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アポカリプス・ランページ③~ハヤブサさま、ばーにんぐ!

#アポカリプスヘル #アポカリプス・ランページ #アポカリプス・ランページ③


●ちょっと燃えてこいなのさ
「戦争なのさ、とっとと行くのさ」
 と、現在のアポカリプスヘルで戦争が発生しているからこそ辛うじて分かるかもしれない、たった一言で転移の扉を出現させるうさぎさんこと、リューズ・キックヘッド(うさぎさん・f19872)。
 当然の如く降りかかる「待った、詳細を」の声に、グリモアを仕舞おうとするリューズの手がぴたりと止まり……耳は少し苛立ったようにぱたぱたと揺れる。
「んもー、説明がいるのさ? ただ現地に行って敵を倒すだけなのに?」
 そりゃー必要だろうと一部の猟兵は溢しながら、視線を開きっぱなしの扉に向けられる。
 その先に広がる地表は……まったくもーと言いたくなりそうなほどに、盛大に燃え盛っていた。

●エルドラド攻略戦
 カルフォルニア州、エルドラド。
 大航海時代にアンデスの奥地に存在するとされていた伝説の黄金郷……の名が付けられたその都には、あるものが隠されているとリューズは補足する。
「それは『プレジデント』の大規模通信サーバなのさ。 今日のうさぎさんからのお願いは、これを守る敵勢力の殲滅なのさ」
 サーバそのものを破壊しに行くのは別件なのさ、とリューズは言う……ここでは敵勢力との戦闘に尽力してほしいとのことだ。
 そしてこいつがその敵なのさと、処方箋から飛び出たのは丸っこいフォルムが愛らしいハヤブサ型のオブリビオンである。
 ちゃきっとゴーグル装備をキメて、カッコつけた彼らの名は『ハヤブサさま』と言う。
 可愛い見た目だが性格は獰猛な肉食獣である、貪欲に肉を求めての突撃攻撃を決して侮ってはいけない。
 嘴でのシンプルな攻撃はもちろんのこと、風のオーラを纏っての自己強化や仲間との連携突進攻撃をも使いこなす空の暴れん坊だ。
 加えて無視出来ないのが、先ほどからごうごうと燃え盛っている地表である……わざわざ説明いるのさ? と首をかしげているうさぎさんがジト目で猟兵たちを見ていた。
「まぁ、見ての通り【燃え盛る炎対策】は必要なのさ」
 地表を焼き焦がす炎の勢いは強く、常人が居たならば一瞬で消し炭になるであろう炎への対抗手段は必須項目である。
 無論、それはエルドラドの警備に当たっているハヤブサさまたちも対策済みで……ゴーグルに加えて対火装甲もビシッと着こなしているそうだ。
 縦横無尽に空を翔る暴れん坊と、全てを焼き尽くす大地……二つの対策を両立させなければ大怪我は免れない。
「かといって、最強レベルのソーシャルディーヴァである『プレジデント』の策を無視出来ないのさ。 さぁ、わかったならとっとと支度してくるのさ」
 あっついから一旦閉めるのさ、と転移の扉を片付けたリューズは腕組みをして猟兵たちの合図を待つ。
 ……聞き返さなかったら、対策させないまま突っ込ませるつもりだったのだろうか?
 一部の猟兵にそんな疑念を抱かせながら、うさぎさんは足をだむだむと踏み鳴らしていた。


四季臣
 このシナリオは「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、『アポカリプス・ランページ』の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオになります。

 五十四度目まして、四季臣です。
 この度はここまでOPを閲覧していただき、ありがとうございます。

 一年ぶりでございます、ご無沙汰しておりました。
 第六猟兵ライブの後に、こちらのシナリオをちまちまと作成させていただきました。
 第六猟兵って、まだ序盤だったんですね……これなら私がこそっと戻っても……と言う次第です。
 改めまして、よろしくお願いいたします。

 第一章は、集団戦です。
 アポカリプスヘルのまんまるもっふりこと、ハヤブサさまが今回のお相手になります。
 空からの接近戦が主な攻撃手段となる相手となります、嘴や仲間との突進攻撃は痛そうですが、風のオーラによる自己強化にも注意が必要です。
 加えてフィールド効果といたしまして、地表は常に激しく燃え盛っています。
 この【燃え盛る炎に耐えて戦う】手段や工夫に、プレイングボーナスが発生します。

 それでは、四季臣より戦争シナリオ一本目です。
 よろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『ハヤブサさま』

POW   :    獲物発見
全身を【風のオーラ】で覆い、自身の【肉を求める意思】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    抉り喰らう
【嘴】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【習性と味】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    貪欲なる意思
【肉を求める意思を籠めた】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【仲間】の協力があれば威力が倍増する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第三『侵す者』武の天才
一人称:わし 豪快古風
武器:灰遠雷

もうわしがここに来るのは何度目なのか、数えるのは諦めた。

さて、空中浮遊する陰海月に乗りつつ、限界突破な結界術にて炎対策としよう。耐火耐熱というやつじゃ。もちろん、陰海月にも有効じゃぞ。

で、まあ…【四天境地・雷】なんじゃが。有効射程距離がざっくり言っても12kmはある。
というわけでの、視認したら容赦なく発動させよう。近づいてやる必要はないのだ。
四天刀鍵にて増幅された雷属性にて痺れ止まるが良いよ。


陰海月「ぷきゅ」
空中浮遊、ゆーらゆら。万一攻撃がきたら、全力で避ける。


神宮時・蒼
……思って、いた、よりも、過酷な、戦場、ですね…
…でも、ハヤブサさま、可愛らしい…
…とは言え、この状況を、打破、する、ためにも、ご退場、いただきましょう、か。…大変、心、苦しい、ですけれど。

【WIZ】
燃え盛る炎は【火炎耐性】と【属性攻撃】で水の力を纏わせた【結界術】で耐えましょう
多少の時間稼ぎにはなるかと
可愛らしくても、猛禽類の、本能は、残って、いる、のですね
さすがに、お肉は、差し上げ、られません、けれど

【魔力溜め】【高速詠唱】【全力魔法】で【彩花万象ノ陣】を描きましょう
呼ぶのは、土の津波
燃え盛る大地ごと、ハヤブサさまを呑み込んで、しまいましょう

…酸素を、奪えば、炎、消える、でしょうか


フィロメーラ・アステール
「くっ、なんて激しい炎なんだ!」
でも大気圏を駆ける流れ星の妖精なら!
頑張れば耐えられるような気がするぞ!

要するに【気合い】の勝負だー!
【オーラ防御】バリアを身に纏い【火炎耐性】を得る!
オーラは気から!

おっと【環境耐性】もお役立ち!
こういう極限環境での活動は宇宙じゃ日常茶飯事だからね!
少なくとも付け焼刃の鳥には負けられない!

それじゃあ燃えさかる【空中戦】のはじまり!
【煌天つまびく無窮の星琴】を使うぞ!
魔力の光の糸を【念動力】で操作して敵を【捕縛】する!
突進してきた敵も網を紡いで【カウンター】キャッチ!

そしたら【防具改造】の魔法を糸に伝達させるぞ!
コレで敵の耐火装備を壊して、焼き鳥にしちゃえー!


ナイ・デス
もっふもふ案件ですね(グリモア猟兵的にも、敵的にも)
んー……もふもふしましょう!

耐火能力、対策は特にしていません
したのは【覚悟】とユーベルコードの発動

仮初の肉体が燃えても、本体が無事ならば
私は死なない、私は死ねない
【激痛耐性、継戦能力】燃え続けながらも、再生し続けることで姿は変わらず、消し炭にはならない
燃える痛みも何もかもあるけれど、耐えて動く

恒星はもちろん、敵の破壊光線に突っ込んだ時よりも、これぐらいは全然楽です
さぁこーい!

両腕を広げ、捕まえもっ……耐火装甲でそんなに……!
【鎧無視攻撃】黒剣鎧の刃をだしてさくっと
脱がしたら消し炭ですね……

【生命力吸収】して骸の海へ還す光で、消滅させていきます



●エルドラド攻略
「くっ、なんて激しい炎なんだ!」
「……思って、いた、よりも、過酷な、戦場、ですね……」
 転移の扉を潜った先は、まるで魔界の鍋をひっくり返したかのような灼熱地獄の有り様だった。
 全てを焼き焦がす炎と熱に、フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)と神宮時・蒼(追懐の花雨・f03681)は思わずたじろぐ……無理もない、常人であれば自らの意思で炎の海に飛び込もうとは思わないものだ。
 しかして彼女達は猟兵であり、使命を帯びて自らの意思でこの場に降りた者達である、怯むのは一瞬だけだ。
 大気圏を駆ける流れ星の妖精であるフィロメーラはすぐさま気合いを入れ直す、その横で蒼は遠くを飛んでいる小さな影の群れをじぃっと見ていた。
「……ハヤブサさま、可愛らしい……」
 その正体は言うまでもなく……今回の敵勢力である、アポカリプスヘルのまんまる鳥こと『ハヤブサさま』だ。
 まるっこいフォルムにもふもふとした羽毛、ゴーグル装備をキメた愛らしきもふもふは一部の猟兵から黄色い声が上がるほどの人気があったりなかったりする。
「もふもふ案件ですね。 んー……もふもふしましょう!」
 つやつやとした笑顔を浮かべるナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)のように、もふもふに釣られて参戦といった者も決して少なくはない。
 そんなナイのあちこちには、何やら茶色と白が混じったような毛が何本かついている……そういえば今回のグリモア猟兵はもふもふうさぎだった。
 うさぎさんにはとっとと行くのさと押し返されたがナイはめげない、新たな標的(もふもふ)を視認し……確認したその姿にテンションがちょっと落ち着いた。
「耐火装甲でそんなにもふもふしてないですね……」
 事前説明の通り、燃え盛る地表の警備に当たっているハヤブサさまは全て耐火装甲を纏っている。
 その姿をざっくりと表現するなら、嘴と羽が生えた鉄球といったところだろうか……もふれるところは羽しかない。
 がくっと地に手を付けるナイ……ぷにっとした瑞々しくて弾力のある感触が手のひらをじんわりと冷やしていく。
『ぷぎゅ』
 気の抜けた音を立てながら、その『地』は上昇していく……ゆーらゆらと、まるで意思を持つ気球のように、燃え盛る地表から逃れるように。
 猟兵たちは今、巨大なミズクラゲの上にいる。
「もうわしがここに来るのは何度目なのか、数えるのは諦めた」
 一人前に立ち、ぽつりと呟いた馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)こそが巨大ミズクラゲ『陰海月』の使役者である。
 第三『侵す者』として幾度も訪れたとなれば対策も手厚く、浮遊する陰海月の周囲に耐火の結界術を施していく。
 更にその上から蒼が水の力を纏わせた結界を重ねることで、地表の炎と熱が届かぬ即席の足場が確保された。
『ぷっきゅ』
 足場がぷるぷると揺れている、『重たい』と愚痴をこぼしているようだ。

 空に浮かんだ巨大ミズクラゲの上に立つ猟兵たちは、巡回警備をしていたハヤブサさまたちにすぐさま発見された。
 1羽が獲物発見と甲高く嘶けば、辺りから複数の羽音が迫る……ゴーグルに覆われた目線越しでも伝わるのは敵意と食欲。
 目に映る全ての人類を肉として平らげる無慈悲な鳥たちを『愛らしいもふもふ』と呼称する者は、アポカリプスヘルには存在しないだろう。
 狙われれば逃げ場はない、が……そんな不条理を打ち破るために猟兵たちは存在する。
「少なくとも付け焼刃の鳥には負けられない! 気合いの勝負だー!」
 陰海月の結界からはまず、フィロメーラが勢いよく飛び出した。
 灼熱など気にも留めない、元よりかの妖精は極限環境が常に右隣にある宇宙での活動をしているのだ。
 燃え盛る空中戦において、先手を取るのはフィロメーラであることは明白だったろう……光の糸が、空に駆ける。
「奏でろー! 至極のきらめきで!」
 煌天つまびく無窮の星琴――念動力で操作された光の糸が、瞬時にハヤブサさまを捕縛する。
 突進する間も与えられずに動きを封じられたハヤブサさまは、その異変に驚愕の嘶きを上げた。
「ぴぃっ?!」
 ハヤブサさまの理解を置き去りに、次々と耐火装備を“改悪”していく、性質自在の光の糸。
 防具改造の性質を受けた糸は、ハヤブサさまの装甲から“耐火”を除外し、次々と破壊していく。
 これ以上はさせぬと突っ込んだ他のハヤブサさまも、フィロメーラのカウンターキャッチに捕まっていった。
 そして耐火が無くなることは、同時に地表の炎に焼かれることを意味する。
 熱にやられて落ちていくハヤブサさまを、燃える地表で待ち構えている者がいた。
「私は死なない、私は死ねない」
 いつか壊れるその日までと、聖者の光を身に纏ったナイだ。
 炎の対策こそは特にしていないと言うものの、受けた傷を瞬時に再生させると同時に戦闘力増強と生命力吸収の力を得るそのユーベルコードは、常にダメージを受ける灼熱の地表において最適解だ。
 無論、痛みはある……それでも、自身を焦がす激痛の中でも耐えて動くだけの覚悟があった。
「恒星はもちろん、敵の破壊光線に突っ込んだ時よりも、これぐらいは全然楽です! さぁこーい!」
 ……他の経験が壮絶過ぎて、この程度はぬるかったようだ。
 そんな天然灼熱状態のナイに両手を広げて待ち構えられたハヤブサさまが、耐火装甲を無くして無事で済む筈がない。
 骸の海へ還す光に当てられて、ハヤブサさまは消滅する……もふる間もなかった。

 耐火装甲を破壊するフィロメーラや、落ちたところを狙って消しに来るナイを恐れたハヤブサさま達は、まるで逃げるように敵視を『侵す者』と蒼に切り替えてきた。
 元々の見た目が愛らしくとも、その本質は貪欲な肉食獣……ぷかぷか浮かぶクラゲもろとも餌食にするべくして、無数の猛禽の目が二人の猟兵を睨み付ける。
「さすがに、お肉は、」
 差し上げられません、と蒼が訴えかける前に、漆黒の矢が飛んだ。
 四天境地・雷――『侵す者』が手にする、呪詛に染まった強弓『灰遠雷』より放たれた呪詛の矢は、宙で分裂し追尾しては敵を容赦なく射止めていく。
 雷雨にでも降られたかのように落ちていく隼の群れには目もくれず、『侵す者』は次の敵郡に矢を向ける。
「悪霊からは逃げられない。 そもそも近づいてやる必要がないのだ、痺れ止まるが良いよ」
「……ええ、ご退場、いただきましょう、か。 ……大変、心、苦しい、ですけれど」
 地表にはナイがいるが、彼一人に撃ち落とした敵全てを相手取らせるのは酷なことだ。
 と、思ったかは定かではないが……蒼もまた魔力を込めた全力の魔法を解き放つ。
「…踊れ、幾多の色彩、抱く、花脣。 …舞え、優雅に。…幻想よ、現に至れ』
 描かれたのは彩花万象ノ陣、呼び起こされた現象は、土の津波。
 それは今も変わらず燃え盛ったままで、地に落ち行くハヤブサさまたちを浚い、燃え崩れる轟音と共に呑み込んでは埋めていく。
 酸素を奪えば炎は消えるのだろうか……とも考えたが、土の津波が収まった頃には再び地表に火が付き始め、先ほどと変わらぬ炎を立ち上らせていた。

「……さっきのは流石に生き埋めになるかと思いました」
 そして地表にいたナイはと言えば……間一髪といったところで陰海月の触手にしがみついて難を逃れていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

オメガ・カストゥール
我、この戦に乱入させてもらう。
炎に燃えた地…問題外だ。
我、レッドドラゴンの長、その名もオメガ。
炎の力を持つ我が、炎に屈するなどあってはならない。(【火炎耐性】)

そのまま、空から飛んできて降り立つ。
この地で、そのまま『全竜憑依』して、周囲を見る。
飛んでくる鳥を見て、どうしようかと思ったが、ここは、炎が利かないんだったら、それ以外を使えばいいということで、全竜憑依によって使えるようになったサンダーブレス(雷の【属性攻撃】【ブレス攻撃】)を吐いて、敵を電撃で撃ち落とす。「うむ…相手に火が使えないのは不便だ…」

アドリブ歓迎。



●竜の王
「炎に燃えた地……問題外だ」
 空から舞い降りたその者は、この戦への乱入を宣言した。
 始めこそは転移の扉を潜る為に人の形態を取っていたが……耳をつんざくほどの咆哮を上げ、その姿をめきめきと変異させていく。
「我、レッドドラゴンの長、その名もオメガ」
 オメガ・カストゥール(火焔竜にして、竜神王・f34605)……『ドラゴンロード』として召喚された、火竜の長である。
 全竜憑依――雄々しき火竜の姿に今まで倒されたという数多のドラゴンの怨念を纏ったオメガは……果敢にもこちらへ飛んできた鉄球こと対火装甲ハヤブサさまへ一瞥を投げた。
 炎の力を持つ我が、炎に屈するなどあってはならない……それは当然として。
 飛んでくる鳥もまた、対火装甲という小細工で炎が効かぬと言う、火竜にとってこれほど面白くないことはない。
 効かぬなら仕方ない、他の手段で攻撃をすれば良いとたどり着いた答えが全竜憑依と言うことだ。
 無礼な鉄球共に向けて放たれるのは、竜の怨念によって解放されたサンダーブレスだ。
 竜の大口より吐き散らした電撃が、装甲ハヤブサさまを迎え撃つように次々と撃ち落としていく……その表情はやや険しい。
 怨念によって寿命が削れているのも理由の一つだが……それよりも。
「うむ……相手に火が使えないのは不便だ……む?」
 そんな本音を漏らしていると、目の前に対火装甲が剥がされた鳥が落ちてきたではないか。
 仲間の内に装甲を無力化できる者がいるようだ、となればオメガは火竜の力を存分に発揮出来る。
 それは彼にとって幸運なことだったろう……竜の表情が嗜虐に歪む。
 そして、それは同時に。
「よかろう、地表の炎と我の炎……どちらがよく燃えるか比べてみるがいいっ!!」
 2つの地獄を同時に味わうこととなったハヤブサさまにとって、とてつもない不幸と言えるだろう。
 オメガが放つファイアーブレスのその跡には、破壊された装甲すら残らなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

バロン・ゴウト
アポカリプスヘルはただでさえ厳しい世界。そんな世界で戦争を長引かせる訳にはいかないのにゃ。
その為にはまん丸可愛いハヤブサさまが相手とは言え、容赦しないのにゃ!

【POW】
炎に対抗するため、【トリニティ・エンハンス】の風の魔力と【オーラ防御】で空気のバリアを作り出すのにゃ。
ハヤブサさま対策としてチキン味の猫缶を開けて【おびき寄せ】、お肉を狙って下りてきた瞬間に【カウンター】で攻撃、ハヤブサさまを【串刺し】にするのにゃ!

絡み・アドリブ大歓迎にゃ。



●終結の願い
 死の竜巻、オブリビオン・ストームによって人類の大半が死滅したこの世界……アポカリプスヘル。
 そのような世界で戦争という大規模な戦いが起こると言うこと、それは僅かに生き残った人類に甚大な影響を与えることは想像に難しくはない。
「そんな世界で戦争を長引かせる訳にはいかないのにゃ」
 バロン・ゴウト(夢見る子猫剣士・f03085)は巨大ミズクラゲの上で、猫缶を片手に表明する。
 荒廃した世界を救う為ならば、まん丸可愛いハヤブサさまが相手であっても容赦はしない。

「トリニティ・エンハンスの風の型よ、我に力を示せ! ……なのにゃ!」
 準備を整えたバロンは、トリニティ・エンハンスの詠唱と共に地表へ飛び出した。
 風の魔力とオーラ防御の技術を複合させた強化術は、周囲に空気のバリアを発生させる……燃え盛るだけの炎の接近を許さない。
 それでもチリチリと、黒い毛並み越しに伝わってくる熱は辛いものではあるが……この程度で根を上げてはいられない。
 その中でバロンは先程準備をしていた猫缶を掲げ、ハヤブサさまのおびき寄せを試みる。
 薫り高く味付けされた肉に反応してか、はたまた黒猫そのものを餌と認識したか……何羽かのハヤブサさまが風のオーラを纏いながら突っ込んできた。
 奇しくも同じ属性のぶつかり合いとなる、猫と隼の正面衝突。
「――この一撃は閃光の如く、なのにゃ!」
 ギリギリの所まで引き寄せ、目前と言う距離になった時に猫缶を手放す。
 身軽になった分の速度で放たれたバロンの反逆の一撃は、ハヤブサさまの対火装甲を貫通する。
 串刺しとなった一羽を皮切りに、子猫騎士の連続攻撃は他のハヤブサさまへと標的を変えてさらに続く。
 この戦いを早く終わらせる為にと、ただそれだけを願う金色の一閃が風の中を駆け巡っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…確かに厄介な戦場ではあるけれど、呪いも狂気も宿っていないなら問題無いわ

…勢いが強いだけの炎ならば、それはそれで利用すべきだしね

自身の体に火の精霊を降霊して肉体改造を施しUCを発動
周囲の炎を取り込み魔力を溜め全身を火属性攻撃のオーラで防御する炎の精霊に変身する

…我が身に宿れ、炎の理。我に叛く諸悪を焼き尽くす焔となりて…!

精霊の第六感を基に火中の敵の存在感を暗視して索敵を行い、
積み上げてきた戦闘知識から敵の空中機動を見切り最小限の早業で受け流し、
刃を赤熱化して限界突破して切断力を強化した大鎌のカウンターで迎撃する

…この炎の中は今や私の庭のようなもの。何処から来ても死角など無いと知れ



●赤熱の刃
 絶え間なく燃え続ける地表、戦いの場としては厄介な条件であることに間違いはない。
 しかしてそれは熟達した吸血鬼狩りの業を持つリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)の恐れにはほど足りない、呪術や狂気といった類いがなければ問題はないのだ。
「……勢いが強いだけの炎ならば、それはそれで利用すべきだしね」
 高い耐火能力で凌いだり、炎を避ける術を駆使する者が多い中で、リーヴァルディは燃え盛る地表の炎そのものを活用する術を心得ていた。
「精霊転身……我が身に宿れ、炎の理。我に叛く食を焼き尽くす焔となりて……!」
 それは吸血鬼狩りの業・変幻の型である。
 自身の身に火の精霊を降霊させる肉体改造によって発動するユーベルコードは、リーヴァルディの身を炎の精霊へと変身させる。
 周囲の炎を取り込み魔力を溜め、炎に対する高耐性を得たリーヴァルディはすぐさま索敵を開始した。
 精霊の第六感を基に敵の位置を割り出すのは思いの外容易く、炎に紛れた敵の存在をいち早く発見する。
 炎に身を潜めたハヤブサさまたちよりも、さらに上を行く同化を果たしたリーヴァルディの急接近を……敵の誰もが気付けなかった。
 そしてリーヴァルディが並の精霊と異なる点を一つ挙げるとするなら、彼女自身が積み上げてきた卓越なる戦闘技術であろう。
 驚き飛び退く敵の空中機動、耐火装甲の弱点を見切り、最小限の早業で繰り出されるは赤熱の刃。
 限界突破によって切断力を強化された大鎌は、嘴でつつく間も与えずに敵を切り裂いていく。
 ならば死角からと、炎に紛れて飛び込んできたハヤブサさまたちは……リーヴァルディの振り返り際のなぎ払いによって呆気なく迎撃されていた。
「……この炎の中は今や私の庭のようなもの。 何処から来ても死角など無いと知れ」
 これまでの猟兵たちの戦いによって数を減らしてきたことを相まって、警備のハヤブサさまは一気に劣勢へと立たされる。
 その数がゼロとなるのに、それほど多くの時間はかからなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月08日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト