6
殲神封神大戦④〜奸吏駆逐戦

#封神武侠界 #殲神封神大戦 #殲神封神大戦④


●驕慢の狩り
「うははははは! 死ね死ね死ねーい!」
 絶え間なく響く銃声と、愉悦と脂にまみれた締まりのない男達の笑い声が、大都市に響き渡る。
 逃げ惑う人々に銃口を向けているのは、不必要なまでに高級な衣服を身に纏う官吏と思しき悪党達だ。手に携えた不似合いな銃器は、違う文化圏からもたらされたものだろうと一目でわかる。
「ははは愉快愉快。民をいたぶるのはたまりませんなぁ」
「銃とはなんと便利なものよ。しかし……おうっ! ううむ、この反動がなかなか手強い……」
「しかもちっとも当たらんのう。……のう、そこな家屋よ。北の壁がずいぶんと傷んでおるではないか。崩して道を塞いでくれれば、最高級建材を使って改修してやっても良いのじゃがのう?」
 たちまちひとりでに崩れ落ちた壁に行く手を塞がれた人々は、機関銃によって容赦なく蜂の巣にされる。
「これこれ待たぬか、小民どもよ。お前たちが一生をかけても口にできぬ馳走を儂らが振る舞ってやろうというのだぞ?」
 どこからともなく現れ空中にぷかぷか浮かぶ豪華料理の数々。その香りの不気味な強制力によって突如異常に動きを鈍らせる人々の背を、下手な鉄砲が数で制圧していく。
「ええい、じゃじゃ馬め! 最高級の弾丸を食わせてやるから、貧民の薄い家屋など貫いて隠れている者も根こそぎ撃ち殺せいッ!」
 機銃の連射が、辺りの物陰に隠れていた人々を驚くべき精度で撃ち抜いていく。
「よいよい、これはよい」
「狩り日和じゃのう。ほーっほっほっほ!」
 邪悪極まる狩りは、いつまでも続く。
 破壊が大都市をまるごと食い尽くすか、猟兵の手によって奸臣どもが一人残らず斃されるまで。

●グリモアベース:ゲネ
「封神武侠界にて『殲神封神大戦』の火蓋が切られた! まずは南方『香港租界』より押し寄せるコンキスタドールの大群を抑えなければならない!」
 ゲネ・ストレイ(フリーダムダイバー・f14843)は最初の侵攻で戦火を上げる都市と、卑しい顔をした大量の奸臣達の姿をホロモニターに映し出した。
 人界南部有数の大都市で、コンキスタドール由来の武装を身につけた大量の下級オブリビオンが暴れまわっている。
 その名も『私服を肥やす奸臣達』。
「こいつらの身体能力自体はゴミだが、それを補ってあまりある量の銃火器と変わった能力を持っている。見た目の間抜けさで油断すると痛い目見るぞ」
 奸臣達は他者の欲望を刺激するのが無駄に上手い。生物はもちろんのこと、意思の有無も怪しい無機物や自然現象に至るまで、欲望を刺激されて奸臣達に利用されてしまうだろう。
 突然豪勢な食事を供し始めたら要注意。その食事を楽しんでいない任意の対象全ての行動速度を、強制的に五分の一にまで鈍らせてくる。
 さらに溜め込んでいる財力を代償に、叶う限りの困難は即座に実現してしまうという。
「かなり高度な銃撃戦になる。敵のでたらめな能力への対応を考えつつ、こちらも遠距離攻撃で敵の射撃・砲撃に対抗するのが肝要だな」
 モニターが反転し、転送術式の白い輝きに塗りつぶされていく視界の中で、ゲネの声が鼓膜を貫く。
「この撃ち合いを制し、欲に腐りきった畜生どもを駆逐してやれ! ──さあ、『殲神封神大戦』開戦だッ!」


そらばる
 封神武侠界『殲神封神大戦』長沙銃撃戦。
 都市を襲う残酷な奸臣達との撃ち合いを制しましょう!

●プレイングボーナス
 このシナリオでは、特別なプレイングボーナスが発生します。
=============================
プレイングボーナス……敵の射撃や砲撃に遠距離攻撃で対抗する。
=============================
 上記に基づく行動をすると有利になります。

●集団戦『私服を肥やす奸臣達』
 コンキスタドールの銃や大砲などで攻撃してきます。
 身体能力は限りなく低いですが、各種能力と数の多さに物を言わせて射撃してくるので結構厄介です。

 執筆の進捗やプレイング締め切りなどは、マスターの自己紹介ページで呟いております。目安にどうぞ。
 それでは、皆さんの自由なプレイングをお待ちしています!
76




第1章 集団戦 『私服を肥やす奸臣達』

POW   :    御馳走を食わせるから…み、見逃してくれぇ…!
【今までに口にしてきた豪勢な食事】を給仕している間、戦場にいる今までに口にしてきた豪勢な食事を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
SPD   :    金なら幾らでもやる!だから頼む命だけは!
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【不正により懐に蓄えてきた財産】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
WIZ   :    協力すればどんな願いも叶える!儂の命だけでも…!
【自身を助けたくなるような魅力的な条件】が命中した生命体・無機物・自然現象は、レベル秒間、無意識に友好的な行動を行う(抵抗は可能)。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​
アスカ・ユークレース
馬鹿に権力と金を持たせて武装させたら大馬鹿者が出来るのね、勉強になったわ。ぶち倒す。

まずはあいさつがわりにUC、その銃を全て破壊させて貰う

情報収集を基に瞬間思考にて導きだした相手の動きに合わせドローンを配置、ドローンを囮に相手を誘導。釣られたところを騙し討ち。

頃合いを見て再びUC、今度は武器ではなく本体を狙い鎧砕きの攻撃。足りなければ爆撃する誘導弾で倒すまで追跡しつくすわ。

そんなお金なんて要らない、欲しいのは貴方の命。

アドリブ絡み歓迎



●釣られる大馬鹿者
「馬鹿に権力と金を持たせて武装させたら大馬鹿者が出来るのね、勉強になったわ。ぶち倒す」
 形ばかりの関心と本物の殺意を滑らかに繋げて、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)は即座にユーベルコードを展開した。
「まずはあいさつがわりに……その銃を全て破壊させて貰う」
 ピストル式機械弩から放たれた弾幕が、音を抜き去って一帯を駆け巡った。その速度と立体的な複雑な軌道が奸臣達の動体視力に捉えられるはずもなく、瞬きのうちにめぼしい銃火器が破壊し尽くされた。
「んにゃにぃ!?」
「この銃も、あっちの砲台も……えぇい金ならいくらでもある、さっさと修復せんかっ!」
 不正で貯め込んだ財力ならば修理も造作ない、と奸臣達は銃器の強制復元に取り掛かる。
 が、その手元を狂わせるように虫の羽音に似た飛行音を立てて、機械的な物体がこれみよがしにちらちら飛び交い始めた。ドローンだ。
「なんじゃぁ、ありゃ」
「ぬう、もしや敵かっ!?」
「よくも儂らの銃を壊しよって! 皆の者、撃ち落とせ撃ち落とせーっ!」
 復元し終えた銃でドローンを狙う奸臣達。しかしアスカの瞬間思考によって配置されたドローン達は、巧みに弾丸を回避し、あざ笑う動きで逃げていく。
 頭に血を昇らせた奸臣達がすかさずそれを追う。……誘導されているとも気づかずに。
「袋小路じゃと!? し、しまっ──」
「遅い」
 奸臣の視線の通らぬ視界外で落とされたアスカの呟きは、マッハを超える弾丸となって奸臣達に襲いかかった。纏った武装も無駄に分厚い高級服も、あらゆる角度から容赦なく突き破られ、次々に倒れていく奸臣達。
 仲間達の身体を盾になんとか生き残った一人は、腰を抜かしながらドローンへと必死に金袋を差し出す。
「ひぃぃぃっ! 金ならやる、だから、だから、たしゅけ……」
「そんなお金なんて要らない、欲しいのは貴方の命」
 逃げ出そうとする生き残りの背を疾駆した誘導弾が追い、派手な爆発で場の奸臣を一人残らず巻き込み吹き飛ばした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大豪傑・麗刃
「剣はカネよりも強し」
ンッン~
名言だね
これは

相手の武器は銃らしい。銃の射程は知らないが、わたしのユベコの射程距離はレベルの二乗m

115×115=13225

約13km。こんなに届く銃はないだろう。まあ視界の届く範囲じゃなきゃダメなのだが、そこはゴーグルで視力のばすことでカバー。でサムライブレイドを構え、相手から見えない場所から一方的にスナイプする。相手はカネで解決するらしいが、撃たれたのがわからなければカネの使いようもあるまい。それでも使われるならカネがなくなるまで撃つのみ。大砲なら届くかもだが砲弾をスナイプ。やっぱり剣はカネよりも強いのだ。
くらえ!秘技……月牙!!(中国ぽい世界なので中国語で)



●剣はカネよりも強し
「『剣はカネよりも強し』。ンッン~名言だねこれは」
 戦場から遠く離れた高台で、大豪傑・麗刃(23歳児・f01156)は奇妙な格言をご機嫌で嘯いた。
「相手の武器は銃らしい。銃の射程は知らないが、わたしの射程距離はレベルの二乗m」
 115×115=13225。
 弾き出した解答に、麗刃はニヤリと笑う。
 約13km。これほどの射程距離を実現する銃器はここにはないだろう。
 ゴーグルを下ろし、遥か彼方の街中で暴れまわる奸臣達の姿を視認する。サムライブレイドを構えて精神統一。
「……撃たれたのがわからなければカネの使いようもあるまい!」
 刃を振り抜いた瞬間、三日月型の衝撃波が駆け抜けた。13kmの距離を、一切ぶれず過たずに。
「うはははは愉快愉か──ッ?」
 調子に乗って銃を乱射していた奸臣の一人の首が、スパンッ、と小気味良く飛んだ。
「な、なんじゃ何が起こった──ぐぁっ!」
「ひぃぃ、いきなり倒れよったぁ……!」
「刀傷……? どこぞに刺客が紛れ込んでおるのか!?」
「ぬぬぅ……おいこら銃よ! 刺客にとっておきの一発を見舞えぃ! ──ぬぁぁぁぐふぅ!?」
 命じた奸臣の手の中で拳銃がたちまち膨れ上がるように体積を増し、持ち主を押し潰しながら瞬く間に長大な砲台へと姿を変えて、自動的に砲撃を開始した。
 つまりそれだけの強化をしてやっと届く離れた距離、それも砲弾の飛んだ方向に刺客がいるのだと、奸臣達に露呈したことになる。
「なんと有能な。使い手があのザマでも、カネの力とは侮れんな。──ならばカネが尽きるまで撃つのみ!」
 麗刃は迷いなく刃を振り抜き、衝撃波で正面から砲弾を撃ち落とした。
 もちろんこれでは済まさない。中空をもくもくと汚す爆煙を割って、三日月型の衝撃波が次々に奸臣達に降り注ぐ。奸臣達も砲撃で応戦するが、砲弾はことごとく斬り捨てられ、麗刃の連撃の速さには追いつかない。
 やっぱり剣はカネよりも強いのだ。
「くらえ! 秘技……月牙!!」
 中華な言い回しと洒落込んで、特大の一撃が振り下ろされる。
 ひときわ激しい轟音と爆発が、カネにまみれた奸臣達の汚い絶叫をかき消した。

成功 🔵​🔵​🔴​

木霊・ウタ
過去の化身に命を奪われて堪るか
未来は一つ一つの命が創りあげていくもの
未来は命の重みだ
皆を守り抜くぜ

敵の攻撃や弾丸から人々を身を挺して庇う

で受けた傷から炎が噴き出す
それを纏わせた焔摩天を振るえば
剣風は紅蓮の嵐となって吹き荒れて
奸臣や
その得物の銃や弾丸、
そして食事や財産を焼却し灰に変える

ん?勿論楽しんでるぜ
腐りきった奴らの豪勢な食事を燃やし尽くすってのは
本当楽しいよな(ニヤリ

…あんたらも生前は民のためを思う有能な官吏だったのかもな
歪んじまって可哀そうに
今、海へと還してやる
紅蓮に抱かれて眠れ

事後
犠牲者や奸臣らへ鎮魂曲
安らかに



●焼却すべきもの
 銃声、砲撃、高笑い、悲鳴。
 耳を塞ぎたくなるような騒音の中心部を目指して、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)は走る。
「過去の化身に命を奪われて堪るか。未来は一つ一つの命が創りあげていくもの。未来は命の重みだ」
 路地を抜け、拓けた視界に飛び込んできたのは、嫌らしい笑みと銃口を突きつけられて怯える、小さな子供。
 引き金が引かれる瞬間、ウタは躊躇なく射線上へと飛び出した。
「皆を守り抜くぜ」
 ウタは子供を横抱きに掻っ攫い、弾幕の中を疾風の如く突っ切った。道中でさらに一人二人と拾い上げ、うずくまって動けない女性のそばに拾ってきた子供達を素早く置き、彼らの前で身を挺して仁王立ちになった。
 大剣を盾にして致命傷は避けつつも、手足を銃弾がかすめた跡が灼熱する。それは痛みだけではない。裂傷から噴き出す地獄の炎の熱だ。
「なっ、なんじゃぁ貴様……!?」
 予期せぬ闖入者に、奸臣の一人が反射的に豪勢な料理を召喚しようとした瞬間、それらは形になる前に消し炭と化した。周囲を飛び交う銃弾も、奸臣達の銃器もなにもかも、ウタの紅蓮の炎が消し飛ばしたのだ。
「熱っちゃーーーッ!! 銃がっ、儂の指がぁぁ……」
「うぬぅ、底辺の小民の分際で儂の料理を楽しまぬとは生意気な!」
「ん? 勿論楽しんでるぜ」
 ウタは振り抜いた焔摩天を構え直しながら、ニヤリと笑う。
「腐りきった奴らの豪勢な食事を燃やし尽くすってのは、本当楽しいよな」
「──ッッ貴様ァ!!」
 灰になった銃器を財力で強制復元し、殺意の銃口をウタに向ける奸臣達。
「……あんたらも生前は民のためを思う有能な官吏だったのかもな。歪んじまって可哀そうに。今、海へと還してやる」
 助けた人々の気配が背後に遠ざかっていくのを確かめながら、ウタは再度、傷口から噴き出す炎を大剣に纏わせた。
「紅蓮に抱かれて眠れ」
 渾身の力で振り下ろした大剣が巻き起こす剣風は、紅蓮の嵐となって吹き荒れる。銃も、砲も、料理も、奸臣も、その財産も。全てを呑み込んで焼却し、灰へと返す。
「安らかに」
 渦巻く業火を背に、鎮魂曲が静かに鳴り響いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

楊・美帆
こういう悪いヤツらにはお灸を据えてやらないとネ!町のみんなは逃げて!あとはボクたちに任せてヨ!

【オーラ防御】で銃弾に耐えるけど集中砲火されると前に進むのもままならない。
ウーン、遠くからチマチマ撃ってくるのが面倒だネェ。……そうだ!
その辺の木片に【呪炎殺】をかけて僵尸の膂力でぶん投げる!家の残骸があったからどんどん投げるヨー。
密集してるとアブナイよー?その炎、消えないからサ!

えっ、命乞いするのかい?ウーン……。お金、職位、食べもの……どれもピンとこないヤ!やっぱり成敗するネ!



●青炎騒動
 街のあらゆる道を瓦礫で塞がれ、人々は退路を見失っていた。
「どうなってるの、これじゃまるで迷路よ!」
「早く逃げないと……ああ、追ってくる……!」
 万事休す。絶望に支配されかけたその時。
 突如として轟音とともに瓦礫の一部が吹き飛んだ。もうもうとした煙を割って現れたのは、悠々とこちらへ歩いてくる奸臣達をまっすぐ見据える楊・美帆(デッドハンド・f33513)である。
「こういう悪いヤツらにはお灸を据えてやらないとネ! 町のみんなは逃げて! あとはボクたちに任せてヨ!」
 人々は歓喜に震え、短い感謝の言葉を置いて美帆が作った退路へと速やかに避難していった。
「おっほっほ、逃がすものかよぉ!」
 逃げる人々の背を奸臣達の弾丸が追いかける。
 美帆はその射線に立ち、厚めに張ったオーラの膜で耐えるが、あまりの集中砲火に前に進むのもままならない。
「ウーン、遠くからチマチマ撃ってくるのが面倒だネェ。……そうだ!」
 美帆は足元に転がっている木片を青い炎に包み込むと、僵尸ならではの強靭な膂力でぶん投げた。
 剛速で直進する投擲物に、ひぃっ、と身をすくめる奸臣達。が、燃える木片は誰に的中することなく、近くの民家の残骸に突き刺さっただけだった。
「な、なんじゃ虚仮威しかえ。脅かしおっ──てぇぇぇっ!?」
 安堵もつかの間、間近に上がった爆発に吹き飛ばされる奸臣一名。瓦礫に燃え移った青い炎が、奸臣の傍らにあった砲台を引火させ、爆発を引き起こしたのである。
「密集してるとアブナイよー? その炎、消えないからサ!」
 慌てふためく奸臣達へ、次から次へとポイポイ呪炎を投げ入れていく美帆。炎は瞬く間に周囲に延焼し、財力を使って必死に鎮火を試みる奸臣達をあざ笑うかのように呑み込んでいく。
「たたっ、たっ、たぁすけてくれぇぇぇぇ!」
「金ならいくらでもやる! 冠位をくれてやってもいい! それとも贅を尽くした晩餐が望みかの!?」
「えっ、命乞いするのかい? ウーン……。お金、職位、食べもの……どれもピンとこないヤ! やっぱり成敗するネ!」
 かくて青い炎はやむことなく敵陣に投げ込まれ、銃器や火薬の誘爆が汚い花火を打ち上げるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーオ・ヘクスマキナ
ははぁ、コレは厄介だなぁ
けど、逃げるつもりも見逃すつもりも無い。その手に持つ銃口(きょうい)、自分に向けられる事の恐ろしさを知ってもらおうか

初手でUCを発動
召喚した町で上空に上がりつつ、入れ替わりに赤頭巾さんの分霊兵を投下
その数、総計490
3桁もの散弾の弾幕と使役される鼠達の大群で以て、町の人達に手を出す暇が無くなるほどの「数」で圧殺する

自身は町の縁から地上の状況を分霊兵制御に集中している赤頭巾さんに報告。また、脅威である大砲持ちをライフルで積極的に攻撃

あぁ、無駄だよ。お前達を見逃し助ける事に、一切の魅力は感じない
欲しいのは「お前達のような連中に普通の人が脅かされないで済む」状況だからね



●数は全てを制す
「ははぁ、コレは厄介だなぁ」
 遠目に見える奸臣達の実に嫌らしい能力に、リーオ・ヘクスマキナ(魅入られた約束履行者・f04190)は軽く嘆息した。
「けど、逃げるつもりも見逃すつもりも無い。その手に持つ銃口(きょうい)、自分に向けられる事の恐ろしさを知ってもらおうか」
 敵に視認される前に、リーオはユーベルコードを解放した。
 たちまち顕現した小さな町は、リーオを乗せて都市の上空へと舞い上がった。それに合わせて入れ替わるように投下される赤頭巾さん分霊兵達。
 その数、総計490。
 三桁もの全個体が散弾銃で武装し、鼠達を使役する。その結果もたらされるものとは……
「ぬ、何事──ひぐっ」
 先触れの気配に気づいた奸臣は、異変を確かめる暇なく散弾に蜂の巣にされ、
「どこの軍隊じゃ……!?」
「鼠! 鼠が……あぎゃああぁぁ!?」
 遅れて侵攻に気づいた奸臣達も、能力を行使する猶予など与えられず、大量の弾幕と鼠の大群に飲み込まれていく。
 ……すなわち、「数」による圧殺である。
 リーオはその様子を上空の町の縁から見下ろし、地上の状況を逐一分霊兵制御担当の赤頭巾さんに報告していた。
 ライフルのスコープ越しに、金袋を縫い合わせた白旗を振る奸臣の一人を見つけ、リーオは目を細める。
「あぁ、無駄だよ。お前達を見逃し助ける事に、一切の魅力は感じない」
 銃口をずらし、照準を白旗の後方へ。
「欲しいのは「お前達のような連中に普通の人が脅かされないで済む」状況だからね」
 なんの躊躇もなく、引き金を引く。
 白旗を掲げる奸臣が分霊兵の弾幕に沈むのと、その後方に隠れていた大砲持ちがライフルの一撃に頭を撃ち抜かれたのは、同時だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴァシリッサ・フロレスク
先ずは街を一望し情報収集
鐘楼でも何処でも、一等に高い特等席を見定め陣取る
おッと?先客がいりゃ、ソイツは運がイイ
怪力で組伏せ、一足お先にノインテーターで御歳魂を呉れてやる

过年好♪――冥途の駄賃だ、受け取りナ

さて、こッからはボーナスゲームだ♪
豆鉄砲の反撃なぞ見切りつつ、ディヤーヴォルの.50calで相手の射程外からスナイパーを気取ッて蹂躙

哈哈哈♪
手前ェらのそりゃァ“鞭炮《ばくちく》”かい?目出度いねェ
御行儀イイ子にゃたンまり“紅包”をプレゼントだ

さて、そろそろ飽きたね
余興はこンなモンにしとくか

敵のひょろダマに当たったフリでもして、オマケに無様に転げ落ちたテイで騙し討ち

“仮痴不癲”、ッてね♪

落下中に軻遇突智・弐心を抜刀
UC【一隻眼狼・裏鬼門】発動

さ、お次は“躲猫猫《かくれんぼ》”だ

UCによる超高速機動を以て、狙撃を嫌って物陰に潜む奴等へ次々と死角から切り込み、密集した連中を斬捨て、串刺し、柄の拳銃で零距離射撃を見舞い、狩ってゆく

嗷嗷《がぅがぅ》♪
…ほぅら♪ぼやぼやしてッと虎に喰われッちまうよ?



●狩り
 ヴァシリッサ・フロレスク(浄火の血胤(自称)・f09894)は都市を一望しながら探していた。この街で一等高い場所、自分に相応しい特等席を。
 やがてこれと見定めたのは、群を抜いて背の高い、火事見台を兼ねた鐘楼だった。
「……おッと? 先客か、ソイツは運がイイ」
 鐘楼の上から地上へとでたらめな砲撃を連発している敵影を認め、ヴァシリッサは不敵な笑みを浮かべて鐘楼を一気に踏破した。
「ハハハハハッ儂にひれ伏せ愚民ども──んごほぉッ!?」
 背後から問答無用で組み伏せられた奸臣は、顔面から鐘楼の床に沈んだ。
 ヴァシリッサは怪力で奸臣を押さえつけたまま、その後頭部にNeuntöteの銃口を突きつけた。
「过年好♪ ──冥途の駄賃だ、受け取りナ」
 ひと足お先に御歳魂を呉れてやる、とばかりに自動拳銃の乾いた発砲音が奸臣の頭蓋を貫いた。
 かくして特等席に陣取れば、あとはもうこちらのもの。
「さて、こッからはボーナスゲームだ♪」
 肩に下げたДьявол-дваを構えてスナイパー気取りで引き金を引けば、地上で調子に乗っている奸臣の身体から、ぱっと弾けるように赤い花が咲く。
 こちらに気づいた他の奸臣達が慌てて反撃してくるが、ほとんどが射程外。能力で無理やり射程距離を伸ばしても、豆鉄砲と変わりない。
「哈哈哈♪ 手前ェらのそりゃァ“鞭炮《ばくちく》”かい? 目出度いねェ。御行儀イイ子にゃたンまり“紅包”をプレゼントだ」
 首を軽く左右に振って、身体を傾け腕を振る。そんな何気ない動作で敵の弾丸をさっくり回避して、攻勢再開。もちろんばら撒かれるのは紅い祝儀袋などではなく、無慈悲な弾丸と真っ赤な鮮血の花だ。
「さて、そろそろ飽きたね。余興はこンなモンにしとくか」
 あっさりと優勢を投げ捨てるようなヴァシリッサの呟きは、無粋な銃声にかき消された。
 ぴたりと動きを止めたヴァシリッサの瞳が驚愕の色に見開かれ、全身がぐらりと傾ぐ。そしてそのまま、無様に鐘楼から転げ落ちた。
 ……撃たれたのだ。財力に糊塗されてやっと届いた敵のひょろダマに。
「は……ははははっ! やった、やったぞ! 儂が討ち取ったのじゃ!」
 喜び勇んだ奸臣が鐘楼の真下に駆け寄ってくる。その頭上で、落下中のヴァシリッサが軻遇突智・弐心を抜刀したことには気づかない。
「“仮痴不癲”、ッてね♪」
 刃が一閃し、はしゃぐ奸臣を真っ二つに斬り捨てた。
 倒れゆく奸臣の向こうに覗けるヴァシリッサは、もちろん無傷。撃たれたところからここまで、何もかも芝居である。
「さ、お次は“躲猫猫《かくれんぼ》”だ」
 ヴァシリッサは着地と同時に小さな砂煙を残して姿を消した。敵の視力には決して捉ええぬ超高速機動の中で、ヴァシリッサの視界を阻むものは存在しない。
 そう、警戒を強めた奸臣達が身を潜めている物陰さえも。
「ぬぐぅ……ヤツめ、一体どこへ……」
「──嗷嗷《がぅがぅ》♪」
「ぴぎゃああああ!? ──かはぅ」
 不意に死角からかけられた鳴き声(?)に、素っ頓狂な絶叫を上げた奸臣は、一瞬で喉を掻っ切られて死んだ。
 続けざま、あちこちの物陰から散発的に悲鳴が上がり、そのたびに奸臣が血を噴いて斃れていく。
「ななななんじゃ何が起こっておるのじゃぁ……!?」
「じ、陣を固めるのじゃ! 周囲に警戒を──」
 閃く二条の剣閃、斬り裂かれる幾多の人体、容赦のない串刺し。さらに柄に仕込まれた二丁の拳銃が、恐怖に動けずにいる他の奸臣達の額と口内に押し当てられる。
「……ほぅら♪ ぼやぼやしてッと虎に喰われッちまうよ?」
 二発の銃声がヴァシリッサの手の中で爆発し、ひときわ派手な真紅の花が官服の花瓶に咲いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月07日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#封神武侠界
🔒
#殲神封神大戦
🔒
#殲神封神大戦④


30




種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト