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※これはホラーイベントの演出です。

#UDCアース

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#UDCアース


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●恐怖の遊園地
 海浜地区に佇むとあるアミューズメントパークは、来たるハロウィンに合わせて様々なホラーイベント一色だった。
 中でも目玉は、新装開店した巨大お化け屋敷「ホラータウン」。広大な敷地に、現代日本の住宅街や昭和レトロの下町、ヨーロッパ風の石造りの町など、様々な街並みが複雑に入り組んだ、お化け屋敷の巨大迷路版である。
「あ、CMでやってたやつ!」
「うわぁ怖そ」
「怖いからいいんじゃん。……っ!?」
 開園直後、ホラータウン前にいの一番に駆けつけた学生の一団は、唐突な悪寒を覚えて身をすくめた。
 視線だ。どこからか、誰かに見られている。それも複数……。
「ヒッ……あ、あそこ……!」
 学生の一人がわなわなと指差す先に、黒い異形の人影。
 建物の陰に、狭い路地の暗がりに、店舗の庇の作る濃い影の中に、それらは居た。獣と人を混ぜ合わせたような黒々とした肢体、背筋に蠢く数多の触手。顔があるべきところは大きく抉れ、血液らしき粘つく液体を大量に滴らせている。
 気づけば異形は数を増やし、園内を埋め尽くさんばかりにあらゆる来園客を取り囲んでいた。何か攻撃を仕掛けてくるわけでもない。ただ、目のない無貌で、じ……っと人々を傍観している。
 危害を加えられるわけではなく、害意らしきものも感じない。しかし大量の異形の存在に「ただ見られている」という感覚は、人間の正気を容赦なく削いでいく。
「いや……なに、なんなの……!?」
「やだぁ、こわいぃぃ……」
「や、やめろ……見るな……見るなぁぁっ」
 狂気に冒されゆく人々の姿を、『傍観者達』はただひたすら、目のない無貌で見つめ続けた。

●グリモアベース:ゲネ
「UDCアースで事件発生! 大量のUDC怪物が出現する。至急現地に向かってほしい!」
 ゲネ・ストレイ(フリーダムダイバー・f14843)は参考資料を手早くホロモニターに映し出す。
「場所は大型アミューズメントパーク。大量の来園客が押し寄せる朝一番に、突如なんの脈絡もなく、怪物どもが洪水の如く溢れだした」
 巻き込まれた民間人多数。状況が状況だ、原因究明はさておき、一刻も早く事態を収拾するのが先決である。
 溢れ出るのは『傍観者達』と呼ばれる正体不明のUDCだ。ただそこにいて、じっと人間を観察する習性がある。害意もなく、積極的には動かないが、まったく攻撃してこないとも限らない、という何を考えているのかよくわからないタイプの怪物である。とはいえ、倒すだけならそう苦労はしないだろう。
「問題は、こいつらの視線に晒された来園客が、恐怖に冒され正気を削がれてしまう点だ。怪物の群れを蹴散らしながら、まともに動けない来園客を適切にケアして、巨大迷路「ホラータウン」の中に避難させてほしい」
 『傍観者達』の出現からしばらく経つと、さらに強力なUDCが出現する。邪神教団「青の教団」の幹部とされる『青の使徒』である。
「『傍観者達』によって恐怖を植え付けられた人々は、『青の使徒』を一目見ただけで発狂してしまうだろう。そうなる前にできる限り人々の避難を済ませておいてほしい。『青の使徒』を人目に触れさせない工夫もあるとなお良いな」
 『青の使徒』さえ倒せば事件自体は解決。
 後の問題は、大量の目撃者だ。UDCの秘密を民間人に知られるわけにはいかない。
「避難所にしたホラータウンがここで効いてくる。UDC組織の人員が遊園地のキャストに扮して「一連の騒動はホラーイベント演出でした」とばかりの一芝居を打って、目撃者達をホラータウンのアトラクションに誘導してくれる手筈になっている。諸君はこれに乗っかって、上手いこと目撃者達のケアをしてもらいたい」
 素直に信じてくれる人もいれば、疑り深い人も当然いる。また、一度は信じても迷宮のホラー演出が大したことがないと感じれば、疑念がぶり返すこともあるだろう。
 そうならないように、演出側に回ってUDC怪物に負けないリアリティのあるホラーを提供したり、客に混ざってホラー演出を大いに怖がり楽しんで、恐怖の記憶を和らげてあげることができれば、隠蔽完了となる。
 一応UDC組織から貸与される記憶消去銃も使用できるので、必要に合わせて活用してみるのも手だろう。
「目標はUDC怪物の撃破だが、一にも二にも民間人のケアを忘れないことを念頭に動いてくれ。よろしく頼むぞ!」
 くるりと反転したモニターに転送術式が燦然と輝き、猟兵を狂気潜む地球へといざなった。


そらばる
 UDCアース、溢れ出すUDC。
 突如洪水の如く溢れ出したUDC怪物たちを撃破し、怪物を目撃してしまった人々をお化け屋敷のホラー演出でごまかしましょう!

●第一章:集団戦『傍観者達』
 正体不明のUDC怪物。何を考えているのか一切不明。

 園内を埋め尽くすほど大量に出現します。
 一般人が攻撃されることは基本的にありません。
 猟兵に対しては攻撃したりしなかったりします。
 たくさん撃破するほど一般人の避難が容易になります。

 園内の一般人は恐怖に駆られている状態です。
 励ます、勇気づける、物理的に運んであげるなどして、巨大迷路「ホラータウン」へと誘導してあげてください。

●第二章:ボス戦『青の使徒』
 邪神教団「青の教団」の幹部。
 空を飛びながら戦います。

 『青の使徒』を一目見た一般人は発狂します。
 ホラータウンに避難した人々は影響を受けません。
 前章できちんと避難誘導ができたかによって難易度が変わってきます。
 『青の使徒』の姿が、避難できていない人々の目に触れないような対処があると良いでしょう。

●第三章:日常『ドキドキ☆ホラータウン』
 避難してきた人々と一緒に、お化け屋敷の巨大迷宮版「ホラータウン」を散策することになります。
 「これまでの騒動はホラーイベントの演出の一貫だった」と思わせるように振る舞いましょう。

==========
・UDC怪物に負けないリアリティのホラーを演出する。
・一般人と一緒に、ホラー演出を大いに怖がったり楽しんだりして、UDC怪物から受けた恐怖を忘れさせる。
・UDC組織から貸与される記憶消去銃を使用する。
==========
 などといった行動が有効です。

 執筆の進捗やプレイング締め切りなどは、マスターの自己紹介ページで呟いております。目安にどうぞ。
 それでは、皆さんの自由なプレイングをお待ちしています!
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第1章 集団戦 『傍観者達』

POW   :    静観
【自身から溢れ出続ける赤い液体】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
SPD   :    観戦
【自身の身体の一部】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【自身は弱体化。対象の装備武器を殺戮捕食態】に変化させ、殺傷力を増す。
WIZ   :    観賞
【対象の精神に「生きる力」を削ぎ落とす衝動】【を放ち、耐えきった、或いは回避した者に】【強制的に自身の力の一部】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アト・タウィル(サポート)
『どうも、アトです。』
『ふふ、それはどうも。』
『私にできることなら、なんなりと。』

ねじくれた魔笛≪Guardian of the Gate≫を携え、ふらっと現れる女性。性質は大人しく、いつも笑顔を浮かべているが、その眼は深く開いた穴のように光を写さない。大体平常心で、驚くということがあまりない。その代わり、空気は読むので、必要に応じて驚いたふりなどはする。

戦闘では、魔笛を用いてUCを使う。音楽系はもちろん演奏で、サモニングガイストもそれに合わせて現れる形。ミレナリオ・リフレクションでは、相手のUCが剣などを使う場合は必要に応じて武器としても使う。

後はお任せします、自由に使ってください


シャーロット・ゴッドチャイルド(サポート)
ダークセイヴァ―の貧しい農村に生まれた聖なる力を宿した女の子です。暗い過去を背負った子ですが、いつも周りに気を使っていて笑顔を絶やしません。

ホーリー・ボルト~光の精霊の力で、光属性の魔法の矢を放ちます。
エレメンタル・ファンタジア~炎の精霊を呼び出し、炎の竜巻を巻き起こす。予想以上の威力のため、制御するのがやっと。
絶望の福音~10秒後の未来を予測する。
生まれながらの光~左の手のひらにある聖痕から他者を癒す。

「私は笑うって決めたの・・・じゃなきゃ、前に進めないもん!」

エロやグロに巻き込まれなければ大体のことは大丈夫です。


エダ・サルファー(サポート)
アックス&ウィザーズ出身の聖職者で冒険者です。
義侠心が強く直情的な傾向があります。
一方で、冒険者としての経験から割り切るのも切り替えるのも早いです。
自分の思想や信条、信仰を押し付けることはしません。
他人のそれも基本的に否定はしません。
聖職者っぽいことはたまにします。
難しいことを考えるのが苦手で、大抵のことは力と祈りで解決できると言って憚りません。
とはいえ、必要とあらば多少は頭を使う努力をします。
戦闘スタイルは格闘で、ユーベルコードは状況とノリで指定のものをどれでも使います。
ただ、ここぞでは必殺聖拳突きを使うことが多いです。

以上を基本の傾向として、状況に応じて適当に動かしていただければ幸いです。



●笑顔、旋律、祈り
 おぞましき異形に埋め尽くされた園内は、混乱のさなかにあった。
 『傍観者達』は瞳なき視線でじっと来園客を見つめるだけ。しかしそのあまりの異常性に人々の精神は瞬く間に摩耗していく。
 異形の顔から溢れ出る赤い液体がびちゃびちゃと地面を汚す。うねりくねる触手が、まるで舌なめずりでもしているかのよう。
「やめて……来ないで……来ないでッ!」
 悲痛な悲鳴が一帯をつんざいた、その時。
「──光の精さん、力を貸して!」
 燦然たる輝きが空を割り、降り注いだ数多の光の矢が次々に『傍観者達』を射抜いた。黒々とした異形が粒子状にほどけて消え、周囲の密度が急激に下がる。
「もう大丈夫よ。化け物は私たちがどうにかするから!」
 来園客を背にかばうように躍り出たシャーロット・ゴッドチャイルド(絶望の福音・f23202)は、腰の抜けた女性たちに笑いかけた。
 いかなる苦境にあろうと、人々のために笑顔を絶やさない。それが彼女の信条だ。
「おやおや、ずいぶんと不気味な大所帯ですね」
 ぼやきながらふらりと現れたのはアト・タウィル(廃墟に響く音・f00114)。穏やかな笑みこそ湛えながらも、その眼は深く穿たれた虚の如く光を映さない。
 そしてその手元には、ねじくれた魔笛≪Guardian of the Gate≫が携えられている。
「ここは不浄の者どもの居場所ではありませんよ。……お行きなさい、古代の戦士よ」
 アトが魔笛に息を吹き込んだ瞬間、ひゅるりと軽快な音が連なり曲となる。荘厳にして勇壮な戦士の旋律。
 応じて現れいでるは古代の戦士の霊。槍持て敵を突き刺し、薙ぎ払い、炎で燃やす。反応した周辺の『傍観者達』の注意がそちらへ向き、うぞりうぞりと蠢き始める。
 猟兵の参戦に呼応して、ぽつりぽつりと敵の反撃も始まった。触手や長い腕による、やる気を感じない散発的な攻撃の裏で、赤い液体で常時治癒を巡らせながら、徐々に徐々に、敵群全体の戦闘力が向上していく。
 超強化され、一撃で倒せない個体も現れ始めた頃、新たな悲鳴が上がった。物陰に隠れていたらしい来園客の一団に、ついに牙が向けられたのだ。
「──こいつでぶっ飛べ!」
 恐怖で座り込んで身動き取れない少女の目前を、亜音速の衝撃が横切った。
 聖職者式ドロップキック。エダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)お得意の、ありったけの祈りをこめた格闘技である。
 横っ飛びに吹き飛ばされた個体は、炎を上げながら黒く粘つく液体状に飛び散っていく。いい手応えならぬいい足応えだ。
 ぽかんと呆気に取られる少女を振り返って、エダは厳粛めかして胸元に手をおいた。たまには聖職者らしいこともやってみるものだ。
「神への祈りが通じました。皆様にも御加護がありましょう。……今なら敵は手薄だよ、奥の大きな迷路の建物に走って!」
「は……はい!」
 少女ははっと打たれたように立ち上がり、ほうほうの体で駆け出した。その姿に勇気づけられたかのように、身を縮めていた他の人々もホラータウンへと走り出す。
 避難を始めた人々を視線で追い、進路に立ちふさがろうとする『傍観者達』。
 壁の如きその群れを、突如実体を結んだ炎の精霊が逆巻く業火の竜巻で薙ぎ払った。と同時に、灼熱の片鱗を感じて、人々も本能的に足を止めてしまう。
 あまりの高威力に暴走しそうになる力をなんとか制御しながら、シャーロットは人々に訴えかける。
「だい……じょうぶ。道は、シャーロットたちが作ります……!」
 炎の収束と共に再び走り出す人々。また動き出せなくなってしまった数名を、魔笛の軽快な旋律が後押しする。
「心を強く保ち、ただ避難することだけを考えてください」
 アトは穴のような目を伏せてアップテンポな旋律を奏でる。音数の多さで切迫した状況を表現し、高低の激しい勇壮な曲調が人々を、そして猟兵たちを、力強く勇気づけていく。
 エダは避難する集団の周囲に集ろうとする『傍観者達』を蹴りと拳で次々に打ち砕いていく。
 避難が通りを一区画越えたところで、エダは背後から迫る敵の大群の前へと躍り出た。
「悪いがここは通行止めだッ!!」
 祈りと超重量を乗せた拳が、敵群の足元に打ち込まれた。『傍観者達』は轟音と共にひび割れる地面に巻き込まれ、黒い液体となって飛び散り消えていく。
 悲鳴と轟音と共に、ホラータウンへの避難は着々と進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

マホルニア・ストブルフ
あー……一般人にはちょっとキツいビジュアルかもしれん。

兎に角、近くの人間から避難させていこう。
知覚端子を展開させて情報収集し、物陰に隠れてしまっている一般人なども居ないか探していくよ。
発見次第回収――もとい誘導してホラータウンへ連れて行こう。

あらあら、こんな所でどうしたの?

その間UCのモジュールも操作して、近づいてきた傍観者達には束ねたレーザーで遠距離攻撃。光学粒子で映像が消えていくような演出を。同時に使うと頭痛がするのだが、ここは困り顔で我慢。

サプライズのホラーイベントらしいけれど、ちょっとばかり過激よねぇ。
今ならホラータウンからあの子達は出払っているみたい。大丈夫、向こうで休みましょう?



●光は騙す
 黒い異形の肢体、顔面の虚から赤い液体を流す無貌。
「あー……一般人にはちょっとキツいビジュアルかもしれん」
 うじゃうじゃと園内を占拠する敵の容貌に納得の声を零しながら、マホルニア・ストブルフ(構造色の青・f29723)は速やかに知覚端子を展開させた。民間人は発見次第回収──もとい誘導せねば。
 ナノマシンのもたらす園内の情報が光の粒子のように五感に入り込んでくる。物陰に隠れている人々が数組。やはり身動きは取れない様子だ。
 マホルニアは早速接触を図りに走る。
「あらあら、こんな所でどうしたの?」
「ヒッ……」
 物陰を覗き込んで声をかけると、幼い子供連れの家族がへたりこんだまま身をすくめた。
 と同時、マホルニアの背後でまばゆい輝きが宙に幾何学模様を描き出した。
 多数の浮遊型無線光学モジュールが光を湛えて飛び交いながら、幾条ものレーザーを束ねて『傍観者達』を攻撃しているのだ。もちろんこれもマホルニアの力によるものだが、そうとは知らぬ一家は唖然としている。
「な、何が……」
「サプライズのホラーイベントらしいけれど、ちょっとばかり過激よねぇ」
 マホルニアは能力併用の頭痛を紛らわす困り顔で答えながら、密かに光学粒子を操り、レーザーに殲滅されていく敵の姿をいかにも映像が消えていくように演出してみせた。
「えっ、これ映像か? すごい技術だな……」
「なぁんだ、イベントだったのね。リアルすぎてびっくりしちゃった」
「……こわいお化け、いないの?」
 演出が功を奏し、目の肥えた大人たちも納得している。子供はまだ事態を呑みきれていない様子だが、親たちの安堵が伝わってか、かなり落ち着きを取り戻したようだ。
 マホルニアは首をかしげる子供に優しく頷いて、一家を気さくに誘った。
「今ならあの子達はホラータウンから出払っているみたい。大丈夫、向こうで休みましょう?」
 マホルニアの誘導で逃げ遅れていた来園客が動き出す。レーザー光飛び交う危険な戦場を、あたかもアトラクションやイベントを横目に観劇するような安穏さで、人々は次々とホラータウンの中へと導かれていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

パーヴォ・シニネン(サポート)
様々な世界の孤児達に憑依しては、彼らが独り立ちできるまで共に冒険を続けるヒーローマスク。
宿主のこどもに美味しい食事をさせて、人生の希望を見つけさせることが最優先事項。
弱者を助け、こどもの自尊心も育てたい。
こどもは男女問わず、皆無口で身振り手振り。

語尾はカタカナ
「相棒と我輩なら最強だとも!」
「さ、手を合わせていただきます、ダヨ」
「出来立ての料理はとっても美味しいネ!」
「えっ何それ知らない…相棒知ってる?」
人との交流がすき

戦闘はもっぱら前衛
おもいっきり暴れますが、一般人が居れば対象を守るのを優先
指定UCをなんでも使用します

お色気、暴力系、一般人や仲間を傷つける行為NG
こども達や弱者のヒーローです


エリー・マイヤー(サポート)
どうもエリーです。
手が必要そうなので、手を貸しに来ました。
【念動力】で解決できる事なら、お任せください。
遠くから押したり引いたり掴んだりとか、
持ち上げたり回したり投げたりできますよ。
包み込んで動きを封じたり、破裂させて攻撃したりもできます。
微弱な念動力をばら撒けば、ソナー代わりにも使えます。

後はスプーンを曲げに曲げて、コルク抜きにしたりとかですかね?
タネなし手品で子供を喜ばせるとか、朝飯前です。
子供は煙草の臭いで逃げる気もしますが…
まぁ、それはさておき、状況に応じて色々できますよ。

あ、運動は苦手なので、
殴り合いとか派手な運動は期待しないでくださいね。
たぶん息切れして倒れちゃいますよ。


ミルケン・ピーチ(サポート)
『ミルケンピーチ、参上!』

常識的だけどやられ属性の17歳の桃姫、無邪気で元気な6歳のぺしぇ、体育会系褐色ギャルのアカリの三人のボディの内依頼に合わせた誰かで出撃
口調は
『桃姫:私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?』
『ぺしぇ:自分の名前、くん、ちゃん、だよ』
『アカリ:あたし、相手の名前+ちゃん、~っす、~っすよ、~っすね、~っすか?』
マスクのミルケンはほぼ喋りません

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません

公序良俗に反する行動はそういう依頼でない限りしません
後はお任せ、よろしくお願いします!



●ヒーローマスクと手品師
 パークに子供らの泣き声が響き渡る。
 二十人ほどの小学校低学年ぐらいの子供らが、大量の『傍観者達』に囲まれていた。皆一様にうずくまって、泣きわめいたり失禁したり頭を抱えて震えたり……ひどい有様だ。
「こっ、来ないで! 子供たちに何かしたら許さないから……っ!」
 引率の教員と思しき若い女性は、膝を震わせながらも子供たちを庇っている。子供らを預かる責任感から必死に狂気に抗っているようだが、限界は近い。
「やめて……見ないで……ぅぅう、ぁぁ……」
 無貌の視線に耐えかねて、彼女の心が折れかけた、その時。
「──諦めちゃ駄目ダヨ!」
 ざっぱーん、と派手な水音を立てて、突如の波浪が周囲の『傍観者達』をなぎ倒し、子供らと教員の前に躍り出た。パーヴォ・シニネン(波偲沫・f14183)とその相棒である宿主の少年だ。
「あとは流浪のヒーローマスク、このパーヴォ様と相棒に任せたまえ!」
「同じくヒーローマスク、正義の魔法少女ミルケンピーチ、参上です!」
 奇抜な衣装とバイザー状のヒーローマスクを装着した女性が、大きすぎる胸を揺らしてパーヴォの隣に並んだ。無口なヒーローマスク、ミルケン・ピーチ(魔法少女ミルケンピーチ・f15261)とそのボディの一人、桃姫である。
「ひ、ヒーローマスク……? 特撮か何かですか……?」
 新たに現れた常識外の存在に恐怖も引っ込んだか、教員はあっけにとられて目を瞬いた。
 二人のヒーローマスクは親指を立てて笑顔を返す。
「頑張りましたね、先生。素晴らしいガッツです! 子供達のために正気を保つなんて、並の精神力でできることではありませんよ!」
「え、えぇ……?」
「全くだとも。子供達、守られ愛されている己を誇りたまえヨ。そして──ヒーローの背中を見て育つが良い!」
 パーヴォが先陣切って敵群へ突撃する。ロケット砲じみた石頭の頭突きが『傍観者達』の一塊をまとめてふっ飛ばし、強引に戦線を後退させた。
「私も続きます。エリーさん、ここはお願いしますね」
「はいはい、お預かりしますよ」
 桃姫に託され、淡々として答えたのは、いつの間にやらそこにいたエリー・マイヤー(被造物・f29376)である。
「では行ってきます! ──ご褒美あげるから手伝って! ライディングピーチ!」
 召喚術を発動させながら戦場に舞い戻る桃姫とミルケン。その傍らにたちまち実像を結んだ小型恐竜の姿に、子供達から悲鳴と歓声の入り混じった声が上がる。
「ど、ドラゴン!?」
「ばっか、恐竜だっての!」
「まじで! すげぇ、すっげぇぇぇ!」
 子供ならではの語彙力ではしゃぐ男子勢を見やり、エリーはふむ、と思案する。
「男の子のほうはほぼ立ち直ったみたいですね。問題は……」
「あの、あなたは……」
「どうもエリーです。手が必要そうなので、手を貸しに来ました。なにぶん運動は苦手なので派手な立ち回りはできませんが……」
 戸惑う教員におざなりに返しつつ、エリーはいまだ身を寄せ合ってうずくまっている女子達の元へと静かに歩み寄った。しゃがみ込み、震えながら抱きしめあっている子供らの目線に合わせてスプーンを取り出し──
 ぐんにゃり。
 スプーンが悄然とこうべを垂れる形に折り曲がった。目撃した女児たちはびくりと身を震わせ、パチパチ目を瞬いている。
「……まあ、こういったことは得意なので」
「手品、ですか、今の!?」
 教員が驚きの声を上げるのに応えて、エリーは念動力でスプーンを空中に浮かべて曲げに曲げていく。丸いつぼ部分が円環状に変形し、柄の部分はくるくるひねりながら螺旋状へ。
 瞬く間に出来上がった独特なフォルムの物体の、円環部分を持ち手にして手に取り、エリーはどこからともなく取り出したワインのコルク栓に螺旋部分をねじ入れて、器用に抜き取ってみせた。
「スプーンがコルク抜きに……」
「……わぁぁぁ!」
 呆然としていた女児たちが一斉に沸き立った。エリーはさらにタネも仕掛もない念動力手品を畳み掛け、子供たちの関心を手元に集めていった。
 子供らが恐怖から立ち直ってきた頃、戦線の敵もある程度片付いてきた。
「そろそろいい頃合いダネ!」
「ええ、これを片付けたら避難誘導開始です!」
 恐竜の尾が『傍観者達』を薙ぎ払い、波浪の激流が滑るように蹴散らしていく。
「道が開きましたね。子供達を連れて奥の施設に避難しましょう」
「えっ、あっ、は、はい!」
 エリーと教員は手分けして子供達をなだめすかして引率し、ヒーローの切り拓く避難路を急ぐのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『青の使徒』

POW   :    アストラルカノン
【光速で飛翔しながら繰り出す大鎌による一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【魔力砲】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    フェイタルコール
戦闘用の、自身と同じ強さの【戦闘特化型に進化した青の従者】と【後方支援型へ進化した青の従者】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ   :    崇拝の顕現
戦場全体に、【信仰に背く者を失敗させる空間】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナハト・ダァトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●偽りの聖母
 大量の来園客がホラータウンへの避難を終え、最後の一人が施設内に滑り込んだ、直後。
 猟兵によってかなり数を減らしていた『傍観者達』は、現れた時と同様、唐突に姿を消し始めた。
 同時に曇り空に罅が割れ、燦然たる光が光芒となって地上に降り注ぐ。
 宗教画のような光景の中心には、青い翼を広げる天使の如き女性の姿が顕現した。
 慈愛の笑みを讃えるその女はしかし、天使などではない。
「まあ。迷える子羊たちの姿が見えませんね」
 聖母のような声音、仕草。しかしその姿を一目見た人間を狂気に突き落とす、おぞましきUDC怪物。
 邪神教団「青の教団」の幹部『青の使徒』。
「子羊たちは閉ざされた闇の中に……悲しいこと。……あなた方の仕業ですね?」
 『青の使徒』が眼帯越しに猟兵たちを見下ろす。穏やかな笑みを維持したまま。
「罪深き、力持つ者。我が邪教「青の教団」に従いなさい。まつろわぬのならば──ここで死になさい」
 酷薄に断じ、『青の使徒』は大鎌を構えた。

 来園客の避難は済んでいる。人々はホラータウンから出てこないが、『青の使徒』が彼らを探そうとする可能性はある。猟兵が注意を引きつけながら戦う必要があるだろう。
 人々が『青の使徒』を目撃すれば即座に発狂し、場合によっては「その人間をUDC怪物に変えてしまう」こともあり得る。それだけは絶対に避けねばならない。
 幸いにして、この怪物の異常性は猟兵を発狂させるほどのものではない。いつも通りのUDCだ。
 全力で叩きのめし、まずはこのアミューズメントパークからUDCの脅威を退けるのだ──!
フィンブル・テュール(サポート)
最初はボスの挙動を見る。ボスの攻撃を受けた人の怪我を治す。それから支援や治癒をメインに行動し、大きな怪我を負ったり行動不能になる人が出ないように動く。危険な場面では警告できるよう、ボスの動きに異変がないかを心の片隅にいつもとどめておく。


東天・三千六(サポート)
僕は瑞獣×悪霊×寵姫の半人半龍男子です
いつも笑顔で人懐っこく友好的です
でも他者を呪いたいって衝動が抑えきれないんです
祝いが呪いに変わるかもしれないので他人を祝福する言葉は言いません
とはいえ他の猟兵の迷惑になるのは嫌です
多少の怪我は厭わず行動して事態の解決に尽力しますね

UCは状況に適した物をどれでも使用します
武器は霊剣や縄
呪いの縄で縛る、誘惑で怯ませるなど
敵にデバフ与えるのだーいすきなので積極的に行動の邪魔しにいきます
電撃や呪殺での遠距離攻撃を好んでいます
また龍姿になり空中から攻撃、天候を操り場を荒らしたりも良いですね

公序良俗に反する行動はしません
アドリブ連携歓迎です
よろしくお願いします


榎・うさみっち(サポート)
アドリブ・連携歓迎
◎:ほのぼの、ギャグ、冒険
△:シリアス、心情

▼性格
誰にでも強気で態度がでかい、口も悪い
でもすぐビビるヘタレ
ボケもツッコミもこなせる
自分ちの貧乏な家計を支えているからか、とてもがめつい

▼戦闘スタイル
小さい身体と逃げ足技能を活かしてぶんぶん飛び回り攻撃を避ける
逃げに徹して隙を見て一撃食らわせる
挑発して気を引いて、他猟兵にアタッカーを任せる
UCのみっちシリーズを大量召喚して数の暴力で攻撃
など、トリッキーな戦い方が多い

▼その他得意な事
料理
裁縫
アート全般

『わはは! うさみっち様が居れば百人力!』
『ぴゃああああ!』


ジェイソン・スカイフォール(サポート)
おもに「正当防衛」「衛生小隊」を使ってメイン参加者の援護を行います。

▼行動例

「下がってください!」
メイン参加者が不利な状況に登場し、かばう。ボス敵の相手を引き受け、味方が態勢を立て直すための機会をつくる。

「救護します!」
衛生小隊にボス敵の牽制を命じ、その隙に、負傷したメイン参加者を安全圏に撤退させ、応急手当を行う。必要に応じて「生まれながらの光」で治療する。



●攻・守・癒・妨
「ふふ……愚かなこと」
 対決姿勢を露わにする猟兵を見下ろして、『青の使徒』は大鎌を大きく振りかぶった。
 敵の初動に注目していたフィンブル・テュール(オラトリオの聖者・f01804)ははっと息を飲み、仲間へ緊迫した声を投げかける。
「来るよ、気をつけて……!」
 瞬間、青の光が疾走した。猟兵たちを襲い来る大鎌の刃。
「──ッ」
 光速に及ぶその速さへと、ジェイソン・スカイフォール(界境なきメディック・f05228)は仲間を守らんと躊躇いなく身を投じた。防ぎきれぬ大鎌の斬撃が鋭く腕を抉る。
「ふふ。これで終わりではありませんよ」
 『青の使徒』が不敵に微笑み、大鎌を翻して柄の戦端をフィンブルへ差し向けた。瞬間的に集束した魔力が砲撃となり、目前のジェイソンへと一直線に走る。
「──創造の最初に現れたモノよ、そして最後に現れる約束のモノよ、その力をここに」
 フィンブルの静かな詠唱が響いたのと、魔力砲の着弾は同時。盛大な爆発がジェイソンのいた場所を覆い尽くした。
 が、次の瞬間、爆発の中から跳躍する人影が飛び出し、魔力砲の成果を注視していた『青の使徒』へと一気に距離を詰めた。
「なっ──」
「正当防衛により制圧します!」
 深淵なる黒のとばり纏うジェイソンの速やかな接敵行動に、鎌を叩き込むために地上に降りていた『青の使徒』は咄嗟に反応出来なかった。制圧に特化した格闘術が大鎌を弾き飛ばし、見た目ばかりは嫋やかな腹部に痛烈な一撃を叩き込む。
「っ……野蛮なこと」
 『青の使徒』は翼を羽ばたかせ天高く退きつつ、吹っ飛び激しく回転する大鎌を手元に回収した。思い切り距離を取ることでフィンブルの淡い光のきざはしの力場から逃れ、ジェイソンの近接攻撃をも封じるつもりだ。
「あっ、逃げた! だっせぇの」
 あからさまな挑発を飛ばす榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)に、無言の魔力砲がお返しされた。うさみっちは「ぴゃあああ」とかなんとかビビリな悲鳴を上げつつ、類まれな逃げ足技能で連発される魔力砲を忙しなく回避していく。
 その騒擾を、東天・三千六(春雷・f33681)は、少し離れたアトラクション施設の屋上から愉快げに眺めていた。
「ふふ、天の御遣いの似姿をして、意外と単純ですね。……けれど、空を制する者は、あなただけではありませんよ?」
 三千六の差す喪逢傘からもくもくと暗い雨雲が立ち昇り、『青の使徒』の頭上ににわかに垂れ込めた。強力な呪詛を含んだ赤い雨が血雨の如く降りしきり、『青の使徒』の全身を赤く染め上げていく。
「なんという禍々しい、穢らわしい雨……!」
 『青の使徒』は顔を歪め、呪詛の痺れが回り始めた翼で光速飛翔した。瞬時にして三千六の目前に出現して大鎌の斬撃を袈裟懸けに浴びせ、即座に魔力砲の追い打ちを──
「──させっか、ばぁーーーっか! うさみっち達の恨みつらみ! 喰らえー!!」
 なんやかんやで負わされたかすり傷をジェイソンの衛生小隊に治癒してもらいながら、うさみっちは五体の幽霊風うさみっち達を解き放った。ハロウィンらしい装いで可視化した幽霊うさみっち達は『青の使徒』に絡みつき、締め上げるように動きを阻害する。
 その間、フィンブルの治癒の光に包まれながら、三千六の輪郭がほどけて見る間に姿を変じていった。
「瑞獣のいかずち、ご堪能くださいな」
 本性たる龍の姿への変貌を果たしたフィンブルに招かれるままに、黒雲の中でゴロゴロと唸るばかりだった雷が、ついに爆発的な雷撃となって偽りの聖母を打ち据えた。絶叫を上げて空中に磔にされたようにのけぞる『青の使徒』。
 その機を逃さず、猟兵達の総攻撃が始まった。ジェイソンのアサルトウェポン:Seven Trumpetsの七つの銃口が一斉に火を噴き、うさみっちの召喚した大量のワルみっち軍団が多種多様な銃をカオスに撃ち尽くす。フィンブルは三千六の招雷と血雨を合成して稲妻迸る赤い嵐の檻を構築、『青の使徒』の動きを一点に縫い止めると、天高く舞い上がった龍姿の三千六がひときわ激烈な雷撃を振り落とす。
 ……やがて黒雲が去った空には、見る影もなくボロボロになった青い翼を広げ、猟兵への殺意を静かに漲らせる『青の使徒』の姿があった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

美しい天使様♥
私は救済を望んでいるのですが
貴女への愛を示せば応えてくれますか?

試すように崇拝の顕現で迷路を出されたら
【全力魔法・範囲攻撃】を乗せた『融霊』で
炎属性の津波(マグマ)を放つわ

これが私の愛炎です!!

元々制御が難しい上に
信仰に背く者を失敗させる空間になった事で暴走させちゃうけど
暴走した事で威力が増し、迷路を破壊

私もマグマに吞まれるけど【火炎耐性・環境耐性】で平気♪
【水中機動・ジャンプ】で飛魚の如く飛翔し
空中浮遊【念動力・空中戦】で相手に接近。
無数の【残像】で包囲し【不意打ち・怪力・捕縛】の抱擁から
【生命力吸収】のキス♥

噓は吐いていません。
貴女を救済するのが望みなので♥



●信仰はマグマの如く
「美しい天使様♥ 私は救済を望んでいるのですが、貴女への愛を示せば応えてくれますか?」
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)はとろりと溶けそうな眼差しで『青の使徒』を見上げた。うっとりとした表情にえも言われぬ色香が匂い立つ。
 『青の使徒』は口元に弧を描く。
「迷える子羊がここにも。ではお嬢さん、少し試させてもらいましょう」
 大鎌がまっすぐ天に掲げられた瞬間、大地が鳴動し、アミューズメントパークが作り変えられるように迷宮化していく。曲線的な白い壁や宗教画、ステンドグラスなどに彩られた、優美で神聖な、歪んだ崇拝の空間。
「一つしかない出口を探して御覧なさい。貴女の信仰心が本物ならば、必ず見いだせることでしょう……」
 姿の見えない『青の使徒』の声が、どこからともなく降り注いだ。
 しかしドゥルールは口許に笑みを刷いたまま一歩もその場を動かずに、ユーベルコードを全力で解放した。
「これが私の愛炎です!!」
 炎を宿した津波が巻き起こり、それは煮えたぎるマグマとなって迷宮に溢れ出した。
 そもそもが制御の難しい『融霊』。それを「信仰に背く者を失敗させる空間」で放てばどうなるか。考える余地もない。
 暴走だ。
 マグマは術者であるドゥルール本人をも飲み込んで、迷宮を破壊していく。その光景を眼下に、『青の使徒』はやるせなくかぶりを振った。
「愚かな……やはり口先だけの偽りでしたか……」
「──噓は吐いていません」
 くぐもって響いた声は、崩壊していく迷宮の中心から。
 次の瞬間、マグマから巨大な火柱が立ち昇り、灼熱を耐え抜いたドゥルールが飛び出した。不意を打たれて瞠目する『青の使徒』の目前でその姿がぶれて、周囲を取り囲むように無数に増殖していく。
「く……っ」
 咄嗟に大鎌を一閃する『青の使徒』。しかし手応えは虚しく、無数のドゥルール達はあっけなく掻き消える。残像だったのだ。
「──ッ!?」
 突如死角から伸びた手が『青の使徒』の身体を抱擁した。そこには確かにある種の愛情が宿っている。絶対に逃さないという意志と怪力と共に。
「貴女を救済するのが望みなので♥」
 命をむさぼるドゥルールの口づけが、有無を言わせず『青の使徒』の唇を塞いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マホルニア・ストブルフ
◇連携アドリブOK SPD
おやおや随分派手な登場なのね。良いわね、まさしくイベントという感じのライティングで。――ああ、こちらの話よ。

女が出現させた従者たちを戦うよ。邪教には邪道の方法で。
光学粒子による【迷彩】で自分の姿を隠し、向かってきた戦闘特化の従者を変形させたレヴィアスクの【切断】で攻撃。後方から攻撃してくる従者を無視して、女本人を狙っていこう。【迷彩】は猟兵と青の使途のいるフィールド全体に展開してな。

存在を示して信者を増やしたいようだけど――生憎と此処にはお前を認知する人間はいないようだ。

レヴィアスクの斬撃に乗せたUCを放ちながら。

何にも見られず、何にも知られず消えていけ。



●見えず、見られず
「おやおや随分派手な登場なのね。良いわね、まさしくイベントという感じのライティングで。――ああ、こちらの話よ」
 光芒を負って舞い降りた『青の使徒』の荘厳さを揶揄するマホルニア・ストブルフ(構造色の青・f29723)。
「何か愉快な悪巧みでも? ……させてはなりませんよ、しもべたち」
 事情を汲めぬ『青の使徒』は、早合点したか即座に二体の『青の従者』を召喚した。青い法衣に身を包み、『青の使徒』と同じ翼を片翼ずつ背に生やす、マネキンに似た性別不詳の人型存在。
 右翼の従者が青玉の槍を手に戦線に突撃してくる。狙いはマホルニア。
「邪教には邪道を、ってね」
 呟くと同時、かすかな発光をまとわせながら、マホルニアの姿が忽然とかき消えた。標的を見失った従者の槍は空を切り、即時横合いからの目に見えぬ斬撃に真っ二つに斬り捨てられた。
 いつの間にかマホルニアの姿のみならず、戦場全体の景色が変じていた。そこにいたはずの猟兵達がどこにも見当たらない。光学粒子による迷彩だ。
「構いません、全て薙ぎ払いなさい!」
 『青の使徒』の叱咤を受けて、左翼の従者は青玉の杖を振るって大量の光弾で戦場全体を蹂躙していく。その弾幕を尻目に建物の陰を移動する透明な人影と足音に、青の主従は気づかない。
「存在を示して信者を増やしたいようだけど――生憎と此処にはお前を認知する人間はいないようだ」
 光学迷彩に隠れて無人の園内を駆け抜けながら、マホルニアは弓成りの両刃剣を強く握りしめた。左翼の従者を斬り捨てたレヴィアスクは、おずおずと竜の子のリミッターを外し、刀身に不可思議な力を帯びさせていく。
 準備が整うのと、右翼の従者の弾幕が落ち着いたのはほぼ同時。マホルニアは足を止め、遥か上空の空間へと狙いを定める。
 従者は相手にしない。狙いはあくまで、『青の使徒』だ。
「何にも見られず、何にも知られず消えていけ」
 レヴィアスクの刃が宙を全力で薙いだ。
 その瞬間、安全な空中で高みの見物をしていた『青の使徒』の視界が斜めにズレた。
「え──」
 見下ろした自身の胴部には、内部から浸透したかのような切断面が斜めによぎっていた。
 真っ二つに解体された偽りの天使の肉体は、天をつんざく絶叫の中で、青い炎となって消えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『ドキドキ☆ホラータウン』

POW   :    思いっきり叫ぶ、気合で恐怖に耐える

SPD   :    全力で逃げだす、相手が偽物か見抜く

WIZ   :    怖くて相方にしがみつく、理性で表情を崩さない

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●全てはホラータウンに追い込むための演出だったんだよ!
 巨大迷路ホラータウンは建物の内部に存在する。
 外から遮断された広大なエントランスは避難してきた人々でひしめき合い、不気味な内装も相まって、不安げな空気にざわめいていた。
「……何がどうなってるんだ? 今、外光らなかったか?」
「あの化け物がまだいるかと思うと外なんか見れないよ……」
「あれって何かのイベントじゃなかったの?」
 疑心暗鬼の空気の中、館内に不気味なBGMが流れ始め、ざわめきに小さな悲鳴が混じった。
 カカッ、と乾いた音を立てて、複数のスポットライトが天井付近に備え付けられたテラスのような足場を照らし出す。
「これはこれは皆様、我が街にようこそおいでくださいました」
 足場の上でハロウィン風衣装の英国紳士が芝居がかった仕草で会釈をした。こういったアトラクションに慣れた者なら皆、パークのキャストの扮装であると認識しただろう。
「……ふむ、顔のない、全身真っ黒な、奇っ怪なあやかしものに追われてここまで? えぇえぇ、最近外では多いと聞きますなぁ、あのような気味の悪い異形のものどもが。ですがご安心なさい、我が街にはあれらは一切入れませぬゆえ。……ん? 別の噂を聞いた? かの異形のものすら恐れる殺人鬼やお化けが徘徊する街がある、それがここではないか、と?」
 講談師のような軽妙な語り口で、UDC組織員扮するエセ英国紳士は笑い飛ばす。
「はっはっは! いやいやそんなそんな。そうですねぇ、少しばかり血なまぐさい住人や足のない徘徊者は日常茶飯事ですが……え、街を出たい? では出口をお探しなさい。入り口はすでに封鎖されておりますゆえ。……ええ、出られるものならね」
 照明が落とされ、不気味な高笑いが作り込まれたBGMの向こうに遠ざかっていった。
 固唾を呑んで説明を聞いていた来園客達に、安堵の入り交じるざわめきが戻ってくる。
「なんだ、やっぱりイベントだったんじゃないか」
「本当に? あんなに怖かったのに……」
「ねえこのサプライズイベント、クリアすると特別プレゼントがあるって!」
「マジか。超レアイベじゃん!」
 ざわめきの中にはUDC組織員のサクラの声も混じっているようだ。大半の人々は半信半疑のようだが、サクラの誘導と人の流れになんとなく流されて、次々にアトラクションの中に吸い込まれていく。

 巨大迷路型お化け屋敷「ホラータウン」は、様々なロケーションでエリア分けされた巨大な街の複合体だ。内容は、現代日本の住宅街・昭和レトロの下町・ヨーロッパ風石造りの街・ハロウィン一色のファンタジー街など多種多様。
 来園客は『傍観者達』の襲撃をイベント演出であると説明されてアトラクションに参加しているものの、まだ信じきれていない人々も少なくない。
 本物のUDC怪物に負けないリアリティのホラーを演出してやれば、施設外での恐怖体験も演出だったのだと納得してくれるだろう。
 また、一緒になってお化け屋敷を攻略し、ホラー演出を大いに怖がったり楽しんだりすることで、本物のUDC怪物の恐怖を忘れてくれるだろう。
 場合によってはUDC組織から貸与される記憶消去銃を使用するのも有効だ。
 キャストや来園客に混じってサクラをやっているUDC組織員からの協力も得られる。施設内は猟兵の自由自在だ。
 この状況を存分に利用し、人々に「UDC怪物など気のせいだった」と信じさせよう!
姫神・咲夜(サポート)
 桜の精の死霊術士×悪魔召喚士、女性です。
 普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
 片思いの人には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

清楚で女流階級風の口調で、お淑やかな性格です。
基本的に平和的な解決を望みますが
戦わざるを得ない時は果敢に戦いに向かう勇敢さを持っています。

 あとはおまかせです。よろしくおねがいします!



●桜の大樹の幽霊
 ホラータウン、和風ゾーン。
 古の平安京を思わせる古都の街並みが、不気味なほど大きな三日月に照らし出されている。
「ね、ねえ、またあの顔のないヤツが暗がりから見てたりしない……!?」
「怖ぇこというなよ……!」
 和風ゾーンに足を踏み入れた若者カップルは、互いの腕を必死に絡め合いながら、おっかなびっくり迷路を進んでいく。
 やがてたどり着いたのは、街の中に忽然と現れた清水の泉。中央の砂州のような小さな島には、樹齢何百年かも知れぬ老いた桜の大樹がひっそりと佇んでいる。幻想的な光景に思わず見惚れる二人。
 と、折からの風が枝を揺らし、たちまち辺りに花吹雪が巻き起こった。細かな、異常に大量の花弁が空中に集合体を作り出していく。流動する花弁で形作られた、巨大ながしゃどくろだ。
「ひぃぃぃ!?」
「み、見て、あれ……!」
 女性が指差す桜の大樹の根本に、嫋やかな白い裾が揺れる。
 ひっそりと、いつのまにかそこに佇んでいたのは、白い着物の長い髪の……
「……ようこそ、おいでなさいました」
 月明かりと桜の枝が織りなす陰影の中で、目元の見えぬ白い女が微笑んだ。
「で……出たぁぁぁーーー!」
「ちょっとやだ、お化けの演出リアルすぎだってばぁ……っ!」
 半泣きで一目散に逃げ去っていくカップルの背を見つめながら、古式ゆかしい女幽霊認定された女性は桜の陰から月の下へと歩み出る。月明かりに白く塗りつぶされて見えた着物は、よくよく見れば淡く美しい薄紅色だ。
「ふふふ、お元気でいらっしゃる。こたびのことは白日の悪夢と忘れて、お幸せに」
 姫神・咲夜(静桜・f24808)は見掛け倒しのがしゃどくろをほどき、走り去る男女の背へと祝福の桜吹雪を送った。

成功 🔵​🔵​🔴​

アトシュ・スカーレット(サポート)
性格
戦うことと悪戯が好きな悪ガキ
根は真面目で常識人なので実は常識の範囲内でしかやらない
目の前で助けられる人がいるなら積極的に救おうとする
口調は「〜だな。」など男性的
女顔がコンプレックスなので女性と間違えられたら殺気が溢れるタイプ。殲滅するのみ

戦闘
【呪詛(腐敗)】を何かしらの形で使用する。昔機械相手にやって痛い目を見たのでその場合は使わない
前衛も後衛もやれる万能型だが、前衛の方が好き
複数の武器を同時に操ることも可能
高速戦闘も力任せの戦闘も状況に応じて使い分ける
(装備していれば)キャバリアにも対応可

非戦闘
聞き耳などを駆使した情報収集を中心とする
化術で動物に化けて偵察することも



●獣のいざない
 西洋エリアは中世期の欧州を思わせる街並みだ。
 細い月が分厚い雲の隙間に見え隠れする真夜中。ダークファンタジーの趣がある。
 街の上空を、大きな翼がバサバサと音を立てて横切った。
「うわっ! ……って鳥かよ! あの顔なし野郎かと……」
「あははー怖がりすぎ」
「でもリアルだねー。建物の中だって忘れそう」
 中学生らしき集団は、怖さを紛らわすように賑やかに迷路を進む。
 その最後尾に、先程羽搏いた隼が音もなく降り立つと、たちまち人間へと姿を変えた。動物に化けていたアトシュ・スカーレット(狭間を歩く放浪者・f00811)である。
 アトシュはいたずらっ子の笑いを噛み殺しながら、前方を指差し声を上げた。
「あっ! 今なんかいたぜ! 前の路地!」
 子供らは紛れ込んだ赤の他人に気づかず、「え、どこどこ!?」と一斉に前方に注目する。アトシュは急ぎ黒子猫に化け直し、子供らの視線の先に躍り出た。
「わっ、ねこちゃん」
「かわいー!」
 黒子猫はにゃぁんと鳴いて、子供たちを導くように駆け出した。
 入り組んだ街を進む黒子猫の後を、子供らは怖いもの見たさでついてくる。暗く不気味な街路をジグザグと、奥へ奥へ。
 やがて子供らの怖じ気が好奇心を上回りかけた時、眼前に古びた大きな教会が現れ、黒子猫は中へ消えた。
 子猫を呑み込んだ黒々とした入り口を、子供らは意を決してくぐった。
 内部は暗い。闇に満たされた堂内の最奥、祭壇の上に、光る黒子猫の目。
 小さな子猫の身体は、その身を内部から突き破るようにたちまち膨れ上がり、獰猛な獣のフォルムへと変じる。
 祭壇の上に浮かび上がったのは、立派な体躯の狼だった。
「ひっ……」
「つ、作り物だろ?」
「それにしてはリアルすぎない!?」
 狼はのそりと動き、上を向いて遠吠えを始めた。ビリビリと空気を揺るがす大音声と迫力に、臆病な子供は腰を抜かし、ホラー耐性のある子供も目を輝かせつつ唾を飲む。
「やだ怖いぃぃ……!」
「うわやべー、マジやべー、どんな技術だよアレ……!」
 恐怖に駆られた子供を先頭に、ほうほうの体で逃げ出す子供たち。
 ひとしきり吠え終えた狼は、するりと元の姿に戻る。
「イタズラ成功っ。家に帰ったら最近のお化け屋敷のリアリティすげぇ!って宣伝してくれよなー」
 小さくなっていく子供らの背に、ご満悦で届かぬ声を投げかけるアトシュであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

天日・叶恵(サポート)
私なりの、お狐さまの矜持としてささやかなお願いがあればついでで積極的に叶えたいです
例えば、探しものを見つけたり、忘れ物をこっそり届けたり、道をこっそり綺麗にしたり、といったものです
それ以外では、オブリビオン退治に必要であればできるだけ違法ではない範囲でお手伝いしたいと思いまーす

戦闘については、昔は銀誓館学園で能力者として戦っていたので心得はあります
補助や妨害といった動きが得意ですー
あとは、白燐蟲へ力を与えて体当たりしてもらったり…術扇で妖力を込めたマヒ効果の衝撃波を出したり、でしょうか?

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行為はしません。



●お狐さまの失せ物(出口)探し
「ああっ、また行き止まり!」
「やだぁもう帰りたいぃ……」
「どうしようどうしよう、早く抜け出さないとまたあの黒い化け物が……!」
 女性だけの友人グループは迷路で大いに迷っていた。
 リアルな夜の現代日本住宅街。月もなく、数少ない街灯は暗く、ところどころ点いたり消えたりしていかにも頼りない。日本の風土特有の、丑三つ時の不気味さ。否応なしに先程の異常体験が思い出されてしまう……
「……なら、少し戻ってみませんか。それで今度は、行っていないほうに進んでみましょう」
 グループの中で、誰かがそんな声を上げた。のんびりとした声音に慰められたか、一同はなんとか元の通りまで戻った。
「左の道は行きましたね。今度は正面に進んでみましょう」
「えっ、でもそっちは暗いからやめようって……」
「ここはお化け屋敷ですから。きっと怖いほうが正解です」
 女性達は顔を見合わせ、互いを窺ったのち、意を決して頷きあった。
「……行こう」
 暗い路地を行くと、道の先に、ぼう……っ、と白い幻想的な炎が揺らめいた。ぎゃっと悲鳴を上げて互いの手をとる女性達。
 白い炎はたちまち狐の形を取り、彼女らを奥へといざなう。
「えっ、映像……だよね?」
「た、たぶん」
「すんごいリアル……」
 冷や汗をかきながらも、愛らしい狐の仕草にほだされて、女性らは狐の後を追った。暗い路地を右に左に何度も曲がり、やがてたどり着いたのは、都会のど真ん中に唐突に現れる石段と、大きな鳥居。
「うっ……いかにもって感じ……」
「あ、見て! 鳥居の先、他のエリアに繋がってるっぽい!」
「ゴールってこと!? よかったぁ……狐さんありがとうねぇ」
「いえいえ。失せ物探しは得意なので、お役に立てて幸いでした」
「……。えっ」
 思わぬ答えが、それも先程励ましてくれた声で返ってきて、女性達は一斉に声のした背後を振り返った。
 当然、誰の姿もない。狐の姿も、どこにもない。
「……嘘でしょ……!?」
「は、早く行こ!」
「う、うん、別に何もなかった! 何もなかった……!」
 足早に去っていく女性達を、大鳥居の袂で狐火に彩られた天日・叶恵(小さな神社のお狐様・f35376)が、くすくすと優しい眼差しで見送ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

セシル・ローズキャット(サポート)
『神様なんていないわ』
『あなたみたいな人、嫌いよ。だからここで終わらせるの』

 ヴァンパイアの父と修道女の母に大切に育てられた、ダンピールの少女です。
 母が同じ人間に迫害されてきたため神を信じず人間嫌いな性格ですが、猟兵としての仕事には真剣に臨みます。
 普段の口調はやや大人びた感じですが、親しみを覚えた仲間に対しては「ね、よ、なの、なの?」といった子供らしい口調で話します。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、依頼の成功を目指して積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはマスターさんにおまかせします!


マホルニア・ストブルフ
UDCの脅威の偽装で致し方ないーーとはいえ、テーマパークの幽霊役だなんて中々出来る体験ではないな。少し楽しみだ。

【ハッキング】とユーベルコードを使って、音響設備やライティングの制御を少しばかり拝借しようかね。
UDCの鱗片が宿ったこれらなら、『傍観者達』と似たような恐怖感を煽れそうだが、戦闘でもないし【恐怖を与える】のは程々にしておこうか。
例えばハロウィンの飾り付けがされたエリアなら程よいかな。暗がりで突然光って驚かすジャック・オ・ランタンや幽霊あたりに使ってみるよ。



●お化けたちと鬼ごっこ
「UDCの脅威の偽装で致し方ない──とはいえ、テーマパークの幽霊役だなんて中々出来る体験ではないな。少し楽しみだ」
 そう呟くマホルニア・ストブルフ(構造色の青・f29723)の姿は街を見渡す鐘楼の上。
 足元には欧州の古都を思わせる瀟洒な石畳の街並みが広がっている。街はハロウィン一色。あちこちに飾り付けられたジャック・オ・ランタンに火が灯されており、電飾ではない蝋燭の火が街全体をゆらめきに浮かび上がらせている。
「ここは……まだ怖くないほう、かな?」
「いや、でも結構不気味ですよ……」
 やってきたのは複数の家族連れで構成されたグループだった。迷路内で遭遇し、なんとなく行動を共にしているようだ。
「蝋燭って、明るいところより暗いところが際立ちますもんね……」
「なんかちょっと思い出しちゃいますよね、あの黒い……化け物」
「お化けやだー」
「早く帰りたい!」
「……お化けなんていないわ」
 騒ぎ立てる子供達を、大人びた少女の声が印象的な響きを持って静かに制した。
 子供らの視線が集中した先には、猫のぬいぐるみを抱いたセシル・ローズキャット(ダンピールの人形遣い・f09510)の姿があった。
 出会ったばかりの集団の中で、幼げに見えるセシルの姿は怪しまれることはなかった。どこかの家族連れの子供なのだろう、と誰もが信じて疑っていない。
「でも、さっきの黒いのは本当に怖かったもん!」
「そうだよ絶対お化けだよ!」
 子供らがわあわあ畳み掛けるのをすげなく聞き流しながら、セシルはわずかに首の角度を上向けて街の鐘楼を見上げた。気づいたマホルニアが手を振り返す。
「そう思うなら、自分の目で確かめなさい」
 セシルが冷ややかにあしらうのと同時、
「……CODE:INVITATION//CALLDIVA "M_COUNTRY" TRANSFER VISITOR=LDF_GUEST」
 マホルニアのユーベルコードが密かに解放された。ハッキングが施設内を駆け抜け、音響設備やライティングを掌握。と同時に、UDCの片鱗が宿った可変資源が街中に解き放たれる。
「……ん? 今なにか……」
 暗い夜道の先に、ふらり、と揺れる影を見つけ、家族連れグループの足が止まった。影はふらりふらりと何度か気ままに横に揺れたかと思うと……
『──Trick or Treat!!』
 一気に距離を詰め強烈に発光した! カボチャ頭の怪物ジャック・オ・ランタンに、シーツをかぶったような真っ白なゴースト。マホルニアの演出だ。
 人々は悲鳴を上げてもと来た道へと逃げ出そうとする。
 が、行く手にはカタカタと独特な挙動で顎を揺らすからくり人形達が立ちふさがっていた。
「うわあぁ人形が動いてるーっ!?」
「や、やっぱりお化けじゃん!」
「よく見なさい。糸で操られた人形よ」
 セシルはしれっと言い放ちつつ、子供らの死角で自ら糸を繰った。からくり人形は、じり、じり、と子供らへと一歩ずつ距離を詰め、突如としてカタカタ激しく笑い出した。
「きゃああああ!」
「に、逃げろー!」
 恐怖に駆られた子供達がまた違う方向へ逃げ出し、大人達もはぐれまいと慌てて後に続く。その後をあざ笑うように追いたてる人形たちと、ジャック・オ・ランタン&ゴーストコンビ。
 それだけではない。様々な路地から数々のジャック・オ・ランタンや幽霊が飛び出しては脅かし、追い詰めるように一同の行く先を一つの道順へと絞らせていく。すなわち──
「で、出口!?」
 視界が急激に明るくなり、アトラクションの出口にたどり着いたことを知って、一同は唖然として背後を振り向いた。
 あれだけしつこく追いかけてきたお化け達は、影も形もない。
「……出口に追い込むための演出、か?」
「ええぇ!? ちょっとよく出来すぎじゃない!?」
「でもお化け屋敷に追い込んできた黒いのもすごかったですし」
「ああそうか、あれも演出なんだった」
「近頃の遊園地ってすごいのねぇ」
 大人達はすっかり納得顔。子供達はびーびー泣きじゃくったり興奮気味にお化けについて語り合ったり。今日の経験をさぞやあちこち吹聴してくれるだろうが、子供の語るそれらを実在するUDCと結びつける一般人はそうそういないだろう。
「うまくいったようだな」
「人間って世話が焼けるわ」
 首尾よくいったその様子を窺い、マホルニアとセシルはユーベルコードを静かに収めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年11月15日


挿絵イラスト