Splash! Pizza Party!
●ピザパ
新し親分が作り上げたカクリヨのビーチは水着コンテストが終わっても尚、盛り上がりを見せていた。
菊に牡丹に万華鏡、冠に柳と伝統的な花火の傍ら、ハート模様が舞い散る花火に蝶や星の型物まで、妖怪花火と呼ばれる摩訶不思議な花火が絶え間なく打ち上げられている。
そんな花火が一番よく見えるビーチの一画で開かれているのは――。
「ピザパだよ、ピザパ!」
略さず言えばピザパーティ、である。
「めちゃくちゃ広いビーチの一画だからね、ピザパが開かれててもおかしくないでしょ?」
っていうかピザパが開かれているのは当然のことじゃない? みたいな口調で花綱・雀(花彩雀鶯・f26205)が言う。
即席で作られたピザ用の大窯が幾つもあり、ビュッフェスタイルみたいになった会場にはありとあらゆるピザにのせて美味しそうな具材が用意されているのだとか。
「オーソドックスなトマトソース、クリームソース、ジェノバソースでしょ、チリソースや蜂蜜とか、まぁいっぱいあるんだって」
そして具材、これは本当に多種多様で、海の幸に山の幸、各種チーズ。チョコレートにマシュマロ、フルーツにカスタードとスイーツピザ用の具材までたっぷりと用意されている。
それを用意されている手のひらサイズのピザ生地に好きなようにトッピングし、ピザ窯で一分焼けば出来立て熱々のピザが食べられるって寸法なのだ。
「唐揚げとかもあったりするからね、完全に自分だけのオリジナルピザが簡単に作れちゃうんだよ」
ヤバくない? と、雀が瞳をきらきらと子どものように輝かせている。
「飲み物も豊富でね、ソフトドリンクからビールにカクテル日本酒まであるんだよ」
お酒が飲める年齢であれば、望めば酒類の提供がされるだろう。
美味しいオリジナルピザを食べながら花火を見上げるなんて、あんまりにも贅沢な時間ではないだろうか。
「あ、チャレンジ精神旺盛なピザも俺はすっごくいいと思うけど、作ったピザはちゃんと食べないとだめだよ?」
残すことは許されない、食べられる量を作って食べましょう、だ。
「海で泳ぐのも、妖怪花火に打ち上げられて空中散歩も楽しいと思うけど、食欲だって満たしたいじゃんね!」
そう、ピザで!!
強く主張した雀が笑って、手の中の光るコインに触れる。
「いーっぱい美味しいピザを食べてきてね! 俺も食べるけど!」
そう言うと、雀がカクリヨのビーチへ向かうゲートを開いた。
波多蜜花
閲覧ありがとうございます、波多蜜花です。
夏だし水着ですがピザです! ピザ食べよ!!!!!
こちらは一章のみのお楽しみイベントシナリオとなっております、夏の夜の開放感に溢れたピザパをお楽しみくださいませ。
水着は特に希望がなければ今年の水着を勝手に描写する場合があります。水着をお持ちでない方も、☆をプレイングのどこかに入れてくだされば、勝手にイメージで水着を着せます(ない場合は特にプレイングでの指示が無ければ描写致しません)
●受付期間について
恐れ入りますが、受付期間前のプレイング送信は流してしまう可能性が非常に高くなっておりますMSページをご覧ください(今回断章は入りません)
また、今回のシナリオは人数によっては力及ばずプレイングをお返ししてしまうことがあるかもしれません。どうかご了承くださいませ(スケジュールの都合により、今回に限り再送はありません。書けるだけお引き受け致します)
●できること
ピザを作ってピザを食べる、です。
海で遊んだり花火で打ち上げられたり? 知らない子ですね……ピザを食え。
POW/SPD/WIZは気にしなくて大丈夫です。
●同行者について
同行者が三人以上の場合は【共通のグループ名か旅団名+人数】でお願いします。例:【ピザ3】同行者の人数制限は特にありません。
プレイングの失効日を統一してください、失効日が同じであれば送信時刻は問いません。朝8:31~翌朝8:29迄は失効日が同じになります(プレイング受付締切日はこの限りではありません、受付時間内に送信してください)
未成年者の飲酒喫煙、公序良俗に反するプレイングなどは一律不採用となりますのでご理解よろしくお願いいたします。
●その他
プレイングでのご指定がありましたら、こちらの所持するグリモア猟兵がご一緒致します。もし何かあればご用命くださいませ、プレイングに記載なければ登場することはありません。
それでは、皆様の素敵なピザパをお待ちしております!
第1章 日常
『猟兵達の夏休み2021』
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POW : 妖怪花火で空へGO!
SPD : 妖怪花火の上で空中散歩
WIZ : 静かに花火を楽しもう
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
灰神楽・綾
【不死蝶】◎
オリジナルピザ作りなんて初めてだよ
お店ではお目にかかれないような具材てんこもりも出来て楽しい
さて次は何食べようかなと悩んで、ふと思いつく
そうだ梓、お互いに自由にピザを作って
それを交換こして食べるっていうのはどうー?
自分の為じゃなく相手の為に具材を選ぶのも楽しいと思うんだよね
やだなぁ~そんなの作るわけないじゃん~
わっ、オシャレで美味しそうなピザ
カスタードとベリー系のいい香りが鼻を抜ける
あはは、梓ってば俺のことお見通しなんだねぇ
じゃあ次は俺の作ったピザだね
ビール大好きな梓の為に、ビールに合いそうな感じにしてみたよ
牛肉、オニオン、ガーリック、チーズ
それに旨辛ソースをかけたスタミナピザだよ
乱獅子・梓
【不死蝶】◎
ここは見事に花より団子な会場だな…
まぁ、うちの二匹と一人の食いしん坊にとっては
こっちの方が嬉しいんだろうが
ふむ、つまり俺が作ったピザを綾が、
綾が作ったピザを俺が食べるというわけか
綾が俺にどんなピザを振る舞ってくれるのかちょっと興味はある
…今のうちに言っておくが、ゲテモノと激辛仕様はNGだぞ??
俺が綾の為に作ったピザは
カスタードクリームにミックスベリー、
更にアイスも乗せたいわゆるスイーツピザ
綾は甘いものもよく食べるからな
そろそろデザートが食べたいと思ってたんじゃないか
綾からのは…予想以上にちゃんとしたピザで吃驚した
確かにこれはこの上なくビールに合う
綾にしてはいい仕事するじゃないか
●きみの為のピザ!
「ここは見事に花より団子な会場だな……」
清々しいまでにマジでピザパーティ会場だな、と淡く光る夜の海を満喫してきた乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)がしみじみと思う。
並ぶピザ焼き窯に、ビュッフェスタイルみたいになっているピザ作成スペース。ちょっと珍しい具材もあって、料理を嗜む梓としてはこれはこれで楽しいのではないか、と灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)を見遣った。
「ここはピザが作れるんだねぇ、オリジナルピザ作りなんて初めてだよ」
もっぱら食べる専門なので、難しい料理はよくわからない。でもピザなら、ピザ生地の上に好きなソースと具材をのせてピザピールで窯に突っ込めばだいたい一分で美味しいピザができてしまうのだ。
やらない手はないと、綾がウキウキした顔で梓を見る。
「やろう、梓!」
綾が言うと、ドラゴンの焔と零も『キュー!』『ガウ!』と、やる気の声。
「そうだな、やるか」
うちの一人と二匹の食いしん坊にとっては、海や花火よりもこっちの方が嬉しいだろうしな! なんて考えながら、早速ピザ作りの開始である。
生地は既に形成されたもので、直径十五センチほどの小さめサイズ。色々な味を沢山食べられる、と綾もドラゴン二匹も声が弾んでいる。
「まずはオーソドックスにトマトソースでマルゲリータでも作るか」
「俺はホワイトソース系でチーズとシーフードのピザかな」
一枚が小さめなので、二枚作って窯に入れればあっという間にピザの完成だ。
「うわ、焼き立てだ~美味しそう!」
「火傷すんなよ」
薄い生地なので冷めるのも早いだろうけれど、とピザカッターで切り分けて二人と二匹でいただきます!
「ん、薄焼きピザもいいね。厚手の生地も食べ応えあるけど、これなら何枚でもいけそうだよ」
「これ作るのが追い付かないんじゃないか?」
あとビールが飲みたいと梓が言えば、ビールの売り子がささっとやって来て二人にビールを売りつけていった。
「商売上手だな……」
「あれは儲かるね」
焔と零にはソフトドリンクを買って、さあピザの続き! と二人が様々なピザを作っていく。主に作っているのは梓だけれど、お店では中々お目にかかれないような具材てんこ盛りのピザもできるとあって、綾は具材をぎっしり敷き詰めたり盛り盛りにしたりと工作気分でピザを作っている。
けれど! ピザなので! ピザ窯に入れれば500度の熱があっという間にどんなピザでも焼き上げてくれる為、どんな盛り盛り増し増しだってどんとこいだ。
「さて、次は何食べようかな……あ」
いいこと思いついたとばかりに、綾が梓を見遣る。
「そうだ梓、お互いに自由にピザを作って、それを交換こして食べるっていうのはどうー?」
「ふむ、つまり俺が作ったピザを綾が、綾が作ったピザを俺が食べるというわけか」
そうそう、と綾が頷く。
自分の為ではなく、相手の為に具材を選んで作るピザはきっと楽しい。
「……今のうちに言っておくが、ゲテモノと激辛仕様はNGだぞ??」
そうでないのなら、綾が自分にどんなピザを振舞ってくれるのか、ちょっとばかり興味があると梓が綾を見る。
「やだなぁ~そんなの作るわけないじゃん~」
激辛ピザは自分の為に作りたいところだけれど。
というわけで、互いに背中を向けて相手の為のピザを作ることおおよそ十分。出来上がったピザを『せーの』でお披露目だ。
「わっオシャレで美味しそうなピザ!」
「これはビールに合いそうなピザだな……!」
梓が綾の為に作ったのはカスタードクリームをソースにし、ミックスベリーなどをのせて焼いたところにアイスをトッピングしたスイーツピザ。
綾が梓の為に作ったのはトマトソースに牛肉とオニオン、ガーリックにチーズをのせて旨辛ソースを掛けた、がっつり系のスタミナピザ。
互いに顔を見合わせて、いただきますと一口齧る。
「ん~、カスタードとベリー系のいい香りが鼻を抜けてく……! アイスの冷たいのがまた美味しい!」
「ちょいピリっとするくらいのソースが具といい感じに馴染んで、ブラックペッパーもいい仕事してるな」
これは間違いなく美味しいピザだと、顔を見合わせて笑みを浮かべた。
「綾は甘いものもよく食べるから、そろそろデザートが食べたい頃だと思ってな」
「あはは、梓ってば俺のことお見通しなんだねぇ。俺はビール大好きな梓の為に、ビールに合いそうな感じにしてみたよ」
「ああ、予想以上にちゃんとしたピザで吃驚した。確かにこれはこの上なくビールに合う」
俺だってやる時はやるんだよ? と笑う綾を前に、梓がピザをツマミにビールを呷った。
「うん、綾にしてはいい仕事だ。美味い」
「俺にしてはってとこが引っ掛かるけど、美味しいならいいか」
ピザを前にして喧嘩は起きないのだ、なんてったって美味しいものは人を幸せにするし、ピザは美味しいのだから!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フィッダ・ヨクセム
◎今年の水着
大事な黒豹ぬいぐるみを抱っこしながら(絶対離さない)
気分はでーと、面白い事は大好きだ
俺様普段は食の細いヤドリガミ
でもお祭り騒ぎに便乗しないは楽しんでるとは言えねェし!
甘味は別腹!
まあ俺様、超甘党なのでフルーツピザ一択になるんだけど
甘みが強ければ満足するまで挑めると思うね!マシュマロ森作るわ!
……俺様の固定概念をお祭り気分で壊すため、ピザ浪漫を是非聞かせて欲しいんだが適任は、ああそうだグリモア猟兵に聞いてみよう
初ぴざデーなんだ、良さのご教授願いたい!
ちーずの奴、超興味ある…!
なあんか、あの花火も美味しそうに見えてくるわ
アンタ当たり前の顔してまあるいの出来るくらいつくッてたようだし?
●ピザ好きに悪い人はいないので
等身大の黒豹のぬいぐるみを抱いて、フィッダ・ヨクセム(停ノ幼獣・f18408)はカクリヨのビーチにある一画、ピザパーティ会場へと足を踏み入れていた。
「ピザパ……ガチのピザパ会場だ」
ピザパはお遊びじゃねぇんだよ、と言わんばかりに並んだピザ窯、ピザの具がこれでもかと並んだ卓上。系統が纏められているため、導線に無駄がない。
普段は食の細いヤドリガミであるフィッダも、この浮かれまくったピザパ会場には気持ちが上がる。なんてったって、今日は大事な黒豹のぬいぐるみと一緒だし、何だったら気分はデートみたいなもんだ。
「いやこれはもう実質ピザパデート……」
お祭り騒ぎには便乗してこそ、楽しんでこその夏休み! そしてピザパ! あとデート!
よし、と気合を入れてまずは一枚オリジナルのピザを作ってみることにした。
超甘党な彼が作るのはフルーツピザ、どんなに食が細くとも、甘味は別腹! 直径十五センチサイズの薄い生地の上に、カスタードソースをのせて、まずは定番のバナナとイチゴ。クレープでも鉄板の組み合わせなのだ、ピザにしたって美味しいはず!
「あとはこの上にマシュマロ森作るわ!」
チョコレートソースをふんだんに掛け、その上にパステルカラーなマシュマロを並べていく。それをピザピールにのせてピザ窯へ!
「ほんとにすぐ焼き上がるんだな」
ピザカッターで四つに切って、まずは味見だと一口。
「間違いない味がする……!」
美味しくないわけがなかった、ぺろりと小振りな一枚を食べきって、黒豹のぬいぐるみと顔を向き合わせる。
「……俺様の固定概念をお祭り気分で壊すため、ピザ浪漫を是非聞かせて欲しいんだが」
適任っていると思う? なんて額を押し付けていると、いい考えが閃いた。
「ここに案内してくれた奴に聞いてみよう」
人選としては死ぬほど正しい。ちょっと熱意がアレすぎるけど。
カラフルな頭を探せばすぐに見つかって、フィッダが花綱・雀に声を掛ける。
「あのさ、俺様今日が初ぴざデーなんだ、良さのご教授願いたい!」
「えっ初ピザ!? マジで!? おめでとう! ピザの良さとか俺でよかったらそれはもう喋るよ!」
各種ソースの違いから、トッピングによっては種類が無限、何よりなんだって受け止める気概のあるピザは包容力の塊だからね! それはそれとしてチーズと蜂蜜のピザとかもおすすめなんだけど。
怒涛の勢いで喋る彼の話を聞きつつ、フィッダが惹かれたのはチーズと蜂蜜のピザ。
「ちーずの奴、超興味ある……!」
「あ、ほんと? めっちゃ簡単だよ、チーズ好きなだけ盛ってー」
「盛る」
「蜂蜜好きなだけ掛けてー」
「掛ける」
「好みでブラックペッパー振ってピザ窯にどーん!」
「どーん!」
あっという間にチーズと蜂蜜のピザが出来上がりである、簡単! なのに美味しい!
「あっほんとに美味い」
「でしょ!」
「なあんか、あの花火も美味しそうに見えてくるわ」
もぐもぐしつつ、見上げた空には赤と金色の大きな花火。
「トマトソースにチーズ、生ハムとパインかな……」
「ピザに変換するのが早い」
まあ、アンタ当たり前の顔してまあるいの出来るくらいつくッてたようだし? なんて言えば、雀が照れたように笑って実演した上で花火のようなピザを作ってくれたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
朧・ユェー
【月光】
色んな花火が上がってますね
とても綺麗です
おや?人集りが?
美味しそう匂いだと思ったらピザみたいですね
自分のオリジナルを作れるみたいですよ、食べてみますか?
色んな種類のチーズ、ブルーベリー、桃や無花果など果物を並べて焼いてもらう
ふふっ、最後にとろーりとハチミツをかけて出来上がり
ルーシーちゃんも美味しそうですね
おや、ふふっ向日葵の種ですか
そちらもお花畑ですね
美味しそうな花畑ピザですね
はんぶんこしますか?
ありがとう御座います
ん、とても美味しい
ふふっ、大丈夫ですよ
可愛いほっぺはそのままです
ルーシー・ブルーベル
【月光】
まあ、本当ね
花火があがる海辺でピザ作りだなんてステキ
うん、オリジナルピザ作る!
ゆぇパパは何があるとうれしいかな?
うんうん悩んで
トマトソースに玉ねぎ、キノコ
海老やイカのシーフードも具だくさん!
あ、でも
ピーマンは無しの方がいい……と、思うのよ
きらいって訳じゃないけど!ホントよ?
最後にアクセント、ヒマワリの種をぱらっと
ヒマワリの種がおいしいって、パパから教わったのよね
チーズも沢山乗せて出来上がり!
パパのは…わあ、キレイ
ブルーベリーや果物とハチミツの甘い香りがして
ピザの上がお花畑みたい!
はんぶんこ、する!
分け合って
手を合わせて、頂きます
ん~…!両方すごくおいしい
ルーシーのほっぺた落ちてない?
●花火の下でピザタイム
幾つもの花火が打ち上がる中、黒を基調としたスタイルの水着で纏めた朧・ユェー(零月ノ鬼・f06712)はルーシー・ブルーベル(ミオソティス・f11656)を腕に抱いて砂浜を歩いていた。
「ゆぇパパのお耳、とっても可愛らしいのね」
ユェーの着るパーカーについた猫耳を触りながら、ルーシーが笑う。
「そうですか? ルーシーちゃんの水着もとても可愛いですよ」
レースで縁取った白いパーカーに水色に黄色のドットが入ったワンピースタイプの水着は、ルーシーにとてもよく似合っている。嬉しそうに笑う彼女に微笑んで、一際大きく打ち上がった花火を見上げた。
「色んな花火が上がってますね、とても綺麗です」
「ええ、とっても綺麗だわ」
暫し二人で空を見上げて花火を楽しんでいると、どこからともなくいい香りがして。
「なんだか美味しそうな匂いがしますね」
「本当ね、あっちからかな?」
ルーシーの指さす先を見れば、確かに人だかりが見える。
「行ってみましょうか」
ええ! という元気な返事をした彼女を連れて、ユェーがそちらへ近付くと見えてきたのは幾つも並んだピザ窯。それから、ビュッフェスタイルで置かれた数々の具材とピザ生地で。
「どうやらピザのようですね。自分のオリジナルを作れるみたいですよ、食べてみますか?」
「うん、オリジナルピザ作る!」
花火が上がる浜辺でピザ作りだなんてステキね、と笑うルーシーを腕から下ろし、早速空いているテーブルへと着いた。
「どんなのにしよう……」
「好きなのでいいんですよ、何枚でも食べられるようですし」
ゆぇパパは何があると嬉しいかな、美味しいって食べてほしいのとルーシーはうんとうーんと悩んで、真っ新なピザ生地をお皿にのせて具材のあるスペースへと向かう。ユェーもその後ろからついて、何にしようかと見回した。
ルーシーはしっかりと悩んで決めたピザを頭に描きながら、ピザ生地にトマトソースをたっぷりと塗って玉ねぎにきのこ、それから海老やイカといったシーフードを綺麗に飾っていく。
「具だくさんのシーフードピザね! あ、でも」
ピーマンは無しの方がきっときっと美味しいわ、なんて呟いて、そっとピーマンの輪切りが並ぶお皿を見ない振り。
「ルーシーちゃん?」
「ひゃっ、き、きらいって訳じゃないのよ! ……ホントよ?」
「ふふ、はい」
視線を逸らすルーシーに笑って、ユェーもオリジナルのピザを作る為にあれこれと見て回る。
ピザ生地のキャンバスに色々な種類のチーズを散らし、ブルーベリーに桃や無花果、苺に洋梨をまるでタルトのように綺麗に並べてルーシーの元へ戻った。
ルーシーも最後の仕上げだとチーズをたっぷりとのせ、ヒマワリの種をぱらりと散らす。
「ルーシちゃんもできましたか?」
「ええ! あとは焼くだけよ」
二人でピザ窯に向かって、ピザピールにのせて一分で焼き上がり!
「ふふっ、最後にとろーりとハチミツをかけて」
「わあ……! とってもキレイ!」
お花畑のようなピザの上に、琥珀色のハチミツがとろーりたっぷり!
「ルーシーちゃんのも美味しそうですね。おや、ふふっ向日葵の種ですか」
美味しいと教えたヒマワリの種が飾られたピザに、ユェーの頬が小さく緩む。
「そちらもお花畑ですね」
美味しそうな花畑ピザだとユェーが褒めると、ルーシーの可愛いお顔も同じようにふわりと緩んだ。
「はんぶんこしますか?」
「はんぶんこ、する!」
ピザカッターで綺麗に切り分けてお互いの皿にのせれば、花畑が更に広がって。
「いただきます」
「はい、いただきます」
二人で手を合わせ、まずは自分が作ったピザをひと切れ。それから互いが作ったピザを食べ、顔を見合わせた。
「ん~……! 両方すごくおいしい!」
「ん、とても美味しい」
シーフードのピザは魚介の旨味がしっかり詰まっていて、ヒマワリの種がいいアクセントになっていたし、フルーツピザは一口ごとに口に飛び込むフルーツが違うので、飽きもこないし蜂蜜との相性がばっちりだ。
「ブルーベリーや果物とハチミツの甘い香りが最高ね」
「ありがとう御座います、ルーシーちゃんのもとっても美味しいですよ」
ぺろりと平らげて、ルーシーが思わずほっぺたを押さえる。
「パパ、パパ」
「はい?」
「ルーシーのほっぺた、落ちてない?」
だって、あんまりにも美味しかったから。
「ふふっ、大丈夫ですよ。ルーシーちゃんの可愛いほっぺはそのままです」
親指の腹でそっとルーシーの唇の端に付いた蜂蜜をとって、ぺろりと舐めてユェーが笑う。
空に打ち上がった花火がまるで花畑のように咲き誇る中で、ルーシーの笑顔も弾けるように咲いていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
有州院・こりす
こりすちゃんは姫なのでパーティとあらば即参上なんよ☆
で
雀ちゃん相手に力説
ピザソースの定番はトマトでトマトってナス科やん
焼ナス焼チーズめっちゃ相性ええやん
なのに…
世界にはナスのピザが圧倒的に足りてへん!
という訳でナスソースが用意済なら大感激
無いなら作って薄手のピザ生地に塗って
縦にうす~くスライスしたナスを中心から放射線状にぴっちり敷きつめて(花火要素)
チーズでトドメ
メランザーナな夏を一発ドカンや☆
蜂蜜入りレモネードと一緒に
強火ピザ担雀ちゃんの感想も聞きたいなあ
チーズと絡んだ具&とろとろソース&パリパリ生地で飽きさせへん自信はあるけど
追いベーコンとかしちゃう予感もちょっぴり
脂吸ったナスおいしいよね
●パーティ+ピザ=ピザパ!
パーティに必要なものと言えば、たっぷりのご馳走に美味しいドリンク。
それから――。
「お姫様だと思うんよ」
ピンク色の可愛らしいワンピースドレスに身を包んだ有州院・こりす(まいごのまいごの・f24077)が、雀に向かって言い切った。
「パーティにはお姫様が……!」
「そう、そしてこりすちゃんは姫なのでパーティとあらば即参上なんよ☆」
可愛いね! という素直な賛辞にこりすがにっこり、雀もその笑顔ににっこり。
「そしてここはピザパ会場なんやけど」
「うん、最高だよねピザパ!」
もぐ、とピザを頬張った雀の前に座り、こりすが雀と視線を合わすべくキリッと前を向く。
「ピザソースの定番はトマトで、トマトってナス科やん」
ナス科ナス属、種としてトマト。長くはトマト属とされてきたけれど、おおよそ1990年代からナス属に戻っている。余談である。
「でな、焼ナス焼チーズめっちゃ相性ええやん」
「チーズは正義だからね」
そう、チーズは正義、なのに!
「世界にはナスのピザが圧倒的に足りてへん!」
「ナスの……ピザ!」
ぴしゃーん! 青天の霹靂ってなもんである。
「それは、絶対作らなきゃいけないって俺は思うね!」
「こりすちゃんもや!」
意気投合するのは死ぬほど早かった、なんなら自己紹介もすっ飛ばして二人はナスのピザを作る為に立ち上がったのだ。
「やるやん、ナスソースあるやん」
加熱したナスをすり潰してオリーブオイルと塩で味付けしたソースに、こりすが思わず賞賛の声を上げる。
「あ、使うのはトマトソースじゃないんだね」
「ナスソースでナス尽くしなんよ」
薄手のピザ生地にまんべんなく塗り、次に薄く、うす~くスライスしたナスを中心から放射線状にぴっちりと敷き詰めていく。
「あっ花火?」
「正解や! なけなしの花火要素!」
更にこの上にチーズをこれでもかとのせて、ピザピールでピザ窯に突っ込めば――。
「メランザーナな夏を一発ドカンや☆」
「こりすちゃんはナスの国のお姫様なの??」
「この夏はそれでもええかな、雀ちゃんがピザの王子様みたいなもんや」
ピザの王子様か~いい響き~~なんて言ってる間にメランザーナピザの焼き上がりである。
「あっこれは勝ち確の予感だよ」
「更にこの蜂蜜入りレモネードもお付けして、できあがりなんよ☆」
これはテンションが上がる、間違いない。
「どうどう? 強火ピザ担雀ちゃんの感想、こりすちゃん聞きたいなあ」
「ナスの無限の可能性を見た、ヤバい……こりすちゃん天才じゃん……」
チーズと絡んだ具&とろとろのナスソース&パリパリ生地、飽きない自信しかない。
「ここに追いベーコンとかしちゃうと?」
「罪の味~~~!!」
「脂吸ったナスおいしいよね」
新しいピザの世界を開いた雀がにっこり、メランザーナな夏を一発ドカン☆ できたこりすもにっこり。
二人のハッピーピザパナイトは、まだまだ続くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
スキアファール・イリャルギ
【モノクロブラザーズ】◎
黒地に火花のサーフパンツ、赤いラッシュガード
ふふ、では私は末弟ですね
トヲル兄さん、雲珠兄さん、宜しくです
わぁいピザパだー
まずは海で競争です?
では手足のリーチを活かした泳ぎで(しゅばば)
雨野さん頑張れー
おぉ~トーさんはイルカにも変身――え、私も?
私は隅っこに……雨野さんが主役……
わ、わかりました、落ちないようにお守りします!
マルゲリータにフォルマッジ、アンチョビオリーブ、シラス、明太マヨ――
ピザは組み合わせが膨大で飽きませんねぇ
あっ、すみません雨野さんの適量を考えずに……!
これだけは食べたいって物があれば言ってくださいね
残りはトーさんと一緒に食べますから(※痩せの大食い)
茜崎・トヲル
【モノクロブラザーズ】◎ 白に黒赤市松ラインの水着と薄パーカー
兄ちゃんとスーさんと来ーました!ふふふ、兄ちゃんは兄ちゃんで、スーさんは俺の弟だからブラザーズです!
とゆーわけで!ピザパだー!
の前に!夜だけど明るい海に入ってハラヘリしましょー!みんなであそこのブイまで競争しよ!
スーさんをバタフライで追うよ!兄ちゃんがんば!
帰りはおれがイルカに変身して乗せたげる!ふたりともね!どう兄ちゃん、本物でしょ?
さーピザだ!全種類制覇だー!!
てりやき!えびマヨ!クワトロ!肉肉!ベジ!以下略!ぜんぶLサイズ!
あれ兄ちゃん腹一杯?じゃあスイーツピザはSサイズいっこにしとくね!
おれとスーさんはまだまだこれからだー!
雨野・雲珠
【モノクロブラザーズ】◎
※今年の水着(箱は下ろしてます)
つまり…俺がお兄ちゃんです!
あっ俺、実は泳いだことなくて…
先日頭からいきましたけど、落ちただけで。夜でしたし。
というわけで浮き輪バタ足で追いかけます。
お二人とも泳ぎがお上手…!
せっせと追いかけます。これはこれでとても楽しい
わぁ…本当にトヲルくん?
そう仰らずいっしょに乗せてもらいましょう、
俺の背中を守ってくださいスキアファールさま!
えっわっ、すごっ…イルカって速っ…
あっ、すべ…つややかボディがすべる!
美味しいけど食べきれないかもとハラハラしてたら
お二人とも気持ちいいくらい召し上がる…!
ふふ、おいしいです。
今日はお二人の意外な一面ばっかり!
●お腹を空かせばピザが倍入る理論
絶え間なく花火が打ち上がるビーチ、夜の海も花火に煌々と照らされてどこか神秘的。
そんなカクリヨのビーチにやってきたのは、この夏お気に入りの水着に身を包んだ茜崎・トヲル(Life_goes_on・f18631)とスキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)、そして雨野・雲珠(慚愧・f22865)の三人であった。
「兄ちゃんとスーさんと、海だー!」
黒と赤の市松模様がラインで入った白いサーフパンツに薄手のパーカーを羽織ったトヲルが、楽しそうに海に向かって叫んだ。
「はい、海です。私はトーさんの弟なので、末弟ですね」
にこやかに微笑むのは黒地のサーフパンツの裾に火花を散らしたスキアファールで、赤いラッシュガードの裾が風に揺れている。
「つまり……俺がお兄ちゃんです!」
黒の腹掛けに深縹色のサーフパンツ、股引きのようなスパッツ姿で雲珠が目を輝かせて二人を見た。
「ふふふ、兄ちゃんは兄ちゃんで、スーさんは俺の弟だからブラザーズです!」
「トヲル兄さん、雲珠兄さん、宜しくです」
今日はモノクロフレンズならぬモノクロブラザーズ結成日ですね! と雲珠が言えば、トヲルとスキアファールも飛び切りの笑顔を見せた。
その笑顔を見た雲珠は一番年下だけど、一番お兄ちゃんなのでいつもより気合増し増し。弟二人は俺が守りますという気概で満ち溢れていた。
「とゆーわけで! ピザパだー!」
「わぁい、ピザパだー」
おかしいな、年上二人なのに幼女に見えるぞ。きっとこれも夏の浜辺マジックって奴に違いない。
「の前に! 夜だけど明るい海に入ってハラヘリしましょー! みんなであそこのブイまで競争しよ!」
「まずは海で競争です? ご飯はお腹を空かせた方が美味しくなりますからね」
トヲルの言葉にスキアファールが頷く。
「あっ俺、実は泳いだことなくて……」
先日頭からいきましたけど、落ちただけでと雲珠が言う。
「なので俺は、浮き輪でお二人を追います!」
しゅぱ! と雲珠が見せたのはちょっと可愛らしい猫ちゃん浮き輪。多分どっかで見たことのある、薄い水色で、尻尾が縞々の。
「お借りしてきました!」
準備はばっちりです、と雲珠が真っ先にスタート地点に立った。
「では、私は手足のリーチを活かした泳ぎをお見せします」
「おれはバタフライで!」
「わあ、勉強になります……!」
ゴールは一番手前のブイ。三人並んで、花火の音をスタートの合図にして、よーいどん!
「わ、わ、二人ともお早い……!」
既に勝負からは一歩引いた雲珠が浮き輪に掴まってバタ足をしながら、前を行く二人を見る。
スキアファールは宣言通りに長い手足を自在に動かし、クロールで波を掻き分けていったし、トヲルはしなやかな動きのバタフライでその後をぴったりと付いていく。
「スキアファールさまは綺麗なフォームですし、トヲルくんは豪快ながらも勢いがあって」
俺の弟二人はなんてかっこいいのでしょう! 一番後ろをちゃぷちゃぷ追い掛けながら、雲珠はほくほく笑顔だ。
とっくにブイに辿り着いている二人から、雲珠に声援が飛ぶ。
「兄ちゃんがんば!」
「雨野さん頑張れー」
誰かが待ってくれているゴールは良いものですね、とほっこりして枝に桜をひとつ咲かせた雲珠も、ちゃぱちゃぱとゴールに到着!
「やりました!」
「兄ちゃんえらい! 帰りはおれがイルカに変身して乗せたげる!」
みてみて! とあっという間にトヲルがイルカに変身し、尾鰭で海面をぱしゃんと叩いた。
「どう兄ちゃん、本物でしょ?」
「わぁ……本当にトヲルくん?」
真っ白なイルカに雲珠が目を瞬かせ、そうだよ! と言うイルカの瞳を覗き込む。
「あ、トヲルくんですね」
「おぉ~トーさんはイルカにも変身できるんですね」
「さ、乗って乗って、二人ともね!」
「え、私も?」
てっきり、まだ泳ぐことに慣れていない雲珠だけ乗せていくと思っていたスキアファールが目を瞬かせる。
「そうだよ! 兄ちゃんも弟も、おれが乗せてくんだよ!」
「で、では、私は隅っこに……」
そっと掴まるくらいで丁度いいので、とスキアファールが雲珠をイルカとなったトヲルの背に乗せた。
「わ、ありがとうございます! スキアファールさまもそう仰らず、いっしょに乗せてもらいましょう」
「いえそんな、雨野さんが主役ですから」
主役、という言葉にきょとんとしてから、雲珠がそれならと笑う。
「どうか、俺が落っこちないように背中を守ってくださいスキアファールさま!」
「わ、わかりました、落ちないようにお守りします!」
それならば、とスキアファールが雲珠の後ろに乗り、準備はばっちり。
「いっくぞー!」
二人が背に乗ったのを確認したトヲルが、華麗な泳ぎで海を滑るように移動を開始した。
「えっわっ、すごっ、イルカって速……っ! あっ、すべ……つややかボディがすべる!」
後ろを守ってもらっていたので事なきを得たけれど、ひとりなら完全に後ろにすっ飛んでいたなと雲珠が目を真ん丸にしている間にイルカは波打ち際に到着していた。
「は、速かったです……!」
「ウォータースポーツのようでしたね」
「ふふふ、楽しかったねー! さー、次はピザだよ!」
全種類制覇だー! といつもの姿に戻ったトヲルがピザパ会場へと駆けていくのを、顔を見合わせた二人が追い掛けた。
さて、こちらピザパ会場。
並ぶピザ窯、これでもかとある具材の数々、魅惑のピザタイムの始まりです!
「わー! てりやき! えびマヨ! クワトロ! 肉肉! ベジ!」
自分トッピングで何ピザを作るか、トヲルの目がキラキラと輝いている。
「ぜんぶLサイズで作るー!」
「あ、ご用意されてるピザ生地のサイズ、ちょっと小さめですね……」
えっ? って顔でトヲルがスキアファールを見た。
「あっトヲルくん、こう……ピザ生地をちょっと重ねて繋げれば……ほら!」
雲珠が大きめサイズのピザ生地を作って見せれば、トヲルの曇った顔を一気にお日様が照らし出す。
「さすが兄ちゃん……!」
「雨野さんはお料理ができる方なんですね」
いやそんな、家庭料理くらいで……なんて雲珠が謙遜しつつも、お腹を空かせた彼らの為にせっせと小さいサイズの生地を大きな生地へと作り変えていく。
「私はマルゲリータにフォルマッジ、アンチョビオリーブ、シラス、明太マヨ……ピザは組み合わせが膨大で飽きませんねぇ」
大きな生地の上に具材を盛り盛りしながら、トヲルとスキアファールがせっせとピザ窯で焼いて。三人が座っているテーブルは焼き立てピザでぎゅうぎゅうになっていた。
「食べよー! 食べたらまた作ろー!」
「ええ、いただきましょう」
「わ、すごい……俺、ピザパも初めてです……!」
どれから食べよう、なんて悩んでいる隙にすごい勢いでピザがなくなっていく。
あっこれは兄弟が多いおうちでは毎晩見られるという争奪戦……! 負けじと雲珠もピザに手を伸ばし、二人が作ってくれたピザを食べた。
「ふふ、美味しいです!」
「美味しいねー!」
「はい、とっても」
最初は食べきれないのではないかと思われたピザもあっという間になくなって、お代わりを作るほど。
「先程と同じ量を……お食べに……?」
「あれ兄ちゃん腹一杯? じゃあスイーツピザはSサイズいっこにしとくね!」
「あっ、すみません雨野さんの適量を考えずに……! これだけは食べたいって物があれば言ってくださいね」
残りはトーさんと一緒に食べますから、とスキアファールが照れたように笑う。なんと言っても彼は痩せの大食いなのだ。
「うんうん、おれとスーさんはまだまだこれからだからね!」
「健啖家でいらっしゃる……!」
ではそんなお二人の為に俺も一枚オリジナルのピザを作りましょう、と桜は張り切って和風のピザを作るのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
柊・はとり
◎無間f24410と
今年の水着
ピザだ…ピザがある
集団幻覚?
いやマジのピザパだこれ
食いたい物多すぎ…
薄めの生地にトマトソースを塗り
半分は唐揚げとピリ辛チョリソー
もう半分は魚介とモッツァレラのシーフード
全体にとろけるチーズと胡椒をがっつり
無間どうした?固まってるが
ピザ食わん人類いんの(衝撃
もっと食えよ
アポカリプスヘル食う物ないぞ
え野菜入れんの?偉いな
彩りとか知らん肉だよ肉
スイーツピザ作んの意外
甘いの好きなのか?俺はあまり…
彼の赤い眼を見て
ああ、と頷き
亡き相棒の少女を偲ぶ
俺もたまには焼こうかな…
飲み物は勿論コーラ
ほら乾杯!
久々だよなこういう感じ
ピザ旨え…ソースついてるぞ
女子の食い物はミステリーだわ…
無間・わだち
◎はとり(f25213)さん
パーカー+青白の膚は非露出の水着希望
窯が、こんなに沢山(ぱちり
本当にこれで焼けるんだな…
好きなだけ食べていいと言われると
どうしたらいいか少し迷う
…あ、いや
ビュッフェ形式は、慣れてなくて
普段、ピザ自体そんなに食べないし
一枚は肉類の照り焼き系
その後はマルゲリータ風や野菜中心で
…ピザって唐揚げもありなのか
知らなかった
にしても野菜、少ないですね(じ
まぁ…食べないと損、ですよね
マシュマロとカスタード、蜂蜜をかけたデザートピザも
甘い物もわりと食べますよ
あの子も、食べたがるかと思って
飲み物はウーロン茶
乾杯の音が涼やかにひかる
…いい夏休み、だと思った
(指についたチーズやソースぺろ
●ピザは現実
打ち上がる花火を眺めながら砂浜を歩いていた、確かにそうだったはずだと透明な素材を上手く組み合わせた白いサーフパンツと、同じように透明素材を使った白いサーフジャケットを着た柊・はとり(死に損ないのニケ・f25213)は眼鏡を押し上げ目を擦る。
「ばい菌入りますよ」
はとりに向かってサンバイザーを傾け、白い肌を上手く隠すようなアシンメトリーのレギンスに黒のサーフパンツ、ラッシュガードを着込んだ無間・わだち(泥犂・f24410)がそう窘めると、もしかしたら自分だけが見ている幻覚なのでは? と、はとりが眼鏡の位置を戻して目を擦る原因になった方をもう一度見遣った。
「いや、やっぱりピザだ……ピザがある」
「ピザ……本当だ、窯が、こんなに沢山」
集団幻覚か?? カクリヨだしその可能性も捨てきれないな、そう考えながらはとりがわだちを連れてもう少し近付いてみる。
「いやマジのピザパだこれ」
「ピザパ」
打ち上がる花火をバックに、並べられた机で思う存分ピザを楽しんでいる人々。妖怪も人間も関係なく、ただピザを楽しんでいた。
「無間」
「はい」
「食べるぞ」
「はい、えっ」
だってピザパだぞ、食べ放題だぞこれ、とはとりが真顔でわだちを見つめる。
「食べ放題……食べ放題?」
アポカリプスヘルではとんと聞かない単語すぎて、わだちが聞き返す。
「好きなだけ食べていいってことだ」
「好きなだけ」
そう言われると、どうしたらいいか少し迷ってしまうけれど。
「食いたい物多すぎ……」
真剣な顔で何を食べようか考えているはとりを見たら、一緒に食べればいいのかなと思えてきて、わだちが小さく頷いた。
テーブルを一つ確保して、早速はとりがピザ生地に手を伸ばす。
「一枚がちょっと小さめで、色々食べられるようになってるのか」
少しだけ考えると、迷わぬ動きでトマトソースを塗って、半分は唐揚げとピリ辛のチョリソー、半分はイカやエビ等の魚介とモッツアレラをのせ、全体にとろけるチーズと胡椒を思っている三倍は掛ける。
「これは美味い、間違いない」
まだ焼いていないけど、絶対美味しいとはとりがピザピールにオリジナルピザをのせた。
「無間、どうした? 固まってるが」
「……あ、いやビュッフェ形式は、慣れてなくて。普段、ピザ自体そんなに食べないし」
それに、はとりがピザを作り上げていくのが面白くて眺めていたから。
「ピザ食わん人類いんの」
嘘だろ、みたいな顔をしてはとりがわだちを見遣り、ピザ窯にピザを突っ込んだ。
「無間、とりあえず一枚何か作って焼いてみろ」
「そうだね、作ってみるよ」
やり方は見てなんとなくわかったし、何のせても美味しいみたいだし、とわだちがピザ生地をキャンバスに見立るようにして照り焼きソースを塗り、チキンや玉ねぎをのせてチーズを散らしてピザ窯に入れる。はとりのピザは既に焼き上がっていて、テーブルで待ってくれているのが見えた。
「すいません、おまたせして」
「いいよ、それより食おう」
いただきます、と言って二人でピザに齧り付く。
「うっま」
「美味しいです」
「もっと食えよ、アポカリプスヘル食う物ないぞ」
次は何作ろうかと考えながら、はとりが促す。
「はい、次は野菜中心で作ろうかと」
「え、野菜入れんの? 偉いな」
フライドポテトは野菜だと思って食べるタイプの男がしみじみと言う。
「ピザって唐揚げもありなのか……知らなかった」
はとりの作ったピザを見て、わだちが新しい発想だなと思う。
「にしても野菜、少ないですね」
「彩りとか知らん、肉だよ肉」
こちとら育ち盛りの男子高校生やぞ、肉を食わせろを体現した様なピザの最後の一口を押し込んで、はとりが次のピザを作るべく立ち上がった。
「次焼くぞ、次」
「まぁ……食べないと損、ですよね」
はとりには負けるかもしれないがこちらだって食べ盛り、小さめのピザ一枚で満足するわけがない。何枚か作って、次で締めだというところで、わだちは今までとは少し違うピザを作り始めた。
カスタードソースを塗って、マシュマロにバナナを飾って焼いて。最後に蜂蜜を掛ければデザートピザの出来上がりだ。
「スイーツピザ作んの意外、甘いの好きなのか?」
「甘い物もわりと食べますよ」
「俺はあまり……」
「あの子も、食べたがるかと思って」
あの子、そう言われてはとりがピザからわだちに視線を向ける。右の赤い眼を見て、ああ、と頷く。そうして、少しの間打ち上がる花火に亡き相棒の少女を偲んで。
「俺もたまには焼こうかな……」
「食べきれるんですか?」
「ないかな……」
残すの勿体ないんで、一切れどうぞと渡されたデザートピザを前にして、はとりはコーラで、わだちはウーロン茶で乾杯する。
「ほら、乾杯!」
「はい」
グラスがカロン、と涼やかな音を立て、二人が飲み物に口を付けてピザを食べる。それから、はとりが女子の食い物はミステリーだわ……、としみじみ呟いた。
口直しではないけれど、はとりが作ったホワイトソース系のピザを摘まみつつ、花火を眺めて。
「ピザ旨え……ソースついてるぞ」
はとりの指摘に、唇の端に付いたソースを指で拭う。
ピザは美味しいし、花火は綺麗だし。海は広いし、ああ。
いい夏休み、なんて思いながらわだちが指のソースをぺろりと舐めた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シルヴィア・ジェノス
星空!花火!海!そしてピザ!しかも自分で作れるの!?きゃー最高!テンション上がるわ!【料理】は得意だし【大食い】だからいーっぱい食べちゃう!あ、勿論綺麗にね?
まずは王道のマルゲリータピザを作って、それからホワイトソースのシーフードピザ!ゴルゴンゾーラをのせたピザには蜂蜜をかけてっと。唐揚げとコーン、チーズに照り焼きソースにマヨネーズ、海苔で照り焼きチキンピザ!ハラペーニョピクルスとチーズ、玉葱、アンチョビをのせたスパイシーなピザ!チョコソースとマシュマロのピザ!その他諸々!
ん~美味しい♪と只管焼いては食べるを繰り返すわ。花火は時々視界に入るような気がする!
飲み物は折角だしレモンサワーを頂くわね
●お腹いっぱいのピザ!
輝く星空、空高く打ち上がる百花繚乱な花火、その煌めきを受けてキラキラ輝く海、そして――。
「ピザよ!」
白のビキニに紅赤の薄紗を纏ったシルヴィア・ジェノス(月の雫・f00384)が、藍色の瞳を星よりも花火よりも海よりも輝かせて言った。
「しかも自分で作れるの!? きゃー、最高!」
黙っていれば物静かで儚げな美女なのだけれど、自分が食べることも誰かに食べさせることも大好きな彼女の頭の中はピザでいっぱい!
「テンション上がるわ!!」
お料理は昔からやっていて大の得意だし、食べるのだってとっても得意なんだもの!
「いーっぱい作って、いーっぱい食べちゃう! あ、勿論綺麗にね?」
作るのだって食べるのだって、きちんと命に対しての感謝をこめて。
打ち上げ花火が絶え間なく上がる夜空を背にし、シルヴィアが早速ピザ作りを開始する。
「生地はもう用意してくれてあるのね、あとは具をのせて焼くだけなんてとっても親切ね!」
まずは王道のマルゲリータピザ! と、トマトソースをたっぷり塗ってモッツァレラチーズをのせて、バジルを散らしてピザ窯へ。やはり焼き立てを食べるのが一番だと一口!
「ん~! 美味しい!」
トマトソースもきっと誰かが丁寧に作ってくれたものね、とシルヴィアが笑みを浮かべて完食し、次のピザ作りに意欲をみせた。
「次はホワイトソースのシーフードピザね!」
彩りも美しく、海老とイカ、ブロッコリーなんかものせて。
「それからゴルゴンゾーラをのせたピザには蜂蜜をかけて……っと」
チーズに蜂蜜は甘じょっぱくてとっても合うのよ、と鼻歌交じり。
「唐揚げとコーン、チーズに照り焼きソースにマヨネーズ、最後に刻んだ海苔を散らして照り焼きチキンピザ!」
具材が一か所に偏らないように、満遍なく! 秒で胃袋に消えるとしても、見た目だって大事!
作っては焼いて食べてを繰り返し、それでもまだまだ満足なんてできないの!
「ハラペーニョピクルスとチーズ、玉葱、アンチョビをのせたとびっきり夏らしいスパイシーなピザ! チョコソースとマシュマロのスイーツピザ!」
それからそれから、ネギとしらすの和風醤油ソースピザに明太子マヨの和風ピザ、カルボナーラ風のピザも素敵!
「どれもとーっても美味しい♪」
そんな美味しいピザのお供に、レモンサワーもいただいて。
視界に時折映る花火もピザのついでに楽しんで。
シルヴィア・ジェノス、ただいま美味しい夏を満喫中!
大成功
🔵🔵🔵
リル・ルリ
🐟櫻沫
ピッッツァだぁ!
僕、ピッッツァ好き
ヨルも好きだって!
どんな味がいいかな
しふど、いいね
イカに海老も美味しいんだ
手際の良い櫻を流石だなぁと見つめる
僕も具を並べる!
そのくらいなら僕だってできるんだから
あ!ヨル!つまみ食いした!
釜で焼き上げたピッッツァはちぃずがトロリとしてとっても美味しいんだ
何枚でも食べられそうだよ!
櫻が喜んでるのが嬉しくて
また一枚頬張る
でざと、もピッッツァなの?
チョコとましまろ!
そうだ!櫻の桜を頂戴
角の桜を摘んで、ピッッツァへ
ふふー、愛桜のピッッツァだよ
甘い甘い愛の味がするよ
櫻の桜は甘いんだから
……ふふー。あーんて食べさせて
今日は僕の櫻だもん
甘え放題ってことさ!
誘名・櫻宵
🌸櫻沫
夏の夜にピザ、こういうのもいいわね
はしゃぐリルは可愛らしい
ほっこりしながら作るピザを選ぶわ
リルは何味にする?
ヨルも大好きな、シーフードがいいかしらね
お手伝いをしてくれるの?
ふふ、じゃあいいこのリルに手伝ってもらいましょ
均等に具を並べて頂戴な
釜で焼いて、出来上がり
手作りピザはどうかしら?
私も幾らでも食べれるわ
デザートはチョコレートとマシュマロのピザよ!
満面の笑みを浮かべる人魚がかぁいいわ!
たんとお食べ
あなたの笑顔は、とっても甘い
え?私の桜を?
愛桜のピザ、なんて……くすぐったい心地だわ
こんなに美味しいのは二人で作ったからね
ええ、かぁいいあなたに
はい、あーん!
うふふ…何時だってそうでしょう?
●ピザは甘い愛の味
蕩ける様に甘い夜、花火はムードを盛り上げるかのように絶え間なく上がっているし、カクリヨのビーチは今、最高潮に輝いていた。
まあそれはそれとして、そんなビーチの一画に出来上がっていたのはピザパ会場で、色気より食い気な人々が集まっていたりするのはご愛敬。
「ピッッツァだぁ!」
色気はあれど、ピザの前には食欲が勝ったリル・ルリ(『櫻沫の匣舟』・f10762)が黒い薄紗を翻し、キラッキラの瞳で誘名・櫻宵(爛漫咲櫻・f02768)を見遣る。
「リルはピザが好きなのね」
「うん! 僕、ピッッツァ好き! ヨルも好きだって!」
夏の夜にピザ、花火を眺めながらっていうのもいいわねと、櫻宵がリルに微笑む。
「ふふ、自分で作れるピザらしいわよ」
「自分で……ピッッツァを……!」
料理は食べる専門だけれど、きっと櫻宵の手伝いくらいはできるはず! なんてったって、今年の冬には海老を調理したんだもの!
ヨルと共にはしゃぐリルを眺め、私の妻は今日もかぁいいわねと櫻宵もにっこり。
早速テーブルに着くと、既に出来上がっている生地を前に二人で何のピザにしようかと相談だ。
「リルは何味にする?」
「どんな味がいいかな」
たくさん種類があり過ぎて、どれにしたらいいのか迷ってしまうとリルが視線をあっちこっちに彷徨わせる。
「そうね、それならヨルも大好きな、シーフードがいいかしらね」
「しふど、いいね!」
それに、一枚がそんなに大きくはないから何枚かは食べられるはず。
まずはシーフードピザを作りましょうと、櫻宵が率先してピザにトマトソースを塗りつける。可愛い水着姿でも櫻宵の手際は流石だなぁ、なんてリルがじーっと櫻宵を見つめて笑う。
「この上に具を並べていくのよ」
「櫻、僕も具を並べる!」
「お手伝いをしてくれるの?」
お皿に盛った魚介類を手に、櫻宵が小さく首を傾げて問う。
「そのくらいなら僕だってできるんだから」
「ふふ、じゃあいいこのリルに手伝ってもらいましょ」
任せて! と胸を叩いたリルにお皿を渡し、トマトソースを塗った生地の上に均等に並べるのだと櫻宵がお願いする。愛しい櫻宵の為、少しはできるところを見せるんだ! と、リルが張り切って具材を並べていく。
センス良くイカに海老、スモークサーモンをのせ、彩りにパプリカやブロッコリーを飾れば見栄えのいいシーフードピザの出来上がりだ。
「あ! ヨル! つまみ食いした!」
ピザの上から一つ消えたイカはとっくにヨルのお口の中で、リルがもう! と怒りながらもイカをのせ直して、美味しそうに食べるヨルをみて小さく噴き出した。
「ヨルは生でも食べられるものね。まあ、リルったら上手よ! チーズをのせて、早速窯で焼いてしまいましょ!」
リルが飾ったピザの上にチーズを散らし、櫻宵がピザピールにのせて窯へと入れる。一分もすれば美味しいピザが出来上がって、ピザカッターで切り分ければ二人と一匹のお口へはすぐだ。
「さ、手作りピザはどうかしら?」
「すごいすごい、釜で焼き上げたピッッツァはちぃずがトロリとしてとっても美味しい!」
「焼き立てはとっても美味しいわね」
ヨルも冷ましてもらったピザを食べ、ご機嫌な様子。
「僕、これなら何枚でも食べられそうだよ!」
「ふふ、私も幾らでも食べれるわ」
リルが具をのせてくれたピザだもの、と櫻宵が笑う。その笑顔が嬉しくって、リルは最後の一口を食べて次のピザを作ろう! と、櫻宵を誘った。
薄い生地の美味しいピザは口当たりも軽く、リルと櫻宵であれこれと作っては二人と一匹のお腹に消えていく。
「ふう、そろそろ最後の一枚にしましょうか」
「そうだね、最後はどんなピッッツァにしようか!」
最後だから、特別豪華なピザ? それとも、まだ作っていないピザ? なんてはしゃぐリルに桜宵はとっておきの一枚を提案する。
「最後の一枚ってことはデザートでしょう?」
「でざと、もピッッツァなの?」
きょとんとしたリルに、櫻宵が頷く。
「そうよ、チョコレートとマシュマロのピザよ!」
「チョコとましまろ!」
甘いピザなんて初めてだけど、櫻が言うなら間違いないとリルは期待に満ちた顔。
その期待に応える為に、櫻宵はピザ生地に薄くカスタードクリームを塗る。そしてリルがバナナとイチゴ、それからマシュマロを並べて最後にチョコレートソースをたっぷりとかけると、櫻宵がピザ窯へと入れた。
「さ、召し上がれ!」
ふっくらとろけたマシュマロに、チョコレートソースがたっぷりの甘いピザ!
「うわぁ……!」
満面の笑みを浮かべた人魚が可愛らしくって、櫻宵が私の人魚がかぁいいわ! とご満悦。
「たんとお食べ」
私の分も食べていいのよ、と微笑んで櫻宵が切り分ける。
「そうだ! 櫻の桜を頂戴」
「私の?」
いいけれど、と返事を貰うとリルが櫻宵の角の桜を摘んで、ひらりはらりとピザに飾った。
「ふふー、愛桜のピッッツァだよ」
チョコとマシュマロのピザの上、桜の花が可憐に咲いて。
「愛桜のピザ、なんて……くすぐったい心地だわ」
照れる櫻も可愛いなぁ、なんて思いながらリルが一口。
「甘い甘い愛の味がするよ」
櫻の桜は甘いから、甘いピザにぴったりだと蕩けるような笑顔をリルが浮かべる。
「ふふ、こんなに美味しいのは二人で作ったからね」
甘く蕩ける愛のピザは、とってもとっても美味しくて。
「……ふふー。あーんて食べさせて」
「ええ、かぁいいあなたに。はい、あーん!」
今度はリルから櫻宵へ、あーん!
「今日は僕の櫻だもん」
「うふふ……何時だってそうでしょう?」
櫻宵がとろりと微笑めば、リルも愛しさを視線に込めて内緒話のように囁いた。
櫻が僕に、僕が櫻に甘え放題ってことさ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
萌庭・優樹
ライラックさん(f01246)と
☆
ステキ探し譚に夏の1ページ!
よりどりみどりで強敵な題目も望むところですよ
マサキ隊員は、ライラック隊長と一緒なら
負ける気がしないのです!
ぐう、とお腹鳴るのも気にせず意気込んで
定番こそ究極、トマトソース確保!(がしっ)
そして上から夏野菜をこれでもかと!(どさどさ)
瑞々しい食材がたっぷりなら
質も量も完璧です…たぶん!
いよいよ来た味見の時間には
勢いよくピザにかぶりつき
ふおっうま、うまい…溢れる!野菜が!
ライラックさんのチーズ盛りもおいしそう
隊長は食のセンスも流石です
あ、一切れ交換しませんか?
チーズ食べたいっ
別腹上等と拳掲げ
甘いピザだって心ゆくまで堪能
ピザパ、万歳です!
ライラック・エアルオウルズ
優樹さん(f00028)と
全てを味わい尽くしたくも
腹は無尽蔵ではないからねえ
そんなわけで、優樹隊員
此度の素敵探しの題目は
最高のピザ、だけども
問題なく探せそうかい?
何て、きりり問うてみせて
隊長も具材を求めにゆこう
最高を求めるなら
チーズ増し増し一択だろう
カマンベールに海鮮乗せて
ゴルゴンゾーラは蜂蜜掛けて
溢れんばかりに唯々盛りたい
待望な味見会は意気揚々
先ずはチーズ――あ、美味っ
頬も蕩けるばかりだが、然し
更に美味しそうに食べる貴方に
交換は是非!と秒で頷く次第で
野菜増し増しも良いものだなあ
矢張り貴方は才があるようす
素敵探しな栄光の勲章は
今はスイーツピザと代えて
甘味は別腹、だから
僕たちのピザパはこれからさ
●最高のピザを求めて!
夏の夜、カクリヨのビーチ。絶え間なく打ち上がる大輪の花火。目の前に広がる海は星空と繋がっているかのよう。
ステキ探し譚に刻む夏の1ページに相応しい何かがあるはずだと、夏の花をふんだんに飾った麦わら帽子を被り、白のチュニックビキニを着た萌庭・優樹(はるごころ・f00028)が両手を万歳するかのように上げて、ライラック・エアルオウルズ(机上の友人・f01246)の名を呼んだ。
「ライラック隊長!」
「はい、優樹隊員」
今日の二人はステキ探しの隊長と隊員なので、呼び方だってそれっぽく。茶目っ気たっぷりに笑うライラックは、夜の海のような水着をひらりと翻して優樹に向かって振り返った。
「あちらから美味しそうな匂いが!」
「それは大変興味深いね、行ってみよう」
ステキ探し隊が進んだ先には、幾つも並ぶピザ窯が! オリジナルピザを作り放題な会場、色々略してピザパに辿り着いた二人が見たものは美味しそうにピザを食べる人々の笑顔だったのです!
「わー、とっても美味しそうです!」
「食べ切れないほどの宝の山ですねえ」
きっとここが僕らの辿り着いたステキ探しの舞台だね、と二人テーブルに着く。
「ここから見るだけでも相当な具材の数だなあ」
「生地は少し小さめで、たくさん食べられるようにって配慮みたいです」
「全てを味わい尽くしたくも、腹は無尽蔵ではないからねえ」
と、なれば。こほんと小さく咳払いをし、ライラックが向かい側に座る優樹を真っ直ぐに見る。
「そんなわけで、優樹隊員。此度の素敵探しの題目は最高のピザ、だけども……問題なく探せそうかい?」
「よりどりみどりで強敵な題目も望むところですよ! マサキ隊員は、ライラック隊長と一緒なら負ける気がしないのです!」
キリリと問うたライラックに優樹が胸を張って、ついでにお腹をぐうと鳴らして答えた。
「えへへ、隊員は最高のピザを求めて行ってきます!」
優樹が勢い良く立ち上がると、ライラックも共に立ち上がる。
「隊長も具材を求めに、共にゆこう」
探検に出発! とばかりに二人それぞれ最高なピザを作る為にソースや具材を見て回る。
「おれはやはり定番こそ究極だと思うのです」
お皿にのせたピザ生地にトマトソースをたっぷり塗って、優樹がライラックにどうだと微笑む。
「ふむ、それも一理あるね。しかし最高を求めるなら――チーズ増し増し一択だろう」
ライラックがおもむろにモッツァレラチーズを生地の上にどっさりと散らし、どうだい? と優樹に見せた。
「むむむ……負けないです!」
ならばこちらは上から夏野菜をこれでもか! とばかりにのせていく。ナスにズッキーニ、オクラにカボチャをのせてコーンの粒をぱらぱらり、その上にはやっぱりチーズ!
「瑞々しい食材がたっぷりなら、質も量も完璧です……たぶん!」
「優樹隊員、やるね」
けれど隊長としてライラックも負けてはいない、カマンベールに海鮮をのせ、ゴルゴンゾーラには蜂蜜を。溢れんばかりに、唯々チーズを盛りに盛りたい。カロリーとは時に暴力であるが、カロリーが高いものは大抵美味いのだ。
二人揃ってピザピールにピザをのせ、ピザ窯に突っ込んで約一分。出来上がったピザをお皿にのせて、さっきのテーブルに戻ってお披露目タイム!
「チーズ盛りもおいしそう……! チーズが金色に光って見えます、ライラック隊長!」
「優樹隊員のピザも彩りが美しいね」
見た目は二人とも互角、なれば味! と、ピザカッターで切り分けてまずは自分が作ったピザを一口。
「ふおっうま、うまい……溢れる! 野菜が!」
勢いよく齧り付いた優樹のピザから、お皿に向けて野菜がぽろり。でも切り分けたピザの上に零れたからセーフなのです。
「あ、美味っ」
熱さもあるけれど、チーズは蕩けていてこそ! この美味しさは頬も蕩けるばかりの美味しさだとライラックも上機嫌。でも、目の前で殊更美味しそうに食べる優樹を見れば、彼女の作ったピザも気になるというもの。そしてそれは、優樹も同じだったようで。
「あ、一切れ交換しませんか? チーズ食べたいっ」
「是非! 僕も隊員の彩り夏野菜ピザが気になって」
秒で頷いたライラックが、切り分けたピザを交換だと優樹の皿にのせ、一切れこちらへといただく。
交換したピザを互いに食べて、んん~~と零れるのは幸せの声。
「野菜増し増しも良いものだなあ。矢張り貴方は才がある」
「チーズ盛りも美味しいです! ちょっとずつ味が違って、隊長は食のセンスも流石です」
もう少し交換しましょうと、結局半分は交換っこしてピザをぺろりと食べ切った。
これはどちらが勝ちとは決められぬと、他にもいろいろなピザを作っては半分こして素敵探しもそろそろ終盤。
「では、素敵探しな栄光の勲章は……スイーツピザとして半分こしようか。甘味は別腹、だからね」
「別腹上等です!」
わー! と拳を掲げて今度は二人でスイーツピザ作り。ハーフ&ハーフにすれば、お互い好きな物をのせられるとスペシャルスイーツピザの出来上がり。
「甘いピザも美味しいです」
「これなら、まだまだ入ってしまいそうだね」
ライラックの言葉に、優樹もこくりと頷いて。
「僕たちのピザパはこれからさ」
「ピザパ、万歳です!」
ステキ探し譚に刻む夏の1ページは、ピザパに決定!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
鈴丸・ちょこ
【盛3】◎
ほう、これが『肉だ、魚だ、ピザパーティだ』って奴か
良い匂いが立ち込めてやがるな
(鼻をくんくん、目を爛々とさせた肉食獣――もといぺんぎん猫)
よし、なら手始めに海鮮尽くし(大盛)、おかわりに肉たっぷり(特盛)、締めに果実祭(山盛)で行くぞ――準備は良いな?
(と言いつつ、自分はちゃっかりお皿前で可愛くちょこんとお座りスタンバイして!)
――何だ?
猫舌は兎も角、髭がちりちりくるくるになったら敵わねぇからな
俺は此処でこうして嗅覚と野生の勘に集中して、美味い焼き加減になった瞬間を見極めてやるよ
(とか何とかで、本当にばっちり焼き上がり――どや顔でもぐもぐと!)
ふ
花火もピザも絢爛で、文句無しに最高だな
呉羽・伊織
【盛3】◎
(嗚呼
夏だ海だ水着美人だー!
…な、夢の一時は何処?
なんて花火に遠い目向け現実逃避し)
…どーして今日もまたオレは食気野郎達と浜辺にいるんだろ??
ちょこペンサマも可愛い格好で獰猛な発言しないの!
くっ
どーせなら美女と一緒に熱々甘々なピザと一時を楽しみたいだけの夏だった~!
…って最早完全に聞こえてないネ
止めても止まんないだろーからもう好きにするが良いさ!
あ、ちょこペンサマは猫舌に気を付けてな~…って何可愛く食専スタイル決め込んでんの!
ああ、ナルホド――ウン、流石の食気組だったワ(無駄な連携力と豪華すぎるピザに笑い)
こりゃホント完璧に焼き上がったな!
(何だかんだ賑やかな食事も景色も楽しんで!)
千家・菊里
【盛3】◎
新鮮なお肉にお魚に果実まで――嗚呼、これを目眩く夢の一時と言わずして何と言いましょう(伊織を尻目にうっとりと――瑞々しい美人、ならぬ食材に熱視線注ぎ)
夏バテに負けぬよう、沢山食べてお腹も元気も一杯にして行きましょうねぇ(弱るどころかすこぶる絶好調の食欲)
それにしても食欲の夏(?)を謳歌するにはうってつけの舞台ですねぇ
ああちょこさん、箸休め(?)の変わり種ピザも抜かりなく準備しましょう
(てきぱき盛り盛りピザ飾り付け)
ふ、火の扱いは俺の得意分野ですのでご安心を
肉食獣の本気(勘と鼻)、期待してますねぇ
(見事に仕上げて上機嫌に舌鼓打ち)
ふふふ、ええ――見渡す限り実に豪華な彩りで、至福ですねぇ
●食欲ましまし夏のピザ!
おっかしいな、と呉羽・伊織(翳・f03578)は打ち上がる花火をしみじみと見上げる。
だって夏だし海だし、夜のビーチで打ち上がる花火なのだ、ここは水着美人と一緒にいるべき空間なはず――伊織調べでは確実にそのはずなのだ。
なのに、なのにまたしても今回も。
「……どーして今日もまたオレは食気野郎達と浜辺にいるんだろ??」
伊織が花火を見上げ、遠い目をしながら現実逃避をしている横で、可愛らしいペンギン着ぐるみ水着に身を包んだ鈴丸・ちょこ(不惑・f24585)が彼岸花咲く黒のサーフパンツという夏の出で立ちをした千家・菊里(隠逸花・f02716)と共に一か所を見据えていた。
「ほう、あれが『肉だ、魚だ、ピザパーティだ』って奴か。良い匂いが立ち込めてやがるな」
くん、と鼻先を震わせて、金色の目を爛々とさせたちょこがおひげをピンと伸ばす。
「あれは間違いなくピザパ会場ですねぇ」
並ぶピザ窯、あらかじめ用意されているピザ生地に好きなソースや具材をのせている人々。そして菊里の瞳に眩く映るのは、新鮮な肉に魚に果実がてんこ盛りにされたビュッフェスタイルの具材置き場!
「嗚呼、これを目眩く夢の一時と言わずして何と言いましょう」
「俺の夢の一時はどっかにいったんだけどネ?」
伊織の戯れ言など、どこ吹く風といった菊里がうっとりとした瞳をピザパ会場に向けている。あっこれは何を言ってもダメなやつだと理解した伊織は、早々にいろんなものを諦めた。
具体的に言うと、可愛い女の子とか水着美女とか、美女と一緒に食べる熱々甘々なピザとか。多分、諦める前から無かったものだけれど、今それを突っ込むような人はいなかった。
「では、俺達も早速ピザパ会場に行くとしましょうか。あの会場ごと食べ尽くす勢いで食べましょうねぇ」
「おう、俺のこの鋭い牙が唸るってもんだ」
「そんなに!? ちょこペンサマも可愛い格好で獰猛な発言しないの!」
それくらいの気概でってことですよ、と菊里は笑ったけれど、冗談に聞こえなかった伊織は違う意味でのドキドキが隠せない。
「ピザパ会場……出禁にならないよな?」
無いとは言い切れない、なんて思いながら伊織は菊里とちょこの後を追った。
テーブルを一つ確保して、菊里が並んだ具材を前に意気込みを見せる。
「夏バテに負けぬよう、沢山食べてお腹も元気も一杯にして行きましょうねぇ」
夏の暑さに負ける様な身体でも胃袋でもないし、寧ろここへ来て絶好調な食欲だけど。
「よし、なら手始めに海鮮尽くし、おかわりに肉たっぷり、締めに果実祭で行くぞ」
山盛り! 特盛! 山盛り! という副音声が付いているような、弾むちょこの声。
「ええ、山盛り特盛お任せください」
その副音声をしっかりと聞き取った菊里が大きく頷き、ピザ生地を確認している。
「なるほど、こちら女性に合わせて少し小さめなんですねぇ」
「そりゃ、菊里やちょこペンサマみたいに大食いの奴ばっかりじゃないからネ!」
四枚くらい食べたら普通の胃袋の持ち主ならお腹いっぱいになるんじゃないか? と伊織が直径十五センチサイズの薄いピザ生地を皿に取る。
「まぁ……その分色々な味が食べられるというものです」
「よし、決まったな。準備は良いな?」
しっかりやれよ、と言いつつもちょこはちゃっかりお皿の前で可愛くちょこんとお座りスタンバイ!
「って、なーに可愛く食専スタイル決め込んでんの!」
「俺の手じゃちょっとばかり難しいからな」
出来なくはないけれど、上手くやれる者がいるんだからいいだろう、とちょこが菊里を見る。
「ええ、お任せください。腕によりを掛けますよ! ああちょこさん、箸休めの変わり種ピザも抜かりなく準備しましょう」
箸休めとは?? みたいな顔で伊織が見ていたけれど、箸休めは箸休めですと菊里が笑みを浮かべたままピザ作りに取り掛かった。
まずは海鮮大盛りで、とホワイトソースをたっぷり塗った生地に、イカにエビにタコにスモークサーモンをどっさり並べ、チーズをぱらぱら、どさっ!
「それピザのチーズ量じゃないよネ!?」
「ピザ窯が全てを解決してくれますから。それに火の扱いは俺の得意分野ですのでご安心を」
ピザ窯を信用し過ぎでは? と思った瞬間、ちょこの鋭い声が飛ぶ。
「安心しろ、俺が此処でこうして嗅覚と野生の勘に集中して、美味い焼き加減になった瞬間を見極めてやるよ」
「頼りになるちょこペンサマだな!?」
「肉食獣の本気……勘と鼻に期待してますねぇ」
そう言いながら、菊里はピザをピザピールにのせてピザ窯へと入れると、任せろ! とばかりにチョコの髭がピクンと動く。ちょっと離れた場所からなのは、髭がちりちりのくるくるになったら敵わないからだ。
くんくん、と鼻を鳴らして、最高のタイミングでちょこが菊里に声を掛ける。
「今だ!」
「はい!」
完全なコンビネーションである、戦闘でもこんな息が合ったところみたことないよ……と伊織が遠い目をして菊里から渡された一枚を皿にのせる。
「一枚では足りませんからね、もう少し焼いてきますから伊織は運んでいてください」
「ハイハイ、お任せくださいねっと!」
ピザ作りを邪魔するのもなんだしネ、と伊織がせっせと焼き上がったピザをちょこの前に運んでいく。トマトソースのシーフードピザにお餅としらすの和風醤油ソースピザ、魚介系で埋め尽くしたところで一旦ストップです!
「では第一弾、魚介系ピザをいただきましょうかねぇ」
「あ、ちょこペンサマは猫舌に気を付けてな~」
「猫舌が怖くてピザが食えるか」
男前なことを言いつつも、しっかり自分が食べられる温度を見極めるちょこである。
「ん、美味い! こりゃホント完璧に焼き上がったな!」
「流石の焼き加減ですねぇ、これは美味しいです」
「だろう?」
しっかりばっちりな焼き上がりに、ちょこがどや顔でピザをもぐもぐ食べる。伸びるチーズをにょんにょん伸ばし、魚介の旨味たっぷりの美味しいピザをしっかり堪能!
続く肉ピザだってお肉もチーズも野菜も増し増し、箸休めなチーズと蜂蜜ピザも最高の美味しさで。
「ピザパ、なめてたな……」
本気のピザパはすごい、と伊織が認識を改めつつ、果実山盛りなスイーツピザをちょこの前へと運んでいく。
カスタードクリームにバナナとイチゴ、マシュマロにチョコソース。タルトのように飾り付けられ、とろーり蜂蜜がかかったピザ。キャラメルソースのかかったリンゴを敷き詰めた、タルトタタン風のピザ、桃とモッツァレラチーズのピザなどなど、ぎゅうぎゅうにお皿を並べて締めのピザタイムの始まりだ。
「まだこんなに食えんの??」
「余裕でしょう?」
「伊織はもう入んねえのか?」
俺が悪いみたいになってる……? と思いつつ、気になるスイーツピザをお皿にとって一口食べれば伊織の顔も輝いて。
「ああ、ナルホド――ウン、流石の食気組だったワ」
確かにこれは別腹という奴だな、と伊織が頷く。
「ふふ、そうでしょう?」
まあ、菊里にとっては別腹でもなんでもなかったし、なんだったら魚介からもう一周してもいいかなって感じだったけど。
「花火もピザも絢爛で、文句無しに最高だな」
スイーツピザをもぐもぐしながら、ちょこが打ち上がる花火を見遣る。
「ふふふ、ええ――見渡す限り実に豪華な彩りで、至福ですねぇ」
ピザも花火も、と菊里がご機嫌で笑うのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
マリアドール・シュシュ
【猫ひげ】◎
今年の水着
雀も一緒に
ロキ、見て見て!大窯が沢山っ!
マリア、ピザを作る所を見るのは初めてで
一緒に作ってもいいの?(見様見真似で作る
皆でピザパ、わくわくしちゃうわ
雀はピザが大好きなのね
マリアはアイスや南国フルーツを盛ったスイーツピザが食べたいわ!
マシュマロとチョコも捨てがたいのよ…全部食べられるかしら
海老や蟹の海の幸に山の幸、チーズと照り焼き風味の4つに区切るのも出来るの?
色んな味が楽しめて美味しそうだわ
ロキ達と白桃ジュースで乾杯
あっ…この指輪はマリアが16歳の誕生日に…
今は、恋人…な方から貰ったの(照れ笑み
とってもかっこよくて強くて、素敵な殿方なのよ
花火の音と話し声が重なり幸せも倍増
ロキ・バロックヒート
【猫ひげ2】
雀くん呼ぶよ
やっほー雀くんピザパしに来たよぉ
こっちの可愛い子はマリアちゃん
ピザ作り始めてなんだって~
見るだけじゃなくて作ってみようよ
雀くんの強火ピザ担はちょースゴイからね
スイーツピザもあるんだねぇ
俺様はエビとかキノコとかチキンとかー
イクラとかもいけるかな?
そうだねくわどろぷるもあるよね
生地が軽いクリスピーピザならいっぱい食べられるよ
色んなピザ楽しんじゃおう
俺様は夏っぽいカクテルで乾杯~
雀くんもお仕事?おつかれさまだよ
あれマリアちゃんその指輪キレイだね
えっ恋人に誕生日に…
ちょっと雀くんお祝いピザってない?とか無茶振り
ケーキみたいにデコってよ
花火眺めながらピザもぐもぐ
こんな夏も良いよね
●デコ盛りピザでお祝い!
ローズピンクのビキニにパレオ、飾る薔薇は夜闇でも煌めく光のようで、夜空を彩る花火の光にも負けないほど。そんな水着姿のマリアドール・シュシュ(華と冥・f03102)が、大きな声で猫尻尾が可愛いパーカーを羽織ったロキ・バロックヒート(深淵を覗く・f25190)の名を呼んだ。
「ロキ、見て見て! 大窯が沢山っ!」
「いっぱい並んでるね、これだけの人がいても混みあってないのはそれでかな」
広いピザパ会場に沢山の人がいるけれど、ピザを焼く待ち時間はほぼ皆無。それもこの並ぶピザ窯のお陰なんだろうなぁと思いながら、ロキが探すのはカラフルな頭の花綱・雀だ。
「どんな方なの?」
「強火ピザ担で、耳が鳥の翼でふわふわしてるよ」
「強火ピザ担……会えばわかるわね!」
そうそう、その通りだよとロキが笑って、雀が居そうな場所に見当をつける。
「えーっと多分あの辺に……あ、いたいた。やっほー雀くんピザパしに来たよぉ」
自分を呼ぶ声にくるりと振り向いて、よく知った顔に雀が笑顔を見せた。
「ロキ君だー! 一緒にピザ食べる?」
「食べる食べる、こっちの可愛い子はマリアちゃん」
「よろしくね」
ぺこん、と頭を下げたマリアドールに雀も同じように頭を下げて、よろしくねと笑った。
「マリアちゃん、ピザ作り始めてなんだって~」
「ええ、マリア、ピザを作る所を見るのは初めてで」
「えっそうなの? じゃあ一緒に作ろ!」
難しくないから、と雀が誘う。
「一緒に作ってもいいの? ご迷惑じゃない?」
「見てるだけじゃもったいないからね、一緒に作ってみようよ」
遠慮するマリアドールの背中を押すように、ロキが笑顔でピザ作りを勧めると、雀もそうだよー! と、あとを押す。
「そう? そうなの? それじゃあ作ってみようかしら」
誘われるままにピザ生地をのせたお皿を手に、いざピザ作り!
「マリア嬢はどんなピザが食べたいの?」
「ええと、そうね……マリアはアイスや南国フルーツを盛ったスイーツピザが食べたいわ!」
でも、マシュマロとチョコも捨て難いのと彼女が零す。
「一枚がちょっと小さめだからいけるんじゃない~? ね、雀くん」
「不安だったらハーフ&ハーフにしてもいいしね!」
ハーフ? と首を傾げたマリアドールに、半分ずつで違うピザにすることだよと雀が嬉しそうに教える。
「雀はピザが大好きなのね、だから詳しいのね」
「雀くんの強火ピザ担はちょースゴイからね」
うんうん、とロキが頷いて、雀がそんなこともあるよ! と元気いっぱいに笑った。
「マリアちゃんがスイーツピザなら、俺様はエビとかキノコとかチキンとかー、イクラとかもいけるかな?」
「味が混ざってしまわない?」
きょとんとしたマリアドールを前に、雀が四つに区切ればいけるよと頷く。
「海老や蟹の海の幸に山の幸、チーズと照り焼き風味の4つに区切るのも出来るの?」
「そうだね、くわどろぷるもあるよね」
「これこそがピザの魅力の一つだよー! いろんな味を一枚で楽しめちゃうんだからね!」
ピザの魅力、とマリアドールが雀の言葉に瞳を輝かせる隣で、ロキがクワドロプルピザにしようとせっせと具材をのせていく。
「あっ、マリアもピザを作らなくっちゃ」
さっき教えてもらったハーフ&ハーフで、と楽しそうにカスタードソースを塗ったピザに桃やマンゴー、パインなどをのせ、また半分にはバナナとイチゴ、それからマシュマロをのせて。
雀がそれをにこにこ笑顔で見守りながら、自分もオリジナルなピザを作り始めた。
出来上がったピザをピザ窯に入れ、一分ほどで取り出すと綺麗な焼き色の付いたピザの出来上がりだ。
「こんなに短い時間で焼けるのね」
「中は500度あるからね」
「高温で一気に焼き上げるから混んでないんだね」
ピザ窯豆知識を聞きつつテーブルに焼き立てのピザを並べれば、それぞれの個性が光る美味しそうなピザばかり。
「マリアちゃんのスイーツピザも美味しそう~」
「ロキのピザも豪華だわ!」
そうとなればドリンクも豪華に、ロキは夏らしいフルーツカクテルで、マリアドールと雀は白桃のジュースで乾杯!
「雀くんもお仕事? あれ、今日ってお仕事? おつかれさまだよ」
「お仕事って言うか趣味だね!」
あっ、言い切ったと思いつつロキがカクテルを口にして、マリアドールは初めて作ったピザを一口ぱくり。
「美味しいわ……!」
フルーツは焼くことによって甘みが増していたし、後のせアイスがとろっと溶けて最高のピザだと目を輝かせる。
「初めて作ったピザだもんねぇ! 特別だよね!」
「ええ、とっても!」
ロキは雀とマリアドールがきゃっきゃしているのを可愛いなぁって目で眺めながら、チーズ盛りな箇所をぱくり。
「あれ、マリアちゃんその指輪キレイだね」
もぐもぐしつつ、マリアドールの指に光る指輪を指さした。
「あっ……この指輪はマリアが16歳の誕生日に……今は、恋人……な方から貰ったの」
「えっ恋人に誕生日に……」
「恋人に!」
「とってもかっこよくて強くて、素敵な殿方なのよ」
照れながらも頷くマリアドールに、ロキと雀が顔を見合わせる。
「ちょっと雀くんお祝いピザってない?」
「お祝いピザ」
「こう、雀くんの力でケーキみたいにデコってよ」
ケーキみたいに! それは絶対綺麗で美味しい! と雀が立ち上がる。ちょっと待っててと言うと、ピザ生地片手に具材ビュッフェの方へばびゅーん!
薄いピザ生地にカスタードクリームを塗って、一面にバナナを敷き詰め。その上に同じようにチョコソースを塗った生地にイチゴを敷き詰め……と、桃やパインで繰り返し、五層になったピザを窯で焼きあげて雀が戻ってくる。
「じゃーん! ケーキみたいなピザだよ!」
ミルフィーユみたいに重ねられ、一番上はクリームチーズとアイス盛り盛りのケーキピザ!
「わぁ……! 素敵、ありがとう雀!」
「さすが雀くん、無茶振りにも応えてくる~」
二人に褒められて、雀も得意顔!
花火が絶え間なく上がる中、三人で特製ピザを囲んで。
こんな夏も良いよね、と笑顔が咲いた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
馬飼家・ヤング
☆
ピ・ザ・パ! ピ・ザ・パ!!
ピザちゅーたらイタリアーンでおっしゃれーなイメージやけど、要は丸い生地の上に好きな具を乗せて焼いたらええんやろ!
ナニワ名物お好み焼きのイトコとかハトコみたいなもんやん!
(めっちゃ雑認識)
よっしゃー早速ジャンジャンバリバリ焼いたるでー!
まずはイカタコ満載シーフードピザ!
続けて肉系!照り焼きチキンピザにプルコギ焼肉ピザ!
そしてとっておきの秘蔵メニュー、蜂蜜とブルーチーズのピザ!
ブルーチーズって癖強いけど、蜂蜜と合わせて焼くとあら不思議、
甘じょっぱい新食感になるねん
例えるならこう、砂糖醤油で味わう磯辺巻きみたいな?
お残しなんかするわけあらへん
全部残さずいただきまっせー!
●ピザも粉物
「ピザパと聞いてやな!!」
ピ・ザ・パ! ピ・ザ・パ!! と軽妙な節を付けながらやってきたのは、キュートな寸胴ボディをマヨネーズと青のりの柄が舞うソース色のサーフパンツに包んだ馬飼家・ヤング(テレビウムのちっさいおっちゃん・f12992)であった。
打ち上がる花火を背景に、テレビウムな彼の顔は時折小さな花火を打ち上げながら、可愛らしい笑顔を浮かべてピザパ会場を突き進む。
「ピザっちゅーたらイタリア~↑ンで、おっしゃれ~↑ なイメージやけど、要は丸い生地の上に好きな具をのせて焼いたもんやろ!」
言われてみればその通り、それってとっても――。
「ナニワ名物お好み焼きのイトコとかハトコみたいなもんやん!」
お好み焼きじゃん! と思わせる、力強い言葉。ちょっとばかり生地の配合は違えど、粉物は粉物。とくれば、ヤングのやることは一つ!
「よっしゃー早速ジャンジャンバリバリ焼いたるでー!」
まずはイカタコ満載シーフードピザだと、ピザの生地を手にするヤング。
「ん? えっらいうっすいな。ケチってんのか?」
いえいえ、それは薄焼きピザ用の生地、その分沢山色々な種類が食べられるって寸法です。
「なるほどな!」
誰と喋っているかなんて、そんな野暮な。独り言がでかいのはお約束ですもの。
薄い生地に納得したヤングが最後にチーズを散らしてピザを焼き、薄焼きピザ、意外といけるやん! と満足そうな声を上げた。
「これは続けて焼くべきやな」
魚介ときたら次は肉、照り焼きチキンピザにプルコギ焼肉ピザ! 彩り? 肉ピザに彩りもクソもあらへんやろがい、とばかりに肉を盛って焼き上げる。
「ピザのええとこは焼き時間かからんとこやな」
ピザ生地や窯以外で焼く場合はそれなりにかかるかもだけど。今はなんたって一分ほどで焼き上がるのだ。
次々食べて、次々焼く!
「わんこピザっちゅーわけやな!」
ガッハッハ、なんて笑いながら次に作るのはとっておきの秘蔵メニュー!
「蜂蜜とブルーチーズのピザ! ブルーチーズって癖強いけど、蜂蜜と合わせて焼くとあら不思議、甘じょっぱい新食感になるねん」
誰が聞いていなくとも解説を入れ、自分が作るピザに愛情込めておいしくなーれと焼き上げる。
「ほらな! 間違いあらへん! 例えるならこう……砂糖醤油で味わう磯辺巻きみたいな?」
それは全然ちゃうんちゃう? いやいや分かりやすいのが一番やろ、なんて脳内会議を繰り広げつつ、綺麗に完食して。
「このわいがお残しなんかするわけあらへん」
なんやったらもう一周いったるっちゅーねん!
ヤングのピザパはまだまだこれから! 全部残さずいただきまっせー!
大成功
🔵🔵🔵
ベイメリア・ミハイロフ
◎リュカさま(f02586)と
リュカさま、ピザを交換いたしましょう!
トマトソースにチーズ、サラミとピーマン
しょうゆ風味のソースにチーズ、焼き鳥、刻みのり
りんごのコンポートのスイーツピザ
をご用意致しますよ
さあさ、ぜひ召し上がってくださ
…?
わたくし、気が付いてしまいました
リュカさまをお見上げしている事に…!
リュカさま、こんなにも、お育ちになって…!
わたくし嬉しゅうございます!
リュカさまに勧められるがまま
あーんしてみましたものの
甘いの?辛いの?お肉なのシーフード(?)なの?と
味の迷宮にぐるぐるしつつ
個性的で良うございますね
こちらこそ、いつもありがとうございます
では、もう一口…
チョコなのチーズなの??
リュカ・エンキアンサス
ベイメリアお姉さんf01781と
※見た目は普通だが味は絶望的
今日はいつものお礼を兼ねて、お姉さんにピザを焼くことにしました
折角だから気持ちを入れて…
うん、全部乗せよう
チーズに、チョコレートに
こないだとってきたドラゴンの干し肉も入れよう
ちょっと深海魚獲ってくる
味付けは…味濃いほうが、味がわかっていいよね
お姉さんはどんな感じ?
わ、美味しそう
頂く頂く
…美味しい
俺は美味しい美味しくないはわからないんだけど、これは美味しいにする
じゃあほら、これは俺が作ったのお姉さんあーん
どう?
…
へ、身長?
そういえばそうだね。おかげさまでこんなに大きくなりました
いつもありがとう
!?なんかわかんないけど、お姉さん落ち着いて
●ピザは全てを美味しくしてくれるはずなんだ
薔薇色のビキニにまるで金魚の尾ひれのようなパレオを纏い、ベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)が夜の海に打ち上がる花火を仰ぐ。
「リュカさま、花火が綺麗ですね」
「そうだね、綺麗だと俺も思うよ」
金色の髪を波打たせ、彼女が振り向いた先にはサーフパンツにパーカーといった、夏の海に相応しい装いのリュカ・エンキアンサス(蒼炎の旅人・f02586)が同じように空を見上げていた。
でも、今日は花火を見に来たわけではなく、海で遊ぶわけでもなく。二人のお目当ては、このビーチの一画で行われているという、ピザパーティ略してピザパである。
「良い匂い……あちらの方でしょうか」
食欲をそそる匂いが風にのって、ベイメリアの鼻先を擽っていく。
「照明がすごいから、そうかもだね」
真昼のようにライトアップされた場所に、なんだかピザ窯っぽいものが幾つも並んでいるのが見えて、行ってみようと二人で向かう。どうやら二人の勘は合っていたようで、見事ピザパ会場に辿り着いた。
二人掛けのテーブルにしては少し広い、けれどピザを置いたら狭くなるのだろうテーブルに着き、ピザパを楽しむ人々を見遣る。
「楽しそうだね」
「ええ、皆様笑顔で……わたくし達もピザを作りましょう、リュカさま」
それから、とベイメリアがはにかむように微笑んで。
「ピザを交換いたしましょう!」
と、リュカに告げた。
「いいよ、交換っこしよう」
それなら、今日はいつものお礼を兼ねて、お姉さんにとっておきのピザを焼こうとリュカが立ち上がる。
「はい!」
嬉しそうに笑ったベイメリアが、どんなピザにしようかと胸をわくわくさせながらリュカの隣を歩いた。
薄いピザ生地をお皿にのせて、どんな具材にしようかとリュカが真剣な顔で考える。折角だから、この感謝の気持ちを込めて……。
「うん、全部乗せよう」
全部乗せって言葉があるくらいだから、全部乗せた方がおいしいに決まっている。間違いない、とばかりにリュカがピザ生地にチョコレートソースを塗り、チーズを盛って。
「オリジナリティが欲しいな……そうだ、こないだとってきたドラゴンの干し肉も入れよう」
これで栄養価もばっちりだ!
「あとは……魚介」
魚介……ありきたりな魚介じゃこの感謝の気持ちは……そうだ、とリュカが海を見る。
「お姉さん」
「はい、どうしましたかリュカさま」
「ちょっと深海魚獲ってくる」
「えっ」
深海魚? と思う暇もなく、獲物を手にリュカが海へと入っていく。
「気を付けてくださいね!」
そう声を掛けたベイメリアは、リュカならば心配要らないだろうとリュカに食べてもらう為のピザを改めて作り出す。
「トマトソースにチーズ、サラミとピーマン……オーソドックスですけれど、間違いのない美味しさです」
一枚だけではきっと物足りないはず、もう一枚作りましょうとベイメリアがきょろきょろと具材の山を見渡して。
「和風もいいですね、しょうゆ風味のソースにチーズ、焼き鳥をのせて……」
焼き上げたら、刻み海苔を散らして完成!
「あとは……スイーツピザも定番ですもの」
カスタードソースを塗って、りんごのコンポートをたっぷりのせたらきっとリュカの顔も綻ぶはず。
「ただいま、お姉さん」
「あら、お帰りなさいませ……あら?」
肩に担いだ深海魚に目をぱちくりさせつつ、ベイメリアは重量なことに気が付いた。
「リュカさま、わたくし、気が付いてしまいました。リュカさまをお見上げしている事に……!」
「へ、身長? そういえばそうだね」
その差およそ四センチ、僅かだけれど確かにベイメリアよりも高くなっていて。
「リュカさま、こんなにも、お育ちになって……! わたくし嬉しゅうございます!」
「おかげさまでこんなに大きくなりました、いつもありがとう」
ぺこりとリュカがお辞儀をすると、いいえ、いいえ、こちらこそ、いつもありがとうございますとベイメリアもお辞儀を返して。
「あ、ピザの続きを作るね」
リュカが深海魚を抱え、調理場に戻る。持ち込みの材料だって勿論大丈夫、捌くのだって得意な妖怪がちょちょいのちょい、で捌いてくれて、リュカは切り身をピザにのせていく。
「味付けは……味濃い方が、味がわかっていいよね」
それは完全にメシマズの言い分なのだけれど、リュカにはそれがわからないので塩コショウはたっぷりと。そうして出来上がったピザを窯で焼いて、ベイメリアの待つテーブルへと運んだ。
「さ、お姉さん。食べてみて」
「はい! わたくしのも是非、食べてみてください」
「わ、美味しそう。頂く頂く」
まずは、とリュカがピザを一口!
「……美味しい。俺は美味しい美味しくないはわからないんだけど、これは美味しいにする」
うん、これは絶対に美味しいんだとリュカが目尻を柔らかく下げ、ベイメリアに自分の作ったピザを勧める。
「じゃあほら、これは俺が作ったの。お姉さん、あーん」
「あーん」
リュカさまに食べさせてもらうだなんて、ちょっと照れてしまいますね、なんて思っていたベイメリアだったけれど。その味の複雑さに頭がこんがらがっていくのを感じて空を見上げた。
甘いの? 辛いの? 胡椒? お肉なの? シーフード? なの? チーズ? 甘じょっぱい? と、味の迷宮に目がぐーるぐる!
「どう?」
「個性的で良うございますね」
どう、と言われても。見た目はすごく普通で美味しそうなのに、味が恐ろしいほど独創的。オンリーワンすぎた。
「良かった、もっと食べてね」
「では、もう一口……」
もう一口食べれば、きっと味の迷宮から抜け出せるはずと信じて。
「チョコなの? チーズなの?」
「!? なんかわかんないけど、お姉さん落ち着いて」
ピザを完食したベイメリアは、宇宙の真理に触れたとか、触れなかったとか。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ロザリア・メレミュール
◎メリルちゃんと(f14836)
いろんな具材があるね
全部ピザにのせるものなのかな?
きっとたくさんの種類のピザができるね
わあ…!素敵!
ピザ作るの初めてなの
好きなものだけたくさん乗せて
二人だけのスペシャルピザ、つくろう!
カスタードクリーム、いいね
スウィーツピザなら、マシュマロものせたいな
焼いたら美味しいもん。
チョコレートにあうフルーツ…バナナやイチゴ?どうかな!
ほんとね。ふふ、お空に薔薇が咲いてる
メリルちゃんの花火も探そう?
みて、オレンジ!メリルちゃんとお揃い水着だね
そうだね、メリルちゃんといると楽しいもん。
どんなときもすっごく大事。
…あ!いい匂いしてきたね。
メリル・チェコット
◎
お姉ちゃん(f23279)
浜辺でピザパーティだって!
きっと全部乗せていいんだよ!
すごい、豪華っ
お姉ちゃん、一緒に作ろ!
ふふ、実はメリルも初めて
二人だけのスペシャルピザ、作ろー!
まずはカスタードクリームなんてどう?
わあ、マシュマロ!
いいねいいね、いっぱい乗せよっ
あとね、チョコレートも散らしたいの
フルーツはどうかな、どれがいいだろ?
ふふ、どっちも乗せちゃお!
具材選びを終え焼き窯へ
上手に焼けるかな、なんてわくわくしながら
あ、いまの花火、薔薇のかたち!
お姉ちゃんの花火だ、かわいい
わあ、オレンジ!
メリルの花火も見つけてくれるなんて
うれしい
焼き上がりが楽しみだけれど、今のこの時間も続いてほしいな、なんて
●仲良しピザタイム
波打ち際に寄せる波が足元に来る度に、きゃあと楽しそうな声でローズピンクのフリルビキニに身を包んだロザリア・メレミュール(花束・f23279)とマーマレード色のビキニにオレンジ模様のワンピースを纏ったメリル・チェコット(ひだまりメリー・f14836)が笑う。
「海だね、メリルちゃん!」
「海だよ、お姉ちゃん!」
しかも花火が絶え間なく打ち上がる、素敵なカクリヨの夜のビーチだ。
テンションがあがるのも仕方がないというもの。でも、今日の二人は海を満喫しにきたわけでもなかったし、打ち上がる花火がメインというわけでもない。彼女たちが目指すのは――。
「浜辺でピザパーティだって!」
そう、ピザパである!
少しの間波打ち際で遊んだ二人は、お腹が空いたねとピザ窯が幾つも並んだピザパ会場へと足を踏み入れた。
「わあ、いろんな具材があるね。全部ピザにのせるものなのかな?」
あんまりにも沢山のピザソースと具材があるものだから、ロザリアが思わずメリルに問いかける。
「きっと全部乗せていいんだよ! すごいね、全部乗せたらきっと豪華だよっ!」
全部乗り切らなくったって大丈夫、だって食べ放題なんだから、何枚作ってもいいのだとメリルが笑う。
「そうね、食べ放題なんだものね!」
食べきれない量はご法度だけど、食べ切れるなら何枚だって。きっとたくさんの種類のピザができるねと、ロザリアが微笑んだ。
二人でお皿を片手に具材がビュッフェのように並んでいるブースへと向かい、まずはピザ生地をお皿にのせて。
「お姉ちゃん、一緒に作ろ!」
「二人で? あのね、私ピザを作るの初めてなの」
「お姉ちゃんも? ふふ、実はメリルも初めて!」
初めて同士、きっと上手くいくはずだとメリルがロザリアの手を握る。
「だから、二人だけのスペシャルピザ、作ろー!」
「うん! 好きなものだけたくさん乗せて、二人だけのスペシャルピザ、つくろう!」
そうと決まれば、何をのせよう? あれも素敵、これもいいわ、なんて二人がきゃあきゃあと楽しそうな声を上げて具材の山からとっておきを見つけ出す。
「まずはカスタードクリームなんてどう?」
「カスタードクリーム! 甘いスウィーツピザね!」
ピザ生地の上にたっぷりとカスタードクリームを塗って、もうこれだけでも美味しそうだと笑い合う。
「私、マシュマロものせたいな」
「わあ、マシュマロ!」
「だってね、焼いたら絶対美味しいもん」
「いいねいいね、いっぱいのせよっ!」
マシュマロも白いのだけじゃなく、パステルカラーの綺麗なマシュマロものせて、綺麗で可愛いピザにしようと張り切って。
「あとね、チョコレートも散らしたいの」
「チョコレートも絶対に合うね」
あとは何をのせようか、スイーツピザならやっぱりフルーツ? と、二人で頭を悩ませてスイーツに合いそうなフルーツを片っ端から口にしていく。
桃に林檎、洋梨なんかもきっと美味しいけれど。チョコレートとカスタードクリームといったら――。
「やっぱりバナナやイチゴ? どうかな!」
「ふふ、どっちも乗せちゃお!」
のせるフルーツも決定し、あとは綺麗に並べていくばかり。まるでタルトのように、綺麗に円になるように配置して、カラフルなマシュマロをのせて。メリルが希望したチョコレートを散らせば、このままでだって美味しそうなスイーツピザの完成だ。
「あとはこれを焼くだけね」
「上手に焼けるかな?」
ピザピールにのせたピザをピザ窯に入れ、待つこと一分。綺麗な焼き目が付いたピザに二人とも目を輝かせ、テーブルへと着いた。
熱々のピザをピザカッターで切り分けて、さあ食べようとしたところで一際大きな花火が打ち上がる。
「あ、いまの花火、薔薇のかたち! お姉ちゃんの花火だ、かわいい」
「ほんとね。ふふ、お空に薔薇が咲いてる」
大輪の薔薇が咲いていて、ロザリアが思わず笑みを零すと、次はオレンジの形をした花火が打ち上がった。
「みて、オレンジ! メリルちゃんとお揃い水着だね」
「わあ、オレンジ! メリルの花火も見つけてくれるなんて、うれしい!」
ありがとう、大好きおねえちゃん! なんて笑顔で言われてしまったら、ロザリアも蕩けるような笑みを浮かべて。
「なんだかピザを食べるのがもったいなくなってきちゃった」
今のこの時間も続いて欲しいな、なんて贅沢なことを考えながらメリルがピザに目を落とす。
「そうだね、メリルちゃんといると楽しいもん」
どんなときもすっごく大事なのだと、ロザリアが頷いて。
でも、二人で作ったピザを食べたらもっともっと幸せになれちゃうと思わない? なんてメリルに囁いた。
「うん、食べよ!」
せっかく作ったピザだもの、ちゃんと食べなくっちゃと二人でピザを一口!
「……美味しい!」
「んん、本当だね、お姉ちゃんの言った通りだったよ!」
今、とってもとっても、幸せだもん! と、メリルが幸せそうにもう一口とピザに嚙り付く。
「ふふ、私もよ!」
ロザリアも同じようにピザに嚙り付いて、二人の仲良しピザタイムはまだまだこれからが本番です!
大成功
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