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#アリスラビリンス #猟書家の侵攻 #猟書家 #機甲戦乙女ロスヴァイセ #アリスナイト

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「…やっぱり…駄目…」
 黒田・恵理(くろだ・えり)は与えられた部屋の寝台に横たわって呟いた。
「…怖い…一歩でもこの国から外へ出たら私なんて…」
 恵理は寝台に横たわり身を恐怖で震わせた。
 彼女がアリスラビリンスへ迷いこんだのは数か月前…当初は動揺していたが…想像力が豊かな子で、ファンタジーなこの世界と状況に順応するのは早かった…が、『この世界の現実』と『自分が置かれている状況』を突き付けられ、受け入れるのも早かった。
 そんな彼女だが幸運は二つ…一つは迷いこんだ先がアリスラビリンスでも平和でアリスを快く受け入れてくれる国であった事、もう一つはアリスナイトとしての資質があった…という事だった…のだが…、

 ところ変わってグリモアベース…、
「アリスラビリンスへ侵攻開始した幹部は六人なのにろくでなし…これいかに…」
 泉・星流(人間のマジックナイト・f11303)が集まった猟兵達の前で下らないことを言っていた。
(この間…しばらくの沈黙)
「…依頼についての説明をさせてもらう…」
 星流は愛用の箒で魔法陣を描くと…その中に一人…鎧装騎兵ともサイボーグなどの機械系人種(仮称)とも言える少女が浮かび上がった。
「多分、姿だけなら予兆で見覚えのある人もいると思うけど、アリスラビリンスの侵略を企む猟書家、鉤爪の男の忠実なる配下『機甲戦乙女ロスヴァイセ』だ…そしてコイツの目的が…」
 魔法陣の中の映像が切り替わって高校生くらいの少女が浮かび上がった。
「彼女…黒田・恵理さんの抹殺です」
 アリスラビリンスの事件…というだけあって、彼女がアリスだというのは猟兵達にもすぐに察しはついた…が、何故彼女を狙うか…と星流の次の言葉を沈黙して待った。
「ロスヴァイセの目的は『アリスナイトを抹殺し、強大な力を持ったオウガとして蘇らせる』…事だ…」
 それも膨大な想像力を持ったアリスナイト…と星流は付け加えた。
「そういうアリスナイトなら、抹殺も容易じゃない…だから『何らかの理由で力を発揮できないアリスナイトを狙っているんだ」
 星流の説明に猟兵達は話が見えてきた…例えば彼女…黒田・恵理のように『アリスナイトとしての力が覚醒していない』ような者を抹殺とか…、
「彼女をロスヴァイセから守るのが今回の依頼?」
「それについては、ロスヴァイセの特殊ユーベルコードと合わせて説明させてもらう」
 星流は微妙な含みを持たせながら説明を再開した。
「ロスヴァイセは特定の対象だけを超高速狙撃する特殊なユーベルコードを持っていて、狙われたら最後…絶対に命中する」
 回避する手段は一切無い…と星流は言った。
「だから彼女…黒田・恵理さんにアリスナイトとして覚醒をしてもらうしか方法はない」
「…アリスナイト・イマジネイション…」
 感の鋭い猟兵が呟いた。
 想像力を武器とするアリスナイトが理論上無限の戦闘力を持つされる所以のユーベルコード、

「彼女も一応はアリスだからね…自分の世界への扉を探す為の旅に出た…んだけど…」
 星流からの現在の彼女の様子の説明によると、彼女の迷い込んだ先が平和な国だったせいか、旅立ってすぐにオウガに襲われて迷い込んだ先とのギャップの衝撃にトラウマになって保護した国に逃げ帰ったらしい。
「彼女もこのままでは駄目だと、何度か自分の世界への扉を探す為の旅に出ようとしているんだけど、国の扉の前まで行くと足が竦んでしまって動けなくなってしまうみたいなんだ…」
 ロスヴァイセにしては格好のターゲット…彼女にしてみればいい迷惑どころの話ではない。
「現在、彼女は国から一歩でも出たら自分の未来は無い…そう思い込んでしまっている、そんな彼女に未来への希望を抱かせてほしいんだ」
 自分の未来を自分で閉ざしてしまっている彼女に、自分の手でその扉を開かせてほしいと星流は願いを込めて言うのだった。


旅野文師
 「この設定大丈夫か?いけるか?」…と、色々と不安になりながらオープニングを執筆した…旅野文師です。

 依頼の補足をさせてもらいます。

 黒田・恵理(16)
 想像力豊かな女の子で、趣味で小説とか書いたりしていて将来はこれで生活できたらいいな…とか思ってました(元の世界の記憶は無くしてましたが、これだけは覚えていたらしい)。
 アリスラビリンスに迷いこんだ当初は動揺したものの、思い描いていたような世界に来てさらに想像力が膨らみ、『私…自分の世界に帰ったら絶対にここでの経験を元に話を書くんだ』…と、ノートに執筆のネタを色々と書き込んでいました。
 …が、平和な国から外に出たらアリス(自分)を狙うオウガ達に襲われ平和な国へと逃げ帰る事に…、
 その膨大な想像力ゆえに自分の死にざまを想像して、自分の未来も思い描いた夢をも閉ざしてしまっています。
 まだ自分の中に眠る力に気づいていませんが、このトラウマを乗り越えられたらアリスナイトとして覚醒できるでしょう。
 執筆のネタが書かれたノートは旅立った日以降、何も書かれていません。

 平和な国、
 アリスが進むも留まるも、その意思を尊重して尽くしてくれるゆかいな仲間が住む国です。
 恵理が旅立つ時も快く見送り、オウガに襲われて戻ってきた時も優しく迎え入れてくれました。
 現在も優しく見守りつつも、また何時でも旅立てるように準備(今度は自分の身を守れるように…と色々と考えてくれてます)を怠りません。

 一章、
 個々のキャラクター向けのフラグメントかと思われますが、今回は恵理さんが未来へ進むための物として使用させてもらいます。
 フラグメントの内容は意識しなくていいです。

 二章、
 実は星流君(狙撃・砲撃馬鹿)が対抗意識燃やしている幹部(余談です)

 特殊ユーベルコードはその特殊さゆえか、ターゲット変更できず指定された対象のみにだけ使用されます。(邪魔する者(猟兵)をこのユーベルコードで排除してから…という事はありません)

 猟兵達に隙あらば恵理さんのみを右手で持ったスナイパーライフルで狙撃しつつ、猟兵達と戦闘させるつもりです(ここ…重要です)。
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第1章 日常 『あなただけの明日』

POW   :    強い気持ちを持って、明日への希望を抱く

SPD   :    時の流れが自然と明日へ進めてくれるはず

WIZ   :    ひとつひとつ、気持ちの整理をつけることで明日へ進む

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 恵理は平和な国の門の前にいた…今日こそはこの国から一歩前に踏み出すんだ…と、強い気持ちをもってここへ来ていた。

 …のだが…

 いざ、その最初の一歩を踏み出す段階になると、体が震え足が竦んで…
『ガクッ……』
 …と、その場に崩れ落ちてしまい、その様子を影ながら見守っていた愉快な仲間達に連れられて部屋へと戻っていくのだった。

「今日も駄目だった…」
 そう言う恵理に愉快な仲間達は励ましの言葉はかけるが、決して「ここにいればいい…」…という言葉だけは投げかけなかった。
 それは恵理が望んでいないから…アリスである恵理が旅立とうと必死になっているなら、自分達はその助けになりたいから、支えになりたいからであった。
白峰・歌音
強いためらいで動けない、けれど動きたい。そんな時って、それでも折れてない強い想いがあるはずなんだ。その想いを自覚できさえすれば、恐怖にも立ち向かえるはずだぜ!

オレ自身もアリスだと同じ立場である事を話し、アリス世界での楽しい事、びっくりした事、オウガとの戦いを。また、猟兵になって様々な世界を周った事などオレの体験してきた事を話すぜ。
そうして恵理姉のゆずれない想いを思い出させてやる気を出してもらうぜ。
そして、オウガは世界を破壊している事を話し、「恵理姉、楽しい物語を無かった事にする奴らを、見逃すのに耐えられるかい?恵理姉なら救えるとしたら、立ち上がる事は出来ないかい?」と話すぜ。

アドリブ・絡みOK



「ここにいるアリス…恵理姉のところへ案内してくれるか?」
 訪れた白峰・歌音(彷徨う渡り鳥のカノン・f23843)に愉快な仲間達は困惑するが、彼女が猟兵である事が分かると黒田・恵理の部屋へと案内した。

「あなたは誰?」
「オレは白峰・歌音…恵理姉と同じアリスだ…」
 歌音は自分もアリスである事を明かすと、アリスラビリンスでの出来事…そして猟兵として様々な世界を周って経験したことを恵理に語りだした。
 そんな歌音の事を恵理は羨ましそうに見て…
「…そう…でも私には無理…私はあなたみたいに強くないから…」
「そんなことはないっ!!」
 歌音は自信をもって恵理へと言った。
「強いためらいで動けない、けれど動きたい。そんな時って、それでも折れてない強い想いがあるはずなんだ。その想いを自覚できさえすれば、恐怖にも立ち向かえるはずだぜ!」
 何度も挫けてはいるが、この国から旅立とうとしている恵理の中に『折れてない強い想い』があると歌音は信じていた。

「私の中にある…『折れてない強い想い』…」
 恵理は自身の中にある『それ』を確認するように自身の心へと意識を馳せた。
「恵理姉…この国…この世界をどう思う?」
 自身の心へと意識を馳せていた恵理は、歌音の言葉にアリスラビリンスへ迷い込んだ時の事を思い出した。
 自分自身の名前と…『自分が抱いていた、決して消す事が出来ない想い』…それが具現化したような世界
「恵理姉、楽しい物語を無かった事にする奴らを、見逃すのに耐えられるかい?恵理姉なら救えるとしたら、立ち上がる事は出来ないかい?」
 歌音はそう言った後、恵理を襲った…オウガというのは、そういう事をする奴等でもある…と説明した。
 恵理は襲われた時の事が再び頭によぎったが…一言呟いた。
「私にそんな力があるなら…私は救いたいと思う…」
 恵理は『私には無理』…とは言わなかった。
 歌音との会話で無意識で未だに無自覚だが、自身の中にある力を感じ取ったからだろう。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

九重・灯
表に出ている人格は「わたし」です。

自己紹介の後、早速ですが外に出てUCの練習をしましょう。
想像による創造。それが理恵さんの力です。
例えば、こんなふうに……

UC【彼方なる空中遺跡】。
空中に石造りの家を創造する。ついでにその周囲に庭を広げて長椅子を置いて、階段を造って地上につなぐ。

恵理さんが創造するものは、わたしとは別のカタチをしているでしょう。鎧や剣かもしれないし、もっと別の何かかも。
自分に勇気をくれるものをイメージして。想像する楽しさ、思い描く事への抑えられない気持ちを思い出してください。

「あなたはアリスナイト。困難に立ち向かう意思と想像力が尽きない限り、決して誰にも負けることはありません」



 時間はあまりない…とはいえ、自分と向き合う時間が必要だと思った歌音は恵理の部屋を辞して…しばらくの事…再び恵理の部屋の扉を叩く者が現れた。

「はじめまして、私は九重・灯と言います」
 九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)の挨拶に恵理は軽く会釈を返した。
「さっそくですが、単刀直入に本題に入らせていただきます」
 灯は恵理にそう言うと、アリスナイトについて…そしてその力が恵理の中にもある事を説明した。
「…本当に私にそんな力が…」
 そういう恵理だったが、灯の言葉には『半信半疑』…という気持ちだった。
「まずは外へ出てみましょう…」

 十数分後…二人は外…
「まずは見本をお見せしましょう」
 灯はそう言うと、彼方なる空中遺跡(カナタナルクウチュウイセキ)を使い、空中に石造りの家を創造した。
 それに目を丸くしている恵理だが、灯は更にその周囲に庭を広げて長椅子を置いて、階段を造って地上につなぐのだった。

「こういう事が私にも…」
「ええ…もっとも恵理さんの場合はわたしとは別のカタチをしているでしょう」
 ユーベルコードの変質は猟兵のみに出来る事で、鎧…武装という形から大きく外れる事はないだろう…が、アリスナイトの資質を持ってこの世界に迷い込んだ彼女が猟兵の資質もないとは言えないだろう。

「まずは想像する楽しさ、思い描く事への抑えられない気持ちを思い出して…頭に何かを思い浮かべて…それを具現化する事をイメージしてください」
 恵理は眼を瞑って灯に言われたとおりにした…が…
「駄目…無理よ…」
「あなたはアリスナイト。困難に立ち向かう意思と想像力が尽きない限り、決して出来ないという事はありません」
 今の恵理には『膨大な想像力』ゆえに『アリスナイトとしての資質』が障害となっている状態…なのだが…
 恵理はもう一度目を瞑り…『自分には出来る』…と、必死に自分に言い聞かせて必死にイメージした。

『ヒューーーーン…………ドガンッ!!!!』
「!!!!!!!!」
 灯の目前に巨大な槍…いや…
「鉛筆…?」
 …が突き刺さっていて、灯は目を丸くしてそれを見ていた。

「えっと…その…」
 恵理は灯に自分のイメージしていた事…『自分にそんな不思議な力があるなら…』…と、考えたら…次々と自分の冒険譚…の作品を描いている自分をイメージしてしまったとの事
 よく見ればその巨大鉛筆…恵理の部屋に置いてあった、作品のネタを書き込むノートの脇に置いてあった彼女の愛用の鉛筆そっくりだった。

「…とりあえず…あなたにアリスナイトとしての力があるって分かったかしら…」
「…は…はい…」
 恵理は自分の想像から創造したものに苦笑を浮かべながら答えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『機甲戦乙女ロスヴァイセ』

POW   :    モード・ラグナロク
【リミッターを解除して鏖殺形態】に変形し、自身の【寿命】を代償に、自身の【攻撃力・射程距離・反応速度】を強化する。
SPD   :    ヴァルキュリアバラージ
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【装備武器】から【全方位への絶え間ない射撃】を放つ。
WIZ   :    死天使の騎行
レベル×1体の、【翼部】に1と刻印された戦闘用【少女型支援機】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ギージスレーヴ・メーベルナッハです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「えっ!?…それは本当なんですかっ!?」
 恵理は自分の置かれている状況を猟兵達から聞いて驚くのだった。
 猟兵達は『大丈夫…あなたの事は絶対に守る』…とは言ったが、大前提として恵理のアリスナイト・イマジネイションがあっての事、猟兵達はその事を恵理に伝え、恵理の反応は…
「分かりました…私、がんばります…そして皆さん、どうかよろしくお願いします」
 恵理は猟兵達に頭を下げるのだった。

 それから僅かな日が過ぎて、襲撃の日を迎えるのだった。
九重・灯
人格が「オレ」に代わる。
雰囲気が変わった? その話しは後でな。

恵理がマトモにUCを使えてないなら、使えるようになるまで時間を稼ぐ。
「させるかよ!」
剣、アザレアで敵の銃身を斬り払うようにして狙いを逸らす。

UC【彼方なる空中遺跡】。
幾つでも「壁」を創造して恵理をかばう。敵が飛ぶのなら、空中に足場を設置して追いすがる。
だが、それだけじゃ足りない。

「オレは、ハッピーエンドが好きだ! バッドエンドなんて大嫌いだ! 恵理、オマエはどうだ!?」
叫ぶ。
オマエは小説を書くんだろう? こんな時、主人公はどんな力を発揮して、どうやって切り抜けるかイメージしろ。
「オマエの物語だ。とびっきりカッコイイのを見せてくれ」



「攻撃目標存在地点に転移完了…サーチ開始…」
 どこからか国の上空へと転移してきたロスヴァイセが攻撃目標のアリスナイト…恵理の存在を感じ取ると、攻撃を開始しようとその居場所を探査し始めた。
 そして猟兵達もロスヴァイセの存在を感じ取り、各々行動を開始し始めた。

「オレは、ハッピーエンドが好きだ! バッドエンドなんて大嫌いだ! 恵理、オマエはどうだ!?」
「えっ!?」
 口調が突然変わった九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)に恵理は目を丸くして灯を見るが…
「オレの事はあとでだ…オマエは小説を書くんだろう? こんな時、主人公はどんな力を発揮して、どうやって切り抜けるかイメージしろ!!…オマエの物語だ。とびっきりカッコイイのを見せてくれ」
 そう言うと灯はロスヴァイセへと向かっていった。

「ターゲット位置確認…これより攻撃を開始する…」
 ロスヴァイセはスナイパーライフルを構えると、恵理のいる方向へと銃口を向けた。
「させるかよっ!!」
 灯は『彼方なる空中遺跡(カナタナルクウチュウイセキ)』を使って恵理を守る為の壁を作りつつ、足場を想像しロスヴァイセの元へと駆け上がり、その銃身を斬り払うようにして狙いを逸らす…が…
 その弾道は直線的ではなく曲線を描き、灯が恵理を守る為に想像した壁すら回避して恵理の元へと飛んでいく…『狙われたら最後…絶対に命中する』

 着弾音に灯は恵理の方を見ると…濛々と砂ぼこりが立ち込め…その中から『アリスナイト・アリスナイト・イマジネイションを発動した恵理の姿』があった。
 恐らくは彼女が元いた世界の主人公が纏っていたものだろう…ふらふらとはしているが、今の狙撃によるダメージはほとんど無いと思われる。

「ターゲット未だ生存…攻撃を続行する」
 恵理に気を取られている隙に乗じて灯を攻撃する事は可能であったが、あくまでも目的は『アリスナイトの抹殺』であり、隙あらばターゲットの攻撃を優先するようだった。
「だったら!!」
 灯はロスヴァイゼへと恵理への狙撃を許さないほどの猛攻をしかけはじめると、ロスヴァイセは『モード・ラグナロク』を発動…反応速度を上げて灯へと対応するが、ロスヴァイセが恵理へと銃口を向ける隙を見逃さずに攻撃をしかけてくるのに手を焼くのだった。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

キャロライン・メイ(サポート)
ダークセイヴァーの貧民街の生まれ。生きるため、悪事に手を染めてきた。ある日商人から一振りの剣を盗み出す。剣は呪われており、その邪悪な魔力によって、呪われし黒騎士へとその身を堕とす。その冷酷な様を人々はアイスドールと呼ぶ。

自身の半生に強いコンプレックスを持ち、心の中では常に自己を否定し続けている。死に場所を探しているかのような言動をとることがある。

ダーインスレイヴ~漆黒の魔剣による強力な一撃。
ライフドレイン~魔剣の血塗られた鉄鎖が無数の棘に変形し敵に突き刺さる。

「私は泥の中で生まれた。泥の中であがいて、泥の中で朽ちて消えるだけさ。」

エロやグロに巻き込まれなければ、どんな展開でも大丈夫です。



 灯が造った足場を駆け上がってくる猟兵が一人…
「ここからは私がコイツの相手をする…」
 駆け上がってきた猟兵…キャロライン・メイ(アイスドール・f23360)の言葉に灯は『後は任せた…』…と、撤退していった。

 キャロラインはロスヴァイセへと構える…が、ロスヴァイセはキャロラインにも撤退する灯にも興味を示さずに恵理へと銃口を向ける…が…
「徹底してターゲットを狙うというわけか…」
 キャロラインは呟くと、魔剣ダーインスレイヴの鉄鎖を操りロスヴァイセへと襲いかからせ、ロスヴァイセを締め上げるとユーベルコード『ライフドレイン』を使用、鉄鎖から無数の棘が出現し、ロスヴァイセへと体へと突き刺さる。
 
 キャロラインの魔剣の鉄鎖により狙撃を完全に封じ込められ、ロスヴァイセはその拘束から逃れようと身を動かすが、更に棘が深くささるのみ…だが、ロスヴァイセはそれでも表情一つ変えずに拘束から逃れようともがくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

白峰・歌音
相手も顧みず、最後の言葉さえも無慈悲な記録として残す。相手を見ないお前には怒りしか感じないぜ。
……って言っても興味ないんだろうけどな。これなら興味を持つか?お前の記録は……ここでもう終わりだ!
「無くした記憶が叫んでる!夢を砕き続ける無慈悲な記録を終わらせろと!」

恵理姉に攻撃が何度も向かえば恐怖でイメージが崩れるかもしれない。恵理姉に向かう攻撃を減らすためにも、こっちから目を離せないようにロスヴァイゼに徹底的に突撃だぜ!
UCの氷輪は敵の支援機の迎撃・牽制優先で使い、オレは離れても離れてもとことん食らいつくように接近して格闘の連撃を打ち込むインファイトで追い詰めてやるぜ!

アドリブ連携、技能お任せ



 ロスヴァイセは自分を締め上げる拘束がはずれないと…少女型支援機を呼び出してキャロラインを牽制させつつ、一体の少女型支援機に表情一つ変えずに…

『ドゴオオオオォォーーーーン!!!!』

「自分自身を攻撃させるだとっ!!!!」
 キャロラインは驚愕し、支援機の攻撃により拘束から逃れたロスヴァイセを見るのだった。
 そしてその隙をつかれて少女型支援機にキャロラインは集中攻撃を受けるのだった…が、どこからか飛来した氷輪が少女型支援機を破壊した。

「相手も顧みず、最後の言葉さえも無慈悲な記録として残す。相手を見ないお前には怒りしか感じないぜ」
 キャロラインの傍らに白峰・歌音(彷徨う渡り鳥のカノン・f23843)の姿があった。

「……って言っても興味はないみたいだな…」
 ロスヴァイセは歌音にもその言葉にも目も耳も向けずに恵理へと狙撃を続けようとしていた。
「これなら興味を持つか?お前の記録は……ここでもう終わりだ!」
 歌音はロスヴァイセへと作られた足場を駆け上がり始めた。

 少女型支援機は自分の邪魔をする者を排除するように自動プログラムでも仕込まれているのか、積極的に歌音へと攻撃を行ってくるが、歌音は氷輪で防御し…迎撃…撃退していった。

「無くした記憶が叫んでる!夢を砕き続ける無慈悲な記録を終わらせろと!」
 ついに肉薄した歌音はロスヴァイセの顔面に拳を叩き込み、体勢を崩したロスヴァイセへと徹底的に格闘の連撃を叩き込んだ。
 恵理に攻撃が何度も向かえば恐怖でイメージが崩れるかもしれない…と自身に攻撃の目を向かせる為の行動だった…が、それを遠くで見ていた恵理にとっては強く勇気づけられる姿だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィオリナ・ソルレスティア(サポート)
◆性格
普段から冷静沈着で人当たりが良く優しいお姉さん。
実は猫と弟を溺愛する困ったさん。隠しているつもりが割とダダ洩れ
口調は「私~だわ」「私~かしら」『下の名前+さん付け』
胸にトラウマがあるため巨乳の敵には容赦しない。絶対に。

◆戦闘
オートフォーカスで敵をロックオンし、遠距離からの魔法系UCで戦う。
アイギスの盾で相手のUCを相殺したり、敵の弱点に応じた属性攻撃等を
得意とする。フィニッシュはバベルの光が多い。
TPOに応じて愛用の宇宙バイクで戦うことも。意外と乗りこなす。

◆非戦闘
動物と話す等、情報収集を中心にしつつも、ハッキングやシステム破壊等
荒業で対応することも


月山・カムイ(サポート)
すいません、少々遅れましたが援護に参りました

既に戦いに入っている猟兵達の援護に入る形で参戦
集団戦なら攻撃のきっかけになるように、縦横無尽に切り結び
ボス戦なら他の猟兵がトドメを刺す為のサポートを行う
武器を切り裂く、受け止めたり逃がすべき相手を空を跳んで抱えて逃したり
上記の様な行動で現在戦っている猟兵が活躍出来るよう動かしていただければありがたいです

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 怒涛の攻めでロスヴァイセを圧倒する歌音だが、気力・体力ともに限界が近かった…そんなときだった。
「すいません、少々遅れましたが援護に参りましたっ!!」
 …と、灯が創造した空中遺跡を駆け上ってくる月山・カムイ(絶影・f01363)の姿、カムイはロスヴァイセに斬りかかると同時に、歌音と入れ替わるのだった。

 カムイは空中遺跡…時に自身の宇宙バイク『ZX650』を足場にして跳躍する事で空を飛ぶロスヴァイセへと果敢に斬りかかり、恵理への狙撃を一切許さなかった。
 対するロスヴァイセも『モード・ラグナロク』を発動させて反応速度を上げることにより、カムイの攻撃を上手く受け・捌くのだった。

 カムイとロスヴァイセの一進一退の攻防が繰り広げられる中、そこからやや離れた場所にて二人の戦闘にカメラを向ける者…フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)がいた。
 フィオリナは二人の戦闘を撮影…否、カメラ型電脳ゴーグル『VF-1オートフォーカス』をロスヴァイセへと向けて攻撃のチャンスを伺っているのだった。

 カムイとロスヴァイセの戦闘は膠着状態で…ロスヴァイセもここまで数人の猟兵と戦闘しているにも関わらず、疲れを全く見せていない。
 カムイもこのまま延々と戦い続けるつもりもなく、自分で勝負を決めようと…あえて攻撃の隙をみせた。
 ロスヴァイセはカムイの見せた隙に乗じて恵理へ狙撃を行おうとした…が、その瞬間にカムイは剣を大上段に構えて跳躍…捨て身の特攻を敢行した。
 同時に二人の戦闘を見ていたフィオリナもユーベルコード『バベルの光』を発動…ロスヴァイセに人工衛星からの高出力レーザーによる攻撃…に続いてカムイの『剣刃一閃』によりロスヴァイセは両断されて地に落ちていった。

「皆さん…どうもありがとうございました」
 戦闘後、恵理は猟兵達に礼を述べた後…
「私…もう少しこの国に留まって、上手くこの力を使えるようになったら今度こそ旅に出ようと思います」
 恵理は明るい笑みを浮かべながら言う彼女の心は、すでにこの世界への旅への好奇心に満ちているのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年11月29日
宿敵 『機甲戦乙女ロスヴァイセ』 を撃破!


挿絵イラスト