昏き森――その森の近隣に住む者は、そう呼んでいた。木々が鬱蒼と繁るその森は、昼間であろうと日が暮れたように暗い。だから、昏き森だ、と。
用事がなければ近隣の者さえ踏み込まないその森から、ワイバーンが現われた。その噂は、瞬く間に駆け抜ける。空を舞い、その頑強な鱗と凄まじいブレスを持つ竜に連なる者――強力な力を持つ、恐るべきモンスターだ。
幾人かの腕自慢が挑み、その牙の犠牲になった。並の冒険者など、歯牙にかけないその強さこそが――。
「まぁ、オブリビオンが相手なら猟兵の出番じゃろう」
ガングラン・ガーフィールド(ドワーフのパラディン・f00859)は、そう切り出すと真剣な表情で言葉を続ける。
「ワイバーン、このオブリビオンを捜し出し狩ってくれという話じゃな。ただ、簡単にいかん理由があるんじゃ。昏き森という場所が、問題でな」
ワイバーンは時折森から現われては、外に被害を出す。それを待っていては、後手に回るだけだ。だからこそ、こちらから迎え撃たなくてはならない。
「昏き森を探索して、ワイバーンの巣を見つけるしかないじゃろう。昏き森は広い、数日は探索するはめになるじゃろうから、その覚悟がいるじゃろうな」
最初にすべきは、探索の拠点となるキャンプの設置だ。広い森を探索し、夜を明かして体を休める――そんな場所があるかないかは、モンスターが住む昏き森では重要なポイントになる。
「野営のために何が必要か、はよく考えるがよいじゃろう。後、さほど驚異ではないが昏き森は狼どもの住処でもある。寝ているところを襲われないよう、対策もいるじゃろうな」
ガングランはそこまで言い終えると、ガハハと笑って言い切った。
「ワイバーンじゃろうと猟兵であるお前達ならば、狩れぬ相手ではない。長丁場の戦いになるじゃろうが、よろしく頼んだぞ!」
波多野志郎
さぁ、飛竜狩りですよ! 第六猟兵では初めまして、波多野志郎です。
今回は、昏き森に潜むワイバーンを狩っていただきます。その第一歩として、まずは拠点となるキャンプを設置していただきます。
皆さんには、【POW】で寝ずの番で警戒したり、【SPD】でキャンプ技術や美味な料理で生活環境を整えたり、【WIZ】でキャンプに適した場所を探したり、敵をおびき出す為の細工をしたりしてもらいます。
自分がどの分野で、どのように貢献できるか? そこが頭の使い所、腕の見せ所となります。
それでは、ワイバーン退治の第一歩、存分にお楽しみくださいませ。
第1章 冒険
『荒野のキャンプ』
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POW : 寝ずの番で警戒する
SPD : キャンプ技術や美味な料理で環境を整える
WIZ : キャンプ場所を探す、敵を誘う細工をする
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ヴィクトリア・アイニッヒ
・WIZを使用
森の中で、情報の薄い相手を捜索ですか。
…長丁場に、なりそうですね。
まずは水場を探しましょう。出来れば、綺麗な小川などがあれば良いのですが。
野営の基本は、何は無くとも水の確保です。
飲料もそう、身を清める事もそう、水の有無が、生命維持と探索の成否を分けると言っても過言ではありません。
水が無ければ、ヒトは一週間を超えられませんからね。
逆を言えば、水場周りには様々な生命が集まる、という事なのですが。
目当てのワイバーンでなくても、この森を塒にする狼や他のモンスターの襲撃は有りえます。
十分に、警戒をしなければいけませんね。
…出来れば、先住の生命の暮らしを荒らしたくは、ないのですけれどね。
ルド・ベンジャー
キャンプはしたことないが、物をいじくるのとそうは変わらんだろう
いい感じのキャンプ場を見つけてくれた奴がいるなら
俺は【SPD】で野獣対策の柵と鳴子でも仕掛けて拠点としての環境を整えよう
森なら枯れ木やツタぐらいは落ちているだろうな
深入りしない注意して探索がてら拾っていこう
森ならではの罠を活かしやすい地形が見つかれば嬉しい所だ
それらを拾って縛ったり立てていけば柵にはなるか
木片と糸状のものがあれば鳴子も作れるだろう、キャンプ場の周囲に張り巡らせておこう
森という地形を活かして環境を整えていこう
これからの仕事での大事な拠点だからな
杉本・沙紀
昏き森は広いわ。探索するなら、いくつか拠点が必要になりそうね。
そうね…キャンプ地なら森の近くを流れる川辺とかどうかしら?
水や薪に困らないし、火を焚いたら人の気配を感じたワイバーンが
様子を見にくるかもしれないわ。狼よけにもなるかもしれないわね。
狼対策なら、獣の肉とロープを使って鳴子の罠を仕掛ける事で
接近に気づく事ができるかも。
思いつくのはそんなところかしら?
ワイバーンの巣を見つけるまでは持久戦になるわ。
なるべく消耗しない方法でいきましょう。
「野営の基本は、何は無くとも水の確保です。飲料もそう、身を清める事もそう、水の有無が、生命維持と探索の成否を分けると言っても過言ではありません」
昏き森、そこは多くの命が生きる場所だ――ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)のその判断は正しい。だからこそ、彼女たちは探していたのだ。
木々の向こう側から聞こえるせせらぎの音、それを耳にしてヴィクトリアは微笑んだ。
「やっぱりあったわね」
鬱蒼と繁る木々の向こう側には、隠された小川があった。生き物には水が不可欠、ならば水場があると思っていたのだ。
ヴィクトリアの横で美しい翅で浮かび、杉本・沙紀(フェアリーのアーチャー・f02460)もひとつうなずく。
「水や薪に困らないし、火を焚いたら人の気配を感じたワイバーンが様子を見にくるかもしれないわね」
「そうですね」
沙紀の考えに、ヴィクトリアも肯定する。広大な視界の悪い森の中だからこそ、拠点は重要だ。落ち着いて腰を据えて挑む必要がある――ルド・ベンジャー(ブレイクメイク・f01524)が、用意しておいた道具を手に歩き出す。
「野獣対策の柵と鳴子でも仕掛けておこう」
「わたしも手伝うわ」
ルドが、枯れ木を手に取る。機械の腕から伝わるその感触は、思いの外硬くしっかりとしたものだった。ルドはそうやって使える木を選ぶと、植物の蔦を使って柵を作っていった。
沙紀はその間に、小さな体を活かして鳴子を仕掛けていく。一定の高さに紐をかけ、その紐に触れるものがあったら音がなる――簡単だが、獣相手や知能の低いモンスターなら十分に有効だろう。
ルドと沙紀が作業をしていく過程で、周囲の木々も整えられていた。邪魔な木々は取り払われ、足場もしっかりとしたものへ。それでいて、周囲からは視線が通らない窪地だ。小川から少し離れていることもあり、川が多少増水しても大丈夫だろう――着々と、そこには拠点にふさわしいキャンプが出来ていった。
「……出来れば、先住の生命の暮らしを荒らしたくは、ないのですけれどね」
ヴィクトリアは、小さなため息と共に言う。狼だけではない、多くの命がこの森にはいるだろう。出来るかぎり、この森を荒らしたくないというのがヴィクトリアの意見だ。
しかし、ルドは思う。この森が人が踏み入った程度で、どうにかなるとは思えない――と。
「……この森はすごいな」
ルドは、上を見上げる。昏き森とはよく言ったものだ、地上にまで届くのは木漏れ日だけ。まるで、深海のそこから空を見上げているような気分だ。心地が良いほどに、生命力に溢れた森だ。この生命力に触れていると、猟兵とはいえ一つの小さな命に過ぎないのだと我が身を思わされる。
だが、この生命力こそ厄介だ。視界がこれでは上空を舞うワイバーンを見つけるのは骨だろう。ましてや襲われるとなると、よほどしっかりと警戒していなければ不意を打たれてもおかしくない。
「ワイバーンの巣を見つけるまでは持久戦になるわ。なるべく消耗しない方法でいきましょう」
「それが一番だな」
沙紀の言葉は、もっともだ。ルドも納得して、柵を地面に立てていく。今、こうしている間にもワイバーンはどこかの空を飛んでいるのかもしれない……そう思えば、ルドの機械の腕に力が入り、軋みが上がった。
成功
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犬上・爪牙
狼相手であれば、人狼である僕が見張りましょう。
ただの狼であれば、火を絶やさず隙を見せねば襲われることはないでしょう。余程運が悪くなければ
事前に用意できれば油とボロ布を松明用に持っていきましょう
現地調達できる水気のない枯れ枝と枯れ葉を薪として集め、夜の備えをします
火を起こし薪をくべて、火を絶やさず寝ずの番を。
静かな闇夜を見通す暗視と、聞き耳で葉擦れの音で警戒し、松明の火をかざして追い払います
万一襲い掛かられた時には、トリニティ・エンハンスで纏った水の魔力で防御力を強化し、防戦しつつ追い払うに留めます
情けを掛けるわけではありませんが、獣であればこそ、力量差を知って二度襲い掛かる愚は犯さぬでしょう
ベラドンナ・ベルティネッリ
蛇の道は蛇って言うじゃない?
野営の準備は他に任せて私は狼対策をするわ。
狼って持久力があるし、狩りの仕方がしつこいのよね。私がそうだからわかるわ。
対策として、周辺に鋼糸を張り巡らせて即席のバリケードを作って(罠使い)物音に注意して(聞き耳)寝ずの番をするわ。
何かが引っ掛かれば振動が指に伝わってきてわかるから、すぐに対応できるはずよ。
夜になれば、昏き森は息を潜める。時折聞こえる獣の声も、どこか遠い。獣は、危険は犯さない。危険を犯してでも獲物を襲う時は――。
「餓えた時、それだけです」
焚き火の前で、犬上・爪牙(人狼のパラディン・f06689)がふと視線を上げた。その動きに、ベラドンナ・ベルティネッリ(ブラックドッグ・f02642)も耳をすませる。
――カラン、カラン、カラン。
確かに、木と木がぶつかり合う音がした。その瞬間、爪牙とベラドンナが同時に立ち上がる。
「――ッ!!」
一体の狼が先んじて、茂みの中から身を踊らせた。本来であれば、不意打ちになっただろう。しかし、事前にばれては意味がない。ザワッ! と水の魔力が爪牙を覆い、狼を吹き飛ばした。
「蛇の道は蛇ってやつ? 私は人狼だけど」
「そうですね、狼相手であれば僕達の出番でしょう」
一体ではない、次々と狼達が襲いかかってくる。ワイヤーグローブに包まれた手を、ベラドンナが真横に振り払った瞬間、五指それぞれに仕込まれた極細の鋼線が狼達を薙ぎ払った。
「ギャン!」
狼達は吹き飛ばされながらも、体勢を立て直し周囲へ展開する。その動きを見て、ベラドンナがこぼした。
「狼って持久力があるし、狩りの仕方がしつこいのよね。私がそうだからわかるわ」
「それだけでは、なさそうですけどね」
爪牙は、狼達の異変に気付いている。最初に、彼が気付いた通りだ。この狼達は、餓えているのだ。餓えているからこそ、無謀とも思える狩りに挑戦する……それが意味する事は、一つだ。
「……狩り場が、荒らされてる?」
「間違いないでしょう」
ベラドンナの答えに、爪牙は同意する。この狼達が餓えているのは、獲物が取れなくなったからだ。だが、普通に考えればここを住処にしている狼達が、獲物が取れないというのはおかしい。ならば、外的要因があるはずだ。
ベラドンナも、そこで思い至る。
「――ワイバーンね」
「そうでしょうね」
ワイバーンは、この森に元からいた存在ではなかった――そう考えれば辻褄が合う。爪牙はトリニティ・エンハンスによって水の魔力をまといながら、言った。
「できれば、追い返すだけで」
「ええ、わかったわ」
情けを掛けるわけではないが、獣であればこそ力量差を知って二度襲い掛かる愚は犯さないはずだ――爪牙の考えに同調して、ベラドンナも狼達を追い返すにとどめた。
実際、その夜から狼達の襲撃は止んだ。その後の狼の群れがどうなったかは、彼らが知るよしもなかった……。
成功
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リチャード・チェイス
【WIZ:敵を誘う細工をする】
大自然というのは、それだけで心を豊かにするものである。
決して道に迷ったとか、そういう事ではない事を肝に銘じていただきたい。
巣を探すという大業も、そういった広い心で物事を見ることでこそ
達成できるとは思わないかな? ウィリアム・ユネック君。
(森の中で体育座りして、シカキタルで呼び出した鹿に講釈)
ところで、ワイバーンはどのような生体だろうか。
肉食だ、きっと肉食に違いない。何故ならブレスで肉を焼くと美味しいからだ。
即ち獲物が必要だ。私達のように開けた場所で休んでいるような動物を狙うだろう。
故に、囮を仕掛ける事を提案しよう。
(バサリと大きな翼音が響く)
……なるほど。
桐・権左衛門
【WIZ】を使用
キャンプ場所って案外色々気ぃつけなあかん事多いんよな
増水の可能性のある河川敷、雨が降ったときに水没する凹地、落石や地すべりの可能性のある崖の下…例を挙げればキリあれへんわ
それでもって狼の襲撃受けへん場所か…ホンマにあるんかいな?
まぁ優先順位を付けて妥協できる場所は妥協しよか
敵をおびき出す細工はこれしかないやろ!
痺れ団子…やなかった痺れ薬付きお肉!ONIKU!(ぱんぱかぱーん
ワイバーン言うても所詮は獣の範疇や、肉の魅力に抗えるもんやないで。
それにしても美味そうなお肉やで、ホンマ(チラッチラッ、ごくり)
ホンマはトラばさみ付きがええけど、巨体なのと刺激する訳にはいかんから考えもんやね
「大自然というのは、それだけで心を豊かにするものである。決して道に迷ったとか、そういう事ではない事を肝に銘じていただきたい。巣を探すという大業も、そういった広い心で物事を見ることでこそ達成できるとは思わないかな? ウィリアム・ユネック君」
昏き森の中で、シャーマンズゴーストのリチャード・チェイス(四月鹿・f03687)は何故か体育座りで鹿は遍く存在す(シカキタル)で呼び出した鹿に講釈していた。理由? それはきっと彼にしか――否、彼にもわからない。
「ワイバーンを誘き出すって話やったんやなかったか?」
「はいはい、それでした。あ、付き合ってくれてありがとうね、ウィリアム・ユネック君」
桐・権左衛門(妖怪ケツバット・f04963)に言われてリチャードは、立ち上がる。ウィリアム・ユネック君という名前らしい鹿は、「オレとお前の仲だろ? 気にすんなよ」と言いたげに首をこすりつけて消えていった。
「敵をおびき出す細工はこれしかないやろ! 痺れ団子…やなかった痺れ薬付きお肉! ONIKU!」
ピクピクと狐耳を動かしてのたまう権左衛門のテンションに、リチャードは平然とついていく。コクン、とうなずくリチャードに、権左衛門は言葉を続けた。
「ワイバーン言うても所詮は獣の範疇や、肉の魅力に抗えるもんやないで。ホンマはトラばさみ付きがええけど、巨体なのと刺激する訳にはいかんから考えもんやね」
「トラばさみならず、ドラばさみであるな」
コクっとうなずくと、リチャードは視線を森の中へと向けた。
「まずは、そのお肉の確保である――ん?」
「お?」
リチャードの視線に気づき、権左衛門もそれをたどる。そこにいたのは、昏き森で丸々と太った猪であった。
「…………」
ばったりと、リチャードや権左衛門と視線があった猪。直後、権左衛門が叫んだ。
「確保やー!!」
「あ、ウィリアム・ユネック君? また来れるであるか?」
――かくして、そこに猪の丸焼きが出来上がった。
「それにしても美味そうなお肉やで、ホンマ」
胃液を過剰に分泌させそうな匂いに、ゴクリと権左衛門がつばを飲む。言われるままに丸焼きにしたリチャードは、ふと思ったように言った。
「ところで、ワイバーンって焼いた肉を食べるのであるか?」
「……あ」
――発想は、悪くはない。ただ捜すのではなく、ワイバーンを誘い出す餌を用意する。その方法は、キャンプという拠点を手に入れた今、猟兵達にとって有効な手段になるだろう……。
成功
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第2章 冒険
『荒野の探索』
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POW : 荒野を虱潰しに強行軍で探索する
SPD : 標的の痕跡を探して追跡する
WIZ : 地形や気候、目撃情報から居場所を推理する
👑11
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――拠点は出来た。
この昏き森の中を探索するための足場は、固まったと言っていいだろう。だからこそ、今度は目的であるワイバーンの巣を見つけ出さなくてはならない。
既に、昏き森での探索生活の中で、手がかりを掴んでいる者もいるはずだ。闇雲に捜しても、ワイバーンは見つからない。
だからこそ、知恵を巡らせ。そこに至る答えは、決して一つではない。キミだけの答えが、あるはずだ……。
セゲル・スヴェアボルグ
流石に具体的な位置情報がないとなると厄介だな。
とりあえず、虱潰しに探すつもりだが、当てもなく進んでも微妙かもしれん。
狙うとすれば穴倉か?
飛行する種族なら多少は開けた場所も必要だろうな。
生き物である以上は水もなければならん。
世界知識と情報収集を駆使して、そういった場所をある程度の目安をつけて、邪魔な障害物ごと確実につぶしていくとするか。
昔から下手な鉄砲数撃ちゃ当たるというしな。
森を全部網羅しちまえばそのうち見つかるだろう。
まぁ、俺は銃使いってわけじゃねぇんだけどな!
ヴィクトリア・アイニッヒ
桐・権左衛門(f04963)と行動。
【POW】を使用。
狼が狩場を追われてこちらの側まで移動してきた以上、目的のワイバーンがこの近辺にいる可能性は低いでしょう。
ですので、この場所以外の場所を……とにかく、虱潰しに行くしかありませんね。
権左衛門と行動しながら、周囲を警戒。
「権左衛門さん……あ、名前呼びは駄目ですか?……うーん、ゴンちゃんさん……?」
彼女のボケ倒すようなペースに翻弄されつつ、こちらも若干ボケた感じになりつつ。
空の様子、周囲の獣の有無、木々の茂り方…
様々な面に気を使って、探索を進めていく。
桐・権左衛門
ヴィクトリア・アイニッヒ (f00408)と協力するで!
WIZを使用
所詮は獣や!人類の英知の前には屈するはずや(余った焼き猪肉をもぐもぐ)やっぱ肉美味いわ
生活するって事は何かしらのパターンが発生する訳やしな
地形や気候も重要やけど、全部適しているとも限らんし、ウチは目撃情報から居場所を絞ろか(余った焼き猪肉に塩をふりかけモグモグ)肉美味すぎひん?
こっちで目撃情報、こっちでも見たことが…いや、違うな。とりあえず肉食べて休憩しよか
「ゴンちゃんさんは構わへんけど、権左衛門呼び以外が好きに呼んでんか。」
ヴィクトリアとお互いを意見を交わし弱点をカバーしあいながら探索を進める
きっと余った肉は完食できるはず?
杉本・沙紀
拠点は確保できたわね。
ここからが本番ね…闇雲に探し回る訳にはいかないし。
ワイバーンが現れる様になってから
周辺に人が近づく事は少なくなったでしょうけど、
狩りを生業にしてる人達はそうもいかないでしょう。
捜索中にそういう人達に会うことができたら
この辺りの地理とか目撃情報を聞いてみましょう。
もしかしたら、ワイバーンの行動範囲の手がかりが
見つかるかもしれないわ。
リチャード・チェイス
痕跡とは即ち、営みの証である。
生あるからこそ、証が残る。そこに原始的か文明的かの差はあれどだ。
そしてそれは容易に消し去れないのだ。この轍のようにである。
(ぺぺぺ、と間抜けな音を鳴らしハーレーに跨り森を行く)
ワイバーンはどうやら焼いた肉は好まないようだ。
即ち生だ、生肉。何故なら鮮度が命だからである。
しかし、生命と言うのは無抵抗ではいられない。
恐らく狩りの現場は炎舞い、木々はなぎ倒されているであろう。
そしてそれは同時にワイバーンの行動範囲を示す。
どうかね、グレアム・ヤング君?
犬ではなく鹿である。とても鼻がいい鹿である。
(呼び出してサイドカーに乗せた、鼻にレーダーを付けた鹿に語りかける)
●
キャンプを設定し、足場は固まった。だからこそ、これからが本番だ。
「所詮は獣や! 人類の英知の前には屈するはずや。んぐんぐ……やっぱ肉美味いわ」
桐・権左衛門(妖怪ケツバット・f04963)は、焼き猪肉に噛みつきながら、そう唸った。
「生活するって事は何かしらのパターンが発生する訳やしな。地形や気候も重要やけど、全部適しているとも限らんし、ウチは目撃情報から居場所を絞ろか……んぐぐ、もぐ。肉美味すぎひん?」
脂肪のしっかりとのった噛みごたえのある肉に、塩を振りかけるとシンプルに美味い。権左衛門は、今まで上がっていた目撃情報をまとめてみるものの――そこに、法則性はない。何せ、向こうはこの広大な昏き森を、好きなように飛び回っているのだ。
「こっちで目撃情報、こっちでも見たことが……いや、違うな。とりあえず肉食べて休憩しよか」
権左衛門が肉を食べていなかった時の方が少ないのだが、そこにツッコミを入れるのも野暮だと思ったのだろう、ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)は別の質問をした。
「権左衛門さん……あ、名前呼びは駄目ですか? ……うーん、ゴンちゃんさん
……?」」
権左衛門のペースに飲まれ、ボケ側に回ってしまいながらヴィクトリアが小首を傾げる。そんなヴィクトリアに、猪肉を差し出しながら権左衛門は告げた。
「ゴンちゃんさんは構わへんけど、権左衛門呼び以外が好きに呼んでんか」
「はい、ではゴンちゃんさんはどう思います? ワイバーンは空から移動しているようですけど」
そう言って、ヴィクトリアが頭上を見上げる。そこにあるのは、もはやおなじみとなった緑色の空だ。まさに、海で言うなら深海の底と呼ぶのにふさわしい。
「んー、相手が自由に飛び回っとるからなぁ。やっぱり、総当たりより痕跡を探すのが手っ取り早いやろうけど……」
「狼が狩場を追われて、キャンプ地まで移動してきた以上、目的のワイバーンがキャンプ周辺にいる可能性は低いのでしょうね」
肉汁滴る猪肉にかじりつく権左衛門の言葉に、ヴィクトリアも自分の言葉を口にして確認する。こうして、相談できるというのはありがたい状況だ。
「良かった、ここにいたのね」
「沙紀さん、どうしました?」
木々を縫うように空を飛んで現われた杉本・沙紀(フェアリーのアーチャー・f02460)に、ヴィクトリアが視線を上げる。沙紀はヴィクトリアと権左衛門の前に降り立つと、森の奥を指さした。
「さっき、森であった狩人が朝に空を飛ぶ影を向こうで見たって言ってたわ」
沙紀は、ここに来る前の目撃情報ではなく、昏き森に訪れる者が見ていないかと賭けて、情報収集していたのだ。事実、沙紀がにらんだ通り狩りを生業にしてる者にとっては、この森は重要な生活の糧だ。危険を理由に避けては通れない場所でもある。
「お、いい情報やね。ご褒美に肉をあげよっか」
「あ、うん」
人間基準で六分の一の大きさにとっては、十分に大きい猪肉を受け取り沙紀はふわりと浮かび上がる。
「少なくとも、朝にはワイバーンが向こうにいたはずよ。ただ闇雲に捜すよりいいはず」「はい、なら行きましょう」
ヴィクトリアと権左衛門は沙紀を加え、昏き森の奥へと歩を進めていった。
●
「痕跡とは即ち、営みの証である。生あるからこそ、証が残る。そこに原始的か文明的かの差はあれどだ。そしてそれは容易に消し去れないのだ。この轍のようにである」
ぺぺぺ、と間抜けな音を鳴らしハーレーに跨ったのはリチャード・チェイス(四月鹿・f03687)だ。ナレーションであれば感動的な台詞だ、だが無意味だ。その理由を、隣を歩いていたセゲル・スヴェアボルグ(ドラパラ・f00533)だ。
「いや、轍短すぎるだろ」
「そうとも言うのだ」
セゲルのツッコミに、リチャードも婉曲的に同意する。何度も言うが、昏き森は深く広大な森である。オフロード仕様のバイクでも困難な悪路を、サイドカー付きハーレーが颯爽と走れる訳がない。結果、徒歩のセゲルと速さは変わらない……むしろ、遅いぐらいだった。
「虱潰しに捜すと言っても、こうも広いんじゃな」
セゲルは、周囲を見回して嘆息する。狙うとすれば穴倉か? 飛行する種族なら多少は開けた場所も必要だろうな。生き物である以上は水もなければならん――世界知識と情報収集を駆使して、そういった場所をある程度の目安をつけたものの、広さがそれを阻んでいた。
「昔から下手な鉄砲数撃ちゃ当たるというしな。森を全部網羅しちまえばそのうち見つかるだろう。まぁ、俺は銃使いってわけじゃねぇんだけどな!」
ガハハ、と豪快に笑うセゲルに、リチャードはサイドカーを振り向いた。そこにいたのは、狭い場所に器用に腰掛けた鹿、グレアム・ヤング君だ。
「どうかね、グレアム・ヤング君?」
「いやぁ、無茶だろ」
セゲルがそうフォローするぐらいには、鼻にレーダーをつけたグレアム・ヤング君は困っていた。もちろん、セゲルも困っていたのだが。
「しかし、手がかりが見つからんな」
「ふむ、こうなると別の視点が必要である」
「ほう、どんなだ?」
「ワイバーンはどうやら焼いた肉は好まないようだ。即ち生だ、生肉。何故なら鮮度が命だからである。しかし、生命と言うのは無抵抗ではいられない。恐らく狩りの現場は炎舞い、木々はなぎ倒されているであろう。そしてそれは同時にワイバーンの行動範囲を示すはずである」
「――――」
流れるように語るリチャードに、セゲルが思わず大声でツッコミを入れた。
「――それだよ! それを先に言えよ!」
「あら、どうしたの? あなたたち」
セゲルの渾身のツッコミに、その声を聞いた沙紀達が合流した。
五人は、情報を共有する。リチャードの考えは実に理に適っており、ワイバーンの狩りの痕跡を追う事となった。それこそが、状況を進める一歩となる……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
犬上・爪牙
【SPD】
狼の狩場が荒らされ縄張りを追われたなら、先程の狼が来た獣道を【追跡】で辿れば、その付近に当たりをつけられるかもしれません
狼の縄張りから狼の狩場を。そこからワイバーンの狩場、そして巣へとつなげられれば良いですね
狼らしく、密かに狩り立てましょう
頭上は覆われていますが、地上の獲物を狩るなら、木々がないか、枝葉を折ることで必然的に開けた場所になるはずです
足跡や爪痕や排泄物などから、狼の、あるいはワイバーンの縄張りを探りましょう
飛竜を発見できても、【地形の利用】で息と身を顰めて隠れてやり過ごします
目的は巣。他の猟兵が用意してくれた餌か、森の獲物を捕らえ、巣に帰還する姿を収められれば最上ですね
ウド・トラウゴッツ
■行動:SPD
所持品の【偵察機(ドローン)】を使用します。
上空からワイバーンの餌となりそうな獣の住処の他、
木がなぎ倒されている、地面が削れている個所をチェック。
見取り図を作成、発見したものをそこへ書きこんで
捜索範囲を絞りましょう。
引き続き上空から範囲内を詳しく調べていきます。
直接確認する必要がある場合は皆さんに同行しますね。
ワイバーンに遭遇する可能性もありますから、道中は慎重に進みます。
ふふふ、狩りなんて何年振りでしょう。心躍りますね。
ルド・ベンジャー
【SPD】
俺はワイバーンの痕跡を探そうと思う
これだけの森なら、図体が大きければそれだけ体や爪で不自然にできた跡や足跡なんかもできるだろう
そういった痕跡を注意して探していこうか
また食事の痕跡で動物の死骸があれば、その状態も見ておきたいな
比較的新しければまだ近くにいるか、周辺に巣がある可能性があるだろう
何があるかわからん場所だし、一緒に行動する相手がいればありがたいな
人数がいれば出来る事が増えるし、いざという時に対処もしやすくなるからな
イルナハ・エイワズ
【POW】で探索
昏き森というからには地上はほぼ木々で覆われているはずです
そしてワイバーンは飛竜ですから
地上に巣を作った場合には空を覆う木々は飛び立つには邪魔でしょう
そうなると森の中で木々が少なく開けている場所か
木々より高くなっている地形が怪しいですね
視力には自信がありますので
森が一望出来る場所を探しましょう
森を見渡せる丘などがあれば一番いいのですが
周りよりも大きく立派な木でもかまいません
その木に登り他の木より高い位置から森を見れば
更に高い場所は森の変化が見つかるでしょう
まずは仲間が見た記憶の中で一番大きな木へ向かいましょう
それではユルと森のお散歩を楽しみましょうか
●
――頬に、風が触れた。昏き森では久しく感じなかった、真っ直ぐに吹き抜けていく風だ。
「絶景ですね、これは」
イルナハ・エイワズ(挟界図書館の司書・f02906)は、その光景に思わず息を飲んだ。イルナハの視界を埋め尽くすのは、どこまでも広がる緑――まさに樹海と呼ぶにふさわしい光景だった。
イルナハが取った作戦は、高い場所から昏き森を見下ろすというものだ。地上がほぼ木々で覆われているなら、ワイバーンが飛び立つのに邪魔になる。ならば、上から見れば、その痕跡が見て取るはずだ――それは、正解だった。
「いくつか、あるみたいですね」
視力には自信がある。一際高い木に登り、イルナハは目を凝らした。森の端には、かろうじて岩肌の目立つ高い山が見えた。そこに至るまでの森には、ポツリポツリと穴が空いているように見えた。あの中の一つがワイバーンの巣であり、他の穴はワイバーンが狩りを行なうために襲撃した跡なのだろう。
「ただ、ここからではどれかはわからないですね……頼めますかー?」
「お任せください」
イルナハが足元、大木の根本へと声をかけた。そこにいたのは、ウド・トラウゴッツ(大木・f01275)だ。手元から浮かぶ上がるのは、偵察機(ドローン)だ。カメラ付きであり、ウドの元へと昏き森の樹海の映像を送ってくれる。
「私が見かけた場所の方は、この地図に印をしておきました」
「助かります。偵察機のカメラだけでは、さすがにこの広さはカバーしきれませんから」 イルナハから手渡された地図を手に、ウドは満足げにうなずいた。捜索範囲を絞る、ただ闇雲に捜し回るよりも遥かに効率的な方法だ。
「ふふふ、狩りなんて何年振りでしょう。心躍りますね」
トラウゴッツの『狩り』にとって、獲物の違いなど問題にならない。ウドの口元に浮かんだ笑みには気付かず、イルナハはウドと共に歩き出した。
●
地面を伏せるような体勢で観察していた犬上・爪牙(人狼のパラディン・f06689)に、ルド・ベンジャー(ブレイクメイク・f01524)が問いかける。
「どうだ?」
「向こうのようですね」
爪牙は立ち上がり、森の奥を指さした。爪牙が見ていたのは、足跡だ。ルドが見れば、そこには獣の足跡がいくつも残っている――狼の群れが、ここを走り抜けた跡だ。
――狼の狩場が荒らされ縄張りを追われたなら、それを追跡すればワイバーンの動きを把握できるかもしれません。
捜索前に語っていた爪牙の言葉通り、ルドが求めたものがそこに残っていた。
「……これが、ワイバーンの狩りの跡か」
ルドが見上げたのは、半ばからへし折れた木だ。決して細くはない、だが上からかかった加重は、それ以上だったのだ。どれほどの巨体だったのか、どれほどの勢いだったのか、想像以上の化物であるらしい。
「動物の死骸がないのが気になるな」
「おそらく、巣に持ち帰っているのではないでしょうか」
ルドの疑問に、爪牙が憶測ながら答えた。なるほど、だとすれば死骸がこの場に残っていないのは理解できる。
その刹那、ルドと爪牙が反射的に構えた。その視線の先、森の影から姿を現したのはウドとイルナハだった。
「おや、奇遇ですね」
「上と下から追って、同じ場所に行き着いたようですね」
気楽なウドの声掛けに、爪牙も納得したようにうなずく。イルナハがへし折れて空いた木々の間を見上げていると、ルドが問いかける。
「他の場所はどうだった?」
「ここと変わりません。でも、ここは今まで見た中では一番新しい痕跡で――」
ですね、と続くはずだったイルナハの言葉が、喉元で止まる。四人が、同時に上を見上げた。低い風切り音、そして巨大な影が頭上を通ったのだ。
「あれか」
「追います」
ルドの言葉に短く答え、ウドが偵察機を飛ばした。偵察機のカメラが捉えたのは、空を舞う真紅の飛竜だった。その鉤爪には、猪が捕まっている。決して小さな獲物ではない、それでも捕まえ、飛べるだけの飛行能力があるのだ。
四人が、ウドの偵察機の映像を頼りに森の中を駆けていく。速度は当然の事、障害物のある森と何もない空では、それだけで違う――やがて、ウドが呟いた。
「ワイバーンが降りました」
「そこが巣でしょう」
確信する爪牙に、イルナハが疑問を口にする。
「ずいぶんと言い切りますね」
「ワイバーンにとって、この森に警戒に値する外敵はいないはずです。ならば、無警戒に巣に戻ってもおかしくありません」
その確信が事実であった事を、その場の全員が目撃する。地面に敷き詰められた獣の骨、骨、骨。その白い死の寝床こそが、真紅のワイバーンの巣であった……。
大成功
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第3章 ボス戦
『ワイバーン』
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POW : ワイバーンダイブ
【急降下からの爪の一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【毒を帯びた尾による突き刺し】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 飛竜の知恵
【自分の眼下にいる】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ : ワイバーンブラスト
【急降下】から【咆哮と共に衝撃波】を放ち、【爆風】により対象の動きを一時的に封じる。
👑17
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――ついに、猟兵達はワイバーンの巣へとたどり着いた。
敵は、昏き森を我が物顔に支配するオブリビオン。絶対強者として君臨するワイバーンに、猟兵はいかに戦うのか?
ここに昏き森を舞台とした戦いの、幕が上がる……。
コロッサス・ロードス
「竜の眷属相手に無傷で勝てるとは思わぬ。
だが……例え我が身が砕けようとも、我ら猟兵の勝利は譲らぬ」
戦闘時は『武器受け』『盾受け』『オーラ防御』等の防御技能を活かす為、また仲間を『かばい』少しでも被害を抑える為にも、敵に肉薄して『おびき寄せ』攻撃を誘う
但し闇雲な突出はせず、他の猟兵達との連携を重視
【ワイバーンダイブ】に対しては、急降下の動作を素早く『見切り』、降下攻撃に『カウンター』狙いの【終極の剣】を放つ
但し初撃を喰らった場合は急所だけは剣や盾で防ぎつつも、相打つ『覚悟』で攻撃を受け、身体から尾が引き抜かれる前に【終極の剣】を放ち、その『捨て身の一撃』を以て尾の切断か深手を負わせることを狙う
白波・柾
真打ち登場か
未熟者の俺でもわかる、強大な覇気だ
だが、ただで帰るつもりはない
無論、奴も俺たちをただで帰らせてはくれないだろうが
さあ、尋常に―――勝負だ
基本は可能ならヒットアンドアウェイ
正剣一閃で攻撃
猟兵仲間とは敵の行動の特徴、負傷状態等を含めて声かけ等で情報共有
連携がなければ勝てない敵であることは明白だ
俺は俺の役目を果たすべく、前衛としてアタッカーの役割をこなそう
ただし無理はせず、危険と判断したら退き、いけると判断すれば畳み掛ける
臨機応変に、柔軟に対応していこう
どの技もそうだが、ワイバーンダイブが特に厄介そうだ
注意して、気を引き締めていこう
犬上・爪牙
いよいよ本命ですね。森の王者気取りもここまでです
森の平穏、返してもらいましょうか
木々に隠れ【地形の利用】しつつ、既に飛竜が開けた場所でワザと姿を見せ、急降下攻撃を誘い、あるいは味方への攻撃を庇い受けます
僕の鋼の誓い、その誇りたるユーベルコード
【無敵城塞】にて真っ向から盾で受け止め、【怪力】を持って踏み止まりましょう
【毒耐性】を持つ……否、毒そのものである人狼の血を宿す身体。容易く侵せると思わぬことです
反動で僕も動けませんが……飛竜と違い、狼の狩りは群れでするもの
空を自在に舞う飛竜とて、急降下の勢いを殺し尽くせば……もう狩る側ではなく、狩られる側
合図の声を張り上げ、味方を鼓舞し攻撃を委ねましょう
黒川・闇慈
「ふむ、ワイバーン。どういう仕組みで炎を吐いてるのでしょうねえ。そういう生体器官なのか、あるいは魔術的要素なのか……まあ研究は後回しにいたしましょう」
【行動】
WIZで対抗です。「属性攻撃2」の技能を用いて氷獄槍軍を使用しますよ。
急降下してきた所を氷の槍で迎え撃ちましょうか。炎を吐く相手ですし、氷の方が効果的かと思います。
「さあ、あなたの炎と私の氷、どちらが上か試してみましょう」
『全ての命に冷たき慈悲を。一切全てを貫き駆けよ、コキュートス・ファランクス』
ウド・トラウゴッツ
おやまあ。あんな高い所から私を見下して……随分と楽しそうですね。
大変不愉快です。すぐに殺しましょう!
地に伏せて崇めなさい。
戦闘中は盾役に回ります。
ワイバーンを煽り、私に殺意が向くよう仕向けます。
仲間への攻撃は、間に入って【無敵城塞】で庇います。
敵が急降下してきたら同じコードを使用し、攻撃を受け止めます。
煽って・怒らせるを繰り返し、隙を生み出しましょう。
主な攻撃は仲間の皆様にお任せします。
害獣如きが、私に傷を残せると思いましたか。
イルナハ・エイワズ
「ユル、行きましょうか」
ユルに槍形態になって貰い戦闘開始です
ワイバーンダイブに狙いを絞りましょう
見切り、視力、ダッシュ、戦闘知識と技能は出し惜しみせずに活用します
強化された視力で上空のワイバーンを観察し
戦闘知識でワイバーンダイブの軌道を予測し
見切りとダッシュで爪の一撃を回避します
回避出来なかった場合はユルを持つ腕さえ動けば槍を当てれるでしょうから
体の損傷は気にせず当てれる場所へ攻撃します
地面に急降下したワイバーンに対して槍で攻撃します
可能であれば翼を狙いたいですが
余裕がない場合には足を狙います
鎧無視攻撃を活かしてドラゴニック・エンドを
その体を守る鱗の中へと叩き込みます
ヴィクトリア・アイニッヒ
桐・権左衛門(f04963)と共に行動。
遂に、ですか。
この世界の強者の一角、そこに連なる末端であるとは言え、討つことが叶えば自信に繋がります。
……猟兵は、オブリビオンに負けはしない。その矜持を示す為の戦い、ですね。
ワイバーンの恐ろしさは、その体躯や飛行能力から発揮される戦闘能力です。
ですが、そのどちらかを封じる事が出来れば、戦闘能力は大きく減じることが出来るとも言えます。
……危ない賭けですが、やってみましょう。
急降下してくるワイバーンを、無敵城塞で受け止める。
受け止められれば、一瞬でも隙を作れるはず……
「今です!ゴンちゃんさん!」
その隙を突くのは、任せます!
ミュリエル・フォルクエイン
あれが飛竜ですか
猟兵としての力量が優れているとは言えないことは自覚しているので、私が狙われない限り、急降下を警戒しつつ弓に矢をつがえ援護射撃で他の皆様のサポートに徹します
攻撃を予測できるなら攻撃するそぶりを見せて逆用もできるはずですから
ワイバーンの急降下してくるタイミングを見計らい、鈴蘭の嵐でカウンターを狙いましょう
味方が狙われた時の攻撃阻害が主な目的ですが、私が狙われた時はオーラで防御しつつ反撃を優先します
痛手は与えられないでしょうが皆様が攻撃する好機を少しでも作れたなら
「ギリギリまで引き付けて……」
「~様、今の内に態勢を――」
「大丈夫ですから、かまわず攻撃を」
「お怪我はありませんか?」
ルド・ベンジャー
【SPD】を使用
空を飛ぶ生物か……厄介だな
この森の地形を利用すれば罠でアイツの動きを邪魔できないか?
他の仲間が攻撃している間にワイバーンの頭上に枝のある樹を見つける
そこにトラッシュバインドで出現させたスクラップを枝に隠すように設置だ
簡単な罠だが頭上からの攻撃は予測も回避もしにくいだろう
仲間の攻撃等で罠の下まで来たら罠を発動だ
来なければ俺が誘導しよう
アイツは視界に入った獲物を逃さないだろう
わざと視界に入り落ちてる石を投げたり、ダガーでフェイントをいれた攻撃で上手く誘き寄せれないだろうか
罠が発動し動きが鈍くなったら
隙を見て関節など攻撃が通りそうな箇所を攻撃していこう
俺たちが手頃な獲物だと思ったか?
イレーネ・ノヴァリス
すっかり遅くなってしまいましたね。
ワイバーンを見つけていただいた皆様には感謝しませんと。
遅参した分は働きで返しませんといけませんわね。
相手がワイバーンなら不意打ちしても悪評も立たないでしょうし、
前衛に意識を集中している間に初手から全力で魔法を叩き込んで
やりましょう。
(技能:だまし討ち,全力魔法,属性攻撃)
【エレメンタルファンタジア】で吹雪を巻き起こし、ワイバーンの翼を
凍りつかせて機動力を奪いましょう。上手く飛べなくなれば白兵が
得意な方々が戦いやすくなるでしょうし。
「さあ、ご自慢の翼がどこまでもつかしら?」
これで人々が少しでも安心して暮らせるならばなによりですわね。
桐・権左衛門
ヴィクトリア・アイニッヒ(f00408)と共に行動
ワイバーンっちゅうと…爪も怖いけど尻尾も怖いんよな
けど、獣っちゅうのは得てして火を嫌うやつも多い事は事実
爆風に掻き消されるヤワな火力やない事を証明したるで!
ヴィクトリアが隙を作ってくれると最大火力の一撃を【捨て身の一撃】で行う
「ヴィクトリアはんサンクス!このお礼は……ツケといて!」(視線反らし)
「くぉらぁぁ!お前が余らした猪肉喰い過ぎた所為で3キロ太ったやんけぇぇぇ…!」120%私情を挟みながらも艶めかしい手を翻し狐火を繰り出す
ワイバーンが空中から落ち地面に叩きつけられたりすると【踏みつけ1】によりゲシゲシゲシゲシと200%の私情しかぶつけない
セゲル・スヴェアボルグ
飛ばれると厄介であるのなら、動きを制限すればいいだけのことだ。
ドラゴニックチェインで繋いでしまえば、距離をとることはできんだろう。
極力翼を狙えば飛行の妨害にはなおよいかもしれんな。
無論、俺自身も何処かに体を固定しておかなければならんがな。
その辺りの大木数本にロープでも巻き付けておけばいいか。
最悪引きづられることになったら、こちらも飛行して背中側に回れれるよう尽力はしよう。その時はドラゴニックチェインを奴さんの首にでも叩き込んでやればいい。その状態で俺を突き離そうとすれば、文字通り自分の首を絞めることになるからな。
●昏き森の飛竜
ワイバーンが、ゆっくりとその視線を上げた。餌を食らい、一休みしていた時である。しかし、ワイバーンは気を抜いてはいなかった。自身に近づいてくる気配を、鋭敏に感じ取っていたのだ。
「グル……」
バサリ、とワイバーンが翼を広げた。その威風に、白波・柾(正剣一刀・f05809)が呟く。
「真打ち登場か。未熟者の俺でもわかる、強大な覇気だ」
肌を突き刺す殺気、それは獣特有の純粋なものだ。柾は妖刀を抜くと、静かに言い捨てる。
「だが、ただで帰るつもりはない。無論、奴も俺たちをただで帰らせてはくれないだろうが」
ヒュオッ! とワイバーンが空へ飛ぶ。翼を狭め垂直へ、見上げんばかりの高さに到達擦ると翼を広げて静止した。
「アギィル、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「空を飛ぶ生物か……厄介だな」
ルド・ベンジャー(ブレイクメイク・f01524)は、周囲を見回す。そこにある昏き森は、天然の天井があるようなものだ。この地形を利用できないか、そう思ったルドはすぐに否定する。
(「地形を利用されるような場所に、住み着く訳がない。むしろ――」)
ルドがそこに思い至った瞬間だ。
「おやまあ。あんな高い所から私を見下して……随分と楽しそうですね。大変不愉快です。すぐに殺し――」
ましょう! と続くはずだったウド・トラウゴッツ(大木・f01275)を嘲笑うように、ワイバーンが落下してきた。
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!」
「――散れ!」
急降下からの咆哮、ワイバーンブラストが昏き森に炸裂した。
●飛竜の狩り方
――そう、この咆哮こそが昏き森に『穴』を開けていたものの正体である。木々が頭上を覆う昏き森において、枝の天井を打ち砕かれるという事は、獲物の頭上に降り注ぐという事である――これが猪や鹿、ただの獣であるなら落下物で動きを封じられ、まともに爆炎を受けていただろう。
ワイバーンが、昏き森の上空を低空飛行する。これがこのワイバーンの狩猟方法、昏き森に適応した独自の手法だった。
だが、飛竜は知らない。己が相手にしているのが獲物ではなく猟兵――同じ、狩る側の存在なのだと。
そう、あのワイバーンブラストが炸裂する刹那。そこに思い至ったルドの言葉で、猟兵達が対応していたのだ。
「グア!?」
ジャガガガガガガガガガガガガガガン! と不意にワイバーンの眼前にオーラの鎖が、展開される。鎖が伸びている先は、昏き森の下――セゲル・スヴェアボルグ(ドラパラ・f00533)の元からだ。
「飛ばれると厄介であるのなら、動きを制限すればいいだけのことだ。ドラゴニックチェインで繋いでしまえば、距離をとることはできんだろうが!」
自身を大木にロープで巻きつけていたセゲルが、全身に力を入れる。ミシリ、と背中で木が軋む音が聞こえた。だが、セゲルは構わない――むしろ、口元に笑みを浮かべて見せた。
「ガハハハハ! 力比べかぁ!?」
ガクンッ、とワイバーンの行動が下がる。構わず、セゲルごと大木を引きずろうとしたワイバーンへ、ミュリエル・フォルクエイン(オラトリオのアーチャー・f01452)が弓の狙いをつけていた。
「ギリギリまで引き付けて……」
自身も木の上に登っていたミュリエルは、弓矢を放った。その矢は正確にワイバーンの右の翼に命中、ズサァ! と体勢を崩したワイバーンの右翼の先が、昏き森に沈む。
そして、木々を凍らせながら迫った吹雪がワイバーンの左の翼を凍らせた。イレーネ・ノヴァリス(Schneewalzer・f01072)のエレメンタルファンタジアだ。
「さあ、ご自慢の翼がどこまでもつかしら?」
ミュリエルの矢とイルナハの氷を両翼に受けて、ワイバーンが失速。墜落した――誰もが、そう思った時だ。
「グ、ラ、アアアアアアアアアアアアアアア!!」
ゴォ! とワイバーンが、強引に両翼を羽ばたかせ、上空へ飛んだ。高く、高く、高く、セゲルを巻き付けた大木ごと引っこ抜き、急上昇した。
「ガハハハ、こりゃあ笑うしかないな!」
ドラゴニックチェインを解除したセゲルが、豪快に笑う。これがワイバーン、これが飛竜――これが、オブビリオン。猟兵達が戦い、討ち滅ぼさなくてはならない敵の一端だった。
●激戦
ワイバーンが、再び急降下する。セゲルを無視して、下へ。その飛竜の視線の先には、犬上・爪牙(人狼のパラディン・f06689)の姿があった。
爪牙は敢えて、先程のワイバーンブラストで空いた場所で待ち構えていた。ここでなら、ワイバーンの動きが見切れる――対処も容易い。
「森の平穏、返してもらいましょうか」
爪牙が、盾を頭上に構える。腰を落とし、身構えるのは頭上からの衝撃だ。己の鋼の誓い、その誇りたるユーベルコード――無敵城塞を発動させて、爪牙は迎え撃つ!
ギギン! とワイバーンの鉤爪と爪牙の盾が火花を散らす。加速と加重、その全てを受けきった爪牙に、ワイバーンはすかさず尾を放とうとするが――爪牙は構わない。
「反動で僕も動けませんが……飛竜と違い、狼の狩りは群れでするもの! 今です!」
爪牙の合図にまず応えたのは、柾だ。
「さあ、尋常に―――勝負だ」
ワイバーンが、即座に尾の軌道を変える。だが、間に合わない。柾の踏み込みの方が速かった。
「俺の一刀―――受けてみろ!」
極限まで研ぎ澄ました精神集中、そこから放たれた高速の斬撃がワイバーンの硬い鱗を断ち、肉まで切り裂く。そして、イルナハ・エイワズ(挟界図書館の司書・f02906)が背後へと回り込んだ。
「ユル、行きましょうか」
ドラゴンのユルを槍形態へと変化させ、イルナハが投擲する! イルハナの槍がワイバーンの脚に突き刺さった瞬間、ドラゴニック・エンドのユルの牙がワイバーンの翼へと噛み付いた。
「グ、ガ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
ワイバーン、口の端に炎をこぼれさせる。それを見た黒川・闇慈(魔術の探求者・f00672)が、微笑んだ。
「さあ、あなたの炎と私の氷、どちらが上か試してみましょう」
ワイバーンの熱が、闇慈の冷気が、共に高まり――両者が、同時に動いた。
「アギィル、アアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「全ての命に冷たき慈悲を。一切全てを貫き駆けよ、コキュートス・ファランクス」
ドォ!! と鈍い爆音が、昏き森を揺るがした。ワイバーンの爆炎と、闇慈の氷獄槍軍(コキュートス・ファランクス)の無数の氷の槍。その双方が、互いの間で激突し、盛大に炸裂したのだ。
荒れ狂う風に、木々が、地面が、周囲に吹き荒れた。
「これほどの炎とは……どういう仕組みで炎を吐いてるのでしょうねえ。そういう生体器官なのか、あるいは魔術的要素なのか……まあ研究は後回しにいたしましょう」
闇慈は、空を見上げる。先程の互いの攻撃の衝突、その風を利用してワイバーンが空へ上がったのが見て取れたからだ。
「アギィル!!」
再び、ワイバーンのダイブが繰り出される。その前に立ち塞がったのは、コロッサス・ロードス(金剛神将・f03956)だ。
「竜の眷属相手に無傷で勝てるとは思わぬ。だが……例え我が身が砕けようとも、我ら猟兵の勝利は譲らぬ」
ワイバーンが迫る圧力を前に、コロッサスは迷わず前に出る。そして、金剛夜叉を振りかぶった。
「我、心魂気魄の斬撃を以て獣心を断つ」
カウンターで放たれたコロッサスの終極の剣(シュウキョクノツルギ)が、ワイバーンの尾と激突する。尾と金剛夜叉が、互いに弾かれあった。そこへ一本の矢が援護するように放たれた。
「ロードス様、今の内に態勢を――」
猟兵達が、ワイバーンと激闘を繰り広げる。それは、一手の緩みが死を免れない生死の境界線上での戦いだ。
一歩も退かぬ攻防は、互いを削り合う凄まじいものとなる。それでも、ワイバーンは自覚している。獣の本能が、訴えているのだ。
それは、己が窮地にあるという事。事態は猟兵達の想定の範囲内、自身の強ささえ組み込まれた状況に置かれているのだ、と。
●飛竜、堕つ
幾度目であろうか、飛竜が空へと飛ぶ。しかし、最初のような高度を維持できない。それを猟兵達が許さないからだ。
「来るぞ!」
ワイバーンの首元にドラゴニックチェインを巻き付け、セゲルが叫ぶ。ワイバーンが急降下する先にいたのは、ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)だった。
「……猟兵は、オブリビオンに負けはしない。その矜持を示す為の戦いです!」
ヴィクトリアが無敵城塞を発動させ、斧槍【L'orgoglio del sole】を眼前に構える。ワイバーンの鉤爪を、ヴィクトリアが斧槍【L'orgoglio del sole】の柄で受け止めた。
受け止められるのは一瞬のみ、しかし、その一瞬で十分だ。
「今です! ゴンちゃんさん!」
ヴィクトリアはんサンクス!このお礼は……ツケといて!」
ヴィクトリアの呼び声に、桐・権左衛門(妖怪ケツバット・f04963)が視線を逸らしつつ応える。
「くぉらぁぁ! お前が余らした猪肉喰い過ぎた所為で3キロ太ったやんけぇぇぇ……!」
「グア!?」
ワイバーンが知るかそんなん、と返したかは別として。120%私情を挟みながらも、艶めかしく手をひるがえし、権左衛門はフォックスファイアによって狐火を降らせた。
「グ、ガ、ア!?」
そのまま地面を転がるようにしたワイバーンに、錆びた屑鉄が、壊れたチェーンが、古びた電線が――絡みつき、押し潰していく!
「捨てられたモノの重さを知ってるか?」
ルドのトラッシュバインドだ。転がり込んだ木々の枝に隠されていたスクラップのトラップが、ワイバーンを飲み込んでいく――そして、ワイバーンの頭をガツン! とウドが踏みつけた。
「地に伏せて崇めなさい」
酷薄な赤い瞳が、ワイバーンを見下ろす。今まで見下ろしてきたワイバーンを、おそらくは生まれて初めて見下ろした存在が、ウドであったのだろうが――ウドからしてみれば、これは見飽きた光景だ。
「ギ、ギギギギギギ!!」
ワイバーンが歯ぎしりと共に、ウドへと尾を放つ。だが、その尾は爪牙に受け止められた。
「させると思いますか?」
そして、その尾へヴィクトリアが、体へ権左衛門が駆け込んだ。
「行きますよ、ゴンちゃんさん!」
「おう!」
ヴィクトリアの斧槍【L'orgoglio del sole】が尾を断ち、権左衛門がゲシゲシゲシゲシと200%の私情を込めて踏みつける。
「害獣如きが、私に傷を残せると思いましたか?」
不意に、ウドが足をどかした。ワイバーンは顔を上げようとしたが、急激な力に巨体を宙へと放り上げられた。
「っらあああ!!」
セゲルが鎖を引っ張って、腕力だけでワイバーンを空中で放り投げたのだ。そして、ミュリエルの矢と闇慈の氷獄槍軍(コキュートス・ファランクス)による氷槍の雨あられがワイバーンを刺し貫いていく。
「今です!」
闇慈の声に、セゲルがワイバーンを地面に叩きつける! そして、イルナハがユルを深々とワイバーンの胴へ突き刺した。
「遅参した分は働きで返しませんと――!」
ゴォ! と吹き荒れるイレーネのエレメンタル・ファンタジアがワイバーンを凍てつかせていく。
「後は、お任せしますわ」
氷の中でなおも動こうと足掻くワイバーンに、柾とコロッサスが迫る。柾の妖刀の横切りが、コロッサスの金剛夜叉による大上段の斬撃が――同時に、ワイバーンを十字に断ち切った。
それが、止めとなる。昏き森に君臨したオブビリオンワイバーンの、最期だった。
「これで人々が少しでも安心して暮らせるならばなによりですわね」
「そうですね」
微笑むイレーネに、爪牙がうなずく。これで、昏き森にも平穏が戻るだろう。
こうして、昏き森のワイバーンは、猟兵の手によって駆逐に成功した……。
大成功
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