アポカリプス・ランページ⑭〜フール・タンクビースト
●※なんでこいつらを喰ったんだよ、と言ってはいけません
「いよいよこの戦いも大詰めに入ってきたわね。今回みんなには廃墟と化したバトルクリーク市に向かってもらいたいの。今、この地にはマザー・コンピュータが生み出した戦車獣が闊歩しているわ」
アヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)がブリーフィングを始めると、スクリーン上には異形の怪物が映し出されていた。
戦車と凶暴な生物を組み合わせた全く新しい生物兵器……それが戦車獣だ。
戦車獣は縄張りに足を踏み入れた者であれば、誰であっても容赦なく捕食してしまうと言う恐ろしい生物である。
それはもちろん、オブリビオンとて例外ではない。
「市内には戦車獣に捕食され、一体化したオブリビオンの群れがいっぱいいるから、そいつらを駆除するのが今回の任務なんだけど……」
と、ここで何故か言い淀むアヤカ。
厄介な敵か何かでも捕食されたのだろうか?
「ええと、今回の戦争で戦った事のある人もいるかもしれないんだけど……捕食されたのが『かしこくないどうぶつたち』なの」
かしこくないどうぶつたち。
近くにいるだけで、なんだかかしこくなくなってしまう危険な(?)オブリビオンだ。
それが戦車獣に捕食され、市内を闊歩している。
あれ、よく考えたら……危険度、減ってません?
「ええ、戦闘力そのものは戦車獣よりも激減しているわ。……なんて言うか、食べる相手を間違ったとしか思えないんだけど……」
いやホントだよ。
かと言って野放しにしていい存在ではないのだが。
……だって、あのままほっといたら周囲がかしこくなくなってしまうし。
「それはともかく効率的に駆除するなら、戦車獣の車体を奪い取った上で頭部に付いてる砲塔にユーベルコードを喰わせて『ユーベルコード弾』を発射して戦う方が良さそうね」
原理は不明だが、こうする事で戦車獣と化したかしこくないどうぶつたちをドンドン倒す事が出来るようだ。
因みに発射する弾は元のユーベルコードと同等の性能を持つとの事だそうなので、喰わせるユーベルコードはよく考える必要があるだろう。
「ひとまずはそんな感じかな。今回はちょっと変則的な任務だけど、気を付けてね!」
そうして説明を終えたアヤカがゲートを開いた直後、ふと何かを思い出したかのように一言付け加える。
「……あ、そうだ。車体に取り付いたら例外なく『かしこくなくなってしまう』から、そこだけは十分に留意した上で戦ってね」
えっ、なにそれこわい。
NS
はいどうも、NS(えぬえす)でございます。
本戦争も残るボスはあと僅か、大詰めに入りましたね。
最後くらいはネタ寄りで行きます、どうぞよろしくお願いします。
●目的
市内を闊歩する『かしこくないせんしゃじゅう』をやっつける。
戦車獣が迂闊にも『かしこくないどうぶつたち』を捕食してしまいました。
あんまり害は無さそうですが放置するのもよろしくないので、駆除して下さい。
今回のプレイングボーナスは『戦車を奪い、乗り込んで戦う』です。
OPの通り、かしこくない略に乗って戦う感じです。
なお車体に取り付いた際、もれなく『かしこくなくなってしまう』ので注意が必要です(注意の必要が本当にあるかどうかは別として…)
●『かしこくないせんしゃじゅう』について
元の戦車獣の特性を引き継いでいるため、図体がデカく脚がキャタピラになっており、頭部には戦車の砲塔が帽子のように合体しています。
それ以外は緊張感のない間抜け面をした、頭のユルすぎる動物達のようです。
言語を話す事は出来ますが、かしこくありません。
●ご注意
今回シナリオはコミカル寄りになると思います。
その辺りをご了承の上でご参加いただければと。
今は戦争中につき、リプレイは出来るだけ早めにお返し出来ればと思います。
また、クリアに必要な人数が集まり次第プレイング受付を締め切る方針です。
もし参加人数が多い場合、不採用も出る事を予めご了承の上でご参加下さい。
それでは、かしこくない略と戯れるなりしつつ駆除作業を行って下さい。
第1章 集団戦
『かしこくないどうぶつたち』
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POW : わーいたーのしー
【かしこくなくなるおーら】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : むずかしいことはよくわからないよ
【すごくかしこくないどうぶつ】に覚醒して【かしこそうなこうげきがきかないどうぶつ】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : みんなでいっしょにあそぼうよ
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【かしこくないどうぶつたち】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11
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●一方その頃、バトルクリーク市内では……
「きゅらきゅらきゅらきゅらー」
「がたごとがたごとー」
「ぼくたちはせんしゃだぞー、すごいぞー、つよいぞー」
戦車獣と化した、かしこくないどうぶつたちは市内を我が物顔でうろついていた。
何となく市内に足を踏み入れたらヤバそうな外見の化け物に喰われた……かと思いきや、気付けばデカく(見た目だけは)強くなってしまっていたらしい。
「そういえばだれもこないねー」
「なんでだろーねー」
「あれ、なんでぼくたちってここにいるんだっけ?」
しかし本質的な部分は変わっておらず、少し考えても答えが出ずに思考放棄すると『まあいいかー』と廃墟と化した市内を徘徊する。
さすがはかしこくないどうぶつたち、戦車獣と一体化してもブレていない。
……なんで戦車獣はこんな奴らを捕食したんですかね!
しかし、戦後の復興の事を考えると市内に戦車獣がいるのはよろしくない。
一見無害そうにも見えるが、相手は有害な存在である事に変わりはないのだ。
かしこくなくなるリスクを背負いつつも、駆除に励まなければ。
鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
あ、相手が相手だけど・・・頑張るしかないな!うん
車体を奪う必要があるけど、あまり考えなくても良さそう?
ひとまず地上からだと踏みつぶされかねないから飛翔衣を纏って飛行しながら戦車へ接触しよう
上手く接触して乗り込んだらいよいよ戦闘だね・・・
・・・ん~・・・、考えるのが面倒になってきちゃった
しっかり狙って打つのとかも面倒だし
【オーラ防御】を車体に纏わせて特攻!敵の戦車へ体当たりしちゃえ!
そこからUC『聖者の裁き』を装填してぶっ放す!
よっしゃー、これなら今の俺でも当たるよ!
次だ次~!(続けて他の戦車へ体当たり、以下続く)
ゼロ距離射撃とか、ロマンだよね!たぶん
●かしこくないせんしゃせん
「あ、相手が相手だけど……頑張るしかないな! うん」
遠くから戦車獣を見た鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)が、若干困惑しつつも気を引き締める。
外見だけなら(図体のデカい)間抜け面の動物なのだから、何ともやりにくい。
「さて、車体を奪う必要があるけど、あまり考えなくても良さそう?」
ひりょはうーん、と考える。
出撃前には『奪って乗り込んで戦う』とも聞いていたが、何せあの外見だ。
推測するに、車体から頭部に乗り込んで砲塔のから中に入り込むと言う構造になっているのかもしれない。
「あの様子を見ると、普通に地上からでも乗り込めそうな気はするんだけど……」
先にも説明した通り、戦車獣は戦車並の大きさだ。
見た目通りデカくて重い以上、踏み潰されたら猟兵も紙のごとくペラペラに押し潰されてしまうやもしれない。
「うん、ここは比較的安全に上から行ってみよう。それっ」
どう乗り込むかを決め、飛翔衣を纏ったひりょがムササビのようなノリで飛び上がり、戦車獣にふわりとアプローチを仕掛ける。
……接触まで残り数メートルと言う時点で、突然ひりょの思考がフリーズする。
例の戦車獣のかしこくなくなるおーらの範囲内に入ってしまったようだ。
「着地っと。えっと、確か乗り込めばいいんだったよね?」
それでもなんとか戦車獣の一匹の上に着地すると、ひりょは頭部砲塔部分から内部に乗り込む事に成功する。
内部は意外にもよくある戦車の運転席みたいな感じであった。
……まあ、逆に肉の壁みたいな感じだったら怖い事になってましたけど!
「よし、これで戦えるね。……ん~……何だか考えるのが面倒になってきちゃった」
だが、かしこくなくなるおーらの影響は割と深刻であった。
急に深く考える気が無くなってきたのだからさあ大変……いや、大変か?
「しっかり狙って打つのとかも面倒だし……よーし、突撃だー!」
「わーい、とつげきだー」
思考放棄した結果、ひりょが取った行動は体当たりであった。
オーラを纏ったひりょの戦車獣がドーンと他の戦車獣に激突!
「うわー、ぶつけられたー」
「確かユーベルコードを食わせればいいんだったね。なら、これで!」
砲塔から聖なる光……ひりょの『聖者の裁き(セイジャノサバキ)』がペカーッと放たれる。
「わー、まぶしー」
そして聖者の裁きを喰らった戦車獣が跡形も無く消滅。
荒っぽいやり方ではあるが……こうかは ばつぐんだ!
「よっしゃー、これなら今の俺でも当たるよ! 次だ次~!」
「かりのじかんだー」
気を良くしたひりょが更に体当たり&ゼロ距離射撃で戦車獣を駆除していく。
……第三者から見れば、なんともカオスな光景であった。
「ゼロ距離射撃とか、ロマンだよね! たぶん」
ひりょさん、結構楽しそうっすね!
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
『賢くない分捕食し易かった』のですかねぇ?
頑張ってみますぅ。
『FAS』により飛行、上方から急降下で『戦車獣』の首に飛びつき、乗っ取りを狙いますねぇ。
狙う相手は『モフ度の高い個体』で。
邪魔になる相手は『FRS』『FSS』の[砲撃]で、迎撃に対しては『FMS』のバリアと『FGS』の重力結界で対処しましょう。
取りついた後は、難しい戦術は考えられなくなるでしょうから、取り敢えず守りだけ維持しつつ【乳焔海】を『砲塔』に流し、『広範囲を焼き払う焼夷弾』として発射しましょうかぁ。
いくら『かしこくなく』なって居ても、自分自身は対象外に出来るでしょうし。
後は、勢いに任せて連射しますねぇ。
●夢ヶ枝るこるはモフりたい?
「……捕食されたと聞きますが、色々な種類がいるんですねぇ」
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は『FAS』で市内の高所を飛びながら、戦車獣を上から観察する。
戦車獣は犬や猫、アヒル、ネズミにアシカ、その他妙にバラエティに富んでいた。
(やっぱり『賢くない分捕食し易かった』のですかねぇ?)
戦車獣を観察しながら、るこるはそんな事をつい考えてしまう。
元の戦車獣からすれば縄張りにエサがノコノコやってきたとも思えただろうが……その結果がこれなんですよね、悲しいけど。
せめて強そうなオブリビオンを捕食していれば、こんな事には……
「さてさて、あの中にモフ度の高い個体はいるでしょうか?」
一人、るこるが呟……えっ、モフ度?
いや戦車獣を乗っ取るのはいいんですけど、モフ度が高い奴にするんです?
「はい、モフ度は大事ですので」
力説した!?
……お好きなんですね、モフいの。
「あっ、ちょうど良さそうな物を発見しましたぁ」
タイミングいいっすね!
ちょうど、るこるの視線の先には数匹固まっている戦車獣の姿があった。
どうやらその中にお目当てがいるようだ。
「それっ、だーいぶっ!」
るこるは上方より急降下し、ターゲット……アルパカ型戦車獣をロックオンする。
周囲にいる邪魔な戦車獣に対しては浮遊武装の砲撃で追い払い、安全に乗っ取れる体制を確保し……
「捕まえましたぁ。……わぁ、モフいですぅ」
そのまま戦車獣の首元に飛び付き、着地……って言っていいんですかねこれ?
因みにアルパカ型なので、毛が全体的にモフいようですよ!
「おっと、いつまでもモフっている訳にはいきませんねぇ。まずは乗っ取って……」
接近した事でかしこくなくなるおーらの影響を受け、難しい事が考えられなくなったるこるは頭にある砲塔部分によじ登り、ユーベルコードを流し込む。
そして砲塔から放たれたのは……
「こんな感じでしょうかぁ? それでは発射ですぅ!」
「ふぁいやー、ぱかー」
気の抜けた声と共に、砲塔から発射されたのは……焼夷弾!
炸裂直後に広がったのは普通の炎ではなく、流し込んだユーベルコード『豊乳女神の加護・乳焔海(チチガミサマノカゴ・シロキホノオノウミ)』によって生成された乳白色の炎だ。
「わー、なんかもえてるぞー」
「あついぞー。でも、なんでほのおがしろいんだろー?」
「まっしろらー」
そのまま広範囲に燃え上がった乳白色の炎に包まれ、右往左往する戦車獣達。
大して苦しまずに消滅出来ているのは、奴らにとって救いになのか……どうかは分からない。
「うーん……何だかちょっとやりづらいですねぇ……」
消えゆく戦車獣を見て、どうやらるこるは多少の罪悪感を感じて……
「でもそんな事はどうでもいいので、勢いのまま連射ですぅ!」
「ぱかー!」
……いや、これ特に感じてなかったわ!
大成功
🔵🔵🔵
佐伯・晶
すごく相手するのが躊躇われる相手だね
とはいえ放ってはおけないから戦うよ
ガトリングガンの射撃で気を惹き
建物の多い場所に誘い込もう
誘い込んだらワイヤーガンで上に登り
相手の頭上からとりついて砲塔を奪おう
あれ?なんでここにいるんだっけ?
ああ、あのつようそうなせんしゃほうをうばうんだった
そのつよそうなのよこせー
うばいとったらUC?をこめて
あいてにむかってはっしゃしよう
ぼくのほうがつよいんだぞ
なんかからだがつめたいな
でもてきのほうがくるしそうだし
きっとだいじょうぶ
ぼくはたいせいがあるから
こおってもうごきにくいくらいだからね
このままおしきるよ
倒したのはいいけど
体がガチガチに凍ってる
溶けるのを待つしかないか…
●※半日くらいかかったそうです
「すごく相手するのが躊躇われる相手だね」
廃墟となったビルの上層から、佐伯・晶(邪神(仮)・f19507)が呟く。
眼下の駐車場跡地を間抜け面で闊歩している様子は、なんともユルいと言うか気が抜けると言うか。
「とはいえ放ってはおけないから戦うよ。まずは連中を誘い出さないとね」
それでも倒さねばならない敵だと割り切って、気持ちを切り替える晶。
まずワイヤーガンを使い、ビルを壁伝いで降りつつガトリングガンを放つ。
着弾音に気付いた戦車獣が、弾の発生源……降りてきた晶に目を向ける。
「あ、だれかきたよー」
「あそんでー、あそんでー」
一体化の際に変化した履帯脚部をキュラキュラと鳴らしながら、遊んで欲しいとばかりに晶に引き寄せられる戦車獣達。
間抜け面した動物(デカい)に追われるって、なかなか絵的にアレですね!
「……うわ、あの顔で迫られるって言うのもなんだか不気味だなぁ」
多少ゲンナリしつつも、晶は戦車獣達をおびき寄せていく。
向かう先は商業ビルから少し離れた場所の住宅街跡地だ。
「ん、この辺りでいいかな。よっと……」
適時ガトリングガンで牽制しながら誘導を続けてきた晶は、中層マンション部分にワイヤーガンを打ち込み、壁を上っていく。
「わー、かべをのぼってるー」
「たかーい、すごーい」
それを見て、あまりの物珍しさ(?)に戦車獣が壁際にどんどん集まってくる。
なんかパニック物の映画とかでよくありそうなシーンみたいっすね。
「これだけ集まってれば、どれかに飛び降りられそうだ。せーのっ……」
壁際に集まった戦車獣達の上に飛び乗ろうとジャンプする晶。
無事にその内の一匹の体の上に着地したのだが。
「あれ? なんでここにいるんだっけ?」
例によってかしくこなくなるおーらを受け、晶の思考が……
「ああ、あのつようそうなせんしゃほうをうばうんだった。そのつよそうなのよこせー」
あの、なんか色々悪化してません?
……あ、砲塔の中に入り込んだ。
「ぼくのほうがつよいんだぞ。これでもくらえー」
そう言うや、ユーベルコードを食わせて弾を放つ。
放たれた弾は絶対零度の弾……『邪神の涙(ゼロ・ケルビン)』だ。
「わうーん、さむいよー」
「からだがこおるよー」
邪神の涙の冷気は周囲に広がっていき、戦車獣達が寒さに震え出す。
……間抜け面のままですが!
「なんかからだがつめたいな。でもてきのほうがくるしそうだし、きっとだいじょうぶ」
当然この冷気は晶の乗る戦車獣にも影響があり、極寒の寒さが襲い掛かる。
さぞ寒さに震えているかと思えば、冷気耐性で割となんとかなっているようだ。
「あ、急に思考がハッキリするようになった。倒したのはいいけど、体がガチガチに凍ってる……」
そして氷像と化した事で戦車獣の生命活動が停止したか、かしこくなくなるおーらが切れて正気に戻った晶であったが、先の戦いのせいで体が凍って動けないようだ。
「溶けるのを待つしかないか……」
あと何時間かかる事になるのだろうと思いつつ、晶は思考を遮断するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
黒木・摩那
かしこくないどうぶつたち、見ている分には癒やし系なんですけどね。
でも、放っておくとどんどん周りまでかしこくなくなる困ったさんです。
駆除しないとダメですね。
せんじゃじゅうには、【ジャンプ】で上に飛び乗って、無理やり入れば良いとして。
せんしゃじゅうに乗ったら賢くなくなるので、難しいことを考えずに済むように、動くものは皆撃つ、でいきます。
UC【偃月招雷】を弾に籠めて、ビリビリ弾にします。
あとはトリガーハッピーで、どんどん撃って自分の幸福度をあげましょう。
●せんしゃでバンバン!!
「かしこくないどうぶつたち、見ている分には癒やし系なんですけどね」
どこか遠い目をしている黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)。
どうやら前に戦った事があるようで、その時の事を思い返しているようだ。
……まあ、今回はそいつらに戦車獣の要素が加わった奴なんですけどもね。
「でも、放っておくとどんどん周りまでかしこくなくなる困ったさんです。駆除しないとダメですね」
そうです、そうなんです。
害は少なそうに見える連中でも、戦後あるかもしれない復興作業の折にこいつらがいては作業どころの話じゃなくなりますし。
「あ、みんなー、だれかきたよー」
「ぼくたちとあそんでよー」
「あそぼーよー」
ふと、摩那の存在に気付いた戦車獣達がぞろぞろとやってくる。
……さて、デカい間抜け面した動物のような何かが揃いも揃って近付いてくる様子を見て、摩那さんいかがですか!?
「夢に出そうですね!」
それな。
なんか風邪を引いた時に見る夢に出てきそうな感じの絵面ですよね、これ。
「元の大きさならまだ可愛げはあったんですけど、さすがに戦車並の大きさは……」
もう癒し系ってレベルじゃないですね!
しかし駆除せねばならないと言った手前、逃げる訳にもいかない。
「ですが、敵ならば容赦はしません。いざ、突撃ー!」
何やらかしこくなくなるおーらを受ける前から、変な影響出ているような気がしないでもないが、摩那が戦車獣に向けて走る。
そして接触まであと2、3メートルの距離まで詰めた後、ジャンプで飛び乗った。
「砲塔はこれですね。ハッチを開いて……」
摩那は頭部によじ登って砲塔部分に入り込むと難しい事は考えず、とにかくユーベルコードを食わせる。
その直後、弾が装填された事で攻撃準備が整った。
「とりあえず動く物はみんな撃ちます! ふぉいやー!」
「ふぉいやー!」
放たれたユーベルコード弾はサイキックエナジーによる高圧電流弾……『偃月招雷(エペ・ド・エクラ)』である。
炸裂した弾は周囲に激しいスパークを起こし、戦車獣を感電させていく。
「あばばばばばばー」
「しびびびびびびー」
「あ゛ー、ぱちぱちすりゅー」
体が青白い電流に包まれた後、黒焦げとなってあちこちから煙を上げる戦車獣。
ほげーっとした間抜け面のままにやられていく姿は何ともシュールである。
「よしよし、いい調子ですね。さあ、次をブッ放しますよー!」
「じだんそうてん、かんりょー」
「はい発射ー! わーい、たーのしー!」
更なるユーベルコード弾が発射されると、摩那が妙にイキイキとした様子になる。
これはアレですか、撃ったら幸福度が上がる的な奴ですかね?
「わー、しーびーれーるーぞー」
一方で駆除されていく戦車獣は、自分が何をされているのかよく分かっていないまま消滅する。
……こいつら、おバカでよかったなぁ。
「さあ、まだまだ撃ちますよー! あはははー!」
だ、誰か摩那さんを止めてェーッ!?
大成功
🔵🔵🔵
ランケア・アマカ
…スーパー戦車はあんなに凄かったのに、戦車獣はこんなの、ですか
賢くなくなる、というのは怖いですけど仕方ありません、敵の車体を確保しましょう
扱い易そうな個体を狙い【疾風塵】で牽制しつつ接近、砲塔に取り付いて奪取します
あとは、ほかのてきをうちころして、ぜんめつさせるだけですね
せんしゃほうってどうやってうつのかしらないですけど、てきとーにいじればなんとかなるきがします
たくさんうって、たくさんころしましょう
みかたをうたないようにちゅういすれば、たぶんだいじょうぶです
…わたしのちから、たくさんうつと、おなかがすいちゃうんですよね
せんしゃじゅう、おいしそうなとりにく、たべたいです
●※因みに食べられませんでした
「……スーパー戦車はあんなに凄かったのに、戦車獣はこんなの、ですか」
廃墟の陰に隠れて様子を伺うランケア・アマカ(風精銃兵・f34057)は以前に戦ったスーパー戦車と、視線の先にいる戦車獣(かしこくない)のギャップに閉口する。
スーパー戦車と言えば、マザー・コンピュータの生み出した悪魔の超兵器。
一方で同じ戦車の名を持つ戦車獣は、捕食した者と一体化する能力こそ恐ろしいが……いかんせん、今回は捕食した相手が悪すぎた。
見ての通り、明らかな弱体化である。
ホラ、主に知能とか戦闘力とか……
「賢くなくなる、というのは怖いですけど仕方ありません。敵の車体を確保しましょう」
ランケアは愛銃であるM3シルフィードを抜き物陰から飛び出すと、走りながら『疾風塵(ダスト・リリス)』で長距離から牽制射撃を行いつつ、戦車獣に接近する。
「あ、だれかきたー」
「やほー」
銃声に気付いた戦車獣が一斉にこちらを向くと、一部が彼女に向けて手を振る。
……分かっていたが、緊張感がまるでない!
「調子が狂いそうですが……ひとまず、あの戦車獣にしましょう」
キュラキュラとこちらへ前進してくる戦車獣に目を付けたランケアは、相手の車体に飛び乗ると砲塔部分へ取り付く。
「よし、のりこめました。ここからなかにはいりこんで……」
最接近した事でかしこくなくなるおーらを受けて、知能が低下しつつあるランケアだったが上手く戦車獣を乗っ取る事に成功。
こうなれば、後はユーベルコード弾を撃つだけだが……
「あとは、ほかのてきをうちころして、ぜんめつさせるだけですね」
ランケアが戦車獣の中でふんす、と意気込む。
……あの、何気に物騒な事を口にしているのは気のせいでしょうか?
「せんしゃほうってどうやってうつのかしらないですけど、てきとーにいじればなんとかなるきがします」
更にかしこくなくなってしまったランケアが操縦桿を握り締め、M3シルフィードを構えながら疾風塵をブッ放すと、砲塔から強烈なユーベルコード弾が発射され、戦車獣を容赦なく吹き飛ばした。
「うわー、やられたー」
「ほげーっ」
気の抜けた声で方々に吹き飛ばされる戦車獣。
ビターンと地面に叩き付けられると、そのまま消滅していく。
「めいちゅうです。たくさんうって、たくさんころしましょう」
妙に楽しそうな様子で、更にユーベルコード弾を撃って撃って撃ちまくる。
ぢゅどーん、ぢゅどーんと廃墟となった市内に爆音が轟く。
……かしこくなくなってしまった分、ランケアの殺意とか物騒さが強化されてしまったのは多分気のせいではないだろう。
「ところで……わたしのちから、たくさんうつと、おなかがすいちゃうんですよね」
えっ、急にどうしたんですか?
「せんしゃじゅう、おいしそうなとりにく、たべたいです」
そう言いアヒル型戦車獣を見るランケア。
……獲物を見つけた猛獣の視線である。
「くえっ!? なんかいやなよかんが」
「いただきまーす」
「くえーっ!?」
向けられた殺意に気付くも、もう遅い。
アヒル型戦車獣は、哀れにもランケアに狩られてしまいましたとさ。
大成功
🔵🔵🔵
クロエ・アスティン
『かしこくなくなってしまう』でありますか。
いえ、女神様の加護があればこれくらいの試練など恐れるに足らずであります!
敵はかしこくないということで、物陰からあっさりと戦車に飛び乗れそうであります。
けど、飛びついた瞬間にかしこくなくなって……ひゃっはーであります!
がんがんがんと戦槌でハッチを叩いて中に乗り込みます。
めがみ様みたいにビキニアーマー姿になるであります!
と普段であればUCを使って変身するところをかしこくないので下着姿になって満足。
ふふふ、真の姿を晒したので、めがみ様のいかりをくらえーと砲塔に【戦乙女の戦槍】を喰わせて発射するであります♪
※アドリブや連携も大歓迎
●多分本人的には黒歴史同然の状態だと思うんです
「『かしこくなくなってしまう』でありますか」
ゲートを抜け、現地へやってきたクロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)は、ブリーフィングの際に聞いた事を思い返していた。
かしこくなくなってしまう、とは一体どんな物なのだろう?
「いえ、女神様の加護があればこれくらいの試練など恐れるに足らずであります!」
いやあの、加護だけでどうにかなるんでしょうかね、これ?
みんな例外なく、かしこくなくなってしまってますけど。
「……むむ、かしこくないだけあって、こちらには気付いてないみたいであります」
それはともかく、物陰に隠れながら戦車獣の様子を伺っていたクロエは、近くにいる戦車獣達が思いっきり隙を晒している様子を見逃さない。
接敵から乗っ取りのチャンスである。
「この機会を逃してはいけません……女神様、自分に加護を! てりゃーっ!」
タタタ、と一気に戦車獣へ向けて走るクロエ。
小さい体ながら、なかなかの機動力だ。
「とぉっ!」
そこから更に飛ぶと、上手く戦車獣の体に飛び移る事に成功する。
言うまでもないが、この時点で既にかしこくなくなるおーらの影響を受けて……
「ここから中に入るでありますな。……ひゃっはー!」
クロエは戦鎚で砲塔部のハッチをガンガン叩いてこじ開けようとする。
……かしこくなくなってしまった影響でバーサーカー化してしまったのか!?
「うわー、あたまががんがんするよー」
一方、戦車獣の方も頭をガンガン殴られて痛そうな……痛そうに見えないなこれ!
「……開きました! これで乗り込み成功、であります!」
派手に叩き壊し、無理矢理こじ開けたハッチから内部に乗り込んだクロエであったが、彼女の暴走はまだまだ止まらない。
「めがみ様みたいにビキニアーマー姿になるであります!」
そう言いクロエがキャストオフ!
こ、このままではリプレイ描写に問題が……なんて事はなく、脱いで下着姿(背伸びして購入した大人っぽいビスチェ)になりました。
……これはこれで危ない感じがしますね!
「ふふふ、真の姿を晒した以上、もう無敵であります!」
……なんたる事か、クロエはかしこくなくなった影響でこれが真の姿と思い込んでしまっているようだ。
しかも本人は満足げの様子だから手に負えない。
本来の真の姿、ビキニアーマーなんすけどね!
「めがみ様のいかりをくらえー、であります!」
そしてかしこくなくって、ぐるぐる目状態のクロエが早速『戦乙女の戦槍(ヴァルキリーズジャベリン)』を食わせ、ユーベルコード弾を発射すると着弾地点に白い爆発が巻き起こり、戦車獣を派手に吹き飛ばす。
こんな状態でも威力は抜群なんだから恐ろしい。
「これがめがみ様のちからであります! ひゃっはー!」
「ぴえー!?」
更にユーベルコード弾を撃ちまくるクロエに逃げ回る戦車獣。
……これ、女神様が見たらどう思うんでしょうかね?
「くじょおわりましたでありま……って、えぇぇぇっ!? どうして下着姿に!?」
――その後、戦車獣を駆除し終えたクロエが気付いた時には、下着姿になっていた事に気付き大変赤面したそうな。
大成功
🔵🔵🔵