●――番線に電車が……。
まいりました。
駅員さんはとっても幸せです。だから乗客の皆さんも幸せになってください。この駅弁は私達からの贈り物です。このジュースは皆さんからのお裾分けです。この芋虫はいとおしいので、しっかりと育ててくださいね。有難う御座います。とても楽しそうで何よりです。とても嬉しそうで何よりです。とても幸せそうで何よりです。ところでこの内臓は要らないですね。だって皆さんには新しいものが在りますから。ええ。ええ。遠慮なさらないでください。次は――※※※です。※※※駅に停まります――。
●グリモアベース
「貴様等。息抜きに※※に行かないか。ああ、そう身構える必要はない。この依頼(ものがたり)には一切の不幸が起きないのだ。全く。素晴らしい事だと思わないか? クカカッ――! UDCアースで電車旅行だ。さあ、その脳味噌を揺れに委ねるが好い」
グリモア猟兵、ロバート・ブレイズは【普段通りの表情で猟兵達を出迎えた】。貸し出しの出来る【よくある書籍】や【たのしい携帯ゲーム】を用意している。
「何。楽しんだ者が勝者だ。総ては『あそび』に回帰する。世の中は思ったよりも『人間に優しい』のだよ。しかし気を付け給えよ。楽しくて嬉しくて、頭の中までも溶けてしまう最後(オチ)だ。最も【そのような狂気は在り得ない】がな――目的地に着けば万々歳だ。決して。ああ。絶対に。騒ぎは起こすなよ? 良き休暇を」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
ところで『二月』らしいですよ。
宜しくお願い致します。
第1章 日常
『普通列車で行こう』
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POW : 素直に寝て過ごす
SPD : 窓の外の風景や他の乗客を観察して過ごす
WIZ : 携帯ゲーム、スマホ、小説を見て過ごす
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ガタンゴトン……ガタンゴトン……普通列車は走る。ただ、只管に景色を動かして往く。たまに映った大きな芋虫も、きっと『よくある光景』なのだ。渡された弁当やジュースを楽しみつつ、リアルな蛆虫(おもちゃ)を弄んでみよう。ああ、眠気を誘う揺れ心地だろうか――各々が好きに過ごせと幸せがないている。
次は※※駅――次は※※駅――お降りの方は――いませんね。それが当たり前です。【そうでしょう】【そうですね】
アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
わぁ……窓から見る景色がこんなに変わるのってなんだか不思議……宇宙とはやっぱり違うね。
グリモアのお爺さんが言ってたの、よく聞こえなかったけど、どこまで行くのかなぁ……でもお弁当もジュースも貰えるなら何かのツアーだよね。綺麗なホテルとか、遊園地とかかな……!
可愛い芋虫も貰えたし、楽しい旅行になりそう♪
貴方の名前、何にしようかな?
いーちゃんかもーちゃん?
成虫になるなら芋虫由来じゃない方がいいかな……アリギエーリとかストゥルルソン……
(お弁当を食べつつ芋虫の名前を考えて、お腹いっぱいでそのうち夢の中へ。何か不思議な夢を見てしまうかも)
ぐに ぐに と、世界ががらりと衣(みため)を変え、飼われたい蛆虫は『グミ』の真似事が得意だったのだ。わぁわぁと息を吐いて数分間、みていて飽きない外界が何処か異界の貌(ようそう)を晒していく。窓から覗いた小さな枠々(わくわく)、不思議だと呟いた宝石箱(おまえ)はにっこりと反射した。お爺さんが言っていた。あの人が言っていた事は『よく聞こえなかったけど』嘘だろう、オマエはしっかりと聞こえていた。どこまで行くのかなぁ。きっと世界の向こう側、サンサンと救い取られた素敵なお菓子袋――お弁当とジュースが貰えたならばきっと『ツアー』だ。決してルアー、釣る為の道具ではないとアオムシさんが動いている。うぞうぞしているのは芋虫ではなかったのか。ホテルと遊園との混在が手招いている……楽しい旅行になりそう♪
ラララ。ランララ。はずむ心臓で貴方を観察(み)てみた。いーちゃん。もーちゃん。あーあーと涎を垂らした可愛い仔たち。成虫になるなら芋虫由来は厭だろうか。アリギエーリとかストゥルルソン……るるる。るるるる。電車が応えてくれた。もしゃもしゃ。もきゅもきゅ。このお弁当は肉団子が多い。
ぐらぐらと頭が重くなった。
ふわふわと環形に跨っていた。
卵からこんにちは。おはようございます幸せなマリア。ねえ、一緒に遊びましょう。何して遊ぶの。それはアナタが決めないとダメじゃない。じゃあ鬼ごっこかかくれんぼ、それか芋虫ごーろごろ……無理じゃないかしら? どうして? お猿さんから進化しないとうまれないのよ、残念な事に。
それじゃあ、バイバイ。またあとで。
――大きな大きな水槽が要るんだよ。
アナタの中はこんなにも肥大化している。
夢いっぱいの映せない鏡面だ。
「ピンク色の二月さんはおめめの場所を間違えているよ」
宇宙とも違うね。
成功
🔵🔵🔴
岩倉・鈴音
ンッフッフ♪休暇だ休暇だー。
電車のってりゃいいんなら楽チンなもんだね。
とくに好きな本もないしスマホで時間つぶすのもありきたりだ。
この電車でなぞは芋虫だけだな。
暇だから【ンッフッフすとーきんぐ】で芋虫視点を経験してみるかな。
赤色の瞳が糸を吐いている。
休暇だ休暇だ、伸ばし棒をつけての休暇なのだ。ダブル・ピースの記念写真と共にガタンゴトンと揺れていけ。歩く事に神経を使う事もなく、くるくると流れて往った『世界(けしき)』を呆ければ好い。電車に乗るだけのお仕事とは何とも楽チンな現状だろう。うるさい化け物も騒がしい人類も勝手口、ぐちぐち鬱陶しい脳味噌も虚脱(ぬ)けたのだ。とくに好きな本もない。スマホで時間潰しだなんてありきたりだ。ああ、芋虫ころころ。今日の体育はマット運動でもないクセに、彼女等はとても楽しそうだ。なぞだって? これは当たり前の光景だ。そうだろう。そうでございます。ございましょう。ございますか? ンッフッフ――すとーきんぐだ。追跡だ。影さん彼方のたうつ方へ――「女が吊るされているのはわたしでございます。よろこんで。ンッフッフ」
糸が瞳の赤を引っ張ってきた。ぐるぐると解けた内側からご挨拶な蚯蚓(もの)。きっとお弁当の中身はスパゲッティだ。これはカルボナーラ! ひそんでさぐって同じもの。美味しい美味しい半生状態……素晴らしい経験だろう。
右眼球下、左眼球上。
次はクリヌキ。次はクリヌキ――。
成功
🔵🔵🔴
久津川・火牙彦
おい
おいじーさん……ったく
アレは本当に“じーさん”だったのか?
いや、詮索は無しだ
楽しい旅行ってんなら、まあいいだろ
楽しいゲームが用意されている
美しい小説が用意されている
目的地へ辿り着くまで時間は幾らでもあるんだ……じゃあ
のんびりさせて貰うから、引っ込んでてもらおうか
発動した超常で鬱陶しい迷惑な客にお帰り願う
ああ、楽しいなあ
ゲームか。ってか何だ。こん中に世界があるみたいなアレだな
小説ね。文字が読める奴なんざ昔は一握りしかいなかったぜ
つーかどこに向かってんだっけ、この鉄の箱
次の駅? どの駅だっけ?
うねうね動く有象無象
片っ端から強制送還
邪魔すんなっつってんだろ
今いい所なんだからよ
これもよくある光景だ
おい――むなしく声が死んでいた。いとしく音が絶えていた。何を変な事(もの)を堕しているのだ、これは胴(どう)足掻いても楽しい日帰り旅行だろう――おい――追い付いた「おい」が器物破損だと騒いでいた。じー……から続きが猿の脳味噌に吸い込まれていく。アレは本当に人間(じーさん)だったのか? 聞いた。聞こえた。問い掛けた。疑問(こえ)をかけてクれた……いや。【詮索は無しだ】楽しい旅行だってんなら、まあいいだろ。つまらない。つまらないなぁ。振り向いてくれないの……? 携帯ゲーム機の電源を入れた。とても真っ暗で楽しい。小説をぺらぺら捲ってみた。文字が動いていて楽しい――目的地までの時間は幾等でもあるのだ。
のんびりと出会い頭、右も左も前も「うしろ」もかわいらしい芋虫。引っ込んでてもらおうか。なんで。なんでさ。私達は君達のお友達だよ。ああ、友達だった。門限の厳しい親達が喚いている……竜巻(サイキック)の発生、発声したい超常。
ああ、楽しいなあ。
――この暗さがひとつの世界観で環形文字列が読めてくる。
識字率の事はこの際、現実に棄てて往けよ。
一握りしかいなかった。
鉄の箱は何処へと向かう。ガタンゴトンの擬音(ぺたぺた)が耳朶に粘りついて数時間――次は煉獄――煉獄です――うねうねとくねくねと有象無象。邪魔すんなっつってんだろ。なまぬるいね。そうだよね。ほら、お帰りなさい。
今いい所なんだからよ……ねえねえ。ねえねえ。
「これもよくある光景だ。魚の列が俎板を購入している」
成功
🔵🔵🔴
ラピーヌ・シュドウエスト
●SPD
誘いに乗って怖いもの見たさに来てみたが…まさかここまでとはね
だが、列車に乗ってしまった以上は途中下車なんて無粋なマネはしないさ
寧ろ。ますます興味が湧いたよ
終着点にはどんな狂気が待ち受けているかというのがね
とは言え、料理は見た目が全てではないが…ボクはこの駅弁は遠慮しておこう
代わりにこの紅茶(?)を頂こうか
では、手持ち沙汰にならないように情報収集でもしておこうか
【紅茶の時間】で紅茶を自らに給仕しているボク以外のモノ…この列車と乗客の速さを遅らせる
それでは思う存分に覗こう
列車に窓の外には一体なにがあるのかを
乗客らは何を手にして何を読んでいるのかを
これしきの狂気に屈したら後々保たないからね?
途中下車なんて無粋な真似は『出来ない』と長い・長い耳の貌(カタチ)がはねていた。こわいものみたさの好奇心(にんげんせい)が、悪役だった脳味噌に染み付いて拭いきれない。切り取り線と山折り谷折りを間違えて幾年間、そんなにも時間が経ったとは思えない。寧ろ、ますます興味がわいてきた。涌き出した芋虫の集合体(むいしき)が、ゆっくりと頭の中で熟睡している。終着点にはどんな狂気が待ち受けているかというのがね……かためをこぼした幼女(だれか)の幻、それもきっとお弁当だった。次はハンバーグ。次はハンバーグです――ボクは遠慮しておこう。どうして。なんで。そんな勿体ない事が出来るの……? ヨモツを啜るのは趣味ではないのだ。料理は見た目が全てではない――内臓(ホルモン)の盛り合わせは兎に相応しくない。
チック・タックと紅茶の時間が『けしき』と共に流れていく。ぬったりとした感覚が『かおり』以外を剥いで盗(と)り、頂こうかとブレイン・ウォッシュ――ああ。思う存分に覗き込んでくれ。窓の外に浮かび上がった平のない腕……。
これしきの狂気に屈していたら後々保たないからね。
その読み物はオマエのブルーを刻んでいた。
「君はきっとそのとおりに動くのだよ」
「ボクはきっとそのとおりにふれるのかい?」
乗客の皆さんが幸せを咀嚼している。
むしやむしや。
成功
🔵🔵🔴
洞槻・徒摩利
・ほう、二月、普通電車、名前の不確かな駅……なるほど、あの都市伝説をなぞった「何か」でしょうか? まあ構いません。クァーレと共に鈍行列車での小旅行と参りましょう。
・さて、私とクァーレは互いの手を握り、見つめ合うだけでも時間は飛ぶように過ぎるのですが、折角です。窓の外の風景、乗客の他愛のない会話に耳目を傾けてみます。「世界知識」とはそういうものからも得られるのです。
・そうしたものからパズルを作り、解くのもまた楽しい。時刻表通りにこの列車は走っていますか? 路線は合っているでしょうか? 通り過ぎる駅や風景、人々の会話は「記録」にそっていますか? さあ、未知への旅か既知への帰省か。楽しみましょう。
ほう――外を知ったならば真っ白い埃、肩にかかった汚れは自分自身では掃えない。神仏共々祟りを覚え、その名を語る事も騙る事も赦されない。そうとも二月、普通電車(トレイン・トレイン)如くと駆けて、その真意(タイトル)は口にしてはいけない。なるほど、都市伝説をなぞった『何か』でしょうか。違いますよ。違うよね。ここは皆が幸せなお弁当箱なんだ――まあ構いません。妻(クァーレ)と共に鈍行列車での小旅行(トラブル)と参りましょう。車内アナウンス、よいよいこわい、環形性。
手を握って。足を絡ませ。頭の中の腐れを混ぜたなら、ああ、この瞬間刹那は『世迷い』毎ではないと証(あか)せる。飛ぶように過ぎた窓の外が、他愛もない会話を反復している――あの葉っぱは甘かったよ。あの花は酸っぱかったね。あの※※は可愛かったよ。世界の知識と言うには狭すぎて「あの時計はどこも狂っていないでしょう」――パズルを作り、答え合わせのおまじない。時刻表通りに走っている。
当たり前じゃない。
「路線は合っています。共同作業は記録にそっているでしょう」
未知への旅路か既知への帰省か。楽しみましょうと※※※※を撫でる。そういえばこの斑模様は毒々しいですね。ほら、言ったじゃない。
あのクラゲは痺れをきらしていた。
次は解体……次は解剖……。
成功
🔵🔵🔴
レン・デイドリーム
シュエと一緒に楽しい電車の旅だ
普通列車でのんびり進むのもいいものだね
サンドイッチにコーヒーなんかを用意してまったりするよ
これ経費で落ちるかな……
なんか変なおもちゃとか、変なものが視界に映るけど今は無視だ
正直この案件、普通の電車旅行だなんて微塵も思ってないよ
でも今は普通にしてた方がいいみたいだし、ひたすら電車に揺られていよう
こう、窓から見る景色がいいよね
誰が使ってるのか分からないようなボロボロの建物とか
やたら存在感を放つ大きな工場とか
田畑がひたすら広がってるのを眺めるのだって悪くない
揺れる電車の音に、時々聞こえるアナウンス
長閑な気分になってたらシュエは寝ちゃってる
僕もちょっと寝ようかな……
先生――先生――バナナはおやつに入りますか?
楽しい楽しい普通の電車、ぶらぶらと戯れた真っ白の感触。間食された猿の中身が『塩と胡椒』で涙している。のんびり進むのもいいものだね。うねうねと頷いたお顔の色、そういえば彼女等は乗り物に弱かったのだろうか。ちらばった袋に芋虫の半消化――サンドイッチにコーヒーなんか。かおり立った豆の色がからっぽに這入ってたまらない。これ経費で落ちるかな……ねぶったカップのフチ、淵の黄色い悲鳴が響いている。なんか変な玩具だ。なんか変なものだ。もう【見てしまった】事は仕方がない。ないものだと無視してみじん切りを思い出してくれ――斧を持ち込んだオランウータンは迷子だったらしい。そもそも着ぐるみじゃないのか? でも今は普通にしていた方がいいみたいだし……この福神漬けが米粒(むし)に最高(あ)っていた。
ボロボロの建築物(まてんろう)が人型(くねくね)模倣していた。存在感(おおきな)廃工場が灰色を嘔吐している。田畑が茫々(ひろ)く沸騰して泥濘(ブラック)に似せてキた。アナウンス。次はしあわせ。しあわせです……。
くってりと夢の中だ女の子。
長閑(のど)嗄れていたのが嘘のようだ。
――ちょっと寝ようかな。
はらわた枕はバナナのぐちゅりさ。
幸福です。幸運です。
成功
🔵🔵🔴
第2章 冒険
『あなたは幸せですか?』
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POW : はい、幸福です!(眼前の邪教徒をぶち飛ばす)
SPD : はい、幸福です!(重要そうな施設に突っ込む)
WIZ : はい、幸福です!(怪しい物品を台無しにする)
👑11
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がたがた。がたがた。がたがた。
幸せに到着(つ)いた筈だった。
電車は路もなく駆けていき、芋虫が一斉に膨れ上がった。
「幸せですか」「幸せですか」「幸せですか」
「幸せですか」「幸せですか」「幸せですか」
幸せです。とても。とても。幸せなのだ。
だから芋虫を食べよう。それを咀嚼しよう。
いいや、絶対に。丸呑みが一番に決まっている。
ぶち飛(た)べろ。突(た)べろ。台無(た)べろ。
この蛋白質こそが生命の価値観だ。
日帰り旅行の朝昼夜かねたお食事だ。
――これくらいの箱に詰め込んだのさ。
――ジューサーは使い勝手が好い。
ちょっと人間っぽいおめめが柔らかいよね?
目の前だ!!! しあわせしあわせ……。
レン・デイドリーム
……ああ、やっぱり
案内してくれたのがあの人だからね、絶対に異常なことは起きると思ってたけど
なんだろうこれ?
昆虫食自体は否定しないよ
昔読んだ小説でもサバイバルのために芋虫を食べてるシーンがあったなぁ……
だからといって好き好んで食べようとは思わない
純粋に得体が知れないからね
黄泉戸喫みたいだし
僕にとって幸福な食事はシュエや友達と食べるごく普通の食事
だから幸せの押し売りはやめようね
【狂気耐性】で耐えようか
持ち込んだ食事も口にするのはやめておこう
……勿体無いけど
周囲を探索して異常の原因も探ってみようかな
芋虫まみれなんだろうか
田舎の山の中みたいだね……
危なそうなものがあるなら【衝撃波】で叩いてみるよ
終点(ガタンゴトン)――あ あ と言葉が遅れて憑いた。やっぱり。そうなんだねと存在(マネキン)が席を離れ、吊り縄(かわ)を握り締めた。案内してくれたのがあの存在(ひと)だからね。寝転がった猿の玩具(なまくび)を横目に、わいた環形をお掃除していく。絶対に異常(ふつう)なことは起きると思ってたけど――なんだろうこれ? これはとっても美味しい芋虫(おいもさん)です。昆虫食自体は否定しないよ。むしむしと食んでみせた女の子は、誰が如何理解したって『しょくざい』なのだ。昔読んだ小説にも『そう』描写されている。まるまると太らなかった艶髪(いと)はきが、硝子の目玉を融かしている……だからといって好き好んで食べようとは思わない。得体が知れないお弁当箱の中身――この豚の餌は美味いよ、この世のものとは別なのか。黄泉戸喫みたいだし。残念。残念だなぁ。ハッカ飴だけのカンカン。
僕にとっての幸福はシュエや友達と食べる『ごく普通』な蛆虫なのだ。だから幸せの押し売りはやめようね。勿体ないよ。もったいない。そんなに中身を味わいたくないの? 「おいしかったよ、ごちそうさま」――藍色の外気がねばついた。それで、何故にオマエは幻覚(そと)に触れたと謂うのか。
芋虫まみれたひとあたり。
「田舎の山の中みたいだね……」
叩いて歩めよ旅行先、騒ぎを起こすなと注意された筈だ。
原因が存在するとは考えられないね。
「そう。僕らは君たちと一緒なんだ。玩具箱につまったおみくじのように、大吉だけを掴んでいる人間性なんだ。げろげろと鳴いていたカエルが揺れに中てられたんだと思うよ。なんだろうこれ? なんだろうこれ。なんだろう……」
アウトサイダーが鏡に苛まれた所以。
【真逆、オマエが芋虫ではないと何者が決めたのだ】
成功
🔵🔵🔴
岩倉・鈴音
UDCアースは変わってるなあ。
芋虫教でもあんのかね。
たんぱく質を芋虫でとる宗教。
ミルクとか卵とか豆腐じゃだめなんかな。
狂気や呪詛の耐性は申し訳程度にもってるけども、大丈夫かな?
【ラプチャー】で芋虫も芋虫をすすめる連中もふっとばしでしまいましょう。もといたすみかは狂気山脈とかになるのだろうか。
まあ、目の前から消えてしまえばひと安心。
何者かが接吻(くちづけ)を求めたとして、外見が人間でなければ意味など解せない。だから猟兵(オマエ)は変わっている世界観(UDCアース)だと頷く他に知れぬ。痴れた芋虫の行進と不可解な宗教の強制的。適度に芋虫を摂取しろ教だろうか。たんぱくを環形動物でとる教だろうか。教祖はきっと餓えて飢えて、拗らせた女の子に違いない。しかしミルクとか卵とか豆腐じゃだめなのだろうか。ダメに決まっている。それは厄介だね――申し訳程度の耐性どもがぐらぐらと崩壊(バランス)を待っていた。お家は何処かと訊ねたならば狂気山脈と返してくれないか。お帰りなさいの『神の掬い』だ。この金魚は糞をよく引っ付けている――次は……。
すすめよススメ、群がった人のような幻、集った幻のような人。巨大な網々に絡めたならば直ぐ巣ぐ彼方側へと落っこちて往け。「もといたすみかはたくさんの花に囲まれているのでございましょう」大丈夫かな? 彼女等は餌を蓄えていない。
やっぱり食むべきだったのだ。
養殖場以外で生命維持など不可能だろう。
ガタンゴトン――吊り皮(ひふ)に触れた腸々が、在りもしない翅を乾かしている。宙へと飛び込めよオマエ、あの改造は憧れの的だった。逃がしはしないと猿(ひと)上手、あんよの方法を抜き取っていた。
「ンッフッフ……ンフフ……」「幸せです」
大成功
🔵🔵🔵
久津川・火牙彦
はい、幸福です!(重要そうな施設に突っ込む)
こう見えても怪物退治の専門家だぞ
通信は死んでるか……これだから機械仕掛けは信用ならねえっす
つーわけで……イア! クトゥグア!
食うならまずは丸焼きだ
死合わせしてやる、行くぞ畜生
複製した炎神機の波状攻撃で
奴らを狂った様に燃え散らかす
必要なのは退路、真意――神意か?
こんなんに呑まれるか
害獣駆除は慣れっこっすよ
ひとつと999(くくく)の幸福を数えて時々、オマエは疑いようもなく鋭利だった。内臓と称すべき『器官』が魚座(シナプス)と直結し、星辰(かがやき)の揃い踏みを知るのだろう。そうとも専門家(じぶん)を偽る必要はなく『此処が何処かを理解しても』こわくなどない――はい、幸福です! おどり出した熱量は神々(かみかみ)らしく『傀儡』の戯言をヒト呑みにする筈だ。ああ、通信は既に死んでいる。「おかけになった※※は現在使われておりません。ぴー音の後に芋虫達と遊んでくださいね」――これだから機械仕掛け(デウス・エクス・マキナ)は信用に値しない。ノイズに塗れた環形性(関係性)が鬱陶しくも食べて食べてと喚き始めた。
イア! クトゥグア――詠唱(まじない)を違える事なく吐き出せば『せいかく』歯車如きには為せない手繰りだろう。幸せだって。死合わせにしてやる。行くぞ『畜生』ウェルダン・ステーキのふれあい広場だ。
ガタンゴトンと遠くの方で、今乗っている音(きたい)が上がった。次は丸焼き。次は丸焼き、雄牛の真似事――狂ったような波状(ほのお)の舞踏。拓けよ退路、しかし『飛び降り下車』はおやめください……真意か神意か。
駅名が『プロヴィデンス』だなんて消された『未』たいだ。こんなんに呑まれる【埒外(ばけもの)】ではない。如何して。なんで。おいしいたんぱく摂取してよ……害獣駆除は慣れっこですよ。綺麗に裂ける頭部(かお)もない。焦げ臭いロースト・ワーム。その人形(ドール)の髪束は売れるのか?
日替わりランチを提供してやれ、詰まった類線形。
成功
🔵🔵🔴
ラピーヌ・シュドウエスト
●POW
やれやれだ
終着駅に着いたかと思えば、また走り続けてるとは
もしかして、先ほどの駅は"名前のない駅"だったりしてね
だとすると、この行き先は果たして…いや、まだ結論を出すのは早いか
まずはこの蟲らの正体を明かさなければね
さて、まずこれらは現実か、それともボクが幻を見ているだけなかを証明しなければならない
もしかしたら、ボク自身が発狂済みなのかもしれないし、そうでないかもしれない
そう、胡蝶の夢のようにね
手始めに手袋に仕込んでいたファントム・スレッドによる『Dice Chopper』
それでアレを賽の目状に刻んでみよう
手応えがなければ幻、あれば現実
ましてやこんなモノ居る車内だ
一般人である可能性はないさ
非ユークリッド幾何学を舐るように『鉄の箱』が乙女よろしくガタガタ震えている。やれやれだ。ぱちくりと遊ばせてみても世界は変わり映えのしない電車の中、内臓を這っている腐肉(しにく)達がタンパクだった過去(こと)だけを証明して魅せた。終着駅(おわり)に着いたかと思えば終わりのない憑かれ、いつの魔(ま)にか浸かれた漿液の円筒(シリンダー)がぶらぶらと糸吐いている――もしかして。先程の駅は『名前がない』と言うのだろうか。ああ、ホームが自称(なきごえ)を発する筈がない。いかれたフリした連中は何処か『人間』に似ていく。行き先は何処ですか? それは幸福に最も近しい彼方でしょう。いや、結論を出すには早過ぎる。それで、大きな鴉に喰われたい想いは台無しなのか。この蟲らの正体を明かさなければね。「もはやないのね。円盤も撮影できないくせに」
下手糞な黄昏(さかいめ)がオマエの小生意気(めだま)を愉しんでいた。これは現実なのか幻覚なのか。発狂なのか波整(しょうき)なのか。もしかしたらを引っこ抜いてから胡蝶の夢、枕元に置いたのは木乃伊の腕だろう。
何度目の願い事かと『かみ』が嗤っていた。
ダイス・ロールだ芋虫(ワーム・ワーム)、その真実(つら)を事細かに教えてくれ。アレの賽目(ころがし)方は単純明快(怪奇ではない)と解けている。放たれたマーダー、照れ隠しの指先から盛ってほしい。欲しがり屋の『君』には気味の悪い手応えだ――有れば現実、感触が髄に届いて異た。
一般人である可能性はないさ……たとえ一般人だとしても解放すべきだろう。坐した環形(おじょうひん)、少しは叫んだら如何なのか。
いちも読めない断面図だ。
「この見た目はボクと同じだね。てめぇ、いい加減に……」
成功
🔵🔵🔴
洞槻・徒摩利
・「幸せですか」と聞かれれば「はい、幸せですよ」と答えるしかありませんね。知を追い求める環境は揃い、邪神の肉から生まれた妻はこんなにも美しく。この電車に乗る前から私は幸せの只中にいますよ。
・ですが。こうして「幸せですか」としきりに問うてくるということは、彼らの目には私達夫婦は幸せに見えていないらしい。成程、目の前の皆さんの言う幸せとはひどく画一的なものと見受けます。
・そのような「幸せ」をに浸るのは好みじゃあないですね。しかし、「知る」ことは必要だ……なので、そこの集会場で「お話」を続けましょう妻と鼻歌(呪詛)でも歌い、毒で喉を潤し、呪殺で住民の方を叩きながら勝手にお邪魔しますよ、いいですね?
関係性と環形生、音だけが同じだと思ったならば大間違いだと『いもむし』が謳う。幸せですか。幸せですか。幸せですか。その三度に返すべきは一度「はい、幸せですよ」。答え合わせに紙面は要らないと実験結果(オマエはいい)、目の下をヤケに艶(ぎら)つかせる。知を追い求める環境は成され、邪肉(カオス)から生じた妻の輪郭(かお)は美しい。この電車に乗る前から猟兵(それ)は至福だったのだ。嗚呼、くらげの如くに漂う事も『彼女等』には出来ない。幸せですか。幸せですか。幸せですか――何度問い掛ければ気が済むのかと死臭(いき)を吐き、それらは画一的を體(たい)で表現している。成程、貴様等の『しあわせ』がタンパク質に組み込まれていないのだ。好みじゃあないですね。好みの問題じゃないんだよ? 帰り道に麺麭屑(クズ)を撒かなかった所為だ、真っ白な肌が少しだけ薄汚れている。
集会場(むこうがわ)でのお話も『知りたい』上では喜ばしい【もの】だ。物々しさが吊り皮を剥がす中、どくどくとうたい来(きた)る心臓音(おまじない)。鼻歌混じりに毒気を注ぎ、あのジュース缶は空だった筈だ。
世も常(よもつ)喰らうなと異物が差し出す。
――死んでいるならば掴めば好い。
叩け。叩け。叩け。次は※※。次は※※――住民の皆さんは速やかに避難してください――勝手にお邪魔しますよ。招かれていない夜の魔物、蟲の良い解釈(メス)の入れ方だ。いいですね? 「いいよ。いいよ。いきがいいよね」
肝(かん)を冷やすにも器(グラス)が足りない。
……乗客が一斉に振り向いた。
成功
🔵🔵🔴
第3章 集団戦
『侵食寄生型UDC『ヒプノ・パラサイト』』
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POW : 変形奇襲
自身の身体部位ひとつを【寄生体】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD : 侵食寄生
【飛び出した寄生体の幼体】が命中した対象に対し、高威力高命中の【寄生による肉体侵食と精神支配】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : 催眠光波
【寄生体の触角】から【怪しげな光】を放ち、【催眠】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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次はツギハギ――次がツギハギ――。
音(アナウンス)がブツリと途切れ『いもむし』に成った『おんなのこ』達がヴェールを破るように涌(ふ)り立(む)いた。「たのしい」「たのしいよ」「こっちにきて」「しあわせだよ」「あたまのなかで」「からだのなかで」「わたしのなかで」「きらきらがたくさんまわっているんだ」「おかしてくるんだ」「おかしいね」――くすくす笑いと同時に【普通列車が君達の知らない場所に停まっていた】
うぞうぞと群がってくる芋虫(きせいたい)、倒したとして如何やって戻ると謂うのか。「だから」「だからさ」「ね?」「ぐちゅぐちゅあそぼう?」
よくあるえほんにたのしいげーむ。
のうぺこしゃくとり、あのこがほしい。
アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
(すやすや寝てる間に大変なことになっていた)
あ、アリギエーリ……?
マリアは、「そっち」にはいけないよ。
それは、イケナイことだから。
一緒に居たいなら、あなたが「こっち」においで?
それならマリアは、あなたを連れて行ってあげる。
食べてはあげないし、食べられてもあげないけど、美味しいレタスならいっぱいあげるよ?
それでもダメなら……ごめんね、マリアはあなたも、あなた達も救えない。だから、さようなら。
(『海』を創り、近付く芋虫を押し流し、産まれた無数の海の命達が喰らい尽くす。ざばーん、ざぶーん、むしゃむしゃ、ごくん。ごちそうさまでした)
聖音(めざまし)はオマエに届かなかったのか、先程まで可愛らしかった芋虫達は『ひとめ』視ぬ間に『魔』と成育(な)っていた。すやすや夢中(おさる)と遊んでいたら頭の中の暗黒(ブラック・アウト)。やさしい光に抱かれるようなぬくもりと共、友喰らった彼女に囁く「アリギエーリ」――あ。ああ。あ あ。怪しな紫(しんだ)目上へと下へと。「おいで」「おいでおいで」「いっしょにいこうよ」「しあわせ」――マリアは、そっちにはいけないよ。彼方(そっち)には黄泉(いけない)美味がたぁんと在ったのだ。出遭い脳天(かしら)に伸びた悪臭(つの)、それは揚羽蝶の真似事だろうか。一緒に居たいならあなたが「こっち」においで。掻っ攫われるか掻っ攫うのか。夜鷹(よる)も這入れない『おさそい』文句。
あの子が欲しい。この子が欲しい。たくさん欲しいと電車(なかみ)がまわる。食べてはあげないし、食べられてもあげないけど。どろぐちゃとノタウッた日帰りの蛹(てつはこ)、美味しいレタスに反応する女の子はいない。
お野菜は嫌いなのよ。
……ごめんね。
あなたも、あなた達も、誰も彼女も救えない。大きな夢(すなやま)を崩し始めた、小さな小さなお友達。だから、さようなら。たたえた大粒を『満たす』為にこぼし、母神(ははなるかな)生命(こ)が落ちてくる――深海(くらい)と芋虫は生きていけない。そもそも彼女等は死骸(オブリビオン)だろう――押し流されてぬるいスープだ。彼等(いのち)の歓声(よろこび)が荒ぶっている。ざばーん。ざぶーん……青色へと突っ込んだ普通は身(かんおけ)委ねる末だろう。
むしゃむしゃ。ごくん。ごちそうさまでした。
――オマエは帰れる。
ピンク色の半分が妙な方向を求めている……気がした。
成功
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洞槻・徒摩利
・ほう、やはり擬態でしたか。ここまで寄生されては、もはや元々の肉体も精神も無きに等しい……葬送(おく)って差し上げましょう。
・その触覚の光、確かに美しいですね。ですが、だからこそ分かりやすい。「ワールドカルテ」の端末はスマホ型です。つまり、画面部分を光にかざせば反射ができます。これで無効化を図りましょう。
・さて、クァーレ。彼らに何を思いますか? ……そうですか、肉体は土に、オブリビオンは海に、ですか。では、彼らに葬送の「呪詛(お経)」を。後は私がUCでまとめて始末しましょう。
・残念ながらお墓も死亡届も出せませんが……せめて静かにお眠りなさい。
「わたしたちに」「つばさがなくたって」「そらをとぶことは」「かんたんなんだよ」――幼げな精神(こころ)と言うのはある種の退化・代禍で、再生(つく)り成した血肉は現象(こい)と説くべき依(しな)だろうか。やはり擬態でしたか。元々翼が生えないクセに、その妄想(はばたき)を本物だと認識している。葬送(おく)って差し上げましょう――「しあわせなのに」「しあわせなひと」「そんなひとがわたしたちを」――美しいと感じている。グロテスクの本来を食みながらも怪しさカスメ取っていく。わかりやすい赤子(ワーム)どもだ。その画面(ワールドカルテ)に乱されて、スープ状態の思考(のう)が漏れてくる……「いたいよ」「めにわるいよね」
肉体は土に。過去(オブリビオン)は海に。妻(クァーレ)が『出した』案はひどく正しい回答(こたえ)だった。そうですか……呪詛(おきょう)を手繰り寄せての『モドキ』な翼膜、向けられた優しさが瞼をおとす。
あれを撃てばいいのだ。あれを殺せばいいのだ。
黄泉の果実に的を搾れ――ライム・ジュース。
お墓も死亡届も出せませんが。ああ、闇医者(ドクター)「あたまがいたいよ」「いたかったの」「おもいだしたんだ」――静かにお眠りなさい――猿顔のスプーンがころがった。迷子の迷子の女の子、途中下車も出来なかった。
成功
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久津川・火牙彦
悪いな。いや……本当に悪いのか分からんが
間に合わなかった事だけは確かだ
そうなっちまう前に、救えない事の方が多い
――神の威を借りるまでも無い
それに汚物は消毒って言うらしい
誰も何にもやりゃあしないっすよ
俺が肉の身だったらマジでヤバかったっす
でもね、そうじゃあ無いんだ。だからこの話はお仕舞いだ
仕上げのキャンプファイヤーの始まりっすよ
念動力で障壁を張りつつアラミタマデバイス展開
虚空を噛みつけ。そこに肉も脳も無い
あるのはアンタらと同じ……虚無だ
そのまま砲撃形態へ移行
目標は……あの汚物どもだ
せめて一思いにカタつけてやりますよ
まとめて焼却、ニギミタマデバイスと合わせて
これ以上、呪詛を撒き散らさない様に……!
みにくさの所以は若干ハミでた、眼窩からの蛆虫(ようたい)の蠕動(うめ)きだろう。うるさい環形(みみず)が女の子を前へ後ろへ。あの小鳥達(ひと)はわたしを食べてくれるだろうか――悪いな。間に合う事は在り得ない。この運命(てんかい)はオマエ等自身が判断出来ている。異界(にがつ)の謳歌だ、如何して嘔々に往けなかったのか――もう『何が悪いのか』も玉虫色だ。救えない事の方が多い世界(ことごとく)、狐と虎の関係性と人と神のおさそび……指切りげんまん嘘吐けない体のクセに――威を借りるまでもない。誰かが汚物を消毒しろと絶叫したのだ。ところで放射器(どうぐ)、目玉の位置は把握しているのか? 誰も何にもやりゃあしないっすよ。
「ねえねえ」「おにくがないよ」「どうして」「しあわせじゃない?」でもね。そうじゃあ無いんだ。『亡い』から。この話(ガタンゴトン)はお仕舞いだ。たとえば修学旅行、遊園地のパレードでキャンプファイヤーなんて楽しそうだ。
始まりっすよ。
次は炙り焼き。炙り焼き……。
虚空を咬み付けよ芋虫、脳も肉も幸せもない。
念動(きょむ)に阻まれた女の子、不思議そうに首を傾げた。そこは尺取ではないのかと先程の吊り革が炭皮へと変わっていく。あるのはアンタらと同じ『 』だ。変形(か)われよ砲撃形態、彼方側の汚物をカタ憑けてやれ――これ以上の異常(のろい)は赦されない――普通列車だなんて滑稽(とん)だ真逆だ。まとめてイモムシ・ステーキだ。寄生体(しん)までじっくりと焼却……。
「おいしくたべて!!!」
せめて一思いに。
成功
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レン・デイドリーム
異世界探索ができるならワクワクするけど、余計な同行者は要らないな
僕にはシュエがいる
帰り方だって探すから、君達にはどいてもらおう
催眠ってことは作用するのは脳とか精神とかだよね
僕にも脳はないけど精神はある
それならシュエと一緒に催眠の光を打ち消そう
体内の魔力炉を起動
結界を作り出しその光をなかったことに
旅行のついでに一緒にレクリエーションとか、それっぽくないかな?
敵の攻撃を無力化している間にありったけの【呪詛】を奇生体に
君達はは見た目から柔らかそうだし潰しやすそうだ
腐れて千切れて落ちてしまえ
ユーベルコードの効果時間が来たら大人しく解除して【狂気耐性】で身を守ろう
それまでの間に一体でも多く潰したいな
緑色が嫉妬の象徴だと見做せば、オマエの仮面(かお)が変わらないのは嘘だろう。異世界(カオス)の底で二人きり、普通列車の旅ならば「とても幸せ」だったに違いない。喜怒哀楽(ジェットコースター)に無理矢理乗せられた感覚が未だ『滓』れている。嬉楽(わくわく)な急行は既に絶えており、余計な同行者(いもむし)が肥えて魅せた。ああ、僕にはシュエがいる。シュエにもオマエがいる。くてりと触れた彼女の胴体(ほそながい)――帰り道だって探すから、君達にはどいてもらおう。「なんで」「なんでなんで」「そのせきゆずってよ」「ほしい」「ちょうだい」――おそらく。二人(おまえ)の言の葉が【最も強烈な光】を創り出した。
あわれなあわれな蛆虫(ドール)ども、脳ないの精神(きさま)を貪るのだろうか。ずっと一緒だと魔力炉(そこ)からの結界、禁ずるには何を以つと人はつぐ。紡がれた数(レベル)秒は邪への邪、共鳴――旅行ついでのレクリエーション、真逆、フォークダンスを覚えていたのか。もつれていく環形。
柔らかそうな見た目をしている。
腐れて千切れて落ちてしまえ。
――電車は急に止まれない。
ありったけの呪詛(ほし)が寄生(にく)をとかす。可能な限りに一体々々、丁寧に啜り除けよ患部(ぜんぶ)。死なない程度に解除して大人し外(け)な仮貌(かお)――日帰りの予定はそのまんま。潰れるのは君だけ。
成功
🔵🔵🔴
隠神・華蘭(サポート)
※えっちなのはよろしくないと思いますぅ。それ以外でしたら割となんでも。
化け狸の華蘭と申しますぅ。
一人称はわたくし、お名前呼びは〇〇様で口調は丁寧語、カタカナ表記の単語は人名以外はひらがなで喋りますよぉ。
UCは指定した物をどれでも使用しますが可能なら【乱舞・狸囃子】による攪乱を優先して行いますねぇ。
現在最大四百匹の狸召喚がうりですぅ!わちゃわちゃさせますよぉ!
単純にもふり目的で数匹召喚も可ですねぇ。大人しくさせますのでたっぷり癒されてしまってくださいな。
他の妖怪さんをはじめ、人間以外は優先的にお優しく接しますよぉ。
普通に接するだけで別に人間にきつく当るというわけではないですのでご安心を。
葉を食もうと蠕動(うごき)回ったとして、普通列車(てつひつぎ)に青々は生えないのだ。猟兵(オマエ)の頭の上か頭の中、咀嚼(かむ)音が何故か連なって狂(く)る。吊り皮を握り締めて幾十分、充分に『現実は理解』出来ているのだろう。癒されたいのか癒したいのか、厭らしい乱眸(まなこ)が見つめてきておぞましい――次は化けもの。次こそは化けもの――抑揚(あげあし)を取った芋虫達の「しあわせ」飛び出した幼体うねり、はやく寄生(うま)りたいと尺取(わら)っている。
彼女等の葬送に必要なのは早々な『うらみ』だろう。チラシの裏を確認するかの如くに一回転、嗚呼、罰と罪と記して終えば【逆走】ではないか――ガタンゴトンが聞こえないのは仕方がない。全て跡形も無く焼き尽くす――想(そう)成れと怪異(オブリビオン)に宣言(つ)げて魅せた。狐の尾を火(か)りる狸、こっくり、こっくりと十円玉が舞踏(おど)っている……青白い貌だろう、あの蛆虫(ドール)。
頭と足は人間だった。胴体(どうだい)ともされた火玉の雨。ごぅごぅと業(エネルギー)が身を包み「ねえ、どうしていやがるの?」「からんとなったのはにがつだからじゃない」――お尋ね者だ。おたずねもの。
名前を教えてよ、そしたら送ってあげる。
――わたくしは。
気道に這入った寒気、ふさがったのは幸運だった。
成功
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ラピーヌ・シュドウエスト
●SPD
ハッ、ついに正体を出しやがったな?
今まで随分と面白ぇモンを見せてくれたじゃねぇか
ウサギに肉を出したり、耳障りなアナウンスとかなぁ?
お望みどおり、さっきみてぇに鋼線で細切れにしてやんよ
ちっ、断面から寄生虫が飛び出てきやがる
払っても払っても切りがねぇ…ツッ!?
なるほど…コイツら、こうやって寄生しやがってたのか
フフ…ハハハ!
それなら聞いてやるよ、そのオーダーをよぉ
だけど、ただでは聞かねぇぜ
『バトラーズ・ブラック』で【狂気耐性】を底上げして叛逆してやるよ
成功したら鋼線で芋虫を【捕縛】して【盾受け】して、攻撃を防ごう
両腕の【2回攻撃】、十指の鋼線での【早業】で寄生体共々切り刻んでやるぜ、ヒャハハ
星(きらきら)もしくは光(きらきら)、彼女等(いもむし)が手を伸ばしても『窓の外』を掴む事なんて出来ないのだ。ハッ――笑い飛ばすと描くよりも吹き飛ばす。噴き屠ばすと記すよりも拭い取ばす。バス停で在ればもう少し『降り易かった』だろうが、あの小さな小さな卵胞では如何しようもない。ついに正体を出しやがったな? しゅるりと『変わった』雰囲気(ことのは)、嗚呼、お姉さんは其方が素(もと)なんだね。「あたまのなか」「みみのなか」「はなのなか」とてもかっこいいな、ずるい、ずるい――面白い『もの』が煮込まれて鍋底(いぶつ)、この形容し難さは一級品だ。ウサギに肉を提供し障々(ざわざわ)と鬱陶しいアナウンス。お望みどおり――とおりゃんせ。活きはよいよい還りはこわい。真逆、蟲毒(こどく)死したいとでも謂うのか。細切れ血まみれ緑色だ。もう『もどす』事は出来ない、ダイス・ステーキ。
※次元の断面が三次元と描写(か)くならば、芋虫から芋虫が涌いても『まちがい』ではない。切って払って屠っ代えて、キリがねぇと驚愕(おどろき)の巣箱。なるほど。寄生方法(ひかり)方が理解出来てくる。繰る繰ると糸が抉り込み、さあ、聞いて魅せろよ命令(オーダー)お願い(オーダー)。
ただでは聞かねぇぜ。
底からうねった狂いへの體、性質は何処までも百なのだ。
叛逆(のろし)を晒せ、狩場は『ここ』だ。
兎が肉を狩(と)っても問題はない。しゅるると駆けた『二重』の線(えもの)、獲物(おんなのこ)どもの歓声がおちてくる。ヒャハハ。ヒャハハ。ヒャハハ……その胴体『で』受け止めたならば、そろそろ現実側だと無人が告ぐ。
次は無いですよ、お客様。
――哄笑に掻き消されたアナウンス。
日常へと身投げした。
成功
🔵🔵🔴