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殲神封神大戦⑤〜蟻の一穴

#封神武侠界 #殲神封神大戦 #殲神封神大戦⑤



「新年早々で申し訳ないが封神武侠界で大規模な戦いの発生が確認された。」
 周囲にいる猟兵達にエハド・ショウヘル(統御の一・f31086)が大重しく告げるのは新年の祝辞ではなく戦いの号砲。
「この戦いの首魁は大賢良師『張角』。奴は嘗て黄巾を率いて封神台を破壊した男だが寄りにもよってオブリビオン・フォーミュラとして蘇った。」
 ただ蘇ったわけではない。ユーベルコード異門同胞によって自身よりはるかに強大な英雄、神々を従えてである。
「そのうちの一人、王翦大将軍の配下が洛陽の都東北部に複数の砦を建築しているのが分かった。貴官らにはこれの一つを攻略してもらいたい。」
 そう言って彼女は攻略目標である砦の詳細な画像を投影して説明を開始する。
「この砦は都への進出を狙った前線拠点のようだがその守りは極めて強固だ。迂闊に近づけば弓矢で雨あられと矢を降らせ、守備している兵達は自らの使命を理解しており決して持ち場を離れるようなことはしない。」
 猟兵達がいくら攻撃しようが挑発しようが無視して黙々と迎撃し、こちらが退避すると見るや否や容赦なく背後から追い打ちを仕掛けるという抜け目のない連中である。
 それに対する攻略法は・・・・・
「ここまで徹底的に守りに徹している相手には正攻法で攻め入るしかないだろう。」
 彼女はそう断じいくつかの方針を提示する。
 雨あられと降る矢を何等かの方法で凌ぎながら接近し城壁に憑りつき破壊或いは登攀して内部に入り込む。
 いくらオブリビオンが作り上げたとはいえ砦である以上必ず死角は存在するはず、それを見出してそこをついて砦内部に侵入する。
 そして幻術などで内部に混乱を生じさせてその隙に内部へ侵入するといった方法だ。
「侵入さえすれば守備隊の兵達はオブリビオンとしては弱い部類だ。貴官らの実力であれば制圧はたやすいだろう。」
 そう言って映像を消した彼女は転送ゲートを開いて猟兵達に向きなおる。
「せっかく新年を迎えていきなりの戦争で思うものもあるだろうが敵は待ってくれない。彼らを撃滅し貴官らは必ず生還せよ、良い1年を送るためにもな。」
 彼女なりのジョーク?で締め猟兵達を戦場へと誘っていったーー


紅時雨
 新年早々に戦争です。
 明けましておめでとうございます。
 紅時雨と申します。
 今回は砦攻めのシナリオとなります。

プレイングボーナス……僅かな守備の穴を見つけ出し、砦に攻め入る。

 オープニング承認時点から受付を開始します。
 選択肢は参考程度でも構いませんので皆さんが思いついた手法で砦を攻略してみてください。有効そうなのを採用して書いていく予定です。
 相変わらずの最低限の運用になりますが見かけましたらよろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『砦攻め』

POW   :    力尽くで障害を排除する

SPD   :    敵の死角を突いて侵入を試みる

WIZ   :    幻術で砦内部の敵を混乱させる

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ゼロ・クロニクル
成る程、此度の任務は砦への潜入か。
いいだろう、拙者が如何なる強固な守りも突破してみせよう。

【忍法・千変万化】を使用し、《化術》で黒き砂塵に身を変える。
そして《地形の利用》で風に乗って上空を飛翔し、
まずは砦の櫓へと降り立つ。これが我が変化術の真髄よ!
そこで変化を解除、暗器と手裏剣を取り出して速やかに見張りを
《投擲》《早業》で《暗殺》する。見張りを斬った後は
《軽業》で櫓から飛び降りて、一気に《ダッシュ》。
食料庫や兵士の詰め所にガソリンを撒いたら、
紅蓮オロチでどんどん火をつけて回るぞ。
汚物は消毒…それがアポカリプスヘルの掟だ。覚えておけ!
ひとしきり焼いたら《属性攻撃》による火遁の術で引き上げる。


大豪傑・麗刃
『守備の穴』を『見つけ出し』なんだよねえ。
提示された方法であるから邪道ではないんだろうけど、でも『守備の穴』を『見つけ出』すのではなく無理やり穴を作るわけだから、正直美しくはない。
ただ剣士としてはアリかもしれん。要するに何をするのかと聞かれれば、

全部斬って解決する

城壁に到達するまでは対弓矢防御として右手になぎなた、左手にバスタードソードを持ち、飛んでくる矢を全て見切って切り払いや武器受けで防御。そして城壁についたら右手サムライブレイド左手フライングシャドウを持ち、全力で城の壁を斬る。で斬って穴あけてそっから侵入して後は暴れるのみ。
なんか武人としてはこれで正解な気がしてきた。ボーナスとか知らん。


ルァハイム・ラアル
矢って普通の矢?それだと猟兵を止めるにゃちょーっと足りないかもね。

UCを発動して、降り注ぐ矢を全部燃やしながら砦に接近。翼は使わずに、圧を掛けるように徒歩でゆっくりとね。
いくら射掛けても全て焼き落として平然としてるヤツなんて異様だろうし、ちょっとくらい焦ってくれると嬉しいなー。そっちの方がボロ出やすくなるってモンだし。
矢を射掛け続けるとなれば、UCみたいな超常の業でもなければ補充が要る。砦の上にいる人員の動きをよく見れば、出入り口の場所も分かるはず。
出入り口の場所が分かれば、翼で飛んで砦の上にお邪魔してあとは中に入るだけ。向かって来るものは全て焼き払おうかな。



●忍犬と侍と死神と
(成る程、此度の任務は砦への潜入か。)
 砦にいるであろう見張りの目から隠れ少し離れた森林から様子を窺う一匹の黒犬がいた。
 彼、忍犬ゼロ・クロニクル(賢い動物のストームブレイド・f24669)は砦の様子を観察しながら如何にこの砦を攻略するか思案し吹きすさぶ風の中で不敵な笑みを浮かべる。
「いいだろう、拙者が如何なる強固な守りも突破してみせよう。」
 言うや否や彼はそのまま森林から飛び出しコードを解き放つ。
「わが変化の極意をお見せしよう!」
 その言葉と共に彼の姿が黒い砂塵へと変じそのまま風に乗って一路砦を目指す。
(さて、後は空から砦の状況を把握して・・・おや?)
 上空から砦の状況を把握しようと意識を集中させていたゼロはその時、眼下の地上に現れた新たな気配に気づいた・・・

「『守備の穴』を『見つけ出し』なんだよねえ・・・」
 そう言うのは纏めて転送されてきた二人の内の一人大豪傑・麗刃(23歳児・f01156)。彼は砦を見ることができる平原で無防備に突っ立ったままうんうんと唸っていた。
「提示された方法であるから邪道ではないんだろうけど、でも『守備の穴』を『見つけ出』すのではなく無理やり穴を作るわけだから、正直美しくはない。
ただ剣士としては・・・・・」
 何やらぶつぶつ呟いている彼に同じく転送されてきたもう一人が声をかけてきた。
「え~と、麗刃くんだっけ?そろそろ行かない?敵さんもう気づいているようだし。」
 夜明け前を思わせる3対の翼をもつ彼、ルァハイム・ラアル(殯の末子・f34505)は視線の先にある砦を指して麗刃に進撃を促す。
 見てみれば砦の方は俄かに騒がしくなっており続々と城壁に弓兵達が並んでいるのが見て取れた。その対応の速さは流石戦闘騎馬民族の面目躍如と言えた。
「う、うむ、そう・・・ですな!では大豪傑・麗刃いざ参る!」
 言われて気づいたのか麗刃は右手に薙刀、左手にバスタードソードを構えて砦へ向かって吶喊していく。
 その様子をルァハイムは肩を竦めながら見送り
「そう慌てることもないでしょうに・・・とはいえ時は金なりとも言いますね。」
 そう言うと懐から銀の小物を取り出して徐に砦へと歩みを進めていった。

 砦の将兵達は優秀だったと言っていいだろう。敵の接近に気づいた見張りが砦内部に通達、それに守備隊の兵達が応えて城壁に集結し矢をつがえて弓を構えて体勢を整える。
「放てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
 指揮官の号令と共に放たれた矢は天高く放物線を描き引力に惹かれて豪雨となって二人の猟兵に降り注ぐ。
「き あ い だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 それに対して麗刃は自身に当たる矢を見切り手にした薙刀とバスタードソードで薙ぎ払い、切り払い、叩き落す!
 ルァハイムはその様子を見ながら
「凄いねぇ、けどあれはやはり普通の矢?それだと猟兵を止めるにゃちょーっと足りないかもね。」
 そう言って彼は掲げた銀の小物をランタンへと変え己がコードを解き放つ
「過ぎた暗がりより出でたもの、また暗がりに解け消えろ!」
 言葉と共に放たれる夜空色の炎が彼を串刺しにするべく殺到する矢の事如くを燃やし尽くし歩みを止めることは叶わない。
「さて、片端から矢を叩き落す彼もいるし、こんなとんでもない方法で矢を落とす俺もいるし向こうが動揺してくれればいいのだけど・・・・?なんだ?」
 そう呟いた彼の視線には火の手が上がり将兵達に混乱が広がりつつある砦の姿であった。

 ー少し前ー
 見張りに油断があったわけではない。彼は見張りとしての職務を全うし新たな敵の襲来を警戒していた。正門の方で戦闘が始まったようだが別方向からの襲撃も十分あり得る。
 その可能性を考えて持ち場を離れずに引き続き警戒していた彼の姿勢は評価されてしかるべきだろう。
 唯一の失敗は新たな敵が上空から自分のいる櫓に直接降りてくることを考慮していなかったことだろうか。
「?なん、っが!!」
 不意に背後に現れた気配に振り向いたその見張りは眉間に手裏剣を突き立てられ誰何を上げる間もなく事切れ倒れ伏す。
「これが我が変化術の真髄よ!」
 言いながら立ち上がったゼロは黒き砂塵から黒き忍びに姿を変えて櫓から音なく飛び降りて砦内を駆けていく。
 内部は戦闘開始の影響かほどなく見つけた兵の詰め所には誰もいなかったがそのあと発見した食料庫と共に持ち込んだガソリンをまいて愛用の火炎放射器紅蓮オロチで容赦なく焼き払っていく。
「汚物は消毒…それがアポカリプスヘルの掟だ。覚えておけ!」
 そう言いながら彼は砦内部を徹底的に焼き払っていく・・・

「内部に侵入者だと!?見張りは何をやっていた!!?」
「食料庫が焼かれています!火の回りも早すぎると言う報告が」
「おい、あいつら矢が通用しないぞ!どうする!?」
 ゼロの行った破壊工作は守備隊に大きな混乱を齎していた。そして外からでも分かるほどの混乱に外にいる二人が付け入らない理由などなかった。
「お邪魔しま~す。」
 そう言って舞い降りた死神ルァハイムは周囲で呆気に取られている兵達を冷たく見やり
「大人しく滅びを受け入れない往生際の悪い奴らが・・・悉く燃やし尽くす!」
言って放つのは迷い出る者達を清める浄化の炎。それに次々と将兵達は焼かれていきさらに混乱は加速する。
「そして!オオトリは!この麗刃ちゃんなのだぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 混乱に乗じてようやく砦に取り付いた麗刃はサムライブレイドとフライングシャドウなる刀に持ち替えて城壁を力任せに切り砕き強引に砦内部に突入。迎撃に出てきた将兵達を片端から斬り捨てていく。
(なんか武人としてはこれで正解な気がしてきた・・・ボーナスとか知らん!)

 こうして王翦大将軍の軍勢の砦の一つが炎に包まれ落城した。だが、王翦大将軍への道は未だ遠い。
 猟兵達とオブリビオン達の封神武侠界を巡る戦いはまだ始まったばかりであるーー

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月03日


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト