殲神封神大戦②〜舞い降りたるは黒き死羽
●嵐
空の一部が黒く染まる。
嵐かと見間違うソレは鳥の大群である
人が天災と呼び
恐れるその姿は鷲に似て、角を持つ
人喰いの鳥
名を、蠱雕(こちょう)という
その天災は群れをなし、
樊城の南蛮門より訪れる
●グリモアベースにて
「新年早々、封神武侠界にて戦端が開かれたのを知ってる人も多いと思う」
千早・鴉綺(武装機械・f02816)は集まった猟兵たちへ前置きし、自身の見た予兆を伝える。
「晋の皇帝「司馬炎」の軍勢が、樊城の南蛮門より押し寄せるオブリビオンの大群と決戦をしているんだが、この樊城の戦いに乱入し、司馬炎配下の兵士と協力して戦って欲しい」
向かってもらうのは……と地図の一点を示す。
「ここだ。現れる敵は蠱雕と呼ばれる鳥のような姿をしたオブリビオンだ。こいつらは極めて獰猛で人肉を好み、喰らう」。底なしの食欲で村一つを食い尽くすことも珍しくなく、民からは天災のように恐れられている。
「こいつらが間断なく襲ってくる上、戦闘中に人肉を喰らうことによって自己強化を行なったり、自身の飢餓心を増大させて大きくなったりと厄介な敵だ」
今回の敵は個々の強さは然程ではないが、大量に間断なく押し寄せて襲ってくる為、司馬炎配下の兵士達と連携し、長期戦に耐える必要がある。
「猟兵である君たちであれば油断することはないと思うが、何が起きるかわからないからな。
無事帰還までが皆への依頼だ。よろしく頼む」
そう締めくくり、鴉綺は転送の準備へと入った。
林言音
閲覧ありがとうございます、林言音と申します。
第一章、蠱雕との集団戦のみの戦争シナリオです。
転送される場所は既に司馬炎配下の兵士たちが戦闘を行なっている場所になりますが、広い場所なので、地形は特に気にせず戦えるようになっております。
また、オープニングでもお伝えしておりますが、プレイングボーナスとして【司馬炎の兵士達と協力し、なるべく長時間敵と戦う】がございます。
猟兵を信用していますので、猟兵より作戦指示があれば協力してくれますし、作戦がなくとも一緒に戦って欲しいと伝えれば一緒に戦ってくれます。
アドリブ、共闘についてNGの場合にのみプレイングに入力をお願いします。
それではよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『蠱雕』
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POW : 人喰い
戦闘中に食べた【人肉】の量と質に応じて【さらに狂暴化し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD : 強襲
【角】か【牙】か【爪】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : 飢餓増大
【飢餓】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
👑11
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尾守・夜野
人格内では腹黒で通ってる僕がいくよ
…今の僕らの肉が人肉と呼べる物なのか解らないけど
埋めてる部分のストック減らしたくないから試しはしないよ
「ごめんよ
バラけずにある程度固まっていてくれないかい?」
間隙なくくるのなら疲れも溜まる筈
僕一人で戦線なんて維持出来ないしね
UCで回復と共に強化を重ね、長時間立った方が楽になるようにしていこう
「この範囲にいればこの子が回復してくれるし、援護してくれるから」
さて、次の戦線に行かないとね
一息入れて駆け出そう
攻撃を喰らいそうな人がいれば入れ替わるように庇い
スキットルの中身を頭から被り囮になったりしながら
とにかく戦線を維持できるよう
戦えるようにサポートに回って駆け回るよ
●腹黒な墓守は守るために戦場を駆ける
尾守・夜野(墓守・f05352)は転送されると、すぐに黒い鳥で黒く染まる最前線を見つけ、駆け出した。
今の僕らの肉が人肉と呼べる物なのか解らないけど、試して埋めてる部分のストックを減らす、なんてことになるのは困るよね。
などと思考しつつ夜野は襲われている集団の一つへ辿り着く。そのままの勢いで数匹の鳥を斬り払い、戦う兵士たちへと夜野は声をかけた。
「ごめんよ、
バラけずにある程度固まっていてくれないかい?」
突然の声にも、兵士たちは視界の端で駆けてくる夜野を認識していたのか、さしたる混乱を起こすこともなく、各々声をかけつつ陣形を整えながら集まる。
『現と幻想をさまよえるものよ、死と再生の象徴よ。かの神に連なるモノよ。来たりて禍福となせ!焔の如く舞うがいい!』
夜野はある程度集まった周囲へと炎に揺らめく蝶の群れを召喚する。ひらひらと舞う蝶たちは襲いくる黒い鳥……蠱雕へと鱗粉による攻撃を行い、味方の兵士へと回復や強化を行なっていく。
「この範囲にいればこの子が回復してくれるし、援護してくれるから」
そう声をかけると、兵士達からありがとう!助かります!と声が上がる。
もちろん声かけをしつつも、攻撃の手を休めることはしない。
「そこ!」
間一髪。飛んでくる鳥に狙われた兵を視界に見つけ、夜野は入れ替わって庇うように間へ入り込む。
「くっ……!」
ぎりぎりで鳥を抑え込み斬り飛ばし、そのまま手に持ったスキットルを頭から被り、他の鳥を引きつけ、周りの兵士が戦いやすいようにと動いていく。
「僕一人で戦線維持なんて、出来ないしね」独りごち、視界の隅で他の場所へと駆け回る猟兵の姿を確認する。
「まだまだここからだよ、サポートするから倒れないようにね!」
そう、周りを鼓舞すると、次の戦線へと駆け出した。
大成功
🔵🔵🔵
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第二『静かなる者』霊力使いの武士
一人称:私 冷静沈着
武器:白雪林
さて、こういう場面ですと私の出番になりますね。
ええ…誰かの故郷であるこの世界を、守るためにも。
司馬炎殿の兵に『これから濃霧が発生しますが、邪魔にはならない。味方になる』ことを伝えまして。
UCを使用。…ええ、敵からは見えませんので。
そして、巨大になるということは、的が大きくなるということ。
しかも、よく見れば敵は近接しかなし。
…霧人形は動きを模倣します。武器もまた。ですから、存分に射かけましょう。
隙あれば、四天刀鍵での近接攻撃もしますよ。
防御は四天霊障による結界術にて。私以外の三人がやってます。
●四人が戦場に立つのは誰かの故郷を守るため
馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は離れた所に炎を纏う蝶が舞うのを確認し、別方向へと向かう。
その途中、「これから濃霧が発生しますが、邪魔にはならない。味方になる」。と司馬炎配下の兵たちへと伝えていく。
それを聞いた兵たちは、短く了承の意を義透へと返し、他の味方へと伝えていく。
『水に連なる現象は、我が領分』
義透はちょうど良い位置を見つけ、ユーベルコードを用い、霧を発生させた。
突如現れた、白く濃い霧へと蠱雕たちは惑わされ、場所によっては同士でぶつかり合ったりしている。
だが、それでも中にはなんとか持ち直し、近くの兵へと攻撃をしようと、巨大化し、襲い掛かろうとする蠱雕。
あわやというタイミングで、義透の白く雪のような長弓から力強く放たれた一筋の線……矢が、兵を喰らおうと口を開けた蠱雕の頭を打ち抜いた。
「皆さん、巨大になるということは、的が大きくなるということ。しかも、よく見れば敵は近接しかありません」
その言葉に、兵たちは陣形を立て直し、弓を扱う兵の攻撃を中心とするように戦闘を切り替えていく。
「霧人形は動きを模倣します。武器もまた。ですから、存分に射かけましょう」
四天霊障による結界術により、防御を固め、周りの兵達を鼓舞し、自身たちもまた攻撃に加わっていく。
冷静に戦場を把握し、時に蠱雕の隙をみつけては手にした鍵のような刃文がある打刀ー四天刀鍵にて、斬り捨てる。
まだまだ戦闘は続いていく。だが、猟兵である彼らが加わったことにより、兵たちは長期戦に耐えられる。と覚悟を決め直した。
大成功
🔵🔵🔵
ユニ・バンディッド
アドリブ歓迎
長期戦かー、いっぱいとれそう。あれこれデビキンで売り捌くためにも。ボクはボクの仕事を。
ボクは自慢の視力と素早さで敵と仲間達の動きを盗み、回避や連携に繋げていくよ。
【スローイング・ペイン】で司馬炎の兵士達の「負傷」を盗み、恐怖などの「心の傷」もみんなくるめて針水晶玉に変換排出。これでまだまだ戦えるね!。
針水晶玉は錬成したダガーに埋め込んでダガー強化。敵の角・牙・爪を優先的に狙って支援投擲していくよ。
隙を見て、敵の落とした角・牙・爪に人肉も盗んで収納の魔術カードの中へ詰め込んでくね!。だって、ボクはあくまで盗賊だもん。盗めるものは盗んでおかないとね!。
●贋作の悪魔は戦場を駆け巡る
「長期戦かー、いっぱいとれそう」
つぶやくが早いか、戦場に着くやいなや、自慢の素早さでユニ・バンディッド(贋作の悪魔・f31473)は戦場を駆けていく。
「おっと!そこだ!!」
ユニは自慢の視力で鳥ー蠱雕が一際固まっているところを見つけ、駆け寄り、ダガーを投げて散らす。
『――祀り上げられた泥棒猫、偽物聖女の受難。魔傷の鉱脈。橙金色の針。水晶の帳。みんなくるめて、痛いの痛いのとんでいけ』
ユニは集られかけていた兵たちの傷……身体だけで無く、心についた傷をもくるくるとくるめとり、針水晶玉へと変え、排出。そのまま錬成したダガーへと埋め込んでいく。
「大丈夫?大丈夫だね!」
動けるようになった兵たちの怪我の程度を確認し、よし!とばかりに声をかける。
「これでまだまだ戦えるね!」
はい!ええ!などの声を後にし、次の蠱雕が固まっている場所へと足を向ける。
「大量、大量!」
戦場を駆け巡り、蠱雕が固まっているところを見つけては兵たちへの支援投擲をしながら、蠱雕の落とした角・牙・爪などを盗んで収納の魔術カードの中へ詰め込んでいく。
そう、ユニはあくまでも盗賊なのである。盗めるものは盗む。
「あれこれデビキンで売り捌くためにも。ボクはボクの仕事を」しなきゃね♪と呟きながらも、兵たちの傷を盗み、蠱雕たちの落としたものを盗み。そうしてユニは戦場を駆け巡っていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
シリルーン・アーンスランド
赴きたく存じます。
このような所業を許してはなりませぬ。
幸いわたくしには強力な力、猟兵のそれがございますれば。
「此度の戦にも勝利を。護って見せます」
「猟兵のシリルーンと申します!お味方に参りました!」
礼儀も抜き急ぎ詠唱を。
UCさまよえる舵輪を起動いたします。
「この雨はお味方を癒します!敵には攻撃を!」
声を上げて伝達し皆様の力となりますよう努めますわ。
お後はずっと舵輪の皆様からお力頂き、決して切らさぬ
よう致します。
「わたくしの力は無限!弱ったやつばらを優先し
どうぞ、後顧の憂いなくお闘いあそばしませ!」
勝利の暁には皆様と喜び、笑顔で。
「皆さまのお働き、お見事でございました」
今度こそ、優雅に一礼を。
●護の貴人は優しき風の如く
「此度の戦にも勝利を。護って見せます」
転送され、戦場が目に入ったシリルーン・アーンスランド(最強笑顔の護り風・f35374)は、幾度となく抱いた想いを再び固く誓い、走り出す。
辿り着いた先では、傷つき、互いに声を掛け合いながらも戦う兵たちがいた。
「猟兵のシリルーンと申します!お味方に参りました!」。このような所業を許してはなりませぬ。
シリルーンは予想以上の惨状に急ぎ詠唱を紡ぐ。
『お力お貸し下さいませ、舵輪に眠る皆々様…どうか我らに優しき癒しを、そして敵撃つ鋭き刃を!』
掲げた指の先から朧げに、だがしっかりと廻る舵輪から優しき銀の雨が辺り一面へと降り注ぎ、傷ついた兵達を癒していく。
「この雨はお味方を癒します!敵には攻撃を!」
シリルーンの透き通る声が届くと、兵たちの中から安堵の声が聞こえ、再び立ち上がる兵たちが武器を構え、陣形を整えていく。
「わたくしの力は無限!弱ったやつばらを優先し
どうぞ、後顧の憂いなくお闘いあそばしませ!」
兵たちを鼓舞するように声をかけ、自身は降り注ぐ銀の雨が途切れぬ様、舵輪に眠る優しき者たちの気配を感じながら、大地を踏み締め、いくらか減ってきた鳥の群れをしっかりと見据えるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
儀水・芽亜
これはまた、血で血を洗う修羅の巷。
いいでしょう。返り血に染まり、己が血を流す覚悟は疾うに出来ています。
「全力魔法」「結界術」「オーラ防御」夢の「属性攻撃」「範囲攻撃」「精神攻撃」で鴇色のサイコフィールドを展開。
蠱雕には強烈な睡魔を与え動き鈍らせ、その間にアリアデバイスとインカムを通じ、晋の兵達に癒しをもたらし、「集団戦闘」の戦闘教義に則った指示を出します。
出来るだけ私の張った結界内で戦ってもらいましょう。
相手は空を飛ぶとはいえ、遠距離攻撃の類は無い様子。それなら、サイコフィールドに飛び込んできては寝落ちするのが道理。
寝こけた蠱雕へのとどめを皆様お願いいたします。私もこの裁断鋏で始末をつけます。
●希望の夢へと駆けていく
儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)は、戦場を一望し、自身の結界を効果的に展開できる場所へと駆け出していく。
これはまた、血で血を洗う修羅の巷。
いいでしょう。返り血に染まり、己が血を流す覚悟は疾うに出来ています。
芽亜は、目標地点に辿り着くと同時に鴇色に淡く輝く結界ーサイコフィールドを展開する。
「皆さん、援護に参りました。
今から猟兵である私の展開した、結界の中にて戦闘をお願いします」
この結界に入った味方には癒しを、蠱雕へは強力な睡魔が与えられることなどを蒸気機関式スピーカーーアリアデバイス『ムジカ・マキナ』とインカム『夢+夜』を通じ周猟兵へと語りかけ、作戦を伝えていく。そんな間にも蠱雕は人肉を目指し滑空してくる。
だが蠱雕は結界へと入った瞬間から、ふらっと重力に導かれる様に落ちる。
空を飛んでいるとはいえ、遠距離攻撃を持っていない鳥であれば、そのまま向かってくるしかなく、そのまま寝落ちてくるのも必然である。
斬、とばかりに裁断鋏『Gemeinde』を用いて芽亜自身が一匹の蠱雕の首を切り取った。
ソレを確認した兵たちは、陣形を崩さぬ様にしながら、芽亜に続くかの様に舞い落ちてくる蠱雕たちへ確実に止めを刺していくのであった。
「長期戦ですが、気をしっかり持っていきましょう」
黒く染まっていた空もだんだん青空が広がってきているのを確認し、芽亜は再び蠱雕たちへと鋏を振るうのであった。
大成功
🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
此度の世界襲う災い祓う為、騎士として戦うに否やは無し
緒戦を勝利で迎えましょう
相手は翼持つ怪鳥、弓兵の働きがこの戦場の趨勢を左右するでしょう
幾つか私の指揮下に入って頂きます
大盾をUCで花弁型の浮遊兵器に変換
弓兵隊を100m以上カバーするように空中に配置
空中より迫る蠱雕達の強襲に対し花弁を支点に兵士達をかばうエネルギーバリアを展開
弓で射貫くに丁度良き距離で攻撃の波を押し止め
直ぐに光の壁を解除します
速度を殺された相手、焦ることはありません
引き絞って……放て!
生き延びた怪鳥は、頭部、肩部の格納銃器の乱れ撃ちで残敵処理
脚部スラスターの推力移動で戦場を駆け
接近されれば大盾と剣で排除
兵士達の損耗を抑えます
●守護の名を冠する機械騎士は誰かの為に
トリテレイア・ゼロナイン(「誰かの為」の機械騎士・f04141)は戦場に着くと、弓兵を中心に構成された部隊を率いて、蠱雕が多く集まる戦端へ向かった。
「相手は翼持つ怪鳥、あなた方弓兵の働きがこの戦場の趨勢を左右するでしょう!」
兵たちを鼓舞しながらトリテレイアは駆け、目的地点へと到達する。
『この鋼の花弁の護り、易々と貫けると思わぬことです』
兵たちの陣形を整え、トリテレイアの装備がブローディアの花弁の形へと変形し、無数の花びらとなり戦場へと舞う。その無数の花びらを起点として形成された光の壁は兵たちを空より迫りくる蠱雕から守る。
蠱雕が光の壁へ到達し、勢いが殺された瞬間、トリテレイアは光の壁を解除する。
「速度を殺された相手、焦ることはありません。
引き絞って……放て!」
声と共に兵たちからの矢が雨となり蠱雕たちへと降り注ぐ。それは数多の蠱雕を射落とすが、やはり数匹は取りこぼしてしまう。トリテレイアは頭部、肩部の格納銃器の乱れ撃ちにて残敵処理を行なっていく。
その隙を縫うように舞い落ちた蠱雕が、近くの兵へと襲い掛かろうとする。その刹那、スラスター移動にて駆けてきたトリテレイアの大盾がその牙を食い止め、反対の腕から振り下ろされる剣によって、溢れた●守護の名を冠する機械騎士は誰かの為に
トリテレイア・ゼロナイン(「誰かの為」の機械騎士・f04141)は戦場に着くと、弓兵を中心に構成された部隊を率いて、蠱雕が多く集まる戦端へ向かった。
「相手は翼持つ怪鳥、あなた方弓兵の働きがこの戦場の趨勢を左右するでしょう!」
兵たちを鼓舞しながらトリテレイアは駆け、目的地点へと到達する。
『この鋼の花弁の護り、易々と貫けると思わぬことです』
兵たちの陣形を整え、トリテレイアの装備がブローディアの花弁の形へと変形し、無数の花びらとなり戦場へと舞う。その無数の花びらを起点として形成された光の壁は兵たちを空より迫りくる蠱雕から守る。
蠱雕が光の壁へ到達し、勢いが殺された瞬間、トリテレイアは光の壁を解除する。
「速度を殺された相手、焦ることはありません。
引き絞って……放て!」
声と共に兵たちからの矢が雨となり蠱雕たちへと降り注ぐ。それは数多の蠱雕を射落とすが、やはり数匹は取りこぼしてしまう。トリテレイアは頭部、肩部の格納銃器の乱れ撃ちにて残敵処理を行なっていく。
その隙を縫うように舞い落ちた蠱雕が、近くの兵へと襲い掛かろうとする。その刹那、スラスター移動にて駆けてきたトリテレイアの大盾がその牙を食い止め、反対の腕から振り下ろされる剣によって、溢れた蠱雕は殲滅された。
「再度展開します、構えて!」
間隙なく迫り来る蠱雕。だが、その背後に見える空は黒い雲よりも青い空が広がり始めていた。
●戦場を駆ける猟兵たち
「大丈夫、後少しだよ!」
スキットルを手に倒れかけた兵へと腕を伸ばし、引き寄せる。
「「させません」」
迫り来る蠱雕との間へ鴇色の結界が展開され、濃霧が広がっていき、鋏によりその頭が切り落とされる。
「その角いただき!」
隙を塗って奪い取り、針水晶玉が続けて訪れる蠱雕へと向かう。
「放て!」
降り注ぐ矢、斬り払う剣閃。その矢の雨が止んだ時。
そこには澄んだ青空が広がっていた。
誰からともなく勝利の声が上がり、近くの者たちと喜び合う。
「皆さまのお働き、お見事でございました」。
労いの言葉と共に一礼し、猟兵たちは次の戦場へと駆けていくのであった。
大成功
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