笑顔のホワイトクリスマスを迎える為に
「みんな! ダークセイヴァーのオブリビオンの領主館の1つを強襲するチャンスが巡って来たみたいだ! このチャンスに、オブリビオンに逆襲してやろうぜ!」
そう強く声をあげるのは、小柄な少年グリモア猟兵オーキ・ベルヴァン(樫の木と踊る・f06056)だ。
「俺が視た未来だと、とある街を支配している領主の1人である『異端の騎士』の館のオブリビオン達が、反ヴァンパイア組織の鎮圧に向かうってことで、警備が薄くなるらしい。これって絶好の機会じゃん。俺達人間にも負けない心があるってのを見せつけてやろうぜ」
領主である『異端の騎士』さえ倒せば、出払ったオブリビオン達も危険を察知し何処かへと逃走するらしく、反ヴァンパイア組織を救うことにも繋がるとのことだ。
「だけど、領主の館に全く敵が居ない訳じゃない。異端の騎士の配下の獣型オブリビオン『暗闇の獣』が領主の館に10匹ほど放たれているっぽい。こいつ等を全て倒した後で無けりゃ、異端の騎士と対等に戦うことは出来ない。だから先に、暗闇の獣を殲滅して。館の主の部屋に居る異端の騎士との戦いに邪魔が入らないようにしてくれ」
暗闇の獣は血塗られた爪を使った力任せの攻撃、無差別攻撃となる『血に餓えた叫び』、『見えざる狩猟者』と呼ばれる隠密行動が可能とのことだ。
「異端の騎士は、言わずもがな、オブリビオンとして十分な戦闘力を持っている。『自らが他者に流させた血液』を代償に自身の装備武器の封印を解き殺傷力を増したり、漆黒の軍馬を召喚騎乗して戦闘力と生命力を共有することも可能。あと、自身の武器を無数の血色の薔薇の花弁に変え、周囲の全ての敵を攻撃可能……強敵だな」
ダークセイヴァーは既にオブリビオンに支配されている。
それだけオブリビオンの力も強大と言うことだ。
「だけど、俺達もいつまでも負けてられないじゃん? 一矢、いや、将来的には十矢でも百矢でも報いてやろうぜ!」
オーキは自信満々の表情を変えずに言う。
「今、この周辺領は美しい粉雪が降っていて、丁度クリスマスの時期ってのもあって、質素ながらもパーティーの準備が行われている。希望を忘れない為のパーティーってやつだな。異端の騎士を倒し支配から解放されれば、パーティーは更に賑やかになると思うぜ。きっと、みんなにも感謝してくれると思う。きっちり敵を倒して楽しいパーティーを楽しめるようにしようぜ! みんなでな!」
にやりと笑い、オーキは強い声で猟兵達に言った。
陸野蛍
皆様、初めまして&こんにちは。
『第六猟兵』のマスターをさせて頂くことになりました、陸野蛍でございます。
よろしくお願い致します。
今回は、ダークセイヴァーに向かい、とある領地を支配する『異端の騎士』の館を強襲して頂きます。
シナリオ構成は、
1章『暗闇の獣との集団戦』
2章『異端の騎士とのボス戦』
3章『勝利後のホワイトクリスマスパーティー』
(3章のみ、お声掛けがあればオーキがパーティーに顔を出します)
となります。
ですが、猟兵たちが途中でオブリビオンに返り討ちになる様な事があれば、そこでシナリオは終了。
次の章に進むこと無く終了となります。
皆様、油断することなく、勝利を掴み心晴れやかにクリスマスパーティーを楽しめるように頑張ってください。
同時描写が希望の方はお相手様の名前の表記をお忘れ無き様に宜しくお願い致します。
それでは皆様の心のこもったプレイングを楽しみにお待ち致しております。
第1章 集団戦
『暗闇の獣』
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POW : 魔獣の一撃
単純で重い【血塗られた爪】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 暗闇の咆哮
【血に餓えた叫び】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 見えざる狩猟者
自身と自身の装備、【自身と接触している】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
👑11
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ルージュ・フェリスティ
最高のクリスマスとは安眠よりもパーティーだと俺は思う。パーティーは好きだ!...でもその前に色々倒さねぇといけない奴等がいるんだな
.......。仕方ない、さっさと終わらせて最高のクリスマスを迎えてやるよ!「剣刃一閃」で、手当り次第獣共をぶった斬る。だが、他の奴らの援護をメインで行動するぜ!
滝座敷・唯歌
この世界の皆は『普通』を奪われているっす。
そんなのあんまりっす!自分は、皆の『普通』を取り戻したいっす!
いくら獣とはいえ、こちらには土地勘が無いっすから、挟み撃ちなんてことになれば目もあてられないっす。できるだけ単独行動は控えて、誰かとフォローしあえる距離を保つっす。
あっ、騒動で気づかれないためにも館の主の部屋の近くはできるだけ後回しっすね。自分、派手に壊すようなユーベルコードしか使えないっすから、ここはひとつ、そういうのは無しで行くっす。
クァン・リンドヴルム
さて、お仕事ですね。
はじめは配下の獣ですか。獣とはいえ油断せずに行きましょう。
むやみに突っ込まず、防御体制を取り『暗闇の獣』を挑発しましょう。
爪の一撃を回避するように跳躍して回避、ドラゴニアンチェインでの拘束、武器での攻撃といきたいですね。
できる限り一対一の戦いを心がけたいところですが、多数を相手にするようならドラゴニアンチェインで複数を巻き込めないか試してみましょう。
……さて、うまくいくといいですが。
●クリスマスの為に館へ
『最高のクリスマスとは、安眠よりもパーティーだと俺は思う。パーティーは好きだ!」
そう強く拳を握り語るのは、ルージュ・フェリスティ(怠惰なダンピール・f03096)だ。
「…...でもその前に、色々倒さねぇといけない奴等がいるんだな」
ルージュの視線の先には、不気味な……いや、この支配されたダークセイヴァーには相応しいと言えばいいのか、寒気のする館が静かに建っている。
「この世界の皆は『普通』を奪われているっす。そんなのあんまりっす! 自分は、皆の『普通』を取り戻したいっす!」
熱く思いを言葉にする、滝座敷・唯歌(誰ガ為ニ唄ウモノ・f04990)の琥珀色の瞳もこの世界を憂い、悲しみ、憤りに燃えている。
その強い思いを抱えたまま猟兵達は、館の門を潜ると静かに館に潜入した。
「さて、お仕事ですね。初めは、配下の獣ですか。獣とはいえ、油断せずに行きましょう」
女性的なスタイルの良さながらもそれを隠す、クァン・リンドヴルム(荒ぶる力の忘れ形見・f03652)が、声をひそめ仲間達に言う。
「いくら獣とはいえ、こちらには土地勘が……いや、館勘っすかね? とにかく、無いっすから、挟み撃ちなんてことになれば目もあてられないっす」
可能な限り単独行動は控え、それぞれをフォローし合える距離を保つべきだと唯歌は考えていた。
その時だ。
前方の広い廊下に暗闇の獣が群れだって現れた。
館に侵入者が居ないか見回りをしているのだろうと、猟犬たちは考える。
「仕方ない、さっさと終わらせて最高のクリスマスを迎えてやるよ!」
手にした剣で、暗闇の獣を次々と一閃していく、ルージュ。
(「館の主の部屋は、まだ奥っすね。この距離なら、騒動で気付かれることも無いっす。主を叩くのは後回しっす」)
考えを巡らせながらも、唯歌はバトルアックスを暗闇の獣に叩きこむ。
「自分、派手に壊すようなユーベルコードしか使えないっすから、ここは一つ、そういうのは無しで行くっす」
言いながらも、手加減なしの斧の一撃は十分なダメージを与えている。
「獣達の攻撃も侮れません」
無暗に突っ込まず、防御体勢を取りながら、華麗に爪の一撃を跳躍し回避するクァンがドラゴンオーラを解き放つ。
起こる爆発と束縛の鎖でうろたえる獣達。
「出来る限り1対1の戦いを心がけたいところですが、多数が相手……ドラゴニアンチェインで纏めてお相手して差し上げます!」
強力な、クァンの攻撃で数体の獣が倒れるが、獣達の狙いもクァンに集中する。
襲いかかる獣の爪。
だが、その爪は直前で剣に受け止められると、はじき返され獣は横薙ぎされる。
「援護は、任せてもらって大丈夫だぜ。面倒臭いとも言ってられないぜ!」
ルージュの赤い瞳が獣達を睨む。
獣達の咆哮、猟兵達の剣閃……暗闇の獣の半数以上が倒れていく中、猟兵達有利で戦闘は激化していく。
鎖に繋がれた獣の首を唯歌のバトルアックスが勢いよく刎ねた。
大成功
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バンシィ・ルフェイ
WIZ【冥府の花園】を使用して敵を攻撃します
ビーストマスターの能力でその場の動物を使役
音や臭いで姿を消した敵の居場所を特定(聞き耳、動物と話す)
そこへ向かってユーベルコードを打ち込む
手にしたハーブパイプを吹かすと辺りから小動物が集まり
彼らに向かって語り掛ける
「さあ、お前たちワタシに奴らの居場所を教えておくれ……」
特定された敵に向かってユーベルコードを使用
命を吸い取る冥府の彼岸花が相手を包み込む(生命力吸収でスタミナ回復)
「たとえ姿を消したとしても、そこに『居る』と言う事には違いない
音、匂い、この子たちの感覚から逃れることはできなかったようだねぇ」
※他者のプレとの合流も可ですよろしくお願いします
倒した『暗闇の獣』 の数と、今、目の前に居る獣の数が合わない。
バンシィ・ルフェイ(告死・f00238)は、そう悟った瞬間、自身の従える友に心で呼びかけた。
(「こんな館じゃ、居てもネズミくらいかねぇ。それでも、あの子たちは鼻が効くからねぇ……」)
手にしたハーブパイプをバンシィが吹かした途端『チューチュー』『キューンキューン』と言う鳴き声が廊下の奥から、屋根裏から聞こえ出した。
それは、この館に住む大量の鼠達の鳴き声。
生気の薄い瞳を細めるとバンシィは鼠達にお願い事をする。
「さあ、お前たちワタシに奴らの居場所を教えておくれ……」
その言葉と同時に、何も無い空間……『見えざる狩猟者』の力で姿を消していた、獣達に鼠達が纏わりついた。
「たとえ姿を消したとしても、そこに『居る』と言う事には違いない。……音、匂い、この子たちの感覚から逃れることはできなかったようだねぇ……彼岸に広がる冥府の花園よ、その花弁を持って亡者を苛め!」
命を吸い取る冥府の彼岸花が、残った獣達の命を奪い尽くしていった。
「これで、邪魔者は居なくなったねえ……。行こうか、領主とやらの居る所にねぇ」
猟兵達は頷き合うと、領主の居るであろう部屋を目指し、歩を進めるのだった。
大成功
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第2章 ボス戦
『異端の騎士』
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POW : ブラッドサッカー
【自らが他者に流させた血液】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【殺戮喰血態】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD : ブラックキャバリア
自身の身長の2倍の【漆黒の軍馬】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ : フォーリングローゼス
自身の装備武器を無数の【血の色をした薔薇】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑17
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フレズローゼ・クォレクロニカ
☆アドリブ歓迎
「せっかくのクリスマスだもの、皆で笑顔で過ごしたいよね。暗闇の獣なんかに邪魔させないんだから!」
小さく拳を握り気合をいれる
でも怖いなぁ……行動パターンとかあるのかな。油断大敵、忍び足で様子を伺いつつ……
よーく観察して敵の情報収集しながら戦うよ
敵が見えなくなったらパタッと空(上から)周囲一帯に「女王陛下は赤が好き」を放つ
見えなくなったって関係ないね!ぜーんぶ爆破しちゃえばいいんだから!
キミの薔薇よりボクの薔薇のが、綺麗でしょ?
強力な攻撃の気配を勘で察知したら、すぐに退避するよ!
ボク、痛いのやだもん。その場に誰かいれば協力するのもいいかもね
ボクは悲しみじゃくて、皆の笑顔が描きたいの!
バンシィ・ルフェイ
WIZ【嵐の夜】を使用
死せる猟師と猟犬を呼び出して
それぞれ牽制と狙撃で行動させる
相手の動きと戦い方を確認して皆が強さを測る試金石にする
(自身は小さな体を生かし、物陰から様子を観察する。情報収集使用)
「さあ狩りの夜の始まりだよ、死者が貴様らを迎えにやって来た!」
「あまり血を流すと相手に利することに成るからねぇ、
まずはこいつらで様子を見させてもらおうかい……(呟く)」
※合同プレ可能です、他者との協調行動を積極的に行います
心象創造・空蝉
POWを選択
「奴が領主、異端の"騎士"か。ならば…!」
アイテム:マシンクラッシャーに騎乗しながら突撃し、ユーベルコード:カオス・スクラップビルダーを発動、周囲の無機物(騎士が装備している鎧や剣も含む)の取り込みを試みる。仮に取り込みを抵抗され、装備の奪取に失敗したとしても、無機物と合体し、2倍の大きさになったクラッシャーの突撃を避ける事は困難だ。そのまま急加速し、重い一撃を叩き込む!
クァン・リンドヴルム
仲間の活躍もあって、手下の獣は無事に片付きましたね。
……皆さんのパーティのためにも、さあ、決戦と行きましょう。
皆さんを怪我させるわけにはいきませんので、騎士として前に出て敵の注意を引きます。
敵の攻撃を盾で受けることを重視し(技能/盾受け)、
隙を狙って【ドラゴニアン・チェイン】で敵を縛って、できる限り行動を阻害します。
私が……皆を守る盾となります!
ルージュ・フェリスティ
おぅ、ようようボスのお出ましか…!
メインは他の奴らの補助、護衛、その他諸々な。奴に隙ができればユーベルコードで一気に攻撃を仕掛けるのもアリだな!...まぁ、仲間が大怪我をしねぇようにが一番優先だな!パーティーの為にも
....、=俺の為にも
....。
滝座敷・唯歌
ようやくお目見えっすね。
ここまでくればユーベルコードも解禁っす!
いくら強大なオブリビオンであっても相手は一人っす。他の人たちと囲むような位置取りに気を払うっす。
あ、でも出発前にオーキが「周囲の全ての敵を攻撃可能」と言ってたっすね。武器が花びらに変わることが予兆っすから、常に意識しておいて、変化に気付いたら注意喚起の声を上げるっす。
コロッサス・ロードス
「異端……否、悪逆の騎士。貴様を討ち果たし、人類反撃の狼煙を上げさせてもらうぞ」
基本的に『武器受け』『盾受け』『オーラ防御』等の防御技能を活かす為、また仲間を『かばい』少しでも被害を抑える為にも、敵に肉薄して『おびき寄せ』自身に攻撃を向けさせる
但し闇雲に突出する愚は冒さず、確実な隊列維持に重点を置いた闘いに徹す
攻撃は『鎧砕き』と『2回攻撃』で相手の防御力を奪いつつ、
【ブラッドサッカー】に対しては、敵武器の形態変化を素早く『見切り』、可能であれば変化完了前に相打つ『覚悟』で敵の懐に飛び込み『捨て身の一撃』ユーベルコード【黎明の剣】を放つ
「たとえ我が身が砕けようとも、我ら猟兵の勝利は譲らぬ……!」
●館の異端騎士
(「皆さんの活躍もあって、手下の獣は無事に片付きましたね。……皆さんのパーティーの為にも、さあ、決戦と行きましょう」)
『暗闇の獣』を全て屠り、館の奥へと歩みを進め続け、部屋の中は相当広いだろうと思われる、豪奢な作りの大扉を前に、クァン・リンドヴルム(荒ぶる力の忘れ形見・f03652)は深く息を吸い込み、扉の取っ手に手をかける。
『ギギッギーッ』
重苦しい音をたてる扉がゆっくりと開く。
大きな窓の外を眺めていた、漆黒の鎧の騎士が振り返らずに静かに言葉を発する。
「……猟兵か?」
その言葉に、滝座敷・唯歌(誰ガ為ニ唄ウモノ・f04990)とルージュ・フェリスティ(怠惰なダンピール・f03096)が言葉に強い戦闘意欲を込めて答える。
「おぅ、ようようボスのお出ましか……!」
「ようやくお目見えっすね」
だが、その言葉にも動じることなく、異端の騎士は振り返りもせず、静かに言葉を続ける。
「……足音を聞けば分かる。その人数で私を倒せると思っているのか?」
「異端……否、悪逆の騎士。貴様を討ち果たし、人類反撃の狼煙を上げさせてもらうぞ」
真紅の聖なる鎧『金剛不壊』を纏った偉丈夫、コロッサス・ロードス(金剛神将・f03956)が、異端の騎士の言葉を静かに重く否定する。
「そうか、ならば……貴様等に身の程と言うものを教えてやらねばならぬな」
ゆっくりと身体を猟兵達に向けながら、異端の騎士は禍々しいオーラを纏った巨大な剣を鞘から引き抜く。
「折角のクリスマスだもの、皆で笑顔で過ごしたいよね。異端の騎士のきみになんかに邪魔させないんだから!」
小さく拳を握り気合を入れ、挑発ともとれる言葉を発しながらも、フレズローゼ・クォレクロニカ(夜明けの国のクォレジーナ・f01174)は内心、異端の騎士に恐怖も感じていた。
(「ううっ~……でも怖いなぁ……。行動パターンとかあるのかな? 油断大敵だよね? 忍び足で様子を伺いつつ……勝機を掴まないとね」)
「コイツが領主、異端の"騎士"か。ならば……!」
千手は打たせまいと、心象創造・空蝉(接触者・f05647)が万能バイク『マシンクラッシャー』のアクセルを回し、異端の騎士へと突撃すると、ユーベルコードの言葉を口にする。
「マテリアルサーチ! コレクトコンフォーム! コンプリート! 創造合体! カオス・スクラップビルダー!」
言葉と共に周囲の無機物の取り込みを試みる、空蝉。
その無機物の中には、異端の騎士の鎧や剣も含みたかったが、そこは流石に此処ダークセイヴァーを支配しているオブリビオンとしか言いようが無かった。
異端の騎士の鎧の一部……40パーセント程だろうか、それだけを取り込むのが限界だった。
だが、無機物と合体し、2倍の大きさになったマシンクラッシャーを駆る空蝉の突撃を避ける事は困難であり、異端の騎士を持ってしても不可能だった。
急加速の重い一撃を叩きこまれた異端の騎士は、先程まで眺めていた、窓まで吹き飛ばされ、窓ガラスが『ガシャーン!!』と言う盛大な音をたてて派手に割れる。
「さあ狩りの夜の始まりだよ、死者が貴様を迎えにやって来た!」
宣言すると、バンシィ・ルフェイ(告死・f00238)は、言葉を続ける。
「まずはこいつらで様子を見させてもらおうかい……。死せる猟師、猟犬、嵐の夜を駆ける者ども。我が示す敵を汝ら討ち倒すべし、疾く!」
召喚の言葉が終わると、戦闘用に特化した、バンシィ自身と同等の強さの『死せる猟師』と『死せる猟犬」が、体勢を立て直せていない異端の騎士に遠距離と近距離から襲いかかった。
しかし、異端の騎士も『漆黒の軍馬』を召喚し瞬時に騎乗すると、猟師と猟犬の
強烈な攻撃の中から抜け出し、撥ね退ける。
猟兵達を切り裂こうと、軍馬に乗った異端の騎士の剣が振り下ろされる……だが、それを受け止めたのは、クァンの『オブシディアン・クリスタ・シルド』だった。
「皆さんを怪我させる訳には、いきませんので……騎士として、盾にならせて頂きます!」
異端の騎士の重い一撃を受け止めながらも、クァンはドラゴンオーラを鎖として異端の騎士の動きを封じる。
「私が……皆さんを守る盾となります!」
クァンの強い想いは、鎖の強度を更に増す。
「ここまでくれば、ユーベルコードも解禁っす!」
言うと唯歌は、単純で重いバトルアックスのの一撃を異端の騎士に叩きつける。
しかし、異端の騎士は妖しいマスク越しの瞳を光らせる。
その時、唯歌の頭に小さな少年が口にしていた言葉が思い出される。
(「出発前にオーキが『周囲の全ての敵を攻撃可能』と言ってたっすね。武器が花弁に変わることが予兆
……!?」)
「皆様っ!」
唯歌がまさにその光景を目にした時、既に動いていた者が居た。
「我、神魂気魄の閃撃を以て獣心を断つ」
コロッサスが、顕現せし紅き神火と払暁の輝きを宿す神剣による超高速かつ大威力の一撃を異端の騎士に向け、放ったのだ。
「たとえ我が身が砕けようとも、我ら猟兵の勝利は譲らぬ……!」
無数の血の色をした薔薇の花弁の攻撃を受けてもなお、コロッサスは誇り高く言い放つ。
「あまり血を流すと相手に利することに成るからねぇ……」
小さな身体を活かし、戦いの流れを視ていたバンシィが、攻め時だと仲間達に視線を送る。
「枯れ木に花を咲かせるように、美しい《赤》の世界を描きだしてみようか!」
爆発する赤薔薇と侵食し内部爆発を起こす白薔薇の花弁で異端の騎士を包み、フレズローゼが甘い声で囁く。
「キミの薔薇よりボクの薔薇のが、綺麗でしょ? ボクはね。悲しみじゃくて、皆の笑顔が描きたいの!」
「何を甘い事を! この世界は我、我々のものだあっ!!」
フレズローゼの言葉に激昂した異端の騎士が叫び殺傷力を増した剣を高く掲げる。
(「……まぁ、仲間が大怪我をしねぇようにが最優先だな! パーティーの為にも……俺の為にも……」)
そんな思いで、それまで補助、防御、仲間達の援護に徹していた、ルージュが一気に前に出た。
「これで終いにしてくれよ……業火の剣『エペ・フレイム』!!」
地獄の炎を纏ったルージュの剣は超高速に閃き、大威力の一撃となって、異端の騎士を大きく袈裟に切る。
鮮血の代わりに、切り裂かれた鎧から禍々しい炎を吹き出し、倒れゆく異端の騎士。
「……我が倒れた所で……所詮貴様等に平穏など訪れん。……残りの命をかけて、自分達が支配される側だと言うことを……理解……するのだな……」
そう言い残すと、異端の騎士は炎に包まれ、その漆黒の鎧全てが霞のように消えた。
猟兵達は勝ったのだ。
この領地を支配する者に。
ダークセイヴァーの全てがオブリビオンの脅威から救われた訳ではない。
それでもこの領の民達は救われたのだ。
歓喜に溢れたクリスマスがこの領に訪れる。
外では粉雪が優しく降り積もっていた。
そして、パーティーが始まる……。
大成功
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第3章 日常
『メリーホワイトクリスマスパーティー』
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POW : ご馳走を食べまくる
SPD : 雪で遊ぶ
WIZ : ツリーを見ながら歓談する
👑11
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滝座敷・唯歌
雪っすーーー!
寒いっすーーー!
一緒に戦った面々と肩を叩いたりしつつ、領地の人たちの楽しみ方がぎこちないようなら、そっちの肩もバシンバシン叩くっすよ!バシンバシン!
これは『普通』を取り戻した第一歩っす!
いきなり怯えることなく過ごしてもいいなんて難しいかもしれないっすけど、
それこそ雪融けのように、ゆっくりと馴染んでいければいいと、そう思うっすよ。
あっ、雪だるま作るっすーー!
●粉雪が優しく
しんしんと粉雪が優しく降る、ダークセイヴァーの領村。
「雪っすーー! 寒いっすーー!」
異端の領主達を一緒に倒した猟兵達の背中をバンバンと叩きながら、そんな風に大きな声を上げるのは、滝座敷・唯歌(誰ガ為ニ唄ウモノ・f04990)だ。
領村の人々にも積極的に話しかけ、交流を楽しみながら、彼等の笑顔がぎこちないもので無いか確かめているが、領村の人々の笑顔はどれも心からの笑顔だ。
『バシンバシン!』
と、酒を酌み交わす農夫たちの背中を叩きまわりながら、唯歌は、確信する。
「これは『普通』を取り戻した第一歩っす! いきなり怯えることなく過ごしてもいいなんて、難しいかもしれないっすけど……それこそ雪融けのように、ゆっくりと馴染んでいければいい……心から、そう思うっすよ」
雪の様に白い髪に粉雪が触れるのを感じながら、唯歌の瞳は雪だるまを作る子供達を映す。
「あっ、自分も雪だるま一緒に作るっすーー!」
笑顔で唯歌は駆けだした。
大成功
🔵🔵🔵
メル・ルビス
「メリークリマス!
今日は雪が降ってて綺麗だね」
クリスマスは毎年あるけど、ホワイトクリスマスは滅多にないの!
クリスマスに雪が降るって特別なことだよね。
僕は思いっきり雪で遊ぶのっ!
雪だるまを作ったり、雪を投げあったり。
他に雪で遊ぶ子がいたら、一緒に遊びたいなあ。
「えへ、えへへ。
いっぱい遊んで体がポカポカなの!」
1人じゃないってとっても楽しいね。
また来年も……クリスマスじゃなくてもいいから、遊びたいな。
キミはまた僕と遊んでくれる……?
フレズローゼ・クォレクロニカ
*アドリブ、他PCとの絡み歓迎
SPD
わーい!ホワイトクリスマスー!
るんるん歌いながら雪の中ではしゃぎまわる!みんな、お疲れ様
怪我してる人はいないかな?歌声にシンフォニック・キュアをのせて癒しながら
雪の上に絵を描くように歌ってはしゃぐ
空から見たら1枚の絵みたいになるよ!
歌声に呼応して、雪が白色の魔法石に変わったなら大切に抱きとめて
美味しいご飯に皆の笑顔が嬉しくて微笑む
暖かなこの光景をツリーと一緒にしっかり描きとめよう
笑顔が咲いて、平穏が戻った
今というこの瞬間を忘れないように刻みつけるよ
沢山描いたらお腹空いちゃった
あ、ボクもそれ食べたいー!もしよかったら半分くださいな!
今日、キミに会えて嬉しいよ!
●ホワイトクリスマス
「わーい!ホワイトクリスマスー!」
クリスマスソングを口ずさみながら、パーティー会場……雪降り積もる神秘的な銀世界ではしゃぎまわるのは、フレズローゼ・クォレクロニカ(夜明けの国のクォレジーナ・f01174)だ。
「みんな、お疲れ様♪」
猟兵に、そして、辛い思いをして来たであろう領の人々に声をかけながら、黄金の瞳を輝かせ、雪間の兎のように跳ねまわる、フレスローゼ。
(「怪我してる人はいないかな?」)
自身の歌声に癒しのユーベルコードを乗せ、その歌が雪に煌く一枚の絵になる様に笑顔で声を響かせる。
その歌声が雪に触れ、雪が白銀の魔法石に変わるのを見るとフレスローゼは、大切な宝石のように愛しく抱きとめ、暖かなこの光景をツリーと一緒に確りと描き残す。
笑顔が咲いて、平穏が戻った……今というこの瞬間を忘れないように、心にそっと……刻みつける。
「沢山描いたらお腹空いちゃった。 あ、ボクもそれ食べたいー! もしよかったら半分くださいな!」
領村の女の子に声をかければ、女の子も微笑み返し、料理を手渡してくれる。
パーティーの料理は、どれも美味しくて、皆の笑顔が嬉しくて……ただ、それだけで笑顔が零れ落ちる。
「 今日、キミに会えて嬉しいよ!」
満面の笑顔は更なる笑顔を呼んだ。
「メリークリマス! 今日は雪が降ってて綺麗だね。クリスマスは毎年あるけど、ホワイトクリスマスは滅多にないの!」
人々に声をかけながら、メル・ルビス(いつでもキミの傍に・f03622)は。楽しそうに笑う。
(「クリスマスに雪が降るって、特別なことだよね。今日は、思いっきり雪で遊ぶのっ!」)
領村の子供達が雪遊びをしているのを見つければ、メルは雪を寒さと感じず、飛び出す子猫のように走り出す。
一緒に 雪だるまを作り、雪を投げあい、心も身体もポッカポカ。
「えへ、えへへ。いっぱい遊んで体がポカポカなの! 1人じゃないってとっても楽しいね。また来年も……クリスマスじゃなくてもいいから、遊びたいな。キミ達はまた、僕と遊んでくれる……?」
メルの問いかけに子供達は満面の笑みで答えるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
バンシィ・ルフェイ
WIZ ツリーを見ながら歓談する
行動
パーティー会場の料理の前で配膳しながら皆に話しかける
自身は軽食をつまむ程度であまり食べず
通りがかる者にバランスよく盛りつけた料理の山を進めて回る
「若いもんはたくさん食べな、ちゃんと野菜もとるんだよ……」
「その土地の物を食べ、その地の人と話す。
そうやって自分たちが何のために戦っているのか
何時も自身に問い続けるのが肝心なのさ」
「猟犬はいつ終わるとも知れない戦いに
身を投じ続ける、せめて今ぐらいは純粋に喜んだって罰は当たらないさ」
※アドリブ、他者との絡み歓迎です
心象創造・空蝉
POWを選択
今回は猟兵達と協力し、勝利することが出来た。幸いにも犠牲を出さずに済んだが、次もこうとは限らない。いつ何が起きても良いように、身体を万全の状態にしておかなくてはな。他の猟兵達のようにパーティに混ざり、食事を摂ろう。…何?このバイキングは、早い者勝ち、だと!?くっ!既に次の戦いは始まっていたということか!ならばユーベルコード発動!バウンドボディの効果で幾つもの触手に変化し、料理を素早く回収する!!愛と平和のために、頂きます!
クァン・リンドヴルム
【ご馳走を食べまくる】
みなさんのおかげで、大した被害も出さずにうまく異端の騎士を倒すことができましたね。
……よかったです、本当に。
……さて、お恥ずかしいですが、私は人一倍よく食べるのです。自覚はあります。
なので、用意していただいたパーティのお料理を堪能することにいたしましょう。
この地の人々の笑顔が見られることが一番の喜びですね。
●クリスマスパーティーは賑やかに
(「今回は仲間達と協力し、勝利することが出来た。幸いにも犠牲を出さずに済んだが、次も、こうとは限らない……」)
心象創造・空蝉(接触者・f05647)は、平和を取り戻すことが出来た領村を見ながら、オブビリオンとの戦いが、まだまだ続くことを強く心に刻む……つまり!
「何時、何が起きても良いように、身体を万全の状態にしておかなくてはな!」
仲間の猟兵達と同様、クリスマスパーティの輪に加わり、大皿とフォークを手に取る空蝉。
「……何? このバイキングは、早い者勝ち、だと!? くっ! 既に、次の戦いは始まっていたということか!」
そう……食事とは戦いである。
「ならばユーベルコード発動! バウンドボディ!」
身体を幾つもの触手に変化しさせ、料理を素早く回収していく空蝉。
「愛と平和の為に、頂きます!」
そんな、空蝉の姿は人々の笑顔を誘った。
一方、パーティー会場の料理の前で積極的に配膳しているのは、バンシィ・ルフェイ(告死・f00238)だ。
バンシィ自身は軽食をつまむ程度であまり食べていなかったが、それで充分だった。
「ほら、あんたも。若いもんは沢山食べな、ちゃんと野菜もとるんだよ……」
目の前を通りがかった、クァン・リンドヴルム(荒ぶる力の忘れ形見・f03652)にバランスよく盛りつけた料理の山を私ながら、勧めるバンシィにクァンも微笑み返す。
「有難うございます。用意して頂いた、お料理を堪能させて頂きます」
パーティー料理を口に運びながら、クァンは領村を見渡す。
(「皆さんのお陰で、大した被害も出さずに上手く異端の騎士を倒すことが出来ましたね……よかったです、本当に」)
賑やかに進むクリスマスパーティーを見、クァンは心からそう思う。
「……さて」
山盛りに皿に積まれた、肉に野菜。
クァンは軽く微笑むと、次々と口に運んでいく。
女性的的なクァンだが、実は人一倍よく食べる……いや、食事が好きと言っておこう……彼女の為に。
(「自分がよく食べるのはちゃんと自覚していますけれど……」)
美味しい物を、美味しく頂くことは悪い事では無い。
それが、賑わうパーティーの最中なら尚更だ。
(「……本当に、この地の人々の笑顔が見られることが一番の喜びですね。」)
幸せそうに笑いながら、クァンは皿を空にすると次なる料理を求めて、バイキングに戻って行く。
そんなクァンを見ながら、年長のフェアリーであるバンシィは思う。
(「その土地の物を食べ、その地の人と話す。そうやって自分達が何の為に戦っているのか……何時も自身に問い続けるのが肝心なのさ」)
そう、猟兵は自分達の為だけに戦い続けることは出来ない。
誰の為に、何の為に、オブビリオンと戦い、勝利しなければならないのか自分自身の心にとめ置くことが必要なのだ。
「猟兵は、いつ終わるとも知れない戦いに身を投じ続ける。せめて今ぐらいは純粋に喜んだって罰は当たらないさ」
これから先も猟兵として戦場を生き抜く為に……バンシィは、飾り付けられたツリーを見上げ呟いた。
大成功
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ルージュ・フェリスティ
【WIZ】での酒でも飲みながらのんびりするぜぇ〜。ふかふかのソファーがあれば完璧なんだがな...。近くに来た奴に話しかけるぜ。お疲れちゃんと、一緒に酒でもどうかと。ん〜、話題はそうだな
...、(ちゃっかり)友好関係でも築けるような話題...、話題
...???...兎に角パーティーを楽しむかっ!!
●聖夜は続く
ふかふかのソファーとまでは行かないが、毛皮で装飾された温かな椅子に座り、酒を飲みながら、のんびりとパーティーを楽しむのは、ルージュ・フェリスティ(怠惰なダンピール・f03096)だ。
戦闘を共にした、猟兵達を『お疲れちゃん』と労い、領村の男衆が笑い声をあげていれば、酒を酌み交わした。
最初は、皆と友好な関係を築けるような話題をと思いもしたが、『そんな話題って何だ?』と考えを放棄した。
そして、パーティーの場ではそんな考えも不要だったようで……。
「兎に角パーティーを楽しむかっ!!」
軽く酔い、笑い合えば、ルージュの周りはいつの間にか笑い声で溢れた。
楽しく、賑やかにクリスマスは、いつも暗闇を孕んでいるダークセイヴァーの夜を優しく包んでいく。
何時また、この領地が危機に直面するかは分からない。
それでも、何かあれば猟兵達がきっと助けに来てくれるから……人々は希望を忘れずに生きていけるだろう。
だから今宵は、皆、笑顔で言葉を贈りあった。
聖なる夜に……『メリークリスマス』
大成功
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