和平を乱す不協和音
●友好条約調印3日前
10年間戦争を続けていた犬猿の仲のキーノ国とタケノ国も、昨今のオブリビオンマシンの脅威によって、遂に和平を結ぶことになった。しかし、その友好条約が調印される3日前、タケノ国にて不穏な計画が動き出していた。
「友好なぞ認めん、認めんぞおおお!!」
タケノ国のドミニク将軍は、キャバリアの操縦席で憤慨していた。
「軟弱者どもめ……長き戦争の中で殺された同胞達の恨みを忘れたか!」
此度の和平は王族の方針によるものだが、ドミニク将軍のキーノ国への恨みは深く、和平など到底受け入れられるものでは無かったのだ。
「和平が結ばれる前の今ならばまだ間に合う……この『ディソナンスウェイブ』でキーノ国など征服してくれるわ!」
ドミニク将軍は邪悪なオーラを纏うキャバリア……いや、オブリビオンマシンを起動した。
「将兵よ! 今こそ蹂躙の時! キーノ国を滅ぼすのだ!」
ディソナンスウェイブの発する音波によって、タケノ国の量産型キャバリアがオブリビオンマシンに変化していく。和平を目前に、タケノ国の侵略軍が動き出した!
●侵略軍を迎撃せよ!
「新たなる世界、クロムキャバリアでオブリビオンの襲撃が発生した。急ぎ救援に向かうのだ!」
先日よりクロムキャバリアへの転移が可能となったが、この世界もまたオブリビオンの脅威に晒されている。グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は、今回の任務の詳細を説明し始めた。
「キーノ国という小国に、タケノ国という隣国の軍勢が進軍している。軍部の暴走によるものだが、この軍勢が全てオブリビオンマシンなのだ」
侵略軍の指揮官である将軍がオブリビオンマシンに搭乗したことで正気を失い、凶行に走ったとのことだ。そして、元凶であるオブリビオンマシンの謎のユーベルコードによって、軍勢全てがオブリビオンマシンと化したという事情だ。
「皆にはこの侵略軍を、国境付近の荒野にて迎え撃って貰うことになる。軍勢は二波に分れて襲来し、それを撥ね除けたところでようやく元凶と戦闘だ」
戦場となる荒野は見晴らしの良い平地である。障害物となるものは存在しないため、正面からの戦いとなるだろう。
「第一波は『GC-04カルキノス』の集団だ。量産型であるためさほど強力ではないが、装甲が厚いのが厄介だな」
第二波のオブリビオンマシンも量産型とのことだ。そして、元凶たるオブリビオンマシンは、何やら強力な音響兵器が搭載されているらしい。
「オブリビオンマシンを操縦する兵士達は、オブリビオンの力で正気を失っているだけだ。できれば兵士達を傷付けぬように、オブリビオンマシンを倒して欲しい」
兵士達も被害者だ。マシンだけを倒すことで正気に戻るので、可能な限り犠牲にならないように戦闘して欲しい。そして救出した兵士達は、第二波の敵集団に巻き込まれぬように護ってあげると良いだろう。
ちなみに戦闘は生身で戦っても、キャバリアに乗って戦ってもどちらでも構わない。キャバリアを持たぬ者でも借りて乗ることができ、ユーベルコードはキャバリアの武器から放つこともできるため、キャバリアへの搭乗に慣れていなくとも不利になることは無い。
「ようやく訪れるはずの和平が、オブリビオンマシンによって妨害されるのは見過ごせぬ。侵略軍を撃退し、元凶のオブリビオンマシンを破壊するのだ!」
百々はそう言うと、猟兵達を戦場へと転送するのであった。
夢幻
●マスターの夢幻です。ロボット世界にあわせて作った宿敵のお披露目です。
1章:集団戦『GC-04カルキノス』
2章:集団戦『ガーゴイル』
3章:ボス戦『ディソナンスウェイブ』
第1章 集団戦
『GC-04カルキノス』
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POW : マシンガンアタック
【RSマシンガンによる掃射と共に行う 】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【遠隔兵器で装備した友軍機】の協力があれば威力が倍増する。
SPD : チョバム・アーマー
敵より【も丈夫な装甲のキャバリアを操縦している 】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
WIZ : ディストラクション・フェーズ
自身が操縦する【キャバリア 】の【装備を拠点攻撃用重爆撃装備に換装し、火力】と【攻撃範囲】を増強する。
👑11
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菫宮・理緒
あの戦いって10年じゃすまない気もするけど、そこはいいか。
キャバリアよりは自前の空母【ネルトリンゲン】で出撃して、
遠距離からの援護射撃と、前線での拠点代わりになろう。
味方のキャバリアの補給や応急修理とかしていけたらいいなって思ってるよ。
ネルトリンゲンは【モーフィング換装】で射程を5倍、移動速度を半分にしていこう。
攻撃は遠距離からのミサイルや砲撃で、近づかれないように気をつけるよ。
移動は飛行船くらいの速度で飛ばないと墜とされちゃうみたいだし、そこも注意かな。
相手はみんなオブリビオンマシン化してるってことだから、
コックピットを狙わなければ、多少壊してもいいよね。
そういえば、スギノ国はないのかなぁ?
ブランク・コード
……呼ばれて来たものは良いんですが、
果たして俺みたいなのが居て良いんですかね?
ですが、武力介入しなければならない以上は仕方ない、ですか……。
キャバリア搭乗後――【指定UC】を起動します。
【迷彩】と【ジャミング】を併用しながら
素早く距離を詰めましょう。
白兵距離に近づき次第牽制を兼ねた小剣型光剣からけしかけ、
格闘戦主体に『押し込んで』行きます。
装甲が丈夫かもしれない、というのは重々承知ですので――
【瞬間思考力】で素早くコクピット位置を判断してから、
被害が出ないように機体脚部を纏めて
光剣で【切断】してしまおうかと。
――って言うのは良いんですけど、
普通の一兵卒の活躍じゃないですよね、これ。
※アドリブ可
「あの戦いって10年じゃすまない気もするけど……そこはいいか」
ガラス瓶より出撃させた空母『ネルトリンゲン』の艦橋で、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は首をかしげる。どうやら今回の任務にて戦闘が繰り広げられる二国の名前が、彼女の知る何かに似ていたようだ。とはいえ、まずは迫る敵群に集中すべきだ。
「……呼ばれて来たものは良いんですが、果たして俺みたいなのが居て良いんですかね?」
そして空母上にはもう一人の猟兵がいた。量産品として造られたブランク・コード(無よりの変異・f30157)も、猟兵として覚醒すればもう一兵卒ではいられない。
「ですが、武力介入しなければならない以上は仕方ない、ですか……」
任務に駆り出された彼は、『シグルド=キャルバリア』へと搭乗する。エース用の最新鋭機に一兵卒が適合とは、何とも皮肉なものだ。
「準備は出来たかな? 援護するから、敵のキャバリアの撃破は任せるね」
「了解です……っでも、一兵卒にあまり期待しすぎないでくださいね」
ネルトリンゲンの砲撃ではコックピットを的確に避けて倒すことは難しい。よって理緒は援護射撃を担当するようだ。
「うん。あまり速く飛ぶと墜とされちゃうみたいだし、今回はこれでいこう!」
理緒は『モーフィング換装』でネルトリンゲンの射程を五倍にして、移動速度を半減させる。この速度ならば、『殲禍炎剣』の標的にされることは無いだろう。
「よーし、攻撃開始だよ!」
ネルトリンゲンから長射程の砲撃が開始される。射程外からの一方的な攻撃に『GC-04カルキノス』は防戦一方だ。装甲が厚いと言っても、流石に空母の装甲には敵わない。それでは、自慢の『チョバム・アーマー』も発動しない。とはいえ、ネルトリンゲンの砲撃の精度はさほど高くないため、カルキノスは小破しつつも撃破までは至っていない。
「敵の反撃は些少……行きます! 『オーバーブースト・マキシマイザー』!」
砲撃の雨を援護に、ブランクの操縦するシグルド=キャルバリアが突撃する。彼は全武装の一斉射撃と共に、高速で飛翔して一気に敵に接近する。ネルトリンゲンの砲撃に重ねて放たれたシグルド=キャルバリアの攻撃の前に、カルキノスは何の抵抗も出来ず、猟兵のキャバリアの接近を許すことになった。
「押し込んで行きますよ!」
牽制の『BXS-Fフロッティビット』の攻撃に続けて、ブランクは『BXベルヴェルク=グラム』で切り込んでいく。チョバム・アーマーの装甲強度は重々承知しているが、所詮は量産型だ。瞬間的な思考で敵の構造を簡易的に把握したブランクは、BXベルヴェルク=グラムで纏めて両断、倒れたカルキノスの腕も追撃で破壊し、その戦闘力を奪った。
「先ずは一体――って言うのは良いんですけど、普通の一兵卒の活躍じゃないですよね、これ」
ぼやきながらも、ブランクは次なる敵キャバリアへと標的を変え、戦闘を継続する。
「うん。良い調子だね。……そういえば、スギノ国はないのかなぁ?」
ブランクの活躍をモニター越しに眺めていた理緒は、ふと思いついたように呟いた。帰ったら地図を確認してみることに決めて、彼女は援護砲撃を続けるのであった。
成功
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イコル・アダマンティウム
「無力化、うん。わかった。」
「固いから安心」
クロムキャバリア【TALONE】で出撃
接敵後はオーバーブースト・マキシマイザーを使用
「オーバーブースト起動」
〈ダッシュ〉で駆けて距離を詰め続け、RX-AとRX-Lを全部使って
カルキノス達を打撃。
例「正拳、拳底、廻し蹴り、裏拳、膝蹴り、背負い投げ、踏み付け」
初手は相手の銃を弾くのを狙う
「邪魔、撃つな」
オーバーブーストの連撃中は随時手足のスラスターで加速〈限界突破〉
近くに動いてる機体がなくなったら攻撃をやめて次の場所に<ダッシュ>。
「次」
基本銃撃は避ける。<見切り>
多かったら腕で払ったり、蹴ったりして受ける。〈武器受け〉
「それは、この装甲に効かない」
「目的は敵キャバリアの無力化。パイロットは助ける……うん。わかった」
イコル・アダマンティウム(ノーバレッツ・f30109)は、クロムキャバリアのコックピットでグリモア猟兵に説明を受けた任務の内容を再確認する。生成元であるアダマンティウム鋼業の赤字を補うためにも、任務を失敗するわけにはいかないのだ。
そんな彼女が搭乗しているのは『Tactical Armor-001:Last ONE』、同じくアダマンティウム鋼業にて生成された超格闘戦特化クロムキャバリアである。
「敵機確認……オーバーブースト起動」
接敵したイコルは『オーバーブースト・マキシマイザー』を発動、『EPレッグスラスター』を吹かして、凄まじいダッシュで一気にカルキノスとの距離を詰めていく。カルキノスもマシンガンで応戦するが、イコルのキャバリアの装甲も硬度には自身がある
「それは、この装甲に効かない」
マシンガンの銃弾を硬い装甲で弾いたイコルは、突撃の勢いままに連撃へと移る。
「邪魔、撃つな」
先ずは邪魔なマシンガンを裏拳で弾くと、続いて胸部への正拳突きをお見舞いする。その衝撃に後退するカルキノスへ、イコルは回し蹴りの追撃を放つ。まだまだイコルの連撃は止まらない。さらにスラスターで加速しての膝蹴りを叩き込んだ。この連撃を受けたカルキノスは当然大破。戦闘続行不可能だ。
「遅い」
続いて襲い掛かってきたカルキノスには、懐に入り込んでの背負い投げを喰らわせる。そのまま倒れた敵機を踏み付けて撃破した。量産型のオブリビオンマシン程度では、格闘特化のイコルの相手にならないようだ。もちろん攻撃の際にはコックピットは避け、パイロットの生命も無事だ。
「次」
イコルは淡々と、カルキノスの集団を巧みな連撃で撃破していくのであった。
成功
🔵🔵🔴
シホ・イオア
いやー、ロボっておっきいよね~。
惑星ロボの時も思ったけどシホのこと見えてるのかな?
シホの手足の間合いでの超接近戦でもいいけど
まずは距離をとって上空からの狙撃かな。
「輝石解放、エメラルド! 雷の獅子よ、敵を食い破れ!」
敵の上をとって武装や四肢を破壊して無力化を狙っていく
格闘戦しかできなくなったら接近戦を挑むよ……シホの間合いでね。
空中戦と霞の残像で回避を行いつつ
敵の体を盾に関節部を狙って剣や銃で攻撃。
中の人を救出する際は武装してる可能性に注意。
助けた人はフェアリーランドに避難させてあげたいけど……
第二波が来るまでに何とかしたいな。
連携アドリブ歓迎!
ティエル・ティエリエル
WIZで判定
せっかく仲良くなろうとしてるのに邪魔なんてさせないぞ☆
小さな体を活用してこっそりこそこそと敵キャバリアに接近するよ!
重爆撃装備になって重くなっているキャバリアを狙って【妖精姫の括り罠】で転倒させちゃえ♪
転んだところに一気に接近して装甲の隙間の関節部分を狙った「鎧無視攻撃」で手足を切り飛ばして戦闘不能にしていくよ!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
「せっかく仲良くなろうとしてるのに、邪魔なんてさせないぞ☆」
「うん。侵略なんてダメだよね!」
続いてカルキノスと交戦するのは、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)とシホ・イオア(フェアリーの聖者・f04634)。どちらもフェアリーの少女だ。
「いやー、ロボっておっきいよね~。惑星ロボの時も思ったけどシホのこと見えてるのかな?」
「ボクたちがちっちゃすぎて見えないかもしれないね。でも、それなら楽に倒せるはずだぞ!」
5mのキャバリアと比べると、生身で挑む彼女達の小ささは特に際立つ。しかし、だからといって弱いはずは無い。彼女達も一騎当千の猟兵なのだから。
「まずは距離をとって上空からの狙撃かな……輝石解放、エメラルド! 雷の獅子よ、敵を食い破れ!」
先ずはシホが仕掛ける。飛翔して敵の上を取った彼女は、『ライトニング・ファングブレイカー』による雷光の魔弾をカルキノスへと撃ち放つ。機械に対して、その制御を乱す雷は特に有効だ。重爆撃装備に換装しようとしていたカルキノスの内の数体が、四肢を破壊されて無力化される。とはいえ、まだまだカルキノスは残っている。武装の換装を完了させた一体が、シホを標的に定めた。
「そこだー! 引っかかって転んじゃえー☆」
そこでティエルの『妖精姫の括り罠』が炸裂する。彼女はシホが攻撃している間に、小さな体を生かしてこっそりとカルキノスに接近していたのだ。そして攻撃態勢を取っていたカルキノスは罠に掛かってあえなく横転、強力な武装も照準が付けられないようだ。
「このままやっつけてやるぞ☆」
ティエルは転倒しているカルキノスへと襲い掛かり、『風鳴りのレイピア』で四肢の関節部分を貫いていく。小さな妖精の小さな武器でも、的確に装甲の隙間を突けば主要なケーブルを切断出来る。これでこのキャバリアも戦闘不能だ。
「シホも接近戦を挑むよ……シホの間合いでね!」
続いて雷光の魔弾で攻撃していたシホも、カルキノスとの接近戦に移る。霞のような残像を残して高速で宙を飛び回るシホを、小回りの効かぬキャバリアで捕えることは困難だ。敵機を翻弄するシホは、ティエルと同じく関節部を攻撃してカルキノスを無力化する。
「シホは頑張ってるね。でも、ボクも負けないよ!」
次々と敵を無力化するシホに感化されたか、ティエルもより一層奮起する。罠とレイピアによる攻撃の組み合わせで、続けざまにカルキノスを無力化していった。
そうして十分な数のカルキノスの無力化した二人は、助けた兵士達を『フェアリーランド』へと避難させる。
「さあ、この中なら安全だよ!」
「第二波が来るまでに急いで避難するよ!」
そうして救助を終えた彼女達は、第二波を前に一時撤退するのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アイリス・レーヴァテイン
【新世界学園図書委員会】
あれがオブリビオンマシン。搭乗者の救助を最優先とします。
厄災と確認。見るが良い閉ざす者。来たれや我が秘匣。汝の求めを今叶えん。其は狡猾なる厄災の匣。Lægjarn!
【アルジャーノンエフェクト】を使用して9秒間[世界知識][戦闘知識]を6倍化し、敵オブリビオンマシンの関節や動力を伝達するパーツを解析、ジゼルへデータを送信することでサポートします。ジゼル、頼みます
Lægjarnは登場時虚空から黒い靄の様なものを曳いて現れ、機体正面が開きアイリスを飲み込むように乗せます
本来の細身の機体を隠すように増設された装甲で覆われ、マッシブなシルエットになっています
【描写の追加歓迎】
薄氷・ジゼル
【新世界学園図書委員会】
ええ。殺さず壊す。面倒だけれど、大事なことね。
来たれ我が偶像、水面を揺らす亡霊の妃よ――――ルサールカ!!
【雨女】を使用。機体ごと雨となって敵の懐に潜り込み、アイリスから送られてきた情報を元に関節部や動力部を攻撃。相手機体の機能停止を狙うわ。
[貫通攻撃]で、多少の装甲なら防御ごと貫く。量産機なんかに手間取ってられないの。
ルサールカは水面からせり上がるように召喚され、コックピットへの転移によって搭乗を行います。
本来は細身で純白。大きく広がったスカートアーマーが踊り子を思わせる形状をしています。
【描写の追加歓迎】
これまでの猟兵達の活躍によって、第一波のカルキノス達はもう数体というところまでその数を減らしていた。その残る敵を倒すため、アイリス・レーヴァテイン(厄災の白雪姫・f30105)と薄氷・ジゼル(白昼夢中のウィリ・f29955)は出撃する。
「あれがオブリビオンマシン……。搭乗者の救助を最優先とします」
「ええ。殺さず壊す。面倒だけれど、大事なことね」
敵機の撃破は当然として、搭乗者を確実に救助する事を二人は確認すると、それぞれのサイキックキャバリアを召喚する。そう、彼女達は共に学生連合国家『私立新世界学園』に所属するキャバリアのパイロットなのだ。
「厄災と確認。見るが良い閉ざす者。来たれや我が秘匣。汝の求めを今叶えん。其は狡猾なる厄災の匣。Lægjarn!」
虚空より現れ出でたのはアイリスの乗機である『Lægjarn』だ。黒き靄の様なものを曳いて飛ぶその機体は、堅固な装甲で全身を覆い尽くされ、マッシブな印象を受ける。Lægjarnはアイリスの眼前に降り立つと、機体正面の装甲を開き、呑み込むようにアイリスを搭乗させる。
「来たれ我が偶像、水面を揺らす亡霊の妃よ――――ルサールカ!!」
そして、怪奇人間『雨女』たるジゼルの降らせた雨のあつまった水面より、せり上がるように彼女の乗機『ルサールカ』が召喚された。踊り子のような細身で大きく広がるスカートアーマーをもつ純白のその機体のコックピットに、ジゼルは転移によって乗り込んだ。
「敵機の解析、開始します……」
『アルジャーノンエフェクト』を発動して演算速度を強化したアイリスは、カルキノスの解析を試みる。搭乗者の救助を目指す以上、コックピットの位置は最重要。さらにその構造が発動すれば、無力化に大いに役に立つはずだ。
「関節部位、構造判明です。続いて動力部……解析完了しました」
アイリスの解析によって、カルキノスの構造の全ては白日の下に晒された。とはいえ、ユーベルコードの脳への負担は非常に激しい。迅速に解析を終わらせたことで昏倒こそ避けたものの、アイリスは戦闘出来る状態では無い。だが、ここにはもう一人の猟兵がいる。
「データを送信します。ジゼル、後は頼みます」
「ありがとうね、アイリス。じゃあ……いくわよ!」
敵機のデータを受け取ったジゼルは、ルサールカを通じでユーベルコードを発動させた。
「雨滴を退けることなんて、不可能よ」
カルキノスの放つマシンガンの連射も、『“雨女”』で雨と化したルサールカには通用しない。そのまま流れるように懐へ潜り込んだジゼルは、アイリスから貰ったデータを元に動力部を貫き、カルキノスを無力化させた。
「量産機なんかに手間取ってられないの」
水の踊り子は必死に射撃を繰り返すカルキノスを翻弄し、一体、また一体と撃破する。そして残りカルキノスが全滅するまで、さほどの時間は掛からなかった。
大成功
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第2章 集団戦
『ガーゴイル』
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POW : ランス・チャージ
【ビームランスでの突撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : デルタ・ストライク
【僚機と連携すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【三機のコンビネーションアタック】で攻撃する。
WIZ : RS-Sミサイルポッド
レベル×5本の【実体】属性の【誘導ミサイル】を放つ。
👑11
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「何ぃ! 見慣れぬキャバリアによって先鋒が全滅だと!?」
カルキノス全滅の報を聞き、ドミニク将軍は驚愕する。
「おのれキーノのやつらめ、他国に援軍を頼むなど何と卑劣な! やはりあの国は滅ぼさねばならぬ! 第二陣、進軍せよ!」
ドミニク将軍の中では、猟兵の援軍は敵国の卑劣な策という扱いのようだ。オブリビオンマシンによって狂気に犯され、正常な判断もできないらしい。そんな彼の号令を受け、第二波が進軍を開始した。
そして首尾良く第一波を撃破し搭乗者達を救助した猟兵達へと、『ガーゴイル』の集団が迫る。先ほどのカルキノスは装甲の厚さを重視した機体であったが、このガーゴイルは小回りとトリッキーな動きが特徴の機体だ。量産型故にスペック自体は高くないものの、短時間の低空飛行まで可能というのはなかなか面倒だ。
更にこちらの搭乗者もカルキノスと同じくオブリビオンマシンによって正気を失っている。しかもドミニク将軍の策略か、第一波の兵士達の親友、恋人、父親といった「絆を持つ人」なのだ。第一波の兵士達が皆殺しにされたと誤った情報を与えられた彼らは、復讐に燃えて襲いかかって来るだろう。
しかし、実際には第一波の兵士達は猟兵が上手く戦ったことで全員救助されている。そのことを伝えれば、ガーゴイル達の動きが鈍る可能性は十分にありそうだ。
猟兵達よ! 迫るガーゴイルの集団を撃破し、搭乗する兵士達を救助するのだ!
ティエル・ティエリエル
WIZで判定
ふふーん、「空中戦」でボクと勝負するなんてみのほどしらずだね♪
背中の翅を羽ばたいて得意な「空中戦」で相手の周りを飛び回って翻弄しちゃうね♪
飛んでるところを背中に回り込んで羽部分の隙間を「鎧無視攻撃」で斬り飛ばしちゃうぞ☆
飛んでくる誘導ミサイルは全部【妖精姫のタライ罠】で金タライに変えちゃうね♪
頭にずこーんと落としてみんな正気に戻しちゃうよ!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
菫宮・理緒
卑劣って言われても……。
猟兵的には、オブリビオンのほうがよっぽど卑劣な気がするから、なんとも、ね。
こちらは空母だし、とりあえずはこのままゆっくり前進して、
前線での拠点になれたらいいなって思ってるよ。
移動力は半分だけど、射程は5倍だし、近づけなければいいんだもんね。
「対空砲火、いっけー!」
味方のキャバリアの補給や応急修理もしないとだし、
敵キャバリアから脱出したパイロットの保護とかもしたいし、できることはたくさんありそうだよね。
【モーター・プリパラタ】を使って、整備・補給をして、
相手のガーゴイルに数で押し切られないようにしていきたいと思うよ。
オブリビオンマシンの思い通りにはさせないんだから、ね!
「卑劣って言われても……。猟兵的には、オブリビオンのほうがよっぽど卑劣な気がするから、なんとも、ね」
卑劣というならば、和平の直前に侵略を行うドミニク将軍のほうがよっぽど卑劣であることは明らかである。理緒の感想のみならず、それは現地の住民も同じ意見だろう。
「あのオブリビオンマシン相手なら、同じ戦い方で大丈夫かな? 移動力は半分だけど、射程は5倍だし、近づけなければいいんだもんね」
理緒は引き続き拠点として用意した空母『ネルトリンゲン』を操縦して戦闘だ。『モーフィング換装』の効果も同様に発動させた彼女は、敵の射程外から先制砲撃を開始する。
「対空砲火、いっけー!」
砲弾やミサイルの雨が、『ガーゴイル』の集団へと降り注いでいく。先ほどのカルキノスと異なり装甲の薄めなガーゴイルの中には、それだけで戦闘不能になっている期待もあるようだ。とはいえ、やはり空母の遠距離射撃では精密にと言うわけにはいかない。今度も直接の戦闘は、もう一人の猟兵が担当することになる。
「次の相手は空が飛べるんだね。でも……」
ネルトリンゲンの射撃の雨を抜けて、ティエルはガーゴイルの集団へと飛翔して近づく。猟兵の接近に、三機のガーゴイルはチームを組んで対処する。
「ふふーん、「空中戦」でボクと勝負するなんてみのほどしらずだね♪」
しかし、相手が悪かった。いくら三機で連携しようと、空中戦を得意とするティエルの飛翔には追いつけない。ぱたぱたと背中の翅を羽ばたいて飛び回るティエルに、ガーゴイル達は完全に翻弄されていた。
「これで、おしまいだよ!」
そして敵機の背面に回り込んだティエルは、『風鳴りのレイピア』をガーゴイルの飛行ユニットの隙間に差し込んで破壊する。そうすれば、ガーゴイルは墜落。薄めな装甲もあって、その衝撃で大破する。そうして軽々と三機を屠ったティエルに、他のガーゴイルは近接戦を避けて誘導ミサイルを発射した。
「ミサイルなんて……金タライに変えちゃうね♪ ずこーんと落として、みんな正気に戻しちゃうよ!」
ティエルが発動したのは『妖精姫のタライ罠』、無機物を変換するそのユーベルコードは、迫るミサイルを金タライへと変換する。そのままタライはガーゴイルの頭頂部へ落下、ガンッ! といい音を響かせた。
「パイロットの保護はネルトリンゲンに任せてね。オブリビオンマシンの思い通りにはさせないんだから、ね!」
「おっけー☆ みんな助けるよ!」
順調にガーゴイルを倒すティエルに向けて、理緒は猟兵が救助した兵士達の保護を請け負うことを伝える。整備や補給も、『モーター・プリパラタ』で万全の構えだ。そんな援護を受けて、ティエルは一層張り切って戦闘を続ける。
そうして二人は、かなりの数のパイロットの保護に成功したのであった。
成功
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イコル・アダマンティウム
「仇?」
「今日は殺してない、殺さない」
あとはなんて言えばいいかわからない
だから拳で語る〈暴力〉
【零距離格闘】
「遅い」
<ジャンプ>で飛行する敵機に近づいて翼を殴りぬく
〈推力移動〉〈鎧砕き〉
「受け身して」
片翼を破壊したらその機体を踏み台にしてジャンプ
次の機体に近づくついでに敵機を地面落とす。〈吹き飛ばし〉
あとは翼殴って落とすのを繰り返す
槍は柄を掴んで防ぐ
防いだら〈カウンター〉で槍ごと地面に投げ落とす
〈見切り〉〈武器落とし〉〈グラップル〉
「落とすよ」
ミサイルは敵機への誤爆が危ないから避けない、蹴る。
手足の装甲で爆風を受け止めて<ジャンプ>に活用〈武器受け〉〈限界突破〉
その勢いのまま攻撃
「たーまやー」
「父さんの仇……! 殺してやるっ!」
事情を知らぬガーゴイルのパイロット達は、ドミニク将軍から聞いた話を鵜呑みにし、肉親などの大切な人の復讐に燃えて襲いかかって来る。
「仇? 今日は殺してない、殺さない」
「嘘を付くな!!」
それに対して、イコルは無表情に殺害を否定する。しかし、口下手な彼女では説得は困難だ。故にイコルは次善の策として、その拳を持って敵と語り合うことにする。
「……遅い」
「うわっ!」
三機で連携して空からの襲撃を目論んでいたガーゴイルの内の一機へと、イコルの操縦するT.A.:L.ONEは大ジャンプで接近、その翼を殴り抜いて飛行能力を奪う。そしてそのままその機体を足場に蹴り飛ばして落下させると共に、次なるガーゴイルの翼を狙う。
「受け身して……次」
敵が上空にいようとも、得意な近接戦の距離に無理矢理入れてしまえば良い。イコルは神速の体術をもって『零距離格闘』で空中戦を繰り広げる。
「くそっ! ランスチャージを喰らえっ!」
二機のガーゴイルが立て続けに落下させられ、残った一機がビームランスによる突撃を仕掛ける。だが、三機ですら厳しいのに、一機のみで近接攻撃を仕掛けてもイコルには届くはずも無い
「無駄……落とすよ」
決死のランスチャージも、イコルはその柄を掴んで対処すると、反撃として槍ごと地面に投げ落とす。地面に叩きつけられ、このガーゴイルはこれで戦闘不能だ。
「ならば、ミサイルならどうだ!」
イコルが受け身の忠告をしたこともあって、先に落下した二機のガーゴイルはまだ動いていた。彼らは、近接戦は不利とみてミサイル攻撃に切り替えたようだ。
「それも、この装甲に効かない」
そんなミサイルも、T.A.:L.ONEの堅固な装甲の前には無意味だ。避ければ誘爆の危険もあると見て、イコルはあえてミサイルを受け止めて見せた。
「僕は殺さない。殺してない。降参するなら、救助する」
「まさか……本当に?」
圧倒的な戦力差を見せるも、トドメを刺そうとしないイコルの様子に、敵の兵士達も第一波の兵士達の救助を信用してくれたようだ。イコルと交戦していたガーゴイルのパイロット達は降参し、猟兵によって救助されたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
シホ・イオア
聖痕が痛むよ。彼らの悲しみを痛みを感じてるのかな。
でも、第一波の人達は生きてる。
話を聞いてもらうにも動きを止めないとね……
「輝石解放、サファイア! 浄化の雨よ、兵士の心を蝕む邪を洗い流せ!」
雨でぬれた地面は動きを阻害するでしょうし
飛んだとしてもシホを捉えられるとは思えない。
浄化とか破魔の力を使えば弱体化もできるかな?
存在感とカリスマでアピール!
第一波の人達は生きてるよ!
シホが直接避難させた人の情報なら答えられるから聞いてね。
連携アドリブ歓迎!
ブランク・コード
……俺らみたいな明確な『捨て駒』ならいいんですが、
ちょっとやりにくいですよね……毎度の事ですけど。
誘導ミサイルといっても『狙い』を見失えば機能しない筈です。
あえて撃たせて、全て【見切り】【切断】して落とします。
爆風という都合のいい遮蔽が出来ますから――
この隙に【ジャミング】【迷彩】で爆風に紛れて、
起動能力だけを『削ぐ』よう【瞬間思考力】で判断、
【指定UC】も用いて無力化へ持ち込みます。
殺す理由なんて、最初から無いですよ。
この世界で普通に生きて、
この闘争の中でも普通に暮らしている人がいて、
そこには確かに『絆』があるんですから。その命は――
……俺らなんかより、ずっと価値がありますから。
※アドリブ可
「聖痕が痛むよ。彼らの悲しみを痛みを感じてるのかな……」
「……俺らみたいな明確な『捨て駒』ならいいんですが、ちょっとやりにくいですよね……毎度の事ですけど」
ガーゴイルのパイロット達は、絆を持つ人の死を悲しみ、その復讐を果すべく進軍してくる。シホの聖痕は、彼らの心に感応するかのように疼いていた。
単なるオブリビオンとの戦闘ならただ倒せば良いものだが、彼らはタケノ国の兵士達が正気を失っているだけである。どうでもいい捨て駒や明確な敵では無いのだ。やりにくさを感じるのも当然だろう。
「でも、第一波の人達は生きてる。話を聞いてもらうにも動きを止めないとね……」
「はい。交渉による無力化を第一に、交戦を開始しましょう」
真実が伝われば、ガーゴイルに乗る彼らも戦闘を停止してくれるはず。その言葉を伝えるため、シホとブランクは戦闘を開始する。
先に攻撃を放ったのはガーゴイル達だ。ミサイルポッドから発射された無数の誘導ミサイルが、二人へ向けて飛んでくる。
「わわっ! ミサイルだよ!」
「大丈夫。誘導ミサイルといっても『狙い』を見失えば機能しない筈です」
ブランクの搭乗する『シグルド=キャルバリア』は前進し、先頭のミサイルの軌道を見切って光剣『BXベルヴェルク=グラム』で切り落とした。両断したミサイルは爆発し、二人の姿を覆い隠す。それによって目標を見失った後続のミサイルは、バラバラな場所に着弾していった。先にこちらから先制する手段もあったのだが、ブランクは爆風を利用することを考え、あえて敵に先制させたのだ。
「よーし! 輝石解放、サファイア! 浄化の雨よ、兵士の心を蝕む邪を洗い流せ!」
ブランクが敵の攻撃を防いだところで、シホもユーベルコードを発動する。サファイアの力を解放して放たれた『ホーリー・レイン』の水球は、狙い違わずガーゴイル達に直撃した。当然防水くらいはされているが、水球の衝突で破壊された装甲に水が染みこめば、機能不全に陥る機体も存在する。更にその水に込められた浄化の力は、兵士達の精神汚染を軽減していた。
「続いて、敵の機動力を奪います」
誘導ミサイルの爆風とシホの水球を遮蔽として、シグルド=キャルバリアはガーゴイルの元へと辿り着いていた。彼は即座の判断で脚部と飛行ユニットを優先して破壊し、ガーゴイルの動きを封じて無力化する。一部の敵はビームランスで反撃してくるも、有利な地形を取ったブランクは『アドバンテージ・アンサー』の効果も用いて回避する。
「第一波の人達は生きてるよ! シホが直接避難させた人の情報なら答えられるから、何でも聞いてね」
あらかた敵を無力化したところで、シホが兵士達へとカルキノスのパイロット達の無事を伝える。小さな妖精のシホだが、そのカリスマが大きな存在感となって兵士達を引きつける。そして兵士達は半信半疑でシホへと問いかける。その質問にシホがはっきりと答えたことで、ようやく生存を信じてくれたようだ。
残る全てのガーゴイルのパイロット達は、武装を解除して降参した。これで第二波との戦いも終結だ。
「……殺す理由なんて、最初から無いですよ。この世界で普通に生きて、この闘争の中でも普通に暮らしている人がいて、そこには確かに『絆』があるんですから」
シグルド=キャルバリアのコックピットより、無事に生き残った兵士達を見て、ブランクは自重気味に呟く。
「その命は――俺らなんかより、ずっと価値がありますから」
大成功
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第3章 ボス戦
『ディソナンスウェイブ』
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POW : ヒュプノシス・コンダクター
【全身のスピーカー】から【自身からレベルm半径内の全員に催眠音波】を放ち、【精神を支配すること】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : ノイズウェイブキャノン
【両肩のスピーカーから放つ強力な騒音】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【音の衝撃破】で攻撃する。
WIZ : ディソナンス・オーケストラ
【全身のスピーカーから強烈な不協和音】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
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「おのれ、おのれ、おのれえええ!!」
第一波のみならず、第二波をも壊滅したとの報告に、ドミニク将軍は大荒れだ。
「卑怯卑劣なキーノのやつらめ! だが、この『ディソナンスウェイブ』に隙は無い! この私が全て壊滅させてくれる!」
遂に侵略軍の指揮官の操る、元凶たるオブリビオンマシンが出撃した。全身に音響兵器を搭載したディソナンスウェイブは音波攻撃を得意とする。比較的鈍重な機体であるが、重装甲と全周囲へ放たれる音波攻撃はそれを補って余りあるものだ。
猟兵達よ! ディソナンスウェイブを破壊し、この侵略を止めるのだ!!
ティエル・ティエリエル
WIZで判定
やっと悪いヤツのお出ましだな!
仲良くなろうとしてる邪魔するお前の方が卑怯卑劣なんだぞ!
スピーカーから放ってくる「楽器演奏」で「風鳴りのレイピア」を振って不協和音を打ち消すよ♪
むむむー、でもこのままじゃ攻撃ができない!ここはダメージ覚悟で突撃だー☆
【お姫様ペネトレイト】でお姫様オーラを纏ったまま突撃して装備したスピーカーを破壊しちゃうよ!
いっくぞー!卑怯なオブリビオンマシンなんてボクがバラバラに壊してやるぞー☆
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
くすんだ青色のキャバリアが、猟兵達の護る国境線の荒野に現れた。あれこそは、この侵略軍の指揮官機である『ディソナンスウェイブ』である。遂に現れた元凶へと、ティエルは勇猛果敢に飛び出した。
「やっと悪いヤツのお出ましだな! 仲良くなろうとしてる邪魔するお前の方が卑怯卑劣なんだぞ!」
「なんだと! キャバリアも無いのに生意気な! 私のキャバリアの力を受けて見よ! 『ディソナンス・オーケストラ』!!」
ティエルのまっとうな指摘を切り捨て、ドミニク将軍は問答無用にオブリビオンマシンのユーベルコードを発動させる。そしてディソナンスウェイブの全身のスピーカーから出力されたのは、凶悪な不協和音だ。
「来たな! そんな不協和音なんて、ボクが打ち消してやるよ♪」
音楽には音楽を。ティエルは『風鳴りのレイピア』で音楽を奏でることで、その攻撃を相殺した。しかし、敵の放つ不協和音は途切れることが無く、これではティエルも演奏を止めることが出来ない。
「むむむー、でもこのままじゃ攻撃ができない! ここはダメージ覚悟で突撃だー☆ いっくぞー!」
このままでは埒が開かないと、ティエルは意を決して突撃を敢行する。そんな彼女に不協和音が襲い掛かるも、『お姫様ペネトレイト』によるオーラを纏った彼女はダメージを最小限に抑え、ディソナンスウェイブへと肉薄する。
「卑怯なオブリビオンマシンなんて、ボクがバラバラに壊してやるぞー☆」
「ぬうっ! 小癪な!!」
オーラの尾を発して流星の如く突進したティエルは、レイピアでディソナンスウェイブの左脚に装備されたスピーカーを貫く。そして、スピーカーは爆発して完全に破壊された。ティエルは敵の主要な武装の一つを破壊することに成功したのだ。
とはいえ、オーラで軽減しても不協和音によるダメージは蓄積する。十分な戦果を得たティエルはそのまま飛翔して撤退し、後を続く猟兵に託すのであった。
大成功
🔵🔵🔵
菫宮・理緒
引き続き、支援しつつ前線でみんなのフォローに回りたいな。
ボス戦前に補給や整備の必要な人は【ネルトリンゲン】で請け負うので遠慮なくね!
相手の攻撃は【等価具現】を使って打ち消していこう。
最初は完全に消せないかもだけど、威力を弱めることはできるだろうし、
無効化するまでいけたらいいんだけどな。
音波なら、同じ波をぶつけて対消滅させればいいはずだよね。
できるなら、最終的にはこっちの音波で衝撃波とかできればいいんだけど!
無差別攻撃っぽいから、保護したみんなにも影響しちゃいそうだし、
耳栓とか準備できるといいんだけど、さすがに全員分は無理かな-。
耳塞いで、あるていどは弱められるといいんだけどね。
シホ・イオア
うーん、確かに音を防ぐ手段は持ってないなぁ。
でも、ここで引いたら助けられないからね。
大丈夫、聖痕の痛みに比べたらこれくらいへっちゃらさ。
万が一落下した時のため低空飛行しつつ
戦場を移動してないなら破壊した機体を盾にしたりしてみよう。
「輝石解放、ルビー! 愛の炎よ、悪しき機体を焼き尽くせ!」
あ、もちろん搭乗者は焼きません。
相手の攻撃をオーラ防御で減退しかできない以上長期戦は不利。
なので【全力魔法】【限界突破】【神罰】の一撃に賭ける!
効果ありならそれ以外のスキルも使うけどね。
さあ、目を覚ます時間だよ!
連携アドリブ歓迎!
「引き続きみんなのフォローに回るよ。ボス戦前に補給や整備の必要な人はネルトリンゲンで請け負うので遠慮なく言ってね!」
この決戦でも、理緒は空母『ネルトリンゲン』と共に前線で支援を担当する。あまり表に出るわけではないが、縁の下の力持ちをいうものだ。猟兵の中でもキャバリアに乗るものは、彼女の補給を受けて、キャバリアで戦う猟兵も万全の体制だ。
しかし、その空母の巨体はやはり目立つ。故に、敵の攻撃目標となり得るのだ
「そこが拠点か! 悉く破壊し尽くしてやる! 『ディソナンス・オーケストラ』!!」
ネルトリンゲンへ向けて、ディソナンスウェイブが攻撃を仕掛ける。不協和音による音波攻撃だ!
「同位、検索……具現化シークエンス起動」
無差別に破壊する不協和音に対し、理緒は『等価具現』のユーベルコードで相殺する。電脳魔術師たる理緒は、電脳世界から同質の音波を具現化したのだ。
「音波なら、同じ波をぶつけて対消滅させればいいよね。でも、流石に押し返すまでは無理そうかな……」
出来るならば音の衝撃破なりで突き破れれば良かったが、ディソナンスウェイブの放つ強力な音波を相手にしては相殺が精一杯だ。だが、理緒が防衛に徹したことで、もう一人の猟兵が攻撃に撃って出るチャンスが生まれた。
「シホには音を防ぐ手段が無かったけど、理緒ちゃんがみんなも護ってくれるなら、安心して戦えるよ!」
大きなネルトリンゲンの甲板から、小さな妖精のシホが飛び立っていく。この空母には第一波と第二破で救出した兵士達も多くが保護されている。そんな彼らの安全が確保され、後顧の憂いが無くなれば全力を出すことが出来る。さらに、シホ自身が傷つくことは覚悟の上ではあったが、当然ダメージを受けていない方が攻撃には集中出来る。
兵士達の思いを受け取った聖痕の痛みを抱え、飛翔するシホはディソナンスウェイブへとユーベルコードを発動する。
「輝石解放、ルビー! 愛の炎よ、悪しき機体を焼き尽くせ!」
輝石の力によって生み出された愛の炎は、ディソナンスウェイブへと直撃する。やはり、敵機の機動性は余り高くないようだ。
「こんなもの……! 吹き散らせ! ディソナンスウェイブ!!」
「くっ! 出力上昇!? でも、護りきってみせるよ!」
「シホの全力……愛の炎で目を覚ます時間だよ!」
炎に抵抗するように、出力を上げたディソナンスウェイブの音波攻撃が炎を振り払おうとする。一段と激しくなった音波の圧力に負けるまいと理緒は演算の速度を上げて必死に受け止め、シホは音波に打ち勝つために全身全霊を込めて炎を放つ。
「ぐおおおお!? 馬鹿な! ディソナンスウェイブが押し負けただと!?」
そして、先に限界を迎えたのはオブリビオンマシンであった。シホの苛烈な炎で動作不具合を起こしたか、不協和音が鳴り止んだ。その機体の各部は炎で焦げ、かなりのダメージが見受けられる。攻撃と防御、役割分担して戦った猟兵の連携が、功を奏した様子だ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ブランク・コード
せっかく音響兵器なのに
『武器』にしか使ってないだなんて。
まぁ、やりやすいということにしときましょう……
【迷彩】【ジャミング】で視覚的なステルスを掛けてしまいましょう。
音響なのに『視覚的』にしか見ていないようですし。
【ダッシュ】で近寄る間に【念動力】をそのまま変換し【エネルギー充填】。
【指定UC】で接近しつつ、フロッティビットで先制と牽制から行きます。
距離を詰めながら、間合いを取れたなら両脚のスピーカーと両肩を
光剣にて【切断】【鎧無視攻撃】で斬り落としてしまいましょうか。
怒りで、冷静な判断すら見失って、一兵卒如きに斬られるなんて。
……今じゃもう、『元』って付けないと怒られそうですが。
※アドリブ可
「せっかく音響兵器なのに、『武器』にしか使ってないだなんて……」
一兵卒として戦場を熟知するブランクには、敵の装備する音響兵器の有効な使い方が多様に思い浮かぶ。そんな応用性の高い兵器を武器のみとして使うというのは、少々もったいなく感じる。
「まぁ、やりやすいということにしときましょう
とはいえ、ここは戦場だ。敵の戦力は高くないに越したことは無い。ブランクは『シグルド=キャルバリア』を操り、ディソナンスウェイブと交戦を開始する。
「吹き飛べ! 『ノイズウェイブキャノン』!!」
「おっと! ……音響兵器と言っても、狙いは視覚のようです。それならば……隠れていきましょう」
遠距離から放たれた音波砲を回避したブランクは機体に迷彩をかけると、『オーバーブースト・マキシマイザー』を発動して一気に敵へと接近していく。ディソナンスウェイブの音波砲はかなりの射程を持つものの、姿を隠しつつ高速で飛翔するシグルド=キャルバリアを捉える事は困難だ。
「行きます! 『BXS-Fフロッティビット』!」
「その程度の攻撃など効かぬ!」
ディソナンスウェイブへと接近したブランクは、機体から分離した光剣ユニットで攻撃を仕掛ける。しかし、自動操作のユニット程度では敵の重装甲を貫けない。だが、このフロッティビットによる攻撃は牽制だ。敵がビットに対応する間に、ブランクは敵の至近へと潜り込んでいた。
「その音響兵器を、破壊します!」
「ぬうっ!?」
ブランクの振るう『BXベルヴェルク=グラム』は、ディソナンスウェイブの右脚に装備されたスピーカーを斬り落として破壊する。これで、残るディソナンスウェイブの音響兵器は肩に装備されたものだけだ。
「怒りで、冷静な判断すら見失って、一兵卒如きに斬られるなんて。それでも指揮官ですか?」
指揮官こそ冷静にあらねばならない。とはいえ、猟兵であるブランクを単なる一兵卒と言っていいものかは疑問である。『元』と付けるのが、正確なところであろうか。
大成功
🔵🔵🔵
イコル・アダマンティウム
「騒がしい」
機体の集音装置を切って<操縦><継戦能力>
音源を殴るために近づく。<ダッシュ>
<限定習熟【武技】>
「これは、衝撃波?」
音は切ったから
衝撃波は空気の変化で見切って
拳で殴って受ける<武器受け><見切り><カウンター>
衝撃波を確認後は見切りながら
腰を据えて殴る為に観察しながら
歩いてしっかりと近づく。<継戦能力>
距離が近づいたら
拳から衝撃波を放つ寸勁でラッシュ
「痛かった。お返し」<衝撃波><限界突破>
音が出る所を狙ってたくさん殴る。<暴力><乱れ撃ち><鎧砕き><グラップル>
コックピットは狙わない。
「将軍」
「戦った。けどキーノとタケノは仲良くなる。」
「お菓子は皆で食べたほうが、美味しい。」
「くそっ。機体の損傷が激しいな……しかし、私はここで負けるわけには行かぬ!」
これまでの猟兵との戦闘で、ディソナンスウェイブの受けたダメージは甚大だ。それでも、ドミニク将軍が諦めることは無い。音響兵器から騒音や不協和音を出力し、暴れ回っている。
「……騒がしい」
余りに騒々しいディソナンスウェイブの様子に、イコルは『T.A.:L.ONE』の集音装置をオフにする。そして、この戦いの元凶を撃破すべく、敵の元へと全力で疾走する。
「増援か! 『ノイズウェイブキャノン』!」
戦場に現れた新たなキャバリアが向かってくるのを確認したディソナンスウェイブから、強力な音波砲がイコルに向けて放たれる。
「これは……衝撃波?」
音を切ったコックピットの中から、イコルは音波砲の軌道を空気の歪みから見切る。そして、拳打にて音の衝撃破を殴り飛ばして受け止める。
「損傷は、軽微」
オブリビオンマシンのユーベルコードを受けて流石に無傷とはいかないが、アダマンティウム鋼業謹製のT.A.:L.ONEには大きな損傷はない。イコルは敵の攻撃を観察しつつ、確かな歩みで前に進み、ディソナンスウェイブを格闘戦の間合いに捉えた。
「痛かった。お返し」
「馬鹿な! ディソナンスウェイブの装甲が破られるだと!?」
イコルは『限定習熟【武技】』にて、道中で受けた衝撃破を寸勁に乗せてラッシュをかける。ディソナンスウェイブの肩部スピーカーを中心に放たれたその連打は、敵機の装甲を破り、その武装を粉砕する。
「これで、終わり」
最後にイコルは渾身の力を込めて、ディソナンスウェイブの頭部を殴り飛ばす。主要武装を喪失した上に頭部を破壊され、オブリビオンマシンは完全に沈黙した。
「うっ……私は……何を……? 和平を前に侵略など
……!!」
オブリビオンマシンが破壊されたことで、ドミニク将軍も正気に戻ったようだ。自身のしでかした凶行に、彼は戦慄いている。
「将軍。みんな、生きてる。ここで、戦った。けど、キーノとタケノは仲良くなる」
「なんと! 一兵も失われずに……。わかった。これより私の一生をかけて償おう」
オブリビオンマシンは撃破され、ドミニク将軍もタケノ国の兵士達も正気に戻った。この数日後、無事に二国の間には友好条約が調印された。猟兵達の力で、二国の和平の成立は護られたのだ!
大成功
🔵🔵🔵