●泥濘(コンキスタドール)どもの海戦
その大艦隊は冗談(アホ)の如くに這い進んでいた。
誰が如何様な角度から見ても、到底動ける筈もない。
数秒もすれば海の藻屑と消えるだろう『代物』だった。
しかし彼女等・彼等は宝物(メガリス)のおかげか、呪いに塗れて沈む事も出来ない。ただれた皮膚もとけた肉も持たない代わりに、嗚呼、あの変質性は偏執じみて在る。コンキスタドールは泥遊びして大笑い、覗き込んだ眼窩は何故か黄金で輝(な)った。
無数に押し寄せる死体(いきもの)の航海、奇々怪々とは現実(うそ)のようで、最早『眼を逸らす』暇も与えられない。
海底(ち)を往け貴様等、本来の棲家は其処だろう。
――尖兵はひたすらにさまようのみ。
●グリモアベース
「はい!!! はいはいはい!!! 隣人ちゃんですよ! いやぁ戦争始まってますね始まりましたね。今回集まってもらった皆さんには『海戦』してもらいます。ただの『海戦』じゃあありませんね。飛行・転移を縛られた状態での『海上戦』『船上戦』って感じです。まあ、一筋縄では突破出来ない常、皆さんなら判断容易いでしょう」
げらげらくるくると戯れながらグリモア猟兵は『地図』を広げる。指差した場所に敵が現れるのだろうか。その視線は既にブレている。
「羅針域破壊されたらこっちの負けですからね。それを全力で阻止するのが皆さんの役目です。あ。お相手の船ですか? 現地で確認してみてくださいよ。きっと頭抱えますから――じゃあ宜しくお願いしますね」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
泥船に乗ったつもり。
プレイングボーナス……海上戦、船上戦を工夫する(海上では飛行や転移が阻害されています)。
宜しくお願い致します。
第1章 集団戦
『泥人形『マッドドール』』
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POW : 泥潜行
全身を【相手を引きずり込もうと泥の中へ同化状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : 泥分裂
【泥の中から同じ『マッドドール』】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : 泥抱擁
【ドロドロ泥抱き着き】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を泥まみれにする】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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猟兵(きさま)等の反応は様々だろう。
驚き呆れ疑問その他、とびとびに感情が混ざっていく。
目の前に列して在(い)た、大艦隊。
――悉くが『泥船』で成った。
うごうごと貌を出したコンキスタドール。
海の藻屑にも堕ちなかった、ねばつく真っ黒。
嗚呼、スワンプマン、大嵐に攫われなかったのか。
羅針域へと這い進む。
カシム・ディーン
キャバリア搭乗
海上戦
「海の上で戦うのも中々に面白くなってきたねご主人サマ?」(鶏立体映像
そいつは重畳です
空飛べなくてストレス溜まってるかと思いましたよ
「ちょっとはねー。でも海の旅もいいものだよ♪」
それじゃ安全の為にも害獣駆除と行きましょう
【属性攻撃】
水属性を機体に付与して海上海中での機動力強化
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の動きと癖
更に攻撃動作等把握
UC起動
超高速で動き回りながら
【念動力・スナイパー・切断・盗み攻撃・盗み】
念動光弾を撃ち込んで破壊しながら
迫る敵はハルペーで切り裂きつつ
三叉槍を切り裂いたり強奪しては破壊
念動フィールドで毒針のダメージを軽減
高速で動き回り暴れまわる!!
鶏は朝に鳴くと言うが、はえた立体は『いつ』でも虚仮(こけ)と啼くだろう。海上戦も面白くなってきたねと『やわらかな音声』、そいつは重畳だとオマエは呟いた。飛行出来ないストレスの積み重ねがひどく、なんとも解せない表情になっていないか『そのような心配』も不要だったのだろう。少しはつらいがツラツラ垂れている暇は無い。何よりも素敵な海の旅だ、膿んでいる精神ではツマラナクて仕方がない――それでは安全確保の為だ、彼方側の害獣(どろぬま)を掬いに行きましょう。焦げているまん丸に映った、分裂(メツレツ)騒がしいマッドネスども……甘い水は此方と呼び掛けろ。
賢者の石。その意味は数多にも到るだろうし、解読(ひもとく)脳髄に傷は必須か。絡め取った情報(データ)はスワンプマンの戯言、クセが強くて助かると記すべきか――つまり彼女等は抱擁したいしされたいのだ。晒された内側は湿っている。
放たれた泥団子(コンキスタドール)曰く、その化物(かぶつ)は喜ばしい。喝采(たいほう)鳴り響く中で『異』は導(うご)く。撃ち込んだ念動(エネルギー)が数多を薙ぎ飛ばして数秒、冥府への門が斬り厭(あ)けられた。
奪い取れ奴等の脳(かく)、黄金色は呪いだ。
三叉槍(トライデント)の翔撃――水面を狩る。
針の筵は貴様の域だ、暴れ廻れよ速足の魔字(ルーン)。
似た者同士も構わず斃せ、そこが安寧と横たえよ。
成功
🔵🔵🔴
鈴木・志乃
――頭抱えるよこの野郎!!!
なんだあの化け物!! 見た目生き物だけど呪詛っぽいけど、純粋に破魔とか効き目あるのかも怪しいし。てか人数多!
泥船乗って死出の旅ってか、おぉ……。
噂には聞いたことあったけど、スワンプマンねぇ。
オーラ防御展開
水陸空兼用のヒーローカー乗って爆走。飲まれたら終いだ。
武器改造で自動走行モードにしつつ……UC発動。
氷属性の津波、途中から竜巻で泥ごと舞い上がってくれるといいね。
全力魔法で可能な限りコントロールするよ! ここをミスったら私が死ぬ!
第六感で流れを見切り、念動力も+して方向をコントロールだ。
はは、私が死んだら成り代わってくれるかな?
演目は渇望!
ざぁざぁと劇場内で雨が降るような衝撃。さらさらと肩に触れた『髪質』が、何処か自分の『もの』ではない気がした。登場人物を演じるワケでもないのに呆然自失(素敵なお顔)、汚物眼前にして思考が停止したのか――頭抱えるよこの野郎!!! ぶくぶくと膨れ厭がったマイナス感情、あれを呪詛(ことだま)だと言うならば原因を教えてくれないか宝石箱(メガリス)。なんだあの化け物、物々しくナダレ込めば大艦隊――泥船乗って死出の旅、成程、この世界は平たくて向こうは『断崖』だったのか。おぉ……噂で聞いたスワンプマン、大嵐(いなびかり)は何処かと探してやれ。
走れ。奔れ。駆け出したヒーローカー、それを乳母車だと思った奴は棺桶逝きだ。飲み込まれたら終いだと己の泥(のう)に言い聞かせる。さあ、暴れ狂えよ大自然(エレメンタル)、真逆、この世をルビーだと間違えていないか?
氷(ひょう)――巻き込まれた個体(かのじょ)が爆ぜて、風に吸われて解体(バラバラ)。手繰り外れたならば最悪『オマエ』が息絶える、耐えろ耐えろと方向(コントロール)が蠢いて往く。潜れよ奈落の死(よん)丁目、船酔いに気を付けろ!
はは……しめった溜息が楽しそうだ。
私が死んだら成り変わってくれるかな?
幸運(ラック)を! 夢見るが儘に塵屑だ。
水陸空(トライアングル)ちりぢり鳴らせ。
大歓声だ、クライマックスに刺されろよカルメン。
成功
🔵🔵🔴
ビードット・ワイワイ
これは…船?船?
我がメカモササウルスは大抵の物を砕けるがあれは困る
では燃やそう
我が身に宿すは歴戦の獄炎3つ首鯱
海であろうと燃ゆる炎纏いて
燃やし喰らいて敵を止める
敵の船(?)は機動力あるように見えぬが炎を推進力とし海中で加速
機動力で敵が触れる先から燃やしていこう
負傷を損壊なんのその
正気を削る不浄の者よ
海に沈むも許しはせん
全てを燃やして跡も残さん
此岸彼岸の往復(いきわたし)、尻拭いも出来ない死骸(ただれ)どもの『よぅほう』だ、方々から現れた真っ黒は何処か『玉虫色』にテラ憑いている。これは船なのかとオマエは首(ながいもの)を傾げてくねり、その破滅性について思考を巡らせた。我がメカモササウルスは大抵のものを砕けるが泥人形(あれ)は困る――砕いても潰しても再生(リ・バース)する輪郭(めつれつ)、連ねた意味合いは同化だろうか。では燃やそう。単純明快(さんさん)と照り付ける太陽(エネルギー)が如くに、破滅が為に破壊すれば好い――分裂(あらわれた)お代わり、おわかりかと獄炎(ほむら)。
三つ首の鯱(けもの)が顎を開け、海中(まっくろ)を炎(えん)じ泳(すす)む。噴き出した赤(劫)で不浄へと向かう。嗚呼、正気を削る『見た目』もなんのその、塑の貌(つら)に波(は)き告(つ)けた牙は如何だ。負傷も損壊も関係ない――ただ灼熱(むくろのうみ)へと叩き送る。最早、海の藻屑すらも赦されない。
総ゆる泥の脚跡も残さない。
かくして彼らは滅んだのか。
オルカ、オルカ、その踊り方を魅せるが好い。スワンプマンの声帯が『ぼこぼこ』と笑って永久の如く、かつては少女のように愛おしかったのだろう――蒸発した色は思う以上に透き通っていた。還り道には焦げ滓を抱かせよ。
お母さんの言いつけは絶対だ、それはオマエも同じだろう。
成功
🔵🔵🔴
ナイ・デス
泥船……?
壊せば、沈んで……生きてて海の中を進んでた、となると厄介、ですね
……残さず、喰らい尽くしましょう
『文明守護竜』連続発動
海水に、大気に一時的に、竜の力を
協力を、お願いします
無数の竜の集合体「ダイウルゴス」に変じて
沈む。海中を進み、泥船の真下へ
大きく、大きくなる
【集団戦術】群体であるから、その姿は竜に固定は実はされて、ない
【念動力】液体であるかのように、竜の群れは広がって
泥船は竜の掌の上か、顎の中
閉じ込める。逃げ場は与えない
【零距離射撃】
【生命力吸収】する聖なる光が、泥が無敵であろうと、今に生る、在る為の力を奪い尽くして、骸の海へと還す
【浄化】する
零さず全て、喰らい尽くして
おやすみなさい
会議(協力)の半ばで『泥』が足元を掬ってみせた。船の材質は満場一致で『不定形』、系列を怪しんで終えば簡単な事、彼女等(コンキスタドール)は既に息絶えている。壊して沈んで海の藻屑が大行進、下手をすれば此方が散り散りだ、惰性で貪っている暇など在り得ない。ならば厄介ども、共々(まとめて)残さず喰い尽くせば好い。ああ、無いと有るの狭間を『聖なるかな』埋め混めば問題あらず――あらざる貴様等には丁度いい。文明守護竜(フロンティア・ライン)――お嬢さん(フロイライン)には早々、葬送される法律(けんり)を与えよう。君の中枢(かく)にして新生(うまれた)中身、その機体(なまみ)の味わいは如何か……同化していると泥濘がついだ。
泥船の真下(そこ)、徐々に膨らんだ両翼(つばさ)が念動(エネルギー)を発していく。群体(むれ)の輪郭(かたち)は決められていないが、故に大きな・大きな顎(てのひら)、此処が仏陀(けもののすみか)、閉ざされた胎中はグロテスクか?
逃げ場はない。
潜行した数々が『光』に落ちる。
零さず総てが胃袋の内、咽喉蓋から先は二度と視えない。おやすみなさいと枕が説いて、解かれた眼だけが最期を知る――今に生る、在る為の過去(たね)が奪われた。嗚呼、骸の海の底が底、如何して蹴る事が出来ると謂えるのか。
お願いしますと猫なで声、ノイズも失せた流動體(からだ)。
大成功
🔵🔵🔵
神海・こころ
甲板のロープで身体を固定しつつ
聞こえてくるのは苦しみの怨嗟か
泥濘どもが
アタシのことを泥潜行し泥の中に引きずり込もうとするのなら
アタシはアタシの炎で炙って固めて砕くだけ
「ほぼ無敵」は「無敵」ではない
動かない的程、狙いやすいものは無いよ?
『炎!!』
鉄甲鉄火で武具に呪いの業火を宿し
相手を焼き焦がしながら黄金のバットを振り抜き
相手の能力ごと粉々に打ち砕く
この一撃が手向けになることを祈って
パワー・ワードに塗れながらも位置(にく)固定、捧げるべきステーキは何グラムだと鮫(けもの)は言う。聞こえてくるのは苦しみの怨嗟か、もしくは現実に渇きそうな『咽喉』の佛か。神仏(そんざい)は居ないと泥人形(スワンプマン)が吐き散らし、その貌(ざま)は人間性(おおうそ)だと同化している。泥濘(ぬかるみ)の大波(おだく)が流れ混む中、オマエは何処かに散った紙束を連想していく。真逆、あの記憶は喪失(すて)られた筈だろう? 似たようなものだほぼ無敵、表面に本物は見つけられない――けらけらと鳴き出した泥(チョコレート)・カプセル。フル・スイングの終焉(さよなら)を圧し浸けるが好い……炎(あかり)出せ、堕した者どもへ。
動かない的ほど『中て易い』ものはない。内臓がなければ食す事も濡れる事も出来ないのだ。だらりとシガミ憑いた執着心、塑れをゴールとしたならば『逆転』する弱肉強食(ピラミッド)――鉄甲鉄火(まじない)だ。業々と黄金色。
この一撃が手向けになることを祈って。
炙れ溢れ――冗談(ばか)みたいな幕引きだ。
つるつるとした団子、指先の暴力。
ソドムと何かを模倣してやれ、申し分のない『灰は灰へ』言辞を重ねれば千本ノック、愈々焦がれが爆砕(くだけ)去った。厳重に保管しろと【君】が記(い)う。つまり彼女等は人間だったのだ。嗚呼、羅針域が観察している。
籠の中の鳥よ、いついつ出逢う。
姉妹達は母なる胎(うみ)にも潜れない。
成功
🔵🔵🔴