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The game is impossible.

#キマイラフューチャー #猟書家の侵攻 #猟書家 #集円竜エンドラゴン #バトルゲーマー #プレイング受付中 #再送歓迎



 キマイラフーチャーにある、悪の組織「エンドバンク」のアジトの一つ。暗く密閉された金庫室、その中にあふれる山ほどのメダル、メダル、メダル。じゃらり、大きな鉤爪のついた手が金貨を掴んで放り投げる。
「ゼニャハハ! 金こそが世界で一番強いんだガネ!」
 じゃらりじゃらりと降り注ぐメダル達。尻尾でも跳ね上げて、たっぷりのメダルを浴びる集円竜エンドラゴンはたいそうご機嫌だ。
「かつて存在したという貨幣をこのキマイラフューチャーでも復活させ、それで世界を支配するガネ! そのためには、この計画をまずは完遂するガネ」
 にんまりとした笑みで、フラスコや電球、ビーカーの頭、人の体ににメダルをたっぷり貼り付けた怪人達へと指示を出す。
「行け、実験室トリオ改めメダルゲーム怪人トリオ! バトルゲーマー達をニセのゲームセンターにおびき寄せ、イカサマたっぷり勝てないメダルゲームをさせるガネ! そして貸しメダルでがんじがらめにして、組織に連れ込んでやるガネ!」
「ガネー!」


「キマイラフーチャーで、猟書家が出現しましたー……」
 寧宮・澪が予知したのは、集円竜エンドラゴンの出現だ。この猟書家は貨幣経済の復活とそれによる支配を目論んでいる。今回はその手始めとして、メダルゲームのメダル貸付によって地域の住民を支配しようとしている。
 具体的には勝てないメダルゲームの店を開き、バトルゲーマーを誘い込んで貸しメダルでがんじがらめにして組織に連行するのだ。
「今回、送ることができるのは、最初にメダルを返せなくなったバトルゲーマーが、連れて行かれるタイミングなので……まずは、連れて行こうとするメダルゲーム怪人を倒してください」
 さらわれかかったバトルゲーマーはその場で残って猟兵達を応援している。彼はゲームキャラを呼び出して戦闘支援ができるので、助力を頼めばメダルゲーム怪人との戦闘が有利になるだろう。
 実験室トリオが改造されたメダルゲーム怪人は大量にいるが、個々の力は強くない。攻撃すると体に張り付いたメダルをじゃらじゃらと落としていく。
「メダルゲーム怪人を倒したら、敵のアジトに強襲して、猟書家との戦闘ですー……」
 乗り込む先は大量のメダルが山になり、じゃらじゃらとどこかから補給されて溢れんばかりの金庫室のような異空間。戦うには問題がないが、この空間ではメダルや貨幣を持つものが強くなる仕組みだ。
 エンドラゴンが貨幣を食べられないように妨害する、先にメダルを奪っていく、あらかじめメダルゲーム怪人の落としたメダルを回収してパワーアップしておく、などエンドラゴンが確保するのを邪魔したり、自分が確保したりすると有利に戦えるはずだ。
 「侵略を止めるため、どうぞ力を貸してください……よろしくお願いしますー」
 そう澪は頭を下げて、キマイラフューチャーへと猟兵を送り出した。


 楽観的なキマイラのバトルゲーマー、イーズはピンチだった。
 「新規開店、メダルゲーム専門店!」「メダルざっくざく」なんてのぼりがたった新しいゲームセンターができていた。中をのぞけばじゃらじゃらじゃんじゃん、賑やかな音楽とメダルの落ちていく音に溢れた楽しげな空間。
 惹かれて入って、最初に大当たりして。これはいけるとどんどんやっていたらメダルがなくなって。そしたら貸しメダルあります、なんていうから借りたけど勝てなくって。
 返せないと言ったら裏につれて来られて、悪の組織「エンドバンク」の戦闘員になるがいい、なんてメダルじゃらじゃらの怪人に連れて行かれそうになっていた。
「誰か助けてー!」
 彼一人ではどうしようもない。
 けれどその叫びが口から出た瞬間。猟兵達がその場へと現れた。


霧野

 一回くらいメダルを山にしてみたい。
 よろしくお願いします、霧野です。

●シナリオについて
 これは幹部シナリオです。2章構成です。
 バトルゲーマーを狙う怪人を倒してから猟書家のところに乗り込んで倒してください、というお話です。
 このシナリオにはプレイングボーナスがあります。

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 プレイングボーナス(全章共通)……バトルゲーマーに応援される(そこそこ戦えます)/敵のインチキを破り、メダルを奪う
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 1章:バトルゲーマーを連れ去ろうとしている実験室トリオ改めメダルゲーム怪人を倒してください。
 バトルゲーマーのイーズはその場に残って応援してくれてます。
 怪人を攻撃すると落とすメダルを集めておくと、2章で有利になります。
 2章:猟書家兼悪の組織の幹部、エンドラゴンのいる金庫室みたいな異空間に乗り込んでの戦いです。
 メダルを持ってるほど有利になる空間です。どこからか湧き出るメダルをエンドラゴンが確保しないよう邪魔したり、奪ったりしたりすると有利になります。
 イーズもちゃっかり見に来てます。頼めばメダル回収やバトルキャラクターズで囮など、できる範囲で手伝ってくれます。

●複数人で参加される方へ
 どなたかとご一緒に参加される場合や、グループ参加を希望の場合は【グループ名】もしくは【お相手の呼び方(ID)】を最初に参加した章にご記入いただけると、助かります。

●アドリブ・絡みの有無について
 以下の記号を文頭に入れていただければ、他の猟兵と絡んだり、アドリブ入れたりさせていただきます。
 良ければ文字数節約に使ってください。
 ◎:アドリブ歓迎。
 ○:他のグループや猟兵とも絡み歓迎。
 〆:負傷OK。 (血や傷の表現が出ます)
 ♪:これがあるとシリアスよりはギャグっぽかったりコミカルな感じになるかもしれません。
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第1章 集団戦 『実験室トリオ』

POW   :    フラスコ怪人・ウェポン
【フラスコ兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    電球怪人・ジェノサイド
【電球攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    バッテリー怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【バッテリー】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
ネフラ・ノーヴァ
◎○〆
やれやれ、騒がしい場所だな。耳が痛くなりそうだ。
ふむ、こういうゲームをプレイした事はないが、インチキだろうが物理的な仕組みで動いてるはず。こうすれば良メダルが出てくるだろうと、ゲームマシンに蹴りを入れてみよう。
怪人どもが怒り向かってきたらストレリチア・プラチナで甲冑を纏い、蹴り技主体で立ち回る。頭部に鋭いハイヒールをくらわせよう。
フフ、メダルが飛び散る戦場も面白いものだな。しかし拾い集めるのは面倒だ、イーズ達ゲーマーにお願いしようか。




 悲鳴が上がった直後、ネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)は店の裏にほど近いメダルゲーム機のそばへ立つ。
「やれやれ、騒がしい場所だな。耳が痛くなりそうだ」
 機械が奏でる電子音の曲やサウンドエフェクト、店内にかけられた賑やかなBGM、メダルが動くじゃらじゃらとした音。様々な音がいくつも大音量で鳴り合うその場は、中心にいなくともうるさすぎるほどで。
 そう言っている間にも、今回の被害者は連れて行かれそうになっている。
 ネフラはすぐそばのメダルゲームのマシンに向き直る。ピコピコと鮮やかなディスプレイを示すそれに向かってハイヒールの足を振り上げた。
「ふむ、こういうゲームをプレイした事はないが、インチキだろうが物理的な仕組みで動いてるはず」
 ならば物理攻撃は有効なはずだ。
「こうすればメダルが出てくるだろう?」
 ガン、とロングブーツのハイヒールが硬いマシンの筐体に突き刺さる。途端ブザーめいた電子音と共にメダルが溢れて、じゃらじゃらと派手な音をたてて溢れてくる。派手な金属音にメダルゲーム怪人達が何体か振り返った。
「ガネー!」
「ガネー!」
「おっと」
 突如現れていきなりゲームマシンを破壊した乱入者に彼らは怒り狂ったようにガネガネ叫び、ネフラへと襲いかかる。じゃらじゃら身につけたメダルを鳴らしながら彼女を追い出そうと腕を伸ばした。
「フフ」
 ひらりとその腕を避けたネフラの姿はすでに白金の装束へと変わっていた。まさに飛ぶように床を蹴り、すぐそばにいた怪人の頭部へハイヒールが突き刺さる。
「ガネ……」
「ほら、次だ」
 くるりとトゥで回り、次の怪人の蹴りを躱してからまた足が上がり、真正面からヒールをぶち当てる。後ろから飛びかかってきた怪人はそのまま身を沈め、床に手を当てて蹴り上げた。
 幾度も怪人を蹴り飛ばし、ハイヒールを突き立ててやればじゃらりじゃらり、彼らからメダルが剥がれて床に降る。
「フフ、メダルが飛び散る戦場も面白いものだな」
 ただ、集めるのは面倒そうだ。あとで応援してくるバトルゲーマー達へと回収を頼もうか、と思いつつ。ネフラはまた一体怪人を蹴り飛ばすのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フラム・ストラトス
◎○〆
ん~イーズ殿は賭け事向かぬ人じゃのう!
しかしこのメダルゲームとやら、我が国に導入するのもありかもしれんのう。
バカラやルーレットばっかで飽きが来とったしのう。
と、観光に来たのではない!仕事じゃ仕事!!
ささ、魔王の初陣ぞ。しかと見るとよい!

【悪のカリスマ】と【威厳】を放ってイーズ殿に支援を要請するのじゃ。
ゲームキャラのみじゃと頼りないじゃろうが、そこで我のユーベルコード!
【魔力溜め】の後【多重詠唱】をしつつ【呪詛】込め発動!
迫ってくるなら【滑空】と【残像】で逃げ、ダメなら【オーラ防御】じゃ。
と、【情報収集】で戦況を見渡しつつ、イーズ殿がゲームキャラに的確な指示をできるようにもしておくのじゃ!




 予知に語られた被害者の思考やら行動やらに、魔王はひとりごちる。
「ん~イーズ殿は賭け事向かぬ人じゃのう!」
 響き渡る電子音とメダルの落ちる音。そこに隠された暴れる音にさらわれそうな人の悲鳴。そんな中にフラム・ストラトス(魔導極めし有鳥天・f31572)は送り出された。
 きょろきょろとフラムはつい周囲をその琥珀で見渡した。
 賑やかに光り音を鳴らすメダルゲーム達。どれもこれもフラムには目新しい機械ばかり。彼女の国の遊興にはないものだ。
「このメダルゲームとやら、我が国に導入するのもありかもしれんのう。バカラやルーレットばっかで飽きが来とったしのう」
 フラムは統治者の目線で考えていたが、裏から聞こえる悲鳴に首を振った。
「と、観光に来たのではない!仕事じゃ仕事!!」
 堂々とその翼を翻し、向かうはバックヤード。騒がしいその場に入ると同時に高く飛び上がり、上空から見下ろして宣言する。
「ささ、魔王の初陣ぞ。しかと見るとよい!」
 その場では何とか怪人を跳ね除けようとする電子の騎士めいた、どこかちらつき不安定なバトルキャラクターズと守られているバトルゲーマー。そして捕まえようとするメダルゲーム怪人達。放っておけば怪人達が押し切るだろう状況だ。
「ガネー? ガネー!」
「魔王!? ああでも助けてくださーい!」
 そこに急に現れた新たな乱入者に怪人とイーズは戸惑った様子。それでも求められた助けに鷹揚にフラムは頷いてみせる。
「うむ、無論。我一人よりはそうさな、お主らの力を強めるとしよう」
「はい!」
 堂々とした風格と威厳で力を貸そう、と言われればイーズも否やはない。その佇まいに安心したか、電子の騎士ののちらつきが収まり安定しだす。
「ガネー!」
 少々気圧されていた怪人も邪魔をするならばといきり立つ。じゃらじゃらと体につけたメダルを鳴らし、電子の騎士とフラム目掛けて飛びかかってきた。
「降り注ぐは災禍、吹き流れるは愛か。未来歌うは命の開花、ならば過去へ下すは外法の雷火。運び廻れ、祝福の大鳥」
 手を組んだ怪人を足場に飛び上がり、フラムに襲いかかる怪人をひらりと避けながら、ためた魔力を展開。バックヤード中を満たすほどの魔法陣を広げ、電子の騎士とイーズへ優しい風を送る。風にふれれば疲労も癒え、より電子の騎士達の動きが滑らかになった。
 再び飛び上がる怪人を残像を見せて避けながら、態勢を崩したもの、連携を乱した箇所を見極める。
「イーズ殿、右奥の囲いが薄くなっておる。そこを抜けたら中央を。一人は左からくるものを抑えるとよかろう」
「はい!」
 フラムの指示に従えば、電子の騎士達が怪人をいなし、確実に攻撃する回数も増えていく。じゃらじゃらじゃらり、メダルが剥がれて積もっていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳴海・静音
はー…俺の記憶では金貨をかけての賭け事ってのをよくやったもんだが…
世界も違うとこんなモンもあるんだな…ンア?ちょっと違う?
俺は勿論、「私」もげーせん?ってのは知らなかったんでなぁ…

とりあえず、ぶちのめして後の為に金貨…じゃねぇ、メダルか…そいつを集めとけばいいんだな?
野郎共ォ!ぶちのめしつつどんどん稼ぎな!『亡霊の号令』ッ!
野郎共と連携を取りつつ、カットラスでガンガン切り倒すぜ
少し位のダメージなら呪いによる"生命力吸収"で回復するしな
とはいえ…野郎共、施設はぶっ壊さねぇように気を付けろよォ!

◎○〆
♪寄りでも可・お任せ
手下共の言動等はお好きにどうぞ




 ドクロのついたトリコーンを被った少女が賑々しいあたりを見渡した。じゃらりじゃらら、鈍い輝きのメダルが流れる音にマシンのサウンドや店内のBGMの騒がしさが聞こえる店内に鳴海・静音(不思議の国の亡霊船長・f19460)は送られたのだ。
「はー……俺の記憶では金貨をかけての賭け事ってのをよくやったもんだが……」
 カードにナイフ投げ、ちょっとした賭け試合。金貨があって相手がいれば賭け事は割と簡単にできてしまう。海賊の生きる世界では当たり前のことだった。けれどこの場所では少し違うようで、皆機械に向かってボタンやレバーを押してはメダルを出したり出さなかったり。
「世界も違うとこんなモンもあるんだな……」
 ちょっと彼女の意図する賭け事とは違うだろう。これはメダルを出すのが主目的だと幽霊がささやけば、頬をかいてみせた。
「俺は勿論、「私」もげーせん?ってのは知らなかったんでなぁ……」
 前世も今世もゲームセンターには縁がなかった。ついしげしげと珍しげに彼女の知らない賭け事に首を傾げていたが、ひとまずここに来た目的を果たすべく、戦闘の気配のするバックヤードへと乗り込んだ。
 一度は盛り返したバトルゲーマーとバトルキャラクターズだが、怪人の数の多さにまた少し劣勢になっている模様。メダルをつけた怪人を見据えて静音はカットラスを抜き放つ。
「とりあえず、ぶちのめして後の為に金貨……じゃねぇ、メダルか……そいつを集めとけばいいんだな?」
 すぅ、と息を吸い込み。
「野郎共ォ!ぶちのめしつつどんどん稼ぎな!」
『おー!』
 彼女の側に海賊の幽霊が現れる。以前の「彼」から慕ってきた子分達はカットラスを構えてメダル怪人達へと切りかかった。
「ガネー!」
 メダルゲーム怪人達はバッテリーを放って子分達を消そうとするも、息のあったコンビネーションを披露する。
『せいっ』
『おう』
 一人が投げ返せば別の子分が蹴り飛ばしてメダルゲーム怪人へ当ててみせ。
『うぉりゃぁ!』
 別の子分は気合とともに、バッテリーを放とうとした怪人を捕まえて他の怪人の群れに投げ飛ばし。
『船長!』
「おう!」
 ある子分はチャンチャンシャキンとメダルを剥いでから静音の方へと押しやって、そこを静音が一閃してみせる。
 多少怪我してもそこはカットラスの呪いが補って、素早く回復していく。
 堂々とした荒くれ者達の暴れっぷりに静音はまた一つ、激を飛ばす。
「野郎共、施設はぶっ壊さねぇように気を付けろよォ!」
『アイアイ!』
『気をつけまさぁ!』
 どれだけ効果があるかはわからないが、なんて笑いも起こるけれど。ジャラジャラとメダルゲーム怪人から剥がれたメダルが、床に積もっていくのは間違いなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベルベナ・ラウンドディー
よく解らないけどゲーセンで遊んで来いってグリモア猟兵から言われました
このパンチングマシーンで遊べばいいんですね
答えは聞いてない
壊れても知らない
せーので【元気・衝撃波・砲撃】による生命波動をぶっぱなします


…あ、パンチングマシーン(オブリビオン)のおかわりですか
OKOK、殴れば殴るほどコインを吐き出してくれますからね
こっちがモノホンのゲーム台でしたか 
すみません謝罪の意思表示に本気出して殴ります
ユーベルコードを直刀で、壁ごと貫く勢いで。


ふふふ、壁ごと串刺しにしたのはワケがあります
こうすれば逃げ場ありません


気が済むまで殴ることが出来ますよね…!(腕ぐるぐる 
でりゃー!




 ガネー! ガネー! と騒がしい怪人の声のするバックヤードに一人のドラゴニアンが現れた。彼はにこりにこりと笑いながら、腕を振り上げ肩を回す。
「よく解らないけどゲーセンで遊んで来いってグリモア猟兵から言われました」
 そんなことは言われていない。けれどベルベナ・ラウンドディー(berbenah·∂・f07708)の中ではこれが真実なのだ。
「このパンチングマシーンで遊べばいいんですね」
 問いかけのような断定の言葉。答えは誰にも聞いていない。たとえ壊れたって知らない。
 せーの、の掛け声で元気よく拳を振り上げ、彼の生命力をメダルゲーム怪人へとぶっ飛ばした。
「ガネー!」
 じゃらんじゃらんとコインを落しながら、周囲の仲間も巻き込んで吹っ飛ぶメダルゲーム怪人。けれどもまだまだ数はいて、更に追加で新たな邪魔者であるベルベナの周囲に集まってくる。
 けれどベルベナは余裕の表情。
「……あ、パンチングマシーンのおかわりですか」
 ぐるりとまた腕を回して解してから直刀を抜き放つ。
「OKOK、殴れば殴るほどコインを吐き出してくれますからね。やっぱりこっちがモノホンのゲーム台でしたか」
 正眼に構えてぐっと力をためて、ベルベナは刀を一直線につき出した。
「すみません。謝罪として──本気出して殴ります」
「ガネー!!」
 一瞬の乱れ突きが数体のメダルゲーム怪人を一気に貫いて、並べて串刺しにしていった。じゃらりじゃらりとメダルを落として、力尽きた怪人は消えていく。
 一体、最後に貫いた怪人が残り、そのまま壁へと串ざされた。
「ガネー……」
「ふふふ、壁ごと串刺しにしたのはワケがあります。こうすれば逃げ場はありません」
 ぐるぐると腕を回してより力を入れやすく解していく。そう、よりたくさん殴るために。
「気が済むまで殴ることが出来ますよね……! でりゃー!」

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・フォーサイス
◎なるほど。敵を攻撃することで落とすコインを集めるゲームだね。

ウィザードミサイルによる無数の火の矢で大量ゲットだよ。

お、奥からぞろぞろでてきたね。ボーナスタイムかな?
高速詠唱による乱れ撃ちでいっきに仕留めるよ。

ちょっと手数が足りないかな。
イーズくん、仕留め損ねた怪人のとどめをお願いしてもいいかな?




 じゃらりじゃらり、メダルゲーム怪人がイーズの呼んだバトルキャラクターズの電子の騎士に攻撃されるたびにその体からメダルが剥がれて落ちてくる。それはバックヤードの外にあるメダルゲームのよう。
「なるほど。敵を攻撃することで落とすコインを集めるゲームだね」
 茶の瞳を楽しげに細めてアリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)は笑う。詠唱を終えた彼女の周囲に浮かび上がるのは480本の炎の矢。
「大量ゲットだよ」
「ガネー!」
 電子の騎士を押していたメダルゲーム怪人に炎の矢がぷすりぷすりと突き刺さる。数本当たればメダルが剥がれて、力尽きた怪人は消え失せた。
「あ、ありがとうございます!」
「どういたしまして。……うん?」
 助けられ、感謝してくるイーズの顔がまた引きつる。彼の視線の先を追えば、追加のメダルゲーム怪人がわらわら出てくる光景があった。
「お、奥からぞろぞろでてきたね。ボーナスタイムかな?」
「ええー……」
 ぎこちない動きのイーズに対してアリスは未だ笑顔のまま。何も心配はないのだ。
 ぼっと宙に再び炎の矢が浮かび上がる。高速詠唱で生み出されたそれは無数に乱れ飛び。
「いっけー!」
「ガ、ガネー!」
 湧いて出る怪人達を一網打尽に吹き飛ばす。じゃらんじゃらんと飛んでいく怪人を見ながら、アリスは小首をかしげて呟いた。
「あ、ちょっと手数が足りないかな」
「え?」
 怪人の数が多すぎたためか、僅かに残った個体がいるようで。また新たに現れる怪人に対応すべく炎の矢を作ったアリスはイーズに助力を頼んだ。
「イーズくん、仕留め損ねた怪人のとどめをお願いしてもいいかな? ぼく来るやつ撃っちゃうから」
「はい!」
 アリスの炎の矢が怪人の群れを飲み込み、僅かに残った個体をイーズの電子の騎士がとどめをさす。
 即席のコンビネーションでもって怪人達は吹き飛んでメダルをじゃらりと落としていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

乱獅子・梓
【不死蝶】◎♪
キマイラフューチャー…実は初めてなんだよな俺
なんか、猟書家の侵攻というより
ギャンブルで身を滅ぼした奴が
闇金に連れて行かれる現場に
居合わせてしまったみたいな感じなんだが

いや、一番の目的はそれじゃないんだが…
ま、まぁ最終的に倒すんだからいいか
ある意味普段以上にえげつない戦い方をする綾を見つつ
UC発動しドラゴンを最大数召喚
敵をブレス攻撃や頭突きで蹴散らすチーム
すいすい飛び回りながらメダルを集めるチームに分かれる!

フッ、どうだ、俺のドラゴンたちはイケてるだろう?
イーズにアピールして応援を求める
今回の猟書家はドラゴンのようだが
俺のドラゴンたちの方が
強くて格好いいってことを思い知らせてやろう


灰神楽・綾
【不死蝶】◎♪
奇遇だねぇ、実は俺も初めてだよ
街並みも住人もオブリビオンも何だか面白い世界だね
この仕事が終わったらちょっと観光してみたいねぇ
ゲームセンターで遊ぶのも楽しそう

こいつらからいっぱいメダルを集めればいいんだよね?
あはは、これはこれでゲームみたいで面白そう
両手にDuoを構えUC発動
UC効果と2回攻撃で攻撃回数を増し増しにして
敵をざくざくと斬りつけていく
敢えて一回あたりの攻撃は控えめにして
メダルを搾り取るだけ搾り取ってから
トドメを刺すという稼ぎプレイ

ああ、このメダル返してほしい?
集めたメダルを敢えて上空に放り投げる
敵の視線が一瞬でもそちらに奪われたら
その隙に間合いを詰めて斬り倒そう




 じゃらんじゃらんとメダルの落ちる音が響くゲームセンターに、二人と小さな仔竜が二匹送られた。
 テンポの早いBGMや機械の電子音も重なって騒がしい店内に焔と零の二匹はキュウガウーと落ち着かない様子。
「キマイラフューチャー……実は初めてなんだよな俺」
「奇遇だねぇ、実は俺も初めてだよ」
 獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)と灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)が見渡すメダルゲームセンターに近いものはUDCアースのものだろう。それよりは技術が発展しているからか、グラフィックも動作もより性能が高いという印象を受ける。
 そこで遊住民も様々。入り口から見える街並みもサイバーチック。綾の好奇心をくすぐってやまない。
「街並みも住人もオブリビオンも何だか面白い世界だね」
 メダルを落とす怪人が出てくる、更に世界征服を目指す幹部がいるなんて面白い。終わったら観光したり他のゲームセンターで遊ぶのもいい。
「まあまずは依頼だよね」
「ああ。焔と零はちょっと我慢しててくれな」
 しょんもりしている二匹を撫でて宥めつつ、梓と綾は、かすかに争いの音の聞こえてくるバックヤードへと向かう。
 そこにはメダルを返せなくなったイーズがメダルゲーム怪人に連れさられそうになって抵抗している光景があった。
 話を聞いたときから梓が思っていたことがある。
「なんか、猟書家の侵攻というより。ギャンブルで身を滅ぼした奴が、闇金に連れて行かれる現場に居合わせてしまったみたいな感じなんだが」
「そう? まあいいじゃん」
 ちょっと複雑そうな梓に綾は軽く返して、うきうきしながらDuoを両手に構えた。
「こいつらからいっぱいメダルを集めればいいんだよね?」
 攻撃すればメダルが落ちる、それを集めておくといいことがある、という情報。
「あはは、これはこれでゲームみたいで面白そう」
「いや、一番の目的はそれじゃないんだが……
 梓のつっこみも聞こえているかどうか、綾ははしゃいだ様子でメダルゲーム怪人の群れへと突っ込んでいく。
 ぐるりとDuoを回して範囲内のメダルゲーム怪人を一度に打ち据えじゃらりとメダルを落とし。戻す時には不規則な軌道と速度であえて浅く、何度も切りつけいたぶってメダルを稼ぐ。
「ガネー!」
「ガネー!」
 幾つも落ちたメダルを数枚拾い上げ、綾はあえて手元で弄ぶ。どこに目があるかわからないが、怪人達の注目が集まってくる。
「ああ、このメダル返してほしい?」
 ちゃらりちゃりりと指で挟み、見せつけられるメダルに怪人達はにじり寄り。
「ほうら」
「ガネー!」
 綾の腕が上に動く。手の中のメダルが飛び上がり、散らばっていく。怪人の目線が上を向く。
「あはは、隙だらけ」
 そのタイミングで怪人達に近づいて、持ち直したDuoを蝶が羽ばたくように振るいながら、ざくりざくりと切り捨てていく。
 じゃらりじゃらりとメダルをひんむいて、元の怪人の姿が見えてからようやくトドメをさす綾。機嫌のいい猫が獲物をいたぶるような、なんだかいつも以上にえげつない戦い方に梓はちょっぴりひいている。
「ま、まぁ最終的に倒すんだからいいか」
 あれは怪人、倒すもの。そっと視線を逸して、梓も戦線に援軍を呼び出した。
 室内でも動きやすいような、頭部に硬い角を持つミニドラゴンの群れ。彼らは編隊を組んで飛び、ブレスや頭突きでメダル怪人の蹴散らしてメダルを剥いでいく。一部は合間を縫ってメダルを効率よく回収していくのだ。
 メダル怪人が蹴散らされていることで余裕のできたイーズ梓は胸をはり、飛び交い攻撃してはメダルを集めるドラゴンを自慢してみせる。
「フッ、どうだ、俺のドラゴンたちはイケてるだろう?」
「お、おー! すごいっす」
 イーズもかっこいいドラゴンの群れを応援するように、彼の呼び出すバトルキャラクターズ、電子の騎士を向かわせる。
 電子の騎士が足止めしたところをミニドラゴンの編隊が頭突きで押し倒し、別の隊のドラゴンがブレスでトドメをさしていく。
 良い働きを見せるドラゴン達を見守りながら梓はにやりと笑ってみせる。
「今回の猟書家はドラゴンのようだが、俺のドラゴンたちの方が強くて格好いいってことを思い知らせてやろう」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『集円竜エンドラゴン』

POW   :    ゼニャハハ!これが喰らって来た《人の業》だガネ!
戦闘中に食べた【貨幣】の量と質に応じて【体内で燃えているエンシェントブレスを放ち】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    どうしたどうした諦めたらここでジ・エンドだガネ!
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【体内に蓄えた貨幣】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
WIZ   :    いずれ怨嗟が世界を包むガネ!
戦闘力のない、レベル×1体の【メダルに心を奪われた一般住民達】を召喚する。応援や助言、技能「【略奪】」を使った支援をしてくれる。
👑11
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 メダルゲーム怪人達をじゃらじゃらとなぎ倒し、落ちたメダルを集めて見たら、バックヤードの壁に大きなメダル投入口。
 警戒しながら暗い通路に入っていくとどこかに通じているようで、じゃらりじゃらりとメダルの積もる音がする。
「ゼニャハハ!」
 少々歩けば暗い場所にも目が慣れた。突き当りにある大きな空間を覗いた猟兵達が目にしたのは虚空から降り積もるメダル、山になったメダル、大量のメダルと、金色のドラゴンがそれを弄び、飲み込んでいく光景だ。
「ガネ? 誰ガネ」
 尻尾でじゃらりとメダルを跳ね上げて、大きな口に入れ飲み込んだエンドラゴンは侵入者に気づいて立ち上がる。
「侵入者ガネ。まあいい、お前らもメダルの海に溺れるといいガネ!」
 じゃらりじゃらりとどこからともなく現れるメダルを取り込んで、集円竜エンドラゴンは吠えてみせた。
ネフラ・ノーヴァ
◎○〆♪
真の姿は赤い瞳の発現

さあ、たっぷり稼がせてもらおうじゃないか。
先の戦いで拾ったメダルを一掴み、放り投げたそれに奴の気を引かせられればUCでウロコをバリバリ引きちぎってみよう。
攻撃するほどジャラジャラ飛び散る感覚は結構快感だな。フフッ。
もし姿勢を崩して頭の位置が下がったら、鼻の頭をハイヒールで踏みつけてやろう。
他の猟兵と共闘するなら、どっちが多く稼げるか競争しようか。


フラム・ストラトス
※アドリブ共闘大歓迎

ほほう、お主が今回の相手か
いやはや戦うに申し分ない
こう見えて我は戦うの大好きじゃからな
ならばお主には苦痛の音楽で溺れてもらおうか!
音楽隊、こい!

【呪詛】を込め、召喚した者たちの【楽器演奏】は心を破壊する。お主とて例外ではない。
【恐怖を与える】この音楽で踊れ骸。
と、一般人は壊しすぎるなよ。あくまで奪われた部分が戻る程度でよいからの。
さあ我が指揮に従って、壊れてもらうぞ集円竜殿!




 虚空から降り注ぐメダルを背に立ちふさがる集円竜エンドラゴンはいかにも幹部らしく堂々とした佇まいでボスらしい風格に満ち溢れていた。
「ほほう、お主が今回の相手か。いやはや戦うに申し分ない」
 存外戦うのが大好きなフラムにしてみれば心躍る相手だ。
「ゼニャハハハ! なかなか威勢のいいことをいうガネ! お前もすぐにカネの魔力に取り憑かれるガネ!」
 愉快そうに笑うエンドラゴンがじゃらじゃらとメダルをかき混ぜる。その音とともに現れたのは、イーズのようにメダルを貸し付けられて返せなくなった一般住民達。メダルの輝きに囚われた彼らは虚ろな目で、フラムへと迫っていく。
 さらにエンドラゴンはメダルをすくい上げ、あーんと開けた口に運んでは飲み込んだ。
「ゼニャハハ! 満ちる、満ちるガネ! 人の業が心地いいガネ!」
 満足気に笑えば、その口からぼうと炎が吹き出した。ぐうっと息を吸い込んで、手近にいたネフラへと吹き付ける。
 瞳を赤に染めた彼女はくくっと喉で笑って軽々とブレスを避けてみせた。
 一方、呼び出された一般住民はフラムへと迫る。彼女の持っている財貨を奪おうとするのを軽く羽で飛び上がって避け、フラムは彼女の劇場を呼び寄せた。
「お主には苦痛の音楽で溺れてもらおうか! 音楽隊、こい!」
 金庫室に幽霊を乗せた飛行する劇場が現れる。フラムが指揮台に立ち、翼を振るえば猛禽の姿の悪魔達が音楽を奏で出す。美しい女性の顔をしたセイレーンが歌い出す。
「さあ我が指揮に従って、壊れてもらうぞ集円竜殿!」
 聞くものを狂わせ、心を壊す美しい音楽がメダルの音をかき消してエンドラゴンを、一般住民達をぐるぐるとさせていく。
「がねぇ……」
「がね……」
 ぱたりぱたり、手加減された音色に一般住民が倒れていく。メダルに心奪われたあたりのみ狙いすました弱めの音楽で程よく気絶したようだ。
 そんな手心加えられなかったエンドラゴンは辛い思いをしている。
「この音楽で踊れ骸」
「ガネ、ガネーー!!」
 じったんばったん尻尾も手足もばたつかせて、エンドラゴンは恐怖に震えた。きれいな音楽が逆に怖気を強めて心を縛って壊そうとしてくる。
 ぼ、ぼ、と炎まじりの息を吐きながらぶるぶるしているエンドラゴンに、ネフラの手が何かを振り上げた。
「さあ、たっぷり稼がせてもらおうじゃないか」
「ガネ! 金ガネ!」
 じゃらりと先程拾ったメダルをひとつかみエンドラゴンの目前へ放り投げてやれば、癒やしを求めてそちらに夢中になっている。
 降ってくるメダルにあーんと口を開けた瞬間。
「がねーー!!」
 メダルが口に入る前に悲鳴が出た。めっちゃ痛い。尻尾から激痛が伝わってくる。
「この感覚は結構快感だな。フフッ」
 それもそのはず、エンドラゴンがメダルに夢中になった隙に背後に回ったネフラがばりばりと鱗を剥いだのだ。何だか楽しげに剥ぎ取りっている。景気良く毟られて、尻尾をばたつかせるも痛みにエンドラゴンの頭が下がっていく。
 その鼻の頭に尻尾を避けて飛んできたネフラのハイヒールが突き刺さった。
「ガネ、ガネー!!」
「もうおしまいか?」
 サディスティックな笑みを浮かべながらぐりぐりとネフラは足をひねる。その後ろからはフラムの心を折る音楽が響いてくる。
「嫌ガネーー!」
 最初の余裕はどこかに消えたようでエンドラゴンは目に涙をためて、悲鳴をあげたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
こっちだって、さっきのメダル怪人からメダルをとってパワーアップしてるんだ。

うわぁっ...。まだメダル差が大きすぎるか。
それなら、裏ワザだよ。
エンドラゴンくんのメダルをチョコレートに変換!

これで形勢逆転だね。
イーズくん、今だよ!お願い。ぼくも魔法でサポートするよ。




 じゃらんじゃらんと積もるメダルを口の中に放り込むエンドラゴン。
「ゼニャハハハ! カネの魔力は偉大ガネ!」
 積もったメダルをじゃらじゃらとかき混ぜれば、イーズのようにメダルを貸し付けられて返せなくなった一般住民達が現れる。メダルの輝きに囚われた彼らは虚ろな目をして、エンドラゴンを助けるべくアリスへと近寄っていく。
「こっちだって、さっきのメダル怪人からメダルをとってパワーアップしてるんだ」
 だから負けたりしない。そう決めてアリスは一般住民を迎え撃つ。
「がねぇ……」
「がね……がね……」
 しかし多勢に無勢。戦闘力はないが数は多く、おまけにあまり攻撃するのも気が引ける。気づけばメダルを奪われそうになっていて、慌てて距離を取っていく。
「うわぁっ……。まだメダル差が大きすぎるか」それなら、裏ワザだよ」
 アリスは周囲の情報を解析、分類し、メダルの情報だけを再構築づる。周囲97mの合金はカカオと砂糖の混合物、メッキは薄い金属片へと書き換えられる。つまりチョコレートとアルミ箔、メダルチョコへと変わっていった。
「ガネ!? メダルが変わっていくガネ!」
「がねー……」
「がね……」
情報妖精の面目躍如だ。減った分だけエンドラゴンの勢いも、メダルに心奪われた一般住民の勢いもしぼんでいく。
「これで形勢逆転だね。イーズくん、今だよ! お願い。ぼくも魔法でサポートするよ」
「はい!」
 イーズの電子の騎士がエンドラゴンへと迫る。
「吹き飛ばしてやるガネ!」
「させないよ!」
「ガネー!!」
 アリスの属性魔法が風を呼んでメダルチョコを吹き上げ、エンドラゴンの視界や口を覆う。ぶんぶん首を振って払い除けている間に、電子の騎士はエンドラゴンを攻撃していく。
 再度のコンビネーションでエンドラゴンはちくちくべちべち削られていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

乱獅子・梓
【不死蝶】◎
うわぁ、なんて目がチカチカする空間だ…
ゲーマーのイーズもこんな大量の
メダルを見るとやっぱり興奮するんだろうか

メダルを際限なく食われると厄介だな
俺はメダルを確保していくから
綾はあのドラゴンの相手を頼めるか?
…あんまり無茶はするなよ

UC発動し、戦場のメダルを次々とドラゴンへ変えていく
新たに湧いてくるメダルも確保しながら
俺のもとへ飛んで来るように指示
到着したらUC解除して元に戻す
俺はここから動かずしてメダルを集められるわけだ

敵のUCで召喚された一般人が略奪しようとしてきたら
ドラゴンたちの軽めの頭突きや尻尾アタックを食らわせ
しばらく眠っててもらう(気絶攻撃
イーズには一般人を移動してもらおう


灰神楽・綾
【不死蝶】◎
わーお、すごい数のメダルだねぇ
これ全部換金したらおいくらくらいになるんだろう?

はーい、任せてよ
UC発動し、Emperorを構えて敵へと突撃
お食事よりも俺の相手してくれない?
逃げようとしたり梓たちに危害を加えようとしたりすれば
それを上回るほどに成功率を高めて、イコール
寿命を代償にして妨害をする

さぁ、俺を止めたかったら
その体内のメダル、もっとじゃんじゃん吐き出しなよ
メダルの代償をケチれば俺に攻撃され続け
かと言って対抗する為に大量のメダルを代償にすれば
敵はどんどん弱体化していくことになる
俺は今さえ楽しければ命なんていくら賭けても平気さ
まぁ梓にバレたら怒られちゃいそうだけど




「うわぁ、なんて目がチカチカする空間だ……」
「わーお、すごい数のメダルだねぇ。これ全部換金したらおいくらくらいになるんだろう?」
 じゃらんじゃらん、メダルが降り積もる空間に梓と綾はサングラスの奥の目をまぶしげに細めた。銀色のメダルが山になっているし、虚空から追加されるし、と目にも耳にもうるさい空間である。
(イーズもこんな大量のメダルを見るとやっぱり興奮するんだろうか……)
 と、隣を見ても、ただうわぁ、と口を開けて圧倒されているようだ。
 傷や心をを癒やすようにメダルを齧り始めたエンドラゴン。それを観察しながら梓は綾と打ち合わせる。
「メダルを際限なく食われると厄介だな。俺はメダルを確保していくから綾はあのドラゴンの相手を頼めるか?」
「はーい、任せてよ」
「……あんまり無茶はするなよ」
「はいはい。梓は心配性だなぁ」
 軽口を叩き合って、綾が駆け出した。
「お食事よりも俺の相手してくれない?」
 楽しそうな笑顔でエンドラゴンへとEmperorを突き出した。メダルを貪るエンドラゴン口の中にそれは吸い込まれ、強かに打って引き抜かれる。
「いたいガネ! 何なんだガネ!」
 じゃらんと周囲のメダルをなぎ倒し、エンドラゴンは綾と暴れ始めた。
 梓はその間に周囲のメダルをドラゴンに変え、大きな被膜を持って飛ぶ彼らに命じる。
「メダルを回収してもってこい」
 ドラゴンは虚空を舞い、回収してまた元のコインに戻る。梓はひたすらドラゴンを生み出しては回収し、元に戻してまた生み出していく。一歩も動くことなくメダルを回収してみせたのだ。
「取るんじゃないガネ! いけ、怨嗟に包まれた者達!」
 そんな行動に気づいたエンドラゴンは、梓とイーズへと一般住民を召喚し差し向ける。次いで自分も殴りに行こうとかけだしたが、重いハルバードの一撃が、エンドラゴンに当たる。どんなに綾が邪魔で、後ろの梓やイーズに攻撃しようともできない。綾がその一歩を、その尻尾の一薙を、全部受けとめ弾いてしまう。
「ガネー! 邪魔ガネ!」
「さぁ、俺を止めたかったら、その体内のメダル、もっとじゃんじゃん吐き出しなよ」
 その間に現れた一般住民は、梓の喚んだドラゴンにどつかれて気絶し、イーズに安全そうな隅っこに移動されていく。
 綾は笑いながら綾はEmperorの刃でエンドラゴンを切り裂いた。叩き潰そうと急に飛び上がり、上から降ってくるエンドラゴンの尻尾の一撃は飛んで回避、そのまま上空から不自然な起動を描いて羽を刺していく。
 エンドラゴンがメダルを消費してあらゆる行動を成功させように、綾も自身の寿命を消費して成功させている。
 使えば使うほど、お互い弱まっていくわけだけれど、綾は気にせずに景気良く減らしていく。
(俺は今さえ楽しければ命なんていくら賭けても平気さ)
 ひどく刹那的な思考をしながら綾は踊るようにEmperorを振りぬいた。
「ガネー!!」
 じゃらんとコインのような鱗をはぎとり、綾はふと苦笑する。普通の人間らしくなった部分が顔を出した。
(まぁ梓にバレたら怒られちゃいそうだけど)
 怒られるだけですんだらいいだろう。怒られ泣かれてその上でお説教されておやつ抜きの可能性もあるのだ。更に先に死んだら、梓はきっと泣いてくれるだろう。それは少しだけ嫌だな、と思いながらも綾はEmperorを振るい続け、エンドラゴンを捌いていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月25日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠勝堀・円稼です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


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