大祓百鬼夜行⑰〜けん玉と戦闘で勝利を掴め
●純粋階段の先でけん玉を。
「なぁ、あの噂知ってるか?例のドアも何もないのに在る変な階段の噂」
「あー、何か綺麗な女の人がけん玉?とかいうので遊ばないか、って誘って来るんだっけ?」
「そうそう、それで負けたら……って奴」
其れはよくある子供達の間で語られる噂話。
4日の4時4分4秒に塀や壁が無いのにぽつんと存在する門を通ったら不思議な店に迷い込むとかあの駄菓子屋の二階にある階段もないのに在る謎の扉は実は化け物の出入り口だとか……そんな、有り触れた噂話だと思ってた。
でも、僕が大好きなけん玉で一緒に遊んでくれる人が居るかもしれないって思ったら……お父さん以外でけん玉で遊んでくれる人が居ない僕は好奇心に突き動かされたのもあって、その噂の場所にけん玉を持って向かうことにしたんだ。
「……逃げ……なさい……此の侭……じゃぁ……」
其処に居たのは、とても不思議な髪の色をした綺麗なお姉さん。
とても優しくて、ご先祖様の所縁の地で生まれた此の形状のけん玉が好きなのだと言って遊んでくれたんだけど……途中で何かを堪える様な辛そうな表情になって、僕に逃げる様に言って……。
●グリモアベースにて。
「元々、温和で子供好きだった事もあったのかな?
骸魂による浸食にもどうにか耐えて、子供を襲わない様にしてたみたいなんだけど……遂に耐え切れなくなって噂を聞いてやってきたゆうくんって子を襲ってしまうんだなー。
まあ僕達が襲われる子を助けなければだけどね?」
だから皆には襲われるゆうくんを助けて欲しいのだとグリモア猟兵は猟兵達に頼み込む。
「因みに彼女自身も倒してしまえば骸魂から解放されて助かるんで安心してほしいんだなー」
とはいえ相手はかなりの難敵。
元々、北九州の河童一族を統べていた女親分の海御前の血を引く由緒正しい在る河童一族の姫であり彼女の先祖である平家と共に壇ノ浦に消えた刀剣達を自在に使役し、更に刀と弓で武装した眷属の平家蟹を従える其の力は厄介極まるというもの。
其処に更に彼女を侵食した氷雪系の妖怪の骸魂によって浴びた者を凍らせる程の寒さの氷雪を降らせる事で周囲を吹雪に覆われた荒海に変貌させる力迄得てしまったのだから堪らない。
「しかも平家蟹達の武器にも傷つけた者を凍らせる力が付与されて強化されちゃってるしね。
まあ、一番厄介なのは骸魂で強化されてない壇ノ浦に消えた刀剣なんだけど……うん、平家と共に壇ノ浦に消えた刀『剣』だから」
平教経が用いた笹丸の友成等の様に名は残っておらずとも名刀名剣は多いだろうが、壇ノ浦で平家と共に消えたと言えばまぁ一番有名なのは名を言うのも憚れる彼の神宝を置いて他にないだろう。
「流石に本家本元って訳じゃあないとは思うんだけど……三種の神器の一角となれば模造品であってもシャレにならないしね」
とはいえ、其れも対抗手段が無い訳ではない。
「どうも骸魂に『子供と遊びたい気持ち』を歪められた結果、遊びで負かした相手を襲う様にされたみたいでね。
此の子の場合はけん玉で戦う様になってるみたいなんだ」
だから正攻法で戦いを挑む前にけん玉勝負を挑み、其れに勝利すれば相手も弱体化するのだという。
因みに何でけん玉なのかだが、その辺は予知でも言ってた通り、彼女の先祖である平家の大本、平清盛の所縁の地である呉市で今のタイプのけん玉が出来て、其の縁で彼女が好んでいたからなんだとか。
「まあ中々の熟練者みたいだけどあくまで常識的な範囲だし其の辺はユーベルコードとか技能を活用してどうにかすれば大丈夫なんじゃないかな?」
けん玉勝負はどんな状況であっても拒否する事はないようなのでけん玉勝負を先ず挑み、其れから戦いに移行する方が無難かもしれない。
「後はまあ、けん玉勝負を仕掛ける振りしての騙し討ちは止めておいた方が無難かも、だね。
弱体化しない上に怒らせて逆効果になる可能性だってあり得るし。
それじゃあ皆、頑張ってきてほしいんだなー」
そう言ってグリモア猟兵は戦場へと猟兵達を送り出すのであった。
久渓洞
お久しぶりです、或いは初めまして久渓洞です。
今回の依頼は戦争依頼、超芸術トマソンと言われる内の一つの純粋階段、上った先にドアも何もなくて上がっても下りる事しか出来ない階段の先で氷雪系の妖怪の骸魂に侵食された在る河童一族の姫、『氷海御前』と闘う事となります。
プレイングボーナスは子供、ゆうくんを助け、代わりにけん玉勝負を挑む事。
其れでは皆様のプレイング楽しみにお待ちしております。
第1章 ボス戦
『氷海御前』
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POW : 祖たる能登守教経の名と共に伏し願います、我に力を
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【曽て先祖と共に壇之浦の底へと消えた刀剣達】で包囲攻撃する。
SPD : 行きなさい我が眷属達
召喚したレベル×1体の【平家蟹】に【傷付けた者を凍らせる刀と弓】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ : 雪の海へと消えなさい
【浴びた者を凍らせる程の寒さを伴う氷雪】を降らせる事で、戦場全体が【吹雪覆われし荒海】と同じ環境に変化する。[吹雪覆われし荒海]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
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馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風
さてさてー、その覚悟に答えねば。
だから、私たちはここにきたのですよー。
間に入りまして。けん玉勝負しましょう。
忍ですから、そこらへんの器用さは負けませんし。
負けそうならば…あまりやりたくないんですが、こちらにだけ念動力使ってズルしましょう。
時間かけると、妖怪の方がもちませんから。
さて、戦闘。虎になります。
刀剣は雷で焼きまして。そのまま雷で打ちますよ。
ええ、その覚悟を無駄にしないためにも。そして、助けるためにもねー!
●幼子を守る為に。
お姉さんの周囲にあらわれた刀や古そうな剣が僕に近付いてくる。
それは、とても鋭くて刺さったら大怪我処じゃ済まない様な感じだった。
そして其れは僕に迫ってきて……。
「いえいえ、させませんよー」
そう言って割って入ってきたお爺ちゃんが僕を助けてくれたんだった。
●虎の牙は氷を砕き。
「さてさてー、その覚悟に応えねば。
だから、私達はここにきたのですよー」
そう言って馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)、いや四人で一人の複合型悪霊である『彼等』を更生する一人である『疾き者』は手に持つ某手裏剣で刀を叩き落しながらそう嘯いた。
少年を背に庇い、少年と氷海御前の間に入りながら彼は氷海御前を観察。
「りょ…うへい……ですか……良かった……早く…私を……」
「此れは時間かけると妖怪の方がもちませんね」
子供を犠牲にせぬ為に必死に抵抗し続けていたのだろう。
氷海御前は憔悴しており、此れ以上長引けば抵抗しきれずに完全に浸食されるだろう事が『疾き者』には観て取れた。
(先程も必死に抵抗していた様ですからねー)
そうでもなければ悪霊である自分が彼の神宝を傷を負わずああも簡単に防ぎきる事等無理に決まっている。
一瞬観ただけで其の規格外さが『疾き者』には感じ取れた。
「あれで模造品、というよりも分御霊というのだから本物はどれだけ規格外なのやら」
まして彼の剣はまつろわぬ民を平定せし神剣。
相性的には大神、狼のキマイラであった『侵す者』や実父がヤドリガミである『不動なる者』よりは『疾き者』は相性は良いが……。
「なのでけん玉勝負と参りましょうか」
先ずは弱体化させねば洒落にならないと判断したのであろう。
そう言って『疾き者』はけん玉を取り出して氷海御前に宣言する。
「ええ……生…憎……手加減等は……出来…ませんが……」
「いえいえ要りませんよ。
忍びですから、そこらへんの器用さは負けませんし」
負けそうならば……余りやりたくないですけど、此方にだけ念動力を使ってズルするという手がありますしね。
そう思いつつ二人はけん玉勝負を開始する。
先ずは動いたのは氷海御前。
最初は様子見とけん玉の珠を小皿、大皿、けんの順に球を動かす所謂日本一周、小皿から反対の小皿に、そして大皿に乗せた後に剣先にという世界一周という技の連続技を素早く正確にやってみせる。
其の動きは危なげなく、未だ未だ高度な技が出来るだろう事が感じ取れた。
「ふむ、でしたら……」
それに対し『疾き者』は先ず小皿、其処から反対の小皿に、そしてけん玉自体を放り出し珠を手に持ってけん玉を其の珠に差し込む。
其処から更にけん玉を上に投げけん玉本体を手に取ると珠が大皿に乗る様にし其処から更に球を剣先に、という高度な業、デンマーク一周を素早い動きで行っていく。
それに対し氷海御前も珠を剣先と小皿の間のくぼみ、小皿、くぼみ、剣先、逆側のくぼみ、小皿、逆側のくぼみ、剣先へと素早く動かしていく所謂うぐいすこっくり谷渡り、回転けんで対抗する。
正に達人の攻防であったが忍の起用さ、そして其れ以上に強い意志が『疾き者』に勝利をもたらした。
そして、其の勝利の結果、眼前の相手の力が激しく減衰している事は『疾き者』の目から見ても明らかである。
「…お見事…です……それ…では……!」
「ええ、それでは戦いと参りましょうか。
喰らいなさい、我等の怒りを……!」
其の言葉と共に『疾き者』の姿は翼の生えた虎へと変貌。
そんな彼に氷海御前は剣を放つも其の動きは少年へと刃が向かった時よりも鈍っており、容易に避けきれるもの。
「ですので我が雷で打ち倒しましょう。
その覚悟を無駄にしない為にも。そして、助ける為にもねー!」
「見事…です……雷を以って…我が平家の刃を……打ち倒しますか……!」
そして『疾き者』は己に迫る刃を避けると雷霆によって打ち据えていく。
其の侭、氷海御前へと迫り……。
「見事…です……猟兵殿……!」
「私に続く人達が貴女を救うでしょう……今少しお待ちください」
虎の牙は氷海御前、いや彼女に憑く骸魂を喰らうのであった。
大成功
🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
よくぞここまで耐えられました、氷海御前様
二つの世界を護る為、少年を救う為…
その勝負、決闘代理人としてお引き受け致します
(人サイズのけん玉指で摘まみ)
ええ、ルール等は開戦に合わせ急いでインストール済みです
勝負形式は『もしもし亀よ』の童謡に合わせ3分間の成功回数を同時に競う『もしかめ』…歌は私が担当、宜しいですか?
UC使用
自己●ハッキングでスピーカー音声調整
超ハイスピード歌唱、そのペースに合わせマルチセンサーによる玉の軌道の情報収集、瞬間思考力での最適動作を見切り調整しもしかめ実行
重圧をかけ相手のミス誘発
戦闘になれば飛来する刀剣を剣盾で弾き相手の焦燥を突き接近
大盾殴打
さあ、正気を取り戻しください!
●姫救う騎士。
「よくぞここまで耐えられました、氷海御前様。
二つの世界を護る為、少年を救う為……そのしょうぶ、決闘代理人としてお引き受けいたします」
「……っ!ありがとう…ございます……騎士殿……」
そう言って新たに氷海御前の前に新たに現れたのはトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)。
騎士道物語を己が行動基準、理想とし戦い続ける。
本人は紛い物と己を表するも人々を救い続けた其の姿は正に理想の、真の騎士と言うべき好漢であった。
そんな彼は人を遥かに超えた巨躯ながらも人間サイズのけん玉を指で摘み、準備を開始。
「ええ、ルール等は開戦に合わせインストール済みです。
勝負形式は『もしもし亀よ』の童謡に合わせ3分間の成功回数を同時に競う『もしかめ』。
……歌は私が担当、宜しいですか?」
「ええ……構いません……」
トリテレイアの申し出に氷海御前は当然了承。
そして、そのまま、けん玉勝負が開始される、のだが……。
「もしもし亀よ―――」
「っ!は、早い!歌も技も?!」
そう、トリテレイアは自身の内部データをハッキングしスピーカーの音声を調整。
超がつく程のハイスピードの歌唱、そして其のペースに合わせ其の優れた高感度のマルチセンサーによって珠の軌道の情報収集を行い、即座に其の状況に合わせた最適な動作を見切って調整を行っていく。
そのもしかめは最早もしかめ以外の何かと言うレベルの高速の絶技。
機械であるトリテレイアでなければ絶対に失敗していたであろうし、そもそもけん玉が摩擦で壊れていたであろう代物であった。
其の精度、速さは氷海御前にとっては驚きでしかなく、其れは焦りとプレッシャーとして彼女に襲い掛かってくる。
「……っ!又、ミスを……!」
其処に更に高速で歌われるもしかめも合わさって、彼女のもしかめは幾度となく失敗してしまう。
其れでも尚、諦めず氷海御前はやり続けるが……。
「……私の負け、ですね……」
「ええ、余り好ましいやり方ではありませんでしたが、私の勝ちです」
少年の命、そして彼女自身を救う為に行った策であり、命などがかからぬ競技ならばトリテレイアとしても先ず行わぬ策であった。
勿論、誰かを救う為の行為故、後悔など全くないが。
「……いえ、御気になさらないでください騎士殿。
斯様な重圧も競技にはよくある事です故……それでは」
「ええ、参らせて頂きます」
氷海御前の傍に浮かぶは無数の刀剣。
彼女の先祖、兵士と共に海へと沈んだ名刀、神剣が浮かぶ姿は圧巻で弱体化していたとしても其の威容はすさまじいとしか言えぬもの。
(彼の伝説の神剣。出来る事ならば平穏な時に拝見したかったものですが……)
世界各地のお伽噺を収集していたトリテレイアにとって眼前に漂う刀剣の中でも彼の神剣、日本武尊が振るいし草薙剣は周知の代物。
平常の時ならば非常にテンションが上がっていたであろうが今は戦場。
己が剣、盾を構えて降り注ぐ刀剣へと対処する。
「力は弱まっているとはいえ笹丸を始めとした刀、そして神宝を防ぎますか……」
「ええ、彼の少年、そして救うべき姫である貴女を救う為にも……負ける訳にはいきませんので」
飛来する刀を時に盾で、時には剣で確実に弾く其の姿に氷海御前は驚嘆する他なく、其の姿に焦る骸魂に急かされて刀の雨は激しくなるも其の命中精度は確実に下がっていく。
そして、数が増したとはいえそんな精度のさがった攻撃に対処できない程、其処に生じた隙を見抜けない程にトリテレイアの武技は甘くはない。
「さあ、正気を取り戻して下さい!」
「…………っ!」
生じた隙を突いてトリテレイアは氷海御前の元へと至り、その大楯で氷海御前へと突進。
「……ありがとうございます…騎士殿、この礼は何れ……」
そして、其の大楯の一撃を喰らいながら己を救う為に身を削った騎士に在る妖一族の姫はそう礼をいうのであった。
●少年の回想。
この場所から離れられないみたいで隅っこで戦いを見ていたらお爺さんがいなくなって、今度はヨーロッパの昔の人が着ていた様な鎧に身を包んだ人がやってきてお姉さんと僕との間に立ち塞がる様な格好をしてきた。
其の姿はまるで物語に出て来る騎士みたいで……凄くかっこよかったんだ……。
僕も力がなくてもあんな風に誰かを助けられる人になりたい、って思う位に……。
大成功
🔵🔵🔵
ビスマス・テルマール
妖怪の皆さんが、今回の元凶への活路を
開く為に我が身を犠牲に……なんて無茶な事を
ゆうくんも氷海御膳さんも
両方助けます、何としても
●POW
『早業』でUC発動させ『空中戦』でかっ飛ばし
ゆうくんと御膳の間に割り込み『オーラ防御』の障壁で『かばう』して
ゆうくんを庇いながら
けん玉勝負を挑みます
けん玉をふるうタイミングを『第六感』で『見切り』無難な技からやり
相手の技も『学習力』で学び
慣れたら『パフォーマンス』交え
上位の技に挑戦
勝負の後『空中戦&空中機動』で『オーラ防御』込めた『残像』巻きながら『第六感』で『見切り』回避し【なめろうフォースセイバー】の『斬撃波』で御膳を【なぎ払い】
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
負けたら喰われるってルールを先に言わずに誘うのは詐欺な気がするけど。
まあ、とりあえずあたしとも勝負してもらおうか。
ルールはどっちかが失敗するまで続けるサドンデスにしよう。
これならそれなりに長引くだろうから、
子供が巻き込まれない位置まで離れる時間を稼げるし。
【鋭敏感覚】でけん玉の動きを予測していればまず失敗しないから、
けん玉で勝つのは問題ないかな。
けん玉勝負に勝ったら、斧で蟹をなぎ払いながら戦おうか。
傷ついたら凍るなら避ければいいし、
【鋭敏感覚】使い続けたら避けるのは何とかなるしね。
蟹を蹴散らしたら御前の方も一発ぶん殴るよ。
さっさと正気にして、さっきの子に一緒に謝りに行こうか。
●その信頼に応える為に。
「妖怪の皆さんが、今回の元凶への活路を開く為に我が身を犠牲に……なんて無茶な事を……」
ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は此の戦争の首魁を討ち倒しUDCアースとカクリヨを救う為に敢えて骸魂に取り込まれた妖怪達の行為について独り言ちる。
(けれど、其れも此れもわたし達猟兵が世界を救うと信じての事……!)
「なら二つの世界を救う迄です。
先ずはゆうくんも氷海御前さんも両方助けます、何としても!」
そう宣言するとビスマスは空を駆け、隅にいるゆうくんと御前の間に割り込む様に飛んでくる。
『Namerou Hearts tuna! banana! Avocado!』
鎧装から響く機械音と共に先ずビスマスの身を包むはアボカドを思わせる緑の装甲。
そして、其処から鮪の切り身をは思わせる胸部装甲と翼、マグロを模した兜が顕現、更に肩と腰回りにバナナに類似した装甲が纏われていく。
「生成!ナメローズマバア!」。
其れは罪なき人々を護る為、ビスマスが纏いし鎧装。
三種の力が合わさった其の姿で御前の前に彼女は気の障壁を纏い、少年を庇うかの様に立ち塞がる。
「さあ、けん玉勝負。挑ませて頂きます!」
「……ええ、いざ……尋常に……」
そして繰り広げられる攻防。
最初はビスマスは振るうタイミングを其の優れた感覚を活かして見切り、無難な技のみで行い、大技を行うのは御前のみであった。
だが、ビスマスは其の鎧装に備わった優れたセンサーと学習能力を最大限に活かして御前から技とパフォーマンスを学び取り、即座に其れを反映していく。
そして、更に複数の技を組み合わせた技まで生み出していく其の姿は模倣の域を超え達人の域へと達していた。
「……っ!」
「わたしの勝ち、ですね」
そんなビスマスの絶技には流石の御前もかなう訳もなく……遂に御前は其のプレッシャーから技を失敗。
ビスマスの勝利が確定する。
「それでは……」
「ええ……」
そして次の戦いで先ず動いたのは御前であった。
刀剣達を呼び出した彼女はビスマスへと彼等を襲い掛からせる。
「何の……っ!」
それに対しビスマスは空へと駆けて回避。
其の侭、気の障壁を纏わせた残像をばら撒いてデコイにしつつ自身は其の優れた直感で見切って迫る刀剣の攻撃を回避。
時には残像を盾に対処していく。
「さあ、此れで……!」
「ええ……来て下さい……」
そして、ビスマスは御前の元へと空を駆けて迫り……。
「此れがわたしの全力の一撃です!」
三種の色に輝くなめろうフォースセイバーを衝撃波を伴いながら振るい、御前を薙ぎ払うのであった。
●まずは止める為に。
「負けたら喰われるってルールを先に言わずに誘うのは詐欺な気がするけど。
まあ、とりあえずアタシとも勝負してもらおうか」
そう言って御前の前に次に現れたのはペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)。
けん玉を手にした彼女は御前へと勝負を持ち掛け、此れに御前は当然承諾。
「ルールはどっちかが失敗するまで続けるサドンデスにしよう」
「ええ、心得ました」
(これならそれなりに長引くだろうからね)
子供は何某かの結界か何かが在る所為で戦場から逃げる事は出来ずに隅の方にいる状態。
幸い、巻き込む事は無い程度には離れているので時間を稼ぐ必要は其処迄なさそうではあるが万が一の事態なんてものは、どんな時にだってあり得る話。
流れ弾が少年の元へ行かない様にとペトは位置取りを調整していく。
(しかし、意外と粘るね)
ペトが鋭敏感覚によりけん玉の動きを完全に予測して取り落とさずにけん玉をしていくのに対し、御前はけん玉の熟練者としての経験を活かして確実にこなしていく。
(まあでも……こっちは先ず失敗しないし……耐久力は此方の方が上だから勝つのは問題ないかな)
だが、失敗しない様に意識しけん玉をし続けるのは精神をすり減らせるもの。
まして今迄猟兵達とやりあってきたとなれば……自然体で行い続けるペトと違って……。
「……っ!」
「あたしの勝ちだね。
それじゃあ今度は……」
「ええ……我が眷属達よ!」
御前の言葉と共に武装した平家蟹は大量に戦場に顕現。
流石に数がかなり多く厄介な状況であるのだが……ペトはあくまで余裕を崩す事はない。
『―――!』
「傷付いたら凍るんなら……避ければいいさ」
(鋭敏感覚を使い続けたなら避けるのは何とかなるしね)
蟹が放ってくる矢を手に持つ斧で振り払い、刀で斬り掛かってくる蟹の攻撃を避けて返す刀で斧で薙ぎ払いながらペトは蟹を蹴散らし続けていく。
「流石……ですね……」
「そりゃあ、ね」
苦しみながらも称賛する御前にペトは当然の事と軽く返事。
そして、そんなやり取りをしている間にも蟹は駆逐されていき、戦場には最早御前のみ。
「未だダメな様だけど……さっさと正気になって、さっきの子に謝りに行くんだよ?
暫く耐えてたのは評価しないでもないけど」
そう告げると共に御前を一発ぶん殴るのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
栗花落・澪
けん玉はやった事あるよ!
い…一応。振り上げた玉が敵さんに命中したりはしたけど…
その後友達に改めて教えてもらったし、今回はなんでも有りなんだもんね?
ゆうくんには下がっててもらいたいな
勝負が始められないよう妨害しつつ
代わりに全部終わったら僕とけん玉やろうと約束
ごめんね…
【高速詠唱】で風魔法の【属性攻撃】を玉に纏わせ
操作する事で上手く見せかけ歌いながら交互に玉移動させる技あったよね
だから【歌唱】に【催眠術(と無意識の誘惑)】を混ぜて
氷海御前さんの集中力を乱しミスを誘発
必然的に僕の方が上手く出来てるように見せる
攻撃時はなるべく傷は負わせない
【指定UC】の【破魔】で【浄化】による攻撃を
●そして猟兵は救い出す。
「けん玉はやった事あるよ!
い……一応。振り上げた玉が敵さんに命中したりはしたけど……その後、友達に改めて教えて貰ったし、今回は何でも有りなんだもんね?」
そう言って過去を想いだし、ちょっと腰が引けつつ栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は少し離れた場所にいるゆうくんに目を向ける。
状況によっては下がって貰う様に指示するなり氷海御前と勝負できない様に妨害する事も考えていたが、今までの猟兵達のお陰でどうにかなっている様で澪は少し安堵する。
(折角、けん玉を一緒に遊べる相手が出来たのに其れを邪魔するのは、幾ら護る為とは言え、ちょっと心苦しかったもんね……)
とはいえ、ゆうくんの気持ちを考えると心根の優しい澪としては現状は現状で可哀そうに思えてくる訳で。
「ゆうくん、今は難しいけど此れが終わったら僕とけん玉をやろう?
だから、其処で待っててね?
きっちり終わらせて君もこの人も助け出すから」
「うん。ありがとう、お兄ちゃん!」
そんなゆうくんを気遣った澪の言葉にゆうくんはお礼の言葉を返してくる。
(……お兄ちゃん……よし、頑張るぞ!)
そして、割りと女の子に間違われる性質の澪にとって、そんなゆうくんの女性と間違えずにお兄ちゃんと呼んでくれたのは割りと嬉しかったのであろう。
只でさえやる気に満ちていたのが更に高まっていくのが澪自身にも感じられた。
「それじゃあ行くよ!」
「ええ……やりましょう……」
そして、澪はけん玉をやり始めると同時に気付かれぬ様に気を付けつつ手早く詠唱。
けん玉の玉の部分に風を纏わせると玉を意の侭に動かし始める。
「……少し不思議な動かし方ですが……見事な技量…ですね」
(よし、上手く見せかけれてる。
なら次は……!)
此方の細工に氷海御前は気付いていない。
ならば、次の細工だと澪は先ず大皿から中皿へと玉を、中皿から大皿へと玉を移動し始める。
「もしもし亀よ―――」
「……普通の速度の歌いだしですね。
いえ、私は私のペースでやるだけです」
どうも既に猟兵が同じもしかめで何かやっていた様で氷海御前は警戒しているが、そんな状態でもどうにかするのが澪の腕の魅せ所。
彼はもしかめの歌に催眠術の要領で氷海御前のペースを乱す様に術を仕込んでいき、それは澪の人の目を耳を惹き付ける天性の魅力による誘惑も相まって、無視できずに氷海御前のの集中力を乱していく。
「……っ!未だ未だ未熟、と言う事ですか!」
(此れで必然的に僕の方が上手くできてる様に見える筈!)
そして、術によって玉を動かす細工と催眠術による氷海御前のミスの誘発等の仕掛けは功を奏し、結果、誰から見ても勝者は澪であるという状態に。
「最後になる迄気付けませんでしたが……見事な仕込みでした。それでは始めましょう」
「うん、始めよう!」
「さあ、我が眷属よ!此れが最後の戦になりましょう!参りませい……!」
『『『『――――――
!』』』』
氷海御前の号令と共に戦場に顕れるは彼女の先祖と共に戦いし平家の猛者達が変ぜし平家蟹の大軍勢。
氷の矢と刀で武装した彼等は己が姫を護ろうと澪へと群がっていく。
「この数は流石に厄介かな?
でも、それなら……!」
それに対して澪は空を飛んで対応。
平家蟹の放つ矢は風の魔法で矢の速度を弱めつつ其れでも自身に迫る幾つかの矢は氷結の呪詛への耐性を高めた気の障壁によって防いでいく。
(氷海御前さんだけじゃなく、彼等も本来は敵じゃない。
なら、なるべく傷は負わせない為に……!)
「全ての者に……光あれ……!」
そして、矢を凌いでいくのと同時に澪は詠唱を開始。
彼の全身から放出される魔を浄化する光は氷海御前の身体を侵食する骸魂を、平家蟹達を支配する魔のみを破壊し浄化していく。
(僕等を信じて妖怪の人達は身を挺したんだ……そんな彼等に犠牲は出させはしないよ!)
「此れ……は……骸魂が…鎮められて……」
必ず彼等を救い出す、そんな優しい想いを込めた暖かな光は氷海御前の呪縛を徐々に解いていき……。
「ああ……ありがとうございます……やはり、貴方方猟兵を信じて良かった……」
「うん、此方こそ信じてくれてありがとう!」
そして、澪はハッピーエンドを掴み取ったのであった―――。
●そして全てが終わって。
そうして、綺麗なお兄さんが放ち始めた光を浴びたお姉さんは徐々に落ち着きだした。
其の姿はまるで何かから解放された様でお姉さんは元の優しいお姉さんに戻った様だったし、僕に怖い想いをさせてごめんね?って謝ってくれた。
そして、お兄さんとお姉さんとけん玉を一緒にやって凄く楽しかったんだ!
又、二人に会う時にはもっと上手くなりたいな、って思う位に凄く!
其れに其れとは別に目標が出来たんだよ。
忍者のお爺ちゃんや騎士の人、魚っぽい鎧のお姉さんに不思議な姿のお姉さん、其れに綺麗なお兄さん。
僕やお姉さんを助ける為に頑張ってた姿は僕にとっては凄くカッコよくて、僕もあんな風に自分なりに誰かを助けれる様な人になりたいって思えたんだ。
だから、僕なりに頑張って力を付けていくんだ。
先ずは体力をつけるところとお母さんの家事の手伝いをする所からかなあ?
其れは少年にとっては人生を変える出会い。
もう二度と出会う事はないかもしれない。
其れでも決して生涯忘れ得ぬだろう大切な出会い。
あの時、抱いた猟兵達の姿への憧れを胸に少年は生きていくだろう―――。
大成功
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