1
都市への侵攻戦力の撃破

#クロムキャバリア

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#クロムキャバリア


0




 都市連合ナイゼン。
 限られたプラントを他国から守るべく集まった都市国家の連合である。政府および政府警備隊は形式上の物であり、実質的な統治者は各都市の企業。企業は限られたプラント資源の配分と己の利益のために様々な形で競い合っていた。

●都市へ迫る脅威
 ナイゼンにある都市の一つ、ベイルシティ。この都市に拠点を置くアイワード社では外から都市へ向かう一団について協議が重ねられていた。
「やはり、他国から向けられた戦力なら協定通り他の都市へ協力を要請するのが……」
「それで他社に付け入られる隙を作れというのかね。近郊でナブロック社のキャバリアがテストをしていたという情報もあるのだぞ。」
 戦力を要請するにしても掛かる費用は負担せねばならない。加えて連合内の他社へと弱みを見せればプラント資源の割り振りも見直される可能性もある。
「現状で他国からの侵攻と断定はできん。よって、傭兵に迎撃に当たらせる。」
 報酬次第でどのような仕事でもこなす者、傭兵。無論、依頼のえり好みをする者は多いが、都市を守るというのならば腕に覚えがある者なら断る事はあるまい。

 ほどなくして、傭兵の斡旋組織ワークスにアイワード社から一つの依頼が出る。
 MISSION:ベイルシティに侵攻する戦力の撃破。

●グリモアベースにて
「皆さん、クロムキャバリアで早速オブリビオンが現れました。」
 アルトリンデ・エーデルシュタインが聖典のグリモアをめくる手を止め、見た内容を猟兵たちへと伝える。
「クロムキャバリアにある都市の一つに、オブリビオン化したマシンの集団が接近しています。今ならば郊外で迎え撃てる距離ですね。」
 市街での戦闘は住民にも被害が出やすい。よって都市に入られる前にすべてのオブリビオンマシンを破壊してほしいとの事だ。
「オブリビオンマシンは3つの集団で構成されています。第一波がガトリングを両腕に装備した強襲型、第二波が大型キャノン砲装備の長距離支援型。その後方にオブリビオン化したサイキックキャバリアといった布陣です。」
 纏めて相手にするよりは支援型の射程に入らないうちに強襲型を撃破、続けて支援型を倒し、最後にキャバリアの流れになるだろう。なお、迂回して支援型を先に叩くのは強襲型の侵攻スピードが速いために時間的に難しい。
「クロムキャバリアではオブリビオン化しているのはマシンですので、パイロットの皆さんは助けられます。特に今回、第一波と第二波の集団は同じ所属の人たちのようですので、第一波の人を助けた事を伝えられれば第二波との戦闘は楽になるかもしれません。」
 無論、その逆も然り。身内が死んだ事を知ればオブリビオンマシンの狂気により染まる事になる。
「転送先では傭兵斡旋組織ワークスからの依頼を受けたとして行動する事になります。報酬が出る他にもキャバリアの貸し出しもしているようですので、良かったら使ってみてくださいね。」
 新しい世界、新しい装備、新しい敵。いつも通りに戦うのも新たな手段を試すのもいい機会となるだろう。ご武運を、と言葉を括りアルトリンデは猟兵たちを転送するのだった。


こげとら
 しばらくぶりです、こげとらです。
 今回は新世界、クロムキャバリアでオブリビオンマシンの群れをなぎ倒せ、というシナリオになります。

 都市へと入られる前にすべてのオブリビオンマシンを撃破するのが目標となります。
 郊外は見晴らしがよく、キャバリアの障害物となる物はありません。人が身を隠す程度の大きさの岩はチラホラある程度の荒野です。

 オブリビオンはマシンのみである為、マシンを破壊してパイロットを助ける事が可能です。殺そうとしない限りは勝手に逃げますが、第1章でパイロットを助けるような行動にはプレイングボーナスがつきます。
 パイロットを助けた場合、第2章でそのことを伝える事でオブリビオンマシンの洗脳が弱まり戦闘を優位に運べるでしょう。
 第3章では今回のオブリビオンマシンの大群を発生させた元凶であるキャバリアとの戦闘になります。こちらはより強く狂気に染まっている為に声掛けなどは効果が薄いです。装甲の頑丈さ故かパイロットは死にませんので全力で倒して大丈夫です。

 またクロムキャバリアでは必要ならキャバリアも貸与されます。
 装備はクロムキャバリアの世界設定にあるキャバリア用装備から好きに選択できます。プレイングに記載がない場合はシールドと実弾ライフル装備となります。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
32




第1章 集団戦 『ファイアディザスター』

POW   :    ガトリングストーム
【両腕のガトリングガンの連射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    ハウリングショット
レベル分の1秒で【両腕のガトリングガン】を発射できる。
WIZ   :    ガトリング・フィアー
【轟音を伴うガトリングガンの掃射】を披露した指定の全対象に【動けない程の恐怖の】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

火之夜藝速・継火
※アドリブ共闘大歓迎

ほうほう、防衛戦と言うならウチの出番やね。
ウチのキャバリアは火炎特化、道を塞ぐも敵を溶かすもお茶の子さいさいねん!!
行きまっせ、テル!
『了解。銃を委ねます、パイロット』

強襲は機動性を活かすから強いんですわ。
機動性を潰すように、ガス缶をばら蒔き着火。
下手に突っ込んだらテルミットで溶解しまっさ!
テルミットを回避するため飛んでくれたのなら、UCを送って体当たりさせる!
めげたドローンからガスが出たなら着火!
ほら真っ赤に燃えてしまえ!
ある程度炙って装甲が溶解、薄くなったら殴り開けてパイロット救出。
救出したら、自分の後方に逃げてもらいまっせ。
巻き込まれて燃えたら洒落になれへんので!


エメラ・アーヴェスピア
私は傭兵ではなく猟兵なのだけれど…まぁ仕事なのは変わりないけれど
今まで以上に戦争しているような世界ね、本当…

さて、仕事は仕事
この世界のキャバリア乗りではできない芸当で参戦させてもらいましょうか
ここ的に言うのなら私は…無人機使いなのよ
まずは強襲型の迎撃ね…『凍て付かすは我が極寒の巨人』
その巨体を生かし、判り易く囮となりながらミサイル型や接触型の氷冷兵器で凍らせて行動不能にさせるわ
一般的なキャバリアの4倍程の大きさの巨体、普通には中々無い魔導的な効果を持つ「凍らせる兵器」
そして無人機故の感情も無く動く正確さ…この世界では異様に映るのではないかしら?
さぁ、この世界の力を見せて頂戴

※アドリブ・絡み歓迎



 都市へ向け一直線に突き進むオブリビオンマシンの群れ。先行しているのは機動力に優れたファイアディザスターの一団だった。5mのキャバリアにとって障害物となり得る物も無い荒野での防衛戦。個々で動く事の多いナイゼンの傭兵にとっては悪条件が揃っている事もあり、都市防衛は猟兵たちの活躍による所が多くなるだろう。

「ほうほう、防衛戦と言うならウチの出番やね。」

 そんな状況の中、火之夜藝速・継火は愛機『Flamethrower』と共に戦場に立つ。好きに動き回る高機動のオブリビオンマシン、それも弾をばら撒くガトリング装備の一団など、通常は単機で相手取るのは難しいが。

「ウチのキャバリアは火炎特化、道を塞ぐも敵を溶かすもお茶の子さいさいねん!!
 行きまっせ、テル!」
『了解。銃を委ねます、パイロット。』

 Flamethrowerに搭載されているAI『テル』が継火に答える。量産型キャバリアであるFlamethrowerだが、その装備と戦術は対集団戦において十分に有効だろう。
 その近くでエメラ・アーヴェスピアは行動を開始した継火のキャバリアからオブリビオンマシンへと視線を移す。

「私は傭兵ではなく猟兵なのだけれど……まぁ仕事なのは変わりないけれど。」

 事前に得た情報からもこの都市の企業は戦力をすぐに動かせる事がうかがえる。戦闘が起こる事は珍しくないのだろう。今回のような多対多の戦闘すらも。

「今まで以上に戦争しているような世界ね、本当……」

 継火のFlamethrowerを前に戦闘機動を取るファイアディザスター。5mのマシンが織りなす戦闘はエメラの目にどう映っただろうか。

「さて、仕事は仕事。
 この世界のキャバリア乗りではできない芸当で参戦させてもらいましょうか。」

 気持ちを切り替えエメラはこの世界の機械兵器とは異なる魔導蒸気の力を振う。

「ここ的に言うのなら私は……無人機使いなのよ。」

 まずは強襲型の迎撃、ならばとエメラの【凍て付かすは我が極寒の巨人(ゴーレムタイプフリジット)】がオブリビオンマシンの只中へと投下された。
 その頃、戦場ではあちこちから炎が上がっていた。否、炎と呼ぶにはあまりに苛烈な熱量がファイアディザスターを阻む。

「強襲は機動性を活かすから強いんですわ。」

 継火が次々とガス缶を放り、着火。ばら撒かれた缶から上がる高温の炎がファイアディザスターの取れる行動を狭めていた。炎を避けて動けば継火に機動は読まれてテルミットランチャーを撃ち込まれ、かといって無視して突っ込めば。

「下手に突っ込んだらテルミットで溶解しまっさ!」

 機体の耐えられない高温に行動不能に陥っていた。轟音を伴うガトリングの掃射も炎に視界を遮られて標的を定める事ができていない。合間合間に熱で脆くなった装甲を殴り開けて、中のパイロットを助けて逃がす継火。見通しが悪いのは継火も同じだが、自分には慣れた戦法、そしてAIであるテルのサポートもあればそうそう逃しはしない。さらに、戦場へと降下してきた巨人がファイアディザスターの逃げ道を塞ぐ。オブリビオンマシンをして仰ぎ見るほどの巨体は敵機の注意を引くのには十分だった。

「一般的なキャバリアの4倍程の大きさの巨体、普通には中々無い魔導的な効果を持つ『凍らせる兵器』。」

 エメラが戦場を把握し、必要と思う場所へと氷冷兵器搭載魔導蒸気巨人兵を投下する。巨人兵は近くのファイアディザスターに触れて凍らせ、さらに周囲へとミサイルを降らせる。氷冷兵器であるミサイルが着弾した周囲をファイアディザスター諸共に凍結させた。継火の炎で熱せられていた装甲が急速に冷やされ、ひび割れて砕ける。

「そして無人機故の感情も無く動く正確さ……この世界では異様に映るのではないかしら?
 さぁ、この世界の力を見せて頂戴。」

 巨人兵は燃え盛る炎を消す事無く、エメラの敵のみを的確に凍らせていった。地面が炎と氷に覆われ、さらにテルミットランチャーを撃つ継火のFlamethrowerと氷冷兵器を振うエメラの巨人兵が迫るとなれば、ファイアディザスターの取るべき行動は決まっていたと言えよう。炎も氷もない、比較的自由に動ける上空から弾丸を撃つ――だが、それはすでに継火の想定の範囲内だった。

「出番や、行ってきい!」

 飛び上がったファイアディザスターに継火の【炎の伝達者(フレイム・インフルエンサー)】が襲い掛かる。舞い上がるドローンの群れを迎撃すべくディザスターのガトリングが火を噴いた。破壊されたドローンから内部に充填されていた可燃性有毒ガスが広がり、継火の砲撃で着火したガスがディザスター諸共燃え盛る。さらに飛んできたミサイルがディザスターを叩き落した。

「あの巨人兵、上手い事合わせてくれるみたいやな。」
「パイロットの救助はあのキャバリアに任せて良さそうね。」

 継火とエメラ、言葉は交わさずとも同じ目的で動く猟兵同士。二人は互いに得意とする所を活かして危なげなく立ち回る。一機ずつパイロットを助けて倒してゆき、助けた者を炎のない後方へと逃がしていった。

「巻き込まれて燃えたら洒落になれへんので!」

 後にパイロットたちは語ったという。世界を染めるような炎と氷が自分たちを悪夢から救ったのだ、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セルマ・エンフィールド
もっと巨大な……例えば小惑星くらいの相手であればともかく、この程度であればキャバリアは不要です。

あれだけのサイズだと一発の威力も高そうですね……尤も、届かないものを恐れることもありませんが。
【吹雪の支配者】でガトリングの丸を吹雪へと変換して防ぎます。オブリビオンと一体化しているマシンは難しそうですが、弾丸なら変換できるでしょう。

破壊後パイロットを狙われないように吹雪で敵の四肢を凍てつかせて動きを封じたら、フィンブルヴェトの氷の弾丸で撃ち抜き、一体ずつ破壊します。
実のところ、どこを壊せば止まるかはわかっていませんが……コクピット以外の重要そうなところを撃ち抜いていけばそのうち止まるでしょう。



 オブリビオンマシンと猟兵との戦闘の様子を目に、セルマ・エンフィールドは手にしたマスケット銃『フィンブルヴェト』を確かめる。敵は5mの機械兵器、通常であれば生身で挑むモノではない。だが、それは通常であれば、だ。

「もっと巨大な……例えば小惑星くらいの相手であればともかく、この程度であればキャバリアは不要です。」

 猟兵が戦った相手には星の如き巨体を誇る者もあった。それに比べれば5m、それも関節も動力もある機械相手なら慣れぬキャバリアに無理に頼らずとも良い。セルマを捕捉したファイアディザスターが両腕のガトリングを向ける。

「あれだけのサイズだと一発の威力も高そうですね。」

 対キャバリアを想定しているだろうガトリングを生身で受ければどうなるかなど想像するまでもない。だが、ガトリングが唸りを上げてもセルマの表情は変わらない。

「……尤も、届かないものを恐れることもありませんが。」

 ガトリングから猛然と放たれる弾丸の雨が白く砕けて吹雪へと変わる。セルマの【吹雪の支配者(ブリザード・ルーラー)】が無機物を、放たれた弾丸を凍てつく吹雪へと変えていた。一瞬で視界が白く染まり、標的を見失ったファイアディザスターが吹雪を掃うべくガトリングを振おうとした腕が凍り付く。吹雪は腕のみならず四肢も凍らせていた。身動きの取れなくなったファイアディザスターの頭部に一発の弾丸が撃ち込まれる。

「実のところ、どこを壊せば止まるかはわかっていませんが……」

 セルマがフィンブルヴェトから放った弾丸はセンサーを貫き、頭部を破壊していた。なおも動こうとするファイアディザスターの胸部装甲下、腰関節部に再び弾丸が撃ち込まれる。

「コクピット以外の重要そうなところを撃ち抜いていけばそのうち止まるでしょう。」

 装甲の隙間、動力伝達部と思しき箇所、その他……セルマはコクピットに影響を与えないよう考慮しながら撃ち、一機、また一機と倒してゆく。何度か繰り返すうちにどこを撃ち抜けば破壊できるかも把握したセルマは手際よく動きを止めたファイアディザスターを破壊いていった。やがて吹雪が晴れたころには動く機影はなく、コクピット以外を破壊されたファイアディザスターの残骸が残るのみだった。

 オブリビオンマシンが機能を停止し、正気に戻ったパイロットたちが機体から出て目にしたのは氷に四肢を鎖され破壊されている機体という光景だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルパート・ブラックスミス
機械仕掛けの騎士鎧、か。興味深い。
此処ならば民への被害も考えないでいい。
存分に見せてもらおう、キャバリアの性能とやらを。

UC【荒狂い破滅齎す戦車】形態に変形した愛機(専用トライク)を【騎乗】、【ダッシュ】。
己の意のままに動く短剣に燃える鉛を付加【武器改造】。

敵のガトリングの弾道を【見切り】回避しつつ
意のままに飛ぶ【誘導弾】として機能する短剣の【投擲】【弾幕】。

ガトリングの砲身に短剣を巻き込ませ回転を止め、同時に燃える鉛で熱で歪め暴発による【武器落とし】を狙いつつ突進。
機体を破壊したらパイロットの【救助活動】、後部座席に乗せる。
パイロットの容態次第では一時戦線離脱し安全圏まで【運搬】しよう。



 荒涼とした風に微かに混じるは硝煙の匂いか。それが鼻につくのはオブリビオンマシンとの戦闘ではまだ血は流れていない故か。

「機械仕掛けの騎士鎧、か。興味深い。」

 ルパート・ブラックスミスが兜で覆われた視線を巡らせる。一面の荒野、背後には都市。故にファイアディザスターの動きもよく見える。それは相手も同じだろうが。

「此処ならば民への被害も考えないでいい。
 存分に見せてもらおう、キャバリアの性能とやらを。」

 オブリビオンマシンはヒトならざる機械がパイロットの精神をも犯すという。ヤドリガミであるルパートが鎧の身に宿す魂とは在り様からして異なる妄念に突き動かされるキャバリアへとルパートは愛機を走らせた。

「我らが駆ける前には勝利の未来。しかし駆けた後には屍と瓦礫のみ!」

 ルパートの意を受け、愛機である専用トライクが燃える鉛を纏いて【荒狂い破滅齎す戦車(デストラクションドライブデュラハーン)】となりて突き進む。轟然と駆けるルパートにファイアディザスターがガトリングを向けるのと、ルパートの鎧から滴る燃える鉛が手にした短剣に纏いつくのはほぼ同じだった。

「数撃てば当たるほど甘くはない。」

 唸りを上げるガトリングの射撃を砲身の動きから見切りながらルパートが愛機を操り切り抜ける。さらに多数のファイアディザスターが構えるのを目に、ルパートは手にした短剣を投げ放った。ガトリングの弾丸を払うが如く舞う短剣から燃える鉛の飛沫が飛び、弾幕となってガトリングの射撃を阻む。そして燃える鉛滴る短剣がガトリングに巻き付いた。

「まずは一機!」

 高温で砲身が歪み、暴発したガトリングがファイアディザスターの腕から吹き飛ぶ。体勢を立て直す間もなくルパートが専用トライクで突進した。地形すら破壊する威力の重い一撃がファイアディザスターの装甲を砕く。上半身のオーバーフレームが吹き飛び、むき出しになった操縦席からパイロットを引っ張り出して専用トライクの後部へ乗せた。

「自分で逃げれるか? 敵から距離をとって降ろすぞ。」
「すまない……助かった。」

 ルパートは礼を言うパイロットに頷きを返して岩陰に降し、再びファイアディザスターへ向けて走り出す。残るファイアディザスターもそう多くはない。最後の一機を打ち砕き、パイロットを助け出すまでそう時間はかからなかった。

 この一件の後、助けられたパイロットから広がった情報でベイルシティでトライクに乗るのが流行るのはまた別の話である。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ギムレウス』

POW   :    砲撃モード
自身の【背部大型キャノン砲】を【砲撃モード】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
SPD   :    メタルファング
自身の身体部位ひとつを【機械で出来たワニ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    接近阻害地雷敷設
自身からレベルm半径内の無機物を【対キャバリア地雷】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ファイアディザスター隊、壊滅。
 その知らせは後方から距離をつめていたギムレウス隊に衝撃を与えた。
「バカな、こんな早く……」
「あいつらは、ファイアディザスターに乗っていた奴らはやられたのか!?」
 識別信号が途絶えた事以外の情報は分からない。ギムレウスのパイロットたちに焦燥が募り、その心がオブリビオンマシンの狂気に蝕まれてゆく。
「見えた……生カシて帰すもノカ!」
 濁りゆく意識にすら気が付かぬまま次々と多数のギムレウスが大型キャノン砲を構え、撃ち放つ。ギムレウスに近付くには砲弾の雨を抜けねばならず、距離を詰めたとてギムレウスには大型キャノン砲以外にも戦う兵装がある。

 だが、もしも。ファイアディザスター隊のパイロットが生きていると伝えられれば。
 あるいはギムレウスの動きを鈍らせる事ができるかもしれない。
火之夜藝速・継火
※アドリブ共闘大歓迎
かー、面倒やな。
ウチのキャバリアは遠距離苦手やがな。せやから、こういうやり方でいかせてもらう。
テル、囮任せたで。
『パイロットの降下を確認、武運を祈っております』

少し離れたくらいで、テルにUCであえて素人っぽい動きをしてもらいつつ、テルミットやガス缶をばらまいて視界を悪化させる。
ウチには慣れた炎のカーテンやがな、相手はそうちゃう。
愛用ライフルでしっかり狙うで、その砲口。
外が頑丈でも、内部の弾丸は脆いもんや。
こう見えて、ウチ狙撃得意なんやで!

で、テルにはついでにウチの音声の入ったテープを、機外スピーカーで大音量に流してもらうわ。
『お仲間は全員生きとるで、死んどらん』
ってな。


エメラ・アーヴェスピア
まずは迎撃成功ね
無力化も何とかなっているし、この調子で行きましょう

次は長距離型の相手ね
出来るだけ距離を素早く詰めたいものだけれど
今の私の兵器の中でキャバリアを相手にその条件を満たす物は…コレね
ふふっ…彼はこんな世界で使われるのを嫌がるかしら?
それとも…人助けの為と、笑いながら力を貸してくれるのかしら
さぁ行きなさい、『我が元に響くは咆哮』!
とはいえ飛ぶのは危険、スラスターを起動し地を滑るように移動、強襲を仕掛けましょう
地雷に関しては避けるか先に火器で破壊
相手に対しては背部砲を優先的に無力化よ
私は…『咆哮』越しに呼びかければいいかしら?
やりましょう、あまり時間は残って無いわよ!

※アドリブ・絡み歓迎


ルパート・ブラックスミス
【錬成カミヤドリ】、80騎の複製鎧を散開させ、敵を【挑発】・撹乱。
その隙に【騎乗】している専用トライクを【ダッシュ】させ接敵、
敵に取り付いたら、先程助けたパイロットの特徴を伝え生存していることを伝えよう。(【情報収集】【言いくるめ】)
敵UCは【カウンター】で大剣を【串刺し】黙らせる。

聞こえているか、先に交戦した諸君らの仲間は既に救助された。
だが他ならぬ諸君らの砲撃圏外まで生身で退避できているという保証はしかねる。
聞こえているか!仲間の身を案じるだけの正気があるなら戦闘行動を止めろ!

敵の動きが鈍り次第、大剣で操縦席周辺の装甲を【部位破壊】。
先程同様にパイロットを【救助活動】、引きずり出そう。



 散らばるファイアディザスターの残骸を抜け、エメラ・アーヴェスピアは状況を確認していた。

「まずは迎撃成功ね。
 無力化も何とかなっているし、この調子で行きましょう。」

 助けたパイロットたちは既に後方へと逃がしている。だがギムレウスの布陣を見るに、距離を詰められる前に砲弾の雨を降らせようというのだろう。その様子に量産型キャバリアFlamethrowerの中で火之夜藝速・継火が思わず言ちる。

「かー、面倒やな。
 ウチのキャバリアは遠距離苦手やがな。」

 射程の長い敵の面制圧砲撃に突っ込むなど正気の沙汰ではない。継火もそれを知っているからこそ面倒と言ったのだ。継火はテープに音声データを入れてコンソールからセットし、ハッチを開ける。

「せやから、こういうやり方でいかせてもらう。
 テル、囮任せたで。」
『パイロットの降下を確認、武運を祈っております。』

 【簡易自立支援戦闘(テル・オートリモート)】を開始したFlamethrowerから降り、継火は荒野に点在する岩陰に身を潜めた。降り始めた砲弾の雨が轟音と共に大地を揺らす。苛烈な砲撃を前にルパート・ブラックスミスは専用トライクのハンドルを握る。

「行くか。」

 オブリビオンマシンの侵攻を止めるために。オブリビオンマシンに囚われたパイロットを助けるために。ファイアディザスターのパイロットの生存を伝え、ギムレウスのパイロットを救うべくルパートの専用トライクは駆け出した。

「出来るだけ距離を素早く詰めたいものだけれど。
 今の私の兵器の中でキャバリアを相手にその条件を満たす物は……コレね。」

 長距離型の相手としてエメラは一つの魔導蒸気操機兵を選び出す。機動力、突破力に関しては問題ない。十分に対応できるはずだ。

「ふふっ……彼はこんな世界で使われるのを嫌がるかしら?
 それとも……人助けの為と、笑いながら力を貸してくれるのかしら。
 さぁ行きなさい、『我が元に響くは咆哮』!」

 【我が元に響くは咆哮(トゥランライオット)】が召喚した魔導蒸気操機兵に魔導蒸気製パワードスーツと魔導蒸気重火器を装着させる。市民を救う為ならばオブリビオンマシンに弾丸をデリバリーするぐらい容易い事と魔導蒸気操機兵の目が語っている気がした。

「とはいえ飛ぶのは危険、スラスターを起動し地を滑るように移動、強襲を仕掛けましょう。」

 エメラの意を受け魔導蒸気操機兵は魔導蒸気スラスターを吹かして加速する。魔導蒸気操機兵を横目にトライクを走らせるルパートが【錬成カミヤドリ】により己が本体である鎧を複製し、散開させた。突如出現した80騎の複製鎧にギムレウスの砲撃が惑う。

「上手く攪乱できたようだな。この程度の砲撃ならば、抜けるに問題ない。」

 一気に距離を詰めるべくルパートが専用トライクの速度を上げる。その周囲で炎が上がった。見ればFlamethrowerがたどたどしい動きでテルミットランチャーを放っている。

「素人のような動きだな……いや、そう見せているのか。」

 挙動は慣れていない者のそれだが射撃は的確にギムレウスの射線を遮る位置に撃ち込まれていた。素人のような動きにギムレウスが脅威度を下げて対応を後に回したが故に既に戦場のあちこちから炎が上がり、ガスが広がっている。ルパートの複製鎧の挑発するような攪乱に加え、Flamethrowerがばら撒くテルミットやガス缶は確実にギムレウスの砲撃を阻害していた。その恩恵を受け、エメラの魔導蒸気操機兵も想定より早く距離を詰めてゆく。

「地雷に関しては避けるか先に火器で破壊。
 相手に対しては背部砲を優先的に無力化よ。」

 エメラの指示に従い魔導蒸気操機兵が自身とルパートの進攻経路上にある地雷を撃ち抜いて爆破した。攪乱が上手くいっている現状、迂回するより最短距離を行った方が良いと判断しての行動。ルパートと魔導蒸気操機兵が砲撃の雨を抜け、ギムレウスに迫る。だが距離を詰めればギムレウスの射線を遮る物もなく、接近する者にギムレウスの照準が向けられるのも必至。数機のギムレウスが接敵される前に撃ち落とそうと砲口を向けたその時、Flamethrowerから継火が事前に入れた音声データの入ったテープをAIであるテルが再生した。

『お仲間は全員生きとるで、死んどらん!』

 大音量で機外スピーカーから流れた音声にギムレウスの動きが僅かに止まる。その僅かな間、止まったギムレウスの砲口を継火の愛用ライフルが狙撃した。

「外が頑丈でも、内部の弾丸は脆いもんや。
 こう見えて、ウチ狙撃得意なんやで!」

 爆発する大型キャノン砲に姿勢を崩すギムレウス、周囲の機体も予想外の事態に動きが鈍る。その間に距離を詰めた魔導蒸気操機兵が背部のキャノン砲を重火器の斉射で破壊した。距離を詰め、敵機が困惑している好機を逃す手はない。

「やりましょう、あまり時間は残って無いわよ!」

 統制を失ったとはいえ個々に迎撃を仕掛けてくるギムレウスを機動力を活かした急制動で翻弄し、主武装であるキャノン砲を破壊する魔導蒸気操機兵を通してエメラもファイアディザスターのパイロットが生存している事を呼びかける。惑いと疑念がギムレウスの動きを鈍らせるが、その言葉を否定するが如くオブリビオンマシンが腕を振り上げた。軋むような音を立てて機械化したワニの頭部と化した腕が目障りな言葉を吐く者を黙らせようと振るわれる。その腕が大剣に貫かれた。

「聞こえているか、先に交戦した諸君らの仲間は既に救助された。」

 ルパートの大剣が振るわれたギムレウスの腕の威力を上乗せし肩口まで一気に貫き通す。惑うように明滅する機械の瞳、メインカメラを至近からしかと見据えルパートは言葉を重ねた。

「だが他ならぬ諸君らの砲撃圏外まで生身で退避できているという保証はしかねる。
 聞こえているか! 仲間の身を案じるだけの正気があるなら戦闘行動を止めろ!」

 さらに続けて助けた者の特徴を伝え、ルパートは言葉が偽りなき事であると信じさせる。ギムレウスの動きの止まった隙を逃さず、ルパートの大剣がギムレウスの胸部の装甲を破壊した。露わになったコクピットからパイロットがルパートに問うような視線を向ける。

「安心しろ、誰も死んではいない。」

 ルパートの言葉に安堵し、力の抜けたパイロットを引きずり出す。既にパイロットたちに戦意はなく、ギムレウスの動きも目に見えて鈍っていた。次々に武装を破壊され装甲を破壊されたギムレウスからパイロットが助け出されてゆく。
「今まで悪夢でも見ていたようだ……目を覚ましてくれて、ありがとう。」
 オブリビオンマシンから解放されたパイロットの一人が感謝の言葉を口にした。それは、助けられた者すべてが抱いた想いだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セルマ・エンフィールド
あちらの戦況は優位に進んでいるようですね。私もいきましょうか。

鳥の形の「氷晶ゴーレム」に【リビングスノウ】を使用、私を乗せて飛んでもらう必要がありますし強化は筋力で。騎乗して飛行しながらギムレウスに接近します。
殲禍炎剣はありますが、あまり高度を上げすぎなければ大丈夫でしょう。

低空飛行でも空を飛んでいれば地雷は避けられる、あとは背部のキャノン砲の向きから敵の砲撃を『見切り』、回避しながら近づきます。

回避しながらファイアディザスターや先に撃破されたギムレウスの乗員が無事なことを伝え、洗脳が弱まり動きが鈍ったところで先の戦いで把握した重要部位に氷の弾丸を撃ち込み撃破していきます。



 先ほどから断続的に響く爆発音。先駆けた猟兵による攻撃はギムレウスの集団に打撃を与え、数に任せた砲撃を止めていた。戦況を見たセルマ・エンフィールドが傍らの鳥を模る『氷晶ゴーレム』に手をかける。

「あちらの戦況は優位に進んでいるようですね。私もいきましょうか。」

 セルマの【リビングスノウ】に命を吹き込まれた氷の鳥が、主の言葉に応えるように翼を広げる。その背にセルマを乗せえ氷の鳥が飛び立った。あまり上空を高速で飛べば暴走衛星『殲禍炎剣(ホーリー・グレイル)』に撃ち落とされる可能性はあるために高度は上げすぎず、氷の鳥で低空を飛ぶセルマ。その姿はすぐにギムレウスに捕捉されるものの、数を減らした砲撃では狙いをつけて撃たねば当たらないだろう。そして狙いをつけての砲撃は、先ほどまでの戦闘を見ていたセルマには見切りやすい攻撃だった。

「背部のキャノン砲の向きを見て――」

 氷の鳥が力強く羽ばたき、キャノン砲の射線から外れる。筋力の増している氷の鳥はセルマを乗せていても動きを鈍らせる事なく飛べていた。見れば地面には地雷が幾つも見えるが、空を行くセルマには対応できない兵装だ。

「起爆されれば爆発で声を妨げる事もあるかもしれませんが。」

 その爆発もセルマは既に見ている。呼びかけに重ねられでもしない限りは障害にはなるまい。声の届く距離までギムレウスに近づいたセルマが呼びかけた。

「ファイアディザスターのパイロットも、先ほど撃破されたギムレウスのパイロットも皆、無事です。あなたたちの事も心配されていますよ。」

 セルマを狙って旋回していたギムレウスの動きが鈍る。そのギムレウスの腰の動力伝達部に氷の弾丸が撃ち込まれた。小さな爆発、次いで上半身が仰向けに倒れるように腰がへし折れるギムレウス。そのまま機能を停止したギムレウスのコクピットが開き、パイロットが這い出てくるのが見えた。

「あの機体構造なら遠慮なく撃って良さそうですね。」

 関節部の比較的薄い装甲なら問題なく撃ち抜ける。その事を確認したセルマが残るギムレウスを撃破し、すべてのパイロットたちを助けるのに時間はかからなかった。
「皆……無事なのか。」
「ああ。猟兵のおかげで、な。」
 その後、助け出されたパイロットたちは仲間の無事を確かめう。これだけの規模の戦闘で、パイロットを殺す事無く助けた猟兵たちに感謝の念を抱きながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『セラフィム・リッパー』

POW   :    断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD   :    エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ファイアディザスターとギムレウス、オブリビオンマシンと化した集団は撃破した。都市へと侵攻していた部隊はほとんどが倒されたと言っても過言ではない。
 だが――。

 荒野を光の翼持つキャバリアが駆ける。戦略もなく、ただ真っ直ぐに。

「……潰す……」

 既に策を弄する意識も無いのか、或いはただ破壊と戦いを渇望する故にか。

「潰す、潰す潰す潰す潰すッ!!」

 まっとうな思考など既になく、叩きつけるような思念に乗せるは狂乱の意。オブリビオンマシンに深く囚われ、狂気に堕ちたパイロットを救うにはマシンを破壊する以外にない。
 そして、このオブリビオンマシンこそが今回の事件の元凶。逃せば再びオブリビオンマシンの集団を率いてくる可能性が高い。

「潰す――ッ!!」

 猟兵の姿を見つけ、オブリビオンマシン『セラフィム・リッパー』が加速する。
 ベイルシティへ侵攻する戦力、その最後にして中核たるキャバリアとの戦いが始まった。
久遠寺・遥翔(サポート)
「先制攻撃」「空中戦」「ダッシュ」「ジャンプ」「残像」による高機動戦闘で翻弄しながら「第六感」「見切り」で敵の攻撃を回避、あるいは「オーラ防御」「盾受け」でガードして「カウンター」も狙う
また、ある程度の属性攻撃は耐性で耐えられるはずだ

炎の「属性攻撃」「焼却」「2回攻撃」「鎧砕き」「鎧無視攻撃」「生命力吸収」により相手の装甲を焼き尽くしながら生命力を奪う炎の斬撃で攻め立てるぜ

敵が空中戦を得意としている場合は天焔解放を使う
失敗が溜まっていたら魔焔解放で逆転狙いだ
他にも状況に応じた攻撃系のユーベルコードで立ち回るぜ


テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(サポート)
『テケリャア!!!』
バイオモンスターのフードファイター × 破戒僧
年齢 100歳 女
外見 243cm 黒い瞳 赤茶の髪 白い肌
特徴 特徴的な声 声が大きい 実は美形 虐殺を生き延びた 奴隷だった
口調 テケリャア(私、呼び捨て、言い捨て)
お腹が減ると ケテルャア(私、呼び捨て、言い捨て)
常に飢餓感に苦しんでいます
てけりゃあ叫んで捕食したり怪力任せに潰すのが得意です
不定形の化け物として描写してください
連携歓迎です


大豪傑・麗刃(サポート)
基本右手サムライブレイド(固定)+左手フライングシャドウか脇差(にしては大きすぎるバスタードソード)。
スーパー変態人(無印、2ともに)使用時は右手サムライブレイド+フライングシャドウ、左手バスタードソード+ヒーローソードの四刀流。
上記を装備していない場合は適当に。

で真っ向から行くだけなのだ。

ユーベルコードはMS様にお任せしたいが決まらなければ下記参照

ネタ可なら
最優先はネタキャラとしての矜持
直接ダメージが望ましいなら鬼殺し、変態的衝動
変化球ならギャグ世界の住人、自爆スイッチ、爆発オチ、零距離鬼神フラッシュ

ネタ不可ならスーパー変態人(無印あるいは2)
それもネタだと思うならガチ剣士モードで剣刃一閃



 都市へと侵攻していた戦力を率いていたオブリビオンマシン『セラフィム・リッパー』の姿が視認できる距離まで近づいていた。既に狂気に沈むパイロットが駆り立てられるままにマシンを直進させている。迫る機械の巨人を目に久遠寺・遥翔は言葉を零した。

「キャバリア、5mのマシンか……攻撃をまともに受け止めるのは得策じゃねぇな。」
「なに、どんな大太刀でも当たらねば良いのだ。何も問題はない。」

 大豪傑・麗刃が独特な笑みと共に言葉を返す。根拠はない。だが麗刃からは相手の巨大さなどものともしない雰囲気が溢れていた。そして二人の横に敵の巨体も意に介さぬ者がもう一人。

「テケリャア、テケリャア!」

 テケリリケテルリリ・テケリリテケリャアである。相手が大きいという事は、その分食べ応えがある程度に認識している為にむしろやる気は高まっていた。

「デカブツでも問題なさそうだな。それじゃ、やるか!」

 集まったメンツに笑みを浮かべ、遥翔は黒剣を手にオブリビオンマシンへと向かった。生身でキャバリアに向かう3人にリッパーのパイロットは何を思っただろうか。或いは、マシンはどう判断しただろうか。光の翼が噴射光を曳き真正面から突撃するリッパーの手には無敵斬艦刀。断罪の剣を振り上げるマシンに臆する事無く3人は突っ込んだ。

「大した迫力、だが麗ちゃんを捉えるには気迫が足りないのだ!」

 振われる大刃に麗刃が吼える。右に構えたサムライブレイド、左は脇差にしているバスタードソード。鋼が地を打ち据える音と共に舞い上がる土埃が風に払われるとそこには。

「そなコトすゆコは麗ちゃんぶつじょ!!」

 見事に斬艦刀が脳天に叩きつけられている麗刃の姿が。麗刃の身体は【ギャグ世界の住人(ギャグマンガノジュウニンハシナナイ)】と化し、まるで固い物に頭をぶつけたが如く涙目になっている。理解が及ばぬ光景に思わず動きの止まるリッパー。そこへ叩き込まれるは異形の腕。

「テケリャア!!!」

 テケリリケテルリリが【 SMWセイバー(ショゴス・メルティング・ウェポン・セイバー)】で巨大な剣と化した己の腕を叩きつける。リッパーの動きを阻むように起きた爆発の中、マシンの装甲を大質量の剣が叩きつけられる。みしり、と機体が軋む音を立て、脚の関節が負荷に耐え切れずに膝をついた。地へ近づいたマシンの胴へ遥翔が駆ける。

「はぁあぁあッ、燃えろぉッ!!!」

 黒剣の内包する黒い焔が遥翔の腕を呑みこんだかのように燃え盛る。燃える腕を叩きつけ、【焔黒掌(レーヴァテイン)】の一撃が大きくセラフィム・リッパーを吹き飛ばした。空中で体勢を立て直そうとするリッパーをどこからか撃ち込まれる榴弾が地に落とす。

「どうやら他にも動いている猟兵が居るようなのだな。」
「そうだな。まぁ、こんだけやりゃあ後は任せていいか。」
「テケリャ……テケリャア!」

 落ちたオブリビオンマシンは背に受けた傷で翼は明滅し、その胸は装甲が融解しかけて黒き焔を受けた痕がまざまざと残っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

エメラ・アーヴェスピア
あれが今回の原因ね
ならば迷う事は無いわ…こちらも仕事、確実に行きましょう

『咆哮』を継続、先程と同じく機動力を生かして戦わせましょう
火器も状況に合わせて詮索させるわ
それと、同僚さん達の為の囮役もやらせるわ、無人機故にある程度の被弾でも動きは変わる事はないし
そして…今回は私の方でも動きましょうか
『CODE:Predator』実行、出来るなら機体自体への制御を邪魔したいわね
でも一番は…そのクリスタルビットの制御、頂くわ
念動力で動かされると自由には動かせないけれど、反射方向を変更する事で妨害しましょう
そう言う訳で同僚さん達、援護は任せなさい、手早く行くわよ

※アドリブ・絡み歓迎


セルマ・エンフィールド
乗っていた期間が長いのか、それとも強力なマシンだからか、いずれにせよ言葉で止まりそうにはありませんね。

このユーベルコードを使えるのは99秒の間だけですが……やりすぎて搭乗者まで凍えさせるわけにはいきませんし、丁度いいですね。

【ニヴルヘイム】を使用、自身の周囲を絶対零度の冷気で包むことで複製されたクリスタルビットを凍り付かせて落とします。

クリスタルビットを落としても敵は巨大な機械、パワーもスピードも侮れませんがまずは足、次に腕部とフィンブルヴェトからの絶対零度の弾丸で撃ち抜き凍てつかせ、動きを止めたところに動力などの重要機関を狙い弾丸を撃ち込みます。



 時は少し遡る。3人の猟兵による攻勢が始まるのと同じくしてオブリビオンマシン『セラフィム・リッパー』を見る二人の猟兵が居た。

「あれが今回の原因ね。
 ならば迷う事は無いわ…こちらも仕事、確実に行きましょう。」

「乗っていた期間が長いのか、それとも強力なマシンだからか、いずれにせよ言葉で止まりそうにはありませんね。」

 傍らに魔導蒸気操機兵を従えたエメラ・アーヴェスピアと愛銃フィンブルヴェトを携えたセルマ・エンフィールドである。

「囮は魔導蒸気操機兵でやるわ、無人機故にある程度の被弾でも動きは変わる事はないし。」

 エメラの言葉に従い、魔導蒸気操機兵が動く。リッパーに向かっている3人の猟兵に操機兵の援護を加えれば敵の力を削ぐには十分だろうとエメラはセルマに視線を向ける。

「ええ、オブリビオンマシンを撃ち抜くのは任せてください。」

 頷きを返したセルマは狙撃がしやすい位置へと移動していった。リッパーとの戦闘も始まろうとしている。エメラの命令を受け、操機兵がリッパーへ向け蒸気スラスターを吹かして加速してゆく。

「そして……今回は私の方でも動きましょうか。」

 始まった乱戦、セラフィム・リッパーが展開した BS-Fクリスタルビットを目にエメラもまた動くのだった。

 先んじて戦闘を始めた3人の猟兵の攻撃に合わせ、操機兵がミサイルランチャーを撃ち放つ。爆発がリッパーの動きを止め、そのカメラアイが操機兵を捉えた。直後、猟兵たちの攻撃によって吹き飛ばされるマシン。リッパーに空中で体勢を立て直されるのは得策ではないと判断した操機兵が衝撃力を重視したグレネードを続けざまに発射して撃ち落とした。エメラは体勢を崩したまま落ちたリッパーの周囲にエンジェルビットが展開されるのを確認する。

「出したわね。……例えマシンが外部からのハッキングに強くても、誘導兵器を操るにはビットと機体の間にパスを開かざるを得ない。」

 エメラが【CODE:Predator(コード・プレデター)】によるハッキングを仕掛ける。戦場の後方、超長距離からのハッキングがセラフィム・リッパーに干渉し、その動きを乱した。それも束の間、機体本体の動作を持ち直したリッパーに、だがエメラは慌てる事無くハッキングを続ける。機体自体の制御は出来たらいい程度の物。

「でも一番は……そのクリスタルビットの制御、頂くわ。」

 セルマが狙撃ポイントに着いたのは、セラフィム・リッパーがエメラのハッキングから立ち直った時だった。ビットの動きを完全に封じてはいないものの狙いを逸らす事は出来ている。囮となっている操機兵が撃たれる事も無い。あとはリッパー本体の動きを読み、弾丸を撃ちこむだけ――。

「このユーベルコードを使えるのは99秒の間だけですが……
 やりすぎて搭乗者まで凍えさせるわけにはいきませんし、丁度いいですね。」

 弾丸を確認、銃の状態はいつも通り良好。射程その他の狙撃のための条件は揃えてある。セルマは銃を構え、スコープ越しに標的を見据えた。

「私が限界を迎えるのが先か、あなたが斃れるのが先か……勝負といきましょうか。」

 突如、絶対零度の冷気が戦場を凍らせる。巻き込まれないよう距離をとる操機兵がリッパーに状況を把握させまいと頭部に閃光弾を撃ち込んだ。離れていたエメラにも伝わるほどの冷気に、エメラも最後の仕上げにかかる。

「援護は任せなさい、手早く行くわよ。」

 動きの鈍っていたクリスタルビットをセルマが【ニヴルヘイム】の冷気で完全に止める。凍り付いたビットは氷像と化して転がった。

「クリスタルビットを落としても敵は巨大な機械、パワーもスピードも侮れませんが。」

 鋼の四肢で防がれては、内部の重要機関を撃ち抜く事は難しい。エメラのハッキングの対処に動きの鈍ったリッパーの足を、セルマが撃ち抜く。氷が砕けるような音と共に足が吹き飛ぶ。次いで腕がセルマの弾丸で肩の接合部から砕け落ちた。【ニヴルヘイム】で増した身体能力で手早く、そして正確に狙撃を続け、四肢を失ったセラフィム・リッパーの胴へ銃口を向ける。

「これで……終わりです。」

 狙うは熱で歪み冷気でひび割れた胴体装甲。愛銃フィンブルヴェトから放たれた絶対零度の弾丸が装甲を砕き、その奥にある動力部を穿つ。機体の心臓部ともいえる機関を破壊され、さらにキャバリアを冷気が凍り付かせた。砕かれた胸部装甲が落ちる。ハッチを破壊されたコクピットには、気を失ったパイロットが残されていた。
 すべてのオブリビオンマシンが機能を停止し、すべてのパイロットが無事に助け出された。ベイルシティに迫っていた脅威は、一人の犠牲も出す事無く取り除かれたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルパート・ブラックスミス
…よし。大体わかった。

【学習力】でここまで蓄積した【戦闘知識】を基にUC【巨躯を狩る炎武】。

【騎乗】する専用トライクをウィリー走行【ダッシュ】。
敵UCを専用トライクの車体で【武器受け】しつつ十分に接敵次第乗り捨て、
青く燃える鉛の翼で飛翔、【空中戦】。

キャバリアのその巨躯は利点であり弱点だ。
こうして懐に飛び込まれ纏わりつくように組み付かれれば
剣先も銃口も満足に向けられない。
的が小さく、己の巨躯が邪魔だからな。(【グラップル】【敵を盾にする】)

背中に回り翼を切り落とし。
機動力を奪い、後は機体を順々に各【部位破壊】。
操縦席はそのまま、その鋼の五体を解体してくれよう。



 その戦闘の影にはもう一人の猟兵の尽力があった事も記さねばなるまい。セラフィム・リッパーの光の翼を破壊したルパート・ブラックスミスの戦いを。
 リッパーが地に叩き落された時、ルパートは専用トライクを走らせながらこれまで集めた戦闘知識からどう戦うかを模索する。

「……よし。大体わかった。」

 【巨躯を狩る炎武(ヘッズギガンティックハンター)】が専用トライクの動きを上げ、ルパートはリッパーへと疾駆する。手持ちの武器では近寄らねば有効打は与えられず、敵は巨大にして長射程の武装を有している。だが、それが何だというのか。

「キャバリアのその巨躯は利点であり弱点だ。」

 リッパーの背に光る翼がルパートに向けられる。損傷があるとはいえ、対キャバリア用の兵器などまともに受ける事は出来ない。フォールンウイングを発射しようとする動きに合わせルパートは専用トライクをウィリー走行させた。放たれたプラズマビームを受けてあちこちから煙の上がる専用トライクに構わずルパートは距離を詰め、十分に接近したところで専用トライクから飛び降り……いや、飛び立った。

「こうして懐に飛び込まれ纏わりつくように組み付かれれば、剣先も銃口も満足に向けられない。」

 味方の砲撃が飛んでくる合間を縫うように、燃える鉛の翼を広げてルパートは宙を舞っていた。翼の可動部も構造上、狙えない場所はある。加えて四肢の動きは他の猟兵からの攻撃で阻まれている。

「的が小さく、己の巨躯が邪魔だからな。」

 背に回り、一閃。鉛滴る大剣がセラフィム・リッパーの翼を斬り裂き、その機能を停止させた。返す剣がリッパーの装甲を斬りつける。一撃で破壊できないほど頑丈な装甲であれど、ならば壊れるまで続けるまで。

「操縦席はそのまま、その鋼の五体を解体してくれよう。」

 リッパーの四肢に振われた剣は、その装甲を歪み割り、内部の構造まで砕いていた。巨体故に完全に断つまでに至らなかったものの、ルパートのこの攻撃あってこそ、後の狙撃でセラフィム・リッパーの四肢を砕く事ができたと言っても過言では無かろう。
 一連の猟兵の戦闘記録を見たベイルシティの関係者は猟兵の戦力、その戦い方を元にこれまでのキャバリア戦の常識を改める事になる。キャバリアをすら生身で討ち倒す猟兵たちの実力と共に。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月09日


挿絵イラスト