大祓百鬼夜行㉓〜うるせえ知らねえこれが俺のHPAHだ!
●おいでよバズトレの殿
――UDCアース、バズリトレンディ御殿。
「ようこそバズトレ御殿へ。このHPAHはサービスだからまずは喰らって吹っ飛んで欲しい」
●
「……という予知をしたんだ」
どういう予知やねん!!!!!!!!!!
ツッコミ属性に溢れる猟兵はきっと目の前のグリモア猟兵地籠・陵也(心壊無穢の白き竜・f27047)にそう叫んだことだろう。
「ごめん、ノリ的にまずは出オチから入った方がいい気がして……」
振りだった。別にそんなノリは誰も求めていないと思うが恐らく親分のオーラ的にやった方がよさそうだと思ったんだろう。きっと。
というワケで改めて再度説明する。
「えっと、みんなのおかげで最後の親分、新し親分『バズリトレンディ』がいるバスリトレンディ御殿への道が開けたんだが……予兆はみんなも見たからわかるよな?つまりそういうことだ」
わかりたくない。めっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃくちゃわかりたくない!!!
しかしわかってしまう自分が憎い!!!(ビクンビクンッ)
みたいな常にミーム汚染が襲ってくる故のSAN値チェックに予兆を見た猟兵諸君はきっと苛まされてしまったことだろう。
しかし全力の彼女と戦い撃破すると大祓骸魂の撃破に必要である「虞知らず」を習得することが可能だという。
いや虞知らずってそういう意味じゃねえだろ!!!!って言いたくなるのもすごくわかる、非常にわかる。というかご尤もすぎる。
「うん、みんなの言いたいことはわかる。でも多分、大祓骸魂はそれぐらい強力な邪神だから、思い切り吹っ切れて戦った方が狂気汚染を受けずに済むのでは……?と、思わなくはないんだ。
つまりそういうことなんじゃないかなって……」
目には目を、歯には歯を、そして狂気には狂気をという意味であればまあ、わからんでもないが狂気ってそういう方向の狂気じゃねえだろ!!
「新し親分には今までの流行り物を全部ひっくるめて力にする"バズリ形態"と、とにかくお金を使ってガンガン物を買い込んでトレンドにする"トレンディ形態"の2つがある。
俺が予知したのは前者の方だな。ここ数年で流行ったモノが色々あるが、その中から「何かひとつ」を「バズリ戦闘態」へと変えてユーベルコードと連携して戦ってくるらしい」
何かひとつ、なので本当にどれがくるかわからない。猟兵たちの流行り知識が問われる――!
「バズり形態の時は常にバズリトレンディ御殿にはオーディエンス……観客のことだな。そういう者たちがいるらしい。多分全員妖怪かな……とりあえずそこは置いといてだ、オーディエンスが大喜びして大熱狂するようなこと――つまり、「バズること」をすると、バズり具合に応じてハートが大量に出現して、それに比例したパワーアップを受けられるらしい」
つまり、新し親分を越えるバズリ度合いを叩き出し、彼女以上にパワーアップをすれば勝てるという仕組みらしい。
「まあ、そういうことだから多分色々理解が追いつかないとは思うんだが、時間が大分なくなってしまっている。みんな、新し親分を倒して「虞知らず」を身に着けてくれ!
……それと関係なしに、俺が個人的に思ったことを聞いてもらっていいか?」
そう言って陵也は何かペンっぽいのを取り出した。待てお前何をする気だ。
「HPAH(ハンマーパイナッポーアッポーハンマー)ってすごく語感が気になってな……パイナップルじゃなくてマンゴーでもよかったんじゃないかと思うんだ。
ハンマーマンゴー……アッポーハンマー……ふんっ!!」
陵也、ペンにマンゴーとりんごを突き刺したッ!!
「HMAH(ハンマーマンゴーアッポーハンマー)……語感的にはこの方が言ってて気持ち良いと思って。
こんな感じでみんなの思う果物をハンマーに突き刺して持っていくのもいいかもな?」
いいワケあるか――!!!!!!!
御巫咲絢
※このシナリオがトンチキシナリオじゃなかったら世の中が崩壊しています。
新し親分が出現してからしばらく笑いが止まらなくって全く執筆が手につきませんでした。
こんにちはこんばんはあるいはおはようございます、初めましての方は初めまして御巫咲絢です。
シナリオ閲覧ありがとうございます!御巫のシナリオが初めての方はお手数ですがMSページを一度ご一読頂けますと幸いです。
体力的に今回出せる最後の戦争シナリオとなります。
新し親分とバズり対決です。ただしMSは非常にバズりモノに疎いです(ダメじゃん)!!
なので皆様の思うバズり案件をプレイングに書いて頂けるとそれを新し親分側の繰り出すバズリ戦闘態とさせて頂きます。
皆さんのプレイングで色々と知見をいつも得させて頂いておりますありがとうございます。
●シナリオについて
当シナリオは「戦争シナリオ」です。1章で完結する特殊なシナリオとなっています。
また、当シナリオには以下のプレイングボーナスが存在します。
●プレイングボーナス
バズリトレンディよりもバズる事で、より多くのハートを集める。
さらに、当シナリオ限定プレイングボーナスとして「ハンマーに任意の果物を刺した"猟兵独自のHPAH"を武器にして戦う」を追加させて頂きます。
因みにスイカとリンゴだった場合はHSAH(ハンマースイカアッポースイカ)になります。何故かって?語感重視だからです。こまけぇこたぁいいんだよのノリでお願いします!!
●プレイング受付について
『5/25(火)8:31~』から受付を開始致します。開始以前に頂いたプレイングは全てご返却させて頂きます。
ご返却後、ご再送頂けましたらさせて頂く予定です。
これが最後のシナリオとなるため、書ける限り書きたいと思っております。戦争の最後の思い出に一つ如何でしょうか(?)!
それでは皆様のバズるプレイングをお待ち致しております!
第1章 ボス戦
『新し親分『バズリトレンディ』バズリ形態』
|
POW : HPAH
単純で重い【ハンマーパイナッポー&アッポーハンマー】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : タピオカボディ
自身の肉体を【もちもちのタピオカ】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : いいねストーム
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【ハートマーク】で包囲攻撃する。
イラスト:天城望
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アリス・フェアリィハート
アドリブ連携等も歓迎
バズる…?
最近流行した物
でしょうか…?
※バズり案件
『アイドル』とか…
あるアイドルグループが
大ヒットして
色んなアイドルが
今も出てますし
バズリトレンディさんと
『アイドル』でバズり対決
UC発動し変身
『不思議の国の魔法少女』な
衣装のアイドルに
【ハートのA】をマイクに変化
自身の翼で
【空中戦】で飛翔や
(回避行動も兼ね)
魔法で虹や星等
エフェクト演出
【ダンス】や【歌唱】
【パフォーマンス】等で
ライブ対決しつつ
『アリスのお歌…聴いて下さい♪「眠りねずみ」さん勝負です☆』
ハンマーに
メロンとスイカを刺した
猟兵独自のHMSH
を武器に
【なぎ払い】等で攻撃や
戦闘
『アリスのフルーツポンチ…いかがですか☆』
●ROUND1:アイドルパフォーマンスでバズり対決!?
「バズる……?」
アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)は首を傾げた。
バズリトレンディ、おっとぉと言って少しだけ目を丸くしつつ親分らしく面倒見の良さを発揮する。
「お嬢ちゃんバズるって知らんのん??」
「ええっと……最近流行したもの、でしょうか……?」
「何じゃーい!わかっとんやーん!せやせやバズるってのはそんなもんや。よーでるよーでるよーでるよーでるって踊ってる子供たちとか~、今だったらずきゅんどきゅん走り出すやつとか~……あっせやお嬢ちゃんここまでくるの疲れたろ~一発タピってから勝負すっか?」
「あ、はい……ありがとうございます……?」
アリス、何故かはわからないが蓋の部分にどっかで見たことがあるような気がする神々の三角がついたタピオカミルクティーを分けてもらった。
恐らく触れてはいけない耳を持つことから子供たちには特に優しいのかもしれない。
いざ一口飲んだら濃厚なミルクの甘みとタピオカのもちもちとした歯ごたえが最高のハーモニーを生み出してめちゃくちゃおいしい。あっというまに飲んでしまえる程だ。
「ごちそうさまでした……とてもおいしかったです……」
「お粗末さんでしたー!ワイちゃんのお気にの店の特製品やねんなあ。もしカクリヨ護れたらまた店行ってみてな~めちゃうまバリうまやけん~」
戦闘前とは思えない空気だがこれが新し親分のパワーということなのであろう。きっと。
まあデュエリストブレイドも開発してるし子供に親しみやすいことをするのは得意だよね。
「さあワイちゃんとどんなバズり対決がしたいんじゃ言うてみい、ほれほれ」
「えっと、『アイドル』とか……?あるアイドルグループが大ヒットして、色んなアイドルが今も出てますし」
「おっ!KFO48の一員であり常に総選挙第一位のこのバズリトレンディ様にアイドル対決を挑むってかぁ!?ええやん受けて立とうやないかい!」
KFO=カクリヨファンタズム親分の略。いや親分4人しかおらんが???
「OK!!えびわん!!ワイちゃんのとっておきの一曲聴いて感想どんどん投下よろろーでー!!」
♪剥ぎたかったー 剥ぎたかったー 剥ぎたかったー
♪毛皮~~~~~
キレッキレのパフォーマンスに対して何とも言えない歌詞!!!
去年冬に最近発売されたNEWシングル「剥ぎたかったあの毛皮」とかいう歌で当時流行っていたレオパード柄にノリを合わせた曲とか。どこが??
しかし妙にクセになるリズムにキレッキレのダンスパフォーマンスでオーディエンスは次々といいねハートを投擲。
「月に向かってスイングよっ!」
最後にはどっかで聞いたことあるような決め台詞で歌が締めくくられ、会場の盛り上がりは絶好調でハートも嵐のように吹き荒れている。
これに打ち勝つには、彼女以上にバズるしかない――!
「お嬢ちゃんやからって手ェ抜くのは戦士的に超失礼にも程があるけんな。さあ次はそっちの番や!」
そう言ってぶん回していたスタンドマイクをアリスに向けるバズリトレンディ。
吹き荒れるいいねハートの嵐はとんでもない勢いでアリスが猟兵でなくただの普通の女の子であったら間違いなくあっという間にふっ飛ばされていたことだろう。
意を決したように息を呑んでから、アリスはステージに立つ。
「はあ~~~ぎゃんかわすぎだが???幼女がアイドルとか既にもうレベル高くね?」
「きゃわわわなんだけど汚い大人のアレコレに呑まれないかという心配はある……」
早速オーディエンスの一部は既にアリスの愛らしさを感じ取っていたのかいくつかハートを飛ばしてきてくれている。ならば尚更その厚意には答えなければなるまい。
「アリスのお歌……聞いてください♪「眠りねずみ」さん勝負です☆」
「ファッ!?眠りねずみ……?」
何故か耳を守る構えを取るバズリトレンディ。ねずみという言葉に過剰反応しすぎではなかろうか。
それによる笑いが発生したのもアリスのハートとして投げ込まれ、既にいくつか集まったハートで心はぽかぽかな気分になりながらアリスはユーベルコード【スターハートフラワリープリンセス・アリス】を発動――!
瞬間、オーディエンスから感嘆の声が上がる。
ユーベルコードによりまるで蕾から花開くように、アリスの姿がアイドル衣装を纏った姿に変わったのだ。
不思議の国と魔法少女を模したそのアイドル衣装、まさに可憐の一言。そして少女の変身シーンを目の当たりにしたというインパクトからハートがどんどん投げ込まれる!だがしかしまだ前奏が始まったばかりだ!!
♪眠れない誰かのために ねずみさんは働くよ
♪とってももふもふな毛並みは 気持ちよく寝てもらうため
何とまあ女の子らしい可愛い歌であろうか。
ハートのAをクリスタルのようにも見えるマイクに変化させて歌うアリス。
オラトリオの翼がはためき空を舞う度に虹が煌めき星が踊り、オーディエンスを次々に釘づけていく!
文字通り不思議の国にご招待するかのようにやさしーく眠りに誘う優しい歌で、寝落ちそうになるから先にハート投げてしまおうと次々ハートが投げ込まれ、愛らしいダンスパフォーマンスと幻想的なエフェクトにまたハートが飛び、その量は既にバズリトレンディを超え、いいねストームを弾き飛ばす!
「くっ……この子、どえらい逸材やで……!」
「新し親分さん……参ります……!」
いいねハートによりパワーアップを果たしたアリス、ハンマーにメロンとスイカをぶっ刺したッ!HMSH(ハンマーメロンスイカハンマー)だ!!!
「アリスのフルーツポンチ……いかがですか☆」
「ちょっとそれでフルーツポンチってつまりそういうことでょわっは――――――――い!?!?!?」
ハートに強化に強化が重なった上にユーベルコードでそもそもパワーアップを最初にしているアリスのHMSHによる一薙ぎはあっという間にバズリトレンディをお空の彼方へとふっ飛ばした――!
「これぞ人間ならぬ妖怪大砲―――――――ッ!!!」
バズリトレンディ、一度きらーんとお星さまと化した後、派手に床にめり込んで犬●家のように足だけ出していた。
あのう、セーラー服なんですけどそんなポーズしちゃっていいんです?
「だ、大丈夫ですか……?」
「ふっ……お嬢ちゃん、ええバズりやったで……」
「あの、スカート……」
「見せパン履いとるからへーき」
どうやら気にすることではないらしい。そっかあ。
大成功
🔵🔵🔵
神城・瞬
HPAH(ハンマーパイナッポーアッポーハンマー)?なんか似たネタで人気になった方がいるような。ハンマーじゃなくてペンですが。とりあえず用意されたハンマーにバナナとリンゴを刺してと。
バズるとは良くわかんないんですが、とりあえず美味しそうなバナナドックと冷凍パイシートにバナナを巻いて焼いただけのものと春巻きにりんごを入れたのとりんごとさつまいもの重ね蒸しのレシピを丁寧に話します。変わり種のものですが手軽に出来るんですよ。
まあ、倒さなければならない敵なので、ハンマーの攻撃を【オーラ防御】【第六感】で凌いだ後、フルーツ刺したハンマーと疾風閃で攻撃しますが。世の中、いろんなものがあるんですね。
●ROUND2.飯テロでバズり対決!!
「HPAH(ハンマーパイナッポーアッポーハンマー)……?」
神城・瞬(清光の月・f06558)は首を傾げた。
何か似たネタで人気になった人がいるような気がしたのである。ハンマーじゃなくてペンだけど。
「うーん、とりあえずバナナとリンゴを刺して、と……」
グリモア猟兵が用意してくれたハンマーに勢いよくバナナとリンゴをぶっ刺しHBAH(ハンマーバナナアッポーハンマー)を作成。刺すだけで完成するやつを作成って言ってしまっていいのかは知らない。
いざバズリトレンディ御殿へ向かう――!
◆
「ようこそバズトレ御殿へ。このHPAHはサービスだからとりあえず喰らって吹っ飛んで欲しい」
バズリトレンディの開幕奇襲!しかしグリモア猟兵の予知で聞いていたおかげで瞬も既にHBAHを構え受け止めるッ!
「ほぁー!今度はバナナッポーやん!何々猟兵の間で流行ってるん?」
「お勧めしてもらったので……」
「このネタもう廃れたと思っとったんやけどなぁ……廃れたと思ったネタが再び流行ってんの見れるとかワイちゃん嬉しいわあ~~~~!!」
とぅっ、と鍔迫り合いをやめて距離が取られる。尚流行っているかどうかは若干怪しい。
それぞれHPAHとHBAHを構えてにらみ合う中、オーディエンスは次はどんなバズリがくるのかとそわそわ待ち受けている……!
「さあ見るからにイケメンなお前さんはどないなバズリネタでワイちゃんと勝負するンゴ?んん~?」
「うーん、バズるとかよくわかんないんですが……」
「イケメンさんもぉ!?さっきのお嬢ちゃんmいやお嬢ちゃんはまだ子供やからか……」
「ええと、期待に添えるかはわかりませんがおいしいバナナドッグの作り方でも」
「何……だと……」
バズリトレンディ、戦慄――!
そう、料理ネタとは屈指のバズりネタの宝庫にして飯テロの宝庫。丁度戦ってる最中なのもありバズリトレンディのお腹は正直そろそろ虫が鳴く頃合いだ!
そんなタイミングで飯テロをかまされるとはこの猟兵、もしや策士ッ!?とか思っているのだが瞬はとりあえずこれならみんな気になるかな、という料理のネタを持ってきただけである。
ただ、そのネタが、まあとんでもなく食欲を刺激するのであるが――
「材料はバナナ大2本と牛乳50cc、卵1個とホットケーキミックスを70g程」
「えっちょっまっ待ってちょっとメモ取らしてぇな待ってえ~~~!!!!」
何とバズリトレンディはHPAHをぶん投げ、何か一時期流行った青い毛むくじゃらのお菓子をバリボリ食べるキャラクターの柄のメモ帳を取り出した。
人間妖怪問わずスイーツに目がないのは女子あるあるであろうか。苦手な人もいるけど。
さらに気づけば瞬の眼前にキッチンと調理器具が姿を現した!よくあるテレビでの簡易調理キット的な奴がである。
「ええと……作ったらいいんですか?僕が?」
「是非」
「バズるって本当によくわからないな……」
最早某チューバーの動画撮影も同然のバズリ対決。
だが実際ハートが大量に瞬に集まってきているので、ええいままよとレシピを解説しながら料理することにした。
「まずバナナは皮をむき、長さを半分に切って縦に割り箸を刺しておきます。
それからボールにホットケーキミックス70gと牛乳50ccと卵1個を合わせて解きほぐしたものを加えて混ぜ……」
口径の大きい中華鍋にたっぷり注いだ揚げ油を中温程度に熱し、先程の作ったホットケーキミックスでしっかりところもをつけたバナナをそれに入れてきつね色になるまでしっかりと揚げ、油を切ればバナナドッグ完成である。
「出、出~~~~~~~~!!!!!めちゃめちゃうまそうな奴~~~~~~!!」
ふんわり香ってくるホットケーキミックスとバナナの甘い香りが食欲をこれでもかと刺激し、バズリトレンディは何度も何度も何度も唾を飲み込んではタピオカミルクティーで何とか持たせようとしていた。どんだけ腹減ってるんでしょうね。
オーディエンスからもうまそう、腹減った、食べたいという飢えた叫びと共にハートが次々飛んでいく!
「これでバナナドッグの完成です。次は2品目ですがとても簡単です。何せバナナをパイシートで巻いて焼くだけなので」
パイシートにバターとバナナを一緒にくるくるっと巻いてオーブンでチンした後にさくっと切ってチョコレートソースをかけるだけ!まあ何て簡単!
だがまだ瞬の怒涛の飯テロ攻撃は終わらない。次はリンゴをカラメルとバターで絡めただけでは飽き足らず何と春巻きの皮に包んで春巻きに仕立て上げたッ!!しかもカラメル用に煮詰めた砂糖に水を少量注ぐタイミングやバターを入れるタイミングまで丁寧に解説がついているぞ!!
そしてとどめと言わんばかりにさつまいも1本とりんご1本を取り出す瞬!
「ま、まだ作るん!?」
「これで最後です。最後はさつまいもとリンゴの重ね蒸し、まずは――」
5ミリ厚に切ったさつまいもと同じく5ミリ厚に切った後水にさっとくぐらせてレモン汁をかけたりんごを重ね、100cc前後の水とバターを乗せて火にかける――!
「やめて!もうとっくにワイちゃんの胃袋のライフはゼロよッ!!!」
バズリトレンディの胃袋にこれでもかとCRITICAL HIT!腹の虫が鳴くのを必死に抑え込もうとお腹を抑えているが意味はない。
だが止まらない、何故なら新し親分を倒さなければ「虞知らず」が手に入らないから!
丁寧な解説と共に瞬はさつまいもとりんごの重ね蒸しを仕上げていく。柔らかくなったら最後にシナモンを振ってトッピングにドライフルーツを乗せて完成させた!!
最早バズリトレンディ御殿は甘く香ばしい香りで充満しあちこちから腹の音が慣ればなる程瞬の周りをハートが吹き荒れていくッ!!!
「どれも変わり種のものですが、こんな感じで手軽にできるんですよ」
「ほぁぁぁぁ……う、うまそ……めっちゃうまそ……ごめん戦う前に食べていいというか食べさせて食べさせろくださいお願いします!!!!!!!」
「そんなに……ええ、構いませんが」
「やったァ――――――!!!!!」
この後オーディエンスも含めてめちゃくちゃ食べ、それからバズリトレンディはハートの量が自身を何重も上回られた瞬によりHBAH(ハンマーバナナアッポーハンマー)からの【疾風閃】で再び場外へと吹っ飛んでいった。
こうして瞬の勝利で終わったワケだが、あることに気がついて首を傾げる。
「……あれ、相手のバズリネタを聞いてないような…………?」
そういえば、と。尚本人にそれを言及したら「まあそんなこともある!!OK!今回もワイちゃんの負けでOK!!そういう乱数の向きだったんや!!」と言われた。
いくらなんでも潔すぎやしないだろうか、というか乱数って何のだ。
成功
🔵🔵🔴
灰神楽・綾
【不死蝶】
日々せっせとイェスタに投稿している俺だからね
何が人々の心を掴む…つまりバスるかは
ある程度心得ているつもりだよ
というわけで梓、俺の指示通りに宜しく
「可愛い動物」「美味しそうな食べ物」は
特に安定した人気を誇る
そしてここには料理男子梓と
可愛いドラゴン焔&零がいる
彼らに作ってもらった林檎スイーツと
焔と零に並んでもらってはいチーズ
タイトルは「りんごパーティなう(はぁと」とかにしようか
さぁ戦いといこうか
俺がハンマーに突き刺すのは…ザクロ
ハンマー・ポムグラネイトだ
愛用のEmperorのように構え
敵へと渾身の一撃を叩き込もう(UC発動
ザクロが弾けるとまるで血飛沫のようでテンション上がるよねー
乱獅子・梓
【不死蝶】
お、おぉ、何か自信あるようだな綾…!?
俺には何がバズるかはさっぱり分からんので
綾を信じて指示通りに動く
用意したのはハンマーにぶっ刺す用…じゃなくて普通の林檎
それを包丁で器用にくるくると皮を剥いていく
既にバズりパフォーマンスは始まってるらしい
切った林檎に砂糖、バター、シナモンなどをかけて…
仕上げは焔、零、任せたぞ
二匹のド派手な炎と氷のブレスで会場を沸かせたあと
炎の力でこんがり焼き林檎!
氷の力でひんやり林檎シャーベット!
の完成だ!(ドン
綾の武器に色々ツッコみたいことはあるが
俺もUCでミニドラゴンたちを召喚し参戦
ここでも映えを気にして出来る限り可愛らしい見た目のやつ
あいつに一斉突撃だ!
●ROUND3.王道、ペット画像でバズり対決!!
「流石猟兵、バズりとかよう知らん顔してとんでもねえバズりネタ持ってきやがる……だがワイちゃんはまだ終わっとらんで!つちのこも白いたい焼き食べ終えてへんからなあ!!」
さっきから何回も場外にふっとばされていてもバズリトレンディは元気いっぱい某パン顔ヒーローのような元気さでHPAHをぶぉんぶぉんぶん回している。
「あっせやつちのこがたい焼き食ってんのKakuritterに投稿しよっと」
一時期話題になった鹿の角の生えたマスコットキャラクターを模したカバーをつけたスマホでつちのこが白いたい焼きをもちもち食べているところを動画に収める。
尚、腹の方から食べている為ある意味ではグロい光景が繰り広げられている。中身(あんこ)がブシャァ。
そんな動画をバズリトレンディがSNS上にアップすればあっという間についてくる大量のハート。え、カクリヨにSNSあるのかって?こまけぇこたぁ気にすんな。
「流石新し親分の名を持つだけあって、バズりの心得は完璧みたいだね」
「ん!?新しい挑戦者かいな!?」
「はーい、どうも」
次に挑戦するのは灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)、そして綾の相棒・乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)の不死蝶コンビ。
綾の手にはしっかりとスマホが握られており、そのスマホからは沢山のバズりネタを抑えているというオーラがはっきりと発せられている。他の人にはわからないかもしれないがバズリトレンディは確かにその双眸でバズりの気配を察知した――!
「ふぅん。匂う、匂うで……お兄さんもしかしなくともバズッタラーやろ?」
「バズッタラーかどうかはわからないけど、日々せっせとイェスタに投稿している俺だからね、何が人々の心を掴む……つまりバズるかはある程度心得ているつもりだよ」
にこ、と決してそのにこやかな顔を崩さない綾。佇まいや振る舞いは間違いなく強者のそれであり、バズリトレンディはにやりと笑った。
これだから猟兵は戦いがいがあるんだ、と。
「というワケで梓、俺の指示通りによろしく」
「お、おぉ……何か自信あるようだな綾……!?」
謎の強者VS強者ムードに困惑しながらも梓は頷いた。
彼には何がバズるか正直に言うとさっぱりわからない。日々ご飯にお掃除選択に子竜たちの世話をしたりで手一杯な彼が流行りモノに触る余裕があるかと言われると否である。ただし調理器具や流行りの食材に関してはきっと綾より梓の方が知っている。
だが今回勝負を挑むのはその分野の方ではない為全て綾に一任することにしたというワケだ。
「なる程……コンビネーションバズり狙いか!せやけどワイちゃんの蝶☆べりーきゅーちーなつちのこ動画に勝てるかいな!?」
※蝶は誤字ではありません。
先程動画にしたためてKakuritterに挙げたつちのこが白いたい焼きを食べる動画は今ももの凄い勢いで拡散し、ハートというハートが溢れまくる。
現在のバズリトレンディのバズリ戦闘力は53万を余裕で超えていると言っても過言ではないだろう。
果たして、綾は梓と共にそれを上回るバズり戦闘力を手にすることができるのか――!?
「じゃあ今から動画に撮ってイェスタにアップするよー梓」
「おう?もう始まってるのか、わかった」
綾の目配せを受けて梓が取り出したのは――リンゴだ。ハンマーに突き刺すサイズではなく全く普通サイズのリンゴ。多分ジョ●ゴール辺りの新鮮でみずみずしいリンゴである。
そしてもう片手には包丁を持ち、器用にくるくると皮を剥いていく。
その細やかさはパット見だとわからないように見えるが、文字通り「皮を剥いている」――つまり、身の部分がミリ単位で削れることなく皮だけ剥いているのである!!
バズリトレンディもオーディエンスもその神業とも言えるリンゴの皮むき捌きに思わず釘付けだ!
「えっ嘘やんワイちゃんがリンゴの皮剥いたら実もちょい削ってもうてガッタガタなるんにこのリンゴ完璧な曲線やん!!!!!」
リンゴ従来の丸みをほとんど失っていない皮が向けたリンゴを見て思わず驚愕。
綾はそれもぱしゃっと撮ってイェスタにうpる!
「『バズリトレンディさんとバズリ対決なう。掴みはバッチリ』……っと」
動画と一緒に今取った写メもイェスタにうpれば、その神捌きとも言える梓の手腕からこれまた先程のつちのこに勝るとも劣らぬいいねの伸びを見せていた!
これぞまさに超人離れした料理スキルである。正直超級料理人の称号手に入れられるのでは?と思うレベルである。
早速コメントも次々ついている。『これはバズたんびびるわ』『えっこれ剥いてるのイケメンとかマ???最高』『動画見た。ヤバいよこれ』等と言ってハートが次々投げ込まれているぞ!
さらに、すぐに関連性のある発言のみを見られるようにきっちりツリーでまとめ、観客側も問題なく流れが把握できるようにも仕上げている。これが歴戦のイェスタグラマー、灰神楽・綾の力か――!
「お兄さんこのリンゴ使うんもったいないわ~~防腐剤かけて保管しときたいレベルの神業やわ~~」
「いやそれはやりすぎだと思う……まあまあおいしいもの作るから見てろって」
別に梓は凝ったものを作るワケではなく、手軽に食べられるおやつを作るつもりなのである。
さてここに皮だけを剥いた見事な曲線のリンゴが数個ある。その内切ったリンゴに砂糖、バター、シナモン等をかけ、残りはすりおろしてグラニュー糖とゼラチンを加えて混ぜてタッパーに。
「こっからが仕上げだ。焔、零、任せたぞ」
「キュー!」
「ガウ!」
梓の愛竜、『焔』と『零』が元気よく返事し、ド派手に炎と氷のブレスを用意したリンゴに吹きかける!!
子竜サイズだからとて侮るなかれ、その火力(冷力?)はそんじょそこらのドラゴンとは桁違い。炎と氷が入り混じり反発作用を空中で起こした結果小さな星のような光になって会場を沸き立たせていく――!!
もちろんその光景も綾はしっかりとスマホの動画に収めてイェスタにどんどん挙げていく。
「ほぁ―――――何これすっげえっちょっ写メ不可避連写不可避~~~~!!!」
バズリトレンディ、オーディエンスと一緒に思わず連写するほどその光景に見惚れてしまっていた。
そして炎と氷が収まると……そこに出来上がっていたのは焼きリンゴと焼きシャーベット。しかもいつの間にかきちんと皿に小分けしている――いやホントにいつやったのこれ??
「炎の力でこんがりレッドドラゴン焼きりんご!氷の力でひんやりブルードラゴンシャーベット!の完成だ!!」
「「「おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!うまそう!!!!!!!!!!!」」」
オーディエンスもバズリトレンディもめちゃくちゃ食べたそうにしながらハートを投げるぶん投げる!いや新し親分さんは投げてええんかそれ????いや、いいねと思ったものだからこそいいねハートを投げるべきなので適切な使いかたをしていると言っても過言ではない。
「「可愛い動物」「美味しそうな食べ物」は特に安定した人気を誇る。そしてここには料理男子梓と可愛いドラゴン焔&零がいる。この意味がわかるかな?」
「めっちゃわかる……ええ、このお兄さん強面やのにめっちゃ料理できるしドラゴンちゃんぎゃんかわやし……ワイちゃんもイェスタ入っとったら拡散しとったって確信できるぐらいにはわかるわ……」
残念ながらイェーガースタグラムとKakuritterというシステムの壁がそれを阻んでいた。
「焔、零、そこ座って。うんうんそんな感じ。それぞれ作った料理の隣に並んでね……よし、撮れた」
そこにさらに容赦なく完成品と子ドラゴンが映る写真をうpする綾。
タイトルはこうである。
『りんごパーティなう(はぁと)
焔と零「ぼくたちがつくりました(`・ω・´) (`・ω・´)」』
最早完璧と言っても何ら指し支えない可愛さ溢れる投稿であろう。
既にもうハートの数はバズリトレンディと同等、いや上回りつつあった――!
「あかん……こんな可愛いのたまらん……ええ~この子竜ちゃんらお持ち帰りしたいんやけど~~~~~!!!」
「うちの子はやりませんよ!?」
「きゃー梓お母さーん」
「誰がお母さんだッ!!!!せめてお父さんと言いなさい!!!」
猛スピードで子竜を抱き上げる梓おk……お父さん、綾に対しての返しはそれでいいのか。
「くっ……ならワイはあんたらを倒して実力を認めさせて子竜ちゃんらをお持ち帰りさせてもらうでェ!!」
「お持ち帰りを許可するかどうかは梓次第だけど、とりあえず戦いと行こうか」
何かそんな流れで強引に戦闘が始まりそう。HPAHでハンマー二刀流で天が叫び地が唸り魔の時代を呼びそうな闘いのか前を取り、バズリトレンディは綾たちの動向を伺う。
綾はそれを見ておー、と言いながらハンマーと巨大なザクロを取り出した。具体的に言うとハンマーの槌部分がすっぽり収まるレベルのザクロだ。どこで手に入れたそんなもの。
「そっちがハンマーパイナポーとアッポーハンマーなら、こっちはハンマー・ポムグラネイトだ」
「何やこいつ……ただピ●太●のノリでぶっ刺しただけやのにザクロを英語読みするだけで最高にカッコよく仕立ておった……!?」
物は言いようとはまさにこのことである(?)。
「せやけどワイちゃん負けへんで、例えハートの量を上回られたとしてもワイちゃんこそがバズリの原点『バズリトレンディ』様や!!!兄ちゃんらの攻撃なんかハンマーパイナポーで受け流していいねフェニックスで相殺してアッポーハンマーで砕いたるわ!!!」
「表示されてるユーベルコードのどれにも書いてない技を唐突に加えるなよ!!!!?」
綾のハンマー・ポムグラネイトにもツッコミたいのにバズリトレンディがもっと酷いツッコミどころを用意してきたのでそっちに梓のツッコミが飛んだ。
「ええい、このままじゃ俺の体力が(ツッコミ過労的意味で)持たん!!"集え、そして思うが侭に舞え"!!!」
さっさと終わらせるぞと梓のユーベルコード【竜飛鳳舞(レイジングドラゴニアン)】により107匹のミニドラゴンが召喚される!
しかも映えを意識しためちゃくちゃかわいいぬいぐるみ調の可愛らしいドラゴンたちだ!
「はぁ――――――またきゃわわわの極まった可愛い子が出てきとるゥ!!!!ずるいで猟兵!!!(※褒めている)」
「一斉突撃だ!!!」
ミニドラゴン×107匹による怒涛のドラゴン雪崩!何も抵抗しなければ間違いなくその波に呑まれるだろう。
先程の宣言通りに受け流して相殺して砕いてやるつもり満々であったバズリトレンディであったが――
「……あかん……あかんっ……!!!ワイちゃんにはこんな可愛い子竜ちゃんズを攻撃なんてできへん……っ!!」
流石に可愛いものに手を上げるのは良心がめちゃくちゃ痛む。やめーや骸魂お前をこっちから自力で剥がすぞ!いやどうやって!!
バズリトレンディは覚悟を決めた。そう、さながらどこかの映画で見たような巨大虫の群れを前に一人立ち続ける少女のように――跳ね飛ばされ―――また顔から派手に地面に突っ込もうとしたところで――
「いい感じにネタキメてるとこ悪いけど失礼するよー」
「ぶべらァ―――――――ッ!?」
綾のハンマー・ポムグラネイトによる【ブロークン・デッドエンド】の無慈悲なる一撃が炸裂ッ!!!
派手にザクロが弾けバズリトレンディは地面ではなく壁に顔からお邪魔することになった。
出血はない、何故ならコメディ補正が全部そこらを消してくれるから。だが、ザクロが弾けて身が潰れたことによりまるで血だまりが出来上がったかのような一見グロく見える光景は完成している。ザクロの果汁溜まりの中にバズリトレンディはこれまたコメディお約束の尻を突き上げた状態でうつ向きに倒れることとなった。見せパン履いてるからそういうポーズをしても何ら問題がないのである。
「ザクロが弾けるとまるで血飛沫のようでテンションあがるよねー」
「それはお前だけだ……っ!!!」
ザクロの果汁に染まったハンマーを機嫌よくくるくる回す綾の隣で、果たして妖怪で親分とはいえ女性にこのような格好をさせてしまって良いのかどうかも含め、梓は頭を抱えるしかできなかったのであった……
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
冠月・拓真
チーム世紀末!
戦争? おっかない! 行ったら死んでしまうので死んでも行くか! 来たけどな!
我が武装はハンマーオレンジ&バナナハンマー!
日曜朝に延々とバズり続けている由緒正しきバズり兵器である。なおブドウ、メロン、ドリアン、ドングリ以下略でもよし! 結構あるヨ!
妖怪世界で伝わるか? うるせー! 武器の元ネタ開発者が去年まるっと一年ニチアサに出演してたわ!
対抗バズネタは感動的なワニの成長記録をお届けしよう。
しかし君達バズバズ言うが、一つ大事な本質とリスクを忘れてないかね?
そう、バ ズ り と 炎 上 は 紙 一 重 だ。
はい、敵味方視聴者諸共成長したワニで焼き尽くすので、命の尊さを学んでいってね!
ミリア・プレスティール
【チーム世紀末】
ミリアの守護霊『ミトン』がミリアの体に憑依し、リズムネタで対抗?し始めた。
【ミトンの心情】
『リズムネタって流行りやすいが廃れやすくもあるよな?』
『こちらもお茶の間を席巻したあのリズムを聞かせてやる』
『(手を後ろに組んでステップを踏み始め)トントントントンヒノノミトン♪ご一緒に(以下エンドレス)』
『メリちゃんウェーイ♪』
(敵に攻撃されたらミトンが操る手袋で受け止め)『危険を察知。ヒノは安全性能も充実。そして俺のパンチ力は三トンだ(適当)』
(焼けるワニを見て)『ワニィィィ!?…ところでワニってササミみたいな味ってマジ?』
【ミリアの心情】
(カオスな光景を眺めて)…地獄です
ベイメリア・ミハイロフ
【チーム世紀末】
ビタミンカラースポーティーコーデでおだんご二つ髪の格好をして参りますよ
両側にメロンと桃を刺したハンマー、スマホを取り付けた自撮り棒を手に
ええと、お話の仕方も、今風に…
…Hi!くーまんにミリアっち!メリちゃんだヨ☆(目元で横ピース)
ミリアっち!ステップ超ヤバい!ネットにアップしよ!(2人が入る角度でカシャ☆)
ってくーまん、ワニが燃えたり燃やしたりとかチョーウケるんだけどー!
じゃあメリちゃんも、属性攻撃で炎を付けて火に油を注ぐね!
火のついたバラの花びらがぶわーって超スゴくね?ほらみんな集まって集まって!(カシャ☆)
…うっ
バズる、とは、諸刃の剣なのでございましょうか…(くずおれつつ)
●ROUND4.チーム世紀末のパーフェクトバズリ教室
「くっ……このワイちゃんがここまで追い詰められるとはな……!!」
頭からザクロ果汁をたっぷりと浴びながらふらふらと立ち上がるバズリトレンディ。
「せやけどワイちゃんはまだ倒れとらんで!戦争を終わらせるんやろ猟兵!!ワイちゃんの屍を超えて戦争を勝ち抜いていかんかい!」
「戦争?おっかない!行ったら死んでしまうので死んでも行くか!!」
「はっ!?誰や!!」
背後から声がして振り向けば、そこには新たな猟兵が!
「来たけどな!!」
センターでHOBH(ハンマーオレンジバナナハンマー)を携えるは冠月・拓真(月下のストーリーテラー・f00368)。
左隣にミリア・プレスティール(被虐少女と手袋守護霊・f16609)、右隣にベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)を共に連れ、世紀末十字寮で明るく楽しくイチゴ味な世紀末を送る『チーム世紀末』、今ここに参上である――!
「すぅ……はぁ……すぅー……はぁー……ええと、お話の仕方も今風に……」
ベイメリア、ビタミンカラーでスポーティなコーデを纏い、お団子二つ髪でHMPH(ハンマーメロンピーチハンマー)――HMMH(ハンマーメロンモモハンマー)の可能性もあるが――とスマホを取り付けた自撮り棒を片手に何度も深呼吸して覚悟を固める。
「……Hi!くーまんにミリアっち!メリちゃんだヨ☆」
「Hiメリちゃん!くーまんだヨ!!」
「み、ミリアっちだよー!」
そして意を決して今どきのパリピギャルっぽく目元でピース!
拓真とミリアはベイメリアのその決死の覚悟に敬意を評して流れに乗った!
「Hi!バズリっちゃん!メリちゃんだヨ☆」
「Hi!メリちゃん!バズリっちゃんだヨ☆」
バズリトレンディ、一切の恥ずかしげもなく目元ピースできゃっぴきゃぴ☆なポーズをキメる。流石バズリの権化、ノリが良い。
「いやあまたビタミンでカラーなスポーティコーデ見れるなんて夢みたいやわ~~しかもきゃわわ~~~メリちゃんいっそのことそのまま美少女戦士始めへんか?」
「いやん美少女戦士とかメリちゃん恥ずかしい~困りっちんぐ☆」
とノリノリで話しているベイメリアであるが、その心境は虚無である。
自らが紡ぐ言の葉の一つ一つが鋭利な刃となって自らを突き刺す半ば自傷行為と化しつつあるぐらいには、彼女の心境は非常に虚無ってきていた。
バズリトレンディと視線が合わなくなる度に一瞬だけ表情が死ぬベイメリアを見てミリアは思わず涙が出そうだった。
「頑張って……頑張ってベイメリアさん……頑張って……!!(ひそひそ)」
「うっ……バズる、とは諸刃の剣なのでございましょうか……(ひそひそ)」
ミリアの声援を受け、何とかバズリトレンディを倒すまでは保てそうである。ベイメリアのコンディションが維持できなければきっとこいつは倒せない。3つの力を一つにしなければ、虞知らずを手にすることなど夢のまた夢である。
ので、ベイメリアが復活するまで拓真がHOBHを構えてバズリトレンディと対峙することにした。戦争行ったら死ぬから死んでも行きたくないけど来たからにはやるしかない。
「見よこの我が武装、ハンマーオレンジ&バナナハンマー!日曜朝に延々とバズり続けている由緒正しきバズリ兵器である」
「な、何やて工●!ピ●太●が使っとったペンだけじゃないやって!?」
「尚ブドウ、メロン、ドリアン、どんぐり以下略でもよし!結構あるヨ!えっ妖怪世界で伝わるか?うるせー!武器の元ネタ開発者が去年まるっと一年ニチアサに出演してたわ!!」
「いやワイちゃんまだ何も言うとらブゲラァ―――――ッ!!!」
ハンマーオレンジの一撃が炸裂!バズリトレンディはその場でふらふらとよろめきながらも何とか崩折れずに耐えきった!
そっちがその気ならと反撃に出ようとしたバズリトレンディの前にさせるものかと言わんばかりにミリア――否、ユーベルコードでミリアに憑依したミトンが手を後ろにして仁王立ち!
「おお?リーダーの盾になろうって感じかお嬢ちゃん」
『リズムネタって……流行りやすいが廃れやすくもあるよな?』
「!」
バズリトレンディが食いついたのを見てしめしめと心の中でミトンは笑う。ミリアは何か嫌な予感がするとひやひやしながら見守る。
「お嬢ちゃん……何のネタを持ってきたん?言うてみぃ!」
『いいだろう、ならばお茶の間を席巻したあのリズムを聞かせてやる』
手を後ろに組んだままミリア(ミトン)はリズミカルにステップを踏み始める。
『トントントントンヒノノミトン♪はいご一緒に』
『「トントントントンヒノノミトン♪トントントントンヒノノミトン♪」』
『会場の皆さんもHi!!!』
\トントントントンヒノノミトン♪ トントントントンヒノノミトン♪/
ミトンの声に合わせて全員がけんけんぱをするかのように手を後ろにして片足立ちでリズムを刻む。非常にノリが良い。だがそれ程ノリ良くなければバズリネタについていくことは不可能である!
「ミリアっち!それステップ超ヤバい!ネットにアップしよ!」
『メリちゃんウェーイ♪』
「ウェーイ☆」
ミリア(ミトン)とベイメリア、かしゃっと自撮り棒についたスマホで仲良くリズムを取りながらキメポーズ。
『メリちゃんも一緒にリズムキメないかヘーイ!!』
「ウェーイ!」
\トントントントンヒノノミトン♪ トントントントンヒノノミトン♪/
気づけば会場のほぼ全員がリズミカルに跳ねていた。これがかつてお茶の間を席巻したと言われる伝説のリズムの力である。
楽しいが、楽しいがこれはめちゃくちゃ体力使うな!?ということにバズリトレンディは今更ながらに気づいた。ホント今更だけどな。
「(あ、あかんこのままじゃワイちゃんの体力持たん!そろそろ戦闘入らな!)」
ヒノノミトンのリズムを維持しながらバズリトレンディはHPAHを手に、このリズムを生み出している元凶であるミリア(ミトン)に向けて攻撃を試みる――が、その目論見は叶わず終わった。
なぜならミトンが操る手袋がそれを受け止めたからである。
「何……やて……」
『危険を察知。ヒノは安全性能も充実。そして俺のパンチ力は――!!』
「ゴハァ――――――っ!?」
手袋アッパーカットが炸裂!バズリトレンディまたも天空へと吹っ飛び――地面にのめりこんだァー!!
『……三トンだ』
背を向けて決め台詞っぽく言っているが、三トンは今適当にでっちあげた奴なので実際の重量は多分そうでもないかもしれないし本当に三トンかもしれない。
「ぐぐ……流石精鋭共やで……せやけど、せやけど工●!まだワイちゃんは倒れとらへんで……!まだまだバズリが足りんでぇ!!」
「そうか。では俺の対抗バズネタは感動的なワニの成長記録をお届けしよう」
ここでリーダー拓真が再び動く。ユーベルコードを用いて可愛らしい子ワニを62匹程召喚した。
「あっワニの子供こんなんなん!?かわええなあ~~」
今日は可愛い動物が豊作やな~としゃがみこんで眺めているバズリトレンディ。
「このワニは1秒を1日換算として成長していく」
「マジで!?そんなワニおんの!?」
拓真はニコリと笑って答えない。肯定と捉えるか否定と捉えるかは全てバズリトレンディ次第ということか。
しかし、「がおー」と口を開けてる子ワニは何とも可愛いものであると同時に、文字通り1秒毎に成長を遂げていることにバズリトレンディは感動した。オーディエンスも感動して次々ハートを投げまくる中、子ワニはどんどん逞しく成長していくが――
「……しかし君たち」
「ん?何や?」
「バズバズいうが、一つ大事な本質とリスクを忘れてないかね?」
「本質?リスク?いったい何の――ハッ!?」
その時、バズリトレンディは確かに耳にした。耳にしてしまった。
触れたら間違いなく触れた者が跡形もなく消し去られるであろう耳で。
導火線に、火がついたあの、ジジジジジジという音を……!!!!
慌ててワニの一匹を持ち上げ、気の所為であることを祈ったが残念ながら聞こえてしまった音は現実だった。
ワニの腹を、ちょうど人間でいうへその緒辺りであろうところから導火線が出ており、1秒ごとに着実に火の元へと走っていたのである……!
「そう、バ ズ リ と 炎 上 は 紙 一 重 だ」
「せ、せ……っ、せやったァ――――――――――――――――ッ!!!!!!!?」
そう、バズりとは必ず面白い案件や動物可愛い案件でバズるワケではない。時にはそのバズリが牙を向くことだってある。
例えばとんでもねえ炎上発言がバズることだって当然ありえるワケで、たまたま、そうたまたま今回猟兵たちが対決してきたバズリ内容がポジティブな内容であっただけに過ぎない。
それをバズリトレンディは今から思い知ることになるのである――そう、拓真のこのユーベルコード【百秒後に炎上するワニ(ワンハドレッド・ワニクン)】によって……!!!
「はい、敵味方視聴者諸共成長したワニで焼き尽くすので生命の尊さを学んで行ってね!!」
「いやワニに導火線つけたあんたが一bぎゃ―――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!」
「ワニィィィィィィィィっっ!?!?」
ちゅどーん、どごーん、どがぁーん。
一気に爆発する62匹のワニ、派手に爆風に巻き込まれるバズリトレンディ、そしてまるで人がゴミのようだと言わんかのように空の彼方へと飛び去っていくオーディエンスの皆さん。
今まさに阿鼻叫喚の灼熱地獄が如く、62匹分の総熱量がバズリトレンディ御殿を埋め尽くしていた……!
そしてこの攻撃は拓真が宣言した通り敵味方を問わない為、ミリア(ミトン)も焼けるワニに気を取られていたら軽くふっ飛ばされるが何とか受け身を取って立ち上がった。
「ってちょーい!!くーまん、ワニが燃えたり燃やしたりとかチョーウケるんだけどー!!」
その光景にわざと草を生やすような言動を持ってくるベイメリア――尚心はめちゃくちゃ虚無になっている――。
しかしあと少し、これさえ終わらせられればこのきゃぴきゃぴイマドキギャル口調からはおさらばできる。頑張るのですわたくし、と自分を奮い立たせ最後の行動に出た。
「じゃあメリちゃんも属性攻撃で火に油を注ぐね!」
「このキャピッ娘とんでもねえこと言いよるんやけどォ!!!!!?待ってそれ以上油注いだらほんまに炎上どころか大爆発起こすいやもう既にだいぶ爆発しよるけどォ!!!!」
バズリトレンディ、必死の形相で目に涙を溜めながら制止する。
いやそれを聞いてくれるんだったら最初からこんなことなってないよね?
そしてその懇願も虚しく、ベイメリアのユーベルコードが彼女の手にあるHMPH(※HMMHの可能性もある)を真っ赤なバラの花弁へと変化させ、炎をまとわせて吹き荒れた。
状況が状況でなければある種とても幻想的な光景であったのだが、今回ばかりはそんなことを言っている余裕はなかった。
「ちゅーかバズり炎上って物理的な意味ちゃうやろって待って待って待って耳っ耳だけは耳だけは死守させtあっづうううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!」
バズリトレンディ、耳を抱えて尻尾を炎の燃え移ったバラの花弁で燃やされて焼けた靴を履かされた白雪姫の継母の如く駆けずり回る。
「ねーねー火のついたバラの花びらがぶわーって超スゴクね?ほらみんな集まって集まって!」
「ウェーイ!」
『ウェーイ!あっところでワニってササミみたいな味ってマジ?」
「らしいな。今度食ってみるか?確かUDCアースにワニ肉専門料理店があったハズなんだよ」
「マジー?じゃあこれの打ち上げはワニ肉パーティーでキメちゃわない?」
「いいね~~」
ぱしゃ、と駆けずり回るバズリトレンディをよそにチーム世紀末の三人はベイメリアのスマホ(自撮り棒セット済)で記念写真を撮る。
「(…………地獄です…………)」
写メ後、ミトンに唐突に体の制御件を返されたミリアは死んだ魚のような目をしており、やっとこさきゃぴきゃぴパリピギャルモードから開放されたベイメリアは力を無くしたかのようにその場に崩折れた。
「うわーんベイメリアさーん!!しっかりしてー!!!」
「うっ……や、やっと終わりまし、た……拓真様、ミリア様、わたくしは、わたくしはちゃんと役目を……果たせましたでしょう、か……がくっ」
「よく頑張った、よく頑張ったぞベイメリア……今日は俺が奢るからな……!」
この後三人でめちゃくちゃおいしいものを食べたが、ベイメリアが果たして精神的ダメージから立ち直れたのかは彼女のみぞ知る。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
隠神・華蘭
うちの主がお前ならばずれるって仰るんですけれどねぇ……無茶振りもいいとこじゃないですかそれ?
もうやってあげようじゃないですか!
UC使用、かわいい花とはーとまーく柄の茶釜に変化です!
今回は衆目がありますからね、これだけじゃ終わりませんよぉ!
追加の化術で茶釜から人間の足を生やして逃げ足でたぴおか攻撃を避けましょう!
もうダサいじゃなくてキモいな気がしますけどいいんです!
後生なのでバズってください!
これだけやればもう羞恥心まっくすでしょう
羞恥心を代償にして虚舟召喚!
怪光線一斉射撃です!
こちとら一刻も早く撤退したいんです!
駄目押しで人間の手も茶釜からにゅっと生やして蜜柑を刺したはんまーでぶっ叩きます!
●ROUND5.茶釜から色々生やしてバズリ対決!?
「うう……酷い目に遭うたわ……」
なんとか耳を死守し、バズリトレンディは尻尾を氷水で冷やしていた。
こんなんタピらなやってられんと言って神々の三角印のタピオカミルクティを再び口にする。濃厚な甘さとタピオカのもちもち感が疲れた体に沁み渡る……
「いやしっかし、流石は猟兵やな……何かもうあらゆる手でバズりに来よるわぁ。これなら大祓骸魂も倒せそうやな」
ま、ワイちゃん倒さんとそこまで行けへんけど――と言って再び立ち上がる。腰を軽く叩くいてほぐし、次なる猟兵を待つ。
で、その次なる猟兵であるのだが。
「(ええ……あんな流れの後にわたくしが行くんですかぁ……???)」
隠神・華蘭(八百八の末席・f30198)はやる気が完全に消沈した顔で心の底からクソがつく程でかいため息をついていた。
何故ならこの戦場、彼女の意志できたワケではないからである。
「(お前ならばずれるってうちの主が仰るんですけれどねぇ……無茶振りもいいとこじゃないですかそれ……??)」
これまでの流れを華蘭はずーっと見ていた。そう、戦場に辿り着いたはいいが自分の何でバズれるのかわからなかった。だって無茶振りにも程があるんだもん!
ここまで彼女と対決していた猟兵たちの一挙一投足を見ていたがあんなんをやれと!?無理に決まってんだろド外道ムーブはできてもあんなん無理!!!!といった心境であった。
「おっ誰かそこにおるな?おるやろ」
「(あっ)」
とか様子を覗いてたらバレてしまった。あーあ。
これはもう姿を隠し続けたところで意味があるまい。華蘭は半ばやけくそ気味に飛び出す!
「ええいままよ、もうやってあげようじゃないですか!!!」
「おっ猟兵!?お姉ちゃん猟兵か!?ええで今のワイちゃんはタピって元気百倍タピオカウーマンや!!もっちもちにしたるでェ―――!」
今まで散々猟兵に先手を取られ続けていたバズリトレンディは今度こそとユーベルコードを発動!なんと自分の体を文字通りもっちもちのタピオカへと変え、華蘭目掛けて一目散にびょいーんと伸びてゴムゴムアタックを仕掛けようと試みているぞ!
「かもんゆーえふおー!!茶釜にわたしは引っ込みますっっ!!」
華蘭も負けじとユーベルコードを発動!どろん!と煙を立てると共に可愛い華とハートマーク柄――しかも双方共にかなりビビッドな色である――の茶釜に変化した!
「えっ……何あれ……」
「ええ、茶釜であの色はちょっと」
「(うぅううそんなことわたくしが一番わかっておりますぅぅぅ!!!!!)」
うわーとオーディエンスから声が上がり華蘭は早くも涙目になりかけていた。恥ずかしさで。
そう、この【未確認飛行物体・茶釜型虚舟(ユーフォーチャガマノナゾヲオエ)】はそれはもうダッサい茶釜に化けることで自らの羞恥心を煽ることで強力な召喚獣を呼び寄せる効果なのだ。
……あのマジでやけくそになってません?大丈夫ですか???傷は深いですよ???
「今回は衆目がありますからこれだけじゃ終わりませんよぉ!!!」
「んなこと言っても遅いでぇ、ワイちゃんのもちもちのピストルは目の前やでぇ!!」
ぼぼん!と再び煙が立つと同時にバズリトレンディのもちもちアタックが炸裂!まるで煙の中に飛び込むような様相を見せるが――
「なっ、あの状態で避けたやと……!?」
手応を感じられなかったようでバズリトレンディは一旦距離を取り、煙が晴れるまで待つことにした。あの瞬間でさらなる化術を用いたということは変わり身、あるいは……
「う、うわああああああああああああああああああああああ!?!?」
煙が晴れた瞬間、バズリトレンディは流石に驚いて悲鳴を上げた。オーディエンスからもぎゃーとかうわあとか声が上がってパシャパシャと写メ音が響いた!何故そんな声を上げながらも皆一様に写メを取ろうとするのか、それは――!!
華蘭が化けた茶釜に、人間の足が生えていたからであるッ!!しかも慌てていたのか蟹のようにガニ股不可避な位置にである!!
咄嗟の判断でしたとはいえ華蘭もこれは恥ずかしくて恥ずかしくてしょうがない。しょうがないんだけどこうしないと攻撃できない以上もうなりふり構っている暇もないのだ。
「もうダサいじゃなくてキモいな気がしますけどいいんです!!後生なのでバズってくださいっっ!!!!!!!!!!」
声が今にも泣きそう、というか最早半分泣いている。
そりゃそうだ、だって華蘭も八百八の末裔とはいえ女性である、このような行為をしでかすことによる羞恥心は如何許であろうか。
オーディエンスの中に女性がいたかは定かではないのだが、同情心を誘ったのかそれともそこまで恥を捨ててでも勝とうとする姿に敬意を評したのかいいねハートが次々華蘭に飛んでいった。
「お姉ちゃん……バズる為まで己の恥すら捨てよるとは……無茶しやがって……っ!!」
バズリトレンディも一女性の一人としてその姿が涙ぐましかったようで、ハンカチで目を拭いながらハートを投げた。
このような血涙流さざるを得ない努力を目の当たりにすると放っておけないのである。バズりやトレンドは必ずしも偶然ではなく、中には努力でそこにまで辿り着いた歴史こそある。
この世全てのバズりを取り入れる存在として、この努力を誰が笑えようか、むしろ涙がちょちょぎれる程だ!!
だがそれがいけなかった
もしバズリトレンディがここでハートを渡していなかったら、もしかしたらまだ有利に立てていたかもしれないのだから。
「うううう、かも――――ん!ゆーえふお―――――――!!!!」
涙声で華蘭が上空向けて叫ぶ。
涙を誘い、同情も誘い、文字通り何もかも捨てるぐらいのやけくそ気味な気概で臨んだこの結果は召喚の代償に必要な羞恥心の量を満たすことができた。
つまり最大12体の茶釜の形をした虚舟を呼び出すには十二分な程だ。上空を茶釜型虚舟がそれなりの大きさで埋め尽くした――!!
「おおおおおおおおおお!?何やこれ!?UFO!?UFOかいな!?ちょ、ちょい待ち写メらして、写メらしてぇ―――な!!!」
バズリトレンディ、戦いそっちのけでオーディエンスと共に虚舟をとことん写メる!
華蘭の涙と血の結晶により呼び出された茶釜型虚舟は先程までの同情や敬意のハートとは別に純粋なる興味を引き寄せ、オーディエンスたちはさらに華蘭に向けてハートを投げ込んだ。
ハートが増えれば増える程、華蘭のパワーはますます上がっていく。そして術者のパワーアップに比例して茶釜型虚舟もパワーアップし――
「怪光線一斉射撃です!!!!!」
華蘭の号令と共に極太の怪光線が約12本程地面を抉らんばかりの勢いで降り注ぐ!!!!
バズリトレンディ、慌ててこのもちもちタピオカボディで距離を取り回避しようと試みるがお察しだろう、光は何よりも早い。
例えもちもちのタピオカの弾力をバネに高速で飛ぼうとも光速には敵わないのである!
「ア゛―――――――ッ待って、耳だけはやめてぇええええええワイちゃんが著作権的に社会的に存在抹消されてまうからやめてぇえええええええええええええええええええ!!!!!」
またもや耳を護るように頭を抱えざるを得ず、見事にレーザーで丸焦げ化したバズリトレンディの口から煙が上がる。尚耳だけは焦げてません。守ったからね。
「う、ウルトラ上手に焼けまs――げえっ!?」
バズリトレンディ、女にあるまじき悲鳴を上げたーッ!!
まあそれもそうだ、目の前に華蘭が化けた茶釜が手も生やしてハンマーにみかんをぶっ刺したハンマーミカンミカンハンマーを構えていたら声が上がらないワケがない。
「ちょ、ちょい待ちお姉ちゃん、ワイちゃん流石にもう戦えへんのんやけど――」
「うるせえですこちとら一刻も早く撤退したいんです!!さっさと虞知らずを渡しやがれですぅ!!!!」
最早声は完全に泣いていた為、バズリトレンディは何も言葉を返せずハンマーを思い切り振りかぶられて再び犬●家ポーズで地面にのめり込むしかできなかった――。
果たして華蘭の主はこれで満足したのだろうか、それとも……それはさておき、後ほど華蘭にはグリモア猟兵から胃薬が手渡されたらしいのは確かである。
成功
🔵🔵🔴
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【POW】
※アドリブ絡み歓迎
※別称を好む
なにこれ、キマフュ?…ま、楽しもっか♪
愛機の『ナインス・ライン』で無慈悲に突入
DA00号【プライマル】は冷蔵コンテナ
(回数増加、射程半減)
機体は大量の南国な花や布でデコ済
冷えたコンテナから巨大バイオパパイヤ(+金属棒)と
巨大バイオパイナップル(+金属棒)を出せば…
これぞHPPH(ハンマー・パパイヤ・パイナポー・ハンマー)♪
さ、ファイヤーならぬハンマーダンスで勝負だよ親分☆(ドコドコ)
…あ、注意書き要るね
テキトーなカメラをジャックして…(チキチキ)
『これらのフルーツは、後でスタッフがおいしくいただきました』
つまり予備の巨大バイオ果物は、陵也さん達への土産♡
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!
「ズンズンチャッ、ズンズンチャッ!」BGMを口ずさんで参上!
オーケー、イッツマイターン!
サングラスを装着して気分上々参上デース!
右からやってきたー、鎖付き鉄球ー。
左からやってきたー、リンゴ、ゴーヤ、水飴など。
ヘーイ! 合わせて合体! HACC(ハンマーアッポーチャンプルーチェイン)!
チャンプルー要素はご存じゴーヤデスネー!
しかし料理だと振り回したら飛び散るのでは? と言うデスカー?
でも大丈夫! 振り回しても飛び散りマセーン!
なぜなら水飴でコーティングしてマスから! 残念!
このHACCはあとでスタッフが美味しく頂きます、斬りであります!
フィニッシュ! サンキューデース!
馬飼家・ヤング
※アドリブトンチキ超展開大歓迎!
ダッダーン!!(服が弾け飛んでビリビリに破れムキムキマッチョに変身)
ボヨヨン!ボヨヨン!(大胸筋をピクンピクン)
【バ美肉】パワーで腹筋崩壊!
古今東西、プロレスラーから芸人に至るまで
「筋肉モリモリマッチョ枠」が消えたことはあらへんのや!
つまり筋肉は全てを裏切らへんのや!
アニキー!わいを見てくれ―!(ポージング)
元気があれば何でもできる!
炎上が怖くて芸人やっとれるかい!
もっと熱くなれよファイヤー!!
ハンマーにはマスクメロン(何故か覆面レスラーの覆面被せて)ぶっ挿して
ジャイアントなプロレスラーのモノマネで!
「HMAH(ハンマーマスクメロン&アッポーハンマー)!」
●ROUND6.\ろっきゅーバ美肉!/
「ズンズンチャッ、ズンズンチャッ」
少女が何かを口ずさむ音が聞こえ、バズリトレンディは再び顔を上げる。
あらぁこの曲どっかで聞いたことあるわぁ、みたいな顔をして声のする方向へとふらりふらり。
「ズンズンチャッ、ズンズンチャッ♪」
声の主はバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)、サングラスをかけてリズム良く口ずさみ手拍子を入れながらノリノリでやってきていた。
「ズンズンチャッ、ズンズンチャッ♪」
「ズンズンチャッ、ズンズンチャッ♪」
バルタンに合わせてバズリトレンディもまたリズム良く口ずさむ。
\ズンズンチャッ♪ ズンズンチャッ♪/
オーディエンスもノリノリで手拍子を入れてくれる。優しい世界である。
しばらくバルタンとバズリトレンディ、そしてオーディエンスでノリノリなリズミカルワールドが形成され、ノリに乗ったバルタンはついに歌詞も口にした――!
「ばでょらばーめーっのー(中略)ごびびーっまーんさーでゆごーっ(略)」
それはもう流暢な英語であった。完璧な発音であった。
そうは聞こえないって?心の耳で聞いてください、いいね?じゃないと貴方が消されてしまいますからね。
流暢な英語歌詞の後、バルタンがHEY!と合いの手を求めればバズリトレンディとオーディエンスが一気に口を開き――
\うぃーうゅーうぃーうゅーr/
「ダッダ―――――――――――ン!!!!!!!!!!!!!!」
「「ぶっふぉ!!!!!!!!!!!!!!!!?!?!」」
な、何と!!唐突に姿を現した服が弾け飛びビリビリに破れた挙げ句ムッキムキのゴリマッチョと化した馬飼家・ヤング(テレビウムのちっさいおっちゃん・f12992)が突如眼前に現れた!!!
しかも丁寧に大胸筋をぴくんぴくんと動かしながらのマッスルポーズをするものだから会場全員の腹筋にCRITICAL HIT!!
バルタンもバズリトレンディもオーディエンスも全員が唐突な腹筋崩壊により何も言葉にできずその場に蹲る。
いやこれはずるい、これはずるいよヤングおじちゃん。
そのタイミングでユーベルコード使ってムキムキ☆マッスルになって登場してくるとか誰も思わないじゃん。
この時ばかりはハートじゃなくて草が飛び、大草原が誕生した。
「ボヨヨン!ボヨヨン!」
「ぶっふぁ…………っちょ、まっ……息、息ができ、でき……っひひひひひ……!!!」
「こ、これは……誰も、勝てないでありますな……ぶふっ……」
大胸筋をぴくんぴくんさせたらますます追い打ちである。
「……なにこれ、キマフュ?」
リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)がバズリトレンディ御殿の壁を無慈悲にぶち破って駆けつけたのは腹筋崩壊による死屍累々の光景が繰り広げられているまさにその渦中であった。
全員が息ができなくなる程笑い転げている様は流石に首を傾げざるを得ない。
「OH……り、リリー先生……いい、タイミング、デース……」
「大丈夫?何か明らかに笑いすぎて呼吸困難だけど。酸素ボンベいる?」
「お、お願いしマース……」
「せ、先生、ワイちゃんにもください……」
「何か戦う前から倒れそうだねアンタ……とりあえずどうぞ」
このまま倒れたら骸魂剥がれそうな気もするが、それはそれでこれはこれ。医者として救助はしっかり行わねばならないので酸素ボンベを二人に与えて復活するまで待った。
「あー、笑い死ぬかと思ったわ……!」
「どや!これぞ【バ美肉】パワーで腹筋崩壊大作戦や!腹がよじれるぐらい笑ったやろ~~~~~フンッ!フンッ!」
「まっwちょ、待って、また腹よじれるからやめてぇーな!?!?」
定期的に大胸筋上腕二頭筋腹筋をぴくんぴくんとさせてドヤ顔を決めるヤングおじちゃん、最早既に彼に投げられたハートの量はパンッパンである。
まああんな風にこられたらみんなして拡散するしハート投げるわな。流石コメディキングなテレビウムのちっさいおっちゃん、掴みどころを完璧に把握しているだけありますね!
そして聞かれてもないのにヤングおじちゃんは語り始める。
「古今東西プロレスラーから芸人に至るまで、「筋肉モリモリマッチョ枠」が消えたことはあらへんのや!」
「せやなあおったなあ必ずガチムチゴリマッチョ枠がおったわ~~~!」
「つまり筋肉は全てを裏切らへんのや!アニキー!わいを見てくれー!フンッフンッ」
「ぶっふぁwwwwやめwwwっw」
最早完全にバズリトレンディのツボを捉えて離さないヤングおじちゃん、これぞ爆笑王の為せる技であろうか。
「元気があれば何でもできる!炎上が怖くて芸人やっとれるかい!もっと熱くなれよファイヤー!!!!」
「ひぃ、ひぃ……!でもおっちゃんええこと言うなあ!何か元気出てきたわ!そろそろ勝負しよか!」
「オーケー!では先程はヤング殿のターンでしたので私のターン参りマース!」
そう言ってバルタンはこれまた聞き覚えのあるフレーズを口ずさみ始める。
先程の「ズンズンチャッ♪」の流れといいどうやら過去にバズった歌ネタかな?とバズリトレンディは興味深そうにしていたのだが……
「右からー、右からー、やーってきーたー、右からー、きーたー、鎖付きの鉄球~♪」
「?????」
「ひだーりーかーらーやーってきーたー、リーンーゴーゴーヤー水飴~♪」
「???????」
途端に理解が追いつかなくなり宇宙バズリトレンディ顔と化した。
何故に鎖付き鉄球にリンゴとゴーヤと水飴??? いやまあここまで散々果物ハンマーにぶっ刺してきたけど鉄球持ってこられるとか思わないしだいたいが2種類だったのに三種類でしかも一つは野菜で一つはお菓子だからそりゃついていかない。
尚リーゼロッテはへー何やるんだろーといった顔で見ているし、ヤングおじちゃんはバカ笑いしている。
「合わせて~~~~合体~~~~~ヘーイ!HACC(ハンマーアッポーチャンプルーチェイン)!」
「最後に無理やりHPAHに合わせてきよった―――――――!?」
何と、鉄球の上にゴーヤチャンプルーが乗ったチェインハンマー爆誕!!
チャンプルー要素はもちろんゴーヤである。というかゴーヤしかなくね??
「ちょ、ちょい待ちぃや!そんなん振り回したらチャンプルーがべっちょりべちゃべちゃのグロ画像不可避ちゃうんか!?」
「ふっふっふーそう言うと思いマシタよ。大丈夫!振り回しても飛び散りマセーン!何故なら水飴でコーティングしてマスから!残念!」
「なっ、なんやてェェェェェェッ!?!?」
水飴はまさかの保護コーティング用だったとは夢にも思わなかったバズリトレンディは自分の発想力の低さを呪った。
「おおーさすがバルたん、考えてるね~。よし、じゃアタシも」
リーゼロッテは自身の愛機『ナインス・ライン』の背部にユーベルコード【DA-00:PRIMAL(プライマル)】を使い背部コンテナを冷蔵コンテナに変えて今回はやってきた。
何故ならそのコンテナの中に――今回の彼女の獲物を用意していたからである。
「よいしょっと」
冷えたコンテナから取り出されたのは巨大バイオパパイヤ(+金属棒)と、巨大バイオパイナップル(+金属棒)。【DA-00:PRIMAL】で取り出される武器は全てキャバリア規格外の武装――つまり、とんでもなくでかい奴になるのである。
明らかに自分の頭身の3倍以上はあるそれを見たバズリトレンディは絶句した。
「これぞHPPH(ハンマーパパイヤパイナポーハンマー)♪」
「でっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「さ、ファイヤーならぬハンマーダンスで勝負だよ親分☆」
「ちょい待ちこのサイズでキャバリアで踊るんかいな!?」
「えーじゃあバンブーダンスっぽくする?置けるよほら」
よっこらせとつなぎ合わせたのを適当に置いたら何故かちょうど良く体を反らしてバンブーダンスができそうな感じになった。何で?
「いやそういうことちゃうんやけd」
「何やバンブーか!?わいもとっておきの出したるわ!!」
「待っておっちゃんまってまだワイちゃんの話終わっとらへnあかんもう聞いてへん!!!」
バズリトレンディの制止も聞かず、ヤングはマッスルボディを保ったままメロンに覆面を被せたマスクメロンを取り出してハンマーにぶっ刺したッ!!
いやマスクメロンってそういうことじゃねえだろって?こまけぇこたあいいんだよ。
さらにリンゴも突き刺して――
「HMAH(ハンマーマスクメロンアッポーハンマー)!!!」
かつて存在したジャイアントなプロレスラーのマネをしながらドヤァ……と完成したハンマーをこれまたバンブーができるように横に置いた!!だがしかしテレビウムサイズのハンマーの為バズリトレンディでは明らかにくぐることができない高さであるが、これをどうするのだろうか。
「さあバンブーダンスで勝負や!!」
「えっ待ってマジでバンブーするんか!?ちょ!?」
「OK!負けた人がお空のお星さまになるということデスネー!お任せくだサーイ!」
「待ってそれ処刑宣告ちゃうのん!?!?」
「なる程、どっちかが負けたら「デデーン!」って音がしてお尻の方からばっしーんとこのHACCでってことか。いい感じにバズるんじゃない?」
「ワイちゃんめっちゃ命がけやんか―――――――――!!!!?」
そら既に大祓骸魂を討伐する為に自ら骸魂に体を明け渡してる時点で大分命がけですやん今更では?
「じゃあアタシが審判するねー。おじちゃんと新し親分さんのタイマンでよかったね?」
「オフコースイエスウィーキャーン!」
「ええーいこうなったらやけくそがちんこや!!勝負したろやないかァ!!!」
オーディエンスや他にも色々用意されたカメラが撮影するなか何故か始まるバンブーダンス勝負。
それぞれどのぐらいの高さまでなら体を反らして潜り抜けられるのか――!
「ぐぬ、ぬぬ……っ」
「フンッフンッ、マッチョになったワイは柔軟性もばっちりや!フンッフンッ!」
「ぐぬぬぬ、ワイちゃんが勝てばハートの量できっと上回れる……簡単に負けるワケにはいか――」
その時。
ぐきっ!
ぐきっ!
ぐきっ……きっ……
山彦のようにそんななにかがゴリっと逝ってしまった音がした。
そう――バズリトレンディの腰から。
今まで散々吹っ飛んだり地面にのめり込んだりしている体を無理に限界まで反らせばそらそうなる。
バズリトレンディ、一歩も動けない。一歩動けば間違いなくヤバいと確信しているからこそ一歩も動けない!!
つまり、ヤングおじちゃんとの戦いに負けざるを得なかったのである。
「はい、じゃあヤングさんの勝利ってことで」
「これが芸人魂や!!!フンッフンッ!」
「ぶっ……や、やめ……わらかさんといて……」
今笑ったら絶対腰が逝く、逝ってしまうとぷるぷる必死に耐えるバズリトレンディ。
「腰を炒めているところ申し訳ないデスガ、負けは負けということで罰ゲームを実行させてもらいマース!大丈夫デース、ほぐす感じで優しくしマース!」
「いやそのチャンプルー乗った鎖付きの凶器でそないなことされたら無理やって」
「このHACCは後でスタッフが美味しく頂きます、斬りであります!」
「お、お願いやから話、話聞い……」
――そして、バズリトレンディは三度星になった。
「フィニッシュ!サンキューデース!」
「おつかれバルたん~、ヤングさんも面白かったよ」
「せやろ!せやろ!!これがナニワの爆笑王の力やでぇ!!」
「よっ王様~。……あっこれ注意書きいるね?」
「そうデスネー!私の分も一緒に入れてもらえると助かりマース!」
「んじゃ適当なカメラをジャックしてっと……」
こうして後ほどアーカイブ配信された時に広告面にはこう書かれてあったという。
「※これらのフルーツは後でスタッフが美味しくいただきました」
……と。リーゼロッテが予備としてたくさん巨大バイオフルーツを持っていたこともあり後々「どうやったら仕入れられるんですか?」とかそんな質問コメントが大量にキマチューブに寄せられたのは言うまでもないだろう。
尚そのうちのいくつかとHACCはリーゼロッテとバルタンが世話になっている旅団に顔を出し振る舞っていったとかどうとか。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
茜崎・トヲル
【モノクロフレンズ】
(あーさん、スーさんで交互呼び!)
ウワーッやばいやつだ!なにがとはいえねーけどやばいやつだ!
てかキマイラフューチャーじゃんもうこれ!全世界キマイラフューチャーになっちまうよこれ!!
ウワーッ親分のひとがふしぎ言語(ギャル文字!)を流ちょうに使いこなしてくる!
ヤマンバギャル……???(宇宙キマイラ)
ならこっちは刀で鬼切るやつ!影で柱のあーさんだぜ!
山姥って鬼だからとってもこーかてきだぜ!
きゃースーさんかっこいー!!(サイリウムぶんぶん)
あっおれも攻撃しなきゃ
自前のハンマーに!ジャックフルーツをグサー!ジャッカハンマー!名前がもう強そう!
改造で強化してドカーン!わーん汁べとべと!
スキアファール・イリャルギ
【モノクロフレンズ】
ヤバイじゃん(思わず素)
トーさん……これがカタストロフですか……?
カクリヨもキマイラフューチャーに……ハハッ……
うーむ、私はUDCアースの文化には慣れていますが、根は大正の男
ギャル語とかわけわかめです……(宇宙怪奇)
ここはトーさんの助言通りにアレをやりましょう
UCで刀を造り、腰を深く落とし居合の構え――
(それっぽい呼吸音)
影の呼吸
壱の型――
【 閃 影 】
(音も無く踏み込み、居合一閃!)
……ふぅ
また、つまらぬものを斬ってしまいました……
はっ(めっちゃトーさんに応援されてた)(顔真っ赤)
ト、トーさんハンマーで追撃を!
わージャッカの汁がすごい! ハンカチ! タオル!
●ROUND7.300億円超えのあの作品とかギャル語とかもりだくさんバズり対決!
まずは時を遡り、バズリトレンディの予兆が出た時に起こったことを語ろう。
「さあこいHPAH!紅茶キノコとカスピ海ヨーグルトで鍛えたパワーでツチノコが白い対話気を食べ終える前にあやかしメダルでウォッチッチや!まあ負けても香水のせいにしとけば死なんやろ(慢心、環境の違い)」
「……ヤバいじゃん」
「あーさんが素の顔してる!?ヤバいやつだ!!!」
意気揚々とHPAHをぶん回して語るバズリトレンディを見たスキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)は思わず素のまんまの感想が飛び出し、茜崎・トヲル(白雉・f18631)は彼が素の反応をせざるを得ない程の状況に戦慄したらしい。
◆
「あだだだ、腰がまだ本調子ちゃうな……よーしこういう時はあやかし第二体操や!この動きが腰にええねんな。よーでるよーでる……」
して現在、依頼に赴いたらこれまでの猟兵たちのとんでもねえネタの連続と両腕を勢いよく振りながら腰の調子を整えているバズリトレンディの姿を見てしまったスキアファールとトヲルの反応がこうだ。
「ヤバいじゃん……」
「ウワーッ!!スーさんがまた素の顔してる!やばい奴だ!なにがとはいえねーけどやばいやつだ!」
「トーさん……これがカタストロフですか……?」
「カタストロフってかキマイラフューチャーじゃんもうこれ!全世界キマイラフューチャーになっちまうよこれ!!」
「カクリヨもキマイラフューチャーに……ハハッ……」
「ウワ―――――ッ!!あーさんその笑い方もっとやばいやつ―――――!!!」
カタストロフとはキマイラフューチャー化することなのか、それとも。でも多分カタストロフでキマフュ化させられるのは後にも先にもこのバズリトレンディだけだと思われる。
で、そのバズリトレンディ本人もここでやっと二人に気づいたようできゃぴっ☆とポーズを決めてから口を開いた!
「ぉっまナニ、キナニナょ猟兵共!ょぅ⊇ξノヾス″├∠彳卸展殳∧、今ワィちゃωカゞ月要痛めτゑカゝら廾─t″スHPAHτ″、キ∧ωレナー⊂″ゅっ<丶)ιτレヽっτね☆彡」
「ウワ――――――ッ親分の人がふしぎ言語を流暢に使いこなしてくる!!」
ふしぎ言語?いいえ、ギャル語です。
一応翻訳すると「おっまたきたな猟兵共!ようこそバズトレ御殿へ、今ワイちゃんが腰痛めてるからサービスHPAHできへんけどゆっくりしていってね☆ミ」であるが当然二人がそれをすぐに訳せたかと言われると否だ。
「す、スーさん何言ってるかわかる?」
「うーむ、私はUDCアースの文化には慣れていますが根は大正の男……ギャル語とかわけわかめです……」
スキアファールは宇宙怪奇な顔になっていた。まあ確かにUDCアースの文化に慣れているとはいえ大正の人間が平成に流行った文化にすらすらついていけるかと言われると否である。平成終盤ならワンチャンであるがギャル語とかガングロとかは平成初期から中盤にかけてぐらいだから仕方ないね。
「ご存矢ロ……ナょレヽ@τ″すカゝ!?|qqo年イ弋日夲@]≠″ャ」レ文イヒカゝら発展ιナニ⊇@最辛斤┐ァッ゙/ョ・/ス勺ィ」レ!!真っ黒月几ー⊂白レヽ唇レニシ炎色乂ィ勹了・/├″乂勺└|ッ勹ラィ・/ス├─・/ナょヤマ・/ノヾ≠″ャ」レ┐ァッ゙/ョ・/τ″すょ!!
(訳:ご存知……ないのですか!?1990年代日本のコギャル文化から発展したこの最新ファッションスタイル!!真っ黒肌と白い唇に淡色メイクアンドメタリックラインストーンなヤマンバギャルファッションですよ!!)」
「……ヤマンバギャル……??」
辛うじてヤマンバギャルだけ聞き取れたがトヲルも当然宇宙キマイラ顔不可避。
まあいきなり一瞬にしてヤマンバギャルスタイルになったらそら誰だって宇宙に行ってしまう。
「何か罪悪感感じてきたからちょっと元に戻って話しよかごめんな!!さあワイちゃんにそっちの持つ渾身のバズリ攻撃見せてみぃ!!」
ギャル語をやめたがヤマンバギャルスタイルを維持しているバズリトレンディ、もちもちのタピオカに姿を変える!尚耳と尻尾はそのままのようだ、まあそれまで変えてしまったら色々と危ないかもしれないのでこのまま置いておくとしよう。
ぼよよーんとその抜群の弾力性と伸縮性を活かし、バズリトレンディのもちもちタピオカ体当たりが二人を襲う!
宇宙怪奇で宇宙キマイラな状態だったが危険を察知すれば即時散開し攻撃を回避。
「うわめっちゃ伸びるし跳ねる!タピオカってすげー!」
「ならここはトーさんの助言通りにアレをやりましょう」
「よっしゃ!刀で鬼切るやつ!影で柱のあーさんだぜ!山姥って鬼だからとってもこーかてきだぜ!!」
確かにヤマンバって入ってるけど本当に鬼かと言われるときっとバズリトレンディは鬼ではないタイプの妖怪な気がするがとりあえず特効付与は確定された。
スキアファールがユーベルコードを発動し、刀を造り上げる。
それはもう、某ウィルスによる緊急事態宣言等がUDCアース中に広がっても尚爆発的な売上を見せたあの作品に出てくるような奴を模した感じの奴だ。
刃元には著作権に配慮して「骸魂滅殺」の4文字が入った絶対オブリビオン倒す感に満ち溢れた鈍色の刃を一旦一緒に作った鞘に収め、スキアファールは腰を深く落として居合の構えを取る。
シィィィィ―――深い呼吸の音が響く。
著しく増強された心肺が大量の酸素を血中に取り込み、スキアファールの全血管・筋肉を強化及び熱化させるのだ――!
尚、隣でトヲルはサイリウムをぶんぶん振って応援している。
「その技は……まさか、あの伝説の全集――」
「影の呼吸、壱の型――」
【 閃 影 】
――刹那、バズリトレンディのもちもちボディは一瞬にして居合の一閃の下に斬り捨てられる。
その一太刀に音はなく、回避することは不可能。
例えどのような弾力性と伸縮性を持っていようと、防ぐことはできなかった――!
「きゃースーさんかっこいー!!」
「……ふぅ。また、つまらぬものを斬ってしまいました……はっ!!?」
ちゃきん、と刀を収めたところでトヲルにめっちゃ応援されてたことに気づいたスキアファール、顔を真っ赤にして顔を覆った。気にせずトヲルはサイリウムぶんぶん振っている。
して、居合一閃を受けたバズリトレンディだがコメディ神の加護によりなんとか皮一枚で繋がっており、もちもちタピオカボディに変化させていたおかげですぐにくっついて復活した。
「あ、あぶな……流石年収300億円叩き出したあのアニメの技や……ワイちゃんが新し親分でなかったらマジで真っ二つだったわ……こうなったらうちもこの呼吸で対抗せなならんなァ!!」
何とバズリトレンディも呼吸を会得していた!!
「原作だって敵で使ってくるやつおったぐらいなんやからワイちゃんだって使えなおかしいやろ!!」
「あっちも同じネタできた!やばいやつだ!!あっおれも攻撃しなきゃ」
「ト、トーさんハンマーで追撃を!」
「任せてあーさん!えーっと果物果物……」
トヲルが取り出したのは自前のハンマーに加えてジャックフルーツ。
おおよそ1個13.8kgぐらいありそうなでかい奴を思い切りグサーっとハンマーに突き刺し合体させる!
「ジャッカハンマー!名前がなんかもう強そう!」
「強そう!これは勝てますよトーさん!」
「よっしゃ、改造で強化して……」
ユーベルコードで体の内外を思い切り改造し、腕力を一時的に増強させて迎え撃つトヲル。
バズリトレンディは呼吸を伴い再びもちもちアタック、こっちに肉薄せんとするそのタイミングでトヲルは思い切りハンマーを振るう――!
「あっこれ間違いなく破裂して果汁がガボゴボボボボボボボ!!!!!!!」
ジャックフルーツが派手にハジケ飛び、滝のように果汁が溢れ出た――!!
「ウワーッめっちゃ汁出たー!!」
「わージャッカの汁がすごい!ハンカチ!タオル!!」
「わーん汁べとべとー!!」
まあ当然、割と至近距離で破裂したのでトヲルとスキアファールも派手にジャックフルーツの汁を被ることとなった。
それからしばらく三人で必死こいで汁を拭いていたそうです。
え、ハートの数はどうなったかって?もちろんあのネタ持ってきて実演もすれば相当なハート量になりましたよ。今までで一番接戦だったそうです。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
南六条・ヴィクトリア三世
ちょっと待ったァァァ!!
(サタデーナイトにフィーバーしてるポーズで登場)
只今より社長権限により全世界公開による緊急株主総会を開催致しますわ!!
(報道陣がどこからともなく集まってくる)
新し親分のバズリトレンディさん、貴女は大変幸運ですわ。
何故ならばこの株式会社UAIと業務提携を結ぶことが出来るのですから!
株式会社UAIは新し親分との包括的業務提携を実施、エンターテイメント業界へと本格参入致しますわ!
その第一歩としてTCG「デュエリストブレイド」の販売権を取得、多世界での展開・製品サポートを実施。
デュエリストブレイドが全世界で遊べますわよ!!
(新し親分と握手した姿が報道陣に激写される)
●ROUND8.第云十々回株式会社UAI緊急株主総会生放送
「ちょォ――――――――っと待ったァァァァァァ―――――――――!!!!!!!」
唐突にバズリトレンディ御殿のスポットライトが消え、ミラーボールの光を受けて南六条・ヴィクトリア三世(株式会社UAI最高経営責任者(現職)・f30664)が参上!!
サタデーナイトにフィーバーするポーズで高く掲げた扇子には「株主総会開催」と書かれている。
「何や何や!?いきなり何や!?」
何故か同じくサタデーナイトにフィーバーする為のポーズをしながら返すバズリトレンディ。同じポーズをする必要は全くないのだが、多分やらねばいけない気がしたんでしょうね多分ね。
「只今より社長顕現により全世界公開による緊急株主総会を開催致しますわ!!」
「えっ!?えっ!?!?あっ何かめっちゃカメラ集まってきよる何!?!?何なん!?!?」
全く状況が飲み込めていないバズリトレンディを知ったことかと言わんばかりに集まる各世界報道陣。
オーディエンスの席にも気づけばびっしりと各世界各社の報道陣が殺到!
「ちょ、ちょい待ってぇなワイちゃん全然状況飲み込めてへんのんやけど!?何する気なん!?」
「新し親分のバズリトレンディさん、貴女は大変幸運ですわ。何故ならばこの株式会社UAIと業務提携を結ぶことができるのですから!」
「なっ、何やって――――――――――!?!?」
びしっ、と扇子に描かれた「提携」の二文字をつきつけるヴィクトリア。
その後ひそひそひそと耳打ちし、頷いてるうちにバズリトレンディの表情がみるみる輝いたものに変わっていくではないか。
「ええで……社長さん、ワイちゃんの開発したもんを全世界に広めてバズらせたってや……!!」
「ええ、株式会社UAI最高経営責任者代表取締役の名にかけてお約束致しますわ!……おっとカメラが回り始めましたわね。こほん」
一つ咳払いをしてヴィクトリアはマイクを手に報道陣の前で威風堂々とした佇まいを見せて口を開く。
「報道陣の皆様、本日は我が社の緊急株主総会にお集まり頂きまして心より感謝申し上げますわ。
此度の内容ですが――我が株式会社UAIは新し親分との包括的業務提携を実施、エンターテイメント業界へと本格参入致しますわ!」
「な、何だって!?!?」
報道陣騒然!オーディエンスや株主もマジで!?と言いながら速報を次々拡散しハートをかき集めていく!!
「その第一歩としてTCG「デュエリストブレイド」の販売権を取得、他世界での展開・製品サポートを実施致します。デュエリストブレイドが全世界で遊べますわよ!!」
「マ!?!?デュエリストブレイド世界進出!?!?」
オーディエンスの一人が歓喜に満ちた叫びと共に生放送URLを次々拡散!コメントも大量に寄せられていく。「うおおおおおお」とか「やった――――!!!」とか語彙が著しく喪失された喜びのコメントであっという間に弾幕が出来上がる程だ!
「質問いいでしょうか?キマフュのVBN社の者ですが、世界毎に環境が著しく違いますが、どのような展開で各世界で売上を伸ばしていくお考えでしょうか?」
「疑問をお持ちになっても当然と思いますわ。まず各世界毎に言語が違いますから、それに合わせて翻訳したものをもちろん展開する予定でございます。そして売出し文句についても世界毎に相応しいものに変えて参ります」
例えばサムライエンパイアであれば本来使っているアラビア数字やカタカナ等は全撤廃し、平仮名と漢字だけで構成した上サポート資料を各書店の無料配布コーナーに設置、それについても掲示板に記載して情報の流通を滞りなくする。
ダークセイヴァーであれば「学べる戦闘教材」として、現実の戦闘に反映できるようなコンボを主体としたスターターデッキを販売。ストラクチャーパックを買わずともスターターのみで遊べるようにすることでストレスを感じることなく生き残る為の術も身につけることができるようにする等と、各世界の現状やニーズに合わせた完璧なプロジェクト案が次々語られていく。
「なる程、既にその辺りまでお考えなのですね!ありがとうございます。私からの質問は以上です」
「ありがとうございましたわ。次のご質問はありますかしら?」
「失礼します、カクリヨファンタズムのBBC社ですが、今回の提携について、新し親分氏はどのようにお考えなのでしょうか?是非ともお聞かせ頂ければと思います」
ヴィクトリアはそっと微笑んでバズリトレンディにマイクを手渡す。
「どうも、新し親分のバズリトレンディです。デュエリストブレイドはちっちゃい子供から大人までみんなが楽しく遊べるようワイちゃんが誠心誠意真心込めて開発したもんです。
それがまさか世界規模に進出するなんて正直夢でも見てるんか思いました……けど、もし他の世界でもデュエリストブレイドが多くの人に受け入れてもろて、ほんの一時の間でもバズってトレンド入りしたら、それは全ての流行りを取り入れる新し親分として最高に光栄なことやと思います。
本当に、ホントにそれが僅かな間でも各世界の人たちが楽しんで、バズって、トレンド入して、ふと懐かしんでくれたらこれ程幸せなことはない思うてます。せやからヴィクトリア社長にはホンマに感謝しとります。彼女なら安心してワイちゃんの作ったデュエリストブレイドを託すことができます。
これからもガンガンプレイヤーの皆さんが楽しめるような新カード作っていきますんで、新しい門出を迎えたデュエリストブレイドを応援してもらえたら嬉しいです……!」
感動の涙を目に溜めながら、笑顔で頭を深く下げるその姿により一層撮影の音が響き、
全報道陣とオーディエンスから拍手喝采が飛ぶ。
生放送のコメントもデュエリストブレイドの門出を祝福するコメントがたくさん寄せられ、Kakuritterでもイェーガースタグラムでもトレンド入りする程にまで達していた。
後ほどニュースでも大きく取り上げられ、バズリトレンディとヴィクトリアが固く握手を交わす姿が大きく映像に映し出されたという――。
「ほんじゃヴィクトリアはん、頼んます!ワイちゃんが魂込めて作ったデュエリストブレイドを、どうか輝かせたってぇな……!」
「お任せくださいまし。我が株式会社UAIに不可能はございません、貴女のご期待を決して裏切らぬ素晴らしい売上と評判を獲得してみせますわ……!」
尚、この報道に社長秘書が「また唐突に決めてうちの社長はも――――――――」と頭を抱えていたのはここだけの秘密だぞ。
大成功
🔵🔵🔵
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
POW
虞知らずの体得は勿論だけど
貴女に憑いた骸魂も貰っていくわ
守護霊の【ドーピング】で戦闘力を高め
豊富な【戦闘知識】と【第六感・学習力・見切り】で
【ダンス】の如く華麗に攻撃を避けつつ
徐々に脱衣し、視聴者を【誘惑】
かつて迫害されていた私は
バズる事で承認欲求が刺激され『欲望解放』
大勢が見てる事と親分の美貌への興奮で
愛欲【気合い】が漲り、超強化!
バズるって気持ちイイ♪
無限の彼方へ……さあ、イクわよ♥
最大10600km/hの【空中戦】から【怪力・捕縛】の抱擁。
媚毒【呪詛・マヒ攻撃】の唾液を注ぐ濃厚なキスと
全身への愛撫で【慰め・生命力吸収】
ハンマーで戦えって?
バナナハンマー挿入されたいの?(
●ROUND8.お色気でバズリ対決!?
我が子のように作り育てたモノが世界進出を決めたという事実が既に満身創痍であるバズリトレンディの背中を強く押していた。
「うおおおおおおおおお!!体力がなんぼのもんじゃい!ワイちゃんは新し親分や!!!元気百倍バズリトレンディ様や!!まだまだやったるでぇ~~~!!!次の猟兵は誰や!?」
「私よ」
そっと音もなくその場に姿を現したのはドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)だ。
その扇状的なスタイルに黒髪ツインテールといった容姿は既にオーディエンスのテンションが上がっている様子が見受けられる。お前ら絶対見てるとこ明白やろ!!!!!
「虞知らずの体得は勿論だけど……貴女に憑いた骸魂も貰っていくわ」
「骸魂が欲しいっていう猟兵は初めてやわー。じゃあワイちゃん倒せたら持ってってええで」
「ふふ、ありがとう……綺麗な新し親分さん」
「ひょわっ!?ちょ、いきなりやめてぇな照れるやん~~~~」
いやーんもー、と顔を覆って嬉しさに小躍りしているバズリトレンディ。確かに過去のあらゆるバズリ要素を持ち合わせた上でめちゃくちゃ可愛い見た目に仕上げているのは才能の領域であろう。下手したらとんでもないことになるというのに。
「っしゃー今のワイちゃんは自己肯定感ハイパーあっぷっぷで無敵や無敵!さあこいHPAH!もう大分体力も削れとるけど一回刺されたぐらいではやられへんでェ!!!」
「うふふ、とても元気で素敵だわ。さ、一緒に踊りましょう?」
ドゥルールは武器も何も持たず、守護霊をその身に憑依させて身体能力を強化する。
「ん、何か親近感っぽい感覚すんな」
「貴女に骸魂が憑いてるからかしらね?」
ドゥルールの守護霊はかつて世界に否定されたオブリビオンを救済したもの、ある意味ではオブリビオン化するという要素のない骸魂のようなものだ。故にバズリトレンディに憑いた骸魂が「あっ何か親戚っぽい感じ」とか思ったのだろうとするなら納得がいく。
「ま、そないなことは些細な話か!いっくでいくでいくでぇ―――――!!」
ひゅん、と軽々とHPAHを振り回すバズリトレンディ。
守護霊を身に宿し身体能力を強化したドゥルールにはその動きがとても緩やかに見えた。
ダンスのステップを踏むようにすっ、とかわせば地面に激突したHPAHがバズリトレンディ御殿の床を粉砕し、ついでに(?)ドゥルールの身にまとっているマントの紐をしゅるっと解き風にさらしていく。
「ふふ、流石親分。見事な威力だわ」
「ちょい待って?ワイちゃん当ててへんのに何でマントが脱げとるん??」
「さあ?衝撃波で紐をちぎったんじゃないかしら?」
不敵に佇むドゥルールであるが、マントが脱げたことによりその白い肩が露わになる。それはもう透き通ったシルクのように綺麗な肌であり、オーディエンスは皆ごくりと唾を飲み込んでいる……!さらにツインテールなおかげで首も見えてるからそら興奮ものである。
「ゴクリ……めっちゃ綺麗じゃん……」
「待ってこのアングルだとスカートの中ギリ見えないぐらいじゃん……え、ヤバ……こんなん二度と生で拝めない奴じゃん……」
動画にしなきゃ、写真撮っておかなきゃと皆して必死に、食いつくようにドゥルールを見ている。
その間にもドゥルールとバズリトレンディの戦いは続き、バズリトレンディが一撃を見舞おうとしてはかわされを繰り返しているのだが――何と、今度は腰のリボンが解けていったではないか!
「待って!?!?ワイちゃん脱がすつもりあらへんのんやけど!?」
「あら、気にしないでいいわよ。きっと当たりどころが悪かったんだろうから」
「いやそうやなくてなあ!?まってその腰リボンはつけたままにしとかんとパンツ見えてまうやん!!ワイちゃんそういうのはよくないん思うんやけどなああ!!?」
「見られて困る体は別にしてないわ」
ドゥルールの発言にオーディエンスがますます食いつく。それはもう目ン玉かっぴらいて一秒たりとも見逃すまいと血管が浮き上がる程に食いついている!!
実際腰のリボンが解けたことによりドゥルールの白いワンピースは胸に合わせての布幅の広がりとなり、ちょっとでも動けばバズリトレンディの言う通りチラリどころではなく見えてしまう状態だ。
だがドゥルールはそれによりオーディエンスが注目してくれることに堪らなく快感を覚えてしまっていた――そう、何故なら彼女のこれまでの人生はほとんどが迫害の日々だったのだ。
ダンピールであるが故に人からも蔑まれ、吸血鬼からも捨て置かれ、常に世界から否定される存在であったドゥルール。
故に自らと同じく存在を否定されるモノであるオブリビオンの救済を掲げているのだ。
そんな彼女が良い意味での注目を浴び、今まで満たすことのできなかった承認欲求を著しく刺激されるのは当然の帰結なのである。
バズリトレンディは流石にこれはあかんと攻撃の機を伺って服を着直させようといしているが、ドゥルールはそれも気にせず高く飛び上がった!!
「だぁかぁらぁあかん言うとるやろ―――――――――!?!?!?」
バズリトレンディの悲鳴と共にオーディエンスからは歓喜に満ちた興奮の叫びが上がる!!
そらそうだ、飛び上がればスカートの中身なんて全部見えちゃうに決まってるんだから健全な男子がいれば大変ご興奮あそばされるに決まっている!!
次々と飛ぶ写メの音、ハートの音――そのどれもが心地よい音になってドゥルールの鼓膜を刺激し、ついに彼女の承認欲求と愛欲は限界に達する――!!
「ああっ……もう、もう我慢できないっ……バズるって気持ちイイっ……!!」
その瞬間、ドゥルールの服が一瞬にして弾け飛んだッ!!
彼女の昂ぶった欲望が文字通りユーベルコードで解き放たれたのである。もちろんご都合主義でアウトなところはしっかりチューベローズの花びらで隠しておりますがオーディエンスがテンション最高潮に至ったのは言うまでもないだろう!!
「あか―――――――――――ん!!!!!!!!!!!!!!!あかんてお嬢ちゃん!!それ以上はあかんって!!!!!!」
最早バズリとかハートとかトレンドどころじゃねえ!!!と直感したバズリトレンディ、即座に毛布を取り出した!!これ以上は健全の為によくないと判断したようだ。
バズリとトレンドの化身だが、それはあくまでゾーニングをきっちり果たした上でありキワドイネタは子供に大変よろしくない!!と慌てているぞ!!
「ああ……本当に気持ちイイ……こんなの初めて……貴女には本当に感謝しなきゃいけないわ!」
「それはええから服!!服着て!!ワイちゃんは流石にすっぽんぽんと戦えへんって!!!!」
「まあ、優しいのね親分さん……そんな貴女もとても素敵で美しいわ!」
「お嬢ちゃ―――ん!!ワイちゃんの話聞いてるか―――――――!?!?」
「無限の彼方へ……さあ、イクわよ♥」
ドゥルールはさらに天高く舞い上がり、10600km/hの速度で急降下!
その速度は気合は十分だが体力は大分減っているバズリトレンディでは到底避けられるものではなかった。
むぎゅっ!!!!と勢いよく抱きしめられてしまう。
「あだだだだだだ!?待って待って力強いあいだだだだだだ!?」
「あらごめんなさい。とっても綺麗だから捕まえたくなっちゃった♥大丈夫、すぐ痛くなくなるから――」
「いやそういうことじゃなくっtんん――――――――!?!?」
オーディエンスから再びうおおおお、と歓喜の声が上がる。
そう、今彼らはとっても百合な展開を見せつけられているのだ―――!それはもう完全にこっから先はお楽しみですよ☆と言わんばかりの展開が、夢のような展開がまさに目の前で!!
興奮しない男子はいるだろうか!いやいない!!もしかしたら女子も下手すれば興奮するかもしれないぞ!!!
「だだだだだだダメやってダメやってワイちゃんら戦ってたんちゃうん!?」
「え、ハンマーで戦え?バナナハンマー挿入されたいの?」
「それハンマーついてないただのバナナやんけ!!!!いやちゃうねんそういうことじゃないねんそんなアウトなこと言ってるんちゃうやって待って待って待って待っ――」
そしてそこからバズリトレンディは一切記憶がなかった。
何か、こう、とっても濃厚でキケンな二度と味わうことのできない何かを味わったような感覚だけが残っているが、それ以外は一切覚えていなかった。
「……な、何や夢か……」
ほっとしたように息をついたバズリトレンディであるがその後、Kakuritterに投稿された呟きから現実であったことを知り、「オアアア―――――!!」と顔を真っ赤にして叫んだという。
「ああ……最高だったわ♥」
欲望を心ゆくまで満たしたドゥルールは非常に満足な顔で帰っていった。
後にこのとっても大人でキケンなバズリ案件は、あんまりにも大人な展開だった故にこそ、逆に都市伝説レベルに語り継がれる程にまでなったとかどうとか。
成功
🔵🔵🔴
ビリー・ライジング
【ライジング兄妹】
バズる……確か踊りや歌、漫画などが流行る事が多いが……。
俺は引き立て役として、頑張るか。
バズり案件:踊ってみた
「安心しろ。バックダンサーなら用意してある」
UCで分身を創造。ミリィをセンターに踊る。
俺の【存在感】で観客を引き付けてる間に、
楽曲中のサビやシメのポージングで、
センターにミリィを来るように誘導する。
「あくまで主役は俺の大切な妹だからな。ここまで計算したんだ」
俺はオレンジとレモンでHOLH……で終わりと思ったか?
水の俺は桃とサクランボでHPCH!
風の俺はバナナとマンゴーでHBMH!
土の俺はライチとドリアンでHLDH!
「俺達からのフルーツバスケット、ありがたく受け取れ!」
ミリィ・ライジング
【ライジング兄妹】
バズるって、今流行ってる物の意味だよね?
それで対決って……ええッ、お兄ちゃん!?
バズり案件:踊ってみた
「え、私達で踊るの? 二人で出来るダンスって限界があるような……」
何だか私がいつの間にか、センターで踊る事になってる……。
あれ? お兄ちゃん、私をセンターに導くように誘導してる?
……センターだったら、目立つ行動しても問題ないよね?
楽曲中のサビで【ジャンプ・早着替え】する事で、
まるで衣装チェンジしたようにパフォーマンスするよ!
「この衣装チェンジは私のアドリブだけどね」
私はぶどうとキウイフルーツでHGKHを作って、
バズリトレンディへ振りかざす……と見せ掛けて、【投擲】するよ!
●FINAL ROUND.踊ってみたでバズリ対決!
「うーん、バズるって、今流行ってるモノの意味だよね?それで対決って……」
ミリィ・ライジング(煌めく白銀・f05963)は困ったように首を傾げていた。
流行っているものがそう簡単に浮かべばそう苦労はしないのもまた事実である。いや本当にそう。
そしてもちろんバズリとトレンドの化身新し親分がそこに配慮がないワケがなく。
「まーせやな、流行りモンはたくさんあるけんすぐに思い浮かばんのも無理ないわな~。時間はないかもしれへんけど思いつかにゃ戦いにならへんもんな。ゆっくり考えや~」
「バズる……確か踊りや歌、漫画等が流行ることが多いが……」
「おっ、兄ちゃん目のつけどころええなあ~」
双子の兄であるビリー・ライジング(輝く黄金・f05930)は考える。
自分とミリィで問題なくできるバズり案件とは?
こういう機会は早々ないもので経験になることは間違いないし、挑みにきたならば全力を以て相対するが戦いというもの。そして折角のこういう案件だ、妹をセンターに置いて何かをしたいという兄心も踏まえて考え、結論を出す。
「……よし、踊るか!」
「ええっ!?私たちで踊るの?でもお兄ちゃん、二人でできるダンスって限界があるような……」
「安心しろ、バックダンサーなら用意してある」
にこっと笑ってビリーはユーベルコードを発動。それぞれ違う属性を宿す自らの分身体を3人呼び出した。
そう、この双子の兄は事実上一人で四役できるハイパーお兄ちゃんなのである!
「おお~5人でダンスか!?ええなあええなあ!せやけどワイちゃんはKFO48総選挙第一位を誇るスーパーアイドルバズリトレンディ様やで!簡単に勝てると思ったら甘いでぇ~?」
「ふっ、そう言って俺たちの踊りで腰を抜かすんじゃないぞ?」
「何だかいつの間にか私がセンターで踊ることになってる……」
そんな感じでダンスバトルが始まるのであった――。
◆
「んじゃ先行後攻はコインで決めよか。表と裏どっちするん?」
「ふむ……ミリィはどっちにする?」
「うーん、表にしよっか」
「ほい。そんじゃ表が出たら双子ちゃんが先行、裏が出たらワイちゃんやなっと」
ぴーん、跳ね上がったコインをバズリトレンディの手の甲で受け止めて。
「表が出たな。そんじゃ双子ちゃんの先攻や、いい踊り見せて~な~」
「よし。やるぞミリィ」
「ちょっとだけ緊張するけど……頑張るね、お兄ちゃん」
ミュージックスタート。
まずはバスドラムがリズミカルに刻まれ、それに合わせてリズミカルよく踊る。
前奏が本番に入ればさらに勢いが増していく。
今回踊るのは以前ビリーが見かけたという二人用のダンスを、バックダンサーつきで踊るべくそれっぽいアレンジを加えた即興モノダンスである。
割と動画等でも特定の人数以上や以下で踊るアレンジを加えることはちょいちょいあるようなので遠慮なくアレンジさせてもらったようだ。
3人のビリーをバックに、ビリ―とミリィは双子ならではの抜群のコンビネーションでキレッキレのパフォーマンスを見せていく。流石猟兵、ダンスパフォーマンスも完璧である。
注目すべきは切り替えの明確さ、と言うべきであろうか。最初はビリ―の存在感でオーディエンスを惹きつけてこそいるが、サビなど決めるべきタイミングが近づけばミリィの存在感がより引き立っていく。
「(……お兄ちゃん、私をセンターに導くように誘導してる?)」
恐らくビリーが最初目を惹くのはミリィがより一番輝けるところでセンターを取らせようとしているのだろう。双子だからわかる、彼の動きは全て計算の上でのモノだと。
「(……センターだったら、目立つ行動しても問題ないよね?)」
ならばミリィもそれに合わせてとっておきのアピールをしようと、サビに突入した瞬間大きく飛び上がり――何と、まるで天使が翼を広げるような純白の衣装にチェンジした!
変われるならば白になろうと言わんばかりに黒衣から変化したそのパフォーマンスだけで会場は熱狂!合いの手もどんどん入ってきた。
「はあ~~色が対になってた双子が色お揃いになるのたまんねえ~~~!!」
とかいう声も聞こえたのは余談である。
バズリトレンディもその流れには感嘆の余り思わずハートを大量に投げ入れた!自分の強化を上回られるかもしれないとかそんなことは知ったこっちゃない。良いと思ったものだからこそいいねしなければ流行り物のようにあっという間に廃れてしまうのである。
そうしてハートが飛び交う中踊り終えた双子を迎えたのは会場を埋め尽くす拍手喝采の音であった――。
「いや~~~~もう最高やったわ!!もう語彙力が毛程もなくなるぐらいの完璧なダンスやったでえ!特に兄ちゃんが妹ちゃんをだんだんと引き立たせていく流れ、どういう魅せ方がバズるかようわかっとるやん!!」
「あくまで主役は俺の大切な妹だからな。ここまで計算したんだ」
「はあ~~~~いい兄ちゃんやな!妹ちゃんもさっきのフォームチェンジめっちゃよかったでえ!」
「ありがとう!この衣装チェンジは私のアドリブだけどね」
「アドリブゥ~~~!?はあ~~~こんな逸材が眠っているとは恐れ入ったわ……これはワイちゃん負けるかもしれんな……」
だが受けた勝負は最後までやりきってこそとバズリトレンディはステージに立つ。
「……このダンスを今まで文化を生み出してきた全てのプロデューサーに捧げます。
ヌーメヌメよっ!!」
\HOY!!!/
な、何と!!バズリトレンディは先程のパフォーマンスに対しパラパラダンスで勝負に出た!!
パラパラとはUDCアース日本で西暦1980年代後半ぐらいに日本で発祥した一定の振り付けの組み合わせと2ステップの左右移動で構成されるダンスの一種である。
文化が発達していくに連れて様々なダンスも流行り廃りを見せていった為、このパラパラもそういう文化があったことを忘れないで欲しいというバズリトレンディの願いが籠っているのかもしれない……し、そうじゃないかもしれない。
オーディエンスからの反応は上々、合いの手も定期的に入っているが――ハートの数は双子には及ばず終わった。
ビリーとミリィはバズリトレンディを上回るパワーアップを果たすこととなる。
「ふっ、流石や猟兵……」
「新し親分さん……私たちに流行りの文化を教えてくれたんだね。ありがとう」
「古きを訪ね新しきを知る、だな。教えてくれたものは確かに受け取った」
「うんうん……流行りのモノはずっと続くとは限らんからな。一つでも覚えて帰ってくれるとワイちゃんはそれだけで嬉しいんやで。さぁあとは決着つけるだけや!ワイちゃんの屍超えて行きーや!!」
「ならば遠慮なく――!!」
HPAHを構えるバズリトレンディに対抗すべく、ビリ―はオレンジとレモンをハンマーにぶっ刺したッ!!
「オレンジとレモンでHOLH(ハンマーオレンジレモンハンマー)……」
「みんなHPAH好っきゃな……!?」
「で、終 わ り と 思 っ た か ?」
「えっ」
バズリトレンディは思い出した。
……ビリーは無敵の自らの分身を呼び出していたことを。そういえばまだ彼らが帰っていくのを見ていなかった。
そんでもって、ミリィもいるとなれば……この先どうなるかはおわかりだろう。
「水の俺は桃とサクランボでHPCH(ハンマーピーチチェリーハンマー)!」
「風の俺はバナナとマンゴーでHBMH(ハンマーバナナマンゴーハンマー)!!」
「土の俺はライチとドリアンでHLDH(ハンマーライチドリアンハンマー)!!!」
「私はぶどうとキウイフルーツでHGKH(ハンマーグレープキウイハンマー)だよ!」
「」
壮観である。色々な意味で。
ライジング兄妹は各々作り上げた独自のHPAHを構え、じりじりとにじり寄る――
「と、見せかけて!」
全員が一気にバズリトレンディを包囲、高く飛び上がりHPAHを構える!しかしそれは明らかに殴打に使う持ち方ではない!!
「「「「俺たちからのフルーツバスケット、ありがたく受け取れ!!!」」」」
地水火風のビリー4人が一切のズレなく同時に口を開くと同時に、ライジング兄妹の必殺フルーツバスケットハンマーカルテットが炸裂――!!
派手に吹き上がる果汁とごっち―――んという鈍い音。バズリトレンディはもちろんその場に卒倒!口から骸魂を吐き出して気絶した!!
……一応女性なのにこのような扱いで良いかは正直疑問ではある。
「……骸魂剥がれたし、ちゃんとしたところで寝かせてあげようか」
「そうだな……」
ので、ライジング兄妹はそっと骸魂の抜けたバズリトレンディを布団に寝かせてあげたのでありました。
この後バズリトレンディはめちゃくちゃ寝た。
●エピローグ
……で、肝心の虞知らずは手に入ったのかというと。
もちろん、手に入っていなければ大祓骸魂への下にたどり着くことすらできなかったのだから手に入ったことは確実である。
だが、それは物理的なアイテムではない。かといって特殊能力かと言うと微妙に違うような気もする。
きっと、愛故に世界を殺そうとする狂気そのものをも物ともしない"心の在り方"――それを「虞知らず」と言うのだろう。
バズリトレンディと戦った猟兵たちは、後にそう解釈していたと言う……
「頑張りいや~猟兵たち~……すかー……」
布団の中で猟兵たちが戦う夢を見ていたのか、バズリトレンディは寝言でそう笑っていたとか、どうとか。
大成功
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