大祓百鬼夜行⑫〜もふもふ団地迷宮だよ!~
●もふもっふ
「にゃー」
「にぁー」
「なぁー」
黒い毛玉が1つ、2つ……迷宮と化した団地に増える。
「んなぁー!!」
もふもふ、増殖していく黒い毛玉は新たな団地迷宮として作られる。
柔らかくて、もふもふした団地迷宮。
「にゃっにゃっ!」
「んなぁ~」
今、殺人毛玉たちが猟兵の前に立ちはだかる!
●グリモアベース
「皆様、お集まりいただきありがとうございます。 皆様には、カクリヨファンタズムの迷宮化した団地へ赴いて欲しいのです」
羽根のグリモアがロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)の掌で光ると、グリモアベースの画面が黒い毛玉で覆われた迷宮を映し出す。
「この迷宮に居るオブリビオンは”骸魂が妖怪を飲み込んで変身したもの”なのですが……この黒い毛玉をよく見てください」
黒い毛玉へズームすると、そこにはつぶらな瞳がぱちくりと瞬きした。
ピン、と耳が立ち上がり、ゆらりと揺れるモップの様な尻尾が正に“猫”だ。
「迷宮自体も黒いもふもふ化しており、今見ていただいたオブリビオン達が隠れていたりします」
ロイドは、日光に当たる猫たちを横目で見ながら説明をする。
「見ての通り、このオブリビオンは猫に限りなく近い性質を持っております。討伐自体は難しくは無いでしょうが、数がとても多いので迷宮へ改造された団地の地形を利用すれば更に楽に戦えましょう」
ロイドが猟兵へ視線を戻す。
「それでは、善き知らせをお待ちしております」
龍真 神
オープニングに目を通して頂きありがとうございます。
龍真 神(タツマ シン)と申します。
よろしくお願いします。
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プレイングボーナス……迷宮のように改造された団地を利用して戦う。
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★連携する場合は、相手のIDやチーム名の記載を忘れずにほぼ同時にプレイング送信して下さい。
※連携人数は最大でも2人が限度となりますのでご留意ください。
★プレイング受付は最大10件までとなります。
第1章 集団戦
『どこにでもいる黒猫たち』
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POW : 飛びつき準備
敵より【目線が低い場所にいる】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
SPD : もふもふ毛玉
真の姿を更に強化する。真の姿が、🔴の取得数に比例した大きさの【さわり心地の良いもふもふな毛並み】で覆われる。
WIZ : 本能解放
【まんまるお目々のハンターモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
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キルシ・キュマライネン
もふもふ!もふもふですの!!しかしもふもふではわたくしも負けません!!
わたくしのUC【メイドに不可能などあり得るはずがございません】は発動に条件がございます。しかしそれは発動しないと諸々の効果が起動しません。しかししかしですね。使おうとするとその時点で出てくるんですの。アザラシ。
無限に増えるもふもふには無限に増えるアザラシで対抗しましょう。具体的には新たに発生した黒い団地の上にアザラシを置いておけば重量に耐えきれなくなり一気にミンチになるでしょう、ええ。既存の迷宮もアザラシともふもふが無限に増えれば圧力でこう…。
え、アザラシはもふもふしない?気のせいです。
(アドリブ連携お任せします)
岩永・勘十郎
「猫を狩るのは趣味じゃないが、まぁこれも仕事か」
とUCを発動し透明化した勘十郎が苦笑いを浮かべる。
そのまま【サバイバル】技術を応用した【忍び足】で迷宮と化した団地を猿のようにぴょんぴょん移動していく。そして高い所まで移動するとウロウロしている敵に銃声のしない無音の矢の攻撃を放つ。まるで狩りだ。
「すまんな。災難だと思って諦めてくれ」
勘十郎の放つ技は曲射や連射など卓越している。それで透明化しているのだからどこから撃たれているかもわからないだろう。その姿はまるで、フクロウに狙われたネズミのよう。
●もふもふを倒すのは大変です。
「もふもふ! もふもふですの!! しかしもふもふではわたくしも負けません!!」
キラキラとインディゴライトの様な藍色の瞳を輝かせながら景色を見渡すキルシ・キュマライネン(海生押しかけメイドモドキ・f28170)は、近くにいた“どこにでもいる黒猫たち”は小さく『にゃっ』と鳴いて迷宮の中へ逃げ込んだ。
「猫を狩るのは趣味じゃないが、まぁこれも仕事か」
気配を消して黒いもふもふに覆われた団地迷宮へと岩永・勘十郎(帝都の浪人剣士・f23816)が足を踏み入れた。
同時に――彼の姿は消え、幸運な事にどこでもいる黒猫たちは勘十郎の気配、ニオイに気付いてない。
「あぁ、お前さん。囮をお願いできるのか?」
「えぇ、と……命令でないとユーベルコードが発動できませんの」
勘十郎の言葉にキルシは、恥ずかしそうに視線を地面へ逸らしながら答えた。
「じゃぁ、囮をしてくれ」
「はい。かしこまりました!」
キルシが声高らかに言うと、何処からともなくアザラシが増える。
明るい灰色のまるっとしたアザラシが迷宮化して団地に転がり、やる気のない表情で寝息を立てていた。
ただ、攻撃するワケでもないアザラシが無限に増える。
ミシミシ、と団地の建物が悲鳴を上げ、黒い部分を侵食するようにアザラシの群れが埋め尽くされていく。
「(猫たちはアザラシが気になっているだろう)」
紅玉の様な赤い瞳を細めると勘十郎は、跳躍して迷宮化した団地の上を飛び交う。
「すまんな。災難だと思って諦めてくれ」
“蒙弓「狗鷲」”の弦を引いて特殊な矢を生成し、矢じりを逃げ惑うどこにでもいる黒猫たちへ向けた。
戻さなければならない、黒猫のオブリビオンと化した妖怪たちを。
本来ならば手数も、撃ち易い銃が良いが音でバレてしまう。
「にゃっ!?」
勘十郎が放った矢が黒猫を射貫く、ボールの様に体中の毛が逆立ち甲高い鳴き声を響かせながら消えた。
「アザラシが囮となり攻撃を防いでくれていますので……こちらへ」
キルシが元に戻った妖怪を抱えてアザラシの群れの向こう側へ避難させる。
ごろごろ、とアザラシが増える中で一部の団地が倒壊した。
悲鳴に似た声が迷宮に響き渡る。
「もふもふにはもふもふですわ! え、アザラシはもふもふしない? 気のせいです」
アザラシの皮で出来たマントを被りながらキルシは視線を泳がせた。
目の前に積まれるコロコロ、と転がるアザラシが延々と増える異様な光景の中で――
大成功
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百鬼・智夢
可愛い……
いえ、ちゃんと倒してあげなきゃ
これは戦争…戦争です…
自分に言い聞かせつつ、まずは影になる場所に隠れます
動物は耳も鼻も鋭いから時間はかけられないけど
リアム、お願い…
★リアムに善霊達を呼び寄せてもらい
壁も天井もすり抜ける性質を利用し周囲の警戒とマッピングをお願いします
身を潜められる場所、通り抜けられる場所…
隠れている子達も見つけちゃいましょう
おおよその情報が集まったら
なるべく壁の多い場所に猫さん達を誘き寄せ対峙します
猫は、霊も見えると言いますから…
敢えて自分自身は★薙刀の峰打ちで防御する以外に動かず
代わりに霊達に自在に飛び回ってもらう事で狙いを霊に惹きつけ
その隙に【指定UC】で攻撃を
リーヴァルディ・カーライル
…美しい毛並み。出来る事なら後で触ってみたいけど、
今は彼らをオブリビオン化から救う事が第一ね
事前に"火避けの呪詛"を付与して全身を耐火のオーラで防御しUCを発動
全ての魔刃に火属性攻撃の魔力を溜めて迷宮内に乱れ撃ち、
迷宮の毛を焼きながら進撃して敵を炙り出す集団戦術を行う
…刃に満ちよ、焔の理。我に叛く諸悪を悉く焼却せしめん
…さあ、出てきなさい。さもないと、このまま焼け死ぬわよ?
【本能解放】した敵が空中機動を行う魔刃に釣られたら武器改造を施し爆弾化
限界突破した魔刃の魔力を暴走させて至近距離で大爆発を起こす
…猫に似た特性ならば、目の前の物に飛び付くはず
だからこそ、この手が効くと思っていたわ
●可愛いの暴力!
「可愛い……」
ブラウンの大きな瞳に映る光景に百鬼・智夢(慈愛の巫女・f20354)は、ぎゅっとくまのぬいぐるみを抱きしめながら言葉を漏らす。
毛糸玉の様な黒猫たちに、何故か増え続けるまんまるなアザラシを見て飛び込みたい気持ちをグッと飲み込むと智夢は、破壊されていない団地の影に身を潜めた。
「いえ、ちゃんと倒してあげなきゃ。これは戦争……戦争です……」
ふるふる、と首を横に振りながら智夢は、自身に言い聞かせる様に呟く。
あれはオブリビオン、妖怪たちを助ける為に倒さなければならない。
どんなに可愛い見た目をしていても――
「(でも、アザラシなら後で……)」
先に戦っている同じ猟兵のユーベルコードならば、と少し前向きな気持ちになると智夢の腕の中にいるぬいぐるみ“テディベア・リアム”がふわりと浮く。
「リアム、お願い……」
くるり、とリアムが片足だけで回る姿を智夢は見つめる。
善き霊を降霊術で呼び出したリアムが指示を出すと、霊たちは壁を通り抜けて迷宮化した団地を自由に飛び交う。
「……美しい毛並み。出来る事なら後で触ってみたいけど、今は彼らをオブリビオン化から救う事が第一ね」
銀の髪を揺らしながらリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は、黒い毛玉に覆われた団地迷宮を見据える。
“火避けの呪詛”でオーラ防御を展開し、凛とした声で詠唱を言葉にして紡ぐ。
「……この刀身に力を与えよ」
リーヴァルディの周囲に魔力結晶刃が召喚され、炎属性の魔力を込めると結晶の刃は爛々と緋色の光を放った。
「……刃に満ちよ、焔の理。我に叛く諸悪を悉く焼却せしめん」
105本の結晶の刃はリーヴァルディの言葉と意志に従い、団地迷宮の空を風を切って飛ぶ。
炎属性の魔力を宿した刃は、黒い毛玉へ刺さるとゴウッと火柱が上がりあっという間に一面を焼き払う。
「……さあ、出てきなさい。さもないと、このまま焼け死ぬわよ?」
本能がある動物ならば炎は脅威だと知っているハズだ、とリーヴァルディの思惑は当たる。
炎から逃れる為に黒い毛玉で覆われた団地迷宮から、黒猫たちが飛び出して逃げ惑う。
あっちを向けば幽霊、こっちを向けばアザラシの群れ、そっちを向けば炎。
「(そう、そっち)」
迷宮の造りの情報を得た智夢は、リーヴァルディを含めた猟兵へと伝えていた。
追い込み、油断したスキに本能をくすぐる罠を仕掛けるだけだ。
「(これは我慢出来ないわよね?)」
結晶の刃を猫じゃらしの様な形にして、地面の上で左右に揺らしながらリーヴァルディは息を殺して掛かるのを待つ。
ふり、ふり……
まんまるな瞳が動きに合わせて動く。
ふり……
「にゃー!」
一斉に黒猫たちが飛び出し、結晶の刃へ向かってダイブした瞬間――
眩しい位の光が放たれ、耳を塞ぎたくなる様な発破音が迷宮内に響き団地を揺らす。
「悪しき心に、光の裁きを……」
爆破から逃れた黒猫たち、なお恐れて塊になる黒猫たちに向かって光の矢が雨の様に降り注いだ。
智夢のユーベルコード『流聖の煌めき(エトワール・フィラント)』だ。
ぽっかり、と団地迷宮に穴が空いた。
半壊した迷宮、怯えてしまった黒猫たちを無事に妖怪へと戻せるのだろうか――?
大成功
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芦谷・いろは
迷路な団地ですか
いろは自身もこの世界はほとんど来た事ないんですけど
凄くかくれんぼとか色々したくなりますね
敵も凄く可愛らしい!連れて帰りたくなっちゃいます
だけど残念ながら敵さんみたいなんですよね
……1体でもダメですよね?
UC【傀儡の宴】を使用しておきます
団地の迷路な構造を利用して、視覚とか物陰とかに
《物を隠す》要領でヌイグルミさん達やいろは自身もかくれんぼしつつ
毛玉さん達に奇襲して《暗殺》を試みますね~
襲さん(戦闘用人形)にも《なぎ払い》してもらったりして
出来るだけ数を巻き込んで攻撃していきますよ~
陽環・柳火
「長毛種とか、毛の手入れが大変そうだな」
同じ黒猫なのも何かの縁。さくっと倒して骸魂から解放してやるさ
襲いかかる猫達に護符装束から護符を出してヒラヒラ操作し、じゃれつかせる
「そら、こっちだ」
そしてマンションの廊下なり階段の踊り場なり狭い場所まで誘き寄せたら
「今から夏向けにサッパリさせてやるよ」
【クイックドロウ】でUCによる斬撃を連続して飛ばし、切り刻む。
倒せば骸魂から解放されるからな。容赦しないぜ
作戦がうまく行かなからば,地道に刀で叩っ斬って行ったりとか
●燃える団地迷宮
「長毛種とか、毛の手入れが大変そうだな」
金色の猫目で半壊した団地迷宮を見据えながら陽環・柳火(突撃爆砕火の玉キャット・f28629)は、走り回る黒い毛玉に視線を向けた。
アザラシの山を越え、まだ比較的に無事な団地迷宮へと足を踏み入れる。
「そら、こっちだ」
柳火が身に纏っている“護符装束”に切れ込みが入り、するり、と長い“護符”を出してソレを強弱つけて操る。
黒猫たちの視線は釘付けになり、動きに合わせて首を動かしながら姿勢を低くする。
遠目に見れば地面に転がるモップの様な、溶けたチョコの様に見えて愛らしい。
団地の剥き出しの階段を上って狭い廊下へ誘き寄せる。
「今から夏向けにサッパリさせてやるよ」
そう柳火が声を上げながら、腰に携えている“名刀『マタタビ丸』”の居合で放たれた斬撃は廊下に敷き詰められた黒猫たちを切り裂いた。
黒い毛が宙を舞い、跡形もなく妖怪を呑みこんだ骸魂の部分だけが消えた。
「早く、骸魂から解放してやるぜ!」
廊下から手すりの上へ柳火が飛び移り、階段でぎゅうぎゅう詰めにされている黒猫たちを次の階位へ誘導させた。
「(迷路な団地ですか。いろは自身もこの世界はほとんど来た事ないんですけど……あれがこの世界の敵?)」
何となく依頼を受けた芦谷・いろは(傀儡使い・f04958)は、ただただ見た事のない建物で出来た迷宮がふわふわの黒い毛玉に覆われているのに驚きながら視界に入った黒猫たちへ顔を向けた。
「凄く可愛らしい! 連れて帰りたくなっちゃいます」
シュッと細身ではなく、ぬいぐるみの様な毛玉に丸い目玉が付いた様な黒猫たちにいろはは、『可愛いなぁ、持ち帰りたいなぁ』と思いながら見つめる。
「ダメです。あれはオブリビオンなのです……1体でもダメですよね?」
思わずいろはの手が伸びてしまう、が――
「フーッ!!」
目の前に現れた黒い毛玉否、黒猫が可愛く威嚇しながら膨らんだ体で飛びついた。
柔らかい、なんて悠長な事を思うより先に苦しい。
「――ッ!?」
いろはのユーベルコード『傀儡の宴(ドールズマッドパーティー)』
で召喚されていたヌイグルミが影から飛び出し、飛び付いている黒猫を殴り飛ばす。
「にゃん!」
裏返った亀の様に黒猫が転がり、オブリビオンが消滅すると中からでっぷりと太った猫又が転がっていた。
「この子をお願い」
いろはは抱えようとする手を止めてヌイグルミに指示を出すと、他の黒猫たちに見付からない様に団地の建物の影に逃げ込んだ。
“大型からくり人形『襲』”を操り、黒猫の群れへ飛び込ませてスローだが大きく腕を振って薙ぎ払う。
「にゃっ!!」
蜘蛛の子を散らす様に逃げる黒猫たちが逃げた先には、ヌイグルミたちが影から飛び出して気付かれる前に倒す。
軋む、何かが雪崩れる音と共に団地迷宮が揺れた。
大量のアザラシだ――
「皆、逃げて――!!」
いろはが声を上げると同時にヌイグルミたちは、妖怪を守るように抱えて退避する。
「誰だ! あんなの召喚しているヤツは!!」
兎に角、柳火は妖怪たちを逃がしながら残っている黒猫たちを背にして駆け出す。
正に雪崩。
違うとしたらソレは雪ではなく、大量のアザラシだという点。
崩れていく団地迷宮の中で、沢山のオブリビオンが下敷きになって消える。
「これは……」
「助け出すのが大変じゃねぇか!!」
いろはは目を丸くして見詰めていると、柳火は声を荒げてアザラシを呼び出した猟兵の元へ駆け出した。
無事に黒猫たちを倒し、骸魂から妖怪たちは解放されたのでした。
大量のアザラシを残して――
大成功
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