まっしろぴっぴとおまんじゅう🐤
麗らかな日射しが零れる昼下がり。
山道沿いに歩を進め、峠を下った先に一軒の茶屋が目に留まる。
一山超えて疲れた足を休ませて、一服したいと願ったところに見えるその茶屋は、峠を行き交う旅人たちの憩いの場になっている。
長らくぶりに腰を下ろして寛いで、お茶で一息入れつつ食べる和菓子がまた美味で。
優しい甘味の団子や饅頭を、頬張りながら周りをぐるりと見渡すと。
菜の花畑や梅の木の、黄色や紅白の花で彩られた景色が色鮮やかに広がっていた。
花咲く景色に春の気配を感じつつ、心和ませながら安らぐ時を過ごしていると。
――ピィピィ、ピィ。
どこからともなく聞こえてくるのは、小鳥の囀りみたいな鳴き声だ。
よくよく見ると菜の花畑の一画に、白くて丸い何かが潜んでいるようで。
まるで大きな饅頭みたいなそのモノは、ふわふわもふもふした鳥さんたちだった。
ぽかぽか陽気に誘われて、うたた寝している鳥さんたちは見ているだけなら愛くるしいけれど。でもこの鳥さんたちはお腹が空いたのか、茶屋で旅人たちが和菓子を美味しそうに食べているのを見た途端――。
「その白くてもふもふした鳥たちは、旅人たちの和菓子を奪って食べてしまうのだ」
太刀花・百華(花と廻りて・f13337)は険しい顔つきで、予知した事件を語り出す。
サムライエンパイアのとある地方にある峠の茶屋で、旅人たちがオブリビオンに襲われるという事件。菜の花畑で日向ぼっこをしていた鳥のオブリビオンは、茶屋で提供される和菓子を狙って旅人たちから奪っていくらしい。
どうやら鳥さんたちは甘いものには目がないらしく、近くに茶屋もある以上、このまま放っておけば被害が広がってしまう。
「そこでお主らに、このもふもふ鳥を何とかしてほしいのだ」
どれだけ見た目が可愛かろうが、相手は人に害成すオブリビオンである。更には白い鳥さん以外にも、黒くて大きな影がその背後に視えたという。
今から現場に向かえば旅人たちより先に茶屋に着き、被害を未然に防ぐことができる。
旅人たちの癒しの場である茶屋を、そして何より美味しい和菓子をオブリビオンから守る為、力を貸してほしいと百華は猟兵たちに助力を乞う。
「ちなみにこの鳥たちは、甘味を食べると満足して寝る習性があるようだから、そうした点を利用するのも良いかもな」
戦い方については猟兵たちに一任すると、百華はここまで説明するとコホンと咳払いを一つして。もし事件が無事に解決したら、皆で茶屋に寄っていかないかと呼び掛ける。
「まあ何だ。疲れた身には甘い物を摂るのもいいかと思ってな。わ、私は別にどちらでも構わないのだが……」
彼女も本音は和菓子を食べたいようで、少し恥ずかしそうに口篭もりつつ、気を取り直して手を差し出すと――掌の上に浮かぶグリモアが、淡く光って花弁のように舞って猟兵たちを包み込む。
――花に彩られた綺麗な景色を愛でながら、美味なる和菓子を食べれば春の息吹が感じられ、至福の時間を楽しむことができるだろう。
一足早い春の薫りに思いを馳せながら、いざ四季の花咲く異国の地へと――。
朱乃天
お世話になっております。朱乃天(あけの・そら)です。
今回はサムライエンパイアにて、オブリビオンをもふり倒すというシナリオです。
●物語の流れ
第一章は、まっしろピヨすけたちと集団戦。
第二章は、まっくろピヨたろうとのボス戦。
第三章は、茶屋で和菓子を食べたり菜の花や梅の花を眺めてまったり過ごします。
第三章のみ、百華もプレイングでお誘い下されば、皆様と茶屋で一服させて頂きます。
●戦闘について
集団戦もボス戦も、普通に戦うだけならあっという間に倒せます。
なのでピヨすけたちといっぱいもふもふしたりされたりしながら戯れて、ふわもふ感を心行くまで存分に楽しんで下さい。
もしも同行者様がいらっしゃる場合は、お相手の【名前】【ID】もしくは【グループ名】の記入をお願いします。
また、シナリオへのご参加は、どの章からでも全く問題ありませんので、どうぞお気兼ねなくご参加下さいませ。
それでは、皆様のプレイングを心よりお待ちしています(ぴよっ)
第1章 集団戦
『まっしろピヨすけ』
|
POW : 超もふもふもーど
全身を【膨らませてめちゃくちゃモフモフな状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : もふもふあたっく
【もふもふ体当たり】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : もふもふソルジャーズ
レベル×1体の、【額】に1と刻印された戦闘用【ミニまっしろピヨすけ】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
春原・菜桜
もふもふの鳥さんと聞いて!!!
可愛いけど、困る人がいるんだもんね
かわいそうだけど、退治しなくちゃ!
ピヨすけさんたちに遭遇したら
ふわ~~~!!まっしろふわふわで、かわい……これは手ごわい相手だね!
しっかりたたかって…ふわふわ、もふもふのもふもふ…
超もふもふもーどには
ほんとに無敵かどうか、試してみないとだもんね?
試しに、ね!?
ピヨすけに飛び込んで
ふわふわ~~~~!!(悦)
もふもふあたっくを受けたら
あぁ…もふもふぅ♪
あまりの至福に倒れこみそうになるのを必死にこらえて
あまり苦しまないよう、一気に攻撃
攻撃時は
鈴蘭の嵐で攻撃
踊るように鈴蘭の花びらを飛ばし攻撃します
この日は雲一つない晴れ渡った青空で、峠に広がる菜の花畑の風景は、一見長閑で平和な日常そのものだ。
しかしそうした平穏を、脅かそうとオブリビオンの魔の手が間近に迫っていることを、人々はまだ気づいていない。
――ピヨピヨ、ピヨピヨ。
菜の花畑の中から聞こえる小鳥のような鳴き声に、誘われるように春原・菜桜(オラトリオのシンフォニア・f02921)が近付けば。そこにいたのは、白くて丸くてふわふわした鳥さんだ。
「ふわ~~~!! まっしろふわふわで、かわい……これは手ごわい相手だね!」
ピヨすけたちを見た途端、菜桜はその愛くるしい姿に思わず魅了されかけて。それでも相手はオブリビオンだというのを思い出し、きっとこれも罠なのかもと気を引き締める。
「可愛いけど、困る人がいるんだもんね。かわいそうだけど、退治しなくちゃ! しっかりたたかって……ふわふわ、もふもふのもふもふ……」
けれどもやっぱり、もふもふの誘惑には逆らえなくて。ちょっと相手の力を試してみるだけだから、と白い毛玉に向かって飛び込んだ。
「ピィ~~~~!?」
いきなり抱きついてきた菜桜にびっくりしたピヨすけは、驚きのあまり全身をぷくっと膨らませてすっごくもふもふ状態に。
「ふわふわ~~~~!!」
おおきく膨れ上がったもふもふに、菜桜は瞳を輝かせながら喜び跳ねて、小柄な身体を埋めるようにぎゅっと抱き。
「あぁ……もふもふぅ♪」
あまりの至福に、意識が遠退きそうになるのをぐっと堪えて、耐え凌ぎ。
せめて苦しまないようにと、菜桜が踊ると鈴蘭の花弁が嵐のように舞う。
「ピヨ~~~~!?」
荒ぶる花の嵐に巻き込まれ、ピヨすけたちが空の彼方に吹き飛んでいく。
大成功
🔵🔵🔵
雨識・ライラ
わぁ、もっふもっふ…
花太、ごめん浮気じゃないんよこれは決して全然、全く!
もふもふを堪能しちゃおうかな!
えい!(もふんっっ))))
はわーこの弾力、好き…
花太もおいで!一緒にもふもふしようっ
(もふーん!)
ふわふわだし、もふもふだし
ハッそろそろ倒そうか
お菓子をいっぱい置いて…足りなかったらボクのお菓子もどうぞ!
じっと観察(じーっ
ぴよぴよさんたちがおねむになったところを花太の大行進で攻撃していくよ!
行け行けー!
ふう!
もふもふできたし、可愛い姿を見れたし幸せ!
ありがとうございました、鳥さんっ!
「わぁ、もっふもっふ……。花太、ごめん浮気じゃないんよこれは決して全然、全く!」
雨識・ライラ(レインメランコリー・f12440)はその手に抱えたカワウソ型ガジェットに、謝りながらも心は白いもふもふ鳥の方を向いていて。
「もふもふを堪能しちゃおうかな! えい!」
うたた寝しているピヨすけに、もふんっ、と勢いよく飛びつくライラ。
「ぴぃーーー!」
そのふわもこ感にうっとりしながら顔をすりすりしていると、ピヨすけはぷくーっと身体を膨らませ、超もふもふもーどに変身! 抱きつくライラをぽよんっ! と弾き飛ばして寄せ付けない!
「はわーこの弾力も、好き……」
それでもライラは全くめげず、むしろ却って興味を増やしただけらしく。
「花太もおいで! 一緒にもふもふしようっ」
今度はカワウソさんも一緒になって、力いっぱい、ぎゅーっともふもふ。
「ハッ……いけないいけない。そろそろ倒そうか」
できればずっとこのまま、もふもふしていたいけど。でもちゃんと倒さなくっちゃいけないからね、と。
ライラは餞別代わりにお菓子を上げて、ピヨすけがそれを食べると満足したのか、その場ですやすや眠り出す。
「花太、いっくよー! 行け行けー!」
身を丸め、ぐっすり眠るピヨすけに、カワウソさんが猛突進。
「きゅ~~~……」
こてんと倒れ、深い眠りに就いたピヨすけは、幻のように消えてゆく。
「もふもふできたし、可愛い姿を見れたし幸せ! ありがとうございました、鳥さん!」
ライラは最後にお礼を言って、ピヨすけが眠った場所にお菓子をお供えしていった。
大成功
🔵🔵🔵
アッティカ・ペルサキス
か、か、か、可愛いぃぃぃーーー
何これ?凶悪なまでの可愛い鳥さんたちが!!(悶える
あ、いけない。つい自分の欲望が前面に出てしまう所だった
和菓子が奪われるのを阻止しないとね。
えっと、菜の花畑にいるんだよね。じゃあそこの近くに行くわ
甘い物を食べたら寝ちゃうみたいだし
茶屋のお菓子じゃないけど、自分で用意してみたよ
キャラメルポップコーン食べるかな?
駄目だったら甘納豆とか落雁を出してみようっと
寝ている間にモフモフを堪能するの…!
これでもかと言うくらい堪能したいの…!!
可愛すぎて攻撃するのが躊躇われる…でもごめんねーー(わぁん
ピヨすけさん達の事忘れないからーー(もっふもふもふもふもふもふ びしばし)
白くて丸くてもふもふした物体に、アッティカ・ペルサキス(放浪娘・f14211)の金の瞳が一際キラキラ輝いた。
「か、か、か、可愛いぃぃぃーーー。何これ? 凶悪なまでの可愛い鳥さんたちが!!」
思わず身悶えするほど興奮気味のアッティカだったが。あまりの可愛さに、つい欲望が前面に出てしまうところだったと、頭をぶるぶる振ってどうにか冷静さを取り戻す。
ここにやってきたのは、あくまで和菓子が奪われるのを阻止する為だから。そう心の中に言い聞かせつつ、菜の花畑で佇むピヨすけたちに近寄っていく。
「甘い物を食べたら寝ちゃうみたいだけど、キャラメルポップコーンは食べるかな?」
持参してきたお菓子を取り出すと、次の瞬間ピヨすけたちがお菓子を求めて群がった。
そうしてキャラメルポップコーンを美味しそうに啄む鳥さんを、目を凝らして愛おしそうにほっこりしながら見つめるアッティカ。
やがてお菓子を食べ終えお腹が膨れたピヨすけは、つぶらな瞳を閉じて眠りに就いた。
寝ている鳥さんたちはあまりに無防備で、このもふもふチャンスにアッティカは、欲望の赴くままにもふもふを堪能しまくるのであった。
斯くしてもうこれでもかと言うくらい、もふもふ感を余すところなく満喫し、充足感に満たされたアッティカではあるが。いよいよピヨすけたちとの別れの時が訪れる。
「可愛すぎて攻撃するのが躊躇われる……でもごめんねーー。ピヨすけさんたちのこと、忘れないからーー」
悲しくなって涙を流すも、ここは心を鬼にして。風の力でピヨすけたちを吹き飛ばし、白い毛玉が宙に舞う。
大成功
🔵🔵🔵
仁科・恭介
甘い物好きの白い鳥か。人の物を奪うのはよろしくないけど、見るからにふわふわだね。
なんでも、甘い物を食べるとねむくなるとか、ならないとか。
眠ったのを集めて、大量に並べて横になったら気持ちよいだろうね。
暖かい羽毛布団みたいな感じで。
まあ、それ以上に味が気にはなるけども。
じゃ、まずは甘い物を用意して、影達を放ちますか。
いってらっしゃい、かわいい影達。
甘い物は茶屋で調達すればよいかなぁ。
できるだけ沢山の鳥を探したいし、一網打尽にしたいから、調達した甘い物は細心の注意を払ってと。
ほうほう、あそこに沢山いるね。これはよい寝心地になりそうだ。
武蔵天狗・弁慶
(天狗の面のヒーローマスク「弁慶」と、依り代の金髪の青年「牛若丸」です。アドリブ・他猟兵との共闘歓迎)
食いもんの恨みはこええんじゃぞ!
その事をわからせてやるぞ!のう、牛若!
なんじゃ、聞いた通り白い玉がたくさんおるのう。
もふもふ?っちゅうんか。
わしはわからんが、牛若は好きそうじゃの。牛若!気を抜くなよ!
まずは誘き寄せるぞ!さっき茶屋で買った団子じゃ!
寄ってきたところを拳で……あっ牛若!こら!食感を!モフモフを楽しもうとするな!撫でようとするな!
『お団子食べるとこも可愛い〜』じゃないんじゃ!
モフモフしていて攻撃し辛いが……牛若!そろそろ本気を出すぞ!
わしらは最強じゃからのう!重い拳でドーンじゃ!
杜鬼・カイト
もふもふ鳥が旅人を、もとい、旅人の持つ和菓子を狙うんだね。
それは確かにきょーあくはん……なのかなあ?
困ってるっていうなら、まあ少しは手伝ってあげるけど。
お!お饅頭みたいな鳥さん発見。
普通に可愛いと思う。これ倒さないといけないの?
……なんだか調子狂うなあ。とりあえず撫でておこ。
【赤い糸は結ばれて】を使って、鳥たちの行動に制限をかけてみよう。
白詰草をバシッと命中させて「他人のお菓子を奪ってはいけない」ルールを宣告。
…うーん、鳥のオブリビオン相手にこんなルール通じるのかな。
ダメそうなら、ちょっとかわいそうな気もするけど鳥さんたちは普通にサクッと倒しちゃおうか。
■アドリブ歓迎
「もふもふ鳥が旅人を、もとい、旅人の持つ和菓子を狙うんだね。それは確かにきょーあくはん……なのかなあ?」
甘い物だけを襲うといったもふもふ鳥の行動に、杜鬼・カイト(アイビー・f12063)は実はそんなに大した害ではないのでは、と小首を傾げる。
ちなみにセーラー服姿をしているカイトは一見少女のようだが、実は歴とした少年だ。
別に女装をしているつもりはなくて、自分の似合う衣装を着ているだけだといった、彼なりの拘り方がそこにはあるようだ。
「食いもんの恨みはこええんじゃぞ! その事をわからせてやるぞ! のう、牛若!」
そんなカイトの疑問に対し、天狗のお面を被った金髪青年が、きっぱり断言する。
彼の名は、武蔵天狗・弁慶(fast.牛若丸・f14394)。天狗のお面の方が本体で、牛若と呼ぶ青年の身体を依り代としているヒーローマスクなのである。
「甘い物好きの白い鳥か。人の物を奪うのは宜しくないけど、見るからにふわふわだね」
ちょっと変わった二人のやり取りを、仁科・恭介(明日を届けるフードファイター・f14065)が柔和な笑みを浮かべながら眺めつつ。まず手始めに、甘い物で眠らせながら様子を見ようと呼び掛ける。
恭介の提案に弁慶たちも応え、三人は鳥さんたちを警戒させないように近付いていく。
「なんでも、甘い物を食べると眠くなるとか、ならないとか。眠ったのを集めて、大量に並べて横になったら気持ちよいだろうね。暖かい羽毛布団みたいな感じで」
ふわもこした質感は、それこそ本当の羽毛布団に使えるかもと、恭介がほのぼのとした感想を口にする。
でもそれ以上に、味が気になるけどなんて。本音は口が裂けても言えないけれど。
「さあ、いってらっしゃい、かわいい『影』達」
菜の花畑に隠れているピヨすけたちを探すべく、恭介が狼(のように見える何か)を召喚。自身と五感を共有しながら、やがて白い物体の集団を発見。
「お! お饅頭みたいな鳥さん発見。普通に可愛いと思うけど、倒さないといけないの? ……なんだか調子狂うなあ」
カイトの瞳に映る白くて丸い鳥さんたちの群れ。見た目は可愛らしくて人畜無害そうだが、これでも人に害を及ぼすオブリビオンだ。お菓子を奪うだけだけど。
「なんじゃ、聞いた通り白い玉がたくさんおるのう。もふもふ? っちゅうんか。わしはわからんが、牛若は好きそうじゃの。牛若! 気を抜くなよ!」
見た目だけでは敵の強さは図れない。この鳥はきっと危険な存在なのだと、弁慶の直感が心の中でそう告げる。ここはひとまず誘き寄せるところから、と茶屋で買った団子を餌に、ピヨすけたちを引き付ける。
「ピヨピヨ~~~~」
甘い匂いに誘われて、ピヨすけたちが弁慶の団子を求めて集まってくる。
「まあとりあえず、『他人のお菓子を奪っちゃいけない』ようにしないとね」
ピヨすけたちが他のお菓子に釣られてそっちに行かないよう、カイトが左手小指の指輪から、白詰草の花を放ってバシッと命中。ルールを約束させて守らせる。
「ピュイー?」
とにかく鳥さんたちは、今は目の前の団子を食べることだけに夢中のようだ。
ついでだからとカイトが撫でても全く抵抗しないので、猟兵たちは遠慮することなく、ピヨすけたちをもふもふし始める。
「わあ、可愛いね」
後で倒さなければいけないのが勿体ないくらい。だから今のうちにこの感覚を堪能しようと、カイトがもふもふ撫で回す。
「ほうほう、これはよい寝心地になりそうだ」
片や恭介は、もこもこした毛並みを確かめながら、これなら上質な羽毛布団にできそうだと想像を巡らせる。
「まんまと罠に嵌って寄って来よったな! 後はわしの拳で……あっ牛若! こら! 食感を! モフモフを楽しもうとするな! 撫でようとするな!」
弁慶としてはここで仕留めるつもりだったのだろう。しかし気合いを入れて拳を握るはずの手は、ピヨすけを優しく撫でているではないか。
「『お団子食べるとこも可愛い〜~~~~』じゃないんじゃあああああ!」
言ってることとやってることはバラバラで、他人が見ればまるで一人コントをしているような弁慶fast.牛若丸。
心を通わせたはずの二人(?)の絆までも狂わせる、恐るべきもふもふの魔力。
「モフモフしていて攻撃し辛いが……牛若! そろそろ本気を出すぞ!」
やはり強敵には違いなかったが、それでも負けるわけにはいかないと。
弁慶が、というか牛若丸が涙を堪えるように拳を握り締め、超高速の一撃を放つ。
「ピュイ~~~~!?」
ぱこーん!!
と会心の音が響くと同時に、ピヨすけはあっという間に空の果てへと消えてゆく。
その影を見送りながら弁慶は、黙して静かに佇んでいた――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
兎白・小箱
生物の限界に挑戦するような色と丸いフォルム…
鳥類?とは言え、非常に興味深い
うさぎの顔が付いたおまんじゅうを手に黙々と待ち
寄ってきた対象に【七星七縛符】の護符をぺたぺた
ユーベルコードも封じ、更に大人しく眠っていて貰う
それにしても本当に理想的な白なんだけど…
品種改良を重ねてもこの色を出せる種はまだ少ないというのに。
飼育している様々な幻種の爬虫類達に思わず思いを馳せる
…ちょっと鳥類だからって易々と白くなって。
憎い…このもふもふが…もふもふ、もふもふもふ…
普段触れることのない感触に複雑な表情
君たちには徹底的に俺の研究の役に立って貰うからね
対象を捕まえてはデータ収集、捕まえてはもふも…データ収集を続ける
白くて丸くてふわふわしたその愛くるしい姿。
まるで生物の限界に挑戦するかのようなフォルムの鳥さんたちに、兎白・小箱(白愛・f11199)は興味を惹かれ、学者としての研究心に火を点ける。
まずは鳥さんたちを研究する為、小箱は和菓子を使って捕獲しようと試みる。
手にしているのは、うさぎの顔が描かれたおまんじゅう。
小箱がそれを差し出すと、目論み通りにピヨすけたちが餌に釣られて寄ってくる。
そうして群がるピヨすけたちに、小箱は護符を取り出し、おでこにぺたり。
「ピヨ?」
力を封じる護符を貼られたことに、鳥さんたちは気付かない程、おまんじゅうを夢中になって啄んで。食べ終えるとすぐにその場で眠ってしまう。
「それにしても、本当に理想的な白なんだけど……」
品種改良を重ねても、これ程までの色を出せる種はまだ少ない。
小箱は自身が飼育している多種多様な爬虫類のことを思いつつ、胸に渦巻く好奇心を抑え切れなくなってくる。
「……ちょっと鳥類だからって易々と白くなって。憎い……このもふもふが。もふもふ、もふもふもふもふ……」
これまで爬虫類だけを研究してきた小箱にとって、普段触れることのない感触に、複雑な表情を浮かべながらも、心はもふもふすることだけに夢中になっていて。一匹ずつ取っ替え引っ替えもふもふしながら、その感触の違いを確かめる。
「君たちには、徹底的に俺の研究の役に立って貰うからね」
そう、これはあくまでデータ収集なのだから。
心の中で何度も言い聞かせ、小箱はデータを収集し続ける。
もふもふ、もふもふ……もふもふもふもふもふもふもふ……。
大成功
🔵🔵🔵
神宮時・蒼
…和菓子が、美味しいのは、わかります。
…けれども、人様の、モノを、奪っちゃうのは、駄目、です、よね。
…とても、可愛らしい、のです、けれど。…けれど…。
…ちょっとくらい、もふもふ、しても、いい、でしょうか。
…倒します、ええ、ちゃんと、倒します、から…!
甘い物…。こんぺいとうとかじゃ、駄目、でしょうか。
そっと差し出しながら、なでなでもふもふ。
う…。ふわふわでやわらかい…。あったかい…。
めっちゃもふります。もふもふは正義ですから。
存分にもふったら、お別れの挨拶。
手向けに和菓子をもうひとつ。もぐもぐ食べてる姿を眺めながて。
最後は、ごめんなさい、と言いながら、痛くないようにせめて一瞬で。
「……和菓子が、美味しいのは、わかります。……けれども、人様の、モノを、奪っちゃうのは、駄目、です、よね」
たかが和菓子といえど、奪う行為は良くないと。神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)は菜の花畑で日向ぼっこをしている白い鳥さんたちに目を向ける。
「……とても、可愛らしい、のです、けれど。……けれど……」
鳥さんたちの可愛い見た目に、蒼は心が揺らいで倒すと決めた思いが傾きそうになる。
「……ちょっとくらい、もふもふ、しても、いい、でしょうか。……倒します、ええ、ちゃんと、倒します、から……!」
白いふわふわした姿をじっと見ていると、もふもふの誘惑に逆らうことができなくて。
鳥さんたちに何か甘い物でもと、蒼は用意してきた袋の中から、金平糖をひと掴み。
色とりどりの金平糖を掌に乗せてピヨすけたちに差し出すと、白いふわもふの群れが蒼の掌の金平糖を求めて集まり出した。
「ピィピィ、ピィ~」
金平糖を美味しそうに啄むふわもこに、蒼がもう片方の手を、そっと伸ばして白い羽毛をもふもふ撫でる。
「う……。ふわふわでやわらかい……。あったかい……」
柔らかくてふわふわした温もりに、表情を殆ど見せない蒼ですら、その気持ちのよさに夢中になって。それからいっぱいもふもふタイムを満喫し、存分に心行くまで癒される。
「……これでお別れ、ですね。……ごめん、なさい」
そうして最後にもうひと摘み、金平糖を手向け代わりに差し出して。もぐもぐ食べる姿を眺めつつ、神霊体に変身しながら刃を振るう。
「ピヨ~~~……」
最後はせめて痛くないようにと、慈悲の心を篭めた衝撃波の一閃は、蒼の望み通り一瞬にしてピヨたちを消し去った。
大成功
🔵🔵🔵
リル・ルリ
■ふうた(f09635)と一緒
✼アドリブ等歓迎
(キラキラ瞳を煌めかせ)
「ふうた!もふもふな鳥…いるよ!」
僕は最近もふもふふわふわしたものに目がない
尾鰭もゆらゆら
嗚呼でもこの子は旅人を困らせているのだっけ
「ふうたも一緒にもふもふしよう?えなが、って鳥なんだって。暖かくて柔らかくて心地よいよ、きっと」
満面の笑顔で顔を埋め、ぎゅと抱きしめご満悦
ふうたの笑顔にもほっこりした気分に
甘いのを食べたら寝てしまうなら
僕のチョコをわけてあげる
甘い桜チョコ、おたべ
それとも甘く蕩ける子守唄を歌おうか?
ふうたの苺も食べると思う
僕、食べたい
「同じだね。和菓子、食べたことないんだ。鳥さんが夢中になる味
どんなのか楽しみだ」
糸縒・ふうた
■リル(f10762)と一緒
アドリブ・改変等歓迎
もふもふで見てるだけならかわいいんだけど
おかし食べたさに襲っちゃうってなら話は別だな
可哀想だけど旅人さんたちが怪我する前にいなくなってもらおう
ほんとだ、すっごいもふもふ
飛び込んだら気持ち良さそう…
っていってる傍から!
でも嬉しそうなリルにオレまで嬉しくなっちゃう
ちょっとぐらいならいいかな?
両腕いっぱいにエナガを抱えて頬ずりして
うわあ、ふわふわ…これはだめになるやつだ…
あまいもの、もわがし、もよく知らないから
苺を摘んできたんだけど食べるかな?
え? リルも?
じゃああげる。はい、あーん
チョコも苺も、それにわがしまで、なんて欲張りなやつだなぁ
丸くてふわふわした白い鳥さんに、リル・ルリ(瑠璃迷宮・f10762)は薄花桜色の瞳を湖面のようにキラキラ煌めかせて胸躍らせる。
「ふうた! もふもふな鳥……いるよ!」
鳥さんの可愛らしさと余りの嬉しさに、尾鰭もゆらゆら揺らして燥ぐリル。
その隣では、糸縒・ふうた(風謳エスペーロ・f09635)も眦緩めて鳥さんたちを見つめつつ、でもお菓子の為に人を襲うというなら話は別と、心を鬼に、決意を秘める。
「ふうたも一緒にもふもふしよう? えなが、って鳥なんだって。暖かくて柔らかくて心地よいよ、きっと」
リルが笑顔を浮かべて呼び掛ける、その無邪気な声に、ふうたの決意が上塗りされる。
「ほんとだ、すっごいもふもふ。飛び込んだら気持ち良さそう……」
見ているだけで癒されてしまうふわもこ感。心の底から思わず漏れた呟きを、聞いていたのか言ってる傍から、リルが言葉通りに鳥さん目掛けてダイビング!
満面の笑みでぎゅっと抱き締めながら、もふもふした羽毛に顔を埋めてご満悦。
そんな風に嬉しそうにしている彼を見ていると、ふうたも釣られて嬉しくなって、少しくらいならいいかな、とリルに倣って鳥さんたちと戯れる。
「ピヨピヨ、ピィ?」
きょとんとしている鳥さんたちを、両腕いっぱい抱えて頬擦りするふうた。
「うわあ、ふわふわ……これはだめになるやつだ……」
その感触は想像以上に心地好く、幸せそうにふうたが表情崩せば、リルもほっこり和み気分。
二人がもふもふを堪能しているその最中、鳥さんたちはまるで匂いを嗅ぐかのように、何やらゴソゴソし始める。
「もしかして、お腹が空いてきたのかな。だったら、僕のチョコをわけてあげる」
きっと甘い匂いを感じ取ったのか、それならと、リルが懐から取り出したのは、包みに入った桜チョコ。
「あまいもの、もわがし、もよく知らないから。苺を摘んできたんだけど食べるかな?」
片やふうたは瑞々しい赤い苺を手に乗せて、鳥さんたちに差し出した。
「ピィピィ、ピヨピヨ」
チョコと苺を目にすると、鳥さんたちのつぶらな瞳が大きく見開き、輝いた。
それからあっという間にそれらを食べ尽くした鳥さんは、お腹が膨れて満足したのか、すやすや眠りに就いていく。
「ふふ、よっぽど美味しかったんだね」
ぽかぽか陽気にうたた寝している鳥さんを、眺めているとついつい顔が綻んで。
摘んだ苺はまだあるからと、残った分は二人で仲良く食べ合った。
「そういえばふうたもなんだ、同じだね。和菓子、食べたことないんだ。鳥さんが夢中になる味、どんなのか楽しみだ」
後片付けも全て終わったら、一緒に和菓子を食べようと。リルがふうたに微笑みかけて頷いて、次に鳥さんたちの方を見て、すぅっと息を吸い込み唄を歌う。
その唄は、鳥さんたちに捧げる子守唄。もう二度と、目覚めることなくそのまま眠っていられるようにと、ありったけの想いを込めて紡がれる。
光に微睡み蕩けるように、痛みは泡沫に消えてありのまま、全てを包み込むかのように甘やかに――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『まっくろピヨたろう』
|
POW : 超もふもふひっぷあたっく
単純で重い【もふもふなお尻 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : ぱくぱくもぐもぐ
戦闘中に食べた【食べ物 】の量と質に応じて【眠くなってしまうが】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ : もふもふあたっくはいぱー
【もふもふ体当たり 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
猟兵たちの手によって、倒れて眠ったピヨすけたちは、幻のように消えてしまう。
最後はせめて安らかなれと、猟兵が祈りを捧げるように悼んでいると、純白の羽が風に運ばれ空に舞う。
きっとあの世でも甘い物を食べているのかも、なんて感傷に耽って羽の行方を目で追うと。目の前が突然眩しい光に包まれる。
その輝きの中に、猟兵たちは茫と浮かび上がる巨大な影を見る。
謎の光と共に顕れたモノ――その正体は、白いピヨすけたちよりも、更にひと際大きな黒いピヨすけだったのだ。
この黒ピヨすけもまた、茶屋のお菓子を狙ってやってきたのだろうか。
――ピィピィ! モフーン!
よりまるまるとしたフォルムは、白いピヨすけ以上にもふもふし甲斐がありそうだ。
猟兵たちが束になっても、その全てを受け止めてしまう包容力すらありそうな。そんな巨大ピヨすけに、猟兵たちは更なるもふもふを求めて挑もうとする。
仁科・恭介
「今度のもふもふは黒か。黒は白と味が違うのか?…まぁロマンだね」と一人で納得しつつ対策を考えます。
こいつもまた、甘いものを食べさせたらおとなしくなるんじゃないかと。
今度は探さなくても良さそうな位大きいので【携帯食料】を大量に食べて全身の細胞を活性化し、【目立たない】よう最新の注意をしながら、もふもふな尻の隙をついて抑え込みを慣行します。
「飛べないもふはただのもふもふだ。私が抑えているうちに誰か甘いものを!」
気を抜くと寝てしまいそうですが、「こんなもふもふと渡り合えるのに、屈して寝てしまってははしたない」と【礼儀作法】に基づく相手への敬意を糧にして必死に耐えます。
※共闘、アドリブは歓迎です。
雨識・ライラ
はわー!今度は黒いピヨもふさん!?
花太!今度も一緒にもふもふしよう!ごー!
まずは餌付けして…(持っているお菓子を置き)
食べる姿も可愛い…
ようし、それじゃあお邪魔して(もふん)
ふぁ…もふもふだー
お日様のにおいがして気持ちいい
もふもふ…
お尻、これが武器なんだねー。こわいなー(ぷにぷに)
よし!
ありがとう黒ピヨさん!
それと、ごめんなさいっ
花太の大行進、いっくよー!
わ、つよつよだー!
こっちも負けないぞー花太、ウィングモード!
とつげーき!
アドリブ、絡み歓迎
「今度のもふもふは黒か。黒は白とは違うのか? ……まぁロマンだね」
見上げるくらい大きな黒いぴよぴよは、よりもふもふし甲斐がありそうだ。
仁科・恭介(明日を届けるフードファイター・f14065)は一人納得しながら、どう捕獲しようかと頭の中で対策を練る。
「はわー! 今度は黒いピヨもふさん!? 花太! 今度も一緒にもふもふしよう!」
さっきの白ぴよたちが全部纏まったよりも、ひと際大きな黒いぴよもふさんの登場に、雨識・ライラ(レインメランコリー・f12440)が目を輝かせながら喜び燥ぐ。
ガジェットのカワウソを肩に乗せ、もふもふ目掛けて駆け寄るライラ。
白ぴよたちと同様に、餌付けしようと手にしたお菓子で釣ろうとした時。
「ピィー! ピヨピヨピッ!」
ピヨたろうが巨体をぽよんと弾ませながら、ライラに向かって跳ねてくる。
大きな体に似合わぬ速さで動いて高く飛び、巨大なお尻がライラの頭上に降ってくる。
「わっ!? あぶなっ!」
黒ピヨがドスンと尻餅突くと、地鳴りが響いて菜の花畑が震えて揺れる。
ライラは間一髪のところで身を躱し、どうにか被害を免れ、ふぅっと息を深く吐く。
「ふむ。どうやらまずは、あの巨体を抑える役が必要みたいだね」
対策が閃いたのか、恭介が徐に大量の携帯食料を食べ出した。
食べた食料は、自身の血となり肉となり、全身の細胞を活性化させて力を強化。
ライラに意識が向いている、その隙にそーっとピヨたろうに近付きながら、目立たないよう巨体の背後に回り込む。
「――今だ!」
恭介が両手でガシッとピヨたろうを抱え込む。
「飛べないもふはただのもふもふだ。私が抑えているうちに早く甘いものを!」
ピヨたろうを抑え込み、ひっぷあたっくを封じる手段に出た恭介が、ライラに向かって呼び叫ぶ。
ここでもし一瞬でも気を抜けば、もふもふ感に負けて眠ってしまうかもしれない。
「フッ……こんなもふもふと渡り合えるのに、屈して寝てしまっては端ない」
彼自身のプライドと、もふもふへの敬意を糧にしながら、恭介はふわもふの誘惑を必死に耐えてピヨたろうにしがみつく。
「うん、わかったよ! 黒ピヨさん、はいお食べっ」
恭介の身体を張った行為を無駄にはしない。ライラがお菓子を掌に乗せ、ピヨたろうの口の中へと放り込む。
「モピ? ピピィーッ」
お菓子をぱくぱく夢中で食べる鳥さんは、大きさこそ違えど可愛らしさは変わらない。
「ピヨ、ピ、ピュイ~~~……」
ライラが上げたお菓子を全部平らげて、眠くなったピヨたろうはゴロリと横になる。
「ようし、それじゃあお邪魔して。花太、いっくよー! ウィングモード!」
ピヨたろうが起きないことを確認し、ライラと花太がせーのと勢いつけて飛び込んだ。
お腹に乗るともふんと弾み、ふわもこ羽毛に身を埋め、お尻もぷにぷに抓んでみたり。
「お日様のにおいがして、気持ちいい……」
――青く晴れ渡った空の下、ゆっくり流れる雲を見ながらぽかぽか陽気に微睡んで。
彼らは時が経つのも忘れそうなほど、おっきな黒ピヨさんともふもふタイムを堪能していった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
神宮時・蒼
…もふもふに、次ぐ、もふもふ、ですか…。
…こちらは、埋もれたら、とても、素敵な、事に、なりそう、です…。
…ちゃんと、ちゃんと、攻撃します。
…でも、もふもふは、もふもふには、抗えない、のです…。
攻撃は甘んじて受けましょう。
なんかあんまり痛くなさそうですし。
もう、もふもふに埋もれていたい…。うごきたくない。
黒いので、おひさまの光をこれでもかと吸収して、あったかい…。
これは、寝れます、寝れて、しまいます…。
存分にもふもふしたら、名残惜しいですが…。
なごり、おしい、です、が…!
杜鬼・カイト
わー、すっごい!おっきい!!
すっごいおっきい、もっふもふじゃん!?
あれ抱き着いたら気持ちいいんだろうなあ~。
あー、うん。あまりのもふもふにちょっと興奮しちゃった。
どんなもふもふでも、敵は敵。
今回もサクッとやっちゃおうか。
とりあえず動きを封じよう。
【永遠の愛を誓え】を発動させて拘束。
拘束に成功したら攻撃。
……のまえにちょっとくらい触ってもいいよね?
たぶん他の猟兵くんたちも気持ちは同じはず。
そっと抱き着く。
あー、なにこのもふもふ信じらんない。ずっとこうしていたい。
すごく気持ちいい。
…ああ、でもごめんなぁ。
オレには心に決めた人がいるから、やっぱりここでお別れしなくっちゃ。
■アドリブ歓迎
ちいさな白ぴよさんを倒したら、今度はおっきな黒ぴよさんがあらわれた。
「……もふもふに、次ぐ、もふもふ、ですか……。こちらは、埋もれたら、とても、素敵な、事に、なりそう、です……」
神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)が琥珀色の綺麗な瞳を丸くして、自分の身長の倍くらいはありそうな、大きな黒いぴよぴよを興味深そうにじっと見る。
「わー、すっごい! おっきい!! すっごいおっきい、もっふもふじゃん!? あれ抱き着いたら気持ちいいんだろうなあ~」
杜鬼・カイト(アイビー・f12063)も驚きの声を上げ、ピヨたろうのあまりのふわもこぶりについ我を忘れて興奮してしまう。
「どんなもふもふでも、敵は敵。仕方ないけど、今回もサクッとやっちゃおうか」
見た目がどれだけもふもふしてようと、相手はオブリビオンなのだ。
本来ならばこの世界にいるべきではない存在。カイトの放った一言に、蒼の黒ピヨさんを見つめる瞳が憂いを帯びる。
「……何だか、勿体ない気も、します、けど。……ちゃんと、ちゃんと、攻撃します」
どこか逡巡しているような様子の蒼に、カイトがふわりと肩に手を乗せながら、彼女に優しく微笑みかける。
蒼はこくりと小さく頷き、一旦心を落ち着かせ、改めて黒ピヨさんの姿を見ると。
(「……でも、もふもふは、もふもふには、抗えない、のです……」)
「ピヨピヨ、モフーン!」
ぽよよんと、黒い巨体を弾ませながら突撃してくるピヨたろう。
その攻撃を、蒼は敢えて甘んじて受けるつもりで、逃げようとはしない。
巨体に似合わぬ素早さで、もふもふあたっくしてくる黒ピヨを、カイトが食い止めようと前に出る。
「悪いけど、少し大人しくしていてもらおうか」
左手の薬指に嵌めた緑碧玉の指輪から、西洋木蔦の蔓草が伸び、ピヨたろうに蔦を絡みつかせて捕縛する。
動きを封じ込まれた黒ピヨに、カイトがそっと手を添えて――。
「……のまえに、ちょっとくらい触ってもいいよね?」
やっぱり彼もまた、もふもふの魅力に抗うことができなくて。
ふわもこの引力に吸い込まれるように、黒ピヨのふくよかな巨体に抱きついた。
「あー、なにこのもふもふ信じらんない。すごく気持ちいい」
このままずっとふわもこに埋もれていたい誘惑に、駆られる気持ちになりつつあるが。
「……ああ、でもごめんなぁ。オレには心に決めた人がいるから、やっぱりここでお別れしなくっちゃ」
カイトの脳裏に、兄と慕う青年の顔がふと浮かぶ。セーラー服を着た少年は、目を伏せながら最後にもふもふ。
そこへ蒼が寄ってきて、彼女も同じようにピヨたろうにしがみつく。
「もう、もふもふに埋もれていたい……。うごきたくない」
お日様を浴びた黒ピヨは、色が黒いので、光をいっぱい吸収していて温かい。
まるで天日干ししたお布団みたいな温もりに、蒼の意識が遠退いて、思わずうたた寝しそうになってしまう。
こんなに気持ちのいいもふもふを、倒してしまうことは名残惜しいけど。
せめて後少しだけ、ふわもこ気分で夢を見させてもらえたら――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
武蔵天狗・弁慶
ふん。今度は黒いのか。
なんじゃ牛若……先ほどよりでかいからといって怖気付いとるわけじゃなかのうな?
『さっきよりもモフモフ……モフモフモフモフできそう』……って、何の期待をしておるんじゃ!
しっかりせい!
さっきの余った団子で誘き寄せるぞ!
先ほどより動けるようじゃが、ふわふわしとる分、見切るのも容易い!
ひっぷあたっくも威力は凄いようじゃが、当たらんと意味がないのう!カッカッカ!
地形が崩れて動きにくいところを攻撃……あっ、こら牛若!!
攻撃じゃ言うとるじゃろうが!モフモフしてはいか……あっ……このモフモフはすごいのう……。
…………。
ちょっとぐらいなら、ええか。
アドリブ・他猟兵との共闘歓迎
先程までの白くて小さなもふ鳥とは打って変わって、次に相対するのは黒くて大きく更にぱわーあっぷした鳥さんだ。
「なんじゃ牛若……先ほどよりでかいからといって怖気付いとるわけじゃなかのうな?」
天狗の面のヒーローマスク、武蔵天狗・弁慶(fast.牛若丸・f14394)が宿主である青年に向けて語り掛ける。
牛若と呼ばれた青年の身体が小刻みに震えているのは、大物オブリビオンに対する恐怖心からだろうかと。つい気になったりしたのだが。
「うん? 『さっきよりもモフモフ……モフモフモフモフできそう』……って、何の期待をしておるんじゃ! しっかりせい!」
どうやらその心配は杞憂に終わったみたいだが、代わりに別の悩みの種ができてしまった弁慶は、やれやれと頭(お面?)を抱えて項垂れる。
「そんなことより、さっきの余った団子で誘き寄せるぞ!」
気合い満々で挑む弁慶が、ピヨたろうに団子をちらつかせて引き付けようとする。
「ピィー! ピヨッピー!」
巨体に似合わぬ速さで向かってくる黒いモフ。しかし相手は所詮もふもふだ。動きを見切る分には容易いと、頭上に迫るひっぷあたっくも、高笑いする余裕を見せて身を躱し、ドスンと落ちた黒い巨体は、地面にめり込み動けなくなってしまう。
「威力は凄いようじゃが、当たらんと意味がないのう! カッカッカ!」
身動きできなくなった今こそ絶好のチャンスだと。弁慶が牛若丸と心を一つに合わせ、この機を逃さぬように攻撃を――。
「……あっ、こら牛若!! 攻撃じゃ言うとるじゃろうが!」
案の定、牛若丸はピヨたろうに飛び掛かったと思えば早速もふもふし始める。
「だからモフモフしてはいか……あっ……このモフモフは、すごいのう……」
ふわもこの気持ちよさには、弁慶もついに認めざるを得なくなってしまったか。
ちょっとくらいなら、と天狗の面をもふもふに埋め、顔をすりすりさせてその魅力に惹き込まれるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
糸縒・ふうた
■リル(f10762)と一緒
アドリブ・改変等歓迎
うわわ、また一回りおっきいもふもふが…
そうかなぁ、でもオブビリオンだし…
どうしようって悩んで
だめだって思ってたのに
自然と吸い寄せられて抱きつきにいっちゃう
驚きの吸引力だ
ふわふわ…もふもふ…
でもその奥にしっかりした感触がある…すごい…
うん。あったかい
隣を見ればリルも気持ちよさそうな顔してる
ねぇ、ふたりなら手が届くんじゃない?
慣れ親しんだ冷たい手を握り
ふたりで大きなわっかを作って
ぎゅってしたら締め付けちゃったみたいで
真っ黒ピヨ助から抗議するみたいな呻く声
わわ、ごめんね
ほんとはすぐに離してあげたいだけど、…
次はちゃんと、普通のエナガに生まれ変わるんだぞ
リル・ルリ
■ふうた(f09635)と一緒
✼アドリブ等歓迎
真っ黒で大きなもふもふに感嘆の声をもらし
尾鰭もぱたぱた
「すごい……ふうた、もふもふしなきゃ損だよ!」
驚きの吸引力に頷き吸い寄せられるようにモフと顔を埋めて
敵なのが哀しいね
「ふわふわなのにしっかりした感触も…あったかいね」
1人ではとても抱きしめきれないと思っていたらふうたから嬉しい提案が
「2人で手を繋いでみたらギュッとできるかもしれない」
名案だと微笑んで手を伸ばす
ふうたの暖かな手を握れば安心する温度だと笑い
優しく優しく黒鳥さんを抱きしめて
苦しい?
君がこんなにも柔らかくて可愛いからいけない
ふうたは優しいね
そう
次は普通の鳥さんに
そしたら友達にもなれるかな
「うわわ、また一回りおっきいもふもふが……」
もふもふに次ぐもふもふの出現に、糸縒・ふうた(風謳エスペーロ・f09635)は唖然としながら黒くて大きなぴよもふさんをじっと見る。
どうやらこの黒ぴよは、ひっぷあたっくで地面に嵌って動けなくなっているらしい。
「すごい……ふうた、もふもふしなきゃ損だよ!」
対照的にリル・ルリ(瑠璃迷宮・f10762)は、感嘆の声を漏らしてどこか嬉しそう。
「そうかなぁ、でもやっぱりオブリビオンだし……」
例えどれだけもふもふしていても、オブリビオンであることには違いない。
どうしようかと戸惑うふうたを尻目に、リルは黒ピヨ目指してまっしぐら。
もふもふの吸引力に吸い寄せられるように、もふっと顔を埋めてすりすりさせて、尾鰭もぱたぱた揺らして無邪気に燥ぐ。
そんな彼の様子に、ふうたは駄目だと分かっていても、羨ましくさえ思えてしまい。
気が付けば、自然と引き寄せられて、もふもふしようとピヨたろうに抱きつきにいく。
「ふわふわなのにしっかりした感触も……あったかいね」
「ふわふわ……もふもふ……。でもその奥にしっかりした感触がある……すごい……」
黒ピヨさんのふわもこに、二人はすっかり夢中になって、温かくて柔らかなその感触をじっくり深く確かめる。
もふもふの海に微睡みながら、ふうたがふと隣を見ると、気持ち良さそうな顔で戯れているリルがいて。
「ねぇ、ふたりなら手が届くんじゃない?」
と提案すれば。
「うん。二人で手を繋いでみたら、ギュッとできるかもしれない」
丁度一人じゃ抱き締められないと思っていた時、名案が舞い込んできて。リルは笑顔で返して手を伸ばし、ふうたも合わせるようにその手を繋いで、ピヨたろうを囲むように大きな輪っかが作られる。
リルの白い手の、慣れ親しんだ冷たさを、離さないよう握り締め。リルもふうたの手を握り返すと、彼の温もり感じて安堵する。
それに何よりも、更に密接しているもふもふが、あまりに心地好くってこのまま抱き締め続けていたいほど。
「ピエーッ!」
だけどピヨたろうにはちょっときつかったのか。抗議するかのような呻き声を上げ。
ごめんね、と。ふうたは思わず謝って、本当はすぐに離してあげたいけれど……後少しだけ、こうしていさせてほしいから、と心の中で呟いた。
「苦しかった? でも、君がこんなにも柔らかくて可愛いからいけない」
なるべく優しく抱き締めていたつもりだったけど、もふもふへの愛がちょっと強くなってしまったか。リルはその愛くるしさも罪だからと変わらず抱きつくが、そろそろ楽にしてあげようかと――。
「光あれ、光あれ。君の行く末に 生命の静寂に 光導く未来へ――」
魔力を声に宿して紡いだ歌は、破魔の光を纏った聖なる『光の歌』となり。降り注がれる光のベールがピヨたろうを包み込み――深い眠りに就きながら、黒ピヨさんは光と共に消え去った。
「……次はちゃんと、普通のエナガに生まれ変わるんだぞ」
ふうたが空を仰ぎ見て、どうかあの世でも、安らかに眠れるようにとただ願う。
ピヨたろうを思いやる彼の優しさに、リルは微笑みながら同じように空を見て。重ねる言葉に込めた想いは、唯一無二の友と一緒の気持ち。
「そう、次は普通の鳥さんに。そしたら友達にもなれるかな」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『茶屋にて一服いかがでしょう?』
|
POW : お茶の味を楽しみながらまったりとする。
SPD : 和菓子の味に舌打ちながらまったりとする。
WIZ : 茶屋からの景色を眺めてまったりとする。
|
※第3章の冒頭部分は後日追記しますので、プレイングの受付は冒頭部分追加後から開始させて頂きます。何卒ご了承下さいませ。
●
斯くして猟兵たちは、もふもふの脅威を退けて、旅人たちの憩いの場である茶屋の平和を守り抜く。
麗らかな日射しを浴びる菜の花畑は、黄色が眩しいほどに輝いて。紅白に咲く梅の花も彩り添えて、広がる長閑な景色は絵画に描かれたように美しく。
茶屋に腰を下ろして寛げば、お茶と一緒に様々な甘味が注文できる。
定番とも言えるみたらし団子に三色団子。お饅頭の餡子は、漉し餡、粒餡どちらでも。
安倍川餅にわらび餅、大福餅に道明寺の桜餅といった季節のものまで。
優しい甘さの和菓子を頬張りながら、可憐な花の景色を眺めて愛でる。
雲一つなく、青く晴れ渡った空の下。
風に運ばれ薫る花の香と、近付く春の陽気に包まれながら、穏やかに流れる時間を過ごして心行くまで癒されよう――。
仁科・恭介
今回の依頼で関わった方々に関わったお礼も兼ねて、「甘い物の後はしょっぱい物。この【携帯食料】もいかがです?」と勧めます。
「あ、そのお肉ですがモフ…いやいやなんでもないですよ」
と意地悪く笑います。
突っ込みが来た場合は【残像】でよけ、【礼儀作法】を駆使して優雅にお茶(作法は知ってますが飲むのは初)を飲みます。
「これがかの文献に載っていたお茶というもの…」
ダークセイヴァー以外をあまり知らないため新鮮に映ります。
「なるほどこれがわらび餅。この粉がワラビです?」
「これが苺大福と言うのですか。大福ってなんです?そして、これがのし梅。酸味があって素敵ですね。他におすすめは?」
※絡み、アドリブは大歓迎です。
昼下がりの峠の茶屋は、平和で長閑な空気に包まれていて。
仁科・恭介(明日を届けるフードファイター・f14065)は茶屋の赤い床几にゆるりと腰を下ろし、暫しの憩いの時を過ごすのだった。
「なるほどこれがわらび餅。この粉がワラビです?」
これまでの人生において和菓子を食べたことのなかった恭介は、きな粉をまぶしてぷるぷると透き通った和菓子に目を丸くした。
生まれて初めて食べるわらび餅。箸で摘まみ上げ、口に含むともっちりした口当たりの良い食感が、きな粉の優しい甘さと一緒に広がって。時折お茶を飲みつつ喉を潤しひと息入れて、ふぅっとお腹の底から幸福感と安堵に満ちた息を吐く。
「これが苺大福と言うのですか。大福ってなんです? そして、これがのし梅。酸味があって素敵ですね。他におすすめは?」
すっかり和菓子に興味を抱いた恭介は、他にも珍しい物はないかと物色し、梅の花を愛でながら、梅をすり潰して作った羊羹を食べるというのもまた一興。
「甘い物の後はしょっぱい物。この【携帯食料】は、私にとってなくてはならない物ですからね」
これまで戦うことしか知らずに育ち、食料も自然の中で調達するのが常だった。
明日をも知れない殺伐とした世界で生きてきた、そんな恭介にとってこの世界の甘味はとても新鮮だったに違いない。
穏やかに時間が流れるこのひと時に、きっと彼の心も安らぎ覚え。この日の澄んだ青空を、その目に映して焼き付けながら、和菓子を心行くまで味わうのであった。
大成功
🔵🔵🔵
雨識・ライラ
お茶菓子食べながらまったりしよーっと
楽しみだね、花太っ
えへへ、実はもう決めてたんだ
わらび餅とみたらし団子ください!
2つも頼んじゃうなんて、ちょっと贅沢だね
和風の景色が新鮮だから、キョロキョロしちゃうな
不思議だけど現代とそう変わらない景色なんだね
おじいちゃんな人のふるーいお家!って感じ
あ!みたらし団子とわらび餅きた
いただきますっ
(わらび餅もぐもぐもぐ)
うんうん
(みたらし団子もぐもぐ)
おいしい!
はわーもちもちしててほのかな甘さがすっっごくおいしいよー!
花太も食べられればいいのにね
カヤさんは…甘いものだめか
よし!ごちそうさまでした!
アドリブ、絡み歓迎
「お茶菓子食べながらまったりしよーっと。楽しみだね、花太っ」
雨識・ライラ(レインメランコリー・f12440)がガジェットのカワウソと話をしつつ、そわそわした様子で茶屋の店主に声を掛ける。
「わらび餅とみたらし団子ください!」
食べる物はもう最初からきめていた。ライラの元気な声が茶屋に響いて、店主も笑顔で返して注文を受けた和菓子を用意する。
彼女にとってサムライエンパイアの和風の景色はとても新鮮で、和菓子を待つ間、ついキョロキョロと辺りを見回しながら、この世界の空気を肌で確かめていた。
何だか不思議な気分がするけど、でもどこか現代世界に近い部分もあるようで。
まるでおじいちゃんな人の、ふるーいお家! みたいなことを思っていたら、お盆を持った店主がにこやかに、はいどうぞと和菓子を乗せたお皿と湯呑みを床几の上に置く。
「あ! みたらし団子とわらび餅きた! いただきますっ」
待ち遠しかった和菓子が置かれ、ライラは目を輝かせながら手を合わせ、箸を手に取りまずはわらび餅の方から箸を伸ばす。
きな粉を絡めてぱくりと頬張り、もぐもぐもぐっとよく噛んで、口周りに残ったきな粉をペロリ。
「はわー……もちもちしてて、ほのかな甘さがすっっごくおいしいよー!」
あまりの美味しさに、ほっぺに手を当て幸せそうな笑顔を浮かべるライラ。
わらび餅をあっという間に平らげて、今度はみたらし団子をもぐもぐ食べる。
花太も食べられたら良かったのにね、と隣で見守るカワウソに、語り掛けると花太は小首を傾げてきょとんと不思議そうな顔をする。
それからライラはみたらし団子も食べ終えて、最後にお茶で一服しながら一息吐いて。
「よし! ごちそうさまでした!」
少しお腹を休めた後に、元気にお礼を言って元の世界に戻っていった。
大成功
🔵🔵🔵
リル・ルリ
■ふうた(f09635)と一緒
✼アドリブ等歓迎
初めての和菓子は丸くてぷにぷにで可愛くて
「うん、わがし。これが……!もちもちして、可愛いね」
ピンクに白に緑、綺麗な色に甘い香りに微笑んで
「僕?桜餅、さくら――。ん、僕は三色のお団子にしてみようかな」
気になっていたお団子
3つとも味が違うのかドキドキしながら頬張れば
もちもちとした食感と優しい甘さ
ちらりとふうたをみやり
また団子をみる
「……お団子ももちもちだけど、ふうたのほっぺももちもち、してそう」
ふうたのお餅も美味しそうで
「ねぇ、僕の一口あげる。だからふうたのお餅も一口頂戴?」
小首を傾げおねだりを
二人で食べたらきっと倍美味しい
鳥達の分も楽しんでしまおうか
糸縒・ふうた
■リル(f10762)と一緒
アドリブ・改変等歓迎
リル、みてみて、わがし、だって!
いろんな色があってきれい
え、これ全部食べられるの?
作り物じゃないの?すごーい!
リルは何が食べたい?やっぱりさくらもち?
そっか、じゃあさくらもちはオレがもらおうかな!
お団子はどお?
やっぱり全部味が違うの?
色が違うからそうなのかなってどきどき
さくらもちを両手に持って葉っぱごとぱくり
もちもち、うま…わ、のびる…!
あまくてとってもおいしい~
ほっぺたまで伸びちゃいそう
うん、じゃああげる!
リルのお団子もちょうだい
ん~! もちもち!
オレのほっぺたもこのもちもちには負けるかな
エナガが夢中になっちゃう気持ち
ちょっとはわかったかも
糸縒・ふうた(風謳エスペーロ・f09635)が店内の棚に並んだ、色んな種類の和菓子に目を凝らす。
「リル、みてみて、わがし、だって! いろんな色があってきれい……。え、これ全部食べられるの? 作り物じゃないの? すごーい!」
リル・ルリ(瑠璃迷宮・f10762)の纏ったヴェールを引っ張りながら、まるで子供みたいにふうたが燥ぐと。
「うん、わがし。これが……! もちもちして、可愛いね」
リルも初めて見た和菓子に興味津々で。丸くてぷにぷにしていて可愛くて。ピンクに白に緑といった、綺麗な色と甘い香りに、一体どんな味がするのだろうと想像を巡らせる。
「リルは何が食べたい? やっぱりさくらもち?」
「僕? 桜餅、さくら――。ん、僕は三色のお団子にしてみようかな」
何を食べようかとふうたが聞けば、リルは少し考えた後、何だか気になっていた三色団子を頼むことにした。それなら桜餅は俺がもらおうか、と人狼の少年が無邪気に笑って、二人はそれぞれ頼んだ和菓子を食べつつ、和気藹々と時間を過ごすのだった。
リルは手にした三色団子をじっと見て、3つとも味が違うのかな、とドキドキしながら頬張れば。もちもちとした柔らかく弾力のある食感と、優しい甘さに思わずほっこり。
「お団子はどお? やっぱり全部味が違うの?」
3つとも色が異なる団子の味は、色によって変わっているのかなあと、ふうたもつい気になるけれど。葉っぱで包んだ桜色の粒々したお餅も、つやつやしていて美味しそう。
桜餅を両手に持ちながら、ふうたが口を大きく開いて、ぱくりと葉っぱごと口の中へと放り込む。
「もちもち、うま……つぶつぶした食感が、何だか不思議!」
塩漬けした桜の葉っぱと一緒に食べれば、甘さが一層引き立って。ほっぺが落ちそうになるのを引っ張り上げれば、お餅みたいに伸びてしまいそうなくらい。
「……お団子ももちもちだけど、ふうたのほっぺももちもち、してそう」
三色団子をもぐもぐしながら、リルが隣を横目でちらりと見遣り。
「ねぇ、僕の一口あげる。だからふうたのお餅も一口頂戴?」
小首を傾げるようにおねだりするリルに、ふうたはにっこり微笑み返す。
「うん、じゃああげる! リルのお団子もちょうだい」
二人で食べ合えば、美味しさはきっと何倍にも膨らむだろうから。
「ん~! もちもち! オレのほっぺたもこのもちもちには負けるかな」
桜餅とはまた違った優しい甘さと食感に、もう片方のほっぺも落ちそうで。
初めて食べた和菓子の味に、二人はすっかり満足し、菜の花畑の景色を眺めていると、ふとピヨすけたちのことが脳裏を過ぎる。
「エナガが夢中になっちゃう気持ち。ちょっとはわかったかも」
こんなに美味しい物なら、食べたくなるのも納得できると。ちょっぴりピヨすけたちに同情したくなってきて。
「だったら、あの鳥達の分も楽しんで食べようか」
そう言って、リルは半分くらい申し訳ない気持ちもあるけれど、それがとりさんたちへの供養になるかもしれないから。
――だからこの束の間のひと時を、後少しだけ、存分に味わいながら満喫していこう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
杜鬼・カイト
いやー、一仕事…いや、最初の白い子と次の黒い子であわせて二仕事…?
…うーん、まぁどっちでもいいや。
とにかく仕事を終えた後の甘味って最高だよね。
甘いものは嫌いじゃないし、せっかくなら色々食べてみたいかな。
さてと、何注文しようかな。
……最初に倒した白いもふもふ思いだしたら、お饅頭食べたくなってきた。
「お饅頭ふたつくださーい」
餡子はどっちでもいいかなぁ。オレ、粒餡も漉し餡も好きだし両方貰おうかな。
お茶と一緒にお饅頭を一口して舌鼓。
こうなると他の人たちのも美味しそうに見えてくる。
あのもふもふ達の気持ちも少しわかった気がする。奪いはしないけど。
「ねぇ、オレのあげるから一口頂戴?」
■アドリブ歓迎
武蔵天狗・弁慶
カッカッカ!
わしにかかればモフモフなんぞ大したことないわ!
これ、牛若!寂しげにするな!
最後は笑って終わるもんじゃぞ!
わしらは甘味でも頂くとするかのう。
みたらし団子に三色団子……桜餅もあるんじゃのう!美味しそうじゃ!
三色団子と桜餅を頂こうかの!
甘いもんはええのう!
(二人きりで食べるのは寂しいので、太刀花百華殿に声をかけさせてもらうぞ!)
どれ、おぬし!暇なら一緒に甘味でもどうじゃ!
おぬし甘味は好きか?ここのは美味いぞ!
わしの奢りじゃ!気にするな!
美人には甘味が似合うのう!なあ牛若!カカカ!
(アドリブ、他猟兵との絡み可)
杜鬼・カイト(アイビー・f12063)が晴れ渡った空に両手を高く伸ばして背伸びして、一仕事終えた解放感に安堵する。
「いや、最初の白い子と次の黒い子であわせて二仕事……? ……うーん、まぁどっちでもいいや。とにかく仕事を終えた後の甘味って最高だよね」
甘い物は嫌いじゃないし、折角だからこの機会に色々食べてみるのも面白そうで。
まずは何から食べようか、カイトは店内に貼られたお品書きの紙を見ながら考えて。
その時ふと最初に会った白もふさんのことを思い出し、あの姿を見たら何だかお饅頭が食べたくなってきたので。
「お饅頭ふたつくださーい」
餡子も特に拘らないし、両方好きだから。粒餡と漉し餡を一つずつ。そうすれば食べ比べもできて楽しめるから。
「カッカッカ! わしにかかればモフモフなんぞ大したことないわ! これ、牛若! 寂しげにするな! 最後は笑って終わるもんじゃぞ!」
片や武蔵天狗・弁慶(fast.牛若丸・f14394)は終わった後も賑やかに。菜の花畑に佇み黄昏ている依り代の青年を、本体である天狗の面が威勢よく声を張り上げ励ましていた。
何はともあれ終わったことだ。ここは甘味を食べて楽しんでいこうかと、茶屋に入って和菓子を注文。
どれも食べて見たくて目移りし、悩む牛若丸に弁慶が、三色団子と桜餅を迷わず頼む。
床几に腰を下ろして寛ぎながら、運ばれてくる和菓子を手に取って。牛若丸が天狗の面を少し上げつつ、和菓子を口に頬張りその優しい甘さに舌鼓を打つ。
「ふむ、どれも美味しそうだから迷ってしまうな」
無事に事件が解決できたので、太刀花・百華(花と廻りて・f13337)も茶屋にふらりと足を運ぶ。
お品書きを何度も見比べながら、できれば全部食べてみたいと甘い誘惑に駆られそうになる。その様子を眺めていた弁慶が、座ったまま大きな声で百華を呼んだ。
「どれ、おぬし! 暇なら一緒に甘味でもどうじゃ! おぬし甘味は好きか? ここのは美味いぞ! わしの奢りじゃ! 気にするな!」
奢りと聞いた途端、百華は目を輝かせるが。あまり食べ過ぎても良くないからと、少し名残惜しそうに、自重しながら注文したのは可愛らしい桜餅。
弁慶の隣に百華が座り、華やかな桜色の餅を、包んだ桜の葉っぱと一緒にお口の中へ。
ほんのり塩味効いた甘さに、百華は蕩けるような笑みを浮かべて満足そうに頷いて。
「美人には甘味が似合うのう! なあ牛若! カカカ!」
花を愛でつつ団子も味わう。弁慶の嬉しそうな高笑いが、日本晴れの空に響き渡った。
一方、カイトはのんびり気侭に花見を楽しみ、お茶と一緒に饅頭を、一口含んで舌鼓。
饅頭のふわふわした見た目は、白いぴよもふさんとそっくりで。
食べるのが勿体ないと思いつつ、でもこの美味しさなら、もふもふたちの気持ちも少しは分かった気がするなどと空を見て。流石に奪いはしないけど、なんて苦笑しながら他の和菓子の味はどうなのだろうか気になって。
皆が食べる和菓子を見れば、どれも美味しそうに思えて饅頭を食べる手を一旦止める。
「ねぇ、オレのあげるから、良ければ一口頂戴?」
どうせなら、色々違った味を食べ比べた方が、より美味しく食べられると思うから。
カイトが百華に話しかけ、まだ手を付けていない饅頭を差し出すと。百華はにっこり微笑みながら、残っている桜餅をカイトに渡す。
「こうして色んな和菓子を食べられるのは良いことだ。あの鳥たちも、きっとこんな風に思っていたのだろうな」
――吹き抜ける風に黄色い花がそよそよ揺れる。
ぽかぽか陽気に包まれながら、二人は話に花を咲かせて和菓子を美味しく食べ合った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
神宮時・蒼
【鏡彌・サクラコ (f09974)様と一緒】
…もふもふ、倒してしまったのは、残念、ですが、お菓子も、楽しみ、です
…鏡彌様、ご一緒、くださって、ありがとう、ござい、ます
…一人では、ちょっと、入り、にくかった、ので
【SPD】
…いろいろ、あって、悩み、ますね。
…この、草団子、色が、綺麗で、美味しそう、ですね。
…ボクは、これに、します。
…鏡彌様は、桜餅、ですか。…お名前と、同じ、お菓子、ですね。
…あ、お団子、ひとつ、いかが、ですか?
いろいろ、食べるの、楽しい、ですね。…他にも、何か、頼んで、見ます?
鏡彌様の問いには、質問の意図が分からず小首を傾げます。内心では
「???」という気持ちでいっぱいのようです
鏡彌・サクラコ
【神宮時・蒼(f03681)ちゃんと一緒】
ちょっと到着が遅かったようでいす
でも蒼ちゃんと一緒にお菓子が食べられるなんて、ちょうどよかったかもですねい
道明寺の桜餅はこの季節にしか食べられない品でいす
透き通るような桜色がきれいですねい
蒼ちゃんの草餅もおいしそう!
半分こに分けていただきましょうか
他にも大福餅とかありますよ?
「それにしても、元は物に宿っていた者同士がこうして並んでお菓子をいただいている、というのも不思議なものですねい」
と微笑みつつ蒼ちゃんに声をかけます
蒼ちゃんの仕草には特に応えず、静かにお茶を啜ります
「……もふもふ、倒してしまったのは、残念、ですが、お菓子も、楽しみ、です」
できればもう少しだけ、とりさんたちともふもふしていられたら。
などと名残惜しそうに、神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)はとりさんたちと過ごした菜の花畑を見つめていると。彼女の名を呼ぶ、一人の少女の声がする。
「ちょっと到着が遅かったようでいす。でも蒼ちゃんと一緒にお菓子が食べられるなんて、ちょうどよかったかもですねい」
口数の少ない大人しい蒼とは対照的な、軽い調子の喋り口調。鏡彌・サクラコ(鏡界に咲く花・f09974)の人懐っこい笑顔に、蒼も表情には出さないものの、ほっとしたように胸を撫で下ろす。
性格こそ違っても、二人は同じヤドリガミ。おまけに歳も近いということもあり、どこか気が合うのだろう。そんな二人が和菓子を食べに、茶屋へ行く。
何を食べようかと蒼は少し考え込んで、数ある中から選んだのは草団子。
春の芽吹きを感じる蓬色。決して華やかではないものの、そこが如何にも蒼らしい。
「……鏡彌様は、桜餅、ですか。……お名前と、同じ、お菓子、ですね」
「道明寺の桜餅はこの季節にしか食べられない品でいす。透き通るような桜色がきれいですねい。蒼ちゃんの草餅もおいしそう!」
サクラコが選んだのは、艶やかな桜色をした桜餅。どうやら食べ物選び一つにも、二人の特徴がよく出ているとも言える。
ぽかぽか陽気の空の下、二人は床几に腰掛けながら、仲良く和菓子を頬張った。
蒼の手にした草団子には、餡がたっぷり盛られて、団子の程好い甘さと良く合って。
素朴ながらも美味しいと、蒼は口をもぐもぐしながらしっかり味わう。
サクラコの桜餅も、塩漬けした葉っぱが餅の優しい甘みを引き立てて。
思わず顔が綻ぶサクラコを、じっと見つめていた蒼がそっと草団子を差し出した。
余りに幸せそうにしているサクラコの、喜ぶ顔を見ていると。団子も食べてもらいたくなったから。
だったらお互い半分こにしましょうか。そう言いながらサクラコは、自分の桜餅を半分に分けて、蒼のお皿の上に乗せるのだった。
「それにしても、元は物に宿っていた者同士がこうして並んでお菓子をいただいている、というのも不思議なものですねい」
ふと思いついたように呟きながら、サクラコが微笑み浮かべて蒼を見る。その目はまるで、自分と同じヤドリガミの少女の心を、鏡で覗き込むかのようでいて。
ところが蒼は、その言葉の意図が理解できず、彼女の視線にも気付かないまま。ただ、不思議そうにきょとんと小首を傾げるだけだった。
蒼のそうした仕草にサクラコは、特に応えることなく黙ってお茶を啜って言葉を濁す。
元になった『物』が何であれ、それが異なる時代や世界にあったとしても、大切なのは今を生きる時間。
人の心を得、生命を持った今だからこそ、こうして美味しい和菓子も食べられる。
同じ和菓子を食べ合って、同じ世界の空気を吸って、見つめる景色も同じ色。
一緒に見上げる空は果てしなく、どこまでも広がる青の彼方に、二人はそれぞれ想いを馳せた――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵