雪降る庭園にて素敵な聖夜を
●白銀の世界と夜
しんしんと降る雪、オレンジ色の外灯に照らされてキラキラと眩しい位に輝く。
本物のモミの木が広い庭園に生え、鮮やかなイルミネーションと木の大きさに合わせた飾りがより一層賑やかにさせた。
テーブルが並び、その上にはキャンドルの温かい灯りが照らしている。
「ようこそ、日ごろ依頼で大変な皆様にUDCアースにて楽しんで貰いたいと思い、準備させていただきました。ディナーはもちろん、お茶会セットやアロマキャンドルにスノードーム作りキットも用意しております」
執事姿のロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)は、優しい笑みを浮かべたまま白銀の庭園で出来る事の案内を猟兵たちに説明する。
「料理は全て、私が知る限りで腕の良い方にお願いしております。素材も各世界から取り寄せた物でごさいますので、食べたい料理がありましたら遠慮なく言ってくださいご用意させていただきます」
と、言ってロイドは別世界から取り寄せた食材が書かれたボード、赤、緑、白の三冊のメニューもテーブルに置いた。
「皆様にとって、素晴らしい夜になる様に執事である私、ロイド・テスタメントが全力でご奉仕させていただきます」
ロイドは恭しく一礼すると、目的別に猟兵たちをテーブルへと案内する。
一夜の夢の様なひと時を見るために集まった猟兵の為に、ロイドは邪魔にならぬ様に動きはじめた。
アナタは、どんなひと時を過ごしますか?
龍真 神
オープニングに目を通して頂きありがとうございます。
龍真 神(タツマ シン)と申します。
よろしくお願いします。
Merry Christmas.
UDCアースにてのクリスマスシナリオとなります。
出来る事は下記の通り
★ディナー
★お茶会
★アロマキャンドル作り
★スノードーム作り
【注意】
同行者がいる場合は、お相手の名前とIDもしくはグループ名の記載をお願いします。
プレイングにて、お誘いが無い限りはロイド・テスタメントは皆様の為に影ながら手助けをしております。
お誘い自体は歓迎でございます。
お一人様、友人、恋人、親子問わず参加可能です。
それでは、皆さんの素敵な聖夜のプレイングをお待ちしております。
第1章 日常
『UDCアースのクリスマス』
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POW : 美味しいパーティー料理を楽しむ
SPD : クリスマスイベントに参加したり、観光を楽しむ
WIZ : 恋人や友人との時間を大切に過ごす
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虹川・朝霞
久方ぶりのUDCアース。そこでクリスマスを楽しむのも一興でしょう。
…ふむ、せっかくです。スノードームとやらを作るのに挑戦しましょう!
見本を見て感動しきり。注意点などはよく聞いて、いざ…!
屋根にうっすらと雪が積もる古民家と庭のオーナメントが入ってるスノードーム。
ふふ、見本を見たときにも思ったのですが、この…スノーパウダーでしたっけ?それがきらきらして、とても綺麗です。
自分で作ったものなら、なおさら。
…とても懐かしい、この景色。写真以外でも、残せるのですね。
●思い出の風景を掌に
さく、久しぶりにUDCアースの地面に足を着けた、積もった雪が踏む度に懐かしい音と感触がする。
風景は変わってしまったが、雪の感触は文明が発達しても変わらぬ。
ロイドに案内され、白銀の庭園が冷たくも寒くない事に気付かない位に虹川・朝霞(梅のくゆり・f30992)は、懐かしそうに風景を眺めた。
「(あの頃の街とは全く違うが、静かな雪の世界は同じですね)」
ふと、気が付けばスノードームの作成キットと、様々なオーナメントが種類事に分けらている。
「懐かしい……」
わらぶき屋根の古民家に少しだけ雪化粧が施されているオーナメントを手にすると、朝霞は目を細め笑みを溢しながら呟いた。
生前の嫁の姿が浮かび、寒くとも作ってくれた鍋の温かさと優しい味を思い出す。
「台座に雪を敷き詰め、あとは好きなオーナメントを……」
広げられた説明書へ視線を向けつつ、積もった雪の様な白い台座の上に家を接着剤で付ける。
ころり、とテーブルにテレビウムやシャーマンゴースト等の小さなオーナメントが転がり、可愛く色々な配色でとてもカラフルだ。
「(あぁ、似ています)」
オレンジ色の小さなシャーマンゴーストのオーナメントを手にすると、朝霞の表情は優しい笑みに変わり温かい眼差しで見つめる。
一人だと寂しい、他にも朝霞自身に似たオーナメントを探す。
見た目は違うが、琥珀色の小さな竜を転生した現在の姿であるオレンジ色のシャーマンゴーストの隣に立たせる。
「違う部分はありますが、あの頃の景色です」
スノーパウダーをドームの方へ入れ、台座を逆さまのままはめる。
しっかりと接着したのを確認してもらい、台座の底にある小さなゴム栓を取って精製水とグリセリンを混ぜてある液体を慎重に入れ、ドーム内を満たす。
再び、ゴム栓をしてひっくり返すとドーム内のスノーパウダーがふわりと舞う。
キャンドルに照らされて、ラメが優しいオレンジの灯りを反射しながらドームの中で寄り添う二人は幸せそうだ。
「がきらきらして、とても綺麗です」
感嘆の声と共に小さく息を吐く。
「……とても懐かしい、この景色。写真以外でも、残せるのですね」
両手で掌に乗せられるサイズの小さく、立体的な世界を見て朝霞は満足げに頷きながら呟いた。
割れぬ様に丁寧に包み、そして箱に入れると早く嫁に見せてあげたい、と思いながらわが家へ向かって足早で歩き出す。
愛する人の笑顔を思い浮かべながら――
大成功
🔵🔵🔵
レイチェル・ノースロップ
●WIZ&ノースロップ家
お誘いを頂いたから、ドレスコードに合わせたパーティドレス姿で執事のティーゲルを連れ出してディナーに参加よ
クリスマスの夜はヒーローのスワローテイルだってお休みよ…何かあればその場で変身だけど、今日はそうならないことを祈るわ
ほら、ティーゲル。私のお世話をしようとしないで席に座りなさい
今日は貴方もゲストなのだから、私のお世話しなくてもいいのよ
日頃縁の下の力持ちで頑張っている貴方を労る私からのクリスマスプレゼントだから、無礼講よ無礼講
お料理は…そうね、クリスマスのコース料理でお願いするわ
…あー、ハイハイ
無礼講と言ったけど、今日だけはそんな耳が痛くなるお話は止めてね
ティーゲル・ホルテンマイヤー
●WIZ@ノースロップ家
当家のクリスマスの祝い事は大丈夫と聞きましたが、まさかお招き頂けますとは
では、私もロイド様と共にお嬢様のお世話を…はぁ、そうでありますか
それでは、日頃お嬢様のお転婆っぷりに手を焼かせて頂いております私もご相伴にあずからせていただきます
では、私もお嬢様と同じクリスマスコース料理でお願い致します
さて、お嬢様
この機会でありますので、何時も話している事ですが無礼講と言う事でよーく耳をお傾け下さい
お嬢様も良いお年頃なのですから火遊びは程々になされ、良きご伴侶を見付け私をご安心させてくださいませ
草葉の陰で見守ってくださる旦那様と奥様も、きっとお嬢様のご将来をお案じ下さっている事か…
●アナタへプレゼント
「素敵なディナーへの招待ありがとうね」
ワインレッドのパーティードレスに身を包んだレイチェル・ノースロップ(ニンジャネーム「スワローテイル」・f16433)は、椅子を引いて待っているロイドに向かって微笑みながら会釈した。
「いえ、レイチェル様と――」
「当家のクリスマスの祝い事は大丈夫と聞きましたが、まさかお招き頂けますとは……これは失礼致しました、私はお嬢様の執事であるティーゲル・ホルテンマイヤーと申します」
鋭い眼光の虎人間であるティーゲル・ホルテンマイヤー(虎執事・f27012)は、恭しく一礼しながら自己紹介するが椅子には座らない。
「では、私もロイド様と共にお嬢様のお世話を……」
「ほら、ティーゲル。私のお世話をしようとしないで席に座りなさい。今日は貴方もゲストなのだから、私のお世話しなくてもいいのよ」
ティーゲルの言葉を遮ってレイチェルは、真剣な表情で言いながら椅子に座るように促す。
「はぁ、そうでありますか」
「日頃縁の下の力持ちで頑張っている貴方を労る私からのクリスマスプレゼントだから、無礼講よ無礼講」
渋々ながらも椅子にティーゲルが座ると、レイチェルはパッと明るいいつもの笑みに戻しながら楽しそうに言った。
「それでは、日頃お嬢様のお転婆っぷりに手を焼かせて頂いております私もご相伴にあずからせていただきます」
「では、レイチェル様とティーゲル様。メニューをどうぞ」
ティーゲルはノースロップ家に代々執事を務めてきた一族の虎人間だからであろう、渡されたメニューよりもロイドの仕草に視線がいく。
「ティーゲル?」
「……すみません。つい」
レイチェルが少し呆れた声色で名を呼ぶと、ティーゲばつが悪そうな様子でメニューを開いた。
「お料理は……そうね、クリスマスのコース料理でお願いするわ」
「では、私もお嬢様と同じクリスマスコース料理でお願い致します」
レイチェルとティーゲルは注文すると、ロイドは会釈して静かにその場から離れる。
「さて、お嬢様」
すると、ティーゲルは咳ばらいを一つしながら言う。
「この機会でありますので、何時も話している事ですが無礼講と言う事でよーく耳をお傾け下さい」
準備が進められてゆくテーブル、気が付けばクリスマスカラーの前菜“テリーヌ”を食べているレイチェルは眉を顰めた。
「お嬢様も良いお年頃なのですから火遊びは程々になされ、良きご伴侶を見付け私をご安心させてくださいませ」
くどくど、と耳が痛くなる様な言葉をティーゲルが発する。
言葉が針の様にチクチクと胸を刺される様な感覚にレイチェルは、更に居心地の悪そうに口をへの字にする。
「……あー、ハイハイ」
ナプキンで口元を隠しながらレイチェルは、小さくため息を吐きながらめんどくさそうに返事をした。
そんな態度だからであろうか、ティーゲルは顔を顰めると更に言葉を続ける。
「草葉の陰で見守ってくださる旦那様と奥様も、きっとお嬢様のご将来をお案じ下さっている事か……」
「無礼講と言ったけど、今日だけはそんな耳が痛くなるお話は止めてね?」
美味しい食事も、他の世界では珍味であろう食材の味が分からない程に言われ続ける事に対してレイチェルは、呆れた様子でティーゲルの言葉を遮って言った。
頼もしい存在、お世話をしてくれて嬉しいが――
「クリスマスプレゼントが台無しよ」
と、ティーゲルに聞こえない位に小さな声でレイチェルは呟いた。
目の前で降ってきた雪が、静かにワイングラスの中に入り静かに溶ける。
一日だけの特別な日が終わるのを惜しみつつ、二人は白銀の庭園でディナーを楽しんだ――
大成功
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