大いなる審判の日、来たる
●とある国境線にて
その日、国境線は静かだった。
この一帯を統治する天山王国は豊富な地下資源に恵まれたオアシスの小国家である。キャバリアを動かすのに必要なエネルギーであるエネルギーインゴットを生産できるプラントもあり他国からいろいろ狙われやすい国である。現在の国王アルスラン二世の父親であるバルチュク一世がかつて世界征服を試みた帝国に服属することで破壊と略奪を免れ、アルスラン二世も大ハーン死後の混乱に乗じて国を立て直すことに成功し今に至るという歴史がある。
そんな静かだった国境線があっさり破られるまで、時間は要らなかった。かつての帝国の後継者を自称するマング・ティムールが堕落した世界を審判すると称し、大軍を差し向けてきたのである。マング・ティムールは自らオブリビオンマシン『セラフィム・リッパー』を操り、数多の精鋭オブリビオンマシンを率いて南進してきたのである。国境線を守る量産型キャバリアも懸命に戦ったが、歴戦の勇士を率いるマング・ティムールの前にあっさりと敗れ去ってしまったのである。
天山王国の崩壊は、目前に迫っていた。
「神はお怒りである。罪にまみれたこの世界を聖別するために私は命を受けたのだ。罪深き天山王国は神の怒りの前に、裁かれなければならぬ……」
草原の帝王、マング・ティムールはそうつぶやくと、乗機を駆り次の戦場を目指すのだった。
●グリモアベースにて
「オアシスの小国家が、今、世界を審判するという帝国の軍勢に攻められ窮地に陥っています。誰か、助けてくれる方は……」
マリア・テミルカーノヴァ(電子の海を彷徨う光・f00043)は入ってくるなり真剣な表情で天山王国の崩壊を防いでくれる猟兵を探していた。
「このままでは、天山王国は三日と持たないでしょう。彼らを守るためには、すぐさま出撃する必要があるのです!」
そんなマリアが指さすのは戦況が記されたホワイトボード。
「今回の敵であるマング・ティムールの軍はまず先鋒の『ガーゴイル』がビームランスでの突撃や三機でのコンビネーションアタック、誘導ミサイルなどで攻撃してくるのですが、少しでも形勢が不利になると撤退しようとします」
マリアは説明を続ける。精鋭揃いの軍だが、『ガーゴイル』は中堅の『GC-04カルキノス』の部隊と合流し、猟兵たちを包囲しようとしてくるだろう。そこに、大将であるマング・ティムールが乗機『セラフィム・リッパー』を引き連れて攻撃を仕掛けるという作戦である。
「なお、オブリビオンマシンに乗っているパイロットは心からマング・ティムールの思想に共鳴しているわけではないのです。彼らは洗脳されて戦っています。オブリビオンマシンだけを破壊すれば、助けることも可能でしょう……」
しかもマリアの説明によれば、中堅の『GC-04カルキノス』の部隊のパイロットたちは先鋒の『ガーゴイル』のパイロットと強い絆で結ばれている者が多く、『ガーゴイル』のパイロットに何かがあれば彼らは狂気に呑まれてしまうだろう。
「とにかく、天山王国とマング・ティムール軍の兵士たちに罪はありません。彼らを狂気から救ってあげてください。もしかしたら、帝王マング・ティムールですら、オブリビオンマシンだけを破壊できれば救うことができるかもしれません。みなさんが無事に帰ってくることを祈っています」
マリアは言葉を締めくくると、十字を描いて猟兵たちの無事を祈るのだった。
ヨーシャ
お久しぶりです、ヨーシャです。
好きなロボットアニメは新世紀エヴァンゲリオンだったりします。もっとも、これをロボットものと言い張れるかは難しい感じがしますが。
新世界、クロムキャバリアが来ましたが私は今回から天山王国シリーズを始めたいと思います。オアシスの小国家、天山王国を救う戦いに、馳せ参じていただければ幸いです。
プレイングの受付ですが、各章はその章の断章が投下されていれば受け付けます。断章が投下されていない場合は断章をお待ちいただければ幸いです。
みなさんの、熱いプレイングをお待ちしておりますので、是非ともよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『ガーゴイル』
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POW : ランス・チャージ
【ビームランスでの突撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : デルタ・ストライク
【僚機と連携すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【三機のコンビネーションアタック】で攻撃する。
WIZ : RS-Sミサイルポッド
レベル×5本の【実体】属性の【誘導ミサイル】を放つ。
👑11
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国境線を破った帝国の戦士たちは、今にも天山王国の都を攻め落としそうな勢いで進んでいる。その軍の先鋒に立つのは『ガーゴイル』と呼ばれる量産機の部隊だ。扱いやすいことから多くの軍で使われているとのことだが、オブリビオンマシンになると「悪魔」に操られているのではないかと思われるのではないかと思われるほど厄介な相手だ。
この一軍を見た国王アルスラン二世はこの言葉を口にしたのだった。
「この一軍につかまったら我々の命はない。『最後の審判』が始まったのだ……」
例え、操られた相手だとしても、天山王国の施設を破壊して進む様子はまさに悪魔であった。
さあ、猟兵たちは迫り来る『ガーゴイル』の部隊をたたきのめし、オブリビオンマシンに操られているパイロットたちを救うことができるだろうか。
夜城・さくら
オアシスならば視界は拓けていると見るべきでしょうね。
私の機体は量産型。国境を守る戦士たちの無念を晴らす為にも負けられません。
『オーバーフレーム換装』で装甲を犠牲にして移動力を上げます。
「量産型キャバリアに当てられないなんて、歴戦の勇士の名が泣きますよ?」
煽るように回避することで、敵の意識をこちらに向け、仲間が攻撃し易いように動きます。
チャンスがあればロングレンジキャノンライフルで敵を撃ちます。
「そこです!」
技能【スナイパー】使用。
敵が空の利に過信しているならば隙はあるはずです。
※アドリブOK
菫宮・理緒
まずは先鋒の撃破から、か。
わたしは【ネルトリンゲン】で出撃して、前線での拠点代わりになろうかな。
ボトルシップとはいえ空母だし、キャバリアの応急修理や補給とかならなんとかなるよね。
【ネルトリンゲン】にはAIで敵を迎撃してもらいつつ、
わたしは【モーター・プリパラタ】を使って、
こちらのキャバリア部隊が数で押されないようにしていきたいな。
それと、敵のキャバリアも倒しきっちゃうと次が大変っぽいし、
もし不時着してくるような感じの子がいたら、しっかり助けてあげたいな。
できれば鹵獲して。操られてる機構とか解明したいけど……戦闘中だしね。
あとで研究できたらいいんだけど、危なそうならポイしちゃうしかないかな。
●出撃の前に
その日は、雲ひとつない快晴だった。オアシスの周りを包む沙漠を吹き抜ける風はからっとしていて、熱い。
だが、その空にはキャバリアが舞っていた。二十機あまりの『ガーゴイル』の小隊だ。彼らは天山王国の警戒施設を破壊し、今まさに都に近づこうとしていたのだ。
国境線があっさり破られた事実に、都を守る部隊は動揺していた。そんな中に十五歳の少女、夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)が量産機を駆り、挑もうとしていたのだった。
「あの敵はオブリビオンマシン? で、猟兵でないと倒せないと……。でも、君の実力はあるとしても、多勢に無勢では勝ち目はあるまい。ましてや、量産型キャバリアならな……」
都を守る軍の兵士たちはさくらを前に弱気になっている。兵士たちの中で歴戦の勇士と呼ばれている者の答えすら、どこか臆病風に吹かれているようである。
「私は、国境線を守る戦士たちの無念を晴らす為にも負けられません!」
さくらの真っ直ぐな瞳が、司令官の心を打つ。
「よし、いいだろう。やってみなさい。だが、無理はするなよ……」
心配はあるが、自軍の戦力は足りない。なら、少女に頼るしかないのである。
「わたしが整備するから、大丈夫!」
そこに現れた十七歳の少女、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)がさくらの機体の整備を買って出たのだった。
「とりあえず、オーバーフレーム換装をお願いします! 作戦はあるので……」
さくらは理緒に頼むと、理緒は二つ返事で引き受けた。
「じゃ、換装、しておくね!」
そして換装を終えた理緒はボトルシップ型戦闘空母【ネルトリンゲン】で出撃すると、さくらも己の乗機、量産型キャバリアAZを駆って戦場へ向かうのだった。
●沙漠の戦い
『ガーゴイル』の小隊は空中にとどまり、空から地を見下ろしながら進んでいた。身を隠すものなどない沙漠であるが、目に入ったものがあれば徹底的に破壊して進む、これが彼ら帝国兵のやり方だった。
「この世は聖なる者によって治められなければならない。我等が聖なるマング・ティムール様に刃向かう者は虫けら一つ生かしておけぬ。さあ、進むのだ!!」
小隊長らしき戦士はモニターに表示される情報を見つめながら、その中に一機の量産型キャバリアを見つけたのだった。
「たかが一機に何ができよう……」
だが、その量産型キャバリアは明らかに機動力が違っていた。そう、パイロットのさくらは装甲を犠牲にして移動力を上げるようにオーバーフレームを換装していたのだ。
「量産型キャバリアに当てられないなんて、歴戦の勇士の名が泣きますよ?」
その動きは彗星のように速く、『ガーゴイル』の群れを翻弄していく。さくらの煽りに『ガーゴイル』のパイロットたちは気をとられてしまったのである。
機動力で圧倒するさくらの量産型キャバリアAZを追う『ガーゴイル』たち。皆怒りで気が短くなっているところであったが、それもあって【ネルトリンゲン】の攻撃には気付かなかったのだ。理緒はAIに操縦席を狙わないように命令する。
「元から数で押されているから、今できるのは確実に数を減らさないと……」
そんな【ネルトリンゲン】の援護射撃もあって、さくらは隙を見せた『ガーゴイル』にロングレンジキャノンライフルを打ち込むと、一機の『ガーゴイル』の翼に命中した。操縦席を外して撃ったが、不時着させるにはちょうどよかったのだ。すかさず理緒が助けに入る。
「無事、だよね? だから、もう安心して!」
気がつくと、撃ち落とされた兵士は理緒の手当てを受けていた。
「……お嬢さん、わたしは、大丈夫だが……そんなことをしてしまっていたのか。申し訳ないと思うよ……」
こうして、兵士は一命を取り留めたのだった。それを確認した理緒は
「この感じだと、無理かな、鹵獲は……。操られてる機構とか解明したいけど、ね……」
と、ちょっと残念そうに独り言を言ったのだった。
成功
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アリッセ・トードゥ
任務は了解した。出撃する。
UC【加速機能】を使い加速状態になる。
高速による高Gを【肉体改造】した義体で耐えながら、スラスター全開での【推力移動】で敵に接近。パイロットを殺さない為に、近接戦を試みる。
フィジカルジャマーで質量を持った【残像】を投射し【ジャミング】を仕掛ける。相手の位置が不確かなら連携もし難いだろう。
高速演算で敵の動きを先読みして攻撃を回避しつつ、パイロットに被害の出ない箇所を狙ってフォースセイバーで【切断】し、機体を無力化していく。
マシンのせいで暴走しているのなら、パイロットはマシンから降りれば正気を取り戻せるのか?スピーカーで投降を呼び掛けよう。降伏するなら保護する。
ロッテ・ブラウ
【WIZ・アドリブ歓迎】
今回は人族の青年兵に化けて参加
ハハッ、状況最悪―…どう考えても正攻法で残りすべて無力化はキツイわ
こうなったら魔術師として絡め手を使わせて貰いますか
パッと不時着した『ガーゴイル』の空のコックピットに潜り込み
動作確認を簡単に済ませて部隊全体への回線をOPEN、表示されたモニター映像から
『属性攻撃』の幻術+UC【幻魔の瞳】を試みます
「どうも皆さん♪コンニチハ夢の世界へ…行ってらっしゃい♪」
見せる幻術は2つ
①急に操縦が不能になる
②周りの味方が敵に見えるという簡単なもの
同士討ちと勝手に落ちるのに期待
連携崩れたら、幻術特化の専用機「禍津血」を呼び出して各個撃破で無力化して行くよ
八狸・快鈴(サポート)
アドリブ歓迎
ある時は突然ドロンと目の前に、またある時は身近な物に変化していていつの間にか傍にいる
そんなどこからともなく現れ、嵐の様に敵を攪乱し、気付くと(自分が満足すると)いなくなっている妖怪です
直接的に攻撃するというよりは、驚かそうとした結果、相手に揺動・攪乱効果などのデバフ・賑やかし要員なイメージ
一般人は驚いてくれる大切な存在なので、驚かす事はあれど傷付ける事は無く、命の危機には陰ながら守ろうともします
敵を引っ掻き回すことはしますが、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
まだ一機が撃墜されたにすぎないが、なおも残る『ガーゴイル』の小隊の勢いは止まらない。挑みかかる天山王国の量産型キャバリアをあっさり破壊してなおも全身を続けるのだが、そんな中一機の量産型キャバリアを発見したのだった。
「量産型キャバリアだと思って侮るなよ! どんなときも立ちはだかるヤツは全力で潰せ。しかも、敵機は……おそらくかなりカスタムされている。気をつけろ!」
小隊長から檄が飛ぶ。その言葉通り、『ガーゴイル』の小隊は連携して攻撃をかけようとするのだった。
一方、カスタムされた量産型のキャバリアを駆るのはアリッセ・トードゥ(BE-MADER・f30023)だ。彼女の操るCZ-1=カスタムは彼女がOSをまるっと書き換えており、超常的な力を発揮できるという。
「これも、任務なんだ。すまない……な」
彼女は加速機能をオンにすると、高速による高Gを肉体改造した義体で耐えながら、スラスターを全開にして小隊長機に接近していく。パイロットを殺さないためには、近接戦がよいと思っていたのか、小隊長機と組み合うのだった。中のパイロットを傷つけないようにとは思っていたものの、小隊長も手練れのパイロットらしく互角の戦いが続く。
そんなときだった。『ガーゴイル』の群れの統率が急に乱れたのだ。
「隊長、なんか、敵のキャバリアの大群のようなものが見えますッ!!」
まさかそんなはずではと思ったのは小隊長の方だった。小隊長からしてみたら、このような大群に出会っては勝ち目もない。
「そんな馬鹿な、天山王国にこんな数のキャバリアを用意するだけの力があるとは……こっちの作戦は読まれていたか!!」
マング・ティムールの作戦は先鋒の『ガーゴイル』が敵を油断させて深入りさせたところに本体を突入させ包囲網を敷く作戦であった。この作戦で幾多の名高きキャバリアを落としてきたのだが、敵も同じ作戦を繰り出してくるとは思いもよらなかったのだ。
もちろん、これらの機体は皆幻術である。八狸・快鈴(たぬたぬたぬきたぬたぬき・f28141)はまさかこんなところで幻術を使うなんて思ってもいなかったのだ。生身の妖怪がキャバリア相手にできるのは無理だと天山王国の軍は思い込んでいたが、幻術で敵の動きを止めることができるとは思ってもいなかったのだ。
そのうちに、一機の『ガーゴイル』が逃げだそうとした。
「中のパイロットを殺してしまわないようにな」
アリッセは自分に言い聞かせると、逃げ出そうとする『ガーゴイル』の足を切断した。当然ながら、足を切られた『ガーゴイル』は不時着するしかなかったのである。快鈴は素早く動いて中のパイロットを救出すると、
「悪夢はこれぐらいにしといておくねぇ……傷の手当て、しよっか?」
快鈴の手当にこくりと頷くパイロットだった。その一方で中性的で幼げな顔をした一人のフェアリーが先ほど不時着した人間の兵士に化けると、不時着したガーゴイルに乗り込んだのである。彼の名はロッテ・ブラウ(夢幻・f29078)。ロッテは機体をチェックすると、まだまだ使えそうなところを探している。とりわけ、通信機能は大丈夫そうだ。そんなロッテはまだ生きている通信機能をハックして、そこに自らの幻術、幻魔の瞳を見せるのであった。
「どうも皆さん♪コンニチハ夢の世界へ……行ってらっしゃい♪」
モニターに表示される光景に兵士たちは目を疑った。敬愛するマング・ティムールが画面に現れたのだから。しかも、小隊長を裏切り者とみなして攻撃せよと命令を下すのだから。そんな幻術を見せる様子を傍目で見ている快鈴には、この言葉しか思い浮かばなかった。
「ヤバいじゃん!」
そして兵士たちは代わる代わるモニターに映る味方の兵士たちの言葉を信じられなくなっていったのだ。そんな状態だ、戦意も失ってしまう。
「何をしている! 多勢に無勢ではないか! 援護してくれ!」
目の前のアリッサとの戦いに集中する小隊長にはモニターの様子に構っている暇などなかったのだ。
「なぜ、味方は動かん?!」
焦る小隊長。しかも、アリッセの機体は高速演算で小隊長の操縦を先読みして攻撃を回避しつつ、着実に動きを封じるように動いているからだ。もはや、誰が見るより勝利は明らかだったが、アリッセもまた何が起こったのか理解できていなかった。
「なぜ、他の敵機は攻撃してこないんだ?」
そんな中、ロッテの操る故障した『ガーゴイル』からの通信が入る。
「な、何が起こっているんだ?」
ペロッと舌を出すロッテ。快鈴と自分の幻術で相手の戦意を失わせたと説明すると、なるほどとうなずくアリッセ。そうなったら、けっこうな数の『ガーゴイル』からパイロットを救出することもできるだろう。そんなアリッセは降伏を決め込んだ『ガーゴイル』を、中のパイロットが助かるように切断していった。何機かは残っているが、これぐらいならなんとかなるだろう。
妖怪と機械の戦いに妖怪が勝った、その勝利の自信を胸に、快鈴はまたしてもあの言葉をつぶやくのであった。
「ヤバいじゃん!」
成功
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リューイン・ランサード
弩羅轟えもんを【操縦】して参戦
精鋭オブリビオンマシンの軍勢ですか…帰りたくなってきた<泣>
(ダメだよ帰っちゃ!と弩羅轟えもん)
判りました頑張ります…怖いけど
UCで攻撃力強化。
殺さぬよう注意。
まずは遠距離戦。
ダブルビームライフルに自分の魔力と弩羅轟えもんのエネルギー注入。
【スナイパー】で複数の敵機に当たる様に狙い、【砲撃・光の属性攻撃・全力魔法・高速詠唱・2回攻撃】を【貫通攻撃】させて纏めて撃破。
接近する敵機は【結界術】で防御壁を展開し、止めた所を撃つ。
近接戦では流水剣起動。
【光の属性攻撃・怪力・2回攻撃】で斬る。
敵攻撃は【第六感と見切り】で躱し、更にビームシールド【盾受けとオーラ防御】で防ぐ。
●やればできる
「精鋭オブリビオンマシンの軍勢ですか……帰りたくなってきた」
ドラゴニアン型のスーパーロボット、弩羅轟えもんを操りしドラゴニアンの少年、リューイン・ランサード(竜の雛・f13950)は精鋭オブリビオンマシンの軍勢を前に、泣き顔になっていた。コクピットにてがたがた震えるリューインを諭すように弩羅轟えもんは語りかける。
『ダメだよ帰っちゃ! 功成り名遂げるまで帰らないって約束したんじゃないか……』
その言葉を聞いてもなお、リューインは震えが止まっていなかった。
「こんな数の敵の相手をするなんて、恐いですよ。絶対に勝つ自信がないです……」
それもそのはず、まだまだ敵のガーゴイルは弩羅轟えもん単機で挑むには荷が重い数だ。クロムキャバリアの古典にも戦いは数だと書かれている通り、数のアドバンテージなき今弩羅轟えもん単機で挑むのには戸惑いを感じてもおかしくないはずである。
だが、今のガーゴイルは様子がおかしかった。混乱で動けなかったり、味方同士で戦い始めている期待もある。精鋭故に敵同士で一歩も譲らない戦いをしているが、ここに割り込めば数の優位を簡単に崩せるのかもしれないのだ。
『よーく見てごらん、敵同士が戦ってる。やるなら今だよ!』
弩羅轟えもんの言葉に、腹をくくったリューインはダブルビームライフルに自分の魔力と弩羅轟えもんのエネルギーを詰め込み始めたのだった。
『エネルギー、満タンだよ。やるなら……今だ!』
覚悟を決めたリューインは一撃を放つと、同士討ち中のガーゴイル二機を射貫く。中のパイロットが助かっていることを期待しつつも、今やるべきはガーゴイルの排除なのだ。向かってくる敵機を結界術で防ぐと、弩羅轟えもんに装備させた流水剣で攻撃を受け流しつつもパイロットにダメージを与えないように一撃を与えていく。最後に残ったのは小隊長の機体だった。
「さあ、残るのは俺かお前か……さあ、勝負だ!」
戦場は、小隊長のガーゴイルとリューインの弩羅轟えもんがにらみ合う構図になっていた。リューインは水の魔力を使ってトリニティ・エンハンスで己を強化したものの、お互い相手の手を読もうとしているのか、二機のキャバリアはなかなか動かない。小隊長がガーゴイルを駆ったその一瞬を見抜くと、弩羅轟えもんは流水剣を一気に振り下ろした。その刃は小隊長機を見事に破壊していたのだ。しかも、中の小隊長を殺すこと無しに。
リューインは生き残ったパイロットを助けると、緊張が抜けてしまったようでその場に座り込んでしまったのだった。そんなリューインに弩羅轟えもんは励ましの言葉を送ったのだった。
『ほら、やればできるじゃないか。この調子、だよ!』
成功
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第2章 集団戦
『GC-04カルキノス』
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POW : マシンガンアタック
【RSマシンガンによる掃射と共に行う 】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【遠隔兵器で装備した友軍機】の協力があれば威力が倍増する。
SPD : チョバム・アーマー
敵より【も丈夫な装甲のキャバリアを操縦している 】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
WIZ : ディストラクション・フェーズ
自身が操縦する【キャバリア 】の【装備を拠点攻撃用重爆撃装備に換装し、火力】と【攻撃範囲】を増強する。
👑11
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●仇討ちに燃える戦士たち
マング・ティムールの作戦は先鋒たるガーゴイルの部隊にひとつの作戦を命じていた。その作戦とは敵として撃破できなさそうであればあとからやってくるGC-04カルキノスの部隊と共同で包囲して敵を撃破するというものである。それもあってか、連携して行動できるようにガーゴイルのパイロットたちと絆の深い者たちをカルキノスのパイロットに抜擢していたのだ。彼らは、ガーゴイルのパイロットたちの親友かもしれないし、血族かもしれない。
いずれにせよ、前方を行くガーゴイルたちが壊滅したことはカルキノスのパイロットたちも知っているのである。それもあって、敵機の士気はガーゴイルたちの仇を取ろうと高まっている状態だ。だが、彼らはガーゴイルを操っていたパイロットたちが助かっているとは知らないのだ。それゆえに、助かったガーゴイルのパイロットたちの存在を伝えれば戦意を喪失させることができるかもしれないだろう。もちろん、今回もカルキノスの方が数が多い。だが、戦意を喪失させるためにガーゴイルのパイロットたちが生存していることを伝えれば戦局はきっと変わるに違いないのだ。
アリッセ・トードゥ
【一機当千】のUCで対集団戦闘力を上げる。
遠距離からの爆撃は【瞬間思考力】で直撃を避け、サイコバリアーによる【オーラ防御】で爆風をそらす。スラスターを全開にして【早業】【推力移動】で敵群に高速接近。広範囲高威力の爆撃が武器なら、距離を詰めれば自身や仲間を巻き込む為使えなくなると読む。
通信回線をオープンにして「第一陣のパイロット達は全員保護している!お前達も武器を収めろ!」と呼びかける。
敵が戦闘を続けるなら、フォースチェーンを伸ばして【範囲攻撃】。コクピットを直撃しない様に下肢部を狙って【なぎ払い】【切断】する。
無力化した機体のパイロットに、降機し投降する様に呼びかける。
リューイン・ランサード
相変わらずピンチな状態が続きますね<汗>。
(「仕方ないよ、頑張ろう。」と弩羅轟えもん)
敵が近づいてきたら、「あの~皆さん、僕達は天山王国を護れれば良いので、もう攻めてこないと約束して、先程捕らえたガーゴイルパイロットさん一同と一緒にお引き取り願えないでしょうか?」と申し出てみる。
ダメなら、弩羅轟えもん【操縦】して戦闘。
殺さないよう注意する。
敵の武装強化はUCで無効化。
相手が立ち直る前に【エネルギー充填・魔力溜め】したハイパー・バスター・キャノンの【砲撃・光の属性攻撃・全力魔法・高速詠唱・範囲攻撃・貫通攻撃】で纏めて撃ち抜いて損傷させる。
後は流水剣とビームシールドの連続2回攻撃で敵機を無力化。
夜城・さくら
攻撃力に自信があるようですね。
ならば『オーバーフレーム換装』で攻撃回数を犠牲にして装甲を上げます。
防御力を上げたとはいえ、攻撃を受ける気はありません。
念の為【迷彩】で発見され難くしておき、接近される前にロングレンジキャノンライフル+【スナイパー】【貫通攻撃】【部位破壊】で足を狙い移動を封じます。
撃つのは救う為なのですから。
敵からの攻撃はスラスター+【悪路走破、推力移動】を利用し回避します。
「量産型だとナメてかかると痛い目をみますよ?」
菫宮・理緒
【ネルトリンゲン】に【モーフィング換装】を施して、装甲を5倍、移動力を半分にしていくね。
速度は飛行船くらいまでしかだせなくなるけど、徹底的に防御に特化させていこう。
そのうえで、保護したガーゴイルのパイロットさんたちに、
ネルトリンゲンの中からカルキノスのパイロットさんたちに呼びかけてもらうよ。
第一陣のみんなが生きているって解れば、第二陣の人たちも考え直してくれるかもだし、
操られていたとしても、きっと抵抗してくれるだろうしね。
攻撃は、相手からのものを防御する方向でいきたいな。
できれば【E.C.O.M.S】を使って防御弾幕を張って、安全を確保しておけると嬉しいかも。
こっちからの攻撃はなしでいくね!
猟兵たちは先鋒の『ガーゴイル』の部隊を撃破し、次に相対することになる『GC-04カルキノス』の部隊を今か今かと待ち望んでいた。
「みなさんがいれば、心強いです!」
経験の浅い夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)は量産型キャバリアAZの操縦席から語りかける。その一方、弩羅轟えもんを操縦するリューイン・ランサード(竜の雛・f13950)はまたしても焦りしかなかったのだった。
「相変わらずピンチな状態が続きますね……」
リューインの弱音に「仕方ないよ、頑張ろう」と励ます弩羅轟えもんであった。その様子を傍目で見ていたアリッセ・トードゥ(BE-MADER・f30023)はリューインと弩羅轟えもんのやりとりを心配そうに見ているしかなかった。
「やるときやるしかないよ。さあ、行くよ!」
三機のキャバリアは、またしても敵部隊を止めるための戦いに今、踏み出そうとしていたのだった。
『GC-04カルキノス』は相当数が普及している量産機である。メンテナンスしやすく、何より補充しやすい。マング・ティムールも己の世界征服を始めるにあたってこの機種を選んだのは至極当然であった。同じ量産機でも精鋭の『ガーゴイル』の部隊が先んじて道を拓き、敵軍と交戦すればそのまま包囲作戦に移行できるだろう。サムライエンパイアなら「釣り野伏」と呼ばれるこの作戦ならば、士気盛んであればまあ戦えるだろうと考えてのことだったのかもしれない。そんな『GC-04カルキノス』の小隊長機のモニターに写るのは、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)の操る戦闘空母ネルトリンゲンである。ネルトリンゲンは防御力を重視した構成になっているため、飛行船の様な速度しか出せていない。だが、それでも十分だった。戦闘用Octagonal Pyramidを展開し、防御火力を有効活用して近寄らせない構えはできた。
「これで、安全面は……確保できたかな?」
「よくも私の息子を……さあ、全軍、とつげ……」
小隊長は、おそらく『ガーゴイル』のパイロットの中の誰かの父親なのだろう。息子の仇ともいえる敵軍を殲滅しようと、突撃の号令を下そうとしたその時だった。
「あの〜、皆さん……」
リューインの乗る弩羅轟えもんから、ちょっと弱気な声が響き渡る。
「僕達は天山王国を護れれば良いので、もう攻めてこないと約束して、先程捕らえたガーゴイルパイロットさん一同と一緒にお引き取り願えないでしょうか?」
これを、小隊長は何かの策略と考えたのだった。
「惑わされてはならん、さあ、進むのだ!」
その言葉を伝えようとしたとき、敵機と思われる機体がスラスター全開の高速で接近してきたのだ。その機体は、アリッセの操るCZ-Xだった。アリッセは、敵部隊に接近すれば同士討ちの危険性から広範囲高威力の爆撃は無力化できると考えていた。小隊長は高速接近してきたアリッセの機体に攻撃を待つべしとの号令を下さねばならなくなっていたのだ。そんな中、アリッセは通信回線をオープンにして『GC-04カルキノス』の部隊全員に向かって呼びかけ始めたのだ。
「第一陣のパイロット達は全員保護している! お前達も武器を収めろ!」
部隊内に動揺が走る。まさか、先を行く『ガーゴイル』のパイロットたちが無事だというのは本当ではないかと。ここで戦いをやめたいのだが、身体は闘争を求めている。だから、戦わなければならないのだ。そして、小隊長はマシンガンで接近した敵機を後退させよという命令を下したのだった。
「な、なんて事を……このままでは、先ほど保護したみなさんも攻撃を受けてしまいます……」
意を決したさくらはオーバーフレーム換装済みの量産型キャバリアAZを操り、敵機の脚部を狙ってロングレンジキャノンライフルを発射したのだ。装甲を上げて、少しでも敵機のマシンガン掃射に耐えられるようにしながら。そして、さくらの放った一発が一機の『GC-04カルキノス』の足を止めたのだ。
「よし、ここからが腕の見せ所だ!」
アリッセの操るCZ-Xも敵部隊の足回りをなぎ払っていく。これこそまさに一騎当千の動きである。
このままでは劣勢になると感じた『GC-04カルキノス』のパイロットのひとりが拠点攻撃用重爆撃装備を使って一撃を与えようとしていた。だが、モニターに表示されるエラーの文字。そう、それこそリューインのアドヴェントパストにより、拠点攻撃用重爆撃装備の換装に失敗していたのである。その機体のパイロットから悲痛な叫びが聞こえる。
「ええい、何をやっているんだ、お前たちは!!」
そう言っている間に、理緒が召喚したした戦闘用Octagonal Pyramidの展開するチャフによって、攻撃を定める目標が定まらない。
「なんてこった! 神は我等を見捨てたか……」
小隊長の悲痛な叫びがコクピットの中にこだまする。直後、その機体は弩羅轟えもんのハイパー・バスター・キャノンに射貫かれたのだった。小隊長機が撃破された『GC-04カルキノス』のパイロットたちに、アリッセは投降を呼びかける。
「生きているのなら、今すぐに機体を降りて投降するんだ!」
戦闘が一段落したことを察知すると、理緒は『GC-04カルキノス』のパイロットたちの生死を確認するため、Octagonal Pyramidを使ってパイロットたちを探していた。
「みんな、無事だといいな……とにかく、みんなで呼びかけて!」
ほどなくして、小隊長含めて『GC-04カルキノス』のパイロット全員が生存していることを確認する。洗脳の解けた『ガーゴイル』のパイロットたちは絆深き人々との再会を祝うのだった。
「これで、戦いが終わってくれるとよいのですけど……」
さくらはアリッセに語りかける。
「ま、人間のやることだ。戦いはまだまだ続くだろう……」
何かを達観したような目で、アリッセは来るべき敵の総大将との戦いを予期していたのだった。
大成功
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第3章 ボス戦
『セラフィム・リッパー』
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POW : 断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD : エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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マング・ティムールは目の前で繰り広げられる戦いに目を疑っていた。
「神は、この世の全てを統べよと私に命じられたのではないか……」
かつて、大ハーンと呼ばれる、大草原に生まれ世界征服を試みた帝国をたった一代で築き上げた男がいた。その男は、各地を破壊し、そしてすべてを支配した。また、神からこの世の全てを統べよと命じられたと語っていたのだ。そんな大ハーンのことを、マング・ティムールは心から敬愛していた。
神は言っている、弱きは罪だと。
神は言っている、強き者が全てを統べよと。
神は言っている、この世の罪を全て浄めよと。
神から命じられたと信じる男、マング・ティムールは今まさに猟兵たちの前に立ちはだかろうとしていたのである。
アリッセ・トードゥ
マルチプルミサイルランチャー起動。両肩から二発の多弾頭ミサイルを発射。
一発の弾頭が四発に分裂。それを四回繰り返す。4^4×2、更にUC【フォースレイヤー】で3倍に分裂。1,536発のミサイルで敵を攻撃。
【誘導弾】【念動力】で各々のミサイルをコントロール。レーダーで【索敵】【情報収集】してクリスタルビットの位置と動きを見極めミサイルで全て撃破する。点ではなく面、面ではなく球での包囲攻撃。
ビットごと敵本機もミサイルで押し潰す様に爆撃。
パイロットは生存出来る様に着弾点は調整しておく。戦後処理の為にも生き延びて正気に戻って貰わないと。
アリッセ・トードゥ(BE-MADER・f30023)はコクピットの中から大きな蒼い瞳で敵機『セラフィム・リッパー』を見つめると、静かに戦いへ向けて気合いを貯めていた。国に命じられたことをこなすのが戦いだと思っていた彼女は、今こうして天山王国のために義を以て立ち向かっているのである。
不意にマング・ティムールの『セラフィム・リッパー』が自分の装備するBS-Fクリスタルビットを起動させる。これらを的確に操作されれば、ダメージを受けることは必死といえるだろう。
だが、手をこまねいているアリッセではなかった。両肩から二発の多弾頭ミサイルを発射すると、一発が四発、四発が十六発に分裂する形でミサイルを用意していく。さらにそれを四回繰り返し、フォースレイヤーで三倍に増やしていったのである。点ではなく面、面ではなく球での包囲攻撃をアリッセは企んでいるようだった。さらに、ビットごと敵の本機も撃破できるようにミサイルで包囲攻撃していったのであった。
「ふっ、ここまでの戦いをするとは……貴様が操るのはただの量産機ではないな?」
本気になったマング・ティムールは『セラフィム・リッパー』の力を生かして戦おうとするも、攻撃に使えそうなビットを減らしてしまったのである。
「あとは、次の人に任せた!」
アリッセが操る機体は次の人のために後退を始める。本当はビットごと本機までミサイルで爆撃し、急所を外してパイロットは生き残らせる段取りだった。
「戦後処理の為にも生き延びて正気に戻って貰わないと」
アリッサの瞳は、『セラフィム・リッパー』に何を見いだしたのだろうか。
成功
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菫宮・理緒
『弱きは罪』なんて、どの神さまがそんなこと言ってたんだろうね。
少なくともわたしの知っている神さまでは聞いたことないかな。
それに『強き者が全てを統べ』るのはいい、
『この世の罪を全て浄め』るのもいい、
けどそれは、力あるものが、弱い人たちを守るためにすることで、
力のない人を排除するための言い訳ではないと思うんだけどな。
なんてこと解っていたはずだよね。
いまからでもまだまだ遅くはないよ。
その機体は【M.P.M.S】からの妨害センサーと【E.C.M】で止めさせてもらうから、
生き残って、今度こそみんなのために力を貸してほしいな。
保護したみんなといっしょに呼びかけて、
なんとか意識をとりもどせたらいいんだけど!
リューイン・ランサード
ティムールさんはお仕置きしないとダメですね。
(弩羅轟えもんから降りて生身で向かう。珍しく怒っています。)
翼広げて【残像】をばら撒きつつ空を舞い、敵攻撃は【第六感】で読んで、【空中戦・見切り】で躱す。無敵斬艦刀はキャバリアか艦船用。人に当てるには不向きです。
それ以外の攻撃はビームシールド【盾受け】と【オーラ防御】で防ぐ。
エーテルソードの【光の属性攻撃・鎧無視攻撃】でコクピットの外壁を斬り裂いてUC使用。
コクピット内をスズメバチが飛び交いティムールさんを一刺し。
やり過ぎると殺してしまうので、後は飛び交ったり服の中に潜り込む。
操縦どころでは無い所にキャバリア頭部をエーテルソードの上記攻撃で断ち割る!
夜城・さくら
目を覚まさせてあげましょう。
でもそれをするのは私じゃない。自分の力量は把握している。
だから今、自分のすべき事をするだけです。
ビットにはビットです。
全てに対応は出来ませんが、ビットがこちらに集中すれば仲間が戦い易くなるはずです。
「少しでも数を減らせれば……」
UC『無限射撃地獄』でビットを撃ち抜きます。
【援護射撃】【時間稼ぎ】で敵の意識をこちらに向けさせます。但しすぐにやられては意味がありませんので【悪路走破】+スラスターに【推力移動】を加えて、敵の攻撃を回避していきます。
危険を感じた時は【瞬間思考力】で最適解を導き出し、最後まで自分の役目を果たします。
●傲慢なる者の敗北
果たして、神は「弱きは罪」と言っているのだろうか?
とある伝承によれば、神は弱きにおいてその人を助けるのだという。
またある伝承には、神は弱きものを救うために自ら人となり、神に見捨てられるかのごとき苦難を経験したと言われている。それゆえに、神は我々の苦難を分かち合っていると言われているのである。これをマング・ティムールが知らなかったとしても、オブリビオンマシンに洗脳されたこの男にはどこかしらで「弱きを罪」とみなす傲慢さがあったのかもしれない。
この、弱きを罪とみなすマング・ティムールの傲慢さに、三人の猟兵たちはそれぞれの言葉で怒りを覚えていた。
「『弱きは罪』だなんて、どの神さまがそんなこと言っていたんだろうね。少なくとも、私の知っている神さまでは聞いたことないかな」
菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)がはっきりと怒りを語ると、リューイン・ランサード(竜の雛・f13950)は怒りのあまり弩羅轟えもんから降りて生身でセラフィム・リッパーに相対しようとしたのであった。
「ティムールさんはお仕置きしないとダメですね……」
彼の言葉の中には、穏やかな中にどこかしら棘のようなものが感じられる。
「目を覚まさせてあげましょう!」
夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)も同じく怒りを感じていた。だが、彼女はそれは自分の役目ではないだろうと思っていたのである。まだ、戦闘経験の浅いせいなのか、自分の力量では荷が重いと……。だから、自分のできることすることが大事だとさくらは思っているのだ。
「我が覇道の前に生身で立ちはだかるのか……命が惜しくなったのか? だが、その勇気は買ってやろう。さあ、あがき苦しむがよい!」
無敵斬艦刀を振るうセラフィム・リッパーがリューインに向かってくる。リューインは翼を広げて空を舞うと、第六感で無敵斬艦刀の動きを見切りながら残像を魅せつつかわしていく。無敵斬艦刀はキャバリアか戦艦用、人に当てるには不向きと読んでのことだったとはいえ、あまりの見事な躱しようにマング・ティムールは焦りを覚えるほどだった。
「こ、こしゃくな……なぜ、我が一撃があたらないのだ?」
狙いを定めようとしたが、当たる気配はない。さらに視界に入るのはさくらの操る量産型キャバリアAZだ。ダズルビットを遠隔操作しながら援護射撃を繰り出していく。セラフィム・リッパーもBS-Fクリスタルビットを展開して攻撃しようとするが、二対一の戦いに押される一方な状態である。
一方、ネルトリンゲンに座乗する理緒は押される一方のセラフィム・リッパーを見つめながらしっかりと次の布石の準備を進めていた。
「『強き者が全てを統べ』るのはいい、『この世の罪を全て浄め』るのもいい。けどそれは、力あるものが弱い人たちを守るためにすること。力のない人を排除するための言い訳ではないと思うんだけどな……」
次の一手を展開する準備はできている。その時を理緒は今か今かと待ちわびていた。
その一方で、リューインとさくらは精一杯戦っていた。
「ここまで強いとは……なかなかやりますね。でも、ここまでです!」
珍しく戦うことに前向きになっているリューインもエーテルソードを抜いてセラフィム・リッパーに斬りかかる。
「少しでも数を減らせれば……」
さくらのビットとマング・ティムールのビットが正面から撃ちあいを始める。戦いの様子は拮抗しているようだが、その隙を見抜いた理緒はM.P.M.Sの発射ボタンを押した。見る見る間に妨害センサーが発射され、セラフィム・リッパーの動きを妨害すべくE.C.Mが起動する。まさか、こんなところから妨害がと思ったマング・ティムールは光の翼を広げ、プラズマビームを発射しようとするも時既に遅し。セラフィム・リッパーは電子機器を破壊されて動きが鈍くなっていく。そこにさくらの操る量産型キャバリアAZのロングレンジキャノンライフルが命中する。
「これで、終わりにしましょう
……!!」
リューインはスズメバチの巣を呼び出すと、さくらの攻撃で開いた隙間からスズメバチを侵入させ、マング・ティムールを一刺しする。
「くっ、ここまで、やられるとはな……」
あまりの痛みにセラフィム・リッパーを操るマング・ティムールの動きが止まる。それを見計らって、再度さくらの放った一撃が足を吹き飛ばすと、その場に倒れ込んだセラフィム・リッパーの頭部をねらってリューインがエーテルソードを振り下ろした。全ては決着が付いたのだ。
天山王国の国民は彼ら猟兵たちを諸手を挙げて歓迎したのだった。捕虜となったマング・ティムールは病院に運ばれ、一命を取り留めたという知らせが入ったのだ。この知らせを誰より喜んだのは他ならぬ理緒であった。生き残って、みんなのために力を貸してほしい。その願いをマング・ティムールが聞いていたら、どう思うであろうか。
こうして守られた天山王国がどうなっていくかはいずれ明かされることになるであろうが、今は無事助かった喜びを噛み締めるだけであった。
猟兵たちの勝利に、乾杯。
大成功
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