アポカリプス・ランページ⑬〜嵐と毒と軍勢と
●オブリビオンストーム内部。
『我らフィールド・オブ・ナインも我とマザーのみとなったか……。
猟兵共、我らオブリビオン、我ら一族すら凌ぐ強欲さであったと見える』
そんな言葉を嘯きながら鎧に身を包む巨人は眼下の配下を見渡す。
嘗ては軍用犬として用いられオブリビオン化したジャーマン・シェパードの姿のロボット犬が周囲を警戒し、動く死体が終結、融合した存在が発生した浮力性の高いガスによって得た浮遊能力によって辺りを漂う。
生き延びる為に人狩りとなり遂にはオブリビオンに堕ちた子供が、オブリビオンストームによって巨大化したアリが、己が体を機械化した女拳士が……様々な周囲に所狭しと蠢いている。
『恐らくは此の軍勢を以てしても奴等は勝利を掴む為に現れるだろう。
実に強欲な事だ。
だからこそ我が敵とするに相応しい!』
実に楽しそうに巨人は嗤い、天を仰ぎ見る。
『猟兵よ!
早く来い!此処にいる我と我が軍勢の最後の敵として相応しい戦いを為す為に!
そして貴様らが我らが定めた終点を超克せんと為すならば我は其れを克えてみせよう!』
巨人、フルスロットルヴォーテクスはそう高らかに宣言するのであった。
●グリモアベースにて。
「どうやら今回の首魁は君達を迎え撃つ為に準備万端の様でね。
君達にはオブリビオンストームを乗り越え内部に突入し、其の上で毒の充満する中、無限に発生するオブリビオンを乗り越えてフルスロットルヴォーテクスを打ち倒してほしいんだ」
そんな難題をグリモア猟兵は集まった猟兵達に言い始める。
「うん、正直な話、無理難題と思われても仕方ないとは思う。
ただ今回の敵は先制攻撃をする訳じゃあないんで付け入る隙は十分にあると思うんだ」
そう言ってグリモア猟兵は更に説明を続けていく。
「今回の敵の攻撃手段は一つ目はオブリビオンレイダー軍団の召喚。
百は優に超える数の敵が襲い掛かってくるんだが略奪能力の高い連中で十分な時間を与えれば城や街を築く事すらやりうる」
肉球のついた前足で指を一本立てながらグリモア猟兵は先ず第一の攻撃手段を説明する。
敵単体は其処迄強くないだろうが数が数。
拠点構築能力も考えれば持久戦等は避けた方が良いかもしれない。
「第二に其の身に包んだ鎧から敵味方を識別するオブリビオンストームを戦場全体に噴出するんだ。
此れもかなり厄介で吹き飛ばされる上に致死毒迄付与されるおまけ付きだ」
指を二本立てて更にもう一つの攻撃手段を説明。
此の攻撃は戦場全体を攻撃してくるのが厄介だ。
更に言えば敵味方を識別する所為で戦場にいる敵の配下を盾にする事も出来やしない。
「そして最後に其の身に包んだ鎧から放ったオブリビオンストームを放出し敵を吹き飛ばす能力。
此れが中々厄介で戦場にいる限り敵に接近できない事態になりかねない」
三本目の指を立てながら最後の攻撃手段をグリモア猟兵は説明する。
此れは此れで接近戦を主体にする猟兵にとっては厄介な能力だ。
遠距離攻撃で対抗するか敵がオブリビオンストームを放つ前の一撃で決めるか。
他にもやり方はあるだろうが何れにしても此方の攻撃手段を狭める物である事には違いない。
其の上で最初に言った戦場に蔓延する毒や首魁以外の敵オブリビオンに対処しないといけないのだから面倒な戦場である。
「とまあ、こんな感じで敵は中々に強大だ。
だが君達なら勝利を掴めると俺達は信じている」
だから勝利の報を楽しみに待っているよ、そう言ってグリモア猟兵は猟兵達を戦場へと送り出すのであった。
久渓洞
はじめまして或いはお久しぶりです久渓洞です。
今回の依頼は戦争依頼、敵の首魁フルスロットルヴォーテクスとの決戦となります。
この依頼では敵は先制攻撃はしてきませんが周囲に毒が充満しオブリビオンの軍勢が襲い掛かるという厄介な戦場です。
プレイングボーナスはオブリビオン・ストームに飛び込み、毒と敵群を乗り越える事。
皆さんのプレイング楽しみにお待ちしております。
第1章 ボス戦
『フルスロットル・ジ・アポカリプス』
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POW : 崩壊世界の覇者
レベル×1体の【オブリビオンレイダー軍団】を召喚する。[オブリビオンレイダー軍団]は【略奪】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD : フルスロットル・ストーム
【ヴォーテックス・アーマー】から、戦場全体に「敵味方を識別する【オブリビオン・ストーム】」を放ち、ダメージと【致死毒】の状態異常を与える。
WIZ : ヴォーテックス・アーマー
自身の【ヴォーテックス・アーマー】から【オブリビオン・ストーム】を放出し、戦場内全ての【猟兵の接近】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
👑11
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御形・菘
はっはっは、当然強欲な妾はただの勝利では済まさんよ
お主という素晴らしき巨悪をボコり、歴代最高の高評価を叩き出す動画の糧となるがよい!
此度は邪神オーラを流線形に変えて身に纏い、風圧はできるだけ受け流そう
毒は我慢だ!
さらに身を伏せ、這って進む…見栄えは悪いが、身を起こして進むより妾の場合速いからのう
襲撃してくる者どもは左腕でボコる!
進める限界まで到達して、まさか妾の快進撃が止まるわけあるまい?
凄い邪神パワーで乗り越えてみせよう! そして左腕でもってその頭をブッ飛ばす!
…なんてな! お主は既に詰んでおる!
妾にとってバトル中の台詞は、すべてが演出であり『詠唱』!
溜めは万全、さあド派手に消し飛ぶがよい!
夜刀神・鏡介
話には聞いていたが、確かにこの環境は中々厳しいものがある……
だが、だからといってこんな所で倒れてはいられない。なんとしてでも乗り越えてみせよう
この世界の、明日のために……
神刀の封印を解放、破魔と浄化の神気を纏って毒を弱めつつ、、身体能力を高めて敵陣へと突貫
斬撃波を放って牽制から、大きく跳躍。黒の神気を刀身に宿して肆の秘剣【黒衝閃】
一刀で地面を破壊する事で拠点構築を妨害しつつ、衝撃波によって敵を倒してフルスロットルへの道をこじ開けダッシュでフルスロットルへと接近
此処までくればレイダーも下手に行動はできまい
落ち着いてフルスロットルへの集中力を高め、攻撃を捌いてからのカウンターを叩き込む
●砕きし拳。
「はっはっは、当然強欲な妾は只の勝利では済まさんよ。
お主という素晴らしき巨悪をボコり、歴代最高の高評価をたたき出す動画の糧となるがよい!」
『ほう、やってみるが良い。
俺の元迄来る事が出来れば、だがな!!』
戦場に現れた二対の角と蝙蝠の羽、そして蛇の半身を持つ女性、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)の宣言に巨漢、フルスロットルヴォーテクスは楽しそうに嗤って返す。
そんなやり取りが此処の決戦の始まりであった。
(ふむ、中々に強い風だな。
だが……っ!)
「此度は邪神オーラを流線形に変えて身に纏い、風圧は出来るだけ受け流そう!」
吹き付ける風は確かに菘を打ち据える。
しかし、彼女が先程言った通り、邪神オーラ、彼女の右腕に宿す八元八凱門、其処からあふれ出る黒い謎物質たる『邪神オーラ』を流線形に形成すると打ち据える風を切り開くかの様に受け流す。
勿論、風だけでなく毒も彼女へと襲い掛かる。
だが菘は此れを……。
「毒は我慢だ!」
此れを覇気を込めた気の障壁によって防ぎ、其れでも防ぎきれぬ毒は己が体に備わった激痛耐性を以て耐えきる。
「さらに身を伏せ、這って進む……見栄えは悪いが身を起こして進むより妾の場合速いからのう」
其処に自身の半身が蛇体である事を活かした移動法によって進んでいく。
更に自身に襲撃してくる敵、例えば馬の顔に人間の下半身が融合した異形の怪物を絶望を粉砕し希望を掴み取る左手を以て……。
「ボコる!」
全力でぶちのめす!
その姿は実に痛快、巨漢は実に楽しそうに嗤って彼女を見下ろす。
『ふははは!実に良いな!此処迄早く来るが良い!』
そして、巨漢の望み通り菘は巨漢の元迄迫っていく。
その頃には無数の敵が彼女の前に立ち塞がり、最早、此処までかと傍観者の立場ならば思ったであろう。
「進める限界まで到達して、まさか妾の快進撃が止まるわけあるまい?
凄い邪神パワーで乗り越えてみせよう!
そして左腕で以て其の頭をブッ飛ばす!」
『ならば、やって魅せるが……いや、その目は!』
巨漢は己の目を疑った。
巨漢の目に映る彼女は諦めた様に見える処か此の状況すら計画通りとでも言う程に勝利への確信が満ち溢れていたのだ。
「ふ!今更気付いても、お主は既に詰んで居る!」
そして、彼女の思惑、彼女の左拳に宿る力に気付いた時にはもう遅い。
「妾にとってバトル中のセリフは、すべてが演出で有り『詠唱』!
溜めは万全、さあド派手に消し飛ぶがよい!」
その言葉と共に菘は左手を振り抜き……渾身の左ストレートを放つ。
其れは衝撃波すら伴う音速越えの左ストレート。
菘と巨漢の間に立ち塞がる幾多の敵を地平線の彼方に迄吹き飛ばし、其の侭、巨漢をも打ち据える。
『ぐ、があああああああ!!
猟兵が此れ程、とは……!』
そして巨漢は己の体が打ち砕かれる音を聞き吹き飛ばされたのであった。
●一刀を以て敵を断つ。
「話には聞いていたが、確かにこの環境は中々厳しいものがある……。
だが、だからと言ってこんな所で倒れてはいられない」
周囲に吹き荒れる風と蔓延せし毒。
そして周囲に徘徊するオブリビオン達の姿を見据えながら夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は刀を手にそう嘯く。
「なんとしてでも乗り越えてみせよう。
この世界の、明日のために……」
その言葉と共に鏡介は神刀【無仭】の封印を開放。
己が前に立ち塞がるオブリビオン、そして其の首魁たる巨漢、フルスロットルヴォーテクスを真に斬る者と定め一歩前に踏み出した。
『―――――!』
「成程、機械で動物の身のこなしをよくも此処迄再現したものだ。
だが……!」
そんな鏡介に襲い掛かるはロボット軍用犬だった者。
此れに鏡介は破魔と浄化の神気を己が身に纏わせて毒を弱めつつ、身体能力を高めながら刀を以て其の突撃を受け流し切り伏せる。
そして、其の侭駆けだし自分に群がる敵を斬り伏せながら突貫する。
剣を一振り、衝撃波によって牽制すると大きく跳躍。
「神刀解放。剛刃に依って地を穿つ――肆の秘剣【黒衝閃】」
そして、其の侭、眼下の犬の顔にキャタピラ、口に砲塔がある様な形の戦車らしき何かへと神刀へ黒の神気を宿して一撃。
大地ごと穿った神刀の一刀は周囲の大地を破壊し更に衝撃波を大量に生じさせる。
『ぐっ!此れでは拠点を作れんぞ!』
『それ以前だ!あの衝撃波で殆どの味方が……っ!』
その結果は凄まじく、敵側はてんやわんやの状態に。
そして、その隙を鏡介が見逃す訳もなく、更に神刀を一振り、二振りしての衝撃波によって僅かに残った自分を邪魔しに動く敵を斬り伏せ道を抉じ開けて敵、フルスロットルヴォーテクスへと向かって駆けだしていく。
「此処迄くればレイダーも下手に行動できまい」
『確かにな。
だが、此処迄くれば俺の攻撃を喰らう距離でもあるぞ?』
そして敵の首魁の元へと至れば後は鏡介と首魁との一対一の対決だ。
鏡介に向けて重く鋭い圧を向けて来るフルスロットルヴォーテクスであったが鏡介は此れを受けても決して冷静さを失わない。
『良いな!先程の女の時も思ったが……御前達は本当に蹂躙し甲斐がある強敵だ!』
「来るか……!」
そんな鏡介の姿を見て愉しそうに嗤ったかと思うと敵は手に持つチェーンソーを渾身の力を以て振り下ろす!
回転する刃の切れは凄まじく並大抵の技量の者であれば成すすべなく獲物ごと切り倒されていたであろう。
だが鏡介は並大抵の技量ではなく、そして其の心は凪一つない水面の様に落ち着いている状態。
「――――此処か!」
『ぐ……っ!
俺の一撃を受け流す処か……逆に切り倒す……か!』
一瞬の交差であった。
その一瞬の間に鏡介は敵の攻撃を捌き、返す刀で敵を斬り伏せたのだ。
剣と人、全てが神すら凌ぐ領域に達しているが故の神業としか言えぬ代物であった。
大成功
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シルヴィア・スティビウム
また、随分用意したものだわ
それにこの空気……
少し無茶をすることになりそうね
セドナに乗って空を飛び、敵陣を突っ切る
この環境に適応するには少し時間を要するかもしれないけど、それなりの耐性はあるつもりだわ
ヴォーテックスを目指すと見せて、敵の猛攻に阻まれ距離を取るように見せる
シェオルと砲剣による遠距離攻撃で牽制をかけ逃げ回り、その裏で戦場に魔法陣を刻みつけていく
ここまで逃げ回るのは全て、ユーベルコードの為の布石。
私は近付かない。
この魔法陣の中に、あなたのお望みの、全てを破壊する超重力を呼び込みましょう
塵に還れ。生きる為に私達は越えていく
●星さえ砕く重み。
「また随分用意したものだわ。
それにこの空気……少し無茶をする事になりそうね」
人の上半身に魚と思しき下半身を持つ深海の魔物たるセドナ、空に佇む彼女の上に乗った状態でシルヴィア・スティビウム(鉛の魔戦士・f25715)は眼下の光景を見下ろしながらそう宣う。
(この環境に適応するには少し時間を要するかもしれないわね……)
周囲に充満する猛毒に僅かに顔を顰めるもののシルヴィアとて一応はフラスコチャイルド、過酷な環境への体制は保有している。
故にオブリビオンストーム内に充満する毒に対しても全く耐えきれない訳ではない。
「目指すはフルスロットルヴォーテクス、ね」
そう宣言するとシルヴィアはセドナへ指示。
敵の首魁、フルスロットルヴォーテクスへと向かって突き進む、様に見せかけた。
『人間に味方するのなら……同族でも殺す!』
『敵機補足。此処から先は行かせません』
これに対し地上からは人間によって酷使され死してオブリビオンになったフラスコチャイルド達が、空からは飛行機状のオブリビオンが銃撃戦を仕掛けてくる事で対応。
「此れは中々の猛攻ですね。
一旦、距離を……!」
此れにシルヴィアは距離を取りながらシュオルの光輝、空間情報圧縮を用いた魔法式光線剣による光線で敵を牽制。
動きを封じエタンダールという特殊な巨大剣、其の砲撃機能を用いて圧縮した術式を付与した弾丸を発射する。
『――――!フライトユニットにエラー!
墜落します!』
そして命中したオブリビオンは突如襲った重力によって『シルヴィアが狙った位置』へと墜落する。
(これで後はあそこに砲撃を食らわせれば……)
そして、その後も数十分程、敵からの攻撃を躱しつつ光線と弾丸によって牽制をかけつつ、同時に或る行動も行っていった。
そして、其の行動は此の砲撃によって結実する事となる!
「此処まで逃げ回るのは全てユーベルコードの為の布石。
フルスロットルヴォーテクス。
貴方のユーベルコードは猟兵の接近を阻むと言うけれど……そもそも私は近づかないわ」
その宣言と共に放たれた弾丸らしき何かが大地に線を刻み、最後に極小の中性子星崩壊による破壊を起こして消えていく。
其れと同時に今迄シルヴィアが刻み込んでいた線や点が光を帯び始め……。
『ぐっ、此れは
……?!』
『魔法陣とか言う奴か!!』
そうして漸くオブリビオン達は気付き始めるが……今更慌ててももう遅いと言わざるを得ない。
「輝きは死、輝きは生、断末魔を産声にするもの。そうあれかしと実るもの。そうあれかしと朽ちるもの―――。
……この魔方陣の中に、あなたのお望みの全てを破壊する超重力を呼び込みましょう」
シルヴィアの詠唱と共にオブリビオン達は超新星による爆発に巻き込まれ蹂躙されていく。
『ぐっ……!』
『がぁ……ッ!』
此れに殆ど全てのオブリビオンは滅ぼされ、残った者は逃亡を図ろうとするが……。
『動け……ない!』
『何だ……体が重すぎる……!』
凄まじい規模の重力が敵を縛り、敵は一歩も動く事が出来ない状態に。
そして、遂には体にかかる重みでバキバキと砕けていく始末。
そして、其れは敵の首魁、フルスロットルヴォーテクスですら例外ではなく……。
『―――――――――――――!!』
「塵に還れ。
生きる為に私達は超えていく」
倒れ往くフルスロットルヴォーテクスの姿を冷然と見つめながらシルヴィアはそう嘯くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
アンタらを超える強欲ねえ、それはそうだろうさ。
終点を決めた奴の欲なんてたかが知れてる。
その先を、もっと上を望むことをやめてるんだから。
さて、この状況なら小細工も必要ないか。
【耐性進化】で毒に耐性を得て、オブリビオンストームに突っ込むよ。
身一つなら略奪するようなものも無いし、
敵軍は手あたり次第怪力任せにぶん殴って吹き飛ばそうか。
城や街を築いても、殴って破壊して真っ直ぐ進んでいこう。
フルスロットルの所までたどり着いてもやることは変わらないね。
相手の攻撃に耐性を得るよう進化して、腕力で叩き伏せる。
あたしもこの世界も、終点はここじゃない。
そこを退いてもらおうか。
●巨漢を砕く拳。
「アンタらを超える強欲ねえ。
それはそうだろうさ」
異形の姿の少女、ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)はオブリビオンストームを前にして少し笑ってそう言った。
「終点を決めたやつの欲なんてたかが知れてる。
その先を、もっと上を望むことを止めてるんだから」
そんな怠け者に負ける訳にはいくものかとペトは臨戦態勢。
オブリビオンストームに触れると……。
「これでもう効かないよ」
ペトは其処から漏れ出る毒を取り込み体の内部を毒に耐性を持つ動物へと変異させる事で耐性を強化。
其の侭、嵐の壁を毛に覆われた巨大な腕、猩々の剛腕へと変化させると此れを殴って吹き飛ばし、オブリビオンストームの中へと突っ込んでいく。
『侵入者発見!即座に……!』
「邪魔」
ジャーマンシェパード型のロボット軍用犬と遭遇するもペトは即座に此れを殴り吹き飛ばす。
「本当に大量だね。
まあ、身一つなら略奪するようなものもないし、手当たり次第怪力任せにぶん殴って突き進もうか」
その宣言の通り、ペトは其の身一つで嵐の中を突き進む。
オブリビオンストームは強烈でペトを容赦なく吹き飛ばそうとするが此れをペトは強靭な皮膚を持つ大きな犀の様な足に変え其の重みによって吹き飛ばされない様に対処。
『私達を使いつぶした人間め此れ以上進ませは……人間?』
「戦場で気にする事、それ?」
そして、自身の前に立ち塞がるオブリビオンを殴り飛ばし……。
『貴様の進撃も此処までだ!
我々が築いた城塞がある限り我等が首魁の元へは……』
「悪いけど壊すよ?」
『ばっ、馬鹿な!あれだけの時間をかけて築いた城塞が一撃だと?!』
万里の長城の如く自身の進撃を阻む様に築き上げられた城塞も殴って破壊し真っすぐ進んでいく。
『来たか、猟兵。
恐らく貴様が最後の敵となるだろう。
だが、俺は最後まで諦めんぞ?』
「なら其の足掻きごと殴り倒すだけだよ。
あたしもこの世界も、終点はここじゃないからね。
そこを退いてもらおうか」
そして、フルスロットルヴォーテクスの元迄辿り着くが結局やる事は変わらない。
(相手の攻撃に耐性を得るよう進化して……)
『ぐっ!硬い上に……この毛の所為でチェーンソーの動きが徐々に鈍くなっているな……!』
敵のチェーンソー剣に対し皮膚を岩の様に頑丈な樹皮へと変質させる事で其れを留め、更に其処にもこもこした毛を生やす事でチェーンソーの刃と刃の間に絡めて動きを阻害。
「腕力で叩き伏せる」
『ぐっ……がっ!ぐぅ……!』
そして地形を破壊する剛力によって繰り出される全力の一撃を叩き込む。
一撃に耐えたならば二度、二度の攻撃に耐えたなら三度、敵が倒れ伏す迄幾度となく。
『くくく……我が身をこうも蹂躙するとはな。
本当に貴様ら猟兵の強欲は凄まじ……い……』
そして遂にフルスロットルヴォーテクスは倒れ伏して消えていく。
周囲に蔓延していた毒やオブリビオン達も同様だ。
「戦争も終わったけど復興も大変そうだよねぇ」
荒れ果てた大地を眺めながらペトはそう嘯いた。
けど、その先を進んでいく為には其処に手を抜いてなんていられない。
自分達は終点を決めた奴等、オブリビオンとは違うのだから―――。
●そして戦争は終わった。
戦争は終わり荒れ果てた世界は漸く復興の段階に至った。
命は多く喪われ、諍いの元は無数にある。
だが、其れでも人は手を携え世界を復興していくだろう。
この先の未来を歩んでいく為に。
大成功
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