールスマンのように手練手管を発揮してゆく。
「つまり、『勿体ない』と飲めずにいた銘酒の数々……楽しむ良き機会ではありませんか? お代は後程お伝えいたしますので、ささ、先ずは一献」
「……ん! これ、いつものお酒と違う! 本当にお酒の銘柄別に複製できちゃうのね!」
これこそがユーベルコードで具現化・複製した兵器……女将軍に無敵の効果を発揮する兵器、お酒である!
「ささ、世界の銘酒を巡る酒宴を開催しましょう」
「いいわね~! どんどんやって頂戴♪」
こうして多種多様なお酒を堪能する女将軍の目を盗み、トリテレイアは密かに瑞獣捕える檻の構成素材を素粒子で干渉してゆく。
絡繰がはらはらと舞い散る桃の花びらへと変化すれば、自然と瑞獣たちは自然へ帰っていった。
(……上手くいきましたね。さて、あとはこちらの処理ですが……)
トリテレイアのお酌でぐでぐでになった女将軍を見下ろす彼は、その首筋に剣を添えて告げた。
「さて、お代ですが……」
「うんうん♪ いくら払えばいいのかしら~?」
「いえ、金銭は不要。戦う覚悟無き者を戦場に連れ、己が力とする外法。それを為した貴女には、骸の海への強制送還で如何でしょう?」
「ちょ……騙したのねぇ!?」
女将軍が大剣を手にする前に、トリテレイアの刃が彼女の首筋を切り裂く!
「かなり弱っているようですね? 動きが鈍ってますよ? ……騎士道には反する手口ですが、貴女如きには騙し討ちで十分です」
激痛でもんどり打つ女将軍をトリテレイアは冷徹に見下していた。
大成功
🔵🔵🔵
ティオレンシア・シーディア
いやまーたしかに実力そのものは相当なモノみたいだけど…ちょっと優先順位おかしくなぁい?
あたしとしては楽でいいけどさぁ…
はぁい、○宴会しに来たわよぉ。
サムエンの日本酒にアルダワのウイスキー、カクリヨの古酒…それからA&Wの「悪魔殺し」(参照シナリオid=10011 スピリタス系の劇物。なおこの女は水代わりにしてます)。色々用意したし、どんどんやってちょうだいな。
え?あたしも当然飲むけど?どーせあたし酔わないし。
あたしと飲み比べしたいならダースどころかグロス単位で並べ…てもふつーに勝ったわねぇ、そーいえば。
ガンガン飲ませてさっさと潰したら●扼殺起動、こっそり瑞獣さんたち解放してボコっちゃいましょ。
今までの猟兵の活躍をティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)はこっそり影から観察していた。
「いやまーたしかにあの立ち振舞いからして実力そのものは相当なモノみたいだけど……ちょっと優先順位おかしくなぁい? あたしとしては楽でいいけどさぁ……」
裏路地にあるBar『黒曜宮』のマスターにしてバーテンダーの彼女にとって、今回の任務はイージーすぎる内容だ。
とはいえ、要所を守る将軍がそれでいいのかとツッコミを入れてしまうティオレンシアでもあった。
「まぁいいわぁ。こちらは平常運行、いつもどおり行きましょ」
満を持して女将軍へ歩み寄るティオレンシア。
「はぁい、宴会しに来たわよぉ?」
「うぅ……そう言っておねーさんに酷いことするんでしょ? 猟兵って卑怯者よ!」
涙ぐむ女将軍は警戒している。
先程切り裂かれた首元は止血が済んでいるが傷跡は生々しいままだ。
ティオレンシアは彼女の警戒を解くため、店から持参した数々の銘酒を並べてゆく。
「サムライエンパイアの日本酒『将軍』にアルダワの蒸気文化が生み出した最高級ウイスキー、カクリヨファンタズムの親分もお勧めの古酒……それからアックス&ウィザーズの『悪魔殺し(デビル・スレイヤー)』よぉ」
「悪魔殺し(デビル・スレイヤー)?」
聞いたことのない銘柄の中、特にその銘柄に女将軍は首を傾げる。
ティオレンシアはとある依頼で飲んだ酒(という名称がおこがましいほどの純度を誇った工業エタノールのような劇物)を説明し始めた。
「……ってことで、他の人が飲むと後味が全然分からないどころか昏倒しちゃうのよぉ。本当に後味が甘くて香りがいいお酒なだけに、もったいないわぁ」
「で、そんなヤバいお酒をおねーさんに勧めるのね、あなた?」
「ええ、そうよぉ? 飲むわよねぇ?」
むしろ飲めと言わんばかりの圧力!
笑顔のように細く弧を描く目元から、暗殺者めいた冷徹な眼差しが女将軍を貫く。
……呑まなきゃ殺される!
「アッハイ! 飲むわ! 飲むに決まってるじゃなぁ~い! そんな珍しいお酒を呑まないなんてありえないわよぉ~!」
苦笑いを浮かべる女将軍は早速、『悪魔殺し』に挑戦!
試しにショットで一杯、ぐいっと飲み干した。
途端、口と喉が焼けただれたかのような錯覚が女将軍を苦しめる!
「~~~~っ!? こ、れ、は……! キッツイわぁ~!」
しかし耐える! 酒飲み妖仙の誇りにかけて耐える!
目が充血したり涙ぐんでいるけど、矜持に懸けて昏倒は免れた!
咳き込む女将軍を前に、ティオレンシアはグラスに並々と注いでストレートでかっぱかぱ飲み始めた。
「はぁ……やっぱりこのお酒、美味しいわぁ♪」
「……は? これをグラスで? ストレートで? 一気に? え、えぇ……?」
女将軍は目の前の猟兵の行動に理解が追い付かない。
劇物を飲んでシラフを保てる女、それがティオレンシア・シーディアという猟兵だ。この女、過去に酩酊という間隔を味わった覚えがなく、飲み比べでは全戦全勝! アックス&ウィザーズのとある酒場では、彼女が訪れると店の客がドン引きして黙り込むというレベルの酒豪なのだ。
「ほらぁ、色々用意したし、どんどんやってちょうだいな」
「え、ええ。一応確認なのだけど、あなたのそれは水じゃないわよねぇ?」
ティオレンシアはグラスに『悪魔殺し』を再び並々と注いでご満悦の様子。
「え? あたしも当然飲んでるけど? でもどーせあたし酔わないし」
「そんな馬鹿なぁ! オブリビオンでも酔っ払うのに、猟兵だからってそんなチートはないわよぉ!」
「そうかしらぁ? あたしと飲み比べしたいなら、ダースどころかグロス単位で並べ……てもふつーに勝ったわねぇ、そーいえば」
「チートは存在したのねぇ……」
酒飲み邪仙は意気消沈してしまった。
ティオレンシアはそんな彼女を励ますべく、異世界の酒を次々と勧めていった。
「あらあらぁ? そんな顔してたらお酒が不味くなるわよぉ? ほら飲みましょぉ?」
「うん……おねーさん、もう飲んじゃうから~っ!」
女将軍の自棄酒が始まる……!
こうして、昼夜問わず酒宴が続き……夜が明けた。
「Zzz……酒の呼吸、壱の型、ウワバミぃ~」
「そっちのデーモンスレイヤーじゃないんだけど……まぁいいわぁ。これがこの世で最期の酒宴だもの、気持ちよく寝かせてあげるわぁ」
半日飲み続けても意識はクリアで足元はぴんしゃんしているティオレンシア。
なんて恐ろしい肝機能なのだろうか!
そしてユーベルコード『扼殺(エクスペリエンス)』発動!
「……昔色々やらなきゃいけなかったのが、こんなとこで役立つなんてねぇ……」
彼女はユーベルコードの効果で余裕綽々と瑞獣たちの拘束を解き放つ。
全てを解き放った後、ティオレンシアは酔い潰れた女将軍へ愛銃オブシディアンの銃口をその頭に押し付けた。
「それじゃあ、お別れねぇ。あなた、この任務に向いてなかったわよぉ?」
ティオレンシアがトリガーを引き絞り、銃声が一発だけ南蛮門に轟いた。
かくして、南蛮門の守りはいなくなり、猟兵たちの戦いはいにしえの仙界『紫霄宮(しあいきゅう)』へなだれ込む。
張角の結界を破り、その首を討ち取るまで、戦え! 猟兵たち!
大成功
🔵🔵🔵