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宇宙船の小さな憩いの場

#スペースシップワールド


●人工林に潜む影
 スペースシップワールドを飛び回る無数の宇宙船。
 そのうち1つが危機に陥っていた。
 その宇宙船の中には人工的に作り出された小さな林があり、住民の憩いの場となっていた。
 そこが敵の隠れ蓑にされてしまうことに気づいていたのは、たった1人の女性だけだった。
 おそらくは二十歳前後のまだ若い女性。
 彼女は周囲を見回し、自分以外に人影がないことを確かめて彼女は安堵の息を吐いた。
「本当にこんな場所に帝国兵がいるとは思えないけど……」
 呟きながらも、木に身を隠して不自然な作り物の林を探索する。
「……あっ!」
 白い装甲に身を包み、銃を構えた数体の兵士が木々の向こうを歩いているのを見つけて、彼女は思わず声をあげた。
 さらにその向こうに……木々に隠れてよく見えないが、なにか巨大な兵器が立っている。
「本当にこの宇宙船が襲撃されるなんて……どうにかしてあの人たちに伝えなきゃ」
 もっとよく敵の様子を確認しようと、彼女は兵士たちのいるほうへ向かっていく。
 彼女が見つかって捕らえられ、宇宙船がオブリビオンに制圧されたのは、それからしばし後のことだった。

●グリモアベースの依頼
 周囲に集まっていた猟兵たちに、白金・伶奈(プラチナの先導者・f05249)は静かに一礼した。
「よろしければ、わたくしのお願いを聞いていただけないでしょうか。スペースシップワールドで事件が起きるようなのです」
 宇宙バイクを背に、彼女は語りかけてくる。
「銀河帝国によって宇宙船の1つが襲撃を受け、制圧されてしまったのです」
 住むべき星を失い、巨大宇宙船こそが生存の場となった宇宙世界。その世界では、かつて滅びたはずの銀河帝国がオブリビオンとして蘇り、暴虐を行っている。
 伶奈は銀河帝国の兵は人々が暮らす宇宙船の1つを制圧する事件を予知したのだという。
「敵戦力の詳細は不明です。しかしながら、それを知っている協力者がいます」
 スペースシップワールドで猟兵たちは伝説の『解放軍』の再来と言われており、人々は可能な範囲で協力してくれている。
 そんな協力者の1人が宇宙船に乗り合わせているというのだ。
「アリサさんという女性で、銀河帝国による襲撃の可能性があると知って、独自に調査を行っていたようです」
 予期していた通りに襲撃はあった。だが、調査中に発見されてしまい、捕らえられてしまったのだ。
「現在、アリサさんは宇宙船内の人工林にある2階建ての建物に捕らわれています」
 管理用の建物だが、熱線銃を持った銀河帝国の兵士と彼女以外は誰もいない。
「どうにかしてアリサさんを救い出せば、敵の配置や指揮官の居場所を教えてもらうことができるはずです」
 もちろん、そのあと激しい戦いが待っていることは言うまでもない。
 なお、住民のうちまだ生きている者は脱出あるいは安全な場所に隠れており、当面のところ気にする必要はない。
「宇宙船は解放しなければなりませんし、貴重な協力者を見捨てることもできません」
 どうか力を貸してほしいと、伶奈は頭を下げた。


青葉桂都
 第六猟兵にご参加の皆さん、はじめまして。青葉桂都(あおば・けいと)です。
 今回は銀河帝国に制圧されたスペースシップワールドの宇宙船を解放していただきます。

●アリサ
 猟兵に協力する宇宙船の住民です。
 制圧した敵を調査中、発見されて捕らえられてしまいました。
 彼女を救出することで、倒すべき敵の情報が得られるでしょう。

●監禁場所について
 宇宙船内に作られた人工林の外れにある、2階建ての管理棟です。
 アリサは建物内のどこかに捕らえられています。

●銀河帝国の兵士
 熱線銃を手にして、白いスーツに身を包んだ兵士たちです。
 最初の目的は彼らを倒すことではなく、アリサを助けることなのは忘れないでください。

 それでは、ご参加いただければ幸いです。
 どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『協力員を救出せよ』

POW   :    正面から監禁場所を襲撃する

SPD   :    監禁場所に忍び込む

WIZ   :    場所の情報を得る、見張りを陽動で追い払う

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アララギ・イチイ
救出作戦ねぇ
とりあえず私は正面から挑むわぁ、それが一番得意なんだものぉ

着物の袖からハンドバルカンと投擲砲を取り出して正面から挑むわぁ
敵を見かけたら(一斉発射)技能で(2回攻撃)の同時使用よぉ
(援護射撃)で射撃しつつ(範囲攻撃)で面攻撃、相手の行動を阻害を兼ねて(毒使い)で補正した(マヒ攻撃・気絶攻撃)するわぁ
(鎧砕き攻撃・鎧無視)の徹甲弾、(誘導弾)で撃ち出した誘導弾も織り交ぜてねぇ
併用で焼死・火炎祭を発動させておくわぁ、鎧の中で燃え死んで欲しいわねぇ

敵の攻撃は(見切り)で回避ぃ
もしくはシールドビットで(盾受け)だわぁ
移動は(ダッシュ)に(残像)を織り交ぜて移動、包囲されない様に注意よぉ


ロアル・スクード
◆判定:POW

正面から監禁場所を襲撃する。
戦闘は武具としての本分、望むところだ。
…とはいってもあくまで目的はアリサの救出。兵士との戦闘はその為の手段だ。

わざと兵士の前に姿を現し交戦することで、監禁場所の兵士や見張りの気を引く。
他の行動をする味方から注意を逸らしたい。
…そうだな、意図せず見つかり追い詰められた侵入者を装う事にしようか。
「見つかっては仕方がない、相手になろう」


戦闘は防御主体。
スキル『盾受け』『武器受け』も使って
時間稼ぎと囮役を意識し、倒されない事を重視する。
ユーベルコードで防御力も強化しておく。
「簡単には貫けないさ、俺は盾だからな」

味方と協力出来そうなら進んで協力しよう

※アドリブ可



現場にたどり着いたドラゴニアンの少女は、そのまままっすぐに建物へと向かった。
「とりあえず私は正面から挑むわぁ。それが一番得意なんだものぉ」
 アララギ・イチイは着物の袖からハンドバルカンと投擲砲を取り出す。
 金色の瞳に凶悪そうな色をたたえてまっすぐ進む。
 彼女の行く先では、すでに戦いが始まる寸前だった。
 盾を手にした青年が銀河帝国の兵士数体と対峙している。
「見つかってしまっては仕方がない。相手になろう」
 ロアル・スクードが行く手を阻まれて苦い表情をしているように見えた。
「あら、困っているなら手助けするわよぉん」
 今にも熱線銃が放たれようとしているところに、アララギじゃ問答無用で両手の武器を斉射する。発した言葉は砲声にかき消されて誰にも聞こえなかった。
「大丈夫かしらぁん?」
「問題ない。君の攻撃のおかげで、思った以上に敵の注意も引けそうだからな」
 見張りである兵士たちの気を引くことで、ロアルは他の猟兵たちから注意をそらすつもりだったのだ。
 ガトリング弾と砲弾を受けた兵士たちが立ち上がり、さらに発砲音を聞きつけた他の兵士も集まってくる。
 無数の熱線が2人へ向けて放たれた。
 ――瞬間、ロアルは、彼の本体である盾でそれを受け止める。
 盾の表面が熱によってあぶられる。
 だが、盾はすでに炎と水、風の魔力を用いて強化してある。半分ほどの攻撃は盾が防ぎきり、霧散させる。
「簡単には貫けないさ、俺は盾だからな」
 ヤドリガミである彼の本体は熱線を受けても傷1つついていない。
 その左右を、アララギが再び放った弾丸が通過していった。
 命中すると同時に、白い装甲に包まれた兵士たちの身体が燃え上がった。
「あはは、大・炎・上ぉー♪ 鎧の中で燃え死んで欲しいわねぇ」
 燃え盛る炎の中で、兵士の何体かが崩れ落ちる。
 仲間を倒された敵が突っ込んでくるのを、アララギは側方へダッシュして避けた。
「包囲されない様に注意よぉ」
「なに、囲まれたところで俺が防いでみせるさ」
 守るロアルと攻撃するアララギは、銀河帝国兵士たちの攻撃を防ぎながら建物に向かった確実に前進していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

柊木・ましろ
陽動と言えばましろ!管理棟の外に誘き出せばいいなら、アレの出番かな♪

ましろちゃん十字軍、出動!
ましろちゃん信者の霊が、わざとちょっとだけ姿を見せながら、まるで隠密行動をしているかのように見せかけて、見張りの気を引いちゃうよ。
ましろは隠れてるから、みんなましろのために頑張ってね♪
そうそう、敵に発見されたら、ちゃーんと建物の外に出て反撃するんだよ?
なるべくたくさん引き連れて、派手に暴れてきてね♪

よーし、ましろもみんなの為に頑張るからね♪
えいえいおー!


タマ・ハンクス
WIZ見張りを陽動で追い払う

なんとかして、アリサさんを助け出さないとね

小さい子猫の姿で、ファイティングポーズ
「かかってきなさい」とちょいちょと手招きして挑発
まあ、すぐに林の中に逃げ込むけどね
「撃ってきた、撃ってきた、きゃ~

自分はすぐに隠れて、上着を【サイコキネシス】で動かして変わり身の術。
上着だとばれないように茂みの中とか、木の葉っぱを影にしつつ追いかけさせる

追いかけさせた先には、足元に草を結んだスネアトラップ、木と木の間にワイヤーを張った風閂、歩きにくい泥濘地帯
【罠使い1】イヤガラセ罠で時間を稼ぐ

あ~、上着がぼろぼろになっちゃったよ
アリサさんを助け出したあとは、絶対に恨みを返すからね



敵の注意を引こうとしていたのは、アララギとロアヌだけではない。
 ケットシーのタマ・ハンクスは、小さな猫の姿で敵を手招きした。
「かかってきなさい」
 ファイティングポーズをとった猫に挑発され、銀河帝国の兵士が熱線銃を向けてきた。
 とっさに背を向けて逃げようとするが、飛んできた熱線がタマの身体を貫く。
「撃ってきた、撃ってきた、きゃ~」
 さらに追撃が来るかと思ったが、来ない。
 林に逃げ込みながらちらりと後方を振り向いて様子をうかがう。
 どうやら行く先の林のほうを見ているようだった。
 落ち着いて人工林に視線を向けて、タマは木々の陰からこちらを覗いている人影を見つけた。それも1人や2人ではない。
 隠れているいるようでわざと姿を見せているのは、おそらくタマと同じく陽動のため。
 彼らが猟兵ではないことはすぐにわかった。
「ましろちゃん十字軍、出動! ましろは隠れてるから、みんなましろのために頑張ってね♪」
 柊木・ましろが隠れている者たちに呼びかけている。
「よーし、ましろもみんなの為に頑張るからね♪ えいえいおー!」
 白い髪をした少女本人はしっかりと木の陰に隠れていたが、召喚された【ましろちゃん信者】の霊たちは彼女の言葉に拳を突き上げて応える。
 敵がましろちゃん十字軍に気を取られている間に、タマは上着を脱ぎ捨てる。
 テレキネシスで脱いだ上着を動かしながら、タマ本人はましろと同様に木々に隠れた。
 兵士たちはなにか違和感を感じているのかなかなか動かなかったが、信者たちやタマの上着をうまく使って挑発しているうちに何体かが林へと踏み込んでくる。
 信者たちと戦ううちに、タマが結んでおいた草に足を取られて転倒したり、あるいは木々の間に張ったワイヤーに引っかかったりし始めた。
 動きの鈍ったところに、ましろちゃん信者たちが派手な音を立てて攻撃する。
 少し時間はかかったが陽動はどうにか成功したようだ。
 もっとも熱線に何度も貫かれたタマの上着は無残な状態だ。
「あ~、上着がぼろぼろになっちゃったよ」
「だけど、おかげで陽動はうまくいったよ。君の上着にもお疲れさま、だね」
 身を隠したまま肩を落とすタマを、ましろが励ます。
「ありがと。アリサさんを助け出したあとは、絶対に恨みを返すからね」
「うん、わたしも、十字軍のみんなの期待に応えなきゃ」
 ましろちゃん十字軍と上着が奮闘する様子を確かめながら、2人は気合を入れ直した。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

神無月・継葉
【SPD判定・裏人格て行動】

人工林の中に隠れて、まずはその管理棟の入り口に見張りがいるかを確認しておこうか。
恐らくいるだろうが、大きなそれを少人数で補うのは難しいはず、必ずどこかに手薄な場所があるはずだ。

そこの見張りを、【オルタナティブ・ダブル】をつかってツグに追っ払ってもらおう。
別に戦闘をさせる訳じゃない、見張りの気を引いてもらうだけだ。
気が逸れている間に、私が背後から近寄って背中を実体剣で一突きにして、おねんねしてもらってから中に入って、まず目指すのは…まあ、隠れる場所かな。

しかし、伝説の解放軍なんて…そんな大層なものなのかな、私たちは。


甘夏・寧子
【SPD監禁場所に忍び込む】
協力者の解放が最優先なら、リスクの少ない潜入がいいんじゃないかい?
こっちは速さに自信がある。見つからないよう、物陰なんかを利用して建物に近付くよ。敵兵の相手はしたくないんだけど……仕方ない時は最小限にやっつけとくかね。あくまで仕方ない時だけだよ?
正確な居場所は監視が多い処から絞っていこうと思う。
兵士が会話するタイプなら聞き耳を立てて居場所を特定したいとこだね。ま、これは現地に行ってみないと分からないか。
とにかく、素早く安全に対象を解放することを目指すよ。



正面で戦いが起こっているため、敵の動きにも変化が現れていた。
「手薄な場所が出てきているみたいだな」
 神無月・継葉は誰かに話しかけるような調子で言った。
 もっとも、この場にいるのは彼女だけのはずだ。語りかける相手はどこにもいない。
 入口の1つに近づくと、見張りは1人しか残っていなかった。
 それを確認した継葉の姿が2つに分かれていく。
 継葉の中に宿る、もう1人の人格が実体を持って現れたのだ。
「それじゃ、あいつを引き付けてくれよ、ツグ」
「うん、任せて。ボク、がんばるよ」
 継葉の言葉に『ツグハ』が応じる。いや、実のところ、現れた彼女のほうが本体なのかもしれない。
 今、体を動かしているのは継葉の中に宿る姉、『静葉』の人格なのだから。
 とはいえどちらが本体かは問題ではない。
 ツグハは忍び足で近づく振りをして……見つかったところですぐ敵に背を向けた。
「待て!」
 兵士が熱線銃を構える……そこに、『静葉』である継葉が接近する。
 液体金属を内包した実体刀を振り上げる……その瞬間、敵がこちらを振り向いた。
「そっちか!」
 とっさに引き金を引いた敵の銃口から、熱線が継葉の肩口を焼いた。切っ先がそれて金属製の戸枠を切り裂く。
 態勢を立て直す間に再び敵の指が引き金にかかる。
 ツグハが姉の名を呼んだ声が聞こえた気がした。
 熱線銃の発射音が再び響く。
 だが、今度肩を押さえたのは敵のほうだった。
「こっちの抜き打ちのほうが早かったね。悪いけど、早さには自信があるんだ」
 おそらくは年上であろう女性の声を聞きながら、継葉は改めて剣で敵を貫く。
 傷の痛みを感じさせない、正確な動きで「A-01」を突き刺す。
 死んだか、気絶したか、いずれにしても兵士は倒れて意識を失った。
 金色の髪をポニーテールにまとめた女性が近づいてくる。
「助かったよ、ありがとう」
「なに、こっちも助かったさ。なるべく相手をしないで隠れて行くつもりだったけど、さすがに扉をがら空きにはしてくれないからね」
 甘夏・寧子は熱線銃をしまいながら言う。
「仕方ないから戦うしかないと思ってたとこに、アンタが仕掛けてくれたのさ」
 敵の体を踏み越えて、素早く継葉と寧子は建物内に踏み込む。
「まずは隠れる場所を探すつもりだけど、そっちは?」
「こっちも同様さ。隠れながら敵の監視がきつい場所から絞ってけば、いずれ見つかるだろ」
 周囲を見回しながら、2人はとりあえず一緒に移動する。
「しかし、伝説の解放軍なんて…そんな大層なものなのかな、私たちは」
「さあてね。なんにしても、まずは素早く安全にアリサってのを解放することさね」
 敵の気配がそこかしこからする棟内で、壁を使って隠れながら彼女たちは探索を始めた。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

アルル・アークライト
【WIZ】

武器を持った相手に…迂闊なのも確かだけれど、勇気ある行動ね!
その心意気に応えたい、そう思わない?
とは言え心配ね、撃たれたりしてないと良いのだけれども。
少なくとも怖い思いをしてるハズ…なるべく早く助けないと、ね!

【精霊蝶の召喚】を使用。
五感を共有した、蝶の使い魔を放って監禁場所を偵察。
窓があればそこから覗いて中を調査、
その後に見つからない様に気を付けつつ内部を調査。

敵の配置もコミコミで可能な限り情報を集めてみるわね、
そう言う情報も、突入する時に役立つでしょう?


ファレリア・リトヴァール
敵に捕らわれているなんて、どんなに心細い事でしょう。
一刻も速く救出しないといけませんわ!

クリスタライズで透明になり、
敵の兵士達の話を盗み聞きしてアリサさんの居場所についての
情報を集めてみますわ。
物音は消せませんから、あまり近づきすぎず
声が聞こえるぎりぎりの所で。

アリサさんに会えたらお怪我は無いか確認を。
癒やしの歌を歌いたい所ですけれど、まずは安全な所まで逃げるのが先決ですわね。
……透明になった方が逃げやすいと思うのですけど、
アリサさんを抱きしめながら逃げられますかしら?
無理なら透明にはならずにアリサさんを庇いながら逃げますわね。
いざとなれば敵を誘導弾や衝撃波で迎撃しますわ。


シキ・ジルモント
※判定はSPD
※アドリブ歓迎

監禁場所に忍び込みアリサを救出する
陽動によって隙ができているようだな
今の内に建物に侵入し、アリサを探そう

監禁場所の情報が得られていれば『追跡』し、その場所へ向かう
分からなければ敵の会話等もヒントに監禁場所を特定したい

敵との交戦は出来る限り避ける
…あまりこの姿にはなりたくないが仕事の為だ、狼に変身して足音を消し敵の視線を掻い潜って進む
また廊下の角や物陰等の『地形の利用』で隠れてやり過ごす

避けようがない敵がいたら人に戻り、離れた場所からユーベルコードで片付ける

アリサを見つけたら長居は無用
味方だと説明し監禁場所から連れ出す
「アリサだな?一緒に来てくれ、あんたを助けにきた」



別のアプローチでアリサを探そうとしていた者もいる。
 建物の外を、蝶が飛んでいた。
 七色に輝いていることから、ただの蝶ではないことが一目見ればわかる。
 もっとも、蝶に目を止める者はいない。騒ぎのおかげか、あるいはカモフラージュする何らかの力が働いているのか。
 操っているのはエルフの少女だ。
「武器を持った相手に……迂闊なのも確かだけれど、勇気ある行動ね! その心意気に応えたい、そう思わない?」
 アルル・アークライトは小さな声で呟く。
 もしかすると撃たれてケガをしているかもしれない。そう思うと心が痛む。
「少なくとも怖い思いをしてるハズ……なるべく早く助けないと、ね!」
 その間にも、蝶は飛び続ける。
 七色の蝶は彼女が召喚したものだ。
「だから、きっと見つけ出してあげて」
 彼女の願いに応えるかのように、蝶はアリサを追い続けた。
 やがて、アルルは小さな窓しか持たない倉庫に兵士とは違う姿の人影を発見した。

「あの部屋の女はどうする?」
「いざとなれば建物ごと始末しろってよ」
 会話しながら早足で歩く兵士の横を、ファレリア・リトヴァールはなるべく足音を立てないように通り抜けた。
 クリスタリアンである彼女は透明になっているが、姿は隠せても音は隠せないからだ。
 その先には飾り気のない扉がある。
 アルルの情報や、潜入した継葉や寧子の調査から考えて、この扉の向こうにアリサがいることは間違いないはずだ。
(「今の会話で確実になりましたわ」)
 彼らは廊下の端にある部屋について語っていた様子だったからだ。
 ドアノブをつかみ、引いてみる。
 だが、扉は小さな音を立てるだけだった。
「開かないのか?」
 話しかけてきたのは一頭の狼だった。
 人狼のシキ・ジルモントが人間の姿に戻る。
 建物内に侵入した猟兵は複数いるが、どうやらユーベルコードで透明になったファレリアと、狼の姿で隠密行動をしていたシキがまずここにたどり着いたらしい。
 帝国の兵士が遠ざかったことを確かめ、シキは銃を両手で構え息を止めて鍵穴を撃つ。
 ゆっくりと扉が開いていった。
 乱雑に積み上げられた荷物の間に、1人の女性が転がされている。
「アリサだな? 一緒に来てくれ、あんたを助けにきた」
「おケガはありませんか?」
 2人は倒れている彼女に近づいていく。捕縛されて身動きできない彼女だが、どうやら大きなケガはしていない様子だ。
「ああ……ありがとう……」
 一瞬だけ目を開けたアリサだが、礼を言いかけてまた意識を失った。
「癒やしの歌を歌いたい所ですけれど、まずは安全な所まで逃げるのが先決ですわね。透明化できれば逃げるのが楽なのですけれど……」
 ユーベルコードで抱いていれば一緒に透明にすることができるが、年上の女性を抱きしめたまま移動するのはさすがに無理がある。
「かばいながら移動することにしましょう。他の皆さんも、おそらく協力してくれると思いますから」
「ああ。俺も、いざとなれば手加減はしない」
 アリサの腕をとって、ファレリアは肩に担ぐ。
 そして、彼女が囚われていた部屋から、2人は素早く飛び出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『クローン騎兵』

POW   :    ジェノサイダー
【自身の寿命】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ジェノサイドモード】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    インペリアル・インテリジェンス
【銀河帝国式戦術ドローン】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    ブラスターレイン
【熱線銃(ブラスター)】を向けた対象に、【連続射撃】でダメージを与える。命中率が高い。
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●クローン騎士との戦い
 建物内に潜入していた猟兵たちが合流すれば、安全な場所まで一度退くことはさほど難しくはなかった。外に出て陽動していた者たちも加わればなおさらだ。
「ありがとうございます……猟兵の皆さん」
 手当てを受けたアリサは、青ざめた表情のままではあったがそう告げた。
 そして、彼女は自分だけではなくこの宇宙船を救って欲しいと猟兵たちに懇願する。もとよりそれが目的だと猟兵たちが応じると、アリサは聞いて欲しいことがあると言った。
「人工林の下に……メンテナンス用に作られた空間があるの。どうやら、帝国の兵士たちはそこを拠点にしているようなんです」
 巨大な兵器が運び込まれるのを、彼女は見たらしい。
 指揮官がそこにいるということも、兵士たち……銀河帝国のクローン騎士の会話からわかったという。
 救出中に確認した情報と、彼女が見た敵の動きを合わせて考えれば、メンテナンスエリアの入り口までは戦うことなく向かうことが出来そうだ。
「でも、気をつけて……指揮官がいるメンテナンスエリアには常時たくさんのクローン騎士が待機しているみたいだから」
 熱線銃は普通に使っても強力な武器だが、封印を解けばさらに強い威力を発揮することもあるらしい。さらに、ドローンを召喚して戦闘力を上げることもできる。
 しかも、おそらくは指揮官を含めたクローン騎士の集団を殲滅した後、運び込まれたという巨大兵器と対決することになるのだろう。
 とはいえ、それらを撃退すれば、指揮を失った雑兵を片付けるのはさして難しくはない。いや、片付けるまでもなく撤退を選ぶ可能性もある。
「どうか……私たちの宇宙船を助けて。お願いします、猟兵の皆さん」
 消耗した状態でしゃべるのは大変だったらしい。もう一度懇願すると、アリサはまた意識を失った……。
 アリサを安全な場所に残して、猟兵たちは指揮官がいるというエリアへ向かう。
柊木・ましろ
もう大丈夫だからね。次に目が覚めたら、もう全部終わってるから。
また元通り、笑って暮らせるから。
だから安心して、ましろたちに任せてね。

パチンと指を鳴らして、エレキギター型のシンフォニックデバイス『エレクトリックキュート』とスピーカー型の媒介『ソールオブシンフォニア』を展開、皆が戦闘を始める前に、先手を打って強化しちゃうから!
【歌唱4】【楽器演奏3】【鼓舞2】
今日のましろは、荒っぽくいっちゃうよ!

「私、本気だからね!」

戦闘が始まったら、一人称は「ましろ」から「私」へ。
『進撃せよ、勇敢なる者たち』を、デバイスの効果で召喚した精霊さんたちと演奏するよ。

燃え盛る怒りを糧に、進め、進め!進め!!


甘夏・寧子
アリサの情報、無駄にはできないね。ここまで来れば後は敵を滅するだけか。……早く、やらないとね。

敵は恐らく攻撃型ばかりだろうから、ここはパワーで押してみたいね。……まぁ、あんまり力比べは上手くないんだけどさ。
味方と連携できるならそうするに越したことはないよ。
一気に乗り込もうじゃないか!


ファレリア・リトヴァール
アリサさんが教えて下さった情報を無駄にはしませんわ。
拠点が分かるなんて大収穫です、さっさと潰してしまいましょう!

クローン騎士が大勢いるという事は、やはりここが拠点ですのね。
でも宇宙船を救う為ですもの、躊躇している暇はありませんわ。
私の頼もしい『お友達』を召喚。(サモニング・ガイスト)
さあお友達、まずはクローン騎士を殲滅いたしましょう!
私も衝撃波で支援、仲間とも連携し挟み撃ちで隙を作りますわ!



「アリサの情報、無駄にはできないね」
「ええ。絶対にしませんわ」
 意識を失った彼女を前に、寧子とファレリアが言葉を交わした。
 とりあえず身を隠せる安全な場所にアリサを残し、猟兵は危険へと飛び出していく。
「もう大丈夫だからね。次に目が覚めたら、もう全部終わってるから。また元通り、笑って暮らせるから。だから安心して、ましろたちに任せてね」
 目を閉じたままの女性に声をかけて、ましろも仲間たちに続いた。
 救出中に何人かの猟兵がついでに調査を行っていたこともあって指揮官が潜んでいるというエリアまではほとんど戦わずに接近することができた。
「今日のましろは、荒っぽくいっちゃうよ!」
 扉を開く前に、ましろは指を鳴らす。
 人工林に涼やかな音が広がる。
 大型スピーカーのソールオブシンフォニアがましろの左右に展開し、ギター型デバイスのエレクトリックキュートの弦を一つ弾く。
「私、本気だからね!」
 戦いはましろのギターソロと共に始まった。
 もっともソロだったのは最初のわずかな時間だけ。ギターの旋律と共に楽器を持った精霊たちが周囲に出現し、ましろが奏でるメロディに華を添えていく。
「なかなかテンションを上げてくれるじゃないか。いいよ、アンタの曲」
 曲が力を与えてくれていることを感じながら、寧子は宇宙バイクの夜建鴉にまたがって扉へと近づいていく。
「ここまで来れば後は敵を滅するだけか。……早く、やらないとね」
 グリップをしっかり握って突撃をかけると、寧子はそのまま扉をぶち破った。
「敵は恐らく攻撃型ばかりだろうから、ここはパワーで押してみるとしようか。……まぁ、あんまり力比べは上手くないんだけどさ」
 奥の通路にいたクローン騎士がとっさに熱線銃を構えるが、寧子は派手に熱線銃を連射した。何条かの熱線が敵に命中する。
 傷口を抑えながらも反撃しようとしてきた騎士へと炎が走った。
 古めかしい姿をして槍を構えた戦士が、炎を放って牽制したのだ。
 そのまま『古代の戦士』は寧子のバイクと並走して敵に近づいていく。
「ましろさんのお友達も素敵ですが、私の『お友達』も頼もしいでしょう?」
 ファレリアが告げた。
 ユーベルコードで彼女は古代の戦士の霊を召喚したのだ。
 クローン騎士を左右から挟み込む寸前に、寧子の熱線銃と戦士の槍がXの字を描いて敵を斜め前から貫く。
 ましろの曲で強化された力を受けて、騎士はそのまま崩れ落ちる。
 だが、扉の近くにいた不運な敵が倒されている間に、残った敵は態勢を整えていた。
 メンテナンスエリアへ向かう短い通路の出口に無数のクローン騎士が整列する。
「クローン騎士が大勢いるという事は、やはりここが拠点ですのね。でも宇宙船を救う為ですもの、躊躇している暇はありませんわ」
 ファレリア自身も前進しながら呟く。
「わかりやすくていいねえ。一気に乗り込もうじゃないか!」
「もちろんです。さあお友達、まずはクローン騎士を殲滅いたしましょう!」
 恐れる様子もなく寧子と戦士は銀河帝国の兵士たちに突っ込んでいく。他の猟兵たちももちろん同様だ。
 演奏を続けるましろも、歌声を響かせながら続く。
「燃え盛る怒りを糧に、進め、進め! 進め!!」
 ましろの曲をBGMにしながら、激しい戦いが始まった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

神無月・継葉
【SPD・表の人格】

射撃戦になりそうだし、ここから先はボクがいくよ。

でも、正面から打ち合ってもじり貧になるだろうし、ここはやっぱり奇襲とかの方がいいかな。
【暗視】で暗がりから、クイックドロウで【先制攻撃】を仕掛けるよ。

でも、ボクの武器もパルスガンだからね、撃ったらすぐに手近の部屋に隠れて、帝国兵が来るのを待ち構えるよ。
そうなったら、得意じゃないけど…A-01で死角から【騙し討ち】して、今回は相手を完全に無力化させるよ。
来世では幸せになってね。


タマ・ハンクス
勇気のある女性の我が身を省みない頼みとあらば、ボクも本気を出すしかないないね
真なる姿『銀髪の美少年』になり、がんばる

巧みに遮蔽物から遮蔽物に隠れながら有利な位置の確保、自分は撃たれないようにする【地形の利用】
両手だけ出し、サイキックブラストの雷を連続で光らせる【2回攻撃】で【目潰し】

スペースシップの平和を乱す悪党、ボク達猟兵は決して許さないよ!

体が小さいなりに、戦い方はある。
ダメージを与えるのではなく、相手の動きを封じて、味方を有利にする
そう、戦場をプロデュースするんだ!



短い通路にいた敵の何体かを倒して、猟兵たちはメンテナンスエリアに入った。
 用途のわからない機械や謎の小部屋が目に入るが、はっきりとそれらを確かめている余裕は誰にもない。
「射撃戦になりそうだし、ここから先はボクがいくよ」
 姉の静葉として行動していた継葉は、今や継葉自身の人格に戻っていた。
 先程まで手にしていた実体剣はすでに収めて、彼女はパルスライフルを構えている。
 だが、それ以上に姿を変えた者もいる。
「勇気のある女性の我が身を省みない頼みとあらば、ボクも本気を出すしかないないね」
 先ほどまで猫の姿だったタマが、『真の姿』である銀髪の美少年へと変じていた。
 そうしながら、タマの先導で2人は手近にあった大きな機械の陰に身を隠す。薄暗い地下の空間は2人の姿を隠してくれた。
「正面から撃ち合ってもじり貧になるのはさっきわかったし、ここはやっぱり奇襲とかの方がいいよね」
「うん。有利な位置から仕掛けるようにしよう。ボクは……ボクらはあいつらより小さいけど、小さいなりの戦い方を見せてやるよ」
 スタイルはいいが小柄な女性と、それよりもさらに小さな少年は口を閉じて頷きあう。
 侵入者の存在に、クローン騎士たちはあわただしく走り回っているようだ。
 だからこそ、狙いやすい。
「……来た。1人だけだ。ちょうどいいね」
 薄暗がりを見通して、継葉が敵の接近を確認する。向こうはこちらに気づいていない。
 タマは手だけを機械の陰から突き出す。
 少年の手が2度光ったことに敵は気づかなかっただろう。
 連続で放った雷光が騎士の目を焼いたのだ。
 そして、クローン騎士には見えないままだったけれど、さらに3度光条が走る。
 継葉がパルスアサルトライフルをバーストモードで撃ったのだ。
「次はそっちの部屋に隠れよう。この調子で片付けていこうか、タマさん」
「そうだね。スペースシップの平和を乱す悪党、ボク達猟兵は決して許さないよ!」
 手近にあった小部屋に向かって2人は駆け込んだ。
 物陰や小部屋をうまく利用しながら、2人の猟兵は敵の数を減らしていく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ロアル・スクード
◆判定:POW
※アドリブ可

敵の攻撃と、装備の殺傷力が増すジェノサイダーに備える
クローン騎士という兵士は強敵らしい、気を引き締めてかかる
…しかし、今は負ける気がしないな
(真の姿解放。瞳が金色に変わり、本体の盾と全身からも可視化した魔力が金色のオーラのように溢れ出る)

味方に守りを気にせず攻撃に集中してもらえるように、敵の攻撃は極力俺が防御するよう動く
俺が守りを固め味方に攻撃を頼むのは先の救出作戦で覚えた事
人の体での戦い方はまだ勉強中、学んだ事は活かしたい

敵の行動は常に観察しておこう
攻撃先を見極めて先回りし『盾受け』で『かばう』
ジェノサイダーが発動したら、それに加えてユーベルコードも発動し確実に防ぐ


ミミ・フリージア
クローン騎兵ていうのは強そうじゃのう。何か弱点のようなものがあればいいんじゃが。これがたくさんいるのは敵わぬから一人一人?相手にできるように立ち回らねばのぅ
このような空間はなくさねばまた誰が襲われるかわからぬし敵の攻撃を避けるために利用して壊してしまっても問題あるまい
他の仲間の動きを見て消耗が激しいものがおったら回復もするのじゃ
敵を倒すのも大事じゃが味方に何かあっても取り返しがつかぬからのぅ



最初のうちは順調に数を減らしていたものの、クローン騎士たちもただ黙ってやられているばかりではない。
 戦術ドローンを召喚して自らを操らせることで最適化された行動をとってきた。
 激化する攻撃をロアルは迷うことなく受け止めに行く。
「俺が守りを固め味方に攻撃を頼むのは先の救出作戦で覚えた事だ」
 大盾を構えたまま彼はただ攻撃に備え続ける。
「人の体での戦い方はまだ勉強中でな。学んだ事は活かしたい」
 とはいえ、なるべく敵の攻撃は先読みするよう心がけていたが、仲間に向かう攻撃も積極的に受け止めていれば無傷では済まない。
 ドローンに操作されたクローン騎士たちは、人体では不可能な動きを平然とこなし、熱線を仮初の肉体に撃ち込んでくる。
 まずい。
 そう考えた時、光が後方からロアルの体を命中した。
 だがその光は敵の熱線ではなく、ミミ・フリージアが放つ聖なる光。
 敵の攻撃が命中する前に高速で傷を癒やし、攻撃に耐える余力を与えてくれる。
「気をつけよ。なにかあってからでは取り返しがつかぬぞ」
 そう告げたミミにも攻撃が向かう。かばうために駆け寄るが、それよりも早く少女は機械を盾にして攻撃を防いだ。
「助かったよ。だが機械が壊れてしまったな」
「なに、このような空間はなくさねばまた誰が襲われるかわからからの。敵の攻撃を避けるために利用して壊してしまっても問題あるまい」
 ツインテールの少女はそう言い切った。
「クローン騎士というのはなかなか強いのう。これがたくさんいるのは敵わぬな。なにか弱点のようなものがあればよいのじゃが……」
「あればいいがな。それを見つけるのは仲間に任せるさ。……それに、敵が強くても今は負ける気がしないからな」
 彼女が心配するのはもっともだと思いつつも、ロアルは言った。
「おぬし……?」
 青年の瞳が金色へと変わり、全身と盾から瞳と同じ色のオーラがあふれたのを見て、ミミが目を丸くする。真の姿を現したのだ。
「敵の攻撃は極力俺が防御する。だが、危ないときはまた回復してくれると助かる」
「任せよ。できれば1人1人倒していけるとよいのじゃが、どうも敵が集まってきているようじゃからな……」
 指揮官が立て直しを図っているのだろう。だとすれば、敵が集まっている場所に指揮官もいるはずだ。そこに攻撃をしかける仲間を守るため、ロアルは飛び出していく。
「ジェノサイドモード解放! 身を削り、銀河帝国にあだなす者たちを抹殺せよ!」
 敵の声が響くとともに熱線銃が禍々しい外見へと変化する。
 他の猟兵たちを狙っているのだ。
 ロアルは恐れることなくその前に飛び出した。
「通さない、この身に代えても」
 本体である盾に魔力を注ぐ。
 盾が輝きを放ちながら一気に広がり、強力な敵の熱線をすべて防ぎきる。
 防いでいる間に仲間が敵を倒してくれると信じて、ロアルは盾に力を込めた。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

シキ・ジルモント
※SPDで判定
※アドリブ歓迎

敵が召喚するドローンを警戒する
アレを破壊すれば敵を弱体化させられるかもしれないな
…モノは試し、狙ってみるか

やや後方で援護中心に、敵の気をひかないよう立ち回り戦況を観察
敵に狙われていないタイミングでドローンの狙撃を試みる

ユーベルコードで遠距離からドローンを攻撃
命中したら『2回攻撃』でダメ押し
同じ箇所へさらに攻撃を重ねてより大きなダメージを与えたい
「なかなか丈夫だが、これならどうだ」

苦戦する味方は『援護射撃』で援護する
まだ敵は残っている、無駄に消耗させる前に手を貸せればベストだが…
「大丈夫か?今のうちに立て直せ」


アルル・アークライト
【POW】
受け取ったわ、貴方の気持ち!
アリサさんの勇気に敬意を。そして…悪者達には、鉄槌を、ね!

なんだかこの世界の武器って凄そうな技術使ってるけど、
つまる所は射撃武器でしょ?
当たらない場所に居れば当たらないし、
味方ごと撃つ根性も無いなら盾にできるでしょ!

熱線銃の攻撃を切り払い、あるいは見切って躱して接近。
同士討ちを避けようとするタイプなら、
敵自身の身体も盾にしながら乱戦に持ち込んで。
近い相手から手当たり次第に【星剣一閃】!

貴方達の野望、挫いてみせる…託された想いの為にもね!


アララギ・イチイ
うん、とりあえず全部吹っ飛ばせばいいのよねぇ
楽しい楽しい殲滅戦の御時間だわぁ

装備は突撃銃かしらねぇ
シールドビットで正面からの攻撃を(盾受け)しつつ、突撃銃で前衛の仲間を(援護射撃)するわぁ、もちろん誤射に注意するしぃ、狙撃なんかもあるだろうから周囲警戒は怠らずにねぇ

で、クローン騎兵の団体さんが出てきたら
召喚・剣豪悪鬼を使用するわぁ、その状態で所持している射撃武装を全部、別空間から引っ張り出して(一斉発射)するわぁ
(範囲攻撃)の(2回攻撃)しつつ(なぎ払う)様に射線を動かしていくわねぇ
徹甲弾を織り交ぜて(鎧無視攻撃・鎧砕き)も含めるわねぇ
一応、宇宙船の中だから外壁方面には撃たない様に注意するわぁ



ドローンの操作で統制されたクローン騎士たちに、もはや各個撃破を狙う余地はなさそうだった。
 だが猟兵たちに退く道はない。
 輝く大盾が敵の攻撃をひとしきり防ぎ、途切れた瞬間を狙って攻勢に移る。
「とりあえず全部吹っ飛ばせばいいのよねぇ。楽しい楽しい殲滅戦の御時間だわぁ」
「そうよね。アリサさんの勇気に敬意を。そして…悪者達には、鉄槌を、ね!」
 アララギとアルルが敵の群れへと接近する。
 再攻撃の態勢を整えた敵が強力熱線を放ってくるが、アララギはシールドビットでそれを防ぎ、アルルは見切って回避する。
 さすがに完全にはかわしきれない。赤毛と黒髪がわずかにちぎれ、多少の火傷を負わされるが、さらなる攻撃よりも接敵するほうが早かった。
 宝剣を薙ぎながら、アルルは別の敵から向けられた銃口を確認する。
「なんだかこの世界の武器って凄そうな技術使ってるけど、つまる所は射撃武器でしょ?」
 今しがた切った敵の背後に回り込み、盾にする。
「当たらない場所に居れば当たらないし、味方ごと撃つ根性も無いなら盾にできるでしょ!」
 躊躇している間に、剣に恒星の炎を宿す。
 神雷を切り裂いたという逸話を持つ剣は2人のクローン騎士をまとめて切り裂く。
 さらに派手な技を披露してみせたのはアララギだ。
「何が出るかなぁ、何が出るかなぁ~」
 楽しげな声と共に、顕現したのは身長3mほどの悪鬼。
 両手に突撃銃を持ち、周囲には6つの浮遊砲台が浮いている。
 突撃銃と、浮遊する機関砲と速射砲から数えきれぬほどの弾丸が飛び出してクローン騎士を薙ぎ払い、さらにその真ん中で擲弾が爆発する。
 黙って食らうほど敵も愚かではないが、少なくとも態勢は大きく崩れた。
 アルルはもちろん他の猟兵たちも乱戦へと飛び込んでいく。
 だが、数を減らしながらもドローンに操作される敵の動きはだんだんと統制のとれたものに戻ってきた。
 そのドローンを冷静に観察している者がいた。
「アレを破壊すれば敵を弱体化させられるかもしれないな。……モノは試し、狙ってみるか」
 シキだ。
 彼は少し後方から援護を中心に行っていた。
 両手でしっかりとハンドガン・シロガネを構え、無言で狙いをつける。
 一瞬だけ息を止めて、引き金を引く。
 ドローンの1つが衝撃に空中で回転するが、まだ壊れてはいない。
「なかなか丈夫だが、これならどうだ」
 さらにもう1度引き金を引くと、召喚されたドローンは消滅していた。
 シキは次々にドローンへと狙いをつけ、破壊していく。
「今のうちに立て直せ」
「助かるわぁん。それじゃ、反撃タイムねぇん」
 青年と共にアララギも援護射撃に加わり、仲間たちがクローン騎士の集団を打ち倒していく。
「貴方達の野望、挫いてみせる……託された想いの為にもね!」
 叫びと共にアルルがまた騎士の1人を灼熱の剣で切った。
 クローン騎士たちの集団がほどなく壊滅するのは目に見えている。
 それでも、戦いはまだ終わりではなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『二足歩行戦車』

POW   :    一斉砲撃
【機体各所に搭載した火器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    レジェンダリーソルジャー
【伝説的な戦車兵を再現したAI】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    胴体下部可動式ビームキャノン
【砲門】を向けた対象に、【ビームの連射】でダメージを与える。命中率が高い。
👑17
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●驚異の二足歩行戦車
 猟兵たちの周囲には無数のクローン騎士たちが倒れていた。
 だが、奥のほうにあった謎の機械群が轟音と共に崩れ落ちる。
 その中から現れたのは巨大な二足歩行戦車だった。
「よくもやってくれたな……銀河帝国にあだなす下衆どもめ……」
 瀕死の傷を負ったクローン騎士の1人が、最後の力でそれを起動させたらしい。
 機体の各所に火器が装備されている。特に目立つのは胴体の中央と、尻尾のように伸びた砲門。オレンジ色をした凶悪な光をたたえているのが見える。
 武装も強力なのは明らかだったが、さらに敵を構成する黒い装甲は生半可な攻撃で破れないことが見て取れる。
「銀河帝国の支配を受け入れぬ者には死、あるのみ! この宇宙船ごと破壊してやる! 行け、二足歩行戦車よ! 伝説の戦車兵を召喚し、すべてを滅ぼせ!」
 瀕死の騎士が叫ぶのに応え、戦車は尻尾の砲門を天井に向けた。
 ビームの連射が人工林の地下を揺るがす。
『外に出るつもりだ!』
 猟兵の誰かが叫んだ。
 命令通りこの宇宙船を破壊するつもりなのだろう。そうなればアリサはもちろん、避難所に隠れている住民たちも危ない。
 おそらく猟兵たちが攻撃を仕掛ければ、戦車も対処せざるを得ないはずだ。
 ここから二足歩行戦車を出すわけにはいかない。
 また、切り札であるあの戦車を倒せばクローン騎士たちもこれ以上この宇宙船の制圧を続けられるとは考えないだろう。
 瀕死の騎士――おそらくはあれが指揮官なのだろう――が倒れたまま笑っている。耳障りな声を聞きながら、猟兵たちは二足歩行戦車へと戦いを挑んでいった。
タマ・ハンクス
あんな大きな戦車を船の中で動かすなんて、信じられないよっ!

倒れてる司令官にすばやく近寄り、ロープで縛りあげ捕まえる
「その耳障りな笑い声はやめてくれないかな」
猿轡をして、危なくない所まで持って行く
「これ以上、変な命令はさせない。そこで見ておくといいよ、ボク達の伝説が始まるところをね。ボク達猟兵は銀河帝国には決して負けないっ」

戦闘後にほかの作戦がないか情報を聞き出してみることにしよう

「どんなに体が大きくても、目が見えなければ、動けないでしょっ」
光るモノアイに向かって、サイキックブラストの【目潰し】攻撃

崩れた機械群の周りを走り回りを遮蔽物として【地形利用】で防御



銀髪の少年は笑い声をあげるクローン騎士に近づいた。
「その耳障りな笑い声はやめてくれないかな」
 タマは瀕死の傷を負った敵を縛り上げ、猿轡をかませる。
「これ以上、変な命令はさせない。そこで見ておくといいよ、ボク達の伝説が始まるところをね。ボク達猟兵は銀河帝国には決して負けないっ」
 もっとも、この傷でははたして見るまで生きていられるかどうか。
 できれば後で他に進行中の作戦を聞き出したいと思ったが、あまり期待はできなさそうだ。
 いずれにしても、タマのやるべきことは同じだった。
 こんなところで負けるわけにはいかないのだ。返さねばならない恩がまだ残っているのだから。
 天井を破ろうとしている二足歩行戦車へ少年は両手を向ける。
「どんなに体が大きくても、目が見えなければ、動けないでしょっ」
 掌から激しく放った高圧電流が敵の光を放ちながら動く敵の目を焼いた。
 戦車がひるみ、動きを止めた隙にタマは周囲にある機械の残骸をうまく利用して身を隠す。
 目潰しの効果がどれほど出ているか確かめつつ、タマはさらに攻撃する機をうかがった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アララギ・イチイ
あは、大物ねぇ
食べ甲斐があるわぁ

後退して後方支援に徹するわぁ
装備は速射砲に徹甲弾(鎧砕き・鎧無視攻撃の技能)を装填して2門で攻撃(2回攻撃)よぉ
相手の足回りを優先的に狙いましょうかぁ
防御はシールドビットを展開して(盾受け)だわねぇ
で、そんな感じで誤射に注意しつつ味方の援護射撃しつつ主砲・集束砲撃のチャージ開始よぉ
相手の頑強さも考慮すると目一杯までチャージかしらねぇ?

ちなみにまだ発射しないわよぉ?
(次回の行動が採用されなければMSの判断で発射しても構いません)


シキ・ジルモント
判定:SPD
アドリブ歓迎

最後の悪あがきか…しかしコイツが奴等の切り札である事に変わりはない
外には出さない、ここで仕留めるぞ

真の姿を解放
あまり他人に見せたい姿ではないが、仕事の為だ
…ついでに、アリサにも頼まれたからな
(月光を纏っているように全身が淡く光る。犬歯が大きく伸びて尖り、夜の狼のように瞳が輝く)

戦車の頭に登りたい
仲間を『援護射撃』で援護しながらチャンスを待つ

戦車の動きを『見切り』、戦車自体を足場にして上に登る
届かなければ周囲の機械の残骸等も『地形の利用』を考え足場にする
登ったら外殻の隙間を狙ってユーベルコード発動
これだけ密着しての『零距離射撃』なら外す可能性を減らせるはず、確実に決めたい


ミミ・フリージア
怖そうな戦車じゃのぅ
装甲は硬そうじゃが二足歩行というのは安定するのかのぅ
足やビームを出す兵器をうまく壊せれば勝ち目も出てくるかもしれんのじゃ
宇宙船も壊されては堪らぬからのぅ
全力でこの船を守らせてもらうのじゃ
装甲が硬いのであれば動きは鈍いとか特定の動きが安定しないとかないかのぅ。とにかく弱点になりそうなところを攻めていくしかないのじゃ
チャンスがきたらユーベルコードを使用した攻撃で思いっきり攻撃してやるのじゃ



猟兵たちが攻撃を仕掛けはじめたことで、二足歩行戦車は天井への攻撃を中断した。
 メインのセンサーであろう目はまだ回復していない様子だったが、全身に装備された機銃が動きだして弾幕を作り出す。
「あは、大物ねぇ。食べ甲斐があるわぁ」
 アララギは後方へ飛び退くと、シールドビットを展開した。
 浮遊する盾の表面を、二足歩行戦車の砲弾か激しく叩く。
「恐そうな戦車じゃのう。じゃが二足歩行というのは安定するのかのぅ」
 攻撃を食らいながらも敵から視線をはずさず、ミミが言う。
「そうねぇん。狙い目っぽく見えるわねぇん」
 頷きながら、アララギは浮かぶ速射砲に徹甲弾を装填する。
「足やビームを出す兵器をうまく壊せれば勝ち目も出てくるかもしれんのじゃ。ここは1つ、狙ってみるとしようかのう」
「いいと思うわぁん。援護するから、やっちゃってねぇん」
 速射砲から飛び出した弾丸が、脚部の装甲を破損させる。
 その傷に向かって、ミミが走った。
 アララギだけではなく別の方向からの銃弾も、彼女の攻撃を援護してくれる。
 炎と水と風、3種の魔力を用いて自らを強化し、エルフの少女はルーンソードを振り下ろした。
「宇宙船も壊されては堪らぬからのぅ。全力でこの船を守らせてもらうのじゃ」
 深々と剣が装甲に食い込む。さすがに切り落とすことまではできなかったが、戦車がバランスを崩してよろめく。
 片膝をつくような格好になったその瞬間、月光を思わせる淡い輝きをまとってシキが走った。
「あまり他人に見せたい姿ではないが、仕事の為だ。……ついでに、アリサにも頼まれたからな」
 鋭く尖った犬歯を覗かせながら人狼が呟く。
 頭部まで一気に駆け上がった彼は、外殻の継ぎ目へシロガネの銃口を押し付けた。
「全弾くれてやる」
 高速で引き金を引き、弾倉の中身をすべて叩き込む。何発かは弾かれたものの、多くの弾丸が内部の機械部品を傷つける。
 痛打を与えた手応えをはっきりと感じた。継ぎ目は無惨に裂けて広がっている。
 その時、シキはその内部に人影らしきものが召喚されたのを見た。
 レジェンダリーソルジャーを召喚した戦車は猛然と動いてシキを振り落とす。
「大丈夫なのじゃ?」
「ああ……切り札というだけのことはあるようだな。だが、外には出さない、ここで仕留めるぞ」
 ミミの問いに頷きながら、シキは立ち上がって再度銃弾を装填する。
 再び攻撃をしかけようとする2人だが、伝説の戦車兵の技量はたやすく隙を作ってはくれない。
 目と足にダメージを受けた歩行戦車を、無傷のとき以上の精度で操っているのだ。
 傷ついた足の鈍さをもう一方の足の機動とビームによる牽制でカバーしながら、全身の火器を的確に猟兵たちに集中してくる。
「簡単には食べさせてもらえないってわけねぇん。やっぱり、目一杯目一杯までチャージかしらねぇ?」
 アララギが言った。
 しゃべる口元に魔力が集まっている。
 大技を放つ準備を整えながらも、彼女はミミやシキが再びしかける隙を作るべく、援護射撃を続けた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

柊木・ましろ
大丈夫だよ、私がついてるから!
怪我したときは、私に任せてね!

【歌唱19】【楽器演奏9】【祈り6】
味方が負傷した場合にユーベルコードを使用。銀色の指揮棒型のシンフォニックデバイス『シンフォニックオーケストラ』を一振りすると、演奏してくれる小さな精霊たちが一斉に現れる。

ユーベルコード使用中は、腹部の聖痕が淡く輝いており、演奏の強弱に呼応して輝きが強くなったり弱くなったりする。

「私は大丈夫だよ、この声が枯れても、みんなの為に歌い続けるから!」
「だから、前を向いて!この艦を、みんなを守るために!」


ロアル・スクード
◆POW判定
アドリブ可

船ごと破壊など見過ごせるはずがない。
戦闘続行だ、今回も真の姿を解放する。
(瞳が金色に、本体の盾と全身から可視化した魔力が金色のオーラのように溢れ出る)

敵が進もうとするならこの身と盾で押さえる。
痛みには慣れている、敵の攻撃は『激痛耐性』と耐える覚悟をもって『盾受け』で止めよう。
仲間への攻撃は『盾受け』『かばう』で防御。

…しかし先程は味方の支援がなければ危なかった、限界がある事は理解した。
よし、一度手を変えてみよう。

一斉砲撃を『盾受け』で流しそのまま前進、ユーベルコード発動。
こちらを狙う火器ごとシールドバッシュを叩きこみ破壊する。
敵の攻撃を封じれば仲間を守る事に繋がるはずだ。



召喚されたレジェンダリーソルジャーのAIが、猟兵たちへ激しく火器を連射する。
 もっとも、目標が猟兵たちへと定められたのは悪いことではない。少なくとも、戦っている間は宇宙船が無事なのだから。
「大丈夫だよ、私がついてるから! 怪我したときは、私に任せてね!」
 ましろが銀色のタクトをひと振りすると、楽器を持った精霊たちが一斉に出現する。
 精霊たちの伴奏を背に、ましろは大きく息を吸った。
「遥かな空をこえて、貴方の声―オト―が聞こえたなら、その祈り願いに応えよう。愛しき貴方へ贈る、今はまだ小さな、最高の奇跡で」
 薄暗い空間のわずかな光が指揮棒に反射してましろの姿を浮かび上がらせる。
 涼やかに響く歌声が、戦う猟兵たちの傷を癒していく。
 だが、その歌声が敵の注意を引いた。
 砲門が素早くましろへと向く。
 何条ものビームが連続で放たれる。
 阻んだのはビームよりもまばゆく黄金に輝く盾だ。
「大丈夫か?」
 ロアルは背を向けたままましろへと問いかけた。
「ありがとう、私は大丈夫だよ。君のほうこそ、平気?」
「ああ。痛みには慣れている」
 ビームを盾で受け止めながら、ロアルは敵に向かって前進していく。
 青年の本体である盾と体が黄金の色に輝き、オーラが体からあふれ出していた。
 光は確実に戦車へと近づいていく。
「船ごと破壊など見過ごせるはずがない。攻撃は俺が引き受ける。君は歌ってくれ」
 ロアルは金色に光る盾をさらに魔力で強化した。
「うん、わかった。この声が枯れても、みんなの為に歌い続けるから!」
 ましろが再び歌い始める。
 黄金の盾といえどもすべてを防ぐことはできないが、ビームが焼いたロアルの傷は一歩前進するごとにふさがっていく。
(「先程は味方の支援がなければ危なかった。限界がある事は理解した」)
 だから手を変える。
 盾を構えて突進して、彼は砲門へとそれをぶつけた。
「だから、前を向いて! この艦を、みんなを守るために!」
 ましろの声が聞こえた。
 瞬間、渾身の力でロアルは盾を砲門へ叩きつける。
 敵の攻撃を封じることは、仲間を守ることにもつながるはずだ。
 衝撃に発射口が歪み、連続で放たれていたビームの光が停止していた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

甘夏・寧子
ったく、『余計』なブツを持ってたってわけか。これだから侵略者ってのは頭が痛いもんだよ……。こいつは早くぶっ壊さないといけないものだ。その為にこっちは全力で行かせてもらうよ!!

こういうやつは動力炉を通しちまえば一瞬なんだけど、あっちの最終兵器っていうんだからどこにどう組み込まれているのかはちゃんと隠されているみたいだね。搭載されている大きい兵器の近くだとは思うんだけど……その周りを重点的に撃ちこみたいと思うよ。
装甲に弾かれない隙間部分に当てられれば御の字だね。
他、仲間と連携できるなら協力してこいつをぶっ飛ばしたいね。


アララギ・イチイ
(※チャージ後の続き)

目一杯にチャージした後、射術・強化砲撃の加速・増幅リングを自分の前に射出・展開させておくわぁ
で、姿勢を低くして衝撃に備えてぇ、口を大きく開けて主砲・集束砲撃を発射するわぁ
加速・増幅リング(攻撃力重視)を経由してねぇ
狙いは戦車の胴体よぉ

(MS様の想像する)威力にもよるけど味方に被害が及びそうなら事前に射線上の味方に警告、万が一にも宇宙船に大規模な被害が及びそうなら及ぶ直前に射撃中止よぉ
射撃後は髪から余剰魔力の排出を行いつつ(髪から真っ赤に輝き、火の粉の様な物が排出されます)まだ相手が動いている様なら通常攻撃による追加攻撃の用意するわぁ
反撃による防御や回避も考慮、油断禁止よぉ


ミミ・フリージア
敵もだいぶ消耗しておるはずじゃ。あと一息がんばらねばのぅ
ビームキャノンの命中率が高いようじゃしこれは根気良く攻撃を繰り返して破壊するしかなさそうじゃ
今回は後方から支援して攻撃する者が砲門を向けられる前に狙えるように動くのじゃ
一旦退いたとみせかけて別方向から武器の攻撃で隙を作り仲間に全力で攻撃してもらえるように正面から戦う以外もやってみるのじゃ
消耗が激しい場合はわらわが回復してもっと強引にでも押していけるようにフォローもするかのぅ



わずかの間攻撃がやみ、寧子は息を吐いた。
「ったく、『余計』なブツを持ってたってわけか。これだから侵略者ってのは頭が痛いもんだよ……」
「敵もだいぶ消耗しておるはずじゃ。あと一息がんばらねばのぅ」
 魔法の剣で足や砲門を狙い続けているミミが言った。
「そうだね。こいつは早くぶっ壊さないといけないものだ。その為にこっちは全力で行かせてもらうよ!!」
 寧子もまた、ビームの発射口辺りを狙って熱線銃を放っている。
 その砲門が再び光った。けれども高速で走った一条の線は、砲塔の歪みによりあらぬ方向へと飛んでいく。
 ダメージはすでにかなり与えているはずだが、そう簡単には壊せないようだ。
 歌声をBGMに戦いは続き、輝く盾に守られながら寧子はもちろん他の猟兵たちも激しい攻撃を繰り返していた。
「こういうやつは動力炉を通しちまえば一瞬なんだけど、あっちの最終兵器っていうんだからどこにどう組み込まれているのかはちゃんと隠されているみたいだね」
 攻撃しながら観察しているが、今のところそれらしいものは見えない。
「大きい兵器の近くにあるはずだとは思うんだけど……ね!」
 派手に熱線銃を撃っている寧子だが、装甲の隙間部分をしっかりと狙っている。
 反撃してくるビームが、寧子の少し右を通過していく。
 歪んでしまった弾道を修正しながら撃っているのだ。連射される光が徐々に寧子へと近づいてくる。
 だが、敵の側面から近づいていたミミがルーンをあしらった剣を振り下ろし、再びその軌跡を変えさせる。
「いずれにせよ、このビームキャノンを壊そうと思えば根気よく攻撃せねばならんのう。わらわが支援するゆえ、全力で攻撃して欲しいのじゃ」
 距離を取りながら少女は仲間たちへと呼びかける。
「お手伝いしてくれるなら、助かるわねぇん。あとちょっと待ってくれたら、大きな一発を喰らわせてやれるからぁん」
 告げたアララギの顔の前には、リングが浮いていた。
 おそらくは攻撃を強化するためのものだろう。
「決めてくれってるんなら手伝うよ。もっともあんまり時間をかけてたら、アタシが先にぶっ飛ばしちまうかもしれないけどね」
 寧子の熱線銃は幾度も砲の根元に命中し、装甲の隙間を傷つけて広げていっている。
「大丈夫よぉん。そんなに待たせないからぁん」
 姿勢を低くしてアララギは狙いをつけているようだった。
「攻撃を作る隙はわらわが作る。回復するゆえ、強引に押してやるのじゃ!」
 聖なる光を放って猟兵たちを回復しながら、ミミはまた戦車へと接近した。
 戦車は各所に装備している火器を展開して少女を牽制してくる。退く……と見せかけ、ミミは急な方向転換をして見せた。
 反対側に素早く回り込んで、ルーンソードで砲塔を切り裂く。
 小さな爆発が起こり、戦車の動きが止まった。
「しかけるわよぉん。ミミ、みんな、よけなさぁい!」
 アララギの警告に応じて猟兵たちが飛びのいた。
 薄暗い地下空間に戦車の撃っていたものを上回る威力で光がほとばしる。
 彼女が集めていた魔力は増幅・加速効果を持つリングを通過して一気に走り抜けた。
 普段から赤いアララギの髪がさらに鮮やかに輝いていたが、火の粉が舞い散るとともに元通りの色に戻っていく。
 戦車には大穴が開いている。
 装甲は寧子やミミ、他の者たちがつけた傷から裂けたようだ。魔力砲の威力が内部の機械を蹂躙し、完全に打ち砕いたのだ。
「予告通り派手にやってくれたみたいだねぇ」
「うむ。見事な一撃じゃった」
 小さな爆発を繰り返しながら、二足歩行戦車が崩れ落ちていく。
「みんなが時間を稼いでくれたおかげよぉん。宇宙船の損傷も大したことないみたいで、よかったわねぇん」
 最後に大きな爆発を起こし、銀河帝国が誇る戦車はただの残骸となった。
 宇宙船は猟兵たちの活躍によって、脅威から解放されたのだ。

 戦車を貫いた攻撃の余波はメンテナンスエリアをいくらか傷つけてはいたものの、大きな問題になるほどではないだろう。
 残った敵を掃討しなければならないが、さしたる問題ではない。
 安全な場所に残してきたアリサは、まだ意識を失っているのだろうか。後片付けが終われば、きっと彼女の笑顔を見ることができるはずだ。
 この上にある人工林が、再び宇宙船の住人たちにとって憩いの場に戻る日が早く来ることを願いながら、猟兵たちは敵が潜んでいた空間を後にした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2018年12月30日


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#スペースシップワールド


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト