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慈悲なき竜と水没迷宮

#アルダワ魔法学園

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 ガラン、と音を立てて泥人形が土を運んでいく。壁を掘り、空間を広げていくのは大量のクレイゴーレムだ。元々、ダンジョン内部を警備する兵隊としての役割を持っているクレイゴーレムにとって、この手の拡張作業はお手の物だった。
 そう、拡張しなくてはならない理由があるのだ。それがクレイゴーレム達が作業する先の空間、迷宮の一フロアに鎮座する竜――『慈悲なき』ニドアーズの存在だった。ニドアーズの巨体では、外に出れないのだ。そのため、ニドアーズは迷宮を破壊して上に向かおうとしたが、クレイゴーレム達が自分のために拡張作業を行なうのを見て、待つことに決めたのである。
 ニドアーズ、竜にとって自分が強引に突破するのもクレイゴーレム達に拡張させて先に行くのも違いは時間だけだ。ニドアーズにとって、労力を払わず終わらせられるならそのくらい待っても構わない、大いなる力を持つ竜としての余裕があったのだ。

 クレイゴーレムは働く、ニドアーズは待つ。竜のための道が、水没した迷宮に繋がるまで、後……。


「そう遠くない未来に、ニドアーズは『上』へとたどり着いてしまうでしょう」
 八剣・花蓮(古流殺法八剣派奥伝・f13987)は眼鏡を人差し指で押し上げながら、そう言った。
「アルダワ魔法学園の学園迷宮に、『慈悲なき』ニドアーズという強大な力を持つ竜、オブリビオンが出現したのですが……」
 このニドアーズは出現したフロアは、広かった。しかし、そこに至る道――ニドアーズからしたら出口――は狭く、ニドアーズは当初強引に突破しようとしたらしい。だが、迷宮の管理を行なっていたクレイゴーレムは、壊されるぐらいならと拡張作業を開始。それを見たニドアーズも作業が終わるまでゆっくりと出現したフロアで待っている状況だ。
「ニドアーズからすれば、楽が出来るからぐらいの感覚なのでしょう。不幸中の幸いでした」
 拡張が終われば、ニドアーズは上の水没迷宮にまで上がってきてしまう。そうなると、学園の生徒にも被害が出るだろう。そうなる前に、ニドアーズを倒してほしい――そういう依頼だ。
「今ならまだ、犠牲者を出さずにすみます。どうか、よろしくお願いいたします」


波多野志郎
迷宮と竜は、よい組み合わせです。どうも、波多野志郎にございます。
アルダワ魔法学園の学園迷宮へ挑み、『慈悲なき』ニドアーズと戦っていただきます。

まず第一章は水没した迷宮を攻略していただきます。道はところどころ水没しており、水の中を移動することを強いられるでしょう。いかに効率よく進んでいくが、が鍵となります。

第二章は拡張作業中のクレイゴーレム戦。第三章で『慈悲なき』ニドアーズと戦っていただきます。

それでは、地下深くで皆様の挑戦をお待ち致しております。
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第1章 冒険 『水没迷宮』

POW   :    水の中を体力勝負で進んでいく。長く息を止め、水の中で長時間活動するのには体力がいる。

SPD   :    水の中を素早く泳いでいく。泳ぎが達者であれば、この水没した迷宮の攻略も楽になるはずだ。

WIZ   :    迷宮の構造を把握して、効率的に進む。無駄な移動を減らせれば、効率良く攻略できるだろう。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユーリ・ヴォルフ
アドリブ絡み大歓迎です

水か…苦手だ。水中は最も苦手とする場所だ。炎竜故に
だが進まねばならない。できうる限りを尽くすとしよう

通路では体力を温存し、水中は一気に泳ぎ切る
大きく息を吸い込み
意を決して水には【勇気】でもって飛び込み
力任せに一気に泳いで進む
【吹き飛ばし】で後方の水を押し込み推進力を上げよう
【ドラゴニアン・チェイン】を放ち前方の壁と自身を繋ぎ
辿って前へと進む

暗い場所は炎を燃やし視界を確保
水中では一瞬で消えるかもしれないがその一瞬が大事だ
こんな地下に閉じ込められているだなんて難儀だな…
なんだか胸が痛むが、それでも表に出すわけには行かないのだ


ニコ・ベルクシュタイン
可能なら、事前に迷宮の地図が存在しないかを学園関係者に問うて
有れば閲覧をさせて貰い写しを取るか、構造を頭に叩き込むかする
無ければ仕方が無い、現地で自力で調査するか

そうして確認した迷宮の構図を、最短ルートで踏破出来るように進む
途中水没した箇所があったら、迂回して余計に掛かる時間と
自分が潜水して機動力を落として進む時間とを秤にかけて、
より速く踏破出来そうなルートを見極めて逐次選択していく

他の猟兵から進路についての情報が得られる機会があれば
積極的に情報交換を行い、より効率の良い進軍を心掛ける
また、自分でも迷宮の壁に簡易的な印を残し
後から続く猟兵の行軍を手助けしたい
…水があまり冷たくない事を祈って


張・小龍
「そういえばこの姿で水中活動するなんて考えたことがありませんでした」
「今後は海底の敵と戦う機会も出そうですよね…この機会に鍛えておくとしましょう」

ボクは特別泳ぐのに有利になる技能はありませんので、基礎体力でゴリ押しすることにします
出来れば頭のいい猟兵さんと合流して、効率よく動けるといいですね
誰かいらっしゃらるでしょうか?

一瞬、その辺に穴を空けてしまえばとも思いましたが…変なところに水が流れ込んで崩壊しそうですよね?
止めておきましょう!地道にコツコツが大切です!

頭脳プレイは他の猟兵さんにお任せです
力には技能怪力もあって自信がありますので、障害物を取り除くのは任せていただきましょう


水貝・雁之助
Wiz

んー、水没した迷宮かあ
地図があれば楽なんだけど、そうじゃなければ色々大変かなあ?

まあ、地図を確認しにくい分、入口付近の岩にアリアドネの糸の先を結んで何処を通ったか判るようにした方が良さそうかな?

迷宮探索用で結構頑丈だから目印にしやすいだろうし

通った先が行き止まりだったら他の人が判るように印をしておけば他の人の攻略も楽になりそうだしね


似たような形式の迷宮、或いはこの迷宮の地図があれば可能なら確認し頭に叩き込む

先が行き止まりの所に目印を残しつつ壁を蹴って力を余り使わずに勢いをつける等して迷宮の『地形を利用』しながら移動していく

地図が確保出来ているなら最短ルートを考え効率的に動いていく


銀山・昭平
今回は時間との勝負、って事だべな。
ならおらのガジェットもきっと役に立つ筈だべ!

というわけで【ガジェットショータイム】を使って変な形の水中スクーターを作り出して一気に進んで行くべ。
行き止まりにぶち当たった時は基本は旋回して攻略するべ。
どうにもならなくなったときは【トンネル掘り】で壁を全力でブチ抜いてやるべ。ただこれはあくまで緊急手段だべ。

おらは重いから少し沈むかもしれねぇし息が続くかも不安だが、溺れる前に抜ければなんとかなるべ!


アルバ・ファルチェ
学生さん達に被害が出る前に片付けちゃわないとね。

事前に【情報収集】して、迷宮の構造を少しでも把握出来ないかな?
その情報を元に、狼姿で【視力】【聞き耳】を駆使して先を伺いながら、【第六感】に従って進んでみるよ。

あと、コルノはある程度自由行動出来るから少し先行して貰うのもいいかもね。

迷宮内にネズミとか動物がいれば【動物と話す】で聞けたりするだろうけど…難しいかな。

どうしても水中を泳がなきゃならない時は【地形の利用】で最低限の距離を泳げたらいいなぁ。


鏡島・嵐
判定:【SPD】
水の中に沈んだ迷宮か。そこだけ聞くとロマンが感じられるな。
……オブリビオン絡みじゃなければ、の話だけど。

体力にはそこそこ自信があるから基本的には水没してる部分は自力で素早く泳いでいくようにするけど、消耗具合によっては難所になりそうな部分はクゥに手伝ってもらって体力を温存できるよう努める。あとは〈衝撃波〉で流れを操ったり出来ねぇかとかも試してみる。
……ライオンは水が嫌いって前にどっかで聞いたけど、我慢してくれよクゥ。


ヴィクトリア・アイニッヒ
【POW】判定。
◆事前準備
・迷宮構造について情報収集。確認出来る最短ルートを突っ切る
・愛用の大鞄に防水処置を施し、装備や代えの衣類、飲食品等を持ち込む
・衣類や食料は、必要な人がいれば分け与える

ゴーレムが道を拡張を終えるのが先か、私達が現場に踏み込むのが先か
…あまり猶予があるようには思えませんね。出来る限り急いで行きませんと

体力に任せて奥へ奥へと進んでいく。行動中は比較的薄着になっておく
体力に関しては自信があります。これでも神官騎士としての鍛錬を積んでいた身ですから
…ただ、水泳は人並み程度ですね。どれくらい泳ぐ事になるかしら…

・技能:世界知識8、情報収集4、救助活動4、等
・アドリブ、連携歓迎です



●水没迷宮
 アルダワ魔法学園の学園迷宮、そこには水没迷宮と言われる場所がある。
「水の中に沈んだ迷宮か。そこだけ聞くとロマンが感じられるな……オブリビオン絡みじゃなければ、の話だけど」
 鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)は、そうしみじみと呟いた。石造りの歴史を感じさせる迷宮には、時折冷たい風が吹く。それは水によって冷やされた大気が、動いているからだ。
「水か……苦手だ。水中は最も苦手とする場所だ。炎竜故に」
 ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)はそう、小さくこぼす。この水没迷宮のいやらしいところは、水で沈んだ道を進まなければ行けない箇所が必ずある事だ。ユーリのような炎竜をはじめ、火を得意とする者にとって鬼門のような迷宮だ。
「そういえばこの姿で水中活動するなんて考えたことがありませんでした」
 目の前の水で満ちた通路の入り口を見て、張・小龍(飛竜子・f03926)は考え込む。
「今後は海底の敵と戦う機会も出そうですよね……この機会に鍛えておくとしましょう」
 実に前向きな小龍の意見に、ユーリも賛同した。
「進まねばならないのだ。できうる限りを尽くすとしよう」
 そんな仲間達のやり取りを聞きながら、ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)は一枚の紙を広げた。それを覗き込み、水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)は感心したように言う。
「あ、地図が手に入ったんだね。簡単な道順までは、僕も聞けたんだけど……」
「ああ、学園関係者に訊ねたら半分なら地図も出来ている、と言われた」
「そちらも、やはり?」
 ニコの返答に、ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)が声をかける。ヴィクトリアも地図に頼ってはいけない、という情報を掴むところまでは情報を集めていたのだ。
「時期によって、水の満ち引きがあるらしい。水路の位置が、変わるらしくてな」
「ああ、どおりで」
 アルバ・ファルチェ(紫蒼の盾・f03401)も、納得したようにうなずいた。水没迷宮の情報を集めた時、必ず耳にする言葉があったのだ。水没迷宮には地図はあるが、それに頼ってはいけない――その意味を、ようやく本当の意味で理解した。
「おそらく、地下水脈の水を使ってるんだろうね。だから、雨季や雪解け時期は水量が増えて、逆に乾季や晴れが長く続くと水量が減る……よくできてるなぁ」
 水没迷宮のカラクリを把握して、雁之助は心底感心したように唸る。ちなみに、頭脳プレイは他の猟兵にお任せしている小龍は、入念なストレッチを行なっていた。自分に出来ることと出来ないこと、そして出来ることを必ずやり遂げる――それも立派なチームプレイだ。
「でも、地図が手に入ってたのは大きいね。足りない半分を、補えるかもしれないよ?」 アルバの言葉に、仲間達の視線が集中する。軽い調子の笑みを浮かべたアルバは、その秘策を語り始めた。

●力を合わせるという事
 結果だけを先に言えば、ニコの地図や他の仲間達の情報はアルバの秘策で最大活用された。ようするに、足りない情報が何かを考えたならば、それは「現状の情報」だった。
「うんうん、そっちは水で一杯なんだね? なら、向こうは?」
 アルバがうなずきながら質問すると、ソレは答えた。

「チュチュ」

 ――そう、ネズミである。事前に調べた過去の情報に、動物会話でネズミが持つ現在の迷宮の状態を当てはめた時、そこに現在の迷宮の正しい最短ルートがもたらされるのだ。
「いやぁ、奥が深いなぁ。迷宮探索」
 アリアドネの糸を伸ばし、道順をしっかりと憶えながら雁之助はしみじみとこぼす。一人一人の発想でも、最短ルートは無理でもそれに近い道は行けただろう。しかし、この最短の道を見つけ出せたのは、全員の情報を集める事が出来たからだ。
 それこそが、仲間という大きなアドバンテージである。
「今回は時間との勝負、って事だべな。ならおらのガジェットもきっと役に立つ筈だべ!」
 そして、銀山・昭平(ガハハ系いなかっぺ親父機械技師・f01103)が用意した移動手段は大きかった。ガジェットショータイムによる、水中スクーターの作成。全員がこれに乗れる訳ではないが、ヴィクトリアが用意していた装備や代えの衣類、飲食品等を詰め込んだ大鞄を安全に運べるというメリットは、猟兵達の進行速度に大きく影響を与えた。
「この調子で、がんがん行くべ!」
「そうだな。この水の冷たさは体にこたえる」
 意気揚々と気勢を上げる昭平に、ニコが小さく呟く。地下水である水は、体の芯まで凍えるほど冷たいものだった。水没迷宮にとって水とは行く手を阻む壁であり、体力を消耗させる障害でもあるのだ。もしもこれが最短ルートでなかったのなら、少なくない消耗をもたらされていただろう。
 とにかく、前へ――猟兵達は、迷う事なく最短ルートを進んでいった。

●道を塞ぐモノ
「あー、駄目だべ、これ。トンネルを掘っても崩れるだけだべよ」
 水中スクーターに乗って戻ってきた昭平の言葉に、アルバはため息をこぼす。
「瓦礫が崩れて水中で道を塞いでいるとはね」
「つい最近、崩れたのでしょうね。例えば、どこかで振動が出る工事をしてるとか」
 ヴィクトリアのそれは、もはや答えを言っているようなものだ。ヴィクトリア自身にもその自覚はあり、仲間達も同意するしかない。
 かの竜、『慈悲なき』ニドアーズが通れる道にするためにクレイゴーレム達が道の拡張作業を行なっているのだ。その余波が、近いこの場所にまで及んでしまった、という事だろう。
「この水がある限り、瓦礫をどかすのも時間がかかるね」
「なら、別の道を――」
 雁之助の意見に、ニコが代替え案を出そうとしたその時だ。黄金のライオン、クゥの背中に乗った嵐が、それを止めた。
「大丈夫、力を合わせれば何とかできる」
「肉体労働も、役に立ちませんと」
「ああ、任せろ」
 嵐の視線を受けて小龍がうなずき、ユーリが請け負う。一人では出来ない事は、何も頭脳労働だけではない――その事を、証明するために。

 瓦礫の状態を確認して、昭平が戻ってきた。水中スクーターから上がってきた昭平へ、小龍が問いかける。
「……どうです?」
「瓦礫そのものは、そんなに厚くないべ。壊すのは行けるけど危険だべ? 多分、水が――」
「壊した後は、俺が引き受けた」
 そっちの問題は任せろ、とユーリが言い切る。その言葉を信じて、嵐と小龍はクゥの背中へと乗った。
「……ライオンは水が嫌いって前にどっかで聞いたけど、我慢してくれよクゥ」
 嵐に背を撫でられ、クゥは小さく唸る。静かな水音と共に、二人を乗せたクゥが水の中へ。嵐は背後へと両手を向けると、ドゥ! と衝撃波を繰り出した。
 衝撃波によって生み出されるのは、一定方向の水流だ。その水の流れに乗って、クゥが一気に瓦礫へと疾走した。速度がいちじるしく落ちる水の中でも、水流に乗れば速度は補える。そのクゥの背で、小龍は降魔杵を構えて振りかぶった。

 ――行けます!

 水中では、踏ん張りが効かない。その分、クゥが小龍の足になってくれる――だからこそ、小龍は降魔杵を渾身の力で瓦礫の壁へ叩きつけた!
 ドォ! と水中で鈍い衝撃音が鳴り響く。小龍のグラウンドクラッシャーで瓦礫を吹き飛ばしたのだ。しかし、それは閉じ込められていた水の逃げ場を生む事になる。瓦礫を押し流し、先へ――その流れに逆らうのは、不可能に近かった。
「踏ん張れ!」
 だから、その不可能をユーリが可能にする。嵐と小龍がしがみつくクゥを、ドラゴニアン・チェインで繋いで止めたのだ!
 それは、永劫とも思える短い時間だった。荒れ狂う水流に流される事なく、やがて水は落ち着いた。

 猟兵達の間で、歓声が上がる。当然だ、回り道をしたとしたらどれだけの時間的ロスがあった事か。全員が力と知識を合わせ、最短ルートを踏破した猟兵達はヴィクトリアが用意していた荷物で準備を整え、ついにクレイゴーレム達が作業を続ける下へと階段を下って行くのだった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『クレイゴーレム』

POW   :    上官を呼ぶ
自身の身長の2倍の【クレイゴーレム】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    仲間を呼ぶ
レベル×1体の、【額】に1と刻印された戦闘用【クレイゴーレム】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ   :    配下を呼ぶ
レベル×5体の、小型の戦闘用【クレイゴーレム】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●泥人形は仕事をこなす
 階段を下りていけば、そこには異様な光景が広がっていた。
 規則正しく積み上げられていた石壁を破壊し、必死に彫り広げるクレイゴーレム達の姿があったのだ。本来、迷宮を管理するはずのクレイゴーレムが、こんな蛮行を行なう事はない。だから、そうした理由があるのだ。

 そう、壁を壊して道を広げた方が、結果的に被害が『マシ』になる。そう、クレイゴーレム達は判断したのだ。

 だからこそ、クレイゴーレムにとって猟兵達は『敵』となる。『慈悲なき』ニドアーズに挑まれ、負けでもされれば自分達の苦労が水の泡になるからだ。
 ニドアーズを外に出したくない猟兵と、とっとと外に行ってほしいクレイゴーレム。この目的の違いは相容れず、戦う以外の選択肢は存在しなかった……。
●泥人形は仕事をこなす
 階段を下りていけば、そこには異様な光景が広がっていた。
 規則正しく積み上げられていた石壁を破壊し、必死に彫り広げるクレイゴーレム達の姿があったのだ。本来、迷宮を管理するはずのクレイゴーレムが、こんな蛮行を行なう事はない。だから、そうした理由があるのだ。

 そう、壁を壊して道を広げた方が、結果的に被害が『マシ』になる。そう、クレイゴーレム達は判断したのだ。

 だからこそ、クレイゴーレムにとって猟兵達は『敵』となる。『慈悲なき』ニドアーズに挑まれ、負けでもされれば自分達の苦労が水の泡になるからだ。
 ニドアーズを外に出したくない猟兵と、とっとと外に行ってほしいクレイゴーレム。この目的の違いは相容れず、戦う以外の選択肢は存在しなかった……。
ルベル・ノウフィル
pow

ふうむ、ゴーレムさんたちには申し訳ないのですが勝負でございます。

僕の新技をご披露しましょう
UC墨染を使用
駆け引きは不要、僕は真っ直ぐにダッシュして捨て身の一撃を叩きこみます

上官さん?
お、おおきいですね。

でも、大きい敵と戦うのってちょっとワクワクしてしまいます

最近作ったばかりの彩花で牽制しながら上官さんにも熱烈アタックです

身近に危険に晒されるお味方がいれば積極的に庇い、守りましょう
必要があれば回復UC星守の杯も使用です


鏡島・嵐
判定:【WIZ】
いやいや、迷宮壊されたくねぇからって元凶解き放つとか本末転倒だろ。
つーかオブリビオンを外に放たないでくれって。封じてる意味ねーじゃん。

行動は〈援護射撃〉〈鼓舞〉を駆使して味方を支援することを中心に。
数を減らすorダメージを与える必要があるなら〈フェイント〉を併用して命中精度を少しでも上げるようにする。
配下や仲間を呼ばれたら《逆転結界・魔鏡幻像》でこちらもゴーレムのコピーを呼び出して、相争わせる。……ゴーレムがひしめく空間になるな。


アルバ・ファルチェ
本来なら戦わなくていいはずなのにね…。
けど戦うしかないなら…ごめんね、僕達は僕達の意志を通させてもらう。

数には数で対抗するよ。
ユーベルコードで盾を複製、その全てで【盾受け】を。
纏まって攻撃してくるなら、こちらも一点に集中させて防御を。

【挑発】【おびき寄せ】【かばう】なんかで僕に攻撃を集中させられたらいいな。
攻撃が向かってくるなら【見切り】【武器受け】【オーラ防御】も駆使してダメージを抑える。
守ってばかりだと後手後手に回りそうだし、【カウンター】からの【鎧砕き】【武器落とし】【鎧無視攻撃】辺りも狙うよ。

あとはドラゴンランスの『コルノ』には【援護射撃】【串刺し】で頑張って貰うね。


銀山・昭平
◆心情
ちょっと可哀想だが、ここで土くれになってもらうべな!

◆戦闘
【降魔化身法】で身体能力を思いっきり上げて戦うべ!
具体的な戦法としては【武器改造】でレンチをハンマーにして一匹一匹思いっきり潰してやるべ!
潰すのが難しそうなくらい大きな上官は【属性攻撃】でガチガチに凍らせてやるのも良いかもしれねぇべ。
仲間を呼ばれても合体される前につぶしてやればなんとかなるべ!或いは合体されたら額の刻印を削ってやるのも良さそうかもしれねぇべな。
配下を呼ばれたら優先的に潰してとにかく数をへらす事を重視するべ。
できるだけ相手のやろうとしてる事を先んじて封じていきたいべな。


張・小龍
「大量大量ですね。申し訳ないですがボクはニドアーズとやらに用があります」
「ぶっ壊してでも通らせていただきますよ!」

数が多いですが、これらは範囲火力や処理スピードの高い猟兵さんたちにお任せしましょう
ボクはそういうのあまり得意ではありませんので大物狙いをさせていただきます

あれが指揮官ゴーレムでしょうか?他よりもかなり大きいので分かりやすくて助かりますね
呼ばれた上官にたいしてダッシュで肉薄、如竜得翼で竜化した爪牙を叩き込みます
最初は連撃を見舞って、攻撃が有効そうな部位を探るとしましょう

攻撃が有効なポイントを見つけたら、そこを狙って強力な一撃を放って行きます!


ヴィクトリア・アイニッヒ
ゴーレム達には、少し同情しますけれど…譲る訳にはいきませんからね。
申し訳ないですが、押し通らせて頂きましょうか。

攻撃は得意な方にお任せして…
私は『神威の光剣』による援護射撃、サポートに徹しましょう。
光剣は、我が主の威光が尽きぬ限りは生み出せます。相手が数で押しても、対抗は出来るはずです。
四肢を狙い、動きを封じて…さ、止めはお任せしますね?

近接戦、乱戦となっても、慌てずに。斧槍を構え、防御を固めて堅実に凌ぐ。
消耗を避けてここまで来れたのです。集中さえすれば、捌くのは難しくない筈です。

・使用技能:破魔8、祈り7、見切り7、鼓舞5、武器受け5、槍投げ4、戦闘知識2、等
・アドリブ、連携はお任せします


ニコ・ベルクシュタイン
やれやれ、仕事熱心な事だ。
どこか憎めない所も無くは無いが、此方も生憎と仕事でな。
其の工事、止めさせて貰うぞ。

ゴーレムに効く攻撃方法とは何か、
存在するであろうコアを破壊すれば良いのか
しかしひとつひとつ探して見つけてというのも大変だ
ならば纏めて焼き払ってしまうのが一番では無かろうか

という訳で「属性攻撃」で威力を思い切り高めた
【精霊狂想曲】で、炎の竜巻を喚び出して
少しでも多くのゴーレムを巻き込めるよう狙ってみようか
「全力魔法」で一切の手加減抜きにて

配下を呼ばれたら「2回攻撃」を活かして
もう一度炎の渦で焼き払いたい所ではあるが
難しいようなら精霊銃の遠距離攻撃で地道に倒していきたい
近づかれると大変だ。



●道を作らせない、そのために
「いやいや、迷宮壊されたくねぇからって元凶解き放つとか本末転倒だろ。つーかオブリビオンを外に放たないでくれって。封じてる意味ねーじゃん」
 クレイゴーレム達が作業を行なう姿を見た鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)の指摘は、もっともなものだった。ただ、クレイゴーレム達のフォローをするのならば、『慈悲なき』ニドアーズをここから出したとしても、まだ水没迷宮という「封印」が残っていた。加えて、クレイゴーレムが作業を行わなければ、ニドアーズが行なう破壊によって、その水没迷宮にも支障が出来るかもしれなかった可能性があったのだ。
 クレイゴーレムもクレイゴーレムなりに出来る範囲での最善であったが、まぁ、言葉を話せない彼らがそれを証明する術はなく――この対処でさえ、ニドアーズが動き出した事で、問題の先送りでしかないのだ。
「…………」
 クレイゴーレム達が、作業の手を止める。猟兵達が、やって来た事に気付いたからだ。
「本来なら戦わなくていいはずなのにね……。けど戦うしかないなら……ごめんね、僕達は僕達の意志を通させてもらう」
 アルバ・ファルチェ(紫蒼の盾・f03401)の言葉の意味は、通じなかっただろう。クレイゴーレム達は、大小みんな揃って猟兵達へと襲いかかった。

●避けられない戦いならば――
 ガギン! という硬い音と共に、クレイゴーレム達が弾かれた。クレイゴーレム達の目の前に立ち塞がったのは白銀の壁――否、アルバのMolti Scudi(シュゴノイシ)によって大量に複製されたScudo di Orgoglioだ。
「僕の前では誰も傷つけさせないよ」
 クレイゴーレムの群れが、後退する。それを見て、張・小龍(飛竜子・f03926)が大型に狙いを定めて地面を蹴った。
「大量大量ですね。申し訳ないですがボクはニドアーズとやらに用があります」
 小龍の小柄な体が、一気に大型クレイゴーレムとの間合いを詰める。如竜得翼(リュウニツバサヲエタルガゴトシ)によって竜化した爪牙を振るい、指揮官の胴体を大きく切り裂いた。
「ぶっ壊してでも通らせていただきますよ!」
 三つ編みを踊らせ、小龍が更に加速。右の横薙ぎから、左の裏拳。更に左右のコンビネーションを叩き込んでいく!
 クレイゴーレムが退いたのは、一瞬だけだ。再び侵入者を排除しようと動くクレイゴーレム達に呆れ半分感心半分、ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)が言う。
「やれやれ、仕事熱心な事だ。どこか憎めない所も無くは無いが、此方も生憎と仕事でな。其の工事、止めさせて貰うぞ」
 右手を突き出したニコが「属性」と「自然現象」を合成、ゴォ! と焔の竜巻が眼前に巻き上がった。もちろん、それだけで終わらない――即座に左手を突き出したニコが言い放つ。
「荒れ狂え精霊よ、汝らは今こそ解き放たれん!」
 ドォ! と二つの焔の竜巻がクレイゴーレム達を飲み込んでいった。焔と焔がぶつかるその一点に巻き込まれ、小さなクレイゴーレム達が砕け散る。

「ちょっと可哀想だが、ここで土くれになってもらうべな!」

 ニコの精霊狂想曲(エレメンタル・カプリッチオ)から逃れたクレイゴーレムを、銀山・昭平(ガハハ系いなかっぺ親父機械技師・f01103)は武器改造でレンチから変えられたハンマーで大上段に叩き潰した。ただでさえ泥が焔で乾いていた体に、昭平の腰の入った重い一撃は致命傷だ。頭から押し潰され、ザラァ、と土に帰っていく。
 不意に、一際大きいクレイゴーレムが前に出る。それを見上げて、ルベル・ノウフィル(星守の杖・f05873)が息を飲んだ。
「上官さん? お、おおきいですね」
 ドン! と振り上げた両腕で、クレイゴーレムはルベルを襲う。しかし、ルベルは踊るような足取りでクレイゴーレムの足元へと滑り込んだ。大きいという事は、潜り込むだけの『隙間』が生まれるという事だ――ルベルは墨染を下段に構える。
「墨染、存分に哭きなさい」
 ヒュガッ! とルベルの下段からの切り上げが、クレイゴーレムの脚を両断した。妖刀墨染による、超高速大威力の一撃――墨染(タダヒトフリ)の斬撃だ。
「でも、大きい敵と戦うのってちょっとワクワクしてしまいます」
 続けざまに、クレイゴーレムがルベルに襲いかかっていく。そこに割り込んだのは、無数の光剣だ。
「あなた達には、少し同情しますけれど…譲る訳にはいきませんからね。申し訳ないですが、押し通らせて頂きましょうか」
 神威の光剣(ラ・スパーダ・ディ・マエスタ)の光の剣を操りながら、ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)が告げる。

「――――」

 目の前で、クレイゴーレム達が増えていく。自分達が掘った土を泥に変え、大小さまざまなクレイゴーレムが立ち上がったのだ。
「まったく、ポンポンと!」
 嵐は言い捨て、手作りのパチンコでクレイゴーレム達の動きを牽制する。数による圧殺、クレイゴーレム達はそのまま猟兵達へと襲いかかった。

●竜を討つために
 クレイゴーレムの特徴は、数が増える事に特化しているという事だ。指揮官クラスの巨大ゴーレムから、合体可能な戦闘用クレイゴーレム、そして圧倒的な数を誇る小型ゴーレム――迷宮という不足の事態がいつでも起きる場所を管理するために、必要な力だった。
「――畳み掛ける!」

 ニコが、精霊狂想曲(エレメンタル・カプリッチオ)によって起こした炎の津波が、クレゴーレム達を押し流し、燃やしていく。
「鏡の彼方の庭園、白と赤の王国、映る容はもう一つの世界。彼方と此方は触れ合うこと能わず。……幻遊びはお終いだ」
 そして、嵐の逆転結界・魔鏡幻像(アナザー・イン・ザ・ミラー)が戦闘用クレイゴーレムの群れを呼び出した。嵐も、クレイゴーレムだらけの光景に、思わず唸らずにはいられなかった。
「……ゴーレムがひしめく空間だな」
 ニコの広範囲魔法と嵐の逆転結界・魔鏡幻像(アナザー・イン・ザ・ミラー)があるからこそ、一撃でも受ければ砕ける小型ゴーレムは機能しない。とはいえ、指揮官ゴーレムでさえ、猟兵を抑えるだけの戦闘能力はない。
 だからこそ、クレイゴーレム達が取った手段は一つだった。
「――――」
 戦闘用クレイゴーレムが、全て合体したのだ。額に刻まれた数字は「20」――昭平は、蒸気機動式万能レンチを振り上げたままこぼす。
「間に合わなかったべ……!」
 合体させないよう、戦闘用クレイゴーレムを駆逐する事に集中していた昭平だ。だが、もしも昭平のその発想が無ければ、額の数字はもっと高いものになっていただろう。
 ようするに――それだけの実力を、目の前の一体が秘めているのだ。
「――!?」
 不意に姿が掻き消えた、そう思った直後。レンチを盾にした昭平が、吹き飛ばされる。クレイゴーレムの加速しての前蹴り、そこに鈍重さはなかった。続けざまに襲いかかろうとするクレイゴーレムに、ルベルは彩花を投擲する。
「させません!」
 クレイゴーレムは符を振り向きもせず、裏拳で弾いた。だが、その瞬間、符よりも速く駆け込んでいたルベルの墨染が、クレイゴーレムの胴を切り裂く!
 だが、クレイゴーレムは止まらない。当然だ、中に内蔵などないのだ。この程度、問題にならない――はず、であった。
「――!?」
 ずるり、とクレイゴーレムの胴がずれる。ルベルの斬撃が、それだけ鋭かったからだ。
「主の威光よ、悪意を祓い給え! ──『神威の光剣』よ!」
 ヒュガガガガガガガガガガガ! とヴィクトリアの神威の光剣(ラ・スパーダ・ディ・マエスタ)が、クレイゴーレムの四肢を貫く! クレイゴーレムの動きが止まったそこに、小龍がダン! と強く踏み込んだ。
「我が爪牙にて八つに引き裂かん!」
 小龍の竜爪が、クレイゴーレムを切り刻んでいく。鋭く、速く、竜の爪は泥の体を削っていった。
「コルノ」
 そして、アルバがクレイゴーレムの胸部へと槍となったコルノを投擲。クレイゴーレムは、強引に引き抜いた腕でコルノを受け止めるも――既に、昭平がレンチを振りかぶっていた。
「こいつで仕舞いだべ!」
 降魔化身法によって超強化された筋力を持って、コルノの石突をスパナで殴打――釘を打つハンマーのように、ガードした腕ごと、クレイゴーレムを貫いた。

「ようやく終わりか。後は――」
 ニコが言いかけたその時、ズン……! と迷宮内が震える。それは行き止まりにある扉の向こう、『慈悲なき』ニドアーズがいた部屋から響いた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『慈悲なき』ニドアーズ』

POW   :    冬の暴風
【氷のブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    石の記憶
対象のユーベルコードを防御すると、それを【頭部の宝石に吸収し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    凍てついた魂達凍てついた
【かつて使役した下僕たちかつ】の霊を召喚する。これは【槍】や【炎】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はドロシー・ドロイストラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●慈悲なき竜、動く

 ――結局、自分が動かなくてはならなくなったようだ。

 竜、『慈悲なき』ニドアーズはゆっくりと起き上がった。ダン! と尻尾で床を打つと、石畳は砕け迷宮が震える。
 クレイゴーレム達が、何者と交戦し倒れたのは気配で理解できた。ならば、『慈悲なき』ニドアーズにここで待っている意味はない。自ら迷宮を破壊しながら、上へと向かうだけだ。
 だから、ニドアーズは歩き出す。その二つ名の通り、慈悲なき殺戮を行なう、そのために……。
ヴィクトリア・アイニッヒ
『慈悲無き』二ドアーズ。
その体躯、覇気…なるほど、確かに並の相手では無いようですね。
ですが、私達とて歴戦を越えてきた猟兵です。
そう簡単に突破出来るとは、思わないで下さいね。

積極的に前に出て、相手の注意を引き付ける様に立ち振る舞う。
鎧姿の勇ましい女騎士…と、自分で言うのは面映い物がありますが。仲間が動きやすくなるように、その目を引きつけねば。
…何より、竜という存在はいつか越えねばならない存在。この程度の存在に、怯んではいられません。

迫る竜、召喚された霊。その悉く、光剣で刺し貫きましょう。
主よ、難敵を越える力を、貸し与え給え…!

・アドリブ、連携お任せします。
・技能:破魔、祈り、勇気、覚悟、等


鏡島・嵐
判定:【WIZ】
ぐ……やっぱ威圧感がすげぇよな、ドラゴンって……。
けど、ここに来るまでこっちも苦労したんだ。負けねえぞ……!

《笛吹き男の凱歌》と〈援護射撃〉〈鼓舞〉を重ねて味方の戦力はしっかり増強しておく。……バックアップはこっちに任せて、せいぜい派手に暴れてくれ!
敵からの攻撃は〈フェイント〉と〈目潰し〉で発動を妨害、あるいはタイミングを外させるよう嫌がらせしてやる。おれ自身の火力は高くねぇから、こういう所で皆をフォローしないとな。
自分自身を守る必要がある局面では〈見切り〉〈第六感〉で危険を回避するよう努める。……怖ぇけど、タダではやられてやんねぇぞ……!


ロイド・テスタメント
【心情】
殺戮、偶然ですね。私も殺戮好きなのですよ。
ええ、私は無慈悲な暗殺者なのですから。

【戦闘】(連携可)
「やはり……デカブツは動きを止めるに限る」
UC『完全なる闇の蜃気楼』を発動させ、少しでも動きを止めさせます。
「ま、動いてなくとも……貴様は的としては大きすぎるからな」
『戦闘知識』『罠使い』で動き出した用に、鋼糸を張り巡らせておきます。
「足掻け、傷付け、貴様の血は俺の糧となるだけだ」
鉄の処女で殴ります。
凍てついた魂達凍てついた使われたら、鋼糸を張り巡らせた場所まで誘導。
「そうすると、思ってた」
『第六感』で察して、罠に掛かった『敵を盾にする』

※戦闘中は荒々しく戦闘狂になり、口調が悪くなります。


張・小龍
「穴倉のトカゲには真の竜の力というものを見せてやらなければなりませんね」

遠距離からブレスや召喚で押しつぶされてはたまったものではありません。
まずは周りの猟兵さんと協力して近付かなければ!

ボクは冬の暴風に合わせて竜虎相搏を使用します。
炎は敵の力を減衰させますので、ブレスの効果範囲を下げることが出来ると思います。
そうすれば近接型の味方が接近することも用意になるのではないでしょうか。

ボクも炎を吐き続け、近付けたら爪牙で近接攻撃も行っていきたいと思いますよ!
ただ、ユーベルコードは竜虎相搏で埋まってしまうので、これは陽動ですね。
ある程度の氷結耐性もあるので他の人への被害を減らしていきたいと思います。


ニコ・ベルクシュタイン
此れは、御伽噺に登場しそうな風体であるな。
『慈悲なき』の二つ名を持つ程なのだ、此方も油断無く行かねば。

気休めかも知れないが、少しでもニドアーズの進撃を抑える為に
此方から積極的に攻め込んで行こう
ただ正面から斬りつけるだけでは防がれる可能性も有る、
「覚悟」を決めて「ダッシュ」からの「スライディング」で足元に潜り込み
其処から腹部を【時計の針は無慈悲に刻む】で斬り裂く事に挑戦
後は欲を張らずに一撃離脱でその場を離れることに専念だ

下僕たちの霊は槍や炎で攻撃してくるとな、
基本は「オーラ防御」で展開する防御障壁で防ぎたいが
物理防御が必要ならば双剣を手に対処しよう

申し訳ないが、お前を出してやる訳には行かぬのだ。


アルバ・ファルチェ
『慈悲なき』、ね
じゃあ逆に僕達は慈悲ある消滅をもたらしてあげよっか…なーんてね

《POW》
(絡みやアドリブは歓迎)

無差別攻撃といってもブレスである以上何処に向けるかの予測はつくよね?
【戦闘知識】【見切り】【情報収集】【第六感】も使用して仲間を【かばう】
場合によっては【挑発】【おびき寄せ】でわざと僕に引きつけるのも良いかな
僕自身は【盾受け】も【氷結/激痛耐性】【オーラ防御】もあるからね、ダメージは比較的抑えられると思うよ

ブレスを吐いた後とか、大技のあとには隙が出来るかな?
隙を見つけられれば反撃で【鎧砕き】【鎧無視攻撃】をたたき込もう
攻撃は得意とは言えないけど、出来ることは頑張らなきゃね



●慈悲は誰がために
 迷宮の最奥、その広い部屋の中心にいたのは巨大な竜だ。伏せて寝ていた竜が、動く。それはまるで、小さな丘が動くかのような光景だった。
「あの体躯、覇気……なるほど、確かに並の相手では無いようですね」
 ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)が、『慈悲無き』二ドアーズの巨体を見上げ呟く。決して狭くない部屋が、その質量に手狭に感じられた。
「ぐ……やっぱ威圧感がすげぇよな、ドラゴンって……。けど、ここに来るまでこっちも苦労したんだ。負けねえぞ……!」
 鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)は気圧されても、一歩も下がらない。嵐にとって、こここそが最後の一線だからだ。
 ここを突破されれば、誰かが犠牲になる――臆病者の嵐は、勇気を振り絞って立ち塞がっていた。

「オ、オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 目覚めの気付けのように、二ドアーズが吼える。ビリビリと震える大気に、ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)は眼鏡を指で押し上げながら言った。
「此れは、御伽噺に登場しそうな風体であるな。『慈悲なき』の二つ名を持つ程なのだ、此方も油断無く行かねば――」
 不意に、ニドアーズが氷のブレスを吐き出した。それは、冬の暴風にふさわしい荒々しさだった。その凍てつく暴風を真っ向から受けてたったのは、張・小龍(飛竜子・f03926)だ。
「穴倉のトカゲには真の竜の力というものを見せてやらなければなりませんね――竜炎にて汝が力退けん!」
 ゴォ! と小龍を中心に溢れ出したのは青い炎だ。二ドアーズの冬の暴風と小龍の竜虎相搏(リュウコアイウツ)、氷と炎が絡み合い互いを食い潰そうとする蛇のように絡み合って掻き消えていく!
 ニドアーズはその結果を見届ける事なく、動こうとする。しかし、この場に似つかわしくない涼やかな声が、その動きを制した。

「惑え、この領域に踏み込めばこそは、深淵に隠された蜃気楼という名の……トラップ、だ」

 ニドアーズの巨体が、軋みを上げて止まる――ロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)の完全なる闇の蜃気楼(ペルフェクトゥス・テネブラエ・ファタ・モルガナ)だ。巨竜に絡みつくのは、十字架から伸びるBlau Kreuz――透明な鋼糸によるトラップだ。
「やはり……デカブツは動きを止めるに限る」
「『慈悲なき』、ね。じゃあ逆に僕達は慈悲ある消滅をもたらしてあげよっか…なーんてね」
 踏み込んだアルバ・ファルチェ(紫蒼の盾・f03401)が、Leone e Fanciullaを振るう。軽やかな、しかし、重さのある斬撃がニドアーズの鱗を切り裂く――が、その直後。アルバへと横殴りの尾が振るわれた。
「――ッ!」
 アルバは、その尾の一撃をScudo di Orgoglioで受け止める。しかし、重量差は圧倒的だ。ズサァ! と靴底で床を擦りながら、後退させられる。
 確かに、鋼糸でニドアーズは動きを止められている――だが、それは苦痛や傷を考慮すればだ。その鱗が切れ、身が裂けようが構わないなら動く余地はある!
「主の威光よ、悪意を祓い給え! ──『神威の光剣』よ!」
 血を吹き出しながら進もうとするニドアーズへ、ヴィクトリアは太陽神の威光を具現化した無数の光剣を射出。ニドアーズは、それを氷のブレスで迎え撃った。
「――フッ!」
 舞い散る光と氷の中を駆け抜け、ニコが石畳の上を滑る。時刻みの双剣を両手に構え、ニドアーズの懐で横回転。大小二振りの刃が、ニドアーズの足を切り裂いた。
「魔笛の導き、鼠の行軍、それは常闇への巡礼なり。……耳を塞ぐなよ?」
 嵐の背後に召喚された道化師の演奏が、戦場となったフロアに鳴り響く。笛吹き男の凱歌(ラッテンフェンガー・パラード)は、不吉な調べでありながらそれを聞く仲間達を強化していった。
「……バックアップはこっちに任せて、せいぜい派手に暴れてくれ!」
 嵐は、全身に力を入れて声を張り上げる。そうでもしなければ、ニドアーズの圧に屈してしまう、そう思うからだ。

「オ、オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 ニドアーズは、慈悲なく前へ。その突進を、猟兵達は真っ向から迎え撃った。

●迷宮で巨竜、咆哮す
「こっちです!」
 ヴィクトリアが、斧槍【L'orgoglio del sole】を掲げる。それはまるで、一枚の宗教画のような光景だ。邪悪な巨竜に立ち向かう、鎧姿の勇ましい女騎士――まさに、神話伝承の一ページと言われても信じられるほどだ。

「オ、オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオゥ!!」

 ニドアーズの咆哮で召喚されたのは、真紅のリザードマンの群れだ。かつてニドアーズが使役した下僕たちの霊が、ヴィクトリアへ殺到する。槍を構えたリザードマンの群れは、津波のようにヴィクトリアへ疾走――その眼前で、先頭が切り裂かれた。
「そうすると、思ってた」
 ロイドの完全なる闇の蜃気楼(ペルフェクトゥス・テネブラエ・ファタ・モルガナ)による鋼糸のトラップだ。先頭のリザードマンの死体を絡め取ると、ロイドはそのまま後衛のリザードマン達への盾とした。
「殺戮、偶然ですね。私も殺戮好きなのですよ。ええ、私は無慈悲な暗殺者なのですから」
 いっそ甘く微笑み、ロイドは言ってのける。退こうとしたリザードマンの群れを蹴散らしたのは、他でもないニドアーズだ。ある者を踏み潰し、ある者を蹴飛ばし、ニドアーズはその牙を剥く!
「盾の騎士の血にかけて、護ってみせるよ」
 その牙へ身を躍らせたのは、Scudo di Orgoglioを構えたアルバだ。翼と十字の意匠を施された白銀の盾を頼りに、竜の口へと身を捧げ――。

「ガ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 ニドアーズが、その零距離で氷の暴風を解き放つ! しかし、その暴風はアルバの背後へと届かない。L'orgoglio del cavaliere(キシノホコリ)は、守るべき者のために竜の口へと身を捧げたロイドの能力を、最大限に上昇させたのだ。
「そこまでです!」
 そして、小龍が小さな体で疾走する。青い炎の軌跡を描き、小龍の竜爪による両底掌がニドアーズの頭部を大きく吹き飛ばした。
「ま、動いてなくとも……貴様は的としては大きすぎるからな」
 ブシュ、とのけぞったニドアーズの全身から血が吹き出す――それを見下ろすのは、跳躍したロイドだ。
「足掻け、傷付け、貴様の血は俺の糧となるだけだ」
 ドォ! とロイドが鉄の処女、Virgin of Nurembergでニドアーズの頭を殴りつける! 一度地面に頭を叩きつけられ、ニドアーズは地面を転がった。それでも、ニドアーズはすぐに立ち上がる。突進してこようとするニドアーズへ、ヴィクトリアが斧槍を振り下ろした。
「主よ、難敵を越える力を、貸し与え給え……!」
 ヒュガガガガガガガガガガガ! と降り注ぐヴィクトリアの神威の光剣(ラ・スパーダ・ディ・マエスタ)がニドアーズに突き刺さっていく。そのニドアーズの足元へ、嵐はお手製スリングショットで癇癪玉を撃ち込んでいった。
「動くな!」
 もちろん、大したダメージにならない――それでも、援護射撃としては十分だ。

「過去は過去に――未来は俺達のものだ!」

 疾走するニコが、時刻みの双剣を振るう。時計回りに横回転、ニコの炎と氷の斬撃がついにニドアーズの命を切り刻んだ。
 時間は、決して逆しまに動かない――ニコの時計の針は無慈悲に刻む(ルースレス・クロックワークス)は、慈悲なき巨竜に正しく時を刻み、討ち倒した。

 こうして、アルダワ魔法学園の学園迷宮の一角で起こった巨竜の復活は人知れず阻止された。クレイゴーレム達も、必要がなくなれば再びあの通路を元に戻すだろう――こうして、学園迷宮に再び平穏が戻るのであった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月23日


挿絵イラスト