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青い、青い、青い、青

#UDCアース #外なる邪神

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●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
 グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回はUDCアース。『外なる邪神』の到来に対応してもらうよ!」
 とある邪教の儀式によって、突如として宇宙から『青』が飛来した。『青い塊』とか『青い煙』とかではない。『青』が飛来したとしか、言いようがない異常現象。
 その『青』の影響を受けたものの、人であろうと、物であろうと、全てが『青』くなる。そして『青』くなったものは、周囲を侵食し、さらに『青』を広げていく。
「UDC組織が古文書を調査した結果、この『青』を『外なる邪神』と総称される強力なUDCの肉片だと断定したよ。この世の全てを発狂させ、それによって自らの肉体に作り変える、極めて危険な存在らしい」
 放置すれば、今は狭い区画に収まっているが、いずれは都市を、地方を、国を、そして世界を『青』く変化させてしまうだろう。
 もしそうなってしまえば、UDCアースと言う世界はおしまいだ。地球と言う星は消滅し、あとには外なる邪神が一柱残るだけ。
「UDC組織はこの事態を『最優先対処事項(レッド・アラート)』に指定し、キミ達猟兵に事態の対処を依頼して来た。『青』が世界を塗り潰す前に、キミ達の力を貸して欲しい!」

 『青』の飛来したのはとある地方都市の一区画。駅にほど近く、多くの店舗が立ち並ぶ、ごく普通の場所だった。だが、現在は『青』に侵食され、異常な状態となっている。
「建物が、道路が、植物が。不気味に蠢き、刻一刻と膨れ上がっている。あちらこちらから『青』が煙のように噴き出していたりもする。この煙を浴びたり、蠢く物に呑み込まれると、『青』に変えられてしまうんだ」
 路上には、青くブヨブヨした肉塊が何体も蠢いている。これは、ここにいた一般の住人に他ならない。『青』に侵食された者の末路、と言う訳だ。
「キミ達はこの異様な空間の中から、邪教徒の本拠地であるビルを見つけて欲しい」
 ビルは最も強く青に侵食され、巨大な肉の塊のような禍々しい姿をしている。地面に接する部分に大きな口が開いており、そこが入り口だ。
「ビルを見つけるのは難しくない――ただし、それは正気を保てれば、だ。この『青』の景色を見たり、煙を浴びると、キミ達でも発狂してしまう可能性がある。なんとかこの狂気に抗って、正気を保って欲しい」

 ビルの内部では、『青の信者』と呼ばれる邪教徒の集団が襲いかかってくる。
「一見すると若い男女だけど、すでに『青』に侵食されていて、完全にUDCに変化してしまっている。もう手遅れだから、遠慮なく倒してしまって構わないよ」
 ただし、彼らの持っている儀礼ナイフは『青』に汚染されている。また、彼らを傷つけると、そこから『青』が血のように放たれる。これらの『青』を浴びると、猟兵も発狂し、彼らと同じ信者に変えられてしまうだろう。
 また、『青』の侵食は無機物にも通用してしまう。例えば剣で斬れば、その剣が侵食されてしまう可能性がある。ナイフを盾や鎧で防御すると、その盾や鎧が『青』に変化してしまう可能性がある。
 当たらないように回避するとか、ユーベルコードで守るとか言った手段を取る必要があるだろう。
「幸い、変化は時間がかかるからね、刺されたり浴びたりしてすぐにどうこう、と言う訳じゃない。でも、なるべく速く倒すか、青を浴びないように倒すか……どちらにしろ気をつけて戦って欲しい」
 信者達は、儀礼ナイフを複製して飛ばしたり、自身に儀礼ナイフを刺して青を噴き上げたりもしてくるので、注意が必要だ。

「ビルの最奥には、今回の事件の首謀者である教祖がいる。まあ当然、教祖も完全に『青』に侵食されていて、意思の疎通は不可能だけど」
 教祖は、UDC組織において『邪神融合体ヴィクティマ・セクスタ』と呼称される存在へと変貌する。幸い、『青』の力を全て戦闘力に注ぎ込むので、信者のような侵食攻撃は行って来ない。代わりに、かなりの強さを誇る。異形化した右腕による攻撃、そこから放つ光線や猛毒はかなり厄介だ。
 セクスタを倒し、その内部に『青』の中心核を破壊すれば、広がった『青』も消滅する。

「かなり危険な依頼だけど、絶対にこれを放置する訳にはいかない。キミ達の力を貸して欲しい!」
 くるるはそう言うと、わざとらしい可愛らしくポーズを取って猟兵達を見渡す。
「それじゃ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」

●なんてことのない日常
 グリモアの力によって、目的の地方都市に転移した猟兵達。周囲を見回すが、まだ何の異変も起こっていない。
 ビルはちゃんと『青』くうねうねと蠢いているし、木々は枝葉を触手のように伸ばしながら、『青』い煙を周囲に撒き散らしている。足元の道路はぐにゃぐにゃと柔らかく、立ち止まっていると沈んでしまいそうだ。
 前の方から、二つの肉塊がぐちゃぐちゃと音を立てて近づいてくる。どうやら恋人同士だろうか。絡み合う姿が仲睦まじい。あちらの大小の肉塊は親子だろうか?
 ともあれ、何の異常もない。ごく平和な日常の光景だ。この日常が壊されてしまう前に、目的を果たす必要がある。
 そう、目的を――ところで何をしに来たんだったか。

 いや、そもそも。自分達は何者だっただろうか?


一二三四五六
 やばい感じの新事件。

 ごきげんよう。UDCアースから新シナリオをお届けします。一二三四五六です。

 第1章の冒険『何もおかしくない……はず?』はユエイン・リュンコイス(黒鉄機人を手繰るも人形・f04098)さん、第2章の集団戦『青の信者』はナハト・ダァト(聖泥・f01760)さん、第3章のボス戦『邪神融合体ヴィクティマ・セクスタ』はリティア・イリア(紅のネクスデウス・f16936)さんの投稿です。ありがとうございます。

 補足。
 第1章は、認識阻害を受けている状態から始まります。周囲の光景は明らかにおかしいですが、それをおかしいと認識する事が出来ません。依頼の目的どころか、自身が猟兵だと言う事も忘れています。
 まずは正気を取り戻しましょう。『転移前に対策を取っていた』としても構いませんし、現地でアドリブでなんとかしても構いません。
 なお、肉塊は事件が解決すれば一般人に戻ると思われるので、破壊しないようにしてください。

 第2章は、相手のナイフでダメージを受けたり、返り血ならぬ返り『青』を浴びると、バッドステータスが発生する感じです。すぐにどうこうはなりませんが、蓄積するとヤバいです。対策しましょう。
 OP文中でも触れているように、器物もこの侵食を受けるので注意してください。

 第3章のボス戦は、特殊能力こそありませんが、激戦となるでしょう。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
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第1章 冒険 『何もおかしくない……はず?』

POW   :    自分の頭へ強烈な衝撃を与えてみる。

SPD   :    不審点を改め、違和感を炙り出す。

WIZ   :    護符や結界で自身への干渉を跳ね返す。

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

月雅・輝糺
興味深いね
普段は故郷のサクラミラージュからはあまり出ない僕だが
現象界を侵食する「色」……僕のユーベルコヲドに少し似た効果のようだ
僕自身の能力を深く研究するきっかけにもなるかもしれないね

む……しかし、ここはいったいどこだったか
いや、僕はそもそもなぜ……誰で……

……おっと、危ないところだった
ふふふ、僕の認識が影響を受けても
このパイプから立ち上る紫煙は関係がないからね
そう、「身護りのパープル・ヘィズ」──
この煙は状態異常からこの身を護る魔術結界なのさ

そしてUCを使用
ふふふ、この謎と怪奇に出会ったことで
次の行動も成功に近づくことだろう
これ以上の影響を受ける前に
蒼い闇に紛れ一気にビルへと潜入しよう



「ふむ、興味深いね」
 周囲の『青』を見回し、強い好奇心を表情に覗かせる輝糺。
「現象界を侵食する「色」……僕のユーベルコヲドに少し似た効果のようだ」
 普段はサクラミラージュからあまり出ない彼だが、わざわざUDCアースに来ただけの事はある。自身の能力を、深く研究するきっかけにも――。
「……能力?」
 はて、能力とは何だったか。そもそもここはいったいどこだったか。
「いや、僕はそもそもなぜ……誰で……」
 頭を抑えて首を振るが、何も思い出せない。むしろさらなる忘却に襲われ――そんな彼の鼻腔を擽る香り。
「……おっと、危ないところだった」
 気づけば、手にしたパイプからくゆる紫煙が、彼の身体を包み込んでいた。それが結界となって『青』の影響から彼の身を護る。
 『青』く塗りつぶされていた意識が晴れると、忘れていた記憶が蘇った。
「全く、恐ろしい……ふふふ、しかし、実に興味深い謎と怪奇だ!」
 もしこのパイプがなければ、きっと輝糺は自分を完全に忘れ、この『青』い光景の一部となっていただろう。だがその事実は彼に、この上ない喜びを抱かせる。
 彼の命の灯火は、謎と怪奇を燃料とする。今回のこれも、その灯火にくべて力とするに十分な怪奇だ。
「さて、これ以上の影響を受ける前に、進むとしようか」
 正気を取り戻しさえすれば、目的の『ビル』の位置はすぐに分かる。紫煙をしっかりと纏い直すと、闇に紛れて悠々とそちらに歩む輝糺。
「ふふふ、次はどのようなものを見せてくれるのか。楽しみだ――」
 より深く、より『青』い謎の中へと。彼は笑みと共にその身を投じていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロバート・ブレイズ
俺を『俺』から奪い、失くし、否定すると謂うのか。確かに『今の俺』ほどに狂気から外れた者は無いだろう。貴様の仕業だ。貴様のおかげだ。有難う、このウネリは何物にも代え難い【錯乱】だ
正気固定機を起動した状態で転移する。そのまま狂気耐性で『跳ね返し』て魅せよう。それでも残滓(かす)は残るだろうが、ああ、貴様の狂気は俺にとっての正気なのだ――現れよ暗黒神(レヴィアタン)
正気(ゆがみ)を与えた何かを追え、原因を悉く破壊し、混沌(おれ)の色で潰してやろう。その際、情報収集を行い『青』の根源を解読(よ)んでいく。たとえば『悪魔の奴隷』、あの面は如何いう事かと嗤って終え
肉塊は殺さない。壊さない
原因ではないのだよ



「俺を『俺』から奪い、失くし、否定すると謂うのか」
 『青』を前にし、ただ静かに呟くロバート。
「確かに『今の俺』ほどに狂気から外れた者は無いだろう」
 懐に収めた『正気固定機』が、『青』の狂気を跳ね返す。これは、このような事態のためにこそある機械――ではない。
「貴様の仕業だ。貴様のおかげだ。有難う、このウネリは何物にも代え難い『錯乱』だ」
 自らの正気を機械で固定する。その必要を持つ者を、果たして正気と言えるのか。
「ああ、貴様の狂気は俺にとっての正気なのだ――現れよ暗黒神(レヴィアタン)」
 姿を現す、狂気を齎す怪物。だがそれは誰にとっての狂気か、誰にとっての正気か。
 そもこの翁にとって、果たして正気とは何なのか。
「正気(ゆがみ)を与えた原因を悉く破壊し、混沌(おれ)の色で潰してやろう」
 怪物は、翁を犯す『青』の残滓(かす)を糧とし、正気を拒むように蝕む。
 周囲の『青』を喰らい、その根源を解読(よ)んでいく。
「うむ。それは原因ではないのだよ」
 元が人であったうねる肉塊には、興味を示す事はない。もっともっと、『青』のより濃い方へ。
 狂気を、正気を齎す『青』を、彼は恐れる事はない。『青』を理解する事、その根源に触れると言う事は、それにより近づくと言う事。それを恐ろしいとは思わない。
 嗤いながら、彼はビル――であったものの前にたどり着いた。
「さて、果たして何を魅せてくれると言うのか」
 興味と言う、好奇心と言う狂気、あるいは正気をその貌に宿し、彼はその中へ悠々と歩みを進める。

大成功 🔵​🔵​🔵​

スプラ・プルトーイ
青い。光景全てが、青い。僕と同じ青い青い青。でも、本当に僕の「青」とあれらの「青」は同じものなのか?
(予め魔力でフロートにインプットしておいた【サプライズ・バイト】で頭部にショックを与える)
そうだ……僕はスプラ・プルトーイ。蠢く青を断つ光だ!まだまだ蠢く青は続く。【勇気】をもって自分を【鼓舞】し、時にはミニ鮫風船の噛みつきで自我を保とう。



「青い――」
 その視界全てに広がる『青』を前に、静かに呟くスプラ。
「僕と同じ、青い青い青」
 セイレーンとして青い肉体を持つ彼女にとって、その『青』はとても馴染み深く感じられる。まるで、世界に溶けていくような感覚。
「でも、本当に僕の『青』と、この『青』は、同じものなのか?」
 微かに抱いたそんな疑問も、『青』に塗り潰されていく。思考も、認識も、その正気すらも、『青』く溶けていく。
「――痛ッ!?」
 だがそれを拒むように、突き刺さるような痛みが頭部を襲う。痛みでハッと我に返る思考。
「ここは……いや、僕は……」
 頭部に突き刺さるのは、サメ型フロートの硬い牙。意思を持たぬゆえ狂気にも犯されぬそれが、予めインプットした指令に従って噛み付いてきたのだ。
 痛みもまた、正常な感覚の一つ。『青』の狂気に対し、それは異物として彼女を守る。
「そうだ……僕はスプラ・プルトーイ。蠢く『青』を断つ光だ!」
 高らかに、己が何者であるかを叫ぶ。その名を、その誇りを、その勇気を。
 全てが溶けてしまいそうな『青』の中で、決して溶けない己の芯を強く認識する。
「ふぅ……ありがとう、助かったよ」
 フロートを撫でてそう言うと、改めて周囲を見回すスプラ。周囲に小型のサメ風船をいくつも浮かせると、『青』のより深い根源へと進んでいく。
「ん、ん……」
 歩き続ければまた、『青』が彼女を蝕み始める。さっき認識した筈の芯が、また溶けて消えかける。だがその度に、サメ風船が彼女の身体に噛み付いて、痛みを与えてくれる。
「そう、僕はスプラだ、それを見失いはしない」
 肉体の痛みなど、精神の狂気に比べればなんでもない。己を保ち、突き進んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御魂・神治
嫌な予感がするなぁ...行った瞬間忘れてまうんやろ?
やめてや、ボケ老人ちゃうのに
行く前に先手を打って【狂気耐性】の【結界術】で身を守っとこ
それでも意識を侵食してくるなら、【破魔】の空砲で邪気払いしつつ探索や
足元のこの...何や...ブヨブヨしたやつ、気持ち悪っ
コイツに触れるとアカンから【浄化】の【オーラ防御】【空中浮遊】で触れやんようにする
んー、このブヨブヨしとるやつ、意識共有しとるんかいな
今んと人やったモンは辛うじて元の意識は戻ってるみたいやけど
最終的に一つの生きモンになってしまうんやろうな



「あー……」
 『青』を前にして、呆然と立ち尽くす神治。
 自分が何者だったか、何故ここにいるのか、何故周囲が『青』いのか、そんな思考が凄まじい速度で塗り潰されていく。
「いやいやあかんわ、それはあかん」
 それが完全に彼を蝕む前に、咄嗟に銃の引き金を引く。弾丸は篭められていない、だが空砲の音が破魔の力を伴い、思考に纏わり付く『青』を吹き飛ばした。
「全く。やめてや、ボケ老人ちゃうのに」
 予め仕込んでいた結界術が無ければ、果たして間に合っていたか。その想像だけでも強い嫌悪を抱き、眉を寄せる。嫌悪と言うなら、この地面の感触に対しても。
「何や、この、ブヨブヨして……気持ち悪っ」
 その上に立っているだけでもまた、『青』に蝕まれそうな気がする。足裏に浄化の力を集中すると、僅かに靴底を浮かせた。
 その感触が消えるだけでもかなりマシになり、ほっと胸を撫で下ろす。
「んー、しかしこのブヨブヨしとるやつ、意識共有しとるんかいな」
 ようやく余裕ができると、改めて周囲を観察する。意識云々と言うよりは、周囲の全てが何かの身体の末端のような――まあ正しく理解は出来ないし、理解したらきっと狂うのだろうが。
「今んとこ、人やったモンは辛うじて元の意識は戻ってるみたいやけど……」
 かろうじて、人間大の肉塊には理解が及ぶ。それは、まだそれが『青』になりきっていないと言う証だろう。まだ手遅れではない。
「けど、最終的に一つの生きモンになってしまうんやろうなぁ……」
 そうなる前に事態を解決しなければ、その時は自分も同じように――その想像になんとも言えぬ嫌悪を抱き、首を振って振り払うと、彼は歩みを進めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アレクシア・アークライト
綺麗な青空
ほんと、穏やかでいいところね

あっちの二つは恋人同士かしら
仲睦まじいのは結構だけど、白昼堂々あんなに溶け合って絡み合うだなんて、少しは周りの目も気にしてほしいものね
《力場》で少し引き剥がしてあげようかしら

……

おかしい
私がそんな力を持っていることは分かっている
だけど、何故、そんな力を持っているのかが分からない

Red ALert
私の感が最大級の警報を鳴らして……いや、遅い
既に攻撃を受けている

自身の周囲に《力場》を展開し、外界からの影響を遮断
UCとして「無効化」を使用し、自身に対する影響全てを打ち消す

……

まったく、随分と私のコートが似合わない世界にしてくれたものね

UC指定:浄化、破魔



「綺麗な青空。ほんと、穏やかでいいところね」
 『青』く美しいその光景に目を細め、微笑むアレクシア。ここにいると、あらゆる負の感情が溶けて消えていくようだ。
「あら、あっちの二つは恋人同士かしら?」
 穏やかな視線で周囲を見回すと、絡み合う肉塊に視線が止まった。白昼堂々溶け合う彼らの姿に、少し顔を赤くする。
「もう、少しは周りの目も気にして欲しいものね」
 念動力の力場を生み出し、その肉塊の間にこっそり割り込ませる。2つの肉塊同士を少し引き剥がすと、不思議そうに蠢く2つを見てくすりと笑い。
「……?」
 いや。自分は何故、こんな力を持っているのか。生じる強い疑問と違和感。
 Red ALert――彼女の勘が、最大級の警報を響かせる。
「いや、遅い……もう既に攻撃を受けている」
 抱いた違和感が、凄まじい勢いで消えていく。何もおかしくはないと、脳が強く訴えかけてくる。
「そんな筈はない――おかしくない事が、おかしい」
 そう口にはっきりと出しながら、周囲にPKの力場を展開する。浄化の力をこめたその力場が、『青』から彼女の思考を守る。
「っ……」
 途端、塗り潰されていた強い違和感が蘇った。一体どうして、こんな光景を自然と思っていたのか。見渡してみれば、不自然しかない。
「まったく、随分と私のコートが似合わない世界にしてくれたものね」
 自身の髪と同じ色の、赤いコートをそっと撫でる。『青』に馴染まぬその色を見つめ、己の輪郭を確かめて。
「……よし」
 はっきりと己の心の色を認識し、『青』が混ざらぬように力場を強く保つと、ビルへと歩みを進めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒川・闇慈
「青……青ですか。黒ならテンションの上がる所なのですが…クックック」

【行動】
wizで行動です。
転移前に19式守護霊符による狂気耐性で精神への守りを固め、更に覚悟の技能で青の狂気に対する備えをしておきましょう。
転移後はホワイトカーテンによる防御魔術を球状に全方位展開し、青の煙に直接触れないように注意して動きましょうか。
こちらを見つけて積極的に青に染めようとしてくる相手もいるかもしれませんので、探索は影の追跡者を使って見つからないように進めましょう。

「特撮番組よろしく、そのうち赤や緑など出て来るんでしょうかねえ……クックック」

【アドリブ歓迎】



「青……青ですか。黒ならテンションの上がる所なのですが……クックック」
 周囲の『青』を見回し、喉を鳴らすように笑みを零す闇慈。予め己に貼り付けていた守護の霊符が、じわじわと劣化していく。
「これがなければ、私も青くなっていたのでしょうかねぇ」
 普段から黒づくめの自身が、青い衣装を身に纏う姿を想像する――いや、どうにも想像がつかない。
 まあ本当に『青』に染まれば、衣装どころか身も心も『青』くなるのだろうが。
「おっと、下らない事を考えている場合ではありませんでしたね」
 白いカードを取り出すと、周囲へ球状に展開する。篭められた防御魔術が周囲の『青』の影響から身を守ると、霊符の劣化も停止した。
「ふむ、これで大丈夫そうですね」
 とはいえ、これ以上余計な負荷を受ける必要はない。木々から噴き出す煙や、蠢く肉塊を避けて慎重に進む。
 周囲の物達は特にこちらへは興味を示していないようだが、万全を期すため影の追跡者を呼び出し、先行させておく。
「それにしても青……青ですか」
 空の青より遥かに濃厚な、普段あまり見かけぬ色。それに思考を巡らせると、何やら愉快そうに笑う闇慈。
「特撮番組よろしく、そのうち赤や緑など出て来るんでしょうかねえ……クックック」
 まあもしそんな事になれば、UDC組織にとっては愉快どころではあるまいが。
 ――あと、この黒づくめの魔術師が特撮番組を見ている姿は、彼が青を纏っているのと同じくらい想像がつかない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋津洲・瑞穂
……。

うん? いえ、別に変なところはない――のであれば、
それ自体が変だよね。

[野生の勘]が危険を伝えているし、[茅の輪の護符]にも
神霊力が集まっている。
父神様の教えに基づいて御稲御倉で作られたこの護符、
うちの神様の力に決まってる。

こういうのは大体、呪いの標的になっていることを示す
兆候だったりするけれど、別に変なところはない、と。

そんなわけがないでしょう。
うちの神様と父神様、宇迦之御魂神と須佐之男命が揃って
間違えるはずがあるかっ。
茅の輪の護符を取り出して、自前の霊力も込める。
[呪詛耐性20/浄化20/破魔20]の守護力、存分にどうぞ父様!

自力で祓えずに力を借りたとなると、後が怖いけど……。



「うん?」
 違和感を覚え、周囲を見回す瑞穂。だが、周囲はいつもどおり『青』い。何もおかしな所はない。
「――それ自体が変だよね」
 だとすれば何故、自身の勘が危険を訴えて来るのか。懐にある茅の輪の護符に集まる、強い神霊力は何か。
「そう、この符は、父神様の教えに基づいて、御稲御倉で作られた護符……」
 こういう場合は、大抵呪いの標的になっている兆候なのだが……どれほど感覚を研ぎ澄ませても、何も異変は見当たらない。
 だったらこの勘も警告も、きっと何かの間違い――。
「……そんな訳がないでしょう」
 それを認められる筈がない。自分が何も間違えないなどと自惚れてはいない、だが。
「うちの神様と父神様が、揃って間違えるはずがあるかっ!」
 宇迦之御魂神と須佐之男命が、そんな過ちを犯す筈がない。彼女の正気の芯、巫女としての信仰を冒涜する物への怒りと共に、護符を取り出し霊力をこめる。
「存分にどうぞ、父様!」
 集まった神聖力が解放され、彼女の身体を包み込む。『青』と瑞穂との間に生じる、強い神聖力による守護の壁。
 思考への、『青』の侵食が消えていく。
「ふぅ……やっぱり」
 警告の通り、周囲には違和感がある――いや、違和感しかない。『青』い光景を見回して、納得と共に頷く。
「まあ、力を借りたとなると、後が怖いけど……」
 自力でこの狂気を祓えなかった自身の未熟を恥じ、そして神からの叱責を想像して軽く身体を震わせる。
 その恐れに比べれば、『青』など恐れるものではない。確かな足取りで、『青』の中心へと進んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

一郷・亞衿
見るだけで発狂する可能性のある『青』、か。
何が起きるか解んないし、緊急時用のメモ帳を使う可能性があるかもだ。
念のため転移前に再確認っと。確かここのポケットに……あったあった。

・私は何らかの原因で記憶を失った可能性がある。
・私は化物を狩る組織に所属している。
・私は呪具を用いる。
・呪いによる精神汚染を受けた恐れがある場合、即座にアルミホイルで帽子を作って被れ。


……少し追記しとくかな。

・明確に攻撃された場合のみ、それを敵だと判断しろ。
・『青』に注意しろ。ただし、化物の本拠地は青いビルに在る。

記憶の欠落があった時には即座に読むよう普段から心掛けてるし、これでOK……だといいなあ。頑張れ未来のあたし!



「ふむ……」
 周囲の光景を見回し、不思議そうに首を傾げる亞衿。『青』い肉塊が蠢き、うねる地面の上で和やかに団欒する、微笑ましい光景。何もおかしくはない。
「けど、なんでここに来たんだっけ?」
 それだけがどうにも思い出せず、いつもの習慣でポケットのメモを取り出す。おつかいメモでも読み上げるような気分で、文字に目を通して。
「……んん? 何、これ?」
 『私は何らかの原因で記憶を失った可能性がある』、『私は化物を狩る組織に所属している』、『私は呪具を用いる』――信じられないような内容がそこに書き連ねてある。
「こんなの、いつ書いたんだっけな……」
 何かの悪戯だろうか……だが筆跡は紛れもなく自分のものだ。丸めて捨てるにも、いまいち気分が悪い。
 試しにメモの指示通り、何故か持っていたアルミホイルで帽子を作ってみる。
「――っ!」
 それをかぶった瞬間、頭痛と違和感が襲いかかった。もちろん、何の変哲もないアルミホイルに特別な効果などない。だがその行為が、彼女の中の呪詛耐性を刺激する。
「うぅ、一体、何が……『青』に注意しろ……」
 頭を抑えながらメモの続きを読む。書かれているのは、敵と『青』への警告。
「『青』が、何……?」
 周囲には『青』が満ちている。普段通りの日常だ。何もおかしくない。おかしくない筈なのに、そうではないと頭の片隅で自分の声が鳴り響く。
「ビル……『青』いビルが本拠地……?」
 ともかく、メモの指示に従って見ようと、周囲を見渡す亞衿。『青』く巨大な肉塊を見つけると、頭を抑えながらふらふらとその中に入っていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

波狼・拓哉
あれ、何しに来たんですっけ?つーか何でここにいる?
…まあ、思い出せないってことは適当に散歩でもしてたんですかね
あーなんか青いしニュースか何かで見て来てみようとか思ったんですかね

さて…帰るか!青いの見るのがメインだったんでしょう多分
でどこに帰るんでしょう

箱?あ?青を壊さずに青を殺せ?何言って…ああ、失礼しました
ちょっと現実(狂気)を見失ってましたね、今ここは平穏ですがやるべきことは全部知ってるんですね、ミミック?
道案内頼みますわ

…まあ、常識的に考えて?おにーさんが存在してて平穏って片腹痛いお話ですよね
存在事消えてりゃその通りだとしか言いようがないですが(ケラケラ)

(アドリブ絡み歓迎)



「あれ、何しに来たんですっけ? つーか何でここにいる?」
 周囲の『青』い光景を見渡し、首を捻る拓哉。何も思い出せない。
「まあ、何も思い出せないなら、適当に散歩でもしてたんですかね」
 少なくとも、大した事ではないだろう。だってこの辺りは何も変わった事はない。珍しくもなんともない、『青』い風景が広がるだけだ。
「ま、なんでか見たいと思ったんですかね。終わったし帰るか! ……でどこに?」
 帰ろうにも、どこへ帰れば良いのか。そもそもどこから来たのか。困ったように立ち尽くす彼の裾を、何かが引っ張る。
「ん? ……箱?」
 そちらに視線を向ければ、何やら箱が一人でに動き、裾に噛み付いている。どんな生物なのやら、何だか良くわからないが意思が伝わってくる。
「あ? 青を壊さずに青を殺せ? 何言って……ああ」
 その思念が、『青』に汚染された脳を刺激する。塗り潰されていた記憶が溢れ出すと、箱をぽんと軽く叩いた。
「失礼しました、ちょっと現実を見失ってましたね」
 どうにもまだ記憶がはっきりとしないが、正気は取り戻した。箱――ミミックは、そんな彼を先導するように進んでいく。
「お、やるべきことは全部知ってるんですね? じゃ、道案内頼みますわ」
 その後をのんびりと着いていく拓哉。まだ思考がふわふわしているが、それもまた一興と言うもの。
「まあ、常識的に考えて? おにーさんが存在してて平穏って片腹痛いお話ですよね」
 取り戻したのはさて、本当に正気だったか。ケラケラと楽しそうに笑う。
「ま、存在ごと消えてりゃ、その通り。平穏だとしか言いようがないですがね」
 だが生憎とまだ消えてはいない。だったら狂気のままに、『青』の中心へと進む。

大成功 🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
猟兵であることもわからなくなるとは…
これはマジでヤバいのでは?
舞台に上がることすらできないとなるとはなー。
力があっても振るうことができなければ無力だよね。
まぁ、事前情報があるなら対策して挑めばいい。
とゆーことで認識阻害を<強行突破>するですよ。
これはすっごく疲れるけど仕方ないね!
現地で猟兵として動けないことには話にならない。
うん、だから到着と同時にへばって動けない。
これも仕方のないことなのです。
まずは戦闘が活動可能なラインまで休息を。
ついでに『青』に最適化した精神防壁を構築するですよ。
<強行突破>することで活動できる。
それでも負荷は少ない方がいい。
とゆーかこのままだと入り口の捜索はキツイ。



「はひー……」
 膝に手を当て、荒く乱れた息を整える鬼燈。全身が虚脱感に襲われ、額から汗を滴らせる。
「すっごく疲れたっぽい……」
 彼が『青』に対して取った手段は、トライ&エラーによる強行突破。仮想世界での高速演算で狂気に抗える行動を算出し、それに基づいて行動を取ったのだ。
 だが、外なる邪神の狂気に抗える程の選択肢を算出するには、当然体力と精神力を多大に消耗する。いっそ地面に寝転んでしまいたいくらいだ。
「まあ、この地面や壁には積極的に触れたくないですけど」
 なので仕方なく、立ったまま身体を休める。そのついでに精神防壁を構築し、演算の負担を緩和していく。
「しかし、猟兵であることもわからなくなるとは……マジでヤバかったですよ」
 これほどの消耗をしてでも、『青』の狂気には抗う必要があった。いかに鬼燈が腕利きの武芸者であれ、その力を振るう事すら出来なければ意味がない。
「猟兵として動けない事には話にならない。だから疲れるのは仕方ないね!」
 と言ってもこのまま演算を続けていては、どちらにせよ疲労で戦いにならない。と言うより、入り口の捜索すらままならない。
「だから精神防壁はしっかりと作っておくっぽい!」
 演算に頼らずとも狂気を防御できるように、念入りに最適化を重ねて防壁を完成させていく。同時に身体も少しは休まり、深く息を吐き出した。
「いきなりハードだったけど、まだまだ始まり。バテてはいられないのです」
 汗を拭ってまっすぐに立つと、周囲を見回し、『青』の中心であるビルを探し出す。これから待つ戦いに備え、呼吸を整えながらゆっくりと闘志を高めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーオ・ヘクスマキナ
(転送されてすぐ、認識阻害の代わりに大量のノイズが目と耳を覆い尽くして)
え、何コレ何コレ!?
いやでも、コレ前にもなんか似たような事があったような……

……だめだ、頭がボンヤリしててよく思い出せない
けど、「頭に衝撃とか痛みを加えるかすれば晴れる」って誰かの声がするし。この声は信頼できるって『確信』がある!
なら……いざッ!
(一瞬の躊躇の後、思いっきり自分の両頬にビンタ)

……イ、ッタ~~……!

けど、頭はスッキリしたし状況は思い出せた! よっし!
ノイズも無しでよく見える! ヨシ!
……でもめっちゃ気持ち悪い光景だし、出来れば直視したくなかったなぁ。ヨシ……?

あ、そうそう赤頭巾さん。さっきは助言ありがとねー



「え、何コレ何コレ!?」
 転移した途端、リーオの目と耳を大量のノイズが覆い尽くした。『青』の狂気が、彼の何かと干渉を起こしたのか――困惑し、頭を抑える。
「いやでも、コレ前にもなんか似たような事があったような……」
 記憶を探ろうにも、思考がぼやけて思い出せない。だが、ノイズに紛れて、何かの声が聞こえる。
「頭に衝撃とか痛みを加えるかすれば、晴れる……?」
 何の声かもよく聞こえないし、よしんば聞こえても思い出せない。だが何故か、この声は信頼できる。そんな確信が胸に宿る。
「なら……いざッ!」
 その確信に身を委ね……それでも一瞬躊躇はするが、それを振り払って全力で頬をビンタする。強烈な衝撃が顔を通して、激しく脳を揺らした。
「……イ、ッタ~~……!」
 頭がクラクラと揺れて、耳がキーンとしてくる。痛みに涙を滲ませ悶絶するリーオ。だがその甲斐あって、頭の中のモヤも、目と耳のノイズも、綺麗サッパリ吹き飛んだ。
「スッキリして状況は思い出せた! よっし! ノイズも無しでよく見える! ヨシ!」
 痛みで目の端に浮かぶ涙を拭うと、周囲を見回す。不気味に蠢く『青』の光景。
「でもめっちゃ気持ち悪い光景だし、出来れば直視したくなかったなぁ。ヨシ……?」
 まあ、良くはない。だが狂うよりは明確にマシだ。覚悟を決めて、『青』の中心めがけて歩みを進める――前に、ひらひらと上空に手を振って。
「あ、そうそう赤頭巾さん。さっきは助言ありがとねー」
 その先にいるのは先ほどの声の主、彼に寄生する邪神の一柱。先程と違って言葉は返してくれないが、礼は通じているようだ。
 ふわふわと浮かぶその赤い頭巾の影を伴って、改めて進んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『青の信者』

POW   :    「祈りを……」
自身が装備する【儀礼ナイフ】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
SPD   :    「祝福を……」
【まるで啓示が降りてきたかの様に】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    献身
【儀礼ナイフを突き刺した後、青の従者】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 『青』のもたらす狂気に打ち勝ち、ビル――と思しき塊――の中に侵入した猟兵達。
 建物(?)内も、何やらぶよぶよとした感触の壁や床が続いている。特に触れてどうこうと言う訳ではないが、単純に気味が悪い。
「偉大なる『青』よ――」
 そこへ声が響き、青ずくめの若い男女が姿を現す。元より狂信者ではあろうが、その瞳は『青』く染まり、明らかに常軌を逸した輝きを宿している。
 瞳だけではない。その肉体は内側から妖しく脈打ち、もはや明らかに人ならざる者と成り果てている。
「『青』は全てを染める。『青』は全てを呑み込む。『青』は全てである」
 陶酔したように祈りを謳い上げながら、儀礼用のナイフを取り出した信者達。そこに敵意はない。闘志はない。
 だが、狂気と信仰、そして本能をもって、理性なくこちらに襲いかかってくる。

 ナイフで刺されたり、体内から噴き上がる『青』を浴びると、侵食されて面倒な事になるだろう。なるべく『青』の影響を受けないように――もしくは、影響が出る前に先に倒すくらいの勢いで速攻をかけて、戦う必要があるだろう。
スプラ・プルトーイ
全てを染め、全てを呑み込む。それは「青」だけではないのさ!
【ウィー・アー・シャークフロート】の鮫風船を展開する【集団戦術】だ。速く動く鮫風船なら、注意が向くはず。遠距離から信者たちを鮫風船に変化させてしまおう。その後普通の鮫風船の牙で容赦なく【補食】。食い破らせてもらうよ。攻撃に使用した鮫風船は、「青」に染まる前に破裂させる。変化させた上で、遠距離での戦い。これなら「青」を浴びることなく戦えるね。


御魂・神治
んー、何も考えんと出会って即爆破するのが一番なんやけど
それやと余計面倒になるんか

変身した従者を【蒼天】の【乱れ撃ち】で足止めする
そしたら切断個所を即座に焼いて塞ぐ為に
紫電符の【浄化】プラズマジェットで【切断】する
これで多少は飛び散る青は抑えられるやろ
自分から撒き散らしてくる青には【破魔】の火【属性攻撃】【オーラ防御】で蒸発
もしかして、「青」と認識出来なかったら多少マシになるか?
【狂気耐性】の【結界術】で視界がモノクロにしか映らん様にするか
ほら、外科医も返り血の精神的忌避感を軽減する為に青とか緑の手術着着とるやろ
そういう事や



「んー、何も考えんと、出会って即爆破するのが一番なんやけど……」
 その身体を青く蠢かせる信者達の姿に、なんとも言えず眉を寄せる神治。
「お前達にも『青』の祝福を――」
「それやと余計面倒になるんやなぁ」
 効果を抜きにしても、あまり触りたくない禍々しさだ。右手にハンドガン、左手に符を取り出すと、まずは引き金を引く。
「そんなら、これでどうやっ!」
 乱れ撃たれた銃弾は『青』の禍々しさとは違う、聖なる蒼の軌跡を描いて信者達に叩き込まれる。信者の方はむしろ避けずに喰らい、肉体を撒き散らそうとする。
「『青』に身を委ねよ、『青』に――がっ――」
「なんや気味の悪い。けどこいつでどうやっ!」
 そうはさせじと、神治は追って符を放った。符はプラズマジェットとなり、信者の傷口を素早く焼く事で塞ぐ。
「これで多少は、飛び散るのを抑えられるやろ」
「『青』は止まらない。『青』は広がり続ける――」
 傷から『青』を出せなくなった信者達は、ナイフを振り上げこちらに迫ってくる。弾丸で肉体を欠損しても、全く意に介した様子はなく――。
「全てを染め、全てを呑み込む。それは『青』だけではないのさ!」
 それを見たスプラは、自らのセイレーンの身体を切り離し、大量のサメ型フロートを生み出した。その群れを信者めがけて一気に襲いかからせる。
「『青』にあだなす者に罰を――」
 当然、信者達はその鮫風船にナイフを突き立てる。風船に防御力などあろう筈もなく、パァンっ、と乾いた音を立てて破裂して。
「ふふ、割ったね?」
「――?」
 破裂した風船はそのまま、信者の体内に浸透する。すると信者の身体が見る間に、同種の鮫風船に変化した。
「……あまり可愛らしい姿じゃないな」
 鮫風船になってなお、信者達の身体は『青』で蠢く。その様子に不満を口にしながら、別の、無事な鮫風船を操るスプラ。風船と言えど牙を持つそれは、元信者の鮫風船を噛み割った。
「『青』は――」
 最後まで動じる事なく、音を立てて弾け飛ぶ信者の鮫風船。するとその中から『青』が勢いよく撒き散らされる。だが離れた所にいるスプラには、鮫風船が壁になって届かず。
「うわっ、全くもう、人の風船の姿を勝手に変えないで欲しいな!」
 だが『青』を浴びた鮫風船は、当然『青』に侵食され、変化し始める。完全な変化が完了する前に、すぐさま指示を送って破裂させた。
「無機物まで侵食するなんて、厄介極まりないな……けど、こちらには届かないよ!」
「『青』はどこまでも広がる――」
 破裂させた分の鮫風船を新たに追加し、放っていくスプラ。一方、信者達も建物の奥から新手が現れる。そしてその新手の信者達は、躊躇う事なく自分の身体にナイフを突き立てた。
「『青』にその身を捧げる――」
「ええい、やめんかい!」
 『青』が噴き出す前に、咄嗟に破魔の炎を放って蒸発させる神治。だが信者達は蒸発させた端から、己の身体をズタズタに突き刺していく。
「キリがないわ……もしかして『青』と認識出来なかったら多少マシになるか?」
 その様子に眉を寄せると、自身の瞳に結界をかける。周囲がモノクロにしか見えなくする事で、『青』の認識を軽減しようと――。
「うわ気持ち悪っ!」
 したのだが、モノクロの視界の中でも『青』だけは『青』い。いや、たしかに色は失われたのだが、色がなくても『青』と認識出来てしまう。
「ほんま不気味なやっちゃな……」
 むしろ余計にそれを実感してしまい、なんとも言えない表情を浮かべる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒川・闇慈
「青だ青だと一つ覚えですねえ……狂信者に何を言っても詮無きことですか。クックック」

【行動】
wizで対抗です。
相手はナイフを自分に突き立てて変身するようです。であれば先の先をうって行動しましょうか。
高速詠唱、全力魔法、範囲攻撃の技能を用いてUCを使用します。相手がナイフを突き立てるより早く、銀の花弁でナイフを持つ腕を切り落として変身を妨害しましょう。
もし変身されてしまっても、相手の優先攻撃対象は高速で飛翔する銀の花弁でしょう。焦って動かず、そのまま銀の花弁での包囲攻撃を続行です。

「貴方達が最後に目にするのは私の銀色ですよ。クックック」

【アドリブ歓迎】


一郷・亞衿
……よし、ある程度調子戻ってきた。まあ多少なりとも不調気味な時点で全然よくはないんだけども。
敵はただでさえ近づきたくないタイプの奴らだし、接近戦はあんまり挑みたく無いかな。

『ヘル・レイザー』を使用。
敵の攻撃は主に儀礼ナイフを媒介にしている様子だから、呪詛を籠めた五寸釘を飛ばしてナイフ自体や持っている方の腕を狙っていこう。
もし無力化が間に合わずに変身されたとしても、高速で飛び回る釘の方に注意を向けさせればある程度安全を確保しつつ戦えるはず。

そう言えば、血に触れるのもヤバいんだっけ?
なるべく離れて攻撃する心算ではあるけど、もし近接攻撃せざるを得なくなったら釘打つ用の金槌なりバットなりで殴る方向で。



「『青』を見ろ。『青』を観ろ。『青』を視ろ――」
「青だ青だと一つ覚えですねえ……」
 信者達の言葉に、昏い笑みを浮かべる闇慈。手にした魔術杖がどろりと溶け、液体銀となって滴り落ちる。
「狂信者に何を言っても詮無きことですか。クックック」
 そしてその銀の雫は花弁に変じていく。美しく、そして冷たく咲き誇る銀の花が、信者達へと放たれた。
「がっ……」
「人ならざる者に変じているようですが……人の形は捨てられていないようですねえ」
 花弁はナイフを持つ信者の腕に纏わり付くと、微細な刃でズタズタに引き裂いた。腕ごとナイフを落とさせ、攻撃の手段を奪っていく。
「『青』は滴る。『青』は毀れる。『青』は溢れる――」
「おっと?」
 すると信者達は、その切断面から『青』を溢れさせ、辺りに撒き散らす。銀の花弁すらも侵食せんとする『青』に対し、冷静に花弁を引かせ、同時に汚染された花弁を廃棄していく闇慈。
 だが、引いた分だけ攻撃の手が鈍り、その隙に別の信者がナイフを振り上げて――。
「させないよっ、と!」
 その振り上げた腕に、次々と突き刺さる五寸釘。強力な呪詛を纏ったそれは、そのまま腕を貫通して『青』い壁に釘付けにする。動かなくなった腕から取り落とされるナイフ。
「……よし、ある程度調子戻ってきた」
 それを放ったのは亞衿だ。数え切れぬ程の五寸釘を射出し、それを複雑な軌道で操る事で、己の調子を確かめる。
「まあ多少なりとも不調気味な時点で、全然よくはないんだけども」
 釘は意のままに飛翔し、一見すれば万全に見える。だが操る彼女の主観では、どうにも違和感が抑えきれない。こう、釘と、いや世界と自身の間に、見えない薄い幕が張られているような。
「どうであれ、やれるだけやってくしかないか」
 ぼやいた所で調子が戻る訳になし。その違和感を呑み込んで、信者の身体を釘まみれにしていく。花弁と釘で全身をズタズタにされた信者達は――それでも動きを止める事はなく。
「『青』は不滅。『青』は永遠。『青』は無窮」
「うわー、ヤバい感じ。これは近づきたくない」
 傷口から青を噴き上げながら、滔々と『青』を賛美する信者達の姿に、なんとも言えぬ嫌悪と拒否感を抱く。腕を失い、あるいは自分で引き千切リ、多くの信者達はそのまま力尽きるが、中には床に落ちたナイフに倒れ込む者もおり。
「『青』『青』『青』『青』」
「だから近づくなってのっ!」
 それらの信者は、グチュグチュと異音を立てながら、より禍々しい何かに変じていく。返り血、いや返り『青』を浴びないよう、バットを振って牽制する亞衿。
「さて、本当に青がお好きなようですが」
 そんな信者へ、闇慈は再び銀の花弁を放つ。何か――『従者』の姿に動じる事もなく、それを包み込んで。
「貴方達が最後に目にするのは私の銀色ですよ。クックック」
 理性も『青』に捧げたか、『従者』は動く花弁に気を取られ、自ら飛び込んで来る。当然それらは全身をズタズタに切り裂かれ、そして大量の『青』を噴き出した。
「見てて気持ちいいものじゃないね、これは……」
 もちろん亞衿の五寸釘の方にも、『従者』達は次々飛び込んでくる。倒すのは楽だが、『青』は溢れる一方――飲まれぬように下がりつつ、汚染された五寸釘を破棄していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロバート・ブレイズ
嗚呼――ならば。貴様等が仕掛ける前に『此方』が染めて魅せよう。貴様等が塗れる前に『俺』が筆を揮おう。最早、正気では赦されない
発狂(シェアード・ワード)、脳髄から肉片(いろ)を撒き散らして『悉く』を混沌(ナイアルラトホテップ)と成す。何。一分少々(レベル内)で十分だ。奴等が奴等の正気を失えば我々のもの、相応の玩具箱に収めてやろう――従者への変貌は絶対に止める、彼方の恐怖を知るが好い
留めたならば接敵、鉄塊剣で狂気(しょうき)の信者を叩き潰す。脳漿を撒き散らせよ過去(にんげん)風情、早々に葬送を行うべきだ

万が一にも『青』に侵蝕されたら【狂気耐性】で退ける。それで難しいならば固定機の出番だ。迎えてやる



「『青』に混ざれ。『青』に染まれ。『青』に――」
「嗚呼――ならば。貴様等より先に、『此方』が染めて魅せよう」
 信者の言葉を遮るように、その両腕を開いて朗々と告げるロバート。
「貴様等が塗れる前に『俺』が筆を揮おう」
 その宣言と共に、彼の頭から――いや、脳髄から、色彩が溢れ出した。この世のありとあらゆる色を混ざり合わぬまま混ぜ合わせたような、異様な極彩。
「最早、正気では赦されない。彼方の恐怖を知るが好い」
「――――ぁ――ぁ――」
 その極彩に飲まれた信者達が、別の何かに変貌していく。元よりすでに人では無かったが、それがさらに別の何かに変わっていく。
 何か――そう、何かとしか言いようがない。それはあらゆる全てであって、あらゆる全てでない。それが何であるか、もはや人間には理解出来まい。
 だが敢えて言葉にするなら、そう――『混沌(ナイアルラトホテップ)』。
「脳漿を撒き散らせよ過去(にんげん)風情、早々に葬送を行うべきだ」
 『混沌』と化した信者を――あるいは信者であったものを、鉄塊剣で叩き潰していく。その中から噴き出すのは『青』の残滓。信者の身体で唯一『混沌』に染まらなかったそれが、ロバートの肉体に浴びせられる。
「そうか。では迎えてやる」
 だが全てを侵食する筈の『青』が、人の身では耐える事の出来ぬ外なる邪神の狂気が、ロバートを侵す事はない。
 それも当然だ。『青』が『混沌』に染まらぬように、『混沌』は『青』に染まらない。そう、すでに彼は別の外なる邪神の欠片を、その身に収めている。
 ――あるいは、こう言い換えても良い。すでに狂っている者がさらに狂った所で、何の問題があろうか、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アレクシア・アークライト
あーあ
ぱっと見は人間だけど、中身はすっかり人間をやめちゃっているわね

それにしても――
邪神が来たところにたまたまこいつらがいたのか
それとも、こいつらがいたところに邪神が来たのか
後者の可能性があるとしたら、この教団の関係施設は徹底的に洗い出さないといけないわね

それはさておき
まずはここの片付けね

こちらから干渉するということは、向こうから干渉される惧れもあるということ
なら、下手に掴んだりせずに、銃弾のように力を撃ち出すわ

《力場》による結界を維持したまま、「第六感」で敵が操るナイフの動きを把握
UCとして「念動力」を使用してナイフを弾き飛ばすとともに、敵の身体も壁に叩きつけて潰す

UC指定:衝撃波、重量攻撃


露木・鬼燈
やー、これはほんとに辛いなー。
敵だけでなく建物に触れてもヤバい気がするからなー。
倒すだけなら手札はたくさんある。
でもそれ以外にも使えるものとなると…
そーゆーことも考えてUCを選択しないとね。
とゆーことで<隠忍の見えざる手>を使うとしよう。
念動手を足場として建物に触れることなく移動。
敵の攻撃を念動手で捌く…念動まで汚染されるのかな?
念のため一撃ごとに破棄して再構成しておこう。
うん、今回はヤバいって感じてるから念のため。
攻撃は念動手で敵の首をぐるりと回して仕留める。
まぁ、その程度で死ぬかわからない。
なので四肢を砕いておくことも忘れずに。
そんな感じに処理をしながら先を急ぐですよ。



「あーあ、ぱっと見は人間だけど、中身はすっかり人間をやめちゃっているわね」
 人の形を取りながら肉体を怪しく蠢かせる信者達の姿に、眉を寄せるアレクシア。
「『青』を喚べ。『青』を招け。『青』を賜われ」
「ん……やっぱりこいつらが邪神を呼んだって事かしら」
 邪教の儀式と関係があるとは聞いていたが、その詳細までは明らかになっていない。何故、どのようにして儀式を行ったのか。一体どのようにして、外なる邪神の儀式に辿り着いたのか。UDCエージェントとしての使命感を刺激される。
「この教団の関連施設は、徹底的に洗い出さないとね。そのためにも……」
 まずはこの状況をなんとかしなくては、調査どころではない。どのみち狂信者と会話など成立しない、倒してしまっても問題はない。
「『青』を――」
「さあ、さっさと片付けさせてもらうわよ」
 超能力の力場を張り巡らせ、敵の動きを把握する。ナイフで斬りかかって来た相手の腕を、銃弾のように撃ち出す力場で打ち据え弾き飛ばした。
「『青』は止まらない。『青』は滞らない」
「やー、これはほんとに辛いなー」
 それでもなお構わず突き進んでくる様を見て、眉を寄せる鬼燈。不気味に蠢くその様子は、なんとも近づきたくない。
「建物にもなるべく触れたくないなー。やー、これはほんとに辛い」
 周囲の猟兵達を見る限りは壁や床に触れてもそこまでの悪影響はないようだが、それはそれとして、蠢く壁に進んで触れたいとは思わない。不可視の念動手を足場にして空中を歩きながら、別の念動手でナイフを受け止める。
「『青』は蝕む。『青』は祝福する」
「うわー……」
 そしてその受け止めた念動手が、『青』く染まり始める。色がつくのではなく、不可視のまま『青』くなっていくのが何故か理解出来る。視覚とは別の感覚で感じる禍々しい色の汚染。
「念動手も汚染されるかー。予想はしてたけど、うん、やっぱりこれはヤバい」
「下手に掴んだりしない方が良いわね……」
 当然、黙って見ているつもりはなく、汚染が進む前に即座に念動手を廃棄する。アレクシアも力場をナイフに触れさせないように、信者の肉体に押し付けた。
「行くわよ……潰れなさい!」
「『青』は……がっ……ぶっ……」
 一気に力をこめて壁に押し込み、そのまま、壁と力場の間で信者の肉体を圧潰させる。本来聞こえる筈の骨の折れる音や肉の軋む音は響かず、グチュグチュと言う不気味な水音を立てて潰れていく信者達。
「こっちも……せいっ!」
「がっ……」
 鬼燈は念動手で信者の頭を掴み、ぐるり、とねじり上げた。ほぼ一回転首が回れば、普通の人間は生きていけないが。
「『青』……は……」
「これも予想はしてたけど。大人しく死んどいて欲しいっぽい!」
 首を折られてなお動こうとする信者に文句を言いながら、四肢も砕いて動きを封じる。いくら人間でなくなった信者も、手足がなければ動く事は出来ないようだ。
「倒すだけなら手札はたくさんあるんだけどなー。とにかくヤバいなー」
「人間やめすぎよね……こんなにまでなって、何をしたかったんだか」
 動けなくなった信者は念の為、アレクシアが力場で潰しておく。戦いとしては危なげないが、あまり戦っていて気持ちの良い相手ではなく、ため息をつく2人。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月雅・輝糺
おやおやナイフを振り回すとは怖い怖い
もっとも、その刃が光や影に突き立てられるものならば、だがね
そう、君たちの攻撃は光や影をただ透過するだけさ

アイテム・モダンスーツとスカーフの力で姿を消し「闇に紛れ」よう
周囲からの「青」の浸食は「狂気耐性」で凌ぎつつ
UCでわが身を光と影そのものに変じて信者たちの間を潜り抜ける
光の速さに届くかい、その祈りとやらは?
一瞬のうちに相手の背後に回り込み
「暗殺」技能を使いキセルパイプの仕込み刃を突き立てて
相手をマヒさせ倒していこう
もはや人に戻れぬとしても、せめて苦痛を感じずに逝くといい

しかしこれは確かに興味深い怪奇事件
我がランタンの灯も一層燃え盛ることだろう、ふふふ


リーオ・ヘクスマキナ
うーわー、厄介そう……
……けど、理性を無くすならやりようがあるか
『青』に気をつけるだけの敵なら、『無敵の存在』相手に只管耐えるよりはまだ気が楽、ってね

帽子をしっかり被って思考速度を加速
敵の変化を敢えて見逃しつつ、初手でUCを展開
何もない空間に幻覚で適当な「速く動く物」を見せ続け、攻撃を延々と空振り続けてもらう

隙を見て短槍の射出や短機関銃で攻撃しつつ
可能なら幻覚を他の『青の信者』に被せて同士討ちを図ったり
自身や他猟兵の上から別の幻覚を被せて見失わせたり等のサポートも

赤頭巾さんには散弾での攻撃のみと支持
……赤頭巾さんが『青』くなるところとか、想像出来ないけどさ
万が一が怖いしねぇ



「『青』を恐れよ。『青』を怖れよ。『青』を畏れよ」
「いや全く。ナイフを振り回すとは怖くて仕方がないね」
 言葉とは裏腹に飄々とした態度を取って信者達を見据える輝糺。その身体が、周囲の景色に溶けていく。
「もっとも、その刃が光や影に突き立てられるものならば、だがね」
 振り下ろされるナイフは、そんな消えかけの輝糺の身体を捕らえる事はない。瞬きの間に、信者の背後に回り込む。
「光の速さに届くかい、その祈りとやらは?」
「『青』を――が」
 そして手にしたパイプを素早く返し、信者の首筋に突き立て抉る。パイプが汚染される前に素早く引き抜いて離れれば、傷口から噴き上がる『青』。
「もはや人に戻れぬとしても、せめて苦痛を感じずに――おっと」
「『青』……『青』……」
 彼らがまだ人間だったならそれで命を落とそうが、すでに人ならざる者と変わった彼らはまだ生きている。
 と言っても痺れ薬はしっかりと効果を発揮しており、動けないようだが。
「苦しみが伸びるだけだろうに……いや、それとももう痛みも感じていないのかな」
「うーわー、厄介そう……」
 容易には死なず、傷つけば『青』を吹き出す存在。面倒極まりないと、リーオは眉を寄せる。
「けどまあ、『無敵の存在』相手に只管耐えるよりはまだ気が楽、ってね」
 先日の羅針盤戦争に思いを馳せながら三角帽子を深く被れば、研ぎ澄まされていく思考力。じっと信者達を見据えていると、彼らは自身にナイフを突き立てた。
「『青』、『青』、『青』――」
「……まあ不気味さではこっちの方が上かもしれないけど」
 ぐじゅぐじゅと蠢きながら、さらなる異形の『従者』に変わっていく様を見て、なんとも嫌そうに眉を寄せる。そんな彼女の周囲に展開されるのは、炎を灯した赤い短槍。
「『青』『青』『青』――」
 そして『従者』達は、ナイフをデタラメに振り回し始める。炎が見せるのは幻覚、『従者』達は彼らにしか見えないめがけ、延々とナイフを振り回し始めた。
「うん、理性がないのはやりやすいかな……」
 理性も『青』に捧げた分、単純な策も効きやすい。無防備な『従者』達に、次々と短槍を射出し、突き立てていく。短槍の赤をじゅぐじゅぐと『青』が侵食し始めるが、そんな事も気にならぬ数を撃ち込み、さらに対UDC用の短機関銃で銃弾を叩き込んだ。
「戦う相手としては脅威じゃないんだけど、ねぇ……」
 策もしっかりと嵌まり、順調に倒せてはいる。だが、倒す程に『青』を吹き出す異形の姿は、ただひたすらに不気味で気が滅入る。
「赤頭巾さん、近づかないようにね。『青』くなる所とか、想像出来ないけどさ」
 もちろん触れればただでは済むまい。宿した邪神にそう声をかけながら、距離をしっかりと取って『従者』達を倒していくリーオ。その視線がちらり、とその横に向けられて。
「確かに興味深い怪奇事件。我がランタンの灯も一層燃え盛ることだろう、ふふふ」
「……あっちは楽しそうだねー」
 この不気味に過ぎる光景を、怪奇を燃料とする探偵は心底から楽しんでいるようだ。瞬きの度に位置を変えて相手を仕留めながら、楽しくて仕方ないと笑う輝糺。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

秋津洲・瑞穂
「献身」ね……味方にでもなってくれるのかしら。

わたしは遠間を保ったままで、狐火さんたちを
大量に進撃させるから迎撃してくださいね?
しなければ燃えるだけよ?

そして2回攻撃の第二陣を飛び回らせる。
「献身」を使った青の従者に幾つかずつ接近させて、
皆が集まるよう誘導するのは簡単でしょう。
ゆっくり飛ばして至近で加速するだけでも大体いける。

従者同士が近づいたら同士討ちになるしかないわね。
超耐久力の従者は超攻撃力の従者にお任せしましょ。

「献身」を使わなかった信者には集団での突撃を。
孤立して残る従者も総突撃で終幕。
わたしは野生の勘・残像・見切りで回避するだけ……
連打される狐火の数からして、必要も薄そうだけれど。


波狼・拓哉
あれが殺す青ですかね?
壊す青で無いのは確かですね…じゃ、ミミック頼みますわ
多分注意事項聞いたはずなんですが思考がふわふわしてておもいだせないんですよねぇ

そういうときは焼却するに限る(ミミックを敵群に投擲)
えーっと…ああ、そうだ化け焦がしな?
…あ、味方猟兵は気を付けてね!無差別だから

自分は焼ける青を眺めつつ、衝撃波込めた弾で撃って行きましょう
戦闘知識、第六感を使って効果ありそうなところに撃ち込みましょう

炎化してるから青に染まるとは思わんけど…青ですし…
炎でも関係ないかもしれませんね
まあ、再召喚で全てリセットですが…制限?一体しか存在できない事かな
んじゃ行ってこーい(再び投擲)

(アドリブ絡み歓迎)



「『青』に縋れ。『青』に願え」
「あれが殺す青ですかね? 壊す青で無いのは確かですね……」
 信者達を前にして、首をひねる拓哉。グリモアベースで説明を聞いた筈なのだが、頭の中がふわふわしていて思い出せない。
「じゃ、ミミック頼みますわ」
 なのでその辺りは、ミミックに丸投げする。ついでに、ガシッと掴んで敵陣に投げる。
「えーっと……ああ、そうだ、化け焦がしな」
 なんとか頭の中から言葉をひねり出して告げると、ミミックの身体が炎に変化した。炎はそのまま敵陣を飛び回し、高熱を放射して信者達を燃やしていく。
「……あ、味方猟兵は気を付けてね! 無差別だから」
「大丈夫、火の扱いには慣れてるわ」
 そう応え、狐火を放つのは瑞穂。大量の火を従え、そして信者達へと進撃させる。
「迎撃してくださいね? しなければ燃えるだけよ?」
「『青』は尽きない。『青』は果てない。『青』は、が、がが――」
 その炎に焼かれて燃え上がりながら、動きを止める事はない信者達。痛覚が残っているのやら、燃えたまま動くと、自分の肉体に次々とナイフを突き立て始める。
「『青』『青』『青』――」
 ナイフからさらなる『青』が注入され、次々と異形の『従者』へ変貌していく信者達。『従者』はそのままぐちゅぐちゅと、異音と共にこちらに迫ってくる。
「あら、味方にでもなってくれるのかしら」
 それを迎え撃つべく放つ、狐火の第二陣。今度はそれを、当たらないように接近させる瑞穂。ゆっくりとした動きで接近させ、至近で加速させて目を引きつける。
「『青』『青』『青』――」
「そう、そっちよ」
 理性を『青』に捧げた『従者』達は、その炎に引き寄せられるようにふらふらと集まっていく。誘導され、一箇所に集まると、味方の動きに反応して同士討ちを始める『従者』達。
「『青』、がが、『青』、が」
「単純ね。……あと、気味が悪いわね」
 互いに喰らい合い、互いの『青』を混じり合わせる『従者』。そのままぐじゅぐじゅと不気味な異音を発生させ、巨大な塊に変じていく。
 直視すれば発狂しそうな冒涜的な光景を、狐火の総突撃で焼却していく瑞穂。
「これどこに撃ち込むのが一番良いんですかねー」
 拓哉も衝撃波の弾丸を撃ち込み、『従者』の肉体を削っていく。あまりに異形過ぎてどこが急所か全く分からないが、とりあえず削り取れば小さくはなる。
「ミミックは大丈夫……ですかね、あれ?」
 飛び散る『青』を焼却しながら飛び回るミミックは、徐々に『青』くなっているような気がする。炎化しているので影響は薄いが、それでも時間が経てば徐々に汚染されて。
「んじゃま、出し直しますか」
 その汚染が完全に進行する前に、パン、と両手を叩いて消滅させる。そして代わりに新しいミミックを召喚すると、再びガシッと掴んで投げ飛ばした。
「んじゃ行ってこーい」
 もちろんそれも炎に代わり、狐火と共に大きな塊を焼き尽くしていく。汚染される度に再投擲を繰り返せば、小さく小さくなっていって。
「……もう少し離れた方が良さそうね」
 戦いの危機とは別に、焼く度に異臭があたりに立ち込めていく。吸っても悪影響はないようだが、単純に不快なので鼻を押さえて後ずさる瑞穂。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『邪神融合体ヴィクティマ・セクスタ』

POW   :    DEXTRA TRISTITIAE
攻撃が命中した対象に【邪神オウデスの細胞片】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【邪神細胞が生み出す猛毒】による追加攻撃を与え続ける。
SPD   :    DEXTRA SCELEROSA
【邪神そのものと化した右腕】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    DEXTRA REDEMPTIONIS
【右手から放つ青色の光線】が命中した対象を燃やす。放たれた【対象の抱える「罪」の形を模した】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠リティア・イリアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 信者達を突破し、ついに建物の奥に到着した猟兵達。階段――だったと思しき縦穴を降りると、広大な地下の空間に到着する。
 やはり『青』い肉のような壁と床で出来たその空間の中央には、魔法陣、のようなものが描かれている。
 ただ、既存のどの魔術形態とも違うその魔法陣を理解する事は難しいだろう……と言うより、人がこれを理解出来てはいけない。
 もし理解してしまったら、それは――。
「ああ、来たのね。『青』にその身を捧げようと言う者が」
 魔法陣の前に立っていた女性が、こちらに振り向いた。先程の信者同様、青いローブに身を包んだ美女だ。
「あなた達を歓迎するわ。共に『青』に染まりましょう」
 先程の信者に比べれば、会話も意思疎通も出来そうに見える。だが……その金色の瞳は焦点があっていない。こちらが見えていないのではなく。こちらとは違うものを見ているような。
「『青』は全てを受け入れてくれる。恐怖はない。痛みはない。ただ幸福がある」
 陶酔するようにそう口にし、両手を広げて祈りを捧げる。途端、その右腕が爆発した。
「だから、そう。だからだからだからだから『青』『青』『青』『青』――」
 失われた腕が、新たに生えてくる。人のそれではない、禍々しい腕。UDC組織のデータによれば、その腕は『邪神オウデス』と呼ばれる存在の腕だと言う。
 だが、対峙したそれは、もっと禍々しいものに見える。おそらくは、その邪神ですら、外なる邪神に取り込まれてしまったのだろう。
「『青』が『青』で『青』く『青』い『青』の『青』に『青』とあああああああ――」
 突然ガクガクと身体を痙攣させ、大きくのけぞる女性。ヴィクティマ・セクスタ、そう呼称されるその存在は、発狂し、泣き叫び、悲鳴を上げ。
 そして突然、真顔に戻って。
「死んで。一つになりましょう」
 そう言って、猟兵達に襲いかかってきた――!
ロバート・ブレイズ
ならば明解に・簡潔に・周到に。貴様の『彼方側』を冒涜(あざけ)って魅せよう。嗚呼、青色、只の一色で錯乱するなど人間として莫迦らしく思えないか『肉片(きさま)』――断章を捲り給えよ
断章(アザトホース)発動。細胞片だろうが猛毒だろうが、色彩だろうが『完全』に如何でも良い。変身(かわるがわる)続ければ痛くも痒くも狂(おかし)くもない。この脳髄が幾等か証(あか)すが好い。愈々、耐え難い膨張・破裂と知るべきだ
立ち去れ――地獄を噴き出し、奴の脳天を圧し焼いて嗤う。たとえば、次元の果て、本性(からだ)に傷付けれたならば否定的な筈だ
仕上げに『正気固定機』を押し付け、強制的に『人間』へと還す。顔が青いぞ、貴様!



「ならば明解に・簡潔に・周到に。貴様の『彼方側』を冒涜(あざけ)って魅せよう」
 朗々と告げながら、両腕を広げるロバート。両腕を広げ、セクスタと対峙する。
「嗚呼、只の一色で錯乱するなど人間として莫迦らしく思えないか『肉片(きさま)』」
「『青』は全て、全ては『青』。人の形などに意味はない」
 対するセクスタは、その巨大な腕を振るい、ロバートへと振り下ろす。その、破壊の腕を、彼は――避ける事なく受け入れて。
「――断章を捲り給えよ」
 ぱぁんっ、と音を立てて、その頭部が爆ぜ飛ぶ。殴られて砕けた、のではない。殴られるより先に、内側から脳漿が弾けた。
「なるほど、人の形に意味はない。痛くも痒くも狂(おかし)くもない」
 それは、彼がその身に宿せし完全なる邪神(アザトホース)。冒涜的な無秩序が、膨張と破裂を繰り返す。なるほどもはや、これは人などではない。
「この脳髄が幾等か証(あか)すが好い。愈々、耐え難い膨張・破裂と知るべきだ」
「ぐ……ガ……!」
 地獄を噴き出しながら、その肉体でセクスタの頭部を、いや、脳を圧し焼き嗤う。
 ああ、嗤っているのだろう。人の顔はしていないけれど、意志が形となって伝わってくる。
「たとえば次元の果て、本性(からだ)に傷を付けてやろう」
「が――!!」
 その腕――腕であろう器官が、ロバートの正気固定機をセクスタに押し付ける。狂える者に正気を与え、『人間』へと還そうとする。
「顔が青いぞ、貴様!」
「わたし、わた、わたわた、し――!」
 正気とは『定義』。人とは異なる法則を、強制的に人の法に固める事で、セクスタの、外なる邪神の力を弱らせていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒川・闇慈
「いい加減に青も見飽きてきましたのでね……そろそろご退場願いましょうか。クックック」

【行動】
wizで対抗です。ホワイトカーテンの防御魔術を展開し、オーラ防御、火炎耐性、狂気耐性の技能を用いて光線を防御しましょう。私の罪の形とやらがどんな形をしているのか興味はありますが、この身を焼かれる義理はありませんのでね。
呪詛、呪詛耐性、全力魔法、高速詠唱の技能を用いてUCを使用します。
青だ青だと散々にうるさいあなたを、呪詛で黒く染まった怨念領域に招待しましょう。侵食呪詛で蝕んで差し上げますよ。

「やはり黒ですねえ。黒はいい。さあ、あなたも黒く黒く染まりなさい。クックック」

【アドリブ歓迎】


秋津洲・瑞穂
神の腕を持つ魔術師と、神の太刀を佩く神使と。
釣り合いは良いんじゃないかしら。

ただこちらは、太刀にしろ術にしろ腕っぷしの強さで知られた
神々の手になるもの。毒飼いの神の手に合う?

[狐の印籠]から取り出した毒消しを口に含み、
神獣刀を正眼に構えて、長い吐息を一つ。
「新当流太刀術、秋津洲瑞穂。参ります」

[ダッシュ/鎧無視攻撃/2回攻撃/剣刃一閃]の一刀二斬で斬る。
相手の毒は、まず攻撃を中てなければならない。
わたしの[見切り/野生の勘/残像/オーラ防御]を抜けられるとしても、
まず[カウンター]からの一刀二斬に対処しなければね。
更に[医術/浄化]+毒消しの抵抗が待っているわよ。

「格下の神に負ける気はないわ」



「いい加減に青も見飽きてきましたのでね……」
 防御魔術を展開し、セクスタの降り注がせる『青』色の光線を阻む闇慈。
「そろそろご退場願いましょうか。クックック」
「『青』は全て。全てに飽く事などないでしょう?」
 セクスタは首を傾げ、不思議そうに闇慈を見つめてそう口にする。そこに何の疑いの色もない無垢なる表情。
「そう、『青』は全て。あなたの全ての中の一つに過ぎない!」
「全く、青だ青だと、散々にうるさいですねぇ」
 もっとも、狂った相手の言葉も表情も興味はないが。敷いて言えば、『青』色の光線が生み出すと言う、己の罪の形には興味があるが――。
「だからといって、この身を焼かれる義理はありませんのでね」
 言って降り注がせるのは、どす黒い雨。呪詛で、怨念で染まった禍々しい雨が、周囲を汚染し、空間をドロドロに染め上げていく。
「やはり黒ですねえ。黒はいい。さあ、あなたも黒く黒く染まりなさい」
「黒。黒も良い。黒も『青』。すべては黒も内包するわ」
 その雨に打たれながらも、セクスタは構わず間合いを詰めて来る。自身が呪詛に蝕まれる事など全く頓着せず。
「――――」
 そうして迫るセクスタの前に立ち、愛刀・神獣刀を正眼に構える瑞穂。毒消しを口に含み、深く長い吐息を一つ。
「新当流太刀術、秋津洲瑞穂。参ります」
 地を蹴り、一歩で間合いを詰めての斬撃。振り下ろされる『青』い腕と、真っ向からぶつかり合う。互いの攻撃が弾き合い、体勢が崩れ――たと思った時には、すでに身体を捻り、次撃。
「ガッ……」
「神の腕を持つ魔術師と、神の太刀を佩く神使と。釣り合いは、良いんじゃないかしら」
 『青』い腕が戻るより早く、連斬で相手の肉体に傷をつける。『青』い血を噴き出す相手へと、畳み掛けるように三つ、四つ。
「ただこちらは腕っぷしの強さで知られた神々の手になる物。毒飼いの神の手に合う?」
「毒。『青』は毒ではないわ。ただ、人が『青』を受け入れられぬだけ」
 全身からさらに『青』い血を流しながら、それでもセクスタは頓着した様子もなく腕を振るって来る。それを弾き、かわし、そして突き、斬り。鋭い斬撃を繰り出し続ける。
「が、ぁ……」
「流石にそろそろ参って来たかしら?」
 いくら頓着しないと言えど、斬られ続ければセクスタの動きは鈍る。さらに傷口からは先程から降り注ぐ黒い雨が、体内に染み込んで、より強烈に蝕んで。
「『青』はすべて、では無かったのですかねぇ。クックック」
「そう、『青』はすべて――が……ぐぐ……」
 仮に『青』がすべてであったとしても。セクスタの肉体の許容を超える怨念が、その器たる肉体を蝕み犯す。『青』の一部が黒く染まり、動きが鈍り。
「――そこよ」
「……がっ!!?」
 降りしきるその怨念を神の加護によって防ぎながら、その隙を逃さず踏み込む瑞穂。今までのそれよりも深い斬撃が、セクスタの身体を大きく斬り裂いた。
「格下の神に負ける気はないわ」
「ぐっ……がっ……『青』は、格下……などでは……」
 神使としての誇りを突きつける瑞穂を睨みながらも、黒混じりの『青』い血を噴き上げ、苦悶に呻いて後ろに下がるセクスタ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
これはもう完全にダメですね。
近接戦闘はマジでヤバそう。
なので距離を取って戦うですよ。
まぁ、遠距離は遠距離で厳しいのだけど。
んー、自分一人で全部やる必要はないか。
今回は足止めだけをするって割り切っていこう!
<竜墜衝>を連続で撃ち込んで動きを止めるですよ。
衝撃波による攻撃だから青もへーきへーき。
右腕にはあんまり効きそうにないからそれ以外を狙うべし。
相手の動きに合わせて衝撃波を撃ち込んでバランスを崩す。
これが基本だよね。
あとは足元を崩すとかするといいんじゃないかな?
ついでに破魔と浄化の力を衝撃波に乗せておこうかな。
そんな感じで足止めしておくですよ。
大ダメージは他の猟兵さんが与えてくれると信じて!


波狼・拓哉
ふむ、さっきのとは違う感じの『青』ですね
あれも殺す『青』…みたいですね、ミミックが戦闘体勢崩してないや

…まー何となくですがあれが元凶ぽいですかねぇ
融合が外まで広がって暴走とかそんな感じ?
まあ、殺せるのならどうでも構いませんが

うんじゃ、ミミック、化け狂いな
その『青』のルール事否定しましょう
…あ、あれも無差別だから味方は気をつけてね

自分は地形の利用、第六感、戦闘知識から闇にまぎれつつ、目立たないように立ち回っていきましょう
隙を見ては衝撃波込めた弾でサポートに

毒は面倒そうですが…
まあ、消えたら再召喚してやればいいですか
…毒で死ぬかどうかも怪しいですけどねミミックさん

(アドリブ絡み歓迎)



「ふむ、さっきのとは違う感じの『青』ですが、あれも殺す『青』……みたいですね」
 未だ意識がぼんやりとしたまま、セクスタを見つめる拓哉。ミミックは戦闘体勢を崩しておらず、それを見て状況を判断する。
「まー何となくですが、あれが元凶ぽいですかねぇ」
「元凶? 『青』は凶ではない。『青』は必然の定め」
 その呟きにセクスタが反応するが、何だか分かるような分からないような。今の頭の中では、狂気も正気も良く分からない。
「んー、まあ殺せるならどうでも構いませんね。ミミック、化け狂いな」
 分からないなりにミミックを投じると、それは獣となって二足歩行の獣に変じる。顔を持たぬ禍々しき姿で、セクスタに襲いかかった。
「『青』のルールがあるなら、そのルールごと否定しましょう」
「『青』にルールなどない、何故なら『青』は、ただそう有るだけで『青』だから」
 セクスタもその腕でそれを迎え撃ち、獣同士が争うように、激しくぶつかり合う。周囲に撒き散らされる破壊と『青』。
「あ、ミミックのあれ、無差別だから。他の味方は気をつけてねー」
「うん、わかる。近接戦闘はマジでヤバそう」
 その戦闘の様子と拓哉の言葉に、しみじみ頷く鬼燈。別に、破壊に巻き込まれる事は危惧していない。どんな戦いにも割って入る隙を見出す自信がある、が。
「でもなー。あれはもう完全にダメですね」
 撒き散らされる『青』の方は、巻き込まれたくない。影響を受けるとか狂気に陥るとか以前に、得体の知れないものを浴びたくない。
「んー、まあ、今回は足止めに徹するですよって事で、ぽいっ!」
 距離を十分に取ると、手にした魔剣を大きく振り、そこから衝撃波を撃ち出す。重い衝撃をぶつけると、体勢を崩すセクスタ。
「ぐっ、がっ!」
 当然その隙を逃さず、獣がその腕で肉を引き千切る。すぐに再生はするが、ダメージは内部に蓄積していくようだ。
「よし、イケルイケル。そんじゃぽいぽいぽーいっ!」
「おー、良いですね、んじゃ俺も」
 足止めの効果の程を確認した鬼燈は、衝撃波に破魔と浄化の力を篭めてセクスタへ連発する。拓哉も、巻き込まれないように物陰に紛れながら、衝撃波を篭めた弾を撃ち込んでいく。
「邪魔……邪魔しないで……壊れろ壊れロッ!」
「わー、ほんとヤバいですよあれ」
 何度もミミックに肉を削られたセクスタは、錯乱した様子で激しくその右腕を振るい、周囲にさらなる破壊と『青』を振り撒いてくる。
 鬼燈は巻き込まれないようにさらに間合いを取ると、右腕を避けて足元に衝撃波を叩き込んだ。
「壊れ壊れ死ね死ね――んっ……」
「こういうのは足元から崩す。定石ですね」
 異形と狂気に憑かれていても、足があるなら、足場を崩せば体勢は崩れる。そもそも鬼燈の技は、竜を墜とすための技、単に近づきたくないだけで、戦う相手としてはさほどの脅威とも思わない。
「ミミックに毒の影響とか有るとは思えませんけど……もう一回化け狂いな!」
「がっ、ぐふっ、がああぁっ……!!?」
 破壊に巻き込まれたミミックを念のために一旦消し、再度召喚し投じる拓哉。顔の無い獣は体勢の崩れたセクスタに飛びつき、その肉体を蹂躙していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
POW

全てを受け入れ、幸福と死を齎すのが青(あなた)なのね。
残念だけど、白(ヒト)は白しか受け入れない。
でも、黒(わたし)なら……白以外を受け入れ、愛する事が出来る

守護霊の【ドーピング】で戦闘力増強。
あえて真正面から突っ込むも
『芳しき熱愛』の物理無効と【毒耐性】強化で反撃を受け付けず
全身に纏わりつき【捕縛】

服を溶かしつつ動きを鈍らせる【マヒ攻撃】の猛毒と
媚薬効果の【呪詛】を含んだ汚泥の体で
厭らしい水音を立てながら
彼女の胸と前後の穴を【慰め・生命力吸収・大食い】

毒を以て毒を制す……よ。
さあ、天国を見せてアゲル♥

【属性攻撃・電撃耐性】で放電。
胸の先端や前後の穴の奥を刺激して絶頂に導くわ



「全てを受け入れ、幸福と死を齎すのが青(あなた)なのね」
 セクスタめがけ情熱的な視線を注ぎ、真正面から突っ込んでいくルル。
「残念だけど、白(ヒト)は白しか受け入れない。でも、黒(わたし)なら……」
「白も黒も関係ない。全ては『青』。ただそれだけ」
 人を嫌いオブリビオンを愛する彼女は、『青』を拒まず、抱きつこうとする。当然セクスタはその巨大な腕を振るって迎え撃って来るが、身体を汚泥に変えてそれを掻い潜るルル。
「毒を以て毒を制す……よ」
「ん……ぐ……」
 艶かしい水音を響かせながら、セクスタの服を溶かし、その肉体を猛毒を蝕んでいく。それを嫌うように身を捩るセクスタへ、さらに情熱的に抱擁して。
「さあ、天国を見せてアゲル♪」
「ぐ、が、がががががっ!」
 敏感な部分を捕らえると、強烈な電流を流し込む。その激しい刺激に、大きく身体を仰け反らせるセクスタ。
 ルルはその反応を楽しみながら、さらに敏感な部分へと猛毒を流し込んで。
「痛い辛い苦しい辞めろ触るな離れろ『青』く塗り潰せ――!」
「きゃあっ!?」
 それに相手は強い拒絶の意志を示しながら暴れ狂い、『青』い邪神細胞を激しく撒き散らす。さしものルルも、それを浴びれば無事では済まない、素早く跳び離れる。
「もう、乱暴なんだから……」
「『青』は『青』。黒ではないわ」
 なるほど、黒は白と違って他の色を許容するが、逆に言えば、どんな相手も黒く染めてしまう。セクスタはルルの色に染まる事を良しとせず、青い光を雨のごとく降り注がせて来て。
 これ以上は近づけず、やむを得ず間合いを取っていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御魂・神治
あー、あの右腕厄介やの、当たったらひとたまりもないわ
せやけど、あんだけデカいと攻撃全部テレフォンパンチやな

青の精神汚染に対しては、【発狂耐性】の【結界術】で守りつつ
【浄化】の【オーラ防御】でダメージ軽減したり蒸発させる
その魔法陣で余計な事しとったんやろ
邪神崇拝も大概にしとけや
爆龍符の【破魔】の衝撃波で魔法陣を消し飛ばして
気を引き付けてからでっかい右腕を紫電符のプラズマで【切断】する
どうせすぐ再生するやろうから【エネルギー充填】で天誅の発射準備早めて
天将にヤツの神経系を【ハッキング】してもろて動き止めてから
UC【八咫】をコア目掛けて撃つ


リーオ・ヘクスマキナ
いやぁ、御免被るねぇ
俺には『赤』頭巾さんが居るし

それに、俺はまだ何も分かっちゃいないんだ
俺の記憶も、赤頭巾さんが結局何者なのかも

だから、『ソレ』を受け入れる気にはなれなくって、ね!


大鉈を構えた赤頭巾さんを前衛に、リーオがそれを後ろから援護する陣形
防御・回避を優先し、細胞片の付着を避けることを最優先に

後衛からの射撃だけでなく、思考速度の加速を用いて戦場を冷静に観察
敵の攻撃に合わせて赤頭巾さんを守るように障壁魔術を展開する等、攻守共に援護
UCを発動するまでの充填時間を捻出

充填が完了次第、勧告と同時にビーコン弾を。続けてUC弾頭を発射する


……この一撃でご退場願いたいね
いざ。邪神、撃/討つべし!



「あなたの全てを『青』くしてあげる」
「いやぁ、御免被るねぇ。俺には『赤』頭巾さんが居るし」
 セクスタの誘いを拒み、赤頭巾を前衛に押し立てるリーオ。赤頭巾の構えた鉈が、セクスタの右腕と激しくぶつかりあう。
「それに、俺はまだ何も分かっちゃいないんだ」
 『青』に汚染されるまでもなく、彼には記憶がない。自分が、赤頭巾が何者であるのかも知らない。
「だから、『ソレ』を受け入れる気にはなれなくって、ね!」
「『青』に染まれば全てが分かるわ。『青』は全てなのだから」
 当然、セクスタは拒まれようと構わずに『青』を撒き散らす。その腕から溢れる細胞片が、赤頭巾へと降り注ぎ。
「だからお断りって言ってるよねっ!」
 その細胞片を、障壁魔術で阻んでいく。魔術に守られた赤頭巾は、鉈でセクスタの身体を斬り裂いた。
「意志は無関係。あなたが拒もうとも、『青』は世界なのだから」
「さっきから聞いてりゃ無茶苦茶言いおって。邪神崇拝も大概にしとけや!」
 肉体をすぐに再生させるセクスタだが、その隙をついて神治が符を投げ放つ。それはセクスタ……ではなく、その足元の魔法陣を狙ってその一部を爆破した。
「どうせその魔法陣で余計な事しとったんやろ。今壊して――うぉっと!?」
「邪。正義。そんな括りに意味はない。『青』は『青』にして全て」
 その報復とばかり、セクスタは強引に間合いを詰め、神治めがけ右腕を振るって来た。慌てて横跳びに回避して、さらに飛び散る細胞片を結界で防ぐ。
「当たったらひとたまりもないな……せやけどデカいと攻撃全部テレフォンパンチや!」
 実際には、その破壊力を思えばそんな単純ではないが、赤頭巾の援護もあってなんとか回避し続ける。避ける度に符を放ち、魔法陣を爆破して。
「でもってこうやっ!」
「む……」
 その魔法陣への攻撃で気を引いた隙をつき、逆手の符でプラズマの刃を生み出す。刃は振るわれる右腕を根本から切断した。
「無駄な事……『青』は潰えない」
「分かっとるわ。天将!」
 腕はすぐに再生していくが、その隙をついて人工式神が相手の神経系を阻害する。一時的に動きを止めて、その隙に銃口を突きつけて。
「よっしゃ、喰らえやッ!」
「がっ!!」
 放つは必殺のレールガン。極超音速の閃光が、相手の左半身を消し飛ばした。
「これでどうや……ってほんま気持ち悪っ」
「『青』は滅びない……」
 それほど身体を失って、なお再生を始めるセクスタ。とはいえ流石にダメージは大きくすぐには再生が終わらない。
「今だ……下がってっ!」
「おっとっ?」
 それを大きな隙と見たリーオは、神治と赤頭巾にそう呼びかける。下がったのを確認すると、セクスタの身体にビーコン弾を撃ち込んで。
「……この一撃でご退場願いたいね――いざ。邪神、撃/討つべし!」
 そのビーコンを目標として放たれる、広域殲滅用の重魔術弾。着弾と同時に、それは周囲の空間ごと、セクスタの身体を捻じ曲げ、削り取り、消し飛ばした。
「『青』は――消えない――」
「っ、ああ、もう、しつこいなっ……」
 ねじ曲がった空間が元に戻れば、そこにはなお立ち尽くすセクスタの姿。とはいえ、与えたダメージは大きいようで、再生が間に合わずに身体中から『青』を血のように噴き出している。
 何より足元の魔法陣が完全に破壊された事で、『青』の影響力が弱まっていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月雅・輝糺
ふむ……邪神すら取り込む「色」か
実に興味深い
確かにこれは僕の「この力」に類似しているね
大いに参考にさせてもらおう

アイテム・パープルへィズで身を守りながら
モダンスーツの力で景色に溶け込み姿を消して接近
青一面のこの世界はまさに青い闇
闇に紛れることも逆に簡単というものさ

万が一攻撃を受けたとしても……
ふふ、僕の能力は負傷を回復させながらの攻撃なのでね
さあ受けてみるといい、君と同じような「この力」を
彼方より来りて最果てに至る虹色の力──光と影の力は
青に侵されたその意志さえ奪い取りその体を崩壊させるだろう

……だが、やはりこの力
使いすぎると僕自身も危ういということか
心しておくとしよう……


一郷・亞衿
奴を倒せば街の人は元に戻る……で、いいのかな。
まあ仮に戻らなかったとしても殺すことに変わりは無いけどさ。

『古式魔術:藁人形』で行こう。
蛇腹剣めいた山刀を変形させて、中距離から<騙し討ち>気味で斬り払い。
血なり肉片なり髪の毛なりを奪取したらそれを藁人形に仕込んで、後は人形の右腕に釘を遮二無二打ち付ければあの厳つい右腕を機能不全に陥らせることが出来るはず。駄目押しが必要そうなら追撃しよう。

敵の攻撃に関しては……邪神の細胞片を付与してくるんなら、最悪こっちだけ攻撃食らったとしても『体組織の一部』を奪取すること自体は一応出来るかな?
毒受けたくは無いし避けるつもりだけど、心構えしておく分に損は無いよね。



「奴を倒せば街の人は元に戻る……で、いいのかな」
 まあ仮に戻らなかったとしても、やる事に変わりはない。山刀を蛇腹剣めいて変形させると、セクスタを斬り払う亞衿。
「『青』は斃れない……全てが『青』なのだから」
「それはどうかな?」
 その一撃は右腕に阻まれ、浅く表面を傷つけるに留まる。だがそれで十分、手元に引き戻せば、刃に付着した『青』い肉片。
「……うぁ、気持ち悪っ」
 直接触れると間違いなく悪影響が出そうだ。直に触れないように気をつけて、それを拭い取る。身体から離れてなお蠢くそれを、懐から取り出した藁人形にねじ込むと、今度は何やら藁人形自体が蠢き始めた。
「大丈夫かな、これ。……そぉれっ!」
「がっ!?」
 それでも、釘を藁人形の腕に叩きつけると、呪詛は正常に発動する。右腕を抑え、動きを止めるセクスタ。
「う、ぐ……『青』を止める事は、出来ない……」
「じゃあ、止まるまでやるっ!」
 セクスタが呪いを振り払って強引に腕を動かそうとすれば、すぐさまダメ押しに釘を打ち据えた。外なる邪神の力と呪詛が、ぶつかり合ってせめぎ合う。
「『青』……『青』を蝕む事など……!」
「うわっと!?」
 ならばいっそと、セクスタは自分の右腕を引き千切る。その強引さに思わず表情を歪める亞衿。
「ふむ……邪神すら取り込む「色」か。実に興味深い」
 だがそれとは逆に、輝糺は瞳を輝かせてセクスタを見つめる。彼が未知に抱く感情は好奇心であり、嫌悪などない。
「確かにこれは、僕の『この力』に類似しているね」
「ぐっ!?」
 闇に――いや、一面の『青』に溶け込むように紛れてセクスタに接近すると、再生の隙をついて自らの身体を虹色の光に変える。光が相手に触れると、相手の肉体を崩壊させ始めた。
「さあ受けてみるといい、君と同じような『この力』を」
「ぐっ……『青』に同じなどない。全てと同じで、全てと異なる、それが『青』……」
 腕を再生させ終えたセクスタは、光を嫌うように身を捩り、それを切り裂こうと右腕を振るう。物理的な破壊は意味を為さずとも、邪神の肉片が光を蝕んで。
「むむっ……なるほど、やるね。だが……」
 蝕まれた光を補うように、影がセクスタに纏わり付いて力を奪う。奪った力を光に変えて補填し、じわじわと『青』を蝕み続ける虹色の光。
「彼方より来りて最果てに至る虹色の力──存分に受けると良い」
「『青』……『青』が、『青』を――『青』に……!!」
 肉体の崩壊が止まらぬセクスタは、さらに激しく暴れ狂う。『青』を、肉片を、光を撒き散らし、周囲を破壊し続ける。光の再生よりも早く、輝糺を破壊しようとして。
「うぅー、仕方ないっ……ぐぅっ!?」
 これ以上の破壊を阻むため、亞衿は敢えてその『青』を受け止めた。身体が持っていかれるような感覚を覚えながら、それに蝕まれ切る前に新しい藁人形を取り出す。
「もう一度……っ!!」
「がっ!?」
 再び釘を打ち込めば、一度は解けた呪詛が再びセクスタを縛る。今度は、セクスタに右腕を切り離す余裕はなく。
「さあ、青に侵されたその意志さえ、奪い取ろう」
「ぁ……あああ――」
 その動けぬ身体を、輝糺は光で包み込み。全てを消滅させていく。
「ああ、『青』が、『青』で――なくなる――」
「おっとっ……!?」
 そして完全にその身体が消滅すると同時に、その体内に『青』が弾け飛ぶ。
 その青は、青であり、緑であり、黒であり、赤であり、白であり――全ての色を混ぜ合わせて出来た『青』。
 たまたま人間の目に『青』く見えていただけの、万色の色彩が、空間に溶けるように消滅した。
「……あ、戻った」
 その消滅と同時に、亞衿の身体を蝕んでいた細胞片が消滅する。周囲も不気味な肉片からコンクリートに戻りつつあり――おそらく外も、人間を含めて同様の筈だ。
「ふぅ……なんとか一段落、かな」
「だがやはりこの力、使いすぎると僕自身も危ういということか」
 胸を撫で下ろす亞衿だが、元に戻った輝糺は『青』が――彼が変じた虹色の光と似た、万色の色彩が消えた空間をじっと見つめて呟いた。
「心しておくとしよう……」
 こうして、外なる邪神が起こした事件は解決した。だが、邪神は徐々に、UDCアースへ姿を現しつつある。この世界をその侵蝕から守れるのは、猟兵達だけだ――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月23日


挿絵イラスト