腹が、減った。
アポカリプスヘルにある拠点のひとつが、今まさに餓死しかけていた。
この拠点は普通の拠点とは生活様式がまるで違う。
例えるならば、遊牧民。
彼らはオブリビオン・ストームを追い掛ける特殊な奪還者(ブリンガー)集団。
だが、彼らはしばらくオブリビオン・ストームに遭遇できていない。
オブリビオン・ストームから物資を奪うのが彼らの生活様式。
故に遭遇できない今、物資も底を尽いた。
もはや生きる気力が湧かない。
腹が、減った……。
「ということで、みんなにはアポカリプスヘルの特殊な拠点へ、美味しいご飯を届けてもらいたいんだよっ!」
グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きの金色巫女・f05152)は予知した内容を投影しながら、グリモアベースに集まってくれた猟兵達へ今回の任務内容を伝達し始めた。
「この拠点は、ストームキャラバンっていってね? 拠点に住む全員がストームブレイドだけで構成されてて、装甲車や戦車の一群を『動く拠点(ベース)』しているんだよね~っ? なんでこんなことをしているかって言うと、ストームブレイドさん達は偽神細胞の為にオブリビオン・ストームを喰らう必要があるんだってっ! だから、こうして嵐を探しては、追いかけ続けては発生したオブリビオン達を皆殺しにして物資を奪ってるんだよっ!」
つまり彼らを助ければ、今後も発生し続けるオブリビオン・ストームの被害を最小限に抑えてくれるはず、そういうことらしい。自らの生活のために、世界の火消し役を買って出てくれている存在を、絶やすわけにはいかない!
「でも、あたいの予知したストームキャラバンは、今まさに食料危機の真っ只中っ! なんでも、このところオブリビオン・ストームが発生してないらしくって、物資が枯渇しちゃてるんだよっ! このままだと拠点に住む全員が餓死して滅んじゃうっ! そこで、みんなに食料を他世界から持ち込んでもらいたいって話なわけっ!」
既製品を持ち込んでもいいし、食材と調味料を持ち込んで現地で料理してもいい。
きっと、異世界の料理や食材を彼らは大いに喜んでくれるだろう。
しかも、恩恵はそれだけではない。
レモンは話を続ける。
「本来ならやっちゃ駄目なんだけど……アポカリプスヘルって、異世界から食材や資材を送り込むと、その周囲にオブリビオンストームが発生しちゃうんだよね~っ? でも、このストームキャラバンには好都合な話で、みんなのおかげで食料確保ができる上に、発生したオブリビオン・ストームで物資も回収し放題っ♪ まさに一挙両得っ! だから遠慮なくどんどん食料を持ち込んじゃってほしいなっ!」
まさに禁じ手……っ! ストームブレイド達の移動式拠点だからこその話だ。
「あっ! そうそうっ! 今から行く拠点って、超大型重機を魔改造して合体させたような土台の上に生活拠点を築いてるんだってっ! 水道とガスはないけど、重機のエンジンを利用した発電機構のおかげで電気は通ってるよっ!」
これである程度の調理器具の使用も可能なはずだ。
猟兵達はどんな食材や料理が好まれるかとあれこれと考えている中、レモンはアポカリプスヘルへの転送を開始した。
「それじゃ、ストームキャラバンのみんなのお腹を満たして、オブリビオン・ストームで物資も回収しちゃってね~っ! 頑張ってっ!」
ストームキャラバンを救うべく、今、猟兵達の美食大作戦が決行される――!
七転 十五起
荒野を駆ける移動式拠点、浪漫ありますよね。
この拠点を助けると、のちのち『いいこと』があるかも?
なぎてんはねおきです。
●その『いいこと』って何?
このシナリオでストームキャラバン『ベオウルフ』を救助すると、今後のなぎてん作のアポカリプスヘルのシナリオにモブとして時々登場するかもしれません。その際に、彼らと協力することで【独自のプレイングボーナスが得られる】ようになります。これは他のMSのシナリオでは適用されませんが、少なくとも当方のアポカリプスヘルシナリオで有利な状況を作りやすくなりますので、是非とも成功を目指しましょう。
●概要
第一章は日常です。
お腹を空かしてるストームキャラバンのストームブレイド達に、他世界から持ち込んだ料理や食材で満腹にしてあげて下さい! 火と水はありませんが、電気が使えますので、ある程度の調理器具は現地で使用可能です。主食はもちろん、お菓子も喜ばれますよ。また、大型重機を魔改造して連結させたような『街』は大迫力で見るものを圧倒します。
第二章は集団戦、猟兵達が持ち込んだ食材に反応してオブリビオン・ストームが周囲に発生しますので、物資を回収するべくオブリビオン・ストームの中へ拠点ごと突入します! 無尽蔵の数のオブリビオンから爆走する拠点を守りながら撃破して下さい。
詳細は断章追加の際のリプレイを御覧願います。
第三章も集団戦ですが、群れの中に一際大きな個体が確認できます。
それがこのオブリビオン・ストームのオブリビオン集団を率いる強大なボスです。
ボスを倒すためには凄まじい数の取り巻きを切り崩さねばなりません。
実は、拠点の中のストームブレイドのひとりがボスの弱点を知っているとか……?
(詳細は断章追加の際のリプレイを御覧願います)
それでは、皆様の食欲溢れるプレイングをどしどしお寄せ下さいませ。
お待ちしております!
第1章 日常
『美食こそ人生の歓び!』
|
POW : 料理はとにかく量だ! 美味しい食べ物を沢山作る!
SPD : 料理は早くて美味いが基本! 手際良く作る!
WIZ : 料理はレシピが命! 材料を細かく計量して作る!
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ミフェット・マザーグース
ゴハンのデリバリーのお仕事!
それならコンパクトに収納できて、コンテナいっぱい持ち込める
そう、ホットケーキ! ホットケーキの材料をもっていこう!
水と牛乳、卵に小麦粉、〈怪力〉で運んできたコンテナいっぱいにもちこんで
同じく持ち込んだおっきな電気炊飯釜でホットケーキを〈料理〉するよ!
ごうかい肉厚ホットケーキにバターとハチミツを塗ってドンドンおだしするね
ぶじみんなに行き渡ったらお料理終了!
みんなが自分の拠点に戻れるように、ちょっとだけお休みできるように
ミフェットの〈楽器演奏〉と〈歌唱〉を贈るね
UC【田園を照らす暖かな陽の光の歌】
♪目を閉じて ほんの少しだけ 思い出して
胸のそこにしずんでる 暖かいばしょ
ティエル・ティエリエル
ストームキャラバンのみんなに差し入れだー♪
ボクの住んでいる喫茶店のてんちょーさんに作ってもらった”はちみつチーズパスタ”を持ってきたよ♪
パスタを茹でたら、クリームチーズのソースと搦めて……隠し味にはちみつを掛けたら完成だ!
(素材を持ち込んだら、頭上を飛びながら指示を出して、最後にはちみつを掛けるところだけ担当するよ♪)
ふふーん、チーズとはちみつの相性はばっちしだよ☆
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
ミフェット・マザーグース(沼の歌声・f09867)がアポカリプスヘルへ転送させると、目の前には巨大重機がいくつも合体した“大地”の上に存在する居住区が広がっていた。
「ほんとうに、こんなところでお家がたってる……!」
ストームキャラバン『ベオウルフ』の特異性を目の当たりにした彼女は、居住区がやけに静かなことに気が付いた。
「まるでゴーストタウンみたい……すみませーん! ゴハンのデリバリーのお仕事でやってきたミフェットです! 猟兵のミフェットです! だれかいませんかー!」
触手みたいな髪の毛がぐいっと掴んで持ち上げているのは、大型貨物コンテナだ。
これにお目当ての食材をパンパンに詰め込んで、ミフェットは転送してもらったのだ。
そんなミフェットの呼びかけに、居住区がにわかに騒がしくなる。
「猟兵……! 本物の、猟兵、なのか?」
「ゴハンって言ったか? おい、ゴハンって言ったよな?」
「あー! なんかいっぱい持ち込んできてる! それ食えんの?」
「お願いします、うちの子達が餓死しそうなんです……!」
あっという間にミフェットはゾンビめいたストームブレイド達に取り囲まれてしまう。
「えっと、えっと! そう、ホットケーキ! ホットケーキの材料をたくさんもってきました! だから、おちついてください!」
狼狽しながらミフェットが声を振り絞れば、住人達は一斉に割れんばかりの歓喜の声を周囲に轟かせた。
その騒ぎを聞き付けた、もうひとりの猟兵が文字通り飛んできた。
「なになに? みんなどうしたのかなー? って、あれれー? ミフェットだー!」
「わっ! ティエルも来てたんだ! よかったら一緒にゴハン作ろ?」
「もちろんだよ☆ よーし! ストームキャラバンのみんなに差し入れだー♪」
とびっきりの大親友との偶然の遭遇に、ミフェットもティエルも大喜び!
ついでに住人達も大喜び!
早速、2人は持ち込んだ食材で、早速調理を始めた。
「ミフェットの特製パンケーキ! 水と牛乳、卵に小麦粉! 怪力で運んできたコンテナいっぱいにもちこんできたよ!」
しかし、調理器具は?
電気が通っているものの、ここには簡易的な機材しか存在しないという。
「そうだとおもって! じゃーん! 同じく持ち込んできたよ、おっきな業務用電気炊飯釜!」
「わわっ! ボクの身長の何倍あるのかな?」
ティエルの身体がすっぽり隠れてしまうほどの大きな電気炊飯釜、合計5個!
「この中に、材料をていねいに混ぜて……」
クリーム色の生地が、炊飯釜の半分くらいの量まで出来上がる。
5つ全ての準備が完成すると、あとは蓋をしてタイマーをセット、スイッチオン!
「これで調理完了だよ! あとは出来上がりを待つだけ!」
住人達は半信半疑で巨大な電気釜5つを見詰めている……。
この反応に、ミフェットは自信満々に告げた。
「電気釜で作ると、ホットケーキは中まで熱が通ってフッカフカ! しかも厚さは3cmとか5cmとか、そんなレベルじゃないよ! なんと! 厚さ10cmだー! びっくりした?」
住人達がざわざわ……とどよめいた。
ここにティエルの援護が入る。
「ミフェットのお菓子作りはとっても上手なんだよー! だから信じてあげて!」
親友の心強い後押しに、ミフェットも住民も期待感を募らせ始めた。
「それじゃ、ホットケーキができる間、ボクの差し入れを作ってくよ☆ 助手はもちろん、ミフェット! キミだー☆」
「はーい、ティエルせんせー! 今日はなにを作りますか?」
「ふふーん♪ ボクのスペシャリテであって、ボクの住んでいる喫茶店のてんちょーさんに作ってもらった“はちみつチーズパスタ”だよ!」
「わぁ♪ あれ、美味しいよねっ!」
ティエルが住み込みで暮らす喫茶店で有名な一皿、それがはちみつチーズパスタだ。
ミフェットはその喫茶店でお手伝いをするほど通い詰めており、そのパスタも知っていた。
ということで、ティエル先生のクッキング教室のはじまりはじまり!
ちっちゃなフェアリーのティエルでは、食材を茹でたりカットすることが難しいため、アシスタントのミフェットが実際の調理を行ってゆく。
「今日のチーズはブルーチーズを使うよ☆ 独特の香りがあるけど、はちみつとの相性は抜群なんだよ♪」
「せんせーっ! 具材は入れないんですか?」
「むむっ! ミフェットくん、良い質問だね! てんちょーさんオリジナルは茹でたパスタにチーズソースだけのシンプルイズベスト! でもでも! 此処に来る前に調べてみたんだけど、なんと! ツナ缶を入れても美味しいんだって!」
「チーズとツナ缶って相性よさそう! 今日はそっちは作らないんですか、ティエルせんせーっ?」
「よーし、今日はどっちもチャレンジしちゃおー☆」
「おーっ! ふとっぱらー!」
親友同士、じゃれ合いながらも意気投合し、料理は手際よくミフェットが進めてゆく。
「パスタが茹で上がりました、せんせー!」
「よーし! ここからはスピード勝負だよ! お皿にパスタを盛り付けて!」
「はい!」
ティエルを指示を的確に素早くこなすために、ミフェットはブルーチーズソースを作りながら髪の触手でパスタを湯切りしてみせた。
そのままお皿に茹でたパスタを盛り付けると、2種のブルーチーズソースを合わせていった。
「仕上げはボクに任せて! てりゃりゃー☆」
空中で踊るティエルは、はちみつのボトルを抱きかかえながら皿から皿へとはちみつを垂らし始めた。
「ツナ缶ありなし、どっちが美味しいか教えてねー! どっちも美味しいけど!」
「みんなー! ホットケーキも焼けたよ! 順番こに並んでね!」
少女たちが作った食事……住人達にとっては久方ぶりの食事が行き渡れば、皆、心をひとつにして叫んだ。
「「いただきます!」」
熱々のはちみつチーズパスタと、厚さ10cmの特大ホットケーキに前のめりで喰らいついてゆく住人達!
「「うんまーいっ!!」」
そして賛美の大合唱が、無骨な重機の街並みに轟いた。
「このパスタ、最高ね!」
「ふふーん、チーズとはちみつの相性はばっちしだよ☆ 隠し味のはちみつも、今回はこだわってアカシヤの花の蜜100%だー!」
とんでもない高級品を隠し味に使っていた。
「キミの分厚いホットケーキも最高だよ!」
「ありがとうございます! バターとハチミツをたっぷり塗ってたべると、もっと美味しいよ!」
「おお! 本当だ! むぐむぐ……すまない、もう一枚食べたい!」
「わ、わかったよ! ちょっと待ってて!」
ミフェットはおかわりをせがまれ、早炊きモードで次々とホットケーキを量産し始めた。しかし焼き上がりまで時間がかかる。
そこで……。
「これからみんながオブリビオン・ストームから自分の拠点に戻れるように、ちょっとだけお休みできるように……」
愛用の“オーツ麦の紋章がロゼッタとして刻まれた”テナーリュートを抱えると、彼女は優しい音色を奏でてみせた。
「ミフェットの演奏と歌を、プレゼントするね?」
ユーベルコード“田園を照らす暖かな陽の光の歌”を歌い出すミフェット。
その歌声は、何処か懐かしさを誘い、聞く者の心を動かし、癒やしてゆく。
ミフェットに合わせて、ティエルも風鳴りのレイピアを正確に振るい、風切り音でメロディを奏で始めた。
♪目を閉じて ほんの少しだけ 思い出して
♪胸のそこにしずんでる 暖かいばしょ
♪その陽の光は いつでも みんなを照らしてる
♪嵐に負けないで 帰ってきてね
♪お腹が減ったら 帰ってきてね
♪そしてくたくたに 疲れたら
♪おやすみなさい またあした
2人の演奏と歌が終わると、拠点中から万雷の拍手が鳴り響いた。
絶望に沈んでいた『ベオウルフ』は、この時、たしかに息を吹き返した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
インディゴ・クロワッサン
よし。(UC:無限収納 から大量の肉を持ち込む)
「竜肉、豚肉、鶏肉、牛肉、羊肉…何でもあるよー!」
んー IHコンロでもあれば、じっくり焼いた美味しいステーキが出せるんだけど…最悪UC空間内で量産してきまーす
「ま、量だけはあるから、ちょっと待っててねー」(料理/早業/空腹耐性)
しかも竜肉はA&Wの物だから、きっとオブリビオンストームも発生しやすいね☆
「あ、調味料も複数取り揃えてるから、味変も任せてねー」
調味料もよいこらしょっと
「…僕も何か食べたくなってきちゃったから、甘いもの食べよーっと」
あー牛乳寒天美味しー…え、キミらも食べる?
あーはいはい、UDCやカクリヨ産の、甘々ひえひえスイーツもどうぞー
カシム・ディーン
「ひゃっはー☆ご飯食べまくりの依頼だよご主人サマ!」
いや今回は僕らが用意するんですからね!?
出費がきついですが後々を考えて色々買いますか
【情報収集・視力・医術】
ストームブレイド達の状態と主に有効な食材についても分析しつつ把握
【属性攻撃・料理】
食材
ワイバーンの肉
純粋にステーキとして焼く
珍味ですが栄養価も高い
お野菜も交え
豚肉
沖縄ブランド豚
主に生姜焼き
ご飯も進みます
尚火力は安全を確認しつつ炎を使って調理
魚
主に鯖
レシピ確認しつつ鯖みそや塩サバに竜田揚げ
尚大量の鯖缶も提供
後はご飯
野菜たっぷり煮込みスープ
日本って凄い国ですね
美味しさに対する執念を感じますね
「ジャパニアも美味しいのは一杯あるぞ☆」(給仕中
藍色の髪のダンピールがストームキャラバンに転送されると、早速ユーベルコードを使用して食材の備蓄状況を確認する。
『無限収納(インベントリ)』。
小さなユーベルコード製の茨が纏わりついた扉を開ければ、その先は異空間。
何処か懐かしさを感じる洋館丸ごとが、インディゴ・クロワッサン(藍染め三日月・f07157)の物品保管庫である。
「よし。竜肉、豚肉、鶏肉、牛肉、羊肉……何でもあるよー!」
再びストームキャラバンへ戻ったインディゴは、キャラバンの住人達を大声で呼び込んだ。
そこへ。
「竜肉!? ちょっと寄越しやがれですよ!」
興奮しながら駆け寄ってくるカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が現れた。
「ひゃっはー☆ ご飯食べまくりの依頼だよご主人サマ!」
「いや今回は僕らが用意するんですからね!?」
カシムの二の腕にしがみつく銀髪の少女メルシーに、カシムは思わず額へ唐竹割りチョップをかました。
主のツッコミに伴う無意味な打撃がメルシーを襲う!
「ふぎゅっ!? 痛いってば~!」
「ここの住人達を腹一杯にするのが今回の任務です。食うなとは言わないが、まずは調理だ。で……竜肉、どこのどいつですかね? 帝竜だったら金貨で買いましょう」
カシムはドラゴンのことになると冷静さを欠くようだ。
インディゴは唐突に現れたスットコドッコイコンビに苦笑いしつつ、首を横に振った。
「いいよ、在庫はまだまだたくさんあるから、その竜肉はお裾分けしてあげるねー?」
「なん……だと……?」
オサレ系バトル漫画のような驚き方で、カシムは竜肉をゲットしてしまった。
「良かったね、ご主人サマ♪」
「……僕の出費、任務成功時に補填してもらいましょうか」
実はカシム、この任務にあたって事前にUDCアースのスーパーで大量に買い込んできてからやってきた。
キャラバンの人数がどれだけいるのか想定できなかったため、カシムの財布がカラカラになるまで色々と購入したわけだが、インディゴの施しでユーベルコードを仕えばその必要がなかったのでは、と思い知らされてショックを受けていた。
「泣かないで、ご主人サマ? 赤チン塗っとく?」
「塗らねぇよ!」
「はぁーっ!?」
お約束のやり取りを交わしたあと、2人はようやくインディゴの元から離れようとしたのだが。
「せっかくだから、一緒に作ろうよ? 竜肉をあげた代わりに、そっちが買い込んだ調理器具、使っていい?」
インディゴは食材には恵まれているが、調理器具はユーベルコードの異空間内に収められているものだけの限られたものだ。
カシムはスーパーの他に家電量販店に立ち寄り、ここ『ベオウルフ』に寄付するべく便利家電製品を買い込んでいたのだ。
この申し出にカシムは即受諾した。
「持ちつ持たれつですよ。圧力鍋もあるので、使う時はひと声くださいね」
「一緒にがんばろーね☆」
カシムとメルシーは、慣れた手付きで調理器具をセットして、そのまま調理を開始した。
これにインディゴが答えた。
「圧力釜よりもIHコンロやホットプレートがあれば、使わせてもらうね? 僕は焼き肉とステーキを考えてるからねー」
ザ・男の料理。それは焼いて食う!
インディゴ、料理は意外とワイルドであった。
肉の焼ける香ばしい香りが、キャラバンの重機の街並みに充満してゆく。
匂いに誘われ、空腹でへろへろな住人達がゾンビのようにうめき声を上げながらインディゴの元へ集結する。
「はいはい並んで並んでー? 量はたくさんあるから、焦らないでねー?」
持ち込んだ竜肉、豚肉、鶏肉、牛肉、羊肉を鉄板の上で豪快に焼いていった。
「あ、調味料も複数取り揃えてるから、味変も任せてねー」
インディゴの前には、ずらりと並ぶ異世界の調味料の数々が勢揃いしていた。
「うーん、ここまで揃うと調味料のアベンジャーズみたいだねー? あ、竜肉は臭み消しに生姜をどうぞ?」
ワイバーンの肉は、アックス&ウィザーズ産の狩りたてホヤホヤだ。
しかも異世界の竜肉を敢えて持ち込んだことで、オブリビオン・ストームの発生率が格段に跳ね上がるという、今回の任務にはうってつけな食材だ。
「ま、量だけはあるから、ちょっと待っててねー」
インディゴは手際良く鉄板の上の肉の焼きを管理する。
その姿は、猟兵というよりも鉄板焼の達人であった。
一方、カシムは和食を中心に定食を作り上げてゆく。
「日本って凄い国ですね。美味しさに対する執念を感じますね」
「ジャパニアも美味しいのは一杯あるぞ☆」
クロムキャバリアの祖国を味を思い浮かべながら、メルシーはその味を再現していった。
インディゴから分けてもらったワイバーンの肉は、純粋にステーキとして焼く。
珍味かつ栄養豊富だ。
サラダも添え、栄養バランスを考えた献立を目指す。
そういた意味では、UDCアース沖縄産豚肉を使った生姜焼き定食を始めとした定食オンパレードは、どれも栄養バランスは完璧であった。
「ご主人サマー! 鯖みそに塩サバに竜田揚げ、注文入りまーす☆」
「大繁盛ですね。お金を取れば一儲けできそうですが、今回は奉仕活動なんですよね」
キャラバンの住人達の注文に追われながら、カシムとメルシーは調理に没頭してゆく。
「白飯に一汁三菜が基本です。お野菜たっぷりの煮込みスープは残さず食べましょう。もちろん、炊きたて白飯もです」
「僕も何か食べたくなってきちゃったから、定食もらえる? あ、さっき甘いもの作ったから一緒に食べよーっと」
インディゴもカシム達の作った鯖の竜田揚げ定食を受け取り、自作の牛乳寒天と共にいただく。
「あー牛乳寒天美味しー……え、キミらも食べる?」
キャラバンの子供たちが、ジーッとインディゴを見詰めている。
無言の圧に耐えきれなくなったインディゴは、一旦、異空間内へ消えるとすぐに戻ってきた。
「あーはいはい、UDCやカクリヨ産の、甘々ひえひえスイーツもどうぞー」
インディゴが大量に甘味を抱えて戻ってくると、子供達のみならず、拠点の女性達も歓喜したのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!
(クッキングカーにしこたま食材やら水やら積んで転送されます)
ハロー、エブリワン! バルタンの出張クッキングの参上デース!
オブリビオンストーム大歓迎なレベルの質と量で仕入れてきマシター!
各世界のご当地素材を持ち込みマース。牛肉鶏肉豚肉にドラゴン肉!
巨大な蟹や海老を含めた魚介類! こちらでは最近見かけないチョコレートのような甘味類!
おまけに三大珍味のフォアグラ! キャビア! トリュフ! ウニ!
望まれるメニューを調理して提供しマショー!
(※高級食材は大祓百鬼夜行にて新し親分から頂戴しました、敬礼)
格納型メイド用キッチンを展開して、バルタン・クッキング!
スタートデース!
槐・白羅
おお
モルスよ
飢えに苦しむ者達いるぞ
その苦しみは俺も分かる
だから救うとしよう
「だからってなんだこの格好!?」(メイドちゃん
給仕による礼装だそうだ
似合っているし実に麗しいぞ(きらきら
用意
人工イクラ&サーモンの切り身を大量に!
後お米!
どういうものかはマーシャル後藤MSの依頼を参考に!(サーモンキャバリアも外で元気に飛んでる
「いや本当にあれなんなの…!?」
【料理】
鮭イクラの親子丼
ワサビと醤油もあるから使うといい
ちゃんちゃん焼き
レシピ見て作ってみた
ムニエル
実に香ばしいし皮まで美味しく食べれるぞ
塩鮭
これもご飯にとても合う
解してご飯と混ざても美味だ
いくらパスタ
意外と美味
石狩鍋
他の具材も贅沢に使用
存分に食せ
まだまだ食糧支援のために猟兵達がストームキャラバンへ駆け付けてくる。
「ハロー、エブリワン! バルタンの出張クッキングの参上デース! オブリビオンストーム大歓迎なレベルの質と量で仕入れてきマシター!」
でもまさか、クッキングカー丸ごと一台を転送することになるとは、グリモア猟兵もびっくりしたことであろう。
メイド姿のバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)はプロの凄腕傭兵であり、家事代行サービスを趣味とするメイドだ。
今回はバルタンの両面を遺憾なく発揮できると言うことで、かなり入れ込んでいるようだ。
「食材をしこたまクッキングカーに詰め込んできマシタ! 極上の美味をエブリワンにエンジョイしてもらいマース!」
笑顔を振りまくバルタンの緑の三編みが揺れるたびに、拠点の男性陣の心も揺れ動く。
「リアルメイドさんだ……!」
「うわ、カワイイなぁ!」
「メイドさんに御飯作ってもらえるなんて、俺、生きてて良かった……!」
メイド服、それは一部の男性にとってムテキ・アティテュードめいた完全なる装束である。
古来より『偉人の影にメイド在り』と、この世界の死海文書にも記載されていることは、アポカリプスヘルでは有名なコトワザだ。
「おお、モルスよ。メイド服だ。飢えた民は身も心も苦しんでいるぞ。その苦しみは俺も分かる。腹が満たされても、心がひもじければ意味がないのだ」
バルタンのメイド服を食い入るように見詰めるのは、いつか自身の国を打ち建てることを夢見る槐・白羅(白雷・f30750)だ。
彼はオブリビオン退治をしながら、建国に必要な要素を学んでいる最中だ。
本日はどうやら、メイド服に着目したようだ。
「だからってなんだこの格好っ!?」
男性口調の白髪褐色肌の幼女が涙目になってメイド服を纏っていた。
槐は当たり前だと言わんばかりに相棒のモルスへ告げた。
「フッ……よく似合っているぞ? 見ただろう? それは給仕に相応しい格式高い礼装だそうだ。似合っているし実に麗しいぞ?」
「くっ……殺せ!」
恥じらいで涙目になるモルス。
……ユーベルコードで幼女化しているが、本来は体高5mのオブリビオンマシン(男性人格)であり、槐が所属する愉快な農園旅団のメンバーがゴツゴツとアチラコチラを叩いた結果、偶然発現してしまった非業の幼女形態なのだ。
「なにを言うか、未来の我が后、モルスよ。此れほどまでに愛らしいのだ、むしろ誇るが良い」
「ひっ……!」
槐は、この姿のモルスに求愛をし続けているのだ……。
「さあ、モルスよ! メイドパワーを得た今、困窮する民を救って我が国民候補とするのだ!」
「……止めても無駄だな、はぁ……」
ノリノリの槐のテンションについて行けないモルスは、いやいやながらも拠点の住人達へ料理を振る舞い始めた。
「我が国は空飛ぶサーモンキャバリアを保有し、その機体内でサーモンを養殖し、食糧難に打ち勝つことを宣言する!」
「いや本当にあれなんなの……!?」
クロムキャバリアで鹵獲したトンデモ機体が、アポカリプスヘルのストームキャラバンの周囲をゆったりと空中遊泳している。
その身体から定期的にキャバーンッと人工イクラとサーモンの切り身が送られてくる謎のシステム。
「フッ……サーモンの養殖業を生業とすれば、外貨獲得で国が潤うぞ、モルス!」
「いや、メイド関係なくね??????」
モルスのツッコミは却下された。
こうして、槐は鮭イクラの親子丼にちゃんちゃん焼き、ムニエルに焼き塩鮭、いくらパスタに石狩鍋と、見事に養殖サーモン料理のフルコースを振る舞った。
「ふむ、ワサビと醤油もあるから使うといい。ああ、レシピ見て作ってみたので味は問題ないぞ。フッ、案ずるな、我が国のサーモンは皮まで美味しく実に香ばしいぞ。そうだ、白米と我が国のサーモンの相性は抜群だ。さあ、未来の国民諸君、存分に食せ!」
槐のサーモン料理は、未来の王直々に調理して振る舞われた。
で、手持ち無沙汰になったメイド幼女姿のモルスは、虚無感を抱えながらバルタンの元へ。
「後生だ、メイドらしい仕事をください……」
着せられるだけ着せられて、料理は王がやるとか、モルスは型無しであった。
見かねたバルタンは、人員整理要員としてモルスに手伝ってもらうことにした。
「ちっちゃなモルスちゃんのおかげで調理に専念できマース!」
バルタンはカクリヨファンタズムの新し妖怪親分『バズリトレンディ』との対決にて、大量に頂戴した食材を一斉に火を噴かせる!
「各世界のご当地素材を持ち込みマース。牛肉鶏肉豚肉にドラゴン肉!」
「やはり定番のお肉! 竜肉も忘れてはいけない!」
モルスのツッコミも此処ぞとばかりに火を噴く!
「巨大な蟹や海老を含めた魚介類!」
「でかいな、この蟹! どこで仕入れたんだ?」
なお、巨大カニは討伐したオブリビオンです。
「こちらでは最近見かけないチョコレートのような甘味類もありますヨー!」
「カヌレか? それともフォンダンショコラか? いやどっちもかー!? どっちでもないのかー!?」
よだれを垂らすモルスちゃん!
「おまけに三大珍味のフォアグラ! キャビア! トリュフ! ウニ!」
「三大珍味と言っているのに4つあるぞ!?」
「さあさあ、望まれるメニューを10秒で調理して提供しマショー!」
「いや、スルー!? ってか10秒クッキングだと!?」
耳を疑うモルスだが、この緑髪のメイドの目はマジだった。
「格納型メイド用キッチン、展開!」
「なんだと! あれがこうなって、まさかこう展開するのか!」
モルスが突っ込むを入れるくらいの、目の間では描写も困難なギミックでキッチンカーが展開していく!
「バルタン・クッキング! スタートデース!」
合図とともに増殖してゆく高級料理の数々に、拠点の住人達はたちまち魅了されてゆくのだった――。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【POW】
※他参加者連携可
※UC記載の愛麗絲(アリス)が調理担当で帯同
※外見はUC挿絵(左側の中華娘)準拠
…うん、こりゃひどい
愛麗絲、餓死しそうな彼らに施しを頼むね?
「ハイ!おなかいっぱい振る舞いますね、お姉さま♡」
フィールドキッチン『マゲイロス』に備蓄の食材で
【コールアリス・インペリアルオーダー】展開
重量級キャバリア『ナインス・ライン』で運ぶ規模
火・水も十分…他の猟兵にも貸そうかな?
見ての通り愛麗絲は元・仙女なんで彼女が量産するのも中華料理
薬膳料理の知恵を活かした『王朝饗饌』が弱った体を癒やすよ
…尤も、規模的には完全に『満漢全席』なんだけどね?
おこぼれの肉まん頬張りつつ、アタシも彼らを診察っ
リューイン・ランサード
この世界の救援にはオブリビオンストームがとても邪魔ですが、今回ばかりは気にしなくても良いのかぁ。
それでは遠慮なく鉄人の皆さんを呼べますね。
かつてオウガオリジンを美食で滅ぼしてのけたUCを久々に使います。
鉄人さん達は食材と機材込みで駆けつけてくれますし、電気は有るとの事なので、この世界でも大丈夫。
ご馳走のオンパレードです。
リューイン自身はそれほど料理はうまくないので、給仕などでストームキャラバンの皆さんが思いっきり食べられる様、手伝います。
キャラバンの皆さんでも食べきれない分は、他の猟兵さん達にお裾分けします。
折角のご馳走なので皆で食べた方が良いですよね。
神代・凶津
(大量の『おはぎ』が入ったタッパーを持った式神【築き大太郎法師】達を従えて参上)
今回は腹を空かせたストームキャラバン『ベオウルフ』の連中に極上の食い物を作ってきたぜ。相棒の作ったこのおはぎよ。
まあ、量が量だから相棒だけじゃなく相棒のお袋さんにも手伝ってもらったがな。俺達の用意したコイツを存分に味わって貰うぜッ!
「・・・凶津とお父さんは、私とお母さんが作っている横でつまみ食いしてただけじゃない。」
ストームキャラバンの連中におはぎを配っていくぜ。
人数分はちゃんとあるから行儀良く並ぶんだぜ。
そこらの和菓子屋なんかじゃ目じゃない特上のおはぎだ。めちゃくちゃ旨いぜッ!
【アドリブ歓迎】
リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)は非合法の女医、つまり闇医者である。
彼女は倫理観軽視な行為も躊躇うことはないが、今回ばかりは目の前の患者達の症状を見て本気で焦っていた。
「……うん、こりゃひどい。栄養失調に脱水症、中には意識混濁している者もいるときた。内臓も弱ってるようだし、よくアタシ達が駆け付けるまで死ななかったのが不思議だね?」
常日頃からドライで時折悪辣な雰囲気を漂わせるリーゼロッテだが、目の前の状況は一刻一秒を争う危険域真っ只中だ。
「すぐに処置を施さないとだね。と、言うことで、愛麗絲(アリス)? 餓死しそうな彼らに施しを頼むね?」
リーゼロッテの傍らに付き添うは、中華風メイド服を纏ったバイオロイドだ。
「ハイ! おなかいっぱい振る舞いますね、お姉さま♡」
うっとりした表情を浮かべたアリスは、上機嫌でキャバリア搬送式大型フィールドキッチン『FVC/CCS:DrLiLY-14019u MAGEIROS(マゲイロス)』へ向かっていった。
マゲイロスには水や火を起こす燃料と機材も完備されており、当然ながら食材も豊富だ。
「見ての通り愛麗絲は元・仙女なんで彼女が量産するのも中華料理、薬膳料理の知恵を活かした『王朝饗饌』が弱った体を癒やすよ」
住人達へまずは経口補水液を与えて生命維持に務めるリーゼロッテ。
それを手伝うのは人型ドラゴニアンのリューイン・ランサード(乗り越える若龍(但し、ヘタレ)・f13950)と朱塗りの鬼面ヒーローマスクの神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)、そして凶津を装着する相棒の巫女こと神代・桜だ。
「2人とも、いや、3人ともかな? 経口補水液の配布を手伝ってくれて感謝するよ」
「これくらいお安い御用です。僕に出来ることがあれば、何でも、いつでも声を掛けて下さい」
リューインが真摯に答えると、凶津と桜も快活に同意した。
「そうだぜッ! 俺達は目的が同じだろ? だったら手伝わねえ理由はねえよな、相棒ッ?」
「……ここは協力しましょう」
猟兵達の申し出に、闇医者の銀の瞳が弧を描く。
「これは感激だね! よかったら、アンタ達もアリスの料理を食べていってくれないかな? 彼女の作る料理は絶品さ♪ ……尤も、規模的には完全に『満漢全席』なんだけどね? 量が量なんで、猟兵達にも食べてもらいたいって訳さ」
リーゼロッテの提案に、リューインも神代コンビも二つ返事で快諾した。
「折角のご馳走なので皆で食べた方が良いですよね。僕も、これから作る料理を皆さんとシェアしたいです」
「俺達の持参した食い物も負けてねえぜ! 食べたら驚くぜ!」
「……作ったのは私とお母さんなのに、なんで偉そうなの?」
「ギクゥ……ッ!!」
冷や汗まみれになる朱塗りの鬼面に、キャラバンと猟兵の面々は大笑いしていた。
と、いうわけで、猟兵達はそれぞれ調理を開始し始めた。
「この世界の救援にはオブリビオンストームがとても邪魔ですが、今回ばかりは気にしなくても良いのかぁ。それでは遠慮なく鉄人の皆さんを呼べますね」
リューインが晴れやかな顔つきで、早速ユーベルコードを発動させた。
「本物の料理がどんなものか教えてあげます。現れて下さい、料理の鉄人の皆さん!」
ユーベルコードによって、105人の和・洋・中・印・菓子それぞれに精通した料理の鉄人達を召喚!
しかも機材と食材も完備だ!
あとなんだかテレビ番組みたいなセットや移動式キッチン一式も付いてきてしまった。
「鉄人の皆さん、ここストームキャラバンに住む皆さんのお腹を満たしてあげて下さい。では、調理開始です!」
リューインはいつの間にか召喚されていた銅鑼を盛大に鳴らすと、総勢105名が一斉に密になって食材を吟味し始めた。
その光景は実に壮観で、ストームキャラバンの住人達は、眺めているだけで目を輝かせる。
「コチラ、キッチンだぜッ! 和食の鉄人が鰹節を大量に鍋へ投入しやがったぞッ!」
「……一緒に乾燥昆布と焼あごも入れて煮込んでます。濃厚なお出汁が出来上がりそうです……」
神代コンビがリポーター兼実況としてキッチンを駆け巡っては報告してゆく。
そのひとつひとつが住人達をわくわくさせていった。
と、ここでリーゼロッテが重量級キャバリア『ナインス・ライン』で大量の料理を給仕開始する。
「これが『Op.NULL:CALL.ALICE [IF](コールアリス・インペリアルオーダー)』さ♪ 106品の超・満漢全席級の『王朝饗饌』をご堪能あれ♥」
「おかわりはいくらでも作りますからね♡」
ユーベルコードの効果で、アリスはたった10秒間で中華料理106品を作り上げてしまった。むしろ配膳の方に手間がかかってしまい、キャバリアで住民達へ運ばざるを得なかったが、それも良い演出になったようだ。
住民達は喜びながらアリスの中華料理を頬張ると、たちまち彼らは健康体になっていった。凄まじい効果に、リーゼロッテは得意げに解説を始めた。
「アリスの作った料理は様々な状態異常・負傷・呪詛を治療するんだよ。それじゃ、アタシも相伴に与ろっと」
肉まんを頬張りながら、顔色が良くなった住民達の回診を始めた。
「うんうん、みんな総じて、すこぶる良好だね♪ 健康なのは何よりだ……♥」
ニタリと笑うリーゼロッテは、誰か開発中の新薬の被検体になってくれないものかと目をギラつかせ始めた。
ここでリューインが呼び出した鉄人達の料理も完成した。
「かつてアリスラビリンスの戦争で、オウガオリジンを美食で滅ぼした鉄人達の手腕を是非、ご賞味下さい」
料理はさほど得意ではないと自負しているリューインは、配膳作業で貢献していった。
「俺達もッ!」
「……手伝わせていただきます」
神代コンビも配膳作業に加わり、集まったストームブレイド達に料理を生き届けていった。
住民達は料理を食べる度に笑顔を零し、歓喜の声をあげてみせた。
「やはり、みんなで食べると美味しいですね」
賑やかな食卓が叶い、リューインも満漢全席と鉄人達の料理を堪能しながらニコニコの笑顔を咲かせた。
「相棒ッ! あとでこれ、少しタッパーに詰めようぜッ!」
「……お行儀悪いよ?」
凶津と桜も、極楽めいた美味を堪能しつつ、周囲にぞろぞろと謎の式神達を召喚し続けている。
「……式、召喚。【築き大太郎法師】」
「あんた達! 最後は相棒の作ったこのおはぎを喰えよ? 腹を空かせたストームキャラバン『ベオウルフ』の連中に極上の食い物を作ってきたぜ!」
大工姿の巨人型式神の手には、タッパーに詰め込まれた大量のおはぎが乗せられていた。
「凄いですね、この量。これ、おひとりで全部?」
リューインの疑問に凶津は笑い飛ばす。
「ハハハッ! まさかだろッ! まあ、量が量だから相棒だけじゃなく相棒のお袋さんにも手伝ってもらったがな。俺達の用意したコイツを存分に味わって貰うぜッ!」
「……凶津とお父さんは、私とお母さんが作っている横でつまみ食いしてただけじゃない」
「バッキャロウが、相棒ッ! あれは味見だ、あ・じ・み!」
「……そういってかなり食べてたよね?」
「グヌヌ……」
桜の追求に、朱塗りの凶津の面が次第に青ざめてゆく。
「とにかくだ! おはぎは人数分はちゃんとあるから行儀良く並ぶんだぜ? そこらの和菓子屋なんかじゃ目じゃない特上のおはぎだ。めちゃくちゃ旨いぜッ!」
「アタシもひとつ頂くよ。――ほう? 優しい甘さが却ってあとを引くね。これは何個でも食べられそうだ。鉄人のおはぎももちろん美味しいし、せっかくだし食べ比べとイッとく?」
リーゼロッテはおはぎを両手に、左右交互に堪能していた。
三者三様の食べ物の提供によって、元気になった住民達は宴会を始める。
しばし3人は宴会に付き合い、大量の食べ物を満喫したのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
小雉子・吉備
[チーム名:蛟]
飯テロ飯テロー♪
キビ達からは、お団子類の材料と豚バラと、きびなごを持ってきたよーっ!
霓虹ちゃんは三色団子でパフェ作ってたんだね、デザインが可愛らしい感じだけど『きびなご』だけに、キビ『なご』んじゃうなぁー
はいっ!小雉子じゃーナイトっ!
あれ?もしかして霓虹ちゃん以外
エターナルブリザード感じちゃってる?
取り敢えず……メインディッシュはキビに任せてよ、先ずお団子類を作った後『きびなご』を【料理】して、なめろう、房総揚げ、さんが焼きに挑戦
その後、みたらし団子に豚バラを
巻いて塩コショウして焼く
これ中々乙だよ、皆も騙されたと
思って食べてみて、熱い内が美味しいよ
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
蒼・霓虹
[チーム名:蛟]
わたしは三色団子とパフェの材料を持ち込み、先ず三色団子を【料理】して、それをパフェにして(パフェに必要なクリームやアイスやゼリー等は事前に作り冷凍ボックスで持参)
……吉備ちゃんのお団子各種も手伝って
吉備ちゃん、そのネタを言いたいが為に『きびなご』を持ってきましたね
あの人に影響されただけじゃなく、まぁ……わたしは面白いとは思いますが
キャラバンの方々凍えてますよ?
吉備ちゃんが作ったなめろうで
お吸い物作ってキャラバンの方々に
差し上げ……あっ、吉備ちゃん
『肉巻きみたらし団子』を作ってるんですが?豚バラのコクとみたらし団子って……確かに、意外に合うんですよね
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎
…たしかに緊急事態で実際一石二鳥の妙手ではあるんだけど。よくまあこんな無茶な手を…
●忙殺でエプロンに○早着替えして、と。さぁて、それじゃお○料理しましょうか。
だいぶヘロヘロって話だし、あんまり重いのは避けたほうがいいわよねぇ。となるとスープ系だけど、普通のじゃ面白くないし…そーねぇ、含多湯(ガタタン)にしましょうか。中華風すいとんの一種な郷土料理なんだけど、具沢山で美味しいのよぉ?
水の持ち込みこそ必要だけど、IHヒーター借りれば調理もそんなに難しくないし量産も簡単、肉野菜卵と栄養価も十分。こういう炊き出しにはうってつけなのよねぇ。
「飯テロ飯テロー♪」
「こらこら吉備ちゃん? 早く準備しちゃいましょうか?」
東方妖怪の小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)がはしゃいでいると、桃髪の竜神こと蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)がそれを嗜めて調理の下準備に勤しむ。
その2人に、素早くエプロンを纏ったギャルソン服姿の黒髪の女性が声を掛ける。
「ねぇ? 隣のコンロ、使わせてもらってもいいかしらぁ?」
ティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)は目を細めたまま、ニコニコと微笑んでいる。
この申し出に、小雉子と蒼は快諾。
「もちろんだよ。ね、霓虹ちゃん?」
「ええ、もとより私達が独占していい場所ではありませんし、一緒に美味しいものを作っていきましょう」
「助かるわぁ。それじゃ、早速失礼するわねぇ? ……よっと!」
ティオレンシアは寸胴鍋をIHコンロの上に乗せると、目当ての料理の下ごしらえを始めた。
「水を調達する必要があったけど、それをクリアすればいくらでも量産が可能だもの。手早く作れて栄養価満点なスープが、こういう炊き出しにはうってつけなのよねぇ」
タケノコ、シイタケ、豚肉、こんにゃく、竹輪、うずらの卵、車海老、わかめ、キクラゲ、イカなど、様々な具材を食べやすい大きさへカットしてゆくティオレンシア。
「随分と具だくさんのようですが……一体、何を作るつもりで?」
蒼の疑問にティオレンシアが即答した。
「含多湯(ガタタン)よぉ? 中華風すいとんの一種な郷土料理なんだけど、具沢山で美味しいのよぉ? 肉野菜卵と栄養価も十分。聞けば、みんなだいぶヘロヘロって話だし、あんまり重いのは避けたほうがいいわよねぇ。となるとスープ系だけど、普通のじゃ面白くないし……」
「それでガタタンなんだね! 色々な具材が多いほうが、あとあとオブリビオン・ストームも発生しやすそうだよね?」
小雉子の言葉に、ティオレンシアが思わず口元を引きつらせる。
「そーねぇ、そういえば、任務のメインはそっちだったわねぇ? ……たしかに緊急事態で、実際に一石二鳥の妙手ではあるんだけど。よくまあ、こんな無茶な手を……」
ストームキャラバンの住人達の腹を満たすことが先決だが、今回の任務の主目的は意図的にオブリビオン・ストームを周辺に発生させることである。
ここの住民達は全員が偽神細胞を体内に移植したストームブレイド達だ。
彼らはオブリビオン・ストームを定期的に喰らい続けなくては最悪、生死に関わる。
空腹の他にも、偽神細胞の渇きも癒やさねばならないということだ。
ただ、やり方が型破りなのが、一部の猟兵達を戸惑わせていた。
蒼も苦笑いしつつ、ティオレンシアに同意した。
「普通はやるなって言われている事ですものね……。でも、おかげで私達も存分に作りたい料理を作れるんですけどね?」
「霓虹ちゃんの言うとおりだね! キビ達からは、お団子類の材料と豚バラと、きびなごを持ってきたよーっ! 霓虹ちゃんは三色団子でパフェを作るんだって! どんなパフェだろう? 美味しい上に見た目もカワイイなら、キビは『なご』んじゃうなぁー? 『きびなご』だけに!」
小雉子の唐突なダジャレに、周囲の空気が寒々しい雰囲気に急変する。
「はいっ! 小雉子じゃーナイトっ! って、あれ? もしかして霓虹ちゃん以外、エターナルブリザード感じちゃってる?」
「……吉備ちゃん、そのネタを言いたいが為に『きびなご』を持ってきましたね? あの人に影響されただけじゃなく、まぁ……わたしは面白いとは思いますが、えぇと……」
ただ、ティオレンシアがいる手前、だいぶ気まずかった。
「ここ、南半球だったかしらぁ……? 今の季節、北半球は肌寒くないはずなのだけど……」
ティオレンシアが身を縮めて両腕をさすっていた。
同様に、ここ『ベオウルフ』の面々も虚無感を前にどんな顔をしていいか分からない様子。
蒼は小雉子の肩に手を置いて諭す。
「ほら、皆さん、凍えてますよ?」
「閃いた! この経験はキビの新しいユーベルコードの発案に役立つかもしれない! ダジャレの言霊をぶつけて、オブリビオンを瞬間凍結するユーベルコード……イケるのでは?」
「頭の上に電球を転倒させる人、本当にいるのねぇ……?」
キュピーンッ!と小雉子が天啓を授かる瞬間を、ティオレンシアはチベットスナギツネめいた表情で見詰めていた。
さて、2組の料理は着々と完成へ近付く。
まずは小雉子と蒼の仲良し師弟コンビ。
パフェに必要なクリームやアイスやゼリー等は事前に作り冷凍ボックスで持参きた蒼は、蒸し上げた三色団子をパフェにするべく盛り付けを開始。
「容器も持参してきて正解でした。SNS映えするような、ド派手な盛り付けで目に美味しい演出を……」
7色のソースを具材とホイップクリームの間に層となるように挟んでゆけば、上からグラデーションとなって虹色となる。
「すごくきれいだね、さすがは霓虹ちゃん! 取り敢えず……メインディッシュはキビに任せてよ、このきびなごを使って、なめろうと房総揚げと、それと、さんが焼きに挑戦するよ」
ギラギラと銀色の腹が輝くニシン科の青魚を軽快に包丁で捌いてゆく小雉子。
妙に手慣れた手付きは、此処に来る前に相当練習したのだろうと窺わせる。
小魚の内臓を取り除き終わると、今度は味噌や薬味と一緒に身をまな板の上で叩き始めた。
リズミカルな音が調理場に響けば、ティオレンシアも細い目を僅かに開けて感嘆の声を漏らす。
「あらぁ、そのままお酒のアテになりそうよねぇ? 音だけ聞いてお腹が減ってくるわぁ……」
「そっちのスープの香りも、キビの空腹を刺激してくるよ。鶏ガラ出汁の塩味スープっぽいのかな?」
その見解に、ティオレンシアは意外そうに言葉を返した。
「よく分かったわねぇ? まさにその通りよぉ? ところで……そのみたらし団子、タレを削ぎ落としてどうするのか、ちょっと気になるわね?」
ティオレンシアは、蒼が行っている作業に注目していた。
そのまま食べても美味しいはずのみたらし団子だが、なぜかタレの部分を全部そぎおとしていた。
「ああ、これはですね? 吉備ちゃんから『肉巻きみたらし団子』を作るように言われているものですから」
「肉巻き……みたらし団子……?」
あまり聞き慣れない料理の名に、ティオレンシアは首を傾げてしまう。
蒼は口頭で説明するより、実際に調理して実物を見てもらうことにした。
「こうやって、タレを落としたプレーンなお団子に、豚バラ肉を巻きつけて……胡椒をたっぷり振りかけますね? そのあと、削ぎ落としたみたらしタレを、ここにまんべんなく塗り直します」
「みたらしタレと豚バラ肉……? 味の想像が付かないわね……?」
不安そうなティオレンシアに、蒼は自信を持って言い放つ。
「そんな事はありませんよ? みたらしタレは醤油と砂糖、僅かにみりんも入ってます。これって調味料の塊なんですよね。ですから、豚バラのコクとみたらし団子って……意外に合うんですよね」
そうこう言っている間に、タレを塗り直した肉巻き団子をフライパンの上で焼いてゆく蒼。
甘く香ばしい香りが豚肉の照り焼きを連想させ、嗅いだ誰もが口の中を唾液で満たしていった。
「さあさあ、みたらし肉巻き団子、これ中々乙だよ、皆も騙されたと思って食べてみて。熱い内が美味しいよ。あ、なめろう料理も自信作だから、どんどん食べてほしいな」
「食後のデザートも完備してますよ。どうですか、この絢爛豪華な三色団子パフェ!」
師弟コンビが配膳した料理は、見た目にもこだわった計5品。
きびなごのなめろうは、白米をいくらでも掻き込めてしまう絶品。
お米もUDCアースで有名なブランド米をチョイスして炊き上げている。
房総揚げとさんが焼きはパンに挟んでサンドイッチ風に。
三色団子パフェは七色の層のカラフルなソースがSNS映えすること間違いなし。
そして異色のみたらし肉巻き団子、見た目は完全に照り焼きだ。
対して、ティオレンシアは含多湯(ガタタン)を作り上げた。
たっぷりの具材の中に、よく捏ねたすいとんが食感のアクセントとなって楽しいスープだ。
「「いただきます!」」
キャラバンの住人達と一緒に囲んで、実食を始める3人。
互いの料理を食べて、それぞれ感想を述べ合う。
「……あら? みたらしタレが完全に照り焼きになってるわね? それに、お団子が熱を通したからか、柔らかくなっててモチモチで美味しいわぁ!」
「含多湯も具だくさんで、飲むというより食べるに近いスープですね?」
「これは体が温まるね。すごく美味しい! スープもスッキリした塩味だから、具材の味が楽しめるのが楽しいね」
「なめろう料理……これは駄目ね、美味しすぎてお酒が欲しくなっちゃうわぁ。自分のお店から1本持ってくるべきだったかしらぁ?」
3人ともパクパクと堪能し、住民達も幸せそうに笑顔を浮かべて喜んでいた。
腹が満たされ、住民達の生命維持はどうにか保たれた。
あとは、偽神細胞の渇きと物資回収のため、オブリビオン・ストームを待つばかりである……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『レッド・ラム』
|
POW : ブランディッシュ・ラム
【角】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
SPD : マルチロック・ラム
【角から追尾光線】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : イミテーション・ラム
【角】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、角から何度でも発動できる。
イラスト:あなQ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
猟兵達が『ベオウルフ』の面々に料理を振る舞ってから、一刻半が過ぎたころ。
突如、ストームキャラバン全域にけたたましい警報が轟き始めた。
『総員、第一種戦闘配備! 久々のオブリビオン・ストームのお出ましだ!』
アナウンスに住民達は歓喜の声を一斉に上げた。
そして、各々が偽神兵器を手に取ると、老若男女問わず誰もが骸の嵐を食らう戦士の顔付きへと変わってゆく。
これがストームブレイドだけが暮らす移動式拠点の光景……。
腹が満たされた今、次に欲するのは自らの『本能』だ。
『総員、続報だ! 泣いて喜べ! 嵐で発生したオブリビオンが判明した! ……なんと、レッド・ラムの大群だ! 今日はツイてるぜ!』
住民達は天を衝くほどの大喝采を上げた。
聞けば、レッド・ラムは赤い龍鱗に覆われたドラゴンのことで、群れで集団するのだという。その尻尾は非常に美味であり、他の部位も生活用品へと加工することが出来る、いわば『ベオウルフ』達の恵みの象徴なのだとか。
『いいか? ここで狩って狩って狩りまくって、拠点の備蓄を増やすぞ! 猟兵のみんなも手伝ってくれるよな? 無事に事が済んだら、レッド・ラムの尻尾肉ステーキをご馳走するぜ!』
もちろん、オブリビオン・ストームを発生させたのは猟兵達が大きく関わっているのだ、オブリビオンを倒さない道理はない。
猟兵達は『ベオウルフ』の面々と協力すれば、より多くの数を狩ることが出来るだろう。
『それじゃ、いくぜ! 移動式巨大拠点ベオウルフ、全速前進!』
巨大重機の街が唸りを上げて自走を開始する。
凄まじいエンジンの爆音と移動の振動は、街ごと移動している動かぬ証拠だ。
そのまま『ベオウルフ』はオブリビオン・ストームを補足すると、拠点ごと中心部へ突撃してゆく。
猟兵達は移動する拠点の上で、襲ってくるレッド・ラムの大群をどう対処するのだろうか……?
リオ・ウィンディア
どこからともなく現れた黒服の少女
ひらり裾をはためかせ新たに華麗に登場!
さぁ、私も一狩り行こうかしら!
そうね、倒すべき対象は数で押し寄せてくるもなら
原始的な生き物にとって恐怖とはより単純で大きな感情さぞ堪えることでしょう
【呪詛・精神攻撃・楽器演奏・歌唱】
お腹を満たした次は華麗なる大乱闘!さぁ戦え、戦え
今闘志が燃え上がる 皆で狩ろう 大きな獲物だ 食らいつけ!
味方の銃弾や投擲されたものなど全ての無機物が対象
肉に食い込んだ箇所から嵐化して内部破壊を試みる
角で受け止めた?
違うわね、そこから発生したのよ
無機物は全て私の味方
さぁ私の舞台、観客が多いことだし【パフォーマンス】は派手な方がいいでしょう?
神代・凶津
おいおい、すげえなッ!?
本当にこのでかい拠点がそのまま動いているぜッ!
「・・・はしゃぎすぎて移動拠点から落ちないでよ?」
分かってるって、相棒ッ!
と、お客さんがおいでなすった。レッド・ラムって言ったか?尻尾肉ステーキは絶品らしいな。今から楽しみだぜッ!
「・・・式、召喚【戦駆け劔武者】」
戦駆け劔武者をレッド・ラムの群れに突っ込ませるぜ。
接近したらレッド・ラムの動きを見切りつつ特殊金属の太刀でなぎ払っていくぜ。
俺達は後方から破魔弓で劔武者を援護射撃していくぜ。
狩って狩って狩りまくって、
『ベオウルフ』の連中の腹を満たしてやるとしようぜッ!
【技能・式神使い、見切り、なぎ払い、援護射撃】
【アドリブ歓迎】
唸るエンジン駆動音に大地を無限軌道の足回りで踏みしめる振動音が重なり、街中が凄まじい騒音に包まれる。まるで鋼鉄の怪物めいた移動式巨大拠点『ベオウルフ』は、太古の叙事詩に登場する英雄のように骸の嵐の中を目指して疾走していた。
「おいおい、すげえなッ!? 本当にこのでかい拠点がそのまま動いているぜッ!」
朱塗りの鬼面こと神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)は、男の子の大好き要素が詰め込まれた魔改造モンスターマシンの移動式拠点に感動を隠しきれない。
凶津の装着者である巫女こと神代・桜は、いささか冷めた態度で彼をなだめる。
「……はしゃぎすぎて移動拠点から落ちないでよ?」
抑えていないと勝手に宙を飛んでいってしまいそうなほどテンションが上った凶津に、呆れた桜は眉をひそめてしまう。
凶津はそんな相棒の態度を察し、跳ね上がる高揚感を必死に堪え始めた。
「わ、分かってるって、相棒ッ! と、お客さんがおいでなすったぜ?」
凶津と桜の視線の先には、砂煙を天高く巻き上げる真っ黒な竜巻が荒れ狂っている。
今からこの拠点ごとオブリビオン・ストームの中へと突撃して、中心部に居るオブリビオンの群れのボスを撃破するのだという。ボスを撃破すればオブリビオン・ストームが消滅し、発生したオブリビオン達も一緒に消えてなくなるのだという。
だが、既に嵐の周囲には、オブリビオン・ストームから出現したレッド・ラムの大群が拠点の行く手を阻んでいた。
「レッド・ラムって言ったか? 尻尾肉ステーキは絶品らしいな。今から楽しみだぜッ!」
「……あれを倒さないと、オブリビオン・ストームへ突入できません。狩猟開始です」
桜は霊力を急激に増幅させると、虚空へ向けて手をかざして呼び寄せる。
「……式、召喚【戦駆け劔武者】」
「っしゃァッ! 頼んだぜッ! 戦駆け劔武者ッ!」
神代コンビの目の前に、全高5mの青く燃え盛る濃紺の装甲甲冑を纏った大絡繰鎧武者が召喚された。
戦駆け劔武者は鬼火めいた霊力の炎を関節部から噴き上げると、そのまま拠点から飛翔してレッド・ラムの群れへと切り込んでいった。
「先駆けは俺達に任せろッ! 相棒、後方支援だぜッ!」
「……心得てます。はぁっ!」
桜色の霊力を宿した破魔弓で、拠点に接近するレッド・ラムを次々と射殺してゆく桜。凶津のヒーローマスクの特性も合わさり、今や桜は世界最強の射手として竜を容赦なく撃破していった。
前線の戦駆け劔武者も、レッド・ラムの角を特殊金属の太刀による必殺の神速居合術で刎ね飛ばし、こちらのユーベルコードの模倣を一切許さない。更に空中からの大斬撃が地を這う竜の首を瞬く間に斬り捨ててしまう。
拠点の住人達曰く、レッド・ラムの鱗はこの拠点の装甲板に加工されるほど頑丈なのだそうだが、戦駆け劔武者にかかればバターにナイフを通すように軽々と刃を通してしまうのだ。
だが、その猛攻をもってしても、敵の量が多すぎる。
一向に前へ進めない状況に、神代コンビは次第に焦燥感に苛まれ始めた。
「ちィッ! こいつら全員弱いくせして無駄に数がいやがるぜッ!?」
「……これでは膠着状態です。っと、あれは……?」
ふと桜がクレーンの先に発生した閃光を見遣る。
あれはグリモアによる転送の輝き。
つまり、増援だ!
「ごきげんよう、皆様♪ って、あら、もう始まっていたのね?」
喪服を着込んだ小さな淑女がクレーンの上でスカートの裾を摘んで恭しく一礼すると、目の前の大乱闘に金色の瞳を丸くしていた。
まだ子供の彼女だが、喪服から露出しているエルフ特有の尖った耳や肌や髪が、際立って真っ白であった。それが却って幼さと妖艶さを同居させる奇妙な雰囲気を漂わせていた。
リオ・ウィンディア(黄泉の国民的スタア・f24250)――幼き死霊術士にして舞台女優の彼女の舞台が今、幕を開ける。
「さぁ、私も一狩り行こうかしら! そうね、倒すべき対象は数で押し寄せてくる。ならば、こういう演目は如何かしら?」
取り出したるは鍵ひとつ。
それを空間にねじ込むと、摩訶不思議!
いきなり『映写室』と書かれた看板が掲げられた扉が現れ、リオはそこへ半身を突っ込ませた。
「地を這うトカゲが無謀にも空を目指した時、それはどんな恐怖だったのでしょう? さあ、この始祖鳥の鳴き声で、愚昧な蜥蜴達に引導を!」
扉の向こうから掴んだのは楽器だった。
クラシックギター式魔楽器であるアーケオプテリクスを掻き鳴らすリオ。クレーンの上で物悲しく弦を爪弾きながら、地上で聞き惚れる拠点の住人達へ声を張った。
「私に見惚れるのは嬉しいけれど。でも、今は身を守るのが先決じゃないかしら?」
諭された住人達は、リオの奏でる音楽に乗せられて銃火器を持ち出してくると次々とレッド・ラムへ縦断を浴びせ始めた。
住人達の加勢は、最前線で膠着状態に陥っていた神代コンビの追い風となる。
「よしッ! そのまま撃ちまくってくれッ! 前線を押し上げろッ!」
「……こちらも負けてられません」
桜の放った破邪の矢がレッド・ラム3頭の頭蓋を貫通すれば、戦駆け劔武者は巨大機刀に蒼炎を纏わせて真一文字に敵の群れを断ち切ってみせた。
戦況を高いクレーンの上から俯瞰するリオは、ユーベルコードの発動の頃合いを見図る。
「……そろそろね? 原始的な生き物にとって、恐怖とはより単純で大きな感情。さぞ堪えることでしょう、ふふっ♪」
リオの演奏が陰鬱なメロディーからアルペジオでリズミカルなラテンの旋律に切り替わる。
「Bienvenidos! お腹を満たした次は華麗なる大乱闘! さぁ戦え、戦え!」
奏でる音色は呪詛の嵐を巻き起こし、オブリビオン・ストームの周囲にたむろするレッド・ラムを蹴散らし始めた。
ユーベルコード『エタパ・デ・オスクリダ』……その起点は、倒れたレッド・ラムの体内から発生していた。
「腹の中から食い破られるのはさぞ恐ろしいでしょう? 角でコピーしようとしても無駄だわ。私の半径92m以内の無機物は、今や私の奏でる呪詛の音色の嵐へ変換されるのよ。あなたに食い込んだ鉛玉も、鬼のお面を被った巫女さんの大きなお人形さんからも、この拠点の一部からも。ほら、聞こえるでしょう? 原初の恐怖を呼び起こす、真っ黒な音色が、ほら、ほらぁ!」
リオは軽快にクレーンから地上へ降りてゆくと、舞台で台詞を朗々と言い放つがごとく立ち振る舞う。
彼女が自分の舞台に没頭すればするほど、レッド・ラムは不定の恐怖に苛まれてゆき、遂には発狂した個体によって同士討ちを始めたではないか。
住人達は隙だらけの竜の群れへ鉛の弾幕を浴びせてゆき、それが新たな呪詛の音色の嵐の起点になっていく。
「せっかくの私の舞台だもの、ちょっとくらい派手な演出のほうがいいわよね?」
リオはただ戦場の中を唄いながら闊歩するだけだ。
♪今、戦場(いくさば)に闘志が燃え上がる
♪皆で狩ろう 赤き竜の群れを狩ろう
♪大きな獲物だ 食らいつけ!
♪一匹たりとて 逃してはならぬ!
ただ唄うだけだ。
それだけで、敵は狂い、慄き、破滅してゆく。
あれだけ大勢いた竜の大群も、パンデミックめいて恐怖が伝播してゆき、もはや拠点など見向きもしていない。
「今だ! 拠点をオブリビオン・ストームへ突っ込ませろ!」
凶津の号令に、住人達が『ベオウルフ』をフルスロットルで加速させてゆく!
浮足立ったレッド・ラムの群れを移動式巨大拠点が踏み潰しながら、いよいよ猟兵達はオブリビオン・ストームの中へと突入を果たす……!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
「ひゃっはー☆これは春の幼女祭りで」
できるか阿呆!ベオウルフが爆散するわっ!
機神搭乗
大量捕縛は他の人達に任せるとして
【情報収集・視力・戦闘知識】
ベオウルフの人達にも確認
敵の肉体構造と修正と加工に関して有効な部位
知覚能力も細かく
更に強化された視力で動きと死角の捕捉
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
存在を隠蔽
【念動力・スナイパー】
念動力でその動きを止めて
静かに接近して
わたぬき発動
魂を丸ごと強奪
【盗み・盗み攻撃】で精度強化
肉体を傷つけず鹵獲しストームブレイド達に引き渡し
さぁ…まだまだ一杯いる
存分に狩り尽くすぞ
「死ぬぞぅ…メルシーを見た者は皆死んじまうぞぉ☆」
おめーは何を言ってるんですか!?
槐・白羅
はっはっはモルスよ
珍味らしい奴らが来たぞ
荒野でも蜥蜴は良い食料だった
「あの世界も酷い状況だな…」
何、虫よりは食べやすいとも
何
尻尾ステーキを共に堪能するとしようか
UC発動
全機
【空中戦・滑空】で飛び
【殺気】を放ちながら
【集団戦術】で陣形を整える
【属性攻撃・弾幕】で凍結弾を乱射して凍らせて無力化させるぞ
後は接近戦で【重量攻撃・貫通攻撃】で首を刎ねて始末
倒した個体はきっちり15機ほど回収部隊として複数で回収してベオウルフの拠点に運び込むとも
民を豊かにするのもまた王の務めよ
「しかし…尻尾ステーキか」
はっはっはっ
すっかり育ち盛りだなモルスよ!
「違うから!?というか我育つの!?」
将来性に満ち溢れてるのでは?
荒れ狂う暴風は全てを破壊し尽くさんとして、移動式巨大拠点『ベオウルフ』を大きく揺らす。
まるで巨大なミキサーの中に飛び込んだかのようであった。
風で舞い上げられた砂があらゆる固形物を削り取ってしまう。砂同士が擦れ、ぶつかり合うことで、周囲の地形が変わってしまうほどの浸食をもたらすのだ。
だが、オブリビオン・ストームは高密度の砂嵐よりも恐ろしい脅威を生み出す。
――浸食した物体が、オブリビオンへと変異してゆくのだ。
この現象が召喚の一種なのか、はたまた本当に物質が変換したのかは不明である。だが間違いないのは、今この瞬間にもレッドラムが砂塵の影から無限に湧き上がってきているということだ。
『ひゃっはー☆ 何処を見てもオブリビオンだらけだー☆』
テンションが上がる3D雄鶏ホログラム。
此処は界導神機『メルクリウス』のコクピットの中だ。
操縦者のカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は、目を血走らせる3D雄鶏ホログラムに若干引き気味だ。
「お前、なんだか元気だな?」
『当たり前だよ、ご主人サマ! 見渡す限り鴨撃ちならぬ竜撃ちホーダイ☆ つまり無双☆ よーし、これは初夏の幼女祭りで師団単位に分裂して、一気に……』
「できるか阿呆! ベオウルフが爆散するわっ!」
カシムが慌てて食い止めた。
一方、同じく神機に搭乗した槐・白羅(白雷・f30750)は、相棒の冥導神機『モルス』に喜々と語り掛けていた。
「はっはっは、モルスよ! 珍味らしい奴らが来たぞ? 荒野でも蜥蜴は良い食料だった」
『あの世界も酷い状況だな……』
クロムキャバリアを放浪中、飢えた槐とモルスはあらゆる物を食べていたようだ。
それらを思い出したのか、槐は視線を遠くへ投げかけながら言葉を漏らした。
「なに、虫よりは食べやすいとも」
『……ああ、そうだな。虫は硬いだけで身が少なかったものな』
もう虫は食べたくない。
主従の心がひとつに重なった時、冥導神機『モルス』の機体と随伴武装が本体含めて97体まで一気に複製・増殖してゆく。
「ではモルスよ、我等が行うべき事はただひとつ。共に尻尾ステーキを共に堪能するとしようか」
『肉! 圧倒的動物性タンパク質! ステーキ!』
槐とモルスの複製小隊は、空腹に突き動かされながらも一糸乱れぬ隊列でオブリビオン・ストームの中を飛び回る。
放たれる殺気は捕食者のそれで、数で勝っているはずのレッド・ラムの群れがたちまち萎縮し始めてしまう。
『ご主人サマ、あれがオッケーならメルシーも分裂したいー!』
「馬鹿言うなポンコツ。多少ユーベルコードの相性を犠牲にしても、あれは此処の拠点の資材として使えるように損傷を抑えて倒さないといけません。ああ面倒くせー」
カシムはメルクリウスを前方へ進ませてゆく。
レッド・ラムは鳴き声以外は全部使えると豪語する住人達の情報を受け、カシムは肉体の損傷を抑える戦いを試みる。
「あのモルスが空から敵を惹き付けてくれている間、僕達は光学迷彩魔術で蜥蜴達に接近して狩ってゆくぞ、メルシー」
『スニーキングミッションだね、ご主人サマ☆』
「いいから黙りやがれ。ほら行くぞ?」
カシムがメルクリウスと魔力を同調させると、白銀の機体が一瞬で周囲の光景へと溶け込んでいた。
この一連の流れをモルス本体が感知していた。
『地上でメルクリウスが動くようだ。こちらはアレごと敵を巻き込むのもやぶさかではないのだが……』
「貴様達の確執はこの場では脇に捨て置け。今は蜥蜴の冷凍保存が先だ」
槐は複製機にプラズマライフル『黄金の矢R』を構えさせると、その砲口から冷凍光線を一斉発射するよう号令を下した。
「味方は凍り付かせてはならぬ。活きの良い蜥蜴だけを狙うのだ」
光線を浴びせられたレッド・ラムの群れは、たちまち全身を真っ白な霜で覆われて生命活動を急停止させた。
それらを複製機15体で編成した輸送隊が拠点『ベオウルフ』へ抱えて運搬をし始めた。
「これで新鮮な肉と素材が手に入った。民を豊かにするのもまた王の務めよ。破ッ!」
光線を逃れた個体がモルスへ、角から放たれた追尾式破壊光線で攻撃してくる。
だが、本体がキャバリアソード『死の運命』で光線を受け流すと、他の複製機がすかさずレッド・ラムの首を刎ね落とした。
見事な集団戦術で、次々と空からレッド・ラムの群れの数を削っていく。
『こっちも負けられないよ、ご主人サマ!』
「ああ、盗賊の真髄を見せてやりますよ」
カシムは上空からの攻撃に狼狽するレッド・ラムの群れの背後に忍び寄る。
鎌剣『ハルペー』をそっと振り上げると、意識を集中させて敵を凝視する。
「万物の根源よ。我が手にその心をも奪い去る力を宿せっ!」
メルクリウスの横一閃の大薙ぎ払いが、レッド・ラムの鱗をむしり取る。
唐突な斬撃に、群れは驚いてカシム達がいるであろう空間へ振り向き、姿なき襲撃者を目を凝らして探し始めた。
「ええ、目の前にいますよ。お前達には見えないだろうけどな?」
カシムのこのユーベルコードは二撃必殺だ。
一度目で強化された盗み攻撃を対象に命中させたあと、ここからが本領発揮だ。
「名前がアレですが……喰らえ、『たまぬき』!」
今度は逆方向へビーム大鎌の刃をメルクリウスが振り抜くと、その切っ先に幾つもの光球が突き刺さっていた。
『やったね♪ レッド・ラムの魂魄、大量ゲット☆』
「やってることは死神のそれですけどね。でも、これで肉体を全く傷付けずに殺せます」
文字取り魂を刈り取られたレッドラムの肉体はモルス複製機達に拠点へ運んでもらい、カシム達はその後もスニーキングからの暗殺で魂を刈り取りまくっていった。
『死ぬぞぅ……メルシーを見た者は皆死んじまうぞぉ☆』
「おめーは何を言ってるんですか!? まあ……まだまだ一杯いるからな、存分に狩り尽くすぞ……!」
そんな地上でのカシム達の奮起を、空中で悠然と眺める槐とモルス本体。
「これで尻尾ステーキは俺達もありつけそうだな、モルス?」
『しかし……尻尾ステーキか。大層な美味と聞く。今から楽しみだ』
「はっはっはっ! そんなにお肉が恋しいか? すっかり育ち盛りだなモルスよ!」
『違うから!? というか我育つの!? 機械なのにっ?』
猛然とツッコミを入れるモルスに、槐は幼女化したモルスを思い描きながら答えた。
「ふむ、幼女モルスの姿は将来性に満ち溢れてるのでは?」
『うわぁ……』
モルスは槐のパートナーになったことをちょっとだけ後悔した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
インディゴ・クロワッサン
アドリブ大歓迎/POW
「うっひょー…苦労しそー…」
まぁ、髪をほどいて真の姿になれる分まだマシだけど…
うーん、もういっその事強化しちゃおーっと!
「よーし、皆で狩り尽くしちゃうぞー!」
UC:藍薔薇の加護 でキャラバンの面々も他の猟兵も強化だー!
「尻尾肉ステーキ楽しみ~」
基本は空中戦/空中浮遊で殺気を振り撒いて、移動拠点には当たらないように誘導しながら攻撃を誘発させつつ、第六感/見切り/残像で回避。
当たりそうなら、気合い/武器受け/オーラ防御/激痛耐性で耐えて、怪力/早業/鎧砕きまで乗せたカウンターをお見舞いするよ!
「…まぁ、戦闘中に血の一滴ぐらいなら…(吸血/生命力吸収しても)良いよね?」
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!
ヒャッハー! 新鮮なお肉デース!
羊肉ではなく衝角のラムでありますが、まー、誤差デース!
いただきマース!
軍装を纏い、戦闘態勢。
猛る気持ちは抑えて、調理・食事の前に獲物たちを可能な限り狩らねばなりません。
なので、全力全開。出し惜しみは無しであります!
嵐の中を駆けるには滑走靴だけでは翻弄されるでありますな。
ならば、気合充填。「六式武装展開、雷の番!」
電撃を纏い、飛翔能力で強引に駆け巡るであります!
ドラゴンたちにファルシオンやパイルバンカーといった白兵武器によって攻撃であります!
角が巨大化したならば空高く距離を取り、攻撃後の隙をついてチェインハンマーを叩き落とすであります!
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【SPD】
※他参加者連携可
いいブドウ糖補給だったよー
にしても…あのオクスリも試したいし、
このナノマシンもアリかな♪
…その前に、食べた分は働かなきゃね
アタシは蒼き『ナインス・ライン』に搭乗
愛麗絲は機材収容と住民の支援お願いっ
「ハイ!お気をつけて♡」
極力物資の残る討伐法で攻めたいね
オペ42番【センチュリオン・ドラグーンモード】起動
無人機3基…全翼攻撃機・音速戦闘機・双胴爆撃機を召喚
ソレらの合体でパワーローダー構築
キャバリアを胴体に接続したら戦闘開始
手刀型の両腕から大型フォースセイバー発振
コイツで角を落として目立つ技を潰す
後は拠点の盾になりつつキャバリアの武装や
パワーローダーの格闘性能で近距離戦さっ
なおもオブリビオン・ストームの中を突き進む移動式巨大拠点『ベオウルフ』。
あらゆる物質を高密度の砂塵で磨り潰し、オブリビオンを自然発生させる最悪の災害。
その中で『ベオウルフ』が健在なのは、先程狩ったレッド・ラムの龍鱗を装甲板として覆っているおかげだ。
レッド・ラムの群れが高密度の砂嵐の中で生存できるのは、この硬くて丈夫な龍鱗を全身に纏っているからである。
故に、住民達もレッド・ラムの龍鱗で出来た防護服を着込んで戦闘行為を行っている訳だが、これにインディゴ・クロワッサン(藍染め三日月・f07157)が苦笑する。
「うっひょー……苦労しそー……。防護服は暑そうだし、砂で視界悪いし敵は多すぎだし……」
まさに前途多難である。
「まぁ、髪をほどいて真の姿になれる分まだマシだけど……」
インディゴは束ねていた髪の毛を解いて見せれば、その背中に二対のコウモリめいた翼が顕現する。
真の姿を曝したインディゴは戦闘力が大幅に底上げされるわけだが、個人の戦闘力増加がこの戦況でどこまで貢献できるかは疑問視するしかないだろう。
「うーん、だったらいっその事、みんなを強化しちゃおーっと!」
インディゴのユーベルコード“藍薔薇の加護(インディゴ・グナーデ)”ならば、それが可能なのだ。
「よーし、皆で狩り尽くしちゃうぞー! レッド・ラムの尻尾肉ステーキが食べたいかー!?」
「「おおーっ!!」」
住人達はもちろんのこと、猟兵のバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)とリーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)も戦意向上によって持てる力を存分に発揮できるようになった。
「ヒャッハー! 新鮮なお肉デース! 羊肉ではなく衝角のラム肉でありますが、まー、誤差デース! いただきマース!」
バルタンもまた真の姿である軍装を纏い、戦闘態勢に入る。
インディゴの演説で猛り狂う熱い気持ちに敢えて自制をかけるバルタンは、目の前で角を巨大化させて暴れまわる龍の群れを如何に効率的に狩猟すべきか勘案していた。
「結論、やはり全力全開。出し惜しみは無しであります!」
バルタンは巨大な重機めいた武装を腕へ転送・換装すると、そのまま勢い任せに敵の群れへと突っ込んでいった。
振るわれる巨大パイルバンカーの炸薬が爆ぜるたびに、巨大な鉄杭が一度に数匹のレッド・ラムの身体を貫通していく。
一方、リーゼロッテは蒼き愛機『ナインス・ライン』を操縦し、最前線へと繰り出してゆく。
「愛麗絲は機材収容と住民の支援お願いっ!」
「ハイ! お気をつけて♡」
中華メイドに見送られながら、ナインス・ラインの無骨なフォルムが砂塵の中を突き進む。
「ふう、いいブドウ糖補給だったよー。ごちそうさまでしたっ! にしても……ここの住民達にあのオクスリも試したいし、このナノマシンもアリかな♪」
コクピット内でニヤニヤと笑みを浮かべてしまうリーゼロッテ。
医療体制が未発達なこの『ベオウルフ』では、少々違法な医療行為であったとしても彼らにとても喜ばれそうである。それを見越しての思惑であるが。
「……その前に、食べた分は働かなきゃね」
ロイヤルブルーの機体は、できるだけ損傷の少ない状態で仕留めるにはどうすればいいか、その結論としてひとつのユーベルコードの使用に至った。
「オペ42番【センチュリオン・ドラグーンモード】起動。これで極力物資の残る討伐を試みるよ」
リーゼロッテは愛機の周囲に全翼攻撃機・音速戦闘機・双胴爆撃機――3種の無人機を召喚する。
そして、リーゼロッテはコクピット内のボタンを気合とともに押し込んだ。
「ナインス・ライン、合体っ! センチュリオン、射出を確認。自動接続シーケンス、開始します」
3種の無人機は変形すると、パワーローダーを構築。
そのままナインス・ラインへ紫電を迸らせながら合体してみせた。
「完成っ! センチュリオン・ドラグーンモード! ……って、スーパーロボットのノリは不得手だけど、パワー勝負ならコイツの出番さ」
竜人めいた姿へ合体変形したナインス・ラインは、その両腕から大型フォースセイバーを発現させる。
超振動と高エネルギー刃による左右の輝く手刀は、破壊光線を放ってくるレッド・ラムの角を軽々と斬り捨ててみせた。
「その角が攻撃の起点なら、真っ先に叩き潰すのがセオリーってやつだね。って、おっと!」
横からの強い衝撃にリーゼロッテは操縦席で大きく体を揺らす。
角を切った個体がタックルを仕掛けて組み付いてきており、その背後には角が健在な個体が破壊光線を撒き散らそうと力を溜めている!
リーゼロッテの口元が左右非対称に笑みを浮かべる。
「蜥蜴のくせに戦略を立ててくるなんて驚きだけど、今のアタシにパワーで競り勝とうなんて無謀さっ!」
左右の手刀で組み付いてきた個体を一瞬で斬り伏せると、もう一体へフォースセイバーの切っ先を突き放った。
「伸びろっ!」
左右のフォースセイバーの出力を片腕に一極集中。
巨大化したエネルギー刃はぐんぐんと伸長すると、力を溜めていた個体の頭蓋を刺し穿った。
「アタシが拠点の盾になる。その間にアンタ達が群れを蹴散らしてくれないかな?」
リーゼロッテの要請に、生身で戦うインディゴもバルタンも行動で示す。
「この砂嵐の勢いに乗って、空から倒すよー!」
一対二本の短剣『Pisces』を投擲するインディゴ。
どこまでも伸びる鎖で繋がれた短剣の片割れがレッド・ラムの硬い鱗の隙間を縫って刺さる。
そのままインディゴは怪力任せにフルスイング。短剣が突き刺さった個体を空中で振り回し、巨大化する角さえも武器にしてモーニングスターめいた即席ハンマーとして敵を薙ぎ払っていく。
「拠点には近付かないでねー? 近付いたらホームランだよ?」
さっきを漲らせながら絡め取った敵を振り回す姿はかなり威圧感があった。
迫りくる角の攻撃も、空中で器用に避けては敵の巨大質量をそのまま群れに叩き付ける。
絡め取った敵も圧潰してしまうが、代用はいくらでも効くのでインディゴは次々と敵を刺して鎖で捕縛しては振り回し続ける。
「すごい猛攻でありますな! こちらも負けられません!」
インディゴの無双モードにバルタンの対抗意識が熱く燃える。
「ですが、嵐の中を駆けるには滑走靴だけでは翻弄されるでありますな」
凄まじい強風の中では、摩擦抵抗の少ない靴は少々不便の様子。
そこで、バルタンは奥の手のユーベルコードを発現させた。
「六式武装展開、雷の番! 『荷電粒子体(チャージパーティクルボディ)』であります!」
対抗心によって気合十分。
彼女の全身が迸る紫電に覆われると、マッハ11に届く勢いで空を強引に駆けてゆく。
すれ違い様にレッド・ラムの群れはファルシオンに引き裂かれ、パイルバンカーで串刺しにされていく。
「角の攻撃は、空に逃げれば届かないであります!」
その言葉通り、巨大化した角は自重で持ち上がらなくなり、レッド・ラムは総じて首をもたげてバルタンに差し出す形になってしまう。
「では、吾輩もインディゴ殿の真似事をしましょうか。装備換装! チェインハンマー! 今夜は特大ハンバーグでパーティーであります!」
キャバリア武装サイズの巨大な鉄球を振り回し、そのまま全力で地面へ叩き付けるバルタン。
眼下のレッド・ラムは、その圧倒的衝撃に為す術なく全身が粉々に砕かれてしまった。
この一撃で飛び散った竜の血は、空を飛んでいたインディゴの顔に掛かってしまう。
「うわっ! びっくりしたー! ……まぁ、戦闘中に浴びた返り血くらいなら飲んだり舐めたりしてもいいよね? 不可抗力だし!」
インディゴは自己弁護しつつ、竜の血を舐めて体力回復を図るのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
蒼・霓虹
[チーム名:蛟]
吉備ちゃんが飯テロは終わらないって顔してるのは兎も角、恵みの対象なら…
『倒し方、気を付けないと
行けませんね』
[POW]
ベオウルフの皆さんや吉備ちゃん達と【集団戦術&団体行動】連携
【高速詠唱】UC発動〈彩虹(戦車龍)〉さんを【悪路走破&推力移動】【操縦】し
【高速詠唱】で【オーラ防御&結界術】込め〈レインボークローバー〉の【盾受け&弾幕】蒔き【念動力】操作
攻撃を【ジャストガード&受け流し】しつつ【第六感&瞬間思考力】で【見切り】回避
【高速詠唱】で【属性攻撃(電撃)】込め〈ハッピーティトラップ〉【範囲攻撃&砲撃&レーザー射撃】【弾幕】で素材に支障無い様に
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
小雉子・吉備
[チーム名:蛟]
飯テロは終わらないー♪
尻尾ステーキ、吉備始めてなんだよね
『受かれてる場合じゃーねぇぞ、吉備』
[WIZ]
〈白ちゃん(白皇雉)白雉機形態〉を【動物使い&操縦】し【推力移動&空中戦】駆け
皆と【集団戦術&団体行動】連携
攻撃を【第六感&瞬間思考力】で【見切り&空中機動】で【残像】回避
【高速詠唱】で【オーラ防御&結界術&属性攻撃(重力)】込め〈スロウフールハウル〉【砲撃&弾幕】で敵の角抑え
隙見て【早業&魔力溜め&多重詠唱】で詠唱時間圧縮したUCの【属性攻撃(鎌鼬)】込め【貫通攻撃&切り込み&切断】【範囲攻撃&弾幕】で上手く解体
[白ちゃんは依頼の『さばく』参照]
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
「わーっ、飯テロは終わらないー♪ 尻尾ステーキって吉備、初めてなんだよね」
上機嫌の小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)は、防砂用の龍鱗フェイスガードを装着しても分かるくらいの笑顔を振り撒いていた。
その様子を蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)が温かく見守る。
「吉備ちゃんが飯テロは終わらないって顔してるのは兎も角、討伐対象が恵みの対象なら……」
蒼の相棒であり、虹色の戦車龍である彩虹も頷く。
『倒し方、気を付けないと行けませんね』
出来るだけ損傷が少なく、素材回収しやすい状態を保つこと。
なかなか用意ではないが必要なことだと、2柱は考えていた。
一方、吉備は白き機鳥と会話を交わしていた。
『受かれてる場合じゃーねぇぞ、吉備』
「分かってるって、白ちゃん」
意思持つ空陸両用の白雉型特機、それが白ちゃんこと白皇雉だ。
『だから、その白ちゃんはよせって! ……とにかく早く乗れ、吉備!』
吉備は白皇雉の背中に跨ると、そのまま砂嵐の中を飛び立っていった。
砂のダメージはオーラ防御で遮断しながら前方を掻き分けていくと、眼下にレッド・ラムの大きな群れが見えてきた。
「霓虹ちゃん、前方に大群を発見したよ!」
「私から見て方角は?」
「うーんと10時方向かな? 距離はだいたい300m先くらい?」
白皇雉と彩虹を介して、遠隔会話で戦況を確認し合う2人。
住民達も2人をバックアップするべく、吉備の報告した方角へ向けて銃火器を構えている。
「皆さん、私が先行します! 彩虹さん、準備は良いですか?」
『いつでも行けますよ!』
相棒のゴーサインを受け、蒼はマジックカードを彩虹へ差し込んだ。
「フォーチュンMAX起動っ! 強襲モードですっ!」
彩虹が天へ咆哮すると、キャタピラを回して悪路を踏み抜き疾走してゆく。
「距離300……敵影確認です! 彩虹さん、虹三葉『レインボークローバー』出します!」
蒼が新たなマジックカードを挿入すると、彩虹の口からクローバー型の盾のような幸運エネルギーの凝固弾幕を発射を開始する。
その弾幕は命中すれば爆裂するのはもちろんのこと、盾や壁として敵を隔離することも可能だ。
一箇所へ押し込まれてゆくレッド・ラムは角でこの弾幕を受け止めてコピーしようと試みるが、不発に終わってしまう。
これにしめた、と蒼がほくそ笑んだ。
「この弾幕はユーベルコードではありませんよ? 私のマジックカードから発生した弾幕、誰にもコピーなんてできません!」
「そして吉備も頑張るよ!」
吉備もマジックカードを用いた弾幕こと“時の愚鈍『スロウフールハウル』”を白皇雉から発射させる。
命中したレッド・ラムの動きが極端に鈍化し、まったくの隙だらけになってしまった。
「白ちゃん、今だよ! 一気に決める!」
『だから白ちゃんって呼ぶなって! ああチクショウ! やってやるよ!』
馴れ馴れしい吉備の態度に諦観の念を抱いた白皇雉。
吉備のユーベルコードを感知して、その口元が砲口に変化する。
「……何度も繰り返す傷の輪廻を! 雉鶏精の怒り『タイムループリトルチェイサー』!」
地上へ何度も時間遡行を繰り返させる破壊光線で爆撃する吉備。
レッド・ラムはダメージを残しつつ何度も爆散してゆくので、住民達は飛び散った肉を持っていくだけで楽々と素材回収が出来た。
「彩虹さん、こちらも仕上げに取り掛かりましょう!」
『こちらも群れの動きを止めましょう!』
蒼が選んだマジックカードは、茶柱『ハッピーティートラップ』だ。
敵の動きに感応し、剣山めいた針状の弾幕を解き放つ球体弾幕をばらまいた。
いわば機雷だ。
これらはすぐに機能を果たし、レッド・ラムの群れはたちまち昆虫標本の如く地面へ縫い付けられてしまった。
「あとはとどめを刺しつつ、素材回収を急ぎましょうか。みなさん、頑張りましょう!」
蒼と共に住民達は、かなりの量の素材を回収することが出来たのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ティエル・ティエリエル
ミフェット(f09867)と一緒に『ベオウルフ』のみんなのお手伝いだー!がんばるぞー☆
爆走する『ベオウルフ』にテンションあげあげでそれいけ突撃だー☆と騒いでいるよ♪
戦いが始まったら、ストームブレイドのみんなの頭上でレイピアを振るいつつ、襲い掛かってくるレッド・ラムを牽制するぞー!
みんなやる気満タンだからね!今日のボクはサポート妖精だよ♪
もし、怪我をした人がいれば周りを飛び回って【小さな妖精の輪舞】で癒してあげちゃうね!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
ミフェット・マザーグース
オブリビオン・ストームの中ははじめてだから緊張しちゃう
せっかくティエル(f01244)と合流できたんだから
そのまま一緒に協力するよ
拠点から嵐で吹き飛ばされそうなヒトは〈怪力〉の触手で〈庇う〉よ!
敵はたくさんだけど、『ベオウルフ』のヒト達にとっては、これが日常なんだ
それじゃ、ミフェットはみんなの応援をするね!
リュートを〈楽器演奏〉で奏でてわんつー
レッド・ラムの咆哮に負けない大きな声の〈歌唱〉で
『ベオウルフ』のみんなと、いっしょに戦う猟兵の仲間たちを〈鼓舞〉するよ
UC【嵐に挑んだ騎士の歌】
♪ごうごうと風が鳴り 雷がまたたく 嵐の中 立ち上がる騎士
その胸には 絶えぬ勇気の炎と 闇を照らす希望の輝き!
勇敢に立ち向かう猟兵達。
だが、敵を倒すだけが彼らの活躍ではない。
ここに、住民達を支援し続ける仲良しコンビの猟兵達が奮起中であった。
フェアリーのティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)とブラックタールのミフェット・マザーグース(沼の歌声・f09867)だ。
「ミフェット! 一緒に『ベオウルフ』のみんなのお手伝いだー! がんばるぞー☆」
「おー! って、ティエルは飛ばされないようにね!?」
凄まじい砂嵐にティエルの体が吹き飛ばされそう。
だが、それをミフェットの髪に擬態した触手でしっかりホールドしてあげれば一安心!
ミフェット自身も、足元や触手に吸盤を作ってぴったりと拠点に張り付いている。
「風で飛ばされそうな人は、ミフェットにつかまって!」
住民達もミフェットの触手の補佐を得て、いつもより安定した足場で戦えると大喜びだ。
「お嬢ちゃんの身体、器用だねぇ! 助かったよ!」
元気なおばちゃんが無反動砲をぶっ放しながらミフェットへ感謝を述べた。
その行動があまりにも自然すぎて、ミフェットは面食らっていた。
(はじめてオブリビオン・ストームの中に入って、ミフェットは緊張していたけど……この人達にとっては、これが日常で当たり前なんだ)
その逞しさにミフェットは次第に尊敬の念を抱くようになった。
「それじゃ、ミフェットはみんなの応援をするね!」
「ボクも応援するよー♪ テンションあげあげでそれいけ突撃だー☆」
可愛らしい猟兵達の応援を受け、住民達はユーベルコード“ストーム・ランページ”を発動させてゆく。
「嬢ちゃん等にカッコいいとこ、見せてやらねえぇとな!」
「お姉さんも頑張っちゃうね!」
「若いもんにはまだまだ負けんぞ!」
「遅いよ、アンタ達! あたしゃもう5匹も狩っちまったさ!」
猟兵ではない住民達だが、彼らは全員がストームブレイドだ。
住人達の誰もが手にした偽神兵器を巨大化させ、目の前のレッド・ラムの群れを一気に薙ぎ払い続ける。
(すごい……! 今までオブリビオン・ストームをおいかけまわしてきたのは本当だったんだ!)
猟兵達の応援効果もあるが、それを抜きにしても住民達は戦い慣れていた。
ミフェットは彼らの戦いぶりに感動し、この心のゆらぎをユーベルコードとして歌い上げた。
♪わんつー すりーふぉー
♪ごうごうと風が鳴り 雷がまたたく
♪嵐の中 立ち上がる騎士のぐんだん
♪その胸には 絶えぬ勇気の炎と 闇を照らす希望の輝き!
♪彼らの名は『ベオウルフ』! ゆうかんなストームブレイド達!
♪さあすすめ! 明日を生きるために チカラの限りたたかうために!
愛用のリュートで奏でるは、勇ましい行進曲風のメロディ。
嵐の轟音にもドラゴンの叫び声にも負けない、大きな歌声でミフェットが唄いあげれば、共感を得た住民達はもりもりとチカラが湧き上がってくる。
「怪我をしてもボクにまかせて♪ ボクの翅の粉には傷を癒す力があるんだよ☆ それじゃあ、いっくよー! みんな治っちゃえ♪」
負傷した住民達は、ティエルのユーベルコード“小さな妖精の輪舞”で治療を受け、また前線へ復帰していく。
「こうしちゃいられない! ボクも前線へ行ってくる! みんなの怪我を直しながら、このレイピアでレッド・ラム達を突っつきまわるぞー!」
「ティエル、気をつけてね!」
ミフェットの声援を受けたティエルは、最前線で住民達と協力して3体のレッド・ラムを撃破してみせた。
「ふふーん☆ ボクの実力を思い知ったかー♪」
レイピアを指揮者棒のように華麗に操りながら、ティエルはレッド・ラムの急所である目や眉間を刺し穿っていた。
攻守ともにバランスのいいサポートを受けながら、『ベオウルフ』の住民達は一段と奮戦するのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リューイン・ランサード
レッド・ラムを見て、「あれを食べるのですか!?ストームブレイドの皆さんはワイルドですね。」
あれを狩るのならと、UCでシマドゥ島民を創造。
ティラノサウルスの群れを「今日はトリ鍋にごつ!」と言いつつ、一刀ごとに首を刎ねて殲滅し、「ひえもん取りじゃ!」と言っては素手で死体を引き裂いていく彼らなので、相性良さそうですし。
「角を巨大化させての範囲攻撃に注意して下さい。あとはいつものトリとあまり違い無いです。ここの人が食べるのでひえもん取りまでにして下さいね」と指示。
自分も翼で空を舞い、空中戦と見切りで攻撃を躱し、風の属性攻撃を宿したエーテルソードを怪力で振るっての鎧無視攻撃でレッド・ラムの首を刎ねます。
ティオレンシア・シーディア
わぁお、拠点ごとカチコミかけるなんて随分派手にやるじゃない。…ひょっとしてこの拠点、居住区のほうがオマケでこっちが本来の用途だったりするのかしらぁ?
数も数だし、なんとか数を減らしてかないとねぇ。周りは全部敵なんだし、多少派手にやっても大丈夫かしらぁ?
スノーフレークに搭乗してエオロー(結界)で〇オーラ防御を展開、●瞬殺で〇先制攻撃の乱れ射ちブッかますわぁ。キャバリアで基礎ダメージを上げれば強化効率も上がるでしょぉ?
向こうのは発動条件の関係上、必ず「後手に回る」必要があるもの。一発で角へし折るなり倒すなりしちゃえば反撃も怖くないし、実はすごぉく相性いいのよぉ?
猟兵達の大活躍によって、大量のレッド・ラムの死体が拠点へ運び込まれてゆく。
『ベオウルフ』の面々はやれ肉食い放題だとか、やれ新しい資材の原料だと大はしゃぎしている。
その様子をリューイン・ランサード(乗り越える若龍・f13950)が遠巻きに眺めて驚いていた。
「あれを食べるのですか!? ストームブレイドの皆さんはワイルドですね?」
オブリビオンを食べるという発想にリューインはただただ呆気にとられるばかりだ。
一方で、ティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)はオブリビオン・ストームを物ともせずに中心地点へ突き進む移動式巨大拠点『ベオウルフ』に感動していた。
「わぁお、拠点ごとカチコミかけるなんて随分派手にやるじゃない。……ひょっとしてこの拠点、居住区のほうがオマケでこっちが本来の用途だったりするのかしらぁ?」
モンスタークラスの巨大重機を魔改装した上に違法建築めいた合体連結しまくりの動く鋼鉄城、それが『ベオウルフ』だ。
あながち、ティオレンシアの考察は的外れではなく、むしろ真実なのだろう。
「それにしても、オブリビオン・ストームの中がこんなに敵だらけだとは思わなかったわねぇ。どういう原理か知らないけど、空間から忽然と出現されたらキリがないわぁ。ほら、そことか?」
愛銃を素早くリロードし、すぐ目の前に現れたレッド・ラムの眉間へ銃弾を撃ち込むティオレンシア。
彼女の纏うオーラ障壁から少しでも離れた空薬莢は、高濃度の砂塵で一瞬のうちに削り消されてしまった。
「あれを狩るなら、もっと手数が必要ですね」
「ええ、数も数だし、なんとか数を減らしてかないとねぇ。どうせ周りは敵だらけだし、多少派手にやっても大丈夫かしらぁ?」
リューインの言葉に、ティオレンシアは異世界から持ち込んだキャバリア『スノーフレーク』に乗り込むために格納庫へ急ぐ。
その間、リューインがこの戦線を支えることとなる。
「それでは、僕はシマドゥ島民の皆さんの力を借りましょうか。シマドゥ島民の皆さん、出番ですよ!」
リューインがユーベルコードで召喚したのは、薩摩兵子数百人の兵団だ。
「皆さん、此処は首ドロップし放題の戦場です。心行くまでお楽しみ下さい」
「おお! 今宵もトリ鍋にごつ!」
「ひえもん取りじゃ! 取り放題じゃ!」
「んじゃ、征ぐっど!」
「トリの首、獲りもんそ!」
血眼の薩摩兵子(シマドゥ島民)達は、ユーベルコードで召喚された無敵の存在。
オブリビオン・ストームの濃密な砂塵に肉体を削り取られることなどなく、猛き狂いし侍達はレッド・ラムの群れを前に鬨の声を上げていた。
これにリューインは慌ててレッド・ラムの攻撃と注意事項を高騰で伝達し始める。
「角を巨大化させての範囲攻撃に注意して下さい。あとはいつものトリとあまり違い無いです。ここの人が食べるのでひえもん取りまでにして下さいね」
「承知、承知!」
「「トリ鍋! トリ鍋! トリ鍋!」」
リューインは若干の不安を感じつつも、過去の彼らの戦いぶりを思い返していた。
(まぁ、大丈夫でしょう。ティラノサウルスの群れを「今日はトリ鍋にごつ!」と言いつつ、一刀ごとに首を刎ねて殲滅し、「ひえもん取りじゃ!」と言っては素手で死体を引き裂いていく彼らなので、相性良さそうですし)
端から聞く限り、かなりヤバい集団なのではなかろうか。
だが薩摩兵子(シマドゥ島民)……別名・薩摩隼人は日ノ本一の狂戦士。
チェストと叫んで敵の頭をかち割り、死体から素手で内蔵を取り合う様はまさに鬼神。
その期待通り、巨大化させた角は彼らの刀でバッサリと切り落とされ、ついでに首も刎ね飛ばされ、内臓を素手で引きずり出されて血まみれになってゆく。
「なんだか、発進までの間に血なまぐさい事になってるわねぇ?」
遅れて駆けつけたスノーフレーク。操縦するティオレンシアは血河が流れる戦場に困惑してしまう。
でも、これで彼女は確信した。
「あれはただの大きな蜥蜴、それにあっちのユーベルコードは受け身での発動条件だから、あたしのユーベルコードと実はすごぉく相性いいのよねぇ?」
そう呟くと、ティオレンシアはスノーフレークに搭載された銃火器の砲口を敵の群れへと向ける。
「ルーンの“エオロー(結界)”で障壁展開、あとは先制攻撃で弾薬が切れるまで打ち続けるわぁ!」
トリガーを引くティオレンシア。
ユーベルコード“瞬殺(フラッシュ)”は、敵より早く攻撃態勢をとった又は攻撃を命中させた場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
つまり、先んじて砲火を浴びせたティオレンシアは、なぎ倒すレッド・ラムへ普段の3倍のダメージを与え続けることができるのだ。
ばら撒かれた弾丸は敵の群れを容赦なく撃ち抜き、砂塵をたちまち真っ赤に染め上げてゆく。
ティオレンシアの猛攻は、あれだけ目の前にいたレッド・ラムの大群が一瞬で地に伏せて視界が開けるほどの殲滅力を発揮する。
これにリューインは背中の輝く翼で空へ駆け上がり、嵐の向こうを眺めてみた。
「みなさん、道が拓けました! この奥が嵐の中心地点のようです!」
リューインは露払いを行うべく、滑空飛行しながら進行上のレッド・ラムの首をどんどんと斬り落としてみせた。
猟兵達の奮戦により、拠点『ベオウルフ』はレッド・ラムの大群生を突破。
そのままオブリビオン・ストームの中心地点で待つ『統率個体』の討伐に向かう……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 集団戦
『ハヤブサさま』
|
POW : 獲物発見
全身を【風のオーラ】で覆い、自身の【肉を求める意思】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : 抉り喰らう
【嘴】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【習性と味】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ : 貪欲なる意思
【肉を求める意思を籠めた】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【仲間】の協力があれば威力が倍増する。
イラスト:橡こりす
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
風が徐々に弱まり凪いできた。
台風や竜巻は、中心部に近づくと『目』という無風に近い部分が発生する。
オブリビオン・ストームも例外ではなく、拠点『ベオウルフ』が凄まじい密度の砂嵐を超えた先には信じられないほど穏やかな空間が広がっていた。
だが、代わりに目の前に広がっていたのは、先程以上の数を誇るオブリビオンの大集団、そして中心部に君臨するは『統一個体』――他の取り巻きの個体に比べて3倍くらい大きく真ん丸な隼のような鳥型オブリビオンのボスだ。
ボスは仲間を盾にして自身の安全を確保しているようだ。
事実、無限に湧き上がる配下のオブリビオン集団をまともに相手にしていたら、いつになっても『統一個体』へ攻撃が届くことはないだろう。
「あ、あいつは、まさか……!」
ここで、拠点のサブリーダーが『統一個体』を見つけるやいなや、急に恐怖で顔が歪んでしまう。
「俺はあいつに、前いた拠点を滅ぼされたんだ! あいつは肉という肉を喰らい尽くすまで襲ってくる! 駄目だ! 猟兵達でもあいつには勝てねぇよ! いつも腹を空かして俺たちを食おうとしてきやがるぞ!」
ガタガタ震えるサブリーダーだが、猟兵達はニヤリとほくそ笑む。
なぜならば、肉なら先程たんまりと狩り尽くした。
それを使って取り巻きの一部を誘導・取り除けたあと、薄くなった肉の壁を突破すれば、あるいはボスの喉元へ刃を突き立てることも叶うのではないか?
反撃こそ食らうだろうが、拠点の住人達の連携もあれば成功確率は上乗せされるはずだ。
そもそも、ここにいる全ての個体を倒す必要などないのだ。
如何に手元にあるレッド・ラムの肉を活用して取り巻きを薄くできるか?
そこへ一点集中の大火力を叩き込み、如何にボスへ届かせるか?
この2つを実現できた時、このオブリビオン・ストームは拠点のストーム・ブレイド達によって食い尽くされるのだ。この鳥達も、拠点の住人達にとっては食料兼資材のうちであるのだから。
さあ、猟兵達よ!
無尽蔵の敵を前に臆することなかれ!
目指すは『統一個体』の首、唯一つである!
リオ・ウィンディア
お肉?
はっ、私を誰だとお思い?
あまねく墓所お尋ねる通称お骨さん愛好家
お肉なんてはなっから興味ないわよ!
数には数を
UC発動して幽霊さんたちを召喚
巨大な目玉に自身も飛び乗り目標に向けて一心不乱に、前進開始よ
再び、アーケオプテリクスを取り出す
【楽器演奏・歌唱・呪詛・精神攻撃】
我が幽玄の友よ さぁ出番だよ
その霞の身体におぞまじき呪いをこめて呪殺せん
ボスへの最短距離を【第六感】で導き出す
「あら、歌い手になんのよう?」
自分への攻撃は【早業】の至近距離からの【属性攻撃:音、闇】つまり呪言で
呪う
「邪魔よとっても。私の舞台を乱さないで」
こんなの序の口なんでしょう?
さぁ、争ってみせよ
歌姫にその力を見せてみよ
神代・凶津
落ち着け、サブリーダーさんよぉ。
あんな鳥公、俺達にかかれば敵じゃねえぜッ!鳥料理作る準備でもして待っていなッ!
いくぜ、相棒ッ!炎神霊装だッ!
「・・・転身ッ!」
レッド・ラムの分厚い肉の塊を引っ付かんで高速飛翔するぜ。
そして取り巻きの周りを飛びながら生成した炎刀で肉をいい感じに炙っていくぜ。そら、いい匂いだろ?追っかけてきなッ!
追っかけてくる取り巻きを引き連れて遠くに離脱して適当な所で炙っていた肉をぶん投げるぜ。
取り巻きが肉に群がってる隙に高速飛翔で戻り、取り巻きの空いた場所から『統一個体』に突っ込んで炎刀で叩き斬ってやるぜッ!
オラッ!焼き鳥になっちまいなッ!
【技能・空中戦、料理】
【アドリブ歓迎】
神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)と相棒の桜は、恐慌状態に陥っているサブリーダーをなだめるべく声を掛けた。
「落ち着け、サブリーダーさんよぉ。あんな鳥公、俺達にかかれば敵じゃねえぜッ! 鳥肉料理を作る準備でもして待っていなッ!」
「……私達にお任せください」
自信に満ちた2人の言葉は、恐怖で震えていたサブリーダーの心に希望の光を灯す。
「そ、そうだな……! 猟兵のあんた達ならやってくれるよな? 頼むぜ!」
「おうッ! その代わり、さっき狩ったレッド・ラムの肉を少しばかり使わせてもらうが構わねえよなッ?」
凶津の申し出に、サブリーダーは即了承した。
「もちろんだ! あんた達のおかげで当面の食料と資材には困らねぇからな、好きなだけ使ってくれ!」
「……御協力、感謝します」
朱色の鬼面を被った桜が頭を下げて謝辞を述べた。
凶津は桜色の霊力を高める相棒の巫女に、決断的にユーベルコードを発現させた。
「いくぜ、相棒ッ! 炎神霊装(ブレイズフォーム)だッ! 心を燃やすぜッ!!」
「……転身ッ!!」
途端にボウゥッと空気中の酸素が燃焼して炎が爆ぜる。
鬼面と巫女服の赤い部分が橙色に変わったかと思えば、桜の背中に一対の炎の翼が顕現した。凶津と桜、2人の力をひとつに束ねた証のそれは、膨大な熱量を放出しながら空へと駆け上がっていった。
「レッド・ラムの肉、もらっていくぜッ!」
凶津は音速超えの速度のまま、拠点に転がっていたレッド・ラムの肉塊を猛禽類が如く引っ掴んでみせた。
「さあて、こっから空中クッキングの始まりだぜ? 炎刀で肉塊を焼いていくぞ、相棒ッ!」
「……満遍なく炙っていくね?」
顕現させた炎刀で肉の表面を炙れば、脂の焼ける香ばしい香りがたちまち戦場に広がっていった。
眷属のハヤブサさまの群れもこの匂いに釣られて、その嘴で肉を啄もうと徐々に集まってきた。
「いい匂いだろ? そうだ、こっちへ追っかけてきなッ!」
飛行速度は神代コンビに分があるため、空中でのドッグファイトは難なく制することができる。
そのまま眷属達を引き付けようと粘る凶津だったが、ふと眼下に信じられない光景を目撃してしまう。
「お、おいッ! 何やってんだッ!?」
「……単騎での突撃は危険です!」
2人に声を掛けられた喪服の少女ことリオ・ウィンディア(黄泉の国民的スタア・f24250)。
彼女は不服そうに神代コンビを見上げた。
「なぁに? 貴方達も私の舞台を邪魔するの?」
リオはクラシックギター式魔楽器・アーケオプテリクスを掻き鳴らしながら、触手を蠢かせる首なしの幽霊達480体を侍らせていた。また自身も巨大な一つ目に騎乗して移動中だ。
「こんな鳥なんて、この子達にとっては路傍の石同然。でしたら一心不乱に『統一個体』とやらへ向けて突撃するのが手っ取り早いのではなくって?」
リオの口ぶりは、ユーベルコードで召喚した亡霊達への全幅の信頼の証左なのだろう。だが、使用する場面とタイミングをまるで理解出来ていない。事実、神代コンビが肉を掴んで飛来しなければ、あと数十秒で全てすり潰されていただろう。
凶津は大量の眷属達から逃げ回りながら、傲慢なリオへ向かって叫んだ。
「サブリーダーから聞いてなかったのかよッ? こいつら全員、肉に誘き寄せられるんだぜッ!? だから俺達がこうやって眷属達を誘導してるんじゃねえかッ! つーか、そうしねえとボスへの射線が開かねえんだぞッ?」
「……眷属達も倒したところで無限に発生します、あなた、危うく死にかけてましたよ?」
「うるさいわね? お肉? はっ、私を誰だとお思い?」
リオは歌い上げる。その声色に死をもたらす呪詛を込めて、戦場の真っ只中で傲慢に唄い奏でる。
♪我が幽玄の友よ さぁ出番だよ
♪その霞の身体におぞまじき呪いをこめて呪殺せん
♪雁首揃える鳥頭の観衆に 断末魔の歓声を上げさるは墓場の歌姫
♪サアサア此度の演目は死と呪怨の夜想曲
♪お代は皆様の御命でお支払い下さいませ
呪歌を聞いたオブリビオン達は、瞬く間にポトポトと空中から墜落してしまう。
更に首なし幽霊達の触手に宿した強力な呪いが、行く手を阻む敵をたちまち侵蝕して朽ち果たしてみせた。
「あまねく墓所お尋ねる通称お骨さん愛好家である、このリオ・ウィンディア……お肉なんて最初から興味ないわよ!」
確かに、異常すぎる攻撃力の高さを誇るリオのユーベルコードがあれば正面突破も出来るだろう。
しかし、ここはオブリビオン・ストームの中心地点だということをリオは失念していたようだ。
呪い殺した傍から新たな個体が骸の海から這い上がってくるため、殲滅速度は思うように上がっていないのが実情であった。
「鬱陶しいわね……演目中の歌い手になんのよう?」
目の前に湧き上がる敵の群れへ、リオは死の呪言を投げかけて即死させた。
「邪魔よとっても。私の舞台を乱さないで。【死んでくれるかしら?】」
呪言は眷属達を心停止させ、一瞬で死に至らしめた。
だが入れ替わって出現した別の群れが、リオと幽霊集団へタックルを放った。
「きゃあっ!」
凄まじい衝撃にリオは思わず歳相応の悲鳴を上げてしまう。
視界が覆い尽くされるほどの物量、まさに鳥葬レベルの集団突撃。
幽霊達の半分が眷属達に吹き飛ばされ、リオも地面へ投げ出された。
そこへ、幼い少女の柔らかい肉を啄もうと、眷属達が一斉に群がる!
「させっかよォッ!」
「……これで!」
次の瞬間、リオの目の間が赤々と全てが燃やし尽くされた。
神代コンビが顕現させた炎刀で眷属達をまとめて焼き払ったのだ。
「だから言わんこっちゃないぜッ! おい嬢ちゃん? 俺達が取り巻きをなんとかしてやるから、その隙に『統一個体』を呪っちまえッ!」
「……私達が敵を引き付けます」
神代コンビは焼き上がった肉を掴んで飛び去ってゆく。
そのまま空中で肉をジャイアントスイング!
焼いた肉を遠方へ放り投げた。
「オオォォォラアァァーッ!」
「……肉に向かって、眷属達が移動を開始しました!」
神代コンビの目論見通り、多くの眷属達が焼いた肉を啄むため大移動を開始してゆく。
すると、肉壁の役割を果たしていた眷属達までもが『統一個体』の前から飛び去ってしまった。
今がチャンスだ!
「さぁ、争ってみせよ、歌姫にその力を見せてみよ。貴方達の力、まだまだ序の口でしょう?」
態勢を立て直したリオは、今度こそ統一個体へ目掛けて闇の呪歌と幽霊達の触手攻撃を浴びせかける。
肉壁がなければ、恐るべき呪詛の塊は強力な漆黒の弾丸となって『統一個体』を容易く撃ち抜いた。
呪われて苦しむ『統一個体』は、リオ達へ向けて突撃をしようと飛び込んできた。
だが、それはマッハ10でリオのもとへ戻ってきた神代コンビによって阻まれた。
「オラッ! 焼き鳥になっちまいなッ!」
「……勝つのは私達です!」
火の粉を巻き上げながら破魔の爆炎が刃となって、オブリビオン・ストームの主の胴体を燃やして斬り払った。
――オブリビオン・ストームへ、人類の反撃が始まった瞬間である。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
厳・範(サポート)
長年の修行で誘惑に強いお爺です。
食べ物に制限はありません。
話し方は古風です。
亡き親友との約束(世界を守る)で、封神武侠界のみで活動していましたが、『仁獣』性質と親友の幻影の後押しで決意し、他世界でも活動し始めました。
「放っておけぬのよ」
動きとしては、主にサポートに回ります。
【使令法:~】では、麻雀牌を利用して、対象生物を呼び出します。
【豹貓】は睡魔を呼ぶ、【胡蜂】は恨みの毒(理由は秘密の設定にて)という感じです。
また、半人半獣もしくは本性の麒麟形態だと、背に人を乗せることがあります。
なお、武侠の血が騒ぐと足技が出ます。
依頼達成のためとはいえ公序良俗に反する行為はしません。
あとはお任せします。
十文字・真(サポート)
14歳の中学生です。思春期なため女子に興味津々です
基本の口調は「厨二(我、貴様、だ、だな、だろう、なのか?)」、素で話す時は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」です。当て字、横文字、妙に難しい言葉が好きです
常に厨二な感じで喋りますが色々未熟な為、時折素の口調が出てしまったり、「それ厨二?」な事を言ったりもします。笑い方は「くくく…」です
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
槐・白羅
共闘希望
一つ引き付け役をやるとしよう
真の姿発動
UC発動
おお
モルスよ
鶏肉も食べれそうだな
「雄鶏ではないなら良い!」
お前本当に
「だって彼奴最悪だからな!我と同じ死神の権能持ってる癖にたまに冥府から死者を現世に戻すとかやるし!自由すぎなんだ!」
ま、まぁいい
用意
【料理】
ラム肉を干し肉にして加工し香高く料理
それを大量に用意して50機に持たせ
【属性攻撃・集団戦術・弾幕・空中戦】
集団で編隊を組んで低空飛行で統一個体から多くの集団を引きはがし
凍結光線で一斉射撃で弾幕を
張りそのまま凍らせて始末
【貫通攻撃・受け流し・重量攻撃】
突破してきたのは肉を持たない前衛で魔剣で切り捨て迎撃
うむ…竜田揚げもささみフライも良いな
「干し肉の加工は無理だと?」
槐・白羅(白雷・f30750)は出撃前、拠点『ベオウルフ』の調理場で顔をしかめていた。
作戦のために必要なレッド・ラムの干し肉の加工を住人達に依頼したところ、すかさず拒否されてしまった。
「なぜだ? 未来の王たるこの俺が頭を下げているのだぞ?」
「馬鹿言え! 狩って数時間で干し肉作れっていうのが無茶な話だ!」
調理場を任されている男の怒号が響く。
「未来の王サマ、よーく覚えておけ? 干し肉はな、肉の血抜きに塩漬け、燻蒸処理に乾燥と、色々と手間隙掛かるんだよ! んで更に香り高くしろだと? 資材が枯渇したこの拠点に、スモークチップがあるわけ無いだろ!」
猟兵が来るまで資材にまったくの余裕がなかった拠点に、果たして干し肉を作る資材一式が残っていたかと考えれば……槐の考えは的外れだと言わざるを得ない。
更に作成に時間が必要な干し肉は、今回の作戦に向いていない。
この時点で槐は出鼻を挫かれてしまう。
「……ふむ、まだまだ民衆の心を掌握するには時間が掛かりそうだ」
調理場を後にした槐が思案に暮れていると、サポート猟兵の厳・範(老當益壮・f32809)と十文字・真(十字神(クロス・ゴッド)・f25150)に遭遇する。
サポート猟兵の2名は、食堂で腹ごしらえをしている最中であった。
「そこの若人。何やら、お困りのようだな?」
瑞獣『黒麒麟』の下半身を持つ厳は、レッド・ラムの尻尾ステーキをちょうど食べ終えたとこで槐に声を掛ける。
「くくく……ッ! 竜の血肉を食らった今の我こと十字神(クロス・ゴッド)に、全て任せてもらおうか!」
厨二病まっさかりの中学生猟兵である十文字も、尻尾ステーキを平らげて全能感を前に出しながら告げる。
「ふむ、実は……」
一国の王を夢見る槐は、この窮地を2人に打ち明けた。
すると、厳も十文字も二つ返事で承諾してくれた。
ここに、三者の即席共闘が始まる。
槐はオブリビオンマシンの冥導神機『モルス』に搭乗すると、上機嫌に語り出した。
「おおモルスよ、今宵は鶏肉も食べれそうだな」
『雄鶏ではないなら良い!』
コクピットにモルスの苛立つ声が響く。
彼らの身近に雄鶏の3Dアバターを有する神機がいる。
その機体の破天荒な言動を、モルスは何より毛嫌いしていた。
「お前は本当に……」
『だって彼奴は最悪だからな! 我と同じ死神の権能持ってる癖に、たまに冥府から死者を現世に戻すとかやるし! 自由すぎなんだ!』
「ま、まぁ、落ち着けモルスよ。敢えて彼奴と出撃タイミングをずらしてやったのだ。今は目の前のことに集中せよ」
『あ、あぁ……そうするとしよう』
体高5mの機神が地団駄を踏む様は、果たして厳と十文字の目にどう映ったのだろうか……。
かくして、作戦は決行された。
「肉を上空から散布すればよいのか。さて、行くか」
厳の体は本来の黒麒麟の姿へ変わってゆくと、その体重の軽さからか風に舞って浮かび上がってしまう。
口にレッド・ラムの小間肉が入った籠を加えると、そのまま発生させた雲に乗って高速飛翔していった。
「変身……だと……っ!? なんてカッコいいんだ! よし、我は『統一個体』を目指す! 機神モルスよ、同じ神のよしみで帯同を許す!」
『あ、あぁ。よろしく頼む、十字神(クロス・ゴッド)……?』
最近はアクの強い猟兵ばかり引き寄せてしまうな、なんてモルスは内心で嘆いていた。
十文字はモルスの頭にしがみつきながら、叡智の杖での魔法攻撃で支援攻撃を行う。
ここでモルスは、ユーベルコードで分身を生み出してゆく。
「モルスよ……今こそ死を振りまく時だ。その力を存分に示せ……!」
『対軍戦術機構【死の行軍】(デスアーミー)……!』
97機のモルスの分身は複製されると、生肉を引っ掴んだ複製機50機が散り散りになって敵の群れへと飛んでゆく。
厳とモルス分身の撒く肉の血の匂いに誘われた眷属達が、一斉に彼らを追尾し始める。
すると、徐々に『統一個体』までの肉壁が薄くなっていった。
「今だ、残りの分身機は『統一個体』までの道を切り拓け……!」
槐は残り47機の分身と共に隊列を組んだまま低空飛行を開始。
立ちはだかる眷属達が嘴で神機の装甲を抉り取ろうと飛び付いてくるが、モルス隊が放つ冷凍光線の一斉射撃の前では無力すぎた。
「うむ……竜田揚げもささみフライも良いな」
キャバリアソード『死の運命』で眷属達を斬り捨ててゆけば、遂に『統一個体』へと肉薄するモルス。
ここで十文字が動いた。
「我が聖なる包帯よ! 奴を拘束せよ!」
十文字の腕に巻き付いた包帯が、まるで意思を持ったかのように自在に動き出す。
そのまま『統一個体』に絡み付くと、その体の自由を縛り上げてみせた。
「くくく……最強の存在たる十字神(クロス・ゴッド)に歯向かった報いを受けよ!」
『よくやった、十字神(クロス・ゴッド)!』
これには本当の神であるモルスも称賛の声を送った。
「モルスよ、征くぞ。彼奴にしの宿命を与えてやるのだ」
槐の言葉を合図に、モルスは『統一個体』を巨大な機甲剣で最上段から斬り伏せた。
『統一個体』が反撃で嘴を啄むべく、無理矢理に拘束を解いて突進しようとする。
だが分身機からの冷凍光線の乱れ撃ちに阻まれてしまい、やむなく敵の首魁は猟兵達を距離を置くべく逃げるしか出来ない。
モルスとサポート猟兵達が、次の反攻に機会を繋げた。
討伐は、ここからが正念場だ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎
これが、統一個体。デカイでありますな。
彼奴を倒さねばキャラバンをやられてしまい、ラム肉パーティも開けないであります!
参りマース!
ラム肉の活用方法は他の方に任せて、一点突破を行いマース!
薄まる取り巻きを抜けて強行突破するにしても、肉を貪る嘴も風のオーラによる戦闘力も、侮れぬ脅威であります。
ならば、身を硬めて突進であります!
「骸式兵装展開、岩の番!」
ブラキオンには劣りマスガ、頑強な岩鎧に身を包みハヤブサさま達の中を突っ切って行こう。
時間をかければブラキエルの人格に汚染されるので、速攻でな。
我が身が本懐を果たせば良し、仲間の陽動となっても良し!
文字通り正面から叩き潰しマース!
ティエル・ティエリエル
引き続きミフェット(f09867)と一緒にがんばるぞー☆
ミフェットと作戦タイム!お肉があれば鳥たちを誘導できるんだよね?
お肉があんまり近くだとすぐに戻ってきちゃいそうだね。
ミフェットの作戦で、パチンコになったミフェットでどんどんお肉を飛ばしていくぞー!
『ベオウルフ』のみんなにも手伝ってもらってお肉乱舞だ♪
『統一個体』がこっちのお肉を求めて無防備に突進してきたら反撃だ!
ふふーん、味方が減ってるみたいだから怖くないぞー☆
ボクの【お姫様ビーム】でどっかーんと弾き飛ばしてやる!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
ミフェット・マザーグース
ボスも取り巻きも、お肉が目的!
だから、お肉で取り巻きの肉の壁を突破してボスに肉薄すれば……
お、お肉ばっかりでよくわかんなくなってきた!
まずはティエル(f01244)と作戦タイム
レッド・ラムのお肉を使わせてもらおう!
UC【バウンドボディ】
手すりにしっかり捕まって、髪の毛をゴム状にして伸ばすね
〈怪力・ロープワーク・投擲〉を使ってミフェットはおっきなパチンコをやるよ
弾丸代わりに飛ばすのは、もちろんレッドラムのお肉
ティエルに引っ張ってもらって、合図に合わせて全力で引き戻して発射!
髪の毛を同時にいっぱい使って、取り巻きを誘導してボスから離れさせちゃおう
無防備なタイミングを〈見切り〉したらティエルに合図!
バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)は、移動式巨大拠点『ベオウルフ』のクレーンの上から無数のオブリビオンの群れを眼下に見据えていた。
「あれが統一個体。デカイでありますな。そして何という数の眷属達なのでありましょうか!」
ひときわ巨大な『統一個体』を幾重にも取り囲む膨大な個体数を誇る眷属達。
まさに生きた壁が群れの主を守っているのだ。
しかし、真の姿である軍服を纏ったバルタンは諦めという言葉を知らない。
「彼奴を倒さねばキャラバンをやられてしまい、ラム肉パーティも開けないであります! 参るでありますよ、ティエル殿! ミフェット殿!」
此度のバルタンは心強い味方が付いている。
大親友コンビのティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)とミフェット・マザーグース(沼の歌声・f09867)だ。
「ボスも取り巻きも、お肉が目的! だから、お肉で取り巻きの肉の壁を突破してボスに肉薄すれば……!」
ミフェットが名案だとばかりに声を上げたが、すぐに首を傾げてしまう。
「お、お肉ばっかりでよくわかんなくなってきた!」
「はいはーい! ここで作戦タイム!」
フェアリーの小さな体を元気一杯に動かしながら、ティエルが手を挙げた。
「お肉があれば鳥たちを誘導できるんだよね? でもお肉があんまり近くだとすぐに戻ってきちゃいそうだね。そもそもお肉はどうしよう?」
「レッド・ラムのお肉を使わせてもらおう!」
他の猟兵達もそうしたように、ミフェットは先程倒したレッド・ラムから肉を調達することを提案。
これにバルタンも頷く。
「それが手っ取り早いでありますな! そうそう、眷属の誘導はおふたりにお任せして、吾輩は射線が空き次第、『統一個体』へ一直線に突進するであります!」
「バルタンさんが大きな鳥さんをやっつけてくれるなら、ミフェットはお肉を遠くへばらまく係になるね! ブラックタールのからだが役立つよ!」
ミフェットは紙に自分のやりたいことを絵図として描いてみせた。
これにティエルはびっくり!
「すごいすごい! これなら『ベオウルフ』のみんなにも手伝ってもらってお肉乱舞だ♪」
「なるほど、これは名案デース! ところでティエル殿はどうされるおつもりで?」
バルタンの疑問にティエルは愛用のレイピアを掲げて自信満々に答えた。
「仲間の鳥が減ったところへ、ボクのお姫様ビームでどっかーん☆だよ!」
「おお! 刺突剣の先から光線が出るユーベルコードでありますか! では、吾輩の肩に捕まって下さい! 共に戦場を突き抜けまショー!」
普段の口調と真の姿の口調が折り混ざったバルタンに、ティエルは目を輝かせて飛び跳ねていた。
「やったー☆ 3人一緒に頑張ろうね♪」
「うん! 『ベオウルフ』のみんなもよろしくお願いします!」
ミフェットのような小さな女の子が頑張って戦おうとしている姿に、拠点の住人達の誰もが我こそはと率先して手伝いを申し出てきてくれた。
こうして、大掛かりな作戦が幕を開けようとしていた。
「ううぅ~ん……! もっと引っ張って大丈夫だから……!」
ミフェットの触手状の髪が鉄骨に結び付けられたまま、ぐんぐんと後ろへ引っ張られてゆく。
弾丸代わりにレッド・ラムの肉塊を髪に包み、更に後ろへ伸ばしてみせる。
ミフェット自身も他の髪を四方に張り巡らせて身体を固定している。
もとより見た目によらず怪力を誇るミフェットは、鉄骨の柱をギュッと抱きしめて離さない。
――これは、ブラックタールの『バウンドボディ』による巨大パチンコだ。
これで肉塊をより遠くへ弾き飛ばすことで、取り巻きの眷属達を明後日の方向へ誘導させてゆく狙いだ。
そして、髪の毛パチンコは1つだけではない。
ミフェットの四方に張り巡らされた髪全てが射出台であり、これであちこち広範囲へ肉塊を飛ばすことが可能なのだ。
100mまで伸び切ったミフェットの髪は、最大の反発力を生み出す!
「いいよ! お肉、はっしゃー!」
「「いっけーっ!!」」
ミフェットと住人達の願いの叫びとともに、風切り音をと共に肉塊が嵐の中心部へテイクオフ!
途端、ひと塊だったオブリビオンの群れが、右へ左へと面白いように大移動を開始したではないか。
「作戦大成功だ☆ それじゃ、ボク達も行くぞー!」
「目標、『統一個体』!」
バルタンはミフェットの髪にもたれ掛かると、そのまま100m先まで後退し続ける。
その肩にはティエルがしがみついていた。
「群れの中をわざわざ掻き分けなくても、ミフェットの髪でひとっ飛びだよ☆
「こちらも長時間のユーベルコードの使用はリスクがあるので助かるであります! それでは、カミカゼ突撃、バルタン・ノーヴェ! 骸式兵装展開、岩の番! 顕現せよ、大天使ブラキエル!」
バルタンがユーベルコードを発現させると、その姿がたちまちオウガ・フォーミュラの大天使ブラキエルを模した姿に変身する。
その姿は元の姿の3倍の大きさであり、岩翼と二対の岩腕を備えた絶対不壊の岩鎧を纏った完全武装を誇る。
「翼はあるが空は飛べぬ。早く片付けなければ、人格がブラキエルのそれに塗り替えられてしまうのでな、手早く“翔ぶ”ぞ」
バルタンは限界まで伸ばしきったミフェットの髪に弾かれ、猛スピードで『統一個体』の前まで躍り出た。
「いってらっしゃーい!」
ミフェットの見送りの言葉が一瞬で置き去りになるほどの高速飛翔。
襲いくる風のオーラを突き抜け、バルタンは巨岩の砲弾となって『統一個体』目掛けて飛び込んできた。
「すごいすごーい♪ とっても速くてテンション上がっちゃう☆ 今ならボク、ビーム出せちゃいそう!」
昂ぶる心のエモさをレイピアの剣先に集中させたティエルは、迎撃せんと突っ込んでくる『統一個体』の群れへ向けて笑顔を咲かせた。
「うー☆ どっかーんっ☆」
刹那、フェアリーの小さな剣からは想像できないほどの魔力の奔流が敵の群れを消し飛ばしてみせた。
まるで光の洪水が悪しき存在を押し流すかのようだ。
巻き込まれた『統一個体』は、惨めに地面へ墜落してポヨンポヨンと転がってゆく。
そこへ――。
「薄まる取り巻きを抜けて強行突破するにしても、肉を貪る嘴も風のオーラによる戦闘力も、いずれも侮れぬ脅威であります。ですが!」
未だ弾着していないバルタン、衝撃波を纏いながら地面を這う『統一個体』の頭上を取った!
「文字通り! 正面から叩き潰しマース!」
この時、『統一個体』は無謀にも己の嘴でバルタンの纏う岩鎧を砕こうとした。
しかし、劣化品とはいえ元は絶対不壊の鎧を模した超硬度の防御の前では、嘴ごときで抉れるわけもない。
そのまま岩の弾丸と化したバルタンの体が『統一個体』の真正面へと激突!
「もう一発デース!」
岩の巨腕で放つ、痛烈なアッパーカットがクリーンヒット!
何かが砕ける鈍い音を戦場に響かせながら、無残にも『統一個体』は初めて血を撒き散らしながら吹っ飛んでいったのだった……!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
蒼・霓虹
[蛟]
あら、意外に可愛らしい獲物ですが……見掛けに寄らないとは、この事でしょうか?
[WlZ]
【高速詠唱】でUC発動、眷族の子達を召喚し〈彩虹(戦車龍)〉を【悪路走破&推力移動】で【操縦】しながら敵の攻撃と動きを【第六感】で【瞬間思考力&見切り】
眷族の子達を【集団戦術&団体行動】で指示し各員、レットラムの肉を持たせ【属性攻撃(デコイ)】の込めた【砲撃】
わたしは【高速詠唱】で【オーラ防御】を込めた〈レインボークローバー〉の【盾受け&ジャストガード&受け流し】【弾幕】を【範囲攻撃】をばら蒔きながら、撹拌と取り巻きの誘導を
穴が空いた所へ決めるのは、吉備ちゃんに任せますね。
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
小雉子・吉備
[蛟]
海老で鯛を釣るっていうのかなぁ
これは事前にジビエの事べんきょーしとけば良かったかなぁ
[POW]
【高速詠唱&早業】でUC発動で〈白ちゃん〉攻撃力5倍、射程半分にして
【激痛耐性】備え
〈なまり&ひいろ〉ちゃんに【動物使い】ベオウルフの皆に【集団戦術&団体行動】で援護を
〈白ちゃん(人型形態)〉を【空中戦&推力移動】で【動物使い&操縦】し【第六感】で【瞬間思考力&見切り&空中機動】で【残像】で取り巻きや本体の攻撃を回避と
【高速詠唱】で展開し【オーラ防御】込めた〈スロウフールハウル〉【盾受け&弾幕】【受け流し】つつ懐に
〈吉備男〉で【貫通攻撃&切断&切り込み&怪力】で一撃
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
痛烈なダメージを食らった『統一個体』は、すかさず眷属達を発生させて守りを堅める。
一見すればモフモフふわふわなな鳥が身を寄せ合っているだけの愛らしい光景に、蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)は思わず顔が綻んでしまう。
「あら、意外に可愛らしい獲物ですが……見掛けに拠らないとは、この事でしょうか?」
「うん、すごく凶暴だよね……」
小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)も、今までの猟兵達との戦いで獰猛な生態を目の当たりにしていた。
「それにしても、レッド・ラムの肉で嵐のヌシを釣るって……海老で鯛を釣るっていうのかなぁ。これは事前にジビエの事をべんきょーしとけば良かったかなぁ」
「吉備ちゃん、もう倒したあとのことを想像しているなんて……気が早いですよ?」
教え子の言葉に、蒼はくすくすと笑みを漏らした。
小雉子は仏頂面で蒼に言葉を返す。
「でもすぐ現実のことになるよ。キビが本気出しちゃえばね?」
そう告げた小雉子は、早速ユーベルコードを使用した。
「神昇白雉、時接招来、猟機人召喚っ! 白ちゃんおいでーっ!」
『白ちゃんって呼ぶんじゃねぇっ!』
先程まで小雉子を背に乗せていた白雉型特機が彼女の近くまで飛来してくると、たちまち変形を開始したではないか。
『白皇雉、覚醒降臨っ! いくぜ、キビ助! 早くオレ様に乗り込みな!』
「えー、キビ助って……あ、待って! 乗るってば!」
キャバリア形態へ瞬く間に変形した白皇雉へ、小雉子はコクピット内に慌てて滑り込んだ。
「偽御神刀・吉備男、巨大化! これで攻撃力5倍だよ! でも主砲は封印で射程は半分だね」
『げっ!? マジかよ……!』
ユーベルコードの制限により、白皇雉の性能に制限をかけなくてはならない。
やむなく小雉子は射程を半分にするため、主砲を封印せざるを得なかった。
この流れに蒼も相棒の彩虹に語り掛ける。
「私達も行きましょうか、彩虹さん?」
『本当は背中に乗せて統一個体まで詰め寄るつもりでしたが……ここはロボのほうが映えますね!』
「もう、仕方がないですね?」
蒼は空間からブースターパーツを召喚すると、彩虹と変形合体させた。
『猟機人、彩虹! スーパーロボット形態!』
こうして、2機の白銀のロボが戦場に立った。
中の操縦者達は、装甲に物を言わせて凄まじい数の敵の群れの中へ飛び込んでいった。
『うわっ! なんて強力な突進なんでしょうか! ロボ化して正解でした!』
『チクショウが! こいつら全員、めちゃくちゃ早く飛び回りやがるぜっ!』
2機を翻弄する眷属達は、簡単に壊れない獲物へ徐々に力加減を増していった。
「このままではジリ貧です! なまりちゃん達、皆、やっちゃって下さいな?」
操縦席の中にいる蒼が、機体の周囲に蒼色の狛犬の群れを召喚してみせた。
104匹の蒼色狛犬達はそれぞれが蒼鉛のアームドフォートで武装しており、かつ自在に空を飛ぶことが出来た。
「皆、お肉は持って散開してくださいね」
蒼の言いつけを守り、狛犬達は生肉を加えたまま右へ左へとすっ飛んでいく。
途端、眷属達は『統一個体』の制止を振り切って狛犬達を追い掛けてしまう。
追い掛けた先では狛犬達の砲撃で眷属達が撃墜され、新たな眷属が湧き上がるまでの間は『統一個体』の守りが薄くなっていた。
「この弾幕は攻防一体。本来の砲撃の役割としても使えるのですよ。虹三葉『レインボークローバー』!」
マジックカードを操縦桿の傍の差込口に挿入すると、ロボ彩虹は主砲から凝固された幸運の塊をクローバーの葉の形状で乱射していく。
広範囲に及ぶ盾のような光弾は虹色の光の壁となって眷属達へ激突すると、一度に多くの数を吹き飛ばしてみせた。
更に虹色の光の壁が敵の突進を阻害するバリケードとなり、蒼まで攻撃が届かない。
「統一個体までの道が拓けました! 吉備ちゃん、あとはお願いしますね?」
「分かったよ! 白ちゃん、加速するよ!」
『だからその名前で……ったく、しゃーねーな!』
背中の翼のようなブースターが火を噴くと、ロボ白皇雉はスラスター推力で低空飛行を開始した。
だがそこへ追い縋るのは、音速で飛来してくる眷属達だ。
「そっちが早いなら……キビが遅くするだけだよ! 時の愚鈍『スロウフールハウル』! 主砲を封印してるから、今日は斬撃バージョンだよ!」
ロボ白皇雉が巨大刀で空間をめった斬りにしたかと思えば、遅延魔法を宿した空間の疵が発生したではないか。そこへ突っ込む眷属達は急に動きがスパースローモーションに変わり、かつ空間を裂いた斬撃のエネルギーが眷属の身をゆっくりと斬り刻んでいった。これで追撃はなくなった。
……あとは目の前の道を切り開くのみ!
「なまりちゃん! ひいろちゃん! お願い!」
小雉子のオトモの蒼色狛犬と紅焔小猿は、それぞれマジックカードで目の前の鳥の群れを爆裂四散させる。
そして遂に『統一個体』は丸裸となってロボ白皇雉の前に身を曝け出した。
白銀の雉機人が長大な霊刀を構えて飛び込んでいった。
「いっけえぇぇぇーっ!」
『大斬撃っ! 鬼首斬りだぜーっ!』
巨大化した偽御神刀・吉備男の輝く刀身が、真一文字に振るわれた後に牙突の構えから切っ先を強引に羽毛の中へと差し込む。
刃に貫かれた『統一個体』は、とうとう悲鳴を上げながら慌てて2機のロボから逃げ出していった。
「でも逃しませんよ!」
「ここはキビ達に任せて、みんなは先へ行って!」
少しでも眷属の追撃をこの場に留めておくべく、2機のロボが奮戦を続ける。
他の猟兵達と『ベオウルフ』の住人達は、逃げた『統一個体』を追って移動を開始したのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
インディゴ・クロワッサン
アドリブ連携大歓迎~!
引き続き真の姿でふわふわ飛んでるよー
「…お肉ならここにあるよね?」
とりあえずキャラバンの面々や他の猟兵にはお肉撒き散らしながら移動して貰ってから…
…罷り間違っても彼らを攻撃しちゃわないよーに気をつけて、ある程度キャラバンから離れたら…僕は指定UCを使って統一個体目指して突撃だー!
理性無いから会話しないけど、攻撃は激痛耐性で凌ぐし、高速で迫ってくる奴はカウンター狙って踏みつけたり、第六感で見切って残像で回避したら、ド本命の統一個体に向かって捨て身の一撃だー!
そうだなぁ…攻撃したらすぐに素早く噛み付いて、吸血/生命力吸収しーちゃおっと!(早業/2回攻撃)
ティオレンシア・シーディア
あらま、丸っこくてちょっとかわいいわねぇ。
…だからって餌になるなんて願い下げだけど。
実質無限耐久の肉壁かぁ。かなり面倒ねぇ。
…消耗戦がお望みなら、向こうも引きずり込んでやりましょうか。
エオロー(結界)で〇オーラ防御を展開してミッドナイトレースに○騎乗してテイクオフ、お肉バラ撒きながら肉壁を機動戦で引きずり回すわぁ。
壁が薄くなったところに威力度外視で命中を最優先の○スナイパー一閃、●蕭殺で〇継続ダメージと状態異常を付与。阻害と〇捕縛のソーン、雷撃とマヒ攻撃の帝釈天印、焼却と破邪の烏枢沙摩明王印…手札はいろいろあるわよぉ?
「うわ~見た目だけは可愛いのに、こうもウジャウジャいると却って気持ち悪いね?」
黒いコウモリの翼で空を飛ぶ、真の姿のインディゴ・クロワッサン(藍染め三日月・f07157)。
その真横で滞空するのは、バイク型UFO『ミッドナイトレース』に乗り込んだティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)だ。
「あらま、確かに丸っこくてちょっとかわいいわねぇ。……だからって餌になるなんて願い下げだけど」
集団で突進してくる敵の群れへ手榴弾を投げ付けるティオレンシア。
数瞬後、空中で炸裂した眷属達の肉片を彼女は回収してみせた。
「散布用のお肉が増えたわねぇ?」
「あ、そういうのもアリなんだね? 共喰いかぁ……!」
インディゴはティオレンシアの機転に感嘆の言葉を漏らした。
「ま、お肉なら拠点のみんなが撒いてくれてるし、キミも撒くつもりでしょ? 僕は射線が空いたら、一気に『統一個体』目指して突撃だー!」
「それじゃ、私はボスごとじわじわ削ってゆくわぁ。にしても実質、無限耐久の肉壁かぁ。かなり面倒ねぇ」
ティオレンシアが眉尻を下げてため息ひとつ。
だがそれは諦観ではなく、今から行う作戦の手間を思ってのこと。
勝算なら、十分すぎるほどにある。
「……消耗戦がお望みなら、向こうも引きずり込んでやりましょうかとどめの一撃はお願いねぇ?」
「任せて! 僕の本気を見せちゃうよー!」
インディゴは超音速で突っ込んでくる眷属達をいなすべく、嵐の中でのドッグファイトを開始した。
巧みに旋回や背面ターンを駆使し、眷属達の背後を取ってゆく。
「そこだ!」
敵の背後を取ったインディゴは、黒剣『Vergessen』の刃で敵を撫で斬りにしてゆき、少しでも眷属達の数を蹴らそうと奮戦する。
彼の活躍に負けてはいられないと、ティオレンシアも行動を開始。
「エオロー(結界)で機体の周りにオーラ障壁を展開……これで突っ込まれても耐えられそうね?」
感覚で障壁の強度を把握すると、滞空していたミッドナイトレースが急発進して群れの中を突っ切ってゆく。
「さてと、美味しいお肉はこちらよぉ? ……お仲間のお肉も混ざってるけど」
群れの中で肉片を散布してみれば、その喰い付きの良さたるや腹を空かした雛鳥の如し。
けたたましく鳴き声を上げながら、眷属達はミッドナイトレースの後ろを本能的に追尾し始めてしまう。
「そうよぉ? こっちへいらっしゃいな。このまま機動戦で肉壁を引きずり回すわぁ」
ティオレンシアが動き回る度に、追走する眷属たちの数が雪だるま式で増えてゆく。
立ちはだかる敵を各種グレネードで粉砕してゆけば、飛び散らばった仲間の肉片すら啄んでゆく。
なんという地獄絵図。恐らく、いくら食べても飢えに苦しみ続けているのだろう。
だが、それも今日で終焉だ。
「そろそろ射線が空いたわねぇ。それじゃ、威力度外視で……そこ!」
熟練した手捌きで即座に身構えたティオレンシアは、群れの中心の『統一個体』へ銃弾を一発だけ命中させた。
威力度外視と公言しただけあって、命中させても『統一個体』は身じろぎもしない。
しかし、ティオレンシアのユーベルコード『蕭殺(アディション)』は、命中した時点で彼女の勝確となる。
途端、巨大なモフモフふわふわボディにいくつもの魔術文字が浮かび上がった。
「阻害と捕縛のルーンであるソーン、雷撃とマヒ攻撃の帝釈天印、焼却と破邪の烏枢沙摩明王印……手札はいろいろあるわよぉ?」
入れ代わり立ち代わり浮かび上がる死の烙印は、ティオレンシアが『統一個体』の周囲を旋回している間は効力を発揮する。
何も出来ずに苦しみ続ける『統一個体』に、好機だと踏んだティオレンシアがユーベルコードを発現した。
「壊れてしまえ……何もかも!」
インディゴの背中に藍薔薇を纏う三対六翼のコウモリ翼が出現すると、途端に彼は目の前の動くものを斬り刻み始めた。
理性を失ったインディゴは凄まじい戦闘力の強化を得る代わりに、目の前の動くものを自動的に攻撃してしまう。
「アガ……ッグルルルゥゥ……ッ!」
魔獣めいた呻き声を漏らしつつ、藍薔薇のヴァンパイアは一切の防御を捨てて、ただただ目の前の敵を斬り捨て始めた。
その足取りは迷いなく『統一個体』の元へ。
暴力の化身と成り果てたインディゴを前に、本能的な恐怖を感じた『統一個体』は逃走を試みる。
身動きが阻害されていても、なお飛び立ってインディゴから距離を置こうとする生への執着。
しかし、それが仇となり、インディゴは超音速すら追い縋って剣を振り上げる。
「■■■■■■■■■■■■――っ!」
インディゴは鬼神が如き咆哮と共に、逃げる『統一個体』の背中へ鋭い一太刀を浴びせることに成功した。
『統一個体』はもはや満身創痍だ。
猟兵達の次の攻撃で、決着が付くはずだ――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
共闘希望
真の姿で強化
無限沸きとか心を折ってきますね
「幼女祭りだとじり貧になっちゃうか。ちぇー☆」
何…一つ試してみるか
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与して光学迷彩と共に水で匂いも消
【料理】
キャラバンの人達と囮引き寄せをしてくれる猟兵により香りを強くしたラム肉の焼肉等を提供
存分に引き付けてもらう
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵陣の状況と状態を常に観察し統一個体への接近ルートを分析
【空中戦・念動力】
飛び回り統一個体を捕捉すれば
UC発動
念動力を纏って即座に三倍速で突撃して…吹っ飛ばして集団の外へと叩きだしを試み
【弾幕・二回攻撃・切断】
念動光弾を乱射して更に吹っ飛ばしつつ接近して連続斬撃!!
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【SPD】
※他参加者連携可
※引き続き愛機搭乗
怯える必要はないさ
あ、少し肉貰うけど構わないね?
オペ43番【センチュリオン・レックスモード】起動
『ドラグーンモード』のパワーローダーを分離
無人機3基がドラゴン型に再合体したら騎乗っ♪
【プロキオン】のビームランスと
【アーリー・バード】の盾を構え
完全に竜騎士状態…でも、すぐには攻めないさ
機竜にレッド・ラムの肉…解体未了で大きい塊を
ごっそり咥えさせ、3杯程空に向けて盛大にバラ撒く
もちろん狙いは取り巻きの陣形崩し
その隙に機竜騎士が飛び立った後
背から『ナインス・ライン』がブースト跳躍
更に機竜の業火を推進力としてボスを串刺しさ
さ、おいしい焼き鳥になっちゃいなっ♡
リューイン・ランサード
敵配下を突破しないといけないので、レモンさんにスーパーロボット『弩羅轟えもん』を送り込んでもらい、UCで操縦。
ストームキャラバンの皆さんには、レッド・ラムの肉の一部をハヤブサさまへの突入ルートとは別方向に蒔いてもらい、敵配下の一部を引き剥がす。
更に弩羅轟えもんのハイパー・バスター・ランチャーにエネルギー充填しての、火の属性攻撃・貫通攻撃による砲撃・範囲攻撃を敵配下にぶっ放して突入口を開く。
その後もダブルビームライフルの砲撃で援護。
猟兵さん達と突入。
翼と空中戦能力で空を飛び、見切りで回避しつつ、光の属性攻撃・全力魔法・高速詠唱で巨大な光の槍を作り、貫通攻撃・スナイパーでハヤブサさまを撃ち抜く!
もはや『統一個体』は満身創痍、後ひと押しで撃破出来そうだと踏んだ戦況の中、新たに3人の猟兵達が挑むべく準備を整えていた。
リューイン・ランサード(乗り越える若龍・f13950)の目の前に、ドラゴニアン型スーパーロボット『弩羅轟えもん』が転送されてくる。
グリモア猟兵に依頼して転送してもらった機体へ、リューインは縋り付きながら懇願した。
「あの『統一個体』を倒さないと、この拠点の皆が危険なんだよぅ! 助けて、弩羅轟えも~ん!」
傍から見ればなんとも情けない光景だが、これがリューインのユーベルコードのトリガーなのだ。
懇願された弩羅轟えもんは呆れた様相を見せながらも、彼の願いを聞き入れて機械翼を広げると敵の群れへと飛び立っていった。
遠隔操作が可能となった弩羅轟えもんを、リューインは機体に搭載された武装を出し惜しみせずにぶっ放し始めた。
「ハイパー・バスター・ランチャーにエネルギー充填! からの、ナパームブラスターです!」
広範囲に拡散する熱線は周囲を飛び交う眷属達を一瞬で炭化させ、地上の群れをたちまちローストチキンへと変えていった。
「ストームキャラバンの皆さん、お肉はハヤブサさまへの突入ルートとは別方向に蒔いてもらえますか? そのほうが『統一個体』の前が手薄になるはずですので!」
リューインの指示通りに動いた住人達のおかげか、巨大な『統一個体』の周りの肉壁が薄くなってゆく。
だが、無限湧きする敵の前では、手薄な状況はそう長くは持たないだろう。
そう考えるカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は、背中に黄金の輪を背負った白銀の神機こと界導神機『メルクリウス』のコクピットで嘆息を吐いていた。
「はぁ……敵の無限沸きとか、心を折ってきますね」
『ご主人サマ、負けないで! ふれー! ふれー! ご主人サマ♪』
目の前でチアガールのユニフォームを着た3D雄鶏ホログラムが、ポンポンを振りながら応援に徹していた。
メルクリウスのAIであり人格を表すそれの奇妙な踊りに、カシムはますます溜息が大きくなっていく。
「チア服、似合わねーですよ」
『あれー? パンチラしたほうが嬉しかった?』
「ちげーよ! 雄鶏の癖にパンチラしてくるんじゃねーよ!」
『メルシーは完全無欠の雌雄同体だゾ☆ アバターが雄鶏でも可愛いチア服着ちゃうゾ~!』
「やめて差し上げろ!」
カシムとメルクリウスの応酬に、オープン回線で聞いていたリーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)がクスクスと笑いを堪えていた。
「これは失礼したよ。アタシのナインス・ラインも楽しいおしゃべりが出来たら良かったんだろうけどね?」
リーゼロッテは外部スピーカーへ音声を切り替えると、住人達へ告げた。
「アンタ達は何も怯える必要はないさ。あ、少し肉貰うけど構わないね?」
この断りに住人達は協力的な態度でレッド・ラムの肉を運んできた。
「ここは肉を焼いて、匂いで引き付けましょう」
カシムの提案がきっかけで、巨大な肉の表面は炙られて焼き目のいい匂いと滴る血の匂いを漂わせる、驚異の『はやぶさ様ホイホイ肉』が完成する。
「それにしても、数に数で立ち向かおうとしたの、止めたんだね? 幼女祭りだとジリ貧になっちゃうかー、ちぇー☆」
メルクリウスはユーベルコードで数師団規模の分身が可能だ、幼女姿で。
何を言っているか分からないだろうが、そういうことなのだ。
だが、カシムは数で押し切る方法を諦めても、未だ余裕の表情を浮かべている。
「そう悔しがるな、メルシー。なに……ひとつ試してみるか」
カシムは独りごちると、光学迷彩魔術でメルクリウスの機体を周囲の景色と同化させた。
「水のオーラで機体の匂いも遮断するぞ。これで僕達は、この戦場で誰からも感知されなくなった」
カシム達が狙うのは唯一つ。
『統一個体』までの射線が空いた瞬間に飛び込み、一撃必殺を見舞うだけだ。
リーゼロッテは消えたメルクリウスの反応を怪訝に思いながらも、薄くなった眼の前の壁を少しでも削り取るための行動を起こした。
「センチュリオン、騎竜型へ変形開始。駆動モーションを切り替えます。オペ43番【センチュリオン・レックスモード】起動っ!」
濃紺のキャバリアに合体していた『ドラグーンモード』のパワーローダーが分離したかと思えば、無人機3基が唸りを上げて空中でドラゴン形態へ変形!
「さあ、照覧あれ。非人型のキャバリアという代物も、なくはないのさ。例えばコイツみたいにねっ」
愛機ナインス・ラインがドラゴン型パワーローダーに騎乗すれば、竜騎士型キャバリアが爆誕した。
キャバリア用の大盾兼両刃剣『RXS-175LW-LEX アーリー・バード』と大型ビームランス『BXS-243RW-LEX プロキオン』を構えるその勇姿は、本物の竜騎士のようだ。
だが、リーゼロッテは自ら攻めようとはせず、その場で待機し続ける。
「ベオウルフのみんな、解体未了で構わないのでレッド・ラムの大きな肉の塊をここへ持ってきてほしいのだけど、構わないね?」
住人達は言われるがままに血の滴った肉塊を台車に乗せて運んできた。
すると、機龍が肉塊を口に加えて、勢いをつけて空中へ放り投げてみせた。
「ほら、特大サイズの肉だよっ。早いもの勝ち、遠慮せずに受け取るがいいさ♪」
血を撒き散らしながら飛んでゆく肉塊は、多くの眷属達の視線を釘付けにした。
途端、敵の群れの一部がアメーバのごとくウゾウゾと蠢いて肉塊を追い始めた。
そのひとつひとつが眷属達なのだから、相当の密度と頭数が投げられた肉塊へ向かっていったことになる。
「まだまだ行くよっ♪ 今度はこっちだ、それっ!」
リーゼロッテは機龍を操り、さっきとは反対方向へ巨大肉塊を放った。
またしても膨大な数の眷属達が、その肉塊を喰らわんと一斉に殺到してゆく。
「最後は『統一個体』のはるか後方……これで前後左右の眷属は、お肉に夢中ってわけさ♡」
機龍をぐるぐるとその場で回転させ、ハンマー投げの要領で遠心力をつけて肉塊を全力で放り投げたリーゼロッテの表情は、してやったりとドヤ顔だ。
その成果たるや、『統一個体』の周囲に殆どの眷属がいなくなるほどの成果を挙げてみせた。
「すごいですね……! これなら行けます!」
空中で啄んでくる眷属達を、自らも竜の翼で滞空しながら剣撃で斬り捨てまくっていたリューインがにわかに興奮気味に口ずさむ。
「弩羅轟えも~ん! 突破口を作ってよぉ~!」
リューインの願いは、青と白を基調とした龍人型スーパーロボットが聞き届ける。
放たれたダブルビームライフルの砲撃が、『統一個体』の前を塞がる少数の眷属達を吹き飛ばしたのだ。
これで完全に『統一個体』までの道が開いた……!
「皆さん、援護をお願いします! 行くぞー!」
裂帛の気合の咆哮と共に、リューインは高高度の大空から急降下を開始。
「この世界で逞しく暮らす『ベオウルフ』の皆さんのために、撃ち抜いてみせます!」
リューインの魔力が閃光となり、次第にそれは巨大な槍を象り地上へ矛先を向ける。
「そこだぁぁー!」
地上で鎮座する『統一個体』の頭上目掛け、リューインは極大の光の槍を全力射出した。
光の槍は霹靂が如く一直線に『統一個体』を突き抜け、その場へ釘付けにしてしまう。
もうこれで『統一個体』は逃げられない。
「では、オペも最終段階に移ろうか♪」
リーゼロッテは機龍を大空へ飛翔させると、その背に乗った愛機ナインス・ラインの背中のスラスターを限界MAXまで噴射させた。
「さ、おいしい焼き鳥になっちゃいなっ♡」
機龍の背から飛び降りたナインス・ラインは、その背に機龍の履く火炎すら推進力にして地上へ降下してゆく。
大型ビームランス『プロキオン』を突き出せば、2本目の“杭”が『統一個体』の身を大地に縫い付け、炎に焼かれてダメージを与えた。
「ちなみに、炎での攻撃で主な死因は火傷ではなく、意外にも空気中の酸素が燃焼することで起こる酸欠と一酸化炭素中毒が多いよ。ま、鳥くんには全部味わってもらって、この拠点の糧になってもらおうか♡」
巨大な鳥が大型の武器に貫かれたまま焼かれる姿は、まるで串に刺さった鶏肉が炭火で焙られているかのようだ。
そして、取り巻きがいなくなり、ダメージが積み重なったこの時を……カシムとメルクリウスは待ち望んでいた。
「味方がつよつよで助かりましたね。おかげで僕達が楽できました」
『あとは巨大鳥を捌くだけだね♪』
透明になったまま、メルクリウスは一気にマッハ32の速度まで加速する。
カシムは念動力で衝撃から守りつつ、縫い付けられた『統一個体』に懇親のタックルをぶちかました。
凄まじい衝撃を浴びせられた『統一個体』の肉体が、その瞬間、いとも簡単に半分だけ圧潰した。
「おや? 思っていたよりも柔らかいのですね」
『なんか拍子抜け~!』
カシムとメルクリウスは落胆の声を漏らす。
だが冷静に考えてほしい。
マッハ32の衝撃をもろに喰らえば、オブリビオンといえども原型を留めている方が稀有なケースと言えよう。
それは体当たりだけでも必殺の一撃になりかねない超音速の暴力であった。
故に、もうほぼ即死状態の『統一個体』だが、メルクリウスは用心して……半分は己の趣向でビーム鎌剣『ハルペー』を振り上げる。
『それじゃ、メルシー達が送ってあげるね?』
「今夜は鶏団子鍋ですね」
カシムの舌なめずりの音が合図となり、メルクリウスは『統一個体』の身体をバッサリ刈り取ったのだった。
その後、眷属達の掃討戦を行った猟兵達と『ベオウルフ』の住人達。
眷属達の大半は散り散りに逃げていったが、それでも大量の肉と資材を得ることが出来た。
オブリビオン・ストームも拠点の住人達の偽神兵器に食われて消失して、これで晴れて今回の任務は完了した。
「皆さん! ベオウルフの方々が、お礼に今日は宴会の席を設けてくれるそうですよ!」
リューインの弾む言葉に、カシムと少女の姿に変身したメルクリウス、そしてリーゼロッテが目を輝かせた。
「お肉ーお肉ー♪ メルシー、いっぱい食べちゃおーっと♪」
「お前、ここの拠点の人達の分を考えて食えよな!?」
「えっ? キャバリアサイズで一人前だけ食べるつもりだったけど、駄目かな?」
「駄目に決まってるだろーが! お前はもっと自重しろ……!」
もはや夫婦漫才と化したカシムとメルクリウスのやり取りに、『ベオウルフ』の住人達は遠巻きに和んでいた。
「さて、どのオクスリを勧めてみようか。やはり精力増強のこれかな? それとも素敵な夢が見られるコッチも試したいものだねっ♪」
リーゼロッテはというと、住人達へ怪しいオクスリを治験する気満々の様子だ。
ストーム・キャラバン『ベオウルフ』――彼らの奇妙な生活は、これからも続くだろう。
そして、猟兵達との不思議な縁も、これからいくつも紡がれるはずだ。
だが今はまだ、この祝宴の喧騒を謳歌しようではないか。
猟兵達と『ベオウルフ』のストームブレイド達が掲げた杯がぶつかり合う音は、翌朝まで続いたという……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵