羅針盤戦争~スペース・カルロス、暁に出撃す!
●カルロス、出撃す
宇宙基地を思わせるその島に敵襲を知らせる警報が鳴り響く。
そんな基地の通路を一人の男が歩みを進めていた。
男の名はカルロス・グリード、この島を本拠地とするオブリビオン・フォーミュラの一人である。
「とうとう猟兵達がこの島の居場所を突き止めたか
・・・。」
黒いインナースーツに身を包んで歩みを進めるカルロスは落ち着き払っていた。
開戦からの猟兵達の怒涛の快進撃は瞬く間に三の王笏の本拠地を突き止め、四の王笏たる自分の本拠地、更には七大海嘯が一人『三つ目』の本拠地すら突き止めてしまった。
既に三の王笏島は猟兵達の攻勢により陥落は時間の問題となりつつあり、自身の本拠地も猟兵達の猛攻に晒されている。
それでも
・・・・。
「我が王笏は8つある。例え7つ砕けようと一つでも残っていれば我らの勝利だ。」
言いながらカルロスが辿り着いたのは出撃ゲート、この島を守る戦力は彼しかいない。
故に、
「装着!」
掛け声とともにどこからともなく転送される白いアーマースーツが装着されていく。
これこそ白騎士の鎧、未来を読む超AIを搭載した四の王笏たる彼の切り札である。
「カルロス・グリード、出撃する!」
掛け声とともに彼は戦場へと飛翔していった
・・・・・・。
●白騎士の遺産
「・・・・カルロスはどうやってあれを手に入れたのだろうか?」
そう呟くエハド・ショウヘル(統御の一・f31086)は周囲の猟兵達に視線を向ける。
「四の王笏の本拠地が発見されたのは皆知っているだろう。現在も戦闘が現地で継続中だ。貴官らにはそのうちの一人と戦い撃破してほしい。」
立体映像を投影しながら、彼女の説明はなおも続く。
「目標は『白騎士の鎧』と呼称されるスペーススーツを着用している。これは予知といってもよい領域で未来の可能性を予測する超AIを搭載している装備でな。つまり、こちらの動きは完全に読まれてしまう。」
あっさりという彼女の言葉に周囲の猟兵達に衝撃が走る!
「貴官らの中にはかつて「白騎士ディアブロ」と交戦した者達もいるかもしれない、その悪夢の再来であろうな。ともあれ敵はその未来予測で貴官らの動きを先読みし、レーザー光線やレーザーブレードで攻撃してくる。」
更には未来予測を補佐するドローンによる支援で自身の装備の制度を更に高めるだろう、と彼女は続けた。
「つまりカルロス・グリードには確実に先手を打たれ、更にはこちらの動きまで読まれてしまう。対策は必須だが、強敵という表現ですら生ぬるいかもしれん。」
転送ゲートを展開しながら彼女は、それでも、と続ける。
「貴官らは嘗てかの白騎士と戦い見事打倒して見せた。ならば借り物の力を行使するカルロスを打倒できないわけがないと信じて貴官らを戦場に送る。必ずカルロス・グリードを撃破しーー」
そして、必ず帰還せよ!と彼女は言葉を締めくくり猟兵達を決戦の地へと送り出した。
紅時雨
●
なんかカルロス・グリードが主人公ぽくなっていますが、主役はあくまで皆さん猟兵です。
紅時雨と申します。
今回の相手はスペース・カルロス(勝手に命名)こと四の王笏カルロス・グリードです。
難易度「やや難」ですので厳しく判定させていただきます。ご了承お願いいたします。
●プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。また、しない限り必ず🔵🔴🔴苦戦か🔴🔴🔴失敗になる。
●OP公開と同時に受付を開始します。相変わらずキャパシティの都合で最低限になると思いますが、皆様の参加をお待ちしております。
第1章 ボス戦
『七大海嘯『四の王笏』カルロス・グリード』
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POW : 収束する運命の斬光
【対象の未来位置へ放たれる貫通レーザー】が命中した対象を切断する。
SPD : ディアブロ・オーバーブースト
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【纏う白騎士の鎧による未来予測】から【判明した敵の攻撃を回避し接近、光剣の斬撃】を放つ。
WIZ : デストロイマシン零式
戦闘力のない【66機の動画撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【正確無比な未来予測シミュレーション】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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トリテレイア・ゼロナイン
このカルロスは王というよりエースという風格
ですがその鎧の力の主が忠誠を誓った対象は銀河皇帝只一人
今を生きる人々に護る騎士を志す身としては相容れぬ存在ではありましたが…
その鎧、骸の海に還して頂きます
回避が無意味なら受け止めるのみ
センサーの情報収集と瞬間思考力で攻撃タイミング見切り
怪力で対光線反射処理施した大盾で盾受け
腕が捥げようと…!(継戦能力)
凌げば大型携帯デバイス型UCを発動
●防具改造で取り付けた無線装置で鎧の解析ハッキングに没頭
かの白騎士本人であればセキュリティの更新で対応出来たやもしれませんが
SSWの技術、王は完全に理解しておりますか?
鎧機能を一時的にロック
その期を逃さず接近し剣を一閃
●
出撃したカルロス・グリードは『白騎士の鎧』の未来予測により察知した猟兵の出現ポイントに急行していた。
「なるほど、奴が我の最初の相手という事か。」
カルロスが目視したのは白く輝く鎧に身を包み、磨き抜かれた大盾を手にした大いなる騎士。彼の名はトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)嘗て銀河帝国で生を受けたウォーマシンの生き残りである。
(このカルロスは王というよりエースという風格)
周囲を旋回しながらこちらを睥睨するカルロスを見返しながらそんな事をふと思う。
「ですがその鎧の力の主が忠誠を誓った対象は銀河皇帝只一人。
今を生きる人々に護る騎士を志す身としては相容れぬ存在ではありましたが…
その鎧、骸の海に還して頂きます。」
「なら、それが貴公にできるのか、確かめさせてもらおう!」
戦闘態勢に入ったカルロスは音速に迫る速度でトリテレイアに迫る!それと同時に『白騎士の鎧』による未来予測を開始し瞬く間にカルロスが行うべき最適な結果をはじき出す。
そしてさらに加速するカルロスをトリテレイアは大盾を構え迎え撃つ。
激突は一瞬だった。レーザーブレードで切りつけるカルロスに対してトリテレイアは自身のセンサーによる情報収集と瞬間思考力を総動員して彼の攻撃を見切り、盾で受け切って見せた!
しかし、カルロスはそのまま離脱再度反転し別方向からの高速接近でトリテレイアに切りかかる
「!?」
戸惑うトリテレイアにカルロスはすれ違いざまに言い放つ。
「貴公が我が攻撃を耐え忍んだ後に剣で反撃するという未来は見えている。機銃程度は恐れるに足らず。ならば、如何な策を目論んでいようとその両腕が使えなければ意味はあるまい!」
高機動と高速によるカルロスという質量弾攻撃による一撃離脱。これがカルロスの選んだ戦術だった。事実前後左右更に上方を交えた立体攻撃に対処して見せるトリテレイアの技量は見事の一言だったが、対光線兵器反射処理を施された盾は彼の剛力をもってしても尋常ではない負荷がかかる。
動かすたびに腕は軋み、激突するたびに火花を散らす!
(それでも引くわけにはいかない、例え腕が捥げようとも!)
不屈の意志をもって凌ぎ続けてきたが、それも限界が訪れる。保持していた盾を落とし膝をつく白き騎士。それこそカルロスが狙っていた好機!
「覚悟!」
当然それを逃す彼ではない。レーザーブレードを発信し切り捨てるべくトリテレイアに突進するカルロス。だが、直前で不可視のフィールドが彼を弾き飛ばした!
「!!なるほど、時間稼ぎか
・・・。」
「御伽噺の魔法の鎧や道具……にしては武骨にすぎますが…。」
体勢を立て直し滞空する彼にトリテレイアは自嘲気味に応じる。
彼は戦争の為に作り出されたウォーマシン、あらゆる戦況に対応できるように各部に装備品を搭載できる懸架を設けてある。そのうちの一つに搭載していた携帯型デバイスでコードを発動させた彼の周囲を不可視のフィールドが覆い包む。
しかし、カルロスは即座に対応策を導き出した。
「この程度『白騎士の鎧』に頼るまでもない。そのフィールドも無敵ではない。それを上回る力で押し切るのみ!」
最大出力のレーザーブレードでカルロスはフィールドに切りかかりーー
僅かな間をおいてフィールドは切り裂かれた
・・・・・。
そして、白き騎士は立ち上がった。
無事な腕に剣を手にして。
「これで貴公の策は尽きたな。こんどこそ、覚悟!」
吶喊するカルロスに応えるようにトリテレイアも突撃し互いの影が交差した。
「なんだど!?」
驚愕の声を上げたのはカルロス。トリテレイアの一閃は彼のアーマースーツを深く抉っていたのだ。
だが、カルロスが驚いたのはそこではない。
「何故、貴様の動きが予測できなかったのだ!?」
そう、『白騎士の鎧』は何も反応しなかった。
それまで発揮していた未来予測が機能せずカルロスは彼の機動を読み切ることができなかったのだ。
「かの白騎士本人であればセキュリティの更新で対応出来たやもしれませんが
SSWの技術、王は完全に理解しておりますか?」
そう、これこそがトリテレイアの戦術。すなわち『白騎士の鎧』へのハッキング!
盾で凌ぎ続けたのも、ユーベル・コードで耐え続けたのも全てはハッキングのための時間稼ぎ。カルロスは相手の攻撃という結果だけしか見えず過程を見ることができなかったからこそ成立した戦法であった。
「ぬう、だがまだ戦いはこれからよ!」
しかし、カルロスの闘志は衰えていない。
彼の言う通り戦いはまだ始まったばかりだった
・・・・。
成功
🔵🔵🔴
緋翠・華乃音
……倒さなければ先に進めないのだろう?
だったら君がどれだけ強かろうが未来を予知しようが、猟兵はそれを超えるだけだ。
色々な世界の武装や特徴を知っている割には考えが及ばないな。
同等の能力を有していた白騎士は敗けていることを。
先制攻撃は確かに恐ろしい脅威だ。
だがこちらには先制攻撃を受けるという情報がある。
その攻撃内容すらも。
召喚を先制するなら好きにすれば良い。
そのドローン、全機撃ち落とされるまでに何秒掛かるかな?
こちらの武装は二挺拳銃だ。
素早くドローンを落とし、カルロス本体へと銃口を向ける。
防具を強化しようと隙や脆弱性は無くならない。
頭部や関節部、意識の間隙に精密な射撃を浴びせていく。
●
「……倒さなければ先に進めないのだろう?」
そう呟いて現れた銀髪の青年、緋翠・華乃音(終奏の蝶・f03169)は愛用の二挺拳銃「to be silence.」を手にしカルロス・グリードと対峙する。
「だったら君がどれだけ強かろうが未来を予知しようが、猟兵はそれを超えるだけだ。」
終奏の蝶が周囲を飛ぶ中、銃を構えて宣言するかのように呟く彼にカルロスは応じる。
「面白い。ならば、やって見せるがいい!」
いうや否やドローンを展開しつつレーザーブレードを発信してカルロスは吶喊する。
「うん、そうさせてもらう。」
そう言って華乃音が狙いを定めるのはカルロスではなく、周囲に展開するドローン!
鷹の目というべき彼の視力はドローンの軌道を見切り容赦ない弾幕で次々とドローンを撃墜していく。
「!?貴公はっ!!」
「色々な世界の武装や特徴を知っている割には考えが及ばないな。君がこちらの攻撃手段を知るように僕達も君の攻撃手段を知っている。」
レーザーブレードを紙一重で躱し、バックステップで距離を取りつつ言い放つ華乃音。その間もドローンに対する射撃を止めない。
嘗て白騎士当人と死闘を繰り広げた彼だからこそ、その恐ろしさと対処法を承知していた。未来予測シミュレーションは時間を置けば置くほど情報が集まり精密さが増す。ならば、情報を集めきる前に全て叩き落す!それが彼の結論だった。
3分もかからず全てのドローンを撃墜した華乃音は即座に銃口をカルロスに向け迷いなく発砲する、未来予測を封じられたカルロスにとってコードに拠り空間を超えて着弾する銃撃を躱す術はなく鎧に覆われていない頭を守るので精一杯であった。
「おのれぇっ!!冗談ではない!」
鎧の関節部に狙いを定めてきた華乃の射撃を躱すために急上昇し、銃の射程から逃れるしか彼の選択は残されていなかった。
「君の敗因は“存在したこと”だ。」
飛行してカルロスを追撃することができない華乃音はそう呟いて戦場を離脱するカルロスを見送っていた
・・・・・。
大成功
🔵🔵🔵
ダビング・レコーズ
かつて白騎士が現じた時当機には抗う術がありませんでした
だが今は違う
敵の攻撃はほぼ必中
防御と軽減に専念
推力エネルギーをEMフィールドに充填
最大出力で全面展開
ルナライトのプラズマキャノンとサンダーボルトを海面に発射
水蒸気爆発でレーザーを減衰
敵は瞬間移動手段を有している訳では無い
必然的に瞬時に移動可能な距離は限定される
広範囲を徹底的に面制圧し未来視が意味を為さない回避不能の飽和攻撃を行う
ベルリオーズとヴェスタを広域掃射
広範囲に及ぶ綿密な弾幕面を形成
更にメテオリーテを放射状に発射しプラズマグレードを反映させたサンダーボルトで撃墜
敵が移動可能な空間を荷電粒子爆発とミサイルの連鎖誘爆そして弾幕で埋め尽くす
●
態勢を立て直すべく一度海上へと逃れたカルロス・グリードに『白騎士の鎧』が新たなる猟兵の出現を告げた。
「・・・ふん、戦いは数という事か。」
彼が視線を向けた先に現れたのは直前に対峙した白き騎士と対を為すかのように重火器に身を固めた白き射手ダビング・レコーズ(RS01・f12341)。
海上をホバリングするダビングは自分を睥睨するカルロスを見上げながらふと思う。
(かつて白騎士が現じた時当機には抗う術がありませんでした。だが今は違う!)
「戦闘システム起動」
静かな決意を秘め淡々と戦闘開始を告げるダビングに応えるかのようにカルロスも動きだす。
未来位置に攻撃を撃ち込まれる以上回避に意味はないと考えたダビングはホバリングに使う最低限のエネルギーを残してすべての推力エネルギーを注ぎ込みEMフィールドを最大出力で展開、更にキャノンモードに変形した「BX-Aルナライト」と対艦荷電粒子砲「BS-Sサンダーボルト」を海面に放ち水蒸気爆発を起こし周囲に水蒸気を漂わせる。EMフィールドと水蒸気の膜による二重の防御、これが未来を読み敵に対してのダビングの回答だった。
しかし、カルロスのレーザーは水蒸気の膜を突破しフィールドに減衰されつつもダビングに着弾した。
「損害軽微」
「よく考えたが、その程度の水蒸気とフィールドで我が攻撃を阻めると思うな!」
淡々と損害状況を確認するダビングにカルロスは彼の周囲を高速で機動しながら言い放つ!似た戦闘を既に経験していたことからカルロスはレーザーの出力を最大にして対抗していたのだ。
だが、ダビングは動じない。
自身を戦闘兵器と認識する彼に動揺というものはない。
ただ淡々と周囲を高速で機動しているカルロスの観察に費やす。
(やはり敵は瞬間移動手段を有している訳では無い。)
攻撃を耐え凌ぎながら、観察を続けたダビングはカルロスの移動可能な距離が限定されることに気づき自らの戦術が有効だと結論付け行動に移した!
まず彼は両手に装備するリニアアサルトライフル「RSベルリオーズ」とガトリングガン「RSヴェスタ」を一斉発射!
その濃密な弾幕を『白騎士の鎧』の未来予測で察知したカルロスは回避に専念する。
弾幕を文字通り搔い潜るカルロスが態勢を立て直す前にダビングはマイクロミサイル「RSメテオリーテ」をカルロスを絡めとるように放射状に発射しそれを「BS-Sサンダーボルト」で撃ち落とす!
「プラズマリアクター、最大出力」
更にミサイルの連鎖誘爆で身動きができなくなったカルロスに対しダビングはフィールドに回していたエネルギー全てを費やした荷電粒子榴弾を叩きつけカルロスの周辺一帯を大爆発が襲った!
例え未来予知をされても、それが意味をなさない回避不能な広範囲の攻撃。これが
彼の戦術だった。
しかし、攻撃に全てのエネルギーを費やした彼はホバリングすることもできずに海中に没しようとする直前にグリモアベースに転送されていく。
彼が転送直前に見た最後の光景、カルロスが島へと墜落するように不時着する姿を目に焼き付けながら
・・・・。
成功
🔵🔵🔴
カタリナ・エスペランサ
略奪者風情が仮にも騎士の鎧を纏うなんて巫山戯た話だと思ったけれど、中々どうしてヒロイックな事情があるようね
まぁ、コンキスタドールの所業は許せたものでもないし。
未来を操る等と私の領分を侵した報いは受けて貰うわ
先制対策は《先制攻撃》で《念動力+情報収集》の力場を展開し《第六感+戦闘知識》の《見切り》を補正して《空中戦》
羽の誘導弾幕や《属性攻撃》の炎雷で敵の動きを制限し《早業+怪力+鎧砕き》のダガーと体術で撃ち合う
視通す事と回避が叶う事はイコールじゃない
自前の速度に広域攻撃と手数を組み合わせ攻め立てましょう
先制を凌げば【失楽の呪姫】発動、戦闘能力を引き上げ概念領域に昇華した攻撃で以て貫き、焼き払うわ
●
墜落同然に不時着したカルロス・グリードを出迎えるかのように一人の猟兵が立ちはだかる。
「略奪者風情が仮にも騎士の鎧を纏うなんて巫山戯た話だと思ったけれど、中々どうしてヒロイックな事情があるようね。」
腕を組んで仁王立ちしながら言い放つ翼を畳み一見するとそうは見えない人狼の娘はカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)、グリモアを手にした有翼の人狼。
「まぁ、コンキスタドールの所業は許せたものでもないし。未来を操る等と私の領分を侵した報いは受けて貰うわ。」
「ほう、我が麗しの姫が恐れるグリモアを宿せし者か・・。ならば貴公を始末し未来を見る力を我が物としよう。」
敵意を隠さないカタリナに対してカルロスもまた殺意をもって応え、ほぼ同時に空へと飛翔する!
「成程、我が対処できぬ範囲攻撃で動きを止めしかる後に止めの一撃を入れるつもりか。ならば、その前に貴公の懐に入ればよい話よ!」
先手を取ったのは、カルロス!未来を視た彼は彼女の攻撃を封じるべく高速で迫り、対するカタリナは旋回軌道で回り込みながらダガーを投擲し羽から炎雷の弾幕を放ち牽制する。
トップスピードで勝るカルロスに対して小回りの良さを生かした格闘戦を挑むカタリナの空中戦は次第に手数を増やすカタリナに対処しきれなくなっていくカルロスの不利に傾いていく。
「何故だ!?未来を視る我がなぜこうも押されるのだ!?」
驚愕するカルロスにダガーで切り結びながらカタリナが答える。
「視通す事と回避が叶う事はイコールじゃない。視通すだけで勝てるのなら私達は白騎士に敗れ去って終わっていたよ!」
ーー驕傲:世界は我が手の上にーー
世界を把握・干渉する概念的な力場領域。
予め彼女はこれと念動力を組み合わせて情報収集に特化した力場を作り上げカルロスの動きを常に把握していた。
無論、未来予知ではない。ただ、今現在のカルロスの動きがわかるだけだ。
それをもってしてここまで追いつめて見せたのは彼女の第六感、そしてそれを支えたこれまでの戦いの経験だ。
「さてと、凌ぎ切ったし――アタシの本気、ちょっとだけ見せてあげる」
言って彼女は自らにあらゆる守護を貫く͡͡黒雷を、終焉を招く劫火の欠片を、そして
未来を求めし叛逆の魔神‘暁の主`をその身に宿す。
吐血しながらも劫火を纏ったダガーの一閃はカルロスを切り払い、圧倒的な膂力の一撃はカルロスを鎧諸共傷つけていく!
「バ、バカな!この我がパワー負けするなど!!」
鎧を破壊されていき驚愕するカルロスに
「月並みだけど、これで、終わりよっ!」
ダメ押しとばかりに放ったミサイルのごときダガーの一撃が炸裂しカルロスはクレーターを作る勢いで叩きつけられたのだ!
大成功
🔵🔵🔵
シズホ・トヒソズマ
白騎士の力持って来るとか全く……
油断せず行きましょうか!
人形を◆早業で◆操縦
回避もダメで防御も貫通するとか冗談じゃないですね!
こうなったらミコで歌声からの◆催眠術をかけて未来予知結果をカルロスが認識する事を阻害し、未来位置を誤認させる!
とはいえ敵もフォーミュラ、ここまでは読んで音声遮断で催眠を防ぐ事もあり得る
ですが私の本命はもう1つのミコの能力、私の未来が相手により定まっている程確実に行える能力、『運命操作』!これで私に攻撃が当たる運命を変え、誤射させます
UCでサル型ロボにジャミング装置を出させ未来予測を更に狂わせ
ウサギロボのバリア◆オーラ防御で攻撃を防ぎながら
バイクで突撃し『王劾』で斬り裂き
●
「何のこれしき。まだ我は戦える!」
未来予知以外の機能ほぼ全てを損傷した『白騎士の鎧』がアラートを発しながらもカルロス・グリードは立ち上がった。
満身創痍の彼に『白騎士の鎧』が撤退を推奨するが彼に退路などない。その彼の前に立ち塞がったのは魔女再現鬼型アイドル人形『ミコ』を操るシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)。
「白騎士の力持って来るとか全く……油断せず行きましょうか!」
言うが早いが彼女は『ミコ』を操り歌を奏でさせる。その早業は人形遣いの面目躍如足るものだ。
(とはいえ回避もダメで防御も貫通するとか冗談じゃないですね!こうなったらミコで歌声からの催眠術をかけて未来予知結果をカルロスが認識する事を阻害し、未来位置を誤認させる!)
だが、カルロスはあっさりと未来を視て彼女の攻撃の要であるミコをレーザーで打倒したのだった!
「・・・え?」
あまりにも呆気なく(人形を庇う間もなく)倒れてシズホは驚愕する。
動きを読まれるとは思っていた。だからこそ、人形の催眠効果の歌で彼を幻惑し彼の未来予知を妨害するはずであったが・・・・
「その人形、貴公の攻撃の要であろう?ならばそれを潰すのは当然と思わんか?」
当惑する彼女に淡々と諭すようにカルロスは語る。
「へ?い、いや、だからこそあなたの予知で私の未来が定まっているからこそもう一つの機能である『運命操作』の出番だったんですけど!?」
「??奇妙な事を言う・・・・それができていれば今のこの状況はなかろう?」
抗議の声を上げるシズホに対してカルロスは呆れ返った表情で言い放ち
「どうやら貴公は道化のようだ。このまま息絶えるがよい
・・・・。」
止めを刺すべくカルロスは『白騎士の鎧』の未来予測を起動させようとし・・・
動かないという事に気が付いた。
「!?どういうことだ!?」
動揺するカルロスがスキャンして確認してみれば『白騎士の鎧』の状態は外部からのハッキングされていることを告げていた。
「はっはっはっ!時間稼ぎに付き合ってくれてありがとうございます!」
言いながらシズホは人形を起き上がらせ立ち上がる。その傍らにいるのは嘗てキマイラ・フューチャーを戦乱の渦に巻き込んだサル怪人を模した小型ロボ。
これこそが彼女の本命、オブリビオン・フォーミュラの力を限定的に再現するコードで召喚するこのロボット達こそが彼女の要だったが時間稼ぎをするはずだった人形のミコが倒されたためとにかく『白騎士の鎧』に対してのハッキングが完了するまで
どうしようもない会話で時間を稼ぐ方針に切り替えたのだ。
「さぁ、これで終わりですよ!カルロス、覚悟!」
ウサギ怪人ロボと共にバイクに跨ったシズホは炎獣牙剣『王劾』を構えて竜巻を巻き起こしながら突撃する!
愚直な突撃は容易に動きが読める。事実カルロスが狙いをつけたレーザーは過たずシズホに吸い込まれるように向かい・・・・
ウサギ怪人ロボのバリアにあっさりと阻まれた。
「何!?パワーダウンだと!?」
これまでの損傷が積み重なり『白騎士の鎧』が本来の機能を発揮できない間隙を縫ってシズホは『王劾』をカルロスに突き立てる!
「これで終わりです、カルロス・グリード!」
「バカな!?我がこんな道化などにィィィィィィィィィィィィィィィィ!!」
剣から巻き起こる炎が竜巻と合わさりカルロスを巻き上げながら塵一つ残さず焼き尽くしていく・・・・
ーー後には何も残らず夜明けの太陽が辺りを静かに照らしていた・・・
成功
🔵🔵🔴