碎輝と語る、最高にかっこいいメイド喫茶について
「イケメンをメイドにしたくはないか」
雨月・雨莉(は何もしない・f03581)が顎の前で手を組んで座る、いわゆるゲ●ドウポーズで猟兵達に問いかけた。ごめんちょっと何言ってるか分かんない。
「イケメン竜神親分碎輝の話なんすけど」
ああ~その話か~……ってオイ待て今お前なんつった? 「イケメンをメイドにしたくはないか」が「イケメン竜神親分碎輝の話」? まとめると「碎輝をメイドにしたくはないか」って話になっちゃうけど? おま、かの竜神親分になんてことを……! と詰め寄る猟兵に、雨莉は慌てて、
「あ、いやその、違うんすよ、妖怪が経営するメイド喫茶を盛り上げて欲しいって依頼と、碎輝と戦って彼の成長を止めて欲しいって依頼が同時に来たので、もういっしょくたにやっちゃおうって話っす」
と弁解した。
「ほら、碎輝って『大祓百鬼夜行』で目覚めるまで、カクリヨファンタズムの最奥で封印されてたじゃないですか? それは、最弱の状態から無限に成長する碎輝自身が原因で、カタストロフを起こしてしまう危険があったからなんすけど」
しかし、猟兵が現れたことで状況は変わった。碎輝は倒されることで「小学生形態」となり、しばらくの間、成長が止まるのだ!
「っつーわけで、皆さんには碎輝と戦って欲しいんすけど。碎輝は『自分がヒロイックな状況に追い込まれる』とよりパワーアップするらしくて」
逆にいえば、敵がかっこよかったり正々堂々としていれば、そこまで成長しないということだ。
「なんで、皆さんにはまず碎輝と一緒に『かっこいい必殺技』や『かっこいいシチュエーション』について語り合って欲しいんすよ。妖怪の経営するメイド喫茶で」
メイド喫茶で。……まぁ、やや特殊な場所ではあるが。別に語り合うのに支障はないだろう、うん。と猟兵達は納得して頷いた。頷いたけどなんだろう、この妙な胸騒ぎ。
果たして、その嫌な予感は的中した。
「ところで、俺がさっき言ったこと覚えてます? 『妖怪が経営するメイド喫茶を盛り上げて欲しい』って依頼があったって。ただ碎輝と普通に『かっこいい必殺技』や『かっこいいシチュエーション』について話したところで、そんなにメイド喫茶が盛り上がると思いますか?」
まぁ、それは。確かに、客として普通に話してるだけだと難しいかもしれない……と猟兵達も難しい顔をした。そこに雨莉が畳みかけてくる。
「だからね、もう碎輝と一緒にかっこいいメイド喫茶やりましょうよ。碎輝と一緒にかっこいいメイドになりましょうよ!!」
猟兵のきれいなカカト落としが雨莉に決まった。何が「あ、いやその、違うんすよ」だよ違わねーじゃねーか! やっぱりそういう魂胆だったんじゃねーか!!
カカト落としが決まった頭を押さえながら、雨莉はキッと猟兵達を睨みつけた。
「分かってないすね。俺は……俺は……」
カッと目を見開いて。
「俺はただあわよくばショタメイドを拝みたいだけっす!!」
もう一度雨莉にカカト落としが決まった。勢いだけで押し切ろうとするな。だいたい碎輝が小学生形態になるのは語り合って戦って勝利した後だから順序逆じゃねーか。
「いや、小学生形態になった後でも頼みこめばショタメイドワンチャン……それにイケメンのメイド姿はそれはそれで見たいんで問題なしっす」
問題しかない。猟兵達はこめかみを押さえた。なんでこう、このグリモア猟兵は私利私欲にまみれた依頼ばかり持ってくるんだ。
「私利私欲じゃないっす。これは妖怪が経営するメイド喫茶を盛り上げるためと碎輝の成長を止めるための、れっきとした一挙両得の依頼っす」
雨莉が力説する。
「まぁ実際、かっこいいメイドやかっこいいメイド喫茶ってなんだろう? って気になりませんか? それを考えて語り合うの、楽しいと思うんすよ」
まぁ、メイドとかメイド喫茶とか、どっちかっていうと「萌え」とか「可愛い」とかの文脈で語られることが多いしな。それをあえてかっこいいメイドやメイド喫茶とは? と考えてみるのも楽しいかもしれない。
「あるいは既にこれがかっこいいメイドやメイド喫茶だ! という理想なり思想なりがはっきりしてる場合は、実演してみるのも良いと思うんすよ。なんなら、かっこいいの文字は無視してでもこれが理想のメイドやメイド喫茶だ! っていうのがあるなら語るなり実演するなりしても」
後半だんだん趣旨がずれてきてる気がする。いいのか? ……まぁ、メイド喫茶を盛り上げ、碎輝を倒すという目的が達成できるならいいのか。
「碎輝はかっこいい談義にはノリノリで応じてきます。ということはつまり、かっこいいメイド勝負を仕掛ければ乗ってきてくれるかもしれない……! ということ……!」
雨莉が拳握ってなんか言ってるが猟兵達は無視した。ちょっと悲し気な目をした後、雨莉は割と重要な説明を始めた。
「ちなみに、メイド喫茶でかっこいい談義した後は店の外に出て成長電流形態の碎輝と戦うことになります。中でやりあったら大変なことになりますしね。その際は語り合ったことを参考にするなりしないなりしてとにかく戦って勝利して碎輝をショタにしてください」
最後の一文に関してはもう突っ込むのもやめよう、と猟兵達は遠い目をした。というか、かっこいいメイドやメイド喫茶について語り合った内容をどう戦闘に応用するというんだ。まぁそれは雨莉も言っているように、無理にしなくてもいいのだろう。
「というわけで、メイド喫茶を盛り上げるのと碎輝と戦って彼をショタにするのとあわよくば彼をメイドにするのと、よろしくお願いするっす」
もはや欲望を隠さなくなった雨莉の言葉は無視して、猟兵達は現場に転送された。
……というか別にメイド喫茶盛り上げるのに碎輝をメイドにしなくてもいいよね?
ライ麦
ライ麦です。イケメン(碎輝)をメイドにしたくない? 私はしたい。
というわけでシナリオ出したけどそれは必須ではないです。成功条件はあくまでメイド喫茶を盛り上げる&碎輝を倒すことです。
以下OP読んでない人でも分かる要約。
●第一章
碎輝と「かっこいい必殺技」や「かっこいいシチュエーション」について語りつつ妖怪の経営するメイド喫茶を盛り上げます。
「かっこいい必殺技」や「かっこいいシチュエーション」はメイド喫茶に関係することであってもなくても構いません。
「かっこいいメイドやメイド喫茶とはこういうことだ!」というのがはっきりしている場合は実演も可。やる人いるか分かりませんが碎輝にメイドバトル挑むも可(?)
最悪かっこいいという文言は無視して理想のメイド&メイド喫茶について語るor実演も可です。
●第二章
店の外に出て成長電流形態の碎輝と戦います。中でやりあったら大変なことになるしね。
第二章ではメイド喫茶要素基本ありませんが、メイド服で戦いますとかはアリです。あと、第一章で語り合ったり実演したりした内容を応用できるならして戦うとかもアリです。してもしなくても有利不利はありません。
碎輝は「自分がヒロイックな状況に追い込まれる」とよりパワーアップするので、戦う時は碎輝よりかっこよく正々堂々とオナシャス。たとえメイド服でもな。
倒された碎輝はダウンして、この戦闘分も含め、しばらく成長しない「小学生形態」に変形します。
それでは、皆様のプレイングを心よりお待ちしております!
第1章 日常
『妖怪メイド喫茶にようこそ!』
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POW : 周りの妖怪たちと楽しくお茶しましょ
SPD : わたしがメイドの何たるかお手本を見せてあげる
WIZ : 今日はゆっくりまったりくつろぐの
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四王天・燦
《狐姉妹》
サービスデーだ
ノリと勢いでメイド服に着替えるぜ
焔のおめかしに夢中になるのはシスコン姉のサガだよ
おかえりなさいませ☆
碎輝を二人でお・も・て・な・し
これがUDCアースからカクリヨに入ってきた文化だぜと入れ知恵・囁き・洗脳します
焔の仕草にアタシがキュン死しそうになります
メイドの何が恰好良いかだって?
僅かにたくし上げたスカート内側に隠したアークウィンド、袖に仕込んだ鋼糸・デストラップをチラっと見せるよ
ときに盗賊ノスヽメで業務に集中し気配を消す―
神出鬼没、ご主人様を守る為に影で戦う、これぞ武装メイドシスターズ!
ケチャップでオムライスに、焔のハートに加えて果たし状と書いちゃうぜ
おいしくなーれ☆
四王天・焔
《狐姉妹》
SPD判定の行動
アドリブ歓迎
■心情
メイド服かぁ、焔も良く和風メイド服を着ているから
メイドの心得に関しては詳しい心算だよ。
燦お姉ちゃんのメイド服姿も楽しみだね。
■行動
メイド服を着用して、碎輝をおもてなしするね。
「メイドは、ご主人様の為に尽くして、奉仕する存在だよ」
「ご主人様を敬い、沢山お世話をしてあげるね」
燦お姉ちゃんのメイド服も褒め称えてあげようかな。
「燦お姉ちゃんも、とても良く似合っているよ。戦うメイドさんって感じかな?」
焔も、オムライスにケチャップでハートマークを描いてあげて
おいしくなーれ!っと魔法を掛けようかな。
「メイド服かぁ、焔も良く和風メイド服を着ているから、メイドの心得に関しては詳しい心算だよ。燦お姉ちゃんのメイド服姿も楽しみだね」
メイド服姿でふわり微笑む四王天・焔(妖の薔薇・f04438)に、四王天・燦(月夜の翼・f04448)もテンションMAX。焔のおめかしに夢中になるのはシスコン姉のサガだ。
「よーしサービスデーだ! やってやるぜ!」
燦もまたノリと勢いでメイド服に着替え、焔と一緒に碎輝をメイド喫茶にご案内する。
「おかえりなさいませ☆」
「ご主人様」
笑顔で両手を広げる燦に、しずしずと頭を下げる焔。その姿を見た碎輝は面食らう。
「えっと、ありがとう……? ここ、俺の家じゃないけど……」
長らくカクリヨファンタズムの最奥で封印されてきた碎輝は、どうやらメイド喫茶を知らないらしい。戸惑う碎輝に、燦は、
「これがUDCアースからカクリヨに入ってきた文化だぜ」
と入れ知恵・囁き・洗脳する。焔も、
「メイドは、ご主人様の為に尽くして、奉仕する存在だよ。ご主人様を敬い、沢山お世話をしてあげるね」
と解説しながら恭しくスカートをつまんで挨拶した。
「はー、なるほどなー! 俺が封印されてる間に、こんな文化が生まれてたなんてな。面白いじゃないか!」
碎輝も興味津々で目を輝かせる。せっかくだから何か注文を、とメニューに目を走らせる彼に、
「ご注文は何になさいますか、ご主人様?」
と焔が尋ねる。
「じゃぁ、この『メイドさんの萌え萌え❤オムライス』ってやつを……でもこの『萌え萌え』ってなんだろうな? 『燃え燃え』の間違いじゃ……」
メニューを指差しつつ、頭を悩ませる碎輝。たぶん違うの想像してる。まぁ実物が来れば分かることだし、と焔は、
「かしこまりました、ご主人様」
と頭を下げて厨房に注文を伝えにいった。その間に、
「ところで、メイドって何がかっこいいんだ?」
と碎輝が燦に尋ねる。
「見た感じ、服もひらひらして動きづらそうだし……」
首を捻る彼に、
「メイドの何が恰好良いかだって?」
と燦は僅かにスカートをたくし上げ、袖をチラリと捲ってみせた。そこにはスカートの内側に隠したアークウィンド、袖に仕込まれた鋼糸・デストラップが。
「……なるほど、隠し武器か」
確かにそれはかっこいい、と唸る碎輝。
「いざって時にさっと服から武器取り出すのとかかっこいいよな……ってあれ? 燦は?」
さっきまで話していた相手の姿が消えたことに驚き、キョロキョロと周りを見回す碎輝。その背後から、音もなくオムライスを乗せた盆を手にした燦が現れた。
「ときに盗賊ノスヽメで業務に集中し気配を消す―神出鬼没、ご主人様を守る為に影で戦う、これぞ武装メイドシスターズ!」
どやっ! と、オムライスを置いた後で、焔と背中合わせでポーズを決める燦。碎輝が目を見開いた。
「主人を守るために影で戦う……! 武装メイドシスターズ! かっこいいな……!」
感嘆する碎輝の傍らで、焔はオムライスに最後の仕上げを施していた。ケチャップでハートマークを描いてあげた後、手でハートマークを作って、
「おいしくなーれ!」
と魔法を掛ける。その仕草を見た燦、キュン死寸前。
「アタシとは別の意味ですごい武器隠し持ってる……さすがだぜ……」
胸を押さえつつサムズアップする燦に、
「ありがとう。燦お姉ちゃんも、とても良く似合っているよ。戦うメイドさんって感じかな?」
と焔も微笑んで褒め称える。
「ああ、今のアタシは戦うメイドさんだ……!」
頷き、ケチャップでオムライスに、焔のハートに加えて果たし状と書いちゃう燦。戦うメイドさんだからね。
「おいしくなーれ☆」
焔と同じく手でハートマークを作り、魔法をかける燦。それを見て、碎輝が腕まくりした。
「ああ、受けて立つぜ! この果たし状……!」
それは後でな。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ベルベナ・ラウンドディー
あとでグリベに苦情だすわ
…でさ、カッコいいメイドって言われまして、どうします?
普通に美少年メイドで媚態を晒す路線だと喜ぶ奴湧いてね?
公衆衛生的に悪なんだわソレ
だから提案します。スポコン路線なら問題ないと
重量1トンのメイド服、鉄下駄、頭のリンゴは落とさぬように、
これで業務遂行すりゃ必殺っぽい動きとか身に着くでしょ(投げやり
マッハ1で水のサービスとか壁走りでモップ掛けとか
ま、ある意味カッコいい。多分ね
いいですか碎輝くん
私も付き合うのでヘマや弱音は晒さないでください
泣き顔とか見せたら喜ぶ奴が湧くんですよ
ある意味奉仕の精神ですが、
そんなサービスカットは社会の害悪専用です
我々の戦いはこれからだ!
アシュリー・シュネーヴァルド
碎輝さんをどうにかするのと、メイド喫茶の盛り上げですか。えーと……、まずはとにかくカッコいいメイドさんについて話せばいいんですよね!
カッコいいメイドさんですか……。そうですね、仕事を完璧にこなせる人はカッコいいかなと思います。たくさんの仕事を抱えてても、どんなに難しいことでも顔色変えずにさらっとこなす姿って、カッコいいと思いませんか?できる人って感じで
アシュリーもそれに挑戦してみましょうか。スマートな給仕を目指しますよ……、わわっ!(うっかりお盆から飲み物を落としそうになる)
……やっぱり完璧にこなすのって難しいですね
他の人との絡み・アドリブ歓迎
「あとでグリベに苦情だすわ」
ベルベナ・ラウンドディー(berbenah·∂・f07708)は苦々しく呟いた。
「……でさ、カッコいいメイドって言われまして、どうします?」
そう尋ねる彼に、アシュリー・シュネーヴァルド(雪中に舞う灰色兎・f21153)は真面目に指を顎に当てて、考えながら答えた。
「カッコいいメイドさんですか……。そうですね、仕事を完璧にこなせる人はカッコいいかなと思います」
可愛い物が好きで、ふと見かけたメイドさんに興味津々な彼女。理想のメイド像というのは当然ある。アシュリーは考えながら答えた。
「たくさんの仕事を抱えてても、どんなに難しいことでも顔色変えずにさらっとこなす姿って、カッコいいと思いませんか? できる人って感じで」
「確かに、それはかっこいいな」
碎輝も頷く。同意を得られたアシュリーは笑顔になった。
「そうですよね! アシュリーもそれに挑戦してみましょうか。スマートな給仕を目指しますよ……わわっ!」
張り切って盆に乗せた飲み物を給仕しようとする彼女だが、バランスを崩し、うっかり落としそうになる。慌てて碎輝がそれを支えた。
「大丈夫か!?」
「は、はい、大丈夫です……やっぱり完璧にこなすのって難しいですね」
照れて舌を出すアシュリー。それを指差し、ベルベナは言った。
「ああいう感じで、普通に美少年メイドで媚態を晒す路線だと喜ぶ奴湧いてね? 公衆衛生的に悪なんだわソレ」
誰に向かって何を言っているのか。ともあれ、もしかしたらどっかで覗き見してるかもしれない誰かを喜ばせることだけはしまいという強い決意をもって、ベルベナは提案した。
「だから提案します。スポコン路線なら問題ないと」
「スポコン路線?」
碎輝が首を傾げる。そんな彼にベルベナは有無を言わさず重量1トンのメイド服と鉄下駄、リンゴを押し付けた。
「これ着てこれ履いて、頭のリンゴは落とさぬように。これで業務遂行すりゃ必殺っぽい動きとか身に着くでしょ」
投げやりに言うベルベナだが、碎輝は目を輝かせた。
「なるほど、修行か! めちゃくちゃ強くなれそうだぜ!」
「あー、うん。それでマッハ1で水のサービスとか壁走りでモップ掛けとか、ま、ある意味カッコいい。多分ね」
目を逸らしつつ言うベルベナに、碎輝はノリノリで、
「確かにそれはかっこいいかもしれないな!」
と答える。かっこいいの定義とは。ともあれ、早速着替えてくる! と駈け出しそうな碎輝の肩を掴み、ベルベナは真剣に言った。
「いいですか碎輝くん。私も付き合うのでヘマや弱音は晒さないでください。泣き顔とか見せたら喜ぶ奴が湧くんですよ。ある意味奉仕の精神ですが、そんなサービスカットは社会の害悪専用です」
「喜ぶ奴って誰なのか分からないが、分かった! ヘマや弱音も晒さないくらい、俺は強くなる……!」
グッと拳を握って言う碎輝。分かっているのかいないのか。ともかく、ベルベナと一緒に、本当に重量1トンのメイド服と鉄下駄、頭にはリンゴを乗せたスタイルで給仕に励み、時には壁を駆ける碎輝。無限に成長するというだけあって、その動きはどんどん洗練されていった。それを見たアシュリーは目を輝かせる。
「すごい……! アシュリーもああやって修行すれば、デキるメイドさんに……!」
重い武具で力任せに戦うの得意だし……! と拳を握るアシュリー。いや、アレは参考にしない方がいいと思う。それはともかく。
「我々の戦いはこれからだ!」
ベルベナは適当に拳突き上げて締めた。実際戦いはこれからだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『竜神親分『碎輝』成長電流形態』
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POW : 成長電流
【黄金竜】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【状態から次第に強くなっていく電流】を放ち続ける。
SPD : 黄金竜神
【体に雷を纏う】事で【無限に成長を続ける黄金竜の姿】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 超電竜撃滅衝
自身が装備する【槍】から【無限に成長する巨竜型の雷電】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【麻痺】の状態異常を与える。
👑11
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そして、猟兵達と碎輝は荒野に立っていた。メイド喫茶からいつの間に……なんて野暮である。メイド喫茶の外が都合よくだだっ広い荒野だっただけである。なるほど、荒野にポツンと一軒のメイド喫茶じゃ、盛り上げて欲しいわけだな……と猟兵達も納得した。そんな猟兵達に、碎輝は槍を突き付ける。さっきの重量1トンのメイド服と鉄下駄姿で。
「さっきのメイド喫茶で、メイドの何たるかを学んで、実践して、俺は強くなった……これからもまだまだ強くなってみせる……! お前達も、無限に成長する俺と戦い、そして俺を超えてくれ!」
言ってることはマトモっぽいがメイドである。何を学んだんだよ。っていうかお前がメイド服なのかよ。重量1トンとはいえ。
「だってこの方が強くなれそうだし……」
などとのたまう碎輝を前に、猟兵達も武器を手に取った。
四王天・焔
《狐姉妹》
SPD判定
アドリブ歓迎
■心情
碎輝さんもメイドになる為に頑張っているんだね。
焔も燦お姉ちゃんと一緒にメイドの心得と言うものを教えてあげるよ。
■行動
白狐召還符(UC)を使用して戦うね。
「白狐様に跨るメイドと言うのも、カッコ良いと思わない?」
敵の背後は燦お姉ちゃんに任せて、焔は正面から行くよ。
白狐様の上から、ドラゴンランスで【串刺し】だよ。
また、【属性攻撃】で狐火も放って碎輝さんを焼き払うね。
黄金竜神に対しては、敵の纏った雷は【電撃耐性】で耐える様にし
敵のスピードや反応速度に追いつく様に
私も【瞬間思考力】を駆使するね。
燦お姉ちゃんとも、息を合わせてコンビネーションしていくね。
四王天・燦
《狐姉妹》
ポツンとメイド喫茶の宣伝に利用されるし
碎輝も女装はまだしも鉄下駄は違え
何このカオス?
乱心のご主人様を討つのが忠臣―即ちメイドの勤め
店長にカメラ任せて突撃だ
メイド大原則一つ、仕事は協力すべし!
アークウィンドで槍を払い、懐に飛び込み暗殺技術で背後に回って斬る
正面は焔に任せた
二つ、メイドは強く美しく!
機動性を上げるべくあざとくスカートの裾を破ります
下着は見えないメイドだから!
鉄下駄親分に映えの格差を思い知らせるぜ
三つ、メイド服を破壊された者は即解雇!
隠密の極意を発動し、武器受けカウンターそして気合で巨竜雷電を斬り、鎧砕きで碎輝のメイド服上半身を八つ裂きだ
店長撮れ!違った、焔今だ打ち抜けー!
「ポツンとメイド喫茶の宣伝に利用されるし、碎輝も女装はまだしも鉄下駄は違え。何このカオス?」
この状況に、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は思わず突っ込んだ。本当に何だろうね、この状況。一方で、傍らの四王天・焔(妖の薔薇・f04438)はニコニコ微笑んでいた。
「碎輝さんもメイドになる為に頑張っているんだね」
それもなんか違う。違うけど。焔は白狐召還符で白狐を召喚しつつ言った。
「焔も燦お姉ちゃんと一緒にメイドの心得と言うものを教えてあげるよ」
「ああ、乱心のご主人様を討つのが忠臣―即ちメイドの勤めだ」
燦も頷き、ろくろ首の店長にカメラを任せて突撃する。
「メイド大原則一つ、仕事は協力すべし!」
言うなり、燦はアークウィンドで碎輝の槍を払うと、懐に飛び込み暗殺技術で背後に回って彼を斬った。背後を斬られ、碎輝がバランスを崩した隙に、燦は叫ぶ。
「正面は焔に任せた!」
その声に頷き。焔は召喚した白狐に飛び乗って碎輝に肉薄する。
「白狐様に跨るメイドと言うのも、カッコ良いと思わない?」
「確かに、白狐も、それに跨って地を駆けるのもかっこいいな」
頷いた碎輝に微笑みつつ、焔は白狐様の上からドラゴンランスで彼を串刺しにする。さらに属性攻撃で狐火を放ち、焼き払った。狐火に焼かれつつ、碎輝は槍を地に突き立て再び立ち上がる。メイド服のまま。焼かれても燃えないとかどういう素材なんだよこのメイド服。まぁ重量1トンだし、鋼鉄製とかそんな感じなんだろう、たぶん。
とにかく、立ち上がった碎輝は再び槍を突き付けた。
「やるな、武装メイドシスターズ……! 俺も本気で行かせてもらうぜ!」
瞬間、彼は体に雷を纏って黄金竜の姿へと変じる。そして先ほどまでとは桁違いのスピードと反応速度でもって、二人の攻撃を回避し、また纏った雷を利用して攻撃した。その雷を電撃耐性で耐えつつ、焔は瞬間思考力を駆使して彼の隙を伺う。そして、見えた好機。ほんの一瞬、黄金竜の姿になってもご丁寧に履いてた鉄下駄が、荒野の岩に引っかかった。その一瞬を、焔の瞬間思考力は見逃さない。
「今だよ、燦お姉ちゃん!」
「よし、任せとけ!」
妹の声に、燦は素早く、かつあざとく。機動性を上げるべくスカートの裾を破った。大丈夫、下着は見えないメイドだから!
「二つ、メイドは強く美しく! 鉄下駄親分に映えの格差を思い知らせるぜ!」
そしてスカートの内側からさっと取り出したアークウィンドを振るって旋風を起こし、碎輝を吹き飛ばす。吹き飛ばされた碎輝はもんどりうって倒れた。その拍子に人型へと戻る。
「くそ、まさか強くなるために履いてた鉄下駄が命取りになるとは……! これが映えの格差ってやつか……! ところで映えってなんだ?」
長年封印されてたゆえの疑問を呈しつつ、碎輝は態勢を整え直し、槍から巨竜型の雷電を放った。隠密の極意を発動した燦はそれを武器受けカウンター、そして気合で斬り、そのまま碎輝に肉薄する。
「三つ、メイド服を破壊された者は即解雇!」
そして鎧砕きで碎輝のメイド服上半身を八つ裂きにする! 鋼鉄製(たぶん)の1トンメイド服も鎧砕きの前ではひとたまりもない。
「ちょ、おわー!?」
慌てて前隠す碎輝。すかさず燦は叫んだ。
「今だ店長撮れ!」
「は、はい~!」
すかさずろくろ首の店長はカメラ回して……いや違うだろ。燦は頭を振って言い直した。
「違った、焔今だ打ち抜けー!」
「了解だよ燦お姉ちゃん!」
すかさずドラゴンランスを握り、焔は白狐に跨ったまま再び碎輝を串刺しにした。大きなダメージを受ける碎輝、を尻目にろくろ首の店長は、
「おかげさまでいい画が撮れました、メイド喫茶のいい宣伝になります」
とほくほくしていた。宣伝に使うのかよ。後でそれ、どこぞのグリモア猟兵が「いい値で売ってくれ」って頼みにくるかもしれないぞ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ベルベナ・ラウンドディー
上着をドサっと脱ぎ捨てホームラン宣言ポーズ
こういう展開では脱ぐのが正しい
矯正ギプスつけて試合に勝つのはクール中盤のモブ戦、
重要回や決戦では重りを脱いで宿敵を討ち倒すのがスポコンの王道展開
空気を味方につけ、彼との死闘を制す
さぁ来たまえ!むしろメイドスキルでどうやって来るのか見当つかんがな!
とりま来たもの片っ端から槍でバッティングすりゃそのうち倒れるでしょ
ユーベルコード使用、刃の表面に結界を張り、その上を滑らせるようにエレガント流し打ち
そう、碎輝くんは主人公と呼べるほどに強い
だが主に仕える従者を彼が振舞うにはあまりにも個性が強すぎる
メイドで拘るうちはそこが弱点だ!
…つかメイド関係なくね全体的に…?
ベルベナ・ラウンドディー(berbenah·∂・f07708)は上着をドサっと脱ぎ捨て、ホームラン宣言ポーズをした。
「こういう展開では脱ぐのが正しい。矯正ギプスつけて試合に勝つのはクール中盤のモブ戦、重要回や決戦では重りを脱いで宿敵を討ち倒すのがスポコンの王道展開」
ベルベナの解説になるほど、と唸った碎輝は、改めてさっき燦に八つ裂きにされた自身のメイド服を見た。
「だからさっき燦は俺の服八つ裂きにしたんだな!」
絶対に違う。違うけどおかげでさっきより体が軽くなったぜ! と喜ぶ碎輝を見ていると、そういうことにしておいた方が幸せなのかもしれない。
ともあれ。ベルベナは∂∂∂(と書いてデルズと読む)槍をバットのごとく構えた。このスポコン?っぽい空気を味方につけ、彼との死闘を制す!
「さぁ来たまえ!」
むしろメイドスキルでどうやって来るのか見当つかんがな!
「望むところだ! 行くぞ!」
碎輝もいきいきと槍を構え、大きく振り被った。そこから放たれるのは、巨竜型の雷電。すかさずベルベナは生命波動応用論(セイメイハドウコーティング)を使用、刃の表面に結界を張り、その上を滑らせるように雷電をエレガント流し打ち!
「何!?」
碎輝が目を見開く。
「あの超電竜撃滅衝が効かないとは……! なら、次はこれだ!」
言うなり彼は黄金竜に変身し、飛翔しながら、弱い状態から次第に強くなっていく電流を放ち続ける。それをベルベナは涼しい顔して槍でバッティングしては返した。とりま来たもの片っ端から槍でバッティングすりゃそのうち倒れるでしょ理論。実際、そんなことを続けているうちに碎輝はやがて膝をついた。
「……っ、さすが猟兵、俺を超えるほどに強くなったな……!」
「そう、碎輝くんは主人公と呼べるほどに強い。だが主に仕える従者を彼が振舞うにはあまりにも個性が強すぎる。メイドで拘るうちはそこが弱点だ!」
ドーン! とベルベナは碎輝を指差して言い放つ。が次の瞬間首を傾げた。
「……つかメイド関係なくね全体的に……?」
どんなメイドスキルで来るかと思いきや、いつものユベコだったしなぁ。メイドというよりスポコンの方が近い。本当にメイド喫茶で何を学んだんだろう、こいつ。
大成功
🔵🔵🔵
アシュリー・シュネーヴァルド
なるほど、よくわかりました。そういうことならアシュリーも戦って碎輝さんを超えていきます!(なお碎輝がメイド服を着ていることは気にしてない)
碎輝さんは空を飛べるんですね!こちらも【ウィンター・ジェネラル】で空を飛んで対抗しますよ!
どんどん成長していくことを考えて速攻で挑んでいきます
相手の動きを見切りながらシールドバッシュやランスチャージといった一撃をうまく入れていきます。できれば急降下しながら重量攻撃も狙ってみたいですね
碎輝さん小さくなりましたけど、服とか鉄下駄とか重くないですか?
それにしても今日は楽しかったです!また機会があれば手伝いますね
他の人との絡み・アドリブ歓迎
「なるほど、よくわかりました。そういうことならアシュリーも戦って碎輝さんを超えていきます!」
アシュリー・シュネーヴァルド(雪中に舞う灰色兎・f21153)は力強く頷いた。なお彼がメイド服着てることもそれが上半身八つ裂きにされてることも彼女は特に気にしてなかった。きっと将来大物になる。
ともあれ。アシュリーの気合い十分の言葉に、碎輝も、
「その意気だ! 行くぜ!」
と黄金竜に変身し、飛翔する。今回の戦いで一番マトモな展開だった。
「碎輝さんは空を飛べるんですね! アシュリーも空を飛んで対抗しますよ!」
アシュリーもまた、雪と氷を纏った騎士姿に変身し、弱い吹雪を放ちながら空を駆ける。今の時期には涼しそうでいいな、これ。というのは置いといて。アシュリーは相手がどんどん成長していくことを考え、速攻で挑んだ。彼の動きを見切り、次第に威力を増していく電流を避けながら、シールドバッシュやランスチャージといった一撃を上手く入れていく。
「やるな、お前……!」
攻撃をくらいながらも、アシュリーの巧みな動きに碎輝は感嘆した。
「はい、アシュリーも、碎輝さんに負けないぐらい成長してみせますよ!」
そう答えたアシュリーは、もう一段高く飛び上がった。そして、そこから光輝く槍と盾を碎輝に向かって構えたまま急降下する。自身と武器との重みを利用した重量攻撃。それをマトモにくらった碎輝は力尽き、人型に戻って落下していく。その影が次第に小さくなり……地面に着く頃には、完全に小学生形態へと変貌していた。彼を追って地に降り立ったアシュリーは心配そうに尋ねる。
「碎輝さん小さくなりましたけど、服とか鉄下駄とか重くないですか?」
「ああ、たしかに……この状態だと、重いな……」
彼が腕を上げた、その拍子にただでさえ八つ裂きにされてビリビリだったメイド服がズルッと落ちて、どこぞのグリモア猟兵が喜びそうな景色……になる前にアシュリーが風邪ひきますよ、と素早くどこかから持ってきた上着をかけてくれた。さすが(パーラー)メイドにして(アリス)ナイト。上着をかけながら、アシュリーは微笑む。
「それにしても今日は楽しかったです! また機会があれば手伝いますね」
「ああ、俺も今まで知らなかった文化とか知れて、楽しかったぜ……! またやろうな」
碎輝も笑って答えた。またやろう、というのがメイド喫茶のことなのかどうかはともかくとして。
大成功
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