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その歌声は、華に似せて

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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 ダークセイヴァーにある森の奥深く。古ぼけた霊廟が静かに佇んでいる。なんということはない。ただの廃墟である。そんなものは、この世界にはありふれていた。
 しかし特筆すべきは、この霊廟からは時折美しい歌声が聞こえてくることだろう。聞くものを惹き付けるその歌声は、先の見えない暗い森の中においては道標にも似ている。気が付けば、歌声に引かれて歩いているのだという。
 意志の強い者ならばいざ知らず、大半の者は、その歌に魅入っては森の中へ消えていった。
 歌に揺られる霊廟に入って帰ってきた者は、未だいない。


「それでは、人も集まってきましたので、今回の依頼の説明をさせていただきたいと思います。」
 集まった猟兵たちを前に、やけに大きな鞄を持った少女が頭を下げる。
「――ダークセイヴァーのとある農村より、近くの森から聞こえる歌声に惹かれて次々と人がいなくなる事態、が確認されました。従って皆様には、この歌声の発生源の特定、可能であれば発生源の排除、をお願いしたいと思います。なおこの歌声は、強い意志を持っていれば歌に魅入られることはない、ことが分かっています。猟兵の皆様であれば大丈夫でしょうが、念のために。」
 淡々と、やや早口で喋っていく。そうそう、耳を塞ぐ程度で歌声は防げませんので、これも留意してください。と付け加えるのも忘れずに。
「また現時点において、周囲にオブリビオンの存在は確認されていません。ですがこのような事態が発生している以上、警戒は怠らないでください。」
 言外に、十中八九いるだろうと言いつつ。もっとも、オブリビオンが絡まなければこのような事態が起こるとは思えませんが。と独りごちる。
 それから、と一呼吸おいて続けた。
「消えた村人に関してですが、こちらは可能であれば救助活動を行ってください。以上です。……それでは、皆様に勝利を。」


オーフェリア
 皆様初めまして。今回が初のシナリオということで手探りではありますが、頑張っていこうと思います。
 まあ、それはさておき。今回の舞台はダークセイヴァーです。一章で森を、二章で霊廟を探索し、三章でボスと対面します。
 一章と二章に関しては、様々な障害が猟兵たちを待ち受けることになるかもしれません。
 それは猟師の仕掛けた罠だったり、魔獣だったり、人を魅了する歌声だったり、鳴子だったりします。割となんでもありです。こんな描写がいい、とプレイングにご記入ください。
 三章は、普通にボス戦です。見事打ち倒してください。
 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『誘う歌声』

POW   :    歌声の主を探し、森をくまなく探索する。広範囲だが何か痕跡が見つかるかも知れない。

SPD   :    聞こえてきた歌声をたどり、森を最短距離で突っ切り探索する。急げ!

WIZ   :    村人への聞き込みや地図、風向きから歌声の正体や位置を割り出す。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヴェル・ラルフ
森に響き渡る歌声か…牧歌的かと言えばそうではないんだろうね。

魅入られないように[覚悟]を決めて森に突入
[呪詛耐性]のピアスもお守りがわりに

森のなかを探索しよう。
異変があればまず森の生き物たちに現れそうかな。鳥なんかは歌でコミュニケーションとるし、彼らの動きを追ってみようか。

どうやら嫌でも聞こえてくる歌みたいだし、自身でも耳を澄ませよう。

運よく歌声に導かれる生き物でも見つけたら[追跡]してみよう



 沈鬱とした森から、微かに歌声が聞こえてくる。平時であればその澄んだ歌声に、耳を傾けることもあっただろう。聞きなれない言語で紡がれる詩は、異国情緒に溢れているなどと好意的に捉えることもできただろう。
 だが今となっては、その歌声に牧歌的だなどと暢気に思える程の余裕はなかった。
 ヴェル・ラルフ(茜に染まる・f05027)には、それが少しばかり惜しく思えた。だからと言って、やることに変わりはないのだが。真剣な面持ちで、森と対峙する。
 それからヴェルは、どこからか黒いクリスタルでできたピアスを取り出し、身に着けた。【呪詛耐性】の力が込められたソレが、歌声の魅了にどれ程通用するかは分からなかったが、全くもって効果がないということは無いだろう。お守りのようなものだった。
 一つ、息を吸って。細く長く吐き出す。ゆっくりと、従容とした態度でヴェルは森へ入っていく。

 暗い森の中、歌声だけがただ響いている。森に棲んでいるはずの動物たちの気配は、暗闇と歌声に紛れて感じ取れなかった。あるいは、そんなものはもうどこにもいないのかもしれない。……それは、森の中に棲んでいる動物たちから異変への手掛かりを得ようとしていたヴェルにとって凶報だろう。
 困惑したように目線を泳がせた数瞬の後、何ごともなかったように歩みを再開する。歌声を聞いた村人たちも、全員が魅了されたわけではない。であれば、動物たちも全てが魅入られたわけではないだろう。耳を澄ませ、歌声が聞こえてくる場所を。眼を凝らし、動物たちを捜す。
 止む気配を見せない歌声や、森特有の悪路はじりじりとヴェルを消耗させていったが、その綽綽たる態度を崩すには至らなかった。
 その余裕がヴェルに幸運をもたらしたのだろうか。忙しなく羽ばたく大型の鳥の姿を、ヴェルは視認した。わざわざ飛び辛い森の中を飛ぶその異常性と、何かに急かされているようなその姿は、まるで何かに取り憑かれているようだった。
 木の根に足を取られないように、仄暗い森の中で鳥を見失わないように、注意を払いながら、ヴェルは鳥の追跡を開始する。既に鳥が歌に魅入られていることは疑いようもなく。歌声の発生源への確かな手掛かりを得たヴェルは、揚々と進んでいく。
 歌声が、ヴェルを迎えるように鮮明になっていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

箒星・仄々
心情
歌は人に笑顔と優しさ
勇気をもたらしすもの
それで酷いことにするなんて許せません

手段
WIZ
事前に村人さんや
森で動物さんからお話しを聞かせていただきます
歌や音楽を披露して仲良くなれば
きっと色々と教えて下さいますよね
:演奏&歌唱&優しや&勇気&手をつなぐ&礼儀作法&情報収集&動物と話す

情報を頼りに森を進みます
魔法で姿を隠し足音を忍ばせてこっそりと
目を凝らし耳を澄ませながら
;明細&忍び足&目立たない&暗視&聞き耳

件の歌が聞こえてきたら音源へ向かいます
歌声に心惹かれる場合は
Kリートを静かに奏で歌を口ずさみ魅了の力を打ち消します
歌の主に気づかれぬ様静かに奏でますよ
;演奏&歌唱&勇気&破魔&目立たない



 森からほど近い村に、歌が響いていた。けれどもそれは件の歌声ではなく、人々を喜ばせ鼓舞するような調子の歌である。歌であるというだけで嫌悪感を示す村人がいない訳ではなかったが、大凡は娯楽としての音楽を楽しんだようだ。
 素晴らしい歌であったと惜しみのない称賛がケットシー……箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)に贈られる。軽く頭を下げて、箒星は称賛を受け取った。これこそが歌のあるべき姿だと。箒星は思う。箒星からすれば、歌でもって強制的に人を魅了することは、許しようのない暴挙であった。
 すっかり打ち解けた村の人々から、箒星は件の歌声について聞き出していく。とはいえ、村の人々は森に対して怯えきっており、普段から森で働いているような者は真っ先に魅了されてしまったことから、決定的と言えるほどの情報は得られなかった。
 精々が、村の周囲が大雑把に書かれた地図程度の物である。それでも消えた村人が最後に確認された場所を書き込んでいけば、大体の目星は付く。村人たちに感謝を伝えて、箒星は森へと向かった。

 森に入ると、息苦しい程の静けさが箒星を迎えた。森に棲んでいるはずの動物はおろか、木々さえも息を潜めているようであった。箒星は魔法で姿を隠し、足音を忍ばせてこっそりと進んでいく。どうして歌声が聞こえないのか、という疑問は一先ずおいて置くことにした。
 魔法で姿を隠し、足音を忍ばせてこっそりと箒星は進んでいく。歌声が聞こえなくとも、そればかりが手掛かりではなく。地図を手に箒星は、着々と歌声の主へと迫っていた。
 そんな箒星の行動を知ってか知らずか、どこからともなく歌声が聞こえてくる。仄かに聞こえてきた歌声は、箒星を魅了しようと囁く。だがそれに抗わんと、箒星はKリートを取り出して静かに弾き始める。合わせて、小さく歌を口遊む。小さな歌声は自らを鼓舞し、魅了を打ち消してみせた。
 歌声は既にはっきりと聞き取れる程に迫っていて、ともすればこの先に歌声の主がいるのは間違いないだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジード・フラミア
ジード「強い精神だと魅入られないか……僕、大丈夫かなぁ……?」

メリア『心配しているとホントに魅入られマスヨ。マア、危なくなったら意識を閉じてクダサイ。ワタシが代わりに探しマス。』

ユーベルコードは使わず探します。
手っ取り早くSPDで、書いてある通り歌を頼りに森を進みます。



 暗い森の中で、歌声だけが静かに鳴り響いている。
 歌声に魅入られることさえなければこれほど目立つ道標もなく、ジード・フラミア(人形遣いで人間遣いなスクラップビルダー・f09933)達は森を進んでいく。
 しかしその足取りは迷いないモノとは言えず、どこか不安げで頼りなかった。それでも歌声に魅入られていないのは、傍らに立つ人形がいるからだろう。さながら意思を持ったかのような少女は、歌声の魔力に揺らぐジードの心を支えていた。

「強い精神だと魅入られないか……僕、大丈夫かなぁ……?」

「心配しているとホントに魅入られマスヨ。マア、危なくなったら意識を閉じてクダサイ。ワタシが代わりに探しマス。」

 そんな会話を交わしながら、ジードたちは歌声を頼りに進んでいく。生き物の気配が感じられない森に警戒すべきものが、そう多くある訳でもなく至って順調であった。その足取りは、先ほどよりも少しだけ確かになっていた。
 そうして木々の先に見えたのは、森の中にあるには不自然な人工物の影。もしも歌声の主がいるとするならば、そこにいるに違いない。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルセリア・ニベルーチェ
アドリブ歓迎
他の猟兵さんとの協力も大丈夫よ

歌は好き、歌い手の心が伝わってきますからね
ルセリアさん、歌声の主…気になっちゃうなー、なー!

意思を強く持てば誘惑はされないんでしたっけ
念のため【黒式・剣身一体】で黒剣を取り込み
誘惑耐性と探索に必要な力を得ておくとしましょ。
念動力により空中に飛び、情報収集で森をくまなく調べるわ
何かの痕跡があれば、しっかりと他の方々にも共有しておきたいわね。


ラウル・シトロン
僕は村人に話を聞きに行こうと思う。
どんな風に人が居なくなったのか、居なくなった人がどんな人だったのかをまず聞くよ。
あと、一応歌声を聞いたけど村に戻ることが出来た人間がいるかどうかも聞こう。
多分、望みは薄いと思うけどね。
あとはその森に歌声と関連がある逸話が何かないかも聞いてみようと思う。
それで、もし村人の誰かに協力してもらえるなら森の地図を書いて貰えたらいいな。

村人の話を聞き終えたら、森の中へ入るよ。


祝聖嬢・ティファーナ
歌声を探すのにまずは風の精霊に歌声の流れの“もと”を探してもらいます♪
同時に人にも聞いて回り、教えてくれた方にはお礼として“こんぺいとう”を3~5個あげて、子供たちには5~8個をあげます⭐

戻って来た風の精霊にも“こんぺいとう”をあげて、聞いた話を猟兵たちにも伝えて情報を共有します♪
猟兵にも疲れを『生まれながら光』で癒して“こんぺいとう”で労をねぎらいます⭐

風の精霊や人々から聞いた話しと猟兵たちの話をまとめて、行く先にむかいます⭐
不穏な空気や気配を感じたら『クリスタライズ』で姿を消します♪



 少しばかり明るい雰囲気に包まれた村に、二人の猟兵が訪れる。
 方や銀無垢の髪を風に流し、方や黄金の髪を風に揺らす。ルセリア・ニベルーチェ(吸血鬼嬢は眠らない・f00532)と、祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)の二人だ。
 二人は雑談交じりに村の中心へと歩きながら、村の様子を観察する。悲痛な面持ちで歩く者もいれば、それを傍で励ましている者もいる。何ごともないかのように走り回る子供たちもいる。総じて見れば、それは予想よりも幾分か明るい雰囲気に感じられた。
 けれどもそれは、彼らが薄情な人々である証左ではなく。
 曰く、ケットシーの猟兵が歌でみんなを明るくしてくれたのだと。
 たどたどしくも精一杯に歌う子供たちが教えてくれた。お礼にとティファ―ナがこんぺいとうを幾許か渡すと子供たちは一斉に目を輝かせた。私も俺もと、気が付けば増えている子供たちに取り囲まれていた。逃げるにしても、こんぺいとうを渡すにしても、しばらくは放してもらえそうになかった。
 そんな様子をみて少し、ほんの少しだけ心が揺れながらも、ルセリアは子供たちを見守る大人たちからの情報収集に徹することにした。

 とはいえ、歌声に魅入られて戻ってきた者がいない以上、早々核心的な情報が手に入る訳もなく。かなり大雑把な村の周辺の地図と、消えた村人が最後に確認されたと思しき場所ぐらいなものだった。それから日に日に歌声が聞こえる範囲が村に近づいていることが、証言から推察できる程度だろうか。
 はてさて、どうしてものかと考え込む。なんとはなしに周りを見回すと、こちらへと歩いてくる村の青年二人と、狼の尻尾と耳が生えた少年の猟兵の姿が目に入った。

 ラウル・シトロン(人狼のひよっこ探索者・f07543)が村に訪れたとき、最初に出会った村人は、悲痛な面持ちをしていた。傍らには友人であろう青年が励まし、慰めの言葉をかけていた。
 なにがあったのか、とは聞かずとも分かっていたが、一から話せば心の整理にもなるかもしれないとラウルは村人に話しかける。村人は暗い眼をしていたが、話すことを拒むこともなく、ぽつぽつと話し始めた。
 大まかに纏めると、双子の弟と森へ狩りに出かけた帰りに、唐突に弟の言動がおかしくなって、制止も聞かずに森の奥へ消えていった。以来歌声によって村人が消える事件が発生した。力ずくでも止めておけば、と後悔してもしきれない。
 話を聞き終え、ラウルは考える。ここでお前のせいではないなどと当たり障りのない言葉を投げかけたところで、この村人は聞く耳を持たないだろう。欲しいのは慰めや励ましなどではなく、双子の弟が無事に帰ってくることなのだから、当然と言えば当然である。かといって無責任に弟を連れ戻すなどと約束できるわけもなく、言葉を濁した。
 暗く沈んだ村人に変わり、友人がなにかほかに協力できることはありますかと流れを持つ。どんな風に村人が消えたのか。いなくなった村人たちに共通点はあるのか、或いは森にはそんな伝承があったのかと、ラウルは尋ねる。
「……そうですね。まず俺が知ってる限りでは、森の周囲に出て行った奴が消えたので直接目撃したのはこいつぐらいだと思います。いなくなった奴らの共通点と言われると難しいんだが、森に頻繁に行くやつとあんまり目立たない奴ばっかだった気がします。伝承に関しては、なかったはずです。」
 なるほど。と一つ頷く。礼を述べて立ち去ろうとすると、青年に呼び止められた。なんでも、他にも猟兵が来ているからそこまで案内すると申し出てきたのだった――

「あの二人はさっきの村人だとして、隣のは猟兵かしらね。」
 軽く自己紹介をして、手早く情報交換をすませる。二人の情報を合わせても歌声の主の居場所を特定するには至らず。これ以上の情報も手に入らないだろうとルセリアはティファ―ナを呼んだ。
 ふわりと飛んでやってきたティファ―ナにルセリアが顛末を話そうとすると、
「大丈夫ですよ、全部聞きました☆」
 と、どこからともなく表れた風の精霊を傍らに先手を打たれる。共にこんぺいとうを頬張っていた。
「そうなの。じゃあこんぺい……じゃなくてあなたの方はなにか進展はあったの?」
 そう聞けば、やはり子供たちからでは目立った情報は得られなかったとのこと。
 であればこの村にこれ以上滞在しても進展はないと、三人は森へ向かうことにした。村人たちに見送られ、三人は村を発つ。

 森を前に、三人は微かな歌声を聞き取る。一先ず偵察代わりにとティファ―ナが風の精霊を森に送り出し、ルセリアが【黒式・剣身一体】で黒剣を取り込んで探索に必要な力を得た後に念動力でもって空から情報収集に努めることになった。
 そうして空へ飛んだルセリアは、注意深く森を見渡す。なにか痕跡はないか。不自然な場所はないか。どうにも、同じ景色ばかりが広がっているように見える。流石に空からでは木々に隠されて分からないかと諦めかけたところへ、ティファ―ナから風の精霊経由で連絡が届く。
 曰く、風の流れが不自然に悪い場所があるからそこを重点的に探してほしいと。
 はたして、霊廟はそこにあった。隠蔽するのなんらかの魔術でも働いているのか、一定距離まで近づいた途端に、まるで初めからそこにあったと言わんばかりに装って現れた。
 崩れかけの塀に囲まれた石造りのソレは傍目にはそう大きく見えなかったが、中までそうであるとは、先ほどの仕掛けで言えなくなってしまった。
 なにはともあれ、目的は達成したのだからヨシとしようとルセリアは二人の元に戻ることにする。明確な目的地が定まった以上、もはや歌声で心を乱されることはないだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『霊廟』

POW   :    大胆に進む

SPD   :    慎重に進む

WIZ   :    冷静に対処する

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 古ぼけた霊廟が猟兵たちを待ち構えている。
 周りを取り囲む塀から一歩中に入ると、先ほどまで聞こえていた歌声は忽然と消え去った。
 霊廟の中へ一歩踏み入ると、そこは見た目とはかけ離れた広さを誇っていた。
 ここは既に異界なのだと、理解させられる。
 ともすれば、敵が、罠が、どこからともなく襲ってきても不思議ではないのだ。
 警戒を怠れば、この地は容赦なく猟兵たちを殺しにかかるだろう。
ルセリア・ニベルーチェ
アドリブ歓迎
他の猟兵さんとの協力歓迎

生命力吸収・範囲攻撃を加減して周囲に生命感知のレーダーとして
張り巡らせ、仲間以外の存在を感知した場合は知らせるとするわ。
念の為に【黒式・剣身一体】で十二本の内、数本取り込んで
精神耐性、感知能力を増大させておきましょう。

必要に応じて見切り・第六感・残像で対処を。
大胆にかつ冷静にこの場を切り抜けてあげるとするのですよ。



 不意に何者かの視線を感じ、ルセリア・ニベルーチェ(吸血鬼嬢は眠らない・f00532)は足を止める。それは【黒式・剣身一体】によって増幅された感知能力の為せる業か。しかしルセリアがその視線に対して行動を起こすよりも速く、視線は消え去った。
 精々が偵察といったところだろう。展開していた生命感知のレーダーをすり抜けてきたことには驚いたが、偵察に特化したモノであればレーダーの一つもすり抜けられるのかもしれない。
 だとするならば視線で相手に気付かれるのは、あまりにも粗末に感じられたが。視線の主の思惑など知る由もなく。ルセリアは傍らの風の精霊に、敵が現れた旨を伝える。その言葉は風を伝い、霊廟の中にいる他の猟兵へと届けられた。
 気を取り直して、ルセリアは歩みを進める。霊廟の中の風景に変わりはなく。延々と、古びた通路が続いている。思い出したように扉はあっても、生命体がいる気配はなく、伽藍とした大広間が広がるばかりである。
 いっそ退屈なまでに何もなく。これが罠かと疑っても、真っすぐな一本道が続いているだけだった。

 その静寂が破られたのは、五度目の大広間の探索を終えた時だった。ルセリアは少し離れた場所に、生命体を感知した。敵かと身構えつつもゆっくりと近づいてみれば、それはいなくなった村人であるように思えた。
 こんなところに村人がいるものかと疑っても、奇跡的に無事ならばという思いがないわけではない。ルセリアを見て安堵したように笑う顔を見れば、敵ではないと思いたくなる。けれどもルセリアの第六感は、この村人は敵であると伝えていた。
 斬るべきか否か。すくなくとも今決めなくてもいいだろうと先送りにする。敵の元まで案内するという村人の言葉が真であれば、敵対する意思がないのであれば、斬る必要はない。ただの思い過ごしだったと笑い飛ばすこともできるだろう。
 そうしてルセリアは、村人の先導のもと霊廟を進んでいく。――途中、ティファ―ナが敵がいると思しき部屋に着いたと連絡を受けた。――これまでずっと一本だった道は二つ三つと分かれていき、やがてまた一本へと収束し、いかにもといった感じの扉が通路の先に現れる。裏付けるように、村人が扉を指さして、あの先にいると告げた。
 そこにティファ―ナがいるようには見えなかったが、どこか別の場所、別の扉から同じ場所に通じていたとしても何ら不思議はないと、結論付けた。嘘は言っていないと、ルセリアの直感が告げていた。
 そしてここで、今までずっとルセリアを先導していた村人が振り返る。その手には刃こぼれの激しい剣を具現化して、ルセリアに向けて構えていた。殺意はなく、構えも素人で、ルセリアが負けることは万に一つもないだろう。そんなことは村人も承知しているはずで、それでも襲い掛かろうとするということは、そうしなければならない何かがあるのだろう。
 しかし、どうかこの先のアイツを殺して欲しいと願う村人の姿は、すでに人ならざるモノへと変異を始めていて、であればソレを斬るのに迷いも情けも必要なく。一陣の風が吹いた。
 灰となって溶けていく村人を背に、銀の髪を揺らしながらルセリアは、傍らの風の精霊に敵がいると思われる部屋を発見したと告げる。

成功 🔵​🔵​🔴​

祝聖嬢・ティファーナ
風の精霊を傍らに、闇の精霊にも周りを見て回ってもらいます♪ 光と火と水と氷と土を『フェアリーランド』の壺の中に入ってもらい、聖霊にはしっかり壺の中から闇の勢力を見張ってもらいます☆
他の猟兵の為にも1つ2つの光の精霊に一緒に飛んでもらって、辺りを照らしながら胸元に生命の精霊に「不死や邪悪な気配は無いかな?☆」と聞いてみて霊廟を調べてみます♪

聖霊や精霊の話を猟兵にも話して、気になる点を聞いてみます☆
怪しい気配がしたら『クリスタライズ』で姿を消します♪

霊廟が地下に続いていたりしたら、闇と風と大地の精霊に先を調べながら教えてもらいます♪
2人と精霊と聖霊に“こんぺいとう”を疲れを癒す為に分けて置きます☆



 風の精霊を傍らに、祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は霊廟を進んでいた。周囲の警戒は闇の精霊が担当していて、隙のない態勢であった。道中にいくつか仕掛けられていた罠も、そのすべてが人間大の大きさを想定した物であって、精霊が誤って引っかかったところで被害は出なかった。
 もっとも、全てが精霊やティファ―ナにとって無害であるかと言えばそういう訳でもなく。例えば毒ガスといった類の物であれば危険であることには変わりないため、闇の精霊に言い含めることは忘れない。
 そのほかの、火や水といった精霊や聖霊もティファ―ナの持つ小さな壺の中の『フェアリーランド』から敵の気配がないか見張っており、光の精霊と共に霊廟を照らしながら、ティファ―ナは順調すぎる程に速く進んでいた。
「不死や邪悪な気配は無いかな?☆」
 と、胸元の生命の聖霊に聞いてみれば、周りにいくつかと遠くに一つと曖昧な返事が返ってくる。そのうちの一つが迫ってくると言われて耳を澄ませば、隠す気もないであろう足音が聞こえてきた。

『クリスタライズ』で姿を消して、息を潜めると。やがて人型の黒ずんだ物体が現れる。ソレは、どうやら光に惹かれてやってきたようで、光の精霊を見つけると、何事かを呻きながら両腕を振り回している。どうやら知能はそれほど高くないようで、他の精霊を見ても一瞥するだけで、何かしらの行動を起こすことは無かった。
『クリスタライズ』を解除して、さらに先へと進む。ところどころに分岐や罠、それから黒ずんだ物体があったが、いずれも脅威には至らず。精霊たちの力によってあっさりと突破されていた。そしてその情報は、風の精霊を伝って他の猟兵へと送られる。支援という面において、ティファ―ナは一際に輝いていた。
 そしてついに、ティファ―ナはこの事件の元凶がいるとしき部屋の前にたどり着いた。協力してくれた精霊や聖霊にこんぺいとうを上げながら、他の猟兵が辿り着くのを待つことにした。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジード・フラミア
ジード「歌が止んだ……ここに何かあるんだろうね。気をつけないと……」
メリア『ソウデスネ、ワタシが人形の身体で先行して、トラップが無いか確認シマショウ。』

ユーベルコードは使わずに行動します。

メリアが先行してトラップを"慎重"に探します。

ジードは後を追ってトラップがない道を進みます。他にも人が居たらその人にも安全な道を教えます。

慎重に探すのでSPDでお願いします。



 光の精霊に照らされた霊廟を一人の人形が先行し、その後ろを一人の少年が歩む。霊廟に仕掛けられた罠はいずれも慎重に進めば難なく攻略できるものであり。であれば、慎重に警戒しながら進むジード・フラミア(人形遣いで人間遣いなスクラップビルダー・f09933)が罠に掛かる道理はなく。
「歌が止んだ……ここに何かあるんだろうね。気をつけないと……」
 ジードが呟くように言えば、
『ソウデスネ、ワタシが人形の身体で先行して、トラップが無いか確認シマショウ。』
 メリアがこちらもまた静かに答える。

 順調に、ジード達は進んでいく。風の精霊によって他の猟兵との意志疎通も図れる以上、迷うことも。下手に危機に陥ることもなく。ともすれば気を抜いてしまいそうにさえなってしまう。
 安全な場面において気を抜くなというのは存外に難しく。慎重に進みながらもどこか気が抜けているようなそんな心がないわけではなかった。
 それでも、ティファーナやルセリアが敵の居場所を見つけたと言えば、一層気を引き締めて進む気にもなる。動きの止まった人型の物体を幾つか数えながら、たどり着いたのは、豪奢な装飾の施された扉。その先からはジード達に対する明確な敵意が漂っており、敵がこの先にいるのは明らかだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

箒星・仄々
心情
否が応でも緊張しますけれど…
歌で酷いことをする方に背中を向けて
帰るわけには行きません

手段
心をしっかりと持ち
目を凝らし耳を澄ませながら
魔法で姿を隠し足音を忍ばせてこっそりと進みます
;勇気&迷彩&忍び足&目立たない&暗視&聞き耳

出来るだけ罠や敵はUCを使用して文字通りスルー

もし避けられない敵がいたら
風纏うKナーゲルを振るいます
;迷彩&忍び足&残像&早業&先制攻撃&見切り&属性攻撃&串刺し

再度歌声が聞こえてきて心惹かれるようなら
Kリートを静かに奏で歌を口ずさみ魅了の力を打ち消します
;演奏&歌唱&勇気&破魔

私達は進みます
未来へ向かう歩みを過去が止めることはできませんよ?



 深々と、耳が痛くなるような静寂の中。ケットシーの猟兵が気配を消して進んでいく。その道は延々続く一本道で、敵の気配もなく、点々と存在する罠も、箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)には無力なモノで。
 落とし穴と言った古典的な罠も、分かってさえしまえばさして脅威になることはなく。冷静に対処してしまえばなんということはない。
 道中に見つけた扉は、どれも小部屋へと繋がっていて、敵へと繋がる手がかりはなにもないように思えた。 しかし、なにも焦る必要はなく。この霊廟のなかにいることは疑いようもないのだから、この地の先へ。深くへ行けばそこにいるのだろうから、焦ることはない。
 ただ一つ、問題があるとするならば。進み続けるにつれ、罠の密度があがっていくことだろうか。無視して進むには致命的で、足を止めて対処しなければいけないのは、敵の思惑通りであろう。

 しかしながら、罠以外に敵の影がないというのは不気味で、まるでどこかに誘導されているようなそんな錯覚も覚える。それならばそれで構わないと、半ば開き直ったような心持ちで箒星は進む。
 傍らの風の精霊に問えば、順調に敵の元へとたどり着いた猟兵もいるようで、敵はどうやら妨害に力をいれている訳ではないようだ。それほど己の力を信じているのか。それとも猟兵達を見下しているのか。
 いずれにしても、楽に進めること不都合はない。オブリビオンのような、過去に囚われたモノが未来へと歩む者を止めることなど出来はしないのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​

ラウル・シトロン
とりあえず、前へ進むよ。
聞き耳を立てて、周りを警戒しながら進もうと思う。
僕の野生の勘が鈍っていなければいいけどね……。
敵や罠を見つけたら、逃げ足でなんとか切り抜けようと思う。
多分、何か攻撃を受けても、激痛耐性があるからきっと大丈夫だよ。全く動けなくなるってことはないから。
兎に角、先を急ごう。消えた人間のどうなっているのか心配だから。



 ラウル・シトロン(人狼のひよっこ探索者・f07543)は耳を澄まし、周囲を警戒しながら進む。傍らには、魔法で姿を消した風の精霊が漂っている。
 前へ、前へ、この地の果てに敵がいることは疑いようもなく。明確な脅威とは言えずとも、着実に体力と集中力を削ってくる罠の数々は、ラウルを追い詰めていく。
 けれどもその足を止めることなく進み続けるのは、ひとえに消えた村人達を慮るその心故にだろう。
 その歩みが止まったのは、行き止まりに突き当たったその時に、ルセリアから敵の存在が伝えられた時だった。その知らせを受けて周りを見渡しても、それらしき姿は見えず。
 罠を回避しながらラウルは進んでいく。薄暗い霊廟の通路がやけに明るく見えたのは、光の精霊が照らしているからだろう。
 しかしその光は安堵をもたらすばかりではなく、ラウルの耳には既に幾つかの足音が響いていた。それはラウルの進むべき道の先からの音であり、急いで敵の元へと行くならば避けては通れないだろう。
 ならばと、ラウルは覚悟を決めて走り出す。
 見えてきたのは黒ずんだ人型の物体で、それが村人の成れの果てなのか、それとも初めからそのような生命体だったのかはわからない。
 掠り傷を負いながらも、突破する。追いかけてくる素振りは見せても、追い付くことは叶わず。道中に罠を踏み抜いても痛みに耐えて止まることのなかったラウルは、道の先にティファーナの姿を見る。
 逸る気持ちを押さえながら、ラウルはティファーナに話しかけた。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

ジード・フラミア
良ければ追加で行動を

ジード「たまに人型の敵が居たって聞くけど……元々農村の人なのかな……?出来ればオブリビオンとの戦いに巻き込みたく無いんだけど……」
メリア『ソウデスネ、後ろから刺されてもイヤデスシ。 扉が開くまで予備の人形を使って追い払いマスカ。』

というわけでアイテム『予備の人形』を探索に出して人型の敵をできるだけ倒さず、持ち上げたり、追いかけられたりして部屋から遠くに連れて行くように行動します。

技術がいるということでSPDでオネガイシマス。



 仄暗く、音もなく揺れる霊廟の中を二人の人形が進んでいる。一度は目的地へと辿り着いたジード・フラミア(人形遣いで人間遣いなスクラップビルダー・f09933)であったが、他の猟兵が道中に出会ったという人型の敵が、どうにも心に引っかかっていた。
 消え去った村人ではないだろうかと、思ってしまった。であれば、オブリビオンとの戦いに巻き込むわけにはいかない。元に戻す方法は分からないが、そもそも戻るかどうかも不明であったが、死んでしまえば元も子もない。
「たまに人型の敵が居たって聞くけど……元々農村の人なのかな……?できればオブリビオンとの戦い巻き込みたくないんだけど……」
 心配するように頼りなさげに、ジードの声が響く。やけに大きく聞こえるのは、霊廟が静まり返っているせいだろう。
「ソウデスネ、後ろから刺されてもイヤデスシ。扉が開くまで予備の人形を使って追い払いマスカ。」
 返すメリアの言葉は冷たく、言うが早いか、人形が霊廟の探索へと出発している。それらは敵を打ち破るための物というよりは、囮で使うようなものであり、戦いの場から人型の敵を遠ざける物であるようであった。
 その行為がオブリビオンとの戦いにどれ程の効果をもたらすかは分からないが、少なくとも背後から人型の敵がやってくることは免れただろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『リーシャ・ヴァーミリオン』

POW   :    魔槍剛撃
単純で重い【鮮血槍】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ブラッディ・カーニバル
自身に【忌まわしき血液】をまとい、高速移動と【血の刃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    魔槍連撃
【鮮血槍による連続突き】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠天御鏡・百々です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

箒星・仄々
囚われの民いれば
その解放を第一に

迷彩&目立たない&忍び足&見切り&早業
でその側に

歌で仲間や人々を鼓舞しつつ聖なる調べで敵を弱体化
:歌唱&演奏&鼓舞&祈り&優しさ&勇気&手をつなぐ&破魔

心を癒し未来への歩み助ける風となる
それが歌の力です!

背に庇いながら
可能ならば脱出を
無理ならリーシャさんを海へ還すまで

魔法で宙に溶け込む如く姿を隠した後
一気に残像分身
霧纏う幻惑の刃で貫きます
:迷彩&忍び足&目立たない&残像&早業&先制攻撃&フェイント&見切り&属性攻撃&串刺し&破魔

敵攻撃は闇に溶け込みつつ霧影分身し回避(UCで防御力up
:迷彩&忍び足&目立たない&残像&早業&見切り

敵が倒れるまで人々を護り抜きます!


祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を

*アドリブは歓迎します♪

まず『クリスタライズ』で姿を消して隠れます☆
精霊と聖霊を呼んで『エレメンタル・ピクシィーズ』で火/雷/光で攻撃をして、『神罰の聖矢』で聖の攻撃をします♪
攻撃が熾烈で苛烈であれば『エレメンタル・ファンタジア』で全力攻撃に切り替えます☆
知り合いや此方を知る猟兵が居たら『クリスタライズ』したり、『生まれながらの光』や『シンフォニック・キュア』で怪我を治し状態異常を癒します♪

「吸血鬼さんを襲う吸血鬼さんが居ると聞いた事がありますが、貴女は違うのですか?(小さな声で)怖いから、襲わないんですよね…☆」と呟きます♪
漫画で見たHELLSINGを思ってつい口にします…


ジード・フラミア
メリア『ヤット、黒幕のお出ましデスカ 登場はゆっくりデシタケド、動きは俊敏デスネェ……』

ジード「……なら、数で押すよ。勝って、村の人達を返してもらわないと!」


スクラップのなだれを使用

相手の動きを見てからバラックスクラップを投げます。
当たったなら、リーシャ・ヴァーミリオンに大量のスクラップが襲いかかるはず……!

当たらなけれは、地面に対して大量のスクラップが降り注ぐと思うので、相手の動きの牽制になると思います。


ラウル・シトロン
「吸血鬼……? じゃあ、あの人型の敵は……」

僕は戦うために狼の姿になるよ。
ひとまず、前衛につこうと思う。
でも、多分槍であまり近付けないと思うから、魔法で小さな火球を飛ばして攻撃しつつ敵の攻撃を避けていくよ。
聞き耳を立てつつ野生の勘を働かせて逃げ足で避けようと思う。
攻撃が当たっても激痛耐性と気合いで動いて、敵の追跡をしよう。
それで、敵に一瞬の隙が出来たら、全力魔法で【ウィザード・ミサイル】を使いつつ、ダッシュで体当たりをするよ。


リーヴァルディ・カーライル
…ん。何とか間に合った、かな?
ティファーナ、呼んでくれてありがとう…。
随分と出遅れたけど、その分はここで挽回する…。

他の猟兵と連携して行動
【限定解放・血の教義】を二重発動(2回攻撃)
第六感を頼りに精霊の存在感を感じ暴走の限界点を見切り、
大鎌の刃に“闇属性の炎”の力を溜め巨大な“闇の結晶”刃を形成

…闇の精霊、火の精霊。集い来たりて刃となれ。

事前に改造した防具で攻撃の気配や存在感を読み、
【吸血鬼狩りの業】を駆使して攻撃を避ける
吸血鬼化した怪力任せに大鎌をなぎ払い結晶を開放
生命力を吸収する呪詛の爆炎で敵の傷口を抉る

…呪いの炎で付けた傷。そう簡単に再生はできない。


…この霊廟がお前の終着点よ、吸血鬼。



 ――高らかに、歌声が鳴り響いている。
 伽藍とした大広間にやってきた猟兵たちを待っていたと言わんばかりに、盛大に、一種の荘厳さをもって鳴り響いている。
 魅了の歌声は反響し、折り重なり、以前よりも強力な呪詛となって猟兵たちに襲い掛かる。それだけでも十分な脅威ではあったが、猟兵たちが倒すべき敵などではなく。
 歌声の中心に佇むオブリビオンは猟兵たちを見つけると、憎悪に染まった瞳で、嬉々とした笑みを浮かべて口火を切った。
 その声は、歌声に掻き消されて猟兵たちに届くことは無かったが。歌声に怨嗟のような声が混じり始めたのを聞けば、碌なことが起こらないのは明らかだった。

 歌声の響くなか、何かを探すように箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は周囲を見渡していた。それは、囚われているはずの人々を捜すためであり、同時にオブリビオンの隙を捜すためでもあった。
 同時にほかの猟兵がオブリビオンに向けて攻撃を開始したのも合わさり、気配を隠した箒星に気付く様子はなかった。しかし、それもどれほど長く続くかは分からず、慎重に可能な限り素早く移動して囚われた人々を捜す。
 雷が、炎が、光が飛び交う。流れ弾が時折至近に着弾する。囚われた人々に被弾しないことを祈るばかりであった。
 しかし、箒星のその懸念はどうやら杞憂で終わったようで、広間の片隅、柱の陰で隠れた場所に幾人かの村人が気を失って倒れていた。柱自体は攻撃を受けて傷ついていたが、幸いにも村人たちは無傷である様だった。
 しかし、箒星一人で村人たち全員を運び出すのは不可能であり、どうしたものかと僅かばかりの間考える。
 とはいえ、未だ歌声の中心に悠然と佇んでいる吸血鬼を倒さないことには始まらないことは確かであり、鳴り響く歌声に対抗するように箒星も歌う。
 その歌は微かながらも確かに響き、吸血鬼の注意を惹いた。隙をついて、人狼の猟兵が吸血鬼に体当たりで吹き飛ばす。
 魔法で姿を隠しながら、箒星は吸血鬼へと向かっていく。

「ヤット、黒幕のお出ましデスカ。登場はゆっくりデシタケド、動きは俊敏デスネ。」
 隣りあってなお声が掻き消されそうなほどの声量の中で、それでも難なくとジード・フラミア(人形遣いで人間遣いなスクラップビルダー・f09933)とメリア達は言葉を交わす。
「……なら、数でおすよ。勝って、村の人たちを返してもらわないと!」
 響いていた歌声の調和を乱しながら、スクラップのなだれが降る。魅了の力が弱まったような感じと共に、苛ついたような殺意交じりの視線が吸血鬼から飛んでくる。
 前衛として戦う人狼の猟兵を援護するように、敵の行動を予想して放たれた攻撃は、俊敏に飛び回っては攻撃を仕掛けてくる吸血鬼には当たらなかったが、それでも十分な牽制として機能していた。
 槍を両手に、大きく振りかぶって吸血鬼が翔ぶ。その一撃は、重く鋭く。まともに受けたならば、猟兵といえども無事でいられる保証はなく。
 間一髪で直撃は免れたものの、音を立てて崩れ落ちた背後の柱を見れば早々冷静ではいられない。掠めた傷も、痛みこそないが深く斬られているのは感じられた。
 どうやら敵はジードを標的に定めたようで、口元を歪めながら、再び槍を構えた。あと数回は躱せても、しつこく狙われ続けたらその先どれほど持つかは分からない。
 しかし、一対多の状況で一人に集中できるほど呑気な戦場でもなく。唐突に吸血鬼の顔から色が消える。何かを探すように視線を空に投げやり、ジードの背後から飛んできた火球にも構わず虚空へ槍を薙ぐ。
 ほぼ同時にジードの受けた傷口が仄かに光り、ゆっくりと癒えていく。
 姿の見えない妖精の猟兵に向けて感謝の言葉を述べながら、人狼の猟兵と入れ替わって一度下がる。今度は外さないようにと、着実に吸血鬼を狙い澄ます。

 背後の人形遣いの猟兵を狙い、翔んだ吸血鬼を追いかけながら、狼の姿となったラウル・シトロン(人狼のひよっこ探索者・f07543)は思考を巡らせる。
 吸血鬼と言えば、血を吸った人間を眷属として従えるというのは有名な話である。だとすれば、道中に出会った人型の敵は村人の成れの果てか。
 しかしそうであるという確証はなく。さりとて迷う暇もなく。
 既に敵は槍を構えなおしていた。強く踏み込んで、さらに加速する。幾つかの火球を生み出して飛ばす。
 どうにも吸血鬼の様子がおかしいと気付いたのは、吸血鬼が見えない何かを攻撃するように槍を振り回した後で、入れ替わり下がる猟兵の前に出て身構える。
 吸血鬼のソレは、明らかに隙のある行動だったが、それ以上に、あまりに脈絡のない行動に困惑してしまった。
 そんなラウルをよそに、どこからか雷が、光が放たれる。そこでようやく吸血鬼は正気を取り戻したのか、素早く攻撃を躱しつつ、ラウルへと狙いを定めた。
 不味いと叫ぶ本能に任せて横へ跳んだのに合わせて、突きが放たれる。人形遣いの猟兵が放っていた礫のおかげでうまく踏み込めなかったのか、狼の瞬発力が優ったのか、その突きはラウルを捉えることは無かった。
 しかし、敵もそれだけで終わるわけではなく。突きの勢いをそのままに猟兵たちから距離を取り、血で創り出した刃でもってラウルたちを狙う。近付こうにも近付けず、火球を飛ばしながら、ラウルは隙を伺う。

 伽藍とした大広間の中心で、吸血鬼は悠然と笑う。歌声は、未だ鳴り止まず。しかしながらその歌声は随分とおとなしくなったように思えた。
 だが、騒々しいことにかわりはなく。魅了の力は衰えることを知らない。歌声の中心にいる吸血鬼が歌っている素振りがない以上何かしらの仕掛けは在るのだろうが、周囲にはそれらしきものは見つからなかった。
 道中にも、それらしきものはなかったはずだ。ならば少なくとも今は吸血鬼の打倒に努めるべきであろう。
 多くの精霊たちを傍らに、二人の猟兵が大広間の入り口で吸血鬼を見据える。リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)と祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)の二人である。

 延々と歌声の響く中、小さな歌が確かに木霊する。それは聞く者を鼓舞する勇ましい歌であり、聞く者に寄り添う優しい歌であった。
 その歌に、気を取られたのか。吸血鬼が歌の主を捜そうとして、その隙を突いた狼の猟兵が体当たりで吹き飛ばす。宙に現れたケットシーの猟兵が、霧の纏った刃でその身を貫く。
 追撃にティファ―ナが【神罰の聖矢】を飛ばす。それらの攻撃は、致命傷には遠くとも、着実に吸血鬼に傷を負わせていく。それでも吸血鬼が笑みを崩さないのは、何か考えがあるからか。
 風に乗せ、ティファ―ナは再び吸血鬼に囁く。
「吸血鬼さんを襲う吸血鬼さんがいると聞いたことがありますが、貴女は違うのですね?やっぱり、怖いから、ですか?それとも、本当は吸血鬼じゃないから、ですか……☆」
 その言葉を聞いて吸血鬼は、面白いほどに表情を変え、忌々しそうに遠く離れたティファ―ナを睨みつける。そうして隣に立つダンピールの猟兵を見つけて、凄絶な笑みを浮かべる。
 そちらへと狙いを定めたのは誰の眼にも明らかで、猟兵や精霊達の攻撃を半ば強引に躱しながら迫る。
 他の猟兵の支援の為に一度姿を消して、ティファ―ナはその場から離れた。

 喧しい程の歌声の中、真っすぐに迫りくる吸血鬼を見据える。【限定解放・血の教義】が発動し、手にした大鎌の刃に、闇の結晶で刃が形成されていく。怒りに狂っているのか、直線的な攻撃ばかりを繰り返す吸血鬼をいなしながら、徐々に刃が巨大に成長していく。
 ……闇の精霊、火の精霊。集い来りて刃となれ。
 呟くように唱えれば、一段と大きく大鎌の刃が形成されていく。その鎌をみて、さすがに危機感を覚えたのか執拗に、吸血鬼はリーヴァルディを狙って攻撃する。
 だが一人を狙えば狙う程に、ほかの猟兵たちは自由に動けるのだから、その攻撃のほとんどは途中で妨害され届くことは無かった。
 焦燥する吸血鬼をよそに。再び【限定解放・血の教義】が発動する。いつもよりも暴走の限界点が見切り易いのは近くに精霊達を制御する者がいるおかげか。
 ……この霊廟がお前の終着点よ、吸血鬼。
 【吸血鬼狩りの業】によって得た怪力任せに、刃の結晶を開放しながら敵を薙ぎ払う。その一撃を受けた吸血鬼の傷口が結晶化し、吸血鬼の生命力を吸って爆ぜる。
 歌声すら霞む轟音のなか、吸血鬼の絶叫が妙に耳に付いた。

 しかしそれもすぐに掻き消えて、後に残ったのは、猟兵と囚われていた村人たちだけだ。
 跡形もなく消し飛んだのか、それと辛うじて逃げたのか。すくなくとも今は知る由もなく。勝利したという事実だけが確かに残っている。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月24日


挿絵イラスト