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辺境に眠りし天上の秘宝

#ブルーアルカディア



「うーん……いい天気だ」

 ブルーアルカディアの辺境に浮かぶ名もなき小さな島に、今日も夜明けの太陽が昇る。
 抜けるような青空に、真っ白な雲の海。いつもと変わらない景色を見渡して、村人達はそれぞれの仕事に精を出す。いつもと変わらない、平和な日常。

「もうすぐ夏祭りの時期だったか? 楽しみだ」
「そうだね……うん? なんだろう、あれは」

 だが、そんな平和を謳歌する人々の頭上に、ふと暗い影が落ちる。
 鳥にしては大きく、雲にしては歪な影。見上げた人々の目に映ったのは、空中に浮かぶ一隻の艦艇(ガレオン)。

「あれはまさか……屍人帝国の飛空艇?!」

 明らかに商船などではなく軍艦だと分かる意匠に、背筋が冷たくなる不気味な威圧感。
 マストに翻る旗は、現存するどの国のものとも違う。かつて雲海に沈んだ数多の国家のひとつ――『ベルティーン帝国』の御旗であった。

「どうして、帝国軍がこんな所に……」
「まさか奴ら、『天上石』を狙って?!」

 晴天の霹靂と呼ぶにふさわしい一大事に島民が慌てるなか、黒い翼を持った騎士たちが飛空艇から降下してくる。黒兜の奥から覗く眼差しに、人間的な温かみは感じられない。
 平和の風に包まれてきたこの辺境の地に今、戦乱の嵐が吹き荒れようとしていた――。


「事件発生です。リムは猟兵に出撃を要請します」
 グリモアベースに招かれた猟兵達の前で、グリモア猟兵のリミティア・スカイクラッド(勿忘草の魔女・f08099)は淡々とした口調で語りだした。
「ブルーアルカディアの辺境にある小さな浮島に、屍人帝国『ベルティーン帝国』のオブリビオンが襲来する事件を予知しました」
 新たに発見された17番目の世界、ブルーアルカディア。どこまでも広がる雲海と青空の狭間に無数の浮遊大陸が浮かぶ、冒険とロマンに満ち溢れたファンタジー世界である。
 この世界における最大の脅威となるのが『屍人帝国』。雲海に沈んだ古の浮遊大陸が、オブリビオンの帝国として蘇り、邪悪な騎士達や魔獣を従えて各地で侵攻を行っている。この屍人帝国と戦う者達をブルーアルカディアでは『勇士』と呼び、大空を駆け巡る彼らの活躍によって、どうにか世界はオブリビオンの手から守られているのが現状だ。

「今回襲撃を受けたのはわずかな住人が村を作って暮らしているだけの小さな浮遊島で、これまでは屍人帝国の侵攻範囲にも接していなかった、平和な島です」
 何故そんな島をベルティーン帝国は突如侵略したのか。辺境ゆえに知られていなかったことだが、実はこの浮遊島には村人達が代々秘密裏に守り伝えてきた、とある宝がある。
「それは『天上石』と呼ばれる特殊な召喚石で、通常の何百倍もの魔力を秘めた神秘のクリスタルです。その価値は通常の召喚石の300倍……日本円換算で約6億円に相当します」
 召喚石は古代魔法による召喚を行うために消費されるアイテムで、ベルティーン帝国はこの天上石を使用して異世界から「何か」を召喚しようとしている。どんな召喚獣を呼ぶかは不明だが、ブルーアルカディアに脅威をもたらす存在であることは間違いあるまい。

「天上石は島の中心部にある祭壇にはめ込まれており、祭壇を壊しでもしない限り動かすことはできません。島民は石を守るために必死に抵抗しますが、オブリビオンには敵わないでしょう」
 このままでは島民は皆殺しにされ、天上石はベルティーン帝国に持ち去られてしまう。だが今ならばまだ間に合う。至急現地に向かい、被害が出る前に帝国軍を撃退するのだ。
「敵は黒い鎧とハルバードで武装した『黒翼騎士』が数十名と、指揮官の『帝国魔道士』です。帝国からは天上石の回収を第一に考え、障害は全て排除するようにと命令を受けているようです」
 帝国に忠誠を誓った彼らに説得は通じない。生前がどんな人物であったかに関わらず、雲海に落ちてオブリビオンと化した時点で、魔獣と同様の脅威なのだ。この空に生きる人々の平和を守るためにも、確実な撃破が望ましい。

「帝国の尖兵を撃退し、天上石を守り抜けば、島民の方々も大歓迎してくれるでしょう。ささやかですが祝祭などを開いてくれるかもしれません」
 島民からの金銭的な報酬は望めないが、帝国のオブリビオンから回収できる「天使核」は、ブルーアルカディアの文明を維持する重要な動力源である。これを持ち帰って売却すれば十分な金額になるだろう。
「島の平和のため、帝国の野望を挫くため、どうかよろしくお願いします」
 説明を終えたリミティアは手にグリモアを浮かべ、ブルーアルカディアへの道を開く。
 果てしなく広がる雲海と蒼穹の世界で、猟兵たちの新たなる冒険と戦いの幕が開ける。
「転送準備完了です。リムは武運を祈っています」



 こんにちは、戌です。
 今回のシナリオは新世界ブルーアルカディアにて、辺境の浮島を狙う屍人帝国の尖兵を撃退する依頼です。

 1章は『黒翼騎士』との集団戦です。
 敵の狙いは浮島の宝である『天上石』で、島民を皆殺しにしてでも石を確保するよう命令を受けています。個々人の戦闘力はそれなりですが、空中戦と部隊での集団戦術に長けているようです。

 2章は『帝国魔道士』とのボス戦です。
 今回の襲撃作戦の指揮をとるオブリビオンで、彼を倒せば帝国軍は撤退します。
 オブリビオンとなった今でも生前の知識と魔術の腕前は健在で、人倫を踏みにじるような非道な行いさえ、眉ひとつ動かさず命じる邪悪な魔道士です。

 無事に帝国軍を撃退すれば、3章では島民が感謝の宴を開いてくれます。
 勇士のひとりとして歓迎を受け、交流を深めるのも良いでしょう。島の宝について話を聞いたり、逆にこれまでの武勇伝を聞かれることもあるかもしれません。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『黒翼騎士』

POW   :    集団突撃戦術
【背中の翼と飛行魔術】によりレベル×100km/hで飛翔し、【一緒に突撃を仕掛ける人数】×【速度】に比例した激突ダメージを与える。
SPD   :    黒翼斧槍
【敵の頭上に飛翔し、ハルバード】による素早い一撃を放つ。また、【追い風を受ける】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    黒翼防御戦術
自身の【部隊の守備担当】になり、【翼に風を受ける】事で回避率が10倍になり、レベル×5km/hの飛翔能力を得る。
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メンカル・プルモーサ
…ふむ、ここがブルーアルカディアか…空の世界だけあって空を飛ぶオブリビオンも多そうだね…
さて…天上石とやらが気になるだけに帝国に奪われるためには行かないね…
…取り合えず落ちて貰おうか…【星を墜とす大地の手】を発動…
…空から襲いかかる黒翼騎士には大地に落ちて貰おう…一部雲海に落ちるかも知れないけど運が悪かったという事で…そのうちまた出てくるだろうし…
…さて、運良く(?)島に落ちることが出来た黒翼騎士には動けないうちに術式装填銃【アヌエヌエ】により爆破術式の込められた弾丸で討ち滅ぼしてくとしようか…

…それにしても天上石…得に根拠は無いのだけど望みの召喚獣を召喚出来る効果がある気がするな…



「……ふむ、ここがブルーアルカディアか……空の世界だけあって空を飛ぶオブリビオンも多そうだね……」
 新たなる未知の地平に降り立ったメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は、眠たげな瞳に好奇心の光を宿して、どこまでも広がる青空を見上げる。その上空から舞い降りてくるのは、黒い翼を生やした騎士の群れ。
「さて……天上石とやらが気になるだけに帝国に奪われるためには行かないね……」
 雲海に落ちた浮遊大陸の成れの果てであり、悪しきオブリビオンの巣窟『屍人帝国』。その悪しき野望からこの島に眠る秘宝を守るため、彼女は銃を抜いて戦闘態勢を取った。

「まずは島内の障害を排除するぞ」
「はっ」
 帝国の飛空艇(ガレオン)から飛び立った黒翼騎士達は、島内にいる人間を見つけると直ちに攻撃を開始する。翼に風を受け、渡り鳥の群れのように一糸乱れぬ陣形で空を舞う様からは高い練度が窺えた。
「……取り合えず落ちて貰おうか……」
 空から襲いかかる敵に同じ土俵で戦う義理はないと考えたメンカルは【星を墜とす大地の手】を発動する。抑揚の少ない声で詩を紡ぐように唱えられる呪文が、術式というプログラムに従って世界法則を歪める。

「重き力よ、掴め、落とせ。汝は重圧、汝は天墜、魔女が望むは底より出でし昏き腕」
「ぬぅ―――ッ?!」
 空にあるものを天から地へと引きずり降ろす疑似重力術式が、黒翼騎士に襲いかかる。
 それまで悠然と羽ばたいていた彼らは、突如として空の加護を失い垂直に落ちていく。その真下が浮島の大地だった者はまだ良い方で、悲惨だったのは雲海の上空にいた者だ。
「た、助け……ッ」
 この世界では雲海に落ちたものは人であれ物であれ、そして大陸であれ全て消滅する。
 不運な騎士の姿は底知れぬ純白の海に呑まれ、断末魔の悲鳴すら雲の中にかき消えた。

「……まあ運が悪かったという事で……そのうちまた出てくるだろうし……」
 雲海に落ちた連中のことは気にしないことにして、メンカルは運良く島に落ちることが出来た黒翼騎士達と対峙する。もっとも地面に叩き付けられた際のダメージを考えれば、彼らが本当に幸運だったと言えるかは微妙なところだが。
「ぐ……貴様、我ら帝国に歯向かうつもりか……」
 そして標的を天から引きずり降ろしても、星を墜とす大地の手の効果は継続中だった。
 ハルバードを支えに立ち上がろうとする騎士達を、視えざる重力の鎖が押さえつける。対象を(実体非実体問わず)強制的に大地に縛り付けるのが、この術式の本質なのだ。

「……さて、動けないうちに討ち滅ぼしてくとしようか……」
 メンカルは動きを封じられた騎士に向けてトリガーを引く。術式装填銃【アヌエヌエ】より放たれた弾丸は命中と同時に込められた術式を起動し、中規模の爆発を引き起こす。
「ぐはあッ!!」
「ぎゃぁっ!?」
 爆破術式の直撃を受けた騎士達は絶叫や悲鳴を上げ、雲海に落ちた仲間の後を追うように骸の海に還っていく。得意の空中戦や集団戦術を披露する間もない完封敗北であった。

「……それにしても天上石……特に根拠は無いのだけど望みの召喚獣を召喚出来る効果がある気がするな……」
 上空に見えた敵を一掃したメンカルは【アヌエヌエ】に弾を込め直しつつ、この浮島の秘宝について考える。この世界の召喚魔法は運に左右される部分も大きいが、その運要素を廃して好きな召喚獣を呼ぶことができれば、まさに青天井の可能性が広がるだろう。
「……あとで見せてもらえるかな……」
 この戦いを制して帝国を撃退すれば、実物を見る機会もあるだろう。島の住民と宝を守るためと、ついでに己の好奇心を満たすため、メンカルは再び術式を展開するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

ほう…本当に島が空に浮かんでいるな、写真で撮りたくなる程の絶景だ
…これで鴉共がいなければ最高なんだがな

シガールQ1210を装備
フルオートによる乱れ撃ちで敵を撃ち落としていく
取り回しの良い機関拳銃なら空を飛んでる奴らも容易く射貫けるだろう
敵が接近して来たらナガクニによるカウンターで一刀の下に切り伏せる

まったく、無粋な害鳥だな
新世界に来たと言うのに楽しむ暇もない

敵が集団で突撃して来たらUCを発動
無数に分裂させたナガクニを敵集団に打ち込んで一気に爆破する
残った敵も繋がれた紫電の鎖でトドメを刺せば斃れるだろう

数億にもなる貴重な召喚石か…
奴らの手に渡れば碌な事にならないのは確かだろうな



「ほう……本当に島が空に浮かんでいるな、写真で撮りたくなる程の絶景だ」
 初めて訪れたブルーアルカディアの景観を見渡して、キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)はほうと感嘆の吐息を漏らす。果てしない雲海と蒼穹と大地が織りなす幻想的な景色は、他の世界ではなかなか見られないものだろう。
「……これで鴉共がいなければ最高なんだがな」
 そんな美しき世界を脅かすオブリビオンの『屍人帝国』。その尖兵たる黒翼騎士の影を見ると、キリカの表情は曇る。これも猟兵の宿命とはいえ、空気を読まない連中である。

「まったく、無粋な害鳥だな。新世界に来たと言うのに楽しむ暇もない」
 キリカは装備した強化型魔導機関拳銃"シガールQ1210"の銃口を空に向け、憤懣を込めてトリガーを引く。雷鳴の如き銃声が空に響き渡り、弾丸の雨が騎士達に襲い掛かった。
「ぐあッ?!」
「銃撃だ! 狙われているぞ!」
 秘術により強化された銃弾は騎士の重厚な鎧をやすやすと貫き、黒翼に風穴を開ける。
 キリカの射撃技術と取り回しの良い機関拳銃ならば、空を飛んでいる標的を射抜くのも容易かった。彼女はフルオートによる乱れ撃ちで雨あられと弾丸をばら撒き、敵を次々と撃ち落としていく。

「ベルティーン帝国に歯向かう者には死を」
「総員、突撃!」
 同胞を撃墜された黒翼騎士は猟兵を任務遂行における障害と認め、一斉に突撃を仕掛けてくる。背中の翼と飛行魔術によるスピードと数の優位を活かした【集団突撃戦術】は、激突すれば侮れないダメージになるだろう。
「一斉に来るか。好都合だな」
 対してキリカは黒革拵えの短刀「ナガクニ」を抜き、【ヴィヨレ・ドゥ・エクレール】を発動。宙に放った短刀が無数に分裂し、紫電を纏って黒翼騎士団の突撃を迎え撃った。

「紫電の牙に貫かれ、そのまま朽ち果て消え去るがいい」
 分裂して空中を自在に飛ぶ無数のナガクニは、騎士のハルバードがキリカを捉える前に標的に突き刺さった。研ぎ澄まされた刃は鎧の上からでも騎士の肉体を深々と抉り、刀身に宿った紫電が体内深くで爆ぜる。
「「ぐはぁッ!!!?」」
 この一斉爆破から生き延びることができたのは、隊列の後方にいて被弾の少ない一部の者だけだった。ほとんどの者は黒焦げとなり、煙をなびかせながら大地に落ちていった。

「よくも……ッ、なんだこの鎖はっ」
 幸運にも残った僅かな騎士にも、短刀は撃ち込まれている。たとえ爆破で倒せずとも、放射された雷はオブリビオンの力と生命を蝕む紫電の鎖となり、確実な死を与えるるのがこのユーベルコードの真価である。
「この美しい世界に、お前達のような者は不要だ」
「お……おのれ……」
 紫電の鎖に繋がれたまま、破れかぶれで接近戦を挑む黒翼騎士。力なく振り下ろされるハルバードを、キリカはひらりと躱しざま、手元にあるオリジナルのナガクニで一刀の下に斬り伏せた。

「数億にもなる貴重な召喚石か……奴らの手に渡れば碌な事にならないのは確かだろうな」
 斃れた敵が骸の海に還っていくのを見届けると、キリカはこの島の宝について考える。
 このような暴力的な手段で秘宝を奪いにくるような輩だ。天上石の力で何を企んでいるにせよ、絶対に奪わせはしない――次の敵襲に備える彼女に、一切の油断はなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャーロット・クリームアイス
いきなり訪ねてきて、いきなり略奪を図るとは……
なんとも横暴な話です! まずはアポイントメントをとるところからでは?

きっと、みずからを奪う側、狩る側だと思っているから、そういう振る舞いになるんですよね
はい、ですからここはひとつ、立場をわからせてあげる必要があるかなと!

(ユーベルコード使用。水族艦で敵飛空艇を攻撃する)

生身で空を飛べるみたいですけど、わざわざ飛空艇に乗ってきたってことは――それ、帰りも必要なやつですよね?
ではでは、狙われる側の気分、よーく味わっていただきましょう!

(飛空艇の守りに戦力が回されれば、その分だけ島のほうは安全に近づきますしね!)



「いきなり訪ねてきて、いきなり略奪を図るとは……なんとも横暴な話です!」
 道理も何もあったものではない屍人帝国の所業に、怒り心頭のシャーロット・クリームアイス(Gleam Eyes・f26268)。流通と通信を生業とする彼女としては、対価も支払わずに物だけ奪っていくような図々しい輩は、交渉の余地なく許すまじき敵である。
「まずはアポイントメントをとるところからでは?」
 などと彼女が糾弾しても、それを気に留めるようなら連中も侵略者などやっていまい。
 空の世界を脅かす邪悪なる屍人帝国が1つ、ベルティーン帝国に仕えし黒翼騎士団は、どす黒い敵意と殺意をもって応答とした。

「きっと、みずからを奪う側、狩る側だと思っているから、そういう振る舞いになるんですよね」
 空の高みから此方を見下ろしている傲慢な騎士を、シャーロットはきっと睨みつける。
 飛空艇(ガレオン)と翼で我が物顔に空を飛び回る彼らは、我らこそこの世界の強者と疑っていないのだろう。悪に染まったオブリビオンらしい考え方ではある。
「はい、ですからここはひとつ、立場をわからせてあげる必要があるかなと!」
 この青空は決して屍人帝国の占有物ではないことを示すために、彼女が呼び出したのは【移動水族艦】。カニやサメやイルカなど、様々な水棲生物を満載した巨大な艦が、浮島の上空に忽然と姿を現した。

「何だあれは?!」
 見たこともない造形の奇妙な艦に、驚いたのは黒翼騎士団だ。普通の海洋が存在しないこの世界において、大量の水とともに海の生き物を乗せた水族艦はさぞかし異様だろう。だが、彼らが本当に慌てることになるのはここからだった。
「攻撃開始です!」
 シャーロットが号令を発すと、水族艦は帝国軍が乗ってきた飛空艇に攻撃を実施する。
 牙やハサミなどの生体武装を備えた水棲生物が艦内から次々と飛び出し、敵艦の帆を切り裂き、舷側に穴を開ける。単なる観光用の移動施設かと思えば予想外の戦闘力である。

「生身で空を飛べるみたいですけど、わざわざ飛空艇に乗ってきたってことは――それ、帰りも必要なやつですよね?」
 おそらくは体力か魔力の問題か、黒翼騎士が自力で飛んでいられる航続距離には限界があるのだろう。島や大陸間を移動するためには飛空艇という乗り物が必須。シャーロットはそれが敵の急所と見た。
「ではでは、狙われる側の気分、よーく味わっていただきましょう!」
「い、いかん……ッ!」
 自分達の艦が水族艦の攻撃を受けているのを見て、騎士達の表情が明らかに変わった。
 天上石の捜索と確保に兵力を傾けていたらしく、飛空艇を防衛する戦力は殆どいない。こんな辺境の浮島ごときに大した戦力もいないだろうと、侮ったツケが返ってきた。

「帰還するぞ! 艦を落とさせるわけにはいかん!」
「やってくれたな貴様……覚えていろよ!」
 黒翼騎士達はシャーロットに怒りの捨て台詞を残し、一目散に飛空艇の防衛に向かう。
 誰かが守備を担当し【黒翼防御戦術】を展開すれば、水棲生物の攻撃から艦を守ることはできるだろう。だがシャーロットからしてみれば、敵を艦の防衛に貼りつかせた時点で作戦は成功と言って良かった。

(飛空艇の守りに戦力が回されれば、その分だけ島のほうは安全に近づきますしね!)
 任務遂行と艦の防衛で戦力が分散すれば、それだけ猟兵側が付け入る隙は大きくなる。
 我が物顔で略奪と蹂躙の限りを尽くしてきた連中が、守勢に回って慌てふためくさまを見て、シャーロットはすこし胸がすく思いをするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
さっそく空中戦闘か。この世界らしくてワクワクするね。この世界ではどんなお話がぼくを待ってるんだろう。

エンジェルモードに変身して空中戦で迎え撃つよ。最初は魔法で作った剣で攻撃をさばきながら、相手の動きを観察だな。
なるほど。円を描くように飛翔することで遠心力をのせてるのか。参考にさせてもらうよ。予測軌道上に火の矢を放つことで軌道をくるわせ、その隙を狙って遠心力をのせた強力な一撃だ。

まだまだだよ。もっと勉強させてもらうからね。



「さっそく空中戦闘か。この世界らしくてワクワクするね」
 黒い翼に風を受け、蒼穹を自在に翔ける騎士達を、アリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)はキラキラした目で見上げる。初めて訪れるブルーアルカディアの空気は、これまでの世界にも負けない冒険とロマンの香りで満ちていた。
「この世界ではどんなお話がぼくを待ってるんだろう」
 まだ知らない物語の味を求めて、『物語』を食べる妖精は楽しげな笑顔で大地を蹴る。
 まずはあの黒い騎士達をやっつけるついでに、この世界の戦い方について勉強しよう。

「へーんしん! てね」
 【性質変化】により飛翔力が増加する天使(エンジェル)モードに変身したアリスは、浮島に迫る敵を空中戦で迎え撃つ。完全武装した騎士に対して少女1人、対面では明らかにこちらが不利だが、彼女の顔色に不安はない。
「我らに空で戦いを挑むとは良い度胸だ」
 空中での集団戦に強い自信を持つ黒翼騎士は、兎を狩るにも全力を尽くす獅子の如く、容赦のない【黒翼斧槍】の一撃を繰り出す。アリスは咄嗟に魔法で剣を作って防御の構えを取り、重いハルバードの刃を辛くも受け流した。

(なるほど。円を描くように飛翔することで遠心力をのせてるのか)
 アリスは魔法剣で攻撃をさばきながら、まずは相手の動きを観察する。追い風を受けて加速する飛行技術や、相手の頭上から素早い一撃を放つ戦法など、黒翼騎士の戦いぶりは空というフィールドに合わせて洗練されており、学ぶべきところは非常に多い。
「参考にさせてもらうよ」
 並外れた学習速度で戦い方を理解したアリスは、黒翼騎士が描く円弧の軌道の予測上に火の矢を放つ。敵は当然のようにそれを躱すが、回避のために軌道が狂えば隙が生じる。微細なブレであっても、分かる者からすれば反撃の好機だ。

「こんな感じかな?」
 天使の翼を羽ばたかせ、空中で急加速するアリス。その飛翔は敵が見せたものをなぞるように円の軌道を描き、さながら戦闘機のドッグファイトの如く敵の頭上に回り込んだ。
「なにっ……ぐあッ?!!」
 慌てて回避機動を取る間もなく、遠心力の乗った強烈な一撃が黒翼騎士を斬り伏せる。
 魔法剣に片翼をばっさりと切り落とされた彼は、バランスを崩してくるくと回転しながら雲海の底に落ちていった。

「まだまだだよ。もっと勉強させてもらうからね」
 1人撃墜してコツを理解したところで、アリスはにっこりと笑いながら剣を構え直す。
 幼い容姿でありながら、空の勇士として急成長しつつある彼女の戦いぶりに、騎士達は驚きと戦慄を隠せなかった。
「この娘……一体何者だ……!」
 辺境の小島から宝を持ち帰るだけの簡単な任務と、彼らは当初そう思っていただろう。
 だが、略奪者であったはずの帝国軍は今、さらなる物語を求める情報妖精の糧として、余さず撃墜される運命にあった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カビパン・カピパン
カビパンは小さな浮遊島に最近派遣されてきたサクラミラージュ帝都軍人。
「大変だ。軍人さん!」
駐在所の扉を開けて勢いよく飛び込んできた男からは襲撃の報せ。

カビパンは迷った。
敵が村の中に雪崩れ込んでくる可能性もある。
その場合、自分が独断専行で持ち場を抜けた事により、命令系統に狂いが生じれば本来ならば護ることができた筈のモノも、護れなくなる事も考えられる。

「サクラミラージュの我が陛下。お許しあれ。不肖の臣カビパンはこの命。貴方様のためではなく、ここにいる力なき民草のために捧げます」

戦地に赴き謳う。
「当店は~天地神妙に誓って~ブラック企業ではありません~」
逃げ場のない恐ろしい音痴歌が黒翼騎士を襲った。



「あの飛空艇は……大変だ、屍人帝国が攻めてきたんだ!」
 浮島の上空に現れた飛空艇と、帝国騎士と猟兵の戦いは、島民の目からも見えていた。
 平和な日常を打ち破る青天の霹靂に、ある者は慌てふためき、ある者は宝の無事を確認しに行き、またある者はつい先日この島に派遣されてきたとある軍人の元に向かう。
「大変だ。軍人さん!」
 簡素な駐在所の扉を開けて、勢いよく飛び込んできた男は襲撃の報せを告げる。それを聞いたサクラミラージュ帝都軍人――カビパン・カピパン(女教皇 ただし貧乏性・f24111)は、凛々しい表情で椅子から立ち上がった。

「落ち着いて下さい。貴方はすぐに敵から離れた場所へ避難を」
 安心させるように島民にそう伝えつつも、カビパンは内心どう動くべきか迷っていた。
 直ちに前線に向かい敵を迎え撃つべきだろうか? だが『天上石』の在り処を探って、敵が村の中に雪崩れ込んでくる可能性もある。
(その場合、自分が独断専行で持ち場を抜けた事により、命令系統に狂いが生じれば本来ならば護ることができた筈のモノも、護れなくなる事も考えられる)
 今回の敵は空を自在に翔ける。機動力という点ではこちらが劣っているのは認めざるを得ない。一手の判断ミスで後手に回れば、そのまま致命的な遅れになることもあり得る。多くの命を預かる軍人としての責任と葛藤が、彼女の双肩に重くのしかかる。

「サクラミラージュの我が陛下。お許しあれ。不肖の臣カビパンはこの命。貴方様のためではなく、ここにいる力なき民草のために捧げます」
 悩み抜いた末にカビパンは虚空に向かって敬礼し、桜咲く帝都の主君に謝罪を述べる。
 この島の人々はサクラミラージュという異世界の存在も、そこに幻朧桜という不可思議な花咲く都があることも知らないだろう。禄を賜った縁深い地から遠く離れ、見知らぬ人ばかりが住まうこの地で、彼女は命をかけようというのだ。
「私どものために、そこまで……」
 傍から見ていた島民にもその覚悟は伝わったらしく、高潔なる勇士に彼らは敬意と感謝の念を抱く。もしここにカビパンのような猟兵が来ていなければ、今頃島は蹂躙にあい、民は皆殺しにされ、天上石も奪われていたであろう。

「さあ、下がって」
 島民を安全な場所まで下がらせたのち、カビパンは毅然とした面持ちで戦場に赴いた。
 そして腰から女神の力が秘められた聖杖を取り出すと、マイクのようにそれを持ち――魂を込めた全身全霊の【カビパンリサイタル】を開催する。

「当店は~天地神妙に誓って~ブラック企業ではありません~」

 凛々しいマスクから謳われる、絶望的にあまりにも酷い音痴な歌が黒翼騎士を襲った。
 それはただの音痴というレベルを通り越して精神攻撃に近く、一度聞いたら頭にこびりついて離れない。冗談抜きで死に関わるほどの音響兵器であった。
「な、なんだこの歌は……?!」
「あ、頭が割れそうだ……!!」
 逃げ場のない空中でその音痴歌を聞いてしまった黒翼騎士は、兜の上から頭を押さえて悶絶し、フラフラと島に墜落していく。いかに空中戦のプロフェッショナルといえども、こんな大真面目にギャグに吹っ切った攻撃が飛んでくるとは思わなかったのだろう。

「クリーンでホワイトな~当店を~今後ともご贔屓に~」

 ノリノリで熱唱するカビパンの周りで、線香にやられた羽虫のように敵が落ちていく。
 彼女がリサイタルを止めない限り、黒翼騎士は島民のいる村に近付くことさえ難しい。手段はどうあれ、それが立派な防衛策として機能しているのは事実であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
浮遊大陸に、オブリビオン達の帝国……
にしても、雲海に落ちればオブリビオン化するってのは随分凶悪と言うか
色々と気になる所ではあるが、個人的な興味はさておいて
今は事件を防ぐ事に全力を尽くすとしよう

とはいえ、此方は地を歩む人間で相手は空を飛ぶ身。流石に数と立ち位置の不利は否めない
であれば、まずはその優位性を奪おう
神刀の封印を解除、金色の神気を刀身に纏う
弐の秘剣【金翼閃】――超高速の斬撃波により、敵の翼を狙って纏めて攻撃
片翼を負傷させれば十分に飛翔する事は出来ないだろう

全員は無理でも、何体かを落とせればそれでよし
ハルバードの攻撃を警戒、刀で捌きながら落ちた奴に接近して、止めを刺していく



「浮遊大陸に、オブリビオン達の帝国……にしても、雲海に落ちればオブリビオン化するってのは随分凶悪と言うか」
 冒険と危険に満ちた新世界ブルーアルカディアの風景を、夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は眺めていた。一面に広がる雲海は見ているだけなら美しいが、ここに落ちたモノは須らく消滅し、恐るべき『屍人帝国』の一員となって蘇るという。
「色々と気になる所ではあるが、個人的な興味はさておいて。今は事件を防ぐ事に全力を尽くすとしよう」
 思考を切り替えた青年は風景から敵へと視線を移し、神刀【無仭】の柄に手を添える。
 この世界について深く知るための時間は十分にある。この戦いを無事に切り抜ければ、の話だが。

「とはいえ、此方は地を歩む人間で相手は空を飛ぶ身。流石に数と立ち位置の不利は否めない」
 空の戦いに慣れた黒翼騎士の一団が近付いてくるのを、鏡介は静かな表情で見ていた。
 あの陣形は1人が守備を担当し、残りが遊撃する【黒翼防御戦術】の構えか。誰も隊列を崩さずに、翼に風を受けて自在に空を舞うの見れば、練度の高さは認めざるを得ない。
「であれば、まずはその優位性を奪おう」
 そう言って彼が神刀を白鞘より抜き放つと、白刃と共に金色の光が迸る。それは鞘内に封じられていた刀の神気。生命を糧に封印を解除する事で、解放された神気は限界を越えた力を使い手にもたらすのだ。

「我が剣戟は空を翔ける――弐の秘剣【金翼閃】」
 神気を刀身に纏わせ、横一閃に神刀を振りきる。放つは金色に煌めく超高速の斬撃波。
 神刀の力と鏡介の技倆を以てなせる秘技が、遥か上空にいる黒翼騎士に襲い掛かった。
「なッ――!!」
 刀という武器に間合いの予想を狂わされたか。避けそこなった騎士達の片翼を、斬撃波がばっさりと切断する。【金翼閃】は部位破壊に主眼を置いた秘剣であり、敵を仕留めるよりも力を削ぐのに向いた技だった。

「片翼を負傷させれば十分に飛翔する事は出来ないだろう」
 鏡介の狙い通り、片翼を失った騎士達は空中でバランスを崩し、フラフラと高度を下げる。流石に全員を一撃で撃墜することは無理だったが、何体かを落とせればそれでよし。
「よくも我らの翼を……!」
 残った片翼のみでどうにか軟着陸を果たした騎士達は、怒りのまま鏡介に襲いかかる。だが空での見事な連携に比べれば、地上での彼らの動きは恐るるに足りないものだった。

「此方の土俵に落とせさえすれば、遅れをとる道理は無いな」
 唯一警戒すべきはハルバードのリーチと一撃の重さ。振り下ろされる斧刃を刀で捌き、矛先を受け流してぐっと間合いを詰めれば、長大な得物の優位はそのまま不利へと覆る。
「かは……ッ!」
 すれ違いざまに放たれた一閃が止めとなり、空を失った黒翼騎士はばたりと倒れ伏す。
 またたく間に落とした敵を仕留めきると、鏡介はふうと息を吐いて神刀を鞘に封じる。金色の煌めきが消えていくのと共に、騎士達の亡きがらも骸の海に還っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベル・プリンシパル
屍人帝国…こんな平和な島にも現れるのか!
島民たちがずっと守ってきた、色んな人の想いが籠ったお宝なんだ
お前たちなんかにくれてやるもんか!
絶対に倒して、お宝も島のみんなも守るぞ!

【空中戦】なら俺だって大得意!
自慢の腰翼で大空を駆けて、接近戦を挑まれないように複雑な【空中機動】をしながらアルテミスにつがえた魔力の矢で敵を撃ち落していくぞ
…って、結構数、多くない?
囲まれるのはさすがにマズい、後ろに向かって一直線に一時退却!

…よしよし、追いかけてきたね
逃げるフリをして敵を多く視界に入れれるように誘導したのさ!
アルテミス、出力アップ!
振り向いて魔力の矢の【乱れ撃ち】を放って、まとめて撃墜だ!



「屍人帝国……こんな平和な島にも現れるのか!」
 辺境にまで侵略の魔の手を伸ばしてきたオブリビオンに、ベル・プリンシパル(いつか空へ届いて・f33954)は怒りを燃やす。雲海より蘇りし『屍人帝国』の暴虐は激しさを増すばかり。誰かが立ち向かわなければ、この空から平和という言葉は失われてしまう。
「島民たちがずっと守ってきた、色んな人の想いが籠ったお宝なんだ。お前たちなんかにくれてやるもんか!」
 島に眠る宝と人々の命を守るために、エンジェルの少年は堂々と帝国の騎士達に叫ぶ。
 強く勇敢で格好良い、立派な勇士になる。幼き日からの夢と憧れを形にするのは今だ。

「絶対に倒して、お宝も島のみんなも守るぞ!」
「フン……帝国に逆らう者は、子供であろうと容赦はしない」
 黒翼騎士達は兜の奥の冷たい眼でベルを一瞥すると、追い風を受けてその頭上に迫る。
 上方から素早い一撃を放つ【黒翼斧槍】の構え――だが、黒鉄のハルバードが振り下ろされる前に、ベルは自慢の腰翼をさっと広げた。
「空中戦なら俺だって大得意!」
 急加速と上昇でハルバードを躱した彼は、接近戦を挑まれないように距離を取りつつ、弓型神聖詠唱装置「アルテミス」に魔力の矢をつがえる。すうと一呼吸して狙い澄まし、放たれた一射は過たずに敵の胸を射抜いた。

「ぐッ?! こやつ……!」
「よしっ!」
 たかが子供と侮っていた黒翼騎士達の表情が変わる。一端の勇士として恥じない腕前を見せたベルはにいっと笑みを浮かべて大空を駆け、複雑な空中機動で敵を翻弄しながら、次々に矢を放って目についた標的を撃ち落としていく。
「……って、結構数、多くない?」
 だが敵は尖兵とはいえ一国の軍隊。梃子摺っているのに気付いた敵の増援が現れると、少年は一転してピンチに陥る。数と連携に勝る騎士達は被害を出しつつも、少年の周りを包囲し始めていた。

「囲まれるのはさすがにマズい、一時退却!」
 危機を悟ったベルは慌てた顔で翼を翻すと、後ろに向かって全力で一直線に翔けだす。
 取り囲まれて白兵戦に持ち込まれれば、弓ではハルバードに対して明らかに不利。距離を取って仕切り直すのが賢い選択だろう。
「逃がすか!」
 だが、ここまで苦戦を強いられた敵が、みすみす彼を逃すはずがない。黒き翼に追い風を受け、物凄いスピードで猛然と後を追ってくる。恐らくは飛行魔術による加速も併用しているのだろう、このままではいずれ再び距離を詰められる。

(……よしよし、追いかけてきたね)
 しかしベルは、一目散に風を切って翔けつつも、敵に背を向けたままにやりと笑った。
 彼は決して怖気づいた訳ではない。数で勝る敵を一網打尽にするために、作戦を練っていただけのこと。
「逃げるフリをして敵を多く視界に入れれるように誘導したのさ!」
「なんだとッ?!」
 くるりと振り向きざまアルテミスを構える。動力として搭載された天使核が光り輝き、妙なる詠唱の音色が空に響く。ゴーグルをかけた少年の視界には、驚く騎士達の姿が全て収まっていた。

「アルテミス、出力アップ! 全弾、持ってけ!」
 ぐっと弦を引き絞り、放つは【ラピッドスティンガー】。魔力の矢が乱れ撃たれるのを見た敵は緊急回避を試みるが、矢はまるで生きているかのように逃げる目標を追尾する。
「まとめて撃墜だ!」
「馬鹿な……ぐはぁッ!!」
 一人残らず撃ち抜かれた黒翼騎士達は、断末魔の絶叫を上げて雲海の底に落ちていく。
 勇士として見事に敵を撃破したベルは、「よしっ!」と空で拳を握りしめるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
オブリビオンが生存に密接に関わる空の世界…
されど、やはり勇士のような存在は稀有なのでしょうね
彼らの不在を補うのも騎士の務めというものです

機械飛竜ロシナンテⅢに騎乗し空中戦
敵部隊に対しセンサーでの情報収集と瞬間思考力で敵位置や速度見切りUC使用
格納銃器と飛竜単装砲展開
予測演算乱れ撃ちスナイパー射撃で敵を減速させると同時、連携崩し

此方も空での場数は踏んでおりますよ

突撃タイミングズレた敵を強襲
怪力で振るう馬上槍や大盾
翼型推進機構操作、推力移動急速回頭
スピンした飛竜の尾で叩き潰し

仮に生き延びたなら、二度とこの地へ手を出さぬよう帝国に伝えて頂きましょう
尤も、逃す気など元よりありませんが



「オブリビオンが生存に密接に関わる空の世界……されど、やはり勇士のような存在は稀有なのでしょうね」
 機械飛竜「ロシナンテⅢ」の鞍上から雲海に浮かぶ小島を見下ろして、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は独りごちる。天使核の力で文明を維持するこの世界において、オブリビオンとの戦いは避けられない。だが雲海から絶えす出現する魔獣や屍人の脅威に対して、このような辺境までは手が回らないのが実情なのだろう。
「彼らの不在を補うのも騎士の務めというものです」
 勇士に代わる騎士として、今は自分達がこの島を守り抜こう。高潔なる騎士道を掲げ、トリテレイアは機械仕掛けのワイバーンを駆り、邪悪に落ちた黒翼の騎士達を迎え撃つ。

「あれはワイバーン……を模した、一人用の小型飛空艇か?」
 天使核技術とは異なるテクノロジーで開発された「ロシナンテⅢ」に戸惑ったものの、黒翼騎士部隊は素早く陣形を組み立てる。飛行能力と数の利を活かした【集団突撃戦術】で、任務の障害を一気に蹴散らすつもりだ。
「コード入力【ディアブロ】、戦域全体の未来予測演算を開始」
 対するトリテレイアは搭載されたセンサーの精度と電子頭脳の瞬間思考力を活かして、敵部隊の位置や速度を瞬時に解析し【白騎士の背、未だ届かず】を発動する。銀河帝国の白騎士も用いた未来予測演算――彼がそれを実行できるのはほんの10秒程だが、それでも戦術的な優位性は計り知れない。

「演算完了。そこです」
 未来における敵の位置を完全に予測したトリテレイアは、自身の機体と飛竜の口部内に格納された銃砲を一斉展開。針の穴を通すような超精密射撃の嵐で、敵部隊を狙い撃つ。
「くッ……!」
 弾幕の中に飛び込んだ騎士達は焦って方向転換するが、それによる減速と連携の乱れも全て機械騎士の計算の内だった。突撃のタイミングがズレた集団の只中に、機械仕掛けのワイバーンが咆哮を上げて強襲する。

「此方も空での場数は踏んでおりますよ」
 黒翼騎士より体躯で勝る機械騎士が、機上より凄まじい豪腕で馬上槍と大盾を振るう。
 隊列の先頭にいた敵をなぎ倒すと、ロシナンテⅢの翼型推進機構を操作して急速回頭。スピンする巨体より振り抜かれた飛竜の尾が、周囲にいた敵をまとめて叩き潰した。
「ごはあッ!!?」
 空中戦において抜群の練度を誇るはずの黒翼騎士が、同高度の戦いで圧倒されている。
 宇宙から地上に海中まであらゆる戦場を経験してきたトリテレイアに、不得意な場など無い。装備の選択や換装によって環境に適応できるのは機械の強みである。

「仮に生き延びたなら、二度とこの地へ手を出さぬよう帝国に伝えて頂きましょう」
 尤も、逃す気など元よりありませんが――そう告げて飛竜と共に翔けるトリテレイアの勇姿は、このブルーアルカディアを守護する勇士達の勇ましさにも劣らぬのものだろう。
 彼の前に立ちはだかった帝国の騎士達は残らず撃墜され、雲海の底へと還っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレミア・レイブラッド
さて、新世界で初めての戦いだけど…どの世界でもオブリビオンのやる事は変わらないみたいね

【ブラッディ・フォール】で「雷鳴響き渡り、裁きは下る」の「ユピティー」の杖と服装に変化。
【落雷審判】で範囲内の敵全てに「飛行禁止」を指定するわ。

飛行を禁止しただけで、戦闘行為そのものは禁止していないわ。
歩行もできるし、守るのは容易いでしょう?その分、破った時の威力は相当なものになるけどね。
最も、空戦が得意で飛行を前提とした技や戦術ばかりの貴方達が飛行を禁止されてまともに戦闘ができるかしら?

後は【千雷の裁き】でまとめて殲滅したり、魔槍や【怪力】で叩きのめしたりして全員片付けてあげるわ!



「さて、新世界で初めての戦いだけど……どの世界でもオブリビオンのやる事は変わらないみたいね」
 現在を生きる人々の平和を脅かし、空の世界を侵攻する『屍人帝国』。フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)の視界で行われる彼らの横暴は、他世界のオブリビオンと何ら変わらぬ邪悪さであった。
「だったら、わたしのやる事も変わらないわ」
 吸血姫の誇りにかけて、命を不当に奪う者、虐げる者を討つ。ブルーアルカディアの空の下でも彼女は彼女はいつものように凛とした佇まいで、悪しき帝国の軍勢と相対した。

「骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
 発動するのは【ブラッディ・フォール】。フレミアの紅いドレスが別の服装に変わり、手元には黄金の杖が現れる。その格好はかつて彼女がダークセイヴァーにて討滅した神、鳴神『ユピティー』の力と姿を模したものだった。
「この一帯にいる全ての敵に命じる。これより貴方達の一切の飛行を禁ずると」
 審判の神の力を借りて、彼女は【落雷審判】の始まりを告げる。この世界の戦いにおける定石をひっくり返すような宣告に、それを聞いた黒翼騎士はみな困惑の表情を見せた。

「何を馬鹿な。そんな命令に我らが従うとでも――」
 宣告に異を唱えた騎士は、最後まで言葉を続けられなかった。晴れ渡った青空から突然雷が彼の元に降ってきたからだ。数億ボルトの電圧に撃ち抜かれた騎士は黒焦げになり、重力に引かれて力なく落ちていく。
「飛行を禁止しただけで、戦闘行為そのものは禁止していないわ。歩行もできるし、守るのは容易いでしょう?」
 その分、破った時の威力は相当なものになるけどね――そう言ってフレミアは笑った。
 鳴神の宣言したルールに違反した者には、落雷による裁きが与えられる。味方の犠牲によってそれを理解した騎士達は、兜の下で一様に青ざめることになった。

「くっ……やむを得ん、降下だ!」
 審判の雷による裁きを免れるために、黒翼騎士達は揃って地に足を付ける。ハルバードを構え陣形を組み直すが、翼に風を受けていた時と比べて、その動きはぎこちなかった。
「最も、空戦が得意で飛行を前提とした技や戦術ばかりの貴方達が飛行を禁止されてまともに戦闘ができるかしら?」
「舐めるなっ!」
 その侮りを矯正してくれようと一斉に襲いかかる騎士達であったが、フレミアは優雅に微笑みながら金の杖をひと振り。にわかにかき曇った空から【千雷の裁き】が降り注ぎ、敵陣に容赦なく降り掛かった。

「ぐわあああああああッ!!!!?」
 落雷審判に限らずとも、鳴神の能力を得たフレミアは自在に雷を落とすことができる。
 千の雷に打たれた黒翼騎士が絶叫する間に、彼女は得物を魔槍「ドラグ・グングニル」に持ち替え、白兵戦へと移行する。
「全員片付けてあげるわ!」
「お、おのれ……ぐはぁっ!」
 人間離れした怪力で突き出された真紅の穂先が、黒翼騎士の鎧をやすやすと貫通する。
 得意の空中戦を封じられた敵に、同じ地平での戦いで吸血姫に勝てる道理はなかった。あっけなく叩きのめされた帝国の尖兵は、天使核だけを残して跡形もなく消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

雛菊・璃奈
空飛ぶ島…A&Wの群竜大陸が思い浮かぶね…。
この世界もオブリビオンの好き勝手はさせない…。

自身の周囲に【狐九屠雛】を展開…。
敵を呪力弾【呪殺弾、誘導弾、高速詠唱】を放って敵を追い込む様に誘導し、追撃の呪力の縛鎖を展開…。
呪力弾と縛鎖を囮に回避の余裕や回避する隙を与えない様に追い込み、本命の【狐九屠雛】で凍結させて迎撃するよ…。
最低でも翼を狙って完全に凍結させ、機動力と共に敵のUCを封じる…。

掻い潜って攻撃して来た敵も突撃をアンサラー【呪詛、オーラ防御、武器受け、カウンター】で受け止めて衝撃・ダメージを反射…。
逆に凶太刀の高速化で全身斬り裂いて倒すよ…。



「空飛ぶ島……A&Wの群竜大陸が思い浮かぶね……」
 ブルーアルカディアの浮島に降り立った雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)の脳裏をよぎったのは、異世界の空に浮かぶ広大な浮遊大陸。そこで繰り広げられたオブリビオンとの戦役の記憶は今だに印象深い。
「この世界もオブリビオンの好き勝手はさせない……」
 人々を脅かす魔獣も、雲海より蘇りし屍人帝国も、この魔剣の力で斬り伏せてみせる。
 静かな表情の裏に揺らがぬ決意を秘めて、魔剣の巫女は黒翼騎士団の襲来を迎え撃つ。

「必ずや天上石を奪取するのだ!」
「ベルティーン帝国に栄光を!」
 屍人帝国への忠誠と使命を口々に叫びながら、任務の障害となる者に襲いかかる騎士。
 黒翼と飛行魔術による加速と、部隊一丸となっての突撃は、相乗効果で凄まじい威力を誇る。たとえ猟兵でも正面から受け止めるのは得策ではないだろう。
「魂をも凍てつかせる地獄の霊火……」
 そこで璃奈は九尾炎・最終地獄【狐九屠雛】を発動。触れるモノ全てを凍てつかせる、絶対零度の炎を自身の周囲に展開しながら、上空より迫る騎士達に呪力の弾丸を放った。

「この程度ッ!」
 呪殺と誘導性能を付与された呪力弾を、黒翼騎士は華麗な空中機動で回避する。しかし避けられた呪力弾は執拗に目標を追尾し続け、攻勢に転じる隙を与えない。璃奈はさらに指先から呪力弾を放ち続け、飛び回る騎士達を追い立てる。
(もう少し……確実に当てられる距離まで……)
 【黒翼防御戦術】による高い回避力を誇る彼らを、これだけで撃墜できるとは思っていない。彼女は呪力の縛鎖による追撃を展開し、呪力弾から逃げる敵を絡め取ろうとする。

「我ら帝国の騎士を甘く見るな!」
 虚空より出現する呪力の鎖をも、黒翼騎士は辛くも躱す。だが、これで彼らから余裕は完全になくなった。回避する隙を与えない様にギリギリまで追い込んだところで、璃奈は本命となる【狐九屠雛】を放つ。
「追い詰めたよ……」
「しまっ……!」
 呪力弾と縛鎖を囮にして、絶好のタイミングで飛んでいった霊火の弾丸は、狙い通りに黒翼に命中した。機動力とユーベルコードの根幹となるその部位さえ凍らせてしまえば、敵の戦闘能力は大幅に減衰する。

「上手くいったね……」
「よ、よくも……ッ」
 完全に翼の凍結した騎士達は風を受けることができなくなり、力なく地に墜ちていく。
 中には墜落しながらも追撃の炎をかい潜り、ハルバードで突撃を仕掛ける者もいるが、璃奈はさっと魔剣「アンサラー」を抜いて受け止める。
「これでも食ら……ぐはッ!?」
 魔剣に込められた報復の魔力が突撃の衝撃を反射し、騎士自身にダメージを跳ね返す。
 すかさず少女は空いている手で妖刀・九尾乃凶太刀を抜き、超高速の逆撃を仕掛けた。

「もう逃さないよ……」
 妖刀の呪力で加速した魔剣の巫女が、一瞬のうちに無数の斬撃を刻む。斬り裂かれた黒翼騎士は全身から噴水のように鮮血を噴き出し、黒鎧を真っ赤に染めて地に倒れ伏した。
「ぐ……無念……」
 末期の言葉を遺して事切れた敵には一瞥もくれず、璃奈はすぐに次の敵に斬り掛かる。
 地獄の霊火に翔ぶ力を奪われた騎士が、音速を超える今の彼女のスピードに追いつけるはずがない。ほどなくして戦場には斬り刻まれた彼らの骸と天使核が散らばるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレスベルク・メリアグレース
これが空の世界……天上界、ブルーアルカディア
教皇以前にメリアグレース聖教信者として、惚れ惚れします……
故、虐殺等させはしません

ノインツェーンに乗り込んでヴォーパルソードで切り裂くと同時、UCを起動
飛行戦の加護を受けた天使達が黒翼騎士を切り裂き、更に最適な攻撃用加護を受けて殲滅していく

念には念を入れて、ですね
そう言ってノインツェーンの右肩から展開されたサイキ・アンリミテッドレールガンから沸き起こる無限の電力エネルギー
それを精密狙撃と標準の加護を用いて黒翼騎士のみに破壊を及ぼすよう解き放つと莫大な電流によって破壊力が増幅されたレールガンの砲弾と散開していく電撃が黒翼騎士を撃ち落としていく



「これが空の世界……天上界、ブルーアルカディア」
 目の前に広がる雲海と空に浮かぶ島、そしてどこまでも広がる蒼穹に、フレスベルク・メリアグレース(メリアグレース第十六代教皇にして神子代理・f32263)は息を呑む。
「教皇以前にメリアグレース聖教信者として、惚れ惚れします……」
 彼女の信仰する聖教は『空への憧憬』を教義とし、クロムキャバリアでは失われた航空技術の復元を国是の1つに掲げている。何物にも遮られることなく、飛空艇(ガレオン)で人々が自由に空を行き来するこの世界は、まさに理想の体現とも言えた。

「故、虐殺等させはしません」
 美しき空の自由と平和を脅かす屍人帝国に、フレスベルクが慈悲をかける理由は無い。聖教皇国に伝わるサイキックキャバリア、神騎『ノインツェーン』に乗り込んだ彼女は、『帰天』と称される異能で構成された剣を構え、黒翼騎士団に戦いを挑んだ。
「此奴はロケットナイト……?! いや、巨大すぎる……がはッ!!」
 憧れの空へと飛び立った「ノインツェーン」は、驚嘆する騎士達の前で巨大剣を一閃。
 ヴォーパルソード・ブルースカイ――そう名付けられた神騎の愛剣が、悪しき者どもが纏う鎧を切り裂いた。

「翼持ちて天を舞う御使いは、慈悲深き主の寵愛を受ける。これを以って彷徨える者達を舞踏する者達は救い給う」
 敵部隊に一撃を加えると同時に、フレスベルクは【蒼穹に舞うは、金色の主に愛されし熾天使達】を詠唱。金色の神話武装を纏った熾天使の軍団を召喚し、追撃を実施させる。
「くっ、増援か!」
 黒に染まった堕天使の騎士達と、蒼穹を守護する熾天使が激突する、その光景は神話の再現の如しだった。【黒翼防御戦術】で応戦する黒翼騎士に対し、教皇の異能による加護を得た熾天使達は、敵を上回る飛翔能力と加護の矢で立ち向かう。

「こいつら、強いぞ……!」
 前衛の熾天使が振るう金色の剣が防御担当の黒騎士を切り裂き、陣形が乱れたところに後衛から光の矢が浴びせられる。状況に最適な戦闘能力を持つ皇国の天使達は、じりじりと敵を追い詰めつつあった。既に戦いの趨勢は決したが、ここで手を抜くのは良くない。
「念には念を入れて、ですね」
 フレスベルクはそう言って「ノインツェーン」の右肩からサイキ・アンリミテッドレールガンを展開。巨大な超電磁砲の砲身から無限の電力エネルギーが沸き起こり、金色の雷を周囲に迸らせる。

「いと尊き天上の主よ、この一撃を外させ賜うな」
 『帰天』の力で授かった精密狙撃と標準の加護を用いて、フレスベルクは黒翼騎士のみに破壊を及ぼすようエネルギーを解き放った。竜の咆哮を思わせる発砲音と共に、莫大な電流によって破壊力が増幅されたレールガンの砲弾と、散開していく電撃が敵陣を襲う。
「「ぐわあああああああーーーーっ!!!!?」」
 一国の戦略打撃大隊にも匹敵すると称されたその戦闘能力。個人としては絶大な火力が黒翼騎士達を撃ち落としていく。それはまさしく神騎と神子代理の名にふさわしき威容。
 蒼穹から雲海の底へと墜ちていく敵を見て、フレスベルクはふうと小さく息を吐いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大町・詩乃
ネフラさん(f04313)と

この平和な島で殺戮など、私達が決して許しません!

天候操作で雨を降らし、発動条件を満たしてUC発動。
「大気よ、此処に完璧な凪を実現なさい。」と領域内の風を完全に止めてしまう事で黒翼防御戦術を無効化する。
更に「島民への手出しはなりません。」と黒翼騎士全員に殺戮を禁じる。

また、ネフラさんへの援護として、雷の属性攻撃&全力魔法&高速詠唱&範囲攻撃&マヒ攻撃による広範囲の雷撃でダメージ+マヒを与えたり、光の属性攻撃&高速詠唱&貫通攻撃&スナイパーによる光の矢を黒翼騎士にピンポイントで撃ち抜いたりします。
防御では第六感&見切りで躱したり、オーラ防御を纏った天耀鏡で盾受けします。


ネフラ・ノーヴァ
詩乃殿(f17458)と。
ふむ、空の世界は壮大で美しいものだな。しかし折角の眺めなのに黒い点々がなんとも邪魔じゃないか。
挑発しつつ、UCストレリチア・プラチナで白金の鎧を纏い飛翔、黒翼騎士に対抗しよう。
詩乃殿が展開する神域のおかげで動きやすい。相手の回避力も高いだろうが、支援攻撃を受けて動きが鈍ったものから見切りを駆使して刺剣の一撃を見舞っていこう。
あわよくばハイヒールで蹴り飛ばしてみようか。



「ふむ、空の世界は壮大で美しいものだな。しかし折角の眺めなのに黒い点々がなんとも邪魔じゃないか」
 浮島に迫りくる黒翼騎士を見上げ、ネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)は挑発的な物言いをする。わざわざこんな辺境の空にまで侵略の手を伸ばすとは、実に御苦労で無粋な連中だ。
「この平和な島で殺戮など、私達が決して許しません!」
 刺剣を片手に構えを取る彼女の隣に並ぶのは、大町・詩乃(阿斯訶備媛・f17458)。
 この美しき空と人々の生命を守るのは、猟兵にして神の務め。悪しき屍人帝国の横暴を打ち払うという気概が、その双眸には宿っていた。

「では、景観を損ねるものにはご退場願おうか」
 そう言ってネフラは【ストレリチア・プラチナ】を発動し、白金の鎧を纏い飛翔する。
 優雅に空を舞う姿と、口元に浮かべた挑発的な笑みが、黒翼騎士の敵意を引き寄せる。
「我らベルティーンの騎士を愚弄するか!」
 相手の物言いに怒りを覚えはしても、騎士達の動きは乱れなかった。【黒翼防御戦術】により回避力と機動性を高めた彼らに、空中戦でひと当てするのは容易ではないだろう。しかし今日のネフラには、頼もしい女神の加護がついていた。

「干天の慈雨を以って私はこの地を治めましょう。従う者には恵みを、抗う者には滅びを、それがこの地の定めとなる」
 上空で戦うネフラを見上げながら、詩乃は【神域創造】の祝詞を唱えだす。植物を潤す慈雨が島に降り注ぎ、辺り一帯を彼女の神域へと塗り替える。この領域の内部において、詩乃こと女神アシカビヒメは絶対支配権を持つのだ。
「大気よ、此処に完璧な凪を実現なさい」
 神らしい威厳に満ちた声色で彼女が命じると、上空に吹いていた風が突如として止む。
 翼に風を受けることで加速していた黒翼騎士達は、この変化に大きな戸惑いを見せた。

「なんだ? なぜ急に風が……?」
 この世界での戦いに慣れている者ほど、突然の風の変化には動揺も大きかっただろう。
 縦横無尽の【黒翼防御戦術】が崩れた好機をみて、ネフラが颯爽と敵陣に切り込んだ。
(詩乃殿が展開する神域のおかげで動きやすい)
 敵にとっては動きづらい凪いだ空も、味方であるネフラにとっては有利な戦場だった。
 突き放たれた「血棘の刺剣」が白金に閃き、穿たれた騎士鎧の内側から鮮血がしぶく。

「島民への手出しはなりません」
 さらに地上からは詩乃が黒翼騎士全員に殺戮を禁じ、広範囲へと拡散する雷撃を放つ。
 黒鉄の鎧やハルバードで武装した騎士相手に、その効果は覿面だった。金属を通電した雷は感電とマヒを引き起こし、相手の動きを鈍らせる。
「ぐぁぁッ!?」
「援護感謝する、詩乃殿」
 その隙を見逃すネフラではなく、動きが鈍った者を狙って刺剣の一撃を見舞っていく。
 突き刺さった血棘の刺剣の先端は、折れては瞬時に再生を繰り返し、対象の体に残って出血を強いる。戦いが長引けば長引くほど、そのダメージは無視できなくなるはずだ。

「ぐぅっ……舐めるなァ!」
 黒翼騎士も果敢に反撃を試みるものの、絶対支配権による『殺戮の禁止』を命じられた彼らの攻撃の手は鈍い。詩乃には盾としてオーラを纏わせた「天耀鏡」に受け止められ、ネフラには華麗な身のこなしで避けられる。
「眩き白金の輝きに抱かれよ」
「去りなさい、悪しき者よ」
 大振りなハルバードの一撃をひらりと躱しざま、ネフラは寄ってきた騎士をハイヒールで蹴り飛ばし。同時に詩乃が放った光の矢が、ピンポイントに黒鎧の隙間を撃ち抜いた。

「がはっ……馬鹿、な……」
 力尽きた黒翼騎士は鮮血の尾を引きながら浮島に、あるいは雲海の底へと墜ちていく。
 それ以上の新手が飛空艇から降りてこないのを見て、詩乃とネフラは顔を見合わせて、ふっと微笑みあう。
「まずは凌いだようですね」
「ああ、だが将がまだ残っている」
 尖兵たる騎士達は殆どが撃ち倒され、残るは飛空艇にて命令を出していた指揮官のみ。
 この島の平和を守り抜くために、彼女らは今一度険しい顔で気を引き締めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『帝国魔道士』

POW   :    マッドネスメイジ
自身の【知的好奇心と魔道を極めんとする欲望】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    フロストベイン
質問と共に【生命を蝕む魔の吹雪】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
WIZ   :    帝国式魔道弓術
【指を鳴らすこと】を合図に、予め仕掛けておいた複数の【魔法陣】で囲まれた内部に【巨大な魔法の矢】を落とし、極大ダメージを与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「まさか、こんな小島ひとつの制圧に手間取るとはな」

 浮島に攻め寄せた黒翼騎士の軍団が、猟兵の活躍により撃退されてからほどなくして。
 上空に浮かぶ屍人帝国の飛空艇(ガレオン)から、1人の男がゆっくりと降りてくる。
 機械仕掛けの椅子に座った――いや、あれは椅子と融合しているのだろうか? 魔術士らしい出で立ちをしたその男こそ、今回の侵攻軍の指揮官だった。

「退屈な作戦だと思っていたが、お前達はなかなか面白い実験材料になりそうだ」

 冷たく酷薄な笑みを浮かべる『帝国魔道士』。それは知的好奇心と魔道を極めんとする欲望のために破滅した魔道士の成れの果てだという。オブリビオンとして蘇り、屍人帝国の一員となった今でも、その魔術の腕前と狂気的な探究心は健在である。

「天上石を回収するついでだ。貴様たちの力、この私が直々に解剖してやろう」

 そう言って帝国魔道士が軽く手を振ると、椅子に取り付けられた天使核が輝き始める。
 この男と帝国の手に天上石が渡れば、どんな邪悪な魔術に利用されるか分かったものではない。そして島に住まう者達の命も、彼はモルモット程度にしか思っていないだろう。
 まさにブルーアルカディアを脅かす屍人帝国の恐ろしさを象徴したかのような人物だ。

 辺境に眠りし天上の秘宝を守るために、猟兵と帝国の戦いはクライマックスを迎える。
フレスベルク・メリアグレース
惜しいですね
その才を誤つとは…
貴方にはここで果てて頂きます
理由は…わからないのでしょうね

そう目を据えた瞬間、迫りくる魔法の矢が捩じ切られる
それはグリモア猟兵たるわたくしが有するグリモアによる次元干渉による歪曲現象に巻き込まれての事

どうやらディバインウィザードとしての同じ系統のUCの様ですが…
気がつくと上空に17の閃光が見える
それは、王笏と同じく36の世界に由来する力を持つ世界体現兵装UC
これがわたくしにのみ許された帰天…神子代理級帰天ーー

さて、貴方は…滅びずにいられるでしょうか?
刹那にグリモアの力によってオブリビオンのみを破壊する17の爆撃が帝国魔道士に迫りくる



「惜しいですね。その才を誤つとは……」
 優れた魔術の腕と知識を持ちながら道を踏み外した魔道士に、フレスベルクは哀れみに近い表情を浮かべる。もし、かの者が魔導の力を正しく用いれば、多くの人々の助けになれただろう。それが今は残酷非道なる屍人帝国の指揮官だ。
「誤り? いいや違うな。帝国に属することは、我が魔道を探求する最善の選択だ!」
 狂気と非情に彩られた笑みを見せ、ベルティーン帝国の魔道士はパチンと指を鳴らす。
 するとフレスベルクの周りから幾つもの魔法陣が浮かび上がる。猟兵達が黒翼騎士団と戦っている間に、敵は予め【帝国式魔道弓術】の準備を整えていたのだ。

「さて、久しぶりの実戦だ。一撃で果ててはくれるなよ?」
 魔法陣で囲まれた内部に放たれる、巨大な魔法の矢。落着の瞬間を見守る帝国魔道士の眼差しはモルモットを見るそれだった。完全にこちらを格下と侮っている邪悪な術士に、フレスベルクは毅然とした態度で一言。
「貴方にはここで果てて頂きます。理由は……わからないのでしょうね」
 そう目を据えた瞬間、迫りくる魔法の矢が捩じ切られる。それはグリモア猟兵たる彼女が有するグリモアによる次元歪曲現象に巻き込まれての事。猟兵に予知や転移など様々な恩恵をもたらす謎の力を、彼女は限定的ながらも戦いの技として行使することができた。

「どうやらディバインウィザードとしての同じ系統のユーベルコードの様ですが……」
 次元干渉により敵の攻撃を凌いだフレスベルクは、グリモアの輝き照らされながら空を見上げる。つられて視線を上げた帝国魔道士は、上空に17の閃光が見えるのに気付いた。
「なんだ、あの光は……?」
 それは成層圏を超えるはるか高みに顕現した衛星兵器。帝国魔道士が攻撃準備を事前に整えていたように、彼女も既に反撃の用意はできていた。グリモアの輝きを合図にして、閃光は討つべき標的を定める。

「これがわたくしにのみ許された帰天……神子代理級帰天――」
 今は亡きグリードオーシャンの王、『王笏』カルロス・グリードと同じく36の世界に由来する力を持つ、世界体現兵装ユーベルコード【天空に坐すは王笏ならざぬ焔の聖槍】。その世界を灼く一撃は骸の海に浮かぶ全てを司ると謳われる、対オブリビオン帰天兵器。
「さて、貴方は……滅びずにいられるでしょうか?」
 フレスベルクがそう告げた刹那に、グリモアの力によってオブリビオンのみを破壊する17の爆撃が迫りくる。標的とされた帝国魔道士は緊急回避を図るも、到底間に合わない。

「なんだこの魔術は……ぐ、おおぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!!?」
 未知なる異能を目にした衝撃と、焔の爆撃の衝撃が、同時に帝国魔道士を打ちのめす。
 それは、己の才に溺れ邪なる道に堕ちた者に対する、教皇からの裁きの光でもあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベル・プリンシパル
島一つを滅茶苦茶にしようとしておいて、よくも退屈だなんて…!
お前は、絶対に許さない!

アルテミスにつがえた魔力の矢を、【乱れ撃ち】で魔道士に向かって放つよ!
相手も魔法で攻撃をしてくるだろうけど、【空中機動】で回避しながら攻撃を続ける

…ちょっと妙だな。もしかして誘われてる?
だったら乗ってあげるよ
誘われるまま回避を続けて、魔法陣の範囲に進入
魔道士が指を鳴らそうとして…今!
アルテミスとゲイルブーツの機能で瞬間的に風の魔力を爆発させ、突風で攻撃範囲から一気に脱出!
次はこっちの番だ!
さっきの【乱れ撃ち】は、お前の周りに矢を仕掛けるためのもの
ルナティックディストーション、一曲付き合ってもらうよ!



「島一つを滅茶苦茶にしようとしておいて、よくも退屈だなんて……!」
 傍若無人極まる帝国魔道士の物言いに、ベルの怒りは烈火のように燃え上がっていた。
 奴こそが黒翼騎士を率いていた指揮官。天上石を手に入れるために平和な島を滅ぼし、人々の暮らしを脅かそうとした元凶だ。
「お前は、絶対に許さない!」
「許さなければ、何だというのだ?」
 別に貴様なぞの許しなど求めていない、そう言うように魔道士は口の端をつり上げた。
 この雲海より浮上せし邪悪を、勇士として再び骸の海に叩き返すため、少年は弓型D.Dの弦を引き絞る。

「いくよ!」
 アルテミスにつがえた魔力の矢を、敵に向かって次々と乱れ撃つベル。対する魔道士は浮遊する椅子に乗ったまま器用に身を躱しつつ、氷や矢の魔法による反撃を放ってくる。
「ふん、こんなものか?」
「まだまだっ!」
 黒翼騎士との戦いでも見せた空中機動で、攻撃魔法を避けながら矢を放ち続けるベル。
 双方とも射撃の間合いを保ったままでの、決定打に欠いた戦いが暫し繰り広げられる。

(……ちょっと妙だな。もしかして誘われてる?)
 何度目かになる敵の魔法を避けながら、ベルはふと違和感に気付いた。ただ撃ち合っているように見せかけながらも、帝国魔道士の攻撃には何らかの意図を感じる。まるで自分をどこかに追い込もうとしているようだ。
(だったら乗ってあげるよ)
 彼はあえて誘われるまま回避を続け、敵が仕掛けた罠に飛び込む。黒翼騎士との戦闘中に仕掛けられていたのであろう、【帝国式魔道弓術】を発動するための魔法陣の範囲に。

「掛かったな……」
 ベルが魔法陣に囲まれた内部に侵入した瞬間、魔道士はにやりと邪な笑みを浮かべた。
 少々腕は立つようだが所詮は子供、策を弄すれば簡単に嵌まると思っていたのだろう。勝利を確信した彼は術の合図となる指を鳴らそうとして――。
「……今!」
「何ッ?!」
 巨大な魔力の矢が放たれる瞬間、ベルは脚に履いた「ゲイルブーツ」とアルテミスから風の魔力を爆発させ、突風に乗って攻撃範囲から一気に脱出する。ロケットのような勢いですっ飛ぶ彼の瞬発力に追いつけず、必勝を期したはずの矢はあらぬ所に突き刺さった。

「次はこっちの番だ!」
 敵の大技を避けた直後、ベルはアルテミスを弦楽器モードに変形させて爪弾き始める。
 すると、それまでに彼が放った魔力の矢が演奏に共鳴するように光を放ちはじめ、空でゴロゴロと雷鳴が轟きだす。その異変の中心にいるのは、誰あろう帝国魔道士であった。
「さっきの乱れ撃ちは、お前の周りに矢を仕掛けるためのもの」
「なんだと……っ?!」
 自身の策を完成させることしか考えていなかった魔道士は、相手も同じ策を練っていたとは思いもしなかったらしい。策士策に溺れるとはこの事か――慌てて効果範囲から脱出しようとしても、もはや時既に遅し。

「ルナティックディストーション、一曲付き合ってもらうよ!」
 ベルが奏でるド派手で軽快なサウンドに導かれ、踊り狂う稲妻が天から落ちる。それは生きているかのような複雑な軌道で帝国魔道士に突き刺さり、その身も心も痺れさせた。
「バカな……がはぁッ!!?」
 知識を蓄え、魔術の腕を磨いた自分が、まだ若い少年に同じ土俵で敗れるという屈辱。
 稲妻の激痛以上に帝国魔道士の心を焦がしたのは、自らの内から湧き上がる炎だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
悪趣味な親玉がようやく登場か
探究心が旺盛なのは良い事だが、人を犠牲にするような事は見過ごせない
オブリビオン化して歪んだのではなく、元々歪んでいたのならば躊躇わずに斬れるってものではある

先の戦いから引き続き、神刀を抜いて魔道士と相対

知的好奇心を満たしたいというなら存分に調べてみると良い
等と言いながら、神気を強く身に纏って黎の型【纏耀】を発動
限界を越えて強化した身体能力を活かし、高速移動から切り込んでいく

敵の放った魔法は破魔の刃で切断して無力化しつつ、短期決戦を仕掛けよう

観察する時間が幾らかあれば、この動きにも対応出来たのだろうけど……
この距離でまず観察しようってのは少々悠長だったな?



「悪趣味な親玉がようやく登場か」
 上空の飛空艇(ガレオン)から降りてきた敵の指揮官に、鏡介は冷たい視線を向けた。
 島ひとつ滅ぼすような蛮行を仕掛けておいて、その理由が己の探求欲を満たすためとは笑えない。島民や猟兵はおろか味方に出た損害すら、彼奴は一顧だにしていないのだ。
「探究心が旺盛なのは良い事だが、人を犠牲にするような事は見過ごせない」
 青年は先の戦いから引き続き、神刀【無仭】を抜いて敵と相対する。この魔道士が今後も魔道を極めんとする欲望のために悪行を重ねるのであれば、その命はここで断ち斬る。

「オブリビオン化して歪んだのではなく、元々歪んでいたのならば躊躇わずに斬れるってものではある」
「ふん、随分な態度だ。その妙な剣に随分と自信があるようだな?」
 帝国魔道士の視線は、鏡介が構える神刀に注がれていた。天使核が発するエネルギーや魔力とは異なる力、封印を解かれた神気が【マッドネスメイジ】の興味を引いたらしい。
「知的好奇心を満たしたいというなら存分に調べてみると良い」
 などと言いながら鏡介は神刀から溢れる神気を強く身に纏い、真の姿に変身を遂げる。
 其は因果と法則を越え森羅万象の悉くを斬り伏せる、神器一体の境地。人の身を超えた領域への到達は彼の寿命と引き換えに絶大な力をもたらす。

「幽冥を越えて暁へと至る。黎の型【纏耀】」
 厳かなる宣言と共に大地を蹴る。限界を超えて強化された身体能力をフルに活かして、一気に剣の間合いへ。この状態にかかる負荷を考えれば、戦いは短期決戦こそ望ましい。
「ほほう、面白い!」
 未知なる技を目にした帝国魔道士はギラギラと目を輝かせながら、その力を試すように魔法の矢を放った。対する鏡介は避ける素振りを見せずに刀を一閃――破魔の力を宿した神刀の刃が、術を構成する魔力ごと矢を「斬った」。

「術式そのものの切断! なんという奇妙な力だ、是非研究したい――」
 無力化された自身の魔法を見て、ますます興奮を隠せない帝国魔道士。どんな魔法でも斬れるのだろうかと、次の「実験」を考えるが――彼にはまだ、これが命がけの戦いだという自覚が足りていなかった。不純な思考が判断を鈍らせ、行動を誤らせる。
「観察する時間が幾らかあれば、この動きにも対応出来たのだろうけど……この距離でまず観察しようってのは少々悠長だったな?」
 観て調べることにばかり気を取られた隙に、鏡介は魔道士の予想を遥かに超える速度で迫っていた。一足一刀の間合いに切り込んだ彼は、驚嘆する敵に神刀の一太刀を見舞う。

「そんなに気になるのなら、次は自分の身体で味わってみるが良い」
「しまっ……グハァッ!?!!」
 神気纏いし白刃の一閃が帝国魔道士を深々と斬り裂き、機械椅子と接続された肉体から鮮血が噴水のように溢れ出す。深手を負わせた確かな手応えが鏡介の手に伝わってくる。
 未知を未知のままにしておけぬ狂気的な探究心。それが、かの魔道士の敗因であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

知識への欲求が高まりすぎて外道へと堕ちたか…
フン、ならばその知的好奇心を存分に刺激してやろう

シルコン・シジョンを装備
一撃が重い大口径弾で正確に狙撃して攻撃
異界の神による戒めの弾丸だ、存分に研究しろ

どうした?
好きなように解剖しても構わんのだぞ?

敵がUCを発動して解剖しようと突撃をしてきたらカウンターでUCを発動
麻痺や呼吸困難を引き起こす強力な毒ガスで攻撃
これは深海に生息するプランクトンが由来の生物毒だ
海が無いこの世界では感じられない刺激だろう?
敵が動きを止めたらそのまま追撃を行う

あぁ、良い事を思いついた
腹の中に鉛玉を大量に撃ち込まれる体験もしておこうか、きっと貴重な経験になるぞ



「知識への欲求が高まりすぎて外道へと堕ちたか…」
 魔道士という人種が辿りうる最悪の末路を体現したような男を前にして、キリカは露骨に眉をひそめる。「道を踏み外した」とは、まさにこういう輩のためにある言葉だろう。
「フン、ならばその知的好奇心を存分に刺激してやろう」
 隠しようのない嫌悪感が彼女の眼光を鋭くさせ、トリガーにかけた指先に力がこもる。
 VDz-C24神聖式自動小銃"シルコン・シジョン"。その銃口より放たれし弾丸には聖書の箴言が込められ、戒めの言葉をもって敵を討つ。

「異界の神による戒めの弾丸だ、存分に研究しろ」
「ぐぅっ……!」
 一撃が重い大口径弾による正確な狙撃が、帝国魔道士の胴体を撃ち抜く。物理的な威力もさる事ながら、施された洗礼による破邪の力は悪しきオブリビオンにとって辛かろう。だが、銃撃を食らった男は狂気的な笑みを見せ、自身の弾痕から銃弾をえぐり出す。
「こんな小さな弾にこれほどの力を込めるとは……いや、銃のほうに仕掛けがあるのか? それともお前自身が?」
 【マッドネスメイジ】の効果で身体能力が増大している今の魔道士には、生半可な攻撃では致命傷にならない。暴走する好奇心と欲望は「研究対象」である弾丸と小銃、そしてキリカ本人にも向けられ、男の瞳がギラギラと怪しい輝きを放つ。

「どうした? 好きなように解剖しても構わんのだぞ?」
 邪悪な好奇心の対象にされたキリカは、敢えてそれを受け容れるように両腕を広げる。
 今ならば奴は確実にこちらの誘いに乗ってくるはず。その確信通りに魔道士は不気味な笑みを浮かべ、機械仕掛けの椅子を操作して突撃してきた。
「ははっ! いいだろう、貴様の全てを解き明かしてやる!」
 時に賢いとされる者ほど最も愚かしい行動を取る。少し考えればこれが誘いだと分かりそうなものなのに、知的好奇心を抑えきれないのだ。その結果として彼が罠に掛かるのは当然の帰結と言えた。

「さあ、とくと味わえ」
 帝国魔道士の手がキリカに触れる瞬間、彼女が発動したのは【プワゾン】。自身の肉体を毒霧に変えるユーベルコードであり、その毒性は様々なものを使い分ける事ができる。
「ぐっ……なん、だ、これは……ごほッ!!」
 甘い香りのする薄紫色の霧に包まれた帝国魔道士は、すぐに喉を押さえて苦しみだす。
 彼も知の探求者として毒薬の知識はあるだろう。だが、この毒の事は知らないはずだ。キリカが用いたのはブルーアルカディアに存在するはずのない毒なのだから。

「これは深海に生息するプランクトンが由来の生物毒だ。海が無いこの世界では感じられない刺激だろう?」
「しん……かい? なんだそれは……がはッ!」
 異世界の知識に好奇心を刺激される帝国魔道士だが、それを探求する余裕は無かった。
 吸わせた毒の影響で敵がまだ身動きの取れないうちに、キリカはそのまま追撃を行う。
「あぁ、良い事を思いついた。腹の中に鉛玉を大量に撃ち込まれる体験もしておこうか、きっと貴重な経験になるぞ」
「な、やめ……がはぁッ!!!」
 至近距離で撃ち込まれたシルコン・シジョンの弾丸が、先程よりも深く男の腹を抉る。
 鳴り響く銃声と悲鳴のハーモニーは、さながら悪しき者に捧げられる鎮魂歌であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
魔導の探求者か。ぼくの知らないこともいっぱい知ってそう。

「こんにちは。ぼくはアリス。キミは?」
会話ができそうなら、魔術知識とかを引き出すよ。

攻撃をしてきたら、あえて受けて魔法を解析するよ。ダメージはオーラ防御で軽減してね。

ふうん。なるほどね。古い魔術体型が複数組み合わされてるね。これは初めて見るな。興味をそそるね。たっぷり堪能させてもらうよ。

理解したよ。応用して、魔方陣の強度を上げてさらに巨大な魔法の矢をいくつもふらせるよ。



「魔導の探求者か。ぼくの知らないこともいっぱい知ってそう」
 物語、すなわち情報を糧とする妖精のアリスにとって、未知の知識を味わえるかもしれない相手は興味の対象だった。それが屍人帝国の魔道士であろうと物怖じせず、にこりと笑顔を見せてまずは挨拶から。
「こんにちは。ぼくはアリス。キミは?」
「ッ……なんだお前は。ガキに名乗る名などないわ」
 だが魔道士からしてみれば、戦いの最中に敵と仲良くお話する理由はない。ましてや、現在の彼は劣勢であった。ただの研究対象とばかり思って見下していた輩に敗れるのは、帝国の指揮官としてさぞや屈辱であろう。

「ぼくはキミが持っている魔術知識とかに興味があるんだけど」
「ふん、愚かな。魔道士が己の叡智をおいそれと他人に明かすものか!」
 会話での情報の引き出しを試みるアリスだったが、返ってきたのは敵意と殺意だった。
 帝国魔道士がパチンと指を鳴らすと、予め各所に仕掛けられていた魔法陣が輝きだし、アリスの周りを光が取り囲む。【帝国式魔道弓術】の発動態勢は既に整えられていた。
「どうしても知りたいと言うのなら教えてやる! 貴様の生命と引き換えにな!」
 機械仕掛けの椅子の頂点から巨大な魔力の矢が放たれ、放物線を描いて標的の頭上へと落下する。アリスはそれを避けようともせずに見上げていて――ズドンッ、と着弾の衝撃が大地を揺らした。

「ははははは! 見たか、我が魔道の力を!」
 直撃を確認した帝国魔道士は、もうもうと上がる土煙の前で勝ち誇った笑いを上げる。
 このユーベルコードは彼が習得した魔術の中でも最大級の威力を誇る。事前に範囲外に逃げられでもしない限り、仕留められない獲物はいないはずだと――。
「ふうん。なるほどね。古い魔術体型が複数組み合わされてるね」
「なッ?!」
 だが。風に流される土煙の中から現れたのは、変わらぬ笑顔を浮かべたアリスだった。
 無傷ではない。命中する瞬間にオーラのバリアを張ってダメージを軽減したらしいが、小さな身体のあちこちには傷が付いている。それでも、未知なる魔術を身を以て体感した彼女の表情はキラキラと輝いていた。

「これは初めて見るな。興味をそそるね。たっぷり堪能させてもらうよ」
「ッ、舐めるなよ、貴様ぁ……!」
 平然とした態度を崩さないアリスに向けて、魔道士は再び【帝国式魔道弓術】を放つ。
 指を鳴らす音に合わせて、二度目となる魔力矢の着弾。だがそれでも彼女は倒れない。防御したそれを情報として解析し、体系から構造式まで全てを暴き出す。
「理解したよ」
 すっと上にあがった少女の手が、帝国魔道士の真似をするようにパチンと指を鳴らす。
 すると今度は、魔道士の周りにあった魔法陣が突如として光り始めた。それも魔道士が起動させた時よりも強い輝きを放って。

「馬鹿な……たった二度で、この私の魔術を解き明かしたというのか……?!」
 知の探求者たる魔道士にとって、それは最大級の驚愕にして屈辱だった。【能力解析】により借用した彼の魔法を、アリスはさらに応用して自分自身のものに昇華させていた。
「面白い魔法をありがとう。お返しするね」
「―――ッ!!!!」
 強度を引き上げられた魔法陣が囲う中心に、さらに巨大な魔法の矢が幾つも降り注ぐ。
 信じられないとでも言いたげな表情をしたまま、帝国魔道士は自らの魔法に射抜かれ、大地に叩き伏せられることとなった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレミア・レイブラッド
故郷の吸血鬼達と同じ…ヒトを道具か実験動物くらいにしか見ていないみたいね。
良いわ、そんなに魔術が好きなら、異世界の魔導を見せてあげる

【ブラッディ・フォール】で「群竜大陸護る柱、それを護るは伝説の魔物達」の「アークデーモン」の力を使用(悪魔の角と翼、尻尾が生えた姿)

シュテルを使い【全力魔法、限界突破、高速・多重詠唱】【攻性魔法・多重発動】により、呪縛で敵の魔術の無効化や魔力を封じたり、大量の多属性の魔力弾や魔力砲撃【砲撃】を放ち敵の土俵で相手を圧倒。

魔道弓術にはこちらも【全力魔法、限界突破】による極大の【妖星招来】を叩き込む。
落下地点及び敵を囲う様に【念動力】で結界を張り、被害は最小限に抑えるわ



「故郷の吸血鬼達と同じ……ヒトを道具か実験動物くらいにしか見ていないみたいね」
 他人を見下しきった魔道士の態度に、フレミアは不快感を隠さない。己の欲望のままにヒトを踏みつけにして悪びれもしない傲慢さ、生命をゴミのように奪い虐げる悪辣さは、故郷でもよく目にしたもの――だからこそ許しがたい。
「良いわ、そんなに魔術が好きなら、異世界の魔導を見せてあげる」
 毅然とした態度で言い放つと共に、フレミアは再び【ブラッディ・フォール】を発動。
 魔力が体を包み込み、禍々しい形をした角や翼、尻尾が生えてくる。悪魔を連想させるその姿は、アックス&ウィザーズの「アークデーモン」の力を顕現させたものだ。

「異世界の魔導だと……?」
 帝国魔道士の好奇心に満ちた視線が、変身したフレミアに向けられる。魔道を極めんとする欲望を第一とする彼にとって、それは無視できない一言だったのだろう。思いがけぬ研究対象に喜悦の笑みを抑えきれず、負傷の痛みすら束の間だけ忘れる。
「面白い! どれほどのものか見せてもらおうか!」
 男は椅子に組み込まれた天使核の力で魔力を増幅し、吹雪や魔力の矢を乱れ撃ちする。
 対するフレミアは真紅の魔杖「クリムゾン・シュテル」を手に詠唱を行い【攻性魔法・多重発動】を開始。大量の属性魔力弾や魔力砲撃を放ち、敵を迎え撃った。

「拮抗なんてさせないわよ。圧倒してあげる」
 あえて敵の土俵に乗ったフレミアに、小細工や策略を弄するつもりは微塵もなかった。
 ただ純粋な力の差によってねじ伏せる。秒間100発を超える速さで発動する攻性魔法の数々は、どれも中級以上の威力を有しており、物量と火力においては敵を上回っている。
「なんと……これほどとは!」
 たとえ異世界の魔導が相手でも、よもや純粋な腕比べで自分が遅れをとるとは思ってもいなかったようだ。帝国魔道士の笑みはすぐに焦りへと変わり、嵐のような魔力弾の連発に耐えるため、全力で呪文を唱えるが――。
「焦りすぎよ」
「なぁッ!?」
 攻撃魔法の合間に唱えられていた呪縛の魔法が魔道士の術を無効化し、魔力を封じる。
 魔法戦において致命的な隙を晒した男に、多種多彩な属性の魔力弾と砲撃が直撃した。

「お……おのれッ! 調子に乗るな!」
 手痛いダメージと敗北感を受けた帝国魔道士は、怒りで震える指先をパチンと鳴らす。
 それが【帝国式魔道弓術】の発動合図だと察したフレミアは、こちらもアークデーモンの魔力を限界以上に引き出し、魔杖を筆のように振って巨大な魔法陣を宙に描く。
「見るが良い、これが我が全力の――」
「だったらわたしも全力よ!」
 発動するのは極大魔法【妖星招来】。完成した魔法陣から大きな隕石が放たれ、帝国魔道士目掛けて落下する。魔道士が放った魔力の矢など、これに比べればただの豆鉄砲だ。

「私の魔導が……ぐわあああぁぁぁぁぁあぁッ!!!?!」
 叩き込まれた隕石衝突の破壊力は、予め標的を囲うように張られていた念動力の結界に遮られ、周辺への被害は最小限に抑えられる。その分、激突の衝撃は帝国魔道士ただ1人に集中することになり――耳をつんざくような爆発音に紛れて、男の絶叫が響き渡った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

雛菊・璃奈
貴方の実験材料になるつもりはないよ…。
人々も天上石もわたし達が守る…。
命は、貴方の道具じゃない…!

【九尾化・魔剣の巫女媛】封印解放…。
無限の魔剣を顕現させ、敵に魔術を使う隙を与えない様、【呪詛】を上乗せして連続斉射…。
魔剣が撃ち込まれた箇所を通して呪力で侵食して敵の力を削ぎ、魔剣の斉射で串刺しにするよ…。

敵の最大火力である「帝国式魔道弓術」は魔法陣の発動に合わせてアンサラーを使用…。
強化したアンサラーの反射【呪詛、カウンター、武器受け、オーラ防御】で魔法矢を跳ね返して逆に痛手を負わせ、追撃のバルムンクでその椅子(天使核)ごと両断して破壊してあげる…。



「クソッ……モルモット風情が調子に乗って……!」
「貴方の実験材料になるつもりはないよ……」
 思わぬ窮地に苛立つ帝国魔道士に、璃奈が落ち着いた声と視線と共に剣を突きつける。
 己の欲望と好奇心のままに他者を弄び、邪悪なる魔導の探求を行う。そんな輩が好きにしていいものなど、この浮島には何ひとつない。
「人々も天上石もわたし達が守る……。命は、貴方の道具じゃない……!」
 表情には現れずとも、璃奈の心には皆を守るという決意と、敵への怒りが燃えていた。
 秘められし激情に呼応するように、彼女の体からは莫大な呪力があふれ出し、周囲には数え切れないほどの魔剣が顕現する。

「我らに仇成す全ての敵に悉く滅びと終焉を……封印解放……!」
 【九尾化・魔剣の巫女媛】の封印を解き、九尾の妖狐に変身した璃奈が剣を突きつけると、顕現した無限の魔剣が矢のように撃ち出される。呪詛を上乗せして強化されたそれらの切れ味は、全てが名だたる名剣・名刀に匹敵する。
「ッ、また見たことのない術を……!」
 悠長にそれを観察している余裕は帝国魔道士には無かった。魔導椅子を操作して豪雨の如き魔剣の斉射を回避するので精一杯。彼に魔術を使う隙を与えないよう、璃奈は新たな魔剣を次々と顕現させては連続斉射を実施する。

「どこへ行こうと逃げ場はないよ……」
「おのれぇ……ッ!」
 止むことのない魔剣の嵐に、ついに避けきれなくなった帝国魔道士が被弾する。呪詛の魔剣は撃ち込まれた箇所を通して呪力を体に侵食させ、敵の力を削ぎ落とす効果もある。一発命中するごとに魔道士の動きは鈍くなり、その隙を突いて次なる斉射が襲いかかる。
「がはぁッ!!!」
 乗っていた魔導椅子ごと魔剣の串刺しとなり、苦悶の叫びと共に吐血する帝国魔道士。
 呪力の侵食もさらに加速し、耐え難いほどの激痛が全身を駆け巡る。だが腐っても男は屍人帝国の将の1人。その目から生気は今だ失われてはいなかった。

「実験材料風情が……もういい、消え去れ……!」
 煩わしい魔剣を引き抜いた手で【帝国式魔道弓術】の合図を出そうとする帝国魔道士。
 周囲に仕掛けられた魔法陣が光りだし、敵の最大火力であるユーベルコードの予兆を察した璃奈は、その発動に合わせて魔剣「アンサラー」を構える。
「合図さえ見逃さなければ、合わせやすい……」
 指の鳴る音と同時に放たれた巨大な魔力矢を、幅広なアンサラーの刀身が受け止めた。
 【九尾化・魔剣の巫女媛】の封印解放には、所持する魔剣の力を強化する効果がある。黒翼騎士との戦いでも見せた報復の魔力が発動し、魔力の矢は術者の元へと跳ね返った。

「我が魔道弓術を跳ね返しただと?! そんな馬鹿な……がはぁッ!!!」
 自らが誇る魔法の最大火力を、帝国魔道士は己の身で味わうことになった。起死回生のつもりが逆に痛手を負った男に、魔剣を持ち替えた璃奈が追撃せんと距離を詰めてくる。
「その椅子ごと両断して破壊してあげる……」
 振り下ろすのは巫女媛の力により切れ味を強化された、竜殺しの魔剣「バルムンク」。
 帝国魔道士は咄嗟に身を翻したものの、その豪剣を避けきることはできず――真っ二つにされるのは回避したものの、呪詛纏う魔剣は男に甚大なダメージをもたらした。

「――……ッ!!!!」
 魔剣に切断され半壊した椅子。その中央にはめ込まれた天使核にピシリとヒビが入る。
 同時に、肩から胴にかけて深々と斬り伏せられた帝国魔道士は声にならぬ悲鳴を上げ、自らの血で椅子を染め上げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
わーお……知的好奇心の暗黒面に引きずり込まれていらっしゃる……
…その椅子なんだろう…移動したり魔術を増幅させてたり自動的にご飯食べたり快適に眠れたりするのかな…

…と…普通に攻撃してきたな…箒に乗って…術式装填銃【アヌエヌエ】で牽制射撃…
…魔法陣の位置は魔力の漏れで判るから囲まれたら急加速して離脱することで魔法の矢を回避するとしよう…
…【アヌエヌエ】から放たれる弾丸には予め遅発連動術式【クロノス】を刻んでいるから……牽制射撃のついでに敵を囲むように着弾…
同じような術式だけど…私ならこう改変するよ…【夜空染め咲く星の華】で障壁内に魔道士を閉じ込めて光の柱で攻撃をしよう…



「わーお……知的好奇心の暗黒面に引きずり込まれていらっしゃる……」
 闇としか言いようのない帝国魔道士の悪辣な振る舞いに、メンカルは呆れたような呟きを漏らす。好奇心と知識欲に関しては自分も人一倍だが、ああはならないようにしようと反面教師的な目線でもつい見てしまう。
「……その椅子なんだろう……移動したり魔術を増幅させてたり自動的にご飯食べたり快適に眠れたりするのかな……」
 それはそれとして未知の技術の産物を見ると、好奇心が刺激されるのはしょうがない。
 常時接続されているという事は、戦闘以外でも役立つ便利椅子なのではなかろうか――そんな事を考えているうちに、敵は態勢を立て直して襲いかかってきた。

「なにをぶつぶつと言っている……貴様も我が魔導の餌食となれ!」
「……と……普通に攻撃してきたな……」
 椅子に座ったまま魔法を放ってくる帝国魔道士を見ると、メンカルは飛行式箒【リントブルム】に乗って回避機動を取った。手には新しく術式を込めた【アヌエヌエ】を構え、当てるよりも牽制目的の射撃で応戦する。
(狙いは魔法陣の場所まで誘導するつもりかな……)
 警戒するのは敵の魔術の中でも最大火力を誇る【帝国式魔道弓術】。だが、対象範囲を設定するために仕掛けられた魔法陣の位置は、魔力の流れを読めば判る。未起動状態でも僅かに魔力が陣から漏れているのに、メンカルが気付かない筈がなかった。

「墜ちよ……っ?!」
 術式弾の牽制射撃を躱しながら、標的を魔法陣に囲まれた範囲に追い込む帝国魔道士。
 だが彼が合図の指を鳴らすのとほぼ同時、メンカルは箒の速力を上げて急加速。巨大な魔力の矢が落ちてくる前に、範囲外へと離脱する。
「ディバインウィザードの術式だね……その椅子がデバイスの役割もしてるのかな……」
 箒に横乗りになってすいすいと空を舞いながら、敵の魔法に合わせて椅子にはめ込まれた天使核が光るのを魔女は見ていた。ブルーアルカディアで独自に発展した超攻撃型魔術体系――この帝国魔道士が用いる術も、その流れを汲むものと見ていいだろう。

「同じような術式だけど……私ならこう改変するよ……」
「何……?!」
 メンカルがそう言った直後、魔道士の周りを囲むように光の障壁が地面から立ち上る。
 彼女が放ったアヌエヌエの弾丸には、予め遅発連動術式【クロノス】が刻まれていた。牽制のついでに敵の周囲に術式を着弾させ、逃げ道を封じるのが本命の狙いだったのだ。
「天の耀きよ、咲け、放て。汝は光芒、汝は落輝。魔女が望むは闇夜を穿つ星月の矢」
 完全に閉じ込められた敵を見下ろして、魔女が口ずさむのは【夜空染め咲く星の華】の詠唱。その完了と共に空には巨大魔法陣が展開され、数多の星の力が集束していく――。

「じゃあね……まあまあ興味深かったよ……」
「んな……ぐはぁぁぁぁぁッ!!!?!」
 束ねられた星の力は巨大な光柱となって降り注ぎ、障壁の中の帝国魔道士に直撃する。
 外部への影響を抑えつつ火力を集中させる。帝国式魔道弓術よりも効率化された術式の一撃は、魔道士のプライド諸共その身を撃ち抜いたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カビパン・カピパン
「ケツが熱くて…血圧!」
「この私を目の前にしてその余裕。大変興味深い」
嬉しそうに笑う帝国魔道士。機嫌が良いらしい。
「あ、私これでっ!」
しかし、いつ機嫌が悪くなるとも限らないので、機嫌がいい内に帰ることにした。
「まぁ、待て」
帝国魔道士さんはずいっと私の進行方向を塞いでくる。
「天上石も差し上げますし何なら私の妹も後で連れてきますので好きに解剖してください!だから私だけは助けて!!」」

帝国魔道士はドン引きした。ここまで人は情けなくなれるのかと。
あまりにも汚い人間の深淵に触れSAN値チェックとなった。


「くしゅん!」

その瞬間。何処か別の世界でカビパンに良く似た少女が、クシャミをしたとか、しなかったとか。



「ケツが熱くて……血圧!」
 ついに姿を見せた屍人帝国の将相手に、カビパンが言い放ったのは怒りの言葉でも挑発でもなく、ダジャレだった。ナウなヤングにバカウケだと少なくとも本人は思っている。だがなぜここで唐突にダジャレだったのか、それは本人以外には誰にも分からない。
「この私を目の前にしてその余裕。大変興味深い」
 それを聞いて嬉しそうに笑う帝国魔道士。別にギャグがウケたのではなく、新たな研究対象を見つけて機嫌が少し良くなったらしい。あるいは窮地において空気を読まず差し込まれたギャグが、彼の緊張をすこし緩ませたか。べつにウケたのではないが。

「あ、私これでっ!」
 しかし、いつまた機嫌が悪くなるとも限らないので、カビパンは機嫌がいい内に帰ることにした。しゅびっと片手を上げ戦場に背を向ける、フリとかでなくガチの早退ムーブ。まだみんな戦っているというのになかなか肝が据わっている。
「まぁ、待て」
 だが帝国魔道士はずいっと彼女の進行方向を塞いでくる。やたらゴテゴテと装飾過多でデカい椅子は進路妨害に最適で、相手がどっちに方向転換してもすぐに回り込んでくる。それをちょっとイキイキとやっているように見えるのが性格悪い。

「お前のような情けない猟兵を見たのは初めてだ。諦めて我が実験材料となれ」
 それまでの劣勢の憂さを晴らすような、パワハラめいた高圧的態度。邪悪なる屍人帝国の魔道士さんは【ハリセンで叩かずにはいられない女】が発生させたギャグ時空の影響に染まりつつ研究対象に詰め寄る。退路を完全に塞がれ、いよいよ逃げ場を失うカビパン。
「くっ……こうなったら……」
 ぐっと「女神のハリセン」を握り締め、とうとう覚悟を決めて戦うのかと思われた――その直後。彼女はぽいっと武器(ハリセン)を放り出し、五体投地の体勢で泣き叫んだ。

「天上石も差し上げますし何なら私の妹も後で連れてきますので好きに解剖してください! だから私だけは助けて!!」

 自分だけ助かるために島の宝と実の妹を差し出すという、信じられないような命乞い。皆が島を守るために戦っている中、恥も外聞も風評も全部かなぐり捨ててのコレである。
 流石の帝国魔道士も、このプライドの欠片も感じさせない行動にはドン引きしていた。
「ここまで人は情けなくなれるのか……?」
 あまりにも汚い人間の深淵に触れてしまった魔道士は、心に大きなダメージを負った。例えるならソレはUDCアースの邪神に遭遇してしまった一般人のような精神的ショック。
 猟兵にやられた傷の痛みがぶり返してきた事もあって、男は一気に鬱な気分になった。

「くしゅん!」

 その瞬間。何処か別の世界でカビパンに良く似た少女が、クシャミをしたとか、しなかったとか。誰か噂してるのかな、とか思ったかもしれないし思わなかったかもしれない。
 実際には異世界で姉に実験台として売られそうになっていた事は、知らぬが花だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャーロット・クリームアイス
ほほぅ、これはこれは……
乗り物のようでもあり、生命維持装置のようでもあり、武器や防具のようでもある
“なかなか面白い”椅子をお持ちのようですね?
島を守るついでです。ベルティーン帝国の技術、拝見いたしましょう!

いえ、挑発だなんて、そんな
この世界にはやってきたばかりですので、そこにある技術に興味を持つのは、はい、当然のことですとも!
(島のひとたちよりは、わたしたち(猟兵)に興味を向けてもらうほうがスムースですからねー)

さてさて、ではお手並み拝見――
(UC、サメをけしかけ、敵武装の一部を捕食させようとします)

なるほど。だいたいのところはわかりました
その椅子の動作原理と……弱点が、ね!



「ほほぅ、これはこれは……」
 戦いの中でシャーロットがしげしげと視線を送るのは、帝国魔道士の乗っている椅子。職業柄、最新のテクノロジーや物の価値には鼻が利く彼女が、敵の装備品に目をつけた。
「乗り物のようでもあり、生命維持装置のようでもあり、武器や防具のようでもある。"なかなか面白い"椅子をお持ちのようですね?」
「ほう……? わかるのか」
 それを聞いた敵はにやりと得意げな笑みを浮かべる。魔道士という人種には自分の研究成果や知識をひけらかしたくて仕方がないタイプがいるが、この【マッドネスメイジ】もそうだったらしい。釣り針に獲物がかかった手応えに、内心でほくそ笑むシャーロット。

「島を守るついでです。ベルティーン帝国の技術、拝見いたしましょう!」
「いいだろう……見え見えの挑発だが、乗ってやろうではないか」
 サメ達を従えて高らかに宣言するシャーロットに対し、帝国魔道士は禍々しいオーラを放つ。椅子にはめ込まれた天使核がそれと同時に光を放ち、乗り手の魔力を増幅させる。
「いえ、挑発だなんて、そんな。この世界にはやってきたばかりですので、そこにある技術に興味を持つのは、はい、当然のことですとも!」
 向こうがすっかりやる気になったのを見て、シャーロットは愉快そうに微笑んでいる。
 ここで迂闊に注目が逸れて、敵が任務遂行を優先するようになると、その方が面倒だ。標的にされているのが猟兵である限りは、如何様にも迎撃のしようはある。

(島のひとたちよりは、わたしたちに興味を向けてもらうほうがスムースですからねー)
 飛来する敵の攻撃魔法を見ても、余裕ありげな彼女の態度は変わらなかった。ひらりと身を翻して初弾を避けると、【高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変な作戦】を開始する。
「さてさて、ではお手並み拝見――」
 召喚されたサメが矢のように放たれ、帝国魔道士に牙を剥く。水もないのに宙を泳いでいることに今さらツッコミを入れる必要はないだろう。敵がブルーアルカディアの最先端魔導の使い手なら、シャーロットはグリードオーシャン最古の魔法体系の担い手である。

「なんだこいつはッ?!」
 いくら知識が豊富でも、この世界で海の生き物を見たことのないのは彼も変わらない。先程の黒翼騎士達とまったく同じリアクションを取った帝国魔道士は、動揺による反応の遅れを突かれ、ご自慢の椅子にサメが齧りつくのを許してしまう。
「こやつ……私の椅子をッ?!」
 バキリ、ゴキリ、と固い金属を咀嚼する音を立てながら、椅子の一部を捕食するサメ。
 シャーロットが召喚するサメには様々なタイプがあるが、このサメには喰らう事で対象を理解し成長する能力があった。餌を飲み込んだサメの体はみるみるうちに変異を始め、背ビレのあたりから一対の純白の翼が生えてきた。

「なるほど。だいたいのところはわかりました。その椅子の動作原理と……弱点が、ね!」
 この世界の技術、そして魔術は天使核の力に大きく依存している。あの魔道士の椅子も例外ではない事を知ったシャーロットは、対天使核兵器用に変身した「キメラシャーク」に再度攻撃を仕掛けさせた。
「く、来るな、化け物めが……ギャーーーーッ!!!!?」
 天使のようなサメが翼を羽ばたかせると、天使核の出力が低下し椅子の機能が停まる。
 抵抗もむなしく、文字通り人知を超えたサメの力に生物としての根源的恐怖を呼び覚まされた男は、無様な悲鳴を上げながらその餌食となった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
※ロシナンテⅢに騎乗し空中戦

天上石の回収と知的好奇心の両立…そろそろ後悔されているのでは?
…その情熱は認める他ありませんね
ですがこの島の人々の為、阻ませて頂きましょう

攻撃躱しつつ、飛竜口部砲や格納銃器を乱れ撃ち
すれ違い様に馬上槍で近接攻撃

その椅子が貴方の手足であり武器という訳ですか
確かに強力ですね
ならば…私も調達するといたしましょう

飛竜ハッキングし推力移動限界突破
上空に浮かぶ屍人帝国飛空艇を強襲
艦橋を地形破壊し内部侵入
身体からワイヤーアンカー伸ばしUCで操縦系を掌握

乗員は小型艇での脱出をお勧めします
…使い潰しますので

天使核機関出力最大
魔導士へ体当たり仕掛けそのまま浮島の空き地目掛け押し潰し



「天上石の回収と知的好奇心の両立……そろそろ後悔されているのでは?」
 猟兵との戦いで窮地に立たされた帝国魔道士に、トリテレイアは降伏を促すように呼びかける。辺境の浮島にこれだけの戦力が揃っていたのは、帝国にとっても予想外だろう。賢明な指揮官であれば、ここは撤退も視野に入れうる局面だが――。
「馬鹿めが……偉大なる帝国の魔道士たるこの私が、貴様らごときの邪魔で方針を変えるとでも?」
 だが。屍人帝国に属する者としてのプライドと、何よりも魔道を極めんとする欲望が、魔道士に賢明な選択を放棄させた。ここで主義を曲げて命を惜しむくらいなら、彼は最初から道を踏み外しはしなかっただろう。外道、それ故の【マッドネスメイジ】である。

「……その情熱は認める他ありませんね。ですがこの島の人々の為、阻ませて頂きましょう」
 敵ながら一貫した態度にのみは敬意を払い、トリテレイアは騎士として魔道士に挑む。
 機械飛竜ロシナンテⅢに乗って高空から銃砲の乱れ撃ちを浴びせると、敵は機械仕掛けの椅子に乗ったままゆらゆらと空中を浮遊し、捉えどころのない動きで砲弾を躱す。
「貴様の機体は実に興味深いな……この手で解体して新兵器の素材にしてやろう!」
「いくらこの身が兵器とはいえ、それは御免被りたいものです」
 狂笑と共に魔道士が椅子から魔力の矢を放てば、飛竜を駆る騎士は巧みな操縦で攻撃を躱しつつ接近。すれ違い様に馬上槍による近接攻撃を仕掛けるが、敵はその寸前で椅子を急降下させ、ランスチャージの矛先から逃れた。

「その椅子が貴方の手足であり武器という訳ですか。確かに強力ですね」
 見た目によらぬ機動性に魔力を増幅する機能など、帝国魔道士の叡智と技術が詰め込まれた魔導椅子の性能は、トリテレイアも認めざるを得ないものだった。不退転の覚悟が敵の身体能力を向上させている事もあり、搭載火器や馬上槍だけでは決定打に欠ける。
「ならば……私も調達するといたしましょう」
 彼はロシナンテⅢのメインシステムをハッキングし、推進機構に掛けられた安全装置を外す。設計で想定された120%の出力を発揮し、猛烈な速度で上昇していく機械飛竜。
 何処へ行くつもりだと、帝国魔道士が見上げた先には――彼らをこの島まで運んできた屍人帝国の飛空艇(ガレオン)が浮かんでいた。

「まさか貴様……我らの艦を!」
 魔道士が追いかけようにも間に合うはずがなく、砲弾のような勢いで飛空艇に突っ込んでいったトリテレイアは、艦橋を破壊して内部に突入する。指揮官の魔道士も黒翼騎士も出払っている今、艦内にいるのは操船と整備を担当する僅かな非戦闘員のみだ。
「乗員は小型艇での脱出をお勧めします……使い潰しますので」
「う、うわああああああっ?!」
 突然の強襲に乗員が逃げ惑うなか、トリテレイアは機体からワイヤーアンカーを伸ばし【銀河帝国特殊工作作業用微細機械】を艦内に流し込む。技術体系からしてまったく異質な産物だが、銀河帝国の超技術をもってすれば、一時的に操縦系を掌握する事は可能だ。

「天使核機関、出力最大」
 エンジンから悲鳴のような音を立てて、停泊中だった飛空艇が動き出す。艦体への負担をまったく顧みない急発進と急加速で、トリテレイアは艦そのものを武器とした体当たり攻撃を敢行する。
「な―――ッ!!!?」
 敵艦を拿捕した上で使い捨てにするという、あまりにも大胆でスケールの大きい攻撃。
 帝国魔道士は慌てて逃げようとするが、相手の"武器"が大きすぎた。暴走同然のスピードで飛空艇に衝突され、全身の骨がバラバラに砕けるような衝撃が彼を襲う。

「仕える国の船もろとも、藻屑となって頂きましょう」
 魔道士を轢いた飛空艇はそのまま速度を緩めず、浮島の空き地目掛けて墜落していく。
 トリテレイアが飛竜に乗って艦内から脱出した直後、それは物凄い勢いで島に激突し、帝国魔道士は艦体と大地の板挟みとなる。
「お、の、れ……ぐ、があああああああッ!!!!!」
 落下の衝撃で飛空艇が砕け散る中、押し潰された魔道士の悲鳴が蒼穹に響き渡る――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大町・詩乃
ネフラさん(f04313)と

人の命を何だと思っているのでしょう。
お仕置きで骸の海に強制送還です!

UCで1000本を超える煌月の複製創造。
それら全てに破魔&神罰の力を籠めて、魔導士及び第六感で気になった周辺を蹂躙攻撃。
破魔の刃が地面に突き刺さって魔導士が周囲に仕掛けた魔法陣を破壊し、魔導士を包囲攻撃で反撃の魔法を破って追い詰めます。

詩乃に届きそうな攻撃は結界術による防御壁展開とオーラ防御を籠めた天耀鏡の盾受けで防ぐ。

また雷の属性攻撃&全力魔法&高速詠唱&範囲攻撃でUCとは別に魔導士に牽制を掛け、ネフラさんが決めるタイミングを作ります。
「ネフラさん、決めちゃってください♪」

骸の海で反省して下さい。


ネフラ・ノーヴァ
引き続き詩乃殿(f17458)と。
フフ、詩乃殿のお仕置きは恐ろしいぞ。
椅子に座ってふんぞり返っている奴はなにかと仕掛けを用意しているものだな。仕掛けの処理は詩乃殿に任せよう。
さて、怯んだとて油断ならぬもの、UC血天鵞絨で霊達を召喚、多勢で攻めよう。血の舞台で踊るが良い。
止めは私自ら刺剣で貫く。貴公ら帝国にとっては我ら猟兵が脅威となることを示そう。



「ガハッ、ゴホッ……ゆ、許さんぞ、貴様ら……」
 飛空艇(ガレオン)が墜落した残骸の山を押しのけて、どうにか浮上する帝国魔道士。
 その身体は誰から見ても満身創痍で、座っている魔導機械の椅子も今にも停止しそうなほど破損している。なぜ自分が、こんな辺境の島でたった十数人の勇士に追い詰められているのか――息をするだけでも辛い激痛の中で、彼が感じたのは怒りであった。
「皆殺しだ……貴様らも、この島の連中も、全て……!」
 残された全ての魔力を解き放ち、オーバーヒートも躊躇わずに機械椅子を稼動させる。
 帝国魔道士の最後の足掻き。それを迎え撃つのは、友誼で結ばれた二人の猟兵だった。

「人の命を何だと思っているのでしょう。お仕置きで骸の海に強制送還です!」
 この期に及んでも傲慢さを崩さない帝国魔道士に、詩乃は凛として強気の視線を向け。
 彼女の怒りを感じ取ったネフラが、ふっと肩をすくめながら涼やかな笑みを浮かべる。
「フフ、詩乃殿のお仕置きは恐ろしいぞ」
「黙れッ! 貴様らこそ、帝国に仇なした愚かしさを、雲海の底で後悔するがいい!」
 帝国魔道士は怒りのままに罵声を浴びせながら、血まみれの手でパチンと指を鳴らす。
 それを合図に島に仕掛けられていた魔法陣が起動し、詩乃とネフラの周りを取り囲む。ここまで追い詰められていながら、まだこれだけの仕込みを残していたのか。

「椅子に座ってふんぞり返っている奴はなにかと仕掛けを用意しているものだな」
 光る幾つもの魔法陣に囲まれながらも、ネフラの反応は落ち着いていた。この魔方陣が【帝国式魔道弓術】の攻撃範囲を定めるものだという事は分かっている。随分と念入りに準備していたようだが、タネの割れている罠など恐るるに足らずだ。
「仕掛けの処理は詩乃殿に任せよう」
「任せてください……煌く月よ、空を舞って世界を照らし、清浄なる光と刃で悪しき存在を無に帰しなさい」
 ネフラの期待に応えて、詩乃はオリハルコン製の薙刀「煌月」を掲げて【煌月舞照】を発動し、千を超える複製を神力で創造する。無数の薙刀がずらりと並ぶ様は壮観であり、創造主が告げた命のままに、それらは戦場を蹂躙する。

「な、なんだ……ッ!!?」
 複雑な幾何学模様を描いて飛翔する煌月が、島に仕掛けられた魔法陣を破壊していく。
 すでに起動したものは勿論、まだ伏せられていた陣すらも。詩乃の第六感は気になった場所を直感的に暴き出し、帝国魔道士の目論見をご破産にする。
「あなたの狙いはお見通しです。どこにも逃げ場はありません」
 破魔と神罰の力を籠めた刃が地面に突き刺さり、魔法陣を破壊しながら魔道士に迫る。
 逆に包囲攻撃を受ける立場となった男は、反撃の魔法を放ちながら必死に逃げ惑うが、煌月の複製はその魔法さえも破って標的を追い詰めていく。

「さて、怯んだとて油断ならぬもの」
 詩乃の作った勝機をより確実なものとするために、ネフラも【血天鵞絨】を発動する。
 たん、とブーツの踵を鳴らす彼女の足元から血の絨毯が伸び、そこから鉄馬車が浮かび上がる。中に乗っているのは血塗れの舞踏服を身に纏い、刺剣で武装した貴族の霊達だ。
「血の舞台で踊るが良い」
 馬車から躍り出た霊達は、煌月が描く軌跡に合わせてステップを踏み、敵を囲んで突き掛かる。数の優位を活かした多勢での攻め、今の帝国魔道士が凌ぎ切るのは難しかろう。

「がは……ッ、まだだ……こんな所で私は……!」
 神罰の刃に斬り裂かれ、血塗れの刺剣に貫かれ、ボロボロになりながらも帝国魔道士は吠える。人としての道を踏み外してまで追い求めた魔導の極み――そこに到達するまでは死ねないという思いが、彼を衝き動かしていた。
「無駄です。あなたの邪な力は私達には通じません」
「もうその椅子から立ち上がる気力も無さそうだな」
 苦し紛れに彼が放った魔法は、詩乃の張った防御結界と「天耀鏡」のオーラに防がれ、ふたりに届くことはない。強気に喚いてはいるものの、相手の限界が近いことを見切ったネフラは、踊り狂う血塗れの男女の陰で、自らも血棘の刺剣を構える。

「そろそろ終わりにしましょうか」
 詩乃は相方の動きをちらりと見てから詠唱を行い、雷撃の術による牽制を敵に掛ける。
 煌月舞照による攻撃とは別に飛んできた追撃に、帝国魔道士が思わずバランスを崩す。
「ネフラさん、決めちゃってください♪」
「ああ。仕留めてくる」
 絶好のタイミングを逃さず、血の絨毯の上をネフラが駆ける。踊り手と刃の間をすり抜けて、まっすぐに間合いに踏み込み、洗練された所作より放たれる刺突は幕引きの一撃。鋼の鎧さえも刺し通すそれを、一体誰が止められようか。

「貴公ら帝国にとっては我ら猟兵が脅威となることを示そう」
「骸の海で反省して下さい」

 骨と肉の隙間を突き抜けて、刺剣の切っ先がオブリビオンの心臓たる天使核を貫いた。
 その瞬間、帝国魔道士はかっと目を見開いて全身をわななかせ、憎々しげな眼で猟兵達を睨みつけ――ごぼごぼと血泡にまぎれて怨嗟の言葉を吐く。
「おの、れ……猟兵め……この恨み、忘れはせぬ、ぞ……」
 それを最期に男はがっくりと項垂れ、機械椅子にはめ込まれていた天使核が光を失う。
 辺境の秘宝「天上石」を求めた邪なる帝国の魔道士は、かくして討伐されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『勇士の凱旋』

POW   :    せがまれるままに武勇伝や冒険譚を語る

SPD   :    人々と乾杯し、交流を深める

WIZ   :    ステージに招かれ、スピーチや挨拶を行う

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 猟兵達の活躍によって、秘宝「天上石」を狙うベルティーン帝国の侵攻は阻止された。
 騎士と魔道士は討たれ、邪悪の旗を掲げた飛空艇(ガレオン)は墜ちた。天上石が敵の手に渡ることはなく、浮島に暮らす人々の命も守られたのだ。

「あなた方が、この島を守ってくださった勇士様ですか」
「本当に、本当にありがとうございます。もしあなた方がいなければ、今頃私達は……」

 脅威を前にしながら抗う力を持たなかった島の人々は、猟兵に心からの感謝を述べる。
 その気持ちの証として、彼らは勇士の労をねぎらうための祭りを開くと言ってくれた。島の中央にある広場を舞台に、宴の準備がすぐに整えられる。

「私達にできる事はこの程度ですが、どうかゆっくりしていって下さい」
「もし宜しければ、勇士様の武勇伝などもお聞かせ願えませんか?」

 心尽くしの料理と酒がテーブルに並べられ、おいしそうな匂いが辺りに満ちてくる。
 祝祭の舞台はこの島に古くからあるという祭壇の近くであり、そこには虹色に輝く大きなクリスタルがはめ込まれていた。これこそが島に伝わる秘宝「天上石」なのだという。
 猟兵はここでもてなしを受けるもよし、島民らと交流を深め、これまでの冒険譚を語るもよし。秘宝について気になるのであれば、話を聞いてみるのもいいだろう。

 屍人帝国の脅威が去った浮島で、勇士の勝利を讃える凱旋の宴は、こうして始まった。
ベル・プリンシパル
へへ、これにて一件落着…ってね!
みんなが嬉しそうに笑ってるのを見ると、一仕事終えたんだなぁって気持ちが沸いてくるね
…ふふ、勇士になって良かったなぁって、今すっごく実感してるよ

それじゃあ俺は、用意された料理を楽しみながら村の人たちとお話をしようかな!
みんながとっても大切にしているものだ、っていうのは知ってるけれど、あの天上石っていう召喚石がどんな由来のものなのかとか、とっても興味があるしね!
お礼に俺の方からもお話を…と思ったけど、まだ駆け出しの勇士だから、みんなに楽しんでもらえるような武勇伝とかはないんだよね
でも、故郷にいた頃に色んな勇士の人から聞いたお話は沢山覚えてるから、それをお話するよ!



「へへ、これにて一件落着……ってね!」
 無事に帝国軍の侵攻を撃退したベルは、得意げに鼻をこすりながら島民の様子を見る。
 祝祭の準備を整える彼らの顔は喜びに満ちあふれていた。美味しそうな料理の匂いも、和やかな賑わいに満ちた祭りの空気も、全てベル達が守らなければ失われていたものだ。
「みんなが嬉しそうに笑ってるのを見ると、一仕事終えたんだなぁって気持ちが沸いてくるね」
 勇士であった父と母も、きっとこんな思いを重ねながら冒険譚を綴っていたのだろう。
 だが、これは誰かの物語ではない、自分自身の冒険譚の1ページ。高鳴る胸の鼓動も、紅潮する頬の熱さも、全てが自分の手で手に入れた、自分だけのものだった。

「……ふふ、勇士になって良かったなぁって、今すっごく実感してるよ」
 島民達と同じように心からの笑顔を浮かべて、ベルは凱旋の宴を満喫することにする。
 用意された料理を楽しみながら、村の人達とのお話に花を咲かせ。自然と話題に上がるのは、やはりこの島の宝である「天上石」のことだった。
「みんながとっても大切にしているものだ、っていうのは知ってるけれど、あの召喚石がどんな由来のものなのかとか、とっても興味があるしね!」
「ふむ、そうですな。言い伝えによるとあの天上石は、私達の先祖がこの島に移住してきた当時から、あのように存在していたと言われます」
 興味津々なベルの視線に応えて、村の物知りが語りだすのは古い伝承。苔むした祭壇にはめ込まれた天上石は、どれほどの年月をそこで過ごしてきたかにも関わらず、色褪せぬ虹色の輝きを放っていた。

「曰く、あの天上石の力は特別な召喚獣を異界より呼び寄せるとか。召喚された獣は世界に大いなる災いをもたらすとも救世を行うとも伝えられております」
 村人の話す内容はいかにも昔話らしい曖昧さを含んだものだったが、全てを迷信として片付けることもできない。現にあの天上石に通常の召喚石の数百倍もの魔力が秘められているのは、魔術師であるベルにも感じられた。
「それゆえ時来るまで決してこの石を使ってはならない、と。とはいえ我々もいつ"時"が来るのかは知らぬのですが」
「ふーん。なんだか不思議な話だね」
 そうしてこの島の人々は言い伝えの通り、天上石の存在を外に知らせず秘匿してきた。
 そうしなければ今回の屍人帝国のように、石の力を利用しようとする者が出てくるのは明らかだったからだ。

「秘宝の守り手などを気取っていますが、我々が知っているのもこの程度のこと。あまりご期待に添えずすみませぬ」
「ううん、すっごく面白かったよ!」
 頭を下げる村人に、にっこり笑顔で応じるベル。村にとって最も重要な秘密を明かしてくれたのは、自分達を信頼してくれている証だろう。その気持ちが少年には嬉しかった。
「お礼に俺の方からもお話を……と思ったけど、まだ駆け出しの勇士だから、みんなに楽しんでもらえるような武勇伝とかはないんだよね」
 これからもっともっと沢山の冒険を経て、数え切れないほどの武勇伝を打ち立てる予定はあるが、今の彼はまだ冒険のスタートラインを切ったばかり。自分自身の話をするのはまたの機会にしておく。

「でも、故郷にいた頃に色んな勇士の人から聞いたお話は沢山覚えてるから、それをお話するよ!」
「おお、ぜひとも!」
「聞かせて聞かせて!」
 このような辺境の島では、違う地方の風聞や勇士達の話を聞く機会もそうないだろう。
 ベルの語る見知らぬ土地の物語に、村人達は興味津々で耳を傾ける。その中にはベルとそれほど歳の変わらない幼い子供たちもいた。
「ぼくも、お兄ちゃんみたいなカッコいい勇士になれるかな?」
「なれるよ! きっとね!」
 子供たちが向けるまっすぐな憧れの眼差しは、くすぐったいような、懐かしいような。
 かつて自分の冒険心を育んだ勇士達の物語を、ベルは楽しそうに語り明かすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレスベルク・メリアグレース
ふふ、わたくしの武勇伝……
それは、こことは異なる世界の物語という事ですね?
それではお伝えしましょう
わたくしはこことは異なる閉ざされた空の世界にて一国の教皇を務めています

そうして告げるは鋼の悪とそれを打ち砕く正義の騎兵の物語であり
友の代わりに天上界なる世界を求めた落ちたる天使の物語であったり
更には伝聞として聞いた地下の迷宮に坐す魔王との闘い、邪悪なる竜が群れたる浮遊大陸の戦役、デスゲームのオリジンと猟書家との闘い、蒼海羅針域を巡るコンキスタドールとの最終海洋決戦等を語っていく

フフ、まだまだあるんですよ?
そう言ってグリモアから報告書を取り出して島民に猟兵の物語を語って行きますね



「ふふ、わたくしの武勇伝……それは、こことは異なる世界の物語という事ですね?」
 祝宴の中で島民から話をせがまれたフレスベルクは、キラリと目を輝かせた。母国では為政者として民の絶大な支持を集め、猟兵としても数々の功績を挙げてきた彼女である。語ることのできる武勇伝なら、それこそ語り尽くせないほどにあった。
「それではお伝えしましょう。わたくしはこことは異なる閉ざされた空の世界にて一国の教皇を務めています」
 まずはクロムキャバリアにあるメリアグレース聖教皇国について。開放的な空の世界であるブルーアルカディアとは対照的に、彼女の故郷の空は「殲禍炎剣」によって封鎖されている。故にこそ空への憧憬を強く持ち、自由な空を求めて祈りを捧げる民もいるのだ。

「自由に空を飛ぶことのできない……そんな世界があるなんて……」
 ブルーアルカディアの民からすれば、フレスベルクの故郷の話は想像することも難しい環境だろう。だが召喚獣の存在が広く知られている分、異世界の存在は理解されており、この島を救った勇士の話を虚構だなどと疑う者はいない。
「戦乱の絶えぬかの地では、それ故に多くの物語が紡がれました。その他にも私は多くの世界を渡って、ここでは決して見られないような不思議な体験もしてきました」
 そうして彼女が告げるは鋼の悪とそれを打ち砕く正義の騎兵の物語であり、友の代わりに天上界なる世界を求めた落ちたる天使の物語であったり。時には世界の命運にさえ関わる大事件の数々に、いつしか村人はまばたきするのも忘れて聞き入っていた。

「更にこれは伝聞として聞いた話なのですが……」
 地下の迷宮に坐す魔王との闘いに、邪悪なる竜が群れたる浮遊大陸の戦役、デスゲームのオリジンと猟書家との闘い、蒼海羅針域を巡るコンキスタドールとの最終海洋決戦等、フレスベルクが物語りは尽きることがない。グリモア猟兵としての活動を通じた他の猟兵との縁も、彼女にとって大事な財産のひとつであった。
「それから、あれはそびえ立つ塔の頂上でのこと……大いなる虞で世界を抹殺せんとする大妖怪との戦いで、わたくしは熾天使達を呼び寄せ人々を守り……」
「すごい……まるで伝説を聞いているみたいです!」
「"猟兵"とは、そんなに凄い英雄様だったのですね!」
 信仰と神騎の力で成し遂げられたフレスベルクの武勇伝も、その他の猟兵の冒険譚も、辺境の人々にとっては夢のような話ばかりだった。もっと聞かせてほしいと島民にせがまれると、語り手の少女も気分が乗ってきたようで楽しそうな笑みを見せる。

「フフ、まだまだあるんですよ?」
 そう言ってフレスベルクがグリモアから取り出すのは、導き手にして記録者として綴った報告書の束。そこに記された猟兵の物語を、彼女は滔々と聞き心地のよい調子で語る。
 教皇という立場上、長広舌をふるうのには慣れているのかもしれない。人々を夢中にさせた彼女の物語りは、祝宴の終わりまで続いたという――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
なんとか一段落って所か
尤もこの天上石がある以上、いずれまた襲撃される事があるかもしれないが……
そうなったら、また守れば良いだけだな

多分、その辺りは彼らも承知しているだろうけど、下手な事を言って不安を煽る必要もないし
とりあえず、今は彼らと交流を深めてみようか
まだ未成年だから酒は飲めないが、軽く食事でもしながら話しよう

この世界にはまだ詳しくないし、この辺りの文化の事や、天上石の事とかを色々聞かせてもらいたい
そういえば、この世界だと魔獣を食べるって言ってたがこの食事もそうなんだろうか
ちょっと変わった感じだが、中々悪くない……というか美味い

それじゃあ、そのうちまた来るよ。今度は事件がない時とかにでも



「なんとか一段落って所か。尤もこの天上石がある以上、いずれまた襲撃される事があるかもしれないが……」
 戦いを終えた鏡介はふうと一息つきつつ、島民の用意した宴会場の様子と、その中央に安置された虹色のクリスタルを見やる。一度撃退されたからと言ってベルティーン帝国が素直に諦めるとは限らないし、他の屍人帝国が秘宝を狙ってくるかもしれない――だが。
「そうなったら、また守れば良いだけだな」
 何度この島に敵が訪れようと、自分や他の猟兵が必ず立ちはだかるだろう。平和を脅かすオブリビオンを見過ごす道理はない。敵が滅びるか諦めるまで何度でも刀を振るおう。

(多分、その辺りは彼らも承知しているだろうけど、下手な事を言って不安を煽る必要もないし)
 全て承知のうえでこうして宴を開いてくれているなら、水を差すのは野暮というもの。とりあえず今は彼らと交流を深めてみようかと、鏡介は祝祭の賑わいの中に混ざり込む。
「まだ未成年だから酒は飲めないが、なにかお勧めの食事はあるか?」
「でしたら、こちらの串焼きはどうでしょう。それからお茶もどうぞ」
 宴席にいた人々は、島を救ってくれた勇士である鏡介のことを心から歓待してくれる。
 目の前のテーブルには沢山のご馳走が並び、好奇心の強い者は英雄の話を聞きたがる。慣れないもてなしに少し驚きはするが、これだけ歓迎されて悪い気はしない。

「この世界にはまだ詳しくないし、この辺りの文化の事や、天上石の事とかを色々聞かせてもらいたい」
 鏡介は用意された食事を軽くつまみながら島民と話をする。猟兵がブルーアルカディアを訪れるようになってからまだ日が浅く、此の地に住む人々にとっては当たり前の風景や暮らしでも、見聞きする全てが彼にとっては新鮮だった。
「天上石……あれは私達の守るべき宝です。あの石の力が悪しき者に利用されないよう、私達は今日までその存在を秘匿してきました」
「この辺りは強い魔獣もおらず、島が沈む気配もなく平和なものでした。畑を耕したり、森や近くの雲海で狩りをしたり、たまに飛空艇で交易をして暮らしております」
 雲海に浮かぶ島という特殊な環境を除けば、島民の暮らしぶりは普通の村とさほど変わらないようだ。外との交流もさほど頻繁でなく、天上石を守りながら静かに暮らしてきた――それだけに今回の屍人帝国の襲来は青天の霹靂だったようだが。

「そういえば、この世界だと魔獣を食べるって言ってたがこの食事もそうなんだろうか」
「ええ。今朝獲れた羽耳ウサギの肉です」
 話に耳を傾けながらふと気になって聞くと、島民は串焼きになった肉を指して答えた。
 他世界の人間には馴染みがないが、この世界の魔獣は脅威であると同時に資源である。心臓の天使核は勿論、皮や骨は優秀な素材に、肉や内蔵は調理次第で食用にもなるのだ。
「ちょっと変わった感じだが、中々悪くない……というか美味い」
 食わず嫌いをせずに味わってみれば、普通の獣肉とはすこし異なる味わいを楽しめる。
 どうやら口にあったらしく、気づけば鏡介は「おかわり」と空っぽの皿を出していた。

「それじゃあ、そのうちまた来るよ。今度は事件がない時とかにでも」
「ええ、またいつでもいらしてください」
 かくして宴を満喫した鏡介は、たくさんの村人達の見送りを受けて浮島をあとにした。
 この日の出来事はきっと彼にも、そして彼らにも、記憶に残る思い出になっただろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

中々に厄介な相手だったが、何とか守り切る事が出来たか
ようやく、新世界で一息が付けるな

むっ?スピーチだと?
ふむ…あまり上手い方ではないが…是非にと頼まれたら断れないな

帝国の尖兵を退け、この島の宝を護れてホッとしているよ
天上石だけではない、この美しい風景と此処で営む貴方達もだ
どちらも素晴らしく、何にも代えがたい宝物さ
では…敵は去った!勝利を祝おう!乾杯!

UCを発動
島民達の料理を楽しむ前に私のボリードポーチからも食材を提供しようか
この世界には無い海の魚達だ
タラやスズキにタイ…この辺りが食べやすくて無難だろうな
川魚とは違うが、こちらも美味しいぞ
調理は彼らに任せて、食べる方に専念しようか



「中々に厄介な相手だったが、何とか守り切る事が出来たか」
 初となる屍人帝国との戦いに無事勝利を収め、張り詰めていた気持ちを緩めるキリカ。
 平和を取り戻した浮島では村人達による感謝の宴が開かれ、飲めや歌えやの大賑わいが見回す限りあちこちで繰り広げられている。
「ようやく、新世界で一息が付けるな」
 せっかく見たこともない素晴らしい風景や、興味を引かれる風物が広がっているのだ。
 これを実感せずに帰るのは勿体ないにも程がある。勝利の報酬としてこれくらい羽を伸ばしても、誰も咎めやしないだろう。

「ではここで、勇士様にスピーチをお願いしたいと思います」
「むっ? スピーチだと?」
 キリカが宴の席に座ろうとしたところで、幹事を務めていた村人と彼女の視線があう。 この浮遊島を救ってくれた勇士達を代表して、乾杯の音頭を取ってほしいとのことだ。
「ふむ……あまり上手い方ではないが……是非にと頼まれたら断れないな」
 急なお願いに戸惑ったものの周りからの期待を裏切るのも気が引ける。やれやれと肩をすくめつつ立ち上がった彼女は、会場にいる人々をぐるりと見渡してから話しはじめた。

「帝国の尖兵を退け、この島の宝を護れてホッとしているよ」
 変に気取ったスピーチをしようとは考えずに、ありのままの今の気持ちを語るキリカ。
 彼女の見つめる先には虹色に光り輝くクリスタルがある。だが、それだけではない。
 澄みきった青空と太陽に照らされて、宝石よりもキラキラと輝く人々の笑顔があった。
「天上石だけではない、この美しい風景と此処で営む貴方達もだ。どちらも素晴らしく、何にも代えがたい宝物さ」
 勇士の一人として、このかけがえのない"宝"を守れたことを、キリカは誇らしく語る。
 守り人としての務めを果たせなかった自分達にまさか、そんな言葉をかけてもらえるとは思わなかったのだろう。島民の中には思わず感極まり、涙ぐむ者さえいた。

「では……敵は去った! 勝利を祝おう! 乾杯!」
「「乾杯!!」」
 スピーチの終わりにキリカが酒盃を掲げると、人々の歓声が地響きのように唱和した。
 テーブルに並ぶのは島民が島にある食材で作った料理の数々。どれも美味しそうだが、そこにキリカも【シャンブル・ミニヨン】を発動し、ボリードポーチの中にしまっていた食材を提供する。
「タラやスズキにタイ……この辺りが食べやすくて無難だろうな。川魚とは違うが、こちらも美味しいぞ」
「まあ……これは勇士様の故郷のお魚ですか? これは調理のしがいがありそうです!」
 この世界には無い海の魚を見た島の料理人は目を輝かせ、さっそく台所で腕をふるう。
 キリカはそんな彼らに海魚の調理を任せて、自分は食べるほうに専念することにした。

「お味はいかがですか?」
「ああ、とても美味い」
 初めての食材でもうまく調理してみせた村人の腕を褒め、キリカは料理に舌鼓を打つ。
 心もお腹も満たされる楽しく幸せなひと時を、彼女は心ゆくまで満喫するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

雛菊・璃奈
美味しそう…。ラン達が居たら、レシピ知りたがってたかも…。

とりあえず、今まで様々な世界を渡ってオブリビオン達と戦って来た事を説明…。
まだこの世界に来て間もないので、この世界の事やこの島の事、襲って来たベルティーン帝国の事や敵の狙いであるあの「天上石」について伝承等、料理を頂いたりしながら島の人達に聞いてみるよ…。

…今回はわたし達が撃退したから大丈夫だったけど、敵の目的にあの石が必要なら、場合によってはまた狙われそうだね…。
敵からは天上石の所在は知られてるみたいだし、移動して隠すわけにもいかないし…。
呪符による罠を張ったり結界【結界術】を張って阻んだりしておく…?



「美味しそう……。ラン達が居たら、レシピ知りたがってたかも……」
 宴席のテーブルにずらりと並んだご馳走の数々に、璃奈は無表情なまま目を輝かせる。
 浮島で獲れた動植物や魔獣を食材にしたそれは、ブルーアルカディアでしか味わえない料理だろう。島民から猟兵達への心ばかりの感謝の気持ちだ。
「どうぞ好きなだけ召し上がってください。それともし宜しければ、勇士様のお話を聞かせてください!」
「うん、いいよ……」
 島民の尊敬と期待の眼差しを受け、彼女は気になった料理を皿に取りつつ話しだした。
 こちらとしても島の人々に聞いてみたいことが幾つかある。ここに来た使命は果たしたとはいえ、交流を深めておいて損はないだろう。

「わたし達は今まで様々な世界を渡って、オブリビオン達と戦って来たんだけど……」
 璃奈はまず、世界を股にかけて活動する猟兵という存在についてかい摘んで説明する。
 辺境の小島で暮らしてきた人々にとって、その話はあまりにスケールが大きかったが、彼女がこれまでに解決してきた事件の話を聞くと、驚きつつも納得したようだった。
「まだこの世界に来て間もないから、この世界の事やこの島の事、襲って来た帝国の事や敵が狙っていたあの『天上石』についてとか……聞きたい事が沢山あるんだけど……」
「ええ。私達に答えられる事でしたら、なんでもお話します」
 今後この世界で活動する上で役立つ情報を集めようとする璃奈に、島民は快く応じる。
 辺境で暮らす彼らの知識は限られたものだが、それでも大きな助けにはなるだろう。

「ベルティーン帝国という名は聞いたことがあります。大昔に雲海に沈んだ浮遊大陸で、優れた魔法の力で栄えた国だったとか。かつては邪悪な国では無かったそうですが……」
「あの天上石には、異界より特別な召喚獣を呼び寄せる力があると伝えられております。帝国は自分達の魔法の力と石の力を利用して、何かを企んでいたのではないかと……」
 島民が語る伝聞や伝承はかなり古い話も多かったが、天上石に秘められた強大な力と、屍人帝国として復活したベルティーン帝国が魔法の力で侵略を行っているのは分かった。今回の侵略軍の指揮官だった帝国魔道士も、その尖兵に過ぎなかったのだろう。

「……今回はわたし達が撃退したから大丈夫だったけど、敵の目的にあの石が必要なら、場合によってはまた狙われそうだね……」
 料理を頂きながら話を聞いていた璃奈は、心配そうに眉をひそめる。この一度の敗北で諦めてくれれば良いのだが、もし天上石が帝国にとって重要なアイテムだった場合、再びこの島に敵がやって来る可能性は十分に考えられた。
「敵からは天上石の所在は知られてるみたいだし、移動して隠すわけにもいかないし……」
 不安そうになる島民の表情と、祭壇にはめ込まれた天上石を見回しながら暫し考える。
 もしまた帝国が再来したと聞けば、自分はもちろんこの島のために戦うだろう。だが、それとは別に島の安全を守るための保険が欲しい。

「罠を張ったり結界を張って阻んだりしておく……?」
 どの程度効き目があるか保証はできないが、璃奈は祭壇の周りに呪符を貼り付け、呪術や結界術による護りを施しておく。敵の強さにもよるが、少なくとも今回のレベルの相手がまたやって来たとしても、島民と天上石を傷つけられないように。
「私共のためにここまでしてくださるとは……ありがとうございます」
 この島の将来を真剣に考えたうえでの璃奈の行動に、島民達は再三感謝の意を伝える。
 果たして未来がどうなるのかは分からない。だが、彼女らが今日守った空はどこまでも青く澄み渡っていた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレミア・レイブラッド
あら、嬉しいわね。
お酒や料理はどんなものがあるのかしら♪
この世界に来て初めての食事だし、どんなものがあるのか興味深いわね♪
しかし、見事なクリスタルね…。
わたしの宝物庫にもこんな宝石は中々無いわ。

そういえば、戦闘中に敵の飛空艇を墜落させてたわね。
【禁忌工廠「パンドラ」】を発動。
(他の人が使わなければ)アレの残骸等も利用して【パンドラ】で飛空艇を修理・生産。
島の人達に祝祭のお礼という事で提供するわ。

普通に島の人達の足として使って貰っても良いし、あまり考えたくないけどまた敵が来た時の戦力に使ったり、島を脱出する為の脱出艇として使っても良いでしょうしね。
軍用の艦なら相応に頑丈で足も速いでしょうし


トリテレイア・ゼロナイン
立つ鳥跡を濁さず…己の所業の後始末は付けねばなりません

空き地に墜落させた帝国飛空艇の残骸
怪力で解体、整理、清掃
同時に妖精ロボで遺留品などを調査

航海日誌に作戦要綱…ベルティーン帝国が今回の侵攻をどれ程重視していたか気になるところですが…

天使核兵器は貴重な資源ですが、やはり軍用規格
村で扱いに困る資源はこちらでお引き取りいたしましょう

ええ、丁度友人の贈り物の改装と強化に入用でして

ハッキング遠隔操作機構で「飛空艇ドゥルシネーア」をワンマンオペレーションで操作、呼び寄せ

いつかあの艇も戦場に投入する以上、この残骸と同じ運命を辿らせる訳にはいきませんからね

ロシナンテⅢに騎乗
資源を飛空艇に運び去り



「あら、嬉しいわね。お酒や料理はどんなものがあるのかしら♪」
 凱旋の祝祭に招かれたフレミアは、そこに並んだこの島の名物の数々に目を輝かせる。
 見た目はそれほど突飛なものは無いが、使われている食材等には彼女が見たことのないものもある。雲海に浮かぶ島という特殊な環境は、食文化にも大きな影響があるようだ。
「この世界に来て初めての食事だし、どんなものがあるのか興味深いわね♪」
「お口に合えば幸いです。こちらは今朝捕まえたばかりの魔獣の肉で……」
 調理を担当した村人の説明を聞きながら、空の食事をひとつひとつ堪能するフレミア。
 鳥や牛豚とも違った歯ごたえの肉料理や、変わった香草の味付けがくせになるスープ。貴種の生まれゆえ舌は肥えているほうだが、物珍しさを差し引いても中々の美味だった。

「しかし、見事なクリスタルね……。わたしの宝物庫にもこんな宝石は中々無いわ」
 心づくしの料理を堪能しながら、フレミアが見やるのは会場の中央にある「天上石」。美しい虹の輝きは見る者を魅了するだけでなく、その中に秘められた魔力の証でもある。
「これは私達が先祖から守り継いできた宝ですから……だからこそ感謝しております」
 島の秘宝を褒められた村人達は嬉しそうにはにかみながら、改めて彼女に頭を下げる。
 それほどまでに大切な宝を屍人帝国の手から守り抜けたのは、全て猟兵達のおかげだ。この恩を彼らは一生忘れないだろう。


「立つ鳥跡を濁さず……己の所業の後始末は付けねばなりません」
 宴会場でそんな話がされている一方で、島の外れにある空き地にトリテレイアはいた。
 目の前にあるのは帝国魔道士との戦いで彼が墜落させた飛空艇の残骸。影響の少ない所に狙って落としたとはいえ、このままにしておくのは良くないだろう。
「帝国の動向を探れるかもしれませんし、個人的に気になる事もありますし……」
 【自律式妖精型ロボ 格納・コントロールユニット】から発進させた機械妖精と共に、彼は残骸の解体、整理、清掃、そして遺留品などの調査を行う。この飛空艇が帝国の命令を受けた正式な軍艦であるならば、その軍事行動に関する資料も積まれていたはずだ。

「航海日誌に作戦要綱……ベルティーン帝国が今回の侵攻をどれ程重視していたか気になるところですが……」
 落下の衝撃でそうした資料の多くは散逸してしまったようだが、妖精ロボによる調査で幾つかは見つけ出すことができた。バラバラになったページを継ぎ合わせて解読すると、今回の作戦における帝国の意志が薄っすらと見えてくる。
「この命令書に押された封蝋は……印象の形からして相当位の高い人物の物でしょうか」
 帝国でも上位に座る者からの直接の命令ということは、この任務の特殊性を窺わせる。
 部隊の規模がさほど大きくなかったのが、目立たず速やかに事を済ませるためだったとすれば――帝国はかなり「天上石」に注目を向けている可能性がある。

「現状では要警戒、と言ったところですね……おや?」
 トリテレイアが回収した資料を暫し読み込んでいると、足音がこちらに近付いてくる。振り返ってみると、そこには長い金髪をなびかすダンピールの女性――フレミアがいた。
「そういえば、戦闘中に敵の飛空艇を墜落させてたのを思い出して来たんだけど」
 解体整理の途中の状況を見回せば、フレミアもトリテレイアがここで何をしていたのかは察しが付いた。ある意味では帝国が遺していった最大の「置き土産」を有効活用しようという点で二人の目論見は一致していたようだ。

「アレの残骸、わたしにも少し使わせて貰っていいかしら」
「構いません。独占するにしても大きすぎる代物ですから」
「そう。ありがとう」
 撃墜者であるトリテレイアに許可を取ってから、フレミアは【禁忌工廠「パンドラ」】を発動。自身の真祖の魔力から、あらゆるモノを生産可能な巨大な魔力工廠を召喚する。
 整理された残骸のうち、バラバラになった艦体の破片などをそこに放り込むと、工廠はゴトゴトと音を立てて稼動し始める。
「これはもしや……飛空艇を修理しているのですか?」
「ええ。島の人達に祝祭のお礼という事で提供しようと思って」
 完全に大破した飛空艇を作り直すのは、修復と言うよりも再生産に近い。本来は多くのコストと手間がかかるが、フレミアの禁忌工廠は魔力と素材の併用でそれを可能にする。

「普通に島の人達の足として使って貰っても良いし、あまり考えたくないけどまた敵が来た時の戦力に使ったり、島を脱出する為の脱出艇として使っても良いでしょうしね」
 天上石を狙うベルティーン帝国の再侵攻を警戒していたのは、フレミアも同じだった。
 島民の生活と安全のためであれば、騎士としてトリテレイアが異を唱える理由もない。船体部分の残骸は素材として提供し、自身はそれ以外のパーツを回収することにする。
「天使核兵器は貴重な資源ですが、やはり軍用規格。村で扱いに困る資源はこちらでお引き取りいたしましょう」
 飛空艇そのものはともかく、搭載されていた武装や機器の多くは軍人でもない島民には持て余すものだ。機銃や弾薬、散り散りになった機械など、パーツ単位で使えそうな物を妖精ロボと共に集め、ロシナンテⅢの背中に積み込む。

「何か使うあてがあるの?」
「ええ、丁度友人の贈り物の改装と強化に入用でして」
 そう言ってトリテレイアは回線を開き、遠方に待たせていた飛空艇「ドゥルシネーア」を遠隔操作機構で呼び寄せる。それは澄み渡った蒼穹に映える、麗しき白銀の船だった。
「いつかあの艇も戦場に投入する以上、この残骸と同じ運命を辿らせる訳にはいきませんからね」
 この世界あるいは異世界において、空で大きな戦いがあれば飛空艇は強い戦力となる。
 トリテレイアは乱を好むわけではないが、戦への備えを怠りはしない。大事な友人への贈呈品となればなおのこと、考えうる最高性能の逸品を完成させるつもりであった。


 それから数刻後、猟兵二人がかりとなった資源回収及びリビルドは滞りなく完了した。
 島の空き地まで呼ばれてやって来た島民らは、そこに停泊する新品同然の飛空艇を見て目を丸くすることになる。
「こ……この船を私達にいただけると……?」
「軍用の艦なら相応に頑丈で足も速いでしょうし。好きに使って頂戴」
 ことも無げにそう語るフレミアに、人々は感激するやら恐縮するやら。一般人の価値観からすれば飛空艇一隻はひと財産である。祝祭へのお礼としては過分なほどに。ともあれ他の島や大陸への往来も容易となり、これから島民の暮らしは良くなるだろう。

「では、私はこれにて」
「あ……まだ大したおもてなしもできておりませんのに……」
 島民達が飛空艇に驚いている間に、トリテレイアは資源を積んだ機械飛竜に乗り込む。
 結局彼が宴に参加することはなく、島民はそれを申し訳なく感じているようだったが、お気になさらずと騎士は言う。元より味わうことはできても飲食を必要としない機体だ。
「この次は平和な時にお会いできると良いですね」
 そう言って機械騎士は回収した資源を上空の「ドゥルシネーア」に運び去っていった。
 青空に消えていく白銀の機影に、島民達はいつまでも手を振り続けていたという――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
この世界のこと、この島のこと、いろいろ聞きたいな。島民にいろいろ聞いてみよう。
「ぼくたち、他のところから来たんだけど、この島のこととか、天上石のこと、教えて。」

へえ、そうなんだ。お祭りとかもあったりするの?

わぁ、そこは行ってみたいな。案内してもらってもいい?



「この世界のこと、この島のこと、いろいろ聞きたいな」
 新しい世界、新しい土地について興味津々のアリスは、宴会の席でも島民にいろいろと話を聞いていた。この広大な青空の下にどんな"お話"のタネが眠っているのか、知りたいことは山ほどある。
「ぼくたち、他のところから来たんだけど、この島のこととか、天上石のこと、教えて」
「もちろん! なんでも聞いて下さい!」
 島民もそんなアリスの無邪気な問いかけに悪い気はしないようで、島に伝わる言い伝えや天上石について話しだす。島の秘宝についての話は本来なら秘匿事項だが、島を救ってくれた英雄相手に隠し事などするはずがない。

「あの天上石は時期によって輝き方が変化することがあるんです。一番輝きが強くなる時なんて、七色の光がキラキラと辺りを照らして、すごく奇麗なんですよ」
 浮島の中央の祭壇に安置された天上石を指して、島民は楽しそうにそう語る。先祖代々受け継いできた秘宝ということもあって、この島の人達は強い愛着を抱いているようだ。
「へえ、そうなんだ。お祭りとかもあったりするの?」
「はい。ちょうどこの時期はみんなで夏祭りの準備をしていました……勇士の皆さんが来てくださったので、それが前倒しになった形ですね」
 もし猟兵が救援に来てくれなければ、今頃島は屍人帝国に蹂躙され、祭りどころではなかっただろう。重ね重ねとなる感謝を込めて島民は頭を下げるが、アリスは気にしないでと陽気に笑う。彼女からすれば帝国との戦いも、貴重でおいしい情報源だったのだから。

「他には、なにか面白そうなことはある?」
「そうですね……この島には、天上石の他にも小さな遺跡があるんです」
 アリスに問われて島民が話したところによると、島の各地に点在しているその遺跡は、天上石のはめ込まれた祭壇と同じような意匠のあるという。人々がこの島に移住してきた当時からあるもので、その由来は誰も知らない。
「わぁ、そこは行ってみたいな。案内してもらってもいい?」
「ええ。構いませんよ」
 興味津々でアリスが目を輝かせると、島内の地理に詳しい村人が案内役を買って出た。
 浮島の面積はさほど大きくはなく、宴会場からその遺跡まで十分もかからないという。

「着きました。こちらです」
 案内された先にあったのは、ボロボロに朽ち果てて苔むした「何か」の残骸であった。
 遺跡だと言われなければ、すこし変わった形の岩だと思って見過ごしたかもしれない。何百年、あるいは何千年も前からここにあったのであろう、古い古い文明の痕跡だった。
「これは建物……いや、船かな? もしかして飛空艇とか?」
 アリスの豊富な知識と解析力をもってしても、この遺跡が何だったのかすぐに突き止めるのは難しかった。だからこそ好奇心は高まり、其れに秘められた物語を知りたくなる。

「似たような遺跡は他にもありますが……そちらも見てみますか?」
「うん!」
 情報妖精の少女はわくわくした笑顔で頷いて、浮島のすみずみまで遺跡探索を楽しむ。
 この島だけではない。ブルーアルカディアには他にも彼女を楽しませる冒険と物語が、きっと幾つも眠っていることだろう――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カビパン・カピパン
帝国魔道士は対峙するなり『ケツが熱くて、血圧』と突然爆笑ギャグを言いました。この私を目の前にしてその余裕。大変興味深い。すると帝国魔道士はあ、これでっ!あろうことか逃げ出し。
まぁ、待ちなさいと帝国魔道士の進行方向を塞ぎ、お前のような情けない敵を見たのは初めてだ。諦めて我らに降伏しろ。
次には五体投地の体勢で泣き叫びました。天上石も要りません何なら私の弟を好きにしてください!だから私だけは助けて!!

驚きましたよ。ここまで人は情けなくなれるのか?ってね。

――カッ!
『…そんな訳あるか!!!』

その瞬間。何処か別の世界でカビパンに良く似た少女からUCになる程の超絶的な力で次元を超えたツッコミがあったとか。



「帝国魔道士は対峙するなり『ケツが熱くて、血圧』と突然爆笑ギャグを言いました」
 猟兵達の勝利を祝う祭りのステージ上で、カビパンは自身の武勇伝を熱く語っていた。
 迫りくるベルティーン帝国の魔道士相手に、敢然と立ち向かう女教皇カビパンの物語。だがその内容は事実とはだいぶ異なる。帝国魔道士はべつにギャグキャラではない。
「この私を目の前にしてその余裕。大変興味深い。すると帝国魔道士はあ、これでっ! あろうことか逃げ出し……」
「なんじゃそれ!」「なっさけなーい!」
 開幕ダジャレをかましたのも逃げ出したのも実際はカビパンのほうだが、実際の戦いを見ていない島民に真実は分からない。猟兵を「すごくて格好いい勇士達」だと思っている彼らは、カビパンの語る敵のこっけいな振る舞いに笑い転げていた。

「まぁ、待ちなさいと帝国魔道士の進行方向を塞ぎ、お前のような情けない敵を見たのは初めてだ。諦めて我らに降伏しろ」
 壇上でポーズを取り、キリッと凛々しい顔で当時の状況(捏造)を再現するカビパン。
 真面目を装っていれば外面はとても良く、人を惹きつける妙なカリスマもある彼女は、すっかり島民の心をキャッチしていた。みなステージの彼女に熱烈な視線を向け、中には歓声まで上がる始末。
「次には五体投地の体勢で泣き叫びました。天上石も要りません何なら私の弟を好きにしてください! だから私だけは助けて!!」
「「あははははは!」」
 さっきまでの尊大な振る舞いから一転、コミカルで情けない敵役の姿を演じると、観客からどっと笑いが湧く。無様なやられ役の演技がやたらに上手いのが余計ウケたようだ。まさかそれが実際に、彼女が敵に対して言った命乞いの再現だとは誰も思うまい。

「驚きましたよ。ここまで人は情けなくなれるのか? ってね」
 事実を知る人間からすれば物凄いブーメラン発言なのだが、知らない島民達は大爆笑。
 パチパチと拍手と喝采が沸き起こり、ステージにはまばらなおひねりが投げ込まれる。
 この世に悪が栄えたためしはなく、邪悪なる屍人帝国は必ずや無様な敗北を喫するのだ――という、勧善懲悪モノの寸劇としてはよく出来ていたかもしれない。
「ふう、今日もバカウケね」
 これまでに繰り広げてきた謎の行動の中では珍しく、今日の彼女は本当にウケていた。
 脱いだ軍帽におひねりをかき集めて、【ハリセンで叩かずにはいられない女】は悠々とステージを去ろうと――。

 ――カッ!

 『……そんな訳あるか!!!』

 その瞬間。何処か別の世界にいるカビパンに良く似た少女から、次元を超えたツッコミがあった。それはユーベルコードになる程の超絶的な力で、姉を思いっきり吹っ飛ばす。
「ごふっ!!」
 超次元ツッコミを喰らったカビパンは、奇麗な放物線を描いてどこかへ飛んでいった。
 残されたのはぽかーんと口を開けた島民達。自分達は一体なにを見せられたのだろう。
 うやむやになったままステージは幕を引き、その後彼女の姿を見た者は誰もいなかったという――(注:すぐ戻ってきました)。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
…おお、料理だ料理…美味しそうだな…
(料理を(大量に)確保して食べながら秘石を見る)
……んー……やっぱりなんとなく凄い召喚が確定で出来そうな石だよね…
まずは秘宝に関する伝承を長老とかその辺りの人に聞いて回ってみよう…
…ふむー…なるほど…(仮説と合ってたか確認)そう言う効果があるのか…
…それじゃあ天上石をちょっと調べても良いかな……破壊とかするわけじゃ無いから……
…天上石を【闇夜見通す梟の目】で呼び出した解析ガジェットのセンサーで解析…
…データを取って聞いて回った効果と合っているかを確認して記録しよう…
…召喚の安定とかに使えそうだな…



「……おお、料理だ料理……美味しそうだな……」
 宴席に並んだ沢山のご馳走を目にしたメンカルは、いつもより心なしか声を弾ませた。
 好きなだけどうぞと言われたので遠慮なく、気になった料理を大量に確保して食べる。他の世界にもありそうなメニューが多いが、味付けや香りなどは独特のものだ。
「……んー……やっぱりなんとなく凄い召喚が確定で出来そうな石だよね……」
 もぐもぐと料理を頬張りながらも、メンカルの目は宴の中央に安置された秘石を見る。
 依頼を受けた時から気になっていた「天上石」。ようやく確認する事のできた実物は、一目で分かるほどの膨大な魔力を、虹色の光として放っていた。

「あの石には、異界から特別な召喚獣を呼び寄せる力があると伝えられております」
「その獣は世界に大いなる災いをもたらすとも、人々に救いをもたらすとも……」
「ゆえに来たるべき"時"まで石を守護するのが、我らが受け継いできた使命でした」
 まずは秘宝に関する伝承を物知りそうな長老やその辺りの人に聞いて回っててみると、聞くことのできた内容は概ねこういった話だった。彼らも先祖からの言い伝えを守ってきただけで確たる事は知らないようだが、まさか確認する訳にもいかないので仕方ないか。
「……ふむー……なるほど……そう言う効果があるのか……」
 望みの召喚獣を確定で呼べるのではないかというメンカルの仮設と、「特別な召喚獣を呼び寄せる」という島の伝承には符合するところがある。大体の話を確認すると、彼女は食器からタブレットに道具を持ち替えつつ、改めて島民に尋ねた。

「……それじゃあ天上石をちょっと調べても良いかな……破壊とかするわけじゃ無いから……」
「ええ、構いません。扱いに気をつけてくだされば」
 島を救ってくれた勇士からの頼みを、島民も無碍にはしなかった。割ってしまわぬようくれぐれもご注意をという忠告に頷いて、メンカルは【闇夜見通す梟の目】を発動する。
「賢き眼よ、出でよ、視よ。汝は検分、汝は助力。魔女が望むは黄昏飛び立つ森の知者」
 呼び出すのは分析・解析用のガジェット群。祭壇にはめ込まれた秘石に照準を合わせ、センサーによる解析を開始する。石の材質から内包する魔力量、組み込まれた術式まで、伝承のヴェールを叡智と技術で解き明かす――研究者としてのメンカルの本領発揮だ。

「……材質は通常の召喚石とあまり変わらない……けど、この魔力量はやはり異常……」
 分析により取れたデータを解析に回し、聞いて回った効果と合っているかを確認する。当初示された数値は魔力量を除けば特におかしな点はなかったら、より深く探っていくと石の中に術式が刻まれているのが判明した。
「……これは……」
 現在のブルーアルカディアで使われている魔術式よりも非常に古いもので、効果を全て解明することは難しかった。だが、それが召喚術を補助するタイプのものだとは分かる。恐らくこれがランダムな召喚に指向性を与え、「特別な召喚獣」とやらを呼び出すのだ。

「……召喚の安定とかに使えそうだな……」
 メンカルは解析できた天上石のデータをハンドヘルドコンピュータ【マルチヴァク】に記録し、今後の術式開発の参考とする。この理論はブルーアルカディア以外の召喚術にも応用が効くかもしれない。異なる世界の技術を組み合わせるのは彼女の得意分野だ。
「……どうもありがとう……いいデータが取れた……」
「いえいえ。我々にはこのくらいしかお礼ができませんので」
 調査を許してくれた島民に改めて礼を言うと、彼らはこちらこそと言って頭を下げる。
 辺境の秘宝、天上石。それは相変わらず神秘的な七色の光で、島を照らし続けていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大町・詩乃
【POW】
ネフラさん(f04313)と

島民さん達のお言葉に甘えて宴に出席します。

戦争終結した世界の話だと明るい話になりやすく、島民さん達も未来に希望を持ちやすくなるかな~

なので
①詩乃が住んでて、人々を助けるヒーローと悪い事する人達が戦う世界(ヒーローズアース)で邪神と戦った武勇伝。
②気の良い妖怪さん達が住んでて、しょっちゅう世界の危機を迎えるけれど、その都度乗り越える世界(カクリョファンタズム)でのお話。
カレーうどんは邪悪な食べ物💦
③広い海と点在する島々がある世界(グリードオーシャン)で邪悪な征服者と戦った武勇伝。
等を話します。

後は龍笛:響月で明るい感じの曲を楽器演奏して場を盛り上げますよ~


ネフラ・ノーヴァ
引き続き詩乃殿(f17458)と。

ふむ、これが天上石か。なるほどこの美しさだけでも、手に入れようという輩が出てくるのは納得できる。ああ、取ったりはしないよ。私とて宝石の身だ。
さて、宴に参加して楽しく過ごそうか。天上の酒にも興味がある。
そうそう、様々な世界の戦争を幾度と終結させてきたな。詩乃殿の話題に相槌を打とう。私は大体いつも敵と己を血塗れにしてしまうが。
ああ、カレーうどんは邪悪だ。

演奏が始まればしばらく酒を愉しみながら聞き入る。これが雅というものかな。手拍子よりはゆるりとした舞が良いだろうか。此度の勝利の祝いでもある、合わせて踊ってみよう。



「せっかくのお誘いですし、ここは島民さん達のお言葉に甘えましょうか」
「そうだな、なかなか楽しそうな宴だ。天上の酒にも興味がある」
 帝国との戦いを終えた後、島民の誘いに乗って宴に出席することにした詩乃とネフラ。
 恐ろしい屍人の騎士や魔道士に勝利した勇士達を、人々は心から讃え、尊敬している。当然、その中には勇士の武勇伝を聞きたいという声もあった。
「お二人のご活躍をぜひ聞かせてください!」
「ゆーしさまって、いろんなところを旅するんでしょ? おはなしきかせて!」
 特に好奇心に満ちた若者や子供たちに、キラキラした瞳で見つめられては、断るほうが興ざめだろう。二人はこれまでに経験してきた事件から、彼らが喜びそうな話を考える。

(戦争終結した世界の話だと明るい話になりやすく、島民さん達も未来に希望を持ちやすくなるかな~)
 せっかく危機は去ったと喜んでいる人々に、宴の席であまり陰鬱な話をするのも考え物だろう。そう考えた詩乃は「めでたしめでたし」で締めくくれる物語を考え、語りだす。
「ではまずは、私が住んでて、人々を助けるヒーローと悪い事する人達が戦う世界で邪神と戦った話から」
「ヒーロー? 邪神?!」
 最初に故郷ヒーローズアースの武勇伝を持ってきたのは、子供心にヒットしたらしい。
 ユーベルコードの力を駆使し、悪党(ヴィラン)となった邪神に裁きを下す善なる神。異界でのヒロイックな戦いの物語が聞き手の心を踊らせる。

「私達はこことは違う世界で、大きな戦いをしてきたんです」
「そうそう、様々な世界の戦争を幾度と終結させてきたな」
 詩乃の話題に合わせて相槌を打ちながら、ネフラは酒盃を傾ける。彼女もまた詩乃と同じように様々な世界で多くの戦いを経験してきた。そのミステリアスな美貌や佇まいとは裏腹に、同族の中でも異端な闘争を求める性格が彼女を冒険に駆り立てるのだろう。
「私は大体いつも敵と己を血塗れにしてしまうが」
「ち、血塗れ?!」
 どこかの令嬢のような涼やかな笑みからの物騒な発言に、思わずビクッとする島民達。
 だが、その武勇は弱きものを傷つけるためのモノではない。屍人帝国を撃退した彼女の剣にも、尊敬と憧れの視線を送る者は多かった。

「ふむ、これが天上石か。なるほどこの美しさだけでも、手に入れようという輩が出てくるのは納得できる」
 武勇伝が語られる傍ら、ネフラはふと宴の中央に置かれた虹色の秘石に視線を向ける。
 種族柄と言うべきか、宝石を見る目は自然と養われている。尽きぬほどの魔力を七色の光に変えてキラキラと放つそのクリスタルは、秘宝と呼ばれるに足る美しさであった。
「ああ、取ったりはしないよ。私とて宝石の身だ」
「もちろん、心配はしておりません。どうぞ好きなだけご覧下さい」
 冗談めかして微笑む羊脂玉のクリスタリアンに、島民もにこやかな笑顔で応える。悪しき帝国の魔の手から秘宝を守ってくれた勇士達の事を、どうして疑うわけがあるだろう。

「お次は気の良い妖怪さん達が住んでて、しょっちゅう世界の危機を迎えるけれど、その都度乗り越える世界でのお話も……」
 秘宝の光が宴席を照らす中、続いて詩乃が語るのはカクリヨファンタズムでの体験談。
 おとぎ話のように不可思議で、はらはらするのにどこか和やかで。この世界とは異なる文化や種族らが織りなす営みも、ブルーアルカディアの人々には興味深いものだった。
「あ、カレーうどんは邪悪な食べ物です💦」
「ああ、カレーうどんは邪悪だ」
 その幕間についでのように、だが深刻そうに語られた謎の食べ物については、みな首を傾げていたが。冗談とは思えない詩乃とネフラの表情に、人々は「カレーウドン……一体どんな恐ろしい食べ物なんだ……」と囁きを交わしあったという。

「では今度は、広い海と点在する島々がある世界で邪悪な征服者と戦ったお話を」
 一瞬変なムードになった空気を変えるように、詩乃はグリードオーシャンでの武勇伝を語りだす。猟兵と海賊とコンキスタドールによる熾烈な戦いと冒険の物語も魅力的だが、人々がより強く興味を抱くのは、この世界には存在しない"青い海"という概念だろう。
「あの雲海と同じように、大地の外にどこまでも水が広がっているなんて……」
 島内に川や池はあっても、あまりにスケールの違う話にみな想像が追いつかない様子。彼女らは本当にこことは別の世界から来たのだと、驚きと共に改めて納得するのだった。

「さて……これで私の話はおしまいです。後はひとつ余興でも……」
 武勇伝を語り終えた詩乃は、袖から漆と金で装飾した龍笛を取り出すと演奏を始める。
 選曲は場を盛り上げるように明るい感じの曲を。魂に染み入る音色が会場に響き渡り、その妙なる調べに人々はほうと感動の息を呑んだ。
「これが雅というものかな」
 ネフラもまた、島民らと同じように演奏に聞き入りながら、静かに酒を愉しんでいた。
 初めて味わうこの世界の酒はかなり度数が強く、聞けば飛空艇に乗る勇士達の宴会で好んで飲まれるらしい。ゆえに付いた呼び名は「勇士の酒」だとか。

「手拍子よりはゆるりとした舞が良いだろうか」
 心地よい音色と酔いに身を任せて、すっと席から立ち上がるネフラ。曲に合わせて舞い踊る、その所作はとても優雅で美しい。戦の場においては血の花を咲かせる彼女が、今は自らが花となって宴を彩る。
「素敵……!」
「いいぞー!」
 二人の素晴らしい演奏と舞踊に、人々は惜しみない拍手と歓声を送る。中には自分でも歌いだす者や、見よう見まねで踊る者もいる。決して二人ほど上手くはないが、宴においてはそれも一興。楽しそうな人々を見て、詩乃とネフラは互いに顔を見合わせ微笑んだ。


 ――かくして、辺境に眠りし天上の秘宝を巡る物語には、めでたく幕が引かれる。
 楽しいひと時はまたたく間に過ぎ去り、猟兵は島民の感謝に見送られて島を後にした。
 いずれまた、この島に眠る宝を求めてオブリビオンが現れるかもしれない。だがその時も必ずや立ち上がる勇士達が現れ、この世界の未来と希望のために戦ってくれるだろう。
 広大なるブルーアルカディアにおける猟兵達の冒険と戦いは、まだ始まったばかりだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年07月20日


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#ブルーアルカディア


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト