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健全繁盛! ケモケモ水着海の家!(+触手怪人)

#キマイラフューチャー #戦後

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#戦後


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 賑わう海、白浜、海水浴場。
 照りつける日光が、熱狂を生み出すように、輝く光の中で人々が海水浴に興じている。
 そんな中、水着に腰エプロンという姿で客の間を駆け回る獣人達の姿があった。

◇◇◇

「とある海水浴場がイソギンチャク怪人に襲われるとのことです」
 秋茶瑪・流(繁盛店長・f32732)が告げる。
「水着の新調した猟兵もいらっしゃるようですし、ついでに海の家を開きながら、海水浴場の警備をしては、という話がありましてね」
 そういうことになった。
 店舗を借りて、猟兵ではないバイトの獣人達も来てくれるらしいが、あくまでも重要なのは警備の方。あまり多くはない。
 なので、海の家の営業も頑張ってもらいたいというのが流の談だ。
「定番の焼きそばやフランクフルト、かき氷などの調理や呼び込み接客」
 色々やることはあるが、猟兵の希望を優先して、空いた穴はバイトのキマイラ達が補ってくれる。
 好きに動いて問題ないだろう。
「それから、不躾なお客様には個々に対応してもらってかまいません」
 ナンパ。というのもよくある話だ。あまり長い間離れることがなければ、多少は夏の暑さに浮かれても構わないかもしれない。
「休憩時間は削りますが」
 そうして、しばらくすれば賑わいに引かれてやって来たイソギンチャク怪人が、人々を襲おうとするので、それを討伐する事になる。
「一体一体は強くはありませんが、触手に不意を突かれてしまうかもしれません。」
 油断は禁物だ、と。
 流は、そう言い、説明を終えた。


熱血漢
 いつもの感じです。
 水着! 海! です。
 ケモノなのはMSの趣味です。

 第一章。
 海の家で働きます。


 調理したり、接客したり、呼び込みに行ったり。
 お好きにどうぞ。

 第二章

 現れたイソギンチャク怪人との戦闘です。
 
 ではよろしくお願いいたします!
86




第1章 日常 『このお店もあのお店も、繁盛、大繁盛!』

POW   :    なんとかはくーべからず! 店員になって大仕事!

SPD   :    ペーパーはおきゃくさま! お客になって楽しむ!

WIZ   :    働かないけど、時々てつだうかな! マスコットになる!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヤコ・ナゴ
☆腰エプロンで色々隠せるのは好都合ッ!!!
そんな訳で私はめっちゃテンションアップですよおおおお!

はーい!いらっしゃいませぇぇぇーーー!
ご注文はなににしますか?
かき氷?メロンで?OKです、すぐお作りしますねえええ!!
(手回しかき氷機をめっちゃゴリゴリ回している。)

はーい、次!何にしますかー!
ご注文は私?またまた冗談を―――冗談、ですよね?



 鬱屈しそうな日差しの中。余暇を楽しむ者は兎も角、働いている者にとっては中々に過酷な環境とも言える状態ではあるが。
「いらっしゃいませぇー!! ご注文どうぞお!!」
 その雄――ノリノリであった。
「えっと、かき氷を」
「はいはい! かき氷! すぐお作りしますよー!! シロップはどうしますかねえ!?」
「え……メロン……で」
「はいー! かしこまりましたーッ!!」
 ガリガリガリガリ!! と氷かき機のハンドルを高速回転させながら、声を張り上げる鶏(コカトリス)にお客は若干引き気味では有るが、ヤコ・ナゴ(チキンレッグ・f29509)の爆上がりテンションを食い止めることはなかった。
 良さそうだったから買ってみたものの、攻めた水着というのは、実際履いて海に出る! という段になって恥ずかしくなってしまうものだ。
 試着室では、イケメンっぽい決めポーズまでやってのけたとしてもそれはそれ、これはこれなのだ。
(でも、腰エプロンなら関係無いですしね!)
 水着自体は気に入っている。だが、あまり人に見られてどう思われているかを考えてしまうだけなのだ。
 だから、履いていながら、視線を気にしなくていいエプロンを付けていても自然な状態。これは今まさに彼が願ってやまないものだった。
 まあ、後ろは尻尾種族が多いから隠れきらないデザインではあるが。
「おまたせしましたーっ!! シロップサービスしときましょうか!?」
「いや、……大丈夫、です」
「はいー! ありがとうございましたー!」
 にこにこの笑顔であった。お客に半ば押し付けるようにしてかき氷を渡したヤコは、次のお客様を呼び込み始める。
「いらっしゃいませ!! ご注文は!」
 ちなみに、勘定は電子マネーのようなものらしい。器や串に識別情報が刻まれたチップがあり、なんやかんやで間接的に支払いが終わっているとかなんとか。
「じゃあ、お兄さんを一つ」
 さすがのキマイラフューチャーである、よくわからない。
「かしこまりましたー! すぐに……って、はは、またまたご冗談――を……?」
 空を叩くように振った手を握りとられたヤコは、思わず口を閉ざした。なんかデジャブを感じる話である。見れば、なかなか格式高そうな猫科キマイラのオジ様がにっこりと微笑みかけていた。
「折角似合いの水着なのに、無粋なエプロンで隠してしまうだけだなんて、勿体ない」
「……えっ」
 見られた、と考えるよりも『やっぱり良いですよね、これ。そしてソレ来てる私!』というやや浮かれた本心を肯定された感慨に、ヤコの警戒心がぽろりと崩れた。
「もしお兄さんが良いなら、休憩時間にでも私を探してくれるかな? 夜までは海辺で涼んでいるから――かき氷を一つ、シロップはレモンかな?」
「ひ……ひゃい、少しお待ち下さいね!!」
 緊張して火が出てしまいそうでね。と笑う彼にヤコはやや裏返った声で返事をした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

郁芽・瑞莉
◎☆

呼び込みや接客のお手伝いをしますよ。
海の家をアピールや接客もと大忙しですね!

くるくる働く瑞莉、
競泳水着跡眩しい良い具合に日焼けしたスタイル抜群の肢体。
隠すのはマイクロビキニに腰エプロンのみ。

そんな男への雌アピール、
女を漁る為に来た不躾な客達に目を付けられるのは必然。
仕事がありますからと断り後ろを向いた瞬間、
何のためらいも無く胸の先端を捻り引っ掻くと同時に、
股間の中に手を突っ込まれ陰核を摘ままれる三点攻撃で極みへと導かれて。
体調不良を理由に店を強制的に離されて、シャワー室へ。

経験豊富なテクニックと黒光りする自慢の逸物たちに翻弄。
褐色の肌や漆黒の髪が白く染まる程、夏と白濁液の熱さに狂いますよ。



「すみませーん、お姉さん海の家の店員さん?」
「そうですよー、あ、お腹が空いているならどうですか?」
 郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)は、笑顔を振りまいて手の平で獣人達が切り盛りしている海の家を指し示した。
 きりきり舞いしているが、店長指示は『書き入れ時に稼がないでどうする、ガンガン客よこせ』というものだった。まあ、そのかわり、呼び込みと接客両方こなせ、というハードな指示でもあったのだが、瑞莉はくるくるとよく働いていた。
「3名様ご案内します!」
 テイクアウトではなく座席に案内した先程の若い男性3名の注文を手早く聞いた瑞莉は、厨へとそれを伝えに行く。
 その後ろ姿を、三人の視線が追っていた。
 両手の平を回せば丸々と掴めてしまいそうなくびれから上下に豊満に曲線を描く胸と腰。どこか幼さを感じさせる動きや顔立ちをもすら、ただ蠱惑的に見せてしまう色艶に溢れた肢体。それを競泳水着の形にくっきりと描かれた日焼け跡が彼女の持ち合わせる色白さと焼けた艶めきを同時に視覚を刺激する。
 彼らが瑞莉に声を掛けたのは、その妖艶さに惹かれてだ。そして、彼女が背を向けた瞬間に彼らの目に灯るのは、熱に焼かれたようにギラつく色情の光。極局所だけを辛うじて隠すようなマイクロビキニ。エプロンの背隙間から覗く、白と茶の狭間の曲線が否応なく、雄を誘う。
 潮風に乾いた喉を鳴らす男達は、互いに視線を合わせて笑みを交わす。元々ナンパ目的――危うい夏の夜を過ごそうと画策していた男達にとって、彼女は格好の獲物である。料理が運ばれてきたら声をかけよう。と無言の合意が成された。その時。
「え? 休憩だってあんだろ、俺と遊ぼうぜ」
「いえ、仕事中ですので……」
 やや奥まった席。人目から少し隠れた席から立ち上がった男に、瑞莉は絡まれていた。
(……さっきの人たちの料理がもうすぐ出来上がるから、すぐ行かないと)
 短く断った瑞莉が背を向ける。次の動きをシミュレートしながら、厨へと様子を見に行こうとしたその瞬間に、背から腕が伸びた。無骨な手が瑞莉の体を横倒しに抱きしめる。まるで、不意に転んだのを助けたように見せかけて。
「……ッぁ……!」
 抵抗すれば出来たのかもしれない。それだけの力があるのだから。だが、彼女はそうはしない。男の指がマイクロビキニを捲りあげる。秘していた弱い膨らみを転がす男の慣れた手付きに、瑞莉は受け入れたいという欲求に襲われ――。
「あ、すんません。店員さん、この子ちょっとフラついちゃったみたいで」
 肩を抱く男のその言葉を否定する事もできず、瑞莉はゆっくりと導かれるままに歩き出す。
「さっきから見てたろ……来るか?」
 そう、男が声をかけた先程の三人組。その水着に浮かぶ肉欲の形に、瑞莉はどうしようもなく布から肌へと水滴を伝わせていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鼬川・琥太郎
水着を新調したっていうわけでもないけど…まあ別にその辺はな?気にする事でも無いしな。

水着はこれは水に濡れても透けない水着用の褌やね。

じゃあまあ、時折周囲の警備とかで砂浜に出たりしながら海の家で接客とかしようかね。らしゃーせー。

……おん?何?一緒に来て欲しい?いやまあ行くけどどこに?
…あっちのほぼ人が来ないとこ…?
…なるほど?『そういう』ことなんかな…?
いやー…その…うん…まあ…よろしくおねがいします…?



「……いや、新調したってわけでもないけど」
 鼬川・琥太郎(雑種系イタチ妖怪・f28181)は、寄せては返す波を腰に手を当てて眺めながら、一人零した。
 褌一丁、の上にエプロンという中々ごたついた格好。褌は下着では? と思われるかもしれないが、これは下着ではなく、濡れても透けたりしない水着用の褌である。
 エプロン越しでも分かる曲線にか、それとも褌とエプロンの組み合わせの珍しさにか。結構感じる視線に、独り言を返す。
「ま、暫くは怪人さんも来なさそうやなあ」
 お客の呼び込みがてら見回りもしていた琥太郎は、一向に現れる気配のない怪人に警戒を緩めて、そろそろ忙しくなってきているらしい店の方へと戻ることにした。
 ただ海を眺めているだけでは、ただ黄昏る変な妖怪になってしまう。というか、なりかけていた。
「らしゃーせー、あ、どうぞどうぞ、席もあそこ空いてますんで」
 忙しいながらも、どうにか人手がある状態。琥太郎自身も忙しくしていたのだが。
「あ、すみません。そこの店員さんちょっと来ていいっすか」
 と男性の呼び止められて、一度店を離れる。
(うーん、困ったことがあるんかと思ったけど)
 人のあんまりいない木立の方へと進む男の後ろ姿に、琥太郎は徐々に彼の真意が読めてきた。
(いやでもそこ、木陰で暗がりっても、海から少し見えそうなんやけど――)
「おぶ」
 と考えごとをしていた琥太郎の体が前を言っていた男にぶつかって、ごろんと地面に転がった。
「んあ、ぶつかってもたわ、ごめんごめ……ん?」
 謝りつつ起き上がろうとした琥太郎に男の影が落ち、その腕がエプロンの紐を解いて、それを退け去る。
 エプロンを解かれ、褌をふくらませる運気の柔宝が少し冷えた風に揺れる。そうまでしてようやく分かる、興奮の証。それを男の指が摘み上げる。
「ひぁ、……っ、こ、これはやな……っ」
「気付かれるぜ」
「……っ」
 音量の調節を間違った声を窘められ思わず口を噤んだ琥太郎に、男の意地悪気な笑みが深まる。まあ、それも都合が良いのかな。と男は言葉を続ける。
「仕事しながら見られて、ずっとこうなってたもんな」
「ぁ、ぅ……」
「小さくてよかったなあ、上手く隠れられて」
 それは、低木の木立でどうにか隠れられていることか、それとも、他の何かか。とにかく、今彼が思うのは、濡れても透けない褌で良かったということだった。
「ん、ぁ、……あんま、強くせんといて、な」
 褌を摘み上げる男の指を濡らしながら、琥太郎は息を呑む。
「……まあ……その、よろしくおねがいします……?」
 木立の向こう、人の声が通り過ぎる中、男にそう告げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

緋神・美麗
絡み・アドリブ歓迎

海の家を怪人から守る、ね。それなら新しい水着のお披露目を兼ねてバイトでもしましょうか。

バイト:所持技能を駆使して調理から接客、呼び込みまでなんでもござれ。店長の指示に従い何でもこなす。
ナンパされたら、気のあるふりをして海の家まで誘導し、色々注文してもらってお金を落としてもらい、最後に穏便に軽くあしらう。



 潮風がそよいで金の髪に、きらめく光沢を見せる。花飾りが白波の寄せる音に共鳴するように揺れた。
 砂を、少女のサンダルが踏む。
 夏の明るい太陽を思わせる鮮やかな赤のビキニ。それを晴れやかなヴァインパターン――草花模様のパレオで包んでいる。背を向ければ、妖精を思わせるようなリボンの羽が風にそよぐ。
 鮮やかな夏の景色に静かに佇みながらも、人を惹きつけるような清々しい緋色。それを身に纏う緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)は、そうして引き立てられる自らの美しさを自然と引き立てる。
 それは、彼女が自らの美貌に無自覚だからではなく、むしろ、自覚を得ているからこそのプロデュース。
「ねえねえ、俺らと泳ぎに行こうぜー? 海に来て泳がないなんて損じゃん?」
「ふふ、そんな事無いわよ。こうして働くのも楽しいんだもの」
「いやいや、キレイなのに勿体ないって」
 美麗は、褒めそやかしと己の都合ばかりのナンパにも柔らかく微笑みを浮かべて、可愛らしく目を細め、顔を綻ばせてみせる。
「そうだ、お腹すいてないかしら。折角褒めてもらったんだもの、今ならサービスするわよ?」
「そんな事言って、お金使わせようって事だろ?」
 カモにしようとしている、そんな思考に男達の視線に張り詰めた怒りが宿る。だが。
「あは、やっぱりバレちゃうのよね! 下手っぴだわ!」
 そういって、今度は花が開くように笑う。子供のように、大人のように。コロコロと変わる表情に男達は険を和らがせずにはいられない。
 女性に焦がれるならば、やはり女性には弱いのだ。それが美麗のような美少女ならば尚の事。怒りは忽ちに消え失せ、残るのはどこか爽やかな敗北感――彼らはそれを敗北とは認めないだろうが。
 吐き出されたのは、困ったような笑みと譲歩の提案だった。
「分かった、食うよ。でももし暇になったら来てくれよな?」
「そうね、考えておくわ」
 魔法を唱えるように指を振り、曖昧に答えた美麗が彼らを案内していく。
「それじゃあ、たくさん食べてね。頑張って美味しく作るから」
 言い残し、美麗は呼び込みでも接客でもなく、鉄板へと向かう。
「ごめんなさい、遅くなったわ」
「へへ、大丈夫ですよ」
 ヘラで焼きそばを混ぜていたキマイラの店員と交代する。
 ソースが跳ねようと、彼女の体も水着も汚れることは一切無い。薄っすらと全身をオーラで包む彼女が、鉄板の上で料理を踊らせる。
 その光景にまた人が増えていく。
「はい、いらっしゃいませ!」
 どうやら、暇になったら、という彼らとの約束は果たせそうに無いらしい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルク・フッシー
ルークさん(f06946)と一緒

ルークさん、今日はしっかり働きましょうね
ルークさん…大丈夫でしょうか?

お客様、こちらご注文のアイスキャンデーです!
では、おまじないをば…おいしくなあれ、わふわふ、きゅーん!(やっぱり恥ずかしいですぅ…)(赤面)

ちょっ、ルークさんダメですよ、それはお客様の食べ物ですよ!
えっ、アイスをもう一本?はい、わかりました

…お待たせしました、お客様!
あっ、ルークさんに?アイスを食べさせてくれるんですか?お、お客様がいいのなら…

…食べてるルークさん、かわいいです〜…(ほのぼの)
あっ、今度はフランクフルト?わかりました、持ってきます!

結果的に売上に繋がってますし、成功…ですよね?


ルーク・アルカード
ルク(f14346)と一緒。



・行動
てんちょーのお店でお仕事。
おまじないも覚えた。お仕事のお洋服は水兵さん?が着ているやつ。
下がひらひらしてて動きやすい。尻尾も快適。(なぜかスカート)

……アイスキャンディーいいな。
冷たくて甘くてとっても美味しいの。食べたいな。
でもおしごとちゅうだからがまん。

くれるのならたべてもいい、よね?
(お客様が差し出すアイスキャンディーを大事にペロペロします。細かい描写はいつものオマカセで)

ん、やっぱりアイスおいし。



「おぼえた、カンペキ」
(……、ルークさん、大丈夫でしょうか)
 自信満々に頷いたルーク・アルカード(小さな狩人・f06946)にルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)は、拭いきれない不安を抱いていた。
「がんばろう、ルク」
「はい、今日はしっかり働きましょうね」
 振り返ったルークに返事をしながら、ふと、ルクは気付いた。
 今、目の前の白狼は水兵服――つまりはセーラーを来ている。マフラー似合いたいして短い袖が健康的ではあるが、下はズボンではなくスカート。もしくはキルトか。
 ふわふわとした尻尾がその中で揺れている。
「下がひらひらしてて動きやすい。尻尾も快適」
 とご満悦な本人だが、その尻尾が少し大きく揺れる瞬間。
(……今、穿いてなかったような……)
 あるべき布切れが見えなかった事に、気付いた。
(いえ、まあ、見間違い? 角度で見えなかっただけ?)
「スミマセーン」
「……すぐに」
 考えるルクにお客様は待ってはくれない。いち早く反応したルークの背を見つめながら、ルクも首をフリフリ、接客へと向かうのだった。

◇◇◇

「お、お待たせしましたっ」
「ね、あれ俺にもしてくれる?」
 とアイスキャンディを手渡したルクにお客がそう問いかけてきた。
 あれ、というと後ろでルークがしているおまじないだろう。
「……えと、はい」
 忙しいタイミングで省略化となったはいいが、空いてくるとまたしても希望客が増えてきている。
 ルクは、覚悟を決めて、赤らむ顔を出来るだけ意識しないようにとアイスキャンディを見つめる。
「おいしくなあれ、わふわふ、きゅーん……!」
「ん、ぐ……っ」
 ドンっ。
 言い切れるようにはなったが、しかし、最後に恥ずかしさで目をぎゅっと閉じてしまうルクのおまじないに、男性客が胸元を押さえ机に突っ伏した。
「わ、だ、大丈夫ですかっ!?」
「大丈夫、いつもの事だから」
 彼の連れらしいもう一人が冷たく言い放つと、慌てるルクに「ごめんね、ありがとう」と言う。
「えへへ、ありがとうございます」
 誉められたことが嬉しくて、ふやけた顔のまま席を離れようとすると、後ろで接客していたルークがじっと一点を見つめている。
 その先には、先程彼がおまじないをかけたアイスキャンディ。
 目が「食べたい」と語っていた。
「……ルークさん、だめですよ……?」
「うん、おしごとちゅうだからがまん」
 とは言うものの、耳がぺたんと倒れ込んで悲しげなオーラを纏う。
 とその時。
「……あ、俺もう一本いい?」
 と見られていたお客が言うので、ルクがたたっと駆けて持ってきてみれば、そのお客は、
アイスの先端をルークへと差し出していた。
「食べたそうだから、食べさせたげる」
「あっ、ルークさんに? アイスを食べさせてくれるんですか?」
 ルクが驚くと、でも店員が持ってちゃサボってるみたいだからね。とお客は健やかな笑顔で返してくれた。
 いいお客さんだなあ、と思っていると、ルークが振り返る。
「くれるのならたべてもいい、よね?」
「う、うん……お客様がいいのなら……?」
 多分それなら店長もお目こぼししてくれる。お客からの厚意には寛容だ。
 頷けばルークは、大事そうにアイスキャンディに吸い付いた。先端を吸い、根元に溢れそうな滴を舐めあげて喉を鳴らす。
 ずっと持っていると疲れるのか、アイスを持つ腕が徐々に下がっていき、畳に胡座をかく男性の脚の間から棒アイスが生えているような状態になる。
 一段低い場所に立つルークは、溢れる一滴すら勿体無いように棒アイスを追い中腰で、冷えた甘い滴を舐め取っていく。
 大好物のアイスに夢中になって、ピチャピチャと水音を鳴らすルークと、「もう、仕方ないですね、……食べてるルークさんかわいいです~」と朗らかな表情をするルクは、その光景に向けられる周りの妙に熱の籠った視線には気付かない。
「な、なあ俺、フランクフルト、いいかな……?」
「え、あ、はい! すぐお持ちしますね!」
 ルクは、先程机に突っ伏したお客に追加注文を受けて伝えにいく。
(見られてる気がする……)
 店員がアイス食べてるから? と考えるも。
(注文も増えてるし、売上になってるし……良いですよね?)
 とルクはそう考えるのだった。

◇◇◇

 余談だが。「特別サービス料、つければ良かったですね」と店長は笑っていた。
 怒られない儲けはあったようである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロウガ・イスルギ
アドリブ・連携歓迎

店員しつつ警備に当たるとしよう
調理は……まあやめとこう、スキルある奴いたら
丸投げということで!BBQ辺りならなんとかなるんだがなあ

基本は遊戯道具や器具の貸し出しと運搬に従事しつつ怪人を警戒
場所取り争いやしつこいナンパ等で海の家の客が絡まれたりしてたら
笑顔(威圧)で相手に対応

しつこく食い下がってきたら薙ぎ払いと鎧無視攻撃で応戦
「ウチのパラソルは四、五人殴ったぐらいじゃビクともしねえぞ、
試してやらあ!」
戦意喪失した辺りで勘弁してやるがな!

ないとは思うがもしナンパされたら
異性には丁寧にお断り対応
同性にはにべもなく塩対応

子供相手は基本ニガテながらも職務ゆえ我慢
(意外と上手くやれる)



 ビーチパラソルとは、何か。
 その光景を見たものは、まずその疑問に行き着くだろう。そして導かれる答えは、ほぼ同一だったと言っていいだろう。
「鈍器?」
「……鈍器」
「鈍器にしか見えない」
「MMORPG夏イベント配布系のお祭り近接武器……」
「鈍器だぁ」
 鈍器である。
 
「鉄板周りはアッチイだろうなぁ」
 ロウガ・イスルギ(白朧牙虎・f00846)は、畳んだビーチパラソルを杖のようにして体を預けながらそう呟いた。
 鍛え上げられた美しさすら感じる肉体。雪めいた白に踊る黒縞が映える体毛に、澄んだ青の瞳。
 ホワイト迷彩柄のローライズなショートボクサー水着でワイルドな魅力を醸し出す彼は、道行く若者に声をかけられてもおかしくはないのだが、その強面がゆえに、むしろ遠巻きに眺められていた。
 抱えたビーチパラソルが武器にしか見えない。
「……でもまあ、代わるっても調理はな」
 と眉をひそめてロウガは己の料理スキルを思い返した。
 肉を焼く! 食う! 程度ならやれはするが、覗き見るに同時平行の調理だ。しかも焼きそばとたこ焼きとお好み焼きとでソースが違ったり、と結構細かい。
 極論、食に娯楽をあまり求めない性質のロウガからすれば、どれも同じじゃねえか? と思ってしまったので、料理班からは離れることにした。
 接客は言わずもがなである。
 という事で、店周りの雑用を主に担当していた。適材適所というやつである。
 定期的に材料を運び入れ、遊具器具の準備、貸し出し。そして――。
「っ、おい、なに割り込んでんだよ!」
「うるせえな、急いでんだよ!」
 唐突に、店の表から険を帯びた声が上がる。一声で状況が分かるセリフに、ロウガは億劫そうにため息をついた。
 海に来て気が大きくなるのか、開放的になるのか。ともかくいざこざが意外と多い。
「行くか、ったく」
 喧嘩の仲裁である。
「どうかしましたか、オキャクサン?」
 シャツを掴み合い、睨んだ顔を付き合わせる二人の客の間に、ぬ、とロウガが顔を出した。
「あぁ!? コイツ、……が……、……ですね、割り込んできてですね」
「ほおん?」
 予想した通りの状況に、どうなのかもう一人に確認すれば、彼はロウガの担いだビーチパラソルに釘付けだった。
「鈍器……」
「おう、四、五人殴ったぐらいじゃビクともしねえぞ?」
「そ、うですか……す、スミマセンでした……」
 振るうまでもなく、ロウガの威圧に萎縮した割り込み客は、すごすごと帰っていった。
「はあ、結局メシ要らねえのかよ」
「おっちゃん、かっけえ!」
 物怖じしない声が足元から響いた。見れば、十歳位の子どもがロウガの足に抱きついていた。
 視界の端で父親らしき男が蒼白になっているのが見える。
「おっちゃん! なに食ったら、強くなれる!?」
 おっちゃんという歳ではない。というのは呑み込む。
「好き嫌いするな、それだけだ。……食い過ぎて腹壊すなよ」
「ぬあー」
 粗っぽくその小さな頭を撫で回し、ロウガは見回りと裏方に戻っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルナ・ステラ

みんなが楽しんでいる海水浴場を襲うなんて許せません!
がんばって阻止します!

とりあえずは、海の家でお手伝いをしながら警備をすればよいのですね。
と、言ったもののわたしにできることは何でしょうか?
うーん…【楽器演奏】をすることでしょうか?
店内BGMを奏でたり、呼び込みで音楽が必要であれば演奏しましょうか。

もし、不躾なお客様にバイトの方が絡まれていたら【勇気】を出して、(騒ぎにならない程度の魔法をこっそり使うなどで)対応しましょうか。
(※自分が絡まれる可能性もあるけど、ルナにはその考えはないので、自分が絡まれたらびっくりするけど同様の対応をする)

少しでもお店の力になれるといいな!



 深い夜に散らばる星を掬い上げて編み込んだようなブラウスに、細かな泡の弾ける音すら聞こえるような、寄せては引く白波を思わせるフリルをあしらった水着に身を包んだルナ・ステラ(星と月の魔女っ子・f05304)は、海の家の傍らで、音楽を奏でていた。
 指が爪弾く音に、彼女の白い髪が瞬いて、光が踊っているようにすら見える。
 貸してもらったウクレレの音色は軽やかに跳ねる。初めて触り、教わった楽器ではあるが、触れていれば、その腕前は上達していき、今や心地よく耳を傾けられる代物になっていた。
 彼女の演奏に吸い寄せられるように客足も増えていく。
「良い演奏だったよ、お嬢ちゃん。一緒に潮騒でも聞きに行きたくなっちまったな」
 ひとしきり演奏を終え、少し休憩しようかとしたルナに、そう声をかける男性がいた。
「まあ! ありがとうございます!」
 誉められたことに素直に感謝を述べるルナに、男性はしかし視線をルナに向けたまま動かない。
「……」
「……?」
「え、それで?」
「え? それで、と言いますと?」
 男の眉間に皺が寄る。少し不機嫌な声色に変わる。
「……ナンパなんだけど?」
「……、……ぁっ」
 その可能性は全く考えていなかったルナは、ハッキリと言われてようやく自分がナンパされている事に気が付いた。
 いや、年齢を考えればナンパ、というよりも少々劣悪な所業か。
 と、その隙をつくようにルナの手を握ろうと伸ばされた男の腕をするりとかわせば。
「――ッ、この……!」
 男性は途端に表情を険しくさせて、ルナへと詰め寄ろうとする。
 だが、その両手がルナの肩を掴むよりも、ルナの指がパチンと鳴る方が早かった。

「夜もキレイっすねえ、もっと人がいていいのに」
「ははっ、こんな時間まで残ってるのは俺達みたいな働きに来てる連中とカップルだけだがな!」
「まあ、泳がれちゃたまんないですしね、夕方は怪人も出たし……ん?」
 片付けをしながら、ふとなんで見ず知らずの海水浴場管理の手伝いしてるのかと首を傾げた。忙しくて忘れていたが、可愛い女の子目当てに来たはずだったのだが。
「……ま、いっか。コネできたし」
 星に惑わされたような。そんな感覚のまま彼は仕事に戻っていった。

◇◇◇

 仄暗い海に揺れる波間の星雫のごとき小さな光が散った。ちょっとした魔法、少しだけ意識を散乱させる幻惑。
「……数分で効果は切れるかな」
 即興魔法だ。効果時間に期待はしていない。そのあと彼がたまたま通りがかった海水浴場の人の手伝いをすることは、その場をこっそりと離れたルナには知る由も無いことであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『イソギンチャク怪人』

POW   :    テンタクル・テンペスト
予め【触手を振り回しておく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    ウネウネ・アネモネ
自身の肉体を【ウネウネモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ポイゾナス・ポリプ
【頭部】から【毒針のついた触手】を放ち、【麻痺毒】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 そろそろ日が傾き始め、空が赤らんでくる。
 そんな時間になってようやく怪人が砂浜に現れた。
「楽しそうに満喫しやがって……そんな対触手性能が低そうな水着で、楽しかったねで帰れると思うなァア!!」
 のそりと水から上がってきたイソギンチャク怪人達は、その頭部の触手をうねうねとうねらせながら、周りの海水浴場客に襲いかかっていく。
 だが、彼らには誤算があった。
 そう、ここには猟兵が彼らを待ち受けているのだから。

◇◇◇

 第二章です。
 触手が絡みついてきます、油断しないよう気を付けてください。
 多分最小人数位だと思います。
 宜しくお願いします。
鼬川・琥太郎
◎☆

あっほら!なんか来たって!さすがに倒しに行かんと!な!


…対触手性能って言うステータス初めて聞いたな…
もしかしてなんだけど褌ってその対触手性能かなり弱いほうなんちゃう…?
エプロンもしてたけど…おいてきちゃったしな…。
とはいえ触手って言う話なら近づけさせないように適宜斬り落としてったら安全よな!たぶんな!

…え?何?一部だけ湿ってないかってそんなことn…アー!触手お前!卑怯ちゃうか!
一般人は早く逃げ…いや見んといてこっち!いやはよ逃げてって!

オアー!!!!



「んあ……、あっほら! なんか来たって!」
 イソギンチャク怪人の声に、鼬川・琥太郎(雑種系イタチ妖怪・f28181)は熱い肉塊から口を離して、それの持ち主に許しを乞う。
「でも、物欲しそうにしてんじゃん」
 と彼は渋る。仰向けになった彼に、上下反対に四つ足で股がるようにした琥太郎の褌をずらし、尻尾の付け根をなぞる男の指に煽られソコがひくつく。
「あ、あかんて……いかな……さすがに倒しに行かんと……! な!」
「そうか、分かった」
「分かってくれた? そんじゃ……」
 行くわと言おうと、その体勢のまま振り返った琥太郎の耳にパシャリとシャッター音。男が取り出したスマホのカメラが、素性やら何やら色々隠せていない構図を捉えていた。

◇◇◇

(記念撮影って……)
 ともかく解放された琥太郎は褌の緩みを直し、イソギンチャク怪人の元へと走る。
「よっ! と、意外と斬りやすいんやな」
 飛び込みついでに海水浴客に伸ばされた触手を風の刃で撫ぜれば、ソレは僅かな弾力を残してきれいな断面を晒す。
 だが、件のイソギンチャク怪人は痛がる素振りはない。感覚自体は薄いのか。ともかく、少し怒っている素振りでそれは琥太郎へと視線を向けた。
「――低対触手性能のくせに生意気な」
「だから、その対触手性能ってなんやのん……、いや、まあ、なんとなくは分かるけど」
 なんというか、自分の姿はその対触手性能とやらは低そうな気がする。運気の塊があるがゆえに緩めに巻かざるを得ない琥太郎にとっては尚の事。エプロンはあっちに取られたっきりだ。
 だが、琥太郎は振るわれた触手を一振りで切り刻む。
「とはいえ触手って言う話なら近づけさせないように適宜斬り落としてったら安全よな! ……たぶんな!」
 一気に駆け出した。この手の相手は時間をかけると厄介な事をしだす気がする。勝負は早めに決めとくべきだろう。そういう確信ととも砂を踏みしめる琥太郎。迫る彼に対し、イソギンチャク怪人は膨れ上がるように触手を滾らせ、迎え撃つ。琥太郎の速度は凄まじく、その邂逅はまさしく一瞬。
 互いの武器が触れ合うその寸前。
「なんか、その褌湿ってない?」
「にょッ!?」
「隙ありィッ!!」
 少し前の名残を見抜かく一言で琥太郎が踏み留まる。その瞬間をイソギンチャク怪人は見逃さない。膨れ上がる触手――いやそればかりか全身をウネウネと触手へと変貌させると一気にその中に琥太郎の全身を呑み込んでいた!
「ぅあ、触手お前、っ! 卑怯……ッ、ちゃうか、ぁっ」
 全身を絡め取る触手に、風の刃が制御できず霧散する。全身をくすぐり、褌の中にまで入り込む触手が、先程男の指が煽ったそこにまで攻め入り、力が抜けていく。
「ふはは、勝てばいいのだ……。新人類共に見せてやろう、猟兵の哀れな姿を!!」
「ちょ、やめ、……あかんて、逃げ……さっきの人もおるやん、いや見んといてこっち! いやはよ逃げてって!」
 さっき別れたはずの男性が率先してスマホを構えていた。少なくとも彼には、今の琥太郎の状態はバレている。とそこでイソギンチャク怪人もなにかに気付いたように。
「……ん、お前もしかして、感――」
「っ、はいダメーっ!」
 言い放つよりも先に、火事場の馬鹿力というか冷静さのようなもので思いっきり振り抜いた風の刃がイソギンチャク怪人の頭部を真っ二つにしていた。
「……はあ、危なかったわ」
 戻れなくなるところだった――という言葉は呑み込んで、琥太郎は背後のシャッター音に体を震わせるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロウガ・イスルギ
何はともあれ一般人は避難させとくか
さっきの割り込み客やガキは巻き込まれてねえだろうな?
とっとと逃げろ、あと俺はおっちゃんでは……まあいい

得物はフック付きワイヤーとハンドガン(に偽装したビームガン)
BBQなら得意だ、斬って、焼く!

【残像】と【カウンター】使用でウザい触手は躱していこう
「そんな大振りは俺の尻尾の影にも届かないな!」
UCで斬り裂きまくり、余裕あれば数体纏めてバラして、と

BBQすると言ったな、あれは嘘だ
正直こんな連中売り物にも食い物にもならんな、焼却処分が妥当と判断
高出力ビームキャノン『アグネヤストラ』で跡形もなく消去滅却!

触手でイッっちゃったメンバーいたら異性限定で正気に戻します



「おっちゃん、だ、大丈夫か?」
 どうにも生々しくグロテスクさのある怪人の姿に震えを隠せないロウガ・イスルギ(白朧牙虎・f00846)――の足にしがみつく子どもに、ロウガは、その頭を撫でて片手で足から引き剥がし、吊り上げる。
「お前がおっちゃん、って言うのをやめてくれりゃ、大丈夫になるぜ?」
「……、じゃ、じゃあ大丈夫じゃないじゃ、ぅああ!」
 台詞の途中でロウガは子どもを後ろに放り投げてやった。砂の上に転がる音と共に「へぶちゃ」と奇妙な声が聞こえた。砂でも食ったのだろう。
「砂食ったじゃんか、おっちゃん! おっちゃんめ!」
 砂を食っていた。
「はあ、とっとと逃げろ」
 浜にビーチパラソルを突き刺して肩越しに振り返れば、親指をぐっと突き出し「おっちゃん」と返ってきた。
 どうやらおっちゃんと呼べば嫌がることを覚えたらしい。しばらく延々繰り返すのだろう。怖がってたことのどこへやらだ。
 煩わしいことこの上ない。
「たく、これだからガキは苦手なんだ。……まあいい」
 手にするはフック付きワイヤーにハンドガン。
「さ、BBQの時間だ。斬って、焼く!」
 それなら得意さ。と言い放つロウガに、イソギンチャク怪人達が怒りを剥き出しにする。
「何を! 貴様を料理するのは我々だッ!」
「どうだかな」
 気楽に構えるロウガへと怒り心頭のイソギンチャク触手が殺到する。瞬く間に触手の中へと消えていったロウガの姿。
「そら、どこ狙ってんだ」
 だが聞こえたのは、余裕綽々の声。ロウガを取り込んだはずの触手の群れをイソギンチャク怪人諸ともに、まるで草を束ねるようにロープが巻き付き縛り上げる。巨大な口が閉じていくように更に触手を締め上げていくロープに、イソギンチャク怪人が足掻くもそれは、僅かとも緩むことなく。
「貴様……ッ、はなせ!」
「お断りだ」
 残像を残すように触手の攻撃を躱していたロウガが、指を鳴らした。それが止めとなり、ロープの輪の中にあったものが、呆気なく容赦なく切り裂かれた。
「BBQすると言ったな。ああ、だが、あれは嘘だ」
 跳んだ触手の一つがロウガの足元に落ちる。意地汚くびちびちともがく怪物の端を踏みつけた。
「正直こんなもの、売り物にも食い物にもなりえん」
 ハンドガンを構える――否、それはハンドガンなどではなく。
「焼却処分が妥当だな」
 アグネヤストラ。科学と神秘に再現された神話の炎が、ハンドガンの銃口から溢れだす。それは高出力のビームとなって、砂浜に湧くイソギンチャク怪人達を、凪ぎ払うように焼却してのけた。
「ふう、暑いねえ」
 そうぼやくロウガは、少し離れた場所に避難した女性から向けられている熱ッぽい視線に、肩を竦めてみせるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルーク・アルカード
ルク(f14346)と一緒。



・心情
ん、アイスおいしかった。おしごとちゅうだけどいっぱい食べられた。
いいひといっぱい。

・行動
なんやかんやあって(アドリブ)足首を触手で捕まれて逆さ吊りに。
わ、お空と海が反対になってる……僕が反対になってる?

うねうねいっぱいでやっかいだな。
全部切り落とせばいいのかな。
早くやっつけてアイスキャンディー食べたいな。


ルク・フッシー
ルークさん(f06946)と


服:2019年のトランクス水着

よかったですね〜、ルークさん
ルークさんもお客さんも笑顔でボクも嬉しいです〜
さて、怪人を倒さないと

うわっ、いっっっぱいいますね
物理的にありえないくらい怪人がいますね
ルークさん気をつけて…行っちゃいました

はあはあ、本当に多すぎて、全然減らないですね…ふーっ…
あ、ルークさんが捕まっ…うわーっスカートがひるがえってますよ!ていうか、本当にはいてないじゃないですかあぁぁ!!
(顔を覆う)

ああーもうー!宙に大きなヒトデを描いて命を与えます!人間以上の身長のヒトデさん、イソギンチャク怪人を食べてしまってくださーい!



 ルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)はどんどんと増えて砂浜を埋め尽くさんばかりのイソギンチャク怪人の大群に、思わず腰を引きぎみになっていた。
 落ち着かない尻尾のせいで尻尾穴が揺れてカラフルな水着の中が見えそうになっているが、本人は気付きようもない。ただ目の前の光景に集中していた。
「うねうね、うねうね……うう、夢に見ちゃいそうです……」
 当然、良い夢ではない。
 ちらりとルーク・アルカード(小さな狩人・f06946)を見れば、ルクと対照的にルークは一切動じてはいない。というより、少し嬉しそうな雰囲気が漂ってくる。
「どうしました、ルークさん?」
 問えば、何もと頭を振る。
「うねうね倒そう」
「あ、はい……、ぁあ……」
 妙に輝いた目をルクとも違う方へと向けているので、それを追ってルクはルークの心情が読めた。さっきルークにアイスとかを食べさせていた客が手を振っている。ついでに頑張ったらまた奢ってあげるね、と言っていた。
「なるほど、頑張りましょうね!」
 まあ、みんな笑顔になれたし、良いことだろう。何故か立ち上がれなくなっているお客さんが多かったけれど。
「がんばる」
 と飛び出していったルークに、ルクは少し心配になった。
「……あの保護者さんに怒られないですかね」
 今日だけで何本食べただろう。そんな事をふと考えながら、ルクもイソギンチャク怪人を倒しに向かうのだった。

◇◇◇

 踏み込む。
 避ける。
 斬る。
 避ける。
 跳んで、地面の触手を切って、また避ける。
(……減らない?)
 思わずルークがそう思うほどに敵の数が多い。わらわらと絶えてくれない。
(早くアイス食べたい、……もうちょっと)
 無理をしよう。
 ルークは呼吸を止め、周囲を頭に刻み込む。どう動くか、どう殺すか。詰めた息をそのままに、ルークは体を前方へと弾き飛ばした。
 音速に等しく駆け出したルークは、止まって見えるような触手をかっ捌き、跳躍。数メートルを一足に飛ばし、イソギンチャク怪人の胴体を斜めに削ぎ落とす。
 だが終わらない。
 一陣の風。過ぎるもの全て切り刻むような素早い動きで翻弄し、刃を突き刺していく。みるみる内に数を減らしていくイソギンチャク怪人にルークは己の全身が窒息と疲労に悲鳴を上げるのも気にせず、更に更にと特攻を継続する。
「ぎゃ、ぐ――ッ」
 血晶の刃で貫いたイソギンチャク怪人。背側へと倒れ込むその体を駆け上がりながら刃を引き抜き、跳躍。正面から迎え撃つ触手を切り裂いて着地しようとした、まさにその時。
 無理が祟ったか、一瞬動きが硬直する。刹那、ルークの足に触手が巻き付いて――。

◇◇◇
「――わ、お空と海が反対になってる……僕が反対になってる?」
「言ってる場合じゃないですよ、ルークさん!?」
 一瞬意識を飛ばしてしまったルークが呑気なことを言っていると、風が運んだか、少し離れた所でルクが叫ぶ。
 助けにいこうとルクが動く、その時。ルクの目に信じがたいものが映った。
 ルークはセーラー姿だ。それもスカート。それが逆さまにされたとあればどうなるか。
 それは自明だろう。
「今行きま――って、スカート翻っ……ホントに何も穿いてないじゃないですかぁあッ!」
 見間違いかと思っていた(願っていた)白いふわふわの毛に包まれたルークが雄であると示す象徴が、夏の日差しに照らされる。本来文化的に隠すべきそれに思わず顔を覆ってしまうが。
「はぅっ、見て見ぬふりもできないですっ」
 後ろの方で「おお」みたいな声が聞こえるが構ってられない。今すぐどうにかしないと。
「もう、もうー!」
 ルクは赤らんだ頬を潮風にさらし、即座に空中に巨大なヒトデを描き出す。瞬く間に描き上がり、具現化されたヒトの身長よりも大きなヒトデがのそりと立ち上がり、中心の口をバクリと開いた。
「ヒトデさん、あのイソギンチャク怪人を食べてしまってくださーい!」
 ざん、と跳躍したヒトデはイソギンチャク怪人にのし掛かり、少ししてルークは解放される。
「たすかった、ルク」
「ええ、はい……」
 この事は黙っておこう。
 妙な疲れに苛まれたルクは、そっとそう誓うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

郁芽・瑞莉
◎☆

危うい夏の昼間、とても素敵でした♥(太ももを垂れる白濁液)
さて、人々の楽しい夏を邪魔する奴は猟兵にやられて骸の海へ、ですよ!

溜めていた霊力や、先ほど得た精力も力に変えて限界突破、
一気に決めますよ!
相手の毒の触手は第六感と動きから見切って。
都度カウンターの串刺し、なぎ払い、衝撃波に破魔の誘導弾と削ります!

戦いの最中はマイクロビキニなので胸は零れそうな程弾み、
お尻は動きたび布地が食い込んで形のいいお尻が見えて。
男達は声も水着も大盛り上がり。

最後の置き土産として水着の紐が切られ蹲った所で代償として気を失い、
介抱として男達によって運ばれるはとある海小屋。
取り囲んだ男達は水着から欲望を解き放ちます。



 聞こえる喧騒は、圧の弱いシャワーの音ではとても隠しきれる物ではなかった。
 全身に撫で付けられた粘液を排水溝へと流した郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)は、濡れた髪を後ろへ流して、外していた水着を手にとった。
「……んっ、……」
 男達に弄ばれた体が敏感に布が擦れるだけの感触にすら色艶を感じさせてくる。
 マイクロビキニだ、布面積は少ない水着だというのに――いや、だからこそかもしれない。付けられた後を隠しもできない。赤い鬱血と歯形をそのままに、紐を結んだ瑞莉はシャワー室を出ていく。
「……ん、まだ残ってました?」
 水着の食い込みに押し出されたか。太腿にぬめる感覚に見下ろせば、大粒の滴が伝い落ちていた。
「でも優先順位はあちら、ですよね」
 瑞莉はそれをそのままにイソギンチャク怪人達の前へと躍り出た。
 うねうねと毒々しいテカりのある触手が瑞莉を出迎えるが、それに臆した様子はない。
「さて、人々の楽しい夏を邪魔する奴は猟兵にやられて骸の海へ、ですよ!」
「くっ……ビーチを満喫に満喫しているような夏に狂った水着の癖に……、我々を甘くみているようだな――かかれッ!」
 挑発の言葉に、イソギンチャク怪人達が一斉に瑞莉へと襲い掛かっていく。
 腕の一振り。ただそれだけで瑞莉は、その触手の群れを弾き飛ばしていた。
 笑みすら湛える瑞莉は、己の中へと注ぎ込まれた男達の生命力を己の物として変換する。衝撃波すら放った『ただの腕の一薙』がその威力。
 であるなら。
 瑞莉が体を旋回させ放った蹴りは、周囲を巻き込み、イソギンチャク怪人の胴体を引きちぎる程の威力を有していた。
「おぉ……」
 避難していた客も声を漏らす。
 いや、その中の数人は、彼女が動く度、もはや暴力的なまでに視界を誘惑する瑞莉の肢体に酔いしれているのか。
 際どい水着の上に動き回る彼女の体は、今にも溢れ出んばかりに揺れ動いている。怪人などそっちのけでただただ彼女を欲のままに目で追う男達。
 そこには先程まで瑞莉を汚していた者もそうでないものも混ざり、ぎらつく視線を向けている。
 そしてイソギンチャク怪人の数も減ってきたその時。
「この――ッ」
「っ、ぇ……?」
 触手の一本。最後のあがきとして放ったそれが瑞莉の水着の紐を千切り、ハラリと布が落ちかける。それをどうにかしゃがみこんで耐えた瑞莉は、しかし動けずにいる。
「……」
 数秒、その後。
 まるで示し合わせたように、男達が歩き出し、瑞莉を『救出』せんと動き出した。

 その後、救出された彼女がどう介抱されたか、それは本人ばかりが知ることだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヤコ・ナゴ
☆あー、やっぱり出てきましたねえ…少し抜けます、後お願いしますねー
(機動性の邪魔になる腰エプロンを外して、蛇に竹の棒を咥えさせたまま水着前線へ)

はいはーい、狼藉もそこまでですよ、このすっとこどっこいども。
対触手性能だかなんだか知りませんが、お帰り願えますか?
…と言ったところで帰ってくれないんですよね、分かります。

はい?対触手性能が低いどころか触手弱点だろって?
…世の中には言っちゃいけない事があるって分からないんですか?
(SPDスタイル蹴爪で蹴り殺しにかかる)

(そういえば触手といえばアイス触手美味しかったなあ、でもこっちの触手どうなんだろ、なんて他の事を考えている)



「……ちょっと抜けますね、お願いしますー」
 とヤコ・ナゴ(チキンレッグ・f29509)はバイトに声をかけてから、エプロンを外す。
 機動力の妨げになるエプロンは邪魔なだけだ。誉められて少し晒しても良いかなと思ってたり思ってなかったり。
 ともかく今は不要。ちょっと布地が間接部分で締まっていて結構強調するフォルムになっている水着を露に、イソギンチャク怪人がたむろする砂浜へとヤコは足を踏み出した。
 背後で竹の棒を咥えた蛇が出番だとばかりに揺れている。
 ヤコは、彼らの注意を引くように、パンパンと手を叩いて声を張り上げた。
「はいはーい、狼藉もそこまでですよ、このすっとこどっこいども」
「あ? なんだあいつ」
「なんだもくそもないです。対触手性能だかなんだか知りませんが、お帰り願えますか?」
 メイワクなんで。と言うもイソギンチャク怪人達は帰る素振りすら見せはしない。
(まあ、言ったところで帰ってくれないんですよね、分かります)
 と思っていると、なにやら数体のイソギンチャク怪人達が身を寄せ、こそこそと微妙に聞こえる感じの声で会議を始めた。
「どう思う? オレ的に特効入りそうなんだけど」
「ヤバイよね。触手責め属性高過ぎじゃない? 全身からオーラ漂ってるよ」
「対触手性能マイナス数値出てそう、設定ミスかよ? みたいな(笑)」
「全部聞こえてますけど!? かっこわらじゃないんですよ!!」
「うわ、怒り方の2コマ即落ち感すご……」
 殺そう。
 ヤコはそう思った。
「……世の中には言っちゃいけない事があるって分からないんですか?」
「え? 触手弱点なの隠してるんですかぁ?」
「お望み通り殺して差し上げますよぉお!!」
 ヤコの体が空を跳んだ!
 両腕を掲げ、鋭い爪を振り上げ襲いかかるその姿は、まさしく獅子のごとく。
 迎撃に突き込まれたウネウネモードの触手を切り裂き、着地する。
「――っ、な……なに!?」
 驚愕はイソギンチャク怪人側に走る。千切れ跳んだ触手の切れ端を、ヤコがその嘴でキャッチしていたのだ。
 そして、それがちゅるんとヤコの喉を通っていく。
「……コリコリとした食感、磯の香り……これで攻められれば抜け出すのは至難でしょうねえ」
 言葉にイソギンチャク怪人の間に恐怖が迸る。
「触手ソムリエ……? こいつ自らの低対触手性能を逆手に、触手の採点を……ッ!?」
「アイス触手とは比べ物にはならないですが、成る程調理次第では化けそうじゃあないですか……?」
 さて、次はどなたでしょう。ゆらりと背に蛇を揺らす凶鳥が、鋭い瞳を眼鏡の奥に光らせる。
「くっ……殺せ!! 奴を生かしておくな!!」
「私を怒らせたこと、後悔するんですねえ!!」
 両者、激突――!

◇◇◇

 なお、対触手性能が低いので結構ピンチになってあれこれがそれになったりもしたけど、ヤコは無事に生還できたようである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

緋神・美麗
絡み・アドリブ歓迎

確かに怪人が出るって聞いて警護していたけどこんなおかしなのが出てくるとは思わなかったわ…。もう、さっさと倒して帰りましょうか。

技能で命中と威力を底上げしたUCで怪人達を文字通りの一網打尽にする
触手が絡みついてくることを恐れ回避優先
絡みつかれてしまったら全力で引き剥がそうとし、最後の手段に最大出力の電撃を纏って触手を焼き払う
「きゃっ、ちょっ、絡みついてくるんじゃないわよっ」
「こ、こんなのでやられてたまるもんですかーっ!」



「……ええ」
 緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)は困惑していた。
 海水浴場を襲う怪人。人が集まり、楽しんでいるような所を狙ってくる悪辣な怪人――そう思って警護シていたというのに、いざ蓋を空けてみれば、対触手性能がどうのこうのとよくわからない理論と触手をうねうねと振り回している怪人だった。
「お、あそこの美人、中々に対触手性能低そうじゃね?」
「まじじゃーん、いいじゃーん!」
「……なんて言えばいいの? この……この微妙にイラッとくる感じ……」
 激怒するわけでもないが、スルーする気も起きないような微妙なラインの腹立たしさが美麗を襲う。
 頭痛がしてきた美麗は、ともかくやることをさっさとやろうと決める。
「もう、さっさと倒して帰りましょうか」
 相手が動き出す前に、美麗は青白い白光を掌に生み出し、それを両手の中に閉ざす。
「文字通り、一『網』打尽、ってね」
 絡ませた指を手の中の餅を伸ばすように引き剥がし、現れるはサイキックエナジーの糸。極限にまで圧縮された雷の網。それが目の前のイソギンチャク怪人の群れに覆いかぶさっていく!
「ぐぁ……ッ!!」
 海洋生物としての肉体を選んだ怪人達には、その電撃に抗うすべは無いのだろう。電撃に揉まれて、絶叫も痺れて途絶えていく地獄。だが、それでもイソギンチャク怪人は諦めなかった。
 仲間の影で被害を少なくしていたイソギンチャク怪人が美麗へとその触手を伸ばしてくる。
「きゃっ、ちょっ、絡みついてくるんじゃないわよっ」
 なんとも触れにくいビジュアルのそれを美麗は飛んで躱しながら、お返しにと更に電撃を放っていく。
「……っ、あ」
 だが、やはり数は強い。犠牲を顧みず逃げ場を塞いでいく触手についに美麗の足がその触手に絡みつかれてしまう。ちくちくとした表面の棘に、少し痺れを感じる美麗は、どうにかそれを振り払おうとするが、しかし、意外と触手の力は強い。
「へ、へへ……そのまま動けなくなってもらおうか……っ!」
 満身創痍なイソギンチャク怪人が嬉しげに笑う。もっとシリアスな相手に倒されそうになるのならば劇的なのかもしれないが――。
「こ、こんなのでやられてたまるもんですかーっ!」
 絶対にイソギンチャク怪人を拒絶するという意志の力が、最後の手段を切らせる。美麗が叫ぶと同時にその体から、最大出力の電撃が迸り、絡まる触手と網に囚われたイソギンチャク怪人を焼き尽くしていく。
「はあー……、疲れたわね」
 ぶすぶすと、焦げた砂浜に立つ美麗は、とさりと砂に膝をつき、疲れたため息を零すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月04日


挿絵イラスト