漲る猟兵ドリンク!
●効果には個人差があります
オールバックの男性が、とぼとぼと歩いている。
「まずい……これから大事な予定があるってのに力が出ないぜ……」
「そんな時にはコレ! パワーがみなぎる! イェーガードリンクよ!」
「WOW! イェーガードリンクだって!?」
金髪の女性がイェーガードリンクを渡し、男性は受け取ってごくごくと飲んでゆく。
「缶の見た目は全部で百種類! 貴方の好きなイェーガードリンクを飲んで元気をつけるのよ!」
「っぷはぁ、こりゃあ力が湧いてくるぜ!」
――という所で、映像は止まる。
「というCMを予定しております!」
今のは広報担当によるプレゼン映像だったようだ。
「ですが、CMがヒーローでも猟兵でもないただの男性だとイマイチ盛り上がらないのですよ。なので猟兵出演バージョンも製作予定でして」
エナジードリンクメーカーの社長は、頷きながら広報担当の方を見つめる。
「……成程、良い判断だ!」
ニカッとサムズアップしながら笑う社長。広報担当は胸を撫でおろした。
が、しかし。企業本社ビルの近くには、オブリビオンの集団がいた。
『何がエナジードリンクよ!』
『私達の鍛え上げた肉体の方がドリンクより素晴らしいって事を証明してやりましょう!』
『そうね! そうと決まったら筋トレ開始よ!』
アンチ・エナジードリンクな少女達は、路地裏で筋トレを開始したのだった。
●グリモアベース
「ってな訳で、企業と猟兵のタイアップ案件に乱入者が来るのが予知されたわ!」
グリモア猟兵のジェルダ・ヒーメィ(銭の亡者・f27900)はプレゼンのように企業の概要を映していく。
「このメーカーはエナジードリンク専門で、【猟兵の力を貴方にも】っていうキャッチコピーで新しく販売する商品のCMに参加して欲しいそうなの。別に飲んで元気になる側でもドリンク勧める側でもどっちでもいいらしいわ、それ以外の出演する俳優さんは向こうが用意してるそうよ。……別にユーベルコードで出演者召喚してもいいわよ?」
それで、と次にジェルダがプレゼンしたのはオブリビオンについてだ。
「格闘系の少女達がアンチエナジードリンクを掲げて襲撃を予定しているのよ。これをドリンクごくっと飲んで倒す! ……ってところまでやればかなり宣伝になるんじゃないかしら?」
企業目線で語りつつ、グリモアでの転移を開始するジェルダだった。
「名声も商品も売れるといいわね! それじゃ、よろしくね」
椿油
椿油です。ヒーローズアース強化月間2作目です。
第1章は日常フラグメントです。エナジードリンクをPRするだけの簡単なタイアップです。
第2章は集団戦です。ファイティングガールズという格闘系肉体派少女達と戦います。筋力を上げて物理で殴るもよし、範囲魔法でなぎ倒すもよし。エナジードリンク飲まないで倒しても勿論大丈夫です。
皆様のアツいプレイング、お待ちしております。
第1章 日常
『イェーガーエナジードリンク』
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POW : 一気飲みでパワー全開。即効性をアピールしよう
SPD : 風味や香りも大事。食レポならぬ「飲レポ」で良さを伝えよう
WIZ : 成分・効能をうまく伝えて質の高さを知ってもらおう
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シャーロット・キャロル
うーん私個人としてはどちらかと言うと予知で出てきた少女達の意見に頷きたくなっちゃいますがこれもお仕事、まずは宣伝頑張りますよ!
というわけで早速エナジードリンクのCMに出演しますよ。
私はやっぱり飲んで元気になる側でしょうか。
いつものヒーローコスチュームで登場すると画面外から飛んできたエナジードリンクをカッコよくキャッチ!からのごくっと一気飲み!
そこでUCアルティメットマッスルモードを発動です!なんか大袈裟かもですがやっぱりCMはインパクト勝負ですからね。
「マイティなパワーが速攻チャージ!」
で決めポーズ! CMはこんな流れでどうでしょうか?
(アドリブ・絡み等大歓迎)
シャーロットは、個人的にはオブリビオンの少女達の意見は頷きたくなる内容だった。鍛える事こそ善、確かに分かる。筋肉は全てを解決する。だがこれもお仕事だと割り切ってCM撮影に参加した。
「撮影――始めッ!」
カッとカチンコを叩く音と共に、シャーロットはヒーロー姿で街中を走る。
「マイティガール、新しいドリンクよ! それっ!」
場外からモブのお姉さんがイェーガードリンクを投げたのをパシッと華麗にキャッチし、フタを捻って開け一気に飲み干す。すると一気にシャーロットが筋骨隆々に。
勿論、UC《アルティメットマッスルモード》を発動したからだが、インパクトはかなり大きい。
「力が溢れるッ! 高まるッ! マイティなパワーが速攻チャージ!! イェーガードリンク絶賛発売中ッ!」
マッスルポーズを決め、シャーロット自身が提案したのを元に作られたカンペを読み上げた。
そしてカッと再びカチンコが切られる。
「はいカットーー!! 良い演技でした、素晴らしい筋肉ですねぇ!」
CM撮影担当が拍手を送る。広報担当もこれにはニンマリである。
「ありがとうございます!」
エキストラの住民達も、筋骨隆々状態のマイティガール・シャーロットをつい手持ちのカメラで撮影してしまうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
迅雷・電子
【心情】へぇ…ドリンクねぇ…まあ頼まれたからにはやってみるか…。
とはいえ私は味とかは説明するの自信ないし、ここは私流で行こうかね!
【CM】制服着た普通の女子高生を演じるよ。歩いてたら悪そうな男達が絡んできたりでっかい岩がころがってくる!そこを私がドリンクを飲んで男達を投げたり張り手で倒したり岩を破壊する!…みたいなのはどうですかね?と提案してみようかね!(絡み・アドリブOK)
「(へぇ……ドリンクねぇ……。まあ頼まれたからにはやってみるか)」
電子は味を説明出来る自信が無かったので、自分流にアレンジを加えてみる事にした。
カチンコがカッと音を立てると、電子は制服に身を包んだ女子高生として街中を歩いていた。
「うんうん、それでさぁ……」
友人と電話しながら談笑している設定である。すると目の前にチンピラが数名とヴィランっぽい女優が一名。
「へっへっへ……いい顔してるじゃねぇかお嬢ちゃんよぉ……」
「余の攻撃を喰らうがいい一般市民! ふはは!」
男に絡まれ、ヴィラン女優の手配した岩まで転がって来る。ロケスタッフに心配と緊張が走る。
「そんな事もあろうかと! あたしはいつもイェーガードリンク!」
鞄から取り出したイェーガードリンクをゴキュゴキュ音を立てて飲み干す。なお喉の音は酒類のCMにありがちな後付けSEである。
「漲ってきたぁぁ!! どすこーーい!!」
漲るCGエフェクトと共に、上手投げをチンピラ共に喰らわせ、転がって来た岩は張り手で豪快に破壊された。
「好評発売中だよっ!」
最後に瓶を手に持ちながらウィンクを決め、カットのカチンコの音が鳴る。
「いやードキドキしましたよ! 本物の岩で怪我でもされたらどうしようかと」
撮影スタッフがタオルを持って近づいてくる。
「ん? 本物じゃなきゃ張り合いが無いだろ?」
「アッハイ」
流石は猟兵、というべきか。電子の上手投げはその後CM撮影の打ち上げ会で密かにスタッフ間の話題になっていたという――。
大成功
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中村・裕美
「……エナドリには……色々お世話になってるから……こういうのに参加しても……たまにはいいかしらね」
戦いの時、電脳魔術による作業中、グリモアで予知した事件のレポート……色々な時にお世話になっているのがエナドリ
自分らしい【パフォーマンス】だと何があるか考えてみて、浮かんだのは電脳魔術で鍛えた【早業】のキーボード操作。ドリンクを飲んだ後にe-スポーツとかでド派手にアクションかましたり超高速でCGとかを書き上げていったりとか、そんな感じの演出で
「……これで……あと何年でも戦える」
ちなみに普段愛飲しているのは『ドラゴンエナジー』というエナドリ。コラボするならデザインは黒い竜とかかしら?
「……エナドリには……色々お世話になってるから……こういうのに参加しても……たまにはいいかしらね」
裕美は日頃からエナドリにはお世話になっていた。戦いの時、電脳魔術による作業中、グリモアで予知した事件のレポート――その他諸々。
なお普段飲んでいるのは別会社のエナドリらしいが、この会社はライバル企業のドリンクなど気にしない。猟兵コラボできればそれでいいらしい。
カチンコが鳴ると、裕美はeスポーツ会場に居た。という設定の、ここはロケ用スタジオだ。
「大会で上位に入りたい? 有名になりたい? そんな貴方にオススメなのが……」
とナレーションが入る。そこで裕美はイェーガードリンクを慣れた手つきで開けて飲み干す。すると、まるで早送りかのような高速タイピングで対戦相手を続々とKOしていく。なお対戦はハメコミではなく本物だ。
「……これで……あと何年でも戦える」
【イェーガードリンク好評発売中】とロゴがヴォンと電子的に浮かび、裕美編の撮影が終わった。
「こんな感じで……良かったかしら」
「勿論ですとも!!」
撮影スタッフはとてもリアルな対戦に一部eスポーツ経験者のゲーマースタッフの解説込みで白熱していたらしく、裕美よりだいぶ熱くなっていた。
なお、普段愛飲しているエナドリ「ドラゴンエナジー」は8717万2485秒不眠不休で働けるとのタレコミらしい。恐るべし。カフェイン中毒に注意である。
大成功
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第2章 集団戦
『ファイティングガールズ』
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POW : そこだー!
【拳や蹴り】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : つかまえた!!
レベル×1tまでの対象の【尻尾や足】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
WIZ : はぁー!!
【10秒間気を溜める事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【気の弾】で攻撃する。
👑11
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エナジードリンク本社ビル前に集まった、少女達。ファイティングガールズである。
『既に撮影が始まってるみたいね……だが筋トレは終わった! 我々の筋肉を魅せつけてエナジードリンクなど要らないって事を知らしめるのよ!』
『行きましょう! 筋トレ万歳! 筋肉に幸あれ!』
『とりゃああ突撃ぃぃ!!』
大々的に撮影していては、やはりオブリビオンは駆けつけてしまうものである。ファイティングガールズの本社突撃が始まった――。
※イェーガードリンクを飲んで倒さなくても大丈夫です。ご自由な発想でお待ちしております。
シャーロット・キャロル
まずはヒーローらしくファイティングガールズ達の前に立ちふさがりますよ!
んで彼女達にこそっとヒーローとしての仕事でエナドリ側に付いてるが私も筋肉こそが一番であること
ここで戦ってしまうとエナドリの宣伝に利用されてしまうので場所を変えて戦おうと提案してみましょうか
宣伝等は他の猟兵の皆さんに任せるとしましょう
撮影されなさそうなポイントまで移動したら早速アルティメットマッスルモードを使用!
私もですが皆さんのマッスルも中々のマッスルです!お互い筋肉の良さを分かっている者同士正面から勝負です!
ファイティングガールズ達の鍛えっぷりを称賛しつつこちらも負けじとマッスルパワーで応戦ですよ!
(アドリブ歓迎です)
シャーロットは、スタッとファイティングガールズの前に立ちはだかる。
『出たわね猟兵! 筋肉パワーを見せつける時が来たわ、行くわよ皆!』
「とと、ちょっと良いですか?」
『何よ』
こそっとファイティングガールズに耳打ちするシャーロット。
「私はヒーローとしてエナドリの宣伝をしてはいますが、私も筋肉は至高だと思っているんですよ」
『ど……同志!!』
ファイティングガールズに涙と動揺が走った。
「それで提案なんですが、ここで戦ってしまうとエナドリの宣伝に利用されてしまうので場所を変えるというのは?」
『賛成よ。貴方も肩身を狭くしたくないでしょう? 秘密の場所があるからついてきて頂戴』
と、ファイティングガールズを追いかけるフリをしつつ誘われたのはジム施設のような設備が整った秘密基地。青空ジムと言った所か。
『さぁ、貴方の筋肉はどこから? 見せて欲しいわ!』
「お見せしましょう、私の筋肉はここから……! ふぅぅぅん!!」
UC《アルティメットマッスルモード》で筋骨隆々になったシャーロットを見て、拍手を思わず送るファイティングガールズ。
『敵ながら凄い筋肉に天晴れだわ、さぁ行くわよ皆!』
『ええ! ファイティングパーンチ!!』
「そちらがパンチなら、マイティパンチで応戦と行きましょう!」
グキッバキッと音が鳴る。拳と蹴りでの熱い戦いが繰り広げられる。戦況は、UCで筋骨隆々になったシャーロットの方が上手と言った所だった。
『中々やるじゃない……流石の筋肉!』
「そちらこそ……!」
ファイティングガールズに褒められ、シャーロットも満足げに戦いを続けるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
中村・裕美
「……こういう体育会っぽい雰囲気……苦手なのよね。……食事のうち1食くらいはプロテインに置き換えてそう」
個人的な感想はともかくとして、オブリビオンの排除に向かおう
そんな訳でエナジードリンクを飲んで【邪竜降臨】で自身を強化。代償は【毒耐性】【呪詛耐性】【激痛耐性】で耐える
「……エナジードリンクの力……見せてあげるわ」
そんな訳でドラゴンランスを構えて【串刺し】攻撃。もしも相手に掴まれたとしても黒炎を纏って相手を迎撃する
「……焼かれてもいいなら……触れてみなさい」
それでも攻撃してくるのなら、あとはもう不眠不休のタフネスによる【罫線能力】で我慢比べに入る
「……次の相手は……誰?」
「……こういう体育会っぽい雰囲気……苦手なのよね。……食事のうち1食くらいはプロテインに置き換えてそう」
『当たり前よ、それが何か?』
「…………」
本当にプロテインに置き換えていたようだ。やれやれと思いつつも、UC《邪竜降臨》発動の為にドラゴンエナジーを飲み干す裕美。
「……エナジードリンクの力……見せてあげるわ」
邪竜の力による超強化の代償に耐えつつも、ランスを構えて迎撃に走る裕美。
『させないわ! とうっ!』
「……焼かれてもいいなら……触れてみなさい」
ランスを力強く掴むファイティングガールズ。ほぼ思惑通りだった。邪竜の力である焼き尽くす黒炎が手に伝わって来る。
『あぁぁぁ熱いッ!! 燃え尽きるほど熱い!! でもそれに負けちゃあ筋肉自慢が出来ないぃぃ!!』
ばたりばたりとランスに触れたファイティングガールズは倒れて行く。
「……次の相手は……誰?」
『負けるものですか……!』
「(これが……いわゆる脳筋っていう物なのね……はぁ)」
結局、熱くなったランスに刺されるファイティングガールズであった。
「エナジードリンクを……舐めないで欲しいわ」
エナジードリンクを媒体に強くなれる裕美。まさにナイスキャスティングだっただろう。
大成功
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迅雷・電子
【心情】あの娘達が今回の敵かい…まぁ私も日々鍛えてる身だし言ってることは分からなくもないけど、一般人を襲わせる訳にもいかないんだ!というわけで戦うよ!…一応仕事だしドリンクも飲んでね!
【作戦】ドリンクを一気飲みして制服を脱ぎ捨てイェカの格好になってから戦うよ!ガールズ達の攻撃は【見切り】で回避か張り手で【受け流し】たりでなんとか防ぐよ!そしてガールズが私を投げようとしてきたら逆に相手の腰部分を掴んで【怪力】で上手投げで投げ飛ばすよ!そして最後は全員纏めて連続つっぱりだ!「…なんとかCMになったかい?」(絡み・アドリブOK)
「あの娘達が今回の敵かい……まぁ私も日々鍛えてる身だし、言ってることは分からなくもないけど」
電子は宣伝も兼ねてドリンクを一気に飲み干してから、制服をバッと脱ぎ捨てる。
『貴方もエナドリ派ね! 覚悟なさい!』
「まぁそういう事にしといておくれよ」
八卦よい、残った――蹴りで転倒を狙うファイティングガールズ。電子にとっては、土が付いたら負けなのだろう。回避して、逆に近づいて来たファイティングガールズの腰を掴む。負けじとファイティングガールズも掴みにかかる。どちらが場に倒れ伏せるか。行司軍配はどちらに上がるか。
「とりゃあ!! 上手投げで決まったね!!」
『くっ、強いじゃない……!』
行司は居ないので、エナドリ会社の広報担当がレフェリーのように電子の方へ腕を上げた。だがまだ勝負は終わらない。残った残った。
そして次々とファイティングガールズを投げで負かし――最後にUC《連続つっぱり》を発動し怒涛のつっぱりが放たれる。
「でやぁぁどすこいどすこいどすこい!!!」
『カッハァァ!!』
ファイティングガールズが灰のように動けなくなった所で、電子は広報担当の方へ振り返った。
「……なんとかCMになったかい?」
「ええ、勿論です!」
広報担当は後にジャパニーズSUMOについて深く調べ、上手投げの他にも決まり手が沢山ある事を知ったという――。
大成功
🔵🔵🔵
シャーロット・キャロル
ガールズとの戦いは続いてますがどうしても秘密基地にあるトレーニング器具が気になってしまう私
その視線に気づいたガールズ達は攻めを止め私に共にトレーニングしないかと提案してきます
折角出会った同士、いずれは決着を付ける相手だとしてもその前に共にトレーニングしてもバチは当たらないだろうと
がっしりと握手をする私。早速基地にある器具でトレーニングする私とガールズ。やはり分かってる人と行うと捗りますね!
時には最大負荷のバーベルを持ち上げ時にはガールズのトレーニングを手伝い
結果更にパンプアップしたマッスルを共に披露。お互い更に見違えるほどのマッスルっぷり!
一通り互いの筋肉を堪能した所で戦闘再開です
再び拳で蹴りで激しい肉弾戦の応酬です
共にトレーニングし共に筋肉を讃えあった相手、もうそこには敵味方はありません。
どことなく爽やかな空気すら流れる中お互い最後の力を振り絞っての一撃勝負
戦闘開始時を思わせるようなファイティングパンチとマイティパンチが交差し……
決着後は骸の海へ帰るガールズ達とがっちり握手です
シャーロットは、秘密基地にあるトレーニング器具が密かに気になっていた。それを見たファイティングガールズ達、何かを察したのかシャーロットの肩を掴む。
『一旦戦いは中断よ』
「えっ?」
『あのトレーニング器具が気になるんでしょう? 折角出会った同士、いずれは決着を付ける相手だとしても……その前に共にトレーニングしてもバチは当たらないわよ』
シャーロットは満面の笑みでガッチリと握手した。
「勿論です!!」
そこから戦いは中断し、他から見ると地獄のようで彼女らにはいつもの事であるトレーニングが始まった。
「ふぅんっ……!」
『次は重りを25kg増やすわ、イケる?』
「イケます!」
時にはとても重くなった最大負荷のバーベルを勢いよく持ち上げ、時にはファイティングガールズの握力と腹筋のトレーニングを手伝い。シャーロットの顔は輝いていた。
「お互い見違えるほどマッスルになりましたね!」
『貴方の筋肉、最高よ! 猟兵にしておくのがもったいないわ。マイティガール……いいえシャーロット。私達ファイティングガールズの仲間にならない?』
鬼のような筋肉になったファイティングガールズが提案する。
「……いえ、あくまで私は……」
『……そうね。貴方と私は決着をつけなくちゃいけない関係。さぁ続きよ!』
再び戦闘開始。もうそこにあるのは敵味方の関係ではない。シャーロットとファイティングガールズには筋肉の友情が生まれていた。
『ファイティングパンチッ!!』
「ふんっ……! 流石、鍛え上がった肉体は違いますね! マイティパンチッッ!!」
『本当に勿体ないわ、あなたと私達が敵だったのがね……!』
バキリと、音が鳴る。先に地に伏せたのは、ファイティングガールズだった。
「良い……良い、筋肉でした」
『貴方もね……』
最後に双方がっちりと握手を交わし、骸の海へ帰るファイティングガールズを見送るシャーロット。
「また……また、違う形で鍛え合いましょう!」
敬礼するシャーロットの鍛え上げられた胸筋に、水が顔から垂れてきて淡く太陽光で光るのだった。
大成功
🔵🔵🔵