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霧煙る森の中で

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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 いつの頃からだろう? その森の奥に、一体の竜が現れたのは。
 巨大な竜である。本来ならば、霧深き渓谷に住みつくソレは人の目に触れる事なくただひっそりと生きるだけだった。帝竜が討伐された後はめっきり姿を見かけなくなった――そのはずだった。
「……グル」
 大樹の上に巣を作り、竜は身を休めていた。今は折りたたんだ巨大な翼は、渓谷を自由自在に飛ぶ事ができるものだ。その巨体をして霧を従え空を飛ぶ――「姿無き竜」、「死の竜霧」と伝えられし竜。その名を霧中の暴君『グラドラゴ』と言う。
 森に、霧が広がっていく。この霧は、ただの霧ではない。グラドラゴが望めば、猛毒になる霧だ。だからこそ、多くの命が住まうこの森は、死の森へと変わってしまう。この霧の中で生きられるのは、この森の生物の中では環境に適応できた仔竜ぐらいなものだ。
 グラドラゴは霧を従え、やがて空へと飛ぶたった……。


「いや、これがオブリビオンならば猟兵として放置は出来ん」
 ガングラン・ガーフィールド(ドワーフのパラディン・f00859)は、険しい表情で言葉を続ける。
「アックス&ウィザーズ世界のとある森に、霧中の暴君『グラドラゴ』が現れおった。「姿無き竜」、「死の竜霧」と言い伝えられる大変危険な竜じゃ」
 元々、この森は人間やエルフなどが狩りを行なって生計を立てていた森だ。しかし、グラドラゴが操る霧は、猛毒の霧だ。触れるだけで出血する毒と麻痺する毒に犯される霧が立ち込めては、普通の動物は逃げ出すか最悪死ぬしか無い。そうなれば、森は生き物のいない死の森となってしまうだろう。
「しかも、質の悪い事にこの霧の環境に適応した仔竜どもが群れをなしておる。このままでは、森を抜けて人里にまで現れかねん。そうなる前の対処してほしいのじゃ」
 ただ、面倒な事もある。グラドラゴが巣を作ったのは、大樹の天辺。そこにたどり着かなくてはならない。
「空を飛んで行くのは、奨められん。何せ霧で視界が悪い上に、必ずグラドラゴに察知される。足場のない空中でヤツと真っ向からぶつかるなど自殺行為よ」
 ならばこそ、迷宮となった大樹を登り、グラドラゴの巣を目指すしかない。急がば回れ、これがもっとも確実な手段だ。
「敵は竜、強敵じゃ。それに大樹の迷宮を抜けた辺りには環境に適応した仔竜達も群れをなしておる。危険な挑戦じゃが、おぬしらならできる! よろしく頼むぞ」


波多野志郎
この世界には、多くの竜がいますね。どうも、波多野志郎にございます。
今回はアックス&ウィザーズ世界で、霧中の暴君『グラドラゴ』の巣がある大樹へと挑んでいただきます。

最初は、大樹の迷宮攻略となります。木でありながら複雑に育った、巨竜さえ巣に選ぶ大樹です。一筋縄ではいかないでしょうが、頑張ってくださいませ。


それでは、思う存分竜退治をご堪能ください。
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第1章 冒険 『大樹の迷路を突破せよ!』

POW   :    俺が道だ!壁を破壊して進攻する。

SPD   :    トライ&エラー。速さを活かして総当たり作戦。

WIZ   :    己の直感を信じろ!勘の告げる方へ。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユナ・ニフェトス
これが自然に成り立ったものなんですね
圧巻です

私は直感を信じます
【野生の勘】【第六感】を駆使し進む

通った所に土の【属性攻撃】で足元に目印代わりに道を作り
自分だけでなく仲間にも通った教えます

逆に足元や植物の位置など、不自然なところがないかも確認し
誰かが通った跡も見落とさない

確かにこの森は一筋縄ではいかないですね
どこも同じようで、少し違うような…

でも、不謹慎だけれど少し楽しい
もちろんこの先に大変な戦いが待っているとしても
苦労した先にはきっといいことがあります

っと、ここはさっき通ったみたいですね
なら次はこっちに行きましょう

勘頼みなので同じところに出ることもあるでしょうが
根気よく、一歩一歩前へ進みます


カタリアンナ・バソリー
これが、私の猟兵としての。そして、悲願に向けた第一歩…!
(兵卒呼ばわりは不服ですが、今は雌伏の時…力をつけるまでは我慢するしかないわね)

WIZで判定しますわ。
まずはこの迷宮を抜けないといけないのですけれど。
これといった妙案もなし…いっそ、この杭が倒れた方向に進んでいってみましょうか。
私一人で挑むわけではないのですから、私にできる範囲で貢献させてもらいますわ。
探索に長けた皆様の技術を学ばせてもらう、良い機会にも思えることですし。


※移動の際は椅子に腰かけたまま、テレキネシスで自分ごと椅子を浮かせて移動します。物の操作もテレキネシスで賄い、椅子から降りることはめったにありません。


ユノ・フィリーゼ
霧の渓谷に住まう竜が、澄み渡る空に近い場所を住処にするなんて
考えれば考える程不思議、ね
そうでもしなければいけない理由があったのかしら

その答えをこの目で確かめるために
この森にいきづく命を守るために
今は只空へ続く迷宮を駆け巡るだけ

ライオンライドを使用し迷宮内を駆ける
まだ小さな動物や鳥達が居るようなら、彼等の動きも確認
周囲を見渡し耳を澄ましながら、
上に進める道を地道に探していく
行き止まりにさしあたっても冷静に
ジャンプや地形を利用し移動出来る箇所がないか調べるね
他の猟兵達と協力出来る時は協力して、天辺の巣を目指すよ

それにしても立派な樹…
天辺から見える景色もきっと綺麗だろうな…


アメリア・イアハッター
生命が感じられない森
きっと、凄く寂しい場所になっちゃうんだろうなぁ
それは、嫌だな
早く霧を止めに行こう!

・方針
竜に察知されぬよう大樹の中の迷路を進む
ゴールは大樹の天辺
つまり上へ上へと目指していけば辿り着ける筈

・行動
UC【スカイステッパー】使用
迷宮を進み、上方向に進めるところがあれば跳び登って進む
内部から上に行けなくなった場合は、一度外周に出て少し跳び登り、すぐにまた内部に侵入する
外部に出る際は目立たぬよう息を潜めて木自体からは離れぬように

また探索に優れた味方との協力が可能か試す
例えば自身より小さい子であれば、自分はその子を背負いスカイステッパー等で進み足となり、その子には探索と指示を任せる等


ヴィゴ・ストーム
厄介な相手のようですが、仇なす者なら捨て置けません。
また大樹の生命もこの世界の一部、毒に浸される前に返して貰いましょう。

【SPD】
竜へ至る経路がわからない以上、何度でもチャレンジあるのみです。
もし鳥や動物が近くにいるなら、動物と話す技能を駆使して情報収集します。
竜や仔竜達の声などにも注意を払い、大樹を傷つけないように気をつけながら上を目指します。
罠や障害物は出来る限り取り除き、他の猟兵の一助にもなれるように努めます。

もし敵対する生物と出会ったらライオンを召喚して排除を。
他の猟兵への協力も惜しみなく行うように心掛けます。


匕匸・々
【WIZ】
色々と手を考えてみたが
自然が作り出す迷宮とはどのようなものか、
少しばかり真っ向から挑んでみたくなった。
分かれ道には己の【第六感】を信じて進んでみようか。

己の勘に迷いなく、歩む足取りは軽やかに。
根か幹か、それとも枝なのか
もはや訳が分からぬ大きさのそれに触れてみれば、
しかと感じる樹の感触。そして安らぎ。
多くの生物達がここに集まるのもよく分かる。
だから只管に上へ。


夜舞吹院・兎鞠
弱肉強食の世界とはいえ、生態系を破壊してしまうような行動…ましてやその主がオブリビオンとなれば、はやく倒してしまわないとですね。

【POW】
里にいつ竜の群れが流れてしまうかわからない今、植物には申し訳ないですが強行突破いたします。少し良心が痛みますが…。

『剣刃一閃』を用いましょう。
せっかく切り落とすのです、既に朽ちている/朽ちそうな枝を優先的に切って進みましょう。
無駄な栄養を喰ってしまう枝は、とっぱらってしまった方が森の大樹にとっても良いはずです。

いつか、この大地に小動物が戻ってくることを願います。

●改変アドリブ連携、歓迎です。


折原・司
[WIZ]
「竜との戦い…まだ実感はわきませんが、それでもやらねばなりません。
この身は全て、信仰の為に。」

まずは迷宮と化した大樹を登らねばなりませんね
自然にできたものを無理に破壊すればこちらの被害にも繋がりかねません
総当たりは確かに確実でしょうが、相応の人数が必要です
序盤で体力をすり減らすのは危険でしょう
相手は大樹。様々な要素はあるでしょうが、自然に生きる存在です
日の当たる方へと成長したのなら、辺りをしっかり観察すれば自ずと樹上への道もわかるのではないでしょうか

武器で壁などに浅く傷をつけ、年輪や日輪を確認します
複雑に絡まっているかもしれませんが、定期的に傷をつけて迷わないようにします



●そびえ立つ大樹
 そびえ立つ――そう表現するのがふさわしいほど、その大樹は規格外だった。周囲の森の木々と比べても、異常なまでに高く太い。いや、むしろ森がより集まって一本の樹となった、そう言った方が正しい。
 それに加えて、今は天辺は霧に覆われて見えない。その全容を見通す事が不可能なほどの、圧倒的な自然がそこにはあった。
「これが自然に成り立ったものなんですね、圧巻です」
 ユナ・ニフェトス(ルーメン・f13630)は大樹を見上げ、そう呟いた。時に自然は、人間では到底不可能な事象を起こす。目の前の大樹は、まさにそれだ。
「生命が感じられない森……きっと、凄く寂しい場所になっちゃうんだろうなぁ」
 アメリア・イアハッター(想空流・f01896)は、周囲を見回す。森の中だと言うのに、何の気配もない。これだけ緑豊かで実りのある森だと言うのに、これでは荒野と何も変わらない。
「それは、嫌だな、早く霧を止めに行こう!」
「弱肉強食の世界とはいえ、生態系を破壊してしまうような行動……ましてやその主がオブリビオンとなれば、はやく倒してしまわないとですね。」
 アメリアの言葉に、夜舞吹院・兎鞠(明鏡華筏・f13330)も同意する。そのやり取りに、折原・司(この身はただ信仰の為に・f04471)は言った。
「竜との戦い……まだ実感はわきませんが、それでもやらねばなりません。この身は全て、信仰の為に」
 この森を死の森へと変えようとしている竜を討ちに――猟兵達は、大樹の迷宮へと挑んだ。

●大樹の迷宮
 大樹の迷宮は、膨大な数の木々が折り重なる事によって生み出されていた。その隙間が通路となり、触れ合った場所が壁になり――踏み込めば、そのスケールに圧倒されるだろう。不幸中の幸いか、この大樹の迷宮には多くの魔物がいたが、霧中の暴君『グラドラゴ』が起こす霧によって姿を消していた。
 とはいえ、この広大な天然の迷宮を抜けるのは簡単ではない。猟兵達は、この困難へと挑む事になる……。


「これが、私の猟兵としての。そして、悲願に向けた第一歩……!」
 カタリアンナ・バソリー(サイキックプリンセス・f12516)は、テレキネシスで浮かせた椅子に座ったまま、表情を引き締めた。
(「兵卒呼ばわりは不服ですが、今は雌伏の時……力をつけるまでは我慢するしかないわね」)
 カタリアンナには、夢がある。その夢を果たすためには、力がいるのだ。これがそのための最初の一歩だと思えば、些細な事など気にはならない。
「まずはこの迷宮を抜けないといけないのですけれど。これといった妙案もなし……いっそ、この杭が倒れた方向に進んでいってみましょうか」
 鈍い銀色に輝く杭を手に取ったカタリアンナは、左右の穴を見た。そして、杭を足元の枝に置くと――おもむろに、手を離す。
「右ですわね」
 カラン、と杭は右側へと倒れる。そうと決めたら、カタリアンナは迷わない。フワリ、と同胞殺しの杭をサイコキネシスで拾い上げると、右の穴へと進んでいった。


 樹の通路を黄金のライオンの背に乗って駆けていくと、ユノ・フィリーゼ(碧霄・f01409)はふと外側へとたどり着いた。
「ああ……」
 思わず感嘆の声が漏れるほど、その光景は美しかった。眼下に広がる森の緑と、小さな雲が彩る空の青。雄大な自然が、そこにはあった。
「霧の渓谷に住まう竜が、澄み渡る空に近い場所を住処にするなんて考えれば考える程不思議、ね。そうでもしなければいけない理由があったのかしら」
 ユノは呟き、思う。もしも、竜が渓谷の切り取られた空ではなく、この広大な空を欲したのだとしたら――その気持ちは、共感できるものだったかもしれない。
 だが、ユノとしてはこの状況を放置する事はできなかった。
「まさか、小さな動物や鳥達までいなくなっていたなんて……」
 本当に、動物達は逃げ出してしまったのだろう。今、竜がこの豊かな森を牛耳っているのだとすれば、やはり捨て置け無い。
「それにしても立派な樹……天辺から見える景色もきっと綺麗だろうな……」
 ユノが首元を撫でると、黄金のライオンはゆっくりと方向転換。再び、元来た道を戻っていく。
 何故、竜はここに巣を作ったのか? その答えをこの目で確かめるために、そしてこの森にいきづく命を守るために――ユノは、大樹の迷宮を駆け巡った。


「これは見事なものだ」
 匕匸・々(一介・f04763)は、目の前の『壁』に触れる。根か幹か、それとも枝なのか、もはや訳が分からない大きさだ。しかし、触れてみればそれは確かに樹の感触がする。樹の温もりに安らぎを感じながら、々は改めて周囲を見回した。
「多くの生物達がここに集まっていたのもよく分かる」
 本来であれば、この大樹の迷宮には多くの命がいたのだろう。その痕跡は見つける事は出来たが、生き物の姿はどこにも見なかった。空にも鳥の姿が見つけられないのだ、当然と言えた。
「それだけ竜の霧が持つ毒が、恐ろしいという事か」
 自然の迷宮に、人の持つ知識など意味を持たない。第六感を頼りに、々は進んでいく。ただただ、上へ――。

「何度でもチャレンジあるのみ、だと思いますが……」
 ヴィゴ・ストーム(緑風浪・f09453)は、小さく呟き周囲を見回す。鳥や動物が近くにいるなら、動物と話す技能を駆使して情報収集ができた――しかし、その動物もいない。かろうじて重力のおかげで上下は理解できるが、左右となると一度でも振り返れば方向感覚を狂わせる。人ならぬ自然の力が造った迷宮は、思った以上に厄介だった。
「ならば、選択肢は一つですね」
 前に進みながら、ヴィゴは決める。一人で挑んだのならば、上にたどり着くのにどれだけの時間がかかったか定かではない。
 しかし、ヴィゴは一人ではないのだ。それこそが、猟兵が持つ強みの一つだった。

●力を合わせ、抜けていけ
 一人の力で無理ならば、仲間と力を合わせればいい――ユノもその結論にたどり着いた一人だ。
「おそらく、ある程度の高さから隙間が減っているのだと思います」
 ユノの指摘はこうだ。大樹の迷宮を生み出す木々のは、それぞれが今も成長を続けている。上に行けば行くほどこの絡みつきが大きく、中心にあるだろう支柱になっている大木に密接しているのだ。
「中の木々で、枯れているものがありました。日の光が浴びれず、朽ちて枯れたのでしょう」
 そう指摘したのは、兎鞠だ。サムライブレイドによる剣刃一閃で、そういう枯れた樹木を断ち切って来たのだ。
「枯れた木を動物達が排除していった、その結果がこの迷宮という事か」
 木片を片付けながら、ヴィゴが納得する。何故こんな大きな空洞が生まれたのか? その理由として納得できるものだった。
「木々の年輪や成長の仕方を見れば、代々把握できます」
 司がしっかりと観察していたからこそ、至った結論だ。この結論に、ユナもうなずく。
「今まで通ってきた道は土の属性攻撃で、印をつけて来ましたから。この先は、まだ通っていない道です」
「そうなるとやっぱり、上に行くには木々を破壊しないとね」
 アメリアが頭上を見上げる。木々の絡みつきが大きく、抜ける事は出来ない――が。
「あの枯れた木、穴を空けられる?」
「はい、無駄な栄養を喰ってしまう枝は、とっぱらってしまった方が森の大樹にとっても良いはずですから」
 遠慮なく斬れます、と兎鞠は居合い一閃。ザザン! と『壁』を断ち切った。カタリアンナがそれを、サイコキネシスで器用に外す。
「これでいいんですの?」
「ありがとう」
 アメリアは礼を告げると、穴から一度外へ。スカイステッパーで、上へと跳んでいく。 ――それからしばらくして、ドン! と猟兵達の頭上を塞いでいた樹の一部が砕け散った。
「ここから抜けられるわよ」
「これは助かる」
 々が呟き、猟兵達は上へと昇っていく。本来の迷宮でならそうはない、横抜きによる攻略もこの自然の迷宮ならば有効だ。
「ふふ……」
「どうかしましたか?」
 ユナがこぼした笑みに、司が問いかける。場違いな笑みだと自覚があるのだろう、ユナは改めて言った。
「不謹慎ですけど、少し楽しくて。もちろんこの先に大変な戦いが待っているとしても苦労した先にはきっといいことがあります」
「ええ、きっと神も祝福してくださいます」
 ユナの言葉にうなずき、司は祈りを捧げる。この先、どんな試練が待っていようときっと打ち勝ってみせる――例え相手が、恐ろしい竜だとしても、だ。
 だからこそ、猟兵達は進む。大樹の迷宮の先、竜が住まう場所へと……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『戯れる仔竜』

POW   :    じゃれつく
【爪 】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    未熟なブレス
自身に【環境に適応した「属性」 】をまとい、高速移動と【その属性を纏わせた速いブレス】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    可能性の竜
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●毒にさえ慣れてしまえば
 本来ならば生物が生きていけない大樹の迷宮の中で、その仔竜達だけは生き抜いていた。より正確には、生きていけるよう環境に適応したのだ。
 霧中の暴君『グラドラゴ』の猛毒の霧に適応した仔竜達にとって、この環境こそがあるべき場所となっていた。だからこそ、巣に近い上層部に自然と住み着いているのだ。

 ――皮肉、と言うしかない。霧中の暴君『グラドラゴ』が生み出した環境に適応してしまったがために、もはや彼らは森とは相容れない。例えグラドラゴを倒しても、この仔竜達がいる限り、森は蝕まれ続けるだろう。
 そして、仔竜達は外敵に容赦はない。踏み込んできた猟兵達を、迷わず襲ってくるだろう。

 ――大樹の迷宮内での、仔竜達との戦いが始まろうとしていた。
カタリアンナ・バソリー
他の方々の力もあって、無事に抜けることができましたわね。
この辺りには多数の仔竜がいるそうですが、黙って通してくれるかしら?


WIZで判定を。
仔竜自体に興味はないのだけれど。
この私に向かってくるというのなら容赦は致しませんわ。

相変わらず自分が座った椅子を浮かせて移動していく。
こちらから手を出す気はあまりないが、自分に敵意を向けたと感じた個体には、容赦なく攻撃する。
テレキネシスで強化した大気圧で敵を床に押し付け、そのまま圧し潰す。

蜥蜴。あなたにここの空は勿体ないわ。
この床で、そのまま潰れてしまいなさい。

倒した後は関心を失って先に進みだす。
羽虫を一匹潰した程度の感覚。


夜舞吹院・兎鞠
わ、思っていたよりも可愛い姿。一匹持ち帰って飼えたら良いのに…。
…コホン。なんでもないです。

引き続きサムライブレイドに頑張ってもらいます。
『剣刃一閃』で竜たちをどんどん切り裂いていきましょう…と、いきたいところですが。
私はまだ修行中の身の上故、無闇に剣を振るう訳にはいきません。
バッサリと斬り捨てる、というよりは向かってきた相手の攻撃を【武器受け】により「受け流す」かたちで戦闘したいですね。

生まれたばかりの生命に刃を入れるのは気が引けますが…私が猟兵である限り、オブリビオンは狩らなければ。

●改変アドリブ連携、歓迎です。


アメリア・イアハッター
あちゃー、迷宮の中で出会っちゃったかぁ
ちっちゃい子達だし、どこから出てくるかわかんないわね
注意して戦いましょ!

・方針
迷宮のどこから敵が飛び出してくるかわからない
周囲に注意しながら戦う
横穴や縦穴はできる限り把握しよう
前線に出て敵を引きつけ撹乱し、味方の攻撃が当たりやすいようにサポート

・行動
敵は翼で飛んでいるため、通常より風の流れが掴みやすい筈と判断しUC【風の友】使用
特にブレスはきっと予備動作がある筈
敵の口元をよく見よう
体を沈め時にはスライディングも混ぜて接近、敵の攻撃を避けながら小竜達の下を取る

敵の攻撃を避けることに集中しつつ隙を見て敵の下から攻撃
ジャンプして敵を掴んで地に落としたりしてみよう


ヴィゴ・ストーム
染まりやすさに罪はなくても悪業を伴うのなら咎めなくてはいけません。
仔竜とはいえ油断も容赦もしませんよ。

爪の攻撃を出来るだけ受けないように、懐へ入らせないように距離感に留意しながら戦います。
ライオンを召喚しつつ長剣で攻撃します。
複数が射程にいる時はなぎ払って牽制し、囲まれることのないように。
敵からの攻撃は長剣で受けてカウンターを狙います。

負傷が激しい場合や、負傷した仲間を庇う際は無敵城塞を使用。
皆さんと協力して、きっちりと引導を渡してやれるように努めます。


ラムダ・ツァオ
さて、見た目はかわいらしいけど、やってることはかわいらしくないわね。
それに実りの多い森が蝕まれるのは見過ごせないし。

相手の数も多いでしょうから、まずは場を制圧するなり一カ所に集めるなり、
戦いやすくするために千刃で仔竜を追い詰めていくわ。
森は相手のフィールドだし、こちらの戦いやすいスペースの確保が先決ね。
攻撃を見切るのには自信はあるけど、無用な怪我はご免被りたいから、
ある程度距離を置きつつ進めていきましょ。
ブレスが来そうな場合は他の猟兵がいたら声くらいはかけるわ。

あと戦闘中は湿らせた布なんかで口元を覆っておくなりした方が無難かしら。
下手に霧にやられたりするのも嫌だし。


折原・司
「ここに適応し、ここでしか生きられない者たち…これも、生存競争なのでしょうか?」
でしたら、我々も退く訳には参りません
仔竜を倒し、暴君『グラドラゴ』からこの森を守りましょう

左右の手に構えた七転刃 弐ノ刃と参ノ刃で応戦します
ユーベルコード、二刀一閃を使用
仔竜の群れの中をシスター服の裾を翻しながら駆け抜けます
独楽のような動きで、常に移動するようにします
「参ります。私の全ては、信仰の為に。」


ユナ・ニフェトス
生きるために適応し、変化していく
それはどの生物も一緒ですね

でも、ごめんなさい
あなた達を野放しにしておくことはできないの
せめて、どうか安らかに

●戦闘
開始直後は簒奪者の鎌で【範囲攻撃】【2回攻撃】
周囲に複数集まってきた時は【なぎ払い】で距離をとる

敵の攻撃は【第六感】【野生の感】で把握、回避
回避が不可能の場合は鎌に纏い【オーラ防御】

行動に支障が出るほどの負傷者が出た場合
『生まれながらの光』で回復
疲労がかさむので以降は後衛へ下がり
エレメンタルロッドで炎の(全力魔法】【属性攻撃】を

先へ進ませてもらいますね


匕匸・々
慣れたものと慣れぬものの縄張り争い…
こちらとて容赦はしないさ。

錬成カミヤドリで短剣“Cor Meum ”を複製。
広範囲…複数体に向け念で飛ばして
『マヒ攻撃』を加えつつ、
鈍った者から短剣を集中させて討っていこう。
じゃれつく攻撃に備え
近距離からの攻撃は避けたいところ。

敵の攻撃には『見切り』か『オーラ防御』で対処。
鋼糸で近くの敵を絡め寄せて
『敵を盾にし』て戦力を少しでも減らすのも手か。



●環境の変化と共に
 一定以上の高さへ到達した大樹は、大きくその数を減らす。そこまで育つ樹が、稀だからだ。それでも大樹の迷宮の中央、芯となる樹の天辺はまだ遠い。
「他の方々の力もあって、無事に抜けることができましたわね。この辺りには多数の仔竜がいるそうですが、黙って通してくれるかしら?」
 カタリアンナ・バソリー(サイキックプリンセス・f12516)は、ふわりと椅子を浮かせて太い枝へと降りた。風が、変わっていた。道を探して吹き抜けていく森の風とは違う、遮るもののない自由奔放な風だ。
 ただ、本来の大樹とは違う光景もある。それが、ところどころ枯れた枝葉があるという事だ。
「ここに適応し、ここでしか生きられない者たち……これも、生存競争なのでしょうか?」
 折原・司(この身はただ信仰の為に・f04471)が茶色に枯れた葉を見ていた、その時だ。ぽてん、と擬音をつけたくなるような落下音と共に、ソレは現われた。
 毒々しいまでの紫色に染まった、仔竜だ。その姿に、夜舞吹院・兎鞠(明鏡華筏・f13330)が目を輝かせた。
「わ、思っていたよりも可愛い姿。一匹持ち帰って飼えたら良いのに……コホン。なんでもないです」
 仲間からの視線に、咳払いを一つ兎鞠は誤魔化した。可愛らしい、確かに仔竜の姿は愛くるしくさえあった。ただ、そんな感想で終わらせていい相手でもない。仔竜が降り立った枝の一部から、白い煙が上がる。触れたところから、毒に冒されているのだ。
「さて、見た目はかわいらしいけど、やってることはかわいらしくないわね。それに実りの多い森が蝕まれるのは見過ごせないし」
 ラムダ・ツァオ(影・f00001)は黒刃を逆手で引き抜き、身構える。至るところに大樹が枯れた場所があるのは、仔竜達が原因なのだ。それほどの毒を手に入れなければ、この大樹ではもはや生命は存在出来ないのだろう。
「あちゃー、迷宮の中で出会っちゃったかぁ」
 アメリア・イアハッター(想空流・f01896)は、周囲へと視線を巡らせる。幻想的な絶景の中、複数の仔竜がこちらに迫っているのをアメリアは見つけた。
「ちっちゃい子達だし、どこから出てくるかわかんないわね。注意して戦いましょ!」
「慣れたものと慣れぬものの縄張り争い……こちらとて容赦はしないさ」
 匕匸・々(一介・f04763)が、“Cor Meum ”に手を伸ばす。
「生きるために適応し、変化していく、それはどの生物も一緒です。でも、ごめんなさい。あなた達を野放しにしておくことはできないの。せめて、どうか安らかに」
「染まりやすさに罪はなくても悪業を伴うのなら咎めなくてはいけません」
 ユナ・ニフェトス(ルーメン・f13630)が、ヴィゴ・ストーム(緑風浪・f09453)が言った瞬間だ。
「ギギィ!!」
 仔竜達が、毒の霧を口から吐き出した。未熟なはずのブレスは、触れるだけで猛毒をもたらす危険な吐息となっている。
 しかし、一体の仔竜が目を白黒させた。自分の元へと、風によって生まれた『抜け道』をくぐりぬけて滑り込む者がいたからだ。
「風が教えてくれたわ!」
 アメリアが、黒を基調としたスマートなブーツで仔竜を蹴り飛ばす。未だ幼い龍身は、それだけで大きく体勢を崩した。
「生まれたばかりの生命に刃を入れるのは気が引けますが……私が猟兵である限り、オブリビオンは狩らなければ」
 キン、と鯉口を開けて、兎鞠が駆ける。サムライブレイドによる居合い、兎鞠の剣刃一閃が仔竜を両断した。飛び散る紫色の血が、樹の枝をジュウ……と蝕んでいく。
 それを見た仔竜達が、猟兵達への警戒度を引き上げた。危険、そう判断したのだ。
「ギギギ!」
「おっと」
「刻め」
 々の“Cor Meum ”が、ラムダの黒刃と白刃が、大量に複製されていく。々の錬成カミヤドリとラムダの千刃が、豪雨のように仔竜達へと降り注いでいった。刃に貫かれ、仔竜達は追い込まれていく――そうなるように、々とラムダが念力によって誘導したのだ。
 そして、集まった仔竜達をカタリアンナは一瞥する。
「蜥蜴。あなたにここの空は勿体ないわ。この床で、そのまま潰れてしまいなさい」
「ギギ!?」
 ドン! とカタリアンナの見開いた瞳から、大気を操るテレキネシスによって強化した大気圧が仔竜達を押し潰した。ミシミシミシ……と太い枝が軋む。そこへ、司が七転刃 弐ノ刃と参ノ刃を左右の手で構え、踏み込んだ。
「参ります。私の全ては、信仰の為に」
 司が仔竜達の元へと疾走、シスター服の裾を翻しながら横回転する。それはまさに独楽のように、遠心力で加速を得た弐ノ刃と参ノ刃が、仔竜達を切り刻んでいく!
「参ります」
 そして、ユナが簒奪者の鎌を振りかぶり、横一線の薙ぎ払いで仔竜達を斬り飛ばした。
「ギギ――」
 その刃から唯一逃れた仔竜が、逃げようとする。翼で空へと――しかし、不意に大きな影が仔竜を覆った。それは黄金のライオンを駆る、ヴィゴの影だ。
「申し訳ありませんが、逃しません」
 ライオンの爪が仔竜の翼を切り裂き、ヴィゴの長剣が切り伏せる。軽快な足取りで着地したライオンの鬣を労うように撫でて、ヴィゴは言った。
「仔竜は、これだけではないでしょう。慎重に進みましょう」
「そうですね、最後の仔竜は上に逃げようとしました」
 ユナは同意し、上を見上げた。仲間達も、同じように上を見る。
 大樹の天辺は、白い霧に覆われている。あれが霧中の暴君『グラドラゴ』の霧だとすれば――々は、確信を持ちながら自分の考えを口にした。
「あの中が、あいつらのテリトリーだ。注意するのに越したことはないな」

●霧中の迷宮
 々の考えは、大体当たっていた。自分の仲間が倒されたからだろう、仔竜は霧と迷宮に紛れながらこちらを度々襲ってきた。
「ギギ!」
 樹のうろに隠れた仔竜が、霧の竜巻を引き起こす。それをカタリアンナは、支配者の重圧(シハイシャノジュウアツ)によって圧殺した。
「誰に断って道を塞いでいるの……どきなさい」
 あっさりと押し潰された霧の竜巻に、仔竜は樹の深い場所へ逃げようとする。だが、ラムダの千刃がそれを許さなかった。ズダン! と樹のうろの中で、黒刃によって仔竜は貫かれていく。
「でも、襲ってくるのも散発的になったわね」
 湿らせた布で口元を覆いながら、ラムダが言う。下手に霧にやられるのを嫌がっての行動だが、ある意味正解だ。まるで、雲の中にいるように視界が奪われそうなほど霧が濃いのだ。用心に越した事はない。
「へたにグラドラゴの巣に近づいて、目をつけられたくないのでしょうね」
 兎鞠は常にサムライブレイドの柄に手を置きながら、警戒していた。アメリアも周囲を観察しながら、同意する。
「このあたりは横穴や縦穴が多いですから。仔竜達は、住みやすいのだと思いますが……」
 よくよく考えれば、仔竜達も生きるためには食わねばならないのだ。ここは毒に適応してしまえば安全だが、大樹の恵みだけで生きていけるとも思えない――そう遠くない内に、あの仔竜達は安息の地を捨てて、下へと下りてきただろう。
「そう考えると……このタイミングでグラドラゴを退治に来たのはいいタイミングだったかもしれませんね」
「そうだ――なっと」
 々が振り返りざま、鋼糸を振るった。背後からじゃれつこうとしていた仔竜を鋼糸で絡め取り、々は振り回した。その仔竜を、ヴィゴの長剣が斬り飛ばした。
「せめて、きっちりと引導を渡してやりましょう」
 生き残るために適合した結果、彼らは自然の驚異となった――生きるためとはいえ、他の命のために放置はできないのだ。ならば、せめて苦しませずに命を断ってやるのが、ヴィゴなりの慈悲だった。
「我々も退く訳には参りません。暴君『グラドラゴ』からこの森を守り、二度とこんな事が起きないよう尽力しましょう」
 司のその決意が、この場の全てだ。本来いてはならない存在、霧中の暴君『グラドラゴ』を確実に討つ。それが猟兵として、唯一できる悲劇を繰り返さない方法だった。

 だからこそ、猟兵達は進む。大樹の迷宮の最上層部。今では暴君が君臨する、竜の巣へと……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『霧中の暴君『グラドラゴ』』

POW   :    死の竜霧
自身に【触れるだけで出血毒と麻痺毒に犯される霧】をまとい、高速移動と【毒霧と身体が裂けるような咆哮】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    ミストリフレクト
【相手の姿をしている霧製】の霊を召喚する。これは【霧の中で強化され、真似た相手の武器】や【同じユーベルコード】で攻撃する能力を持つ。
WIZ   :    霧中に潜むもの
戦闘用の、自身と同じ強さの【霧で作られた自身と同じ姿の無数の竜】と【霧に隠れた本体を守る巨竜】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ナイツ・ディンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●暴君は、君臨す
 ――そこを一言で現わすなら、謁見の間であった。
 絡みついた枝が生んだ、広い空間。その中央に、霧を従えた霧中の暴君『グラドラゴ』が鎮座していた。この広い空間は、グラドラゴが造ったものではない。最初から、この大樹の迷宮にあったものだった。

「グル……」

 グラドラゴは、気付いていた。下が騒がしい、何者かがこちらへと向かってきているのだ、と。それでも動かなかったのは、この場が気に入っていたからだ。
 ここはいい、あの青い空を自分だけのものに出来る。渓谷の狭い空から想像できないほど、ここの空はどこまでも広がっている……それを支配する、それこそが今の暴君の願いだった。
 だから、いつかはここから活動範囲を広げるつもりだった。グラドラゴは、思う。今度の侵入者を食らったら、そうするのも悪くはない、と。

 だから、暴君は座して待つ。自身がより多くの空を支配するために動く、きっかけを……。
カタリアンナ・バソリー
これが、グラドラゴ…。
話に聞くのと実際に見るのとでは、全く印象が違うものですわね。

ですが、私にも意地がありますの。狼狽えたりはしませんわ。
WIZで勝負を。
竜の眼前に椅子を下ろし、そこから竜を見据え続けます。
攻撃をしかけてきたらギリギリのところでチェンジバット。
回避しながら超音波で反響定位を行い、竜の本体を探して攻撃しますわ。
攻撃の後は手ごろな枝の上で元に戻って、そこに腰掛けます。


※戦闘後
オブリビオンの力は強大で。
力を合わせた猟兵の力はそれをも超える大きさで。
私一人の力は、そのどれよりも小さい。

どれも、あの世界に籠っていては知りえなかったことで…
まさしく、"世界は広い"ということですわね。


ヴィゴ・ストーム
無造作に命を脅かす暴君を解き放つわけにはいきません。
その傲慢な我欲ごと、ここで挫いてみせます!

一撃が重そうなので、敵の攻撃は出来るだけ回避または無敵城塞を発動して耐えるように、しっかりと挙動を観察しながら戦います。
長剣で受けられる場合は積極的にカウンターを狙います。

また隙をついてデュエリスト・ロウを使用し、
誰も傷つけてはいけません、と制約を宣告します。
僕の体力に余裕があれば真っ向から斬り結ぶうちに負傷することもあるだろうし、
そうでなければ他の猟兵と相対した際に効力を発揮する機会があるでしょう。
敵は強大ですが、僕達はひとりではないので。

+アドリブ、他の猟兵との絡み歓迎です。


折原・司
POWで挑みます
「いよいよドラゴンとの決戦ですね…」
目の前にその姿を捉えれば、さすがに実感も湧いてきます
かの暴君を倒し、森を、そこに住む命を守ります
その為の力を、どうかお貸しください
「参ります。私の全ては信仰の為に。」

戦闘開始時は両手に弐ノ刃と参ノ刃を構えた二刀流です
この状態ではユーベルコードを使用せず通常攻撃のみ行います
途中で武器を壱ノ刃に変更し、ユーベルコード一刀両断で一気に畳みかけようとします

※武器の変更について
両腰、腰の裏、背中と計7本の刃を装備しています
弐の刃、参ノ刃は両腰の鞘に納刀し、共用の柄を外して縦に連結
その後背中の壱ノ刃に嵌めることで抜刀し構えます
(いわゆる勇者パース)


夜舞吹院・兎鞠
流石霧中の暴君、霧を用いた戦法なのですね。
私に出来ることは防御と近接攻撃のみ。
核となるぐらどらごとやらには麻痺毒故に近づくことが出来なさそうです、ならば私は霧でつくられた竜を切り裂いてみせましょう。

『羅刹旋風』でぐらどらごまでの道を作ります。刀を振り続ける故制御は難しいですが、無数の竜となればそのくらい手数で攻めた方が良いでしょう。斬り捨て御免というやつです。
あとは出来た道から他の猟兵の方にトドメの一撃をお願いしましょう。

●改変アドリブ連携、歓迎です。


霑国・永一
【SPD】
いやはや、此処はいい場所だねぇ。グラドラゴと言ったかな?この場所と君の命、両方盗もうかと思うから覚悟してほしいねぇ

それじゃ、オルタナティブ・ダブル主軸に攻めるとしようかな。
分身と別々の方向からダガーで攻めていくつもりだよ。
タイミング合わせて、時にずらして相手の攻撃の隙をなるべく与えないようにちくちくと刺していく感じだよ。
他の猟兵もいるなら援護中心に行く感じだねぇ。【迷彩】も使いつつ、他の猟兵に気を取られてる間に死角から刺す感じだ。【暗殺】【だまし討ち】も駆使するよ。
召喚された霊の武器も【盗み攻撃】【盗み】活用で奪えるなら奪って、遠くへ投げ捨てておきたい。隙見せるならそこでも刺すよ


ユナ・ニフェトス
その場を動かず、動じる様子も見せず
私たちは恐るるに足りぬ小さな存在だと言いたげなその様子
大した余裕ですね

その余裕が命取りになることを、今から教えて差し上げましょう

▼戦闘
仔竜戦と同じく、簒奪者の鎌を使用
通常攻撃には【2回攻撃】
防御には【オーラ防御】

同時に敵を観察、攻撃パターンや癖などを把握
召喚された対象に対しては【範囲攻撃】
もしくはエレメンタルロッドを使用し光の【属性魔法】でグラドラゴを狙います

敵の動きが鈍ってきたら
『ジャッジメント・クルセイド』を使用し畳み掛けます

残念。この光からは逃れられませんよ?



●霧中の暴君
 大樹の迷宮を越えた先、その霧中の頂上へと猟兵達はようやくたどり着いた。
「いよいよドラゴンとの決戦ですね……」
 折原・司(この身はただ信仰の為に・f04471)の呟きにこもるのは、実感だ。霧の向こう、ゆっくりと立ち上がる影を目にしたからだ。

「――ッ!」

 ゴォ! と突風が吹き荒れ、霧が晴れていく。暴風の中心にいたのは、伏したまま翼を広げた巨体の竜。霧中の暴君『グラドラゴ』――暴君の名にふさわしい、圧力だった。
「これが、グラドラゴ……。話に聞くのと実際に見るのとでは、全く印象が違うものですわね」
 椅子に座って浮いたまま、カタリアンナ・バソリー(サイキックプリンセス・f12516)が見上げる。その圧力に狼狽えなかったのは、カタリアンナの意地だ。
「その場を動かず、動じる様子も見せず、私たちは恐るるに足りぬ小さな存在だと言いたげなその様子……大した余裕ですね」
 ユナ・ニフェトス(ルーメン・f13630)は、伏したままのグラドラゴへと真っ直ぐに言った。
「その余裕が命取りになることを、今から教えて差し上げましょう」

●暴君VS猟兵
 グラドラゴが、霧を身にまとう――直後、大気を震わせ咆哮した。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオォッ!」

 毒霧と衝撃の咆哮が、猟兵達に向かって放たれる。その咆哮を真っ向から受け止めたのは、・ストーム(緑風浪・f09453)だ。
「無造作に命を脅かす暴君を解き放つわけにはいきません。その傲慢な我欲ごと、ここで挫いてみせます!」
 衝撃が、ヴィゴに直撃する。身を引き裂くほどの威力は、剣を眼前に掲げたヴィゴに弾かれ、四散した――ヴィゴの無敵城塞が、受け止めたのだ。
「……ッ!」
 しかし、威力は殺せても衝撃は完全に殺し切れない。ヴィゴは、ズササササササササササッ! と足元に茂る葉の上を滑り後退させられた。
「流石霧中の暴君、霧を用いた戦法なのですね」
 感心したように呟いたのは、夜舞吹院・兎鞠(明鏡華筏・f13330)だ。兎鞠はサムライブレイドを構え、振り回す。ただの一撃では、この霧は払えない――だからこそ、限界を越えた一撃がいる。
「切り払います」
 ユナは振りかぶった簒奪者の鎌を横一閃、体を横回転させる勢いを利用して霧を切り払った。その道を駆け抜け、霑国・永一(盗みの名SAN値・f01542)がオルタナティブ・ダブルでもう一人の自分を生み出した。
「いやはや、此処はいい場所だねぇ。グラドラゴと言ったかな? この場所と君の命、両方盗もうかと思うから覚悟してほしいね」
「ガ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
 言葉の意味が通じたのか否か、グラドラゴが威嚇する。それは、決してこの場所は渡さない、そう言うような声だった。
 その威嚇に、二人の永一が微笑した。

「まずは、その『視線』を――」
「――盗ませてもらったよ」

 永一は、自分にグラドラゴの視線を向けさせたのだ。その間に、霧の間に開いた道を司が駆け抜けていた。
「参ります。私の全ては信仰の為に」
 ヒュガ! と司は両手に構えた弐ノ刃と参ノ刃で、グラドラゴを斬りつける! 火花を散らしながらも、グラドラゴの硬い鱗に刃が通った。しかし、グラドラゴの翼がはばたいた刹那――グラドラゴの巨体が、瞬きの間に上空へと飛んだ。
「あの巨体で、あの速度ですか」
 目の前にいた司には、突風と共に消えたとしか見えなかった。死の竜霧によって、高速移動を可能にしたからこその機動だ。
「逃しませんわ」
 バサリ! とカタリアンナの体が、小型蝙蝠の群れへと変わる。その小型蝙蝠の群れが、グラドラゴへと超音波で攻撃を加えていった。その音波を自らの霧と風で受け止め、グラドラゴは大樹の上空で旋回した。
(「ああ、移動するつもりはないのですわね」)
 カタリアンナは、理解する。暴君は一度自分が君臨したこの地から、離れるつもりはないのだ。だからこそ、侵入者への怒りは強い。殺意を込めて、グラドラゴはミストリフレクトによって霧で生み出した蝙蝠の群れで、猟兵達へと襲いかかった。

●青き空、緑の海
「……はぁ」
 息をこぼし、ヴィゴは息をこぼした。度重なる攻撃を受け止め、精神が疲弊しているのだ。一撃一撃の重さ、巨体からなる攻撃範囲の広さ、硬い鱗に耐久力――高いレベルで、攻防においてグラドラゴは、猟兵達を凌駕していた。
 もしも一人でこの暴君の前に立っていたなら、既に命は無いだろう。それほどまでの暴威だった。
「敵は強大ですが、僕達はひとりではありません――」
 だから、彼らは待った。一瞬で良い、グラドラゴが隙を見せた瞬間、立て直す時間を与えずに押し切る――それがもっとも高い勝算だ、と。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 グラドラゴの咆哮と共に、無数の竜と巨大な守護竜が霧によって生み出された。霧中に潜むもの――グラドラゴを霧中の暴君と言わしめるユーベルコード。その数の暴力が、猟兵達を押し潰そうと迫った。
 それと同時、準備を終えた者がいた。
「――行きます!」
 ダン! と強く足場を踏みしめた兎鞠が、振り回していたサムライブレイドを一際振りかぶった。それは、陸上の円盤投げやハンマー投げに近い動きだ。自身の横回転で遠心力を高め――豪快に、横に薙ぎ払った。
 ドォ!! と兎鞠の斬撃が、一直線に無数の竜を両断した。羅刹旋風によって、己の限界以上の威力を引き出したからこその一撃だ。
「斬り捨て御免、というやつです」
 兎鞠の斬撃が生んだ間を、二人の永一が駆け抜ける。その動きは離れていても一糸乱れず、まったく同じタイミングでダガーを巨竜の翼、その左右の付け根を突き刺した。
「「この空、返してもらうよ?」」
 死角からの永一二人の一撃に、グラドラゴが体勢を崩す。だが、それでも空にしがみつくようにグラドラゴは耐えようとして――パァン! と上空からの超音波に、地面へと叩きつけられた。
 バサササササササササッ、と蝙蝠の群れは大樹の枝の上でカタリアンナの姿へと戻った。
「さぁ、幕が下りる時間ですわ?」
 枝に腰掛け、カタリアンナが歌うように囁く。グラドラゴは必死に立ち上がろうとするも、ユナがその指先を墜ちた巨竜へ向けた。
「残念。この光からは逃れられませんよ?」
 音もなく、天からの光がグラドラゴに降り注ぐ! ユナのジャッジメント・クルセイドの中で、グラドラゴが足掻いた。その暴れる尾を長剣で弾きながら、ヴィゴはグラドラゴの脚を長剣で切り裂く。

「お願いします」

 ヴィゴに応えたのは、司だ。ガシャン! と弐の刃、参ノ刃を両腰の鞘に納刀。共用の柄を外すと、ガシャン! と縦に連結させた。そのまま司は背中へ――そこにあった壱ノ刃に嵌めることで抜刀した。
「壱ノ刃、刀身開放。七転刃・一刀両断」
 ガシャリ、と両手で壱ノ刃を構えた司は、そのまま前へと。踏み出した勢いそのままに、大上段に振り上げた壱ノ刃を渾身の力で振り下ろす!
 ザン! と司の一刀両断(イットウリョウダン)が、グラドラゴを両断した。ボン! と霧が内側から爆ぜ、グラドラゴと共に消滅する。そこに残されたのは、どこまでも広く青い空だけだった……。

 カタリアンナは、腰を下ろしていた枝から視線を下へと向けた。広い青空と同じように、海のように緑の森がそこに広がっていた。
 思い知るのは、世界の大きさと自分の小ささだ。オブリビオンの力は強大で。力を合わせた猟兵の力はそれをも超える大きさで――私一人の力は、そのどれよりも小さい。カタリアンナは、その事実を確かに噛み締めた。
「どれも、あの世界に籠っていては知りえなかったことで……まさしく、"世界は広い"ということですわね」
 青き空、緑の海――この広大に見える景色さえ、世界の一部に過ぎない。
「確かに、盗ませてもらったよ」
 永一もその景色を眺め、小さく笑みをこぼす。これで、森に命が帰って来るだろう。暴君からその地を救った義賊は、次の盗む場所へ……一つの勝利を手に入れようと、猟兵達の戦いは続く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月11日


挿絵イラスト