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水水水/マキシミズ ザ オブリビオン

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●前門の龍、後門の龍
「た、助けてくれ……俺、まだ、死にたくない!」
「う、うるせー! いいから走れ! 走るんだよおおおおおおおお!」
 仄暗い地下迷宮の中、男たちは駆けだした。襲い来る水の奔流から自らの命を守るために。来た道を頭をフル回転させて思い出しながら。
「ま、待て!」
 しかし、何とかたどり着いたその迷宮の出入り口へ続く一本道は、すでに形を変えていた。
「み、道が、また溶けてる……!?」
 男たちは絶望した。一度は確かに超えたのだ、超えたはずなのだ。知恵を絞ってその罠を超え、その道は一度は完全に固まったはずなのだ。なのに、その道はまた来る時と同じように原型を失っていた。そう、一度は固まったはずのチョコレートロードが、またドロドロに!!!!
「ど、どうする……」
「い、行くしかないだろ! もう後ろには水が来てるんだろ!」
 男たちは飛びこんだ。そして走った。ドロドロと煮えたぎるその道へと。足をとられながら。しかし、背後から迫る水がチョコレートロードの上を冷たく流れ抜けた後。迷宮の入り口に残るのは、少年たちのあられもない姿の像であった。

●その迷宮の名は
「いやあ、集まってくれたね、猟兵さんたち、いや、僕も猟兵なんだけどさ」
 フフッと笑いながらアニムス・ルードゥス(月飼い・f13301)は猟兵たちを出迎えた。
「アルダワ魔法学園に期間限定イベント地下迷宮とかいうのがあるらしいんだよ。知ってるかい? 知らないかもしれないね、少なくとも僕は初めて聞いた……ま、その期間限定イベント地下迷宮とかいうふざけた地下迷宮なんだけどさ、その一つがなんだか関係ないオブリビオンに乗っ取られて大変なことになっているそうなんだよ」
 期間限定地下迷宮。季節ごとのイベントに合わせ突如出現する謎の地下迷宮だ。それは近年になって多く発見されることになったらしい。大魔王にも季節感があるのか、はたまた偶然か。また、その奥には期間限定のレアアイテムが存在するという噂まで流れ始め腕に覚えのある学生たちが自ずから攻略をしようと躍起になるらしい。いや、まて、レアアイテムってなんだ。この世界の地下迷宮攻略ってそういうのじゃないだろ、というツッコミをいれたくなる猟兵諸君もいるかもしれないが、なぜかこの噂は学生たちを迷宮へと駆り立てるのだ。
「今回君たちに言ってもらうのはこの期間限定イベント地下迷宮の一つ。バレンタイン地下迷宮・初級だよ。」
 バレンタイン地下迷宮・初級。バレンタインにかかわりがありそうな災魔が潜む地下迷宮は既にいくつも見つかっており、諸君の中にはそれのいくつかを攻略したものもいるかもしれないが、今回言ってもらうのは完全にバレンタインですっていう名前のしかも初級とまで呼ばれる地下迷宮である。
「なんだか知らないけどこの地下迷宮は期間限定、経験値がいっぱい! とかいう完全にアヤシイ広告と共に学園の食堂にちらしが張り出されているらしいんだけど、僕の予知によればこの地下迷宮、入り口以外は完全にバレンタインに関係のない災魔に乗っ取られているみたいなんだよ……。前置きが長くなったね、お待たせ。それじゃあ、僕からの依頼を簡潔に説明するよ」

●クエスト:地下迷宮を乗っ取り潜む謎の災魔を倒せ
 報酬:特になし。
 場所:バレンタイン地下迷宮・初級。
 概要:地下迷宮が本来いるはずでない災魔に乗っ取られた。しかも道中はチョコレートの道によって阻まれており、その先には更に水の迷路が設置されている。この2つの罠を超えて謎のオブリビオンを討伐してくれないかな。
 備考:チョコレートの道に数々の冒険者がチョコレート像にされて飾られているが迷宮攻略まではこの像の中身は助けられない。中身は生きてるかもしれないからいたずらは程々にね。

「と、言う感じなんだけど、大丈夫かな? 依頼にもあるけど迷宮にはたくさんのチョコレート像がある。イケメンや美女の像もあるだろうけど、生きてる可能性は初級だし、高いからいたずらは程々にね? あ、舐めてかかると君たちもチョコレート像にされちゃうからね?」
 クスっとアニムスが再び笑い、手に持った月と星の杖を手に取り振るう。
「それじゃあ行こうか。皆、どうぞよろしくね」
 アニムスが空に杖を掲げると、転移の魔法陣がアニムスの足元展開され、迷宮への道が開くのであった。


ピンク☆フラッシュ
 バレンタインもの(?)2本目です。ギャグです。おそらく120パーセントギャグです。だって初級ですから!
 1章でチョコレートロードを走ってもらいます。私、べっとんべっとんのぐっちょんぐっちょんって大好きなんです。
 2章では水の迷宮を攻略してもらいます。チョコで汚れたら洗濯しないとね☆
 3章はまあ、水にかかわる災魔ですよ? 水水水が今回のテーマですからね!

 なお、バレンタインが激近なのでバレンタインに関係があるのはほんとに1章だけになりまーす! わ、私はただ猟兵を濡れ濡れにしたいだけなんだ!(直球)
 ご縁がありましたらよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『突破困難!?とろけるチョコレートロード』

POW   :    固まる前に気合で乗り越える!

SPD   :    チョコを浴びないように回避して乗り越える!

WIZ   :    チョコをどうにかして浴びないように乗り越える!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リアン・ローリエ
【POW】
アドリブや絡みもOKです。
ギャグキャラ扱い歓迎です。

私チョコレートは大好きなんです、
チョコレートロードってどんな場所なのでしょう?。
危険な場所なのは承知しているのですが……ちょっと楽しみです。

とはいえ、服がチョコでべとべとになるのは嫌ですね、
うーん……よし、水着を着て挑む事にしましょう!。
むしろこれでチョコレートにダイブしても大丈夫!、多分!。

アルダワ魔法学園には指定水着は無いみたいなので、
適当に見繕って来ますね。
(そして選んできた水着は大胆な白いマイクロビキニである)
(チョコ塗れになっても大丈夫だろうという判断だが、趣味でもある)

あとはなるようになれで、どーんと行ってみましょう!。



●チョコレートロード突撃レポート!
 バレンタイン地下迷宮・初級は今日も静かであった。いつもは修業と腕慣らしに訪れる学生たちがいるはずなのだがそんな学生たちは入り口で訪れる猟兵たちを迎えるチョコレートモニュメントとして綺麗にコーティングされている。
「う、うわー! ほんとに人がチョコになっちゃってますねー」
 リアン・ローリエ(春色スパイス・f13278)はそんな迷宮の入り口を一番に開いた猟兵である。甘いむせかえるようなとろけるチョコの香りと、集合体銅像とされたり一人一人綺麗に並べられたチョコ像の恐怖ひきつりスマイルに迎えられてしまった。
「ひ、人がチョコのようだ……!」
 まさしくチョコである。
 リアンはそんなチョコレートの人々の隣を通り、その道の先を見上げる。
「これが、チョコレートロード! むっはー! すごくいい香りがします!」
 ドロドロと溶けるチョコで上下左右を囲まれた道に思わずはしたない叫び声をあげて興奮するリアン。味も見てみよう。ドロドロ流れるチョコの流れに指をつけてみる。あつ……くはない。
 チョコは溶けているのに常温より少しだけ冷たいくらいだった。
「よし、これなら靴が脱げても大丈夫ですね! はむ。あ、あまあああああああい!」
 あら、いけない。またはしたない声を上げてしまいましたわ。
 ふう、と息を吐いて落ち着きを取り戻すと気を取り直して少女はタオルを脱ぎ捨てる、そう、リアンの服装は水着の上にタオルを着ているというとても低防御な格好だったのだ! そしてお目見えする水着は……マイクロビキニ!
 この寒いのにマイクロビキニなのである。ハイレグの!
「さあ、どーんといってみましょう!」
 力を溜めてからの……どーん!
 リアンはチョコの道に飛び込んだ。バシャーんと音を立てて飛び散るチョコをもろともせず駆けだす。ガンガン汚れたところであとで食べちゃえば大丈夫ですと言わんばかりにお嬢様ランニング。一番手で一人だからお転婆全開です。その姿はまるでつかまえてごらんなさーいとはしゃぐカップルの片割れのように、優雅なマイクロハイレグビキニの少女はチョコの中を突っ切っていくのであった。ときどき指についたチョコを固まるより早く口に頬張りながら。

成功 🔵​🔵​🔴​

ミラ・アルファ
初級なら僕でも問題なく行けるかな?それにしてもチョコレートの道かぁ…。甘いもの好きだけど汚れるのも像にされるのも勘弁してほしいですね…。

【第六感】を使ってチョコを浴びないように避けて進むよ。進みながら【学習力】を駆使すれば動きやすい場所を見極めて進むこともできそうだね。

それにしても、このチョコの像は生きている人なんだよね?早く攻略して助けてあげないと…。それにしても甘くて良い匂い…。ん?ユラン何やって…。ちょ!待って!待って!その人達生きてるから!噛み付いたらダメだよ!(寸でのところで止める)



●甘い甘いこの道に
 ミラ・アルファ(ミレナリィドールのシンフォニア・f05223)は相棒の竜ユランと共にバレンタイン地下迷宮・初級へと足を踏み入れた。先客がいるようではるか上のほうからうおりゃあああですわー! といったような気合の奇声が聞こえる。
「うわー。もう先に人が来てるんですね。道の向こう側かな」
 ミラは出入り口の扉の先にある精巧なチョコレート像たちにこちらも出迎えられて少しぎょっとするが、ユランは別の意味でそわそわしているようだ。
「それにしても、このチョコの像は生きている人なんだよね?」
 ミラはそんなユランに気付かぬまま像に近づく。異性だと特に躊躇われるので、サムズアップしている男の人のチョコをトントンと軽く平手でたたいて触れてみた。
 カチカチのチョコレートの塊……。この中に生きている人がいるのか、チョコが人と同化してしまったのか、とにかく、どっちにしても助けてあげないと。それにしても、いい匂い、だなぁ……。あ、ダメダメ。生きてるんだから。いや、生きてなくてもなんかだめだけど。
「ねえ、ユラン、そろそろ行ってみようか…。」
 食欲という名の邪念を振り払うようにユランに呼びかける。隣にいたユランもおいしそうなむんむんガチムチ筋肉ボーイのチョコレート像から名残惜しそうに離れてミラに追従するのであった。

「よし、とにかく感で避けながら学習してルートを決めていこうか」
 天井も壁もすべてがチョコに覆われた一本道。天井からはでろでろとチョコ滴が落ち、壁はグニャグニャと形を変えたり滝のようにチョコしぶきが跳ねている。中央をなるべく通りながら必要に応じて壁際を進む、といった感じだろうか。まあ、とにかく感だ。感を働かせよう。
「よし、いくよ、ユラン」
 一度ユランを槍にして背負う。こちらのほうがお互いに気をとられて回避方向が狭められることもないし、ユランが僕なら回避できると信じてくれているみたいで自信もつく、よし、行くぞ!
 右、真ん中、真ん中から、右。そして真ん中に戻って左からのまた真ん中の方へ。道を感に任せて選びながらぴょんぴょんとジャンプ移動していくミラ。進めば進むほど感が冴えるというか、学習能力で第六感が磨かれていく感じがする。どんどん適切な道を選べる。それでも結構汚れるのはチョコが思ったより早く落ちたり跳んでくるからか。
「ごめんね、ユラン」
 足だけは取られないように気を付けながらもチョコの中を進むミラはなるべく服が汚れるのですむようにしながらチョコレートの道を抜けるのであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​


●道の先で~マイクロお嬢と竜騎士少年~
 ミラがチョコの道を突き抜け、広い足場に出る。とりあえずチョコレートロードは抜けることができたようだ。足場がしっかりと硬いし、入り口と同じような材質でできた壁や足場に見える。ユランが槍から竜の姿に戻りブルンブルンと体を振って少しついてしまったチョコを払う。ユランについたチョコは幸い固まってはいなかったようだ。
「軽くふいておこうか。ユラン、こっちに……アレ?」
 ミラは荷物からウェットティッシュを取り出していると、ユランの姿がなくなっていた。いや、近くに入る。だが、ミラは慌ててユランへと駆け寄ることになった。
「ユラン、ちょ、何してるの!?」
 ユランが大口を開けていたのだ。目の前のほぼチョコレート像になりかけている何かに向かって。
「はい? って、えええ!?」
 ユランではないが、誰かの慌てた声で振り返ったチョコレート像になりかけた何かが振り返ると、竜がこちらのマイクロビキニで無防備になったお尻に向かって今にもかぶりつこうとしているではないか。チョコレート像になった何か、ことリアンは慌てて声を上げるが、ユランがかぶりつく寸前でミラがそれを止めることに成功する。
「すみませんね、お嬢さん」
 随分と派手な水着を着た少女だな……。ミラは内心でそう思った。マイクロビキニハイレグを着た全身ほぼ茶色少女はふう、と息をついて改めて体ごとミラのほうへ振り向く。まだ動けたようだ。
「いえいえ、きっとチョコを食べるのを我慢していたんですね、竜さん。そして私がおいしそうに見えてしまったのですね!」
 リアンはクゥ~ンとしょんぼりした犬のような表情になったユランをみて大丈夫ですよ優しくアピールした。
「お兄様も猟兵でしょうか? 私は汚れるのが嫌でこの格好で来たのですけれど、気合で登っていたら固まる前に通り抜けられたけれどかなり返りチョコを浴びてしまいまして。しかしタオルを入り口に捨ててきてしまったものですから、もうこのまま進もうかと少し汚れを落としていたところで」
 おいしそうに自分の腕を舐める少女。やはりこのチョコ、おいしいのか。とミラは服についたのをほんの少し指にとって舐める。
 あ、美味しい。
「でもこの先も水の試練のようですから、この汚れも全部落ちちゃうかもしれないですね」
 リアンはそういうと再度気合を入れて先に進んだ。
「……ユラン、もう人型のチョコを食べようとしてはいけませんよ。僕たちも行きましょう」
 ミラも、次はもっとうまく進める様にと思いながら先へ進むのであった。
テフラ・カルデラ
シエナさん(f04107)と同行

チョコの通路…確実に普通に渡ろうとすればチョコまみれになりますね…
チョコまみれになることを想定して水着(女子用スクール水着)に着替えました!
道中の犠牲者たちをよけつつも進んでいきましょうねシエナさん~

わっ…これ結構揺れ…あぁ落ちたぁー!?
顔面ダイブであっという間にチョコまみれに…し…シエナさん待ってぇぇ…
もう脚が固まってきて…上からもチョコが大量に…!
このままじゃチョコの像に…必死に動こうとしても四方八方からのチョコ攻めであっという間に動けなく…
口の中まで入って…あ…甘…い…
(このままチョコ像に、後はシエナさんにお任せ)


シエナ・リーレイ
【テフラと同行】
美味しそうなお友達候補が一杯!とシエナは甘い香りの中歓喜します。


目の前に無数に置かれたチョコ像に歓喜するシエナ
ですがお友達にするには先に迷宮を攻略する必要があるようです


突撃ー!とシエナ達が元気よく駆けだします。


シエナはテフラ君と共にお友達のザウルスモードなティラノ怪人さんに跨るとチョコロードを一気に駆け抜けます


テフラ君がいない!とシエナは慌てふためきます。


途中でテフラ君を落とた事に気づいたシエナは慌てて来た道を引き返しますが直に彼は見つかります
ですがティラノ怪人さんが突然転倒しシエナは投げ出されてしまいました
そして、シエナは成す術もなくテフラ君とぶつかり転げまわる事になります



●轟け、怪獣の行進曲
 先鋒の二人の猟兵がチョコレートロードを抜けたとき、新たな猟兵がコンビでこの地下迷宮を訪れた。シエナ・リーレイ(年代物の呪殺人形・f04107)とテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)である。
「んー、素敵! テフラ君、甘いお友達候補がいっぱいだよ!」
 シエナが瞳をキラキラと輝させて部屋の中で大きく深呼吸。甘くてスイートな匂いがシエナの全身に駆け巡るって感じだ。
「ホントですねえ! あ、シエナさんは着替えないんですかー?」
 ちょっと可愛らしくどこがとは言わないがもこっとした女子用スクール水着。新スクを着た小……年! うん、少年だな。少年テフラはうさ耳をぴくぴくさせながら愛らしく首をかしげる。
「うん、私は大丈夫。お友達と初対面の時にきちんとした服装でないとね!」
 にっこりと返すシエナ、シエナは気合を入れます。
「このたくさんのチョコレート像の人たちをお友達にするために、一気にいこうよ」
「はい、そうですね! でも、どうやっていきます?」
 気合十分になったシエナはテフラの問いに待ってましたとばかりに行動で応えます。
「ぎゃおーん!とシエナはティラノサウルス怪人さんと一緒に元気よく吼えます。これでいきましょう!」
 ユーベルコード【出てきて!ティラノサウルス怪人さん!(ボウソウスルティラノサウルスニンギョウショウカン)】の使用である。これで怪獣さんに乗って突撃すれば多少のチョコでは動きが止まらないから平気! 最初からフルスロットルな選択である。
「さあいっくよー!」
 ティラノサウルスの召喚で理性のタガが外れたシエナははやる気持ちを抑えきれません。
「え、ちょ! えええええええ!」
 まだ完全に乗り切れてないテフラを乗せたティラノサウルス怪人さんは発進。全力前進! と参るのであった。

●チョコレートエンド
 この場合、無差別攻撃、ではなく無差別突撃、であろうか。
「わっ、これ結構揺れ……あっ!」
 突き進むティラノ君は天井からぽたぽた落ちてくるチョコ滴に前に進みながらも突っ込んでいき、その滴を蹴散らしながら尚も進んでいた。そのチョコの滴にぶち当たってそのまま中途半端な騎乗体勢から落ちたテフラを置き去りにして。

「あ、ま、まってええ……」
 バシャーン! チョコの道はすぐに足を上げなければ沈んでいくカオス。
 ふっへっへ、新しいお客さんだな。チョコの海は初めてかい? 何、緊張しなくていい。このチョコレートさんに全て任せればいいんだよ。
 い、いや、ダメ……チョコレートさん。わたし、心の準備が……。
 ふ、そんなこと言ってもダメだぜ。おら、食らいなあ! 全部チョコレートで埋めてやるぜ!
「あああああ! ちょほひなっはうああああああああ(ちょこになっちゃうううううううう)!」
 脳内妄想で流れていたモノローグが最後口から出てしまった。テフラの全身は既にチョコに変貌してきていた。足はもう動かない、指もカチコチ、肩動かないし、もう声も出そうにないや。最後の言葉がさっきのでよかったのかな……わたしの石化願望って、これで叶っちゃうのかな? チョコで、いいのかな……
 いいに決まってるだろ? お前は黙ってオレに全て委ねてチョコ化してればいいんだよ。初めてじゃないくせに、ためらってんじゃねえよ。
 あ、モノローグの中のチョコさん、イケボだな……。そんなことを考えながらテフラの全身はチョコレート像になっていくのだった。意識の最後にあったのは、自分のある部分が自分の持っている石化系同人誌の一部の作品と同じようにこんもりしてしまっているなということ。
 そしてチョコレート像になったテフラはそのままベルトコンベアのようにチョコレートロードに流され入り口に何らかの妙なチョコの流れに乗って他のチョコ像と同様に立たされるのであった。

●お菓子な結末~チョコレートエンドシエナ視点~
「テフラ君がいない!」
 ティラノに乗って全身チョコまみれになりながらそれすら蹴散らして坂を上り切ったシエナは一緒にいたはずのテフラの消失に気付き、渡り切ったドロドロ道をを急いで戻っていた。ティラノに乗っているうちは理性のタガが外れるのだがすでに慌てふためいているのであんまり変わらない。
「テフラくうううううううん!」
 ドドドドドドドドド! とすごい勢いでティラノを操るシエナ。そしてそれはすぐに見つかった。既にほぼチョコレート化したテフラの体。急ぎシエナは手を伸ばす、が……。
「あああああ! ちょほひなっはうああああああああ」
 テフラが奇妙な声を上げたことに驚いた。
「はえっ!?」
 ドボンっ! もともと無理な体制でひっぱい上げようとしていたのだが、その素っ頓狂なテフラの叫びとともに完全に体勢を崩してしまったティラノ君はそのまんま転倒してシエナを放り出してしまう。
「きゃーーーーっ!」
 バシャン! チョコの道に着水するシエナ。そしてシエナもテフラと共に入口へ運ばれ、チョコの像として飾られることになったのであった。

失敗 🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

瀬戸・舞奈
【恋華荘】のいちごさんと
いちごさんのこと同性だと思ってるよ。

影の追跡者を先行させて道や障害物を確認しておくよ。

ふ、ふふっ、チョコだー!
こんな沢山のチョコだなんて夢みたい!
仮にチョコの像にされても、それはそれで本望ってやつだね!え、駄目?そんなぁ、いちごさん、本当にチョコ浴びないように走らないと駄目?
ちょっと、ちょっとだけ、ほんの5分……いや、10分、じゃなくて30分だけチョコ食べてちゃ駄目?
うぅ、駄目かぁ……鬼、悪魔!こんなに沢山のチョコを前にお預けなんて舞奈に死ねっていうの!
仕方ないから走りながら食べるよ。

押し倒されてダイブしても同性だから気にしないし、むしろいちごさんの顔のチョコ舐め取るよ


彩波・いちご
【恋華荘】の舞奈さんと一緒
チョコ好きの舞奈さんに連れられてここまで来たわけですが
…いくらなんでも、チョコの象になったりするのはダメです、っていうかこのチョコ迷宮の罠じゃないですかー?!
チョコ浴びて固められないように、急いでいきますよ、
と舞奈さんと手をつないで、チョコに未練たらたらの彼女を引っ張って先に連れて行きます
鬼とか言われても、舞奈さんを守るためなんですってばー?!
…走りながら食べてますけど、まぁ、それくらいなら……

って、食べてる彼女に気を取られてたら、チョコで脚を滑らせてしまい…
舞奈さん押し倒す格好でチョコにダイブする羽目に…
身体チョコまみれ……って、舞奈さん舐めないでくださいぃ?!



●苺猪口荘~甘口~
「ふ、ふふっ、チョコだーーーーーーー!」
 瀬戸・舞奈(チョコスキー・f03384)はバレンタイン地下迷宮・初級に入るなり鼻いっぱいに広がるチョコレートの香りに興奮しながら元気全開で叫んだ。
「舞奈さん、ちゃんとここに来た目的をわかっていますか?」
 甘々のダンジョンへと舞奈に連れ込まれた彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)はチョコレートに夢中の彼女を見て少し心配げ。
「こんな沢山のチョコだなんて夢みたい!」
 舞奈は案の定聞いてない。
「仮にチョコの像にされても、それはそれで本望ってやつだね!」
「いや、ダメでしょう!」
「え、駄目?そんなぁ、いちごさん、本当にチョコ浴びないように走らないと駄目?」
 なぜこんなにも猪口になっても構わない思想がいるのか、保護者がいなければ初級なのにクリアが難しそうなダンジョンとして難易度が上がって噂が広められてもおかしくない勢いである。なお、そんな二人の様子を見つめるチョコレート像の中には実際に猪口の像になってしまった先駆者もいるわけなのだが。とにかく食い下がる舞奈にいちごは目でしっかりと訴える。
「……わ、わかってるよー! あ、でも……ちょっと、ちょっとだけ、ほんの5分……いや、10分、じゃなくて30分だけチョコ食べてちゃ駄目?」
「ダメです!」
 少女の要望を一応最後まで聞いてはみたものの容赦なく即答するいちご。いや、だって、ダメでしょ。
「うぅ、駄目かぁ……鬼、悪魔!こんなに沢山のチョコを前にお預けなんて舞奈に死ねっていうの!」
 チョコ像たちもあなたのセリフを聞いて早く助けてくれーって嘆き叫んでますよ! たぶん。なんかそんな気がしないでもないいちごは舞奈の手をつかみ、しっかりとつないでチョコに未練たらたらの彼女を引っ張って先へ進むのであった。鬼って言われても舞奈をチョコレート化の悲劇から守るためなんだからね! 仕方ないんだからね! あのような喜劇を繰り返されるのはダンジョン側としても不本意である。

「それじゃあ、いきますよ舞奈さん。ちゃんとよけながら走ってくださいね!」
「はーい! あ、この先は普通にチョコが降ったり飛んでくるだけの一本道みたい」
 引っ張られつつユーベルコード【影の追跡者(シャドウチェイサー)】でチョコの流れを追跡していた舞奈は自分が影を通して見たこの先の様子をいちごにほうこくする。そりゃあもう初級なので少なくともここは変なことさえしなければ通り抜けられますよという難易度なのである。
「よーし、もうこうなったら走りながら食べちゃうもんね!」
「え、ちょっと舞奈さん!」
 せっかく手を繋いで引っ張ってきたのに、舞奈は意気込むとその手をほどいていちごも置き去りに走りだす。いちごが驚き反応して追いかける。
 チョコを……食ってる! いや、これももう二人目か。なんだこのダンジョンは、いっそ食べながら進むのがメジャーな進行方法なのであろうか。そんな彼女に気をとられながら進むいちご。や、やめろよ? 絶対やめろよ? ここで大成功以外出されたらこのシナリオ崩壊……。
「もう、舞奈さんってばしかたな……うわっ!」
 ってこけるんかーい! あ、失礼。とにかくいちごは躓いた。そしてそのまんま舞奈を押し倒し、しかし勢い余ってゴロンゴロンと舞奈を抱きながら二人転がり前へ進んでいく。チョコの流れに逆らいながら、もう目の前で会った一本道の先へと到達するが……。二人ともチョコレートで最高に汚れてしまった。
「痛っ……すみません舞奈さん。大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫だよ! びっくりしたねー。駄目だよいちごさん、ちゃんと足元に気を付けないと……!」
 あれ、なんでわたしのほうが起こられているんでしょう、いやこけたのは私なんですけど。
 不思議な立場逆転に一瞬そんな理不尽を覚えるのだが、まあ起こっているわけでもなく、単純にこの状況をうまく整理できなくなっているいちごさん。
「わぁ、いちごさん顔にまでチョコついてるー」
 そんないちごのほほに生暖かい感触が這った。
「……」
 え、今、何が起きた? いちごの頭は真っ白になりかけるが、そんなのお構いなしにいちごの顔をペロペロしてチョコを舐め取る舞奈。いや、でもしかたないのだ。だって舞奈ちゃんはいちごが男だなんて思ってないんだから。そう、いちごは女の子だと思われているしそういうことにしている。これはいちごの自業自得なのだ。いや、本当にそうであろうか。同性でも顔のチョコ舐め取るかといわれると微妙である。よっぽどなついているか食い意地が張っているのか……。とりあえずここに、きましたわーを立てておきますね! あ、それは百合が好きな人に怒られるかな。
「っちょ! 舞奈さん!? 舐めるのはやめて下さいいい!」
 こうして、ある意味大成功な感じでまた二人の猟兵がチョコレートロードを突破しました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

明智・珠稀
★大好きイケメン筆頭な杜鬼・クロウ(f04599)さんと共に

クロウさん…!
私、クロウさんにバレンタインに興味を持っていただける
素敵な依頼を探して参りました…!
しかも人助けも出来ます、一石二鳥、いや上手くいけばチョコがかった
クロウさんも舐め回すことが…一石三鳥ですね、ふふ…!

■行動
UC【妖剣解放】でスピードを上げ移動
「ふふ、クロウさんとメルヘンデェト…!」
自分にチョコがかかったら早着替え(服装お任せ)で服を着せ替え脱皮
「だって私がチョコ像になってしまいましたら
 クロウさんについたチョコを舐めとれないではないですか…!!」
力説するド変態

※アドリブ、ネタ大歓迎です♡
 べとぐちゃ大歓迎どんと来い★


杜鬼・クロウ
変態野郎【明智・珠稀】と仕方なく行動
アドリブカオス歓迎

「またかよ!人助けはともかく、お前と行く先々ほんとロクなコトがねェんだが?(睨)
更に興味失せる気しかしねェ。
…オイ、最後なんつった?」

嫌な予感しかしない迷宮へ渋々入る
げぇっ!チョコ沼じゃん!
八咫烏召喚すれば触れずに済むが、多分大きすぎるので珠稀と一緒に駆ける
チョコは外套と玄夜叉で【武器受け・かばう】か、
【属性攻撃】で風を巻き起こし吹き飛ばす
ついたチョコは眉顰めて舌で舐める

「デートじゃねェよ!キメェから黙れや!
ハ?いやいや舐めさせねェよ?いっそテメェをここに永久放置してェ(デジャヴ)
その格好…それしか着るモンねェのかよ。俺に見せンな目が腐る」



●回想。いざ行け愛のチョコ避行
「クロウさん…! 私、クロウさんにバレンタインに興味を持っていただける素敵な依頼を探して参りました…!」
 明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)は杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)の背中にチョコレートのようにねっとりと抱き着く。それはもうくねくねと。
「またかよ! 人助けはともかく、お前と行く先々ほんとロクなコトがねェんだが? あと当たってるんだよ、離れろ」
 当ててんのよ。と即答しそうになる珠稀だったが、まだ依頼へ一緒に行く約束を取り付けていない、睨まれているしここは穏便に。
「しかしこの依頼、素敵なうえに人助けも出来ます、一石二鳥、いや上手くいけばチョコがかったクロウさんも舐め回すことが…一石三鳥ですね、ふふ…!」
 穏便にってなんだっけ。ああ、ダメだ、もう想像しただけで気持ちよくなってきてしまいましたよ……! これでは穏便ではなくてびんb……。
「……オイ、最後なんつった? はあ、更に興味失せる気しかしねェ」

●と、いうことがありまして
「ふふ、クロウさんとメルヘンデェト…!」
 おいでませバレンタイン地下迷宮・初級。結局、クロウは渋々ながら珠稀に引っ張られたり押されたりしながら迷宮へ足を踏み入れるのであった。男二人、地下迷宮、何も起きないはずはなく、甘い匂いが二人の鼻をくすぐる。
「げぇっ! チョコ沼じゃん!」
 脳内でつっこむだけの心算だったのが、声に出た。
「……ってかデートじゃねェよ! キメェから黙れや!」
 珠稀は本当にツッコミどころの多い男である。
 しかし今回は大丈夫ですよ。ちゃんと自前でツッコミ、ツッコミにしてツッコミにしてツッコまれたい、い、いや、私がツッコむのでもイイ……! クロウさんを、連れてきたから……! ふふ、ふふふふふ。
 恍惚の笑みで結局進行文章とも会話するんだね、珠稀は。……はい、そんなわけであまりのツッコミどころの多さにツッコミがすでにもう追いつかなくなりそうなクロウなのである。
 ちなみに、クロウは当初ヤタガラスで一本道を超えることも考えていたのだが、この部屋はチョコの道へ踏み出せば天井からもチョコが垂れるチョコド級地下迷宮なので飛ぶとむしろ無防備にチョコに飲まれそうであるため、まあ想定内だがやはり珠稀と一緒に駆け抜けることを選択するのであった。

●この道ずっと行けば
 珠稀は走った。全力で走った。
「うふふ、うふふふふ。ほーら、こっちですよー、クロウさーん!」
 パシャン、パシャン、珠稀は可憐な内股走りで走った。大げさにチョコしぶきをあげてチョコレートロードを蹴り走った。
 早着替えでもう褌とエプロンに着替えたから大丈夫!足は最初から茶色のくまさんスリッパよ! これで私は新婚キ・ブ・ン💛
「もー、クロウさんってばインテリヤクザみたいな難しい顔で私を追いかけるなんてイ・ケ・ズぅ~! ふふ、ふふふー♪ もっと笑って追いかけてー!」
「うるせええええええ! キメエエエエ! こちとらそれどころじゃないんだよぉ!!!」
 珠稀がチョコを跳ねさせながら走るので後ろに追従するクロウはそれを属性攻撃の風で吹き飛ばして自分を守るのに必死である。
「ってかその衣装なんだよ! 変態野郎に磨きかけてんじゃねえよ!」
 俺様、くーーーーーーる? もうクロウはクレイジーにしかツッコめない。絶叫ツッコミヤクザクロウ。それが今の彼である。
「だって私がチョコ像になってしまいましたらクロウさんについたチョコを舐めとれないではないですか…!!」
 至極真顔でドヤ顔でしたり顔で熱く熱烈に力説する今日も元気なド変態珠稀くんはクロウのほうに振り返りながら走り続ける。
「ハ? いやいや舐めさせねェよ?」
 ド変態のド変態たる思考にクロウも唖然である。
「いっそテメェをここに永久放置してェ」
 あれ、このセリフなんかめっちゃ言い覚えあるな。ありすぎるな。デジャヴかよ。もはやお約束になっていきそうな勢いだぜ。クロウは頭を抱えたい気持ちでいっぱいです。
「なあ、その格好…それしか着るモンねェのかよ。俺に見せンな目が腐る」
 続けざまに悪態をつくクロウ。いやだってもうハンパねーよこいつ。これを正常とか、センスがまだいつもよりましとか思っては駄目だ。思ったら俺の中の何かが壊れる。
「ないでーす! だってエプロンなら料理の時に着るし、褌なら水着じゃないですかー。ふふ。腐るだなんて酷いですねぇ。そんなに私を悦ばせないでくださいよー、このまんまじゃ私……興奮してまたポロリしちゃいそうです」
 ……また。確かにそういったなこいつ。
 だんだんツッコむのに疲れたクロウはもう返事するのもやめようかと思ったが、それはそれで放置プレイとか言われるだろうなという簡単にできてしまう未来予知から迫られる次の行動の選択に悩まされていた、いやでももうチョコレートロードも終わりはすぐそこだ、頑張れクロウ!
 その時だった、振り返っていた珠稀の頭上に不意のタイミングでチョコが降り注ぎそうになっていたのは。
「くそ、珠稀、危ねえ!」
 クロウはとっさに速度を上げて珠稀に突っ込む。そして武器でそのチョコを振り払い、珠稀をかばうのだ。
「え、え……クロウさん……?」
 や、やだ、やっぱりイケメン。好き、抱いて……。
 頼むからたまちゃん、そのセリフ今、口には出さないでね。これ以上グダグダになったら文字数ヤバいから。
「ったく、気をつけろ、っていつまでくっついてんだ、離れろって!」
 感激のあまり声には出さなかったが行動には出した珠稀。クロウにすり寄って突き放すように突き飛ばされる。ああ、このままもうちょっとくっついてられたらクロウさんの胸元のチョコ、舐められたのに……そう思いながらチョコレートロードの出口までシリモチワンバウンドしてとばされ頭から四つん這いに硬い床に突っ込む珠稀。しかしそれは、更なる悲劇を生みだしてしまった。
「も、もー、クロウさん力強……え」
「ぬおっ! ……え!?」
 珠稀を突き飛ばしたはずのクロウが、珠稀を追うように吹っ飛んでいたのだ。解説しよう。珠稀の褌はチョコの重さで少しずつはだけていた、そして先程、珠稀をかばいながら抱き寄せた際、クロウは珠稀の褌を踏んでいたのだ。そして、力のままに珠稀を押し飛ばしたクロウのチョコで濡れまくった肉体と足元は、滑りぬける褌に足をとられ、そしてまるで何かの力に吸い寄せられるように珠稀のほうへと勢いよく躓き……。
 ぶにっ。
 クロウは大口を開けてたまちゃんの引き締まったお尻へと顔から突っ込んだ。それも、舌がつやつやのお尻に当たった。
 今起こったことをありのまま説明しますよ! 舐めようと思ってクロウさんを連れ込んだら、私が舐められていたのです。何を言ってるのかわからないかもしれませんが私も何のご褒美かわかりません!!
「たーーーーまーーーーきーーーーーー!」
 若干は自業自得? なのだが、尻から顔を離したクロウが怒髪天で珠稀をチョコレートまみれのまま背中から抱きかかえられる。
 ま、まさかのボーナスタイム!?
 そう思った珠稀だったが、実際にそうなのであった。そう、珠稀にとっては。切り捨ててしまいたいほど頭に一時的に血の上ったパニック状態のクロウは、その後気が落ち着くまでそのまま珠稀の頭を両こぶしで挟み、グリグリと苦しめ続けるのであった。珠稀がド変態であることを思い出せる余裕ができるまで二人、体についたチョコレートを無意識に擦り付け合いながら。

 とにかくこうしてまた二人の猟兵が、チョコレートべとべと天国を越え、お水で洗濯ルーム(激流)へと足を運ぶのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

セリオス・アリス
甘いもんは嫌いじゃねえし…って軽い気持ちで来たが
こんだけチョコだらけだと甘ったるくてかなわねえな
噎せかえるチョコの匂いに軽く眉寄せ
チョコまみれにならないように髪を結い上げる
服もなるべく軽装に
ッし…!そんじゃ行くとすっか
チョコロードにそのまま突撃
炎の魔力で自身の温度を上げ固まらないようにチョコを溶かしながら
うへぇ…スライム風呂(入ったことがある)よりましだが…
こうもべとべとだと気持ちわりぃな
さっさと抜けてその辺のやつらも解放してやんねえと
水と違ってくそおもてえが
スピード上げてくか

腕についたチョコを舐めとり
こんくらいなら悪くねえんだけどなぁ


アドリブ歓迎
※べとべとにしたい



●美しきヴァンパイア
 続いてバレンタイン地下迷宮・初級の門を開いたのは美しいイケメンダンピール。長髪の貴公子、†漆黒の堕天使†いやもとい、セリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)である。決して堕天使などではない。
「……甘いもんは嫌いじゃねえが」
 スウィートな考えでこのダンジョンに踏み込んだセリオスはむせ返るように甘いダンジョンの空気に少しだけ、ほんの少しだけ後悔し、思わず顔をしかめる。チョコレートロードも思ったより容赦なくドロドロとしている。まあしかし抜けてしまえばすぐであろう。確かチョコレートダンジョンなのはこの入り口だけでその先は違うものに乗っ取られてると言っていた。セリオスは気合を入れる様に黒い髪を結いあげポニーテールにして結ぶ。
「これが体につくと早めに固まりだすわけか……よし」
 上着をぬぎ、近くにあったバニーのチョコレート像にかけておく。触っても全然溶ける気配がないし逆にこれなら汚れずにこの場に置いていけるだろう。上が1枚になるまで脱いでからチョコレートロードに突入していくのであった。

●黒歌鳥のとろけるチョコレートあえ
 気合で乗り越えることにしたセリオスは最低限の回避のみに動きを絞り、とにかく走った。なかなか長い一本道だ。もちろん、気合だけだとセリオスはチョコレートに汚されるばかりだ。手足はもちろん、うち太ももや脇まで、弱いところも強いところもチョコレートに嬲られながら走るセリオス、あ、ああ。そんなところまで……。
「く、重えな。あと本当に固まるのが早え」
 普段あまり濡れたり意識しない場所をぐちょりと侵食されべとべと張り付き砂糖を練ったような感触でイイところも悪いところも……あ、イイところと悪いところって大体一緒か。とにかくチョコが塊になって鬱陶しいことこの上なくなったセリオスはまだ半分より少しはありそうなチョコレートロードの先を見る。
「スピード上げていくか」
 彼はユーベルコード【トリニティ・エンハンス】を発動し、自分に炎の魔力を付与、そして防御力を上げて自分の体温を上げて、チョコレートを再び溶かしてゆく。しかし、勝手にぬめり動くスライム風呂と、自分から快楽の扉をノックするチョコレートロードでは、ましとかそういうベクトルが違ったのだ。とけたままのチョコはセリオスの服を侵食し、セリオスの肌と服の間まで砂糖水のねっちょりした感触で犯し、自分が動けば動くだけがんじがらめになるようにまとわりつく。それも、全身で一気に濡れる風呂と違って、これはチョコレートの雨しぶき。パンツやわき腹や胸元。部分的に塗らされそこに不快感を与え続けられるのでは全く違うものである、そう、比べることはできない、無機物は自分から動くことでという精神的不快感まで与えてくるのだからスライムが勝手に動く嫌悪感や肌寒さとは違う。
 しかし、やはりどちらも不快だ……!
 セリオスは深く考えすぎてしまう前に、そしてこのリプレイが艶めかしくなりすぎないようにその思考を振り切って体中をべとべとにしながらひた走り、チョコレートロードを走り抜けるのであった。

 チョコレートロードを抜けたセリオスはふう、と息をつき、その美しい顔で自身の手についたチョコレートを舐める。
「こんくらいなら、わるくねえんだけどな」
 今ももぞりと動くとべちょりとした感触を内ももや靴の中に感じる。スライム風呂に着水入浴したらこれより気持ち悪くなって不快感の記憶を上塗りできるのかもしれない。
 無機物と有機物(?)の違いを思い知らされたセリオスは、麗しいため息交じりに先へと進むのであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

パルミリーリル・アーティルノッド
≪アドリブ等歓迎≫
初めてですねぇ!迷宮!
レアアイテム!なんと甘美な響きでしょうか!
わたくしはレプリカ・クラフトで傘なり船なり服なり作ってさぁゆきませい!

おっとあらあら、可愛い女の子の像ですねぇ!
持って帰りたいぐらいでございますねぇ!
(スマホで写真撮ったり際どい所を撫でたり舐めたりして遊びます)
そうですそうです閃きました!
棺に入れて持ち帰れば、バレンタインの良いお土産になりま……(ふと正気に返り、自分の首輪を撫でる)
……いえ。それは悪いこと、ですね。悪戯はほどほどに……でしたか
ほどほど……あの、ごめんなさ、おぉっとわたくしを呼ぶ呼ぶ宝の声が聞こえますねぇ!
いざゆかんボン・ボヤージでございまぁす!



●イタズラはほどほどに
「これが、迷宮! はじめてですねえ!」
 次にパルミリーリル・アーティルノッド(くるくる少女・f14000)が迷宮の入り口へと突っ込おっとんでいた。
「あらあら、可愛い女の子の像ですねぇ!」
 パルミリーリルは早速入り口で出迎えてくれたチョコレート像たちを鑑賞する。その中でも特に出来立てほやほやですって感じのなぜか汚れてない服が肩から掛けられた水着バニーと人形を持った少女の2体のチョコレート像にくぎ付けだ。
「持って帰りたいぐらいでございますねぇ!」
 パシャリ、とスマートフォンで写真まで撮影する始末。いや、それだけではない。チョコレートになった人形少女を撫でまわしたりバニーちゃんの男の像に男と気付かぬまま二の腕を舐めてしまった。チョコレートだからセーフ判定なのか!?
「そうですそうです閃きました! 棺に入れて持ち帰れば、バレンタインの良いお土産になりま……」
 いや、それは流石にまずいですよ! パルミリーリルも流石に正気に戻ったようで首輪を撫で一瞬顔を青ざめる。本当に一瞬で、すぐに落ち着いた表情に戻るのだが。
「……いえ。それは悪いこと、ですね。悪戯はほどほどに……でしたか。ほどほど……」
 ほどほど、とは。すでにいろいろやらかした祭りの後である。パルミリーリルは首輪がまだ爆発していないことを確かめてほほをつねり自分が生存しているのかを確かめるように痛みを感じながら虚空に向かって叫ぶ。
「あの、ごめんなさ……! お、おぉっとわたくしを呼ぶ呼ぶ宝の声が聞こえますねぇ!」
 謝りながらい、今までのはカットでお願いします! なにもありませんでしたわ。ふんふんふーんといわんばかりにユーベルコード【レプリカクラフト】で合羽と傘を作成して装着。これなら多少作りが荒くても自分を守れれば大丈夫!
「さあ、いざゆかんボン・ボヤージでございまぁす! いざ進め、レアアイテムの元へーーーーー!」
 レアアイテム、大変甘美な響きである。さぁ、行きませぃ! チョコレートロード。パルミリーリルは雨の日にはしゃいで帰る小学生のように元気にチョコレートロードを駆け抜けていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『巡る水の迷宮』

POW   :    身ひとつで挑む。

SPD   :    小さな板等の乗り物を使う。

WIZ   :    魔法を使って水を操る。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●巡る水の迷宮
 その迷宮は生き物のようであった。チョコレートの先にある水。いや、波。そう、それはドラム缶洗濯機のように、渦潮を巻いた水の迷宮、ところどころに罠があり、作動するとグリモア猟兵がいっていた予知のように激流が自分たち目掛けて襲ってくるのだ。しかし、チョコレートロードに戻ればチョコの道の上で一気に冷やされチョコ像となるだけ。

 パルミリーリルがチョコレートロードを抜けそこにたどり着くと、先に攻略に成功した猟兵たちが立っていた。皆どうやってこの場を切り抜けるか少し考えていたらしい。ではここで試験形式で君たちにお題を出そう。

●問題です
 心技体。この洗濯機のような回る水の流れを泳いで越えるのか、波に乗って越えるのか、それとも魔法で水を味方につけるのか。選べ。
 ただし、この水はバレンタイン地下迷宮・初級だった名残でチョコレート的な何かと混ざり合い、スライムのようにぬめりぐっちょりべっしょりしているものとする。
彩波・いちご
【恋華荘】の舞奈さんと引き続き

チョコ混じりの水を見て嫌な予感しましたが
「よかった。さすがにこれは食べないんですね?」
舞奈さんが暴走しなくてひと安心…いえ怒りで周り見えなくなっては困りますし、フォローしなくては
多少の魔法は使えるので、水を凍らして道にしましょう
そうして進む中、舞奈さんが罠にかかりそうになり
「危ない!」
助けようとして代わりに私が水落
咄嗟に舞奈さんに掴まったつもりが…スカートは脱げますよね…
そのまま溺れて流されてしまいます…

気付いたら、舞奈さんの顔が近くて…もしかして人工呼吸されてました?!
舞奈さんは私のこと女と思いこんでるままですし、これはもしかしてまずいのでは…?(汗


瀬戸・舞奈
【恋華荘】いちごさんと引き続き参加だよ

水で折角のチョコは薄まって、これじゃあ台無しだよ!
うん、流石にこれは食べないよ。でも、なんて勿体ない事を!(ギリギリ)

舞奈も魔法使えるし、いちごさんが氷の道作るの手伝うよ。
あ!舞奈を庇っていちごさんが!?
す、スカート握って溺れて流されちゃった!?ま、舞奈のスカートごと!
こ、こうしちゃいられない!【トリニティ・エンハンス】で自己強化して飛び込んでいちごさん助けるよ!

なんとかぬめぬめべちょべりょした中で助けて乗り越えても、いちごさん水飲んじゃって意識がないよ。これは仕方ないよね。
女の子同士だしノーカンだよね。と、人工呼吸するよ。うーん、薄いチョコの味がするね!



●苺水荘
 一番に巡る水の迷宮バレンタイン限定流れるうっすらチョコレートプール版、渦潮、罠完備! に挑む準備を整えたのはチョコレートロードで転んでしまうも奇跡の前転によって転がりぬけた彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)と瀬戸・舞奈(チョコスキー・f03384)のペアだ。早速ペロリとその水を口に含む舞奈。
「……水で折角のチョコは薄まって、これじゃあ台無しだよ!」
 このダンジョンは必ずや元の姿に戻しおいしいチョコレートダンジョンを復活させなければならない、と息巻く。
「あ、よかった。さすがにこれはもう食べないんですね?」
「うん、流石にこれは食べないよ! 飲めたものでもないよ。でも、勿体ない……!」
 息巻く。激おこぷんぷん丸である。舞奈のそんな様子に安心していいやら慰めればいいやらのいちご。
 しかし、こんなに怒ってたら周りへの注意が散漫になってるかも。
 とますますフォローすることを固く決める。

「よし、それじゃあ魔法で水を凍らせて道にして進みましょう!」
 いちごがマイクロッドを取り出して構える。
「あ、じゃあ私も少しは魔法が使えるので手伝うよ!」
 ルーンソードを取り出し同じく氷の魔法を使う舞奈。二人で流れる水流に氷の橋を架ける。水中まで全部せき止めちゃうと割れそうだもんね! 実際良判断である。とにかく、道ができたので先へ進むため歩き出す。もちろん、はやる気持ちを抑えきれない舞奈が先頭だ。
「これなら楽勝だね!」
 さらりと成功した作戦、もう後はわたるだけ。安心しまくりの舞奈がいちごに振り返りながら歩く。しかし、その先に罠があることを舞奈の第六感が察知した。
「っとと……!」
 罠は糸のようなもので、その糸のある場所を踏みかける舞奈がギリギリで足を止める、しかし、足元は氷、滑ってやはり踏んでしまいそうなところを踏ん張る。
「舞奈さん!」
 舞奈が体制を崩しきる前に動くいちご。舞奈を引き寄せ、罠から守ることには成功した、が……。先ほども言ったように足元は氷なのだ。
「あ、あわわっ!?」
 つるりと滑り流れる水に足をつけてしまういちご。そのまま凍る床を滑り落され水にさらわれそうになる。ぬめぬめ、どろりとした感触に足をつかまれる思いだ。
「い、いちごさん、私に捕ま……ひゃあっ!?」
 とっさにそばによって手を伸ばそうとする舞奈であったが時すでに遅し、何とかいちごがもがきつかんだのは舞奈のスカートであった。しかしスカートは水の勢いに負けてあっさりと脱ぎ落される。足をとられそうになった舞奈は思わず飛び退いて自らスカートを足から放してしまい……そのままスカートと共にいちごを攫われる。
「い、いちごさーーーん!」
 つい足を離しちゃった。え、えーっと、とにかく助けないと!
 舞奈はユーベルコード【トリニティ・エンハンス】を発動する。選ぶのは水、そして攻撃重視。攻撃は最大の防御である。水に負けない水になるにはこれだ! とばかりに水の流れに飛び込む。そして早々にいちごを救出するが……。いちごの意識はなかった。
 とにかく運ばないと……! 
 舞奈はいちごのわきを抱えて後ろ泳ぎに荒波をかきわける。

 対岸にたどり着くと、いちごを上にあげてから自分も水からあがる。ドロッとした感触が服の隙間から抜けていく。救出したスカートもちゃんとはいておく、今はいちごだけだからいいが、今回来てた猟兵には男の人もいっぱいいたはずだし。先鋒なのが幸いした。
「いちごさん、いちごさん!」
 スカートをはいてから改めていちごをゆする。一向に目覚めない。もしかして水を飲んだのであろうか。となるとやることは、一つ! 舞奈は決意する。

●目覚めた先に
 いちごは意識を失っていた。そう、先ほどまでは、肩にばしんっ! と勢いよく手を置かれるまでは。
 息が苦しい、息ができない。意識はあるのに体が動かない。何が起こっているのだろうか。とにかく背中の下が固い。地面には着いたのだろう。舞奈さんが助けてくれたのかな。とりあえず目を開けなきゃ。
 いちごがそんなことを考えていると、ふっと生暖かい吐息がかおをついた。いちごは驚きつつも慎重にほっそり目を開ける。もしかしてここは水の迷宮の先で自分はいま迷宮のボスに食べられそうとかそういう展開なのだろうか。等と考えたからだ。しかし現実は違った。何かが自分に口づけし、息を吹き込んだのだ。
「ふ、ふえぇ……!? ご、ごほっ、ごほ、げほっ」
 ガバッといちごは飛び起きた。そして自分に何が起こったのかを改めてみた。自分の口から水が吐き出されている、そして、視線を上げると舞奈さんがいる、これはもしかして……。
「ま、舞奈さん、い、今、何を!?」
 ダメだ、混乱する。しかし舞奈はのんきにも人工呼吸の味を確かめていた。
 うーん、うっすらチョコレートの味がするね! やっぱり飲めたものではないや。
 と。そして勢いよく目覚めたいちごからの質問を受けいちごが目覚めたのだと安堵した。
「うん、よかったいちごさん、起きたんだ!」
 舞奈はにっこりと笑う、舞奈からすれば女同士、ここはノーカンで人工呼吸をしただけのこと。しかしいちごの頭の中は罪悪感で冷や汗たらたらだ。
 ……って、あ。舞奈さん、服が濡れて透けちゃってる。下着見えてるし……。
「舞奈さん、人工呼吸してくれたんだね、ありがとう。よかったらこれ着て?」
 濡れてはいるが、ないよりましだろう。いちごは自分の上着を脱ぎ、舞奈にかけた。
「ううん、いちごさんが無事でよかった。いいの? いちごさんも透けてるよ?」
「あ、うん、私はこの下、今日はさらしだから」
「……そっか! でも悪いな……」
「いいから!」
 男であるいちごからしたら、いたいけな少女舞奈の濡れ透けを放っておくほうが問題だ。舞奈はやっぱりいちごさんは優しいなあ。と押し負ける形でそれを受け取り、他の猟兵たちがこちら側にたどり着くのを待つのであった、この先は迷宮をのっとったオブリビオンとの戦であるだろうから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミラ・アルファ
これもう水じゃないね!とはいえ、今の僕に泳ぐ以外に手立てはないし、誰か助けてくれないかな?…なんてそんな都合のいいことないですよねー。はぁ…しょうがない。泳ぐか…。

やることは先と一緒だね。【第六感】を使って水の流れを読んで泳いでいくよ。持ち前の【学習力】で要領掴んでさっさと泳ぎ切っちゃおう

それにしても先のお嬢さんみたいに水着だったら少しは動きやすいのかな?(体に張り付く服を見て)ベチョベチョですし、もういっそのこと服を脱ぎましょうか。…いや、やめておきましょう。


リアン・ローリエ
【WIZ】
アドリブや絡みもOKです。
ギャグキャラ扱い歓迎です。

これが水の迷宮……力業での突破は難しそうですね。
ですが私は聖者でもあるのです、腐っても聖者なのです、腐ってはいませんが、聖者なのです。

聖者の水の渡り方といえば、やはり水を真っ二つに割るしかありません。
『全力魔法』の特技を使って水を割り、その間を進んでいきます。
『第六感』を活かして罠にも気を付けますね。

でも、私の聖者力……もとい、魔力が足りて居なかったらピンチですね。
途中で水が元通りになったら、『ダッシュ』で進むしかないですね。

身体の汚れを落とすには水に入った方が良いかもですが、
今は我慢しましょう、助けを待っている人が居るのですから。



●チョコレート水割りで
 ミラ・アルファ(ミレナリィドールのシンフォニア・f05223)は考えた。
「誰か助けてくれないかな?」
 と。お、おっと口からも出ていたようである。失礼。ミラは呟いたのだ。今の彼には泳ぐ以外の選択肢が見つからなかったのである。ああ、いっそ礼儀作法でお辞儀したら水のほうから通らせてくれないかな。なんて……。
「その願い、叶えましょう!」
「あ、あなたは……!」
 ぺかーっ! その姿はミラには後光が差したチョコレートの女神さまに見えた。露出が高く、チョコを纏い、優雅な言葉づかいで話すさまはまさしく……! しかし実際は後光など全く刺していないチョコに汚されたマイクロビキニ少女、そう、彼女はリアン・ローリエ(春色スパイス・f13278)であった。
「正直、水に濡れたほうがまだ汚れが落ちそうですけど、私、この水を魔力で割って進むので、ご一緒してくださっても大丈夫ですよ?」
 これぞ地獄にホットチョコレートである。え、無理やりすぎる? とにかく、リアンは右手の人差し指を天に掲げ
「とりゃあーーーっ!」
 とずびしっと前に指さし水を真っ二つに割る、底は水があれば足はつかないがだからと言って深すぎるということはなさそうだ。
「さあ、参りましょう」
「は、はい……! 助かります!」
 先のお嬢さんのようにいっそ服を脱いで泳いでしまおうかと思っていましたが、まさかそのお嬢さんに助けられるとは。いやはや旅は道ずれ世は情け。
 こうしてリアンとミラは長い割れた水の直線を強行突破することとなった。

「ユラン、彼女も僕もチョコまみれだけど、暴れて食べちゃダメだよ? おとなしくしててね?」
 再び槍になっているユランに確認するように呼び掛けながら歩くミラ。この分だともう数分でたどり着けるだろうか。いや本当にありがたい。そう思っていた。ところどころ糸のような罠の仕掛けが見えるが、リアンもミラもそれを第六感で察知し避けて通れている。しかし、順調にこのまま濡れずに超えられる、と思っていた矢先出会った。強烈な危機感がミラの脳裏によぎった。そして、気まずそうにリアンがこちらに振り向く。
「リアンさん……?」
 そのリアンの冷や汗をたらりと垂らすような表情が更にミラの危機感を増幅させた。可能な限り早く水に飛び込み泳ぎださねばならない、と。そしてそれは的中したようにリアンが口を開く。
「ご、ごめんなさい、ミラ様。魔力がもう、切れそうです……。その、急いでわたりきってくださああああああい!」
 言いながらミラを置き去りにダッシュを始めるリアン。轟轟と呻く水の音にミラが思わず後ろを振り向くと、後ろから割られ、せき止められていた水が流れ出し、どんどんこちらまで流れ込んできている。
 あ、ダメだ。普通に走るんじゃこれは間に合わないぞ……?
 ミラは危機感が第六感から来るものだと悟った。そして、傍の水に飛び込んで必死で浮かび上がり、泳ぎだす。あんなのに当たっては水に飲みこまれて泳ぐどころではない、せめて水中で波にさらわれるほうがまだ抵抗できるとの判断だ。結局ミラは、当初より短い距離ではあったが、その水流が元に戻るまで少し耐えて、残りを泳ぎ切るのであった。なお、ダッシュで走ったリアンのほうもばっちりと対岸に突くのが間に合っていた。
「任せておけと言いながら本当にごめんなさい!」
 ふふん! と自信満々だったリアンは申し訳なさそうに対岸についたミラが地上に上がるのを助け引っ張り上げて謝罪する。
「いえいえ、貴女のおかげで大分距離は短縮できましたから、わたしこそのんびりついて行ってしまって」
 ミラも謝る。いや、謝るというかとにかく感謝を伝えたかったのだ。ミラは依頼は一人の力でこなしているのではない、初めてあった仲でも。助けたり、助けられて依頼をこなしていくこともできるのだと痛感したのだ。服の中に侵入したチョコレート水が気持ち悪いが、ミラは少しさわやかな気持ちに包まれていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

セリオス・アリス
水を前に考えた
斬撃を飛ばして水を悪とか
魔法で水に逆回転の流れをぶつけて止めるとか
(メタ的にいうと2日くらい)
考えてみたがまあ現実的じゃねえ
よーしあとは究極身体勝負だ
【青星の盟約】を歌い身体強化
剣だけ汚れないように小さな板とかに避難させて運ぶか
あとは単純に水に突っ込む
足がつくようなら全力で踏ん張りながら
ん……くっ…そ、気持ち悪ぃ…な!
水でさっぱりするかと思ったのに全然じゃねえか
つーか…余計悪くなってねえか?
嫌な感触に時折呻きながら
第六感フル稼働でヤバそうな場所を避けて進む
遠回りになればなるほど気も地悪さは長引くが…
助けに来て同じになっちゃ笑えねえからな

■アドリブ大歓迎
※濡れ…すけ…



●カラスの浸水
 セリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)は考える。べったりと濡れた肌に触れる着衣、主にパンツの感触に僅かであるが憤りを感じその思考を邪魔されながら考えた。この水、逆の流れをぶつけたら穏やかにならないかなーとか。考えていて見ていなかったのだ。全力魔法で水を割ってダッシュで切り抜けられるシーンなど。いやあ、残念だなぁ。本当に残念だなあ! これじゃあ、いちごや舞奈やミラみたいにぐっちょり濡れちゃうな―! いやー。残念残念。うふふ。
 と、いうわけでセリオスはその身一つでこの水の流れる中を突っ切ることになるのであった!
「……何か不快な感じがしたが」
 気のせい、気のせい! 第六感で地の文さんと会話するのはだめだぞー? さあ、どんといってみよう! 

 セリオスは目を閉じた、そして、今から自分が奏でようとする音のリズムを体に染み渡らせる。
「星に願い、鳥は囀ずる。いと輝ける星よ、その煌めきを我が元に――さあ歌声に応えろ、力を貸せ!」
 そう唱えると、セリオスは歌い始めた。ユーベルコード【青星の盟約】を。そして攻撃回数を重視して自分の物理攻撃力を引き上げる。そう、水に挑むこと、それすなわち攻撃なのだ。なお、彼の愛用する剣は傍にあった木箱に入れて紐で自分と括り付けている。これで安全に運べるというわけである。
「さあ、行くぞ!」
 歌い終え加護を得るとセリオスは飛び込んだ。チョコレートの巡る水へ。

●今度こそ既視感
 どぶん、流れる水に体を鎮める。そして泳ぎだす。それはどこかで経験したことがあるような感覚だった。そして先程経験したような感覚であった。それは究極に二つの感覚がまじりあうデジャヴの河。スライムとチョコレート、二つのベクトルの違った、しかし確かな不快感が彼の服の中を襲った、肌を襲った、ぬめり、絡みつく水。その中を力強く泳ぐセリオス。ああ、おれは一体何をしているのだろう。そんなささやかな疑問にさいなまれるのを必死でこらえて泳ぐ。
 ん……くっ…そ、気持ち悪ぃ…な!
 声に出していたらさぞ艶めかしかったことだろう。不快感しかないのに、まるでこれでは……あいや、多くは語るまい。全ては画面の前で想像力を働かせにやにやとしているこういうのが好きな皆さんに委ねよう。さあ、想像してください。正直これ以上表現したら私は全年齢の壁を越えてしまう。だから想像してくれ。とにかくセリオスは泳いだ。依頼をこなすため、入り口のチョコレート像を助け出すために泳いだのだ。そして彼は第六感をフル活用し、ぬめりとスライムのようなチョコ水の感覚に揉まれながらも、罠を避け、泳ぎ切ったのであった。

「はぁ……はぁ……」
 水から上がり、息を整えるセリオス。上着を脱いでいるセリオスのひらひらの付いたゴシックな白いシャツはすっかり薄茶色の水に汚され、その美しく端正な体にぴったりと張り付いていた。チョコレートのべったりとしたのは流されてくれたが、すっかり濡れたせいで服が全身張り付き、上半身以外も足の筋肉のラインや、またシャツの隙間から見える首筋を這う水がキラキラと光艶めかしい。水を得たカラス。美しさをさらに引き立ててしまっている。
「つーか、さっきより酷くなってねえか?」
 事実である。

 更なるチョコレートの洗練を水から受けるというレアな経験をした猟兵たちは、次々に集う仲間に、そろそろその時かと奥の部屋への突入準備を始めるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

パルミリーリル・アーティルノッド
《オールアドリブ大歓迎》
PLです!え?突然どうしたって?
いやあれですよね、チョコ化した人を舐め回す狂った少女というネタが先走って参加したんですよ。
でね、たった一章でネタが尽きちゃったというか……いや早いですけどね!いやほら、まぁ、そういうことも有りますよ!
人生は長いですからね!
適当にぬるぐちょにさせちゃってあげてください!

こんなプレ書いたのは人生で初めてなんですけど、まぁ、ほら、頭のおかしいプレイヤーじゃないと頭のおかしいキャラクターは生まれませんよね!
頑張ってくださいね!別に口調とか整合性とか考えなくて大丈夫です!
この子は狂ってますので!

※何だこいつ……と思ったら流しちゃって良いと思います!



●勢いだけで来た
 セリオスはようやく落ち着き、自分が引っ張ってきた箱も地上に上げなけらばと思い出した。
「ふう、剣はぶ……んんっ!?」
 しかし、箱のふたをあけるもそこに剣はなかった。
「……は、到着しましたか! お疲れ様でございますわ!!!」
 パルミリーリル・アーティルノッド(くるくる少女・f14000)の頭が返事した。そう、頭だけが。
「な、なぁっ!?」
 思わず声を上げて驚くセリオス。自分はこんなものを運んできていたのか……?
「いやはや、助かりました。おかげで楽ちんでございました」
 首から上だけのパルミリーリルがにっこりと笑顔でぷかぷか浮かびながらいy。セリオスとロープでつながれているので流されすぎることもない。超らくちんである。
「お、お前、体はどうした!」
 剣はどうした! と言おうとしたセリオスは自分のセリフが驚きのあまり別のものになっていることに気付くも訂正できないでいる。ただぐぬぬとパルミリーリル……ごめん1章からずっと思ってたんだけど長いな。パルみん! そう、パルみんを指さしてわなわなと恐れおののいている。
「ああ、体ですか……体。ふふふ」
 パルみんが不気味に笑うと、じわりじわりとその顔だけ入って浮かんでいる箱がくだらないやり取りの間に流された沖から陸へとじわじわ近づいてくる。
 なんだこれは、俺は悪い夢でも見ているのか、というか本当に剣はどこだ!!!
 焦るセリオス、不気味に笑いながら近づくそして……。ザバーーーンッ!
 水中から突如手が這い出た。そう、首から下は箱の下だったのである。
「あ、これ以外と前が見えないのですね」
 そのまま地上へ這いあがるパルみん。顔だけ箱に入った人の姿のお目見えである。先ほどは視線の差があったから見えていたが、今は逆に箱で顔だけが見えない……なんだこいつ。
「あ、ちなみにこの箱はレプリカクラフトで2重底になってまして、あなたの剣はちょっと私が潜伏するのに動き回られると邪魔だったので動かないようにそちらに収納しましてございましてよ、今私の首にぴったりくっついていてちょっと苦しいのでございます!」
 高らかに宣言するパルみん。セリオスはわなわなと別の意味で震えた。
「だったら早く箱をとれ!」
「と、取ろうにも……うまく外れないのでございます」
「……はあ、仕方ねえ。俺が取る。そこに寝ころべ」
「了解でございます」
 パルみんは無防備にも前方向へうつぶせに寝転がる。べちょべちょになった服に地面の汚れが付くがまあ見えないしあまり気にしないでおこう。そしてその姿はまるでギロチンが落ちるのを待つアシカのようであったという……。
 バキッ、ズゴ、ドンッ!
 セリオスは箱を叩き割って剣と、ついでにパルミリーリルを救出する。
「それで、なんてこんなことをしたんだ」
 セリオスは一見無駄にしか見えない(服とか体は水でびしょびしょのぐしょぐしょだし)パルみんの行動に一応、一応疑問を示す。
「あ、ああ。だって、選択肢として考えられたのって三つだったじゃないですか。大まかに考えて」
「3つ?」
 パルみんは3つというがセリオスはいっぱい考えて結局1つしか実行できそうにないと思った人物である。3つとは……。といった面持ちだ。
「ああ、いえ、ほら。力ずくで泳ぎ切る、魔法で水を使役してしまう。そして、乗り物に乗って越える」
 なるほど、3つだ。乗り物、そうか、もしかしたら自分も大きな箱に浮かんで運ばれつつ近づく手もあったかもしれ……ん?
 そこでセリオスの思考がある一つの結論に行きつく。
「乗り、物……?」
 俺様がか? そんな感じで自分に指を突き付けるセリオス。
「そう! 流石! ご明察です! 私はユーベルコードでセリオス様の箱の偽物、それもちゃんと自分が息ができるものを作成して顔だけ通したのです! まだ大きくできたんですけど、そうすると流石にばれるでしょう?」
 ばれるでしょう? ではないが。悪びれもせずパルみんは種明かしをするのであった。狂気的に自信満々な目で。そして体はスカートの下に浮き袋のレプリカを仕込んだようで……。みごと、ぐしょぐしょにもなりながら他力本願に乗り物を使用しての渡航に成功したのである。いわゆる、その……密航だ! セリオスはいたたまれない気持ちになるが、様々な理由から怒る気持ちにはならず、とにかく県は無事だったので戦いの準備に戻るのであった。
 なお、こちらすべて当方のアドリブなのでパルみんの中の人は悪くないよ!
 ごめんね!

大成功 🔵​🔵​🔵​

杜鬼・クロウ
【明智・珠稀】と行動
アドリブカオス歓迎

「今度は水か、さっきより…って結局こういうオチかよ(舌打ち)
はー…ここで俺の本体出すのも心底癪だがヤるしかねェか。ァア?何だその反応。
おら、珠稀。テメェもさっさと来いや。
オイ暑苦しいンだよ!(引き剥がす」

【錬成カミヤドリ】で鬼が棲む杜の社にあった鏡(神器)を22個複製
20枚の鏡を並べてボードの形に
鏡操り先に進む
水は2枚の鏡で防御
水に落ちたら片側だけアップしてた前髪が濡れて垂れる
紫のアイラインと口紅も取れて印象変わる
程良い筋肉美

「お前…最初っからそれ出せや!あと飛べンならもっと楽に進めただろうが!
鏡に乗り直す必要ねェし…クソ、引っ付くな!」

鋼の精神でツッコミ


明智・珠稀
★杜鬼・クロウ(f04599)さんと共に

おや、今度は激しい水責めですか…この迷宮、わかってらっしゃる…!
私は!水濡れな!クロウさんが!観たいッッ…!
しかも粘着質、ふ、ふふ…!

クロウさんの本体…!?(そわぁ)
…あ、鏡ですかそうですよね、ですが光栄です。
御礼に息を吹きかけ磨きまくります、ふふ…!

(乗らせていただき)
あぁ、魔法の絨毯のようですね…!
(バイク乗りの後ろに乗った彼女の如く)
きゃっ、怖い!
(腰にグッと捕まり)

なんやかんやで落ちたら
真の姿で羽根を生やし&羽根の生えたUC【明智・ザ・ジャイアント】呼び出し
運んでもらうなり盾にするなり囮にし、鏡に乗り直す

※アドリブ、ネタ破廉恥大歓迎です♡



●やっぱぬくぬくのチョコレートの後はぬるぬるの水に限るよな!
「今度は水か、さっきより…って結局こういうオチかよ」
 杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)は舌打ちする、いやするよね、そりゃあする。目の前を流れるぬるぬるの大河、しかしこうしていても仕方ない、他の猟兵たちはみんな行ってしまった。残るは自分と……。
「おや、今度は激しい水責めですか…この迷宮、わかってらっしゃる…! 私は! 水濡れな! クロウさんが! ん観たいぃッッ……!」
 拳を振り上げ大興奮を隠せない明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)がハッスルしている。そう、こいつと、こんな場所で、いつまでも2人きりなのはマズイ。
「しかも粘着質、ふ、ふふ…!」
 本当にマズイ。ちゃぽんちゃぽん。まるでローションを混ぜる様にゆびでぐーるぐーる水を撫でまわす珠稀。このままではクロウの純潔と珠稀の命が危ない!
「はー…ここで俺の本体出すのも心底癪だがヤるしかねェか」
 心底嫌悪感たっぷりの顔でユーベルコードを発動するクロウ。【錬成カミヤドリ】で鬼が棲む杜の社にあった鏡。つまり自分の本体である器を22個複製する。
「ァア?何だその反応。おら、珠稀。テメェもさっさと来いや」
 クロウさんの本体!? とそわそわしていた珠稀を睨みつけるクロウ。
「あ、ですよねー、鏡……そうか、鏡」
 珠稀は突然真剣な面持ちになった。あまりにも深刻な顔をするのでクロウが訪ねる。
「な、なんだ。珠稀。チョコでも食って腹を壊したか?」
 そう、そのすごい真剣な顔に圧倒されてクロウは心配してしまったのだ。やっぱり優しいところもあるんですね、クロウさん。真剣な面持ちは崩さずそっとそんな思考が脳裏をよぎる珠稀。なので私もチョコ食ったのはお前じゃん。という冷静で理不尽なツッコミは入れないでおくことにする。そして……珠稀はふっと顔を上げ、苦労を見つめる。目と目が合う瞬間、やっぱり好きだと気付いた珠稀は……。
 口の端からじゅるりと涎を垂らした。
「!?」
 クロウがドン引きする。当たり前である。なお言わなくていいのに、
「いえ、あの、この鏡全部がクロウさんの本体だと思うと、そして、それらにこれからローアングルで自分を映しこまれると思うと、その……ふふ。あ、だめです。これ以上は言えません、とても言えません。キャッ」
 まるで、しかn……。ごほん。そう、そうなのだ。心配するだけ九割そんなのだ。クロウはこの時、心底おいていきたいと思ってしまったが、少々鈍かったのでまさかそんなことまで考えれれているとは思ってなかったのである。ただ、こいつもしかして思ってる以上にバカで発狂したのかなとかそんなのんきなことを考えていた。いや、それ以外の方向性で考えることを無意識に脳が拒否したのかもしれない。
「あ、ああ、私、俺にクロウさんの本体磨かせていただきますね、はぁ……はぁ……」
「いや、それはやめろ、つか涎止めろ、なんなんだよお前……腹でも減ったのか? いい加減しゃんとしろ、ほら、いくぞ」
「あ、はい、そうですよね、では失礼します」
 ササッ! とても聞き分けよく素早い変わり身で超さわやかスマイルプリティキュアッキュアハートキャッチな感じで微笑み、すっと念力で足場として並べられた宙に浮かぶ20枚の鏡に乗る珠稀。クロウの肩に手を置く。残り2枚の鏡はクロウと珠稀の周りをぐるぐる回って水からクロウたちを守るようとして使われるようだ。
 ああ、今最高に見られてる、クロウさんに……あ、待って鏡さん、下からだと珠稀の珠稀がフィーバーしているのに気付いてしまいませんか? 感覚とか共有してないのでしょうか。ふふ……。
 ニコニコ満面イケメンスマイルを保つ珠稀、笑顔が歪んだら涎たれちゃう、そしたらさすがに、許してもらえませんよねえ。と、割と必至であるので大変不気味だ。
「よし、それじゃあ行くぞ」
 あ、だめだ、無理だ……この私が……茶化せない!? さっきクロウさんに守られてから、むねのこどうが熱い……これは、もしかして……。恋!?
 変である。クロウの萌え度が珠稀の変態キャパシティを超えたのだ。そう、本来ならここで『きゃっ!』とかいってバイクの後ろに乗る彼女ヨロシク甘えるつもりだったのだが……。珠稀の珠稀が一向に収まらない……ッ! むしろポロンしそうだ。強張る顔面、クロウの肩を掴む手に力が入る!
「ば、おま……少しは加減しろ。痛ぇんだよっ! ……あ」
「あっ♡」
 珠稀はとんだ。クロウに思いっきり引っぺがされて飛んだ。あれ、なんか違う、私が思ってたのはこんな引っぺがされ方じゃないと思いながら飛んだ。ここで死ねない! 全然死ぬ危険はないがぬるぬるチョコレート水にドボンした珠稀は吸い週でそんなことを考えていた。あ、ついでに頭が冷えて珠稀の珠稀が収まった。
「ばば、ぼぼぎばばびべぶぶんべばべばぼー!(さぁ、大きな愛で包んであげましょう)」
 真の姿へと変貌していく珠稀。流れる水の中で翼が生え、そのままユーベルコード【明智・ザ・ジャイアント】を発動する。自分を乗せて水底から登場する巨大な珠稀の分身、そしてその肩に乗る珠稀。
「お前…最初っからそれ出せや!あと飛べンならもっと楽に進めただろうが!」
 珠稀はそのまま自分をつまむよう明智・ザ・ジャイアントの上で動き、つまんでもらい、そして、見事王子クロウニンの元へ帰るのであった。
「ふふ、私に還りなさい……ふふ」
 涎も水中で履いちゃったしもうスッキリ! 絶好調たまちゃん復活である。意味不明な微妙に何かの権利に引っ掛かりそうなセリフを歌いながらクロウにへばりつきすりつく珠稀。もう離さないよ。エンダアアアアアアア!
「鏡に乗り直す必要ねェし…クソ、引っ付くな!」
 水浸しの珠稀にすり寄られて振り落とそうとし、今度は二人で水中へ落ちていく羽目になるクロウと珠稀。
「でべえばじべぶぶばべーばばば!!!!(てめえマジで許さねえからな!?)」
 クロウ渾身の怒りの一言も水に飲み込まれていく。まあ、すぐに明智・ザ・ジャイアントに救出され二人そろって対岸まで運ばれるのだが……。クロウのアイラインや口紅はすっかり落ち、髪もほどけ、服もはだけ筋肉の線が程よくさらされた精巧な肉体美が晒される。そしてまたさわやかな笑顔になった珠稀が言った。
「いやー。クロウさん、すっぴんもかわいいですね」
「……お前は殺す」
「い、いや~ん!」
 こうして、クロウにボカスカ殴られながらも幸せそうに珠稀は巡る水の迷宮をこえていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『滝業の呪』

POW   :    打ち付けるは神聖なる滝
【畏怖】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【幾重にも巻き付いた縄】から、高命中力の【神聖なる滝】を飛ばす。
SPD   :    水流放出
【激しい水流】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    篠突く雨
【縄】を向けた対象に、【天からの水撃】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はユースティティア・ルザライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●法則狂わして濡れるがいい
「ここがあの女のハウスね!」
 猟兵たちが揃うと、パルミリーリルが誰よりも早く勢い良く扉を開けた!
「あ、お待ちください! 私も乗り込ませていただきます!」
 ミラも負けじと布以下の防御力の水着で突入する。そしてそれに続いて他の猟兵たちもどんどんと最奥の部屋へと突入するのだった。しかし、そこには誰もいない。そう、誰もいないのである。あるのは、なんだか怪しい宝箱が滝行をうける謎の滝だけ……。
「あれれーーー? ここが奥だよね! いちごさん」
「うん、そのはず、だけど……」
 続々と集まり困惑しだす猟兵たち。しかし、そう、そこにはあったのだ。オブリビオンが。水、水、そして、このダンジョンをチョコレートから水へと書き換えたオブリビオン。それは……。
「修行ーーーーーーー!」
 うねうねと動き出す滝。そして猟兵たちに有無を言わさず水を顔にぶっかける滝。そう、この滝こそがこのダンジョンを乗っ取ったオブリビオン。呪われし滝。『滝行の呪』だったのだ。ここには生臭い汗臭い水臭い○○臭い坊主たちのチョコレートなんて縁のない愛と怒りと悲しみの怨念が詰まっている。なんていうオブリビオンだ、滝ごとに様々な怨念を宿し各地に存在しているというのか!
 その滝は世界の法則を狂わして人々を濡らそうとしていた。
●この文は修正機能が来たら手動的に消滅します
「ってお待ちなさい! いい感じに言っても私とミラさんを間違えたのはごまかせませんわよ!」
 ミラの後ろに隠れていたリアンが吠える。鳴き声を勝手に決めていいかわからないからカギ括弧描写しないけどユランくんも吠える。ご、ごめんなさい! 布地が薄いのはリアンちゃんです、ミラ君は露出しません。ぴええええ!
「あんまり調子に乗ってはっちゃけるとお前も珠稀共々斬るからな!」
 わ、私がミスをしたせいで皆が地の文さんと会話している! ごめんなさいミラさんは勝手に脱がされたりしてないので安心して服を着たままプレイングを書いてください。助けてたまちゃん!

「皆さん、そんなことはいいんですよ、私はもう、濡れ濡れになりたくてたまらないんです……あー、堪らない、ふふ」
 ナイスたまちゃんイイ変態だ今日も元気だド変態!

 と、いうことで改めて滝のオブリビオンは猟兵たちの顔に水をぶっかけてくるのであった……。戦闘開始だ!
明智・珠稀
★イケメンリア充な杜鬼・クロウ(f04599)さんと共に

あぁ、あの縄で締められながら水責め…ご褒美ですね、ふふ…!!
しかし私はクロウさんに縛・られ・たい…ッ!
私の濡れ濡れマキシミズ★たまちゃんピンクパワァで
このイカっぽい滝を浄化してみせましょう…!

【行け!たまちゃん人形】発動
「おイきなさい、130匹たまちゃん…!怨念と水責めを愛をもって吸収するのです…!」
クロウさんの盾になるように組体操的にピラミッドを作り水に抵抗する
(多分流される。もしくはクロウさんの竜巻に恍惚の表情で巻き込まれ)

「こうなったら、私が…!」
竜巻に巻き込まれつつも真の姿で羽根を生やし
上空から妖刀で攻撃

※大好きです好きにして♡


杜鬼・クロウ
【明智・珠稀】と行動
正統派()として真面目に戦う
いいか?絶対だぞ?(フラグ

「(どん引き+侮蔑)オイ、オイ!テメェは第六倫に挑戦するつもりかよ!?
この滝、非リアってヤツか。
俺もなンだがなァ…まァ俺はチョコもらえたけどよ。怨む程か?くだらねェ」

七つ道具の中のメイク用品で元通り…が水かけられた(恫喝
イケメンが台無しよ!

玄夜叉を構え先制攻撃・属性攻撃
水の魔力を敵に注いで主導権を奪う俺様攻め?

【トリニティ・エンハンス】使用
攻撃力重視
風の魔力を剣へ宿す
2回攻撃で二個の竜巻を繰り出し攻撃
たまちゃん人形にトラウマがあり本体同様巻き込む気満々(許して★
敵の攻撃は剣で武器受け・カウンター

亀甲縛りは大好物ですが何か



●この縄はそういう縄ではないので
「くっそ! アイツいきなりぶっかけやがった!」
 杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)はわなわなと震えた。もちろん、怒りである。だが畏怖の縄もわなわなと動いている。もちろん、怒りでだ。
「あぁ、あの縄で締められながら水責め…ご褒美ですね、ふふ…!! しかし私はクロウさんに縛・られ・たい…ッ!」
 明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)もわなわなと震えた。ああ、興奮が抑えきれない、誰か珠稀の珠稀がズボンから破裂しないように縛ってくれ、頼む。私は嫌だ。
「てめえ変態発言もいい加減にしろ! すまk……。クソっ! なんでもねえ! なんも言ってねえからな!」
 クロウも流石に嫌だった。いや待て、こんなことに400文字以上も使うんじゃない。縄は怒りと突っ込みでその間に発生させている滝から神聖なる水しぶきをまたクロウたちにぶちまけた。
「オイ、オイ!テメェは第六倫に挑戦するつもりかよ!? この滝、非リアってヤツか。俺もなンだがなァ…まァ俺はチョコもらえたけどよ。怨む程か?くだらねェ」
 せっかくメイク道具で一瞬にして整えた顔がまたびっしょびしょにされてぐちゃぐちゃだ。先制攻撃を仕掛けるつもりが珠稀に突っ込んでたら後手に回ってしまった。まったく、ツッコミとは忙しい生き物である。
「あああ! クロウさんを、私だけならいざ知らずまたクロウさんを濡らしましたね! クロウさんを濡らしていいのは私だけなんですよ! 嘘です! でもそんな意気込みなんですよ! ああ、クロウさん……水も滴るイイ男……ふふ♡ ああ、だめです!これ以上そのイカくさい滝でクロウさんを汚すのはやめていただきたい! クロウさーん! あとで私もクロウさんのイカ……」
 おっとそこまでだ、危ない。ツッコミどころが多すぎる変態発言につい割り込むのが遅れてしまった。いろいろと問題発言が見えてしまった気がするがとにかくたまちゃんは再びその翼の生えたエンジェルな真の姿から、ちいさなたまちゃん人形を次々と召喚し始める。
「さぁ、私ともっともっともっと戯れましょう…!愛に包まれてください、ふふ…!」
 珠稀のユーベルコード【行け!たまちゃん人形!】だ。たまちゃんのたまちゃん人形が130匹もあらわれた! これは大変だ! たまちゃん人形たちは水から滝に飛び込んでいき何匹か勝手に消滅している。そう、このたまちゃん人形は一撃必滅なのだ! 何をしているんだたまちゃん人形! 戦え! たまちゃん人形!
「おイきなさい、130匹たまちゃん……! 怨念と水責めを愛をもって吸収するのです……!」
「お前の命令もそれかああああああああ!」
 クロウも思わずクレイジークロウに大変身。激おこである。しかしその130匹たまちゃん(もう何匹か消えてるけど)はその命令を正しく遂行したのだ、よそ見をしてしまったクロウに襲い来る第二の攻撃、天から降り注ぐ水の激流からクロウを守る盾、シールド、傘になったのだ。やるじゃないかたまちゃん。しかし攻撃としての威力を受けたたまちゃんたちは次々消滅し、ただの水しぶきになった水は結局クロウに降り注ぐ。非リア煽りで滝業の呪の呪いが強くなっているというのか。
「くっそ、これ以上付き合ってられるか!」
 そう、これ以上付き合ってはいけない、このままでは珠稀の暴走も膨れ上がる文字数求められない。他の人がかっこよく決めてくれるはずだからクロウ、ここは一撃入れて下がるのだ!
 【黒魔剣】玄夜叉─アスラデウスを構えるクロウ、その攻撃の直線状にはたまちゃん人形もいた。彼はあいつらに何をされたのか、深く語らなかったがトラウマがあるらしい。
「お前らふざけるのもたいがいにしやがれ!!!!」
 クロウ、切れた! たまちゃんの服の一部と滝の縄の一部も切れた。トリニティエンハンスによって風の魔力を帯びたクロウの刃はかまいたちのように滝業の呪いとその周りに生き残っていたたまちゃん人形をつむじ風の如く切り刻む。
 たまちゃん人形の生き残りたちは消え、滝行の呪いは苦しむようにうねり、さらにわなわなと震えるのであった。縄だけに。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

彩波・いちご
【恋華荘】の舞奈さんと引き続き
あれが今回の元凶ですか…もうチョコなんてどこかに消えてしまいましたね

ともあれ、相手が水なら、凍らせるのがいいですよね
【幻想よりきたる魔法の演者】で氷の竜を召喚、氷の竜のブレス…氷雪の魔法で凍らせてしまいましょう

…って、水しぶきがすごいですけど、舞奈さん大丈夫です?
と彼女の姿を見たら、濡れて透けて…慌てて視線逸らします
私の事女だと思い込んだままのせいか、無防備すぎますよ舞奈さん…
ふとさっきの人工呼吸を思い出してますます気まずく…
「って、あぶないっ?!」
そんな事してたら攻撃食らいそうになり、慌てて舞奈さんを庇って押し倒し…あ、これやばくないですか色々と…?


瀬戸・舞奈
【恋華荘】のいちごさんと引き続き。

あれが、チョコを洗い流して、チョコを駄目にした怨敵だね!
絶対に許せない!お前なんか舞奈が倒してやるんだから!

【トリニティ・エンハンス】で攻撃力重視で自己強化して、相手が水だっていうならルーンソードに氷か雷辺りの属性付与して斬りかかるよ!
あとついでに縄にフック付きワイヤー引っかけて妨害してやるんだから!

水浴びて借りた上着も含めて濡れ透けになるけど、いちごさんに見られる分には気にしないよ。同性だからね!
いちごさんがなんかこっち見て視線逸らしたて、なにかに気を取られたっぽいからカバーに入ったら逆に庇われて押し倒されちゃった。
ひゃん!いちごさん、胸はくすぐったいよ?



●タイトルは内容とずれてても勢いでつけろ(苺滝荘)
「あれが今回の元凶、ですか、もうチョコレートなんてどこかに消えてしまいましたね」
 べとつく滝を顔に受けていた彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)がいった。うん、すごい水しぶきである。
 あとやっぱりあの滝もべとついてるんですね。この迷宮を乗っ取った代償なのでしょうか。
 ふと、よぎる疑問。だがそんなのは今考えていても仕方がない。そう、クロウが滝に一撃を入れたのである。
「わ、私達もいきましょう、舞奈さん」
「うん! あれが、チョコを洗い流して、チョコを駄目にした怨敵だね! 絶対に許せない!お前なんか舞奈が倒してやるんだから!」
 瀬戸・舞奈(チョコスキー・f03384)はチョコレートが関係なくなってしまった原因に怒りでわなわなと……あ、もういい? とにかく意気込みがすごい。ルーンソードをジャキン! と抜いてぶんぶん振り回さん勢いである。っていうか振り回している。大丈夫かな……?
「じゃあ、私が隙を作るので舞奈さん、斬っちゃってください!」
 絶対突っ込んでいくんだろうな……。止められそうにない雰囲気をビンビン感じ取るいちご。そこは若干諦め半分である、いや、でも心配だし突っ込んでいくならカバーできる位置についておかないと……という準備思考は怠らない。
「ここからは私の魔法のステージです! Object Stand-up!!」
 マイクロッドのマイクを口に当て叫ぶとそのマイクを敵に向ける。発動するユーベルコード【幻想よりきたる魔法の演者(マジカルイマジナリーオブジェクト)】はダイアモンドダストのような冷たい真っ白な雪を纏った突風のビジョンを滝へと放つ。流れ落ちる水もこの冷たさには抗えない、動き続けられない、縄の動きも鈍る。
「さあ、舞奈さん!」
「チョコの敵、成敗、うおりゅああああああああああ!」
 ルーンソードに【トリニティエンハンス】で雷の力を付与する舞奈。しかしそれだけではない、舞奈はフック付きワイヤーを縄に向かって飛ばし、下の縄を捉える。縄でありながら縛られるとは縄の風上にも置けないが、そのワイヤーフックでとらえられた縄と距離を縮める勢いをつけるため、ワイヤーを巻き上げる舞奈引っ張られることで加速をつけて走っていく。すごいスピードだ、いちごもそれをみて走る、たぶんこのまま舞奈だけを突っ走らせては危ない。いちごの感がそう告げている。
 舞奈は止まらない、雷による攻撃力の上昇。ビリビリと雷ほとばしるルーンソード。それを構え、距離を詰め、その勢いのまま突き刺した。
「チョコレートを、返せえええええええ!」
「しゅ、ぎょ……おおおおおおおおお!」
 割れた氷の面から再び流れ出す滝、飛び散る水しぶき、そしてそのまま舞奈は斬り突き抜ける。滝の中を雷を纏いながら。確かに苦しむ滝、震える縄。いちごと舞奈の二人で与えたダメージは大きい。しかし、滝は怯んでも止まらない。
「舞奈さん、あぶない!」
 いちごはそれに気づき、走っていたそのまま、舞奈に突撃する。
「ひゃん!」
 いちごに押し倒される形になる舞奈、そしてその二人の上、いちごの背中の後ろを通り抜けていく激しい水流。いちごは間に合ったのだ。そう、間に合いはしたのだ。
「はあ、危なかった、舞奈さん、だいじょ……」
 はっとした。いちごは気付いてしまった。そう、自分の押し倒したという行為に、そして、その手の中に納まる……まだのびしろのありそうななにか。そう。
「いちごさん、胸はくすぐったいよぉ」
 ラッキー、スケッベ! それが今の彼女に最もふさわしい呼び名、罵声、レッテルだ。その手にはつつましやかなおぱーいが収まっていた。
 ち、ちがう、私はやってない、これは事故なんだ。舞奈さんを守るためなんだ。そう、先ほど人工呼吸をしてくれた舞奈さんへの御礼であり見守るものとしての義務……はっ! 人工……呼、吸。
 いちごはおもいだしてしまった。苦しい、暗い視界の中で忘れていた。先程までたしかにifでしかなかったその人工呼吸、その、感触を……。ifに出来ていたその出来事が、確かな記憶にかわる。ああ、気まずい……。
「……いちごさん?」
 自分の下できょとんと首をかしげる少女。そうだ、先ずは手をどけなくては。
「ご、ごめんなさい!」
 いちごは誤りたじろぎながら体をのける。まあ同性だし、びっくりしたしくすぐったかったけど……舞奈は気にしない。同性だし気にするほどよそよそしい仲ではないのだ。
「え、う、ううん。ありがとね、いちごさん!」
 なんでそこまで申し訳なさそうに謝っているのか、舞奈に知る由はなかった。なおそんなゆるい百合展開に滝業の呪いはバーストカースしそうになっていたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セリオス・アリス
何て事してくれやがる
水浸しにされて滝を睨み付け
しかし滝だという事実に長くそれも続かず
正直…戸惑う
滝が敵?
いやもういい
とりあえずあれだ斬って終わらせよう

【青星の盟約】を歌い
さっさと終わらせる為にも攻撃力を強化
風の魔力を靴に送り
地面を旋風で削るように走り距離を詰める
水を飛ばしてるのはあの縄だ
あの縄を斬れば終わるんじゃねえか?
高く跳んで勢いをつけて縄に斬りかかる
滝が邪魔で斬れないなら
滝ごと斬ってやればいい
力を溜めて全力で剣をふるい
斬撃を飛ばして全部ぶったぎる!


濡れた服のまま帰るのもあれだから
せめて上半身くらいは脱ぐとかして水を絞って帰りたいところだな…

アドリブ・共闘歓迎
びしょ濡れにしたい


パルミリーリル・アーティルノッド
≪オールアドリブ大歓迎≫
>こちらすべて当方のアドリブなのでパルみんの中の人は悪くないよ!
よしてくださいよ……! そんな……水水水臭いことを……!
あなたにだけ罪を被せるわけないじゃないですか……!
生まれる時は違っても……死ぬ時は一緒だってあの時に、そう誓ったはずじゃないですか……!
そうでしょう!? ピンク☆フラッシュさん!
以上、プレイヤーでした!
あ、パルみんはぬるぐちょにさせちゃって★

以下パルみんでございます!
おやおや先ほどから怪電波が脳を貫きますねぇ!
そう! あれも! これも! 地の文さんのミスも!
きっとたぶんこの滝業の呪のせいでございましょう!
そう、何もかも全部あいつが悪いのでございます!



●正気に戻れるもの、正気のないもの。
「く、何てことをしてくれたんだ」
 滝を睨みつけるセリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)。
「さっきから何やらおかしな電波を感じます、そう! あれも! これも! 地の文さんのミスも! きっとたぶんこの滝業の呪のせいでございましょう! そう、何もかも全部あいつが悪いのでございます!」
 パルミリーリル・アーティルノッド(くるくる少女・f14000)はズバリ、滝業に指を突き付けた。
「く、滝業の呪い、おそろしい奴だ」
 滝が、敵? 正直戸惑うが、ここに集まってるやつらも変なのばっかりじゃねえか!
 セリオスの脳裏にそんな考えが巡る。滝が、敵。なるほど、これは突っ込んでもいいのだろ……。
「わなわなと震えている、縄だけに」
 あ、はい。突っ込みませんからその話はやめましょうセリオスさん! とにかく戦闘は始まっていた、滝業の呪いを挟んだ向こう側でなにやらリア充的な出来事が起こったようで、大ダメージを受けていた滝が怒髪天の如くうねうねしている。
「行きましょう! セリオスさん。運んでくれたお礼です!」
 それは乗り物にしたお詫びですともいうのだがパルみんにとってはあくまで運んでくれた御礼でしかなかった! 【レプリカクラフト】で巨大な傘を作り前に向ける。そう、水流防御装置だ。これぞパルみんの恩返し!
「ああ、うん、そうだな。もういい、さっさと斬って終わらせよう」
 セリオスが頷いた。ちょっと思考が追いつききってないが頷いた。刀に手をかけ、走り出す態勢に入る。
「さあ、いつでもいいぜ!」
「合点承知の助! 行きますのございますのことでしてよー!」
 セリオスは準備完了の声を発して歌い始める。根源の魔力により力を上げて研ぎ澄ます。その一撃を入れるため、パルみんは後ろから追従するセイリオスからの逃げ足を、そしてセリオスは全開ではないがダッシュを活用して疾く駆ける。リア充を憎みうねる滝業の呪いにはもはやペアで突っ込むだけで絶大に精神的ダメージを与えられた。いや、まあ滝だし精神があるのか知らんけど、でも実際怒り狂ったようにセリオスとパルみんを標的にしたのだ。
「さあ、行ってください、セリオスさん、全力で! 時間は私が稼ぎます」
「おう、頼む」
 パルみんがそのまんま傘をくるくる回しながら突撃。セリオスがその後ろで高く跳躍。そして翼を広げ何か空へ加速する。
「さあきなさい! このマキシマムエクストラシールドがあれば無敵でございますからしてー!」
 大声を上げ滝を挑発するパルみん。そう、これでパルみんが標的になればセリオスは大安心! 滝業は惜しみなくパルみんに向かわないで水流を放出した……。
「な、なんですってぇ!?」
 水流は無作為に放出される、アドリブですべては防げない。判定次第なのだ。戦闘だしね! 広い部屋の中、中央部半径50メートル以内に噴出される水、水、水。猟兵たちへの。
「く、それでも!」
 急降下アタックを仕掛けているセリオスは今更止まれない、その水流ごと、滝も、縄も、斬ってやる! そんな意気込みだ。
「星に願い、鳥は囀ずる。いと輝ける星よ、その煌めきを我が元に――さあ歌声に応えろ、力を貸せ!」
 【青星の盟約(オース・オブ・ディーヴァ)】を歌い、攻撃力を極限まで研ぎ澄ました刃、それを届けるために、セリオスは刀を縦回転しながら振り落とした。パルミリーリルは枷で防ぎきれず水流に飲まれて部屋の端のほうまで運ばれていった。あれれもない姿である。
「しゅぎょおおおおおおおお、リア充、でゅぎょおおおお」
 滝業さんが激おこの悲鳴を上げながらセリオスに叩き切られる。しかし、まだ終わってはいない、水流で僅かだが斬撃がずれたのだ、当たったが、深くはなかった。しかしすでにダメージを蓄積した滝業の呪は苦しそうに呻く。そしてそこに、他の猟兵による最後の一撃が叩き込まれた。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

リアン・ローリエ
【SPD】
アドリブや絡みもOKです。
ギャグキャラ扱い歓迎です。

……水着という事は、3章冒頭の発言は私でしょうか。
きっと一緒に行動していたミラ様の影に私が隠れてしまって、ミラ様の言葉のように聞こえたのかもしれませんね。
もしくは、此処までの交流で目的意識を1つにしたチームの一体感という奴なのかもしれません!。

さて、ついにオブリビオンとの決戦です!。
【ライオンライド】を使用して、黄金のライオンを召喚、
『騎乗』の特技を生かして颯爽とライオンさんに騎乗して、爪や牙での攻撃を仕掛けます。
後に続く猟兵の皆様に敵の動きを見せて、先鋒の役割を果たせれば良いですね。

ライオン「(今日の御主人、ベタベタしてんなぁ)」


ミラ・アルファ
肌に服が貼り付いて気持ち悪い…やっぱり僕も水着を持ってくるべきだったかな…。いや、マイクロとかブーメランとかじゃないよ?

【先制攻撃】を使って敵の懐に飛び込むかな。【鎧無視攻撃】と【串刺し】の強烈な一撃を、お見舞いしてやる。後は、動き回りながら攻撃と可能な限り味方を敵の攻撃から【かばい】ましょうか。【学習力】で敵の攻撃や弱点探りつつ、【第六感】でここだと思うところを攻撃、【ドラゴニック・エンド】をぶつけます。

とはいえ、水浸しで動き辛いし少し寒くなってきました。サッサと終わらせて暖かいお風呂に入りたい…。



●獅子竜ファイナルデストロイヤー
「く、皆様早すぎです! 先鋒をとるつもりがすっかり出遅れました」
 リアン・ローリエ(春色スパイス・f13278)が呟いた。チョコで汚れた体がようやく水を浴びてどろどろのべしゃべしゃになる。しかしパリパリチョコよりべとべとウォーターのほうがはるかに動きやすいのも確か!
「ミラ様、若干盾にしちゃいましたすみません!」
 すべては地の文さんのミスをカバーするため、ミラ・アルファ(ミレナリィドールのシンフォニア・f05223)もまたリアンの存在をカバーすることになったのだ。
「いいえ、大丈夫ですよ、結局お互い濡れちゃいましたけど、動きやすくなりましたね」
 それに、僕はもともと巡る水の迷宮で濡れてましたし。
 そう、水の流れを泳ぐことしか最終的に選ぶものがなかったミラは既にべたべただったのだ、今更少しぐらい濡れても……やっぱり僕も水着を持ってくるべきだったかな…。いや、マイクロとかブーメランとかじゃないよ?
 ……心中お察ししますけど私は超絶絶大ブーメランかせめてぴっちりな奴をお勧めします。
「それじゃあ私たちも遅れましたがこうなったらあの滝さんは私たちの手で倒してしまいましょう!」
 【ライオンライド】で黄金のライオンを召喚し騎乗するリアンが言う。
「ふふ、そうですね、それじゃあ先鋒はお願いします」
 ユランを構えたミラが穏やかに笑う。最初は緊張していたし、どちらかというとちょっと勢いがすごくていろいろぶっ飛んでる人が多いけれど、結果としてそれはミラの落ち着くきっかけになったらしい。そう、なんかパワー貰ったって感じだ。
「よーし! ライオンさん、ゴーです!」
 颯爽と黄金のライオンに騎乗し発進するリアン、そして今日のご主人様ベッタベタしてんなぁと思いながら走るライオン。がんがんどこどこ進んでいく。ミラはその後ろに学習力でかろうじて騎乗する。まあ、自分が操るわけじゃないし、これくらいなら大丈夫。途中で無作為な水流が流れてくるが、ライオンは加齢に大ジャンプでそれを避ける。そして、流れてきた水流の中の猟兵っぽい何かを踏みつけて再びジャンプ!
「ふんげぇっ!」
 という声が聞こえた気がするがここは水流の轟轟とした音で聞こえなかったことにしよう。
「私はこのままツッコみます、ミラ様はどうなさいますか?」
「うん、僕は後から突っ込むよ、時間差を作るために飛ぶから、突っ込んで!」
「はい、では参りますよー!」
 どーん! 黄金のライオンは滝に向かって飛んでいく、ミラがその背中の上に何とか立ち上がってジャンプする。そしてリアンはそのままライオンと共にツッコむ。
「ひっかきまわしますよ! ライオンさん!」
 ライオンが縄に噛みつき滝を引き裂く。その横をミラではなくクロウが切り抜けていく、どうやら先に攻めていたようだ。リアンも滝に向かって全力魔法を滝に向かって叩きつけた。そして……
「ミラ様……!」
 リアンが空を見上げ叫ぶ。ミラは穏やかに笑い、空で頷いた。声が届いたのだ。
「行こうか、ユラン」
 ミラが空中で槍を下に構える、そして、流星の如く滝に向かって堕ちていく。先に行われた攻撃を見て、わかったのだ、この滝の核は縄と水の中を行ったり来たりしている、それを予測する、予測して放つ。この一撃を通す!
「はあああああああ!」
 ミラは吠えた。そして貫いた、その槍で、滝の中を刺し貫いた。
「ユラン、行って!」
 【ドラゴニック・エンド】。まさにエンドだ。刺し貫いた槍は、滝の中に残してきた、そしてそこから召喚されるドラゴン、ユラン。それが滝の弱点を飲み込んだ。水の流れ、川なんかはしばしば龍に例えられる。なら滝だって龍だ。それを竜が飲み込んだ。ざわつくように震えまわり、縄で暴れまわり、消滅していく滝業の呪。彼らの怨念もまた、甘いチョコに溶けていくように消えていく。そして、宝箱だけがその部屋に残るのだった。水に取りつかれた景色も、チョコレートに塗り替えられていく。押し戻されていく。迷宮が元の形に戻っていく。

●報酬と脱出
「結局、この宝箱は何だったのでしょう」
 宝箱、つまり滝と一番近い距離だったリアンがそれを開く
「え、あ、ちょ。罠かもしれないのに」
 ミラが慌てて制止しようとするも時すでに遅しだ。リアンの開いた宝箱から、茶色い、赤い、ピンクの光があふれ出していく。それは迷宮の入り口へと向かっており、そして、箱の中に物体はなかった。
「なんだ、何もないのか」
 クロウが少し拍子抜けした調子で言った。箱は箱でしかなかったのだ。それに、この光はおそらく。
「これで入り口のチョコレートの人たちが戻ったのかもしれませんよ!」
 たまちゃんがふふーん、私、わかっちゃいましたあ! みたいな感じでずびしいっという。なるほど。とうなずく猟兵たち。
「じゃあこれで一応頼まれたことは解決だな、さっさと帰るぞ、子の迷宮、さっきから形がぐにゃぐにゃしてるだろ。やばそうだ」
 むかつく微妙にかっこ悪いポージングをとる迷探偵たまちゃんの首根っこをひっつかんでクロウがいう。
「そうですわね、早く出ましょう」
 びしょびしょになって吹っ飛ばされていたパルミリーリルも同意する。
「ねえ、帰りはチョコ食べながらでも……」
「だめです! ほら、行きますよ、舞奈さん」
 いろいろ気まずいいちごも、全然わかってない舞奈の手を取って引っ張るように迷宮の出口へ駆け出していく。

 入り口にはチョコレート像になっていた学生たちと2名の猟兵がまだ訳も分からない様子でざわめいていた。
「皆さん! この迷宮は攻略されました、いったん外に出ましょう!」
 入り口に戻った猟兵たちの号令に従って誘導され外に連れ立っていく人々。全員が迷宮を出ると、バレンタイン地下迷宮・初級の入り口がそこにあったはずなのに光が分散するように消えていく。
「ああ、そうか、もう出現期間がおわるんですね」
 ミラが言う。そう、バレンタイン地下迷宮は今年の限定期間を終了したのだ。だからゆっくり消えていく。もし万が一中に残った人がいても、迷宮の不思議な力で外に出されるであろう。バレンタインは終わった、次はどんな期間限定迷宮とやらが表れるのか。猟兵たちの何名かはホワイトデーだろうな、という考えが脳裏によぎるのをそっと流して、人々とともにそれぞれのペースで帰っていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月17日


挿絵イラスト