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羅針盤戦争〜天高く登れ!

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #ネルソン提督


●制圧されし島
 晴れた空、澄み渡る海。何気ない一日が繰り広げられる何の変哲もない島、『名もなき島』。
 島民達も普通に穏やかに過ごしていた。

 ―――天の使いが、降りるまでは。

 七大海嘯『舵輪』、ネルソン提督。
 彼がこの島を制圧するのには、10分もいらなかった。

 高高度からの爆雷と、天使の群れは提督の指示のままに降り注ぎ、何の罪もない人々を消して、殺して、消して、殺す。
 天使達が悪意を持って島を飛び交い殺し、爆雷がささやかな雨となって島を穿つ。
 その流れが何度も繰り返され、島は制圧される。

 ネルソン提督はすぐに空母と島の距離を離し、さらなる追撃を続ける。
 距離を離す理由が島の人々には当初はわからなかったが、後になって空母が存在する海上が何なのかを思い出した。

 飛行能力を持てば近づけるだろうと思われたその空母のいる海上は、なんと空を飛ぶ力を無効化する。
 ならどうやって天使達は近づいているのかと問われれば、奴らは全員無効化を無効化するために、カタパルト射出+加速によって海上を抜け出し、島へ到達している。

 空母のある海上さえ抜ければ飛行能力は使える。そして、敵軍が空母へ至る方法は限られる。
 ネルソン提督は知恵と知識、科学と魔術を用いて島を制圧していった。

「さて、猟兵諸君。……この海上をどう乗り切るかね?」

 小さく笑うネルソン提督は、空母の上で指揮を執る―――。

●始まりの戦争
「さっそく戦争が始まったぜ」

 ぽつりとつぶやく木々水・サライ(《白黒人形》[モノクローム・ドール]・f28416)は、グリードオーシャンでの新たな予知を掴んだと、猟兵達に伝える。

 場所は名もなき島近辺。その近辺には飛行能力を失わせる海上が存在しており、敵はそこに空母を止めて外部からの侵入を防ぎながら島を制圧している。
 高高度の爆雷を用いて周辺を一気に爆撃するというその行いは、まさに提督に相応しく。
 最悪なことに船から射出される天使の群れは飛行能力を無効化されないようにカタパルト加速を用いて飛んでくるという仕様を取っており、なおさら到達しづらい状況となっている。

「だからまあ、空を飛ばない方法で空母に乗り込む手段が必要になる、が……。相手は曲がりなりにも、『七大海嘯』だ。そう簡単には突破させてくれねぇだろうよ」

 敵は猟兵を目視したら、すぐに攻撃をしてくるだろう。その対処をとってから空母に乗り込んで提督を叩かないと、こちらが重大なダメージを負うことをサライは告げる。

「飛行能力を失う海上、先制攻撃をしてくる敵。……前途多難だが、お前さん方の知恵と知識を借りたい」

 彼はよろしく頼むと頭を下げ、グリモアベースから戦場へと猟兵達を送り出す。


御影イズミ
 閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
 とうとう戦争ですね。
 アリラビのときは途中からでしたが今回は最初からMS参戦です。

 MSページを必ず参照の上、プレイングの投稿をお願いします。

 今回のプレイングボーナスは「敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。」となっております。
 対処が描かれていない場合、判定が厳しくなりますのでご注意ください。

 また、海上が「飛行能力を受け付けない」という特殊なフィールドになっているため、「飛行状態で空母に近づく」といった直接近づくプレイングは採用が難しくなります。
 柔軟な対応でなんとか採用を目指しますが、それでも難しい場合は流させて頂く場合がございます。ご了承ください。

 皆様の素敵なプレイング、お待ちしております。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『舵輪』ネルソン提督』

POW   :    天使の行軍
【カタパルトで加速射出された天使の】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他の天使】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    天使による高高度爆撃
【天使達が投下する爆雷】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【位置と予測される移動範囲】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    武装天使隊
召喚したレベル×1体の【透き通った体を持つ天使】に【機関砲や投下用の爆雷】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
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久遠寺・遥翔
アドリブ歓迎

イグニシオンに騎乗
空を飛ぶことは出来ないなら海上を走るまで
UCによる高速飛行能力を応用して海上を【ダッシュ】
海水を【焼却】し水蒸気爆発によって推進力を得て方向転換し
【第六感】で相手が予測し落としてくる爆撃を【見切り】回避しながら突き進む!
命中しそうな爆撃は焔のフィールドによる【オーラ防御】と【火炎耐性】で耐えつつ思考を切り替えて元の進行方向に【残像】も残して相手をかく乱するぜ!
なんとか接近したらUCの焔の太刀で空母ごと【範囲攻撃】
叩き斬ってやる!



●空がダメなら海を翔け抜けろ!
「空を飛ぶことが出来ない、か……」
 そう呟くのは久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)。愛機・イグニシオンに騎乗した状態で相手空母を眺めているが、その間にも空母からの攻撃は止まない。
 カタパルト射出による天使達がくるくると遥翔の頭上を通り過ぎたかと思えば、爆雷が遥翔へと降り注ぐ。わずかに爆風を喰らう遥翔だが、相手が彼の位置の把握のために天使を射出しているのだと知ると、すぐにイグニシオンのパワーを高めて走り出す。
 彼が走り出したその先は、空母へつながる海だ。イグニシオンのエンジンを更に高めた彼は、何も気にすること無く海の中へと突撃する。
「空を走れないなら、海上を走るしかないな!」
 着水と同時に吹き上がる水蒸気。その爆発によって飛び上がる、イグニシオンに乗った遥翔。天使達もネルソン提督も、彼が海上を走っているという状態をしっかりと目に焼き付けていた。
 遥翔はなんと、ユーベルコード『太陽を灼く黄昏の剣』を発動。愛機・イグニシオンから焔の剣による連続斬りを使って海面を叩いて焼却、からの水蒸気爆発によって生まれた推進力で空を飛び上がっていた。それが傍目には海上を走っているように見えている、ということだ。
「行くぜ相棒! 今はただ、全霊を以て―――この海を翔ける!!」
 走るイグニシオンは、空母への道を無理矢理にこじ開ける。それを良しとしないネルソン提督は追加のカタパルト天使を射出して、爆雷を落として遥翔の行く手を阻もうと攻撃を追加する。
 上手く見切りながら回避を続ける遥翔だが、どうしても目の前に落ちてきて避けきれない攻撃がいくつかあった。それらは全て焔のフィールドを展開させ、耐性を高めてから上手く耐える。
 また彼は思考の切り替えと残像をうまく多用した。目の前に爆撃が落ちてきた場合は先に述べたように耐え、素早く移動先を切り替えると同時に元の進行方向へ残像を残す、という動きを見せていた。
「さあ、どれが本物の俺か……見つけられるか?」
 おかげでいくつもの残像と道が生まれ、残像の遥翔が大量に空母を目指すという光景が広がった。ネルソン提督はその全てに攻撃をしかけようとするものの、砲台数が足りずにその全てに攻撃することは叶わなかった。
「残念、俺はこっちだぜ!」
 潰し損ねた一つから、水蒸気爆発が大きく吹き上がる。同時に、イグニシオンが空母の上を取り―――。
「ラグナレク……キャリバーーーッ!!!」
 焔の太刀は大きく振るわれ、空母の広範囲を切り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

エミリィ・ジゼル
飛行能力は無効化され、天使たちから爆撃を受ける。
なるほど、なんとも厳しいですね。しかしここで屈しては猟兵の名折れ。なによりサメイドの名折れです。

海上が無理なら海中を行きます。
幸いわたくしはバーチャルキャラ。呼吸も不要です。

高速泳法・水中機動・深海適応の各技能を使い、目視不可能な深海を、更には機銃や爆風のダメージを最小限に抑えるために『サメ子』を使って出来るだけ短時間で進行。

そして空母まで可能な限り近づいたら、UCを使いサメダディこそリヴァイアサンを召喚。突撃攻撃で船の底にどでかい穴をあけてやります。

「サメダディ!わたくし達を差し置いて、海の支配者ヅラしてるやつらをぎゃふんを言わせてくだち!」



●サメダディ、カモン!
「飛行能力は無効化され、天使達から爆撃を受ける……なるほど、なんとも厳しいですね……」
 空母から発射される天使達と、それを指揮するネルソン提督の姿を確認しながら頷くエミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)。空は奴らの支配下だと言わんばかりに、爆撃が降り注いでいるのが伺えた。
「しかし、ここで屈しては猟兵の名折れ。そしてなにより、サメイドの名折れです」
 うん、と大きく頷く。サメイドたる己が、海上を支配する者共に負けることがあってはならない。そんな心意気だ。
 空や海上は既にネルソン提督の支配下にあるため、ここは連中の手が及んでいない海中を使うべきではないかと判断するエミリィ。彼女の判断は正しく、海中への攻撃はほとんど届いていないのが現状だ。
 ざばぁん、と大きな飛沫を上げてエミリィは海中へ。幸いにも彼女は適応能力を所持しており、泳法、機動共に問題なく海中を泳ぐ事が出来る。そのため、光の届かぬ奥深くまで彼女は泳いでいた。
 天使達はなんとか彼女のいる位置を感覚でつかみ、機関砲や投下用爆雷を用いてエミリィを攻撃する。だが、天使達の思惑以上にエミリィはぐんぐん海中を突き進んでいたため、その攻撃は一部しか当たらなかった。
 鮫魔術で改造された、飛行可能な騎乗用の鮫―――その名はサメ子。飛行状態を懐中で使うことにより、水の中でも空を飛んでいるような速度で泳ぐことが出来ており、彼女のおかげで攻撃がほとんど当たらない状態を作り出していた。
 ぐんぐん進む中で、サメ子が急に止まる。大きな壁があって進めないんだと身振り手振りで説明するサメ子に、エミリィはそっと壁に手を触れる。
「……よし、ここなら……カモーン! サメダディ!」
 その詠唱とともに発動するのは、ユーベルコード『サメ召喚「すべてのサメの父」』。一瞬だけ海中がゆらめくと、突如謎の空間との繋がりが出来上がった。そして、エミリィはその空間とのつながりに向かって、大声を上げる。
「サメダディ! わたくし達を差し置いて、海の支配者ヅラしてるやつらをぎゃふんと言わせてくだち!」
 その言葉に反応し、ずるり、と這いずり出てきたのは全てのサメの父―――通称、リヴァイアサンが現れた。海の支配者たる己を差し置いての狼藉は許すことは出来ないと言わんばかりに、リヴァイアサンはサメ子いわく壁、もとい空母の底へと思いっきり突撃する。
 ぐらり、大きく揺らぐ空母。しかし空母は揺らぐだけで底にヒビが入る様子はない。簡単には通さないというのが、ネルソン提督の意気込みなのだろう。
 だったら何度でも、何回でも突撃してやる。そう言わんばかりに、リヴァイアサンとエミリィの猛攻は続いたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

中津川・シナト
ははあ。強引だけど、それだけに有効な戦法なわけだ。
なるほどなるほど――じゃ、こっちもやらせてもらおうか!

UC【カタパルト】で味方を弾道輸送する支援行動が目的

まずは航空戦の対処だ
【フリート】【ランパート】【スケーター】で艦船状態を展開、本命の準備をしつつ味方の【運搬】と足場も受け持つ
様子を見て通信機も込みの耐Gフィールド発生器を味方に配っておくよ
【カノン】を迎撃機銃に構成して【拠点防御】
可能な限り爆雷は撃ち落とす

敵が弾道飛行してくるなら、【航海術】と合わせて方向と距離が計算できるはずだ
隙ができたら【早業】で順次【カタパルト】射出
なあに、あたし一人なら【水上歩行】で逃げるから気にせず行っておいで!


エドゥアルト・ルーデル
拙者は知恵と知識と科学と魔術とクソ度胸でもって当たろうじゃないの

流石にカタパルトで飛ぼうが陸で準備すれば突進してくるまで時間はありますな
陸地に【架空兵器】を創造
こいつはHARP計画で立案された多薬室砲でござる、まあ認識を歪めて元よりサイズアップしてますぞ
計画はこう!陸地から真上方向に拙者を発射、上空から空母に乗り移る
入ってしまえば砲は無敵、打ち上げちまえば天使も追い付けずって寸法でござるよ

発射から成層圏へと至り自由落下、【流体金属】をクッション代わりにしつつ空母へとダイナミックエントリーだ!
後は砲を遠隔操作して砲撃支援をさせつつネルソンを討ち取る!
こういう時創造製は人要らずで便利でござる



●射出VS射出!
「ははあ。強引だけど、それだけに有効な戦法なわけだ……」
 相手をよく観察し、相手が使う戦法がどのようなものなのかをしっかりと把握を取るのは中津川・シナト(嵐の歯車 -救援屋-・f26112)。空を飛ぶことが不可能な海上を攻略する方法は、もはやアレしかないだろうとにんまり笑みを浮かべて。
「ふむ、拙者は知恵と知識と科学と魔術とクソ度胸をもって当たろうじゃないの」
 同じくシナトの隣で敵軍の行動を観察しているエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)。相手の動きに何か閃いたのか、にやりと笑みを浮かべていた。
「お? もしかして、同じ考えだったりしないかい?」
「ほう、もしやシナト殿もでござるか?」
 同じ考えを浮かべた者同士、何か惹かれるものがあるのだろうか。2人の笑みが止まることはない。
 と、そうやって2人で作戦を話し合おうとしていると、空母の方からカタパルト射出の音が聞こえてくる。射出から着弾までには時間があることを目視できたエドゥアルトは、素早くユーベルコード『例のアレがこの世界に現れたようです』を発動。彼の想像から造られた架空兵器―――HARP計画で立案された多薬室砲がシナトの隣に出現する。
「拙者、これを使って上空から空母へと乗り移るでござるよ! シナト殿は?」
「あたしはエドゥアルトさんの補助に回るよ! ということで、こちらをどうぞ!」
 シナトのユーベルコード『射出離翔機構〔カタパルト〕【GEARS】』の力が瞬時に発動。対Gフィールド発生器をエドゥアルトに装着させ、カタパルト型のギアと彼の多薬室砲をうまく合体させる。彼女の力が加わったことで、エドゥアルトにはあらゆる環境での戦闘能力が付加された。
「しかしシナト殿は?」
「あたし1人なら、水上歩行で逃げるから気にせず行っておいで! ……ほら、着弾が来るよ!!」
 シナトの声と同時に、エドゥアルトは砲台の中へと入って真上へと発射。その速度はシナトのカタパルト型ギアの効果も相乗しており、エドゥアルトが想定した速度よりも早く成層圏へと到達。そのおかげか、天使達はどうあがいてもエドゥアルトに追いつけなかった。
 そしてシナトはエドゥアルトの想像から生まれた砲台を上手く壁にしながらギアを3つ装着する。フリート、ランパート、スケーターのギアを展開して艦船状態を作り出し、なんとか防御状態までこぎつけさせるが……爆雷による爆風は、彼女の身体を海まで引きずり落とす。
「がはっ……!」
 一瞬だけ視界が揺らぐが、まだ致命的な痛みではない。気にせずユーベルコードによって作り出した対Gフィールド発生器と連動させた通信機でエドゥアルトと連絡を取る。
「エドゥアルトさん、そっちは!?」
「問題なく! 拙者は数分で空母へと至る! 連中の足止めはこちらでも行うが、全てを落とし切るとは限らぬ!」
「了解、こっちでも迎撃しておくよ!」
 エドゥアルトの想定通り、成層圏から自由落下してくる彼を撃ち落とそうと爆雷が狙いをつけ始めた。
 彼は上手く当たらないように身体をねじっては軌道を変えたり、多薬室砲を爆雷に向けて撃ったりと対処を取っているが、それでも爆雷は連続してエドゥアルトを襲い続ける。
 シナトはエドゥアルトの到着地点を持ち前の航海術を用いて計算し、攻撃用のギア・カノンを用いて彼が撃ち漏らした爆雷を次々に撃破する。天使達も飛び交っているのもあって邪魔をされるものの、ほぼ無傷でエドゥアルトを守り切ることが出来ていた。
「そろそろ着弾でござる! シナト殿、そちらからの支援は可能でござるか!?」
「大丈夫、問題ないよ! 提督の姿も確認できた!!」
「ではすぐに、かの提督を討ち取らせていただくッ!!」
 落下する人影に爆雷を何度も叩きつけようにも、外からの砲撃が邪魔をしている状態が今。ネルソン提督は一歩、足を下げ……奇妙な流動体を踏みつけ、突然の衝撃に吹き飛んだ。
 その衝撃は空から落ちてきたエドゥアルトが流体金属をクッション代わりにしたことによって発生したものであり、近場にいたネルソン提督を吹き飛ばしたというのが現実。何も不思議なことではなく。
「さぁて……クソ度胸がある分、拙者が有利だった様子でござるなぁ……?」
 にやりと笑う男の顔は、今まさにかの提督を討ち取ろうと迫っていたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

天星・雲雀
「爆撃・・・。絨毯爆撃で逃げ場を奪い住人を生きたまま焼いて、その上昇気流は、炎の竜巻をいくつも起こしたと聞きます。目の前の島で同じ事象とか、させられませんね」

「空襲爆撃とか、UDCアースの世界大戦経験者の縁者でしょうか?でも、地上ならいざ知らず、海上では海面を弾くだけ。水中対策はできていますか?」

【行動】[海遊装備]を装着したUC嵐の投入部隊で、海底から空母の艦底に潜入して、推進機関と動力機関を破壊して敵を倒します!

原子力空母もしくはそれに相当する魔力動力なら、一発で海の藻屑になりますね。沈みなさい!

機雷も魚雷も[海遊装備]の[絶無]の水中機動力を持ってかわします。

アドリブ・アレンジ・共闘OK



●空と海では勝手が違う。
「爆撃……。絨毯爆撃で逃げ場を奪い、住民を生きたまま焼いて……その上昇気流は、炎の竜巻をいくつも起こしたと聞きます」
 爆雷による攻撃が続く。天星・雲雀(妖狐のシャーマン・f27361)はぽつりと残った島を眺め、同じ事象を起こしたくないと決意する。
 今もなお天使達がカタパルト射出されては、爆雷投下によって島の人々を震え上がらせる。どうにかしようにも、敵空母は空を飛ぶ事ができない海上に位置するために、手出しする方法が限られてくるというのが現状。
「それなら、空からではなく海の中からの突撃がいいのかもしれませんね」
 ふむ、と雲雀は周囲をよく確認する。海の中は爆雷による痕がいくつか残されてはいるが、それで進むことは出来ない、ということはなさそうだ。
 そんな中、敵空母は雲雀を見つけたらしく、天使達による高高度からの爆雷が降り注いできた。これを躱そうと彼女はユーベルコード『嵐の突入部隊』でキャバリア・絶無を85機ほど複製したのだが、その瞬間に爆雷による爆風を受けてしまう。
「っ……!」
 爆風によって宙に浮き、滑り込むように海へ落とされたが、運良く海遊装備を装備させておいた絶無に救われる。耐水と水中での高い機動性を誇るようになった絶無は、深海適応の力を発揮させて空母の下へと潜り込む。
「……それにしても……」
 ふと海中で思い出されるは、空から降り注ぐ爆雷の嵐。その様子は過去、UDCアースにおいて発生した世界大戦で起こった空襲爆撃に近いもの。しかしアレは地上だからこそ威力が発揮されるものであって、海上では海面を弾くだけのものだ。
 ―――だが爆雷とは、対潜兵器であるため……。
「っ!!」
 間一髪、目の前に落ちた爆雷を海遊装備による機動力で回避。どぉん、と水中で大きく鳴り響く爆撃は海の中を振動させて波を作り出し、絶無の軍団を大きく押し出す。
 1発、2発、3発……と、絶無の軍団が見つかれば見つかるほど、爆雷の回数が増えてくる。どうやら、落とした場所を割り出すことによってその命中力が増しているようだ。
 しかしその爆風による押し出しが功を奏したようで、雲雀は空母の底へとたどり着く。複製した絶無達も同じように到着したことを確認すると、絶無の軍団を分けて機関の破壊に向かわせる。
 移動されないように推進機関を破壊してから、動力機関の破壊を行う。これには難しい作業も難しい知識もいらず、ただただ、船が動けないようにするために破壊するだけ。
「魔力動力で動いているこれだけ大きな船。さて、動力が壊されたらどうなるんでしょうね?」
 ぐしゃり、ぐしゃり。破壊活動はゆっくり続く……。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ヴィリヤ・カヤラ
敵の先制は天使の位置や攻撃は『第六感』での察知と
『見切り』での回避で頑張ってみようかな。
天使が翼で飛ばないのは何だか新鮮な光景だね。

敵の動きは指先までと、視線にも出来るだけ気をつけて動くね。
近付くのは月輪を使って血のUDCを垂らして、
足場にして走ってみようか。
天使が飛んでるなら『第六感』で位置が何となくでも分かれば
月輪をロープ代わりに天使に括り付けながら進むのも出来るかな。
ま、何事もチャレンジって言うしね!

船まで辿り着いたら天使の攻撃に気を付けながら
宵闇を蛇腹剣にしたり注意を引きつつ、
『高速詠唱』の【氷晶】で天使共々
まとめてダメージを狙ってみるよ。

アレンジ・連携歓迎



●使いを穿つ氷の刃
「厄介な相手ですが、難しく考えずに……」
 カタパルト射出によって飛んで来る天使達を、己の第六感を信じて避けているのはヴィリヤ・カヤラ(甘味日和・f02681)。残念ながら第六感による頼りは少し不足が生じており、天使達から僅かな攻撃を受けてしまっていた。だが、そのおかげで逆に見切りの力を蓄えることが出来たため、その後の攻撃は上手く躱し続けることが出来ている。
 見切りの力は彼女の視界の幅を広げ、天使達の動きを指一本、指先一つ逃すことが無くなっていた。
「けれど、近づく方法は……」
 空母からヴィリヤの位置までは、空でも飛ばなければ移動が出来ない。だが空母は海上を陣取っており、空を飛ぶことが許されないというのが現状だ。この現状をどう打破したものかと、ヴィリヤは考える。
 ふと、自分の血の中に流れるUDCの存在を思い出す。その力は彼女の血液消費を代償に、形状変化による足場形成も可能となっているため、これを使っての接近はどうだろうかと閃いた。
「物は試し、って言うからね。うん」
 己の血の中に流れるUDC―――月輪を垂らして、足場を作る。不安定にならないよう、うまい具合に地上と繋げつつ足場を組み立てれるかの確認を取って、ヴィリヤは走り始めた。
 物は試しで作ってみた足場は非常に安定性が高く、また天使達からの砲撃を受けても多少は折れることがないため、ヴィリヤはそのまま一直線に空母に向けて走り出す。その姿はまさに、月まで走ろうとする者にも見える。
 だがそれを許さない天の使いは、次々にヴィリヤに向けて機関砲による砲撃を繰り出す。第六感によってなんとなくの位置を掴んではいるが、前を見るしか出来ないため見切りの術は使えない。ならば、どうするか?
「……こうしてみるのも、ありかな!」
 月輪をロープのような形状に切り替えて、飛行能力が使える海上内にいる天使達をとっ捕まえる。ヴィリヤを支えることが出来ない天使はそのまま落下しそうになるのだが、ヴィリヤはそれこそ空中ブランコのように天使達を捉えては宙を舞い続けた。
 やがて飛行状態が維持できない海上へとたどり着くと、ヴィリヤは最後の天使を軸に大きく揺らして、ブランコのような動きで空母へとたどり着く。天使達は飛行能力は失われてはいるが、その砲撃はまだ残っているため次々にヴィリヤを狙った。
「残念だけど……まとめて、氷よ射抜け!!」
 湾曲した柄をもつ黒剣・宵闇の蛇腹剣形態を利用して注意を引き、ユーベルコード『氷晶』でいくつもの氷の刃を放ちそれを天使へとぶち当てる。まとめてネルソン提督もろとも倒せないか試行錯誤しつつ、彼女は高速詠唱を何度も行い、氷の刃を放ち続けた。


●陥落、ネルソン提督。
 猟兵達の戦いは見事だった。
 海中から狙う作戦も、遥かなる高みから狙う作戦も、海上を飛ばない作戦全てが提督の考えに反していた。

 そのために提督は力尽き、その場に倒れ伏す。
 猟兵達に負けたという現実が、彼の精神にも突き刺さったようだ。

 これにて、この戦場における戦いは終了となる。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月01日


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト