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月下の海坊主

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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 闘争尽きぬクロムキャバリア世界、その広大な海に、風光明媚な首都のあるそれなりの大きさの本島と、周辺にいくつかの小さな島を擁する小国家がある。
 名前は『ブルー・ブロッサム』。荒れやすい海に囲まれ、空を殲禍炎剣に抑え込まれているために、自然の要塞に守られる形となっている。軍事力もそれなりに有しており、強国と言えよう。
 その国が今、危機に瀕していた。

『なぜだ、将軍! なぜ貴方ほどの方が反乱など!』

 プラントが発見され、防衛のため軍事基地化された小さな島。そこに常駐し守護を司る部隊が、突如反乱を起こしたのだ。

「変わらねばならぬのです。我々は今まで外界との交流をあまりしてこなかった……必要がないからと、排斥せずとも積極的に関わらずにいた」

 部隊でもっとも階級の高いものが使う部屋で、将軍と呼ばれた壮年の男が電話相手に静かに語る。

「しかし、それではダメなのです。時代は変わるのです。変わりゆく波に乗れねば、置いていかれ沈むのみ……ゆえに、我々も変わらねばならない」
『貴方の言い分もわかる。だから現在、交流や貿易を行うためにさまざまな根回しや整備を行ってるし、陛下も』
「遅すぎる」

 相手の言葉を一方的に断ずる。そこに込められているのは失望でも怒りでもない。

「遅い、遅いのです。それでは遅いのです。今すぐでなければ。今すぐです」

 狂気だ。

「だから、私が変える」
『将ぐ』

 がちゃん、と受話器を下ろす。聞く耳持たず。狂気に染まった彼は、だれの言葉も聞くことなく、歪められた意思のまま行動する。
 窓へと視線を向けると、日はもうすぐ沈み、夜の帳が広がりつつあった。
 そして、基地の滑走路には多くの航空型キャバリアが並び、港では軍艦にキャバリアを積んでいる。

「変えねば、ならぬのだ」

 男は部屋を後にする。自らも、戦地へと行くために。

●観光にはとてもいいところだって
 雪乃・朱美(嵐雪応報の悪竜海神・f28213)はお茶を飲み、話疲れた喉を潤す。

「と、いうことじゃ。島国『ブルー・ブロッサム』で起きた反乱の首謀者は『将軍』と呼ばれる壮年の男じゃ。歴戦の兵で、使うキャバリアの見た目や戦い方から『ウミボウズ』の異名もあるな」

 質実剛健、厳しくも優しく、知恵に優れ武に長ける、部下に民に慕われ上層部の信篤く、忠誠心に溢れた名将である。そんな彼がなぜ反乱を起こしたのか。

「今の時勢、国は変わるべきではないか、という思いはあったが、それは政治屋の仕事だと内に秘めており、反乱を企てるようなものではなかった……しかしどういうわけか、乗機がオブリビオンマシン化しての。狂気に染まり洗脳されたわけよ」

 そして、どういう機能か能力か、周囲のキャバリアも洗脳され、あっという間に基地は落ちたわけである。

「ほぼ無血開城みたいなものよ。不幸中の幸いとしては死傷者は出なかった。じゃが、これを放置すれば大惨事は免れぬ」

 取り出したるは地図と水鏡。水鏡にはどこかの情景が映っている。

「皆には『ブルー・ブロッサム』を守り、オブリビオンマシンを撃破し、将兵たちを救ってほしい。心配せずとも国に話はつけておる、皆は凄腕の傭兵ということでな。さて、侵攻箇所は目星がついており、ここの大きな港を攻めてくる」

 国一番の港だ。キャバリアの軍勢で攻めるには良いだろう。本来なら国軍が対処するが、オブリビオンマシン相手ではそうもいかない。そのため、猟兵が港で迎撃。国軍はもっと内側で防衛線を敷いている。

「天候は雲無く月が輝く夜。第一波は航空型キャバリアでの夜間爆撃。最初に施設を破壊し、その後、上陸するつもりのようじゃ」

 これを通せば、あとの戦いが辛くなるばかりでなく、国軍にも被害が出る。港の施設や防衛陣地は使えるので、必要なら利用してもよい。なお、航空型キャバリアは爆撃装備のため低空かつ鈍足である。

「第二波は強襲揚陸艦およびキャバリアでの上陸と制圧。軍だけあって連携を重視したキャバリアじゃの」

 このキャバリアは改造により水陸両用にされており、水中からの強襲ができる。夜の闇もあいまって思わぬ奇襲に注意だ。

「二度の攻勢を凌げば、将軍は無理と見て一度退く。その時、撤退部隊の殿を行うゆえ、そこを狙って撃破するのじゃ。将軍機さえ倒せば、あとは元通りよ」

 将軍が使うのは水陸両用量産型キャバリア、ウォッグの強化機『ハイウォッグ』。全ての性能が上昇した強敵だ。低下したとされる隠密性も、戦場が夜の海では問題にならない。

「説明は以上じゃ。夜の海という困難な戦いになるが、どうか救ってほしい。頼むぞ」

 いざ、戦の地へ。


松六
 夜戦だー! 松六です。

 クロムキャバリア世界より夜の海での戦いとなります。
 まずは港で夜間防空。その後上陸阻止。ボス追撃の流れです。時間帯は全て夜。最後だけ海戦です。
 技能やUCないと見えねえ! なんてことはありませんので、ご安心ください。また生身での参戦も大丈夫です。
 キャバリアや装備は借りれます。第一章、二章は港の施設や防御陣地なども使えます。使いたいかたはプレイングでご指定ください。
 第三章は夜の海での戦いです。ボス一体、取り巻き無し。水中・水上装備や足場となる船は借りたり奪ったりして使えます。
 敵は全て有人機です。なのでコックピットは避けてください。
 以上、補足はこれで大丈夫、なはず、です。まあ案外なんとかなる依頼だと思うので、気軽にご参加くださいね!

 それでは、皆さまの冒険の一助となりますように。
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第1章 冒険 『夜間防空戦、用意』

POW   :    対空砲火、地上より弾幕を形成せよ。

SPD   :    緊急要撃、速やかに離陸し交戦せよ。

WIZ   :    電探走査、敵部隊の位置を把握せよ。

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●月夜を切り裂く海鷲
 日は沈み月が上った静かな夜の巨大港を、甲高い警報が叩き起こした。サーチライトが夜空を彩り、星の明かりをかき消す。
 そして、海の向こう。星の瞬く空を行くは無数の影。黒く塗装された航空型キャバリアが、多くの爆弾を抱え、ついに飛来したのだ。
 長い夜が、始まった。
ガンズ・ハルモニア
なんだこの世界まともに宙も飛べないとか窮屈が過ぎる!!ああああ駆けたい!なんかダメって言われるとすごい駆っとびたいな!!うんダメだけどね!流石にやんないけどね!多分ね!?どうしてもやりたかったら海の上でやろっかな!きっと派手だ!??

ガンキューブに搭乗操縦。迷彩機能で隠れる
『ガンフリーマシン』発動(テンションを下げる)こんばんは。
良い夜ですね!?(テンションを上げる)(ミサイル一斉発射範囲攻撃)

キャバリアの攻撃だと思った?残念!キャバリアではない。ガンキューブだぁ!!ミサイルを避けた航空型キャバリアの横に転移、空中浮遊。やあ?
マシンキャノンとビーム砲の制圧射撃で落す。
コックピットは撃ってないよ?



 クロムキャバリア世界において、空を閉じられていることは常識である。長いこと押さえられているため、高度と速度に制限があることはもはや当たり前で、そこに窮屈や辛いと感じることはあまりない。
 だが、他世界から来た猟兵……それも空を飛ぶことに慣れた者は別だ。

「なんだこの世界まともに宙も飛べないとか窮屈が過ぎる!! ああああ駆けたい! なんかダメって言われるとすごい駆っとびたいな!! うんダメだけどね! 流石にやんないけどね! 多分ね!? どうしてもやりたかったら海の上でやろっかな! きっと派手だ!??」

 テンション高くマシンガントークを続けるガンズ・ハルモニア(ガンガンガン・f17793)もその一人……一体? だ。特に落ち着かずうろちょろする性格の彼女にとっては、狭すぎて不満がたまるというものだ。
 ガンキューブという大型浮遊箱型兵器の、ホログラシステムによる迷彩機能を用いて隠れてじっとしているのも拍車をかけた。
 そんな時、ついに敵襲来の警報が響く。聞こえた瞬間、『ガンフリーマシン』発動。高速転移モードに変形し、敵航空キャバリア部隊の近くへ転移。

「こんばんは」
『!? な、なんだ? キャバ……リア?』

 突如テンションが急降下したハルモニア。見たことない存在の転移に驚く敵。

「良い夜ですね!?」
『!? て、敵襲!』

 突如テンションが急上昇したハルモニア。広範囲に一斉発射されるミサイルに、慌てて反応するも撃墜される敵機。

「キャバリアの攻撃だと思った? 残念! キャバリアではない。ガンキューブだぁ!!」

 運良く、あるいは操縦が間に合ってミサイルを避けた航空型キャバリアの横に転移するガンキューブ。

「やあ?」

 ガンキューブに内蔵されたマシンキャノンとビーム砲が制圧射撃を行い、避けることのできなかった敵機が落ち、あるいはベイルアウトして脱出していく。
 一見デタラメに撃っているようで、コックピットは外されており死者は出ていないのは、ハルモニアの腕の良さによるものだ。

『各機は散開し、個別に作戦を続行せよ』

 密集しては纏めて落とされると判断し、多少の損害を覚悟して続行を選択する。
 即座に従い、爆撃部隊は広く散って目標へと向かっていく。港まで、あと少し。

成功 🔵​🔵​🔴​

エメラ・アーヴェスピア
日本やサムライエンパイアを彷彿させる場所ね
こんな場所でも…しかも強者に…乗騎がオブリビオンマシンと化す
今までのオブリビオンの発生とは微妙に違うから気になる所ではあるわ
…他にも色々と思う所はあるけれど、猟兵として仕事をしましょうか

施設が使えるならちょうどいいわ、レーダー類を借りて【索敵】【情報収集】
そして奇襲を防ぐ為に襲撃の方向等の情報を同僚さん達に連絡するオペレーターとして参加するわ
そして最初は空爆なのよね?なら『我が砲火は未来の為に』
中型の対空砲を複数用意し、レーダー等と連動して敵を撃ち落とすとしましょう
さぁ、長い戦いになるわよ

※アドリブ・絡み歓迎


テラ・ウィンディア
夜の闇はヘカテイアにとっても慣れ親しんだものらしいぞ?…だよね?

【戦闘知識】
敵の爆弾攻撃が落とされる可能性の高い場所の把握
更に吉の見取り図を確認しておくぞ

航空キャバリアの動きからどこを目指しているかも分析だ

よし
ヘカテー!今こそ魔法の凄さを見せる時だなっ!(UC発動

【魔力溜め・全力魔法】で魔力強化
【読唇術】で襲撃者達の声を聴く
【呪詛・降霊】襲撃を仕掛ける奴らに霊による呪いをかけるぞ
呪いとは夢
己の行動の結果と今後どうなるかを夢という形で見せる
クリスマスキャロルって奴だな

【結界術】で敵の砲撃が来る場所を防衛するぞ!

この世界ではあんまり魔法はなじみが薄い…わけでもないよな?

【見切り・第六感】でフォロー


幽草・くらら
空戦は魔女の領分でもあるんだって所……見せてあげます!

まず布切れか何かを基地から拝借して【アート】の要領で彩色、夜間用【迷彩】の外套に仕立て上げます。
そうしたらそれを着込みつつUCで変身しブラシに【騎乗】して出撃、そのまま【ダッシュ】で高度を上げて敵機の上を取ります。

【空中戦】に持ち込んだら敵の迎撃を回避しつつ魔力弾を【スナイパー】の要領で敵の装甲が薄そうなところに撃ち込んだり、上から火炎の【属性攻撃】な塗料を撒いていきますね。
うまくいけば歪んだり穿たれたりで開いた隙間から塗料が流れ込み、引火とかしてくれるかも。

こんな爆撃機とかロボットとの戦いなんて、正直アニメみたいでテンション上がります。



「日本やサムライエンパイアを彷彿させる場所ね」

 文字や建築様式、文化から似た世界を思い起こすエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)。
 港の施設が使えるならと、コツコツと歩みを進めている。

「こんな場所でも…しかも強者に…乗騎がオブリビオンマシンと化す。今までのオブリビオンの発生とは微妙に違うから気になる所ではあるわ」

 移動時間で考えを深めつつも、歩みは正確。事前に聞いていた道通り、目的の部屋へと到着し、思考を切り上げる。

「…他にも色々と思う所はあるけれど、猟兵として仕事をしましょうか」

 機械を起動する。電子の目は開かれ網となり、夜の暗闇ですら見抜いて無数の敵を捉えた。
 レーダー類を掌握したエメラは、索敵によって得た情報を同じ戦場にいる猟兵たちへと伝達を始める。
 海鷲の群れを暴いた彼女は、同時に次の準備を進めていった。
 一方、港の上空では。

「よし、ヘカテー! 今こそ魔法の凄さを見せる時だなっ!」

 夜の空に浮かぶのはテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)が乗る三界神機『ヘカテイア』。
 彼女は戦闘前に確認した港の見取り図と、エメラから受け取った情報を脳内で照らし合わせ、敵航空キャバリアがどこを目指しているかを分析する。
 今は散っているが、目的地は変わらない。それぞれの進行方向から目指している場所を判断するのは難しくなかった。分析を終えると、テラは詠唱を開始する。

「ヘカテイア…ウィザードモード起動…魔術回路…接続…ヘカテイア…おれの魔力を持っていけ…!」

 ヘカテイアの魔術動力炉が唸る。大量の魔力を練り上げ、全力で行使。強化された魔力により、襲撃者たる航空キャバリアのパイロットの声を拾い上げ、聴くことを可能にする。

「夜の闇はヘカテイアにとっても慣れ親しんだものらしいぞ?…だよね?」

 知識の正確さに不安を抱き、呟いた言葉に返ってくるのはたぶん?、という曖昧な答え。世界が違えば伝承も異なる都合上、正しい返答はわからないもの。
 それはともかく、テラの魔術は確かに発動し、敵のパイロットたちに霊による呪詛を降り注いだ。

『ん? なんだこれは。いったいどうなって……』

 呪いを受けたパイロットは、自身の感じる違和感に訝しむ。呪いは形をなし、それは起きながら見る夢という形である光景を見せた。
 
『う、うぁああ!? ち、ちが……俺は……!』
「クリスマスキャロルって奴だな」

 それは己の行動の結果と今後どうなるかという末路の夢。その夢に動揺したパイロットは、航路を外れ、味方の声掛け空しく帰還したり、不時着やベイルアウトすることになった。

「この世界ではあんまり魔法はなじみが薄い…わけでもないよな?」
『くっ……敵にサイキックキャバリアがいるのか!? 各機、心を強く待て!』

 ヘカテイアは分類上はスーパーロボットではあるが、サイキックキャバリアなどから魔法に関しても知識は存在する。そのため、魔法の存在で動揺することはさほどないようだ。
 そして、別の空域では。

「空戦は魔女の領分でもあるんだって所……見せてあげます!」

 幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)が魔女の箒ならぬ巨大な絵筆サイケデリックブラシに騎乗して空を飛んでいた。
 施設から拝借したカーテンを夜間迷彩へ彩色し、外套として着込み、魔女変身・突撃形態で高機動戦闘用の魔女装束に変身している彼女は、眼下に敵部隊を見下ろす。

「こんな爆撃機とかロボットとの戦いなんて、正直アニメみたいでテンション上がります」
「いいかしら。もうすぐ敵の射程内よ」
「あ、は、はい!」

 アニメや漫画で見たようなロボットを見て、気分が昂ぶっているところにエメラが通信を送り、現実へ引き戻す。
 くららは気合を入れると、最大速度230km/hで降下。

『上空! 飛行物体!』
『撃ち落せ!』

 航空キャバリアの上部に装備された機銃が稼働し、迎撃の弾幕が張られる。
 くららは流星のように弾丸の嵐を潜り抜け、回避し、泳ぎ切ると狙いすまして魔力弾を放つ。魔力弾は違わず機銃を穿ち、次々と破壊していった。
 中には誘爆したのは火花を放ち、煙を上げる機体もいる。
 それだけではない。くららはサイケデリックブラシから塗料を撒く。塗料は重力に従い落下し、キャバリアに付着。
 そして、発火。

『な、炎!?』

 火炎の属性が込められた塗料は付着したそばから燃え上がり、煌々と夜空を照らすものの、大ダメージとはならない。ならないが、致命的だった。

「我が砲火は未来の為に」

 そして、エメラの準備が形を成す。
 
『目標まで、あとわず……!?』
『対空砲火!? ぐわ!』
『脱出します!』

 上空へと撃ちあがる弾幕が網となって航空キャバリアを撃墜していく。
 エメラがユーベルコードで用意した中型の対空砲が多数配置されていたのだ。さらにレーダー類のみならず、くららによる塗料の炎が目印となり、夜の闇でも命中率は下がらない。テラの呪いが、満足な回避軌道をとらせない。
 仮に全て抜けようとも、テラが展開した結界術が施設や対空砲を守る。一発二発の爆弾では壊れることはない。
 いくつも重ねられた即席の防衛陣は、天網恢恢疎にして漏らさず、一機も通すことなく守り抜く。
 だが、夜はまだ始まったばかり。

「さぁ、長い戦いになるわよ」

 すでに、次の手が迫りつつあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『修復型マグゥルMk10』

POW   :    増殖スル脅威
【同型機】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[同型機]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD   :    進化スル憎悪
【同型機と合体し自ら】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    放タレタ殺意
レベル×5本の【無】属性の【ビーム】を放つ。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●月夜を揺らがす海猿
 爆撃部隊に隠れ、港へと接近する影。
 水陸両用へと改造されたキャバリアを満載した、何隻もの強襲揚陸艦が近づきつつあった。
 さらに海中からも先行してキャバリア部隊が近づいている。
 静かに、迅速に、夜の海から這い上がる姿はさながら怪物か悪魔か。
 夜はまだ半ば。明ける気配はない。
ガンズ・ハルモニア
ガンキューブ搭乗。空中浮遊で宙からミサイル爆撃
暴れるとすっきりする。……あ、合体だ。なんだ合体か…。
……。………。合体だ!!?(二度見)

ちょー!?今主砲が撃てないんだってば!退避!退避だ!かっこいいね合体!!

『ガンフリーマシン』でガンキューブ主砲を代償にしたから相手するのは分が悪い。なので低空を爆速吹き飛ばしで防衛陣地に戻る。

スピーカーあるよね!?なんだったらサイレントヴォイスでも可!!
『デジタルウェポン』武器改造、ハッキング電子兵器を作成!レーダーで情報収集。捕捉。

ウィルスを流す。特殊効果内容は合体解除信号と、相手の通信機器その他をクラッキング!連携妨害。目視で合体シークエンスは危ないよね!



 爆撃部隊を撃退したガンズ・ハルモニア(ガンガンガン・f17793)は、次は上陸してきた敵キャバリアたちへと向かい、空に浮かぶガンキューブからミサイルの雨を降らせていた。

「暴れるとすっきりする……」

 撃ち切ってミサイルを再装填する最中、まるでカフェで一服するように穏やかな顔のハルモニア。
 だが、巻き上がる粉塵と闇を切り裂き、他のキャバリアよりも巨大な影が現れる。
 それは大地を揺らし、力強く腕を振る、重厚にして巨大なマグゥルMk10。一機が両足、もとい下半身。一機が両腕。一機が胴と頭に変形し合体した姿である。

「……あ、合体だ。なんだ合体か…」

 ……。

「………合体だ!!?」

 思わずといった風に二度見するハルモニアとガンキューブ。
 敵はその隙を見逃さず、合体して出力を増し、太くなったビームを連続して空のガンキューブへと放つ。

『機関出力最大! チャージ完了! 撃てぇええ!』
「ちょー!? 今主砲が撃てないんだってば! 退避! 退避だ! かっこいいね合体!!」

 暗い夜を照らし貫く、いくつもの光線をガンキューブは必死に回避する。
 『ガンフリーマシン』は高速転移を可能にする代償に主砲が使えなくなるユーベルコード。手数は増えるが火力が減るため、このように装甲が抜けない相手は分が悪い。
 慌てて口から出た誉め言葉が聞こえたわけではないだろうが、巨大マグゥルMk10は両腕を持ち上げポーズをとり、排熱。
 今のうちにとハルモニアは低空を爆速吹き飛ばしで防衛陣地に戻っていく。

「スピーカーあるよね!? なんだったらサイレントヴォイスでも可!!」

 送られてきた通信に表示される倉庫の場所。大急ぎでガンキューブを飛び込ませると、『デジタルウェポン』を起動。提示した物品に改造を加えプログラムを書き換えあっという間にハッキング電子兵器が作成、装備する。
 そして、レーダーを使用し敵キャバリア部隊と、合体して巨大化したマグゥルMk10を捕捉すると、さっそくハッキング電子兵器を起動しウィルスを送り込む。

「目視で合体シークエンスは危ないよね!」
『が、合体が!?』
『通信不能! 妨害か!』

 合体を解除する信号と、通信機器等をクラッキングし妨害する特殊効果により、巨大マグゥルMk10は元に戻った。
 視界の通らない暗闇では相互の通信と電子機器の道案内が頼りだ。それを失えば動くに動けず、右往左往するほかないだろう。普通ならば。
 敵は将軍に鍛えられし精兵。これほどの悪条件下でも、致命には至らない。

『地形は頭に入っている。今こそ我らの訓練の成果を見せるとき!』

 だが、歩みは確かに鈍くなっている。致命的ならずとも痛手には違いなく、敵部隊は大きな隙を晒すことになっているのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エメラ・アーヴェスピア
空の方はこれで良し、次は海の方ね
さて、どんな機体が来るのやら…
どちらにしろ探知の準備はできている訳だけれど

先程と同じく【索敵】【情報収集】でオペレーターよ
特に夜の海なんて判り辛い所から来るのだし同僚さん達との情報共有は大事
敵機発見…どうやら敵は集まれば集まるほど力を発揮するようね
ならば集まる前に蹴散らすのみよ、私は『鳴り止まぬは我が迅雷の巨人』を投下
リニアローラーダッシュで駆けながら多数のドローンによって広範囲に雷の雨を落としましょう…安心しなさい、機能停止程度の電圧にしておくわ
雷霆型レールガンは…さすがに過剰火力かしら?
キャバリアではない魔導蒸気兵器の力、お見せするわ

※アドリブ・絡み歓迎


幽草・くらら
塗料が滲んだりして水中戦は苦手なので、上陸されるであろう地点で待ち構えます。
十全に場を整えた魔術師の恐ろしさをお見せしましょう!

と言ってもやる事は簡単。
上陸してくるであろう地点に【迷彩】かけた魔法陣をいくつも設置。
電撃の塗料で描いたそれを踏めば落雷が敵を襲うという寸法です。
致命傷にはならないと思いますが、これは夜の闇に潜んだ敵の姿を暴きつつ【目潰し】するために放ったもの。
本命は【早業】【クイックドロウ】を併用したUCによる大量の剣で相手の攻撃を防ぎながらの飽和攻撃です。
こちらも電撃の塗料で描き、いくつも当てて装甲を傷つけ、そこから内部機構へ電撃を叩き込み機械をダメにするのが狙いです!



「空の方はこれで良し、次は海の方ね。さて、どんな機体が来るのやら…」

 撃退され撤退していく航空キャバリア部隊を確認したエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は、油断することなく索敵と探知の準備を行い、戦場に電子の網を張り、情報共有とオペレーターの任をこなす。
 夜の海という視界を妨げる環境では、特に味方との連携と索敵が重要なのだから。

「敵機発見…どうやら敵は集まれば集まるほど力を発揮するようね」

 感あり。続々と示される反応。敵キャバリア部隊の上陸だ。
 直接見ずとも、収集した多数の情報から連携に優れ、集団での戦いで力を発揮するタイプだと看破し投じる一手を決定する。

「ならば集まる前に蹴散らすのみよ」

 ユーベルコード『鳴り止まぬは我が迅雷の巨人』を起動。20m級巨大人型兵器が召喚、投下され大地を揺らし、魔導蒸気機関が咆哮する。
 竜の吐息の如く蒸気を噴き、脚部のリニアローラーダッシュが駆動。地面に火花を散らし巨体からは想像できない高速で前線へと躍り出た。

『なんだ……で、デカい!』
『敵のキャバリアか!? 3倍以上はあるぞ!』

 通常のキャバリアは5m。この世界にとって20mの巨人は常識外れだ。
 驚愕しながらも硬直しないのは訓練の賜物か。合体してサイズ差を補おうとするが、それを魔導蒸気巨人兵は許しはしない。先手のアドバンテージを活かし、雷霆型攻撃ドローンを多数展開。電気が周囲を走り回る一瞬後、暗闇を閃光が照らし、遅れて爆音が静寂を叩き伏せる。

『……!』
「安心しなさい、機能停止程度の電圧にしておくわ。雷霆型レールガンは…さすがに過剰火力かしら?」

 機能が停止したマグゥルMk10を確認し、聞こえてはいないだろう呟きをエメラは漏らした。

『落ち着け。半包囲し一斉射撃で撃破せよ』
『了かっが!?』
『落雷!? 馬鹿な、今は晴天だぞ!』

 攻撃の範囲外にいたマグゥルMk10が指揮をとり、すばやく散開しようとした一機が突如雷に撃たれた。
 続けて何機も落雷にあっていく。敵は夜の闇と迷彩されており気づかなかったが、足元にはいくつもの魔方陣が設置されていた。
 エメラからの情報をもとに上陸地点を予想し、落雷を発生させる電撃の塗料で魔方陣の地雷を、予め幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)が描いていたのだ。

「よし、狙い通りです」

 次々と起こる落雷はダメージとしては小さなものだ。だが、闇に隠れたマグゥルMk10を暴き、強烈な閃光がモニターとパイロットの目を焼く。
 そして、サイケデリックブラシを振るい、くららは本命を詠唱する。

「"単純さとは究極の洗練である"……!」

 定型速写法により実体化するは絵画の剣。
 一瞬で無数の剣を描き、刹那の後に射出。580本の剣は幾何学模様を描いて飛翔し、電撃を纏って獲物を襲う隼の如くマグゥルMk10へ殺到。
 剣の群れによる飽和攻撃は装甲を斬りつけ、突き刺さり、電撃が迸り内部を破壊。
 反撃しようと構えても、誤射を恐れてビームは撃てず。小さな剣が相手では殴っても当たらない。
 もはや戦場は、エメラとくららの舞台であった。

「キャバリアではない魔導蒸気兵器の力、お見せするわ」
「十全に場を整えた魔術師の恐ろしさをお見せしましょう!」

 深く暗い夜と鉄の軍団を、蒸気の巨人と絵画の魔女が彩る、雷の大嵐が照らすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

テラ・ウィンディア
【戦闘知識】
敵の陣形を冷徹に見据え分析
特に機体構造からコックピットの位置と爆発させない為のポイントも捕捉

凄いなー
一杯いるぞヘカテイア
だが…物量攻撃って奴に対抗するなら…あれだよな?

UC発動!(増えるヘカテイア
さぁって
今こそ嵐の夜って奴だ!

60機
【砲撃・レーザー射撃・重量攻撃】
同じく増えたガンドライドと共にブラックホールキャノンによる重力波砲撃とレーザーによる斉射

残り+本体
【残像・見切り・第六感・空中戦】
怒涛の勢いで迫り
【二回攻撃・早業・串刺し】
槍で突き刺し
剣で切り裂き
踵落としで沈め

暴れまわりながらも全ての機体のコックピットは避ける

やっててあれだけど…結構目が回るなー!(ぐるぐる…それでも完遂!



 三界神機『ヘカテイア』を駆るテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は、味方からの情報と自身の戦闘知識から敵の陣形を分析。さらに敵キャバリアのマグゥルMk10の構造も把握していた。

「凄いなー、一杯いるぞヘカテイア」

 乗機へと声をかければ、返事のように魔力が脈動する。

「だが…物量攻撃って奴に対抗するなら…あれだよな?」

 使える手札を思い浮かべ、現状に適合するものを選択し戦術を組み立てる。ヘカテイアもまた、主に応え出力を増していく。
 そして、超常を唱える。

「ウィザードモード…起動! 我招くは嵐の夜! 冥府へ導く魔女達の群れよ! 今こそ狩りの時間だ! 存分にその力を示せっ!!!」

 ユーベルコード魔女達の騎行『ガンドライド』が発動。ヘカテイアが瞬く間に複製されていき、テラの思念により操作され一斉に武器を構える。その数、91機。

「さぁって、今こそ嵐の夜って奴だ!」

 昂揚するままに吼え猛り、ポニーテールを揺らして突撃する!

『反応あり。敵部隊が来ます!』
『迎撃!』

 近づくヘカテイアたちにマグゥルMk10たちも反応し、すぐに陣形を作る。さらに合体する機体も現れ、迎撃の準備が整っていく。
 そこへ、60機のヘカテイアが減速しBSブラックホールキャノン『プルートーの炎』を構える。またRS-F『ガンドライド』も空中で編隊を構築、砲身をマグゥルMk10へと向けた。

「撃てッー!」
『いかん、退っ』

 60門の重力波砲撃と180門のレーザー射撃が敵部隊を叩き、嵐のように打ち倒しかき乱す。
 粉塵が巻き起こり、衝撃がセンサーを乱し、混乱する敵部隊。そこへ残り31機と本体であるテラがヘカテイアが食らいつく。

「全機、突撃!」

 さながら猛獣の狩りの如く。槍で腕を貫き、剣で足を斬り、踵落としが頭部を吹き飛ばす。91機を念力でばらばらに操作し、コックピットを避けながらもテラの操縦と武技は冴えわたり、反撃の拳をいなしては叩き斬り、背後からの急襲を操作する機体が撃ち落す。
 怒涛の勢いで暴れまわり、接敵した全ての敵を地に伏せるのだった。

「やっててあれだけど…結構目が回るなー!」

 さすがに彼女とて疲労がある。多数の機体を同時に操作し、自分も戦闘を行うのはやはり目がぐるぐると回るオーバーワークだったらしい。

「…それでも完遂!」

 しかり、やりきったテラの顔は晴ればれとしていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ガンズ・ハルモニア
時間がたつとゆっくりになる。
うむうむ、ハッキングしたけどまだなんか動くね。なんか悔しい。悔しい!

なんかこの世界にぴったりの奴があったのを思い出した!
『重機兵召喚』ガンソルジャーを召喚、操縦!ガンキューブ休み。

ドーモ、キャバリアサンドモ。オマエタチ、コロス。
肩の大型ミサイルポッドを即座に展開、『デジタルウェポン』でまだ足並みそろってない今の内に、クラスターミサイルの飽和爆撃で一気に片付ける!
一斉発射、全部ふっとべえええー!

あ、追撃のオブリビオンバスター!威力を手加減した焼却熱線をなぎ払い照射。んーキャバリアがいるとガンソルジャーの存在感が薄まるのだー慈悲はない。中の電子がちょっとボンするぐらい。



「時間がたつとゆっくりになる」

 使い終わったデジタルウェポンをポイっと捨て、戦場を見渡すガンズ・ハルモニア(ガンガンガン・f17793)の内心は穏やかではなかった。

「うむうむ、ハッキングしたけどまだなんか動くね。なんか悔しい。悔しい!」

 作戦は成功したが、予想ほどの効果がでなかったことが悔しいと叫ぶ。
 その思いをぶつけるにはどうするかと考え、はっと閃く。

「なんかこの世界にぴったりの奴があったのを思い出した! 来た! 来い! 何処行った!??」

 ユーベルコード『重機兵召喚』により人型兵器ガンソルジャーを召喚され、ガンキューブから移り操縦を開始。なおガンキューブはその辺に置かれている。
 一通りのシステムチェックを瞬時に行うと、モノアイを光らせ前線へと突撃し飛び込んでいく。

「ドーモ、キャバリアサンドモ。オマエタチ、コロス」
『く、新手か!』
『まだシステムの復旧が……』

 十分な戦力をまだ残し、前進するため足並みを揃えつつあった敵部隊へガンソルジャーとハルモニアがエントリーする。
 ガンソルジャーが肩の大型ミサイルポッドを即座に展開、FCSがマグゥルMk10をマルチロックオンし、中から顔を覗かせるクラスターミサイルが解き放たれる時を今か今かと待ち望む。
 
「一斉発射、全部ふっとべえええー!」

 ハルモニアの意思で引かれるトリガー。枷が外れ火を噴き空を飛ぶミサイルは、途中で装甲が分解、腹の中から無数の小型ミサイルを放ち敵部隊に降り注ぐ。

『ウワー!?』
『グワー!?』
『か、回避できん!』

 飽和爆撃で一気に隊列が乱れ行動不能になっていく。連携のため集合していたことが、結果的に被害を拡大させることとなった。

「あ、追撃のオブリビオンバスター!」
『え、ちょ、アバー!?』
「んーキャバリアがいるとガンソルジャーの存在感が薄まるのだー慈悲はない」

 ハイビームキャノンを威力を抑えて照射。なぎ払われる熱線がマグゥルMk10内部の電子機器を焼き破壊するものの、パイロットには影響はない。

「大丈夫、中の電子がちょっとボンするぐらい」

 機能停止したため返答はない。暗闇を照らす熱線が消えた時には、周辺で動いているのはガンソルジャーのみ。
 敵部隊の戦力は大幅に削られ、どうにか見つからずに前進する少数の部隊がいるだけだ。完全に撃退するまで、あと一息。

成功 🔵​🔵​🔴​

霧江・英梨
大勢を相手にする戦闘はお任せください、番犬は、門を守ります
オブリビオン・マシン サーベラス 識別どうぞ、敵じゃないですよ

虚数展開  オブリビオン兵器、起動 コンテナミサイルを投射します
私が定めた敵に向かって特攻する亡霊の群れ、ちゃんとした対策でないと回避は難しいと思います

コアユニットよりファンタズマユニット・テュポーンに通達、デヴァステイターの制御を移譲、バイタルパートを避けなさい
ーI have control.ー



 戦闘を避け、慎重に隠れて進んでいく最後に残った敵部隊は、もうすぐ港の奥地へと辿り着こうとしていた。質でも量でも正面から敵わない以上、奇襲からの一撃で頭を倒すほかないという判断らしい。
 しかし、それは不可能であった。

『よし、もう少しで……ん?』

 なぜなら、その動きはすでに見破られていたから。見つからないこその隠密は、見つかっていては意味はない。適当なところに対処する味方を配置するだけでよい。

「大勢を相手にする戦闘はお任せください、番犬は、門を守ります」

 夜の闇、暗く黒い世界にそれはいた。亡霊のように現れ、立ち塞がる異形のキャバリアが。

「オブリビオン・マシン サーベラス 識別どうぞ、敵じゃないですよ」

 オペレートする猟兵からの情報を受け取り、道を阻むべく立つは霧江・英梨(アイアン・メイデン・f10940)と、乗機サーベラス。
 暗闇に溶け込む黒い亡霊に、敵のマグゥルMk10たちは動揺するが、ここを突破せねばならないのだと、すぐに気を持ち直し戦いを挑む。

『エネルギー収束……撃て!』

 マグゥルMk10たちが一斉にビームを放つ。光線は雨のようにサーベラスへと叩きつけられ夜を彩るが、しかし、それだけだった。
 異形のキャバリアは動かざる城塞、攻撃による多少の震えはあってもダメージは尽く防ぐ様は、霊に向かって殴り掛かりすり抜けてしまうかのよう。
 パイロットの英梨も精神の揺らぎは無く、まるで機械のように静かに対処を行い始める。

「虚数展開  オブリビオン兵器、起動 コンテナミサイルを投射します」

 サーベラスに意思が灯る。虚数展開システムにより骸の海から武装が組みあがる。塔のような重厚巨大な両腕が動き、肩のBS-S シージキャノンが敵へと向けられた。
 そして、発射。超常により投射されたコンテナミサイルは撃ち落されることなく飛翔し、ある程度マグゥルMk10に近づいた時点で分解……中に詰め込まれた亡霊たちを解放した。

「コアユニットよりファンタズマユニット・テュポーンに通達、デヴァステイターの制御を移譲、バイタルパートを避けなさい」

 生者を求める亡霊の制御を、英梨は自身からEPファンタズマユニットで火器管制を行う機構テュポーンへと移す。

『ーI have control.ー』

 通達を受けたシステムは、特攻する亡霊たちをパイロットを殺さないよう制御。
 悪寒と恐怖に支配されかけつつも必死に応戦する敵部隊へ亡霊が襲い掛かり、マグゥルMk10の四肢や頭部に接触すると、その霊体に溜めこんだ負のエネルギーを激しく爆発させる。
 夜の暗闇こそ死霊の時間。止める手立てはあるはずもなく、一機、また一機と行動不能に陥っていき、そう長くない時間で最後の一機が倒れた。
 こうして、ほぼ全ての上陸部隊が倒され、ごくわずかに残った残存戦力を回収し揚陸部隊は撤退を開始。
 そして、猟兵たちも。ついに守りから攻めに転じる時がきた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『ハイウォッグ』

POW   :    拠点攻撃用大型ミサイル
単純で重い【背部水陸両用大型ミサイル】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    強化型クローユニット
装備中のアイテム「【伸縮式クローアーム】と【腕部ビーム砲】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ   :    水中高速突撃モード
【水中機動形態】に変形し、自身の【陸戦能力】を代償に、自身の【水中戦能力、特に機動力と防御力】を強化する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はルイン・トゥーガンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●月下の海坊主
 国軍から借りた装備や船、あるいは敵が残したものを使い、夜の海上へとでる猟兵たち。
 だが、それは追撃のためではない。追撃に見せかけて、本命を釣り上げるための一手。撤退する艦隊にそろそろ追いつこうかという、その時。

『これ以上、やられるわけにはいかぬ』

 海面を突き破り、まず現れたのは海竜の如き二本のクローアーム。伸縮する腕は自在に動き、砲口を向けて鎌首をもたげる。
 次に出てくるのは頭部。一つ目を光らせ、海面からわずかに顔を見せる姿は、怪物か悪魔のよう。

『変革が必要なのだ。変化が必須なのだ。変わらねばならぬのだ』

 敵の姿を見据えると、ウミボウズと異名された将軍は音もなく海に潜る。全身はすぐに見えなくなり、海は静けさを一時的に取り戻す。

『それを邪魔するならば、そのすべてを打倒する……! まずは、貴様らの首からだ』

 夜の闇、海上、不安定な足場。相手は水陸両用量産型キャバリア『ハイウォッグ』。戦うには不利だが、倒せば事は解決するのだ。やるしかない。
 さあ、夜明けをもたらすのだ。
ガンズ・ハルモニア
追撃戦だ、残党狩りだー!
逃げる奴は訓練された兵士だ!逃げない奴はよく訓練された兵士だ!!
『箱呼』ガンキューブに搭乗操縦。海上を空中浮遊

海の上、いっそ宙からホーリーなんとか呼ぶ?アダメだ中の人が死ぬ
追尾ミサイル(魚雷)投下。地の利を得たぞ!
ガンキューブの機動力(吹き飛ばし力)と重力負荷掛ってる状態なら1,2発程度のミサイル、避けらぁー

後気が付いたかな?重いよね。私がいる限りずっと重いよ。こういう行動デバフうざいよね。私はうざいと思う。

追尾ミサイルの挙動から敵位置を情報収集。
ガンキューブのオブリビオンバスター、機能回復完了。さぁー撃て!
焼却熱線を照射。海だからってこの熱から逃れられると思うなー!!



 夜の海を、ガンズ・ハルモニア(ガンガンガン・f17793)が搭乗する大型浮遊箱型兵器ガンキューブが飛ぶ。

「追撃戦だ、残党狩りだー! 逃げる奴は訓練された兵士だ! 逃げない奴はよく訓練された兵士だ!!」

 撤退する敵艦隊を追うために、ユーベルコード『箱呼』でガンキューブへと移ったハルモニアは勢いに任せて追撃していた。
 海上というフィールドも空中に浮かべば問題は無く、まして海流などの影響を受けないため速い。
 これならば遠からず追いつく。ゆえに、優先して狙うのだ。

『やらせんよ』

 海中から大型ミサイルが飛び出し、ガンキューブへと向かっていく。
 不意を打ったように見えた攻撃は、ガンキューブが横へ吹き飛ぶように移動したことで回避され、遠方の海面に着弾、大爆発を起こした。
 将軍のハイウォッグへとハルモニアが視線を向けた時にはすでに姿は無く、むむ、と頭を悩ませる。

「海の上、いっそ宙からホーリーなんとか呼ぶ? アダメだ中の人が死ぬ」

 なにやら物騒なことを思いつく彼女だが、どうにか押しとどまると、別の手を打つことにした。
 
「追尾ミサイル(魚雷)投下。地の利を得たぞ!」

 ガンキューブの一部が展開し、追尾魚雷が投下。海中に潜ると飢えたサメの如くハイウォッグを感知し、向かっていく。
 だが将軍もすぐに気づき、接近する魚雷を回避しようと推進装置を稼働させるが。

『ぬう、なんだと、重い……!』

 機体の挙動が、重い。動けないわけではない、だが無視することもできない動きの制限。構わず近づく魚雷。しかし、歴戦の経験が体を動かす。クローアームを使い、無理矢理機体を移動させギリギリで回避に成功した。
 そして、それこそが狙いだった。

「後気が付いたかな? 重いよね。私がいる限りずっと重いよ。こういう行動デバフうざいよね。私はうざいと思う」

 わざわざ外に音声を響かせるハルモニアは、追尾魚雷の挙動、波の動き等からハイウォッグの正確な位置を測定し、捉えていた。
 さらに超常によって周辺一帯に重力付加を放ち、敵の動きを制限し続けていたのだ。
 暗い海に隠れたウミボウズを見つけたガンキューブが、胴体中央を開き、瞳のような砲口を露出する。その独特な模様は光り輝き、膨大な熱量を蓄えて放たれる時を待っている。

「ガンキューブのオブリビオンバスター、機能回復完了。さぁー撃て! 海だからってこの熱から逃れられると思うなー!!」

 ハルモニアの意思に従いオブリビオンバスターが解放され、焼却熱線を照射する。海中でも熱量を失わず、重力で動きが鈍るハイウォッグへと熱線が突き刺さる!

『ぐぅおお!』

 熱せられ赤くなる装甲、沸騰する海水。ダメージを受けながらも、将軍は的確に操縦してのけ熱線から脱出する。
 距離をとり、熱せられていない海水で機体を冷却しながらも戦意は衰えない。狂気によって捻じれた強い意志は、戦いを終えるまで治まらないだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

テラ・ウィンディア
相手は海の覇者か
凄いな…
だがヘカテ…お前は三界を制するのだろう
ならば…海を制して見せろ!


とはいうものの…流石将軍だな
どう攻めるべきか…
【戦闘知識】
冷徹に敵の動きと戦い方を解析

おれ知ってるぞ
変革って言葉は格好いいけど大概は事故るってな


やはり…「釣る」か!
【見切り・第六感・残像・空中戦・武器受け】
高速機動で飛び回りつつ敵の攻撃を誘う

攻撃の瞬間突撃!
槍による【串刺し】で海から引き揚げるっ!

空中に飛ばした瞬間

UC発動!!

其処から連続の斬撃からガンドライドによる【レーザー射撃・遊撃】
剣による【二回攻撃】
そして
ブラックホールキャノンによる止めっ
【重量攻撃】で破壊力増強!

故郷ではこうして魚獲ってたんだ!



「相手は海の覇者か。凄いな…」

 テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は事前に確認した将軍の経歴を思い返し、感嘆の声を上げた。
 相手は歴戦の実力者である。それでも気負うことなく、乗機の三界神機『ヘカテイア』へと語りかける。

「だがヘカテ…お前は三界を制するのだろう。ならば…海を制して見せろ!」

 気合を入れなおし、改めて空中から夜の海を見渡す。

「とはいうものの…流石将軍だな。どう攻めるべきか…」

 姿も気配も見せず、海中に潜む敵。できるならばこちらのフィールドで戦いたいところだ。
 見えない相手に焦れることなく、冷徹に先までの将軍の戦いと、事前情報を解析。いくつかの戦術を考案し、分析し、修正し、そして。

「やはり…「釣る」か!」

 そうと決まれば行動は迅速。空を蹴りヘカテイアが飛ぶ。高速でデタラメに、ともすれば闇雲に飛んでいるように見せかけ誘う。
 釣りは我慢比べであり、騙し合いの勝負。騙しきったうえで、耐えきれなくなった方が負けるのだ。
 暫く飛び回り、見えていない、隙だらけの姿を晒し続ける。焦りそうになる内心を冷静に抑え込む。
 そして、一時的に止まり。静かに海中から背後へと伸びる強化型クローアームが、襲い掛かった瞬間。

「かかったぁあああ!」

 第六感の指し示すまま、機体を捻り回避しながらハイウォッグへ突撃、紅龍槍『廣利王』を突き出す。

『なにっ』

 将軍は咄嗟に引き戻したクローアームで穂先を掴み、串刺しこそは防いだものの、動くことはできず。その隙を逃さず、テラはヘカテイアを操りハイウォッグを空中へと放り飛ばす。
 海中から空へと引き揚げられたハイウォッグはまさに俎上の鯉と化した。

「リミッター解除…グラビティリアクターフルドライブ…!」

 ユーベルコード冥界の炎『ギガスブレイカー』を発動しテラは即座に追撃。ヘカテイアが超高速機動で追いつき、連続で斬撃を叩きこんで掴んで固定、RS-F『ガンドライド』によるレーザー射撃を撃ち続け、星刃剣『グランディア』を抜き袈裟斬りから逆袈裟に繋いで蹴り飛ばすと。

「ブラックホールキャノン…起動…! とっておきだ! たっぷり味わえー!」

 BSブラックホールキャノン『プルートーの炎』を構え、発射。クローアームを交差して防御姿勢をとるしかできないハイウォッグに超重力が襲い掛かり、装甲が歪み関節が軋み機体が悲鳴を上げて火花を散らす。

「故郷ではこうして魚獲ってたんだ!」

 キャノンを肩に担ぐように持ち、テラは釣果に満足気に笑う。
 重力の網から解放されたハイウォッグは、そのまま海へと落ち、再び潜った。

『ぐ、は……まだだ、まだ、変革をせねば……』
「おれ知ってるぞ。変革って言葉は格好いいけど大概は事故るってな」

 大ダメージを負ってなお戦おうとする将軍に、テラは届かないとしても言葉を放つのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幽草・くらら
オブリビオンに憑かれてるなら言っても仕方ないんでしょうけど、急ぎすぎなのでは……?

とにかく追撃戦です。
水中戦は不利、こちらは変身して水上を【ダッシュ】で立ち回ります。
基本的には飛び回りながらミサイルは【高速詠唱】込みの魔力弾で迎撃しつつ【早業】で機雷を描き実体化する事で
チマチマと、確実にダメージを重ねていきます。

それを嫌って顔を出したり、クローやビームで仕掛けてきたところに合わせて【全力魔法】の電撃を【クイックドロウ】で描き実体化、【スナイパー】めいて後の先を狙います。

とにかく地形への適応や装甲や火力で劣る以上、速度と精密性で勝負です。
あと、痛みを伴う変革なら自分の力で為してくださいね!



 借りた船の甲板で、サイケデリックブラシに強化パーツのミクスト・メディアを装着していた幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)は、将軍の言葉に疑問を持つ。

「オブリビオンに憑かれてるなら言っても仕方ないんでしょうけど、急ぎすぎなのでは……?」

 それこそが、オブリビオンマシンの恐ろしさ。狂気をもたらし戦いへと駆り立てる性質だ。

「とにかく追撃戦です」

 ユーベルコード魔女変身・高速形態により魔女装束へと身を包み、サイケデリックブラシに跨り術式を展開。
 水中戦は不利だと分析し、水上を高速飛行することを選択したくららは、船から離陸すると最初から最大速度で夜の海上に飛び出す。波を切り裂き飛翔する彼女はハイウォッグが潜った位置へと着くと、素早く機雷を描き、実体化して周辺に撒く。
 威力は大きくはない。だが、超常で構成された機雷は十分な効果を発揮し、間を空けずくぐもった音と同時に水柱が発生、ハイウォッグに小さくも確実なダメージを刻んだ。

『小癪な。落ちろ!』

 水中からハイウォッグのミサイルが飛び出てくららへと向かうが、これを高速飛翔で引き離し、魔力を練り上げ高速詠唱し魔力弾を形成、射出、迎撃。並行して機雷を描き撒き、さらにダメージを重ねていく。どんなに小さなものでも、重なり続ければ重大な被害になる。今までのダメージもあり、これ以上の被弾を防ぐため将軍は攻めに出た。

『これ以上の邪魔を、させるわけにはいかんのだ!』
 
 獲物を見据えた巨大な海蛇のように、強化されたクローアームがくららへ襲い掛かり、ビーム砲を放つ。だが、彼女は闇を切り裂くビームの光を横にスライドして避け、減速と加速を巧みに行い爪を振り下ろす一撃を回避。
 一向に当たらない攻撃に業を煮やしたのか、クローアームで突くのではなく、轢き潰そうと海上に出て腕を振り横薙ぎするハイウォッグ。さながら竜の尾を振るう如く、近づくクローアームにくららは突っ込んでいく。

「"前進しないという事は、後退と同義である"……!」

 海面スレスレを姿勢を低くし、矢のように突き抜け潜り抜けてみせた。
 攻撃を避け一歩懐に飛び込んだ先に、海上へ出ているハイウォッグの上半身を狙い、全力の魔法を成す。超高速かつ精密に描かれた最大の電撃は、即座に実体化し彼女の狙い通りハイウォッグを撃ち抜いて機体の内部を焼き、さらに片側のクローアームが肩から爆発し吹き飛ぶ。

「あと、痛みを伴う変革なら自分の力で為してくださいね!」

 ハイウォッグの横を翔け抜けて、くららは将軍へと告げた。

成功 🔵​🔵​🔴​

霧江・英梨
海の中で戦うのは苦手なので、空から戦いますね。炉心駆動、反重力展開
攻撃が見えないのは怖いですが、装甲と障壁で防ぎきります
コアユニットよりファンタズマユニットへ、海中の敵性体に対する良い打撃を
-雷装による飽和爆撃による行動制限及び主砲の直接打撃を推奨-【戦闘知識】【武器改造】
ではそのように、虚数展開 武装召喚 ファンタズマユニット・テュポーンへ 余さず掴み上げなさい
-FCSリンク・念動固定完了-
爆雷の雨を縫って到来する合体武装の対潜ミサイル 面で圧します
怯み、隙はシージキャノンで打ち抜きます

その狂気、私の呪いで塗りつぶしましょう
あなたの「改革」はそこからではなしえません、引っこ抜いてから聞きます


アリステル・ブルー(サポート)
「この状況、さてどうしたもんかな」
僕は、周囲をよく見て状況を判断して行動するよ。

基本的に黒剣を細身の剣にして戦うね。
UCはその場の状況に合わせて、攻撃/回復問わずどれでも使うね!
でも人狼咆哮だけは味方や保護対象(NPC等)を巻き込まない様にします!出来るだけ使わない方がいいかな?

状況の好転とか、僕が有益だって判断すれば多少の怪我は厭わず、積極的に行動するよ。

もしも連携してくれる猟兵さんがいるならば、相手のサポート(UC発動までの時間を稼いだり、囮になったり)にまわるね。
仲間の誰かが指示を出してくれるなら、僕はそれが有益である限り従います。

(アドリブ連携すべておまかせします、お好きにどうぞ!)



 積み重なるダメージにより隠密性をほぼ失い、片腕を破壊されたハイウォッグと、パイロットである将軍は、追い詰められてなお奮起する。それは狂気もあるだろうが、元来の気質もあるのだろう。
 ゆえに、倒して終わらせる必要がある。

「海の中で戦うのは苦手なので、空から戦いますね。炉心駆動、反重力展開」

 霧江・英梨(アイアン・メイデン・f10940)は異形のキャバリアにしてオブリビオンマシン、サーベラスに乗り、船上より敵を静かに見据えていた。
 EPカルディア・タルタロスが鼓動し、エネルギーを生む。それはサーベラスの全身に巡り、反重力を展開。超重装の機体を軽々と浮かせ、さながら彷徨う亡霊の如く、夜の海上を進む。
 異様な光景に、将軍もすぐに気づくと、ハイウォッグを潜行させる。水上よりは水中の方が戦いやすいからだ。

「コアユニットよりファンタズマユニットへ、海中の敵性体に対する良い打撃を」

 英梨は一度止まると、サーベラスの制御を補佐する機構、EPファンタズマユニットを呼び出す。

『-雷装による飽和爆撃による行動制限及び主砲の直接打撃を推奨-』

 主の声に応え、有効だろう提案を行う。すなわち、あぶり出して撃ち抜く。

「ではそのように、虚数展開 武装召喚 ファンタズマユニット・テュポーンへ 余さず「掴み上げ」なさい」

 骸の海に干渉し、思い描く武装を形作る。
 だが、それを黙って見過ごす敵ではない。海中からクローアームが伸び、ビームを放つ。
 不意をうった一撃は、しかし障壁で威力を削られ、重厚な装甲が完全に弾く。見えない攻撃は恐ろしい、だが英梨はサーベラスの堅牢さならば耐えると計算し、その通りになった。

『ならば、引きずり込むまで!』

 貫通しないと理解した将軍は、ハイウォッグの出力を上げて直接海中へ引き込もうと強化クローアームを伸ばす。
 巨大な海蛇のように巻き付き食らいつこうとするクローアーム。高速で伸びる腕に、直上から光が降り撃った。

「この状況、サポートにまわった方がよさそうだね」

 クローアームに指先を向け、ジャッジメント・クルセイドで迎撃したのはアリステル・ブルー(果てなき青を望む・f27826)だ。
 離れた船の上から海上を広く見渡し、的確にハイウォッグの動きを把握する。
 将軍がサーベラスにクローアームを伸ばす度に、アリステルが天からの光で撃ち落す。ダメージは小さくとも攻撃を妨げるには十分で、この場においては最良の援護であり。
 ついに準備は終わる。

『-FCSリンク・念動固定完了-』

 躯体・装備管制機構エキドナが召喚した武装を接続し、火器管制を司る機構テュポーンが狙いを定め、完了を伝達。
 英梨はそれを受け、光に照らされる海を見る。

「爆雷の雨を縫って到来する合体武装の対潜ミサイル 面で圧します」

 サーベラスが鋭い爪で虚空を掴み、砲を構える。機体各所に接続された対潜兵装が、夜の中に発射された。
 広範囲に散布された爆雷により次々に巻き上がる水柱。音と衝撃により目耳を潰されたハイウォッグへ対潜ミサイルが獲物を求めて忍び寄る。

『まだだ、まだ、やられは……!』

 それはもはや歴戦の経験と、戦士の直感によるもの。残ったクローアームでミサイルを受け、そのまま上へ跳ぶ。腕は失うが、ダメージを抑えた見事な回避、防御。
 そして、致命的な隙。

「打ち抜きます」

 RBS-S-O シージキャノン。サーベラスの肩部に装備された超巨大砲が大気を打ち鳴らし、夜の静寂を裂き、ハイウォッグの脚部と武装を破砕。吹き飛んだ。

「その狂気、私の呪いで塗りつぶしましょう。あなたの「改革」はそこからではなしえません、引っこ抜いてから聞きます」

 大破したハイウォッグをサーベラスが巨大な腕で掴み、装甲を剥がす。将軍は先ほどの衝撃か、狂気から解放されたせいか気を失っているようだ。
 そのままコックピットごと引き抜く。あとは船まで戻れば、ひとまずは終わりだ。
 将軍のキャバリアがなぜオブリビオンマシン化したのか、疑問は残るが、今は考えても仕方ない。
 『ブルー・ブロッサム』は今回の事件で慌ただしくなるだろう。しかし、オブリビオンマシンが原因であるとわかっている以上、すぐに落ち着くはずだ。対策もされる。
 変化は緩やかに、確実に進んでいく。どのような結果をもたらすかは今はまだわからない。だが、よりよい未来に向かうために、波に乗り遅れないために。進み続けるのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年11月30日


挿絵イラスト