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大祓百鬼夜行⑨〜牙噛

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行


 ひとつ、ふたつ。
 柔らかな明かりが、煌々と燈っていく。
 風に揺れる葉が、細やかな音を立てるだけの竹林。それが落日と共に輝きだした。
 夜でも寂しくないように、光はただそこにあるだけだった。
 ――こつん。
 なのに、その内側から音がする。
 孵化直前の卵を、雛がつつく様に似て。そこから出ようとする何かがいた。
 ――こつん、こつん。
 増えていく音は、輝きの数だけ。大合唱のように響いて、響き渡って。やがてその力に負けた竹がばきりと割れてしまったのならば。

 中から現れ出るは、小さく愛らしい姫君達。

●牙
「皆様方、此度の戦お疲れ様でござる」
 幽世と地球。二つの世界を渡り行く、大規模な百鬼夜行。戦場繋げる雲の道、進む猟兵達の足は止まらない。
 小さく一礼した一文字・八太郎(ハチ・f09059)が示す次の場所は、幽世にある竹林。
「妖達の世界において、竹は夜になると意味もなく光る……だけであったのでござるが。此度の百鬼夜行の影響がどうやら出たようでな。空っぽの筈であった節の中から、かぐや姫が出てくるのでござる」
 ぽこぽこと。雨後の筍もかくやと生れ出るは、数多の光る小さなお姫様だ。
 彼女たちは雛のように、傍にいたオブリビオンに操られ攻撃を仕掛けてくる。目覚めたてだが、その一人ずつが実は立派な東方妖怪。見かけに騙されることなかれ、彼女達の戦闘力は非常に高く、舐めてかかると痛い目を見ることだろう。
 竹から生まれるお姫様。愛らしいおとぎ話のようでいて、まるで厄介な話。
「全て相手にしてはキリが無い。狙うは、彼女たちを操る者ただ一人。親玉たる黒き瘴気の翼をもつ人魚だ。そやつは飛行能力を有しているようでな、上空からの攻撃は些か重いでござる」
 光る竹林の間を泳ぐように飛ぶ姿だけであったのならば、ずいぶんと幻想的だっただろう。だがその嗤う口元の牙は、侵入者へと容赦なく突き立てられる。心の奥底を引き裂くような上空からの一撃に、どうぞゆめゆめお気をつけて。
 そして人魚へ辿り着くまでを、かぐや姫達は当然のように妨害してくるだろう。親を取られたくないという献身か、それともそれこそが敵の絡繰りか。どちらにせよ、鋭い攻撃は降り止まない。いかに彼女達を凌ぎ切るかというのが戦いにおいて重要になる。
「骸魂に囚われた妖怪も、撃破してしまえば無事に解放される筈。それは小さき姫達にとっても喜ばしいことだろう」
 短期戦を狙って、素早く済ませれば双方に傷は浅くて済む。
 戦いはまだ続くのだ。最終決戦に至るまでに、倒れるわけにもいかない。

「それでは竹林にて、小さき姫と人魚の撃破と参ろうか。皆様どうぞよろしくお頼み申す」


砂上
 はじめまして、こんにちは。
 砂上(さじょう)です。

 今回の舞台はカクリヨファンタズム。大祓百鬼夜行での一幕。
 一章のみで完結するシナリオです。

 今回はスピード重視のほぼ純戦になります。ご了承いただければ幸いです。

●プレイングボーナス…… かぐや姫の大群に対処する。
 回避する、無力化する、怪我をしてもいいので無視して突っ切る等となります。

●受付等
 OP公開後から受付~21時までかつ、問題のないプレイングの先着4名様の確約。以降は余力があれば。参加者が足りなければサポートをお借りする予定です。
 どれだけ遅くても明日の16時には終わる予定で頑張ります。

●それでは素敵なプレイングをお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『天翔人魚』

POW   :    〈鮫〉
【噛みつき】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【記憶を読み取り、精神的な弱点】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD   :    〈天〉
敵より【高い位置にいる】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
WIZ   :    〈恋〉
【噛みつき攻撃】が命中した対象の【心臓】から棘を生やし、対象がこれまで話した【恋愛話(真偽を問わず)】に応じた追加ダメージを与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
宵雛花・十雉
#

歓迎してもらえるのは光栄だけど
小さなお姫様たちの相手をしてる暇はないんだ、ごめんね

『第六感』で攻撃の手薄なルートを探り出して
そこを通って一目散に人魚の元へ
かぐや姫たちには目もくれず、『結界術』で攻撃を防ぎながら進むよ
少しの怪我は気にせず進む
大丈夫、まだ行けるから

可哀想に
親を亡くす恐怖や哀しみは分かるよ…オレにもね

無事に人魚の元へ辿り着けば、短期決戦を図る
【悔魂・花浅葱】
蒼の炎で葬ってあげる

炎に『破魔』と『浄化』の力を宿して
瘴気の翼を焼き切ろうか

噛み付かれれば
痛む心臓を押さえながらも
それを攻撃の好機へ
生憎だけど、オレは幸せな恋の話なんて知らないよ

残念だな、どうせなら御伽の世界で君に会いたかった



● 花浅葱の送り火

 とんだ歓迎ぶりだ。
 輝かしい姫君達の群れに、宵雛花・十雉(奇々傀々・f23050)は思わずと苦笑した。
 だが、今は彼女達の相手をしている暇はない。ごめんね、と小さく溢して彼は走り出す。さぁどこが一番手薄か、橙の目を走らせ選ぶ道は殆ど感だった。けれども大きく外れもしていないようで、ちらり、眩い姫様達のその向こう。視界の端に大きな人魚が見えた。
(可哀想に)
 本当は、これがいかに残酷なことかは分かっている。例え彼女達が勘違いをしているだけなのだとしても、親を失くすことがどういうものであるか――十雉は良く、知っていた。
 だからなるべく彼女らを傷つけぬようにと、悪しきを阻む結界術だけを持って彼は走る。防ぎきれなかった一撃が腕に当たり、骨を軋ませども目もくれぬ。
(大丈夫、まだ行けるから)
 ぐ、と唇を噛んで枯葉だらけの地面を蹴って、蹴って、そして漸く。泳ぐ尾鰭へと辿り着く。男の姿に、人魚が鋭い牙を覗かせて嗤う。そこに誰かの親としての優しさなど、見当りはしない。
 ならばもう、骸の海へと大人しく返してあげよう。全てを灰に還して、遠くへ撒こう。
 ゆらりと蒼く灯るは人魂一つ。それが、ぱぱぱと周囲を囲んだのなら、迷いなく人魚の背へと向かっていく。黒く汚れた翼を浄化せんとばかりに、蒼々とした火柱が竹林の中で咲いた。
 だが人魚とてただ焼かれはしない。その両手が十雉の肩を掴み、大きく口を開けて首筋へと噛みついた。
 その瞬間に、心を突き刺す酷い棘が強く内から痛みを訴える。思わずと息が詰まりそうになるけども――嗚呼、残念。
「生憎だけど、オレは幸せな恋の話なんて知らないよ」
 薄く男は笑った。
 途端、ごうと蒼炎が一際強く燃え上がる。

「残念だな、どうせなら御伽の世界で君に会いたかった」

大成功 🔵​🔵​🔵​

キトリ・フローエ
#

ごめんなさいね、小さなお姫様達
あなた達にとってはお母さんのようでも
あたし達にとっては倒さなければならない存在なの
この世界は勿論、あなた達の未来までも奪わせるわけには行かないから
祈りを込めて歌を歌うわ
破魔の力を添えた小さな星の子守唄で
小さなかぐや姫達を眠らせて人魚の元へ

あたしも空を飛ぶのは結構得意なのよ!
追いかけっこだって負けないわ
でも、噛みつかれたら体がちぎれてしまいそうだから
それは避けたいところね…
守りの力を持つ花弁を纏わせ(オーラ防御)
人魚の牙は素早く飛んで回避を試みつつ
攻撃のチャンスを窺いながら魔力を溜めて
隙を見つけたら高速詠唱
全力籠めた雷の力(属性攻撃)を、人魚の翼に落としましょう



●星唄いの揺籃歌

 どれほど凶悪な者であっても、それを親だと思ってしまえば情は湧く。
 けれど。
(ごめんなさいね、小さなお姫様達)
 例え偽りだったのだとしても、親のような存在を奪ってしまうことにキトリ・フローエ(星導・f02354)の胸が小さく痛んだ。
 この世界を、そして彼女達の未来を本当に思うのならば。今ここで、骸魂に呑まれた人魚を倒してしまわなければならない。
 此方へとやって来る幾つもの光るかぐや姫達を見据え、キトリは大きく息を吸い込んだ。ごめんね、ともう一度小さく繰り返す。
 そうして、吐き出す声と共に紡がれるのは、魔を打ち払う心の込められた優しい子守唄。
 さぁ、灯りを小さくして。夜は子供の眠る時間、遊び足りないのだったら目覚めの後に。きっとその時にはもう、危ないことなんて無くなっている筈だから。

 ――おやすみなさい

 小さな星の瞬きのような歌に、ぱたりぱたりとかぐや姫達が地面へと落ちていく。煌々と放っていた光をうんと弱くして、大きくあくびを一つと目を擦り。そのまま気持ちよさそうに彼女達は瞳を閉じた。
 むにゃむにゃと緩む口元が、きっと幸せな夢を見ているに違いないと思えるほど穏やかだった。思わずとキトリも小さく笑みをこぼすけれど、目的は眠る彼らのその向こう。ゆるりと竹の隙間を泳ぐ大きな尾鰭を見つけたなら、小さな妖精は銀の髪を流星のように靡かせて真っ直ぐに飛ぶ。
 人魚は迫り来るキトリ姿をニタリと見据え、瘴気の翼を一度強く羽ばたかせて宙を泳いだ。そんな小さな身体で追いつけるかしらと、カチカチと鋭い牙を打ち鳴らして笑っている。
 けれどお生憎様。
「あたしも空を飛ぶのは結構得意なのよ!」
 背に生えた蝶の翼はただ綺麗なだけであるものか。光る竹の間を滑るように羽撃き駆けたなら、小さな彼女にだってもう手の届く距離へと縮まった。ぱっと舞い散る青白花弁、花嵐のような守りの力が、人魚の牙を逸らせたのなら――今度はキトリの番。
 大きく宙返りをするように距離を取ろうとした人魚の背を回って、その小さな体躯を活かした妖精はその上へと軽やかに飛ぶ。
 素早く紡がれる呪文に、キトリの周囲でばちりと白く火花が弾けた。星の瞬く菫青石が睨むその先。花蔦絡む杖が真っ直ぐに向けられる。
「落ちなさい!」

 一際大きな閃光が当たりを真っ白に染め上げて――真っ黒の翼を、雷が轟音とともに切り裂いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

花嶌・禰々子
はあい、姫ちゃん達
それに人魚さんもこんばんは

あたしと全力勝負しない?
勝った方が正義ってことで、ね
でもね、あたしは負ける気なんてひとつもないわ!

『有為』
諸行無常に正義の一閃
手繰り寄せるなら闇より明光を、ってね!

歌うように語って、バス停を振って駆ける
人魚さんを追いつつ髪をふわりと操って
妖力を込めた髪針を鋭く放つわ

姫ちゃんにも、ちくっとおひとつ
けれども貫くのは骸魂に操られた心だけ

たとえ攻撃を受けようとも
こっちの怪我なんてどうだっていい
あたしも妖怪だもの、頑丈さには自信があるわ!

待ちなさい、人魚さん
あたしだって足を霊体に戻して頑張れば……
ほら、飛べるッ!

この正義の一撃で骸魂をぶっ飛ばすわ
――せーのッ!



●正義は勝つ!

 光を受けて、琥珀の瞳も不敵に輝く。
「はあい、姫ちゃん達。それに人魚さんもこんばんは」
 ひらりと手を振り挨拶投げた花嶌・禰々子(正義の導き手・f28231)の眼前には、数えるのも億劫なほどのかぐや姫の大行列。向けられる殺意は肌を突き刺すほどに何も強い。
 けれど、何を怯むことなんてあるだろうか。
 不敵な笑みは力強いままに。禰々子は堂々と胸を張る。
「あたしと全力勝負しない?」
 ――勝った方が正義ってことで、ね。
 小さく首を傾ければ、頭についた風車が小さく揺れた。
「でもね」
 ぱしん、と手にしたバス停をもう片方の手に打ち付けて、確りと握り込む。にやりと笑ったなら、歌うように宣言は下される。
「あたしは負ける気なんてひとつもないわ!」
 さぁ輝け、諸行無常に正義の光!
 渾身の力こめ、踏み込んで横凪に大きく獲物振るえば小さなかぐや姫達がぽーんと勢いよく吹き飛んでいく。
 この手にあるのは三途の川行きただ一つ。それがあの世へ向かうものだとしても、手繰り寄せて待つべきは闇ではなく、明るい未来への眩しい輝きの方が良い。
 そのためにも、目指すはたった一尾の人魚だけ。走り出した禰々子の茶色髪が、ふわりと揺れる。
 そこ退けそこ退け――でなければ、小さな一差しをちくっとお見舞い致しましょう。
 広がった髪が真っ直ぐに伸びて、邪魔する姫君達を突き刺した。けれどそこに痛みはなく、正義の味方である彼女の妖力は正しく悪だけを貫き滅ぼす。そうして勢いを失った子達が柔らかな地面へと抱きとめられていく。
 けれど当然、全ては防ぎようもいないのも事実。
 体当たりや、竹の葉を剣のように振るってくるかぐや姫達の攻撃が禰々子の身体を傷つける。だけど些事とばかりに、まるっと全部無視して進む彼女の足は止まらない。その程度の攻撃が、妖怪の頑丈さを崩す事なんて無いのだから。
「待ちなさい、人魚さん!」
 あと一歩。けれど高くへ泳いで行かれたら、成す術は無い――本当に?
 いいや。
 諦めるなんて有り得ない。ぐっと念じれば薄く透けゆく足先。前へと力強く踏み出せば、空気を強く蹴りつける。
 一歩、二歩。ほら、
「飛べるッ!」
 宙へと駆けて跳び出す足先。さぁ追いつけ、追い越せ! もう、泳ぐ姿は目の前だ。
「――せーのッ!」
 上半身を大きく捻って、振りかぶった正義の一撃。

 骸魂を吹き飛ばさんとした見事なそれは、人魚を高く打ち上げたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

葛籠雄・九雀
SPD

空飛ぶ人魚か。黙って海でも泳いでおればよいものを。

かぐや姫…は、あの空飛ぶ人魚が消えれば正気に返るのであろう?
それに親を守る子供を攻撃するのはな。些か気分がよくない。
無視一択であるな。

【逃げ足、ダッシュ、見切り、激痛耐性】でかぐや姫を無視して突っ切り、【ジャンプ】+オキザリス・パルマで跳躍。間合いに入ったところでフック付きワイヤーを【投擲】して捉えつつ、とにかく人魚の上まで届くように跳ぶ。上さえ取れれば、後は落下速度と体重をかけて、人魚の背中を短剣で【串刺し】、【傷口をえぐる】ように引き抜く。

ふむ。降り落とされるまでは【2回攻撃】で刺し続けるか。落とされたらUCで降りるとしよう。

#



●飛ぶ背に落ちる

 在るべきものは在るべき場所に。
 それが自然だと言うならば、あれはその理から外れている。葛籠雄・九雀(支離滅裂な仮面・f17337)は大きく息を吐き出した。
「空飛ぶ人魚か……黙って海でも泳いでおればよいものを。」
 遠く命が眠るばかりの骸の海。そこでならば、一番自由でいられただろうに。
 しかし考えたところで目の前の異質が現実だった。となれば倒す他あるまい。
 けれど今、九雀の前へと立ち塞がるのは小さなかぐや姫達。彼女達が人魚を親だと思ったままであるのなら、まずはそこを乗り越えねばならない。
 向けられた敵意は小柄な体からは考えられぬ程に鋭く、すばしっこくしてくる体当たりを受ければ文字通り骨が折れるだろう。けれど親を守ろうと懸命なのだ。そんな彼女達に刃を真っ正面から向けるのは、少しばかり気が引ける。
 となれば答えは一つ。

 無視だ。

 柔らかな地面を踏んで九雀は走った。真っ直ぐに、かぐや姫の群れを突っ切るように正面へ。流石の彼女達も予想外であったのか、こちらへの攻撃は全力からは程遠い。だがその程度の痛みならば我慢出来ぬほどではない。一際厚い、姫達の集団を抜けたのならば今度は強く地を蹴った。そのまま竹を踏んでしならせて数歩、反動で更に飛び上がる。
「見つけた」
 奇妙なマスクはどの表情も作らない。けれど確かに捉えた人魚の姿。フック付きワイヤーを素早く投擲すれば、手に返ってくるのは確かな手応え。
 強く引いて、跳ぶ。
 風を切る音がびゅうびゅうと耳元で鳴った。振り子の要領で、遠心力を利用してぐるりと見事に一回転。天地が逆さまになって、頭上の下。地面との間に人魚の背がはっきりと見えた。
 再び強く、縄を引く。
 遠心力が殺されて、九雀は真っ逆さまに落ちていく。それでいい。刺突に特化した短剣を、空いた手で確りと握り込む。どろり、鋒から溢れた毒が下からの光を反射して煌めいた。
 目まぐるしく景色が流れていく中で、地面よりも近い人魚の背へ強く刃を差し入れ捻る。女の絶叫が、耳につく。
 痛み故か大きく身を捻る人魚から振り落とされる前に、もう一度だけ刃を差し込んだのなら今度こそ落ちていく先は竹が光る地面の方へ。
 とん。と、途中で空気を蹴って叩きつけられる事だけは無事に回避した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リリ・リーボウィッツ
#
四方八方から大軍が襲ってくるのというのは逆に好都合ですねー。細かく狙いをつける必要がありませんから。(脳筋的思考)

攻撃こそ最大の防御!(というか、攻撃しか知らない) 巨大化バールをぶんぶん回転させてかぐや姫さんたちを吹き飛ばしながら、敵陣を突っ切りまーす! うぉォン! 私はまるで人間風力発電所!

人魚さんを間合いに捉えたら、巨大バールを地面に斜めに突き立て、それを足場にして上にダッシュ! かーらーのー、ジャーンプ!
高度で上回ったら、あとは重力に身を任せてヒューンと落下。人魚さんの脳天めがけて拳か肘か踵か……いっそ、頭突きでもいいですね。とにかく、渾身の一撃を打ち込みまましょー。



●嵐を起こして一撃を

 竹林の中を、その小さな体を生かしたかぐや姫達が自由に飛び回る。
 前から勢いよく飛んでくるものばかりに気を取られれば、背後からの手痛い一撃を貰う羽目になる。四方八方ちょこまかと、けれど威力だけは大人顔負けの彼女達は、確かに脅威に他ならない。
 ただし、それは一体ずつ対処をした場合である。
「いっきまーす!」
 キルマークが沢山ついたバールを、リリ・リーボウィッツ(CROWBAR CAT・f24245)は両手で構えて振り回す。
「攻撃は最大の防御――そして、大は小を兼ねます!」
 なんて宣言の元、巨大化した武器の長さで巻き起こる遠心力に、うぉォン! と謎の効果音だか悲鳴だかが上がった。そうして旋風を巻き起こした彼女は今、人間風力発電所もかくやとぐるんぐるん回転して進んでいく。
 竹の砕ける無慈悲な音、風に飛ばされるかぐや姫達の甲高い悲鳴。障害物も大軍も、全てを無視した脳筋戦法。最早ぺんぺん草の一本すら残らないのではないだろうか、防御という概念がすっかり消し飛んでいる。攻撃一辺倒しか知らぬ凶暴な台風は、整地を行いながら敵陣を真っ直ぐに突き切って。目指すは空泳ぐ人魚の元、ただ一つ。
 流石に人魚もこれは不味いと早々に尾鰭を返した。何も見なかったと、泳いですっと立ち去ろうとするが――残念ながら、リリが追いつく方が早い。 
 上空、手を伸ばしてもちょっとばかり届きそうにはない事実に人魚も油断をしていたのかもしれない。これだけ離れればもう大丈夫、なんて思ったかどうかは知らないが、巨大なバールは今地面へと突き立てられる。
 地響きが、した。
 斜めに突き刺さったそれを、リリが駆け上がる。ブーツの底が鉄を蹴る音が盛大に響いて、その先端まで駆け抜けて――跳んだ。
 ビュン、とミサイルみたいに人魚を追い抜く高度。からの、自由落下までは瞬きの間。下に引っ張られる重力をその身に感じながら、狙うは人魚のそのつむじ。こちらの動きを追い切れていない、今がチャンス。
 何が良いかな、拳か肘か踵か……迷っている間に迫る目標。だったらもう、一番強そうなものを使うのが正義だろう。
 首を思い切りそらして、振り抜く頭。

「せいっ!」
 ごっ

 渾身の力込めた頭突きを一発。視界に飛び散る花火は、一体どちらの方が多かっただろう。
 けれどもくるりと一回転してきちんと着地を決めたのはリリの方で。人魚は頭を押さえたまま、鈍い音で地面へと不恰好に落下したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

都槻・綾
折角の空航る両翼を持つというのに
羽搏きは禍つ風を招くの

生まれたばかりの姫君達
最初にまみえた光景が
血に耀う夜では
いつしか澄んだ眸を失うでしょう
いとけなき無垢な眼差しには
まっさらに輝く未来が映っていてほしい

子らを傷つけぬよう
天翔で回避
彼女達が襲い来る直前に
飛んで跳ねて
人魚が泳ぐ高み迄、空を翔ける

私は片翼しか持たぬ身で
永く天に留まることは出来ないけれど
地上を撫でる風が語らう旅の話に
耳を傾けるのも好きですよ

世界を知らぬ輝夜姫達も
沢山の物語を聞かせてくれる大地や風や花々の
そして心を取り戻したあなたの歌を
胸弾ませて聴き入るに違いなく

だから
どうぞ、彼方の海へ帰りなさいな

牙をむいた其の瞬間に抜刀
凶翼を断ち斬る



●片翼に葩

 羽搏きの音が聞こえてくる。
 都槻・綾(絲遊・f01786)が見上げた先、悠々と空泳ぐ一匹の人魚。その背には対になった両翼。
 正しく飛べるのに、それが黒い瘴気であるであるのならば、招くものは禍つ風。誰かを傷つけるばかりのそれは、どこか虚しい。
 生まれたばかりの姫君達だって、まだ白いままの心に映る光景が、戦いで流れる血ばかりで耀う夜だというならば忍びない。そんなものばかりでは、いつか澄んだ瞳も淀んで暗く堕ちてしまうから。
 親奪われまいとする献身で向かい来るかぐや姫達。煌々と光るその姿が、どうかそのまま美しく。いとけない、まだ始まったばかりのその眼差しにはどうか――まっさらに輝く、明るい未来を映してほしい。
 だから手にした刃は未だ抜かれることはない。痛みだってまだ、きっと彼女達には必要は無い。そうして綾が取った行ないは攻撃からは程遠く、けれども一歩、前へ軽やかに踏み出して。

 宙を蹴って空へ跳ねる。

 飛び掛かって来る小さな姫君達を高く追い越して、鬼遊びもかくやと男は舞う。
 昇れ、目指せ。泳ぐ人魚のその鰭掴むまで。片翼だけの鳥は永く天には留まれぬ、しかして一時地を離れ、天を翔けて見せましょう。
 空で吹く風は冷たく強い。それを受けて飛ぶのは心地よい。
 けれども、ちらりと碧の目が見下ろす地上。煌々と輝く幻想的な竹林。そして他にも、沢山の命が暮らす大地で吹く風は囁き運ぶ優しさだ。緑の里を走り、人々の声を聴いて、沢山の物語を届けてくれる。それに耳を傾ける時間は、綾にとっても好ましいひと時。
 生まれたばかりの姫君達も大地や風、愛らしく咲く花々達からそれを聞くだろう。敵意ばかりを持つのではなく、ただ幼子として世界へ希望を持ってその瞳を輝かせるのかもしれない。
 逃げきれないと悟った人魚が綾の方へと泳ぎ来る。並ぶ牙は凶悪で、口から洩れるのは醜い嗤い声。けれど骸魂から解放された彼女がもし、嘗てのように歌ったのならば。きっと、かぐや姫達もその小さな胸の裡を喜びで弾ませて、じっと聞き入るだろうか。
 そうであれば、良いと思う。これはただの希望で、けれども外れては欲しくない――祈りのようなものだった。
 だから。
「どうぞ、彼方の海へ帰りなさいな」
 人魚の牙が綾へと突き立てられるよりも、尚早く。
 黒き翼へ葩の一閃が、宵の空で鋭利に咲いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

終夜・嵐吾
【雅嵐】

かぐや姫か~
お姫さんは一人じゃから姫さんで、こんなたくさんおったら意味ないのではと思うてしまうの
ふふ、わしの姫さんは虚だけじゃよ~(と、のろけつつ)

駆けるのはせーちゃんのほが早そうじゃな
わしは進みやすいように前のお掃除してあげよ
その綺麗なおべべにその髪、燃やされたくなかったらのいとってな
と言っても聞こえんか
狐火集えて燃やして、道つくろ
……竹って燃やして大丈夫じゃったじゃろか
まぁ、ええか
なぁんにもなくなるまで燃やしてしまお

天翔ける人魚とはこの前、遊んできたが
今日も燃やしてしまお!
高いとこからも燃やして落としてしまえば、あとはせーちゃんがやってくれるじゃろ
それにしても、わしの友は遠慮がない


筧・清史郎
【雅嵐】

小さな姫君達か
会話やエスコートで姫君達のお相手をするのは得意だが
今回は本命を狙うとしようか
ふふ、らんらんの姫君はお転婆姫だな

姫君達との鬼ごっこも楽しそうだが
俺はそう簡単には捕まえられないぞ(微笑み)
残像駆使し姫君達の攻撃見切り、回避に集中
友の作る道を一気に駆け人魚の元へ

天翔ける人魚か
友の炎煽る様に、扇開き桜吹雪の刃を巻き起こし、叩き墜として
抜き放った刃で、天に舞い戻れぬよう存分に斬撃を見舞おう

人魚の牙は躱すよう試みるが
俺は生憎、恋という感情がまだよく分からぬ箱だ
噛みつかれても薄ら笑み浮かべながら
むしろ教えてくれと、逃がさぬよう引き寄せ囁いて
至近距離から蒼桜の刃を深く突き立ててやろう



●炎に恋心

 ひとつ、ふたつ、みっつ……
 眼前には、数えるのも飽きてしまうほどの小さな人影が山のよう。
「かぐや姫か~」
 ううん、と唸る終夜・嵐吾(灰青・f05366)。あの物語、姫が一人だからこそ成り立っていたのではないだろうか。こんなにも沢山いることに、果たしてかぐや姫としての意味はあるのだろうか。
 半ば哲学めいてきた思考。けれど、他所の姫様の事ばかりを考えてしまうのは良くないことだ。現にほら、右目の奥から漂う気配は面白くなさそうで。
 その剣呑な空気がぴりりとすれば、けれど嵐吾はへらりと相好を崩す。見ず知らずの相手ならいざ知らず、大切に思う者からの焼いた餅は美味いのだ。
「ふふ、わしの姫さんは虚だけじゃよ~」
「らんらんの姫君はお転婆姫だな」
 黒い茨の気配、その鋭い強さ。よくよく一緒に遊んでいる筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は知っていて、けれども彼らの仲の良さもじゅうぶんに知っている。ふふ、と柔らかに漏れた笑みも、二人を見守るような慈愛ばかりが込められた。
「小さな姫君達か」
 そして、青の瞳が次に向けられるのは正面にいる数多の姫君へ。
 華やぐような会話や、優しく手を引くようなエスコートでお相手するのであれば――少々数は多いが――きっと、満足してもらえると自負している。
 けれど残念な事に、本日ばかりは清史郎が狙った本命が別にいるのだ。
 ついと見上げる夜空の中。背に黒々とした翼をつけ、悠々と泳ぐ一匹の人魚。
 視線をそう向けたことが敵意ありと見られたのか。一斉に襲い掛かってくる姫君たちの群れは、光の津波のように激しい勢い。
 殺意は小さな体躯から考えられぬほどに何れも鋭いもの。けれどそれを押し返すように、炎がぱっと咲いて迎えうつ。
「その綺麗なおべべにその髪、燃やされたくなかったらのいとってな」
 そうれと嵐吾が手を振って、尻尾も揺らせば燃え上がる狐火が集い、辺りを一層明るく照らし出した。穏やかな口ぶりの忠告は予想通りに聞き入れられず、けれどもこちらとて、手加減などはする気が無い。否、しても良い相手ではない。姫君達から感じる強さは舐めてかかっていいものでは無さそうだ。
 揺らめく炎が熱風と焼きつくす。きゃあきゃあと煤けて転がるかぐや姫達と、燃える竹林。
 それを琥珀の瞳に煌々と映して嵐吾は少し考えこむ。
(……竹って燃やして大丈夫じゃったじゃろか)
 まぁ、ええか。
 何かさっきばきばきに折ってる人もいたし、些事だろう。下される自然破壊の決断は大雑把に、瞬き一度の時間で済まされた。
 なぁんにも無くなるまで、きれいさっぱり燃やしてしまおう。友が目指すべき者へ辿り着く、その道を開くために。
 揺れる炎は逃げるものまでは追いはしない。ただ障害物を焼いて払って、そうして更地になった、まだ熱いばかりの地面を清史郎が駆け抜ける。まろい頬を煤だらけにした姫君達が止めようと追いすがるが、逃げる蝶のはためきのように彼は捉えられぬ。
「俺はそう簡単には捕まえられないぞ」
 正面。真っ直ぐに飛び掛かってきた一人へ柔く微笑んで見せたなら、舞うように身体捻って回避した。一対多数の鬼ごっこ、けれど逃げる者がうんと早ければ、まだまだ終わりは遠く夜の先。

 そして天翔ける人魚までならあと少し。炎操る嵐吾自身、遊ぶのは二度目のお相手だ。その時も綺麗さっぱり燃やし尽くしてあげたのだから、今日もまた。骨の髄まで、熱い炎を味わっていただこう。
 ごうと一際高く火柱が立ち上る。広がる火の粉が、尾びれ捉える指先にも見えた。それを煽るように、清史郎の刃から放たれる桜吹雪が後を追う。
 風を受けてなお膨らんで、炎が広げる腕。人魚を抱きしめるように捕らえたなら一緒に地面にまで落ちましょう!
 落下していく人魚と炎。迎え撃つは鋭い切先。清史郎の構えた刀は黒き翼へと斬撃を繰り出した。
 絶叫が人魚の喉から放たれる。覗く歯列は凶悪な鋭さで、受けた痛みを返さんと器物の男へと牙向いた。咄嗟に差し出した利き腕へと突き刺さる痛み。けれど、それだけだ。
 生憎と、恋などまだ分からぬ感情だ。聞いたことはあれど、それはまだ未知。だから心に棘はが生えることも無い。
 薄らと清史郎が浮かべた笑みは美しい。それと同時に無垢でもあった。片腕の彼女を引き寄せて、その耳元で囁く。
「教えてくれ」
 恋慕というのは何だろう。
 姿形、仕草を真似るだけならば容易いことなのに。心はそうとはいかぬものだった。脈打つ心臓。その胸の高鳴り。分からない、けれど貴女なら知っているのだろうか。平坦なままの己とは違う、何かを。

 閃く蒼が、深々と人魚の心臓を貫く。

(わしの友は遠慮がないな)
 ある種の残酷さは、生まれたばかりの姫君達よりも無垢にも見えただろう。
 おおこわい、なんて嘯いて。鋭き一撃を嵐吾は見守った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

旭・まどか
#

空を自由に飛び回れる者に対して
地に縛り付けられた此方が打てる手はそう多くない

選ぶは命中率の高いその一撃

道行きを邪魔してくる小さなお姫様たちからの妨害は
隸の背に乗り戦場を駆けることで回避しよう

疾風が如きその速さには追い付けまい

どうしても避けきれぬ衝突は致し方無い
月の魔力を帯びるオーラで凌ごうか

なるたけ犠牲は少ない方が良い
――逃げるは恥だが役に立つ、と云うでしょう?
彼女らへの対応はそれが敵う力を持つ者に任せておけば良い

さぁ、どれほど空を無尽蔵に飛び回ろうと
差し向ける一閃は絶えず半魚の身体を狙い続ける

――嗚呼、そう、それと
君の攻撃は恐くない

なんたってこの偶躯には
語れるような話を持ち得る筈がないから



●星と駆ける

 美しかったはずの寓話の体躯は、今や見る影もなかった。

 それでも黒い淀みを集めた翼で、人魚は未だ空を泳ぎ続ける。地を歩けぬ者にとって居場所は、海の無いこの場において、もう其処しか無いからだ。
 そして地から離れられぬ者にとって、空はあまりにも遠い場所。手を伸ばせど届かぬ距離は、どうあがいたって縮まりはしない。だから竹林の間を、狼の背に乗って旭・まどか(MementoMori・f18469)は成す術もなく駆け回っているかのようにも見えただろう。
 けれど人魚へと向けたられた薄紅色の尖晶石じみた視線。辿るように降るのは一筋の流れ星。小さく光るそれは紛い物ではない、確かに実在伴って彼女を追っている。
 小さなかぐや姫達もそれを止めんと、まどかを懸命に追う。だが大地を蹴る獣の脚には敵うまい。疾風のように狼が駆け抜ければ、竹の葉が揺らされ悲鳴を上げた。
 先回りをされて躱せないものは、纏った淡き光で押しのけるようにして防いでいく。仄かな黄色。それは彼女達にとって馴染み深い気配でもって、傷つけることなく場を回避する。
(――逃げるは恥だが役に立つ、と云うでしょう?)
 犠牲なんて、少ない方がいい。
 彼女達を無力化するなり、相手するなりは他の猟兵達に任せよう。適任者は自分ではないとまどかが下した冷静な判断は、星操る瞳を一時たりとも逸らす事はを良しとしなかった。
 逃げる人魚、追う星。走る獣は、人形達が。
 いつまでも終わらず続く鬼ごっこ。空の上を、地の上を、無尽蔵に駆け続ける彼らの姿は、しかして最初に疲れ果てたのは姫君達。一人、また一人と地面へと落ちて夢の中へ。
 そうなってしまえば、後はもう自らが牙を立てるしかないと思ったのか。人魚は身をひるがえして、まどか自身へと落ちてくる。
 並んだ歯列はやわい肉を削ぎ取るだろう。けれど、それが一体どうしたというのか。
「君の攻撃は恐くない」
 呟き落とすこの木偶の躰には、棘生やすような語を持ち得ない。
 持ち得る筈が、ないのだから。
「――ほら、君のご自慢の其処を、貫くよ」
 こちらに伸ばされた敵意をものともせず、凪いだ宝石のような瞳がぱたと瞬けば。

 牙を砕き、心臓を貫いて尾びれまで。
 真っ直ぐに流れ飛ぶ一閃が、人魚を貫ぬき倒したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月12日
宿敵 『天翔人魚』 を撃破!


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#カクリヨファンタズム
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#大祓百鬼夜行


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠加々見・久慈彦です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト