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新しき日を言祝いで(作者 波多蜜花
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#サクラミラージュ  #プレイング受付:01/22(金)8:31~ 


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#サクラミラージュ
#プレイング受付:01/22(金)8:31~


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●思い出せない忘れもの
 なんだったかしら、どうしても思い出せないの。
 約束をしていたはずなのに、それが何であったかのか、わからない。わからないままに、とぼとぼと賑わう街を歩く。
『あの』
 どうして街がこんなに賑わっているのだろうか、誰かに聞いてみようかと、綺麗な晴れ着を着た女性に声を掛けるけれど、誰もが視線を合わせないようにして通りすぎていく。
 そんなに忙しいのかしら、そう、それなら仕方ないわねと、また歩きだすけれど、どうしても思い出せないと彼女……影朧はまた道行く人……晴れ着を着た女性に声をかけるのだ。
 私、何かを忘れてしまっているのだけれど、何を忘れてしまったのかしら、と。

●グリモアベースにて
「明けましておめでとさんやで!」
 明るい声で新年の挨拶をしたのは八重垣・菊花(翡翠菊・f24068)で、足を止めた猟兵達も口々に挨拶を返している。
「それでな、新年早々なんやけどサクラミラージュに影朧が出たんよ」
 桜咲く帝都に現れる影朧は様々だが、今回の影朧はいつもと少し違うのだと彼女が話を続ける。
「影朧いうんは、何かしら傷を持って生まれるもんなんやけど、今回現れた影朧はいつも皆が相手しとる影朧よりも弱くて儚い感じがするんよ」
 何を忘れてしまったのかすら、忘れてしまったような。
「名前も目的も、何があって影朧になってしもたんかも、忘れてしもとるんよ」
 そんな状態だからこそ、誰かを襲うような真似はせずに街を彷徨っているのだ。
 瑕疵を抱えたままの、影朧。忘れてしまった何かを探す彼女を救ってほしい、と菊花は言う。
「影朧にな、色々聞いて思い出させたって欲しいんよ」
 忘れてしまってはいるけれど、優しく根気強く聞いているうちに色々思い出すはずだ。
「ただな、聞いてるうちに影朧になってしもた理由も思い出してしまうやろから、多少の戦闘は避けられへんと思うんよ」
 とは言え、酷く弱っている影朧なので本格的な戦闘にはならないだろう。
「あとな、この影朧の女の子は晴れ着を着とる人が気になるみたいやよって、持ってる人は着てくんもええと思うんよ」
 そして、無意識ながらも影朧が向かっている先は帝都でも人気のある神社らしい、とも。
「ほな、あんじょうよろしゅうな!」
 ぱん! と柏手を打つように両の手を打ち鳴らすと、菊花が帝都への道を開いた。





第3章 日常 『この善き日に』

POW全力で楽しむ
SPD静かに楽しむ
WIZ優雅に楽しむ
👑5

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●桜舞う、この善き日に
 見えた、と小さく呟いたのは誰だったのだろうか。
 幻朧桜が舞い散るその先に赤い鳥居が見え、鳥居の中央には花咲神社と書かれているのが見て取れる。
『ああ、そう、そうだわ……はなえみ、花咲神社というのだわ』
 そう言った彼女は悲壮感に満ちた影朧ではなく、花乃子という名を取り戻した一人の少女のように見えた。
 約束をした人はもういないけれど、私は確かに約束を守れたのだと、はらはらと涙を流す。それは哀しみではなく、喜びに満ちた涙で。
『ありがとう、優しい方達』
 花乃子が猟兵達に向かって、そう告げる。
 思い出させてくれてありがとう、優しくしてくださってありがとう、と笑みを浮かべて己の肩に掛けられたコートを手に取った。
『とても温かかったわ』
 そう言って、瞬く小さな星のような少年へコートを返す。
 貴女へ、と渡された羽織物やショールは己の肩に重ねたまま、白に紅にと揺れる髪飾りをしゃらりと鳴らして幻朧桜を仰いだ。
 転生の道を歩まれるのですか、と控えめに問うた桜の少年に、花乃子は頷いて返す。
『皆様のおかげで、私、とても満ち足りた気分なの』
 その穏やかな表情に、桜の少年が己の役目を果たさんと枝に桜を芽吹かせ、白い桜を花乃子へと送る。それに呼応するように、帝都桜學府の桜の精達も、一斉に花乃子の為に桜の癒しを施した。
『ありがとう……本当に、ありがとう、優しい方達』
 ああ、もう桜で何も見えないわ、と微笑む花乃子の視線の先に、優しく伸ばされた温かな手がひとつ。
『私を、待っていてくださったの?』
 学生帽に、あの頃のままのお姿で。
『ええ、ええ、時間は掛かってしまったけれど、わたし――』
 貴方との約束を守れたわ。
 桜吹雪が空へと舞い上がり、ふわりと消えて――花乃子の転生は成されたのであった。

 影朧の転生が果たされ、花咲神社の参拝客からは正月早々めでたい話だと歓声が沸き起こる。そうして、暫くすれば参拝客達は参拝を済まそうと鳥居の先へと向かって行った。
 赤い鳥居の先には砂利の敷かれた参道があり、少し歩くと手水舎が見える。ここで手と口を清め、大通りほどの広さのある参道を真っすぐに歩くのだ。
 そうすると、花咲神社の本殿が見え、参拝を済ませてぐるりと回ると社務所があり、ここでお守りや破魔矢、絵馬などが受けることができる。勿論、この神社一番人気の桜御神籤もここで引くことができるのだ。
 桜御神籤はその名の通り、桜の花の形をした可愛らしくもあり、美しくもある桜色の御神籤。
 今年の吉凶を占うには相応しいと、貰い受ける人は後を絶たない。
 御神籤を引いたなら、参道を少し戻って茶屋で一息つくのもいいし、無料で振舞われている桜甘酒をいただくのもいいだろう。桜色をした甘酒はノンアルコールで、子どもにも人気の優しい口当たりの甘酒だ。
 どうぞ皆さま、この善き日を思う存分に楽しんで――。

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 皆様のご活躍で花乃子は転生の輪に入ることができました、ここから先は皆様の思うように花咲神社をを楽しんでいただければと思います。
 神社や、その周辺でできることは大抵できますので、ご自由に正月のひと時をお過ごしくださいませ。
 飲酒喫煙は可能ですが、未成年の方の描写できませんのでマスタリングが入ります。
 桜御神籤を引かれる方は、今一度マスターコメントの第三章を参照して頂いて、文字数削減の参考にしていただければと思います。
 【受付期間】はMSページに記載のURLを参照ください、受付期間前、受付期間後に送られたプレイングはタイミングが悪いとお返しすることになってしまいますので、恐れ入りますがプレイング送信前に一度ご確認ください。
 また、第三章に限り再送が発生する可能性がございます。一度の再送で済むかと思いますが、どうかご了承くださいませ。